JP4190383B2 - 流体フィルタ及びそのドレン機構、流体フィルタに使用されるドレン用冶具並びに流体フィルタのドレン方法 - Google Patents
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Description
このようなエレメント交換型の流体フィルタのドレン機構として、例えば、キャップ(下部ケース12)に形成されたドレン穴に、ドレン部材(ドレンプラグ15)をネジ止めしてなるものが知られている(特許文献1参照。)。これにより、ろ過エレメント交換の際、ケースとキャップとの係合を解除して両者を分離することに先立って、ドレン部材を緩めてドレン穴から取り外してドレン穴を開放し、このドレン穴からハウジング内部の残留オイルを排出することができる。
しかし、上記従来のドレン機構では、ろ過エレメント交換時の残留オイルの排出を、キャップからドレン部材を取り外すことによって行っており、即ち、ドレン部材を緩め、ドレン部材用のシール部材(パッキング15a)による閉鎖が解除されるのと同時に残留オイルの排出が始まっている。その結果、ドレン部材の取り外し作業中に、熱せられた残留オイルが溢れ出し、作業者の手にかかるといった不具合や、溢れた残留オイルがエンジンルーム内に飛散して清掃の必要性等が生じてしまう。
そして、流体フィルタの通常使用時には、上記ドレンパイプ部材の外周に装着される一対のシール部材(パッキング15g)によって、ドレンパイプ部材のドレン通路とハウジング内部とが閉鎖される。また、ろ過エレメント交換の際、ドレンパイプ部材を緩めると上側のシール部材の閉鎖が解除され、ドレンパイプ部材のドレン通路とハウジング内部とが連通され、このドレン通路を介してハウジング内部の残留オイルが排出される。このようにドレンパイプ部材のドレン通路を介して残留オイルが排出されるので、この排出途中のオイルが作業者の手にかかることを防止することができる。
尚、ドレンパイプ部材を緩めて上側のシール部材の閉鎖が解除されるとき、下側のシール部材の閉鎖は保持されており、残留オイル排出時にドレンパイプ部材のドレン通路以外の箇所から残留オイルが漏れ出すことはない。
また、本発明は、上記ドレン機構を有する流体フィルタ、それに好適に使用されるドレン用冶具及びその好適なドレン方法を提供することを他の目的とする。
1.ケースに係合され且つドレン穴を有するキャップと、該キャップにその外側から着脱自在に取着され且つ前記ドレン穴を閉鎖するドレン部材と、前記キャップの内側に設けられ且つ前記ドレン穴を閉鎖するバルブ部材と、該バルブ部材を前記ドレン穴を閉鎖する方向に付勢する弾性手段と、を備え、
前記キャップが、前記バルブ部材による前記ドレン穴の閉鎖を解除するためのドレン用冶具に設けられた係止部に係脱可能な被係止部を有し、該被係止部は、前記ドレン穴の軸心方向に直交し且つ該係止部の該ドレン穴の軸心方向への移動を規制する規制面を有し、該係止部と該被係止部とを、前記キャップから前記ドレン部材を取り外した状態で、前記ドレン穴に挿入される前記ドレン用冶具を前記ドレン穴の軸心(C)回りに回転させることによって係脱させるようにしたことを特徴とする流体フィルタのドレン機構。
2.前記キャップから前記ドレン部材を取り外した状態で、前記ドレン穴に挿入される前記ドレン用冶具によって、前記弾性手段の付勢力に抗して前記バルブ部材を変位させて、該バルブ部材による該ドレン穴の閉鎖を解除させるようにした上記1.記載の流体フィルタのドレン機構。
3.前記ドレン用冶具の前記係止部が、該ドレン用冶具の一端側でその軸心方向及び遠心方向に突起して形成されていると共に、前記キャップの前記被係止部が、前記ドレン穴の軸心方向に沿って形成され且つ前記係止部の軸心方向への移動を案内する案内溝と、前記規制面とを有する上記1.又は2.に記載の流体フィルタのドレン機構。
4.前記キャップと前記ドレン穴に取着された前記ドレン部材との間にシール部材が介在されている上記1.乃至3.のいずれか一項に記載の流体フィルタのドレン機構。
5.前記キャップの底部には前記ドレン穴を囲んでシール部材が設けられており、該シール部材は、前記ドレン穴に挿入された前記ドレン用冶具のフランジ部の上面に設けられた環状のリブが該シール部材を遠心方向に押圧するように圧接される上記1.乃至4.のいずれか一項に記載の流体フィルタのドレン機構。
6.上記1.乃至5.のいずれか一項に記載のドレン機構と、該ドレン機構を有し且つ前記ケース及び前記キャップからなるハウジングと、を備えることを特徴とする流体フィルタ。
7.上記6.記載の流体フィルタに使用されるドレン用冶具であって、
ドレン通路及び係止部を備え、
前記ドレン通路が、該ドレン用冶具の軸方向に沿う中心路と、該中心路に連なり該ドレン用冶具の外周に開口する連絡路とからなり、
前記係止部は、前記キャップの前記ドレン穴に挿入される該ドレン用冶具を該ドレン穴の軸心回りに回転させることによって前記キャップの前記被係止部に係脱可能であり、且つ、該ドレン穴の軸心方向への移動が規制されるように該被係止部の前記規制面に係止可能であることを特徴とする流体フィルタに使用されるドレン用冶具。
8.前記ドレン用冶具が、前記キャップの底部には前記ドレン穴を囲んで設けられたシール部材を遠心方向に押圧するように圧接する環状のリブが上面に設けられたフランジ部を有する上記7.記載の流体フィルタに使用されるドレン用冶具。
9.前記ドレン用冶具が、流体排出用ホースに接続可能な接続部を有する上記6.又は7.に記載の流体フィルタに使用されるドレン用冶具。
10.ケースに係合され且つドレン穴を有するキャップと、該キャップにその外側から着脱自在に取着され且つ前記ドレン穴を閉鎖するドレン部材と、前記キャップの内側に設けられ且つ前記ドレン穴を閉鎖するバルブ部材と、該バルブ部材を前記ドレン穴を閉鎖する方向に付勢する弾性手段と、を備え、
前記キャップが、前記バルブ部材による前記ドレン穴の閉鎖を解除するためのドレン用冶具に設けられた係止部に係脱可能な被係止部を有し、該係止部と該被係止部とを、前記キャップから前記ドレン部材を取り外した状態で、前記ドレン穴に挿入される前記ドレン用冶具を前記ドレン穴の軸心回りに回転させることによって係脱させるようにしたドレン機構と、該ドレン機構を有し且つ前記ケース及び前記キャップからなるハウジングと、を備える流体フィルタに使用されるドレン用冶具であって、
該ドレン用冶具のドレン通路が、該ドレン用冶具の軸方向に沿う中心路と、該中心路に連なり該ドレン用冶具の外周に開口する連絡路とからなり、
前記ドレン用冶具が、前記ケースと前記キャップとの脱着に使用される脱着用冶具に一体的に設けられていることを特徴とする流体フィルタに使用されるドレン用冶具。
11.上記6.記載の流体フィルタのドレン方法であって、
先ず、前記キャップから前記ドレン部材を取り外して、該ドレン部材による前記ドレン穴の閉鎖を解除し、その後、前記ドレン穴に前記ドレン用冶具を挿入して、該ドレン用冶具によって、前記弾性手段の付勢力に抗して前記バルブ部材を変位させて該バルブ部材による前記ドレン穴の閉鎖を解除させると共に、前記ドレン用冶具を前記ドレン穴の軸心回りに回転させて、前記係止部を、前記ドレン穴の軸心方向への移動が規制されるように前記被係止部の前記規制面に係止させて、前記バルブ部材による前記ドレン穴の閉鎖を解除する状態を保持させ、前記ドレン用冶具に設けられたドレン通路を介して前記ハウジング内部の流体を外部へ排出するようにしたことを特徴とする流体フィルタのドレン方法。
このように、エレメント交換等の際には、ドレン用冶具を用いて流体の排出を行うことができ、この流体排出時に熱せられた流体が作業者にかかることを抑制することができる。また、キャップに対してドレン用冶具を確実に固定・解除することができ、流体排出時の作業性を向上させることができる。さらに、通常使用時には、ドレン部材によってドレン穴を閉鎖するようにしたので、ダスト等がキャップ内部に侵入することを防止でき、ドレン穴の閉鎖の高い信頼性を長期にわたって維持することができる。
前記キャップから前記ドレン部材を取り外した状態で、前記ドレン穴に挿入される前記ドレン用冶具によって、前記弾性手段の付勢力に抗して前記バルブ部材を変位させて、該バルブ部材による該ドレン穴の閉鎖を解除させるようにした場合は、ドレン用冶具に設けられたドレン通路を介してハウジング内部の流体を外部に排出することができる。
また、前記ドレン用冶具の前記係止部が、該ドレン用冶具の一端側でその軸心方向及び遠心方向に突起して形成されていると共に、前記キャップの前記被係止部が、前記ドレン穴の軸心方向に沿って形成され且つ前記係止部の軸心方向への移動を案内する案内溝と、前記ドレン穴の軸心方向に直交し且つ前記係止部の軸心方向への移動を規制する規制面とを有する場合は、ドレン用冶具の係止部とキャップの被係止部との係脱をより確実且つ簡易に行うことができる。
また、前記キャップと前記ドレン穴に取着された前記ドレン部材との間にシール部材が介在されている場合は、ドレン部材によるドレン穴の閉鎖の信頼性を向上させることができる。
また、前記キャップと前記ドレン穴に挿入された前記ドレン用冶具との間にシール構造が介在されている場合は、流体排出時におけるドレン用冶具のドレン通路以外からの流体の外部流出をより確実に防止することができる。
本発明の流体フィルタに使用されるドレン用冶具によると、上述のドレン機構を有する流体フィルタに好適に使用されるドレン用冶具を提供することができる。即ち、流体排出時に、キャップに対してドレン用冶具を固定できると共に、ドレン用冶具のドレン通路を介してハウジング内部の流体を外部へ円滑に排出できる。
また、前記ドレン用冶具が、前記キャップの底部に設けられたシール部材と接触するフランジ部を有する場合は、流体排出時におけるドレン用冶具のドレン通路以外からの流体の外部流出をより確実に防止することができる。
また、前記ドレン用冶具が、流体排出用ホースに接続可能な接続部を有する場合は、流体排出時の流体の飛散による作業性の悪化を抑制することができる。
また、前記ドレン用冶具が、前記ケースと前記キャップとの脱着に使用される脱着用冶具に一体的に設けられている場合は、この脱着用冶具によって、流体排出作業を行うことができると共に、この流体排出作業に引き続いてケースとキャップとの脱着作業を行うことができる。
本発明の流体フィルタのドレン方法によると、上述の流体フィルタの好適なドレン方法を提供することができる。即ち、先ず、キャップからドレン部材を取り外して、このドレン部材によるドレン穴の閉鎖が解除され、その後、ドレン穴に挿入されるドレン用冶具によって、弾性手段の付勢に抗してバルブ部材を変位させて、このバルブ部材によるドレン穴の閉鎖を解除させると共に、ドレン用冶具をドレン穴の軸心回りに回転させて係止部と被係止部とを係止させて、ドレン穴の閉鎖解除状態を保持させ、この状態で、ドレン用冶具に設けられたドレン通路を介してハウジング内部の流体を外部へ円滑に排出することができる。
本発明に係る「流体フィルタ」は、以下に述べるドレン機構、及びハウジングを備えている。この流体フィルタは、例えば、ハウジングに収容されるろ過エレメントを備えることができる。
上記「ハウジング」は、互いに係脱可能なキャップとケースとから構成される限り、その構造、形状、材質等は特に問わない。このキャップとケースとの係脱機構としては、例えば、(1)互いに螺合可能な雄雌ネジ部からなる螺着機構、(2)互いに係脱可能な溝部と凸部とからなるバヨネット機構等を挙げることができる。また、ケースには、通常、外部から液体を取入れるための流入口及び外部へ液体を送出するための流出口が形成されている。
本発明に係る「ドレン機構」は、以下に述べるキャップ、ドレン部材、バルブ部材及び弾性手段を備えている。
上記「キャップ」は、上記ケースに係合され且つドレン穴を有する限り、その構造、形状、材質等は特に問わない。このドレン穴の形成位置、形状、個数等は特に問わない。より効率良く流体を排出できるといった観点から、このドレン穴が、キャップの底部の中央に形成されていることが好ましい。また、このキャップは、ドレン穴に挿入された後述のドレン用冶具の軸心回りの回転によって、そのドレン用冶具の係止部が係脱可能な被係止部を有している。
上記「被係止部」の構造、形状、材質等は特に問わない。この被係止部は、例えば、キャップの内側に配設されたり、キャップの外側(表側)に配設されたりできる。また、この被係止部は、例えば、キャップと一体成形されていたり、キャップとは別部材で成形されていたりできる。また、この被係止部は、例えば、ドレン穴の軸心方向に沿って形成され且つ後述の係止部の軸心方向への移動を案内する案内溝と、ドレン穴の軸心方向に直交し且つ係止部の軸心方向への移動を規制する規制面とを有することができる。この案内溝と規制面とは、通常、直交して連なっている。なお、上記「直交」としては、係止部の軸心方向の移動を規制し得る限りにおいて、直交からの多少のずれは許容できるものとする。
また、通常、キャップとドレン穴に取着されたドレン部材との間にシール部材(例えば、Oリング等)が介在されている。この「シール部材」の設置形態としては、例えば、(1)上記キャップの底部と上記ドレン部材に設けられたフランジ部との間にシール部材を介在させてなる形態、(2)上記ドレン穴の内周面と上記ドレン部材の外周面(例えば、上記プラグ部の外周面等)との間にシール部材を介在させてなる形態等のうちの1つ又は2以上を組み合わせてなるものを挙げることができる。
ここで、このシール構造で用いられるシール部材は、例えば、上述したドレン部材とキャップとの間に設けられるシール部材を兼用することができる。
本発明に係る「ドレン用冶具」は、以下に述べるドレン通路及び係止部を有する限り、その構造、形状、材質等は特に問わない。このドレン用冶具は、上述のキャップからドレン部材を取り外した状態でドレン穴に挿入され、弾性手段の付勢力に抗してバルブ部材を変位させて、バルブ部材によるドレン穴の閉鎖を解除させるためのものである。また、このドレン用冶具は、例えば、後述するフランジ部及び接続部等を有することができる。また、このドレン用冶具は、通常、円筒状に形成されている。
上記「ドレン通路」は、例えば、このドレン用冶具の軸心方向に沿う中心路と、この中心路に連なりドレン用冶具の外周に開口する連通路とからなることができる。この中心路としては、例えば、ドレン用冶具の両端側に開口する中心穴、ドレン用冶具の一端側のみに開口する中心穴等を挙げることができる。また、上記連通路としては、例えば、ドレン用冶具の軸端側に形成された空間、ドレン用冶具の軸端側より切り欠かれたスリット、ドレン用冶具の外周に貫通形成された貫通穴等を挙げることができる。
上記「接続部」は、流体排出用ホースに接続し得る限り、その構造、形状、材質等は特に問わない。この接続部は、例えば、ドレン用冶具の遠心方向に膨出して形成されていることができる。
本発明に係るドレン方法は、先ず、キャップからドレン部材を取り外して、ドレン部材によるドレン穴の閉鎖を解除し、その後、ドレン穴にドレン用冶具を挿入して、ドレン用冶具によって、弾性手段の付勢力に抗してバルブ部材を変位させてバルブ部材によるドレン穴の閉鎖を解除させると共に、ドレン用冶具をドレン穴の軸心回りに回転させて係止部と被係止部とを係止させて、バルブ部材によるドレン穴の閉鎖を解除する状態を保持させ、ドレン用冶具に設けられたドレン通路を介してハウジング内部の流体を外部へ排出するようにしたことを特徴とする。
このドレン方法は、例えば、ドレン穴にドレン用冶具を挿入する際に、ドレン用冶具の突起状の係止部が、被係止部に形成された案内溝に挿通され、次いで、その係止部が案内溝から脱した状態で、ドレン用冶具をドレン穴の軸心回りに回転させて係止部が被係止部に形成された規制面に乗り上げて係止するように構成されることができる。
本実施例に係るオイルフィルタ1は、図1に示すように、互いに係脱可能な金属製のケース2及びキャップ3らなるハウジング4と、このハウジング4内に収容されるろ過エレメント5及びドレン機構7とを備えて基本的に構成されている。
次に、ドレン用冶具30について説明する。このドレン用冶具30は、図3及び図5に示すように、合成樹脂製であり全体として筒状をなしている。このドレン用冶具30は、両端を開口したパイプ状部31と、このパイプ状部31の上端部でその軸心方向及び遠心方向に突起した形状の一対の係止部32と、このパイプ上部31の中間部に設けられる受け皿状のフランジ部33とを有している。このフランジ部33の上面には環状のリブ33aが設けられている。
次に、オイルフィルタ1の作用について説明する。このオイルフィルタ1の通常使用時には、図2に示すように、キャップ3のドレン穴15にOリング17を介してドレンボルト20が取り付けられ、ドレン穴15が閉鎖されている。
その後、ハウジング4内部の残留オイルが排出されたら、作業者は、ドレン用冶具30をドレン穴15の軸心C回りに約90度回転させて、ドレン用冶具30の係止部32とキャップ突起部18の案内溝18aとを一致させた状態より、このドレン用冶具30をキャップ3から引き抜く。その後、脱着用冶具(図示せず。)を用いてキャップ3を緩めてケース2からキャップ3を分離し、ろ過エレメント5やOリング9,17等の交換作業が行われる。
以上のように本実施例では、オイルフィルタ1の通常使用時には、ドレン穴15にドレンボルト20がネジ止めされドレン穴15が完全に塞がれているので、このドレン穴15を介して外部から土砂、泥等のダストなどがハウジング4内部に混入することがなく、Oリング17の閉鎖の高い信頼性を長期にわたって維持することができる。また、エレメント交換等の際には、ケース2とキャップ3との分離作業に先立って、ドレン用冶具30を用いて残留オイルの排出を行うようにしたので、この流体排出時に熱せられたオイルが作業者にかかることを防止することができる。さらに、ドレン用冶具30をドレン穴15の軸心C回りに回転させることによって、その係止部32がキャップ突起部18の規制面18bに乗り上げて、キャップ3にドレン用冶具30を固定可能としたので、オイル排出時に、作業者がドレン用冶具30を突き上げている必要がなく、その作業性を向上させることができる。
また、本実施例では、キャップ3にドレン用冶具30を固定した状態で、ドレン用冶具30のフランジ部33のリブ33aがキャップ3のOリング17に圧接して閉鎖するようにしたので、オイル排出時におけるドレン用冶具30のドレン通路35以外からの流体の外部流出をより確実に防止することができる。
また、上記実施例では、バルブ部材21の当接部25とキャップ突起部18との当接によるメタルシール構造を採用したが、これに限定されず、例えば、バルブ部材に装着したOリング等のシール部材とキャップ突起部との当接により内部の閉鎖を行うようにしてもよい。
また、上記実施例では、ドレン用冶具の係止部として、ドレン用冶具30の遠心方向に突起した係止部32を設けると共に、キャップの被係止部として、案内溝18a及び規制面18bが形成されたキャップ突起部18を設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、ドレン用冶具の係止部として、案内溝及び規制面が形成された部位を設けると共に、キャップの被係止部として、ドレン穴の求心方向に突起する突起部が形成されたキャップ突起部を設けるようにしてもよい。また、ドレン用冶具の係止部及びキャップの被係止部を、互いに螺合可能なネジ部により構成してもよい。
さらに、上記実施例では、一対の係止部32及び案内溝18aを設けて構成したが、これら係止部及び案内溝の個数、形状等は特に限定されず、任意に設定することができる。また、ドレン用冶具30の軸心C回りの回転角度も任意に設定することができる。さらに、ドレン用冶具30の軸心C回りの回転範囲を規制する規制部を設けることもできる。
Claims (11)
- ケースに係合され且つドレン穴を有するキャップと、該キャップにその外側から着脱自在に取着され且つ前記ドレン穴を閉鎖するドレン部材と、前記キャップの内側に設けられ且つ前記ドレン穴を閉鎖するバルブ部材と、該バルブ部材を前記ドレン穴を閉鎖する方向に付勢する弾性手段と、を備え、
前記キャップが、前記バルブ部材による前記ドレン穴の閉鎖を解除するためのドレン用冶具に設けられた係止部に係脱可能な被係止部を有し、該被係止部は、前記ドレン穴の軸心方向に直交し且つ該係止部の該ドレン穴の軸心方向への移動を規制する規制面を有し、該係止部と該被係止部とを、前記キャップから前記ドレン部材を取り外した状態で、前記ドレン穴に挿入される前記ドレン用冶具を前記ドレン穴の軸心(C)回りに回転させることによって係脱させるようにしたことを特徴とする流体フィルタのドレン機構。 - 前記キャップから前記ドレン部材を取り外した状態で、前記ドレン穴に挿入される前記ドレン用冶具によって、前記弾性手段の付勢力に抗して前記バルブ部材を変位させて、該バルブ部材による該ドレン穴の閉鎖を解除させるようにした請求項1記載の流体フィルタのドレン機構。
- 前記ドレン用冶具の前記係止部が、該ドレン用冶具の一端側でその軸心方向及び遠心方向に突起して形成されていると共に、前記キャップの前記被係止部が、前記ドレン穴の軸心方向に沿って形成され且つ前記係止部の軸心方向への移動を案内する案内溝と、前記規制面とを有する請求項1又は2に記載の流体フィルタのドレン機構。
- 前記キャップと前記ドレン穴に取着された前記ドレン部材との間にシール部材が介在されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の流体フィルタのドレン機構。
- 前記キャップの底部には前記ドレン穴を囲んでシール部材が設けられており、該シール部材は、前記ドレン穴に挿入された前記ドレン用冶具のフランジ部の上面に設けられた環状のリブが該シール部材を遠心方向に押圧するように圧接される請求項1乃至4のいずれか一項に記載の流体フィルタのドレン機構。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のドレン機構と、該ドレン機構を有し且つ前記ケース及び前記キャップからなるハウジングと、を備えることを特徴とする流体フィルタ。
- 請求項6記載の流体フィルタに使用されるドレン用冶具であって、
ドレン通路及び係止部を備え、
前記ドレン通路が、該ドレン用冶具の軸方向に沿う中心路と、該中心路に連なり該ドレン用冶具の外周に開口する連絡路とからなり、
前記係止部は、前記キャップの前記ドレン穴に挿入される該ドレン用冶具を該ドレン穴の軸心回りに回転させることによって前記キャップの前記被係止部に係脱可能であり、且つ、該ドレン穴の軸心方向への移動が規制されるように該被係止部の前記規制面に係止可能であることを特徴とする流体フィルタに使用されるドレン用冶具。 - 前記ドレン用冶具が、前記キャップの底部には前記ドレン穴を囲んで設けられたシール部材を遠心方向に押圧するように圧接する環状のリブが上面に設けられたフランジ部を有する請求項7記載の流体フィルタに使用されるドレン用冶具。
- 前記ドレン用冶具が、流体排出用ホースに接続可能な接続部を有する請求項6又は7に記載の流体フィルタに使用されるドレン用冶具。
- ケースに係合され且つドレン穴を有するキャップと、該キャップにその外側から着脱自在に取着され且つ前記ドレン穴を閉鎖するドレン部材と、前記キャップの内側に設けられ且つ前記ドレン穴を閉鎖するバルブ部材と、該バルブ部材を前記ドレン穴を閉鎖する方向に付勢する弾性手段と、を備え、
前記キャップが、前記バルブ部材による前記ドレン穴の閉鎖を解除するためのドレン用冶具に設けられた係止部に係脱可能な被係止部を有し、該係止部と該被係止部とを、前記キャップから前記ドレン部材を取り外した状態で、前記ドレン穴に挿入される前記ドレン用冶具を前記ドレン穴の軸心回りに回転させることによって係脱させるようにしたドレン機構と、該ドレン機構を有し且つ前記ケース及び前記キャップからなるハウジングと、を備える流体フィルタに使用されるドレン用冶具であって、
該ドレン用冶具のドレン通路が、該ドレン用冶具の軸方向に沿う中心路と、該中心路に連なり該ドレン用冶具の外周に開口する連絡路とからなり、
前記ドレン用冶具が、前記ケースと前記キャップとの脱着に使用される脱着用冶具に一体的に設けられていることを特徴とする流体フィルタに使用されるドレン用冶具。 - 請求項6記載の流体フィルタのドレン方法であって、
先ず、前記キャップから前記ドレン部材を取り外して、該ドレン部材による前記ドレン穴の閉鎖を解除し、その後、前記ドレン穴に前記ドレン用冶具を挿入して、該ドレン用冶具によって、前記弾性手段の付勢力に抗して前記バルブ部材を変位させて該バルブ部材による前記ドレン穴の閉鎖を解除させると共に、前記ドレン用冶具を前記ドレン穴の軸心回りに回転させて、前記係止部を、前記ドレン穴の軸心方向への移動が規制されるように前記被係止部の前記規制面に係止させて、前記バルブ部材による前記ドレン穴の閉鎖を解除する状態を保持させ、前記ドレン用冶具に設けられたドレン通路を介して前記ハウジング内部の流体を外部へ排出するようにしたことを特徴とする流体フィルタのドレン方法。
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