JP2008069916A - 複数機能一体型スプール弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数のバルブ機能を一体化しても、シール部材を用いることなく、複数のバルブ機能が互いに影響を及ぼすことのない複数機能一体型スプール弁を提供する。
【解決手段】 VVTの作動制御を行う油圧制御系は、進角室Aまたは遅角室Bに駆動油圧を供給するOCV22と、進角ドレン制御弁25と遅角ドレン制御弁28の開閉制御を行うOSV29とを備え、このOCV22とOSV29が一体化して設けられている。スリーブ54には、その外周面で、且つOCV22とOSV29の間に、第2ドレンポート65に連通する環状の逃がし溝90が設けられている。これにより、OCV22およびOSV29の出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブ54との間のクリアランスに漏れ出ても逃がし溝90から第2ドレンポート65に排出されるため、互いの出力油圧が、互いの出力油圧に対して影響を及ぼさず、高精度な位相制御を実施できる。
【選択図】 図1
【解決手段】 VVTの作動制御を行う油圧制御系は、進角室Aまたは遅角室Bに駆動油圧を供給するOCV22と、進角ドレン制御弁25と遅角ドレン制御弁28の開閉制御を行うOSV29とを備え、このOCV22とOSV29が一体化して設けられている。スリーブ54には、その外周面で、且つOCV22とOSV29の間に、第2ドレンポート65に連通する環状の逃がし溝90が設けられている。これにより、OCV22およびOSV29の出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブ54との間のクリアランスに漏れ出ても逃がし溝90から第2ドレンポート65に排出されるため、互いの出力油圧が、互いの出力油圧に対して影響を及ぼさず、高精度な位相制御を実施できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複数のバルブ機能を一体化してなる複数機能一体型スプール弁に関する。
複数機能一体型スプール弁の背景技術を、内燃機関(以下、エンジンと称す)のカムシャフトの進角量を油圧制御によってコントロールするバルブタイミング調整装置(以下、VVTと称す)を例に、図8を参照して説明する(図8中の各符号は後述する実施例と共通)。
VVTは、エンジンのカムシャフトに取り付けられて、バルブの開閉タイミングを連続的に可変可能なバルブタイミング可変機構(以下、VCTと称す)2と、このVCT2の作動を油圧制御する油圧制御系と、油圧制御系に設けられるOCV(オイル・フロー・コントロール・バルブの略)22を電気的に制御するECU(エンジン・コントロール・ユニットの略:制御装置)3とから構成される。
VCT2は、エンジンのクランクシャフトに回転駆動されるハウジングロータ4と、エンジンのカムシャフトを回転駆動するベーンロータ5とを備え、進角室Aと遅角室Bに与えられる油圧差により、ハウジングロータ4に対してベーンロータ5を相対回転させることで、クランクシャフトに対するカムシャフトの進角量の調整を行うものである。
VVTは、エンジンのカムシャフトに取り付けられて、バルブの開閉タイミングを連続的に可変可能なバルブタイミング可変機構(以下、VCTと称す)2と、このVCT2の作動を油圧制御する油圧制御系と、油圧制御系に設けられるOCV(オイル・フロー・コントロール・バルブの略)22を電気的に制御するECU(エンジン・コントロール・ユニットの略:制御装置)3とから構成される。
VCT2は、エンジンのクランクシャフトに回転駆動されるハウジングロータ4と、エンジンのカムシャフトを回転駆動するベーンロータ5とを備え、進角室Aと遅角室Bに与えられる油圧差により、ハウジングロータ4に対してベーンロータ5を相対回転させることで、クランクシャフトに対するカムシャフトの進角量の調整を行うものである。
ここで、カムシャフトは、吸気バルブまたは排気バルブを開閉駆動するものであるため、カムシャフトにはバルブの開閉駆動に伴うトルク変動が発生する。
このカムシャフトに生じるトルク変動は、ベーンロータ5に伝わるため、ハウジングロータ4に対してベーンロータ5が遅角側および進角側にトルク変動することになる。
ベーンロータ5に与えられるトルク変動が遅角側に大きくなると、進角室Aには油圧を流出させる力が作用する。逆に、ベーンロータ5に与えられるトルク変動が進角側に大きくなると、遅角室Bには油圧を流出させる力が作用する。なお、トルク変動は、進角側よりも遅角側の方が大きい。
このため、例えば進角室Aの油圧が低い状態(遅角状態)から、進角室Aの供給油圧を高めて、カムシャフトの位相を遅角側から進角側の目標位相へ変更する場合、図9の破線に示すように、ベーンロータ5がトルク変動により遅角側に戻され、目標位相に到達するまでの応答性が長くなるという問題が生じる。
このカムシャフトに生じるトルク変動は、ベーンロータ5に伝わるため、ハウジングロータ4に対してベーンロータ5が遅角側および進角側にトルク変動することになる。
ベーンロータ5に与えられるトルク変動が遅角側に大きくなると、進角室Aには油圧を流出させる力が作用する。逆に、ベーンロータ5に与えられるトルク変動が進角側に大きくなると、遅角室Bには油圧を流出させる力が作用する。なお、トルク変動は、進角側よりも遅角側の方が大きい。
このため、例えば進角室Aの油圧が低い状態(遅角状態)から、進角室Aの供給油圧を高めて、カムシャフトの位相を遅角側から進角側の目標位相へ変更する場合、図9の破線に示すように、ベーンロータ5がトルク変動により遅角側に戻され、目標位相に到達するまでの応答性が長くなるという問題が生じる。
上記の不具合を解決する手段として、OCV22の出力を進角室Aに導く進角油路31に進角逆止弁23を設け、OCV22から進角室Aへのオイルの流れを許容し、進角室AからOCV22へのオイルの流れを禁止する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このように進角逆止弁23を設けると、カムシャフトの位相を遅角側から進角側の目標位相へ変更する場合、図9の実線に示すように、ベーンロータ5がトルク変動により遅角側に戻されなくなり、進角作動の応答性を高めることができる。
このように進角逆止弁23を設けると、カムシャフトの位相を遅角側から進角側の目標位相へ変更する場合、図9の実線に示すように、ベーンロータ5がトルク変動により遅角側に戻されなくなり、進角作動の応答性を高めることができる。
逆に、カムシャフトの位相を進角側から遅角側の目標位相へ変更する場合、進角室Aの油圧を進角逆止弁23をバイパスしてドレンさせる必要がある。そこで、特許文献1では、進角逆止弁23をバイパスする進角逆止弁バイパス24の開閉を行う進角ドレン制御弁25を設けている。
特許文献1に開示される進角ドレン制御弁25は、OCV22から進角室Aに供給される油圧をパイロット油圧として用いた開閉弁であり、OCV22から進角室Aに供給される油圧が上昇することで進角逆止弁バイパス24を閉鎖し、逆にOCV22から進角室Aに供給される油圧が低下することでスプリングの作用により進角逆止弁バイパス24を開いて、進角室Aのドレンを行うものである。
特許文献1に開示される進角ドレン制御弁25は、OCV22から進角室Aに供給される油圧をパイロット油圧として用いた開閉弁であり、OCV22から進角室Aに供給される油圧が上昇することで進角逆止弁バイパス24を閉鎖し、逆にOCV22から進角室Aに供給される油圧が低下することでスプリングの作用により進角逆止弁バイパス24を開いて、進角室Aのドレンを行うものである。
上述したように、従来技術では、進角ドレン制御弁25のパイロット油圧として、OCV22から進角室Aに供給される油圧を用いていたため、カムシャフトの位相を遅角側から進角側の目標位相へ変更する場合、カムシャフトからベーンロータ5に与えられるトルク変動によって進角室Aの油圧が変動(脈動)すると、進角ドレン制御弁25の弁体が脈動によって変動し、閉塞するべき進角逆止弁バイパス24が開閉を繰り返すことで進角作動の応答性が劣化する懸念がある。
上記の不具合を解決するために、図8に示すように、進角ドレン制御弁25のパイロット油圧を制御するOSV(オイル・スイッチング・バルブの略:油圧切換弁)29を設けることが考えられる(周知の技術ではない)。
ここで、OCV22とOSV29は連動して作動する必要がある。
しかし、OCV22とは別に、独立したOSV29を設けると、OCV22の電動アクチュエータ(電磁アクチュエータ等)と、OSV29の電動アクチュエータ(電磁アクチュエータ等)とに性能のバラツキが生じたり、印加電流のバラツキが生じて、OCV22とOSV29が精度良く連動しなくなる可能性がある。
また、OCV22とは別に、OSV29を独立して搭載することで、搭載性が損なわれる。
さらに、OCV22とは別に、OSV29を独立して搭載することで、部品点数が増大し、コスト上昇の要因となる。
ここで、OCV22とOSV29は連動して作動する必要がある。
しかし、OCV22とは別に、独立したOSV29を設けると、OCV22の電動アクチュエータ(電磁アクチュエータ等)と、OSV29の電動アクチュエータ(電磁アクチュエータ等)とに性能のバラツキが生じたり、印加電流のバラツキが生じて、OCV22とOSV29が精度良く連動しなくなる可能性がある。
また、OCV22とは別に、OSV29を独立して搭載することで、搭載性が損なわれる。
さらに、OCV22とは別に、OSV29を独立して搭載することで、部品点数が増大し、コスト上昇の要因となる。
そこで、OCV22とOSV29を一体化して1つのスプール弁として設け、スプールを共通のアクチュエータ(例えば、電磁アクチュエータ等)で駆動することが考えられる。
スプール弁は、固定部材(エンジンヘッド等)に設けられた取付穴の内部に挿入されて用いられる。
このため、OCV22の出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブとの間に生じるクリアランスを介してOSV29の出力ポートに伝わり、OSV29の出力がOCV22の出力油圧の影響を受けてしまう。
同様に、OSV29の出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブとの間に生じるクリアランスを介してOCV22の出力ポートに伝わり、OCV22の出力がOSV29の出力油圧の影響を受けてしまう。
スプール弁は、固定部材(エンジンヘッド等)に設けられた取付穴の内部に挿入されて用いられる。
このため、OCV22の出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブとの間に生じるクリアランスを介してOSV29の出力ポートに伝わり、OSV29の出力がOCV22の出力油圧の影響を受けてしまう。
同様に、OSV29の出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブとの間に生じるクリアランスを介してOCV22の出力ポートに伝わり、OCV22の出力がOSV29の出力油圧の影響を受けてしまう。
このように、流用制御弁であるOCV22と、圧力制御用のON−OFF弁であるOSV29との2つの機能を一体化した場合、互いの出力油圧が、互いの出力に対して影響を及ぼす不具合が生じる。
なお、上記不具合を解消するために、OCV22とOSV29の間のスリーブの外周にOリング等のシール部材を設けることが考えられるが、部品点数および組付け工数の増加に伴いコスト上昇を招いてしまう。
なお、上記では問題点が生じる技術として、OCV22とOSV29を一体化する例を用いて説明したが、複数のバルブ機能を一体化した場合には、上記と同様の問題が生じてしまう。
特開2006−46315号公報
なお、上記不具合を解消するために、OCV22とOSV29の間のスリーブの外周にOリング等のシール部材を設けることが考えられるが、部品点数および組付け工数の増加に伴いコスト上昇を招いてしまう。
なお、上記では問題点が生じる技術として、OCV22とOSV29を一体化する例を用いて説明したが、複数のバルブ機能を一体化した場合には、上記と同様の問題が生じてしまう。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のバルブ機能を一体化しても、シール部材を用いることなく、複数のバルブ機能が互いに影響を及ぼすことのない複数機能一体型スプール弁の提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用する複数機能一体型スプール弁のスリーブの外周面には、複数のバルブ機能のうちの第1バルブ機能における出力系と、第1バルブ機能に隣接する第2バルブ機能における出力系との間に、低圧側に通じる逃がし溝が設けられている。
これにより、第1バルブ機能の出力油圧が固定部材の取付穴とスリーブとの間のクリアランスに生じても、第1、第2バルブ機能の間の逃がし溝を介して低圧側に排出されるため、第1バルブ機能の出力油圧が第2バルブ機能に影響を与えることがない。
同様に、第2バルブ機能の出力油圧が固定部材の取付穴とスリーブとの間のクリアランスに生じても、第1、第2バルブ機能の間の逃がし溝を介して低圧側に排出されるため、第2バルブ機能の出力油圧が第1バルブ機能に影響を与えることがない。
このように、少なくとも第1、第2バルブ機能を一体化した複数機能一体型スプール弁であっても、第1、第2バルブ機能が互いに影響を及ぼすことがない。即ち、第1、第2バルブ機能が互いに干渉しない。
また、第1、第2バルブ機能の間の逃がし溝によって第1、第2バルブ機能の干渉を防ぐため、Oリング等のシール部材を必要とせず、シール部材を用いることによるコスト上昇を招かない。
請求項1の手段を採用する複数機能一体型スプール弁のスリーブの外周面には、複数のバルブ機能のうちの第1バルブ機能における出力系と、第1バルブ機能に隣接する第2バルブ機能における出力系との間に、低圧側に通じる逃がし溝が設けられている。
これにより、第1バルブ機能の出力油圧が固定部材の取付穴とスリーブとの間のクリアランスに生じても、第1、第2バルブ機能の間の逃がし溝を介して低圧側に排出されるため、第1バルブ機能の出力油圧が第2バルブ機能に影響を与えることがない。
同様に、第2バルブ機能の出力油圧が固定部材の取付穴とスリーブとの間のクリアランスに生じても、第1、第2バルブ機能の間の逃がし溝を介して低圧側に排出されるため、第2バルブ機能の出力油圧が第1バルブ機能に影響を与えることがない。
このように、少なくとも第1、第2バルブ機能を一体化した複数機能一体型スプール弁であっても、第1、第2バルブ機能が互いに影響を及ぼすことがない。即ち、第1、第2バルブ機能が互いに干渉しない。
また、第1、第2バルブ機能の間の逃がし溝によって第1、第2バルブ機能の干渉を防ぐため、Oリング等のシール部材を必要とせず、シール部材を用いることによるコスト上昇を招かない。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用する複数機能一体型スプール弁は、複数のバルブ機能が軸方向に並んで設けられ、逃がし溝はスリーブの外周面において周方向に形成された環状溝である。
請求項2の手段を採用する複数機能一体型スプール弁は、複数のバルブ機能が軸方向に並んで設けられ、逃がし溝はスリーブの外周面において周方向に形成された環状溝である。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用する複数機能一体型スプール弁は、第1バルブ機能がオイルの流量制御を行うOCVであり、第2バルブ機能がオイルの供給と排出を切り替えるOSVである。
これにより、Oリング等のシール部材を必要とすることなく、OCVとOSVが互いにクリアランスを介して干渉する不具合を回避できる。
請求項3の手段を採用する複数機能一体型スプール弁は、第1バルブ機能がオイルの流量制御を行うOCVであり、第2バルブ機能がオイルの供給と排出を切り替えるOSVである。
これにより、Oリング等のシール部材を必要とすることなく、OCVとOSVが互いにクリアランスを介して干渉する不具合を回避できる。
最良の形態1の複数機能一体型スプール弁は、固定部材(複数機能一体型スプール弁が固定される部材)に形成された取付穴内に外周面が挿入される1つのスリーブと、このスリーブ内において軸方向へ変位して、複数のバルブ機能(2つ以上のバルブ機能:後述する実施例ではOCVとOSV)の切替状態を変更可能なスプールとを備える。
このスプールは、電動アクチュエータ(例えば、電磁アクチュエータ等)により駆動されるものであっても、ワイヤ等を介して手動操作されるものであっても良い。
このスプールは、電動アクチュエータ(例えば、電磁アクチュエータ等)により駆動されるものであっても、ワイヤ等を介して手動操作されるものであっても良い。
スリーブの外周面は、複数のバルブ機能のうちの第1バルブ機能における出力系と、第1バルブ機能に隣接する第2バルブ機能における出力系との間に、低圧側に通じる逃がし溝を備える。
この逃がし溝は、固定部材の取付穴とスリーブのクリアランスに生じる第1バルブ機能および第2バルブ機能の出力流体を排出できれば良いものであって、第1バルブ機能と第2バルブ機能を逃がし溝によって完全に分離するものであっても良いし、第1バルブ機能と第2バルブ機能の間の一部に逃がし溝を設けるものであっても良い。
この逃がし溝は、固定部材の取付穴とスリーブのクリアランスに生じる第1バルブ機能および第2バルブ機能の出力流体を排出できれば良いものであって、第1バルブ機能と第2バルブ機能を逃がし溝によって完全に分離するものであっても良いし、第1バルブ機能と第2バルブ機能の間の一部に逃がし溝を設けるものであっても良い。
本発明を適用した実施例1を、図1〜図7を参照して説明する。
(VVTの説明)
先ず、図3〜図5を参照してVVTを説明する。VVTは、図3に示すように、エンジンのカムシャフト(吸気バルブ用、排気バルブ用、吸排気兼用カムシャフトのいずれか)1に取り付けられて、吸気バルブまたは排気バルブの少なくとも一方のバルブの開閉タイミングを連続的に可変可能なVCT2と、このVCT2の作動を油圧制御する油圧制御系と、この油圧制御系を電気的に制御するECU3とから構成されている。
(VVTの説明)
先ず、図3〜図5を参照してVVTを説明する。VVTは、図3に示すように、エンジンのカムシャフト(吸気バルブ用、排気バルブ用、吸排気兼用カムシャフトのいずれか)1に取り付けられて、吸気バルブまたは排気バルブの少なくとも一方のバルブの開閉タイミングを連続的に可変可能なVCT2と、このVCT2の作動を油圧制御する油圧制御系と、この油圧制御系を電気的に制御するECU3とから構成されている。
(VCT2の説明)
VCT2は、エンジンのクランクシャフトに同期して回転駆動されるハウジングロータ4と、このハウジングロータ4に対して相対回転可能に設けられ、カムシャフト1と一体に回転するベーンロータ5とを備えるものであり、ハウジングロータ4内に構成される油圧アクチュエータによってハウジングロータ4に対してベーンロータ5を相対的に回転駆動して、カムシャフト1を進角側あるいは遅角側へ変化させるものである。
VCT2は、エンジンのクランクシャフトに同期して回転駆動されるハウジングロータ4と、このハウジングロータ4に対して相対回転可能に設けられ、カムシャフト1と一体に回転するベーンロータ5とを備えるものであり、ハウジングロータ4内に構成される油圧アクチュエータによってハウジングロータ4に対してベーンロータ5を相対的に回転駆動して、カムシャフト1を進角側あるいは遅角側へ変化させるものである。
ハウジングロータ4は、エンジンのクランクシャフトにタイミングベルトやタイミングチェーン等を介して回転駆動されるスプロケット6と、略リング円盤形状のフロントプレート7と、スプロケット6とフロントプレート7に軸方向に挟まれる環状周壁を備えるシューハウジング8の3部品が複数のボルト9によって結合されて、スプロケット6と一体回転するものである。
このシューハウジング8は、図4(および図5)に示すように、環状周壁の内径方向に仕切り部材として複数(この実施例では3つ)のシュー8aを有しており、各シュー8aの間に略扇状凹部が形成される。なお、ハウジングロータ4は、図4において時計方向に回転するものであり、この回転方向が進角方向である。
このシューハウジング8は、図4(および図5)に示すように、環状周壁の内径方向に仕切り部材として複数(この実施例では3つ)のシュー8aを有しており、各シュー8aの間に略扇状凹部が形成される。なお、ハウジングロータ4は、図4において時計方向に回転するものであり、この回転方向が進角方向である。
ベーンロータ5は、カムシャフト1の端部にノックピン11で一体回転するように位置決めされた後、センターボルト12によってカムシャフト1の端部に固定されて、カムシャフト1と一体に回転する。
ベーンロータ5は、各シュー8aの間に形成される略扇状凹部を進角室Aと遅角室Bに区画する複数(この実施例では3つ)のベーン5aを備えるものであり、ベーンロータ5はハウジングロータ4に対して所定角度内で回転可能に設けられている。
進角室Aは、油圧によってベーン5aを進角側へ駆動するための油圧室であってベーン5aの反回転方向側の略扇状凹部内に形成されるものであり、逆に、遅角室Bは油圧によってベーン5aを遅角側へ駆動するための油圧室である。なお、各進角室Aと各遅角室Bの液密性は、シール部材13等によって保たれる。
ベーンロータ5は、各シュー8aの間に形成される略扇状凹部を進角室Aと遅角室Bに区画する複数(この実施例では3つ)のベーン5aを備えるものであり、ベーンロータ5はハウジングロータ4に対して所定角度内で回転可能に設けられている。
進角室Aは、油圧によってベーン5aを進角側へ駆動するための油圧室であってベーン5aの反回転方向側の略扇状凹部内に形成されるものであり、逆に、遅角室Bは油圧によってベーン5aを遅角側へ駆動するための油圧室である。なお、各進角室Aと各遅角室Bの液密性は、シール部材13等によって保たれる。
VCT2は、ベーンロータ5を最遅角位置でハウジングロータ4に係合させるストッパピン14を備える。
このストッパピン14は、略円柱棒状を呈し、3つのベーン5aのうちの1つにおいて軸方向に貫通形成された略円穴形状のストッパ挿入穴15の内部に軸方向に摺動自在に挿入されている。このストッパピン14は、スプリング16によってスプロケット6側に付勢されており、最遅角位置においてスプロケット6に圧入固定されたストッパブッシュ17内に嵌合するように設けられている。なお、ストッパピン14とストッパブッシュ17の嵌合部にはテーパ部が形成されており、ストッパピン14がストッパブッシュ17に滑らかに嵌合するようになっている。
このストッパピン14は、略円柱棒状を呈し、3つのベーン5aのうちの1つにおいて軸方向に貫通形成された略円穴形状のストッパ挿入穴15の内部に軸方向に摺動自在に挿入されている。このストッパピン14は、スプリング16によってスプロケット6側に付勢されており、最遅角位置においてスプロケット6に圧入固定されたストッパブッシュ17内に嵌合するように設けられている。なお、ストッパピン14とストッパブッシュ17の嵌合部にはテーパ部が形成されており、ストッパピン14がストッパブッシュ17に滑らかに嵌合するようになっている。
ストッパピン14の図3右側先端とスプロケット6との間に形成される第1ストッパ解除油室18は、進角室Aのいずれかと連通しており、進角室Aに印加される油圧によりストッパピン14を図3左側へ押し戻し、ストッパピン14とストッパブッシュ17の嵌合を解除するように設けられている。
また、ストッパピン14は、図3左側が大径に設けられており、そのストッパピン14の段差部とストッパ挿入穴15との間に形成される第2ストッパ解除油室19は、遅角室Bのいずれかと連通しており、遅角室Bに印加される油圧によりストッパピン14を図3左側へ押し戻し、ストッパピン14とストッパブッシュ17の嵌合を解除するように設けられている。
また、ストッパピン14は、図3左側が大径に設けられており、そのストッパピン14の段差部とストッパ挿入穴15との間に形成される第2ストッパ解除油室19は、遅角室Bのいずれかと連通しており、遅角室Bに印加される油圧によりストッパピン14を図3左側へ押し戻し、ストッパピン14とストッパブッシュ17の嵌合を解除するように設けられている。
(油圧制御系の説明)
油圧制御系は、進角室Aおよび遅角室Bのオイルを給排して、進角室Aと遅角室Bに油圧差を発生させてベーンロータ5をハウジングロータ4に対して相対回転させるための手段であり、クランクシャフト等によって駆動されるオイルポンプ(油圧発生源)21と、このオイルポンプ21によって圧送されるオイル(油圧)を進角室Aまたは遅角室Bに切り替えて供給するOCV22とを備える。
さらに、油圧制御系は、進角室AからOCV22側へオイルの逆流を防ぐ進角逆止弁23と、この進角逆止弁23をバイパスする進角逆止弁バイパス24を開閉する進角ドレン制御弁25と、遅角室BからOCV22側へオイルの逆流を防ぐ遅角逆止弁26と、この遅角逆止弁26をバイパスする遅角逆止弁バイパス27を開閉する遅角ドレン制御弁28と、進角ドレン制御弁25および遅角ドレン制御弁28の作動を制御するOSV29とを備える。
油圧制御系は、進角室Aおよび遅角室Bのオイルを給排して、進角室Aと遅角室Bに油圧差を発生させてベーンロータ5をハウジングロータ4に対して相対回転させるための手段であり、クランクシャフト等によって駆動されるオイルポンプ(油圧発生源)21と、このオイルポンプ21によって圧送されるオイル(油圧)を進角室Aまたは遅角室Bに切り替えて供給するOCV22とを備える。
さらに、油圧制御系は、進角室AからOCV22側へオイルの逆流を防ぐ進角逆止弁23と、この進角逆止弁23をバイパスする進角逆止弁バイパス24を開閉する進角ドレン制御弁25と、遅角室BからOCV22側へオイルの逆流を防ぐ遅角逆止弁26と、この遅角逆止弁26をバイパスする遅角逆止弁バイパス27を開閉する遅角ドレン制御弁28と、進角ドレン制御弁25および遅角ドレン制御弁28の作動を制御するOSV29とを備える。
(進角逆止弁23の説明)
進角逆止弁23は、OCV22の出力油圧を進角室Aに導く進角油路31に設けられ、OCV22から進角室Aへのオイルの流れを許容し、進角室AからOCV22へのオイルの流れを禁止する。
この実施例の進角逆止弁23は、ベーンロータ5に形成された進角油路31の途中に設けられており、図3に示すように、ボール32、スプリング33、ベーンロータ5に設けた弁座34および封止栓35で構成される。
このような進角逆止弁23を設けることにより、カムシャフト1の位相を遅角側から進角側の目標位相へ変更する場合、ベーンロータ5がトルク変動により遅角側に戻されなくなり、進角作動の応答性を高めることができる(図9参照)。
進角逆止弁23は、OCV22の出力油圧を進角室Aに導く進角油路31に設けられ、OCV22から進角室Aへのオイルの流れを許容し、進角室AからOCV22へのオイルの流れを禁止する。
この実施例の進角逆止弁23は、ベーンロータ5に形成された進角油路31の途中に設けられており、図3に示すように、ボール32、スプリング33、ベーンロータ5に設けた弁座34および封止栓35で構成される。
このような進角逆止弁23を設けることにより、カムシャフト1の位相を遅角側から進角側の目標位相へ変更する場合、ベーンロータ5がトルク変動により遅角側に戻されなくなり、進角作動の応答性を高めることができる(図9参照)。
(進角ドレン制御弁25の説明)
進角逆止弁バイパス24は、進角逆止弁23をバイパスしてオイルを流すものであり、ベーンロータ5に形成されている。
進角ドレン制御弁25は、3つのベーン5aのうちの1つにおいて軸方向に貫通形成された円穴形状のドレン制御弁挿入穴36に設けられた開閉スプール弁であり、図3に示すように、ドレン制御弁挿入穴36に圧入されたスリーブ37、このスリーブ37内を軸方向に摺動自在に配置されたスプール38、このスプール38を開弁方向(進角逆止弁バイパス24を開く方向)に付勢するスプリング39で構成される。
進角逆止弁バイパス24は、進角逆止弁23をバイパスしてオイルを流すものであり、ベーンロータ5に形成されている。
進角ドレン制御弁25は、3つのベーン5aのうちの1つにおいて軸方向に貫通形成された円穴形状のドレン制御弁挿入穴36に設けられた開閉スプール弁であり、図3に示すように、ドレン制御弁挿入穴36に圧入されたスリーブ37、このスリーブ37内を軸方向に摺動自在に配置されたスプール38、このスプール38を開弁方向(進角逆止弁バイパス24を開く方向)に付勢するスプリング39で構成される。
進角ドレン制御弁25のスリーブ37には、OSV29から進角パイロット油路41を介してパイロット油圧(スプール38の駆動油圧)の給排を受ける信号ポート42、進角逆止弁バイパス24に連通する第1、第2開閉ポート43、44、およびバネ室のドレンポート45が形成されており、信号ポート42にパイロット油圧を印加することでスプール38が第1、第2開閉ポート43、44の連通を遮断する位置(進角逆止弁バイパス24を閉じる位置)へ移動し、信号ポート42からパイロット油圧を排出することでスプリング39の付勢力によってスプール38が第1、第2開閉ポート43、44を連通する位置(進角逆止弁バイパス24を開く位置)へ移動する。
(遅角逆止弁26の説明)
遅角逆止弁26は、OCV22の出力油圧を遅角室Bに導く遅角油路46に設けられ、OCV22から遅角室Bへのオイルの流れを許容し、遅角室BからOCV22へのオイルの流れを禁止する。
この遅角逆止弁26は、ベーンロータ5に形成された遅角油路46の途中に設けられ、進角逆止弁23と同様の構成を備える。
このような遅角逆止弁26を設けることにより、カムシャフト1の位相を進角側から遅角側の目標位相へ変更する場合、ベーンロータ5がトルク変動により進角側に戻されなくなり、遅角作動の応答性を高めることができる。
遅角逆止弁26は、OCV22の出力油圧を遅角室Bに導く遅角油路46に設けられ、OCV22から遅角室Bへのオイルの流れを許容し、遅角室BからOCV22へのオイルの流れを禁止する。
この遅角逆止弁26は、ベーンロータ5に形成された遅角油路46の途中に設けられ、進角逆止弁23と同様の構成を備える。
このような遅角逆止弁26を設けることにより、カムシャフト1の位相を進角側から遅角側の目標位相へ変更する場合、ベーンロータ5がトルク変動により進角側に戻されなくなり、遅角作動の応答性を高めることができる。
(遅角ドレン制御弁28の説明)
遅角逆止弁バイパス27は、遅角逆止弁26をバイパスしてオイルを流すものであり、ベーンロータ5に形成されている。
遅角ドレン制御弁28は、3つのベーン5aのうちの1つにおいて軸方向に貫通形成された円穴形状のドレン制御弁挿入穴(図示しない)に設けられた開閉スプール弁であり、進角ドレン制御弁25と同様の構成を備え、OSV29から遅角パイロット油路47を介してパイロット油圧を印加することで遅角逆止弁バイパス27を閉じ、パイロット油圧を排出することで遅角逆止弁バイパス27を開くものである。
遅角逆止弁バイパス27は、遅角逆止弁26をバイパスしてオイルを流すものであり、ベーンロータ5に形成されている。
遅角ドレン制御弁28は、3つのベーン5aのうちの1つにおいて軸方向に貫通形成された円穴形状のドレン制御弁挿入穴(図示しない)に設けられた開閉スプール弁であり、進角ドレン制御弁25と同様の構成を備え、OSV29から遅角パイロット油路47を介してパイロット油圧を印加することで遅角逆止弁バイパス27を閉じ、パイロット油圧を排出することで遅角逆止弁バイパス27を開くものである。
なお、OCV22の出力油圧(駆動油圧)を進角室Aまたは遅角室Bへ導く進角油路31および遅角油路46と、OSV29の出力油圧(パイロット油圧)を進角ドレン制御弁25または遅角ドレン制御弁28へ導く進角パイロット油路41および遅角パイロット油路47とは、それぞれカムシャフト1を回転自在に支持するカムジャーナル48を介して連通するものである。
(OCV22とOSV29の説明)
実施例1のOCV22とOSV29は、次の特徴を備えている。
上述したOCV22とOSV29は、連動して作動する必要がある。
ここで、OCV22とOSV29を独立して設けると、OCV22とOSV29のそれぞれのアクチュエータの性能バラツキや、印加電流のバラツキにより、OCV22とOSV29が精度良く連動しなくなる可能性がある。
また、OCV22とOSV29を独立して搭載することで、車両への搭載性が損なわれる。
さらに、OCV22とOSV29を独立して搭載することで、VVTの部品点数が増大し、VVTのコスト上昇の要因となる。
そこで、上記の不具合を回避するために、OCV22とOSV29を一体化してOCV/OSV電磁スプール弁51として設けている。
実施例1のOCV22とOSV29は、次の特徴を備えている。
上述したOCV22とOSV29は、連動して作動する必要がある。
ここで、OCV22とOSV29を独立して設けると、OCV22とOSV29のそれぞれのアクチュエータの性能バラツキや、印加電流のバラツキにより、OCV22とOSV29が精度良く連動しなくなる可能性がある。
また、OCV22とOSV29を独立して搭載することで、車両への搭載性が損なわれる。
さらに、OCV22とOSV29を独立して搭載することで、VVTの部品点数が増大し、VVTのコスト上昇の要因となる。
そこで、上記の不具合を回避するために、OCV22とOSV29を一体化してOCV/OSV電磁スプール弁51として設けている。
(OCV/OSV電磁スプール弁51の説明)
次に、OCV/OSV電磁スプール弁51の具体的な構造を図1、図2および図6、図7を参照して説明する。
OCV/OSV電磁スプール弁51は、OCV22とOSV29を一体化した1つのスプール弁52と、このスプール弁52を駆動する電磁アクチュエータ(アクチュエータの一例)53とを結合し、OCV22とOSV29の機能を同時に果たす油圧制御弁である。
次に、OCV/OSV電磁スプール弁51の具体的な構造を図1、図2および図6、図7を参照して説明する。
OCV/OSV電磁スプール弁51は、OCV22とOSV29を一体化した1つのスプール弁52と、このスプール弁52を駆動する電磁アクチュエータ(アクチュエータの一例)53とを結合し、OCV22とOSV29の機能を同時に果たす油圧制御弁である。
(スプール弁52の説明)
スプール弁52は、スリーブ54、スプール55およびリターンスプリング56を備え、この実施例では図1左側がOCV22の機能を果たし、図1右側がOSV29の機能を果たすものである。
スリーブ54は、略円筒形状を呈してエンジンヘッド(OCV/OSV電磁スプール弁51が組付けられる固定部材の一例:油路を形成してエンジンに組付けられる部材であっても良い)に形成された略円筒穴形状の取付穴(図示しない)の内部に挿入配置されるものであり、スリーブ54の内部には、スプール55を軸方向へ摺動自在に支持する挿通穴が形成されている。
スプール弁52は、スリーブ54、スプール55およびリターンスプリング56を備え、この実施例では図1左側がOCV22の機能を果たし、図1右側がOSV29の機能を果たすものである。
スリーブ54は、略円筒形状を呈してエンジンヘッド(OCV/OSV電磁スプール弁51が組付けられる固定部材の一例:油路を形成してエンジンに組付けられる部材であっても良い)に形成された略円筒穴形状の取付穴(図示しない)の内部に挿入配置されるものであり、スリーブ54の内部には、スプール55を軸方向へ摺動自在に支持する挿通穴が形成されている。
スリーブ54には、図1左側から右に向かって、エンジンヘッド内に開口する第1ドレンポート61、進角逆止弁23を介して進角室Aに連通する進角室出力ポート62、オイルポンプ21のオイル吐出口に連通するOCV入力ポート63、遅角逆止弁26を介して遅角室Bに連通する遅角室出力ポート64、エンジンヘッドに形成された油路を介してエンジンヘッド内にオイルを戻す第2ドレンポート65、進角ドレン制御弁25の信号ポートに連通する進角パイロットポート66、オイルポンプ21のオイル吐出口に連通するOSV入力ポート67、遅角ドレン制御弁28の信号ポートに連通する遅角パイロットポート68が形成されている。
スプール55は、スリーブ54の内径寸法(挿通穴の径)にほぼ一致した外径寸法を有する6つの複数ポート閉塞用の大径部を備え、図1左側から右に向かって第1〜第6ランド(符号省略)と称す。第1〜第6ランドの間には、スプール55の軸方向位置に応じて複数の各入出力ポートの連通状態を変更する小径部が設けられ、図1左側から右に向かって第1〜第5小径部55a〜55eと称す。
スプール55の中心には、軸方向に貫通してなる軸芯ドレンポート69が形成されている。この軸芯ドレンポート69の図1左端はリターンスプリング56が配置されるバネ室を介して第1ドレンポート61に連通しており、軸芯ドレンポート69の図1右端は後述するシャフト83内と連通している。
スプール55の中心には、軸方向に貫通してなる軸芯ドレンポート69が形成されている。この軸芯ドレンポート69の図1左端はリターンスプリング56が配置されるバネ室を介して第1ドレンポート61に連通しており、軸芯ドレンポート69の図1右端は後述するシャフト83内と連通している。
第1小径部55aの底部は、スプール55に形成された第3ドレンポート71を介して軸芯ドレンポート69と連通しており、図6に示すように遅角室Bに油圧を供給している時に進角室出力ポート62と第1ドレンポート61を第3ドレンポート71、軸芯ドレンポート69を介して連通して、進角室Aの油圧を排出する。
第2小径部55bは、OCV入力ポート63から供給される油圧を進角室出力ポート62または遅角室出力ポート64に振り分け、進角室Aまたは遅角室Bへ駆動油圧を供給する。
第2小径部55bは、OCV入力ポート63から供給される油圧を進角室出力ポート62または遅角室出力ポート64に振り分け、進角室Aまたは遅角室Bへ駆動油圧を供給する。
第3小径部55cは、図6に示すように遅角室Bに油圧を供給している時に進角パイロットポート66と第2ドレンポート65を連通して進角ドレン制御弁25のパイロット油圧を排出し、図7に示すように進角室Aに油圧を供給している時に遅角室出力ポート64と第2ドレンポート65を連通して遅角室Bの油圧を排出する。
第4小径部55dは、OSV入力ポート67から供給される油圧を、進角ドレン制御弁25の信号ポートまたは遅角ドレン制御弁28の信号ポートに振り分けて供給する。
第5小径部55eの底部は、スプール55に形成された第4ドレンポート72を介して軸芯ドレンポート69と連通しており、図7に示すように進角室Aに油圧を供給している時に遅角パイロットポート68と第1ドレンポート61を第4ドレンポート72、軸芯ドレンポート69を介して連通して、遅角ドレン制御弁28のパイロット油圧を排出する。
第4小径部55dは、OSV入力ポート67から供給される油圧を、進角ドレン制御弁25の信号ポートまたは遅角ドレン制御弁28の信号ポートに振り分けて供給する。
第5小径部55eの底部は、スプール55に形成された第4ドレンポート72を介して軸芯ドレンポート69と連通しており、図7に示すように進角室Aに油圧を供給している時に遅角パイロットポート68と第1ドレンポート61を第4ドレンポート72、軸芯ドレンポート69を介して連通して、遅角ドレン制御弁28のパイロット油圧を排出する。
リターンスプリング56は、スプール55を図1右側に向けて付勢する圧縮コイルスプリングであり、スリーブ54の図1左側のバネ室において、スリーブ54の軸端に取り付けられたバネ座とスプール55の間で軸方向に圧縮された状態で配置される。
(電磁アクチュエータ53の説明)
電磁アクチュエータ53は、コイル73、プランジャ74、ステータ75、ヨーク76、コネクタ77を備える。
コイル73は、通電されるとプランジャ74を磁気吸引するための磁力を発生する磁力発生手段であり、樹脂製のボビンの周囲に絶縁被覆された導線(エナメル線等)を多数巻回したものである。
電磁アクチュエータ53は、コイル73、プランジャ74、ステータ75、ヨーク76、コネクタ77を備える。
コイル73は、通電されるとプランジャ74を磁気吸引するための磁力を発生する磁力発生手段であり、樹脂製のボビンの周囲に絶縁被覆された導線(エナメル線等)を多数巻回したものである。
プランジャ74は、磁気吸引ステータ81(後述する)に磁気吸引される磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)によって形成された円柱体であり、ステータ75の内側(具体的には、オイルシール用のカップガイド78の内側)で軸方向へ摺動自在に支持される。
ステータ75は、プランジャ74を軸方向に磁気吸引する磁気吸引ステータ81と、カップガイド78の外周を覆い、プランジャ74の周囲と磁気の受け渡しを行う磁気受渡ステータ82とからなる。
磁気吸引ステータ81は、スリーブ54とコイル73との間に挟まれるリング挟持部と、このリング挟持部の磁束をプランジャ74の近傍まで導く吸引筒部とからなる磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であって、プランジャ74と吸引筒部との軸方向間に磁気吸引ギャップ(メインギャップ)が形成される。なお、吸引筒部は、プランジャ74と軸方向に交差可能であり、吸引筒部の端部にはテーパが形成されて、プランジャ74のストローク量に対して磁気吸引力が変化しない特性に設けられている。
磁気吸引ステータ81は、スリーブ54とコイル73との間に挟まれるリング挟持部と、このリング挟持部の磁束をプランジャ74の近傍まで導く吸引筒部とからなる磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であって、プランジャ74と吸引筒部との軸方向間に磁気吸引ギャップ(メインギャップ)が形成される。なお、吸引筒部は、プランジャ74と軸方向に交差可能であり、吸引筒部の端部にはテーパが形成されて、プランジャ74のストローク量に対して磁気吸引力が変化しない特性に設けられている。
磁気受渡ステータ82は、カップガイド78を介してプランジャ74の外周を覆うとともに、ボビンの内周に挿入配置されるステータ筒部、およびこのステータ筒部から外径方向に向かって形成され、外周に配置されるヨーク76と磁気結合されるステータフランジからなる磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、ステータ筒部とプランジャ74の径方向間に磁束受渡ギャップ(サイドギャップ)が形成される。
ヨーク76は、コイル73の周囲を覆う円筒形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、図1左側に形成された爪部をカシメることでスリーブ54と結合される。
コネクタ77は、コイル73等を樹脂モールドする2次成形樹脂によって形成された結合手段であり、その内部には、コイル73の導線端部とそれぞれ接続されるコネクタ端子77aが配置されている。このコネクタ端子77aは、一端がコネクタ77内で露出するとともに、他端がボビンに差し込まれた状態で2次成形樹脂に樹脂モールドされている。
コネクタ77は、コイル73等を樹脂モールドする2次成形樹脂によって形成された結合手段であり、その内部には、コイル73の導線端部とそれぞれ接続されるコネクタ端子77aが配置されている。このコネクタ端子77aは、一端がコネクタ77内で露出するとともに、他端がボビンに差し込まれた状態で2次成形樹脂に樹脂モールドされている。
OCV/OSV電磁スプール弁51は、プランジャ74による図1左側への駆動力をスプール55へ伝えるとともに、スプール55に与えられたリターンスプリング56の付勢力をプランジャ74へ伝えるシャフト83を備える。
シャフト83は、非磁性体の金属板(例えば、ステンレス板等)をカップ形状に加工した中空部品であり、シャフト83の周囲の容積変化部がシャフト83の側面に形成された穴とシャフト83内を介して、スプール55の軸心に形成された軸芯ドレンポート69と連通する。また、シャフト83の内部は、プランジャ74の軸芯に貫通形成されたプランジャ呼吸路74aを介してプランジャ74の図1右側の容積変化部と連通する。
シャフト83は、非磁性体の金属板(例えば、ステンレス板等)をカップ形状に加工した中空部品であり、シャフト83の周囲の容積変化部がシャフト83の側面に形成された穴とシャフト83内を介して、スプール55の軸心に形成された軸芯ドレンポート69と連通する。また、シャフト83の内部は、プランジャ74の軸芯に貫通形成されたプランジャ呼吸路74aを介してプランジャ74の図1右側の容積変化部と連通する。
カップガイド78の図1左側には、磁気吸引ステータ81と磁気結合してプランジャ74の磁気吸引力を高める磁性体金属製の磁気対向部84が挿入されており、この磁気対向部84は非磁性体の金属(例えば、ステンレス板等)よりなる板バネ85によって固定されている。
なお、図1中に示す符号86はシール用のOリングであり、符号87はスプール弁52をエンジンヘッドの取付穴内に挿入した後にOCV/OSV電磁スプール弁51をエンジンヘッドに固定するためのブラケットである。
なお、図1中に示す符号86はシール用のOリングであり、符号87はスプール弁52をエンジンヘッドの取付穴内に挿入した後にOCV/OSV電磁スプール弁51をエンジンヘッドに固定するためのブラケットである。
(逃がし溝90の説明)
スプール弁52は、複数のバルブ機能(この実施例ではOCV22とOSV29)をコントロールする複数機能一体型スプール弁の一例であり、オイルの流量制御を行うOCV22が第1バルブ機能に相当し、オイルの供給と排出を切り替えるOSV29が第2バルブ機能に相当する。
スプール弁52は、複数のバルブ機能(この実施例ではOCV22とOSV29)をコントロールする複数機能一体型スプール弁の一例であり、オイルの流量制御を行うOCV22が第1バルブ機能に相当し、オイルの供給と排出を切り替えるOSV29が第2バルブ機能に相当する。
スプール52弁は、上述したように、エンジンヘッド(固定部材の一例)に形成された取付穴(図示しない)の内部に挿入されて用いられる。
このため、OCV22の出力系(進角室出力ポート62および遅角室出力ポート64)から出力された出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブ54との間のクリアランスを介してOSV29の出力系(進角パイロットポート66および遅角パイロットポート68)に伝わり、OSV29の出力油圧がOCV22の出力油圧の影響を受ける可能性がある。
このため、OCV22の出力系(進角室出力ポート62および遅角室出力ポート64)から出力された出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブ54との間のクリアランスを介してOSV29の出力系(進角パイロットポート66および遅角パイロットポート68)に伝わり、OSV29の出力油圧がOCV22の出力油圧の影響を受ける可能性がある。
同様に、OSV29の出力系(進角パイロットポート66および遅角パイロットポート68)から出力された出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブ54との間のクリアランスを介してOCV22の出力系(進角室出力ポート62および遅角室出力ポート64)に伝わり、OCV22の出力油圧がOSV29の出力油圧の影響を受ける可能性がある。
このように、OCV22とOSV29を一体化すると、互いの出力油圧が、互いの出力油圧に対して影響を及ぼし、高精度な位相制御の妨げになる可能性がある。
このように、OCV22とOSV29を一体化すると、互いの出力油圧が、互いの出力油圧に対して影響を及ぼし、高精度な位相制御の妨げになる可能性がある。
そこで、この実施例のOCV/OSV電磁スプール弁51では、上記の不具合を回避するために、図1、図2に示すように、スリーブ54に逃がし溝90を設けている。
この逃がし溝90は、(1)スリーブ54の外周面に形成されるものであり、(2)OCV22の出力系(進角室出力ポート62および遅角室出力ポート64)と、OCV22に隣接するOSV29の出力系(進角パイロットポート66および遅角パイロットポート68)との間に設けられるものであり、(3)オイルの排出を行う第2ドレンポート65内(低圧側)と連通するものである。
この逃がし溝90は、(1)スリーブ54の外周面に形成されるものであり、(2)OCV22の出力系(進角室出力ポート62および遅角室出力ポート64)と、OCV22に隣接するOSV29の出力系(進角パイロットポート66および遅角パイロットポート68)との間に設けられるものであり、(3)オイルの排出を行う第2ドレンポート65内(低圧側)と連通するものである。
具体的に、この実施例のスプール弁52は、上述したように図1左側がOCV22の機能を果たし、図1右側がOSV29の機能を果たすものであり、複数のバルブ機能が軸方向に並んで設けられる一例に相当する。
そして、この実施例の逃がし溝90は、スリーブ54の外周面において周方向に形成された環状溝であり、OCV22とOSV29とを逃がし溝90によって完全に分離するものである。
なお、逃がし溝90は、エンジンヘッドの取付穴とスリーブ54との間のクリアランスに生じるOCV22の出力油圧と、OSV29の出力油圧とを排出できれば良いものであって、この実施例に示したように、OCV22とOSV29とを逃がし溝90によって完全に分離するものであっても良いし、この実施例とは異なり、OCV22とOSV29の間の一部に逃がし溝90を設けるものであっても良い。
そして、この実施例の逃がし溝90は、スリーブ54の外周面において周方向に形成された環状溝であり、OCV22とOSV29とを逃がし溝90によって完全に分離するものである。
なお、逃がし溝90は、エンジンヘッドの取付穴とスリーブ54との間のクリアランスに生じるOCV22の出力油圧と、OSV29の出力油圧とを排出できれば良いものであって、この実施例に示したように、OCV22とOSV29とを逃がし溝90によって完全に分離するものであっても良いし、この実施例とは異なり、OCV22とOSV29の間の一部に逃がし溝90を設けるものであっても良い。
(ECU3の説明)
ECU3は、周知のコンピュータであり、VVTの作動を制御するVVT制御機能が設けられている。このVVT制御機能は、各種センサ類により読み込まれたエンジン運転状態(乗員の運転状態を含む)と、ECUのメモリに格納されたVVT制御プログラムとに基づいて、コイル73の通電量(供給電流量)をデューティ比制御するものであり、コイル73の通電量を制御することによってスプール55の軸方向位置を制御して、進角室Aおよび遅角室Bの発生油圧を制御し、カムシャフト1の進角位相をエンジン運転状態に応じた進角位相に制御するものである。
ECU3は、周知のコンピュータであり、VVTの作動を制御するVVT制御機能が設けられている。このVVT制御機能は、各種センサ類により読み込まれたエンジン運転状態(乗員の運転状態を含む)と、ECUのメモリに格納されたVVT制御プログラムとに基づいて、コイル73の通電量(供給電流量)をデューティ比制御するものであり、コイル73の通電量を制御することによってスプール55の軸方向位置を制御して、進角室Aおよび遅角室Bの発生油圧を制御し、カムシャフト1の進角位相をエンジン運転状態に応じた進角位相に制御するものである。
(VVTの作動説明)
エンジンの停止状態では、ストッパピン14はストッパブッシュ17に嵌合している。エンジンの始動直後の状態では、オイルポンプ21から各油室に油圧が十分に供給されないため、ストッパピン14はストッパブッシュ17に嵌合したままであり、カムシャフト1は最遅角位置に保持されている。これにより、油圧が各油室に供給されるまでの間、カムシャフト1が受けるトルク変動によってハウジングロータ4とベーンロータ5とが揺動振動して衝突する不具合がない。
エンジンの停止状態では、ストッパピン14はストッパブッシュ17に嵌合している。エンジンの始動直後の状態では、オイルポンプ21から各油室に油圧が十分に供給されないため、ストッパピン14はストッパブッシュ17に嵌合したままであり、カムシャフト1は最遅角位置に保持されている。これにより、油圧が各油室に供給されるまでの間、カムシャフト1が受けるトルク変動によってハウジングロータ4とベーンロータ5とが揺動振動して衝突する不具合がない。
エンジンの始動後、オイルポンプ21から油圧が十分に供給されると、第1、第2ストッパ解除油室18、19に供給される油圧によりストッパピン14がストッパブッシュ17から抜け出すため、ハウジングロータ4に対してベーンロータ5が相対的に回転可能になる。そして、進角室Aの油圧を遅角室Bの油圧より大きくすることでベーンロータ5がハウジングロータ4に対して相対的に進角側へ変位してカムシャフト1が進角し、逆に遅角室Bの油圧を進角室Aの油圧より大きくすることでベーンロータ5がハウジングロータ4に対して相対的に遅角側へ変位してカムシャフト1が遅角する。
(遅角方向への制御)
OCV/OSV電磁スプール弁51をOFFした状態(スプール55のストローク量がゼロの状態)では、リターンスプリング56の作用によりスプール55は図6に示す位置にある。
この状態を説明する。
遅角ドレン制御弁28:遅角ドレン制御弁28の信号ポートとOSV入力ポート67が連通して、遅角逆止弁バイパス27を閉じる。
遅角室B:遅角室BとOCV入力ポート63が遅角逆止弁26を介して連通し、遅角室Bに駆動油圧が印加される。
進角ドレン制御弁25:進角ドレン制御弁25の信号ポートと第2ドレンポート65が連通して、進角逆止弁バイパス24を開く。
進角室A:進角室Aと第1ドレンポート61が第3ドレンポート71、軸芯ドレンポート69を介して連通し、進角室Aの油圧が進角逆止弁バイパス24を介して排出される。 このように、遅角室Bに駆動油圧が印加され、逆に進角室Aの油圧が排出されることで、ベーンロータ5がハウジングロータ4に対して相対的に遅角側へ変位し、カムシャフト1が遅角する。
OCV/OSV電磁スプール弁51をOFFした状態(スプール55のストローク量がゼロの状態)では、リターンスプリング56の作用によりスプール55は図6に示す位置にある。
この状態を説明する。
遅角ドレン制御弁28:遅角ドレン制御弁28の信号ポートとOSV入力ポート67が連通して、遅角逆止弁バイパス27を閉じる。
遅角室B:遅角室BとOCV入力ポート63が遅角逆止弁26を介して連通し、遅角室Bに駆動油圧が印加される。
進角ドレン制御弁25:進角ドレン制御弁25の信号ポートと第2ドレンポート65が連通して、進角逆止弁バイパス24を開く。
進角室A:進角室Aと第1ドレンポート61が第3ドレンポート71、軸芯ドレンポート69を介して連通し、進角室Aの油圧が進角逆止弁バイパス24を介して排出される。 このように、遅角室Bに駆動油圧が印加され、逆に進角室Aの油圧が排出されることで、ベーンロータ5がハウジングロータ4に対して相対的に遅角側へ変位し、カムシャフト1が遅角する。
カムシャフト1の進角量を遅角側の目標位相に制御する際、カムシャフト1が受けるトルク変動により、ベーンロータ5はハウジングロータ4に対して遅角側および進角側にトルク変動を受ける。ベーンロータ5が受けるトルク変動のうち、進角側へのトルク変動により、遅角室Bの油圧を供給側(OCV22側)に押し戻す力が生じる。しかし、遅角油路46に遅角逆止弁26を設けて、遅角逆止弁バイパス27を遅角ドレン制御弁28で閉じているため、トルク変動により遅角室Bの油圧は供給側(OCV22側)に逆流しない。従って、例えオイルポンプ21の吐出油圧が低い時にベーンロータ5が進角側にトルク変動を受けても、ベーンロータ5が進角側に戻されず、目標位相に到達するまでの応答性を短縮することができる。
(進角方向への制御)
OCV/OSV電磁スプール弁51をONした状態(スプール55がフルストロークの状態)では、電磁アクチュエータ53の作用によりスプール55は図7に示す位置にある。
この状態を説明する。
遅角ドレン制御弁28:遅角ドレン制御弁28の信号ポートと第1ドレンポート61が第4ドレンポート72、軸芯ドレンポート69を介して連通し、遅角逆止弁バイパス27を開く。
遅角室B:遅角室Bと第2ドレンポート65が連通し、遅角室Bの油圧が遅角逆止弁バイパス27を介して排出される。
進角ドレン制御弁25:進角ドレン制御弁25の信号ポートとOSV入力ポート67が連通して、進角逆止弁バイパス24を閉じる。
進角室A:進角室AとOCV入力ポート63が進角逆止弁23を介して連通し、進角室Aに駆動油圧が印加される。
このように、進角室Aに駆動油圧が印加され、逆に遅角室Bの油圧が排出されることで、ベーンロータ5がハウジングロータ4に対して相対的に進角側へ変位し、カムシャフト1が進角する。
OCV/OSV電磁スプール弁51をONした状態(スプール55がフルストロークの状態)では、電磁アクチュエータ53の作用によりスプール55は図7に示す位置にある。
この状態を説明する。
遅角ドレン制御弁28:遅角ドレン制御弁28の信号ポートと第1ドレンポート61が第4ドレンポート72、軸芯ドレンポート69を介して連通し、遅角逆止弁バイパス27を開く。
遅角室B:遅角室Bと第2ドレンポート65が連通し、遅角室Bの油圧が遅角逆止弁バイパス27を介して排出される。
進角ドレン制御弁25:進角ドレン制御弁25の信号ポートとOSV入力ポート67が連通して、進角逆止弁バイパス24を閉じる。
進角室A:進角室AとOCV入力ポート63が進角逆止弁23を介して連通し、進角室Aに駆動油圧が印加される。
このように、進角室Aに駆動油圧が印加され、逆に遅角室Bの油圧が排出されることで、ベーンロータ5がハウジングロータ4に対して相対的に進角側へ変位し、カムシャフト1が進角する。
カムシャフト1の進角量を進角側の目標位相に制御する際、カムシャフト1が受けるトルク変動により、ベーンロータ5はハウジングロータ4に対して遅角側および進角側にトルク変動を受ける。ベーンロータ5が受けるトルク変動のうち、遅角側へのトルク変動により、進角室Aの油圧を供給側(OCV22側)に押し戻す力が生じる。しかし、進角油路31に進角逆止弁23を設けて、進角逆止弁バイパス24を進角ドレン制御弁25で閉じているため、トルク変動により進角室Aの油圧は供給側(OCV22側)に逆流しない。従って、例えオイルポンプ21の吐出油圧が低い時にベーンロータ5が遅角側にトルク変動を受けても、ベーンロータ5が遅角側に戻されず、目標位相に到達するまでの応答性を短縮することができる。
(進角量の保持制御)
ベーンロータ5が目標位相に到達すると、ECU3は電磁アクチュエータ53の通電量をデューティ比制御して、スプール55を図6と図7の中間に保持させる(スプール55のストローク量が1/2の状態)。
この状態を説明する。
遅角ドレン制御弁28:遅角ドレン制御弁28の信号ポートとOSV入力ポート67が連通して、遅角逆止弁バイパス27を閉じる。
遅角室B:遅角室出力ポート64が第3ランドで閉じられ、遅角室Bの油圧が保持される。
進角ドレン制御弁25:進角ドレン制御弁25の信号ポートとOSV入力ポート67が連通して、進角逆止弁バイパス24を閉じる。
進角室A:進角室出力ポート62が第2ランドで閉じられ、進角室Aの油圧が保持される。
このように、進角室Aおよび遅角室Bの駆動油圧が保持されることで、ベーンロータ5は目標位相に保持される。
ベーンロータ5が目標位相に到達すると、ECU3は電磁アクチュエータ53の通電量をデューティ比制御して、スプール55を図6と図7の中間に保持させる(スプール55のストローク量が1/2の状態)。
この状態を説明する。
遅角ドレン制御弁28:遅角ドレン制御弁28の信号ポートとOSV入力ポート67が連通して、遅角逆止弁バイパス27を閉じる。
遅角室B:遅角室出力ポート64が第3ランドで閉じられ、遅角室Bの油圧が保持される。
進角ドレン制御弁25:進角ドレン制御弁25の信号ポートとOSV入力ポート67が連通して、進角逆止弁バイパス24を閉じる。
進角室A:進角室出力ポート62が第2ランドで閉じられ、進角室Aの油圧が保持される。
このように、進角室Aおよび遅角室Bの駆動油圧が保持されることで、ベーンロータ5は目標位相に保持される。
(実施例1の効果)
実施例1のVVTでは、油圧制御系に搭載されるOCV22とOSV29とを一体化し、OCV/OSV電磁スプール弁51として設けているが、上述したように、OCV22とOSV29の間のスリーブ54の外周面に、第2ドレンポート65に連通する逃がし溝90を設けている。
このため、OCV22の出力系(進角室出力ポート62および遅角室出力ポート64)から出力された出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブ54との間のクリアランスに漏れ出ても、クリアランスに漏れたOCV22の出力油圧は逃がし溝90から第2ドレンポート65に排出されるため、クリアランスに漏れたOCV22の出力油圧がOSV29の出力系(進角パイロットポート66および遅角パイロットポート68)に伝わる不具合がなく、OSV29の出力油圧がOCV22の出力油圧の影響を受けることがない。
実施例1のVVTでは、油圧制御系に搭載されるOCV22とOSV29とを一体化し、OCV/OSV電磁スプール弁51として設けているが、上述したように、OCV22とOSV29の間のスリーブ54の外周面に、第2ドレンポート65に連通する逃がし溝90を設けている。
このため、OCV22の出力系(進角室出力ポート62および遅角室出力ポート64)から出力された出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブ54との間のクリアランスに漏れ出ても、クリアランスに漏れたOCV22の出力油圧は逃がし溝90から第2ドレンポート65に排出されるため、クリアランスに漏れたOCV22の出力油圧がOSV29の出力系(進角パイロットポート66および遅角パイロットポート68)に伝わる不具合がなく、OSV29の出力油圧がOCV22の出力油圧の影響を受けることがない。
同様に、OSV29の出力系(進角パイロットポート66および遅角パイロットポート68)から出力された出力油圧が、エンジンヘッドの取付穴とスリーブ54との間のクリアランスに漏れ出ても、クリアランスに漏れたOSV29の出力油圧は逃がし溝90から第2ドレンポート65に排出されるため、クリアランスに漏れたOSV29の出力油圧がOCV22の出力系(進角室出力ポート62および遅角室出力ポート64)に伝わる不具合がなく、OCV22の出力油圧がOSV29の出力油圧の影響を受けることがない。
このように、OCV22とOSV29を一体化して設けても、互いの出力油圧が、互いの出力油圧に対して影響を及ぼすことがなく、高精度な位相制御を行うことができる。即ち、OCV22とOSV29を一体化したOCV/OSV電磁スプール弁51を用いるものであっても、VVTの信頼性を高めることができる。
また、OCV22とOSV29の間に形成した逃がし溝90によってOCV22とOSV29の干渉を防ぐため、Oリング等のシール部材を必要としない。このため、Oリング等のシール部材を用いることによるコスト上昇を招くことがない。
また、OCV22とOSV29の間に形成した逃がし溝90によってOCV22とOSV29の干渉を防ぐため、Oリング等のシール部材を必要としない。このため、Oリング等のシール部材を用いることによるコスト上昇を招くことがない。
〔変形例〕
上記の実施例では、VVTの油圧制御系に用いられるOCV22とOSV29に本発明を適用する例を示したが、バルブ機能はOCV22とOSV29に限定されるものではなく、種々の複数のバルブ機能を一体化してなる複数機能一体型スプール弁に本発明を適用可能なものである。
上記の実施例では、油圧制御系に用いられる複数機能一体型スプール弁に本発明を適用する例を示したが、制御流体はオイルに限定されるものではなく、水等の他の液体制御や、ガス等の気体制御を行うものであっても良い。
上記の実施例では、2つのバルブ機能(実施例中ではOCV22とOSV29)を有する複数機能一体型スプール弁に本発明を適用する例を示したが、3つ以上のバルブ機能を有する複数機能一体型スプール弁に本発明を適用しても良い。この場合、各バルブ機能間に逃がし溝を設けることが望ましいが、不具合が生じるバルブ機能間のみに逃がし溝を設けても良い。
上記の実施例では、VVTの油圧制御系に用いられるOCV22とOSV29に本発明を適用する例を示したが、バルブ機能はOCV22とOSV29に限定されるものではなく、種々の複数のバルブ機能を一体化してなる複数機能一体型スプール弁に本発明を適用可能なものである。
上記の実施例では、油圧制御系に用いられる複数機能一体型スプール弁に本発明を適用する例を示したが、制御流体はオイルに限定されるものではなく、水等の他の液体制御や、ガス等の気体制御を行うものであっても良い。
上記の実施例では、2つのバルブ機能(実施例中ではOCV22とOSV29)を有する複数機能一体型スプール弁に本発明を適用する例を示したが、3つ以上のバルブ機能を有する複数機能一体型スプール弁に本発明を適用しても良い。この場合、各バルブ機能間に逃がし溝を設けることが望ましいが、不具合が生じるバルブ機能間のみに逃がし溝を設けても良い。
上記の実施例では、スプール55を1部品で設ける例を示したが、各バルブ機能毎にスプールを別々に設けるなどしてスリーブ54内で当接配置させても良い。なお、スリーブ54内で別部品として設けたスプール55は、直接当接するものであっても良いし、中間部材を介して当接するものであっても良い。
上記の実施例では、中心部にドレンポートが形成された筒形状のスプール55を例に示したが、スプール55の構造は限定されるものではなく、例えば中実で、複数の大径部と複数の小径部とで各ポートの切替を行うものであっても良い。
上記の実施例では、中心部にドレンポートが形成された筒形状のスプール55を例に示したが、スプール55の構造は限定されるものではなく、例えば中実で、複数の大径部と複数の小径部とで各ポートの切替を行うものであっても良い。
上記の実施例に示した電磁アクチュエータ53は一例であって、他の構造の電磁アクチュエータを用いても良い。例えば、コイル73の軸方向にプランジャ74が配置される構造の電磁アクチュエータを用いても良い。
上記の実施例では、スプール弁52を駆動するアクチュエータとして電磁アクチュエータ53を用いる例を示したが、電動モータの回転を軸力に変換してスプール55に与える電動アクチュエータや、ピエゾアクチュエータなど、他の構造の電動アクチュエータを用いても良い。または、パイロット油圧によりスプール弁52を駆動しても良い。あるいは、リンク手段(ワイヤーやロッド等)を用いるなどして手動操作するものであっても良い。
上記の実施例では、スプール弁52を駆動するアクチュエータとして電磁アクチュエータ53を用いる例を示したが、電動モータの回転を軸力に変換してスプール55に与える電動アクチュエータや、ピエゾアクチュエータなど、他の構造の電動アクチュエータを用いても良い。または、パイロット油圧によりスプール弁52を駆動しても良い。あるいは、リンク手段(ワイヤーやロッド等)を用いるなどして手動操作するものであっても良い。
22 OCV(第1バルブ機能)
29 OSV(第2バルブ機能)
51 OCV/OSV電磁スプール弁
52 スプール弁
53 電磁アクチュエータ
54 スリーブ
55 スプール
62 進角室出力ポート(第1バルブ機能の出力系)
64 遅角室出力ポート(第1バルブ機能の出力系)
65 第2ドレンポート(逃がし溝に通じる低圧側のポート)
66 進角パイロットポート(第2バルブ機能の出力系)
68 遅角パイロットポート(第2バルブ機能の出力系)
90 逃がし溝
29 OSV(第2バルブ機能)
51 OCV/OSV電磁スプール弁
52 スプール弁
53 電磁アクチュエータ
54 スリーブ
55 スプール
62 進角室出力ポート(第1バルブ機能の出力系)
64 遅角室出力ポート(第1バルブ機能の出力系)
65 第2ドレンポート(逃がし溝に通じる低圧側のポート)
66 進角パイロットポート(第2バルブ機能の出力系)
68 遅角パイロットポート(第2バルブ機能の出力系)
90 逃がし溝
Claims (3)
- 固定部材に形成された取付穴内に外周面が挿入される1つのスリーブと、
このスリーブ内において軸方向へ変位して、複数のバルブ機能の切替状態を変更可能なスプールと、
を備える複数機能一体型スプール弁において、
前記スリーブの外周面は、前記複数のバルブ機能のうちの第1バルブ機能における出力系と、前記第1バルブ機能に隣接する第2バルブ機能における出力系との間に、低圧側に通じる逃がし溝を備えることを特徴とする複数機能一体型スプール弁。 - 請求項1に記載の複数機能一体型スプール弁において、
この複数機能一体型スプール弁は、前記複数のバルブ機能が軸方向に並んで設けられ、 前記逃がし溝は、前記スリーブの外周面において周方向に形成された環状溝であることを特徴とする複数機能一体型スプール弁。 - 請求項1または請求項2に記載の複数機能一体型スプール弁において、
前記第1バルブ機能は、オイルの流量制御を行うOCVであり、
前記第2バルブ機能は、オイルの供給と排出を切り替えるOSVであることを特徴とする複数機能一体型スプール弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006250956A JP2008069916A (ja) | 2006-09-15 | 2006-09-15 | 複数機能一体型スプール弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006250956A JP2008069916A (ja) | 2006-09-15 | 2006-09-15 | 複数機能一体型スプール弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008069916A true JP2008069916A (ja) | 2008-03-27 |
Family
ID=39291675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006250956A Pending JP2008069916A (ja) | 2006-09-15 | 2006-09-15 | 複数機能一体型スプール弁 |
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- 2006-09-15 JP JP2006250956A patent/JP2008069916A/ja active Pending
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