JP4195234B2 - 気密容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製の容器本体や蓋体に一体形成することができて安価かつ生産性良好であるとともに、蓋体の円滑な開閉操作性を確保しつつかつ高い気密シール性能を発揮できるシール機構を備えた気密容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、合成樹脂材で成形される化粧料容器などの各種容器のうち、収納物が揮発性を有するなどの理由で、格段の気密性能が求められる場合がある。この種の容器において気密性を確保する構造としては、例えば、容器本体および蓋体のいずれか一方に環状溝を一体形成するとともに、他方に、当該環状溝内に嵌入する環状突起を一体形成し、これら溝内面と突起表面との密接状態を保つことにより容器本体と蓋体との間でシール機能を発揮させるようにしたものが知られている(実開昭61−64813号公報、実開昭63−15912号公報、実公平4−33059号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これら上記従来技術にあっては、合成樹脂材で成形された容器本体および蓋体に一体形成されて、気密シールを形成すべく互いに密接される溝内面および突起表面が合成樹脂材で成形されているため、合成樹脂材自体の剛性とも相俟って、これら溝内面と突起表面とを隙間なく緊密に接触させることが困難であり、さほどの気密性が要求されない場合はともかく、高い気密性能が要求される場合には不満足なものであった。
【0004】
気密シール性能を高めるためには、これら溝内面と突起表面との間の寸法設定を調整して密接度をきつくすればよいが、このようにすると蓋体が閉まらなくなったりあるいはその開け閉めに支障をきたし、他方、蓋体を操作しやすくするために密接度を緩く設定すると、十分なシール性能を確保することができないという課題があった。
【0005】
このような課題に対しては、シール用部品として良く知られているゴム製などのシール材を別部品として組み込むことが考えられ、このようにすれば蓋体の操作性を損なうことなく、相当に高い気密性能を確保することはできる。しかしながらこの場合には、合成樹脂材で成形される容器本体や蓋体とは別に、異なる材質のシール材を用意して組み付け作業を行わなければならず、コストアップになるとともに生産性が低下するという、別の課題が生じることになる。
【0006】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、合成樹脂製の容器本体や蓋体に一体形成することができて安価かつ生産性良好であるとともに、蓋体の円滑な開閉操作性を確保しつつかつ高い気密シール性能を発揮できるシール機構を備えた気密容器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる気密容器は、合成樹脂製の容器本体およびこれに接離して当該容器本体を開閉する合成樹脂製の蓋体のいずれか一方に一体形成した環状シール溝内に、他方に一体形成した環状シール突起を挿入して、該容器本体の内部を気密にシールするようにした気密容器において、上記容器本体の上端面と上記蓋体の裏面によって、該蓋体で該容器本体を閉じたときに互いに接離自在に接する接離面が構成され、上記環状シール溝の、互いに間隔を隔てて向かい合う内向き周壁面および外向き周壁面のいずれか一方に上記容器本体と上記蓋体との接離面から、該容器本体の高さ方向に沿って近接させて第1シール面を形成し、他方に該第1シール面よりも上記接離面から該容器本体の高さ方向に沿って離隔させて第2シール面を形成し、上記内向き周壁面および外向き周壁面と向かい合う上記環状シール突起に、上記第1シール面および第2シール面にそれぞれ対応させて第1シール部および第2シール部を形成するとともに、上記第2シール面を上記第2シール部に摺接させるために、当該第2シール部を高剛性に形成し、上記第1シール面を上記第1シール部に弾性的に圧接させるために、当該第1シール部を弾性変形可能に低剛性に形成したシール機構を備えるとともに、前記容器本体と前記蓋体との間に、該容器本体に対して該蓋体を回動自在に連結するヒンジを設けるとともに、上記ヒンジに、前記接離面に沿った上記容器本体と上記蓋体の相対移動を許容する許容部を備えたことを特徴とする。
【0009】
さらに、前記容器本体および前記蓋体のいずれか一方に形成され、他方に弾性的に接触して前記ヒンジによる該容器本体に対する該蓋体の回動動作を制止させる制止手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる気密容器の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1〜図6には気密容器の一例として、揮発性の化粧料Cを収納した携帯用の化粧料容器1が示されている。図示するように、この化粧料容器1は、揮発性の化粧料Cを収納する収納部2が形成された軟質な合成樹脂製の容器本体3と、この容器本体3の一端にヒンジ4を介して回動自在に連結され、容器本体3に接離されてこれを開閉するとともに、容器本体3の他端にフック手段5を介して係脱自在に係合されて当該容器本体3を閉止状態に維持する透明で硬質な合成樹脂製の蓋体6とから主に構成される。
【0011】
ヒンジ4は、容器本体3から一対突設されたヒンジ片7間に蓋体6から垂下させたヒンジブロック8が挟み込まれ、これらヒンジブロック8およびヒンジ片7にそれぞれ形成されて一連に連通するピン穴9およびピン挿通孔10にヒンジピン11が貫通されることで構成される。
【0012】
本実施形態の化粧料容器1は基本的には、容器本体3およびこれに接離して当該容器本体3を開閉する蓋体6のいずれか一方に環状シール溝12が一体形成されるとともに、容器本体3および蓋体6のいずれか他方に環状シール突起13が一体形成され、環状シール溝12内に環状シール突起13が挿入されることで収納部2を気密にシールするようになっていて、特に環状シール溝12の、互いに間隔を隔てて向かい合う内向き周壁面および外向き周壁面のいずれか一方に容器本体3と蓋体6との接離面16に近接させて第1シール面15が形成され、他方に第1シール面15よりも接離面16から離隔させて第2シール面14が形成され、内向き周壁面および外向き周壁面と向かい合う環状シール突起13に、第1シール面15および第2シール面14にそれぞれ対応させて第1シール部13aおよび第2シール部13bが形成されるとともに、第2シール面14を第2シール部13bに摺接させるために、当該第2シール部13bが高剛性に形成され、第1シール面15を第1シール部13aに弾性的に圧接させるために、当該第1シール部13aが弾性変形可能に低剛性に形成されたシール機構17を備えている。
【0013】
図示に従って説明すると、容器本体3は、収納部2を取り囲む円環状の周側壁18を備えるとともに、蓋体6の裏面は、収納部2にほぼ対応させて窪ませた円形の凹所19を取り囲む円環状の堤部分20を備える。そして蓋体6の堤部分20と容器本体3の周側壁18の上端面とによって、蓋体6で容器本体3を閉じたときに互いに接離自在に接する、蓋体6と容器本体3との接離面16が構成される。堤部分20には、その周方向に沿って同心円で大径の第1環状突起21と小径の第2環状突起22とが周側壁18に向かって垂下させて形成され、これら環状突起21,22によってそれらの間に環状シール溝12が蓋体6と一体的に形成される。環状シール溝12は、一対の環状突起21,22によって形成された2つの周壁面を有し、これら2つの周壁面は蓋体6の径方向に互いに間隔を隔てて向かい合って配置される。これら周壁面のうち、蓋体6の径方向外側に位置する周壁面が凹所19側、ひいては容器本体3の収納部2側に臨む内向き周壁面となり、反対に蓋体6の径方向内側に位置する周壁面が蓋体6外方、ひいては容器本体3外方に臨む外向き周壁面となる。
【0014】
他方、容器本体3の周側壁18にはその周方向に沿って、蓋体6で容器本体3を閉じたときに第1環状突起21および第2環状突起22がそれぞれ挿入される第1環状溝23および第2環状溝24が収納部2を取り囲むように形成され、これら環状溝23,24によってそれらの間に環状シール突起13が容器本体3と一体的に形成される。環状シール突起13も、一対の環状溝23,24によって形成された2つの周面を有し、環状シール溝12に入り込んだ際に、これら2つの周面のうち、容器本体3外方に臨む外周面が環状シール溝12の内向き周壁面に面し、反対に収納部2側に臨む内周面が外向き周壁面に面するようになっている。
【0015】
そして図3および図4に示すように、環状シール突起13は、環状シール溝12内に入り込んだときに、容器本体3と蓋体6との接離面16に近接する部分と、この接離面16から離隔した部分、図示例にあっては容器本体3の高さ方向に沿う上部と下部とがそれぞれ別々に環状シール溝12の内向き周壁面および外向き周壁面と接触されて、シール機構17を構成するようになっている。
【0016】
具体的には、環状シール溝12の外向き周壁面を形成する第2環状突起22は第1環状突起21よりも垂下長さが短く設定され、環状シール突起13の上部が、接離面16近くで外向き周壁面に接触される第1シール部13aになるとともに、第1シール部13aに対応する当該外向き周壁面が第1シール面15となる。また、環状シール溝12の内向き周壁面を形成する第1環状突起21は垂下長さが長く設定され、環状シール突起13の下部が、接離面16から遠く離れた位置で内向き周壁面に接触される第2シール部13bになるとともに、第2シール部13bに対応する当該外向き周壁面下部が第2シール面14となる。これらシール部13a,13bとシール面14,15とが接触する接触領域は、一部重複してもかまわないが、少なくとも容器本体3の高さ方向に位置をずらして設定される。
【0017】
特に、接離面16に近接する環状シール突起13上部の第1シール部13aは、第1シール面15に弾性的に圧接させるために、可撓変形可能に低剛性に形成される。図示例にあっては、環状シール突起13の第1シール部13aの肉厚を薄く設定することによって柔らかめにし、これにより第1シール面15に第1シール部13aを馴染みよくかつ相当の弾発力で接触させて気密にシールするようになっている。また接離面16から遠隔な環状シール突起13下部の第2シール部13bは、第2シール面14に摺接させるために、第1シール部13aよりも高い剛性で形成される。図示例にあっては、環状シール突起13の第2シール部13bの肉厚を厚く設定することによって硬めにし、これにより環状シール突起13の環状シール溝12内への挿抜に際しては第2シール面14に第2シール部13bが摺り合いながら移動し、挿入完了後には相当の強い圧接力で接触させて気密にシールするようになっている。
【0018】
さらに、第1シール部13aと第1シール面15とが接触する側と反対側の、内向き周壁面上部と環状シール突起13上部との間には、環状シール突起13の第1シール部13aの変形を許容する隙間25が形成される。図示例にあってはこの隙間25は、環状シール突起13を第2シール部13b上方で容器本体3の径方向内方へ後退させることによって形成され、この隙間25により第1シール部13aが第1シール面15に強く圧接して環状シール突起13が膨出するように変形しても、その変形を妨げることなく吸収するようになっている。また、これら環状シール溝12の下方開口縁および隙間25の下縁部分や、環状シール突起13の上端縁には、環状シール溝12内への環状シール突起13の挿抜動作を案内するテーパ面26が形成されている。
【0019】
上記フック手段5は、第1環状突起21から容器本体3外方へ突出された係合突起27と、第1環状溝23から収納部2側へ突出されて係合突起27に係脱自在に係合される係合凸部28とから構成され、環状シール突起13の環状シール溝12への挿抜動作を利用して蓋体6の閉止状態を維持したり解除することができるようになっている。
【0020】
さらに図4に示すように容器本体3と蓋体6との間を連結するヒンジ4には、蓋体6で容器本体3を閉じるときに、硬質な合成樹脂製の蓋体6に倣って軟質な合成樹脂製の容器本体3が接離面16に沿って僅かながら相対移動するのを許容するための許容部が備えられる。本実施形態にあってはこの許容部は、ヒンジピン11に対し、ヒンジ片7のヒンジピン挿通孔10が緊密に形成される一方で、ヒンジブロック8のピン穴9が両者間に間隙Sを生じるように大きめに形成され、この間隙Sによりヒンジ片7に対してヒンジブロック8が、すなわち容器本体3に対して蓋体6が相対移動できるようになっている。許容部としては、ピン穴9とヒンジ挿通孔10の径を入れ替えて、ヒンジ挿通孔10とヒンジピン11との間に間隙が生じるようにしてもよい。また、ヒンジ片7やヒンジブロック8に弾性変形可能な可撓部を形成してこれを許容部とし、当該可撓部の可撓変形によって蓋体6と容器本体3との相対移動を許容させるようにしてもよい。
【0021】
さらに本実施形態にかかる化粧料容器1にあっては図5および図6に示すように、容器本体3および蓋体6のいずれか一方に形成され、他方に弾性的に接触してヒンジ4による容器本体3に対する蓋体6の回動動作を制止させる制止手段が備えられる。図示例にあっては制止手段は、一対のヒンジ片7に挟まれた容器本体3の周側壁18部分に形成されたU字状のスリット29に取り囲まれた弾性変形可能な弾性板部30と、ヒンジブロック8に接触させるために弾性板部30からヒンジブロック8側に突出させて形成された制止突起31とから構成されている。
【0022】
この制止突起31は、蓋体6を開閉操作する過程で弾性板部30に接近してくるヒンジブロック8に当接されて収納部2側に押し込まれつつ、その弾性反発力でヒンジブロック8を容器本体3外方へ押し出す。これにより、ピン穴9の内周面がヒンジピン11に押し当てられてその摩擦接触によりヒンジピン11に対するヒンジブロック8の相対回転が停止される、すなわち蓋体6の回動動作が制止されるようになっていて、蓋体6を任意の位置で停止させる、いわゆるフリーストップ機能が発揮される。本実施形態にあっては、容器本体3に弾性板部30を備えたが、これに代えて蓋体6のヒンジブロック8に同様な弾性板部を備えるようにして、これを容器本体3に弾性的に接触させるようにしてもよいことはもちろんである。
【0023】
以上説明した本実施形態にかかる化粧料容器1の作用について述べると、蓋体6で容器本体3を閉じていくと、まず、第1環状突起21の下部が第1環状溝23内にスムーズに特に抵抗感なく挿入され、その後第2環状突起22が第2環状溝24内へと挿入されていく。このようにして環状シール突起13が環状シール溝12内へ侵入していく過程では、環状シール突起13の下部において第2シール面14と第2シール部13bとが互いに摺動自在に摺接を開始するとともに、環状シール突起13の上部において第1シール面15と第1シール部13aとが互いに接触するようになる。
【0024】
その後蓋体6を強く閉じると、第1シール部13aが第1シール面15に対して馴染みながら可撓変形しつつ環状シール突起13が環状シール溝12内にさらに深く挿入されるとともに、第2シール部13bは第2シール面14に強く摺り合わされながらさらに深く嵌り合う。そして完全に蓋体6を閉じてフック手段5で容器本体3を閉止状態にしたときには、第2シール部13bはその高剛性をもって第2シール面14に強く摺接した状態になるとともに、第1シール部13aは弾性的に第1シール面15に圧接した状態となり、これら上下2つのシール部分によって高い気密性能を保証することができる。
【0025】
特に、第1シール部13aと第1シール面15との強い圧接によって環状シール突起13の上部が膨出変形され、この膨出変形が隙間25によって許容されることによって、環状シール突起13の下部では第2シール部13bが第2シール面14に向かってより強く押し付けられることとなり、これにより第2シール部13bと第2シール面14との圧接が強められて、これら環状シール突起13の上部と下部の双方で、きわめて高い気密シール性能を発揮させることができる。
【0026】
また、蓋体6で容器本体3を閉じる際に生じ得る接離面16に沿った容器本体3と蓋体6との相対移動を、許容部であるヒンジピン11とピン穴9との間の間隙Sによって許容するようにしたので、強い摺接と弾性的な圧接とで高い気密性能を確保するようにした上記シール機構17のシール作用を阻害することなく、容器本体3を蓋体6で確実に閉止することができる。
【0027】
他方、容器本体3を開く際には、フック手段5を外すと、強い摺接状態にある第2シール部13bと第2シール面14、並びに弾性的な圧接状態にある第1シール部13aと第1シール面15のいずれにあっても、両者の接触状態が緩められることとなり、その後蓋体6を回動させれば、環状シール突起13を環状シール溝12内からスムーズに抜き出すことができ、軽い操作性で蓋体6を開くことができる。そしてこの蓋体6の開閉動作に対して、弾性板部30および制止突起31からなる制止手段を備えているので、許容部としてヒンジピン11とピン穴9との間に間隙Sを設定したにもかかわらず、蓋体6を任意の位置で停止させることができ、良好な操作性を確保することができる。また、蓋体6を透明に形成したので、蓋体6を閉じた状態で化粧料Cの色を確認することができる。
【0028】
このように本実施形態にかかる化粧料容器1のシール機構17は、合成樹脂製の容器本体3や蓋体6に一体形成することができて安価かつ生産性良好であるとともに、蓋体6の円滑な開閉操作性を確保しつつかつ高い気密シール性能を発揮することができる。
【0029】
以上の実施形態にあっては、環状シール突起13の第1シール部13aおよび第2シール部13bに必要とされる剛性を設定するにあたり、それらの肉厚、ひいては側断面積を変更するようにしたが、このほかにも、これらシール部13a,13bを、剛性の異なる合成樹脂材で成形するようにしたり、第1シール部13aには相当の柔軟性を付与する細かな溝を形成するなど、周知のさまざまな方法によってこれらシール部13a,13bの剛性を設定することができることはもちろんである。また図示例にあっては、第1シール面15および第2シール面14を、容器本体3の高さ方向に沿ってほぼ垂直に形成した場合を示したが、必要に応じて、環状シール溝12を深さ方向に狭めてこれらシール面14,15の間隔が接離面16近くよりも遠くで接近するように、ある程度傾斜させて形成するようにしてもよい。
【0030】
さらに、上記実施形態にあっては、容器本体3に環状シール突起13を一体形成し、蓋体6に環状シール溝12を一体形成する場合を例示して説明したが、蓋体6に環状シール突起を一体形成し、容器本体3に環状シール溝を形成するようにしてもよい。さらに、上記実施形態にあっては、容器本体3にヒンジ4を介して取り付けられた蓋体6を例示して説明したが、容器本体3から完全に分離される蓋体6であってもよいことはもちろんである。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかる気密容器にあっては、合成樹脂製の容器本体や蓋体に一体形成することができて安価かつ生産性良好であるとともに、容器本体と蓋体との接離面から、容器本体の高さ方向に沿って遠隔な第2シール部がその高剛性をもって第2シール面に強く摺接した状態となり、かつまた接離面から容器本体の高さ方向に沿って近接させた第1シール部が弾性的に第1シール面に圧接した状態となって、環状シール突起と環状シール溝とで形成したこれら2つのシール部分によって、蓋体の円滑な開閉操作性を確保しつつ高い気密シール性能を確保することができる。
【0032】
また、容器本体と蓋体とをヒンジで連結した構造において、容器本体と蓋体との位置ずれを、ヒンジに備えた許容部で吸収させることができ、蓋体による容器本体の閉止を確実化することができる。
【0033】
さらに、ヒンジに、蓋体と容器本体との相対移動を許容する許容部を設けたにもかかわらず、制止手段によって蓋体を任意の回動位置で停止させることができ、良好な操作性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる気密容器の一実施形態を示す化粧料容器の側断面図である。
【図2】図1の化粧料容器における収納部を開けた状態の平面図である。
【図3】図1の化粧料容器におけるフック手段周辺の要部拡大断面図である。
【図4】図1の化粧料容器におけるヒンジ周辺の要部拡大断面図である。
【図5】図1の化粧料容器におけるヒンジ片周辺の要部拡大斜視図である。
【図6】図1の化粧料容器におけるヒンジ周辺の蓋体を開放した状態の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 化粧料容器 3 容器本体
4 ヒンジ 6 蓋体
9 ピン穴 11 ヒンジピン
12 環状シール溝 13 環状シール突起
13a 第1シール部 13b 第2シール部
14 第2シール面 15 第1シール面
16 接離面 17 シール機構
30 弾性板部 31 制止突起
S 間隙

Claims (2)

  1. 合成樹脂製の容器本体およびこれに接離して当該容器本体を開閉する合成樹脂製の蓋体のいずれか一方に一体形成した環状シール溝内に、他方に一体形成した環状シール突起を挿入して、該容器本体の内部を気密にシールするようにした気密容器において、
    上記容器本体の上端面と上記蓋体の裏面によって、該蓋体で該容器本体を閉じたときに互いに接離自在に接する接離面が構成され、上記環状シール溝の、互いに間隔を隔てて向かい合う内向き周壁面および外向き周壁面のいずれか一方に上記容器本体と上記蓋体との接離面から、該容器本体の高さ方向に沿って近接させて第1シール面を形成し、他方に該第1シール面よりも上記接離面から該容器本体の高さ方向に沿って離隔させて第2シール面を形成し、上記内向き周壁面および外向き周壁面と向かい合う上記環状シール突起に、上記第1シール面および第2シール面にそれぞれ対応させて第1シール部および第2シール部を形成するとともに、上記第2シール面を上記第2シール部に摺接させるために、当該第2シール部を高剛性に形成し、上記第1シール面を上記第1シール部に弾性的に圧接させるために、当該第1シール部を弾性変形可能に低剛性に形成したシール機構を備えるとともに、
    前記容器本体と前記蓋体との間に、該容器本体に対して該蓋体を回動自在に連結するヒンジを設けるとともに、上記ヒンジに、前記接離面に沿った上記容器本体と上記蓋体の相対移動を許容する許容部を備えたことを特徴とする気密容器。
  2. 前記容器本体および前記蓋体のいずれか一方に形成され、他方に弾性的に接触して前記ヒンジによる該容器本体に対する該蓋体の回動動作を制止させる制止手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の気密容器。
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