JP4189305B2 - 冷却装置 - Google Patents
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Description
そして冷凍装置と庫内ファン4Bが運転されると、蒸発器4Aにより生成された冷気が冷蔵室内に循環供給されて冷蔵室内が冷却される。また、冷凍装置とともに、凝縮器5の奥側に設けられた凝縮器ファンが駆動され、前面パネル6の吸気口7から吸い込まれた外気で冷凍装置の凝縮器5等が冷却され、冷却に供した後の暖排気が立ち上って排気口8から前面に排出されるようになっている。
そこで本願出願人は、エアフィルタを前面パネル6における吸気口7の前面に着脱できるものを提案した。しかしながらこのような外付け式のものでは逆に、エアフィルタに付着した汚れを直接目にし、また汚れに簡単に触れてしまうおそれがある。さらにこの種エアフィルタは、樹脂枠内にメッシュが張られた構造であるが、ステンレス鋼板製で高級感を持たせてある冷蔵庫の外観の一部に、樹脂製のエアフィルタが取り付くと、高級感を損ねることも懸念される。したがって、外観を重視する場合等には、直ちに外付け方式を採用することはできないという事情があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものである。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記取付部が、前記凝縮器の上縁部、または前記前面パネルの表面における前記吸気口の上部位置に吸着可能なマグネットであるところに特徴を有する。
エアフィルタを凝縮器の前面に取り付ける場合は、下縁の差込部を凝縮器と機械室の底面との間の隙間に差し込んで上下方向の移動を規制するとともに、規制部を凝縮器の脚部に係合させることで左右方向の移動を規制し、また上縁の取付部を凝縮器の上縁部に取り付けることで倒れ止めする。一方、エアフィルタを前面パネルの吸気口の前面に取り付ける場合は、下縁の差込部を、吸気口のうちの下部の小吸気口に差し込んで上下方向の移動を規制するとともに、規制部を、同じく下部の小吸気口の左右方向の縁部と係合させることで左右方向の移動を規制し、また上縁の取付部を、前面パネルの表面における吸気口の上部位置に取り付けることで倒れ止めする。
このようにエアフィルタは、凝縮器の前面と、機械室の前面パネルにおける吸気口の前面とのいずれかに選択的に取り付けられる。凝縮器の前面に取り付けられた場合は、機械室内に収められることで見栄えが良くなり、一方、吸気口の前面に取り付けられた場合は、汚れの確認や掃除の際に便利となる。外観を重視する場合は凝縮器の前面、汚れの確認や掃除の便宜性を重視する場合は吸気口の前面といったように、目的により取付箇所を使い分けることができる。しかもエアフィルタ自体は共通であるから、安価に対応可能である。
規制部が差込部を兼用することで、エアフィルタの構造がシンプルにでき、ひいては安価に製造可能となる。
<請求項3の発明>
エアフィルタは、その上縁に設けられたマグネットを凝縮器の上縁部、または前面パネルの表面における吸気口の上部位置に吸着させることで取り付けられる。エアフィルタの上縁部の着脱をワンタッチで簡単に行うことができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図14によって説明する。この実施形態では、横型の冷凍冷蔵庫を例示している。
図1ないし図3において、符号10は冷凍冷蔵庫の本体であって、前面に開口した横長の断熱箱体により構成され、底面の四隅に設けられた脚11によって支持されている。本体10の内部は、後付けされる断熱性の仕切壁12によって左右に仕切られ、左の相対的に狭い側が冷凍室14A、右の広い側が冷蔵室14Bとなっている。冷凍室14Aの前面の開口には揺動式の断熱扉15が、冷蔵室14Bの前面の開口には観音開き式の断熱扉16がそれぞれ装着されている。
機械室18内の上部には、冷凍室14Aと連通した断熱性の蒸発器室20Aが張り出し形成されているとともに、その下方には、冷凍ユニット19が出し入れ可能に収納される収納スペース21が設けられている。また仕切壁12の冷蔵室14B側の面には、ダクト23を張ることで別の蒸発器室20Bが形成されている。
冷凍回路25の構成部材のうち、冷凍側の蒸発器33Aが、冷凍室14A側の蒸発器室20A内に庫内ファン35Aとともに装備され、冷蔵側の蒸発器33Bが、冷蔵室14B側の蒸発器室20B内に、同様に庫内ファン35Bとともに装備されている。
凝縮器27は空冷式であって、多数枚並列されたフィン39を貫通しつつ冷媒配管40がジグザグ状に配管され、全体として方形のブロック状に形成されており、図9に示すように、左右両側のエンドプレート41の下縁が若干延長されて脚部42が形成されている。脚部42の下端には外向きに取付板43が形成され、両取付板43を基台37上に載せてねじ44で固定することによって、凝縮器27は、その下面と基台37との間に隙間45を設けた状態で支持されている。凝縮器27のカバー47における上面の前縁には、吸着板48が立ち上がり形成されている。カバー47すなわち吸着板48は、磁性の金属板製である。
それに対して機械室18の収納スペース21の底面には、上記した基台37が出し入れ可能に載置される底板53が張られている。この底板53は浅皿状に形成され、正面から見た右側板が本体10の側面の下端部に、左側板が、蒸発器室20Aの側面の下縁から垂下状に設けられた前後一対の支持フレーム55の下端にそれぞれ固定されて支持されている。
それとともに、冷凍回路25を形成するために、両蒸発器33A,33Bの入口側に接続されて引き出されたキャピラリチューブ32A,32Bが対応する電磁弁31A,31Bに接続されるとともに、両蒸発器33A,33Bの出口側から引き出された冷媒配管の合流配管が、圧縮機26の入口側に接続されるようになっている。
前面パネル62の下部側には、凝縮器27等を冷却すべく外気の吸気口65が形成されている。この吸気口65は、凝縮器27の正面形状にほぼ匹敵する領域において、横長の小吸気口65Aが複数個縦方向に所定ピッチで開口され、この小吸気口65Aの列が左右二列設けられた形状となっている。なお、吸気口65の裏面側には、フード66が設けられている(図9)。
さらに、前面パネル62における上部の右側領域の裏面側には、各種電装品やマイクロコンピュータ等を格納した制御ボックス68が取り付けられている。制御ボックス68の前面には、庫内温度等を表示する表示部68Aや、設定温度を入力するための操作盤等が設けられ、制御ボックス68の前面は、前面パネル62に開口された窓孔69に臨んでいる。
エアフィルタ70は、図5及び図6に示すように、ABS樹脂等の合成樹脂製の枠71内に、ポリプロピレン等の合成樹脂製のフィルタメッシュ72が張られた構造である。より詳細には、枠71は、凝縮器27の正面形状より一回り大きい方形状をなす枠本体73を有し、この枠本体73は裏面側の内周部が薄肉に形成されるとともに、この薄肉部74Aと同じ厚さをなす補強枠75が横向きに2本形成された構造であって、上記したフィルタメッシュ72は、枠本体73の薄肉部74Aから補強枠75の裏面にわたって当てられた状態で、インサート成形により一体的に張られている。
後記するように、エアフィルタ70が凝縮器27の前面に当てられた際には、両差込部76が、凝縮器27の下面と基台37との間の隙間45に差し込み可能となっている。また、エアフィルタ70が前面パネル62の吸気口65の前面に当てられた際には、両差込部76は、一番下の左右の小吸気口65Aにそれぞれ差し込み可能となっている。
また、枠71の上縁の表面側には、幅方向の中央部において、指を掛ける操作部80が形成されている。
エアフィルタ70は、凝縮器27の前面、または前面パネル62の吸気口65の前面に選択的に装着される。
凝縮器27の前面に装着する場合は、まず冷凍ユニット19を機械室18内に入れて固定し、その後エアフィルタ70を、その下縁が凝縮器27の下面と対応するように配して、図7の矢線に示すように凝縮器27の正面に押し付ける。そうすると、図8及び図9に示すように、下縁の両差込部76が凝縮器27の下面と基台37との間の隙間45に差し込まれて、上下方向の移動が規制され、続いて、両規制部77が凝縮器27の脚部42を両側から挟むことで左右方向の移動が規制され、それとともに上縁のマグネット79が吸着板48に吸着することで倒れ止めされる。
なお、図2に示すように、冷凍ユニット19が機械室18から出された状態において、凝縮器27の前面にエアフィルタ70を装着し、その後に機械室18内に入れるようにしてもよい。
繰り返すと、両差込部76が一番下の左右の小吸気口65Aに差し込まれ、また両規制部77が、同小吸気口65Aにおける互いに離間した端部の内側に嵌まることで、上下方向及び左右方向の移動が規制され、マグネット79が前面パネル62に吸着することで倒れ止めがなされ、これにより、エアフィルタ70は、図1の鎖線に示すように、前面パネル62の吸気口65の前面を覆った状態で装備される。
この間、凝縮器27の前面、または前面パネル62の吸気口65の前面に設けられたエアフィルタ70が、機械室18内に取り込まれる外気中に混じった塵埃や油露を捕集し、これらが凝縮器27に付着することを極力防止する。
一方、エアフィルタ70が凝縮器27の前面に装着されている場合は、前面パネル62を開けて汚れを確認する。掃除する場合は、図10に示すように、同じく操作部80に指を掛けて手前に引くことによってマグネット79を吸着板48から引き離し、続いて差込部76と規制部77とを、凝縮器27と基台37との隙間45、あるいは脚部42の両側から引き抜くことで、簡単に外すことができる。
エアフィルタ70を凝縮器27の前面に装着した場合は、エアフィルタ70の汚れを確認したり、掃除すべく取り外す場合は、前面パネル62を開ける必要があるが、その代わり通常は、エアフィルタ70は前面パネル62の裏側に隠された状態にあるから、見栄えのよいものとなる。
次に、本発明の実施形態2を図15ないし図22によって説明する。この実施形態2では、エアフィルタ70Aの形状に変更が加えられている。
実施形態2のエアフィルタ70Aでは、図15及び図16に示すように、枠71の下縁の裏面における幅方向の両端部に、一対の規制部82が突出形成されている。それに対して、実施形態1のエアフィルタ70のように差込部は形成されておらず、規制部82が差込部の機能を果たすことも兼ねている。
エアフィルタ70Aが凝縮器27の前面に当てられた際には、両規制部82が、凝縮器27の両脚部42を挟むことができるようになっている。また、エアフィルタ70Aが前面パネル62の吸気口65の前面に当てられた際には、両規制部82は、一番下の左右の小吸気口65Aにおける外側の端部寄りの位置に挿入可能となっている。
その他の構造については、前記実施形態1と同様であって、同一機能を有する部位については同一符号を付すことで、重複した説明は省略する。
凝縮器27の前面に装着する場合は、エアフィルタ70Aの下縁が凝縮器27の下面と対応する姿勢として、図16の矢線に示すように凝縮器27の正面に押し付ける。これに伴い、図17及び図18に示すように、両規制部82が、ガイド部83で案内されつつ凝縮器27の脚部42の外側に進入し、脚部42を両側から挟むことで左右方向の移動が規制され、それとともに上縁のマグネット79が吸着板48に吸着することで倒れ止めされる。
その後、前面パネル62が閉じられると、エアフィルタ70Aは、前面パネル62の裏面側において、凝縮器27の前面を覆った状態で装備される。なおこの場合、凝縮器27の下面と基台37との間の隙間45に入り込むものがないので、上下方向の移動の規制力は弱くなるが、エアフィルタ70Aは機械室18内に収められた状態で異物が当たることもないので、実用上は差し支えがない。
すなわち、両規制部82が一番下の左右の小吸気口65Aにおける互いに離間した端部の内側に嵌まることで、上下方向及び左右方向の移動が規制されるとともに、マグネット49が前面パネル62に吸着することで倒れ止めがなされ、これによりエアフィルタ70Aは、前面パネル62の吸気口65の前面を覆った状態で装備される。
この実施形態2のエアフィルタ70Aでは、規制部82に差込部の機能を兼用させることで差込部を除去したから、エアフィルタ70Aの構造がシンプルにでき、ひいてはより安価な製造が可能となる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)エアフィルタの上縁を相手の凝縮器や前面パネルに着脱可能に取り付ける手段としては、マグネットを設けることに代えて、簡単に引っ掛ける手段を設けたり、蝶ねじ等で簡単にねじ込める手段を講じてもよい。
(2)実施形態2において、例えば凝縮器の脚部の間隔を広げるようにすれば、エアフィルタに形成した規制部を脚部の内側に入れることで、左右方向に加えて上下方向の移動を規制することも可能となり、すなわち規制部に対して差込部の機能も併せて持たせることができる。
(4)また本発明は、上記実施形態に例示した横型の冷却貯蔵庫に限らず、他の形式の冷却貯蔵庫や、さらには製氷機等も含めて、要は正面を向いた機械室内に空冷式の凝縮器を備えた冷却装置全般に広く適用することができる。
Claims (3)
- 冷凍サイクルを構成する凝縮器等が収納された機械室を有するとともに、この機械室の前面パネルに吸気口が形成され、この吸気口とエアフィルタとを通して吸引された外気により前記凝縮器等を冷却したのち暖排気を外部に排出するようにした冷却装置において、
前記凝縮器は脚部を介して前記機械室の底面から浮いた状態で設置されているとともに、前記吸気口は前記前面パネルにおける前記凝縮器の前方に対応する領域において複数の小吸気口を整列して開口することで形成され、
前記エアフィルタの下縁には、前記凝縮器と前記機械室の底面との間の隙間、または前記吸気口のうちの下部の小吸気口に、それぞれ前面側から差し込まれてこのエアフィルタの上下方向の移動を規制する差込部と、
前記凝縮器の脚部、または前記小吸気口の左右方向の縁部と係合して、このエアフィルタの左右方向の移動を規制する規制部とが設けられ、
かつ、このエアフィルタの上縁には、前記凝縮器の上縁部、または前記前面パネルの表面における前記吸気口の上部位置に、それぞれ着脱可能に取り付けられる取付部が設けられており、
前記エアフィルタは、前記凝縮器の前面と、前記前面パネルの前記吸気口の前面とのいずれにも着脱可能に取り付けられることを特徴とする冷却装置。 - 前記規制部が前記差込部を兼用して設けられていることを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
- 前記取付部が、前記凝縮器の上縁部、または前記前面パネルの表面における前記吸気口の上部位置に吸着可能なマグネットであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷却装置。
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