JP4198431B2 - 使用済食品容器乾燥庫およびこれを有する分別収納庫 - Google Patents

使用済食品容器乾燥庫およびこれを有する分別収納庫 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄後の水気を帯びた状態の食品トレーなど使用済食品容器を収納して乾燥,保管するための使用済食品容器乾燥庫およびこれを有する分別収納庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境の保護および資源の有効利用などの観点から、ごみを再資源化するために全国的にごみの分別収集が行われるようになっている。分別収集の内容は地方自治体によってまちまちであるが、主としてキッチンで発生する牛乳パック,食品トレー,瓶,缶,ペットボトル(ポリエチレンテレフタレート(PET)製のボトル)など使用済食品容器には、資源ごみとして回収可能なものが多い。また、キッチンからは資源ごみになりにくい生ごみも発生する。
使用済食品容器は、洗浄しても水気を帯びたまま放置しておくと、ごみ袋からの汁だれや残留付着物の腐敗による臭気が発生するので、通常は洗浄したのち乾燥させている。
その後、資源ごみとして分別してごみ収集に出すか、または、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店頭に設置された資源ごみの回収場所へ持ち込むことになる。
【0003】
ところが、以前と比較すると分別,洗浄,乾燥すべき使用済食品容器の種類や全体量が次第に増えており、洗浄後の使用済食品容器を乾燥,保管するためのスペースの確保が困難になってきている。
洗浄後の使用済食品容器は、主としてキッチンルームで、流し台やシステムキッチンの天板の上や水切りカゴなどに立て掛けるかまたは何かに引っかけた状態で放置し、自然乾燥させているのが現状である。
しかし、キッチンルームはそれほど風通しのよくない場合が多いので、自然乾燥には時間がかかり、洗浄後の使用済食品容器は、いつまででも放置されたままになる。また、瓶,缶,ペットボトルなどを天板上に逆さまに立て掛けておくと、瓶などに付着していた水が、天板を長時間にわたって濡らしてしまう。
使用済食品容器が乾燥するまでこのような状態では、キッチンスペースが雑然となって見栄えも悪く、天板が乾かずにいつまでも濡れたままだと、衛生面でも好ましくない。また、自然乾燥中の使用済食品容器が邪魔になって、家事作業にも支障をきたしてしまうという課題があった。
【0004】
そこで、このような分別,洗浄,乾燥が必要な使用済食品容器の増加に伴い、資源ごみを分別して収納庫内に一時的に保管する技術が提案されている。
たとえば、特許文献1などには、多種類の分別ごみを収納するための収納庫が提案されている。しかし、この収納庫は、乾燥機能がないので、予め洗浄,自然乾燥された分別ごみでないと衛生上収納することはできなかった。
また、他の従来技術にかかる商品は、可燃ごみやアルミ缶,ペットボトルなどの圧縮可能なごみはそれぞれ圧縮することができ、圧縮できない瓶やスチール缶などはそのままの状態で専用収納スペースで保管するようになっている。
しかしながら、この商品には換気,乾燥機能や防臭機能が装備されていないので、生ごみや洗浄後の水気を帯びた使用済食品容器は投入することができない。つまり、収納対象物が乾燥したごみに限られるという制約があるので、使い勝手が悪く、上述の課題も解決することができなかった。
【0005】
他の従来技術として、キッチンにおいてごみ収納箱(または、ごみ容器)にごみを投入して、このごみ収納箱(または、ごみ容器)の内部の臭気を排気,脱臭できるごみ収納装置も提案されている(たとえば、特許文献2,特許文献3など参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−332671号公報
【特許文献2】
特開平10−80333号公報
【特許文献3】
特開平10−152204号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献2に記載のごみ収納装置では、脱臭ファンを設けて排気,脱臭を行なっているが、使用済食品容器を強制的に乾燥させるための対策は採られていない。そのため、ごみの種類に応じた適切な乾燥を行うことはできず、使用済食品容器は、長時間にわたってごみ収納箱内で水気を帯びたままの状態になって、腐敗する恐れもあった。
一方、特許文献3に記載のごみ収納装置は、吸引ファンを設けて排気,脱臭を行なっている。しかし、瓶やペットボトルなど(使用済食品容器)を資源ごみとして分別収納するためのごみ容器には、洗浄,自然乾燥済みの資源ごみしか収納することができなかった。すなわち、このごみ収納装置は、洗浄して水気を帯びたままの資源ごみを強制的に乾燥させる構成ではなかった。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、使用済食品容器が洗浄後の水気を帯びた状態でも、これを収納して乾燥し清潔な状態で室内で保管することができる簡素な構成の使用済食品容器乾燥庫を提供することを目的とする。
また、本発明は、洗浄後の水気を帯びた状態の使用済食品容器など各種のごみ全体を、制約を受けることなく収納し、分別して清潔な状態で室内で保管することが可能な分別収納庫を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明にかかる使用済食品容器乾燥庫は、洗浄後の水気を帯びた状態の使用済食品容器を、室内に設置された収納部に取り出し可能に収納し、この収納部で空気を強制的に通過させることにより、前記収納部内の前記使用済食品容器を乾燥させている。
前記収納部は、開口部を有する中空の収納部本体と、この収納部本体に引き出し,収納自在に設けられ、前板で前記開口部を塞ぐことが可能な引き出しと、この引き出しに着脱可能に載置され、前記使用済食品容器を収納可能で持ち運び自在な内容器とを有し、前記引き出しが前記収納部本体に収納された状態のとき、前記使用済食品容器を乾燥させるための前記空気は、前記前板または蹴込み部に形成された吸気用開口から前記引き出し内に入って前記内容器内を流れた後、前記収納部本体の内部から屋外または室内に排気され、前記内容器は、底板と、この底板の外周縁全周から上方に立ち上がっている側板とを有し、前記内容器内に収納された前記使用済食品容器が前記底板にぴったりと密着して通風を妨げることがないように、前記底板の上面を波型またはその他の凹凸のある形状にし、前記内容器内に前記空気を取り入れるための複数の空気取り入れ部を、前記底板の全体にわたって配置し、この空気取り入れ部には立ち上がり管が一体的にまたは別体で前記底板に固定され、この立ち上がり管は、前記底板を貫通するとともにこの底板の上面より上方まで立ち上がって上下が開口しており、カバー部材が前記立ち上がり管を覆って取付けられ、このカバー部材は、有底筒状のものを逆さまにして配置され、側面には複数のカバー部材開口部が穿設されており、前記内容器が前記引き出し上に載置された状態で、前記空気は、前記立ち上がり管を通って前記カバー部材内に入り、前記カバー部材開口部から出て前記内容器内に流入するようにしている。
また、前記底板には、前記使用済食品容器の転倒を防止してこれら使用済食品容器の内部側も乾燥させるための細長い棒状管が上方に延びて取付けられ、この棒状管の下部は前記底板を貫通して下方に開口し、前記棒状管の上端部またはその近傍には棒状管開口部が形成されており、この棒状管開口部から流出した前記空気が横方向に流れ出るようになっているのが好ましい。
前記使用済食品容器乾燥庫は、前記収納部本体から排気用配管に至る空気流路の途中に取付けられた吸気ファンによって前記空気を強制的に流すようにするのが好ましい。
たとえば、前記使用済食品容器乾燥庫は、前記収納部本体から排気用配管に至る空気流路の途中に吸気ファンを取付け、この吸気ファンが運転されると、前記室内の前記空気が前記吸気用開口を通って空間に入り、この空気は、前記空気取り入れ部では前記空間から前記立ち上がり管内を上昇し、前記カバー部材の内部を通って、前記カバー部材開口部から前記内容器内に流入し、一方、前記空気は、前記空間から前記棒状管内を上昇して前記棒状管開口部から流出し、前記棒状管に前記使用済食品容器がセットされている場合、前記棒状管開口部から流出した前記空気は、これら使用済食品容器内を下方に流れてこの使用済食品容器の内部を乾燥させ、これら使用済食品容器の下部の出口から前記内容器内に流出したのち、この内容器内を上昇し、こうした前記空気の流れにより前記内容器内の前記使用済食品容器を乾燥させるようにするのが好ましい。
前記排気用配管の途中には逆流防止手段が取付けられており、前記吸気ファンが停止しているときに、前記収納部本体内の臭気が前記室内に漏れ出ないようにしているのが好ましい。
本発明にかかる分別収納庫は、前記使用済食品容器乾燥庫が組込まれた分別収納庫であって、前記使用済食品容器を含むごみの全体をこのごみの種類に応じて分別して収納し保管するための複数の引き出しと、これら複数の引き出しが引き出し,収納可能に設けられたキャビネットと、このキャビネットに組込まれた前記使用済食品容器乾燥庫とを備えている。また、前記分別収納庫を厨房家具に組込むのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる実施の形態の一例を、図1ないし図13を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、使用済食品容器乾燥庫の一実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示す使用済食品容器乾燥庫の内容器を示す図で、図2(A),(B),(C)は、それぞれ前記内容器の斜視図,B部拡大図,C部拡大図である。図3は、前記使用済食品容器乾燥庫の概略断面図である。
図1ないし図3に示すように、使用済食品容器乾燥庫(以下、乾燥庫と記載)1は、洗浄後の水気を帯びた状態の使用済食品容器2を、収納部3に取り出し可能に収納している。収納部3は、室内(たとえば、キッチンルーム,リビングルーム)に設置されている。なお、乾燥庫1の前板7側を「前方」として、以下説明する。
使用済食品容器2としては、再資源化可能な牛乳パック,食品トレー,瓶,缶,ペットボトル,袋状物などがあり、これらは、空になったら洗浄,乾燥,分別して資源ごみとしてごみ収集に出すか、またはスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店頭の回収場所に持ち込むことになる。
【0011】
乾燥庫1は、収納部3で空気Aを強制的に通過させることにより、収納部3内の使用済食品容器2を乾燥させるようにしている。これにより、使用済食品容器2が洗浄後の水気を帯びた状態でも、この使用済食品容器2を収納して乾燥し、清潔な状態で室内で保管することができ、乾燥庫1の構成も簡素なものにすることができる。
このユニット状の乾燥庫1は、室内に独立して床面上に設置してもよいが、分別収納庫4,4a(図7〜図10)や、厨房家具(たとえば、システムキッチン,食器などを収納する収納庫,キッチンの流し台など)に組込むことも可能である。
【0012】
本実施形態の収納部3は、開口部5を有する中空の収納部本体6と、収納部本体6に引き出し,収納自在に設けられ、前板7で開口部5を塞ぐことが可能な引き出し8と、引き出し8に着脱可能に載置され、使用済食品容器2を収納可能で持ち運び自在な内容器9とを有している。内容器9には、持ち運び用部材としてのひも40が取付けられている。
そして、収納部3は、引き出し8が収納部本体6に収納された状態のとき、使用済食品容器2を乾燥させるための空気Aが、前板7(または、蹴込み部)に形成された吸気用開口10から引き出し8内に入って内容器9内を流れた後、収納部本体6の内部から屋外または室内に(本実施形態では、屋外に)排気されるようにしている。
【0013】
収納部3に引き出し8を設けたので、収納部3に対して使用済食品容器2を容易に収納したり取り出したりすることができる。内容器9を引き出し8に対して着脱可能に且つ持ち運び自在にしたので、たとえば、キッチンルームで調理中などに、内容器9をシンクの近くに置いて、使用済食品容器が空になったら洗浄して水気を帯びた状態で内容器9に次々に収納し、その後、内容器9を乾燥庫1まで持ち運ぶことができる。
従来のような自然乾燥ではないので、調理の際などに使用済食品容器2が邪魔になることはなく、家事作業の能率が向上する。内容器9を持ち運ぶ途中で使用済食品容器2から水が床に落ちることはなく、清潔である。内容器9にひも40などの持ち運び用部材を取付けたので、ひも40を持って内容器9を容易に持ち運ぶことができる。
内容器9内を通過した空気Aは、収納部本体6の内部から排気用配管11を通って屋外に排気されるので、キッチンルームやリビングルームなどの室内に臭気が漏れることはない。
なお、使用済食品容器2からの臭気がほとんどない場合には、空気Aを収納部本体6の内部から室内に排気するようにしてもよい。この場合には、排気用配管11は不要になるので、構成が簡略化され、設置工事も不要になる。
【0014】
収納部本体6から排気用配管11に至る空気流路の途中には、空気Aを強制的に流すための吸気ファン13が取付けられている。本実施形態の乾燥庫1では、収納部本体6と排気用配管11との接続部12に吸気ファン13を取付け、この吸気ファン13によって空気Aを強制的に流している。
これにより、引き出し8が収納部本体6に収納された状態のとき、引き出し8と収納部本体6との間などに若干の隙間があっても、この隙間から空気が内部に吸引されるので、収納部3内の空気が室内22に漏れ出る恐れはない。
なお、吸気ファン13を取付ける位置は、収納部本体6から排気用配管11に至る空気流路の途中であればよいので、接続部12以外の位置たとえば排気用配管11の途中や収納部本体6の内部であってもよい。
また、吸気ファン13に代えて、送風ファンを、内容器9より下部に位置させて引き出し8に取付けた場合であってもよい。
【0015】
次に、乾燥庫1について詳細に説明する。
収納部本体6は全体が矩形状に形成され、前面に開口部5が形成され、前面(または、他の面)に吸気ファン13を運転するための操作部20が取付けられている。操作部20には、「乾燥モード」のオン,オフスイッチ,「乾燥+防臭モード」のオン,オフスイッチなどが設けられている。
収納部本体6の内部には、吸気ファン13を制御するための制御部21が取付けられており、制御部21は、吸気ファン13および操作部20と電気的に接続されている。
吸気ファン13は、収納部本体6の側板6aまたは背板6bの内側に取付けられている。なお、吸気ファン13を、収納部本体6の天井板または底板に取付けた場合であってもよい。
【0016】
排気用配管11は、吸気ファン13と連通して収納部本体6に接続されている。排気用配管11は、収納部3が設置された室内22から建屋壁23を貫通して屋外24まで延び、屋外24で排気口25が開口して屋外排気ができるようになっている。
排気用配管11の途中には逆流防止手段26が取付けられて、吸気ファン13が停止しているときなどに、収納部本体6内の臭気が室内22に漏れ出ないようにしている。なお、収納部本体6内にほとんど臭気がない場合には、逆流防止手段26を設けない場合であってもよい。
【0017】
引き出し8は、受けレール30とスライド部材32により引き出し,収納自在になっている。引き出し8は、内方に空間Sが形成された引き出し本体31と、引き出し本体31の前方に固定された前板7とを有している。
引き出し8の左右に配置されている側板6aには、左右一対の受けレール30が取付けられている。一対の受けレール30は、前後方向を向いて、ほぼ水平に且つ平行に配置されている。
受けレール30には、スライド部材32が前後方向にスライド自在に係合している。一対のスライド部材32は、引き出し本体31の左右両側に取付けられている。引き出し8は、一対の受けレール30とスライド部材32を介して、収納部本体6に対して前後方向に自在に移動する。
【0018】
パッキン33が、収納部本体6の前端面の外周部全体(または、前板7の後面外周部全体)に固着されている。これにより、引き出し8が収納部本体6に収納された状態で、前板7と収納部本体6との間の隙間がシールされ、収納部本体6の内部が密閉される。
引き出し本体31は、平板状の底板34と、底板34の両側に固定された一対の側板35と、底板34と側板35に固定され、後方に配置され且つ前板7と平行に配置された背板36とを有している。
【0019】
引き出し本体31の上部外周面には、スプリング機能を発揮する複数個の位置決め部材37が、上方に突出して設けられている。位置決め部材37は、たとえば、引き出し本体31に対して左右にそれぞれ二個ずつ,後方に一個配置されている。
複数個の位置決め部材37が、内容器9を引き出し本体31の上面の所定位置に位置決めするので、内容器9を、引き出し本体31に対して着脱可能に容易に載置することができる。内容器9を引き出し本体31に載置するときには、位置決め部材37は、その弾性力に抗して変形し、スプリング力により内容器9を所定位置に保持する。
引き出し本体31の上端面全周には、矩形環状の密閉用パッキン38が固着されている。したがって、内容器9を引き出し本体31上に載置した状態で、密閉用パッキン38により引き出し本体31と内容器9との間の隙間がシールされる。引き出し本体31と、引き出し本体31上に載置された内容器9の底板41とにより、密閉した空間Sが形成される。
【0020】
前板7は、引き出し本体31の前方側に固定され、ステンレス鋼やアルミニウムなど金属または合成樹脂により形成されている。特に、収納部3を独立して設置する場合、前板7は、人の足や掃除機などが接触することが多いので、剛性と美観の点で金属製であるのが好ましく、また、図示はしていないが、前方下部に蹴込みを形成するのが好ましい。
前板7の下部には、空間Sと連通する吸気用開口10が貫通形成されている。内容器9が引き出し本体31上に載置され、引き出し8が収納部本体6に収納された状態では、密閉用パッキン38により隙間がシールされている。したがって、室内22の空気Aは、吸気用開口10から密閉された空間Sに入った後、隙間から洩れることなくその全量が内容器9内に流入する。
【0021】
内容器9は、上方が開口した有底中空状をなし、また、内容器9の持ち運び用部材の一例として変形自在なひも40を有している。ひも40は、内容器9の上縁部に一本または複数本(ここでは、二本)掛け渡されて、持ち運びを容易にするとともに、使用済食品容器2の収納,取り出しの邪魔にならないようにしている。
なお、内容器9に設けられる持ち運び用部材としては、変形自在なひも40に代えて、内容器9の上縁部の左右(または、前後)に分離して固定される複数(たとえば、二個)の把手であってもよい。
この把手の場合には、持ち運び用部材が内容器9の開口を横切って掛け渡されていない。したがって、内容器9に対する使用済食品容器2の収納,取り出しの際に、内容器9の開口で把手が邪魔にならないので、作業をさらに容易に行うことができる。
【0022】
内容器9は、底板41と、底板41の外周縁全周から上方に立ち上がって固定された平面視矩形状で筒状の側板42とを有している。底板41の上面45は、波型またはその他の凹凸のある形状になっている。
これにより、内容器9内に収納された使用済食品容器2が底板41にぴったりと密着して通風を妨げることがなくなり、使用済食品容器2の表面全体が空気Aに触れて乾燥を容易にしている。
【0023】
内容器9内に空気Aを取り入れるための複数の空気取り入れ部43が、底板41の全体にわたって配置されている。空気取り入れ部43には、立ち上がり管44が、一体的にまたは別体で底板41に固定されている。立ち上がり管44は、底板41を貫通し、底板41の上面45より上方まで立ち上がって上下が開口している。
カバー部材46が、立ち上がり管44を覆って、底板41の上面45に(または、立ち上がり管44に)着脱可能に別体で(または、一体的に)取付けられている。カバー部材46は、有底筒状のものを逆さまにして配置され、側面には複数(ここでは、二つ)の開口部47が穿設されている。
したがって、内容器9が引き出し本体31上に載置された状態で、空間S内の空気Aは、立ち上がり管44を通ってカバー部材46内に入り、開口部47から横方向(または、下方向,斜め下方向)に出て、内容器9内に流入することになる。これにより、底板41に溜まっている水に風が当たるので、底板41の乾燥が促進される。
立ち上がり管44を設けたので、底板41に水が溜まっていても、内容器9を持ち運ぶときに水が落下することがなく、また、内容器9を引き出し8に載置したときに、底板41上の水が引き出し8内の空間Sに落下することがない。
カバー部材46を設けたので、使用済食品容器2に付着していた水が上方から落ちてもカバー部材46に当たるので立上がり管44内に浸入することがない。また、内容器9に収納された使用済食品容器2は、まずカバー部材46に当たるので、空気取り入れ部43の空気流路を塞ぐ恐れもない。
【0024】
これとは別に、底板41には、一本または複数本の細長い棒状管48が、上方に延びて着脱可能に取付けられている。棒状管48は、ペットボトル,瓶,缶などの使用済食品容器2の転倒を防止して、これら容器の内部側も乾燥させるためのものである。
棒状管48の下部は、底板41を貫通して下方に開口し、棒状管48の上端部またはその近傍には、開口部49が形成されている。本実施形態では、棒状管48の上端部を切断して開口部49とし、棒状管48の上端部に、カバー部材50が固定されている。
カバー部材50は開口部49から離れて上方に配置されているので、開口部49から流出した空気Aが横方向に流れ出るようになっている。カバー部材50があるので、開口部49に水が浸入することがなく、使用済食品容器2が開口部49を塞ぐ恐れもない。
したがって、ペットボトル,瓶,缶などの使用済食品容器2をさかさまにして棒状管48に差し込むと、使用済食品容器2内の水は下方に落下し、一方、空間S内の空気Aは、棒状管48内を上方に流れて開口部49から流出し、カバー部材50に案内されて横方向に流出する。
その後、空気Aは、使用済食品容器2内を下方に流れ、使用済食品容器2の下部の出口から内容器9内に流出して上昇することになる。これにより、使用済食品容器2の内部と外部の両方に空気Aが行き渡るので、短時間のうちに乾燥する。また、使用済食品容器2は棒状管48に支持されているので転倒しない。
【0025】
図4(A)〜(D)は、内容器9に設けられる棒状管48の各種変形例を示す斜視図である。
図4(A)〜(D)に示す棒状管48の上端部またはその近傍の形状としては、図4(A)では、棒状管48の上端部が閉じており、この上端部の下方近傍に一つまたは複数の開口部49aを横方向に形成している。
開口部49aが横方向を向いているので、開口部49a内への水の浸入を防止することができ、また、使用済食品容器2が開口部49aのところに密着しにくくなり、開口部49aが使用済食品容器2により塞がれる恐れが少なくなる。
図4(B)に示す棒状管48では、図4(A)で示した一つまたは複数の開口部49aの上側ほぼ半分の周囲にひさし52を取付けている。開口部49aが横方向を向き且つ開口部49aの上方にひさし52が設けられているので、開口部49a内への水の浸入を防止することができる。また、使用済食品容器2はひさし52にまず接触するので、開口部49aが使用済食品容器2により塞がれる恐れがさらに少なくなる。
【0026】
図4(C)に示す棒状管48では、図4(A)に示す一つまたは複数の開口部49aの周囲に複数の突起部53を形成している。開口部49aが横方向に形成されているので、開口部49a内への水の浸入を防止することができる。また、使用済食品容器2は突起部53にまず接触するので、開口部49aが使用済食品容器2により塞がれる恐れが少なくなる。
図4(D)では、図4(A)に示す開口部49aと同じように、一つまたは複数の開口部49aが形成されており、さらに、棒状管48の上端部には、棒状管48より径の大きな大径部54が一体的にまたは別体で形成されている。
開口部49aが横方向を向き且つ大径部54が開口部49aより上方に位置しているので、開口部49a内への水の浸入を防止することができる。また、使用済食品容器2は大径部54にまず接触するので、開口部49aが使用済食品容器2により塞がれる恐れが少なくなる。
【0027】
図2,図3に示すように、ビニール袋など袋状物の使用済食品容器2を良好に乾燥させるために、内容器9の側板42の内壁には、クリップ状の支持手段51が取付けられている。ビニール袋などを、その出口側を下にした状態でクリップ状支持手段51で吊り下げて支持すれば、良好に乾燥することができる。
このように、内容器9には、空気取り入れ部43,棒状管48,クリップ状支持手段51などが設けられているので、各種の使用済食品容器2を、最適な状態で内容器9にそれぞれセットして、短時間で乾燥することができる。
【0028】
次に、乾燥庫1の動作について説明する。
図5は、乾燥運転,防臭運転,開口部5の開放時の防臭運転があり、運転モードを選択できる場合の、乾燥庫1の動作を示すフローチャートである。
乾燥庫1は、「乾燥モード」と「乾燥+防臭モード」のうち一方のモードを選択可能になっている。「乾燥モード」では、乾燥運転と、開口部5の開放時の防臭運転とを行う。「乾燥+防臭モード」では、乾燥運転と防臭運転を行う。
なお、防臭運転と開口部5の開放時の防臭運転とを省略した場合であってもよい。この場合には、運転モードは一つになるので運転モード選択は不要である。
これら各モードの手順のプログラムは、制御部21のメモリーに予め記憶されている。制御部21は、各モードでの動作に必要なプログラムをメモリから呼び出して、乾燥運転,防臭運転時の動作をシーケンス制御する。
【0029】
乾燥庫1を使用する際には、通常、内容器9をキッチンのシンクの近くに置き、ペットボトルなど食品容器が空になるとシンクで洗浄したのち、水気を帯びた状態の使用済食品容器2を内容器9内に収納する。
このとき、使用済食品容器2の種類,形状などに応じて、空気取り入れ部43,棒状管48,クリップ状支持手段51などを適宜使い分ける。そして、使用済食品容器2内に水がなるべく残らず、且つ内容器9内で空気Aが均等に流れるように内容器9に収納する。
そのために、たとえば、ペットボトル,紙パックなど筒状物は棒状管48による「倒置」、食品トレイなど皿状物は底板41の凹凸や空気取り入れ部43を使った「立てかけ」、菓子袋,レトルトパックなど袋状物はクリップ状支持手段51を使った「吊し」、というように使用済食品容器2の形態に合わせた収納の仕方が好ましい。
こうして、使用済食品容器2が収納された内容器9を、そのひも40を持ってシンクの近傍から収納部3に持ち運ぶ。このとき、内容器9の底板41上に若干の水が溜まっていても、空気取り入れ部43の立ち上がり管44が立ちがっており、また、棒状管48も上方に延びているので、内容器9内の水が下に落ちる恐れはなく、清潔である。
【0030】
次いで、引き出し8を収納部本体6から前方に引き出した状態で、内容器9を引き出し8上にセットする。このとき、位置決め部材37の弾性力に抗して内容器9を引き出し本体31の上面に載置する。内容器9は、弾性変形した位置決め部材37にスプリング力で押し付けられた状態で、所定位置に位置決め保持される。
内容器9と引き出し本体31との間の隙間は密閉用パッキン38でシールされる。その結果、引き出し本体31と内容器9の底板41とにより、空間Sが密閉される。
次いで、引き出し8を後方に押し込むと、引き出し8は受けレール30とスライド部材32を介して後方に移動して、収納部本体6内に収納される。すると、前板7の裏面と収納部本体6との間はパッキン33によりシールされるので、収納部本体6の内部空間は密閉される。この状態で、乾燥庫1の運転を開始することになる。
【0031】
乾燥庫1を運転する際には、まず始めにモードを選択する(ステップ101)。「乾燥モード」を選択した場合には、開始操作として「乾燥モード」のスイッチをオンする(ステップ102)。なお、ステップ102でスイッチをオフすると、運転モード選択(ステップ101)に戻る。
スイッチをオンすると、操作部20に入力された指令が制御部21に送られ、制御部21は吸気ファン13を制御して乾燥運転を行う。この場合、制御部21のタイマーT1で予め設定された時間t1が経過するまで、吸気ファン13が連続運転される。タイマーT1は、乾燥時間t1の設定用のタイマーである。
【0032】
吸気ファン13が運転されると、室内の空気が前板7の吸気用開口10を通って空間Sに入る。次いで、空気Aは、空気取り入れ部43では、空間Sから立ち上がり管44内を上昇し、カバー部材46の内部を通って、開口部47から内容器9内に流入する。
一方、空気Aは、空間Sから棒状管48内を上昇して開口部49から流出し、カバー部材50に当たって横方向に流れ出る。なお、図4に示す棒状管48の場合には、開口部49aから横方向に流出する。
棒状管48にペットボトル,瓶,缶などがセットされている場合、開口部49から流出した空気Aは、これら使用済食品容器2内を下方に流れるので、使用済食品容器2の内部が乾燥する。そして、この空気Aは、これら使用済食品容器2の下部の出口から内容器9内に流出したのち、この内容器9内を上昇する。こうした空気Aの流れにより、内容器9内の使用済食品容器2が乾燥する。
【0033】
内容器9内を流れた空気Aは、収納部本体6の内部を通り、吸気ファン13により排気用配管11を流れ、途中の逆流防止手段26を通って、排気口25から屋外24に排出される。
引き出し本体31と内容器9との間の隙間が密閉用パッキン38によりシールされて空間Sが密閉され、収納部本体6と前板7との間の隙間がパッキン33によりシールされて、収納部本体6の内部空間が密閉されている。したがって、吸気ファン13により吸い込まれる空気Aのほぼ全量が、吸気用開口10から吸い込まれて内容器9内を強制的に通過する。
設定時間t1が経過すると、吸気ファン13は停止し、タイマーT1はリセットされる(ステップ103)。
【0034】
開口部5が開放されているときに、収納部本体6内の臭気が室内に漏れ出るのを防ぐために、開口部5の開放時の防臭運転を行なっている。すなわち、ステップ103の経過後、開口部5が開放されているか否かを判別する(ステップ104)。この判別は人間が行なってもよいが、収納部本体6と引き出し8にリミットスイッチなどを設けて引き出し8が収納されているか否かを検知してもよい。開口部5が開放しているときには、吸気ファン13が運転され(ステップ105)、この吸気ファン13の運転は、開口部5が閉じられるまで連続運転される。ステップ104で開口部5が閉じられているときには防臭運転の必要はないので、吸気ファン13は停止したままである(ステップ106)。吸気ファン13が停止した状態でステップ104に戻る。
【0035】
一方、ステップ101で「乾燥+防臭モード」を選択すると、開始操作が行われる。すなわち、「乾燥+防臭モード」のスイッチをオンすると、次の工程に移行する(ステップ202)。なお、このスイッチをオフするとステップ101の選択モードに戻る。
ステップ202でスイッチがオンされると、タイマーT1で予め設定された時間t1が経過するまで吸気ファン13が回転して、上述と同様にして乾燥運転が行われる。設定時間t1が経過すると、吸気ファン13が停止し、タイマーT1がリセットされる(ステップ203)。
【0036】
設定時間t1が経過して乾燥運転が終了すると、防臭運転に移行する。防臭運転では、吸気ファン13の保護とランニングコストの低減のために、吸気ファン13は間欠運転される。
すなわち、防臭運転では、タイマーT2で予め設定された時間t2が経過するまで吸気ファン13が運転される。設定時間t2が経過すると、吸気ファン13が停止し、タイマーT2がリセットされる(ステップ204)。タイマーT2は、防臭時の吸気ファン13の間欠運転のためのファン運転時間t2の設定用のタイマーである。
防臭運転時のファン間欠運転のために、ファン停止時間t3の設定用のタイマーT3も設けられている。このタイマーT3で予め設定された時間t3が経過したか否かが判別される(ステップ205)。
この設定時間t3の間、吸気ファン13は停止している。設定時間t3が経過してタイマーT3がリセットされたのち(ステップ206)、ステップ204に戻って再び吸気ファン13が設定時間t2のあいだ運転される。
【0037】
ステップ205で、設定時間t3が経過していない場合は、開口部5が開放されているか否かが判別される(ステップ207)。開口部5が開放されている場合、吸気ファン13を運転して(ステップ208)、開口部5の開放時の防臭運転が行われ、ステップ205に戻る。ステップ207で開口部5が開放されていない場合には、吸気ファン13を停止し(ステップ209)、ステップ205に戻る。
このように、ステップ102,202で各モードのスイッチをオンすればそれぞれのモードでのシーケンス制御が行われる。各モードを終了する場合には、ステップ102,202で各スイッチをオフすれば、ステップ101に戻って各動作が終了する。
【0038】
乾燥庫1を上述のように動作させることにより、使用済食品容器2が洗浄後の水気を帯びた状態でも、この使用済食品容器2を、内容器9を介して収納部3に収納して積極的に乾燥し、清潔な状態で室内で保管することができ、乾燥庫1自体も簡素な構成にすることができる。内容器9やその付属品は取り外しできるので、容易に洗浄して常に清潔な状態に保つことができる。
なお、センサなどを設置して、通風異常や吸気ファン13の異常時には運転停止の制御を行うのが好ましく、また、排気用配管11の途中などに、脱臭剤を使用した脱臭部を設けるのが好ましい。
【0039】
次に、乾燥庫1を使用した実施例について説明する。
図6(A)は、濡れた状態の使用済食品容器の乾燥実験を行なった際の乾燥対象物の一覧表、図6(B)は、乾燥状態の実験データを示す表、図6(C)は、図6(B)に示す実験データのグラフである。
この実験では、図6(A)に示す乾燥対象物(一般家庭ごみ)を軽く水洗いし、内容器9にセットしたのち、時間経過に伴う乾燥対象物全体の水分残量を測定した。実験条件は下記の通りである。
室 温 : 23℃
湿 度 : 45%
吸気ファン:24V,0.12A
【0040】
この実験の結果、図6(A)に示す乾燥対象物全体を、約4時間乾燥することにより、乾燥対象物に付着していた水分の98.8%を除去でき、4.5時間後には100%の水分を除去できた。
したがって、たとえば、その日一日に発生した使用済食品容器2の全部を内容器9に収納して乾燥庫1にセットし、夜寝る前などに乾燥庫1をオンしておけば、翌日の朝までには使用済食品容器2を乾燥することができ、清潔な状態で室内で保管することができる。
このように、洗浄して水気を帯びたままの使用済食品容器2を乾燥庫1に収納して乾燥することができるので、キッチンなどで長く放置して自然乾燥する必要がなくなる。
したがって、キッチンスペースが雑然となることがなく見栄えがよくなり、家事作業の能率も向上する。また、瓶,缶,ペットボトルなどを流し台やシステムキッチンの天板上に逆さまに立て掛けておく必要がなくなるので、天板が濡れることがなくなって衛生的になる。
使用済食品容器2は、その残留付着物が腐敗する前に短時間のうちに積極的に乾燥されるので、腐敗による臭気の発生はほとんどない。
乾燥には温風を使用しておらず、吸気ファン13の動力も小さいので、ランニングコスト(電気料)は、たとえば10〜50円/月程度で済み、非常に安価である。
【0041】
(第2の実施形態)
図7ないし図12は、前記乾燥庫1が組込まれた分別収納庫4の一実施形態を示す図である。図7は分別収納庫4の正面図、図8(A)は、図7に示す分別収納庫4の斜視図、図8(B)は、図8(A)の変形例にかかる分別収納庫4aの斜視図である。
図9は、図8(A),(B)に示す分別収納庫4,4aの各引き出しを引き出した状態を示す斜視図、図10は、図9に示す分別収納庫4,4aに使用済食品容器2などを分別収納した状態を示す斜視図、図11は、図8(A),(B)に示す分別収納庫4,4aの乾燥庫1における内容器9を示す斜視図である。図12は、キッチンなどで発生する各種ごみに関する分別収納庫の商品性の比較表である。
【0042】
図7ないし図11は、第1の実施形態の乾燥庫1を組込んで分別収納庫4,4aを構成した場合を示している。分別収納庫4,4aは、使用済食品容器2などを含むごみの全体を、ごみの種類に応じて分別して収納し保管するための複数の引き出し60a〜60eと、これら複数の引き出し60a〜60eが引き出し,収納可能に設けられたキャビネット61と、キャビネット61に組込まれた乾燥庫1とを備えている。
各引き出し60a〜60eは、キャビネット61に取付けられた受けレールとこの受けレールに係合し、各引き出しに取付けられたスライド部材とを介して、前後方向に移動自在になっている。各引き出し60a〜60eの前板には、移動操作用の把手がそれぞれ取付けられている。
各引き出し60a〜60eは、ごみの分別の数や量に応じて使い分ければよく、各引き出しの内部をさらに必要に応じて仕切っている。本実施形態では、引き出し60aには、紙パックと食品トレーとを分別して収納し、引き出し60bには、可燃ごみとリサイクルプラスチック(容器包装プラスチックなど)を分別して収納している。
引き出し60cには、資材(たとえば、ごみ袋や缶の圧縮機)が設置され、また、紙箱,紙袋,包装紙などを収納し、引き出し60dには、ペットボトルと瓶や缶などを分別して収納し、引き出し60eには、生ごみを処理可能な生ごみ処理機62が設置されている。
このように分別収納庫4,4aでは、乾燥庫1と引き出し60a〜60eは、隣り合わせになるようにキャビネット61に組み込まれて、一つのキャビネットとして構成されている。
なお、乾燥庫1用のキャビネットと引き出し用のキャビネットとを分離し、且つ、乾燥庫1と引き出し60a〜60eとが隣り合わせになるように構成した場合でもよい。
【0043】
図7,図8(A)に示す分別収納庫4には、乾燥庫1の排気用配管11が取付けられている。図8(B)に示す分別収納庫4aでは、乾燥庫1用の排気用配管11の他に、生ごみ処理機62用の排気用配管63がキャビネット61に取付けられている。
分別収納庫4,4aの使い方としては、キッチンその他の室内で発生する乾いた一般家庭ごみのうち特に資源ごみは、その種類に応じて、直接いずれかの引き出し60a〜60dに分別して保管する。キッチンで発生する生ごみは、引き出し60e内の生ごみ処理機62に投入して処理する。
一方、主としてキッチンで発生し、水洗いの必要な使用済食品容器2は、洗浄し水気を帯びた状態で乾燥庫1に収納する。乾燥庫1での乾燥が終了したら、この乾燥済の使用済食品容器2を、その種類別に分別して内容器9から引き出し60a〜60dに移し替えて保管することになる。
【0044】
このようにして、キッチンなどで発生し洗浄後の水気を帯びた状態の使用済食品容器2など各種のごみ全体を、何ら制約を受けることなく分別収納庫4,4aに分別して収納し、清潔な状態で室内で保管することが可能になる。
分別収納庫4,4aは、乾燥庫1と引き出し60a〜60eを隣り合わせまたは一つのキャビネットとして構成することによって、乾燥から分別収納までが手際よく行える。
キッチンなどで発生する各種のごみのほとんど全部を、分別収納庫4,4aで受け入れることができ、使い勝手がよい。また、ごみの収納,保管,搬出などの作業を、屋外に出なくても全て室内で行うことができ、家事作業の負担が軽減する。
分別収納庫4,4aをキッチンルームに設置すれば、ここにごみ箱を置く必要がなくなり、キッチンルームの清潔感が向上する。
【0045】
従来の分別収納庫では、洗浄後の水気を帯びた状態の使用済食品容器を直接収納することができなかった。これに対して、本発明の分別収納庫4,4aは、濡れた状態の使用済食品容器を乾燥庫1に直接収納できるので、収納できるものとできないものとを予め分別する必要がなく、各種のごみ全体を分別収納庫4に収納することができる。
地方自治体などによる資源ごみの回収の場合、使用済食品容器などの種類によっては回収のサイクルの長いものもあるが、使用済食品容器などを分別収納庫4,4aに清潔な状態で良好に保管することができる。その結果、キッチンスペースはすっきりと整理されて外見も向上し、さらに、従来支障をきたしていた家事作業の能率も向上する。
また、瓶,缶,ペットボトルなどを流し台やシステムキッチンの天板上に逆さまに立て掛けておく必要がなくなるので、天板が濡れることがなくなって衛生的になる。使用済食品容器2は、その残留付着物が腐敗する前に短時間のうちに積極的に乾燥されるので、腐敗による臭気の発生はほとんどない。
このように、分別収納庫4,4aにおいても、前記第1の実施形態と同じ作用効果を奏する。
【0046】
図12は、キッチンなどで発生する各種ごみに関する分別収納庫の商品性の比較表である。
図12では、本発明の分別収納庫4にかかる本件製品と、従来の分別収納庫にかかる各種製品(A製品〜D製品)とを比較している。比較表中の、「○」は「可能」または「良」であることを示し、「△」は「やや可能」または「可」であることを示し、「×」は「不可能」または「不可」であることを示している。
この比較表に示すように、分別以前に必要な濡れごみ(洗浄後の水気を帯びた状態の使用済食品容器2)の乾燥機能を本件製品に設けた点が、従来と比べて新規な着目であることが分かる。
また、比較表から分かるように、本件製品では、シンクまわりでの自然乾燥が不要なので、キッチンスペースが整然として見栄えがよくなり、また、乾燥庫1と多くの引き出し60a〜60eが設けられているので、ごみの分別種の数を多くすることができる。
【0047】
(第3の実施形態)
図13は、分別収納庫4,4aをキッチン70の収納庫71に組込んだ状態を示す斜視図である。
前記第2の実施形態では、分別収納庫4,4aを独立して設置した場合を示しているが、乾燥庫1が乾燥機能を有しているので、図13に示すように、分別収納庫4,4aを厨房家具に組込んで使用することができる。厨房家具としては、たとえば、食器,台所用品および食品などを収納する収納庫71や、システムキッチン72や、キッチンの流し台などがある。
図示する収納庫71は、キッチン70に設置されて食器などを収納している。分別収納庫4,4aに接続された排気用配管11が、建屋壁23を貫通して屋外まで延びている。
このように、分別収納庫4,4aを、厨房家具に簡単な設計変更で容易に組込むことができる。また、キッチン70のスペースを有効に活用し、全体のデザインの調和を図ることができる。分別収納庫4,4aを厨房家具に組込んでも、前記第1の実施形態,第2の実施形態と同じ作用効果を奏する。
【0048】
以上、本発明の複数の実施形態(変形例を含む)を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形,付加などが可能である。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0049】
【発明の効果】
本発明にかかる使用済食品容器乾燥庫は、上述のように構成したので、使用済食品容器が洗浄後の水気を帯びた状態でも、これを収納して乾燥し清潔な状態で室内で保管することができ、簡素な構成にすることができる。
本発明にかかる分別収納庫は、上述のように構成したので、洗浄後の水気を帯びた状態の使用済食品容器など各種のごみ全体を、制約を受けることなく収納し、分別して清潔な状態で室内で保管することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1ないし図13は本発明の実施形態を示す図で、図1は、使用済食品容器乾燥庫の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す使用済食品容器乾燥庫の内容器を示す図である。図2(A),(B),(C)は、それぞれ前記内容器の斜視図,B部拡大図,C部拡大図である。
【図3】 前記使用済食品容器乾燥庫の断面図である。
【図4】 図4(A)〜(D)は、前記内容器に設けられる棒状管の各種変形例を示す斜視図である。
【図5】 前記使用済食品容器乾燥庫の動作を示すフローチャートである。
【図6】 図6(A)は、濡れた状態の使用済食品容器の乾燥実験を行なったときの乾燥対象物の一覧表、図6(B)は、乾燥状態の実験データを示す表、図6(C)は、図6(B)に示す実験データのグラフである。
【図7】 図7ないし図12は、前記使用済食品容器乾燥庫が組込まれた分別収納庫の一実施形態を示す図で、図7は前記分別収納庫の正面図である。
【図8】 図8(A)は、図7に示す分別収納庫の斜視図、図8(B)は、図8(A)の変形例にかかる分別収納庫の斜視図である。
【図9】 図8(A),(B)に示す分別収納庫の各引き出しを引き出した状態を示す斜視図である。
【図10】 図9に示す分別収納庫に使用済食品容器などを分別収納した状態を示す斜視図である。
【図11】 図8(A),(B)に示す分別収納庫の使用済食品容器乾燥庫における内容器を示す斜視図である。
【図12】 キッチンなどで発生する各種ごみに関する分別収納庫の商品性の比較表である。
【図13】 前記分別収納庫をキッチンの収納庫に組込んだ状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 使用済食品容器乾燥庫
2 使用済食品容器
3 収納部
4,4a 分別収納庫
5 開口部
6 収納部本体
7 前板
8 引き出し
9 内容器
10 吸気用開口
11 排気用配管
13 吸気ファン
22 室内
24 屋外
26 逆流防止手段
41 底板
42 側板
43 空気取り入れ部
44 立ち上がり管
45 底板の上面
46 カバー部材
47 カバー部材開口部
48 棒状管
49,49a 棒状管開口部
60a〜60e 引き出し
61 キャビネット
71 収納庫(厨房家具)
A 空気
S 空間

Claims (7)

  1. 洗浄後の水気を帯びた状態の使用済食品容器を、室内に設置された収納部に取り出し可能に収納し、
    この収納部で空気を強制的に通過させることにより、前記収納部内の前記使用済食品容器を乾燥させる使用済食品容器乾燥庫であって、
    前記収納部は、開口部を有する中空の収納部本体と、この収納部本体に引き出し,収納自在に設けられ、前板で前記開口部を塞ぐことが可能な引き出しと、この引き出しに着脱可能に載置され、前記使用済食品容器を収納可能で持ち運び自在な内容器とを有し、
    前記引き出しが前記収納部本体に収納された状態のとき、前記使用済食品容器を乾燥させるための前記空気は、前記前板または蹴込み部に形成された吸気用開口から前記引き出し内に入って前記内容器内を流れた後、前記収納部本体の内部から屋外または室内に排気され、
    前記内容器は、底板と、この底板の外周縁全周から上方に立ち上がっている側板とを有し、
    前記内容器内に収納された前記使用済食品容器が前記底板にぴったりと密着して通風を妨げることがないように、前記底板の上面を波型またはその他の凹凸のある形状にし、
    前記内容器内に前記空気を取り入れるための複数の空気取り入れ部を、前記底板の全体にわたって配置し、
    この空気取り入れ部には立ち上がり管が一体的にまたは別体で前記底板に固定され、この立ち上がり管は、前記底板を貫通するとともにこの底板の上面より上方まで立ち上がって上下が開口しており、
    カバー部材が前記立ち上がり管を覆って取付けられ、このカバー部材は、有底筒状のものを逆さまにして配置され、側面には複数のカバー部材開口部が穿設されており、
    前記内容器が前記引き出し上に載置された状態で、前記空気は、前記立ち上がり管を通って前記カバー部材内に入り、前記カバー部材開口部から出て前記内容器内に流入するようにしたことを特徴とする使用済食品容器乾燥庫。
  2. 請求項に記載の使用済食品容器乾燥庫であって、
    前記底板には、前記使用済食品容器の転倒を防止してこれら使用済食品容器の内部側も乾燥させるための細長い棒状管が上方に延びて取付けられ、
    この棒状管の下部は前記底板を貫通して下方に開口し、前記棒状管の上端部またはその近傍には棒状管開口部が形成されており、この棒状管開口部から流出した前記空気が横方向に流れ出るようになっていることを特徴とする使用済食品容器乾燥庫。
  3. 請求項1または2に記載の使用済食品容器乾燥庫であって、
    前記収納部本体から排気用配管に至る空気流路の途中に取付けられた吸気ファンによって前記空気を強制的に流すようにしたことを特徴とする使用済食品容器乾燥庫。
  4. 請求項に記載の使用済食品容器乾燥庫であって、
    前記収納部本体から排気用配管に至る空気流路の途中に吸気ファンを取付け、
    この吸気ファンが運転されると、前記室内の前記空気が前記吸気用開口を通って空間に入り、この空気は、前記空気取り入れ部では前記空間から前記立ち上がり管内を上昇し、前記カバー部材の内部を通って、前記カバー部材開口部から前記内容器内に流入し、
    一方、前記空気は、前記空間から前記棒状管内を上昇して前記棒状管開口部から流出し、前記棒状管に前記使用済食品容器がセットされている場合、前記棒状管開口部から流出した前記空気は、これら使用済食品容器内を下方に流れてこの使用済食品容器の内部を乾燥させ、これら使用済食品容器の下部の出口から前記内容器内に流出したのち、この内容器内を上昇し、
    こうした前記空気の流れにより前記内容器内の前記使用済食品容器を乾燥させるようにしたことを特徴とする使用済食品容器乾燥庫。
  5. 請求項3または4に記載の使用済食品容器乾燥庫であって、
    前記排気用配管の途中には逆流防止手段が取付けられており、前記吸気ファンが停止しているときに、前記収納部本体内の臭気が前記室内に漏れ出ないようにしていることを特徴とする使用済食品容器乾燥庫。
  6. 請求項1ないしのいずれかの項に記載の前記使用済食品容器乾燥庫が組込まれた分別収納庫であって、
    前記使用済食品容器を含むごみの全体をこのごみの種類に応じて分別して収納し保管するための複数の引き出しと、
    これら複数の引き出しが引き出し,収納可能に設けられたキャビネットと、
    このキャビネットに組込まれた前記使用済食品容器乾燥庫とを備えたことを特徴とする使用済食品容器乾燥庫を有する分別収納庫。
  7. 請求項に記載の分別収納庫であって、
    この分別収納庫は厨房家具に組込まれていることを特徴とする使用済食品容器乾燥庫を有する分別収納庫。
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