JP4196825B2 - 電磁弁 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁アクチュエータによってバルブを駆動する電磁弁に関するものであり、特にオイルの流れを電磁アクチュエータの作動によって切り替えるオイルフローコントロールバルブ(以下、OCVと称す)等に用いられて好適な技術である。
(従来の技術)
電磁弁の一例として、OCVを用いて従来の技術を説明する。
OCVは、電磁アクチュエータによってスプール弁のスプールを軸方向へ変位させることにより、スリーブに形成された入出力ポートの切り替えを行い、油圧の供給先や供給圧力等を制御する油圧制御弁であり、油路が形成された固定部材に固定される。なお、固定部材の一例としては、油圧によってカムシャフトの進角位相を可変するバルブ可変タイミング装置(以下、VVTと称す)にOCVが用いられる場合、油路が形成されるエンジンが固定部材に相当するものであり、自動変速機の油圧制御装置にOCVが用いられる場合、油圧回路ケースが固定部材に相当するものである。
OCVを固定部材に固定する手段として、OCVにブラケットを固定し、そのブラケットをボルト等の締結具によって固定部材に固定する技術が用いられている。OCVとブラケットの固定技術として、ブラケットをOCVのヨークに溶接することが一般に行われている。
溶接によってOCVにブラケットを固定する技術では、OCVとブラケットに位置ズレを生じやすい。また、溶接部位に歪が生じて磁気特性が変化する懸念もある。
そこで、コイルとステータの間でブラケットを強固に挟み付ける、あるいはステータにブラケットを圧入固定するなど、コイルとステータの間でブラケットを挟む断面構造にして、ヨークから外部に突出するブラケットの部分を固定部材に固定する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、ブラケットにおいて、ヨークの内側においてコイルとステータの間に配置されるリング形状の部分を内部リング部と称し、ヨークの内部からヨークの外部に伸びて固定部材に固定される部分を外部締結部と称する。
(従来の技術の不具合)
ブラケットが、ヨークの内部に配置される内部リング部と、ヨークの外部に突出して固定部材に締結される外部締結部とからなる構造では、ヨークの一部に、ブラケットをヨークの内部から外部へ引き出すためのヨーク切欠を設ける必要がある。
しかし、ヨーク切欠のある側は、ヨークからステータを通過する磁束がヨーク切欠によって阻害されるため、ヨーク切欠のある側は、反対側のヨーク切欠の無い側に比較して磁束の流れが少なくなる。
すると、磁束の流れがアンバランスになる。プランジャは磁束が多く流れる側に引き寄せられるため、プランジャにサイドフォースが発生し、プランジャが周囲の部材の一部と強く擦れてしまう。これによってプランジャのスムーズな摺動が妨げられるといった問題が生じてしまう。
上記の不具合は、OCVに限らず、他の電磁弁でも同様に生じてしまう。
特開2000−220762号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブラケットがヨーク内から外部へ伸びる構造を採用する電磁弁において、ヨーク切欠によって生じる磁束の流れのアンバランスを是正して、プランジャのスムーズな摺動を確保できる電磁弁の提供にある。
[請求項1の手段]
ヨーク切欠のある側は、ヨークからステータを通過する磁束がヨーク切欠によって阻害され、磁束の流れが少なくなる。
そこで、請求項1の手段を採用し、内部リング部の外部締結部とは異なる側に、磁束の通過を抑制する磁束通過抑制切欠を設ける。これによって、ヨーク切欠とは反対側においても、ヨークからステータを通過する磁束が磁束通過抑制切欠によって阻害され、磁束の流れが少なくなる。
即ち、ヨーク切欠のある側と、その反対側とが、同様に磁束の流れが少なくなり、電磁アクチュエータの軸芯に対する磁束のアンバランスが是正される。
このように、ヨーク切欠による磁束の流れのアンバランスが、内部リング部に設けられた磁束通過抑制切欠によって是正されることにより、磁束のアンバランスに起因してプランジャにサイドフォースが発生するのを無くすことが可能になる。この結果、プランジャが周囲の部材と強く擦れる不具合を回避でき、プランジャのスムーズな摺動を確保できる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用する電磁弁の磁束通過抑制切欠は、電磁アクチュエータの軸中心に対して外部締結部とは180°異なった側に設けられ、内部リング部の外周に形成されたものである。そして、その磁束通過抑制切欠の大きさによって、ヨーク切欠のある側と、その反対側(磁束通過抑制切欠の配置される側)の磁束の流れ量を同等にすることができる。
[請求項3の手段]
ヨーク切欠のある側は、ヨークからステータを通過する磁束がヨーク切欠によって阻害され、磁束の流れが少なくなる。
そこで、請求項3の手段を採用し、ヨークの軸方向のステータが配置される側で、且つヨークの径方向のヨーク切欠とは異なる側に、磁束の通過を抑制する磁束通過抑制切欠を設ける。これによって、ヨーク切欠とは反対側においても、ヨークからステータを通過する磁束が磁束通過抑制切欠によって阻害され、磁束の流れが少なくなる。
即ち、ヨーク切欠のある側と、その反対側とが、同様に磁束の流れが少なくなり、電磁アクチュエータの軸芯に対する磁束のアンバランスが是正される。
このように、ヨーク切欠による磁束の流れのアンバランスが、ヨークに設けられた磁束通過抑制切欠によって是正されることにより、磁束のアンバランスに起因してプランジャにサイドフォースが発生するのを無くすことが可能になる。この結果、プランジャが周囲の部材と強く擦れる不具合を回避でき、プランジャのスムーズな摺動を確保できる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用する電磁弁の磁束通過抑制切欠は、電磁アクチュエータの軸中心に対してヨーク切欠とは180°異なった側に設けられるものであり、磁束通過抑制切欠とヨーク切欠とは同一形状に設けられる。これによって、ブラケットが配置された側がヨーク切欠となり、その反対側が磁束通過抑制切欠となる。
このように、ヨーク切欠と磁束通過抑制切欠とが同一形状に設けられることにより、組付時の区別をする必要がなく、組付性が向上する。また、ヨーク切欠と磁束通過抑制切欠とが同一形状であるため、ヨーク切欠の側と、その反対側(磁束通過抑制切欠の側)の磁束の流れ量をほぼ同等にできる。
[請求項5の手段]
請求項5の手段を採用する電磁弁のバルブは、オイルの入出力ポートが形成されたスリーブと、このスリーブの内部で軸方向へ変位することで入出力ポートの切り替えを行うスプールとを備えたスプール弁であり、このスプール弁と電磁アクチュエータによってOCVを構成するものである。
このOCVは、上述したように、磁束のアンバランスに起因してプランジャが周囲の部材と強く擦れる不具合が回避されるものであり、プランジャのスムーズな摺動を確保できる。
[請求項6の手段]
請求項6の手段は、磁束のアンバランスに起因してプランジャが周囲の部材と強く擦れる不具合を回避でき、プランジャのスムーズな摺動を確保できるOCVが、バルブタイミング可変機構(以下、VCTと称す)と組み合わされて、内燃機関の作動中に、油圧源で発生した油圧を、進角室および遅角室に相対的に給排させるものである。
油圧回路とVCTとから構成されるVVTのOCVとして、プランジャのスムーズな摺動を確保できるOCVを用いることにより、VVTの信頼性を高めることができる。
最良の形態1の電磁弁は、コイル、プランジャ、ステータ、ヨークを備える電磁アクチュエータと、この電磁アクチュエータによって駆動されるバルブと、内部リング部および外部締結部からなるブラケットとを具備する。
そして、内部リング部の外部締結部とは異なる側に、磁束の通過を抑制する磁束通過抑制切欠を設けたものである。
最良の形態2の電磁弁は、コイル、プランジャ、ステータ、ヨークを備える電磁アクチュエータと、この電磁アクチュエータによって駆動されるバルブと、内部リング部および外部締結部からなるブラケットとを具備する。
そして、ヨークの軸方向のステータが配置される側で、且つヨークの径方向のヨーク切欠とは異なる側に、磁束の通過を抑制する磁束通過抑制切欠を設けたものである。
VVTの油圧回路に用いられるOCVに本発明を適用した実施例1を図1〜図3を参照して説明する。なお、図1はOCVの断面図、図2はブラケットの正面図、図3はOCVが用いられたVVTの概略図である。
先ず、図3を参照してVVTを説明する。
実施例1で示すVVTは、内燃機関(以下、エンジン)のカムシャフト(吸気バルブ用、排気バルブ用、吸排気兼用カムシャフトのいずれか)に取り付けられるものであり、バルブの開閉タイミングを連続的に可変可能なものである。
VVTは、VCT1と、OCV2を有する油圧回路3と、OCV2を制御するECU4(エレクトリック・コントロール・ユニットの略)とから構成されている。
(VCT1の説明)
VCT1は、エンジンのクランクシャフトに同期して回転駆動されるシューハウジング5(回転駆動体に相当する)と、このシューハウジング5に対して相対回転可能に設けられ、カムシャフトと一体に回転するベーンロータ6(回転従動体に相当する)とを備えるものであり、シューハウジング5内に構成される油圧アクチュエータによってシューハウジング5に対してベーンロータ6を相対的に回転駆動して、カムシャフトを進角側あるいは遅角側へ変化させるものである。
シューハウジング5は、エンジンのクランクシャフトにタイミングベルトやタイミングチェーン等を介して回転駆動されるスプロケットにボルト等によって結合されて、スプロケットと一体回転するものである。このシューハウジング5の内部には、図3に示すように、略扇状の凹部7が複数(この実施例1では3つ)形成されている。なお、シューハウジング5は、図3において時計方向に回転するものであり、この回転方向が進角方向である。
一方、ベーンロータ6は、カムシャフトの端部に位置決めピン等で位置決めされて、ボルト等によってカムシャフトの端部に固定されるものであり、カムシャフトと一体に回転する。
ベーンロータ6は、シューハウジング5の凹部7内を進角室7aと遅角室7bに区画するベーン6aを備えるものであり、ベーンロータ6はシューハウジング5に対して所定角度内で回動可能に設けられている。
進角室7aは、油圧によってベーン6aを進角側へ駆動するための油圧室であってベーン6aの反回転方向側の凹部7内に形成されるものであり、逆に、遅角室7bは油圧によってベーン6aを遅角側へ駆動するための油圧室である。なお、各室7a、7b内の液密性は、シール部材8等によって保たれる。
(油圧回路3の説明)
油圧回路3は、進角室7aおよび遅角室7bにオイルを給排して、進角室7aと遅角室7bに油圧差を発生させてベーンロータ6をシューハウジング5に対して相対回転させるための手段であり、クランクシャフト等によって駆動されるオイルポンプ9と、このオイルポンプ9によって圧送されるオイルを進角室7aまたは遅角室7bに切り替えて供給するOCV2とを備える。
OCV2の構造を図1を参照して説明する。
OCV2は、スリーブ11、スプール12からなるスプール弁10(バルブに相当する)と、スプール12を軸方向へ駆動する電磁アクチュエータ13と、OCV2をエンジン(固定部材に相当する)に固定するブラケット14を備える。
スリーブ11は、略円筒形状を呈するものであり、複数の入出力ポートが形成されている。具体的に実施例1のスリーブ11には、スプール12を軸方向へ摺動自在に支持する挿通穴11a、オイルポンプ9のオイル吐出口に連通する油圧供給ポート11b、進角室7aに連通する進角室連通ポート11c、遅角室7bに連通する遅角室連通ポート11d、オイルパン9a内にオイルを戻すドレーンポート11eが形成されている。
油圧供給ポート11b、進角室連通ポート11cおよび遅角室連通ポート11dは、スリーブ11の側面に形成された穴であり、図1の左側(反コイル側)から右側(コイル側)に向けて、ドレーンポート11e、進角室連通ポート11c、油圧供給ポート11b、遅角室連通ポート11d、ドレーンポート11eが形成されている。
スプール12は、スリーブ11の内径寸法(挿通穴11aの径)にほぼ一致した外径寸法を有するポート遮断用の大径部12a(ランド)を4つ備える。
各大径部12aの間には、スプール12の軸方向位置に応じて複数の入出力ポート(11b〜11e)の連通状態を変更する進角室ドレーン用小径部12b、油圧供給用小径部12c、遅角室ドレーン用小径部12dが形成されている。
進角室ドレーン用小径部12bは、遅角室7bに油圧が供給されている時に進角室7aの油圧をドレーンするためのものであり、油圧供給用小径部12cは進角室7aまたは遅角室7bの一方へ油圧を供給するためのものであり、遅角室ドレーン用小径部12dは進角室7aに油圧が供給されている時に遅角室7bの油圧をドレーンするためのものである。
電磁アクチュエータ13は、プランジャ15、ステータ16、コイル17、ヨーク18、コネクタ19を備える。
プランジャ15は、ステータ16に磁気吸引される磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)によって形成されたものであり、ステータ16の内側(具体的には、オイルシール用のカップガイド20の内側)で軸方向へ摺動自在に支持される。
ステータ16は、スリーブ11とコイル17との間に挟まれて配置される略リング円盤形状を呈する磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、ステータ16の内周部とプランジャ15との間にはメインギャップMG(磁気吸引ギャップ)が形成される。
ステータ16の内周部は、プランジャ15の端部が接触しないで差し込まれるものであり、ステータ16とプランジャ15の一部が軸方向に交差するように設けられている。なお、ステータ16の内周部にはテーパ16aが形成されており、プランジャ15のストローク量に対して磁気吸引力が変化しない特性に設けられている。
コイル17は、通電されると磁力を発生して、ステータ16にプランジャ15を磁気吸引させる磁力発生手段であり、樹脂性のボビン17aの周囲にエナメル線を多数巻回したものである。
ヨーク18は、コイル17の周囲を覆って磁束を流す磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、端部に形成された爪部をカシメることでスリーブ11と強固に結合されるものである。ヨーク18の内周には、プランジャ15の一部の全周を覆う内筒部18aが配置され、ヨーク18と内筒部18aとは磁気的に結合されている。この内筒部18aは、プランジャ15と磁束の受渡しを行うものであり、プランジャ15と内筒部18aの間にはサイドギャップSG(磁束受渡ギャップ)が形成される。
コネクタ19は、ECU4と接続線を介して電気的な接続を行う接続手段であり、その内部にはコイル17の両端にそれぞれ接続される端子19aが配置されている。
また、OCV2は、プランジャ15の図1左側への移動をスプール12へ伝えるとともに、スプール12の図1右側への移動をプランジャ15へ伝えるシャフト21と、プランジャ15とステータ16の対向距離(メインギャップMG)が離れる方向(図1右側)へ、スプール12とプランジャ15を付勢するスプリング22(付勢手段)とを備える。
この実施例1のシャフト21は、スプール12と1部品で形成されたもの、あるいはスプール12と機械的に結合されたものである。
なお、圧入等によってシャフト21とプランジャ15を固定しても良い。また、シャフト21を、スプール12あるいはプランジャ15とは別体に設け、スリーブ11内あるいはステータ16内に配置された筒形状のカラーの内周面によって軸方向へ移動可能に支持させ、一端がスプール12に当接し、他端がプランジャ15に当接するものであっても良い。
スプリング22は、スプール12の反コイル側(図1左側)の端に配置されて、スプール12およびプランジャ15を図1右側へ付勢する例を示すが、スプール12とプランジャ15がシャフト21に固定されている場合であれば、ステータ16とプランジャ15の間に配置してプランジャ15を図1右側へ付勢するなど、他の位置にスプリング22を配置しても良い。
OCV2は、コイル17のOFF 時、スプール12とプランジャ15が、スプリング22の付勢力によってコイル側(図1右側)へ変位して停止する。
この停止状態でメインギャップMGの最大ギャップが決定されるとともに、スリーブ11に対するスプール12の位置決めが成される。
なお、図1中に示す符号23はシール用のOリングである。
(ECU4の説明)
ECU4は、デューティ比制御によって電磁アクチュエータ13のコイル17へ供給する電流量(以下、供給電流量)を制御するものであり、コイル17への供給電流量を制御することによって、スプール12の軸方向の位置をリニアに制御し、エンジンの運転状態に応じた作動油圧を、進角室7aおよび遅角室7bに発生させて、カムシャフトの進角位相を連続的に可変制御するものである。
(VVTの作動説明)
車両の運転状態に応じてECU4がカムシャフトを進角させる際、ECU4はコイル17への供給電流量を増加させる。すると、コイル17の発生する磁力が増加し、プランジャ15とスプール12が反コイル側(図1左側:進角側)へ移動する。すると、油圧供給ポート11bと進角室連通ポート11cの連通割合が増加するとともに、遅角室連通ポート11dとドレーンポート11eの連通割合が増加する。この結果、進角室7aの油圧が増加し、逆に遅角室7bの油圧が減少して、ベーンロータ6がシューハウジング5に対して相対的に進角側へ変位し、カムシャフトが進角する。
逆に、車両の運転状態に応じてECU4がカムシャフトを遅角させる際、ECU4はコイル17への供給電流量を減少させる。すると、コイル17の発生する磁力が減少し、プランジャ15とスプール12がコイル側(図1右側:遅角側)へ移動する。すると、油圧供給ポート11bと遅角室連通ポート11dの連通割合が増加するとともに、進角室連通ポート11cとドレーンポート11eの連通割合が増加する。この結果、遅角室7bの油圧が増加し、逆に進角室7aの油圧が減少して、ベーンロータ6がシューハウジング5に対して相対的に遅角側へ変位し、カムシャフトが遅角する。
〔実施例1の特徴〕
次に、本発明にかかるブラケット14について図1、図2を参照して説明する。
ブラケット14は、OCV2を固定部材であるエンジン24に固定する部材である。
このブラケット14は、ヨーク18の内側に配置される内部リング部25と、ヨーク18の内部からヨーク18の外部に伸びてエンジン24に締結される外部締結部26とからなる1部品であり、プレス加工等によって鉄板等の金属板から形成される。
内部リング部25は、ヨーク18の内側においてコイル17とステータ16の間に直接あるいは間接的に挟まれた断面構造を呈するものであり、軸芯の周囲を囲むリング形状を呈する。この内部リング部25は、例えばコイル17とステータ16の間で強固に挟み付けられる、あるいはステータ16に圧入固定されて組付けられることで、ヨーク18の内部で電磁アクチュエータ13に固定されるものである。
外部締結部26は、上述したように内部リング部25と1部品で設けられるものであり、ヨーク18の内部に配置される内部リング部25からヨーク18に形成されたブラケット取出用のヨーク切欠18bを介してヨーク18の外部に伸びる。そして、エンジン24の表面に沿う部分に形成された挿通穴26aにボルト27(締結手段)を挿通し、そのボルト27をエンジン24に締結することで、OCV2がエンジン24に固定される。
ヨーク18には、ブラケット14をヨーク18の内部から外部へ引き出すためのヨーク切欠18bが設けられる。
しかし、ヨーク切欠18bのある側は、ヨーク18からステータ16を通過する磁束がヨーク切欠18bによって阻害されるため、ヨーク切欠18bのある側は、反対側のヨーク切欠18bの無い側に比較して磁束の流れが少なくなる。
すると、磁束の流れがアンバランスになってしまい、プランジャ15は磁束が多く流れる側に引き寄せられるため、プランジャ15にサイドフォースが発生し、プランジャ15がその周囲の部材の一部と強く擦れ、プランジャ15のスムーズな摺動が妨げられる不具合が生じる。
そこで、この実施例1では、内部リング部25の外部締結部26とは異なる側に、磁束の通過を抑制する磁束通過抑制切欠αを設けている。
この磁束通過抑制切欠αは、電磁アクチュエータ13の軸中心に対して外部締結部26とは180°異なった側で、内部リング部25の外周に形成されるものである。
このような磁束通過抑制切欠αを設けることによって、ヨーク切欠18bとは反対側においても、ヨーク18からステータ16を通過する磁束が磁束通過抑制切欠αによって阻害されて磁束の流れが少なくなる。なお、磁束通過抑制切欠αの大きさによって、ヨーク切欠18bのある側と、その反対側の磁束の流れ量を同等にすることができる。
(実施例1の効果)
内部リング部25の外部締結部26とは異なる側に、磁束の通過を抑制する磁束通過抑制切欠αを設けることにより、ヨーク切欠18bのある側と、その反対側とが、同様に磁束の流れが少なくなり、電磁アクチュエータ13の軸芯に対する磁束のアンバランスが是正される。
このように、ヨーク切欠18bによる磁束の流れのアンバランスが、内部リング部25に設けられた磁束通過抑制切欠αによって是正されることにより、磁束のアンバランスに起因してプランジャ15にサイドフォースが発生するのを無くすことができる。これによって、プランジャ15が周囲の部材と強く擦れる不具合を回避でき、プランジャ15のスムーズな摺動を確保できる。
また、磁束通過抑制切欠αは、ブラケット14を形成する際に、プレス加工で同時形成できるため、コストアップを招かない。
さらに、この実施例1のOCV2は、磁束のアンバランスに起因して、プランジャ15が周囲の部材と強く擦れる不具合を回避でき、プランジャ15のスムーズな摺動を確保できるため、このように優れたOCV2を用いた油圧回路3と、VCT1とから構成されるVVTの信頼性を高めることができる。
実施例2を図4を参照して説明する。この実施例2では、実施例1とは異なる部分のみを説明するものであり、実施例1と同一符号は同一機能物を示すものである。
上記実施例1は、ブラケット14の内部リング部25に磁束通過抑制切欠αを設けて、磁束のアンバランスを是正する例を示した。
これに対し、この実施例2は、内部リング部25には磁束通過抑制切欠αを設けずに、ヨーク18の軸方向のステータ16が配置される側{図4(b)左側}で、且つヨーク18の径方向のヨーク切欠18bとは異なる側に、磁束の通過を抑制する磁束通過抑制切欠βを設けたものである。
この磁束通過抑制切欠βは、電磁アクチュエータ13の軸中心に対してヨーク切欠18bとは180°異なった側において、ヨーク切欠18bと同一形状に設けられている。即ち、ヨーク切欠18bと磁束通過抑制切欠βとは同一形状のものである。このため、ブラケット14が配置された側がヨーク切欠18bとなり、その反対側が磁束通過抑制切欠βとなる。
(実施例2の効果)
ヨーク18に上述した磁束通過抑制切欠βを設けることにより、実施例1と同様、ヨーク切欠18bとは反対側においても、ヨーク18からステータ16を通過する磁束が磁束通過抑制切欠βによって阻害され、磁束の流れが少なくなる。また、ヨーク切欠18bと磁束通過抑制切欠βとが同一形状であるため、ヨーク切欠18bの側と、その反対側の磁束通過抑制切欠βの側の磁束の流れ量をほぼ同等にできる。
これによって、ヨーク切欠18bによる磁束の流れのアンバランスが、ヨーク18に形成された磁束通過抑制切欠βによって是正され、磁束のアンバランスに起因してプランジャ15にサイドフォースが発生するのを無くすことができる。この結果、プランジャ15が周囲の部材と強く擦れる不具合を回避でき、プランジャ15のスムーズな摺動を確保できる。
また、実施例1と同様、プランジャ15のスムーズな摺動を確保できる優れたOCV2を用いた油圧回路3と、VCT1とから構成されるVVTの信頼性を高めることができる。
さらに、ヨーク切欠18bと磁束通過抑制切欠βとが同一形状に設けられることにより、組付時に区別をする必要がないため、OCV2の組付性が向上する。
〔変形例〕
上記の実施例で示したVCT1は、実施例を説明するための一例であって、VCT1の内部の油圧アクチュエータによって進角調整できる構造であれば他の構造であっても良い。
例えば、上記の実施例では、シューハウジング5内に3つの凹部7を形成し、ベーンロータ6の外周部に3つのベーン6aを設けた例を示したが、凹部7の数やベーン6aの数は構成上1つあるいはそれ以上であればいくつでも構わないものであり、凹部7およびベーン6aの数を他の数にしても良い。
また、シューハウジング5がクランクシャフトと同期回転し、ベーンロータ6がカムシャフトと一体回転する例を示したが、ベーンロータ6をクランクシャフトに同期回転させ、シューハウジング5がカムシャフトと一体回転するように構成しても良い。
上記の実施例では、大径部12aと小径部12b〜12dを有したスプール12を用いた例を示したが、スプール12の構造は限定されるものではなく、例えば筒形状のスプールを用いても良い。
上記の実施例では、スリーブ11の側面に穴を形成して入出力ポート(実施例中、油圧供給ポート11b、進角室連通ポート11c、遅角室連通ポート11d等)を設けた例を示したが、スリーブ11の構造は限定されるものではなく、例えばスリーブ11の直径方向に貫通穴を形成することで複数の入出力ポートを形成しても良い。
上記の実施例で示した電磁アクチュエータ13の構造は、実施例の説明のための一例であって、他の構造であっても良い。例えば、コイル17の軸方向にプランジャ15が配置されるものであっても良い。
上記の実施例では、コイル17がONした時にスプール12が反コイル側へ変位する例を示したが、逆にコイル17がONした時にスプール12がコイル側へ変位するものであっても良い。
VCT1と組み合わされるOCV2に本発明を適用したが、自動変速機の油圧制御装置に用いられるOCVに適用するなど、他のOCVに本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、油圧の切替および調整を行うOCV2に本発明を適用する例を示したが、他の電磁弁(例えば、ガスや空気の切替電磁弁、水や燃料の切替電磁弁等)に本発明を適用しても良い。
OCVの軸方向に沿う断面図である(実施例1)。 ブラケットの正面図である(実施例1)。 VVTの概略図である(実施例1)。 ヨークの正面図およびヨークの軸方向に沿う断面図である(実施例2)。
符号の説明
1 VCT(バルブタイミング可変機構)
2 OCV(電磁弁)
5 シューハンジング(回転駆動体)
6 ベーンロータ(回転従動体)
7a 進角室
7b 遅角室
10 スプール弁(バルブ)
11 スリーブ
11b 油圧供給ポート(入出力ポート)
11c 進角室連通ポート(入出力ポート)
11d 遅角室連通ポート(入出力ポート)
11e ドレーンポート(入出力ポート)
12 スプール
13 電磁アクチュエータ
14 ブラケット
15 プランジャ
16 ステータ
17 コイル
18 ヨーク
18b ヨーク切欠
24 エンジン(固定部材) 25 内部リング部
26 外部締結部
α 内部リング部に設けた磁束通過抑制切欠
β ヨークに設けた磁束通過抑制切欠

Claims (6)

  1. (a-1) 通電によって磁力を発生するコイル、軸方向へ摺動自在に設けられたプランジャ、前記コイルの発生した磁力によって前記プランジャを吸引するステータ、前記コイルを覆って前記コイルの発生した磁力を前記ステータへ導くヨークを備える電磁アクチュエータと、
    (b-1) 前記プランジャの軸方向の移動によって駆動されるバルブと、
    (c-1) 前記ヨークの内側において前記コイルと前記ステータの間に挟まれるリング形状を呈した内部リング部、この内部リング部と一体に設けられて前記ヨークの内部に配置される前記内部リング部から前記ヨークに形成されたブラケット取出用のヨーク切欠を介して前記ヨークの外部に伸びて固定部材に締結される外部締結部からなるブラケットとを具備し、
    (d-1) 前記内部リング部の前記外部締結部とは異なる側に、磁束の通過を抑制する磁束通過抑制切欠が設けられたことを特徴とする電磁弁。
  2. 請求項1に記載の電磁弁において、
    前記磁束通過抑制切欠は、前記電磁アクチュエータの軸中心に対して前記外部締結部とは180°異なった側に設けられ、
    前記内部リング部の外周に形成されたことを特徴とする電磁弁。
  3. (a-2) 通電によって磁力を発生するコイル、軸方向へ摺動自在に設けられたプランジャ、前記コイルの発生した磁力によって前記プランジャを吸引するステータ、前記コイルを覆って前記コイルの発生した磁力を前記ステータへ導くヨークを備える電磁アクチュエータと、
    (b-2) 前記プランジャの軸方向の移動によって駆動されるバルブと、
    (c-2) 前記ヨークの内側において前記コイルと前記ステータの間に挟まれるリング形状を呈した内部リング部、この内部リング部と一体に設けられて前記ヨークの内部に配置される前記内部リング部から前記ヨークに形成されたブラケット取出用のヨーク切欠を介して前記ヨークの外部に伸びて固定部材に締結される外部締結部からなるブラケットとを具備し、
    (d-2) 前記ヨークの軸方向の前記ステータが配置される側で、且つ前記ヨークの径方向の前記ヨーク切欠とは異なる側に、磁束の通過を抑制する磁束通過抑制切欠が設けられたことを特徴とする電磁弁。
  4. 請求項3に記載の電磁弁において、
    前記磁束通過抑制切欠は、前記電磁アクチュエータの軸中心に対して前記ヨーク切欠とは180°異なった側に設けられ、
    前記磁束通過抑制切欠と前記ヨーク切欠とは同一形状に設けられて、前記ブラケットが配置された側が前記ヨーク切欠となり、その反対側が前記磁束通過抑制切欠となることを特徴とする電磁弁。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電磁弁において、
    前記バルブは、オイルの入出力ポートが形成されたスリーブ、このスリーブの内部で軸方向へ変位することで前記入出力ポートの切り替えを行うスプールを備えたスプール弁であり、このスプール弁と前記電磁アクチュエータによってオイルフローコントロールバルブを構成することを特徴とする電磁弁。
  6. 請求項5に記載の電磁弁において、
    前記オイルフローコントロールバルブは、
    内燃機関のクランクシャフトに同期して回転駆動される回転駆動体と、
    この回転駆動体に対して相対回転可能に設けられ、前記内燃機関のカムシャフトと一体に回転する回転従動体とを備え、
    前記回転駆動体と前記回転従動体の間に形成された進角室へ油圧を供給することによって、前記回転駆動体に対して前記回転従動体とともに前記カムシャフトを進角側へ変位させるとともに、前記回転駆動体と前記回転従動体の間に形成された遅角室へ油圧を供給することによって、前記回転駆動体に対して前記回転従動体とともに前記カムシャフトを遅角側へ変位させるバルブタイミング可変機構と組み合わされ、
    前記内燃機関の作動中に、油圧源で発生した油圧を、前記進角室および前記遅角室に相対的に給排させることを特徴とする電磁弁。
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