JP4200714B2 - 屋上緑化システムおよびその撤去方法 - Google Patents

屋上緑化システムおよびその撤去方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市部等におけるヒートアイランド現象の抑制などのために、ビル等の屋上部に設けられる屋上緑化システムおよびその撤去方法に関し、特にリニューアル工事などを容易に実施することができるシステムおよびその撤去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市部におけるヒートアイランド現象を抑制するために、建物の屋上部に人工の庭園等の緑化部を設置することが行われている。この緑化部の設置に際しては、一般に、建物の屋上部に防水シートなどにより防水層を設けて十分な防水対策を施した上で、その防水層の上に土壌を盛土してその土壌に植生を施すことが行われている。ここで、土壌については、建物の屋上部に多大な重量負荷を与えないようにするために、また屋上部の重量制限をクリアするために、特殊な軽量土壌を用いたり、またその厚さを例えば10cm以下等の薄層にしたりして、軽量化が図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、土壌の軽量化を図った場合、次のような問題が生じた。すなわち、土壌の荷重が非常に軽量であるため、強風を受けると土壌が浮き上がる虞があった。特に建物の屋上部は、地上に比べて風が強く、浮き上がりが発生し易い環境にあった。
【0004】
そこで、適当な固定器具を使って土壌全体を屋上部に固定することが提案されている。固定器具は、屋上スラブ面やパラペットなどに固定され、これにより、高さ数十m〜数百mの建物にまで屋上緑化を施すことが可能となる。
【0005】
しかしながら、この場合、防水層に固定用の穴部を設けなければならなず、緑化部の配置替えやリニューアル工事をする際に、固定用の穴部が多数残存するという問題が生ずる。このまま穴部を放置した状態で、緑化部を再設置すると、穴部から建物内部に雨水等が侵入する虞があるなどの不具合が発生する。このため、補修を施して穴部を塞ぐか、あるいは防水層を施し直すなどの処理が必要である。
【0006】
一方、固定器具をパラペットに固定する場合には、防水層に穴部を設けずに済むものの、パラペットまでワイヤーなどを張らなければならなず、屋上のメンテナンス作業の邪魔になったり、緊急時の消火活動に悪影響を及ぼす虞があった。このため、固定器具をパラペットに固定する構成を採用することはきわめて難しかった。
【0007】
このように、従来の屋上緑化システムにおいては、緑化部を屋上部にいかに固定するかが大きな問題となっていた。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、防水層に穴部を空けずに緑化部を固定できるとともに、リニューアル工事を容易に実施可能な屋上緑化システムおよびその撤去方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明に係る屋上緑化システムによれば、屋上部に敷設された防水シート上に緑化部を設置してなる屋上緑化システムであって、前記防水シートに接合したシート状部材によって前記防水シート上に固定用部材を固定して、この固定用部材を介して前記緑化部を前記屋上部に固定したことを特徴とする(請求項1)。
【0010】
このようなシステムにあっては、防水シートに接合したシート状部材を介して緑化部を屋上部に固定するから、当該システムのリニューアル工事等において緑化部を撤去する際に、シート状部材を切断するだけで、簡単に撤去することができる。しかも、シート状部材は、防水シートに接合されるから、従来のように固定用の穴部を残さずに済み、穴部の補修等といった処理を省略することができる。
【0011】
このシステムにおいては、前記防水シートおよび前記シート状部材は、熱可塑性樹脂材により形成され、相互に融着されて接合されることとしても良い(請求項2)。このように防水シートとシート状部材とが融着されれば、両者を良好に接合することができるとともに、その融着状態を長期間にわたって保持することができる。
【0012】
また、このシステムにおいては、熱可塑性樹脂材が軟質オレフィンをベースにした材料であるのが好ましい(請求項3)。
【0013】
さらに前記固定用部材は、縁石として用いられていても良い(請求項)。
また、前記固定用部材は、直方体状をなすブロックであっても良い(請求項)。
また、前記固定用部材は、チューブ状部材により形成されていても良い(請求項)。
【0014】
また、前記緑化部は、土壌と、この土壌の下側に配設されて当該土壌内に水分供給を行う導水シートとを有する緑化基盤を備え、前記土壌には、立体構造ネットが埋設され、この立体構造ネットが前記シート状部材を介して前記防水シートに固定されていることとしても良い(請求項)。
また、前記緑化部が、植物が植設されたポットである(請求項)。
また、前記緑化部は、植物が植設されたポットを備え、このポットが、前記固定用部材に対して個別に着脱可能に連結されることとしてもよい(請求項)。
【0015】
また、本発明に係る第1の屋上緑化システムの撤去方法にあっては、シート状部材を切断して緑化部を防水シート上から撤去することを特徴とする(請求項1)。
また、本発明に係る第2の屋上緑化システムの撤去方法にあっては、シート状部材を切断して緑化部および固定用部材を防水シート上から撤去することを特徴とする(請求項1)。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る屋上緑化システムおよびその撤去方法の実施の形態について、添付図面を用いて詳細に説明する。図1〜図11は、本発明に係る屋上緑化システムの一実施形態を示したものである。
【0017】
図1は、本実施形態に係る屋上緑化システムの構成を示したものである。この屋上緑化システムは、建物の屋上部1の屋上スラブ2上に配設された防水層4上に、緑化基盤10と鉢植え40とを備えている。これら緑化基盤10や鉢植え40は、防水層4上に設置されたブロック30を介して固定されている。なお、緑化基盤10および鉢植え40は、本発明における緑化部に相当し、またブロック30は、本発明における固定用部材に相当する。
【0018】
防水層4は、屋上スラブ2上に防水シート5を敷設することにより設けたものである。防水シート5は、例えば、厚さ1.2mm〜2.5mm程度のシート状部材である。この防水シート5は、他の部材と融着し得る材料、例えば熱可塑性樹脂材などにより形成されており、熱により溶融して他の部材と接着が可能である。本実施形態では、防水シート5が、軟質オレフィンをベースにした熱可塑性樹脂材により形成されている。この軟質オレフィンをベースにした熱可塑性樹脂材は、耐久性や防水性が非常に良好であるとともに、耐根性や難燃性にも優れ、長期にわたって防水性能を発揮し得る材料である。さらにこの材料には、塩素、重金属、ハロゲンなどを含まないので、焼却してもダイオキシンが発生せず、重金属汚染がないなど、環境面にも優れている。防水シート5としては、例えば、日立電線株式会社製(パワーアンドコムテック社販売)の商品名「サーナルーフTS」または「サーナルーフTG」を用いることができる。この他に、本発明における防水シートとしては、アクリル樹脂を主成分とした防水シート(例えばアーキヤマデ株式会社製の商品名「リベットルーフEX」など)や、塩化ビニル樹脂製の防水シートを用いることができる。
【0019】
緑化基盤10は、例えば15cm以下の厚みに形成されるもので、図2に示すように、防水層4側(下側)から順に、保水性シート12、排水層14、導水シート16が積層されて構成されている。さらに、導水シート16上には、土壌18が所定の厚みで造成され、そして土壌18の上には、植裁20が施されている。また、土壌18の内部には、給水パイプ22が埋設されており、この給水パイプ22から導水シート16に対して給水が行われるようになっている。さらに土壌18には立体構造ネット24が埋設されている。
【0020】
保水性シート12は、高い保水性を有する織編物よりなるシート状部材であり、例えば、PET原糸を製織し、未架橋樹脂を含浸、架橋反応をさせることにより形成される。あるいは、PET原糸に吸水化処理を行ってから製織処理することにより、または、水溶性樹脂をスリットしたものを製織することによっても保水性シート12を形成することができる。保水性シート12は、常時水分でぬれているため植裁の根張りをこの位置で防止する防根シートとしての役割を有する。また、保水性シート12が有する高い保水性により緑化基盤10の熱的緩衝機能を高めることもできる。このような保水性シート12は、非含水状態では軽量シートとして取扱うことができ、敷設作業も行いやすい。本実施形態では、保水性シート12として、例えば、酒精織物(株)製の商品名「SMAT−A,SMAT−B,SMAT−C,SMAT−D,SMAT−E」などを用いている。
【0021】
排水層4は、へちま状の立体編目構造となる繊維から構成されて連続空隙を含有する厚さ1cm程度のマットからなる排水部材で構成されており、本実施形態では、排水部材として、例えば、新光ナイロン(株)製の商品名「ヘチマロン」を用いている。このような排水層4は、水分を浸透させ、導水シート16中の過剰水分を下方へ排出する機能を有するとともに、植裁の根にからみついて根張りを安定化させ、空気層を形成することで、梅雨時期などの過剰水分などによる根腐れを防止する機能を有している。
【0022】
導水シート16は、織布等で構成されたシートであって、給水パイプ22から供給される潅水を毛管現象によって一面に浸透させ、その面全体から上部の土壌18中へ滲出させて給水を行うようになっている。これにより、従来のスプリンクラーや手で水撒きする場合に比べて過剰な潅水を行わずに済み、土壌18の水分を自然に均一化させることができる。
【0023】
土壌18は、例えば厚み約5cmの層などとして薄層に造成されている。土壌18は、例えば火山灰風化の下層土、木炭、ゼオライトを適宜な組成比で混合した混合土などにより構成される。ここで、火山灰風化土は、保水性に優れ、硝酸、硫酸などの陰イオンの吸着性に優れている。また、炭は、その多孔質空隙を利用して微生物の生活相を造ることを目的に混合されており、大気中の窒素を取込み植物に供給するための窒素固定菌を増殖させ、貧栄養状態の土壌でも植物の生育、成長を維持することができる。また、ゼオライトは、微細な多孔質構造により、アンモニアなどの陽イオン、水分、各種ガスに対する強い吸着性能を有しており、また陰荷電を帯びているため、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど各種陽イオンの肥料成分を吸着、保持し、植物の必要に応じてこれら肥料成分を供給する機能を備えている。このゼオライトとして、例えば、奥多摩工業(株)の商品名「タマライト」を用いるのが好ましい。これらの組成比は、好ましくは、土壌18のpHが中性値となるように、例えば、重量比で火山灰風化土8:木炭0.5〜1:ゼオライト1〜1.4などのように設定される。このような組成比によれば、5cmの土層厚、仮比重1とすると重量が50kg/mとなり、軽量土壌を実現できる。
【0024】
なお、土壌18中には、土壌固定剤が配合されていてもよい。土壌固定剤は、高分子のり、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂からなる乳白色エマルジョンであって、土壌18の造成後にこの液を表面に均一に散布することによって、土壌18に含浸させる。土壌18に含浸した土壌固定剤は、土粒子を固着し、吸水性を確保した状態で土壌流出を防止して、植裁の根張りを確保する。この土壌固定剤としては、例えば、昭和高分子(株)製の商品名「ポリゾールEVA P−7」を用いるのが好ましい。
【0025】
また、土壌18中に湿度センサなどを埋設しておき、このセンサが所定の乾燥状態を検出したときに、給水パイプ22を通じて自動的に一定量の水を供給するための自動給水設備を備えていても良い。
【0026】
立体構造ネット24は、網目構造を有する合成樹脂製のネットであり、雨水による表面浸食に伴う土壌流失、防風効果による風食などを防止する部材として知られており、ネット24に植生が絡みつき、風などの影響による植生の表裏剥離を防止する。また、立体構造ネット24が土壌18に埋設されることで、日光の紫外線による立体構造ネット24の劣化が防止される。この立体構造ネット24としては、例えば、(株)アサヒテクノスの商品名「3D−TECHNONET」などを用いると良い。
【0027】
なお、本発明における緑化基盤は前記の構成に限らない。例えば、側溝等を利用して導水シート16に給水するのであれば、給水パイプ22を省略してもよく、また、導水シート16を通じて土壌18への給水量を十分に調節することができれば、排水層4を省略してもよく、また、特に防根の必要がなかったり、また他の手段により防根が可能であれば、保水性シート12を省略してもよい。また、土壌18が土壌固定剤等により十分に一体化されているのであれば、立体構造ネット24を省略しても構わない。また、導水シート16上には、土壌18以外に揚水性ブロックやチップ状レンガ等が配設されていてもよい。
【0028】
この他に本実施形態では、緑化部として鉢植え40を備えているが、この鉢植え40については、図1に示すような形状のものの他に、長方形状をした横長なプランターをはじめ、各種植栽容器を使用したものであっても良い。
【0029】
一方、これら緑化基盤10や鉢植え40を防水シート5上に固定するブロック30は、直方体状に成形されたブロックであり、コンクリート材や石材、煉瓦材のような重量材料をはじめ、プラスチックや金属等の各種軽量材料により形成される。また、ブロック30は、中空に成形されるなど、その内部に空洞部を適宜するものであっても良く、もちろん中実に成形されていても良い。すなわち、ブロック30は、必ずしも重量が大きい必要はなく、プラスチック等の軽量素材を用いたり、内部に空洞部を設けるなどして軽量化が図られていても構わない。このように軽量化すれば、屋上部1への荷重負担をより一層軽減することができ、非常に好ましい。
【0030】
また、このブロック30については、ただ単に緑化基盤10や鉢植え40の固定を目的に使用されるのではなく、花壇や庭園、歩道などの境界等に設置されて、縁石として使用されても良い。
【0031】
本実施形態では、各ブロック30が、防水層4の防水シート5上に取り付けられたシート状部材32により固定されている。このシート状部材32は、防水シート5に融着可能な材料により形成されたものであり、本実施形態では、防水シート5と同じ材料により形成されている。すなわち、シート状部材32は、好ましくは、軟質オレフィンをベースにした熱可塑性樹脂材などにより形成され、防水シート5に融着して接合されて、一体的に取り付けられている。シート状部材32は、防水シート5と同じく、例えば、厚さ1.2mm〜2.5mm程の所定の厚みを有するシートに成形される。シート状部材32としては、例えば、日立電線株式会社製(パワーアンドコムテック社販売)の商品名「サーナルーフTS」または「サーナルーフTG」や、アクリル樹脂を主成分としたシート(例えばアーキヤマデ株式会社製の商品名「リベットルーフEX」など)、塩化ビニル樹脂製のシートなどを用いることができる。
【0032】
このようにシート状部材32が防水シート5と同一の素材により形成されることで、シート状部材32と防水シート5とを良好に融着することができるとともに、またその融着状態を長期間にわたり保持することができる。
【0033】
シート状部材32を防水シート5に融着する場合には、例えば、専用の熱融着装置を使って、防水シート5とシート状部材32との重合部分を表側から加圧しながら加熱して、両者を溶融させて融着する。
【0034】
一方、シート状部材32は、ブロック0に対し、両面テープ等の接合材や各種接着剤等により接合されている。各ブロック30には、リング等の接続具34が装着されて、この接続具34からワイヤー36、37が延設されて、緑化基盤10および鉢植え40が固定されている。
【0035】
図3〜図8は、シート状部材32を用いてブロック30を防水シート5上に固定する場合の固定形態をそれぞれ示したものである。
【0036】
図3は、帯状に成形されたシート状部材32を2本、それぞれブロック30の上面部から左右両側面部にかけて配設して、その両端部32a、32bをそれぞれ防水シート5に融着した形態を示す図であり、図3(a)は斜視図であり、図3(b)は断面図である。
【0037】
図4は、帯状に成形されたシート状部材32を4本、それぞれブロック30の上面縁部から左右両側面部にかけて配設し、その端部32aを防水シート5に融着した形態を示す図であり、図4(a)は斜視図である。図4(b)は断面図である。
【0038】
図5は、図4に示す固定形態において、ブロック30を横方向に貫通するようにボルト38を挿入してナット39により固定し、各シート状部材32をブロック30に止め着けた形態を示す図であり、図5(a)は斜視図であり、図5(b)は断面図である。なお、この場合、シート状部材32を接着剤や接合材を用いることなくブロック30に止め着けることができる。
【0039】
図6は、帯状に成形されたシート状部材32をブロック30の下面部から左右両側面部にかけて配設するとともに、ブロック30にボルト38を貫通させてナット39により固定して、各シート状部材32をブロック30に融着した形態を示す図であり、図6(a)は斜視図であり、図6(b)は断面図である。
【0040】
図7は、図3に示す固定形態において、別の帯状のシート状部材33をブロックの左右両脇にそれぞれ平行にシート状部材32の各端部32a、32bにそれぞれ重なるように設け、シート状部材33により、2本のシート状部材32の各端部32a、32bを防水シート5上に押さえつけた形態を示す図であり、図7(a)は斜視図であり、図7(b)は上面図である。なお、ここで、シート状部材33は、防水シート5と同じ材料等により形成され、防水シート5に融着されている。
【0041】
図8は、ブロック30の長さ寸法に対応した幅寸法を有する矩形状のシート状部材32を使って、ブロック30の上面部全体および左右両側面部を包み込んで防水シート5に融着した形態を示す図であり、図8(a)は斜視図であり、図8(b)は断面図である。
【0042】
図9は、本発明における固定用部材として、ゴム材等により形成された可撓性を有するチューブ状部材50を使用した場合について示している。チューブ状部材50は、内部に空気等の気体や水などの液体が封入されている。このチューブ状部材50についても、前述したブロック30の場合と同様、シート状部材32によって防水シート5上に固定されている。本実施形態では、このシート状部材32がチューブ状部材50の長さ方向に沿って複数本並設され、かつ各シート状部材32がチューブ状部材50を跨がるようにそれぞれ装着されている。これにより、チューブ状部材50が防水シート5上に固定されている。
【0043】
なお、チューブ状部材50は、前述したブロック30と同様に、ただ単に緑化基盤10や鉢植え40の固定を目的に使用されるのではなく、花壇や庭園、歩道などの境界等に設置されて、縁石として使用されてもよい。
【0044】
本実施形態において、屋上緑化システムのレイアウト変更や配置替えを行う場合には、緑化基盤10や鉢植え40を防水シート5上から撤去するとともに、シート状部材32を切断して、ブロック30やチューブ状部材50についても防水シート5から分離して撤去する。これにより屋上緑化システム全体を撤去する。
【0045】
図10は、図1に示す屋上緑化システムにおいて、防水シート5上から緑化基盤10や鉢植え40、ブロック30を撤去したときの様子を示したものである。防水シート5上には、シート状部材32の防水シート5との接合部分が残留することとなる。この残留した部分は、シート状であるから非常に肉厚が薄い。このため、そのままその上に屋上緑化システムを再構築しても、何ら悪影響は生じない。すなわち、この屋上緑化システムでは、緑化基盤10や鉢植え40を防水層4上に固定するために、従来のように防水層4(防水シート5)に穴部を設けてアンカー等の設置をする必要がないことから、防水層4を何ら損傷することなく、維持することができる。したがって、従来のようにレイアウト変更や配置換えに際し、従来必要であった穴部の補修や防水層の張り直しといった後処理を省略することができる。また、シート状部材32を切断するだけで簡単に撤去することができるから、工事期間の短縮を達成することができる。また、防水シート5上であれば、どこでも自由にシート状部材32を融着することができるから、従来に比べてレイアウトの自由度が大幅に向上する。
【0046】
図11は、植物41が植設されたポット42を防水シート5上に固定する場合の一実施形態を示したものである。ここでは、防水シート5上にシート状部材32により固定されたブロック30に、一対のリング状の接続具35を介してポット42が固定されている。ブロック30は、ポット42の大きさに合わせて適宜なサイズに形成されており、その上面部には、リング状の接続具35aが設けられている。一方、ポット42の下面部にはリング状の接続具35bが取り付けられている。この接続具36bは、ブロック30の接続具35aと結合され、ポット42とブロック30とが着脱可能に連結されるようになっている。
なお、ここで、ブロック30は、ポット42の下面部に設けられた収容凹部40aに収容されるようになっている。
【0047】
また、ブロック30とポット42とを着脱可能に連結する接続具にあっては、図12(a)に示すように、前記一対のリング状の接続具35a、35bの間に新たな別のリング状の接続具35cを介設するカラビナ型にしてもよく、また図12(b)に示すように、凸形状部43と凹形状部44とが相互に嵌合されて結合されるようなホースニップル型の接続構造であっても良い。
【0048】
図13および図14は、ブロック30の他の設置形態を示したものである。図13は斜視図であり、図14は断面図である。この設置形態は、図13に示すように緑化基盤10の内部に、ブロック30を埋め込んだものである。ブロック30は、緑化基盤10の内部に相互に間隔をあけつつ複数個配設されている。各ブロック30は、図14に示すように、緑化基盤10の保水性シート12、排水層14および導水シート16を貫通して、その下面部がシート状部材32を介して屋上スラブ2の防水シート5に融着により接合されている。各ブロック30の上面部には、前述したような例えばリング状等の接続具35aが取付けられ、当該接続具35aを介して、前述したようなポット42等を簡単に接続できるようになっている。
【0049】
ブロック30は、予め緑化基盤10中に縦横に適宜な間隔をあけて配置されていて、これによりどこのブロック30でも緑化基盤10やポット42等の緑化部を自由にかつ簡単に固定することができる。すなわち、非常に自由度が高く、利便性にも優れている。しかも、レイアウト変更時や配置替え時であっても、前述した緑化基盤10やブロック30を撤去せずにそのまま利用することができ、このことから、レイアウト変更作業や配置替え作業を簡単に済ませることができる。なお、ここでは、導水シート16上に土壌18ではなく、揚水性ブロック60と、チップ状レンガ62とが配設されている。
【0050】
前述した各実施の形態では、シート状部材32が防水シート5に対し融着により接合することとしたが、本発明は、これに限らず、例えば両面テープ等の接合材や接着剤などによりシート状部材32を防水シート5に接着することとしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、防水シートに接合したシート状部材を介して緑化部を屋上部に固定するから、当該システムのリニューアル工事等において緑化部を撤去する際に、シート状部材を切断するだけで、簡単に撤去することができる。しかも、シート状部材は、防水シートに接合されるから、従来のように固定用の穴部を残さずに済み、穴部の補修等といった処理を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る屋上緑化システムの一実施形態を示した断面図である。
【図2】本発明に係る屋上緑化システムの緑化部の一実施形態を示した断面図である。
【図3】本発明に係る屋上緑化システムの固定用部材の固定形態の第1実施形態を示した斜視図および側面図である。
【図4】本発明に係る屋上緑化システムの固定用部材の固定形態の第2実施形態を示した斜視図および側面図である。
【図5】本発明に係る屋上緑化システムの固定用部材の固定形態の第3実施形態を示した斜視図および側面図である。
【図6】本発明に係る屋上緑化システムの固定用部材の固定形態の第4実施形態を示した斜視図および側面図である。
【図7】本発明に係る屋上緑化システムの固定用部材の固定形態の第5実施形態を示した斜視図および平面図である。
【図8】本発明に係る屋上緑化システムの固定用部材の固定形態の第6実施形態を示した斜視図および平面図である。
【図9】本発明に係る屋上緑化システムの固定用部材の他の実施形態を示した斜視図および側面図である。
【図10】本発明に係る屋上緑化システムの固定用部材の撤去後の様子を示した断面図である。
【図11】本発明に係る屋上緑化システムにおける緑化部の他の固定形態を示した平面図である。
【図12】本発明に係る屋上緑化システムにおける緑化部の他の固定形態をそれぞれ示した平面図である。
【図13】本発明に係る屋上緑化システムの他の実施形態を示した平面図である。
【図14】本発明に係る屋上緑化システムの他の実施形態を示した縦断面図である。
【符号の説明】
1 屋上部
2 屋上スラブ
4 防水層
5 防水シート
10 緑化基盤
12 保水性シート
14 排水層
16 導水シート
18 土壌
20 植栽
22 給水パイプ
24 立体構造ネット
30 ブロック
34 接続具
36 ワイヤー
38 ボルト
39 ナット
40 鉢植え
42 ポット
50 チューブ状部材

Claims (11)

  1. 屋上部に敷設された防水シート上に緑化部を設置してなる屋上緑化システムであって、
    前記防水シートに接合したシート状部材によって、前記防水シート上に固定用部材を固定して、この固定用部材を介して前記緑化部を前記屋上部に固定したことを特徴とする屋上緑化システム。
  2. 前記防水シートおよび前記シート状部材は、熱可塑性樹脂材により形成され、相互に融着されて接合されていることを特徴とする請求項1に記載の屋上緑化システム。
  3. 前記熱可塑性樹脂材は、軟質オレフィンをベースにした材料であることを特徴とする請求項2に記載の屋上緑化システム。
  4. 前記固定用部材が縁石として用いられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の屋上緑化システム。
  5. 前記固定用部材は、直方体状をなすブロックであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の屋上緑化システム。
  6. 前記固定用部材は、チューブ状部材により形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の屋上緑化システム。
  7. 前記緑化部は、土壌と、この土壌の下側に配設されて当該土壌内に水分供給を行う導水シートとを有する緑化基盤を備え、前記土壌には、立体構造ネットが埋設され、この立体構造ネットが前記シート状部材を介して前記防水シートに固定されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の屋上緑化システム。
  8. 前記緑化部が、植物が植設されたポットであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の屋上緑化システム。
  9. 前記緑化部は、植物が植設されたポットを備え、このポットが、前記固定用部材の夫々に対して個別に着脱可能に連結されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の屋上緑化システム。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の屋上緑化システムを撤去する方法であって、前記シート状部材を切断して前記緑化部を前記防水シート上から撤去することを特徴とする方法。
  11. 請求項のいずれか1項に記載の屋上緑化システムを撤去する方法であって、前記シート状部材を切断して前記緑化部および前記固定用部材を前記防水シート上から撤去することを特徴とする方法。
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