JP4203124B2 - アミノフェニルスルホニル尿素の製造法およびその方法のための中間体 - Google Patents
アミノフェニルスルホニル尿素の製造法およびその方法のための中間体 Download PDFInfo
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Description
異項環で置換され、フェニル環にアミノ基または官能化されたアミノ基をもつフェニルスルホニル尿素が除草作用および植物成長調節作用を有することは既知である[EP-A-1515;EP-A-7687(=US-A-4,383,113);EP-A-30138(=US-A-4,394,506);US-A-4,892,946;US-A-4,981,509;EP-A-116518(=US-A-4,664,695; US-A-4,632,695);WO 94/10154]。さらにドイツ特許出願P4415049.0(WO 95/29899)にはアシルアミノスルホニル尿素が除草剤として提案されている。引用された文献にはスルホニル尿素の製造方法の記載も含まれている。フェニル環に遊離のアミノ基を有する化合物は、それら自体が除草活性成分であるか、または置換アミノ基をもつ化合物の製造のための出発化合物として適当である。
分子内の多数の反応性官能基により、アミノフェニルスルホニル尿素の製造は収率が低いか純度の劣る方法でしか実施できないことが多い。他の欠点は、多くの方法が、たとえばスルホンアミドの場合にはtert-ブチル基のような保護基の使用に基づき、その除去に特殊な取扱の難しい試薬たとえばトリフルオロ酢酸を必要とすることである。しかも、スルホニル尿素化合物の既知の製造方法の大部分は多段工程法であり、したがって一般に中程度の総収率しか得られない。
本発明の目的は、したがって、アミノフェニルスルホニル尿素系の比較的多くの大群の除草剤の製造に適当で、上述の欠点の多くを回避できる方法を提供することにある。
本発明は、式(I)
[式中、
(R)nはハロゲン、アルキルおよびルコキシよりなる群からのn個の同種または異種の基であり、
nは0、1、2または3、好ましくは0または1,とくに0であり、
Aは水素またはアシル基であり、
R1は水素、または1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する非置換もしくは置換炭化水素または炭化水素オキシ基であり、
R2は水素、または総計1〜10個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する非置換もしくは置換炭化水素基であるか、
基NR1R2は非置換または置換された3〜8個の環内原子を有し、基NR1R2の窒素原子を環ヘテロ原子として含み、さらにN、OおよびSよりなる群からの1個または2個の環ヘテロ原子を含有していてもよい異項環であり、
R3は水素またはC1〜C4−アルキルであり、
XおよびYは、互いに独立にハロゲン、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキルチオ(後3者の基は非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシおよびC1〜C4−アルキルチオよりなる群からの1個もしくは2個以上の基で置換されている)、C3〜C6−シクロアルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C3〜C6−アルケニルオキシまたはC3〜C6−アルキニルオキシであり、
ZはCHまたはNである]の化合物およびそれらの塩の製造方法において、
1(段階1):式(II)
の化合物またはその塩をハロゲン化剤の存在下に反応させて、そのカルボニルハライドの形成およびその転位により式(III)
の化合物を形成させ、
2(段階2):ついで
a)化合物(III)をSO2Cl基においてアンモノリシスに付して式(IV)
の化合物とし、ついで化合物(IV)のニトロ基を還元して式(V)
の化合物を得、ついで化合物(V)を式(VI)
(式中、Arは非置換または置換フェニルであり、MはH、C1〜C4−アルキルまたは金属陽イオンである)のカルバメートまたはカルバメート塩と反応させ、式(I)においてR3は、式(VI)中のMに一致し、H、C1〜C4−アルキルまたは、Mが金属陽イオンである場合にはR3は水素原子であり、A=Hである化合物を得るか、または
b)式(III)の化合物をSO2Cl基においてアンモノリススに付して上述の式(IV)の化合物を得、ついで、化合物(IV)を上述の式(VI)のカルバメートまたはカルバメート塩と反応させて式(VII)
(式中、R3は、式(VI)中のMに一致し、H,C1〜C4−アルキルまたは、Mが金属陽イオンである場合には水素原子である)の化合物を得、式(VII)の化合物のニトロ基を還元して式(I)においてA=Hである化合物を得るか、または
c)式(III)の化合物をシアナートおよび式(VIII)
(式中、R3は、式(I)において定義した通りである)の異項環アミンと反応させて式(VII)のスルホニル尿素を得、このニトロ基を還元し式(I)においてAはHである化合物を得、ついで
3(段階3):式(I)の最終生成物におけるAが水素ではなくアシル基である場合は、段階2において得られた式(I)のAがHである化合物をアシル化することからなる方法を提供する。上記式(II)〜(VIII)中、(R)n,R1,R2、X、YおよびZは式(I)の最終生成物について定義した通りである。
式(I)〜(VIII)中および以下に用いられる式中、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルアミノおよびアルキルチオならびにそれらの非置換および/または置換対応部分の炭素骨格は、それぞれの場合、直鎖状または分岐状である。とくに指示がなければ、これらの基の場合、低級炭素骨格たとえば1個〜4個の炭素原子を有する基、不飽和基の場合、2個〜4個の炭素原子を有する基が好ましい。アルキル基は、単独でもまたアルコキシ、ハロアルキル等の複合基の定義中でもたとえばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチルもしくは2−ブチル、ペンチル類、ヘキシル類たとえばn−ヘキシル、イソヘキシルおよび1,3-ジメチルブチル、ならびにヘプチル類たとえばn−ヘプチル、1−メチルヘキシルおよび1,4−ジメチルペンチルであり;アルキル基に相当する可能な不飽和基の意味を有するアルケニルおよびアルキニル基の場合は、アルケニル基はたとえばアリル、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−3−エン−1−イル、1−メチルブタ−3−エン−1−イルおよび1−メチルブタ−2−エン−1-イル;アルキニル基はたとえばプロパルギル、ブタ−2−イン−1−イル、ブタ−3−イン−1−イル、1−メチルブタ−3−イン−1−イルである。ハロゲンはたとえばフッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。ハロアルキル、ハロアルキニルおよびハロアルキニルは、ハロゲン、好ましくは、フッ素、塩素および/または臭素、とくにフッ素または塩素によって部分的にまたは完全に置換されたそれぞれアルキル、アルケニルおよびアルキニル、たとえばCF3、CHF2、CH2F、CF3CF2、CH2FCHCl、CCl3、CHCl2。CH2CH2Clであり;ハロアルコキシはたとえばOCF3、OCHF2、OCH2F、CF3CF2O、OCH2CF3およびOCH2CH2Clであり;相当する注釈はハロアルケニルおよび他のハロゲン置換基にも適用される。
炭化水素基は直鎖状、分岐状または環状および飽和または不飽和脂肪族または芳香族炭化水素基であり、たとえばアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアリール、好ましくは12個までの炭素原子を有するアルキル、アルケニルもしくはアルキニル、5もしくは6個の環内原子を有するシクロアルキル、またはフェニルであり、相当する注釈は炭化水素オキシ基にも適用される。
異項環基または環は飽和、不飽和または異項芳香環とすることが可能で、1個または2個以上の、好ましくはN,OおよびSよりなる群からの環ヘテロ原子を含有し、好ましくは5または6員であり、1,2または3個の環ヘテロ原子を含有する。これらの基はたとえば上に定義したような異項環基もしくは環であるか、または部分的に水素化された基、たとえばオキシラニル、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ジオキソラニル、モルホリニルおよびテトラヒドロフリルである。置換異項環基に適当な置換基は以下に挙げる基であり、同じくオキソである。オキソ基の場合はまたたとえばNおよびSの様々な酸化状態で存在できる環ヘテロ原子上にあってもよい。
置換炭化水素基のような置換された基、たとえば置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、フェニルおよびベンジル、または置換ヘテロアリール、置換三環性基もしくは環、または芳香族成分をもつもしくはもたない置換二環性基は、たとえば非置換母体構造に由来する置換された基であり、置換基はたとえば1個または2個以上の好ましくはハロゲン、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、シアノ、アジド、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ホルミル、カルバモイル、モノおよびジアルキルアミノカルボニル、置換アミノたとえばアシルアミノ、モノおよびジアルキルアミノ、ならびにアルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニルおよび、環状基の場合にはまたアルキルおよびハロアルキル、ならびに上述の飽和炭化水素含有基に相当する不飽和脂肪族基たとえばアルケニル、アルキニル、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ等よりなる群からの1,2または3個のである。炭素原子を含有する基の場合は、1〜4個の炭素原子を有する基、とくに1または2個の炭素原子を有する基が好ましい。一般的に、ハロゲンたとえばフッ素および塩素、C1〜C4−アルキル好ましくはメチルまたはエチル、C1〜C4−ハロアルキル好ましくはトリフルオロメチル、C1〜C4−アルコキシ好ましくはメトキシまたはエトキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、ニトロおよびシアノよりなる群からの置換基が好ましい。この場合、置換基、メチル、エチルおよび塩素がとくに好ましい。
置換または非置換フェニルは、好ましくは非置換フェニル、または1個もしくは2個以上、好ましくは3個までの同種または異種の置換基、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−ハロアルコキシおよびニトロよりなる基で置換されたフェニル基であり、たとえば、o−,m−およびp−トリル、ジメチルフェニル、2−、3−および4−クロロフェニル、2−、3−および4−トリフルオロおよび−トリクロロフェニル、2,4−、3,5−、2,5−および2,3−ジクロロフェニル、ならびにo−、m−およびp−メトキシフェニルよりなる群からの基である。
アシル基は、有機酸の基、たとえばカルボン酸の基およびそれらから誘導される基たとえばチオカルボン酸、非置換もしくはN−置換イミノカルボン酸の基であるかまたは非置換もしくはN−置換カルバミン酸のカルボン酸モノエステル、スルホン酸、スルフィン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸の基である。アシルは、たとえばホルミル、アルキルカルボニルたとえば(C1〜C4−アルキル)−カルボニル、フェニル環がたとえば上に示したように置換されていてもよいフェニルカルボニル、アルキルオキシカルボニル、フェニルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、N−アルキル−1−イミノアルキルおよび有機酸の他の基である。
式(I)の化合物またはそれらの塩の新規な製造方法において、
(R)nはハロゲン、C1〜C4−アルキルおよびC1〜C4−アルコキシよりなる群からのn個の同種または異種の基であり、
nは0または1,とくに0であり、
Aは、Hまたは1〜8個の炭素原子とくに1〜4個の炭素原子を有するアシルであり、
R1はH、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C1〜C6−アルコキシ、C2〜C6−アルケノキシ、C2〜C6−アルキノキシまたはC5〜C6−シクロアルキル[後7者の基はそれぞれ非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、モノおよびジ−(C1〜C4-アルキル)−アミノ、シアノ、アジド、ホルミル、(C1〜C4−アルキル)−カルボニル、(C1〜C4−アルコキシ)−カルボニル、C1〜C4−アルキルスルフィニルおよびC1〜C4−アルキルスルホニルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換された基である]、または非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−ハロアルコキシおよびニトロよりなる群からの基で置換されたフェニルであり、
R2は、H、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニルまたはC2〜C6−アルキニル[後3者の基はそれぞれ非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、モノおよびジ−(C1〜C4−アルキル)−アミノ、シアノ、アジド、ホルミル、(C1〜C4−アルキル)−カルボニル、(C1〜C4−アルコキシ)−カルボニル、C1〜C4−アルキルスルフィニルおよびC1〜C4−アルキルスルホニルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されている]であるか、または
基NR1R2は、NおよびOよりなる群からのさらに2個までのヘテロ原子を含有し、非置換またはC1〜C4−アルキルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されていている4、5または6環原子の異項環であり、
R3はHまたはCH3であり、
基XおよびYの一方はハロゲン、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−アルコキシ、C1〜C2−アルキルチオ(後3者の基はそれぞれ、非置換またはハロゲン、C1〜C2−アルコキシ、C1〜C2−アルキルチオよりなる群からの基、好ましくはハロゲン、メチルまたはメトキシ1個もしくは2個以上で置換されている)、またはモノもしくはジ−(C1〜C4−アルキル)−アミノであり、
基XおよびYの他方は、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−ハロアルキル、C1〜C2−アルコキシ、C1〜C2−ハロアルコキシまたはC1〜C2−アルキルチオ、好ましくはメチルまたはメトキシであり、
ZはCHまたはN,好ましくはCHである方法はとくに興味がある。
式(I)の化合物またはそれらの塩の新規な製造方法において、
Aは、水素、ホルミル、(C1〜C4−アルキル)−カルボニル(非置換またはハロゲンおよびC1〜C4−アルコキシよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されている)、または(C1〜C4−アルコキシ)−カルボニル、フェノキシカルボニル、フェニルカルボニル、フェニル−(C1〜C4−アルキル)−カルボニルまたはフェニル−(C1〜C4−アルキル)−カルボニル(後4者の基それぞれのフェニルは非置換または置換されている)であり、Aは好ましくはホルミル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンゾイルまたはベンジルオキシカルボニルであり、とくにホルミル、(C1〜C4−アルキル)-カルボニルまたは(C1〜C4−アルコキシ)−カルボニルである方法がとくに好ましい。
式(I)の化合物またはそれらの塩の新規な製造方法において、
R1はH、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−アルコキシ、非置換またはハロゲン、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−アルコキシ、C1〜C2−ハロアルキルおよびC1〜C2−ハロアルコキシよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されているフェニル、とくにメチルまたはエチルであり、
R2は、H、またはC1〜C2−アルキル、とくにメチルまたはエチルであるか、または
基NR1R2は、NおよびOよりなる群からのさらに1個までの環ヘテロ原子を含有し、非置換またはC1〜C2−アルキル1個または2個以上の基で置換されていている5または6環原子の異項環、とくにピロリジニルまたはピペリジルであり、
R3はHまたはCH3、とくにHである方法がとくに好ましい。
本発明の新規な方法中で、式(I)において、フェニル基上の式NH2の基は基CO-NR1R2に対してパラ位に、SO2基に対してメタ位に存在する化合物である方法がとくに好ましい。
本発明はさらに、全過程の新規な個々の段階およびそれらの新規な中間体、とくに段階1ならびに段階2aおよび2bのカルバメート塩(VI)(式中、Mは陽イオンである)との反応に関する範囲までを提供する。
化合物(II)の化合物(III)に対する反応は、カルボニルクロリドの製造のための慣用のハロゲン化剤、たとえばチオニルクロリドまたはチオニルブロミドにより達成できる。この目的では、ニトロ−o−スルファモイル安息香酸(II)を非プロトン性の有機溶媒中で過剰のハロゲン化剤と反応させ、ついで転位反応が起こる温度に加熱する。適当な有機溶媒は反応原料に対し不活性な(不活性溶媒という)非プロトン性の沸点が転位反応に必要な温度より高い有機溶媒である。反応原料をたとえば均一もしくは不均一混合物(たとえば懸濁液中)として反応させると、所望の生成物が得られる。たとえば反応は、ハロゲン化または非ハロゲン化芳香族炭化水素たとえばトルエン、キシレン、クロロベンゼンまたはクロロトルエン中で実施することができる。このハロゲン化の反応温度は、約50〜100℃であり、転位のための反応温度は、100℃以上から非プロトン性溶媒の沸点、たとえば110〜160℃である。場合により、転位はもっと低い温度たとえば70℃でもその程度は不適当ではあるが起こることがある。チオニルクロリドは、たとえば安息香酸1モルに対して等モル量または過剰に使用することができる。安息香酸誘導体に代えて相当する塩、たとえばアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩(たとえばNa,K,Li,MgおよびCa塩)をハロゲン化剤、たとえばチオニルクロリドと反応させ、相当する2−クロロスルホニル安息香酸アミド誘導体(III)を得ることができる。
非置換または単純なアルキル基またはフェニル環を有する2−(N,N−ジアルキル−アミノスルホニル)−安息香酸を、ベンゼン、ジクロロメタンまたはクロロホルム中室温(25℃)で4〜8倍過剰のチオニルクロリドまたはチオニルブロミドと反応させるとそれぞれN,N−ジアルキル−2−(クロロまたはブロモスルホニル)−安息香酸アミドが得られることは既に知られている(K.Hoviusら, Tetrahedron Lett. 1983, 3137-3140参照)。N,N−ジアルキル−o−スルファモイルニトロ安息香酸(II)の相当する反応はこれまで知られていなかったし、これらの条件下では起こらなかった。温度および溶媒に関する既知の条件の変更のみでは、試験したニトロ安息香酸(II)では同様に反応は進行しない。
必要な式(II)の化合物は別の方法で製造できる。たとえば、式(IX)
の化合物のメチル基の酸化により式(II)の化合物が導かれる。酸化はたとえばトルエンから安息香酸の製造について既知の方法と類似の方法によって実施できる。式(IX)のトルエン誘導体は式(X)
のスルホクロリドを式NHR1R2のアミンと反応させることによって得ることができる。
化合物(II)を得るさらに他の方法には、スルホクロリド(XI)
(式中、Raはアルキル基たとえばメチルまたはエチルである)の式NHR1R2のアミンによるアンモノリシスによってスルホンアミドを得て、ついで得られた化合物のカルボキシエステル基を加水分解する方法がある。個々の反応は同型の既知の方法と同様にして実施できる。たとえば、エステル基はアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物たとえばLiOH、NaOH、KOH、Mg(OH)2、Ca(OH)2を使用して、様々な極性溶媒、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール、クロロベンゼン、クロロトルエン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジグライム、ジメチルホルムアミド(DMF),N,N−ジメチルアセトアミド(DMA),N−メチルピロリドン(NMP)もしくは水または適当な溶媒の混合物中、たとえば−20℃〜150℃、好ましくは−10℃〜100℃の温度で加水分解することができる。
式(IV)のスルホンアミドは、スルホクロリド(III)をアンモニアと反応させることによって(アンモノリシス)高収率で得ることができる。この反応は一般に−20℃〜150℃、好ましくは−10℃〜100℃の温度で実施することができる。適当な溶媒は反応条件下に不活性な有機溶媒、たとえば
−双極性非プロトン性溶媒たとえばDMF、DMA、NMP、アセトニトリル
−エーテル類たとえばtert−ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン(DME),THF,ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル
−エステル類たとえば酢酸エチル、酢酸ブチル
−塩素化または非置換炭化水素たとえばトルエン、o−クロロトルエン、クロロベンゼン
−アルコールたとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール
−水、または
−不活性溶媒の混合物
である。
とくに好ましい溶媒はアセトニトリルのようなニトリル、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、THFもしくはジメトキシエタン(DME)のようなエーテル、酢酸エチルおよび酢酸ブチルのようなエステルまたはトルエン、クロロベンゼンおよびクロロトルエンのような塩素化もしくは非置換炭化水素である。
式(IV)の化合物中のニトロ基の還元は、たとえば接触水素化によって実施することができる(段階2、セクションa)。多くの一般的な市販の触媒たとえば白金、パラジウムまたはラネーニッケルが水素化に適当であり、標準技術と同様にして使用できる。反応条件下に不活性な適当な有機および無機溶媒の例は、
−双極性非プロトン性溶媒、たとえばDMA,DMF,NMPもしくはCH3CN;
−エステル類、たとえば酢酸エチルまたは酢酸ブチル;
−エーテル類、たとえばDME,ジグライム、テトラグライム、THFもしくはジエチルエーテル;
−アルコール、たとえばメタノールもしくはエタノール;
−有機酸、たとえば酢酸もしくはプロピオン酸;
−水、または
−適当な不活性溶媒の混合物
である。
反応温度は、たとえば−20℃〜150℃、好ましくは−10℃〜100℃で変動させることができる。同様に、水素圧も広い限界内でたとえば1bar〜200bar,好ましくは1bar〜100bar,とくに1bar〜50barで変動させることができる。
化合物(V)の式(VI)のカルバメートとの反応は、フェニル基上の別のアミノ基ではなく、スルホンアミド基に優先的にまた実質的に選択的に起こるように意図される。化合物(V)を式(VI)のカルバメートと標準技術に従い、たとえばアセトニトリル中、立体障害のある塩基たとえば1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の存在下に反応させると、スルホンアミド機能とアミノ機能の反応性は類似し、すなわち反応の化学選択性は全く不満足なものである。たとえば、5−アミノ−2−ジメチルアミノカルボニルベンゼンスルホンアミドの4,6−ジメトキシ−2−フェノキシカルボニルアミノピリミジンとのDBUの存在下における反応は2:1での2種類の生成物、すなわち5−アミノ−2−ジメチルアミノカルボニル−N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]ベンゼンスルホンアミドと5−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニルアミノ]−2−ジメチルアミノカルボニル−N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]ベンゼンスルホンアミド(副生成物)を導く(比較例参照)。
しかしながら驚くべきことに、カルバメート塩との反応の場合には、反応を選択的に実施することができる。本発明によれば、カルバメート塩(IV)(式中、Mは陽イオンである)たとえばカルバメートのナトリウム塩またはカリウム塩を使用することにより、たとえば式(XI)(式中、Mは水素である)のカルバメートとの反応の場合よりも優れた選択性が達成される。
この反応では、たとえばカルバメート(IV)(M=H)を、適当な溶媒中、まず適当な塩基、たとえばアルカリ金属およびアルカリ土類金属水酸化物たとえばLiOH、NaOH、KOH、Mg(OH)2、Ca(OH)2、またはテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドたとえばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属水素化物たとえばNaH、KH、CaH2、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属アルコラートたとえばNaOCH3、NaOC2H5、ナトリウムイソプロピレート、ナトリウムtert−ブチレート、または塩基の混合物と反応させて、式(IV)(M=陽イオン)の塩を形成させる。適当な溶媒は不活性有機溶媒、好ましくは非プロトン性非極性または非プロトン性極性溶媒たとえばエーテル類(たとえばTHF,DME,ジメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、tert−ブチルメチルエーテル)、アミド(たとえばDMF,DMA,NMP),非ハロゲン化もしくはハロゲン化芳香族炭化水素たとえばトルエン、クロロトルエンもしくはクロロベンゼンである。
アルカリ金属およびアルカリ土類金属塩についてはさらに、アルコール類たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノールまたは溶媒混合物がより適当な溶媒である。
アルカリ金属、アルカリ土類金属塩およびテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドについては、さらに水も適当な溶媒または溶媒成分である。とくに好ましい溶媒はエーテル類たとえばTHF,DMEまたはジオキサンである。
得られる式(IV)(M=陽イオン)の塩は溶液中に調製するのが有利であり、単離することなく、次の反応に使用される。この目的では、塩は、たとえば溶液中で式(V)のスルホンアミドと−40℃〜150℃、好ましくは−40℃〜80℃、とくに−20℃〜85℃の温度で反応させる。反応溶液を酸、たとえばギ酸もしくは酢酸のような有機酸または塩酸もしくは硫酸のような無機酸で酸性にしたのち、式(I)(A=H)[=化合物(I′)]のスルホニル尿素を標準方法で単離することができる。スルホンアミド(V)とカルバメート塩(VI)のモル比1:0.7〜1:1.5で一般に好ましい収率が達成される。
好ましい変法は、アルカリ金属水酸化物またはアルコラートたとえばKOH、NaOCH3、KOCH3、ナトリウムtert−ブチレートもしくはカリウムtert−ブチレート、ナトリウムイソプロパレートもしくはカリウムイソプロパレート、とくに立体的に嵩高いアルカリ金属アルコラートと、双極性非プロトン性溶媒たとえばTHF,ジオキサン、DMF,DMA,とくにTHF,DMEもしくはジオキサン中、式(VI)のカルバメート(M=H)の反応である。
スルホニル尿素(I’)[=式(I),A=H]への別経路は上述の変法2bによって提供される。この変法によれば、化合物(III)はまず段階2a)の工程1の場合と同様にアンモノリシスによって反応させ、式(IV)のニトロベンゼンスルホンアミドを得、ついで、これを式(VI)のカルバメート塩と塩基たとえば有機窒素塩基たとえばDBUもしくはトリエチルアミン、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属水酸化物たとえばLiOH、NaOH、KOH、Mg(OH)2もしくはCa(OH)2またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属アルコラートたとえばNaOCH3、KOCH3、NaもしくはKイソロピレート、NaもしくはK tert−ブチレートの存在下に標準条件と同様に反応させ式(VII)のニトロスルホニル尿素を形成させる。反応物の比率は、各場合1当量のスルホンアミド(IV)に基づいて、好ましくはカルバメート(IV)0.7〜1.5当量ならびに塩基0.7〜2.2当量である。
化合物(IV)の化合物(VII)に対する反応は、不活性溶媒中、たとえば非プロトン性溶媒たとえばエーテル類(たとえばTHF,DME,ジオキサン、ジエチルエーテル)、アセトニトリル、DMF,DMA,NMP,アルコール、エステルたとえば酢酸エチルもしくは酢酸ブチル、塩素化脂肪族もしくは芳香族炭化水素たとえばジフルオロメタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンもしくはo−クロロトルエン、またはプロトン性溶媒たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノールもしくは水、または適当な溶媒混合物中で、−20℃〜100℃、好ましくは−10℃〜約70℃の温度において行われる。
式(VII)のニトロスルホニル尿素はまた、式(VI)(M=陽イオン)のカルバメート塩と式(V)のスルホンアミドの上述の反応と同様の反応によって得ることが可能で、式(IV)(M=陽イオン)のスルホンアミドとカルバメート塩(M=陽イオン)(VI)の反応によってスルホニル尿素(I’)[=式(I),A=H]が得られる。
ニトロスルホニル尿素(VII)はついで接触水素化により反応させて、式(I)においてAがHであるアミノスルホニル尿素(I’)を得ることができる。
水素化は標準技術に従い、式(IV)の化合物の上述の水素化の場合と同様に実施できる。水性メジウムを溶媒として用いる場合は、pH5〜13,好ましくは7〜11を有する塩基性溶液または緩衝水溶液がとくに適している。
別法として、中性のニトロスルホニル尿素(VII)に代え、水素化にそれらの塩を用いることもできる。式(VII)のスルホニル尿素陰イオンに対合する適当な陽イオンの例はたとえばLi+、Na+、K+、Cs+、Mg2+、Ca2+またはアンモニウム陽イオンたとえばNH4 +、HN(CH3)3 +、N(CH3)4 +、N(C2H5)4 +、HN(C2H5)3 +、(DBU-H)+またはこれらの陽イオンの混合物である。
シアナートたとえばナトリウムシアナートまたはカリウムシアナートおよび異項環アミン(VIII)とスルホクロリド(III)の反応により化合物(VII)を得る方法(変法2c)は原理的には上述の文献、たとえば、ドイツ特許出願P4415049.0(WO95/29899)に記載されている。次のニトロ基の還元は、化合物(IV)の場合と同様に、慣用方法たとえば化合物(VII)について既に上述したように好ましくは接触還元によって実施できる。
第3段階においては、第2段階で得られた式(I)においてAがHである化合物(I’)をアシル化して、式(I)においてAがアシル基である除草活性成分(I”)を得る。驚くべきことに、アシル化は、慣用のアシル化剤を用いてフェニル環に結合したアミノ基に極めて選択的に起こる。アシル化はたとえば非プロトン性有機溶媒中で達成され慣用のアシル化剤を用いて実施できる。アシル化剤の例は無水物、カルボニルハライド、活性化されたエステル(活性エステル)たとえば炭酸エステルおよびクロロ炭酸エステル、スルホニルクロリド等である。たとえば、ある範囲の極めて適切な標準技術が、式(I)においてAはHであるスルホニル尿素(I’)のアミノ官能基のホルミル化に利用できる。すなわち、アミノ基は式(XII)
H-CO-O-CO-R (XII)
(式中、Rはアルキルである)の混成酸無水物またはギ酸を用いてホルミルアミノ基に変換することができる。
混成酸無水物は文献既知の方法によって、ギ酸およびカルボン酸無水物たとえば酢酸無水物からまたはギ酸の塩たとえばギ酸ナトリウムおよびカルボニルクロリドたとえば酢酸クロリドもしくはピバロイルクロリドから調製できる。
新規な方法の個々の中間体は新規であり、本発明はまたそれらを包含する。
上述の全過程の個々の反応段階は、均一な溶液中もしくは過飽和すなわち反応速度論的に安定な溶液または不均一懸濁液中、それぞれの場合について有利な空間的−時間的収率が得られるように実施することができる。このような操作で、一般に極めて良好な収率および純度を得ることができる。各段階の巧妙な組合せにより、式(I)のスルホニル尿素、好ましくはカルボキシアミド基に対してパラ位置にアシルアミノ基を有する化合物を文献(DE4415049,WO95/29899)記載の収率よりも優れた総収率で得ることができる。
反応条件の巧妙な選択により、さらに、2またはそれ以上の段階を組合せて、1容器反応もしくは連続反応を形成することも可能である。この手段によって、収率および空間的−時間的収率の両者を著しく改善できる場合がある。
式(I)においてnが0であり、R3がHであり、フェニル基上のアミノ基がカルボキシアミド基に対してパラ位置、SO2基に対してメタ位置にある化合物[=化合物(Ia)]の調製が好ましい。
本発明の新規方法およびその各段階に伴うとくに好ましい選択は、式(IIa)
(式中、R1およびR2は式(I)について定義した通りである)の化合物をハロゲン化剤の存在下に反応させて酸ハライドの形成および転位により式(IIIa)
の化合物を形成させ、ついで、これをアンモニアにより式(IVa)
のアミドに変換し、ついで、このニトロ基を還元して式(Va)
の化合物を形成させ、続いてこれを式(VIa)
のカルバメート塩と反応させて化合物(Ia)を得る方法である。
以下の製造例において、量および百分率は、とくに他の指示がない限り重量に基づくものであり、「m.p.」は融点を意味する。
製造例
実施例1
2−ジメチルアミノカルボニル−5−ニトロベンゼンスルホニルクロリド
40mlのチオニルクロリドを800mlのクロロベンゼン中N,N−ジメチル−2−カルボキシ−5−ニトロベンゼンスルホンアミド195.2gの懸濁液に加える。この混合物をついで激しく攪拌しながら徐々に70〜75℃に加熱する。さらに120mlのチオニルクロリドを加えたのち、反応混合物を沸点に加熱する。反応終了後、反応混合物を減圧下に濃縮すると、所望の生成物209gが得られ、これは以下の反応に用いるのに十分純粋である。
m.p.: 129〜131℃。
実施例2
2−ジメチルアミノカルボニル−5−ニトロベンゼンスルホンアミド
77.8gの2−ジメチルアミノカルボニル−5−ニトロベンゼンスルホニルクロリドおよび780mlのテトラヒドロフランの混合物を攪拌しながら、これに5℃で37mlの濃アンモニア溶液(濃度33%)を滴下する。混合物を続いて、反応が終了するまで攪拌する。反応混合物を減圧下に濃縮し、残留物を少量の水と攪拌する。乾燥すると所望の生成物66.9gが得られる。
m.p.: 159〜160℃。
実施例3
5−アミノ-2-ジメチルアミノカルボニルベンゼンスルホンアミド
250mlのメタノール中12.5gの2−ジメチルアミノカルボニル−5−ニトロベンゼンスルホンアミド溶液に湿ったラネーニッケル1gを加え、50barの水素圧下に60℃で完全に攪拌する。水素の吸収が停止したのち、触媒を分離し、ろ液を濃縮すると、所望の生成物11.0gが得られる。
実施例4
5−アミノ−2−ジメチルアミノカルボニル−N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−アミノカルボニル]ベンゼンスルホンアミド
方法A:
128.4gの4,6−ジメトキシ−2−(フェノキシカルボニルアミノ)ピリミジンを0℃で1250mlのTHF(テトラヒドロフラン)に加える。44.8gのナトリウムtert−ブチレートを添加したのち、この溶液を0〜2℃で、1250mlのTHF中108.1gの5−アミノ−2−ジメチルアミノカルボニルベンゼンスルホンアミドの混合物に滴下する。反応終了後、反応混合物を濃縮する。残留物を1500mlの水と780mlの石油エーテルの間に分配し、濃塩酸(100ml)で注意深く酸性にする。沈殿した固体を石油エーテルおよび酢酸エチルで洗浄する。乾燥すると所望の生成物、m.p.: 192〜193℃(分解)186.9.gが得られる。
方法B:
a)5.3gの2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジンおよび10gの2−ジメチルアミノカルボニル−5−ニトロベンゼンスルホニルクロリドを、3.78gのナトリウムシアナート、4.7mlのピリジンおよび100mlのアセトニトリルの懸濁液中に、順次添加する。混合物をついで室温で反応が完了するまで攪拌し、ついで冷却した希塩酸中に導入する。得られた粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/CH3OH=95:5)によって精製すると所望の生成物、m.p.: 182〜186℃(分解)3.1gが得られる。
b)1.4gの2−ジメチルアミノカルボニル−5−ニトロ−N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]ベンゼンスルホンアミドを25mlの水に懸濁し、5.5mlの1N水酸化ナトリウム溶液を加える。0.1gの10%パラジウム-炭(50%水)を添加したのち、混合物を水素雰囲気下(1bar)に室温で激しく攪拌する。反応終了後、触媒をろ過して分離し少量の水で洗浄する。水相を濃塩酸で酸性にすると所望の生成物m.p.: 192〜193℃(分解)1.1gが得られる。
実施例5
N,N−ジメチル−2−メトキシカルボニル−5−ニトロベンゼンスルホンアミド
202.8gの2−メトキシカルボニル−5−ニトロベンゼンスルホクロリドならびに65.1gのジメチルアミン塩酸塩のアセトニトリル1000ml中の混合物を5℃で激しく攪拌しながら、これに250.6gの炭酸カリウムを加える。反応終了後、固体をろ過して分離し、酢酸エチルで洗浄する。有機相を合わせ、ついで減圧下に濃縮すと206.7gの所望の生成物、m.p.: 93〜96℃が得られる。
実施例6
N,N−ジメチル−2−カルボキシ−5−ニトロベンゼンスルホンアミド
1500mlのメタノール中206.7gのN,N−ジメチル−2−メトキシカルボニル−5−ニトロベンゼンスルホンアミドの溶液に60.2gの水酸化リチウム一水和物を加える。ついで、混合物を50℃で、変換が完了するまで攪拌する。反応混合物を減圧下に濃縮したのち、残留物を水に取り、0℃において濃塩酸により処理する(pH=1)。吸引ろ過したのち乾燥すると所望の酸が得られる。収量:162.9 g;m.p.: 160〜163℃。
実施例7
2−ジメチルアミノカルボニル−5−ニトロ−N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]ベンゼンスルホンアミド
方法1:
31.7gの4,6−ジメトキシ−2−(フェノキシカルボニルアミノ)ピリミジンを0℃で400mlのTHFに取る。11.08gのナトリウムtert−ブチレートを加えたのち、この溶液を0℃で30.0gの2−ジメチルアミノカルボニル−5−ニトロベンゼンスルホンアミドと400mlのTHFの混合物中に滴下する。反応終了後、反応混合物を濃縮し、500mlの水と250mlの石油エーテルの間に分配し、濃塩酸で酸性にする。得られた固体を石油エーテルおよび酢酸エチルで洗浄する。乾燥すると43.4gの所望の生成物、m.p.:182〜186℃(分解)が得られる。
方法2:
20mlの水に5.0gの2−ジメチルアミノカルボニル−5−ニトロ-ベンゼンスルホンアミドを懸濁し、室温で激しく攪拌しながらこれに、18.6mlの1N水酸化ナトリウム溶液を滴下する。ついで5.04gの4,6−ジメトキシ−2−フェノキシカルボニルアミノピリミジンを加える。反応混合物を約50〜60℃に加熱し、この温度で変換が完了するまで攪拌する。水相をジイソプロピルエーテルで洗浄し、濃塩酸で酸性にする(pH=2〜3)。沈殿した固体を分離し、水で洗浄し、乾燥すると、所望の生成物7.6gが得られ、その純度は以後の反応に十分である。
実施例8
N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−アミノカルボニル]−2−ジメチルアミノカルボニル−5−アセチルアミノベンゼンスルホンアミド
0.64gのN−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]−5−アミノ−2−ジメチルアミノカルボニルベンゼンスルホンアミドおよび10mlのジメチルアセトアミドの混合物に0.13mlのアセチルクロリドを徐々に滴下する。反応終了後、反応混合物を減圧下に濃縮し、残留物を水および酢酸エチルで洗浄すると、0.45gの所望の生成物が高純度で(>92%,HPLC)得られる。
実施例9
N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]−5−ホルミルアミノ−2−ジメチルアミノカルボニルベンゼンスルホンアミド
1.9gのN−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]−5−アミノ−2−ジメチルアミノカルボニルベンゼンスルホンアミドおよび10mlのジクロロメタンの溶液を、0.5mlのギ酸と1.0mlの無水酢酸から標準方法によりインシトゥで調製した混成酸無水物に滴下する。反応終了後、反応混合物を濃縮し、残留物を水および酢酸エチルで洗浄すると、1.8gの所望の生成物が、純度>92%(HPLC)で得られる。
実施例10
N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]−2−ジメチルアミノカルボニル−5−プロピオニルアミノベンゼンスルホンアミド
0.64gの5−アミノ−N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−アミノカルボニル]-2-ジメチルアミノカルボニルベンゼンスルホンアミドおよび10mlのジメチルアセトアミドの混合物に0.13mlのプロピオニルクロリドを徐々に滴下して加える。反応終了後、反応混合物を減圧下に濃縮し、残留物を水および酢酸エチルで洗浄すると、0.45gの所望の生成物が高純度で(>92%,HPLC)得られる。
実施例11(比較例)
5−アミノ−2−ジメチルアミノカルボニル−N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−アミノカルボニル]ベンゼンスルホンアミド
1.0gの5−アミノ−2−ジメチルアミノカルボニルベンゼンスルホンアミドならびに1.1gの4,6−ジメトキシ−2−(フェノキシカルボニルアミノ)−ピリミジンの10mlアセトニトリル中懸濁液を攪拌しながら、これに0℃で0.6mlの1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)を加える。混合物を完全に反応が起こるまで再び攪拌する。揮発性の成分を蒸留して除去したのち、残留物を少量の水に取り、ジエチルエーテルにより洗浄する。ついで、水相を濃塩酸で酸性にする(pH=2〜3)。沈積した固体をジイソプロピルエーテルで洗浄し、ついで乾燥すると、5−アミノ-2-ジメチルアミノカルボニル−N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−アミノカルボニル]-ベンゼンスルホンアミドならびに5−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニルアミノ]−2−ジメチルアミノカルボニル−N−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]ベンゼンスルホンアミドの2種の化合物約2:1からなる固体1.4gのが得られる。
Claims (12)
- 式(I)
[式中、
(R)nはハロゲン、アルキルおよびアルコキシよりなる群からのn個の同種または異種の基であり、
nは0、1、2または3であり、
Aは水素またはアシル基であり、
R1はH、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C1〜C6−アルコキシ、C2〜C6−アルケノキシ、C2〜C6−アルキノキシまたはC5〜C6−シクロアルキル(後7者の基はそれぞれ非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、モノおよびジ−(C1〜C4−アルキル)−アミノ、シアノ、アジド、ホルミル、(C1〜C4−アルキル)-カルボニル、(C1〜C4−アルコキシ)-カルボニル、C1〜C4−アルキルスルフィニルおよびC1〜C4−アルキルスルホニルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換された基である)、または非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−ハロアルコキシおよびニトロよりなる群からの基で置換されたフェニルであり、
R2は、H、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニルまたはC2〜C6−アルキニル(後3者の基はそれぞれ非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、モノおよびジ-(C1〜C4−アルキル)-アミノ、シアノ、アジド、ホルミル、(C1〜C4−アルキル)−カルボニル、(C1〜C4−アルコキシ)-カルボニル、C1〜C4−アルキルスルフィニルおよびC1〜C4−アルキルスルホニルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されている)であるか、または
基NR1R2は、環中にNおよびOよりなる群からのさらに2個までのヘテロ原子を含有していてもよく、非置換またはC1〜C4−アルキルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されていている4、5または6環原子の異項環であり、
R3は水素またはC1〜C4−アルキルであり、
XおよびYは、互いに独立にハロゲン、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキルチオ(後3者の基は非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシおよびC1〜C4−アルキルチオよりなる群からの1個もしくは2個以上の基で置換されている)、C3〜C6−シクロアルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C3〜C6−アルケニルオキシまたはC3〜C6−アルキニルオキシであり、
ZはCHまたはNである]の化合物およびそれらの塩の製造方法において、
1)式(II)
の化合物またはその塩をハロゲン化剤の存在下に反応させて、そのカルボニルハライドの形成およびその転位により式(III)
の化合物を形成させ、
2)ついで
化合物(III)をSO2Cl基においてアンモノリシスに付して式(IV)
の化合物とし、ついで化合物(IV)のニトロ基を還元して式(V)
の化合物を得、ついで化合物(V)を式(VI)
(式中、Arは非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−ハロアルコキシおよびニトロよりなる群からの1個もしくは2個以上の基で置換されたフェニルであり、MはH、C1〜C4−アルキルまたは金属陽イオンである)のカルバメートまたはカルバメート塩と反応させて、式(I)においてR3が、式(VI)中のMに一致して、HまたはC1〜C4−アルキルであるかまたは、Mが金属陽イオンである場合には水素原子であり、A=Hである化合物を得、ついで
3)式(I)の所望の最終生成物におけるAが水素ではなくアシル基である場合は、段階2)において得られた式(I)のAがHである化合物をアシル化することからなる方法(上記式(II)〜(VI)中、(R)n、R1、R2、X、YおよびZは式(I)の最終生成物について定義した通りである)。 - 式(I)
[式中、
(R)nはハロゲン、アルキルおよびアルコキシよりなる群からのn個の同種または異種の基であり、
nは0、1、2または3であり、
Aは水素またはアシル基であり、
R1はH、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C1〜C6−アルコキシ、C2〜C6−アルケノキシ、C2〜C6−アルキノキシまたはC5〜C6−シクロアルキル(後7者の基はそれぞれ非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、モノおよびジ−(C1〜C4−アルキル)−アミノ、シアノ、アジド、ホルミル、(C1〜C4−アルキル)-カルボニル、(C1〜C4−アルコキシ)-カルボニル、C1〜C4−アルキルスルフィニルおよびC1〜C4−アルキルスルホニルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換された基である)、または非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−ハロアルコキシおよびニトロよりなる群からの基で置換されたフェニルであり、
R2は、H、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニルまたはC2〜C6−アルキニル(後3者の基はそれぞれ非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、モノおよびジ-(C1〜C4−アルキル)-アミノ、シアノ、アジド、ホルミル、(C1〜C4−アルキル)−カルボニル、(C1〜C4−アルコキシ)-カルボニル、C1〜C4−アルキルスルフィニルおよびC1〜C4−アルキルスルホニルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されている)であるか、または
基NR1R2は、環中にNおよびOよりなる群からのさらに2個までのヘテロ原子を含有していてもよく、非置換またはC1〜C4−アルキルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されていている4、5または6環原子の異項環であり、
R3は水素またはC1〜C4−アルキルであり、
XおよびYは、互いに独立にハロゲン、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキルチオ(後3者の基は非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシおよびC1〜C4−アルキルチオよりなる群からの1個もしくは2個以上の基で置換されている)、C3〜C6−シクロアルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C3〜C6−アルケニルオキシまたはC3〜C6−アルキニルオキシであり、
ZはCHまたはNである]の化合物およびそれらの塩の製造方法において、
1)式(II)
の化合物またはその塩をハロゲン化剤の存在下に反応させて、そのカルボニルハライドの形成およびその転位により式(III)
の化合物を形成させ、
2)ついで
式(III)の化合物をSO2Cl基においてアンモノリシスに付して式(IV)
の化合物を得、ついで化合物(IV)を式(VI)
(式中、Arは非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−ハロアルコキシおよびニトロよりなる群からの1個もしくは2個以上の基で置換されたフェニルであり、MはH、C1〜C4−アルキルまたは金属陽イオンである)のカルバメートまたはカルバメート塩と反応させて式(VII)
(式中、R3は、式(VI)中のMと同様に、HまたはC1〜C4−アルキルであるかまたは、Mが金属陽イオンである場合には水素原子である)の化合物を得、式(VII)の化合物のニトロ基を還元して式(I)においてAがHである化合物を得、ついで
3)式(I)の所望の最終生成物におけるAが水素ではなくアシル基である場合は、段階2)において得られた式(I)のAがHである化合物をアシル化することからなる方法(上記式(II)、(III)、(IV)、(VI)、(VII)中、(R)n、R1、R2、X、YおよびZは式(I)の最終生成物について定義した通りである)。 - 式(I)
[式中、
(R)nはハロゲン、アルキルおよびアルコキシよりなる群からのn個の同種または異種の基であり、
nは0、1、2または3であり、
Aは水素またはアシル基であり、
R1はH、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C1〜C6−アルコキシ、C2〜C6−アルケノキシ、C2〜C6−アルキノキシまたはC5〜C6−シクロアルキル(後7者の基はそれぞれ非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、モノおよびジ−(C1〜C4−アルキル)−アミノ、シアノ、アジド、ホルミル、(C1〜C4−アルキル)-カルボニル、(C1〜C4−アルコキシ)-カルボニル、C1〜C4−アルキルスルフィニルおよびC1〜C4−アルキルスルホニルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換された基である)、または非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−ハロアルコキシおよびニトロよりなる群からの基で置換されたフェニルであり、
R2は、H、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニルまたはC2〜C6−アルキニル(後3者の基はそれぞれ非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、モノおよびジ-(C1〜C4−アルキル)-アミノ、シアノ、アジド、ホルミル、(C1〜C4−アルキル)−カルボニル、(C1〜C4−アルコキシ)-カルボニル、C1〜C4−アルキルスルフィニルおよびC1〜C4−アルキルスルホニルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されている)であるか、または
基NR1R2は、環中にNおよびOよりなる群からのさらに2個までのヘテロ原子を含有していてもよく、非置換またはC1〜C4−アルキルよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されていている4、5または6環原子の異項環であり、
R3は水素またはC1〜C4−アルキルであり、
XおよびYは、互いに独立にハロゲン、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキルチオ(後3者の基は非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルコキシおよびC1〜C4−アルキルチオよりなる群からの1個もしくは2個以上の基で置換されている)、C3〜C6−シクロアルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C3〜C6−アルケニルオキシまたはC3〜C6−アルキニルオキシであり、
ZはCHまたはNである]の化合物およびそれらの塩の製造方法において、
1)式(II)
の化合物またはその塩をハロゲン化剤の存在下に反応させて、そのカルボニルハライドの形成およびその転位により式(III)
の化合物を形成させ、
2)ついで
式(III)の化合物をシアナートおよび式(VIII)
(式中、R3は式(I)において定義した通りである)の異項環式アミンと反応させて式(VII)
のスルホニル尿素を得、このニトロ基を還元して式(I)においてAがHである化合物を得、ついで
3)式(I)の所望の最終生成物におけるAが水素ではなくアシル基である場合は、段階2)において得られた式(I)のAがHである化合物をアシル化することからなる方法(上記式(II)、(III)、(VII)、(VIII)中、(R)n、R1、R2、X、YおよびZは式(I)の最終生成物について定義した通りである)。 - (R)nはハロゲン、C1〜C4−アルキルおよびC1〜C4−アルコキシよりなる群からのn個の同種または異種の基であり、
nは0または1であり、
Aは、Hまたは1〜8個の炭素原子を有するアシルであり、
R3はHまたはCH3であり、
基XおよびYの一方はハロゲン、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−アルコキシ、C1〜C2−アルキルチオ(後3者の基はそれぞれ、非置換またはハロゲン、C1〜C2−アルコキシおよびC1〜C2−アルキルチオよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されている)またはモノもしくはジ-(C1〜C2−アルキル)-アミノであり、
基XおよびYの他方はC1〜C2−アルキル、C1〜C2−ハロアルキル、C1〜C2−アルコキシ、C1〜C2−ハロアルコキシまたはC1〜C2−アルキルチオであり、
ZはCHまたはNである、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 - Aは、水素、ホルミル、非置換もしくはハロゲンおよびC1〜C4−アルコキシよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されている(C1〜C4−アルキル)−カルボニル、または(C1〜C4−アルコキシ)-カルボニル、フェノキシカルボニル、フェニルカルボニル、フェニル-(C1〜C4−アルキル)-カルボニルまたはフェニル-(C1〜C2−アルコキシ)-カルボニル(後4者の基それぞれのフェニルは非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−ハロアルコキシおよびニトロよりなる群からの1個もしくは2個以上の基で置換されている)であり、
R1はH、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−アルコキシ、非置換またはハロゲン、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−アルコキシ、C1〜C2−ハロアルキルおよびC1〜C2−ハロアルコキシよりなる群からの1個または2個以上の基で置換されているフェニルであり、
R2はHまたはC1〜C2−アルキルであるか、または
基NR1R2は、環中にNおよびOよりなる群からのさらに1個までの環ヘテロ原子を含有していてもよく、非置換またはC1〜C2−アルキル1個または2個以上で置換されている5または6環原子の異項環であり、
R3はHまたはCH3である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。 - 式(I′)
(式中、R、R1、R2、X、Y、Zおよびnは請求項1〜5のいずれかに記載の式(I)について定義した通りであり、R3はHである)の化合物を製造する方法において、式(V)
(式中、R、R1、R2よびnは式(I)において定義した通りである)の化合物を式(VI)
(式中、X、Y、Zおよびnは式(I)において定義した通りであり、Arは非置換またはハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−ハロアルコキシおよびニトロよりなる群からの1個もしくは2個以上の基で置換されたフェニルであり、Mは金属陽イオンである)のカルバメート塩と反応させて式(I′)の化合物を得る方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の式(I)において、AがHである化合物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の式(III)、(IV)または(VII)の化合物。
- 請求項1記載の式(V)において、R1がHであり、R2がHであり、アミノ基NH2が式CO-NR1R2のカルボキシアミド基に対してオルト位置のアミノ基であり、(R)nがカルボキシアミド基に対してパラ位置の塩素原子である場合を除く式(V)の化合物。
- 請求項1または2記載の式(VI)においてMは陽イオンである化合物。
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