JP4725558B2 - 屋上緑化システム - Google Patents

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Description

本発明は屋上緑化システムに関し、特に土壌への水給排水構造の改良技術に関する。
都市部におけるヒートアイランド現象を抑制するために、ビルなどの屋上を緑化庭園とすることが推奨されている。この屋上緑化を行う上で必要不可欠な条件は、建物屋上部に過大な重量負荷を与えることなく緑化することであり、このため、従来、緑化基盤となる土壌として特殊な軽量土壌を用いると共に、土壌を例えば10cm以下の薄層にして、緑化基盤を軽量化することを前提としている。
しかしながら、以上のような軽量土壌を用い、地上灌漑装置と一般的な基礎工事により屋上緑化を行おうとすると、次に述べる課題が生じていた。
すなわち、土壌を薄層化した場合、土壌の保水量が減って乾燥し易くなり、植物に干害の影響が生ずるおそれが大きくなる。また、土壌が水分を含んでいると温度緩衝機能が働いて温度変化が小さくなるが、乾燥すると地温変化が著しく、植物の生育には厳しい温度条件となってしまう。このような土壌の乾燥を防止するため、スプリンクラーなどを用いて散水を行うが、薄層土壌を適当な水分状態とするための管理が難かしいうえ、散水中は人が利用できないという不都合もあった。
本発明は以上の課題を解決するものであって、土壌厚みを薄くしても土壌の適切な水分状態を維持することが可能な屋上緑化システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、土壌の下に導水性シートを敷設し、該導水性シートから前記土壌へ給水するよう構成し、前記導水性シートを、排水性部材からなる排水層の上に設置し、前記土壌に立体構造ネットを埋設し、前記立体構造ネットを屋上面に拘束する拘束手段を設けた屋上緑化システムであって、前記屋上面には防水性シートが設けられ、該防水性シートの上に保水性シートが設けられ、前記排水層は該保水性シートの上に設けられており、前記拘束手段は、基板部と、該基板部から突出する突起部とを有する、前記突起部が上向きに突出するように前記基板部が前記屋上面に取り付けられた部材を備え、前記突起部が、前記防水性シート、前記保水性シート、前記排水層及び前記導水性シートを貫通してその先端が前記立体構造ネットに接続されることにより、前記立体構造ネットが前記屋上面に拘束され、前記突起部が前記防水性シート及び前記保水性シートを貫通する部分にシール部材が装着されていることを特徴とする
発明によれば、土壌の下に敷設した導水性シートから土壌へ給水することで、スプリンクラー等による散水が不要となるとともに、土壌への均一な水分補給が可能となる。また、導水性シートが排水層の上に設置されることで、導水性シートに過剰な水分が滞留することが防止される。このため、導水性シートの導水性を維持して、導水性シートから土壌への給水を常に適正に行うことができる。さらに、排水層は大雨等による一時的な過剰水を迅速に排水するため、降水中でも緑地に水溜りができない。したがって、本発明によれば、土壌の厚みが薄くても、土壌の適切な水分状態を維持することができる。また、立体構造ネットによって土壌の浸食を抑制できるとともに、植物の根が立体構造ネットに絡むことにより、風などによる植物の表層剥離を防止できる。さらに、土壌に埋設された立体構造ネットを屋上面に拘束することで、緑化基盤自体も屋上面に拘束することができる。
以上説明したように、本発明に係る屋上緑化システムによれば、土壌厚みを薄くしても土壌の適切な水分状態を維持することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第一実施形態である屋上緑化システムを示す断面図である。図1に示すように、本実施形態では、屋上スラブ1の上に防水層2が配設されており、さらに、この防水層2の上に植裁の育成基盤3が配置されている。
育成基盤3は、例えば15cm以下の厚みに形成されるもので、下層から順に防水性シート4、保水性シート5、排水層6、導水性シート7を備え、さらに、導水性シート7上に造成された土壌8を備えている。そして、土壌8上に植裁9,10が施されている。また、土壌8には給水パイプ11が埋設されており、この給水パイプ11から導水性シート7への給水が行われるようになっている。
防水性シート4は、通常のアスファルト含浸シートである。
保水性シート5は、高い保水性を有する織編物よりなるシート状部材であり、例えば、PET原糸を製織し、未架橋樹脂を含浸、架橋反応をさせることにより形成される。あるいは、PET原糸に吸水化処理を行ってから製織処理することにより、または、水溶性樹脂をスリットしたものを製織することによっても保水性シート5を形成することができる。保水性シート5は、常時水分でぬれているため植裁の根張りをこの位置で防止する防根シートとしての役割を有する。また、保水性シート5が有する高い保水性により育成基盤3の熱的緩衝機能を高めることもできる。このような保水性シート5は非含水状態では軽量シートとして取扱うことができ、敷設作業も行いやすい。本実施形態では、保水性シート5として、例えば、酒精織物(株)製の商品名「SMAT−A,SMAT−B,SMAT−C,SMAT−D,SMAT−E」などを用いている。
排水層6は、へちま状の立体編目構造となる繊維から構成されて連続空隙を含有する厚さ1cm程度のマットからなる排水部材で構成されており、本実施形態では、排水部材として、例えば、新光ナイロン(株)製の商品名「ヘチマロン」を用いている。このような排水層6は、水分を浸透させ、導水性シート7中の過剰水分を下方へ排出する機能を有するとともに、植裁の根にからみついて根張りを安定化させ、空気層を形成することで、梅雨時期などの過剰水分などによる根腐れを防止する機能を有している。
導水性シート7は、織布等で構成されたシートであって、給水パイプ11から供給される潅水を毛管現象によって一面に浸透させ、その面全体から上部の土壌8中へ滲出させる。このように、導水性シート7を用いて土壌8への給水を行うことで、従来のスプリンクラーや手で水撒きする場合に比べて過剰な潅水を行うことなく、土壌水分を均一化させることができる。
なお、土壌中に湿度センサなどを埋設しておき、このセンサが所定の乾燥状態を検出した場合に、給水パイプ11に自動的に一定量の水を供給するための自動給水設備を設けることとしてもよい。
土壌8は、例えば厚み約5cmの層をなす混合土であり、火山灰風化の下層土、木炭、ゼオライトを適宜な組成比で混合したものである。この組成比は、好ましくは、土壌8のpHが中性値となるように設定される。本実施形態では、土壌8の組成比を重量比で火山灰風化土8:木炭0.5〜1:ゼオライト1〜1.4とした。この組成比では5cmの土層厚、仮比重1とすると重量が50kg/mとなり、軽量土壌を実現できる。
上記の土壌材料として用いられる火山灰風化土は、保水性に優れ、硝酸、硫酸などの陰イオンの吸着性に優れる土壌素材である。
また、炭を混合する目的は、その多孔質空隙を利用して微生物の生活相を造ることであり、大気中の窒素を取込み植物に供給するための窒素固定菌を増殖させ、貧栄養状態の土壌でも植物の生育、成長を維持する。
さらに、ゼオライトは、微細な多孔質構造により、アンモニアなどの陽イオン、水分、各種ガスに対する強い吸着性能を有しており、また陰荷電を帯びているため、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど各種陽イオンの肥料成分を吸着、保持し、植物の必要に応じてこれら肥料成分を供給する機能を備えている。本実施形態では、ゼオライトとして、例えば、奥多摩工業(株)の商品名「タマライト」を用いている。
したがって、以上の組成からなる土壌8は植裁9,10にとって適度な栄養分を空気中、或は酸性雨などから取込み、必要に応じて植裁9,10に供給できるとともに、その吸着性により酸性雨などによる屋上スラブ1の劣化防止にも好適である。
土壌8中には、立体構造ネット20が埋設されている。立体構造ネット20は、編目構造の合成樹脂製ネットであって、雨水による表面浸食に伴う土壌流失、防風効果による風食などを防止する材料として知られており、ネットに植生根が絡みつき、風などの影響による植生の表層剥離を防止する。また、立体構造ネット20が土壌8に埋設されることで、日光の紫外線による立体構造ネット20の劣化が防止される。なお、本実施形態では、立体構造ネット20として、例えば、(株)アサヒテクノスの商品名「3D−TECHNONET」を用いている。
なお、植裁9,10のうち、草木を選択する場合、球根系としてはスイセン、彼岸花、クロッカス、宿根系としては、タンポポ、キンケイギクなどの菊科植物、或はレンゲ、エニシダ、ヤマハギなどの豆科植物が望ましく、これらはいずれも、自己のもつ球根、または自生する根粒菌を栄養素として成長が促進されるため、施肥を施さない貧栄養状態の土壌には好適である。球根系を除いては苗でなく、種子を導入することで、基盤条件に適合して根張りが横に広がる根茎を形成し、乾燥に対する耐久性が増す。また、植裁単価も安価となる。
芝草を選択するならば暖地系としてバミューダグラス、寒地系としては、トールフェスク、ペレニアルライグラスなどが貧栄養環境下での生育植物として推奨される。同じく種子導入により、育成期間は長くなるものの、乾燥に対する耐久性が増し、植裁単価も安価となる。
なお、緑地に人が入る可能性がある場合には、張り芝とし、ノシバ、高麗シバを利用することも可能である。
また、大木は上記のような土壌厚みでは選択は無理であるが、小木としてはハギ、ヤシャブシなどの根張りが浅く、しかも根粒菌などを自生する樹木を導入することが望ましい。さらには、法面緑化などで利用される植物種子なども導入可能である。
また、本実施形態の屋上緑化システムでは、立体構造ネット20を屋上スラブ1に拘束する手段として、固定金具(図1には示さず)が設けられている。
図2は、図1に示す第一実施形態の変形例を示す図であり、立体構造ネット20が固定金具30により屋上スラブ1に拘束された状態を示している。固定金具30は、基部板30aと、基部板30aから上向きに突出する突起部30bとを備える部材であり、ステンレスや亜鉛メッキ鋼板等の耐食性を有する材料により構成される。図3(a),(b)に、固定金具30の例を斜視図で示す。同図(a)では、L型断面を有する金具の一片を基部板30aとすると共に他片を突起部30bとし、同図(b)では、円盤状の基部板30aに突起部30bを設けた構成としている。
固定金具30は、その基部板30aが屋上スラブ1上の防水層2に取り付けられている。また、突起部30bは、防水性シート5、保水性シート4、排水層6、および導水性シート7を貫通し、その先端部がワイヤ32により立体構造ネット20に結び付けられている。ただし、固定金具30の突起部30bをワイヤ32で立体構造ネット20に結び付ける代わりに、突起部30bを立体構造ネット20に突き刺すことにより、立体構造ネット20を固定金具30に固定するようにしてもよい。
図4(a)〜(c)は、固定金具30の防水層2への取付部の構成例を示す拡大図である。同図(a)に示す構成では、固定金具30の基部板30aを接着剤34で防水層2に固定し、同図(b)に示す構成では、基部板30aをボルト36で防水層2に固定している。また、同図(c)に示す構成では、基部板30aを接着材34およびボルト36の両方で防水層2に固定している。
また、図5(a),(b)は、固定金具30の突起部30bが防水性シート4および保水性シート5を貫通する部分のシール構造の例を示す拡大図である。同図(a)に示す構成では、固定金具30の突起部30bが防水性シート4および保水性シート5を貫通する部分に、ゴムリング等のシール材38をはめ込んで、接着剤40で固定している。また、同図(b)に示す構成では、ボルト36を上方に延長し、このボルト36と接着剤38の双方によりシール材38を固定している。このように、固定金具30の突起部30bが防水性シート4および保水性シート5を貫通する部分にシール部材36を装着することで、防水性シート4による防水性能と保水性シート5による防根性能を確保することが可能となっている。このため、緑化基盤から屋上スラブ1へ水が漏れるのを防止できると共に、緑化植物の根が屋上スラブ1へ侵入して屋上スラブ1を破損するのを防止することができる。
なお、防水性シート4あるいは保水性シート5として、自己修復性のある材料(例えばクレハエラストマー社製の商品名「クレガードセルフR」)を用いることにより、固定金具30の貫通部分におけるシール性を更に向上させることができる。
以上述べたように、本実施形態の屋上緑化システムによれば、土壌8の下に敷設した導水性シート7から土壌8へ給水することで、スプリンクラー等による散水を不要として、土壌への均一な水分補給を行うことができる。また、導水性シート7が排水部材6の上に設置されることで、導水性シート7の過剰な水分が排水部材6を通して排出されることとなり、これにより、導水性シート7の導水性能を維持して、導水性シート7から土壌への給水を常に適正に行うことができる。このため、本実施形態では、上記のように土壌8の厚みを5cm程度に薄くしても、土壌の適切な水分状態を維持することができる。したがって、本実施形態では、屋上緑化システムの小型化・軽量化を図ることが可能となり、例えば、荷重制限のあるような建築物(道路の立体交差部分やビルの屋上)や、個人宅の屋上等を緑化することが可能となる。
また、本実施形態の屋上緑化システムによれば、立体構造ネット20が防水層2に固定されることで、育成基盤3の全体が屋上スラブ1上に固定されることとなる。このため、強風時に育成基盤3が風圧によって浮き上がるのを防止することができ、これにより、強風が吹き易い数十〜数百メートルの高層建物へ屋上緑化システムを適用することが可能になる。
なお、上記の説明では、固定金具30を接着剤34やボルト36で防水層2に固定するものとしたが、屋上緑化を前提として建物を新築する場合には、予め屋上スラブ1に固定金具30を埋め込んでおくこととしてもよい。
図6は、本発明の第二実施形態である屋上緑化システムの断面図である。本実施形態は、上記図1,図2に示す第一実施形態において、育成基盤3を斜面状の屋上スラブ1に配設したものである。すなわち、上記第1実施形態と同様に、立体構造ネット20を固定金具30で屋上スラブ1上の防水層2に固定することにより、育成基盤3全体が固定される。これにより、育成基盤3が斜面上でずれ落ちることがなくなり、斜面に屋上緑化を行なうことが可能となる。
また、上記のように育成基盤3を斜面上に固定することができ、また、立体構造ネット20が柔軟性を有していることで、図7に示すように、屋上スラブ1が曲面形状を有する場合にも、その形状に沿って育成基盤3を設置することができる。このように、凹凸や湾曲面のある屋上にも緑化を施すことが可能である。
図8は、本発明の第三実施形態である屋上緑化システムの断面図である。本実施形態は、上記第一実施形態の屋上緑化システムに汚染空気や生活排水の浄化を行なう機能を持たせたものである。
図8に示す如く、本実施形態では、育成基盤3の排水層6に給気配管100が導入されている。給気配管100にはブロワ102が設けられており、例えば交通量の多い交差点や道路トンネル等の汚染された空気が給気配管100に吸い込まれて排水層6へ供給される。
また、本実施形態では、給水パイプ11に、汚水処理装置104で一次処理された生活廃水がバルブ106を介して供給される。汚水処理装置104では、主に、生活排水に含まれる固形物が除去され、汚水処理装置104で一次処理された後の水(中水)にはリン酸や窒素等が残留している。
排水層6へ供給された汚染空気は、導水性シート7を通って土壌8に送り込まれる。そして、汚染空気が土壌8内を通過する過程で、土壌8により汚染成分(NOxやSOx等)や異臭成分(メタンやメルカブタン等)が除去され、清浄な空気として土壌8の表面から放出される。その際、排水層6へ供給された汚染空気は排水層6を構成する立体網目構造繊維内で拡散されることにより均一に土壌8へ送り込まれる。また、土壌8は湿潤状態に保たれているので、土壌が乾燥している場合よりも空気の通過時間が長くなる。すなわち、汚染空気は土壌8内を均一に、かつ、ゆっくりと通過する。その結果、土壌8によるフィルター効果が高まり、大きな脱臭・浄化作用が得られることになる。また、土壌8に含まれる炭およびゼオライトは脱臭性に優れているので、土壌8自体が大きな脱臭作用を有している。さらに、汚染空気は湿潤した導水性シート7を通って土壌8へ送り込まれるが、この湿潤した導水性シート7も脱臭・浄化用のフィルターとして機能する。したがって、本実施形態によれば、土壌8による汚染空気に対する高い脱臭・浄化作用が得られ、これにより、土壌8の厚さが5cm程度と薄くとも、優れた脱臭・浄化効果を得ることができる。
なお、導水性シート7としてセラミックや銀等の抗菌剤を含有したシートを用いることで、導水性シート7による脱臭・浄化作用を更に高めることができる。また、導水性シート7の目の細かさに応じて、汚染空気が導水性シート7を通って土壌8へ送り込まれる際の線速度を調整できる。したがって、導水性シート7の目の細かさを適宜設定することにより、より高い脱臭・浄化作用が得ることも可能である。
また、給水パイプ11に供給された中水は、導水性シート7から土壌8へ供給され、土壌8内を浸透する。この土壌8の主成分である火山灰風土はリンを吸着する性質を有している。また、土壌8に含まれる炭は窒素固定菌を増殖させる性質を有し、ゼオライトは各種陽イオンに対する高い吸着性を有している。したがって、土壌8は窒素やリンに対する優れた除去作用を有することとなり、中水が土壌8内を浸透する過程で、中水に含まれる窒素やリンが除去されて中水は浄化される。また、導水性シート7により中水が均一に土壌8へ供給されるので、土壌8内での水の浸透速度も均一になる。このため、中水を浄化するのに必要な土壌8の厚みを最低限に抑えることができる。したがって、本実施形態によれば、厚さ5cm程度の薄い土壌8によって、中水に対する優れた浄化効果を得ることもできる。
このように、本実施形態では、屋上緑化システムの土壌8を汚染空気の脱臭・浄化と中水の浄化の双方に利用することができる。したがって、土壌8の厚さを薄く保ちつつ、屋上緑化システムを空気の脱臭・浄化システムおよび中水の浄化システムとしても機能させることができる。また、緑化のための水として中水を用いるので、浄水の利用が不要となって水不足の際にも緑地を維持することができると共に、下水設備から河川等へ放流される水の量を減らせることとなって水域環境の保全に貢献することもできる。
なお、本実施形態において、バルブ106を例えばタイマーで周期的に開閉させること等により給水パイプ11への水の供給を間欠的に行なうことで、導水性シート7に付着した粉末状の汚染物質を洗い流すことができる。すなわち、導水性シート7に給水されると、水の表面張力により導水性シート7の表面が懸水状態となり、導水性シート7の傾斜に沿って、汚染物質が水と共にシート端部へ向けて流れるのである。
また、上記各実施形態では、保水性シート5を排水層6の下側に設ける構成としたが、これに限らず、保水性シート5を導水性シート7と土壌8との間に設けてもよい。
本発明の第一実施形態である屋上緑化システムの断面図である。 本発明の第一実施形態である屋上緑化システムの変形例を示す図である。 固定金具の構成例を示す斜視図である。 固定金具の防水層への取付部の構成例を示す拡大図である。 固定金具の突起部が防水性シートおよび保水性シートを貫通する部分のシール構造の例を示す拡大図である。 本発明の第二実施形態を示す断面図である。 曲面状の屋上緑化を行なった構成を示す図である。 本発明の第三実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1 屋上スラブ
3 植裁の育成基盤
5 保水性シート
6 排水層
7 導水性シート
8 軽量土壌
9,10 植裁
11 給水パイプ
20 立体構造ネット
30 固定金具
100 給気配管

Claims (1)

  1. 土壌の下に導水性シートを敷設し、該導水性シートから前記土壌へ給水するよう構成し、前記導水性シートを、排水性部材からなる排水層の上に設置し、前記土壌に立体構造ネットを埋設し、前記立体構造ネットを屋上面に拘束する拘束手段を設けた屋上緑化システムであって、
    前記屋上面には防水性シートが設けられ、該防水性シートの上に保水性シートが設けられ、前記排水層は該保水性シートの上に設けられており、
    前記拘束手段は、基板部と、該基板部から突出する突起部とを有する、前記突起部が上向きに突出するように前記基板部が前記屋上面に取り付けられた部材を備え、
    前記突起部が、前記防水性シート、前記保水性シート、前記排水層及び前記導水性シートを貫通してその先端が前記立体構造ネットに接続されることにより、前記立体構造ネットが前記屋上面に拘束され
    前記突起部が前記防水性シート及び前記保水性シートを貫通する部分にシール部材が装着されていることを特徴とする屋上緑化システム。
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