JP4194400B2 - 高強度含水ゲルおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた機械特性を有する高強度含水ゲルに関し、詳細には、圧縮強度のみならず、特に引張破断強度及び破断伸びに優れ、伸縮性を有する高強度含水ゲルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、含水ゲルは圧縮強度に優れるが、破断強度に劣ることが知られている。つまり含水ゲルは押す力には強く、重量物を乗せても破壊されにくいが、引張ると千切れやすい性質を示す。このため、ゲル体には補強の為に網状の不織布や織布を埋設することが常識となっている。しかし、補強材を入れることで引張り強度が増大する反面、伸縮性や屈曲性などの自由度が低下することは否めなかった。
【0003】
これに対して、シリコンゲルやウレタンゲルとして知られるゲル体の中には、圧縮強度や引張強度のような機械的強度に優れるものもあり、防振材や各種パッキン等に使用されている。しかしこれらのゲルは、含水ゲルとは異なり、水分呼吸性を有していない。そのため、長時間皮膚に接触させて使用した場合に、蒸れによるカブレが生じる危険性が高い。また、水分を含有しないため、導電性の付与が困難である。シリコンゲルやウレタンゲルに導電性を付与するためには、カーボンを混錬する等の方法が取られるが、カーボンの分散にむらが生じるため電荷の分布が不均一であるという欠点が存在する。一部のウレタンゲルでは、電解質をゲル骨格内に強制的にドーピングする手法も実施されているが、インピーダンスが高いため、本願の目的の一部である生体電極や電池材料、工業計測用の電極材として用いることは困難である。
【0004】
含水ゲルの中で、幾分機械的強度を有している例として、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略称する)含水ゲルが挙げられる。PVAは生体適合性、安全性、化学的安定性に優れていることが知られている。しかし、PVA含水ゲルはそれ単体であると耐熱性に問題があるため、凍結解凍を繰り返したり(例えば特許文献1)、ホルマール化した後にガンマ線等の放射線照射により化学的架橋を導入すること(例えば特許文献2)で解決を図っている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−73691号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平7−25941号公報
【0007】
この他、極性溶媒と貧溶媒の混合溶媒中にPVA系重合体を溶解してゲルを形成した後水置換して得られる含水ゲルがある(特許文献3)。
【0008】
【特許文献3】
特開平5−245138号公報
【0009】
また、電解質などの添加が容易で、かつ、ゲル中の成分の濃度と架橋密度が制御可能な含水ゲルとして、ポリアクリルアミド系の導電性高分子ゲルならびに粘着性高分子ゲルが提供されている(特許文献4)。これらの高分子ゲルは、ポリアクリルアミド系高分子中に、水および湿潤剤を主成分として電解質塩が均質に含有された事を特徴とし、アクリルアミド系の重合性単量体、架橋性単量体、水、多価アルコール、および電解質塩を含み、上記の水および多価アルコールを主成分としたモノマー配合液を重合架橋する製法を特徴としている。
【0010】
【特許文献4】
特許第2812863号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1及び特許文献2の技術は、製造工程が複雑であったり、特別な設備が必要であったり、皮膚刺激性に問題があるホルマリンを使用する等の問題があったため、実用化に至っていないのが現実である。
【0012】
また、これらの含水ゲルは、ある程度の高強度を有している反面、ゲル中の成分濃度と架橋密度を制御する事がほぼ不可能に等しく、あらかじめ設計した物性を有する含水ゲルを特に品質面で安定的に製造するということは非常に困難な作業であった。例えば、特許文献1の含水ゲルは、いわゆる物理架橋のゲル体であるため、架橋密度の定量的制御が実質不可能であり、ゲル形成段階で既にばらつきが発生する。特許文献2の含水ゲルは、ゲル製造後に、ホルマリンを除去するために大量の水で洗浄する。この時、大量の水と接触するためにゲルの含水率が変わり、ロットごとに品質がばらつく可能性が高い。
【0013】
また特許文献3の含水ゲルも、ゲル形成後の水置換の段階で、含水量を安定させる事が非常に困難である。
【0014】
他方、特許文献4の含水ゲルは、電解質などの添加が容易で、ゲル中の成分の濃度と架橋密度が制御可能ある点で好ましいゲルであるが、含水ゲル特有の引張強度が弱いという弱点を有しており、補強材を無くしては取扱が困難であり、逆に、補強材を使用した場合は伸縮性に劣るものしか得られなかった。
【0015】
本発明は、電解質などの添加が容易で、ゲル中の成分濃度と架橋密度が制御可能であって、破断強度、引張強度などの機械的特性に優れるとともに、伸縮性を有する高強度含水ゲルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意検討した結果、分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を1つ有する重合性単量体と分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を2つ以上有する架橋性単量体を共重合架橋した高分子マトリックス内に、少なくともポリビニルアルコール系重合体を溶解した水が保持されており、引張破断強度が10kPa以上、破断伸びが350〜1000%であることを特徴とする高強度含水ゲルを採用した。
【0017】
また本発明は、少なくとも、▲1▼分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を1つ有する重合性単量体と、▲2▼分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を2つ以上有する架橋性単量体と、▲3▼ポリビニルアルコール系重合体と、▲4▼水と、▲5▼重合開始剤とを均一に混合溶解したモノマー配合液に、加熱または光照射をすることにより前記重合性単量体と前記架橋性単量体を重合架橋させ、少なくとも前記ポリビニルアルコール系重合体及び水を保持した高分子マトリックスを形成することを特徴とする高強度含水ゲルの製造方法である。
【0018】
通常、ゲル体のマトリックス構造のままで、ゲルの強度を上昇させるためには、架橋密度を高くするか、樹脂濃度を増やすしか方法がない。しかし、単純に架橋密度や樹脂濃度を増大させただけでは、見かけ上の腰強度は改善されるものの、硬く、脆いゲルとなり、柔軟性や伸縮性が損なわれてしまう。
【0019】
高強度のゲルを作成するためには、比較的架橋密度が低いマトリックスに、これとは異なるマトリックスを相互貫通させたIPN(Interpenetrating Polymer Network)構造を形成する事が効果的であると考えたが、IPNを形成するためには、一旦重合架橋したマトリックスに新たな重合性単量体と架橋性単量体を含浸させ、再度重合架橋を行なうという複雑な操作を行なうか、特殊なプレポリマーを用いるなど特殊で複雑な工程を必要とする。
【0020】
また、相互に貫通した各々のポリマーが各々架橋構造を有し、ゲル内部での架橋密度が総体的に上昇する事により、腰強度の増大と共に脆さが発現し、伸縮性に劣るゲル体になる可能性がある。
【0021】
従って、発明者らは、S―IPN(Semi-Interpenetrating Polymer Network)構造を導入することによる含水ゲルの高強度化を目差し、鋭意研究を重ねた。S―IPNとは、架橋されたポリマーマトリックスを貫通する架橋されていないポリマーを有する構造である。含水ゲルにおいては、重合性単量体と架橋性単量体を共重合架橋させることで基本となるポリマーマトリックスを形成すると共に、水溶性のポリマーが先に述べたポリマーマトリックスを無架橋の状態で貫通する必要がある。
【0022】
水溶性合成ポリマーとして、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、PVA等、また、天然高分子としては、セルロース、デンプン、キチン、キトサン、アルギン酸、ヒアルロン酸などの多糖類が存在する。また、これら天然高分子を変成し、水溶性を改良したものとしてCMC(カルボキシメチルセルロース)又はその塩、HEC(ヒドロキシエチルセルロース)等などが挙げられる。
【0023】
これらの直鎖状ポリマーの添加を試みたが、一部の天然高分子は水に対する溶解性が低いため使用不可能であった。また、水溶性があり含水ゲルに添加が可能であったとしても、ほとんどのポリマーが高強度化の効果を示さなかった。
【0024】
しかし、発明者らは上記ポリマーの中で唯一PVAを添加した含水ゲルのみが特異的な特性を示すことを見出し、本発明に至った。
【0025】
本発明の高強度含水ゲルは、上記の構成であるため、電解質などの添加が容易で、ゲル中の成分濃度と架橋密度が制御可能であって、破断強度、引張強度などの機械的特性に優れるとともに、従来にない伸縮性を発揮する。
【0026】
なお、本発明の含水ゲルの好ましい態様として、引張破断強度は10kPa以上(10〜100kPa)、破断伸びが350%以上(350〜1000%)であり、さらに圧縮強度も100kPa以上の機械的特性を備えている。一方、破断伸びは最大1000%、好ましくは最大600%である。
【0027】
【発明の実施の形態】
(重合性単量体)
本発明に使用できる重合性単量体とは、分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を1つ有し、かつ、水溶性を有する単量体であれば特に制限されない。ここに、水溶性とは100gの水に10g以上溶解することを意味する。例えば、CH2=CR1CONR2R3(R1:H又はCH3、R2およびR3:CnH2n+1(nは0〜4の整数))の構造に代表される(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等のアクリルアミド誘導体、CH2=CR1COOR4(R1:H又はCH3、R4:−(CH2CH2O)m−CnH2n+1(mは1〜20の整数、nは0〜4の整数))の構造に代表されるポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の水溶性アクリルエステル、ビニルピロリドン、ビニルアセトアミド、ビニルホルムアミド等のビニルアミド誘導体、アリルアルコール等の非イオン性単量体のほか、(メタ)アクリル酸又はその塩、ターシャリーブチルアクリルアミドスルホン酸等のスルホン酸基含有アニオン性単量体又はその塩、ジメチルアミノメチルプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基又はアンモニウム基含有カチオン性単量体等の単独または複数を使用することが可能である。
【0028】
これらの中で、重合反応性が良好なことから、アクリルアミド誘導体、または、水溶性アクリルエステルを使用する事が好ましく、中でも、アクリルアミド誘導体を使用することが重合反応性の点と、含水ゲル中の他の成分との親和性が良好なことから、より好ましい。
【0029】
本発明の含水ゲルに含まれる重合性単量体の濃度は、含水ゲル全量100重量部に対して13〜30重量部(13〜30重量%)であることが好ましい。重合性単量体の濃度を13重量部未満にして含水ゲルを作成した場合、ゲル中の高分子マトリックスの密度が低いため、十分に腰強度の大きなゲル体を得ることが出来ない。一方、重合性単量体の濃度が30重量部を超える場合は、ゲルの腰強度が高くなる反面、柔軟性が損なわれると同時に、脆いゲルとなる。
【0030】
(架橋性単量体)
本発明で使用される架橋性単量体としては、分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を2つ以上有する架橋性単量体であれば特に限定されないが、本発明の高強度含水ゲルでは、N,N‘−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N‘−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリグリセリンジ(メタ)アクリレート等の多官能アクリル誘導体を使用することが好ましい。
【0031】
ゲル中の架橋性単量体の濃度は含水ゲル全量100重量部に対して0.001〜0.3重量部(0.001〜0.3重量%)であることが好ましく、0.01〜0.2重量部であることがより好ましい。架橋性単量体の濃度が0.3重量部を超えた場合、高分子マトリックスの架橋密度が高くなりすぎ、腰強度が高い反面、脆いゲル体となり、引張や圧縮による切断及び破壊が生じやすくなる。一方、架橋性単量体の濃度が0.001重量部未満では架橋密度が低くなりすぎるため、ゲル体が得られない。
【0032】
(ポリビニルアルコール系重合体)
本発明で使用されるポリビニルアルコール系重合体は、直鎖状高分子で構成されていることが重要である。直鎖状高分子のポリビニルアルコール系重合体を溶解した水が高分子マトリックス内に保持されることによって、はじめて機械的強度が改善される。
【0033】
本発明で使用されるポリビニルアルコール系重合体の重合度は、粘度平均重合度において500〜3000であることが好ましい。重合度が500未満の場合は、機械的強度向上の効果が得られず、逆に、重合度が3000を超える場合は、ゲル作成時に調製するモノマー配合液に溶解する際、粘度上昇が著しく、均一な配合液が調製できないため好ましくない。
【0034】
また、本発明で使用されるポリビニルアルコール系重合体のケン化度は80〜98%であることが好ましい。ケン化度が80%未満であると、配合液調製時の溶解性は向上するが、得られた含水ゲルの安定性が低下するため好ましくない。逆に、ケン化度が98%を超えると、溶解性が極端に低下し、配合液調製が困難であるため好ましくない。
【0035】
ゲル中に含まれる上記ポリビニルアルコール系重合体は、前記重合性単量体と前記架橋性単量体とが共重合架橋した高分子マトリックス100重量部に対して、0.15〜30重量部であることが好ましい。0.15重量部未満の添加量では、機械的強度の改善が見込まれない。また、30重量部を超える濃度で添加した場合は、ポリビニルアルコール系重合体がゲル中の溶媒成分に溶解しきれず、析出や溶け残りが発生し、均一なゲル体が得られない。
【0036】
(水)
ゲル中に含まれる水は、前記高分子マトリックス100重量部に対して、40〜460重量部であることが望ましい。水の濃度が40重量部未満の場合、機械的強度を改善するに十分なポリビニルアルコール系重合体を溶解するのが困難である。一方、水の濃度が460重量部を超えてゲル体を作成した場合、ポリビニルアルコール系重合体の溶解は容易である反面、高分子マトリックスが保持可能な水分量を大きく超えるため、乾燥による物性変動が生じやすくなる。
【0037】
(多価アルコール)
本発明の含水ゲルは、保湿性、可塑性を向上させるために多価アルコールを含有させることが好ましい。多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオールなどのジオールの他、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリセリン等の多価アルコール縮合体、ポリオキシエチレングリセリン等の多価アルコール変成体等が使用可能であるが、常温で液状、詳細には、ゲル体を実際に使用する温度領域(例えば室内で使用する場合は20℃前後)で液状の多価アルコールを使用することが好ましい。
【0038】
ゲル中に含まれる多価アルコールの濃度は、前記高分子マトリックス100重量部に対して0〜580重量部で使用することができる。中でも、100〜580重量部用いた場合は、得られたゲル体に保湿性を付与し、乾燥による物性変化を抑え、ゲル体本来の柔軟性をより長時間発揮させることができる。多価アルコールの濃度が580重量部を超える場合は、相対的に水分量が少なくなりすぎ、PVAを溶かし込む事が困難になり、本願の目的とする高強度な含水ゲル体が得られない。
【0039】
(電解質)
本発明の含水ゲルに電解質を添加する事により導電性のゲル体が得られる。例えば、心電図電極や低周波治療器、各種アース電極などの生体電極として使用する場合は比抵抗が10kΩ・cm以下であることが好ましい。
【0040】
電解質としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属やマグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属のハロゲン化物、炭酸、硫酸、リン酸等の鉱酸の塩の他、有機酸から誘導される塩やアンモニウム塩などが使用可能で、中性〜弱酸性であるものが好ましい。
【0041】
ゲル中の電解質濃度は、含水ゲル全量(100重量部)に対して0.5〜10重量部であることが好ましい。電解質濃度が0.5重量部未満の場合は、ゲル体を低インピーダンス化する事が出来ず、実質、電解質を添加しない場合との差が出ない。逆に、電解質濃度が10重量部を超える場合はゲル中に均一に溶解できず、塩が析出したり、溶け残りが生じたりすることになる。
【0042】
(製造方法)
本発明の高強度含水ゲルは、▲1▼分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を1つ有する重合性単量体と、▲2▼分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を2つ以上有する架橋性単量体と、▲3▼ポリビニルアルコール系重合体と、▲4▼水と、▲5▼重合開始剤とを均一に混合溶解したモノマー配合液に加熱または光照射することにより前記▲1▼と▲2▼を重合架橋させることにより得られる。モノマー配合液は液状のため、例えば成形された樹脂型などに流し込んで重合架橋させると、任意の形状のゲル体を作る事が出来る。また、一定の間隔に保持した2枚のフィルムの間に配合液を流し込んで重合架橋させれば、シート状のゲル体が得られる。
【0043】
(重合開始剤)
重合開始剤は特に限定されないが、加熱により重合架橋させる場合は、アゾビスシアノ吉草酸やアゾビスアミジノプロパン2塩酸塩等のアゾ重合開始剤を用いることができる。また、光の照射によって重合させる場合は、アゾ系、アセトフェノン系をはじめとする公知の光重合開始剤を使用する事が可能である。また、これらの開始剤の複数を混合し、光の照射と加熱を同時に行なっても良い。
【0044】
また硫酸第1鉄やピロ亜硫酸塩等の還元剤と過酸化水素やペルオキソ2硫酸塩等の過酸化物からなるレドックス開始剤等も用いることができる。これらのレドックス開始剤を用いる場合、加熱をしなくても反応を行なう事が可能であるが、残存モノマーの低減化や反応時間の短縮のため、加熱を行なうことが好ましい。
【0045】
また、電子線やガンマ線など放射線を照射することによる重合架橋も可能であるが、放射線照射のための特殊な設備を要するため好ましくない。本発明の含水ゲルは、このような特殊な製造方法以外で得る事が可能である。
【0046】
前記製造方法を用いると製造工程が簡素であり、連続生産も可能であるため、非常に経済的であると同時に、安定した物性のゲル体を得る事が可能である。
【0047】
(その他の成分)
本発明における含水ゲルは、必要に応じて、防腐剤、殺菌剤、防徴剤、防錆剤、酸化防止剤、安定剤、香料、界面活性剤、着色剤等や、抗炎症剤、ビタミン剤、美白剤その他の成分乃至薬効成分を添加し、これらを1又は2種以上をPVAと共に水に溶解及び又は分散させることができる。薬効成分を添加する方法としては、あらかじめ配合液に溶解又は分散させ、高分子マトリックスを形成する方法と、一旦生成した含水ゲルに後から添加する方法が挙げられる。これらのうち前者の方法は、ラジカル重合反応を伴うゲル生成時に、薬効成分がラジカルに攻撃され、薬効を失う場合があるため、後者の方法による薬効成分添加の方がより好ましい。
【0048】
本発明の含水ゲル体は、通常のPVAゲル体とは異なり、樹脂骨格の濃度と架橋密度、含水量、多価アルコール濃度の他、各種成分の濃度を設定し得るため、得られたゲル体の物性を任意に設計する事が可能である。
【0049】
また本発明のゲル体は、前記高分子マトリックス内に、少なくともポリビニルアルコール系重合体を溶解した水、或いは水と多価アルコールの混合液が保持されており、引張破断強度が10kPa以上、破断伸びが350〜1000%であるため、従来のゲル体では達成できなかった引張に強く、伸びも大きい。従って、従来の様に、補強の為に網状の不織布や織布をゲル体中に埋設しなくてよく(但し、埋設することもできる。)、伸縮性や屈曲性などの自由度が向上する。また本発明のゲル体は圧縮強度も100kPa以上であることから、圧縮強度も十分備わっている。従って、電解質塩を含有し、比抵抗が10kΩ・cm以下の導電性ゲルに適用することも可能であり、例えば心電図電極や低周波治療器用電極、各種アース電極などの生体電極として使用することもできる。
【0050】
(用途)
このように本発明の高強度含水ゲルは、例えば伸縮包帯や創傷被覆材、生体用粘着材またはその支持体、生体電極、超音波診断用ゲル等の生体用途のほか、薬剤を含浸する事により経皮吸収剤の基材として、また、工業用途として電池材料や工業計測用の電極材のほか、心電図電極や低周波治療器用電極、各種アース電極などの生体電極として使用する事が可能である。
【0051】
【実施例】
(実施例1)
重合性単量体としてアクリルアミドを20重量%、架橋性単量体としてN,N’−メチレンビスアクリルアミドを0.2重量%、湿潤剤としてのグリセリンを45重量%、電解質塩としての塩化ナトリウムを5重量%、粘度平均重合度1800、ケン化度88%のポリビニルアルコールを3重量%と、溶媒としての水を足して合計で100重量%になるように混合し、溶解攪拌してモノマー配合液を得た。次に、モノマー配合液100重量部に対して、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(商品名イルガキュア184、チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)を0.3重量部加え、更に攪拌して溶解した。得られたモノマー配合液は、初期温度を4℃に調整した後、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に薄く展開した。次いで、このモノマー配合液に50mW/cm2の強度の紫外線を60秒間照射し、重合架橋反応を行い、厚さ500μmのシート状含水ゲルサンプルを得た。
【0052】
(実施例2〜11)
表1に示す配合組成により、実施例1と同様にして、実施例2〜11のシート状含水ゲルサンプルを得た。
【0053】
(比較例1)
重合性単量体としてアクリルアミドを20重量%、架橋性単量体としてN,N’−メチレンビスアクリルアミドを0.1重量%、湿潤剤としてのグリセリンを45重量%、電解質塩としての塩化ナトリウムを5重量%、溶媒としての水を足して合計で100重量%になるように混合し、溶解攪拌してモノマー配合液を得た。次に、モノマー配合液100重量部に対して、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(商品名イルガキュア184、チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)を0.3重量部加え、更に攪拌して溶解した。得られたモノマー配合液は、初期温度を4℃に調整した後、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に薄く展開した。次いで、このモノマー配合液に50mW/cm2の強度の紫外線を60秒間照射し、重合架橋反応を行い、厚さ500μmのシート状含水ゲルサンプルを得た。
【0055】
(比較例2〜6、8)
表1に示す配合組成により、実施例1と同様にして、比較例2〜6、8のシート状含水ゲルサンプルを得た。
【0056】
(比較例7)
表1に示す配合組成により、実施例1と同様にして、モノマー配合液を作成しようとしたところ、配合液がゲル化して攪拌不可能であった。
【0057】
(比較例9)
表1に示す配合組成により、実施例1と同様にして、モノマー配合液を作成しようとしたところ、PVA量が過多のためPVAが析出し、均一な配合液が得られなかった。
【0058】
[含水ゲルの評価]
表1に示す配合組成により得られた実施例及び比較例の各シート状含水ゲルサンプルについて、下記の測定条件で圧縮強度、引張破断強度、破断伸び及び比抵抗をそれぞれ測定し評価した。
【0059】
圧縮強度:試料を20mm角に切り出し、6枚を貼り合せて厚み3mmの試験片とした。この試験片をレオメーターにセットし、12Φのステンレス製円柱測定冶具を300mm/分の速度で0.3mm圧縮を行った。3点の試験片について行い、これらの平均の最大応力を圧縮応力とした。測定結果を表1に示す。
【0060】
破断強度:試料を幅20mm、長さ50mmの短冊状に切り出し、引張試験機(テンシロン)にチャック間30mmになるように取り付けた。測定は引張り速度300mm/分で行い、3点の試験片について応力−歪み曲線を記録し、破断までの最大引張り強さの平均値を破断強度とした。同時にこの時の歪みから破断伸び(破断までの歪み長さを初期のチャック間距離で割ったものを%で表わしたもの)を算出した。表1に結果を示す。
【0061】
【表1】
【0062】
表1より、含水ゲル中にPVAが含まれていない比較例1と比べて、PVAが含まれている各実施例はいずれも圧縮強度、引張破断強度及び破断伸びが顕著に大きいことがわかる。具体的には、本実施例の含水ゲルは、引張破断強度が10〜40kPa、破断伸びが350〜600%、圧縮強度も100〜600kPaの機械的特性を備えている。このように、実施例の含水ゲルは、破断伸びが大きく、かつ機械的強度が高いことから、ゴム状の力学特性を有し、応力に対して変形が容易であるが強度が高いことを示している。
【0063】
他方、重合性単量体の濃度が、ゲル全量100重量部に対して30重量部を超える比較例2は、圧縮強度及び引張破断強度が良好であり、ゲルの腰強度が高くなるが、破断伸びが低下し、柔軟性が損なわれ、脆いゲルとなる。また、架橋性単量体の濃度が、含水ゲル全量100重量部に対して0.3重量部を超える比較例3は、高分子マトリックスの架橋密度が高くなりすぎ、腰強度が高い反面、脆いゲル体となり、引張による切断及び破壊が生じやすくなる。
【0064】
また、含水ゲル中に、PVAに代えて、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミドのそれぞれを配合した比較例4〜6の各含水ゲルについては、いずれのポリマーをも含んでいない比較例1よりかえって圧縮強度、引張破断強度及び破断伸びが低下している。表には示していないが、PVAに代えて、セルロース、デンプン、キチン、キトサン、アルギン酸、ヒアルロン酸、CMC又はその塩、HECの各直鎖状ポリマーの添加についても試みたが、一部の天然高分子は水に対する溶解性が低いため使用不可能であるほか、その他のポリマーについては水溶性があり含水ゲルに添加が可能でも、高強度化の効果は示さなかった。上記ポリマーの中で唯一PVAを添加した含水ゲルのみが特異的な特性を示すことが認められた。
【0065】
一方、PVAの粘度平均重合度が500、3000、ケン化度が80%、98%である実施例8及び9については、含水ゲル中にPVAが含まれていない比較例1と比べて、圧縮強度、引張破断強度及び破断伸びが大きいが、粘度平均重合度が3000を超え、ケン化度が98%を超える比較例7は、既述の通り、モノマー配合液を作成しようとしたところで、配合液がゲル化して攪拌不可能となり、含水ゲルを得ることができなかった。
【0066】
また、PVAが、共重合架橋した高分子マトリックス100重量部に対して10重量部含まれている実施例11では、含水ゲル中にPVAが含まれていない比較例1と比べて圧縮強度、引張破断強度及び破断伸びが大きいが、PVAが30重量部を超える比較例9ではPVAがモノマー配合液を作成しようとしたところで析出し、既述の通り、均一な含水ゲルを得ることができなかった。他方、PVAが上記高分子マトリックス100重量部に対して0.15重量部未満の比較例8では含水ゲル中にPVAが含まれていない比較例1と比べて圧縮強度、引張破断強度及び破断伸びの改善が認められない。
【0067】
比抵抗について、実施例2は塩を添加していないため30kΩ・cmであるが、他の実施例は10kΩ・cm以下である。電解質を添加することにより、ゲルに導電性能が付与されることを表している。尚、実施例2は導電性を必要としない用途には十分な性能を発揮する。むしろ、塩を含まないため、例えば長時間皮膚に貼付する包帯や粘着テープ、創傷被覆剤等に使用する場合や、金属と長時間接触するような使用方法では、皮膚に対する刺激性や、金属腐食性がないことから、このような塩を添加しない方が好ましい用途に好適である。
【0068】
本発明の含水ゲルは、PVA、特に直鎖状のPVAによって、圧縮強度のみならず引張破断強度及び破断伸びの顕著な向上が特異的に認められるものである。これは、共重合架橋した高分子マトリックス内に、少なくともポリビニルアルコール系重合体を溶解した水が保持されて達成されているのであるが、そして更に、高分子マトリックスをPVAの分子鎖が無架橋の状態で貫通することによって達成されているものではないかと考えられるが定かではない。
【0069】
【発明の効果】
本発明の高強度含水ゲルは、破断強度のほか、特に引張強度及び破断伸びに優れ、電解質などの添加が容易な伸縮性を有する含水ゲルである。従って、中間基材を必要としないため柔軟性に富むとともに、伸縮性や屈曲性などの自由度を保有しており、透明な伸縮包帯や創傷被覆材、生体電極等を提供することが可能となる。またゲル中の成分濃度と架橋密度が制御可能なため、安定した品質の含水ゲルを経済的に提供することが可能である。
Claims (6)
- 分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を1つ有するアクリルアミド系重合性単量体と分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を2つ以上有するアクリルアミド系架橋性単量体を共重合架橋した高分子マトリックス内に、少なくとも直鎖状高分子で構成されたケン化度80〜98%のポリビニルアルコール系重合体を溶解した水とグリセリン、ポリエチレングリコール及びポリグリセリンから選ばれる少なくとも一種の多価アルコールとの混合液が保持されている含水ゲルであって、
上記高分子マトリックスを形成する該重合性単量体及び該架橋性単量体の濃度が、含水ゲル全量100重量部に対して、それぞれ、13〜30重量部(13〜30重量%)及び0.001〜0.3重量部(0.001〜0.3重量%)であり、
該ゲル中に含まれる上記ポリビニルアルコール系重合体が、高分子マトリックス100重量部に対して、0.15〜30重量部であり、
引張破断強度が10kPa以上、破断伸びが350〜1000%であることを特徴とする高強度含水ゲル。 - 上記ポリビニルアルコール系重合体が、粘度平均重合度500〜3000であることを特徴とする請求項1記載の高強度含水ゲル。
- 圧縮強度が100kPa以上である請求項1又は2記載の高強度含水ゲル。
- 電解質塩を含有し、比抵抗が10kΩ・cm以下であることを特徴とする請求項3記載の高強度含水ゲル。
- 分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を1つ有するアクリルアミド系重合性単量体と分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を2つ以上有するアクリルアミド系架橋性単量体を共重合架橋した高分子マトリックス内に、少なくとも直鎖状高分子で構成されたケン化度80〜98%のポリビニルアルコール系重合体を溶解した水とグリセリン、ポリエチレングリコール及びポリグリセリンから選ばれる少なくとも一種の多価アルコールとの混合液が保持されている含水ゲルであって、
上記高分子マトリックス100重量部に対して、
a)前記ポリビニルアルコール系重合体が0.15〜30重量部
b)前記水が40〜460重量部
c)前記多価アルコールが100〜580重量部
含まれており、
上記高分子マトリックスを形成する該重合性単量体及び該架橋性単量体の濃度が、含水ゲル全量100重量部に対して、それぞれ、13〜30重量部(13〜30重量%)及び0.001〜0.3重量部(0.001〜0.3重量%)であり、
引張破断強度が10kPa以上、破断伸びが350〜1000%であることを特徴とする高強度含水ゲル。 - 少なくとも、▲1▼分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を1つ有するアクリルアミド系重合性単量体と、▲2▼分子内に重合性を有する炭素―炭素二重結合を2つ以上有するアクリルアミド系架橋性単量体と、▲3▼直鎖状高分子で構成されたケン化度80〜98%のポリビニルアルコール系重合体と、▲4▼水とグリセリン、ポリエチレングリコール及びポリグリセリンから選ばれる少なくとも一種の多価アルコールとの混合液と、▲5▼重合開始剤とを均一に混合溶解したモノマー配合液に、加熱または光照射をすることにより前記重合性単量体と前記架橋性単量体を重合架橋させ、少なくとも前記ポリビニルアルコール系重合体及び水と前記多価アルコールとの混合液を保持した高分子マトリックスを形成する含水ゲルの製造方法であって、
上記高分子マトリックスを形成する該重合性単量体及び該架橋性単量体の濃度が、含水ゲル全量100重量部に対して、それぞれ、13〜30重量部(13〜30重量%)及び0.001〜0.3重量部(0.001〜0.3重量%)であり、
該ゲル中に含まれる上記ポリビニルアルコール系重合体が、高分子マトリックス100重量部に対して、0.15〜30重量部であり、
該ゲル中に含まれる上記水が、高分子マトリックス100重量部に対して、40〜460重量部であり、
該ゲル中に含まれる上記多価アルコールが、高分子マトリックス100重量部に対して、100〜580重量部であることを特徴とする高強度含水ゲルの製造方法。
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