JP4194542B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、対物レンズの焦点調節機能と対物レンズによって形成される物体像の観察機能とを有する撮像装置関するものである。
光学装置の1つである一眼レフカメラにおいて、光学ファインダ(OVF;Optical Vi
ew Finder)を介して物体を観察するときには、対物レンズから射出した光束を、対物レ
ンズの後方(像面側)の光路上に配置された反射ミラーで反射させて光路を変更し、ペン
タプリズム等を含む光学ファインダに導いている。これにより、対物レンズを通過した光
束によって形成される物体像を正像として見ることができる。このとき、反射ミラーは撮
影光路上に斜設されている。
一方、対物レンズを撮影用レンズとして使用する場合(撮影を行う場合)には、反射ミ
ラーが撮影光路から瞬時に退避することで、対物レンズを通過した撮影光束が撮像媒体(
フィルムやCCD等の撮像素子)上に結像される。そして、撮影が終了すると、反射ミラ
ーが撮影光路上に瞬時に斜設される。
デジタルカメラでは、レリーズボタンの押圧操作に応じて、CCDやCMOSセンサな
どの撮像素子に被写体像を所望の時間露光し、光電変換により得られた1つの静止画像を
表す画像信号をデジタル信号に変換する。そして、変換されたデジタル信号に対してYC
処理などの所定の処理を施すことにより所定の形式の画像信号を得る。
撮像された画像を表すデジタルの画像信号は、画像毎に半導体メモリに記録される。記
録された画像信号は、随時読み出されてカメラの表示ユニットに表示されたり、印刷可能
な信号に再生されたり、ディスプレイ装置などに出力されて表示されたりする。
上述したカメラのなかには、手動で位相差検出方式による焦点調節動作とコントラスト
検出方式による焦点調節動作を選択できる一眼レフ方式のデジタルカメラがある(例えば
、特許文献1参照)。
また、光学ファインダおよび電子ファインダ(EVF;Electric View Finder)を備え
た一眼レフ方式のデジタルカメラにおいて、反射ミラーが撮影光路上に斜設されていると
きにはミラーで反射した光束に基づいて位相差検出方式の焦点検出を行い、反射ミラーが
撮影光路上から退避しているときには撮影光束を受光する撮像素子の出力を用いてコント
ラスト検出方式の焦点検出を行うものがある(例えば、特許文献2参照)。
上記の特許文献2で開示されているカメラでは、反射ミラーが撮影光路から退避した位
置にあるときでも、撮像素子の出力に基づいて焦点調節を行いながら撮影画像の電子表示
を行うことができる。したがって、撮影者は、例えば、有機ELディスプレイ上に電子表
示された画像のピント状態を確認しながら撮影することが可能である。
一方、合焦制御において、合焦方向(撮影レンズの駆動方向)の判定を高速化するため
に、撮像素子の光検出面に段差をもたせた構成の焦点調節装置がある(例えば、特許文献
3参照)。すなわち、光路長を微小距離だけ異ならせて複数の画像信号を収集し、この収
集された画像信号に基づいて合焦方向を判定する。そして、判定された合焦方向に向かっ
て撮像レンズを合焦位置まで移動させる。
また、レンズ装置内とカメラボディ内のそれぞれに位相差検出方式の焦点検出装置を備
えたカメラシステムがある(例えば、特許文献4参照)。なお、位相差検出方式による焦
点調節状態の検出方法が、例えば、特許文献5で提案されている。
特開2001−275033号公報(段落番号0048、図4) 特開2001−125173号公報(段落番号0064、0066、図8、9) 特開2001−215406号公報(段落番号0034、図6、7) 特開2000−162494号公報(段落番号0022、0023、図2) 特公平5−88445号公報(3、4頁)
さらに、撮影用レンズからの光束のうち、撮影光路上に斜設されたハーフミラーで反射された光束を位相差検出方式の焦点検出ユニットに導くとともに該ハーフミラーを透過した光束を撮像素子に導く状態(EVFモード)と、ハーフミラーが撮影光路から退避して撮影用レンズからの光束を撮像素子のみに導く状態とに切り換えられるカメラもある。EVFモードでは、電子ビューファインダでリアルタイム表示される被写体(物体)の画像を観察しながら焦点調節動作を行うことができる。
しかしながら、EVFモードでは、撮影用レンズからの光束がハーフミラーで屈折作用を受けるため、電子ビューファインダにリアルタイム表示される画像は、ハーフミラーが撮影光路から退避した状態において実際に撮像素子により撮像されて得られる画像に対して上下方向にずれる。このため、EVFモードで電子ビューファインダに表示されているにもかかわらず実際には撮像されない領域が生ずるという不具合が生じる。
本発明の撮像装置は、撮影レンズからの光束により形成された物体像を撮像する撮像素子と、撮影レンズからの光束が導かれ、位相差検出方式により撮影レンズの焦点調節状態を検出する焦点検出ユニットと、撮影レンズからの光束の一部を反射し、残りの光束を透過するミラー部材と、撮像素子の出力を用いて取得した画像データを表示する画像表示手段とを有する。ミラー部材は、ミラー部材で反射した光束を前記焦点検出ユニットに導くとともにミラー部材を透過した光束を撮像素子に導く第1の状態と、ミラー部材が撮影レンズからの光束の光路から退避して撮影レンズからの光束を撮像素子のみに導く第2の状態とに切り換えられる。ミラー部材が第1の状態にあるときに撮像素子の出力を用いて取得した画像データを画像表示手段に表示する場合に、物体像のうち第1の状態にて撮像素子により撮像され、第2の状態にて撮像素子により撮像されない領域を表示しないように該画像データの表示を制御することを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、撮影レンズからの光束により形成された物体像を撮像する撮像素子と、撮影レンズからの光束が導かれ、位相差検出方式により撮影レンズの焦点調節状態を検出する焦点検出ユニットと、撮影レンズからの光束が導かれるファインダ光学系と、撮影レンズからの光束の一部を反射し、残りを透過するミラー部材と、撮像素子の出力を用いて取得した画像データを表示する画像表示手段とを有する。ミラー部材は、ミラー部材で反射した光束をファインダ光学系に導くとともにミラー部材を透過した光束を焦点検出ユニットに導く第1の状態と、ミラー部材で反射した光束を焦点検出ユニットに導くとともにミラー部材を透過した光束を撮像素子に導く第2の状態と、ミラー部材が撮影レンズからの光束の光路から退避して撮影レンズからの光束を撮像素子のみに導く第3の状態とに切り換えられる。ミラー部材が第2の状態にあるときに撮像素子の出力を用いて取得した画像データを画像表示手段に表示する場合に、物体像のうち第2の状態にて撮像素子により撮像され、第3の状態にて撮像素子により撮像されない領域を表示しないように該画像データの表示を制御することを特徴とする。
本発明によれば、画像表示手段に画像データが表示されているにもかかわらず、実際には撮像されない領域が生ずるという不具合を無くすことができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1であるカメラシステムについて図1から図7を参照しながら説明する
図6は、本実施例であるカメラシステムの概略構成を示す側方視断面図である。本実施
例のカメラシステムは、CCDあるいはCMOSセンサなどの撮像素子を用いた単板式の
デジタルカラーカメラであり、撮像素子を連続的又は単発的に駆動して動画像又は静止画
像を表す画像信号を得る。ここで、撮像素子は、受光した光を画素毎に電気信号に変換し
て光量に応じた電荷を蓄積し、この蓄積された電荷を読み出すタイプのエリアセンサであ
る。
図6において、101はカメラ本体であり、この内部には以下に説明する部材が配置さ
れて撮影が可能となっている。102はレンズ装置であり、この内部に結像光学系103
を有し、カメラ本体101に対して着脱可能となっている。レンズ装置102は、公知の
マウント機構を介してカメラ本体101に電気的、機械的に接続される。
カメラ本体101には、焦点距離の異なる複数のレンズ装置102が着脱可能であり、
レンズ装置を取り換えることにより様々な画角の撮影画面を得ることが可能である。
レンズ装置102は不図示の駆動機構を有しており、この駆動機構は結像光学系103
の一部の要素であるフォーカシングレンズを光軸L1方向に移動させることにより焦点調
節を行わせる。ここで、フォーカシングレンズを柔軟性のある透明弾性部材や液体レンズ
で構成し、界面形状を変化させて屈折力を変えることにより焦点調節を行うようにするこ
ともできる。
また、レンズ装置102内には、光通過口の開口面積を変化させて撮影光束の光量を調
節する絞り(不図示)と、この絞りを駆動する駆動機構(不図示)とが配置されている。
106はパッケージ124に収納された撮像素子である。結像光学系103から撮像素
子106に至る光路中には、撮像素子106上に物体像の必要以上に高い空間周波数成分
が伝達されないように結像光学系103のカットオフ周波数を制限する光学ローパスフィ
ルタ156が設けられている。また、結像光学系103には赤外線カットフィルタも形成
されている。
撮像素子106で捉えられた物体像は、ディスプレイユニット(画像表示ユニット)1
07上に表示される。ディスプレイユニット107は、カメラ本体101の背面に取り付
けられており、使用者がディスプレイユニット107に表示された画像を直接観察できる
ようになっている。ここで、ディスプレイユニット107を、有機EL空間変調素子や液
晶空間変調素子、微粒子の電気泳動を利用した空間変調素子などで構成すれば、消費電力
を小さくかつ薄型にすることができる。
撮像素子106は、増幅型固体撮像素子の1つであるCMOSプロセスコンパチブルの
センサ(CMOSセンサ)である。CMOSセンサの特長の1つとして、エリアセンサ部
のMOSトランジスタと撮像素子駆動回路、AD変換回路、画像処理回路といった周辺回
路を同一工程で形成できるため、マスク枚数、プロセス工程がCCDと比較して大幅に削
減できるということが挙げられる。また、任意の画素へのランダムアクセスが可能といっ
た特長も有し、ディスプレイ表示用に間引いた読み出しが容易であって、高い表示レート
でリアルタイム表示が行える。
撮像素子106は、上記特長を利用し、ディスプレイ画像出力動作、高精彩画像出力動
作を行う。
111はハーフミラー(ラー部材)であり、結像光学系103からの光束の一部をファインダ光学系(ペンタプリズム112や接眼レンズ109)に導くとともに、残りの光束を透過させることにより、1つの光路を2つの光路に分割する。このハーフミラー111は可動型となっており、撮影光路上(L1上)に斜設されたり、撮影光路から退避したりする。105は、物体像の予定結像面に配置されたフォーカシングスクリーンである。112はペンタプリズムであり、ハーフミラー111からの光束を複数回反射(正立像に変換)させて接眼レンズ109に導く。
109は、フォーカシングスクリーン105上に形成された物体像を観察するための接
眼レンズであり、実際には後述するように3つのレンズ(図1の109a、109b、1
09c)で構成されている。フォーカシングスクリーン105、ペンタプリズム112、
接眼レンズ109はファインダ光学系を構成する。
ハーフミラー111の屈折率はおよそ1.5、厚さは0.5mmである。ハーフミラー
111の背後(撮像素子106側)には、可動型のサブミラー(第2のミラー)122が
設けられており、ハーフミラー111を透過した光束のうち光軸L1近傍の光束を焦点検
出ユニット121に向けて反射させている。
サブミラー122は、後述する回転軸125を中心に回転可能であり、ハーフミラー1
11の動きに連動する。そして、サブミラー122は、後述する第2の光路状態および第
3の光路状態において、ハーフミラー111およびサブミラー122を保持するミラーボ
ックスの下部に収納される。
104は物体に照明光を照射する可動式の照明ユニットであり、使用時にはカメラ本体
101から突出し、不使用時にはカメラ本体101内に収納される。
113はフォーカルプレンシャッタ(以下、シャッタと称す)であり、複数枚の遮光羽
根で構成される先幕および後幕を有している。このシャッタ113において、非撮影時に
は光通過口となるアパーチャを先幕又は後幕で覆うことで撮影光束を遮光しており、撮影
時には先幕および後幕がスリットを形成しながら走行することで撮影光束を像面側に通過
させる。
119は、カメラを起動させるためのメインスイッチである。120は、2段階の押圧
操作が可能なレリーズボタンであり、半押しで撮影準備動作(焦点調節動作および測光動
作等)が開始され、全押しで撮影動作が開始される。121は焦点検出ユニットであり、
位相差検出方式により焦点調節状態を検出する。
123はファインダモード切り換えスイッチであり、このスイッチ123の操作により
光学ファインダモード(OVFモード)および電子ファインダモード(EVFモード)の
設定を切り換えることができる。ここで、OVFモードでは、ファインダ光学系を介して
物体像を観察することができ、EVFモードでは、ディスプレイユニット107を介して
物体像を観察することができる。
180は光学ファインダ内情報表示ユニット(情報表示ユニット)であり、フォーカシ
ングスクリーン105上に所定の情報(例えば、撮影情報)を表示させる。これにより、
撮影者は、接眼レンズ109を覗くことで物体像とともに所定の情報を観察することがで
きる。
上述した構成において、ハーフミラー111およびサブミラー122は、後述するようにファインダ光学系および焦点検出ユニット121に光を導くための第1の光路状態(請求項2にいう第1の状態)と、撮像素子106および焦点検出ユニット121に光を導くための第2の光路状態(請求項1にいう第1の状態、請求項2にいう第2の状態)と、結像光学系103からの光をダイレクトに撮像素子106で受光させるための第3の光路状態(請求項1にいう第2の状態、請求項2にいう第3の状態)とからなる3つの状態を選択的にとることができる。
第1の光路状態では、ハーフミラー111およびサブミラー122が撮影光路上に斜設
されており、結像光学系103からの光が、ハーフミラー111で反射することによりフ
ァインダ光学系に導かれるとともに、ハーフミラー111を透過した光がサブミラー12
2で反射することにより焦点検出ユニット121に導かれる。これにより、第1の光路状
態では、接眼レンズ109を介して物体像を観察することができるとともに、焦点検出ユ
ニット121において焦点検出を行うことができる。
第2の光路状態では、ハーフミラー111だけが撮影光路上に斜設されたままとなって
おり、結像光学系103からの光が、ハーフミラー111で反射することにより焦点検出
ユニット121に導かれるとともに、ハーフミラー111を透過した光が撮像素子106
に到達可能となっている。なお、サブミラー122は、撮影光路から退避した状態となっ
ている。
これにより、第2の光路状態では、撮像素子106の出力に基づいて撮影画像をディス
プレイユニット107に表示させたり、撮影(連続撮影や動画撮影)を行ったりすること
ができるとともに、焦点検出ユニット121において焦点検出を行うことができる。
第3の光路状態では、ハーフミラー111およびサブミラー122が撮影光路上から退
避しており、結像光学系103からの光が直接、撮像素子106に到達可能となっている
。これにより、第3の光路状態では、撮像素子の106の出力に基づいて撮影画像をディ
スプレイユニット107に表示したり、撮影を行ったりすることができる。この撮影では
、高精細な画像を生成することができ、撮影画像を拡大して大型プリントを行う場合等に
おいて好適である。
上述した3通りの光路状態を高速で切り換えるために、ハーフミラー111は透明樹脂
で構成され、軽量化が図られている。また、ハーフミラー111の裏面には複屈折性をも
つ高分子薄膜が貼り付けられている。このため、第2の光路状態において、撮影画像をデ
ィスプレイユニット107でモニタする場合や高速連続撮影を行う場合には、撮像素子1
06の全画素を用いて撮像しないことに対応して、さらに強いローパス効果を付与する。
なお、ハーフミラー111の表面に、可視光の波長よりも小さなピッチをもつ微細な角
錐状の周期構造を樹脂によって形成し、いわゆるフォトニック結晶として作用させること
によって、空気と樹脂との屈折率差による光の表面反射を低減し、光の利用効率を高める
ことも可能である。このように構成すると、第2の光路状態において、ハーフミラー11
1の表裏面での光の多重反射によってゴーストが発生するのを防ぐことができる。
不図示の電磁モータとギア列からなるミラー駆動機構は、ハーフミラー111およびサ
ブミラー122の位置を変化させることにより、光路状態を、第1の光路状態、第2の光
路状態および第3の光路状態で切り換える。
第2の光路状態における撮像では、後述するようにハーフミラー111およびサブミラ
ー122が所定位置に保持されたままであり、ミラー駆動機構を作動させる必要がないた
め、画像信号処理を高速化させることで超高速連続撮影を行うことができる。また、ディ
スプレイユニット107に画像が表示されているときでも、焦点調節を行うことができる
図7は、本実施例であるカメラシステムの電気的構成を示すブロック図である。このカ
メラシステムは、撮像系、画像処理系、記録再生系および制御系を有する。まず、物体像
の撮像、記録に関する説明を行う。なお、同図において、図6で説明した部材と同じ部材
については同一符号を付す。
撮像系は、結像光学系103および撮像素子106を含み、画像処理系は、A/D変換
器130、RGB画像処理回路131およびYC処理回路132を含む。また、記録再生
系は、記録処理回路133および再生処理回路134を含み、制御系は、カメラシステム
制御回路(制御回路)135、操作検出回路136および撮像素子駆動回路137を含む
138は、外部のコンピュータ等に接続して、データの送受信を行うための規格化され
た接続端子である。上記の電気回路は、不図示の小型燃料電池によって駆動される。
撮像系は、物体からの光を結像光学系103を介して撮像素子106の撮像面に結像す
る光学処理系であり、レンズ装置102内の絞り(光量調節ユニット)143と、必要に
応じてシャッタ113における先幕および後幕の走行を調節し、適切な光量の物体光を撮
像素子106に露光する。
撮像素子106は、正方画素が長辺方向に3700個、短辺方向に2800個並べられ
、合計約1000万個の画素数を有しており、各画素にR(赤色)G(緑色)B(青色)
のカラーフィルタを交互に配して4画素が1組となる、いわゆるベイヤー配列を形成して
いる。
ベイヤー配列では、撮影者が画像を見たときに強く感じやすいGの画素をRやBの画素
よりも多く配置することで、総合的な画像性能を上げている。一般に、この方式の撮像素
子106を用いる画像処理では、輝度信号は主にGから生成し、色信号はR、G、Bから
生成する。
撮像素子106から読み出された画像信号は、A/D変換器130を介して画像処理系
に供給される。A/D変換器130は、露光した各画素の信号の振幅に応じて、例えば1
0ビットのデジタル信号に変換して出力する信号変換回路であり、以降の画像信号処理は
デジタル処理にて実行される。
画像処理系は、R、G、Bのデジタル信号から所望の形式の画像信号を得る信号処理系
であり、R、G、Bの色信号を輝度信号Yおよび色差信号(R−Y)、(B−Y)にて表
されるYC信号などに変換する。
RGB画像処理回路131は、A/D変換器130を介して撮像素子106から受けた
3700×2800画素の画像信号を処理する信号処理回路であり、ホワイトバランス回
路、ガンマ補正回路、補間演算による高解像度化を行う補間演算回路を有する。
YC処理回路132は、輝度信号Yおよび色差信号R−Y、B−Yを生成する信号処理
回路である。この処理回路132は、高域輝度信号YHを生成する高域輝度信号発生回路
、低域輝度信号YLを生成する低域輝度信号発生回路、および色差信号R−Y、B−Yを
生成する色差信号発生回路で構成されている。輝度信号Yは、高域輝度信号YHと低域輝
度信号YLを合成することによって形成される。
記録再生系は、メモリ(記録媒体、不図示)への画像信号の出力と、ディスプレイユニ
ット107への画像信号の出力とを行う処理系である。記録処理回路133は、メモリへ
の画像信号の書き込み処理および読み出し処理を行う。再生処理回路134は、メモリか
ら読み出した画像信号を再生して、ディスプレイユニット107に出力する。
また、記録処理回路133は、静止画像および動画像を表すYC信号を所定の圧縮形式
(例えば、JPEG形式)にて圧縮するとともに、圧縮データを読み出した際に圧縮デー
タを伸張する圧縮伸張回路を有する。圧縮伸張回路は、信号処理のためのフレームメモリ
などを含み、このフレームメモリに画像処理系からのYC信号をフレーム毎に蓄積して、
それぞれ複数のブロック毎に読み出して圧縮符号化する。圧縮符号化は、例えば、ブロッ
ク毎の画像信号を2次元直交変換、正規化およびハフマン符号化することにより行われる
再生処理回路134は、輝度信号Yおよび色差信号R−Y、B−Yをマトリックス変換
して、例えばRGB信号に変換する回路である。再生処理回路134によって変換された
信号は、ディスプレイユニット107に出力され、可視画像が表示(再生)される。
再生処理回路134およびディスプレイユニット107は、Bluetoothなどの無線通信
回線を介して接続することができ、このように構成すれば、カメラで撮像した画像を離れ
たところからモニタすることができる。
一方、制御系の一部である操作検出回路136は、レリーズボタン120やファインダ
モード切り換えスイッチ123等の操作を検出する。また、カメラシステム制御回路13
5は、操作検出回路136の検出信号に応じてハーフミラー111やサブミラー122を
含むカメラ内の各部材の駆動を制御し、撮像の際のタイミング信号などを生成して出力す
る。
撮像素子駆動回路137は、カメラシステム制御回路135の制御の下に撮像素子10
6を駆動する駆動信号を生成する。情報表示回路142は、光学ファインダ内情報表示ユ
ニット180の駆動を制御する。
制御系は、外部操作に応じて撮像系、画像処理系および記録再生系における各回路の駆
動を制御する。例えば、制御系は、レリーズボタン120が押圧操作されたことを検出し
て、撮像素子106の駆動、RGB画像処理回路131の動作、記録処理回路133の圧
縮処理などを制御する。また、制御系は、ファインダ内情報表示回路142によって光学
ファインダ内に表示される情報における各セグメントの状態を制御する。
次に、焦点調節に関する説明を行う。カメラシステム制御回路135には、AF制御回
路140およびレンズシステム制御回路141が接続されている。これらの制御回路は、
カメラシステム制御回路135を中心にして各々の処理に必要とするデータを相互に通信
している。
AF制御回路140は、撮影画面上の所定の位置に設けられた焦点検出領域に対応する
焦点検出用センサ167の信号出力を受けることにより焦点検出信号を生成し、結像光学
系103の合焦状態(デフォーカス量)を検出する。
デフォーカス量が検出されると、このデフォーカス量を結像光学系103の一部の要素
であるフォーカシングレンズの駆動量に変換し、カメラシステム制御回路135を介して
レンズシステム制御回路141に送信する。
移動する物体に対しては、レリーズボタン120が押圧操作されてから実際の撮像動作
が開始されるまでのタイムラグを勘案して、適切なレンズ停止位置を予測した結果に基づ
いてフォーカシングレンズの駆動量を指示する。また、カメラ本体101内に設けられ、
物体の輝度を検出する輝度検出装置(不図示)の検出結果に基づいて、物体の輝度が低く
、十分な焦点検出精度が得られないと判定したときには、照明ユニット104又はカメラ
本体101に設けられた不図示の白色LEDや蛍光管によって物体を照明する。
レンズシステム制御回路141は、カメラシステム制御回路135から送られたフォー
カシングレンズの駆動量を受信すると、レンズ装置102内の不図示の駆動機構によって
フォーカシングレンズを光軸L1方向に移動させるなどの動作を行い、焦点調節を行う。
AF制御回路140において物体にピントが合ったことが検出されると、この検出情報
はカメラシステム制御回路135に伝えられる。このとき、レリーズボタン120が押圧
操作されていれば、上述したように撮像系、画像処理系、記録再生系により撮像制御が行
われる。
絞り143はレンズシステム制御回路141からの指令に応じて像面側に向かう被写体
光の光量を調節する。なお、カメラシステム制御135とレンズシステム制御回路141
は、レンズ装置102側のマウント部電気接点(通信ユニット)144aおよびカメラ本
体101側のマウント部電気接点144bを介して通信が行えるように構成されている。
図1から図5は、本実施例であるカメラシステムの縦断面図である。なお、レンズ装置
102については、この一部を示している。これらの図では、主にハーフミラー111お
よびサブミラー122の駆動機構(ミラー駆動機構)の動作を時系列で示している。なお
、図6および図7で説明した部材と同じ部材については同一符号を付す。
図3を用いてミラー駆動機構の構成について説明する。図3は、カメラが上述した第1
の光路状態にあるときの図を示している。
同図において、101はカメラ本体、102はレンズ装置、103aは結像光学系を構
成する複数のレンズのうち最も像面側に位置するレンズ、105はファインダ光学系のフ
ォーカシングスクリーンである。164は焦点検出ユニット121における光束の取り込
み窓となるコンデンサーレンズ、107はディスプレイユニットである。163は、ファ
インダ光学系の光路内に進退可能なアイピースシャッタ(遮光部材)である。この遮光部
材は接眼レンズ109a側からの光による撮像への影響を回避する部材である。
可動型のハーフミラー111は、不図示のハーフミラー受け板に保持されている。この
ハーフミラー受け板にはピン173、174が設けられており、ハーフミラー111およ
びピン173、174はハーフミラー受け板を介して一体となって移動可能となっている
170はハーフミラー駆動レバー、171はハーフミラー支持アームである。ハーフミ
ラー駆動レバー170は、回転軸170aに対して回転可能に支持されており、ハーフミ
ラー支持アーム171は、回転軸171aに対して回転可能に支持されている。
ハーフミラー駆動レバー170は、不図示の動力伝達機構を介して駆動源に連結されて
おり、駆動源からの駆動力を受けることにより回転軸170aを中心に回転することがで
きる。また、ハーフミラー支持アーム171は、接続部171bを介してミラーボックス
の対向する壁面側にある略同一形状の構造と接続されている。
ハーフミラー支持アーム171の先端に設けられた貫通孔171cには、不図示のハー
フミラー受け板に設けられたピン173が摺動可能に係合している。これにより、ハーフ
ミラー111は、ハーフミラー受け板を介して貫通孔171cを中心に回動可能となって
いる。また、ハーフミラー受け板のうちピン173とピン174の中間位置には、不図示
のトーションバネによって矢印A方向の付勢力が付与されている。
第1の光路状態(図3)においては、ミラーストッパ(ストッパ部材)160、161
が、撮影光路外であってハーフミラー111の移動軌跡内に進入した状態にある。この状
態にあるとき、ハーフミラー111は、トーションバネによる矢印A方向の付勢力を受け
ることにより、ミラーストッパ160、161に当接して位置決めされる。これにより、
ハーフミラー111は、撮影光路上に斜設された状態となる。
ここで、ピン173は、ハーフミラー駆動レバー170の第1カム面170bに当接し
ておらず、ピン174はハーフミラー駆動レバー170の第2カム面170cに当接して
いない。
また、サブミラー122は回転軸125周りの回転が抑制された状態で、ハーフミラー
111の背後に位置している。
上述した第1の光路状態において、結像光学系103から射出した光束のうちハーフミ
ラー111で反射した光束はファインダ光学系に導かれ、ハーフミラー111を透過した
光束はハーフミラー111の背後にあるサブミラー122で反射して焦点検出ユニット1
21に導かれる。
ミラーストッパ160、161がハーフミラー111の移動軌跡から退避したときや、
ハーフミラー駆動レバー170が図3中時計回りに回転したときには、不図示のトーショ
ンバネによる矢印A方向の付勢力により、ピン173はハーフミラー駆動レバー170の
第1カム面170bに当接し、ピン174はハーフミラー駆動レバー170の第2カム面
170cに当接する。
そして、ピン173、174はそれぞれ、ハーフミラー駆動レバー170の回転量に応
じて、第1カム面170bおよび第2カム面170cに沿って移動する。これにより、ハ
ーフミラー111の姿勢が変化する。
すなわち、ハーフミラー駆動レバー170の回転に連動してハーフミラー支持アーム1
71が回転する。そして、ハーフミラー駆動レバー170およびハーフミラー支持アーム
171にピン173、174を介して連結しているハーフミラー受け板が作動し、ハーフ
ミラー受け板とともにハーフミラー111が作動する。
図1から図5は、ハーフミラー111やサブミラー122の動作を示す図である。図1
は、上述した第2の光路状態を示し、図2は、第1の光路状態から第2の光路状態への移
行過程を示す。図4は、第1の光路状態から第3の光路状態への移行過程を示し、図5は
上述した第3の光路状態を示す。
第1の光路状態(図3)にあるとき、ハーフミラー111およびサブミラー122は、
上述したように結像光学系103から射出された物体光を、ファインダ光学系および焦点
検出ユニット121に導くように作用する。
また、第2の光路状態(図1)にあるときには、ハーフミラー111が結像光学系10
3から射出された物体光を、撮像素子106および焦点検出ユニット121に導くように
作用する。さらに、第3の光路状態(図3)にあるときには、ハーフミラー111および
サブミラー122が撮影光路から退避する。
次に、本実施例のカメラシステムにおける撮影シーケンスについて図8を用いて説明す
る。
ステップS1では、メインスイッチ119が操作(ON状態)されるまで待機し、操作
されることでステップS2に進む。ステップS2では、カメラ本体101内の各種電気回
路に電流を供給(起動)する。
ステップS3では、設定されているファインダモードを判別し、OVFモードに設定さ
れている場合にはステップS4に進み、EVFモードに設定されている場合にはステップ
S5に進む。
ステップS4では、光学ファインダ内情報表示ユニット180を駆動することにより、
光学ファインダ内に設けられた表示部に所定の情報を表示させる。このOVFモードでは
、接眼レンズ109を介して上記所定の情報とともに物体を観察することができる。
ステップS5では、ディスプレイユニット107に画像や所定の情報を表示させる。こ
のEVFモードでは、ディスプレイユニット107を介して上記所定の情報とともに物体
を観察することができる。
ここで、操作検出回路136によりファインダモード切り換えスイッチ123が操作さ
れたことを検出した場合には、ファインダモードを切り換える。例えば、OVFモードか
らEVFモードに切り換えられた場合には、撮像系および画像処理系の駆動により、ディ
スプレイユニット107に画像(物体像)が表示される。
ステップS6では、操作検出回路136の出力に基づいてレリーズボタン120が半押
し操作されるのを検出するまで、すなわち、SW1がON状態になるまで待機し、SW1
がON状態になることでステップS7に進む。
ステップS7では、被写体輝度の測定(測光動作)が行われるとともに、焦点検出ユニ
ット121において位相差検出方式による焦点調節状態の検出動作(焦点検出動作)が行
われる。
これらの検出結果は、カメラシステム制御回路135に送られ、露出値(シャッタ速度
および絞り値)およびデフォーカス量が演算される。そして、演算されたデフォーカス量
に基づいて、AF制御回路140およびレンズシステム制御回路141の制御により結像
光学系103のフォーカシングレンズを駆動してピント合わせを行う。また、演算された
絞り値に基づいて絞り143を駆動して光通過口の開口面積を切り換える。
ステップS8では、操作検出回路136の出力に基づいてレリーズボタン120が全押
し操作されているか否か、すなわち、SW2がON状態となっているか否かを判別する。
ここで、SW2がON状態になっていればステップS9に進み、OFF状態になっていれ
ばステップS6に戻る。
ステップS9では、ミラー駆動機構を駆動することにより、ハーフミラー111および
サブミラー122を第3の光路状態(図5)とする。ステップS10では、先に演算され
たシャッタ速度に基づいてシャッタ113を動作させることで撮像素子106を露光し、
ステップS11で画像処理系により高精細画像の取り込みを行う。
なお、上述した撮影シーケンスは高精細画像の撮影を行う場合であり、高速連続撮影を
行う場合には、上述したシーケンスとは一部異なるシーケンスとなる。すなわち、ハーフ
ミラー111およびサブミラー122は第2の光路状態(図1)となり、シャッタ113
はアパーチャを開いたままとなる。
このとき、結像光学系103からの光束は、ハーフミラー111により焦点検出ユニッ
ト121に反射される成分と、ハーフミラー111を透過する成分とに分けられる。そし
て、ハーフミラー111を透過した成分が、撮像素子106で受光されることで撮影が行
われる。連続撮影を行う際には、ミラー駆動機構を駆動することがないため、ハーフミラ
ー111は同じ状態(図1の状態)に保持される。
本実施例のカメラは、撮像した画像をディスプレイユニット107上でモニタしている
ときにも、焦点検出ユニット121において位相差検出方式による焦点調節状態の検出を
行うことにより、高速な焦点調節動作(フォーカシングレンズの合焦駆動)を行うことが
できるように構成されている。
次に、ファインダモードの切り換え動作について説明する。
カメラ内の電気回路が動作している間は、各操作スイッチの状態が操作検出回路136
を介して検出され、ファインダモード切り換えスイッチ123が操作されたことを検出す
ると、ファインダモード(OVFモードおよびEVFモード)の切り換え動作が直ちに開
始される(図8のステップS3)。
図9は、ファインダモードの切り換え動作を説明するためのフローチャートであり、以
下、このフローに沿って説明する。
ステップS100において、現在のファインダモードが検知され、ファインダモード切
り換えスイッチ123の操作によりOVFモードからEVFモードへ切り換えられたとき
には、ステップS101へ移行する。一方、ファインダモード切り換えスイッチ123の
操作により、EVFモードからOVFモードへ切り換えられたときにはステップS111
へ移行する。
まず、OVFモードからEVFモードに切り換えられた場合について説明する。
OVFモードにおいては、ハーフミラー111およびサブミラー122からなる光路分
割系が第1の光路状態(図3)となっている。EVFモードでは、光学ファインダに物体
光を導かないため、まず、ステップS101において、カメラシステム制御回路135は
、不図示の駆動源を駆動することによりアイピースシャッタ163を閉じ動作させる。す
なわち、アイピースシャッタ163を、レンズ109bおよびレンズ109c間における
ファインダ光路内に進入させる。
これは、EVFモードが設定されているときに接眼レンズ109を介して物体像が見え
なくなるのを撮影者がカメラの故障と誤解しないようにするためと、光学ファインダから
の逆入光が撮像素子106に入射することによりゴーストが発生するのを防ぐためである
ステップS102では、ファインダ内情報表示ユニット180の駆動制御により光学フ
ァインダ内の情報表示を非表示状態とする。これは、ステップS101において、すでに
アイピースシャッタ163を閉じ状態としているため、光学ファインダ内に情報表示を行
っても撮影者はこの表示を見ることができないからである。これにより、電力消費を軽減
して電池の消耗を抑えることができる。
ステップS103では、ミラー駆動機構を動作させることにより、ハーフミラー111
を第2の光路状態(図1)に移行させるのに備えて、サブミラー122をミラーボックス
の下部に退避させる(図1)。
ステップS104では、ミラーストッパ160、161をハーフミラー111の移動軌
跡上から退避させる。ミラーストッパ160、161が退避した後、ステップS105で
は、ミラー駆動機構によりハーフミラー駆動レバー170を反時計方向に回転させる。こ
れにより、ハーフミラー111は、不図示のトーションバネによる矢印A方向の付勢力を
受けることで、図2に示す状態を経て第2の光路状態(図1)となる。
ハーフミラー111が第2の光路状態にあるときには、結像光学系103からの光束の
うち一部の光束がハーフミラー111で反射して焦点検出ユニット121に導かれる。ま
た、残りの光束は、ハーフミラー111を透過して撮像素子106側に向かう。
第2の光路状態では、ハーフミラー111が、トーションバネによる矢印A方向の付勢
力を受けることにより、撮影光路外に配置されたミラーストッパ175、176に当接し
て位置決めされる。このとき、ピン173は、ハーフミラー駆動レバー170の第1カム
面170bに当接しておらず、ピン174は、ハーフミラー駆動レバー170の第2カム
面170cに当接していない。
ハーフミラー111の反射面の位置は、第1の光路状態においてサブミラー122の反
射面があった位置と略等しくなっている。このように構成することで、サブミラー122
(第1の光路状態)により焦点検出ユニット121に導かれる反射光と、ハーフミラー1
11(第2の光路状態)により焦点検出ユニット121に導かれる反射光とのズレを無く
し、焦点検出領域の位置がほとんど変化しないようにすることができる。
ここで、ハーフミラー111を透過した光束が撮像素子106上で結像されることで形
成される物体像のピント位置は、物体光がハーフミラー111を透過しない場合のピント
位置に比べて若干ずれることがある。このため、ステップS106では、ピント位置のず
れを補正するために、ピント補正モードを起動する。
第1の光路状態において、焦点検出ユニット121は、ハーフミラー111およびサブ
ミラー122が撮影光路から退避(第3の光路状態)したときに、物体像が撮像素子10
6上にシャープに結像するように焦点検出信号を出力している。
これに対して、第2の光路状態でピント補正モードがオン状態にあるときは、ハーフミ
ラー111を透過して撮像素子106上に投影された物体像がシャープに結像するように
焦点検出ユニット121の焦点検出信号を補正する。これにより、第2の光路状態でピン
ト補正モードが設定されている場合、第2の光路状態におけるフォーカシングレンズの合
焦位置は、焦点検出ユニット121の焦点検出信号を補正した分だけ、第3の光路状態に
おけるフォーカシングレンズの合焦位置に対してずれる。
したがって、EVFモードが設定されている状態においてレリーズボタン120が全押
し操作されて撮像動作がスタートし、第2の光路状態から第3の光路状態に切り換わると
きには、これと同期してシャッタ113の先幕駆動機構をチャージ(シャッタ113を閉
じ状態)するとともに、ピント補正モードにより物体像のピント位置を補正した分だけフ
ォーカシングレンズを元の位置(第3の光路状態における合焦位置)に戻す。その後、シ
ャッタ113を所定の時間だけ開いて撮像素子106による撮像を行う。
このように構成することにより、第2の光路状態においてディスプレイユニット107
に表示された画像に基づいてピントの状態を正確に確認した上で、第3の光路状態でピン
トの合った画像を撮像することができる。
ステップS107では、シャッタ113の先幕だけを走行させてバルブ露光状態にして
撮像素子116に連続的に物体光を導き、ディスプレイユニット107上に画像を表示す
るための撮像を可能にする。ステップS108では、ディスプレイユニット107の電源
を投入する。
ステップS109では、撮像素子106にて連続的に物体像を撮像し、ディスプレイユ
ニット107上でリアルタイム表示を開始し、一連のファインダ切り換え処理をリターン
する。
EVFモード(第2の光路状態)では、結像光学系103から射出された物体光がハー
フミラー111での屈折作用を受けるため、ディスプレイユニット107上にリアルタイ
ム表示される物体の電子画像は、第3の光路状態において実際に撮像される画像に比べて
僅かに上下方向にずれる。
図12は、第2の光路状態でディスプレイユニット107上に表示される画像と、第3の光路状態で実際に撮される画像とのズレを説明するための図である。
同図において、190は第2の光路状態で撮像される撮像範囲(太線の枠で囲まれた領
域)、すなわち、リアルタイム表示の際にディスプレイユニット107に出力可能な撮影
画像の範囲である。191は、第3の光路状態で撮像される撮像範囲である。
撮像範囲190と撮像範囲191は上下方向にシフトした関係にあり、その結果、ディ
スプレイユニット107には出力可能であるものの第3の光路状態で撮像されない領域1
90a、すなわち、撮像範囲190のうち撮像範囲191と重ならない領域が存在する。
そこで、再生処理回路134は、図13に示すように、図12の領域190aに相当する領域192を非表示状態とし、撮影範囲190全体をディスプレイユニット107で表示しないように処理する。これにより、ディスプレイユニット107には、撮像領域190のうち領域192をく領域が表示されることになる。こうすることによって、EVFモードでディスプレイユニット107に表示されているにもかかわらず実際には撮像されない領域190aが生じるという不具合を無くすことができる。
次に、ステップS100におけるファインダモードの判別により、EVFモードからO
VFモードへ切り換えるためにステップS111へ移行した場合について説明する。
初期状態のEVFモードにおいては、ハーフミラー111とサブミラー122からなる
光路分割系は第2の光路状態(図1)にあり、上述したようにディスプレイユニット10
7でリアルタイム表示が為されている。
ステップS111では、ディスプレイユニット107の電源をオフ状態にするとともに
、撮像素子106による撮像を停止する。ステップS112では、シャッタ113の後幕
を走行させてシャッタ113を閉じ状態とし、撮影に備えて先幕・後幕駆動機構をチャー
ジする。
ステップS113では、ハーフミラー111の移動を可能にするためにミラーストッパ
160、161をハーフミラー111の移動軌跡から退避させる。
ステップS114では、ハーフミラー駆動レバー170を図1中時計回りに回転させる
ことにより、光路分割系であるハーフミラー111およびサブミラー122を図2の状態
→図3の状態→図4の状態→図5の状態(第3の光路状態)となるように移動させる。
ハーフミラー駆動レバー170が時計方向に回転すると、ピン174は第2カム面17
0cに押し込まれて移動し、ピン173は第1カム面170bに押し込まれて移動する。
これにより、ハーフミラー支持アーム171が回転軸171aを中心に時計方向に回転す
るとともに、ハーフミラー111がピン173を中心に時計方向に回転する。
ステップS115では、ミラーストッパ160、161をハーフミラー111の移動軌
跡内に挿入させる。
第3の光路状態までハーフミラー111を移動させてからミラーストッパ160、16
1を挿入するので、ミラーストッパ160、161の挿入に際してハーフミラー111と
衝突することはなく、ハーフミラー111の位置を切り換える際(OVFモードおよびE
VFモード間の切り換え)の機構的信頼性を高くすることができる。
なお、本実施例ではハーフミラー111を第3の光路状態まで移動させているが、ミラ
ーストッパ160、161がハーフミラー111に衝突しなければよいため、ハーフミラ
ー111を第3の光路状態に相当する位置の近傍まで移動させてもよい。
ステップS116では、ハーフミラー駆動レバー170を図5中反時計回りに回転させ
ることにより、ハーフミラー111を第3の光路状態(図5)から図4の状態を経て第1
の光路状態(図3)とする。このとき、ハーフミラー111は、ミラー駆動機構内の不図
示のバネの付勢力を受けてミラーストッパ160、161に当接した状態となる。
ステップS117では、アイピースシャッタ163を開く。
ステップS118では、操作検出回路136からの出力に基づいてマニュアル(M)フ
ォーカスモードに設定されているか否かを判別し、マニュアルフォーカスモードであれば
ステップS107に移行し、マニュアルフォーカスモードではなくオートフォーカスモー
ドであれば、ステップ120に進む。
マニュアルフォーカスモードである場合には、焦点検出ユニット121を動作させる必
要がなく、背景のボケ具合の把握が光学ファインダよりも電子画像表示の方が正確にでき
るので、ディスプレイユニット107でのリアルタイム表示を行うステップS107に移
行する。
ステップS120では、焦点検出ユニット121に物体光を導くようにサブミラー12
2を所定の位置にセットする。すなわち、ミラーボックスの下部に収納(図5)されてい
るサブミラー122を回転軸125を中心に回転させることにより、ハーフミラー111
の背後に移動させる(図3)。
ステップS121では、光学ファインダ内情報表示ユニット180の駆動制御により所
定の情報をファインダ内に点灯表示し、一連のファインダ切り換え処理を終了する。
次に、焦点検出ユニット121と焦点検出のための信号処理について説明する。
図1から図5において、164はコンデンサーレンズ、165は反射ミラー、166は
再結像レンズ、167は焦点検出用センサである。
結像光学系103から射出し、ハーフミラー111(第2の光路状態のとき)又は、サ
ブミラー122(第1の光路状態のとき)で反射した光束は、ミラーボックス下部のコン
デンサーレンズ164に入射した後、反射ミラー165で偏向し、再結像レンズ166の
作用によって焦点検出用センサ167上に物体の2次像を形成する。
焦点検出用センサ167には少なくとも2つの画素列が備えられており、2つの画素列
の出力信号波形の間には、焦点検出領域上に結像光学系103によって形成された物体像
の結像状態に応じて、相対的に横シフトした状態が観測される。前ピン、後ピンでは出力
信号波形のシフト方向が逆になり、相関演算などの手法を用いてこの位相差(シフト量)
を、シフト方向を含めて検出するのが焦点検出(コントラスト検出方式)の原理である。
図10と図11は、AF制御回路140に入力された焦点検出用センサ167の出力信
号波形を表す図である。横軸は画素の並びを、縦軸は出力値を表している。図10は物体
像にピントが合っていない状態での出力信号波形を示し、図11は物体像にピントが合っ
た状態での出力信号波形を示す。
一般に、焦点検出のための光束は絞り開放の結像光束と同じではなく、結像光束の一部
を使用して焦点検出が行われる。すなわち、焦点検出には暗いFナンバーの光束が用いら
れる。また、機構の誤差を考慮すると、撮像素子106の位置と焦点検出用センサ167
の位置が厳密な意味で光学的に共役とはいえない。この結果、物体像にピントが合った状
態であっても、2つの出力信号波形の間には僅かの初期位相差Δが残る(図11)。
これは、先に説明した電子画像表示のピントをシャープにするためのピント補正モード
での補正(図9のステップS106)とは異なるものである。初期位相差Δの存在自体は
、これを2像の相関演算で検出された位相差から差し引けば真の位相差を知ることができ
るので、通常問題とはならない。
しかしながら、第1の光路状態におけるサブミラー122の反射面位置と、第2の光路
状態におけるハーフミラー111の反射面位置が機構精度上完全には一致しないという問
題があり、初期位相差Δも僅かに異なってくる。通常の部品加工精度では、およそ30μ
m程度は反射面がその法線方向にずれる可能性があり、この量を小さくしようとすると、
部品加工のためのコストが極めて高くなる。
そこで、第1の光路状態と第2の光路状態とで初期位相差Δをそれぞれ設定しておき、
光路状態に応じて初期位相差Δの値を変更する。例えば、第1の光路状態および第2の光
路状態における初期位相差Δをカメラシステム制御回路135内に設けられたメモリ13
5aに格納しておく。そして、ミラー(ハーフミラー111およびサブミラー122)の
位置を検出したり、ファインダモード(EVFモードおよびOVFモード)を検出したり
することで、第1の光路状態や第2の光路状態における初期位相差Δを読み出すことがで
きる。
このように構成することによって、何れの光路状態の場合にも良好な精度で焦点検出を
行うことが可能である。
このように、まず初期位相差の考え方を使って、1組の信号の同一性を判別することで
合焦状態の検知を行うことができる。また、相関演算を用いた公知の手法、例えば、上述
した特許文献5に開示されている手法を用いて位相差を検出することにより、デフォーカ
ス量を求めることができる。得られたデフォーカス量を結像光学系103のフォーカシン
グレンズを駆動すべき量に換算すれば、自動焦点調節が可能である。
この方法では、フォーカシングレンズを駆動すべき量があらかじめ分かるので、通常、
フォーカシングレンズの合焦位置への駆動はほぼ1回で済み、極めて高速な焦点調節が可
能である。
本実施例のカメラによれば、第2の光路状態においてディスプレイユニット107上で
物体像の電子画像表示を行う際にも、第1の光路状態と同様に焦点検出ユニット107に
おいて位相差検出方式による焦点調節状態の検出を行うことができ、高速な焦点調節動作
(フォーカシングレンズの合焦駆動)を行うことができる。また、第2の光路状態で連続
撮影や動画撮影を行うようにすることで、高速な焦点調節動作が可能となる。しかも、上
述した特許文献4のように焦点検出ユニットを、レンズ装置およびカメラ本体にそれぞれ
設ける場合に比べてカメラの小型化を図ることができるとともに、コスト高になるのを防
止することができる。
なお、本実施例では、第2の光路状態(図1)において結像光学系103からの射出光
をハーフミラー111により焦点検出ユニット121に導き、焦点検出ユニット121で
位相差検出方式による焦点調節だけを行っているが、これに加えてハーフミラー111を
透過した光を用いて撮像素子106でコントラスト検出方式による焦点調節を行うように
してもよい。
例えば、まず位相差検出方式による焦点調節によりフォーカシングレンズを合焦位置の
近傍に移動させるとともに、コントラスト検出方式による焦点調節によりフォーカシング
レンズを合焦位置に停止させることができる。これにより、フォーカシングレンズを合焦
位置近傍まで素速く移動させることができるとともに、合焦位置の精度を高めることがで
きる。
また、本実施例ではレンズ装置102およびカメラ本体101からなるカメラシステム
について説明したが、レンズ装置およびカメラ本体が一体で構成されているカメラについ
ても本発明を適用することができる。この場合、図7のレンズシステム制御回路141は
不要となり、カメラシステム制御回路135によってレンズシステム制御回路141の制
御動作が行われる。
カメラ本体101には、焦点距離の異なる複数のレンズ装置102が着脱可能であるこ
とは上述のとおりである。したがって、当該装着されたレンズ装置102に対しては、本
実施例で説明したようなカメラ本体101であるか、従来のカメラ本体であるかによって
、カメラシステム制御回路135から送信されてくる信号が異なる。
すなわち、本実施例で説明したようなカメラ本体101との装着の場合、カメラシステ
ム制御回路135とレンズシステム制御回路141との間では次のような制御を行うため
の通信が行われる。
カメラシステム制御回路135から第2の光路状態(第2のモード)を示す信号を受け
たレンズシステム制御回路141は、絞り143の絞り開口を制御する。これは、従来の
カメラ本体を用いた場合では、測光や撮影のために絞りを絞り込んでいるのに対し、本実
施例でのカメラ本体101を用いた場合では、ディスプレイユニット(画像表示ユニット
)107上に画像を表示するために露光量を調節するためである。また、従来のカメラ本
体を用いたときの自動ピント調節や、本実施例のカメラシステムにおいて、レンズ制御回
路141がカメラシステム制御回路135から第1の光路状態(第1のモード)を示す信
号を受けた場合における自動ピント調整は、絞り開放で行う。
これに対し、本実施例のカメラシステムでは、第2の光路状態で絞り143を絞り込み
中であっても、焦点検出ユニット121での検出結果に基づく結像光学系103でのピン
ト調整を許可する。そして、本実施例のカメラシステムでは、第2の光路状態で絞り開口
を変化させて撮影(例えば、連続撮影や動画撮影)を行った後に、絞り143の絞り開口
を、ディスプレイユニット107上に画像を表示させるための状態に復帰させる。
本実施例によれば、結像光学系103からの光束をファインダ光学系に導く場合(第1
の光路状態)や撮像素子に導く場合(第2の光路状態)には、ともに上記光束を焦点検出
ユニット121にも導くようにしている。これにより、ファインダ光学系を介して物体像
を観察するときはもちろんのこと、撮像素子により物体像を撮像する場合(例えば、連続
撮影や動画撮影を行う場合)であっても、焦点検出ユニット121において位相差検出方
式による焦点調節状態の検出を行うことができる。
このため、撮像素子106により物体像を撮像する際、コントラスト検出方式により焦
点調節状態の検出を行う場合(従来)に比べて焦点調節動作を素速く行うことができる。
しかも、上述した特許文献4のように焦点検出ユニットを2つ備える必要もないため、装
置の大型化やコストアップを防止することができる。
また、撮像素子106により撮像された画像をディスプレイユニット107に表示して
、この画像を観察する場合でも、上述したように焦点調節動作を素速く行うことができる

(実施例2)
本発明の実施例2であるカメラシステムについて説明する。
実施例1では、第1の光路状態から直接、第2の光路状態に移行させているとともに、
第2の光路状態から第1の光路状態に移行させる際には、第3の光路状態を経るようにし
ている。
これに対して、本実施例では、第1の光路状態および第2の光路状態間で切り換えると
きには、第3の光路状態を経るようになっており、この点で実施例1と異なっている。以
下、実施例1と異なる部分について説明する。
なお、分割光学系(ハーフミラー、サブミラーおよびミラー駆動機構)以外の他のカメ
ラの構成については、実施例1におけるカメラの構成と概ね同様であり、実施例1で説明
した部材と同じ部材については同一符号を用いる。
図14は、本実施例における分割光学系の動作を説明するための図である。同図におい
て、(A)は第1の光路状態、(C)は第3の光路状態、(E)は第2の光路状態を示す
図である。また、(B)は第1の光路状態から第3の光路状態への移行過程を重ね書きし
た図、(D)は第3の光路状態から第2の光路状態への移行過程を重ね書きした図である
これらの図において、L2は結像光学系103の光軸、206は撮像素子(受光面)、
211は可動式のハーフミラー、222はサブミラー、201は遮光板である。202は
ミラーストッパであり、ハーフミラー211と当接することでハーフミラー211を第1
の光路状態に保持する。203はミラーストッパであり、ハーフミラー211と当接する
ことでハーフミラー211を第2の光路状態に保持する。これらのミラーストッパ202
、203は、実施例1と異なりカメラ本体内に固定されている。
図14(A)に示す第1の光路状態において、ハーフミラー211は光軸L2上に斜設
されており、不図示のバネの付勢力を受けてミラーストッパ202に当接することで位置
決めされている。また、ハーフミラー211の背後には、サブミラー222が位置してい
る。
この第1の光路状態は、実施例1と同様にカメラがOVFモードに設定されているとき
の状態であり、ファインダ光学系を介して物体像を観察することができるとともに、焦点
検出ユニット121において位相差検出方式による焦点調節状態の検出を行うことができ
る。
光軸L2に沿って図中左側に位置する結像光学系103からハーフミラー211に入射
した光束は、一部がハーフミラー211の表面でカメラ上方(図中上方)に反射してファ
インダ光学系に導かれる。また、残りの光束はハーフミラー211を透過して、ハーフミ
ラー211の背後に位置するサブミラー222でカメラ下方(図中下方)に反射して焦点
検出ユニット121に導かれる。
図14(C)に示す第3の光路状態において、ハーフミラー211およびサブミラー2
22は、結像光束をけらないカメラ上方の位置に退避している。このとき、遮光板201
は、ハーフミラー211のうちサブミラー222と重ならない領域を覆っており、サブミ
ラー222とともにファインダ光学系からの逆入光を遮光している。これにより、ファイ
ンダ光学系からの逆入光が撮像素子206に入射するのを防止して、ゴーストが発生する
のを防止することができる。
図14(E)に示す第2の光路状態において、ハーフミラー211は光軸L2上に斜設
されており、不図示のバネの付勢力を受けてミラーストッパ203に当接することで位置
決めされている。一方、サブミラー222は、遮光板201とともにカメラ上方に位置し
ており、撮影光路から退避している。
この第2の光路状態は、実施例1と同様にカメラがEVFモードに設定されているとき
の状態であり、ディスプレイユニット107を介して物体像を観察することができるとと
もに、焦点検出ユニット121において位相差検出方式による焦点調節状態の検出を行う
ことができる。
光軸L2に沿って図中左側に位置する結像光学系103からハーフミラー211に入射
した光束は、一部がハーフミラー211の裏面でカメラ下方に反射して焦点検出ユニット
121に導かれる。また、残りの光束はハーフミラー211を透過して、撮像素子206
に入射する。
第1の光路状態(A)から第3の光路状態(C)への移行動作は、図13(B)に示す
ように一般的な一眼レフカメラのミラーアップ動作とほとんど変わらない。すなわち、ハ
ーフミラー211は、この表面がカメラ上方を向くように回転するとともに、サブミラー
222は、この反射面がカメラ上方を向くように回転する。このとき、サブミラー222
は、ハーフミラー211に沿う位置まで移動する。
なお、第3の光路状態(C)から第1の光路状態(A)への移行動作は、上述した動作
と逆の動作となる。また、上述したハーフミラー211およびサブミラー222の動作は
、例えば、モータの駆動力をギア列を介してカムに伝達させ、カムを回転させることによ
って、カムと係合するハーフミラー211およびサブミラー222のピンを移動させるこ
とで行うことができる。
一方、第3の光路状態(C)から第2の光路状態(E)への移行動作は、光軸L2と略
平行に配置されたハーフミラー211が、ハーフミラー211の後端部、つまり撮像素子
206に近い側から下がり始めて、ミラーストッパ203に当接する。このとき、ハーフ
ミラー211の裏面が、撮像光学系103側を向くようになっている。
ハーフミラー211の位置は、第1の光路状態におけるサブミラー222の位置と略一
致している。ここで、本実施例では、実施例1とは異なり、ハーフミラー211の反射面
が撮像素子206側に位置しているため、ハーフミラー211による偏向後の光軸が第1
の光路状態における焦点検出ユニット121への入射光軸に一致するようにハーフミラー
211の位置が決定される。
このように構成することによって、第1の光路状態および第2の光路状態で焦点検出領
域の位置がほとんど変化しないようにすることができる。
本実施例では、第1の光路状態と第2の光路状態とを切り換えるときに、図14(B)
〜(D)の状態を経由しているため、ミラーストッパ202、203を実施例1のように
可動式(ミラーの移動軌跡に対して進退する構造)にする必要がない。また、ハーフミラ
ー211およびサブミラー222の動作がミラーストッパ202、203により妨げられ
ることもないため、第1の光路状態および第2の光路状態間の切り換えを行う際における
機構的信頼性を確保することができる。
本実施例のカメラによれば、第2の光路状態においてディスプレイユニット107上で
物体像の電子画像表示を行う場合にも、第1の光路状態と同様に位相差検出方式による焦
点調節状態の検出を行うことができるため、高速な焦点調節動作(フォーカシングレンズ
の合焦駆動)を行うことができる。また、第2の光路状態で連続撮影や動画撮影を行うよ
うにすることで、高速な焦点調節動作が可能となる。しかも、上述した文献4のように焦
点検出ユニットをレンズ装置およびカメラ本体のそれぞれに設ける必要もないため、カメ
ラの小型化を図ることができるとともに、コスト高になることもない。
なお、実施例1および実施例2では、カラー画像を得るカメラを例に挙げたが、本発明
はこれに限定されるものではなく赤外線撮像機器やモノクロカメラ、撮像機能を備えた双
眼鏡などにも適用できることはいうまでもない。
カメラシステムの縦断面図である。 カメラシステムの縦断面図である。 カメラシステムの縦断面図である。 カメラシステムの縦断面図である。 カメラシステムの縦断面図である。 カメラシステムの概略構成を示す図である。 カメラシステムの電気的構成を示すブロック図である。 カメラシステムの撮影シーケンスを説明するためのフローチャートである。 ファインダモードの切り換え動作を説明するためのフローチャートである。 焦点検出用センサの出力信号の波形を表す図である。 焦点検出用センサの出力信号の波形を表す図である。 リアルタイム表示の電子画像表示に出力可能な視野と、撮像される視野との関係を表す図である。 リアルタイム表示の電子画像表示に出力可能な視野と、撮像される視野との関係を表す図である。 実施例2における光路分割系の動作を説明するための図である(A〜E)。
符号の説明
103:結像光学系
106:撮像素子
109a〜109c:レンズ
111:ハーフミラー
121:焦点検出ユニット
122:サブミラー

Claims (2)

  1. 撮影レンズからの光束により形成された物体像を撮像する撮像素子と、
    前記撮影レンズからの光束が導かれ、位相差検出方式により前記撮影レンズの焦点調節状態を検出する焦点検出ユニットと、
    前記撮影レンズからの光束の一部を反射し、残りの光束を透過するミラー部材と、
    前記撮像素子の出力を用いて取得した画像データを表示する画像表示手段とを有し、
    前記ミラー部材は、前記ミラー部材で反射した光束を前記焦点検出ユニットに導くとともに前記ミラー部材を透過した光束を前記撮像素子に導く第1の状態と、前記ミラー部材が前記撮影レンズからの光束の光路から退避して前記撮影レンズからの光束を前記撮像素子のみに導く第2の状態とに切り換えられ、
    前記ミラー部材が前記第1の状態にあるときに前記撮像素子の出力を用いて取得した画像データを前記画像表示手段に表示する場合に、前記物体像のうち前記第1の状態にて前記撮像素子により撮像され、前記第2の状態にて前記撮像素子により撮像されない領域を表示しないように該画像データの表示を制御することを特徴とする撮像装置。
  2. 撮影レンズからの光束により形成された物体像を撮像する撮像素子と、
    前記撮影レンズからの光束が導かれ、位相差検出方式により前記撮影レンズの焦点調節状態を検出する焦点検出ユニットと、
    前記撮影レンズからの光束が導かれるファインダ光学系と、
    前記撮影レンズからの光束の一部を反射し、残りを透過するミラー部材と、
    前記撮像素子の出力を用いて取得した画像データを表示する画像表示手段とを有し、
    前記ミラー部材は、前記ミラー部材で反射した光束を前記ファインダ光学系に導くとともに前記ミラー部材を透過した光束を前記焦点検出ユニットに導く第1の状態と、前記ミラー部材で反射した光束を前記焦点検出ユニットに導くとともに前記ミラー部材を透過した光束を前記撮像素子に導く第2の状態と、前記ミラー部材が前記撮影レンズからの光束の光路から退避して前記撮影レンズからの光束を前記撮像素子のみに導く第3の状態とに切り換えられ、
    前記ミラー部材が前記第2の状態にあるときに前記撮像素子の出力を用いて取得した画像データを前記画像表示手段に表示する場合に、前記物体像のうち前記第2の状態にて前記撮像素子により撮像され、前記第3の状態にて前記撮像素子により撮像されない領域を表示しないように該画像データの表示を制御することを特徴とする撮像装置。
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