JP5321824B2 - 色処理装置および色処理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、色処理装置および色処理プログラムに関するものである。
出力装置によってカラー画像を出力する場合、利用者が意図した色の再現が求められることがある。この場合、出力装置に与えた色信号によって意図される色(以下、再現色と呼ぶ)を出力装置によって忠実に再現するほか、ある色成分については保存して再現することを要求されることがある。例えば、与えられた墨成分や特色成分についてはそのまま保存し、出力装置でも墨成分や特色成分によって再現する要求がある。
墨成分や特色成分を保存する技術として、例えば特許文献1や特許文献2に記載されている方法がある。特許文献1に記載されている方法では、墨成分および特色成分を含む出力色信号に変換した後、保存したい色成分については強制的に値を変更している。この場合、再現される色は保持されない。
特許文献2に記載されている方法では、墨成分および特色成分をそれぞれ独立に決定し、決定した墨成分および各特色成分から残りの基本色成分を決定して、色再現を行っている。ここで、墨成分および特色成分を決定する際には、出力装置において再現される色範囲内において決定する必要がある。そのために特許文献1においては、2分探索法などの探索的な繰り返し処理によって墨成分や特色成分の最大値と最小値を求め、色範囲内の値を得ている。
特開2007−324713号公報 特許第4238992号公報
本発明は、高速に、墨成分や特色成分を含む出力色信号を得ることができる色処理装置および色処理プログラムを提供することを目的とするものである。
本願請求項1に記載の発明は、与えられた基本色成分および墨成分および特色成分を含む入力色信号から再現色を示す色信号へ変換する入力色変換手段と、前記再現色を示す色信号から基本色成分および墨成分および特色成分を含む出力色信号のうち特色成分の値の最小値を求めるとともに該特色成分を最小値とした場合の墨成分の最小値および最大値を求め該最小値以上最大値以下の範囲で与えられた前記入力色信号の墨成分の値を保存して前記出力色信号の墨成分の値を決定する墨量決定手段と、前記墨量決定手段で決定した前記出力色信号の墨成分の値と前記再現色を示す色信号とから前記基本色成分のいずれかを0とする特色成分の最大値を決定する最大特色決定手段と、前記墨量決定手段で前記出力色信号の墨成分の値を決定した際の特色成分の最小値以上であって前記最大特色決定手段で決定した特色成分の最大値以下の範囲で与えられた前記入力色信号の特色成分の値を保存して前記出力色信号の特色成分の値を決定する特色量決定手段と、前記再現色を示す色信号と前記墨量決定手段で決定した前記出力色信号の墨成分の値と前記特色量決定手段で決定した前記出力色信号の特色成分の値から前記出力色信号の基本色成分の各値を算出する基本色決定手段を有することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項2に記載の発明は、本願請求項1に記載の発明における前記最大特色決定手段が、出力装置に色信号を与えた場合に得られる色の測色値と前記色信号との対応から得られるモデルを用いて、前記再現色を示す色信号および前記墨量決定手段で決定した前記出力色信号の墨成分の値と前記基本色成分のうちのいずれかとして0を前記モデルに与え、得られた特色成分の値を前記特色成分の最大値として決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項3に記載の発明は、本願請求項1または請求項2に記載の発明における前記墨量決定手段が、再現色から墨成分の最小値を算出するモデルを構成して墨成分の最小値を求め、また、再現色から墨成分の最大値を算出するモデルを構成して墨成分の最大値を求めることを特徴とする色処理装置である。
本願請求項4に記載の発明は、本願請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明における前記墨量決定手段が、前記墨成分を保存する量を装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項5に記載の発明は、本願請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明における前記墨量決定手段が、墨成分の最小値以上最大値以下の範囲で求めた墨成分の値と与えられた前記入力色信号の墨成分の値の範囲で前記出力色信号の墨成分の値を決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項6に記載の発明は、本願請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明における前記墨量決定手段が、墨成分の最小値以上最大値以下の範囲で求めた墨成分の値と与えられた前記入力色信号の墨成分の値のいずれかを設定に従って選択することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項7に記載の発明は、本願請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明における前記特色量決定手段が、前記特色成分を保存する量を装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項8に記載の発明は、本願請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明における前記特色量決定手段が、特色成分の最小値以上最大値以下の範囲で求めた特色成分の値と与えられた前記入力色信号の特色成分の値の範囲で前記出力色信号の特色成分の値を決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項9に記載の発明は、本願請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明における前記特色量決定手段が、特色成分の最小値以上最大値以下の範囲で求めた特色成分の値と与えられた前記入力色信号の特色成分の値のいずれかを設定に従って選択することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項10に記載の発明は、本願請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の発明における前記特色量決定手段が、与えられた前記入力色信号の特色成分との色相の差が最も小さい前記出力色信号における特色成分の値が与えられたものとして、前記出力色信号の特色成分の値を決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項11に記載の発明は、本願請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の前記特色量決定手段は、前記出力色信号における特色成分が複数存在する場合に、それぞれの特色成分について、各特色成分の最小値以上最大値以下の範囲で値を決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項12に記載の発明は、コンピュータに、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の色処理装置の機能を実行させるものであることを特徴とする色処理プログラムである。
本願請求項1に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて高速に、墨成分および特色成分の値を保存した色変換を行うことができる。
本願請求項2に記載の発明によれば、墨成分の値に応じた特色成分の最大値を決定することができる。
本願請求項3に記載の発明によれば、墨成分の探索をすることなく、墨成分の最大値および最小値を求めることができる。
本願請求項4に記載の発明によれば、与えられた墨成分の保存量を明度、彩度、色相等に応じて変化させることができる。
本願請求項5に記載の発明によれば、与えられた墨成分の値を反映した色変換を行うことができる。
本願請求項6に記載の発明によれば、墨成分の最小値以上最大値以下の範囲で求めた墨成分の値と、与えられた入力色信号の墨成分の値のいずれかを選択して用いた色変換を行うことができる。
本願請求項7に記載の発明によれば、与えられた特色成分の保存量を明度、彩度、色相等に応じて変化させることができる。
本願請求項8に記載の発明によれば、与えられた特色成分の値を反映した色変換を行うことができる。
本願請求項9に記載の発明によれば、特色成分の最小値以上最大値以下の範囲で求めた特色成分の値と、与えられた入力色信号の特色成分の値のいずれかを選択して用いた色変換を行うことができる。
本願請求項10に記載の発明によれば、与えられた特色成分の色が出力色信号の特色成分の色と異なる場合でも対応することができる。
本願請求項11に記載の発明によれば、複数の特色を使用する場合にも対応することができる。
本願請求項12に記載の発明によれば、本願請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の発明の効果を得ることができる。
本発明の実施の一形態を示す構成図である。 出力装置の色再現域における墨成分および墨以外の特色成分の使用量の一例の説明図である。 墨成分および墨以外の特色成分を最大とする組み合わせを求める一例の説明図である。 本発明の実施の一形態の変形例を示す構成図である。 入力色信号の色成分を保存しない場合の動作の一例の説明図である。 入力色信号の墨成分および特色成分を保存する場合の動作の一例の説明図である。 入力色信号の墨成分および特色成分を保存する場合の動作の別の例の説明図である。 入力色信号の墨成分について保存する場合の動作の一例の説明図である。 動作を選択するための表示画面の一例の説明図である。 本発明の実施の一形態で説明した機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。
まず、本発明の実施の形態の理解を容易にするために、本発明の実施の形態が適用される技術について説明する。
出力装置が受け取る色信号を、使用する色を成分とする色信号に変換する方法の一つとして、色変換モデルを用いる方法がある。例えば、出力装置が使用する色の成分について複数の組み合わせに対応する色パッチを作成し、その色パッチを出力して測色し、使用する色の成分の組み合わせと測色値との対応関係をモデル化し、そのモデルを用いて色変換を行う。
モデル化された対応関係は、例えば出力装置がCMYKの4色を使用して画像を出力する場合には、
(L* ,a* ,b* )=F(C,M,Y,K) (数式1)
として記述される。ここで、(L* ,a* ,b* )は出力装置が出力した色を測色した測色値であり、Fがモデル化された対応関係を示す関数である。このモデルを用い、L* * * で示される色を得ようとする場合に出力装置に与えるべきCMYKを算出するには、
(C,M,Y,K)=F-1(L* ,a* ,b* ) (数式2)
で示す逆変換モデルを用いることになる。この変換は、3次元の色信号であるL* * * から4次元の色信号であるCMYKへの変換となり、数学的には一意に解は得られない。そこで、CMYKのうちの1つ、例えばKについて
K=fk(L* ,a* ,b* ) (数式3)
により先に決めておき、決めたKとL* * * から
(C,M,Y)=G-1(L* ,a* ,b* ,K) (数式4)
によりCMYを決定する方法が用いられている。ここで、数式3のfkは、L* * * に対してKの与え方を設計する関数である。また関数G-1は関数F-1においてKが決定した場合のCMYを決定する関数である。
数式3と数式4は、出力装置がCMYKを用いて画像を出力する場合の例であるが、例えば、CMYKOG(O=オレンジ、G=グリーン)の6色を用いる場合や、CMYKRGB(R=レッド、G=グリーン、B=ブルー)の7色を用いる場合など、5色以上を用いる場合には、出力装置で再現しようとする色(再現色)を示す3次元の色信号(L* * * )を、6次元あるいは7次元の色信号に変換することになる。例えば出力装置がCMYKRGBの7色を用いて画像を出力する場合、L* * * 色信号からCMYKRGB色信号へ変換することになる。
このような5以上の色を用いる場合の変換方法としては、数式3と数式4を用いた方法を拡張させた方法がある。すなわち、数式5、数式6、数式7により特色成分を決定し、数式8で基本色成分であるCMYを算出する方法である。
R=fR (L* ,a* ,b* ) (数式5)
G=fG (L* ,a* ,b* ) (数式6)
B=fB (L* ,a* ,b* ) (数式7)
(C,M,Y)=H-1(L* ,a* ,b* ,K,R,G,B)(数式8)
このようにして、出力装置が受け取る色信号の色成分の数よりも多くの色を使用する場合についても、使用する色を成分とする色信号が得られることになる。
この変換過程において、数式3、数式5、数式6、数式7で墨成分(K)および墨以外の特色成分(RGB)を算出する際に、最終的に数式8で算出されるCMYKRGBが色域内となるようにKRGBを決定する必要がある。そのために、上述の特許文献2ではKOGの最大値や最小値の算出を、処理時間がかかる探索的な繰り返し処理により求めている。
図2は、出力装置の色再現域における墨成分および墨以外の特色成分の使用量の一例の説明図、図3は、墨成分および墨以外の特色成分を最大とする組み合わせを求める一例の説明図である。ここでは墨成分(K)と他の1色の特色成分(図3ではR(赤))を用いる場合を示している。図2(A)は墨成分を最小とし、墨以外の特色成分を最大とする場合を、図2(B)は墨成分および墨以外の特色成分を最大とする場合を、図2(C)は墨成分および墨以外の特色成分を最小とする場合を、図2(D)は墨成分を最大とし、墨以外の特色成分を最小とする場合を、それぞれ示している。また、右下がりの斜線を施した色領域は墨成分を含み墨以外の特色成分を含まない領域を示し、右上がりの斜線を施した色領域は少なくとも墨以外の特色成分を含む領域を示し、斜線を施していない領域は墨成分および墨以外の特色成分をともに含まない領域を示している。
図2(C)に示すように、墨成分および墨以外の特色成分を用いない場合には斜線を施していない色領域しか再現されないが、墨成分を使用することにより右下がりの斜線を施した色領域まで再現されるようになり、さらに墨以外の特色成分を使用することにより右上がりの斜線を施した領域まで再現されるようになる。この色再現域内の色を再現するための各色成分の組み合わせは複数存在する。図3(A)には、色再現域内のある色を表すCMYKRの一例を示している。図3(B)では、UCR(Under Color Removal)の原理によりCMYを等量ずつ減らしてその分だけKを増やした場合を示している。この例ではC=0となり、この場合が墨成分(K)を最大限に使用した場合に相当する。墨成分を最大限に使用した場合(墨以外の特色成分は最小)を図2(D)に示している。
図3(C)は、図3(B)の組み合わせから、MYを等量ずつ減らしてその分だけRを増やした場合を示している。この例ではY=0となり、この場合がR成分を最大限に使用した場合に相当する。従って、この例では図3(C)に示したCMYKRの組み合わせの場合が、墨成分(K)および墨以外の特色成分(R)が最大となる組み合わせである。このように墨成分および墨以外の特色成分を最大とする場合を図2(B)に示している。
図3では墨成分を先に最大まで増加させたが、先に墨以外の特色成分を最大まで増加させてもよく、この場合には図2(A)に示すように墨以外の特色成分を使用する領域が増加する。さらに墨成分を増加させて最大限に使用する場合には図2(B)に示すようになる。
このように、墨成分および墨以外の特色成分の値は、図2(C)に示した墨成分および墨以外の特色成分をともに最小限に使用する場合から、図2(B)に示した墨成分および墨以外の特色成分をともに最大限に使用する場合までの範囲で取り得ることになる。
なお、一般に出力装置で使用する色材の総量が制限される場合がある。例えばCMYKRの場合はC+M+Y+K+Rの値が予め設定されている値(総量制限値)以下となっているという条件を厳守しなければならない。図3に示した例からも分かるように、UCRの原理によりC、M、Yの3成分をKの1成分に、またM、Yの2成分をRの1成分にそれぞれ置き換えることから、KおよびRを最大限に使用した場合にC+M+Y+K+Rの値は最小となる。この最小値が総量制限値を満たしていれば、少なくともその色は出力装置で再現されることになる。従って、総量制限値が設定されている場合には、図2(B)に示した墨成分および墨以外の特色成分を最大限に使用するCMYKRの組み合わせにおいて、総和が総量制限値を満たす色領域を求めることによって、総量制限が課せられた場合の色再現域が得られる。このようにして得られた色再現域内の色においても、総量制限値を満たす範囲内で図2に示したようにKまたはRあるいはKとRを最小とするCMYKRの組み合わせは一意に存在することになる。
総量制限のほかにも、例えば各色成分に対して上限が制限されている単色制限など、出力装置には種々の制限が課せられている場合がある。これらの種々の制限が課せられている場合でも、制限を満たす色再現域が決まれば、その色再現域内において墨成分やその他の特色成分について最小値、最大値の場合の各色成分の組み合わせは存在し、その範囲で各色成分の値を変更してよいことになる。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、ここでは目標とする出力装置(目標出力装置)で出力するために作成されている色信号(入力色信号)を、実際に出力を行う出力装置(実出力装置)で出力するための色信号(出力色信号)に変換するものとして説明する。目標出力装置および実出力装置は、CMYK、CMYKR、CMYKRG、CMYKOG、CMYKRGBなどの4色から7色(C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエロー、K=墨(ブラック)、R=レッド、G=グリーン、B=ブルー、O=オレンジ)の色材を用いて画像を出力する出力装置を想定している。入力色信号および出力色信号は、この色材の色を成分とする色信号である。また、入力色信号および出力色信号の色成分のうち、CMYを基本色成分と呼び、この基本色成分以外の色成分として、墨成分と、墨以外の特色成分を含むものとする。もちろんRGBを基本色成分とし、墨成分と他の特色成分で構成してもよい。なお、以下の説明では、特色成分は墨成分を含まないものとし、出力色信号は、基本色成分、墨成分、特色成分により構成されているものとする。入力色信号は、各具体例に応じて基本色成分、または基本色成分と墨成分、あるいは基本色成分と墨成分と特色成分から構成されているものとする。ここで特色については択一的に使用することとすれば、複数の特色を用いた場合でも基本色成分、墨成分、1色の特色成分で構成される出力色信号に変換する場合に帰着するので、以下の説明では具体例としてCMYKRを用いることとして、多くの具体的な説明を行う。
また、目標出力装置で出力される色を再現色とし、この再現色が実出力装置で出力されるように色処理を行うものとし、この再現色を装置に依存しない色空間の色信号として示す。この装置に依存しない色空間として、ここではL* * * 色空間を用いるが、sYCbCr色空間でもXYZ色空間などでもよい。なお、目標出力装置で出力するために作成された入力色信号の代わりに、再現色を示す色信号、ここではL* * * 色信号が与えられてもよい。
図1は、本発明の実施の一形態を示す構成図である。図中、11は入力色変換部、12は墨量決定部、13は最大特色決定部、14は特色量決定部、15は基本色決定部、16は選択部である。入力色変換部11は、目標出力装置で出力するために作成された装置依存色空間における入力色信号を、装置独立な色空間であるL* * * 色空間の色信号に変換する。この色信号は目標出力装置で出力して得られる色であって、実出力装置で再現すべき色(再現色)を示している。なお、変換した色信号が実出力装置の色再現域外の場合には、色再現域の色へ変換する色域圧縮処理を行っておくとよい。また、再現色を示すL* * * 色空間の色信号が与えられる場合には、この入力色変換部11を設けずに構成してもよい。入力色信号をL* * * 色信号に変換する方法の一例としては、目標出力装置に色信号を与えた場合に得られる色の測色値とその際に与えた色信号との対応から目標出力装置のモデルを作成し、そのモデルに、入力色信号を与えてL* * * 色信号を得ればよい。
墨量決定部12は、再現色の色信号から、出力色信号のうち特色成分の値の最小値を求めるとともに、その特色成分を最小値とした場合の墨成分の最小値および最大値を求め、その最小値以上最大値以下の範囲で墨成分の値を決定する。特色成分を最小値とした場合の墨成分の最大値をとる場合については一例を図2(D)に、最小値をとる場合については図2(C)にそれぞれ示している。この図2(C)と図2(D)との範囲で墨成分の値を決定すればよい。なお、色再現域における特色成分の最小値は一意に決まることから、色再現域の色信号(L* * * 色信号)と特色成分(ここではR)の最小値との複数の組から色変換モデルを作成しておき、与えられた再現色のL* * * 色信号から特色成分の最小値を求めればよい。また、墨成分の最小値(minK)および最大値(maxK)についても、特色成分を最小値に決めていることから色再現域の各色における墨成分の最小値(minK)および最大値(maxK)は図2(C)、図2(D)に示したようにそれぞれ一意に決まる。この場合も、特色成分が最小値をとるという条件の下で、色再現域の各色におけるL* * * および墨成分の最小値との組から作成した色変換モデルを用いて、再現色に対応する墨成分の最小値(minK)を求めればよい。また、特色成分が最小値をとるという条件の下で、色再現域の各色におけるL* * * および墨成分の最大値との組から作成した色変換モデルを用いて、再現色に対応する墨成分の最大値(maxK)を求めればよい。
求めた墨成分の最小値と最大値で定まる範囲で墨成分の値を決定する方法は予め決めておけばよく、例えば装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御する方法や、自然画やグラフィックなどの画像の種別に応じて制御する方法などがある。明度および彩度で墨成分の値を制御する場合の一例としては、明度が高いほど、彩度が高いほど、最小値(minK)に近づけ、明度が低く彩度が低いほど、最大値(maxK)に近づけるといった制御方法が考えられる。
また、墨量決定部12が墨成分の値を決定する際には、選択部16の設定に従って、入力色信号の墨成分の値を保存するか否かを切り替える。入力色信号として与えられた墨成分を保存する場合には、入力色信号の墨成分の値または入力色信号の墨成分により目標出力装置で再現される明度を実出力装置で再現するための墨成分の値が、求めた墨成分の最小値以上最大値以下の範囲であればそのまま決定し、範囲外であれば最小値または最大値としてもよい。あるいは、墨成分の最小値以上最大値以下の範囲内で装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて入力色信号の墨成分の値を制御したり、自然画やグラフィックなどの画像の種別に応じて制御してもよい。さらには、墨成分の最小値と最大値で定まる範囲で決定した墨成分の値と入力色信号の墨成分の値との範囲で墨成分の値を制御し、墨成分の値を決定してもよい。入力色信号の墨成分を保存しない設定の場合には、入力色信号の墨成分を参照せずに、墨成分の最小値以上最大値以下の範囲で出力色信号の墨成分の値を決定すればよい。もちろん、選択部16からの設定を受けずにいずれかの動作を行う構成であってもよい。
最大特色決定部13は、墨量決定部12で決定した墨成分の値と再現色とから、基本色成分のいずれかを0とする特色成分の最大値を決定する。特色成分の最大値は墨成分の値に応じて異なるため、墨量決定部12で決定した墨成分の値に応じて特色成分の最大値を決定する。基本色成分のうちのいずれを0にするかは、UCRの原理により特色で置き換えてもよい基本色成分のうちの値が小さい方の色成分である。例えば基本色がCMY、特色がRである場合、MとYをRに置き換えてもよいことから、MとYのいずれか小さい方を0とする。これによって、Rを最大限に使用した場合の値が得られることになる。特色成分の最大値を決定する方法の一例としては、実出力装置に色信号を与えた場合に得られる色の測色値とその際に与えた色信号との対応からモデルを作成し、そのモデルに、再現色および墨量決定部12で決定した墨成分の値と基本色成分のうちのいずれかとして0を与え、得られた特色成分の値を特色成分の最大値として決定すればよい。具体例としては、再現色のL* * * とKの値とMまたはYの値として0をモデルに与え、CとYまたはMとRの値を得て、そのRの値をRの最大値とすればよい。
特色量決定部14は、墨量決定部12で墨成分の値を決定した際の特色成分の最小値以上であって、最大特色決定部13で決定した特色成分の最大値以下の範囲で特色成分の値を決定する。特色成分の値を決定する方法は予め決めておけばよく、例えば装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御する方法や、自然画やグラフィックなどの画像の種別に応じて制御する方法などがある。また、再現色のL* * * と墨量決定部12で決定したKとから特色成分の値を得るモデルを作成しておき、そのモデルを用いて得た特色成分の値を当該特色成分の最大値及び最小値で調整してもよい。
特色量決定部14が特色成分の値を決定する際には、選択部16の設定に従って、入力色信号の特色成分の値を保存するか否かを切り替える。入力色信号として与えられた特色成分を保存する場合には、入力色信号の特色成分の値が特色成分の最小値以上最大値以下の範囲であればそのまま決定し、範囲外であれば最小値または最大値としてもよい。あるいは、特色成分の最小値以上最大値以下の範囲内で装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて入力色信号の特色成分の値を制御したり、自然画やグラフィックなどの画像の種別に応じて制御してもよい。さらには、特色成分の最小値と最大値で定まる範囲で決定した特色成分の値と入力色信号の特色成分の値との範囲で特色成分の値を制御し、特色成分の値を決定してもよい。なお、入力色信号の特色成分を保存する場合であって、入力色信号の特色成分と出力色信号の特色成分の色が異なる場合には、与えられた入力色信号の特色成分との色相の差が最も小さい出力色信号の特色成分の値が与えられたものとして、出力色信号の特色成分の値を決定すればよい。入力色信号の特色成分を保存しない設定の場合には、入力色信号の特色成分を参照せずに、特色成分の最小値以上最大値以下の範囲で出力色信号の特色成分の値を決定すればよい。もちろん、選択部16からの設定を受けずにいずれかの動作を行う構成であってもよい。
基本色決定部15は、再現色と、墨量決定部12で決定した墨成分の値と、特色量決定部14で決定した特色成分の値から、基本色成分の各値を決定する。決定方法の一例としては、実出力装置に色信号を与えた場合に得られる色の測色値とその際に与えた色信号との対応からモデルを作成し、そのモデルに、再現色、墨量決定部12で決定した墨成分の値、特色量決定部14で決定した特色成分の値を与え、基本色成分の値を得ればよい。例えば再現色のL* * * とK、Rの値をモデルに与え、CMYの値を得ればよい。このようにして得られた基本色成分の値と、墨量決定部12で決定した墨成分の値、特色量決定部14で決定した特色成分の値を出力色信号とすればよい。
選択部16は、墨量決定部12で出力色信号の墨成分の値を決定する際に入力色信号の墨成分の相対を参照するか否か、および、特色量決定部14で出力色信号の特色成分の値を決定する際に入力色信号の特色成分の相対を参照するか否かを選択する指示を、それぞれ墨量決定部12および特色量決定部14に伝える。なお、墨量決定部12が入力色信号の墨成分を参照する構成または参照しない構成に固定されている場合には、墨量決定部12に指示を行う必要はない。また、特色量決定部14についても入力色信号の特色成分を参照する構成または参照しない構成に固定されている場合には、特色量決定部14に指示を行う必要はない。いずれにも指示を行わない構成の場合には、この選択部16を設けずに構成してもよい。
なお、上述の説明では出力色信号中の特色成分の数は限定していないが、特色成分が複数存在する場合であっても特色を重ねて使用しなければ特色が1色の場合に帰着する。例えば入力色信号で複数の特色成分が存在し、それらの特色成分を保存する場合にはそれぞれの特色成分の値を決定する必要がある。図4は、本発明の実施の一形態の変形例を示す構成図である。複数の特色成分について値を保存する場合の一例を図4に示している。この構成では、墨成分決定部12で墨成分の値を決定する際にはいずれの特色成分の値についても最小値として求め、求めた墨成分の値を最大特色決定部13で共通して用いて各特色成分の最大値を求める。そして、特色量決定部14ではそれぞれの特色成分について、入力色信号の各特色成分の値をもとに各特色成分の最小値以上最大値以下の範囲で値を決定し、基本色決定部15で基本色成分の値を決定すればよい。
以下、入力色信号と色成分の生成または保存による動作を簡単に説明する。図5は、入力色信号の色成分を保存しない場合の動作の一例の説明図である。入力色信号の色成分を保存しない場合には、出力色信号の各色成分の値を生成して行くことになる。まずS21において、入力色変換部11は入力色信号を装置独立な色空間であるL* * * 色空間の色信号に変換する。このL* * * 色信号が再現色を示している。この例では入力色信号の色成分を保存しないので、入力色信号は入力色変換部11でL* * * 色信号に変換される色信号であればどのようなものであってもよく、CMY、CMYK、CMYKと特色のほか、RGBやsRGB、YCrCbなどであってもよい。なお、入力色信号がL* * * 色信号の場合には、このS21の処理は不要である。
S22において、L* * * 色信号から墨成分(K)および特色成分(この例ではOG)の値を生成する。この処理は、上述の墨量決定部12で墨成分(K)を決定し、その際に決定した特色成分の最小値以上、最大特色決定部13で決定した特色成分の最大値以下の範囲で特色量決定部14が特色成分(OとG)の値を決定する。
S23において、基本色決定部15はS21で変換したL* * * 色信号とS22で生成した墨成分(K)および特色成分(この例ではOG)の値とから、基本色成分の値を決定する。ここではC、M、Yの値を決定し、これによって出力色信号のC、M、Y、K、O、Gの各色成分の値が決定されることになる。
図6は、入力色信号の墨成分および特色成分を保存する場合の動作の一例の説明図である。入力色信号の墨成分および特色成分を保存する場合には、出力色信号の墨成分および特色成分の値を決定する際に、入力色信号の墨成分および特色成分を参照して決定する。
まずS21において、入力色変換部11は入力色信号を、再現色を示す装置独立な色空間であるL* * * 色空間の色信号に変換する。この例では出力色信号の色成分として入力色信号の色成分を有しているものとし、具体例として入力色信号および出力色信号ともCMYKOGの場合を示している。
S24において、L* * * 色信号と入力色信号の墨成分(K)の値から出力色信号の墨成分(K)の値を決定するとともに、その墨成分(K)とL* * * 色信号と入力色信号の特色成分(この例ではOG)の値から出力色信号の特色成分(この例ではOG)の値を決定する。この処理は、上述の墨量決定部12で入力色信号の墨成分(K)の値を参照して出力色信号の墨成分(K)を決定し、その際に決定した特色成分の最小値以上、最大特色決定部13で決定した特色成分の最大値以下の範囲で、特色量決定部14が入力色信号の特色成分(OG)の値を参照して出力色信号の特色成分(OG)の値を決定する。入力色信号の墨成分や特色成分を参照して出力色信号の墨成分や特色成分を決定する方法については上述した種々の方法を使用すればよい。決定された出力色信号のKOGには入力色信号のKOGの値が反映されることになる。
S23において、基本色決定部15はS21で変換したL* * * 色信号とS24で生成した出力色信号の墨成分(K)および特色成分(この例ではOG)の値とから、出力色信号の基本色成分の値を決定する。ここではC、M、Yの値を決定し、これによって出力色信号のC、M、Y、K、O、Gの各色成分の値が決定されることになる。
図7は、入力色信号の墨成分および特色成分を保存する場合の動作の別の例の説明図である。この例では、入力色信号の墨成分および特色成分を保存する場合であって、入力色信号の特色と出力色信号の特色とが異なる場合を示している。この場合には、入力色信号の特色の色相と差が最も小さい出力色信号の特色を対応付け、対応する入力色信号の特色成分の値を参照して出力色信号の特色成分の値を決定する。また、入力色信号に対応する特色が存在しない出力色信号の特色については、その特色成分の値を生成する。この例では入力色信号の色成分がCMYKOG、出力色信号の色成分がCMYKRGBであるものとしている。
まずS21において、入力色変換部11は入力色信号を、再現色を示す装置独立な色空間であるL* * * 色空間の色信号に変換する。
S25において、L* * * 色信号と入力色信号の墨成分(K)の値から出力色信号の墨成分(K)の値を決定する。また特色成分については、入力色信号の色成分のうち、Gについては出力色信号のGに対応し、Oについては出力色信号のRに対応する。従って、出力色信号のG成分の値については、決定した墨成分(K)とL* * * 色信号と入力色信号のG成分の値から決定する。出力色信号のR成分の値についても、決定した墨成分(K)とL* * * 色信号と入力色信号のO成分の値から決定する。決定された出力色信号のKRGについては入力色信号のKOGの値が反映されることになる。出力色信号のB成分の値については、入力色信号に対応する色成分が存在しないので、決定した墨成分(K)とL* * * 色信号とから生成する。これらの処理は、上述の墨量決定部12、最大特色決定部13、特色量決定部14で行われる。入力色信号の墨成分や特色成分を参照して出力色信号の墨成分や特色成分を決定する方法については上述した種々の方法を使用すればよい。
S23において、基本色決定部15はS21で変換したL* * * 色信号とS25で生成した出力色信号の墨成分(K)および特色成分(この例ではRGB)の値とから、出力色信号の基本色成分の値を決定する。ここではC、M、Yの値を決定し、これによって出力色信号のC、M、Y、K、R、G、Bの各色成分の値が決定されることになる。
図8は、入力色信号の墨成分について保存する場合の動作の一例の説明図である。この例では、入力色信号の墨成分は保存し、他の色成分については保存しない場合を示している。この場合には、出力色信号の墨成分の値を決定する際に、入力色信号の墨成分を参照して決定する。なお、この場合の入力色信号は、墨成分を有していればよく、ここではCMYKの場合を示しているが、他にもCMYKOGやCMYKRGB等であってもよい。
まずS21において、入力色変換部11は入力色信号を、再現色を示す装置独立な色空間であるL* * * 色空間の色信号に変換する。
S26において、L* * * 色信号と入力色信号の墨成分(K)の値から出力色信号の墨成分(K)の値を決定する。この処理は、上述の墨量決定部12で入力色信号の墨成分(K)の値を参照して出力色信号の墨成分(K)を決定する。決定された出力色信号のKには入力色信号のKの値が反映されることになる。出力色信号の特色成分については、決定した墨成分(K)とL* * * 色信号からそれぞれの特色成分(この例ではRGB)の値を生成する。この処理は、墨成分を決定した際の特色成分の最小値以上、最大特色決定部13で決定した特色成分の最大値以下の範囲で、特色量決定部14が出力色信号の特色成分(OG)の値を決定する。入力色信号の墨成分や特色成分を参照して出力色信号の墨成分や特色成分を決定する方法については上述した種々の方法を使用すればよい。
S23において、基本色決定部15はS21で変換したL* * * 色信号とS24で生成した出力色信号の墨成分(K)および特色成分(この例ではRGB)の値とから、出力色信号の基本色成分の値を決定する。ここではC、M、Yの値を決定し、これによって出力色信号のC、M、Y、K、R、G、Bの各色成分の値が決定されることになる。
もちろん、墨成分を保存せずに特色成分を保存したり、特色成分についてもいずれかの特色成分を選択的に保存するように動作させてもよい。
図9は、動作を選択するための表示画面の一例の説明図である。図中、31,32,33は選択項目である。図5から図8を用いて説明した各動作は、選択部16に対する設定により切り替えるように構成するとよい。この選択部16に対する設定は、利用者が行うように構成するとよい。利用者が設定を行うために、例えば図9に示した表示画面を用いて行えばよい。図9に示した表示画面の例では、入力色信号がsRGB色空間の色信号である場合に選択する選択項目31と、入力色信号がCMYK色空間の色信号である場合に選択する選択項目32と、入力色信号がCMYKRG色空間の色信号である場合に選択する選択項目33を設けている。これらの選択項目はいずれか1つが選択される。
選択項目31が選択された場合には、上述の図5で示した例のように入力色信号の色成分を保存しないで処理を行う。この例ではさらに「UCR設計パターン1(自然画)」か「UCR設計パターン2(グラフィック)」のいずれかを選択するようになっており、この設定に従って墨成分の決定および特色成分の決定を行うことになる。
選択項目32が選択された場合には、さらに「K版保持」が選択されているか否かにより処理を切り替える。「K版保存」が選択されている場合には、上述の図8で示した例のように、入力色信号の墨成分について保存して出力色信号の墨成分を決定し、出力色信号の特色成分については生成するように処理を行う。「K版保持」が選択されていない場合には、墨成分についても保存せず、特色成分とともに墨成分についても生成することになる。
選択項目33が選択された場合には、さらに「K版保持」および「特色版保持」が選択されているか否かにより処理を切り替える。「K版保存」が選択されている場合には、入力色信号の墨成分について保存して出力色信号の墨成分を決定し、「K版保持」が選択されていない場合には、入力色信号の墨成分を参照せずに出力色信号の墨成分を生成する。また、「特色版保存」が選択されている場合には、入力色信号の特色成分を保存して出力色信号の特色成分を決定し、「特色版保持」が選択されていない場合には、入力色信号の特色成分を参照せずに出力色信号の特色成分を生成する。これら2つの選択項目により、図9として示した例のように両者が選択されていれば、図6に示した例のように入力色信号の墨成分および特色成分を保存するように動作する。また、両者とも選択されていなければ図5に示した例のように出力色信号の墨成分および特色成分とも生成する。「K版保存」が選択されて「特色版保持」が選択されていない場合には、図8に示した例のように出力色信号の墨成分については入力色信号の墨成分の値を保存し、特色成分については生成する。「特色版保持」が選択されて「K版保存」が選択されていない場合については例を示していないが、出力色信号の特色成分については入力色信号の特色成分の値を保存し、墨成分については生成する。
もちろん、図9に示した表示画面は一例であって、レイアウトや表示する設定項目を変更してよいことは言うまでもない。また、このような表示画面による設定に限らず、外部装置から設定されるなど、他の設定方法を用いてもよい。あるいは予め動作を設定しておいてもよい。
図10は、本発明の実施の一形態で説明した機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。図中、41はプログラム、42はコンピュータ、51は光磁気ディスク、52は光ディスク、53は磁気ディスク、54はメモリ、61はCPU、62は内部メモリ、63は読取部、64はハードディスク、65はインタフェース、66は通信部である。
上述の本発明の実施の一形態およびその変形例として説明した各部の機能の全部または部分的に、コンピュータにより実行可能なプログラム41によって実現してもよい。その場合、そのプログラム41およびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶させておけばよい。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取部63に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取部63にプログラムの記述内容を伝達するものである。例えば、光磁気ディスク51,光ディスク52(CDやDVDなどを含む)、磁気ディスク53,メモリ54(ICカード、メモリカードなどを含む)等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
これらの記憶媒体にプログラム41を格納しておき、例えばコンピュータ42の読取部63あるいはインタフェース65にこれらの記憶媒体を装着することによって、コンピュータからプログラム41を読み出し、内部メモリ62またはハードディスク64に記憶し、CPU61によってプログラム41を実行することによって、上述の本発明の実施の一形態およびその変形例として説明した機能が全部又は部分的に実現される。あるいは、通信路を介してプログラム41をコンピュータ42に転送し、コンピュータ42では通信部66でプログラム41を受信して内部メモリ62またはハードディスク64に記憶し、CPU61によってプログラム41を実行することによって実現してもよい。
コンピュータ42には、このほかインタフェース65を介して様々な装置と接続してもよい。例えば情報を表示する表示手段や利用者からの情報を受け付ける受付手段等も接続されていてもよい。例えば図9に示した表示画面を表示手段に表示させ、利用者からの選択を受け付け手段で受け付ける構成などが考えられる。また、例えば画像形成装置がインタフェース65を介して接続され、出力色信号を使用して画像形成装置で画像を形成するように構成してもよい。なお、各構成が1台のコンピュータにおいて動作する必要はなく、処理段階に応じて別のコンピュータにより処理が実行されてもよい。
11…入力色変換部、12…墨量決定部、13…最大特色決定部、14…特色量決定部、15…基本色決定部、16…選択部、31,32,33…選択項目、41…プログラム、42…コンピュータ、51…光磁気ディスク、52…光ディスク、53…磁気ディスク、54…メモリ、61…CPU、62…内部メモリ、63…読取部、64…ハードディスク、65…インタフェース、66…通信部。

Claims (12)

  1. 与えられた基本色成分および墨成分および特色成分を含む入力色信号から再現色を示す色信号へ変換する入力色変換手段と、前記再現色を示す色信号から基本色成分および墨成分および特色成分を含む出力色信号のうち特色成分の値の最小値を求めるとともに該特色成分を最小値とした場合の墨成分の最小値および最大値を求め該最小値以上最大値以下の範囲で与えられた前記入力色信号の墨成分の値を保存して前記出力色信号の墨成分の値を決定する墨量決定手段と、前記墨量決定手段で決定した前記出力色信号の墨成分の値と前記再現色を示す色信号とから前記基本色成分のいずれかを0とする特色成分の最大値を決定する最大特色決定手段と、前記墨量決定手段で前記出力色信号の墨成分の値を決定した際の特色成分の最小値以上であって前記最大特色決定手段で決定した特色成分の最大値以下の範囲で与えられた前記入力色信号の特色成分の値を保存して前記出力色信号の特色成分の値を決定する特色量決定手段と、前記再現色を示す色信号と前記墨量決定手段で決定した前記出力色信号の墨成分の値と前記特色量決定手段で決定した前記出力色信号の特色成分の値から前記出力色信号の基本色成分の各値を算出する基本色決定手段を有することを特徴とする色処理装置。
  2. 前記最大特色決定手段は、出力装置に色信号を与えた場合に得られる色の測色値と前記色信号との対応から得られるモデルを用いて、前記再現色を示す色信号および前記墨量決定手段で決定した前記出力色信号の墨成分の値と前記基本色成分のうちのいずれかとして0を前記モデルに与え、得られた特色成分の値を前記特色成分の最大値として決定することを特徴とする請求項1に記載の色処理装置。
  3. 前記墨量決定手段は、再現色から墨成分の最小値を算出するモデルを構成して墨成分の最小値を求め、また、再現色から墨成分の最大値を算出するモデルを構成して墨成分の最大値を求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の色処理装置。
  4. 前記墨量決定手段は、前記墨成分を保存する量を装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の色処理装置。
  5. 前記墨量決定手段は、墨成分の最小値以上最大値以下の範囲で求めた墨成分の値と与えられた前記入力色信号の墨成分の値の範囲で前記出力色信号の墨成分の値を決定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の色処理装置。
  6. 前記墨量決定手段は、墨成分の最小値以上最大値以下の範囲で求めた墨成分の値と与えられた前記入力色信号の墨成分の値のいずれかを設定に従って選択することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の色処理装置。
  7. 前記特色量決定手段は、前記特色成分を保存する量を装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の色処理装置。
  8. 前記特色量決定手段は、特色成分の最小値以上最大値以下の範囲で求めた特色成分の値と与えられた前記入力色信号の特色成分の値の範囲で前記出力色信号の特色成分の値を決定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の色処理装置。
  9. 前記特色量決定手段は、特色成分の最小値以上最大値以下の範囲で求めた特色成分の値と与えられた前記入力色信号の特色成分の値のいずれかを設定に従って選択することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の色処理装置。
  10. 前記特色量決定手段は、与えられた前記入力色信号の特色成分との色相の差が最も小さい前記出力色信号における特色成分の値が与えられたものとして、前記出力色信号の特色成分の値を決定することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の色処理装置。
  11. 前記特色量決定手段は、前記出力色信号における特色成分が複数存在する場合に、それぞれの特色成分について、各特色成分の最小値以上最大値以下の範囲で値を決定することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の色処理装置。
  12. コンピュータに、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の色処理装置の機能を実行させるものであることを特徴とする色処理プログラム。
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