JP4185818B2 - エアダクトおよびこれを備えた物品搬送車およびステーション - Google Patents

エアダクトおよびこれを備えた物品搬送車およびステーション Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品搬送車とステーションとの間で物品の受渡しを行う際に、物品の移載経路の保護手段としてのエアカーテンを形成するエアダクトと、このエアダクトを備える物品移載先としての無人搬送車およびステーションとに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、物品の搬送及び搬送先での加工処理が行われる工場において、工場内を全体的にクリーンルームとするのではなく、局所的にクリーンにする局所クリーン搬送システムが知られている。
このような局所クリーン搬送システムの一例としては、特許文献1に示される技術がある。該技術においては、物品収納庫を備える無人の物品搬送車(以下搬送車)と、物品の加工を行う処理装置との間で物品の移載が行われるものとなっている。より詳しくは、搬送車は処理装置に接続されるステーション(特許文献1中の表現ではパスボックス)との間で物品の移載を行う。ここで、搬送車に形成される物品受渡口(開口部)とステーションの開口部との間が、外部に露出している部位であり、局所クリーンを実施する部位である。そして、搬送車の開口部(またはステーションの開口部)に、該開口部の全周を囲繞して突出する仕切板を設け、該仕切板により前記露出部位を囲うと共に、台車内部とステーション内部とにクリーンエアを送風する送風手段が設けられている。以上のようにして、搬送車とステーションとの間における物品の移載経路をクリーンにした上で、物品の移載が行われる局所クリーン搬送システムが構成される。
しかしながら、前記の特許文献1に示される技術では、搬送車は、ステーション前での停止に際して、ステーション側に突出する仕切板がステーションの開口部と位置ずれしないようにして、物品の移載経路が外部に露出しないようにする必要がある。つまり、搬送車は、停止精度に高精度を要求されると共に、停止の完了後でないと移載経路をクリーンとすることができず、搬送車とステーション間での移載が開始されるまでに時間を要するものとなっている。
【0003】
以上の不具合を改善するために、前記移載経路を外部から遮断する構成において、仕切板に代えて、エア噴射により防壁を構成するようにする搬送車が検討されている。
具体的には、搬送車の物品受渡口の周囲にエアノズルを配置し、ステーションに向けてエアを吹き付ける構成である。この搬送車は、ステーションへ向けたエア噴射により、ステーション前への停止前に、ステーションに付着している塵挨を飛散させると共に、エアトンネルを形成する。つまり、移載経路を外部から遮断する防壁を、仕切板でなく、エア噴射で構成することで、搬送車の停止精度を緩くしても、移載経路のクリーンを維持することができる。
加えて、前記防壁となるエアトンネルは、搬送車とステーションとの両開口部が対向する前より、防壁内部のクリーンが維持されている。これは、ステーションの開口部周辺の前面壁にエアを噴射しているため、ステーション側への突出長さが固定される仕切板と異なり、エアトンネルによる防壁内部がエア噴射状態では常時、外部と遮断されるためである。このため、エアトンネルとステーションの開口部とが重複すると、該開口部を閉鎖するシャッターを前記重複部分の範囲で開放しても、外部の空気が搬送車およびステーションに進入することがない。したがって、搬送車の停止前にステーションのシャッターを開放することができ、移載に要する時間を短縮することが可能である。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−287831号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記検討されている搬送車は、装置構成を簡素化するために、次のように構成されている。エアトンネルを形成する手段は、エアノズルとなる開口が多数形成された箱体からなるエアダクトであり、該エアダクトにはフィルターが搭載された送風ファン等のエア供給源からエアが供給されるようになっている。
ここで、内部に仕切りのない単一のエアダクトを介して、エアノズルからのエア噴射を行う構成としているので、物品受渡口周囲の異なる部位で、エア噴射の圧力が変化して、開口からの流速が変化する問題が発生する。場合によっては、流速の速い特定の部位の開口からしか、エア噴出が行われず、流速の速い部位に隣接する部位の開口が逆に吸引口となり、外部の塵挨を含んだエアがエアダクト内に進入することもある。
そこで本発明では、物品搬送車とステーションとの間で物品の受渡しを行う際に、物品受渡口の周囲に配置されるエアダクトからエアを噴出して、物品の移載経路の保護手段としてのエアカーテンを形成する構成において、エアダクトに形成された開口の流速を調整可能とすることが課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段は、以下に示すとおりである。
即ち、請求項1においては、物品の受渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫の物品受渡口の周囲に配置されるエアダクトであって、
エアを噴出するための開口と、開口からのエアの噴出速度を調整するエア噴出調整手段とを備え、
前記エア噴出調整手段は、開口を覆うように設けられ、開口から噴出されるエアに抵抗を与える抵抗部材であって、抵抗部材は、抵抗の異なる複数の部材からなり、開口の位置に応じて、これら抵抗の異なる部材が配置されるものである。
【0007】
請求項2においては、物品の受渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫の物品受渡口の周囲に配置されるエアダクトであって、
エアを噴出するための開口と、開口からのエアの噴出速度を調整するエア噴出調整手段とを備え、
前記エア噴出調整手段は、エアダクトを形成するダクト部分のうち、物品受渡口の物品受渡し方向の左右に位置するダクト部分の断面積を、物品受渡口の前記左右で異ならせることにより、エアダクトからのエア噴出速度が物品受渡口の前記左右で異なるようにしたものである。
【0008】
請求項3においては、走行経路に沿って配置されるステーションとの間で物品の受け渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫を備えた物品搬送車であって、
請求項1又は請求項2のいずれかに記載のエアダクトと、エアダクト内へエアを供給するエア供給手段とを備えたものである。
【0009】
請求項4においては、請求項3記載の物品搬送車において、前記エアダクトを物品受渡口の周囲に下方を除いて配置し、エアダクトのステーション側対向面の形状に沿って前記開口を形成したものである
【0010】
請求項5においては、物品搬送車の走行経路に沿って配置され、物品の受渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫を備えたステーションであって、
請求項1又は請求項2のいずれかに記載のエアダクトと、エアダクト内へエアを供給するエア供給手段とを備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
これより、本発明のエアダクト、これを備えた物品搬送車およびステーション、の実施の形態について、図面を用いて説明する。
以下では、本発明に関わる実施例として、四つの無人搬送システムについて、順に説明する。各無人搬送システムは、物品搬送車の一例としての無人搬送車と、無人搬送車による物品移載作業個所としてのステーションとを備えており、無人搬送車およびステーションの少なくとも一方には、本発明の実施の形態であるエアダクトが設けられている。つまり、各無人搬送システムは、本発明のエアダクトおよび物品搬送車およびステーションの実施の形態を、少なくとも一つは含むものである。
また、本発明の物品搬送車の実施の形態は、いずれも自動走行する無人搬送車としているが、本発明の物品搬送車は、無人の搬送車に限定されるものではなく、例えば、作業者が押して移動させる搬送車であってもよい。
【0013】
第一実施例の無人搬送システム1の構成について説明する。
図1から図4に示すように、無人搬送システム1は、エアダクト12を備える無人搬送車(以下搬送車)2と、ステーション3と、が備えられる。
無人搬送システム1には、搬送車2の走行経路4が設定されており、該走行経路4に沿って、搬送車2による物品移載作業個所としてのステーション3が配置されている。
ここで、エアダクト12は、本発明のエアダクトの第一の実施の形態である。また、該エアダクト12を備える搬送車2は、本発明の物品搬送車の第一の実施の形態である。
【0014】
搬送車2により搬送される物品5は、FPD、例えば、液晶やFPD(Flat Panel Display)用のガラス基板や、有機EL(Electro Luminescence)用の樹脂の基板等の板状物を収納したカセットとしており、品質の維持のためにクリーン環境下に保存されることを要するものである。
なお、搬送車2が搬送する物品としては、前記ガラス基板等の他に、半導体、薬品等であってもよい。
【0015】
一方、ステーション3は、物品5を搬送車2との間で移載するための装置である。
このステーション3は、例えば、前記板状物の加工(製造)を行う処理装置に付設されるものであり、この場合のステーション3は、カセットである物品5より板状物を取出して、該処理装置へ受け渡す作業を行う。なお、処理装置本体は、ステーション3の背面側(反走行経路4側)に設けられる。
なお、ステーション3を設ける対象は、処理装置に限らず、物品5を一時的に収納するストッカや、検査装置のステーションであっても良い。
【0016】
図1において、ステーション3は、搬送車2の走行経路4の両側に、該走行経路4に沿って配置される。なお、ステーション3を走行経路4の一側にのみ配置する構成としても良い。また、図1に示す領域の走行経路4は直線経路としているが、曲線経路を接続して全体をループ状としてもよい。
また、走行経路4の両側には、ステーション3・3間にパネル6・6・・・が立設されて、走行経路4を囲うようになっている。
なお、搬送車2には、走行用の車輪35・35・・・が設けられている。
【0017】
以下において、搬送車2の走行経路4に沿った進行方向を基準として、方向を定義するものとする。すなわち、搬送車2の進行方向を前後方向とし、該進行方向と水平面内で垂直となる方向を左右方向とする。
また、搬送車2は走行経路4に対して前後いずれの向きに対しても走行可能であるが、説明の便宜上、図1から図2等にて矢印で示す向きを搬送車2の進行方向前方の向きとする。
【0018】
図2に示すように、ステーション3には、該ステーション3の本体フレーム7の内部に物品収納庫7aが形成され、該物品収納庫7aに物品を受け渡すための物品受渡口7bが本体フレーム7に形成される。なお、本体フレーム7において、物品受渡口7bが形成される壁面を、開口側正面壁7cとする。また、該物品受渡口7bを開閉するための一対のシャッタ8・8が備えられる。
一方、搬送車2には、該搬送車2の本体フレーム9により囲われ、その内部に物品5を収納する物品収納庫9aが形成されると共に、該本体フレーム9の左右両側面には、ステーション3との間で物品5の受け渡しを行う物品受渡口9b・9bが形成される。また、左右の物品受渡口9bを開閉するための一対のシャッタ10・10が、搬送車2の左右両側にそれぞれ備えられる。
なお、物品受渡口7b・9bの開口の大きさは、ほぼ同程度の大きさとなるように形成され、ほぼ同じ高さ位置にある。また、シャッタ8・8及びシャッタ10・10は、同じ開閉機構を用いている。
【0019】
また、搬送車2には、物品5の移載手段として、スカラアーム式の移載装置11が備えられている。そして、搬送車2がステーション3に到着し、物品受渡口7b・9bが対向した状態で、前記シャッタ8・8およびシャッタ10・10を開放すると、物品受渡口7b・9b間で物品5の移載が可能である。
【0020】
物品受渡口7b・9b間は離間しており、シャッタ8・10を開放した物品5の移載時には、何の措置も施さなければ、物品受渡口7b・9b間を通過して移載される物品5に、搬送車2およびステーション3の外部の空気が流入して接触してしまう。
そこで、搬送車2には、物品受渡口7b・9b間を通過する物品5に、搬送車2(およびステーション3)外部の空気が接触するのを防ぐための手段として、第一空気噴出手段が設けられている。
第一空気噴出手段は、物品受渡口9bの周囲よりステーション3側へ向けてエアを噴出し、噴出されたエアによりエアカーテンを形成する手段である。特に、搬送車2がステーション3前で停止して、物品受渡口7b・9bが対向した状態では、物品受渡口7b・9b間の物品5の移載経路が、前記エアカーテンの内部に位置するものとなる。そして、該移載経路を通過する物品5が、前記エアカーテンにより外部の空気より保護される。つまり、搬送車2およびステーション3外部の空気が塵挨を含んだクリーン度の低い空気であっても、該空気が物品5に接触することがない。
【0021】
第一空気噴出手段の構成について説明する。第一空気噴出手段は、搬送車2の左右に開口する物品受渡口9b・9b毎に設けられている。
図3、図4に示すように、搬送車2の左右それぞれにおいて、門型(大文字Π型)としたエアダクト12は物品受渡口9bを囲うように配置されている。門型とされるエアダクト12は、次の三分割構成である。物品受渡口9bの上側に位置する上側ダクト部分12Aと、物品受渡口9bに対して走行方向の前後両側に位置する横側ダクト部分12B・12Bと、である。
また、エアダクト12には、ステーション3へ向けて開口13・13・・・が形成されている。また、エアダクト12内へエアを供給する手段として、ファンフィルタユニット(以下FFU)16が設けられている。
エアダクト12に形成される複数の開口13・13・・・は、FFU16によりエアダクト12内に供給されたエアの吐出口であり、ステーション3へエアを噴射するエアノズルとして機能する。
そして、複数の開口13・13・・・が形成されたエアダクト12と、エアダクト12へエアを供給するFFU16とにより、第一空気噴出手段が構成されている。
【0022】
第一空気噴出手段は、物品受渡口9bからステーション3側へ向けて突出するエアカーテンを形成するための手段である。該エアカーテンの内部に、搬送車2とステーション3との間における物品5の移載経路が形成される。
ここで、前記エアカーテンにより、前記移載経路内への外部空気の進入を遮断する防壁を形成するためには、複数の開口13・13・・・の各々からエアが確実に噴射されることが必要である。
以上構成のみでは、エアダクト12にFFU16が接続されている接続部付近の開口13からは、FFU16から噴出されるエアがそのまま噴出されるため、エアの流速が早く、接続部より遠くなるに従って開口13からのエアの流速が遅くなっていき、全体として均一なエアトンネルが形成できない。また、局部的にエアの流速が速いと、場合によっては、流速の速い部分にエアを供給するために、エアの流速が早い部分の開口に隣接する開口からエアが吸い込まれる現象が起きる。
このような不具合を防止するため、エアダクト12には、前記複数の開口13・13・・・を覆うように、抵抗を生じさせる抵抗部材が設けられている。詳しくは後述するが、エアダクト12各部の開口13・13・・・に、抵抗の大きさの異なる抵抗部材を設けることにより、エアの流速の速い開口13からのエアの流速を減少させると共に、エア流速の遅い開口13からのエアの流速を高めることが可能である。
【0023】
エアダクト12の開口13・13・・・を覆う前記抵抗部材について説明する。
該抵抗部材は、エアダクト12各部に形成される各開口13からのエア噴出調整を行うための手段としてエアダクト12に設けられるものであり、抵抗の異なる複数の部材からなっている。
図5に示すように、エアダクト12には、複数の開口13・13・・・を覆う、エア噴出の抵抗部材として、複数のメッシュ部材51・51・・・が設けられている。メッシュ部材51は、網目により構成された平板状の部材である。
ここで、メッシュ部材51は、自らに形成される網目が細かくなるほど、該メッシュ部材51等を通過するエアに対する抵抗が増加するものである。ここで、抵抗の異なるメッシュ部材51の各々を、メッシュ部材51a・51b・51cとし、特に区別する必要のない場合はメッシュ部材51で総称する。
そして、前記メッシュ部材51a・51b・51cは、この順に網目が粗くなるものとしており、メッシュ部材51aが最も網目が粗く、メッシュ部材51cが最も網目が細かいものとなっている。
【0024】
エアダクト12におけるエア噴出調整は、抵抗の異なるメッシュ部材51の各々を選択使用することにより行うものである。
基本的には、開口13を覆うメッシュ部材51の空気抵抗が大きければ大きいほど、その開口からのエア流速は低められる。逆に、開口13を覆うメッシュ部材51の空気抵抗が小さければ小さいほど、その開口からのエア流速は高められる。
なお、「基本的」と限定を加えるのは、他の開口13に設けるメッシュ部材51の抵抗の大きさや、エアダクト12の内部形状等により相互作用が発生するため、ある開口13からのエア流速調整を、他の開口のエア流速調整に対して独立に行うことができないためである。
ここで、本実施の形態では、エア噴出調整の目的は、前記エアカーテンの形成のため、各開口13・13・・・からのエア流速が均一となるようにすることである。そこで、抵抗の異なるメッシュ部材51を、以下で説明するように、選択使用して、エアダクト12の各開口13のエア噴出調整が行われている。
【0025】
抵抗の大きさの異なるメッシュ部材51は、次の基準に基づいて、エアダクト12に配置される。
第一の基準としては、FFU16によるエアダクト12のエア供給部(エア供給口)より離れるにしたがって、抵抗が減少するものを配置する。
ここで、エア供給部(エア供給口)は、FFU16が配置されるエアダクト12の上端中央部に形成されている。つまり、上端中央部より、門型としたエアダクト12の両端側に向かうにしたがって、エア供給部から遠ざかることになる。そして、FFU16から遠ざかるにしたがって、途中の開口13・13・・・から噴出されるエアの分だけエアダクト12内の圧力が低下する。
つまり、第一の基準の目的は、エア供給部に近い開口13には、抵抗の大きなメッシュ部材51を設けて、該開口13からのエア流速を抑制し、エア供給部から遠い部位の開口13にも、エアが供給されるようにすることである。
【0026】
第二の基準としては、エアダクト12に形成されている屈曲部分や端部では、その上流側の部分(エア供給部に近い側の部分)に配置されるメッシュ部材51よりも、抵抗の大きいメッシュ部材51を配置する。
門型としたエアダクト12の両端のように、エアダクト12の内壁に囲われて、エアの流れが変更および遮断される部位では、エアダクト12内のエア流速が速められる。そして、このような部位の開口13からの流速は、その前の部分(エア供給部に近い側の部分)の開口13からの流速よりも高められることになる。
つまり、第二の基準の目的は、エアの流れが遮断される部位の開口13には、抵抗の大きなメッシュ部材51を設けて、該開口13から噴出されるエアの流速を抑制し、その上流側の部分(エア供給部に近い側の部分)の開口13から噴出されるエアの流速を確保することである。
【0027】
抵抗の異なるメッシュ部材51は、エアダクト12に次のように配置されるものとなっている。
図5に示すように、抵抗の異なるメッシュ部材51の配置部位として、エアダクト12における開口13・13・・・の形成面を、次の三種類の部位に分割する。FFU16に最も近い第一噴出部12aと、第一噴出部12aより端部側に位置する一対の第二噴出部12b・12bと、端部に位置する第三噴出部12c・12cとである。もっともエア供給部に近いのが第一噴出部12aであり、もっとも遠いのが第三噴出部12cである。
以下詳しく説明するが、本実施の形態では、第一噴出部12aにはメッシュ部材51aを配置し、第二噴出部12bにはメッシュ部材51cを配置し、第三噴出部12cにはメッシュ部材51bを配置するものとしている。前述したが、前記メッシュ部材51においては、抵抗のもっとも高いものがメッシュ部材51aであり、もっとも小さいものがメッシュ部材51cである。
なお、第一噴出部12aは、前記上側ダクト部分12Aのステーション3側の面に相当し、第二噴出部12bおよび第三噴出部12cは、前記横側ダクト部分12Bのステーション3側の面の上下に相当する。
【0028】
また、以上においては、噴出部12a等の各部毎に、該噴出部12a等の形状に合わせたメッシュ部材51を一枚ずつ設ける構成としているが、各メッシュ部材51をユニット化された単一の大きさとして、複数のメッシュ部材51により、噴出部12a等の各部が覆われるものとしてもよい。
【0029】
前記のメッシュ部材51の配置において、第一の基準のみを考慮してメッシュ部材51の配置を行うと、第一噴出部12aにはメッシュ部材51aが配置され、第二噴出部12bにはメッシュ部材51bが配置され、第三噴出部12cにはメッシュ部材51cが配置されることになる。
さらに、第二の基準を考慮すると、エアの流れを遮る壁(内壁)があるダクト12Cには、その前の部分であるダクト12Bよりも、抵抗の高いメッシュ部材51を配置することを要するものとなる。
したがって本実施の形態では、第二噴出部12bにはメッシュ部材51cを配置し、第三噴出部12cにはメッシュ部材51bを配置するものとしている。なお、第一噴出部12aには、メッシュ部材51aを配置するものとしている。
つまり、メッシュ部材51の抵抗が、エア供給部より遠ざかるにつれて、高、低、高の順に配置されるものとなっている。
【0030】
なお、前記においては、エアダクト12に設ける抵抗部材は、第一噴出部12a等のエアダクト12各部毎にメッシュ部材51を設ける構成としているが、この構成に限定されるものではない。
例えば、エアダクト12のステーション3側の面と同形状の一体物のメッシュ部材を用いて、このメッシュ部材一つのみをエアダクト12に設ける構成であってもよい。該メッシュ部材は一体物であるので、抵抗が部位によって変化するように、部位毎に異なる網目が形成されるものとなっている。
【0031】
以上で説明したエアダクト12の構成についてまとめる。
エアダクト12は、例えば搬送車2において、物品5の受け渡しを行うための物品受渡口9b・9bが形成された物品収納庫9aの各物品受渡口9bの周囲に配置されるものである。
また、エアダクト12には、エアを噴出するための開口13・13・・・と、該開口13からのエアの噴出速度を調整するエア噴出調整手段と、が備えられている。
ここで、本実施の形態では、エア噴出調整手段は、メッシュ部材51により構成されている。
【0032】
このため、開口13・13・・・からのエアの噴射により、物品受渡口9bの周囲にエアトンネルを形成することが可能となる。また、開口13・13・・・からのエアの噴出速度を調整することができ、開口13・13・・・全体から均一の流速でエアを噴射することも、局部的にエアの流速を速めることも可能となる。
また、開口13からのエアの噴出速度を調整することで、エア供給手段(FFU16)との接続部等のエア流速の速い部分に近い開口13からのみエアが噴出され、他の部分からはエアが噴出されないなどの不具合を防止できる。
【0033】
また、前記エア噴出調整手段は、開口13・13・・・を覆うように設けられ、開口13・13・・・から噴出されるエアに抵抗を与える抵抗部材であって、この抵抗部材は、抵抗の異なる複数の部材からなる。該抵抗部材は、本実施の形態では、空気抵抗の異なるメッシュ部材51・51・・・からなる。
そして、エア噴出調整は、これら抵抗の異なる部材(メッシュ部材51・51・・・)を選択使用して行われるものである。
【0034】
このため、抵抗部材を選択使用することにより、各開口13からのエアの噴出速度を容易に調整することができる。例えば、エアダクト12に備える全ての開口13からのエア流速(噴出速度)を、一定とすることも可能である。
【0035】
なお、開口13・13・・・を覆う抵抗部材として、前記では、メッシュ部材51としたが、エアの通過を可能としながら抵抗を与える部材であれば、他の部材であってもよい。
例えば、多数の穴を穿設した板状部材や、空気を構成する各分子の通過を可能とする繊維を、エアの抵抗部材として利用してもよい。
【0036】
また、本実施例では、メッシュの粗さを三段階で変更するようにしたが、より確実に均一にするために、例えば、六段階で変更するなど、もっと多くの種類のメッシュを用いても良い。
【0037】
また、エアダクト12に形成した各開口13からのエア噴射を、より均一とするために、次に述べる決定方法に基づいて、エアダクト12各部に抵抗の異なるメッシュ部材51を選択使用してもよい。
エアダクト12各部の開口13からのエア流速が均一となるような、エアダクト12各部と、その部位に設ける抵抗部材の抵抗の大きさとの、最適な組合せは、エアダクト12各部に設ける抵抗部材の抵抗の大きさを変化させてエア供給手段を駆動し、各開口13からのエア流速を測定する作業を繰り返して行い、実験的に決定するものとする。
【0038】
次に、エアダクト12にメッシュ部材51を固定する構成について説明する。エアダクト12のステーション3側の面には、内周部と外周部とに、メッシュ部材51を固定する固定部が設けられており、本実施の形態で門型とされる開口13の形成方向の左右二箇所で、各メッシュ部材51が固定されるものとなっている。
図6(a)、図6(b)に示すように、エアダクト12におけるメッシュ部材51の固定部には、ノコギリ状の係止部材52・53が対向して設けられている。係止部材52・53はそれぞれ、歯52a・53aが形成された板状部材とされている。
そして、対向する係止部材52・53において、係止部材52は開口13側に位置し、係止部材53は反開口13側に位置するものとなっている。そして、係止部材52・53の歯52a・53aが、互いに噛み合うように近づけた位置となるように、両係止部材52・53は互いに接近して設けられている。
【0039】
図6(b)に示すように、係止部材52・53は、エアダクト12における開口13の形成面と平行に設けられると共に、歯52a・53aの形成側と反対側の端部でエアダクト12に固定されるものとなっている。
そして、メッシュ部材51は、係止部材52・53間に挿入されて固定される。メッシュ部材51も、エアダクト12における開口13の形成面と平行に設けられるものであり、メッシュ部材51と係止部材52・53も平行である。
係止部材52・53は前述したように一端側で固定される構成であり、メッシュ部材51が挿入されない状態では、エアダクト12との離間距離は、係止部材52・53で略同一となっている。また、係止部材52・53の歯52a・53a側は自由端となっているので、部材の撓みを利用して、係止部材52・53間にメッシュ部材51を挿入することが可能である。
ここで、係止部材52・53は板バネとして機能し、該係止部材52・53間に挿入されたメッシュ部材51を、自由状態(メッシュ部材51の非挿入状態)に復帰しようとする付勢力により、挟み込むものである。そして、係止部材52・53からなる固定部に、メッシュ部材51が固定される。
【0040】
以上の構成において、特に、係止部材52・53にそれぞれ形成される歯52a・53aは、互いに噛み合うように近づけた配置とされている。このため、メッシュ部材51は、開口13・13・・・の形成方向において、歯52a・53aにより互い違いに噛み込まれる(挟み込まれる)ようになっている。
したがって、メッシュ部材51の固定がより確実なものとなっている。
【0041】
以上のようにして、メッシュ部材51が、エアダクト12の内周部と外周部との両側で、係止部材52・53からなる固定部により、それぞれ固定されるものとなっている。
【0042】
エアダクト12の形状は、本実施例では門型としているが、例えば、物品受渡口9bを囲うロ字形としてもよく、前記エアトンネルによる物品5の移載に問題が生じないように物品移載口9bの周囲に配置されていれば、その形状は限定されるものではない。
また、本実施の形態では、エアダクト12に複数の開口13・13・・・を形成する構成としているが、単一の長孔とした開口、つまりエアダクト12各部の延出方向に連続したスリットのような開口を、形成する構成としても良い。連続した開口とすることで、開口にエアが噴出されない部位を作らないようにすることができるため、好ましい。また、開口を断続的な開口を、エアダクト12各部の延出方向に沿って二列並設し、それらを上にずらすことで千鳥状に配置して、エアが噴出されない部位を作らないようにしてもよい。
次に、エアダクト12の形状を、本実施の形態において、特に門型としたことに関して説明する。
【0043】
図3に示すように、エアダクト12は、物品収納庫9bの周囲に下方を除いて配置される。本実施の形態では、エアダクト12は門型に形成されて、物品収納庫9bを囲うようになっている。
また、複数の開口13・13・・・も、物品収納庫9bの周囲を下方を除いて囲うように、エアダクト12にそのステーション側対向面の形状に沿って形成されている。本実施の形態では、複数の開口13・13・・・の全体は、物品収納庫9bを囲う門型に配置されている。
【0044】
また、搬送車2には、物品収納庫9a内にクリーンエアを供給するエア供給手段として、FFU18が設けられている。
図3、図4に示すように、車体フレーム9の上部に設けたファンフィルタユニット(以下FFU)18と、物品収納庫9a内部に開口する図示せぬエアノズルとから、庫内空気噴出手段が構成される。FFU18はエアフィルタを備えており、クリーンエアを供給可能である。
そして、庫内空気噴出手段の駆動により物品収納庫9a内が常時クリーンに保たれる。
【0045】
以上のように、搬送車2に備えるエアダクト12を物品受渡口9bの周囲を下方を除いて囲うようにし、エアダクト12のステーション3側対向面にその全長に渡って開口13・13・・・を形成している。
ここで、エアダクト12の全長とは、エアダクト12の延出方向、すなわちエア流路方向に沿った全長を意味する。本実施の形態のエアダクト12においては、上側ダクト部分12Aおよび横側ダクト部分12B・12Bの全体の長さに相当する。
【0046】
このため、物品受渡口9bの下方を除いて周囲を囲うエアトンネルを形成することができ、開放された下方より、塵挨やエアを排出することができる。
【0047】
特に、エアダクト12において、物品受渡口9bの上側に位置する上側ダクト部分12Aの下面にエアを噴出する開口を形成し、該開口よりエアトンネル内にエアを噴射することにより、エアトンネル内からエアおよび塵挨を効果的に排出することができる。
前記各開口13から噴出されるエアにより形成されるエアトンネル内にエアを噴出する手段として、搬送車2は、エア供給手段(FFU18)を備えている。
【0048】
なお、エアダクト12に形成する開口は、前述したように、単一の長穴とした場合は、例えば門型の長穴である。なお、該長穴としては、門型に限定されるものではなく、物品収納庫9bを囲うような形状であればよく、半円状等でもよい。
また、エアダクト12の形状は、開口13群の配置形状(もしくは単一の開口の形状)と相似するような形状に限定されるものではなく、少なくとも開口13群が物品収納庫9bを囲うように配置できる形状であればよい。例えば、エアダクト12は門型、開口13群の配置形状は半円状等であってもよい。
【0049】
次に、搬送車2の前後に備える補助空気噴出手段について説明する。
搬送車2には、ステーション3側へエアを噴射する手段として、前記第一空気噴出手段に加えて、補助空気噴出手段が設けられている。
図3に示すように、搬送車2には、補助空気噴出手段であるクロスフローファンユニット(以下CFFU)40・40が、エアダクト12の前後に設けられている。CFFU40に備えるクロスフローファンは、吸引したエアを直交方向に噴出する作用を有している。CFFU40は、吸引口44で吸引したエアを、排出口45より排出する。そして、各CFFU40に備える風向板47の角度調節により、CFFU40から噴出されるエアの方向が調節可能とされている。
【0050】
図7に示す状態は、搬送車2が走行方向右側のステーション3に対して、移載準備を開始した状態である。具体的には、搬送車2右側の第一空気噴出手段が駆動している状態である。
このとき、搬送車2は走行中であり、搬送車2前側の空気が搬送車2に対して陽圧として作用する。このため、この前側の空気が、第一空気噴出手段により形成されるエアカーテンの内部に進入しようとする。
ここで、補助空気噴出手段であるCFFU40は、エアの噴射方向が前側とされて、この搬送車2前側の空気による陽圧を打ち消すように作用する。CFFU40のエア噴射方向は、より詳しくは、ややステーション3側に向けた斜め前方としており、CFFU40の噴射エアにより、搬送車2とステーション3またはパネル6との隙間をカバーするようにしている。
そして、CFFU40の作動により、第一空気噴出手段により形成されるエアカーテンが、搬送車2前側の空気の影響から保護されるようにしている。
【0051】
次に、第二実施例の無人搬送システムについて説明する。
第二実施例の無人搬送システムには、第一実施例における搬送車2に代えて、搬送車102が設けられている。他の構成は、両実施例で同一であるので、以下では、第二実施例で特徴的な搬送車102と、該搬送車102に設けられるエアダクト102について説明する。
ここで、エアダクト102は、本発明のエアダクトにおける第二の実施の形態である。また、搬送車102は、本発明の物品搬送車の第二の実施の形態である。
【0052】
無人搬送車(以下搬送車)102は、物品収納庫109a・109aが二つ備えられて、二つの物品5を収納可能である。また、搬送車102の適用される無人搬送システムの構成は、搬送車2の適用される無人搬送システム1と同様であるので、説明を省略する。なお、搬送車102の適用される無人搬送システムでは、搬送車102が二つの物品5・5を収納可能とする構成に対応して、ステーションに二つの物品5・5を同時に移載可能とする構成としてもよい。
以下、搬送車102において、前記搬送車2と同様の部分に関しては、同符号を用いると共に、その部分に関する説明を省略することがある。
【0053】
図8に示すように、搬送車102には、走行用の車輪35・35・・・が設けられ、前進および後進が可能である。
本体フレーム109の内部には、物品5を収納する物品収納庫109a・109aが、走行方向の前後に二つ備えられ、各物品収納庫109aの左右両側面には、ステーションとの間で物品5の受け渡しを行う物品受渡口109b・109bが形成される。したがって、搬送車2の左右それぞれに、物品受渡口109b・109bが走行方向の前後に設けられて、搬送車2全体では四つの物品受渡口109bが本体フレーム109に開口している。
また、各物品受渡口109bを開閉するための一対のシャッタ10・10が、搬送車2の左右両側にそれぞれ備えられている。
【0054】
搬送車102にも前記搬送車2と同様に、各物品受渡口9bの周囲よりステーション3側にエアを噴出してエアカーテンを形成する手段として、第一空気噴出手段が設けられている。
ここで、搬送車102には、詳しくは後述するが、前記搬送車2に備えるエアダクト12に代えて、エアダクト112が備えられる構成である。したがって、搬送車102に備える第一空気噴出手段は、前記搬送車2に備える第一空気噴出手段と比較して、エアダクトの構成の相違による作用の違いが発生している。
【0055】
図8に示すように、搬送車2の左右それぞれにおいて、門型としたエアダクト112はそれぞれ、各物品受渡口9bを囲うように配置されている。エアダクト112には、ステーションへ向けて開口13・13・・・が形成されている。また、エアダクト112内へエアを供給する手段として、ファンフィルタユニット(FFU)16が設けられている。
エアダクト112に形成される複数の開口13・13・・・は、FFU16によりエアダクト112内に供給されたエアの吐出口であり、ステーション3へエアを噴射するエアノズルとして機能する。
そして、複数の開口13・13・・・が形成されたエアダクト12と、エアダクト12へエアを供給するFFU16とにより、第一空気噴出手段が構成されている。
【0056】
搬送車102では、左右それぞれに、走行方向に沿って、物品受渡口109b・109bが形成されている。そして、各物品受渡口109b毎に第一空気噴出手段が配置されるが、前記エアカーテンの形成に際して、特に、外部空気による影響の大きな、搬送車102の走行方向の前端部からのエア噴射が重要である。第一空気噴出手段における走行方向前端部からのエア噴射は、第一に、搬送車102の走行時における前側空気のエアカーテン内への進入を防ぐ上で、他の部位からのエア噴射よりも強いことが望ましい。第二に、ステーション3の開口側正面壁7cやパネル6上の塵挨を除去する上で、他の部位からのエア噴射よりも強いことが望ましい。なお、前記補助空気噴出手段(CFFU40)は、これらの作用を補助するものである。
また、搬送車102は前後進可能であるので、搬送車102における走行方向前側に、搬送車102の走行方向の前後両側のいずれもが相当する。
搬送車102において、各物品受渡口109b毎にエアカーテンが形成されるため、物品受渡口109b上側からのエア噴射を除くと、走行方向では、四箇所よりエア噴射が行われることになる。ここで、走行方向前端となりうる部位は、前記四箇所のエア噴射部のうち、搬送車102の前後両端の二箇所である。そこで、搬送車102の前後両端からのエア流速が、内側二箇所からのエア流速よりも速いものとなるように、搬送車102は構成されている。
【0057】
前記の走行方向でのエア流速を異なるものとする構成について説明する。
ここでまず、エアダクト112の構成について説明する。門型とされるエアダクト112は、次の三分割構成である。物品受渡口109bの上側に位置する上側ダクト部分112Aと、物品受渡口109bに対して走行方向の両側に位置する外側ダクト部分112Bおよび内側ダクト部分112Cである。
そして、エアダクト112においては、ダクト部分112B・112Cの内部断面積の広さが、相違するものとなっており、エアダクト112の形状が走行方向において非対称となっている。外側ダクト部分112Bは内側ダクト部分112Cよりも内部断面積が広く形成されている。一方、前記エアダクト12では、物品受渡口9bの前後に位置する部分(横側ダクト部分12B・12B)の内部断面積の広さは同一とされて、エアダクト12の形状は走行方向において対称である。
【0058】
そして、前後方向で非対称であるエアダクト112・112は、搬送車102の前後で、対称に配置される。つまり、前後のエアダクト112・112において、内部断面積が相対的に広い外側ダクト部分112Bが搬送車2の端部側となるように配置され、相対的に狭い内側ダクト部分112Cが内部側となるように配置される。
なお、エアダクト112のダクト部分112B・112Cにおいて、上下方向で、内部断面積の大きさは一定である。
【0059】
ここで、エアダクト112に形成されるダクト部分112B・112Cの各開口13からのエア流速について検討する。
外側ダクト部分112Bは、内側ダクト部分112Cに比して、内部断面積が広く形成されており、ダクト内の流量が多くなっている。このため、外側ダクト部分112Bの開口13から噴出されるエアの流速は、内側ダクト部分112Cから噴出されるエアの流速よりも、速いものとなる。
【0060】
また、エアダクト112にも、エアダクト112に形成される開口13・13・・・を覆う前記抵抗部材として、前記メッシュ部材51が設けられている。
エアダクト112においても、抵抗の大きさの異なるメッシュ部材51の配置は、前記基準に基づいて行われる。つまり、第一の基準としては、FFU16によるエアダクト112のエア供給部(エア供給口)より離れるにしたがって、抵抗が減少するものを配置する。また、第二の基準としては、エアの流れを遮る壁がある部分では、その前の部分(エア供給部に近い側の部分)に配置されるメッシュ部材51よりも、抵抗の大きいメッシュ部材51を配置する。
なお、エアダクト112は、端部側(ダクト部分112B・112C)で太さが異なるものとなっているが、この部位に設けるメッシュ部材51の抵抗の大きさは、両ダクト部分112B・112Cで同一としてもよく、異なるようにしてもよい。
【0061】
以上で説明したエアダクト112の構成をまとめる。
エアダクト112においては、エアダクト112を形成する上下方向のダクト部分の断面積を、物品受渡口の物品の5受渡し方向の左右で異ならせている。言い換えると、該受渡し方向に対して垂直な方向のうち、対向する一対のダクト部分がある方向において、その対向する両ダクト部分の断面積が、異なるものとなっている。この受渡し方向の左右は、搬送車102の進行方向に対しては、前後となる。また、エアダクト112において、物品受渡口109bの前後(物品の5受渡し方向の左右)に位置する部分が、上下方向のダクト部分となっており、外側ダクト部分112Bおよび内側ダクト部分112Cである。
そして、エアダクト112からのエア噴出速度が物品受渡口9bの前後で異なるようにしている。
【0062】
このため、エアダクト112に単一のエア供給手段(FFU16)を備える構成であっても、搬送車102の走行時に外部空気の影響の大きな、進行方向前側から噴出されるエアの流速を、物品受渡口109b・109b間から噴出されるエアの流速よりも高めることができる。
【0063】
ここで、本実施の形態のエアダクト112では、物品受渡口109bの前後に位置するダクト部分112B・112Cの内部断面積は、上下方向で一定としているが、この構成に限定されるものではない。
例えば、ダクト部分112B・112Cにおいて、上下方向で内部断面積が広狭変化するように構成して、ダクト部分112B・112Cから噴射されるエア流速に変化を設けるようにしてもよい。
【0064】
次に、図9、図10を用いて、第三実施例の無人搬送システム301について説明する。
第三実施例の無人搬送システム301には、第一実施例における搬送車2に代えて、搬送車302が設けられている。搬送車302には、前記エアダクト112が設けられている。また、走行経路304に対するステーション3の配置構成が相違している。以下では、第一および第二実施例と相違する部分、つまり、ステーション3の配置構成および搬送車302の構成についてのみ説明する。
ここで、エアダクト112を備える搬送車302は、本発明の物品搬送車の第三の実施の形態である。
【0065】
図9において、ステーション3は、搬送車302の走行経路304の一側にのみ配置される。
また、走行経路304のステーション3配設側には、走行経路304の一側を縁取るように、ステーション3・3間にパネル6・6・・・が立設されている。なお、搬送車302の本体フレーム309には、走行用の車輪35・35・・・が設けられている。
【0066】
前記のステーション3の配置構成に対応して、搬送車304は、走行方向の左右一側でのみ、移載を行う物品搬送車として構成されている。
図10に示すように、搬送車302には、本体フレーム309により囲われ、その内部に物品5を収納する物品収納庫309aが形成されると共に、該本体フレーム309の左右一側面に、ステーション3との間で物品5の受け渡しを行う物品受渡口309bが形成されている。当然ながら、搬送車304の物品受渡口309bと、ステーション3の物品受渡口7bとが、対向する配置構成である。つまり、搬送車302では、搬送車2・102と異なり、物品受渡口309bが左右の一方にのみ設けられる構成である。
【0067】
また、走行経路304は循環経路とされており、該走行経路304に沿って走行する搬送車302は、一方走行の物品搬送車とされている。
これに対応して、搬送車304には、走行方向の前側におけるエア噴射が、後側におけるエア噴射よりも強力となるように、走行方向で非対称形状の前記エアダクト112が、物品受渡口309bの周囲に設けられている。
【0068】
ここで、エアダクト112は、前述したように、外側ダクト部分112Bの開口13から噴出されるエアの流速が、内側ダクト部分112Cから噴出されるエアの流速よりも、速いものとなっている。
したがって、一方走行の搬送車302において、走行方向前側に外側ダクト部分112Bが配置され、走行方向後側に内側ダクト部分112Cが配置される。また、エアダクト112の前後には、搬送車2と同様に、補助空気噴出手段であるクロスフローファンユニット(以下CFFU)40・40が、設けられている。
【0069】
以上構成の無人搬送システム302では、一方通行の搬送車302に対応して、該搬送車302に、走行方向で非対称形状の前記エアダクト112を設けている。つまり、搬送車302に設けるエアダクト112が、走行方向に特化した構成となっており、エアダクト112からのエア噴射に際し、FFU16の出力を最大限活用することが可能である。
【0070】
以上で説明したエアダクトを備える搬送車についてまとめる。
第一から第三の実施の形態である搬送車2・102・302はいずれも、走行経路4・304に沿って配置されるステーション3との間で物品5の受け渡しを行う物品受渡口9b・109b・309bが形成された物品収納庫9a・109a・309aを備えた物品搬送車である。
搬送車2には第一の実施の形態であるエアダクト12と、該エアダクト12内へエアを供給するエア供給手段(FFU16)と、が備えられている。
また、搬送車102・304には第二の実施の形態であるエアダクト112と、該エアダクト112内へエアを供給するエア供給手段(FFU16)とが、それぞれ備えられている。
【0071】
このため、エアダクト12・112とエア供給手段(FFU16)とによりステーション3に向けてエアトンネルを形成することができ、搬送車2・102・304のステーション3への到着に伴い、ステーション3に付着した塵挨をエアトンネルにより吹き飛ばすことができる。また、開口13・13・・・に抵抗部材(メッシュ部材51)を設けて開口13・13・・・からのエア流速を調整可能としたことで、エア供給手段との接続部等のエア流速の速い部位に近い部分の開口からのみエアが噴出され、他の部位からはエアが噴出されないなどの不具合を防止できる。
このように、FFU16をエアダクト12に一箇所の接続部で取り付け、各開口13・13・・・に適切な粗さのメッシュ部材51をそれぞれ取付けることで、各開口13・13・・・からエアが均一の流速で噴射されることとなる。このため、気流に乱れのないエアトンネルを形成することができる。
また、エアダクト12各部の開口13・13・・・から均一にエアを噴出するために、エアダクト12にエアの供給口を多数形成してそれぞれにエア供給手段を設けるなどの必要がなく、このような構成の場合に比して、エア供給の接続構成が容易なものとなる。
【0072】
次に、図11を用いて、第四実施例の無人搬送システム401について説明する。
第四実施例の無人搬送システム401では、エア噴出手段を構成するエアダクトが、搬送車の側ではなく、ステーションの側に設けられる構成である。
また、無人搬送システム401の構成も基本的には、前記無人搬送システム1と同様であり、無人搬送システム401には、搬送車402の走行経路404が設定され、該走行経路404に沿って、搬送車402による物品移載作業個所としてのステーション403が配置されている。
そして、ステーション403には、前記エアダクト12が備えられている。
ここで、ステーション403は、本発明のステーションの一実施の形態である。
【0073】
図11に示すように、ステーション403には、該ステーション403の本体フレーム407の内部に物品収納庫407aが形成され、該物品収納庫407aに物品を受け渡すための物品受渡口407bが本体フレーム407に形成される。
また、ステーション403には、該物品受渡口7bを開閉するための一対のシャッタ8・8が備えられる。
加えて、ステーション403には、物品受渡口309bの周囲に前記エアダクト12と、該エアダクト12内へエアを供給するエア供給手段(FFU16)と、が備えられている。
【0074】
一方、本実施例では、搬送車402には、エアダクトを備えぬ構成である。
これは、ステーション403がエアダクト12を備える構成であるので、ステーション403側より搬送車402側へ向けて、物品5の移載経路を保護するエアカーテンが形成可能であるためである。
ここで、搬送車402には、搬送車402の本体フレーム409により囲われ、その内部に物品5を収納する物品収納庫409aが形成されると共に、該本体フレーム409の左右両側面には、ステーション403との間で物品5の受け渡しを行う物品受渡口409b・409bが形成される。また、左右の物品受渡口409bを開閉するための一対のシャッタ10・10が、搬送車2の左右両側にそれぞれ備えられる。
【0075】
以上構成により、ステーション403側のエアダクト12より、走行してきた搬送車402にエアを噴射し、該搬送車402の物品受渡口402bを閉鎖するシャッタ10・10に付着した塵挨を除去すると共に、移載の際にクリーントンネルを形成するものである。このため、搬送車402には、エアダクト12等のエア噴出手段を設ける必要がない。
【0076】
以上で説明したエアダクトを備えるステーションについてまとめる。
ステーション403は、搬送車402の走行経路404に沿って配置され、物品5の受渡しを行う物品受渡口407bが形成された物品収納庫407aを備えたステーションである。
ステーション403には第一の実施の形態であるエアダクト12と、該エアダクト12内へエアを供給するエア供給手段(FFU16)と、が備えられている。
【0077】
また、本実施例では、ステーション403に、物品受渡口407bの前後で対称形状のエアダクト12を設ける構成としているが、エアダクト12に代えて、物品受渡口407bの前後で非対称形状のエアダクト112を設ける構成としても良い。
例えば、搬送車402の走行方向が一方に限定されている場合であれば、ステーションへのエアダクト112の配置構成において、物品受渡口の前後に位置するダクト部分のうち、接近する搬送車402の前面に近い側のダクト部分を、内部断面積がより広い側のダクト部分(例えば前記外側ダクト部分112B)とする。このように構成することで、搬送車402がステーションの正面に停止するまでに、ステーションに備えるエアダクト112からのエア噴射により、物品受渡口402bを閉鎖するシャッタ10・10の塵挨の除去等を確実に行うことができる。
また、ステーションの物品受渡口と、搬送車の物品受渡口との双方に、エアダクトを設けるようにしても良い。
【0078】
このため、エアダクト12とエア供給手段(FFU16)とにより、ステーション403側から搬送車402側に向けてエアトンネルを形成することができ、搬送車402のステーション3への到着に伴い、ステーション3に付着した塵挨をエアトンネルにより吹き飛ばすことができる。また、開口13・13・・・に抵抗部材(メッシュ部材51)を設けて開口13・13・・・からのエア流速を調整可能としたことで、エア供給手段との接続部等のエア流速の速い部位に近い部分の開口からのみエアが噴出され、他の部位からはエアが噴出されないなどの不具合を防止できる。
【0079】
また、本実施の形態のエアダクト12・102では、各開口13・13・・・からのエアの流速を一定にするために、開口13・13・・・の全面に抵抗部材(メッシュ部材51)を設けたが、次の構成としてもよい。
エアダクトに、開口面積が可変の孔を多数設ける構成とし、該孔の開口面積を変化させて、多数の孔の各部から噴出するエアの流速を一定となるようにするものである。
このようにすることで、物品受渡口の前後でエアダクトから噴射されるエア流速を、作業者が容易に調整することが可能である。
【0080】
【発明の効果】
請求項1記載の如く、物品の受渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫の物品受渡口の周囲に配置されるエアダクトであって、
エアを噴出するための開口と、開口からのエアの噴出速度を調整するエア噴出調整手段とを備え、
前記エア噴出調整手段は、開口を覆うように設けられ、開口から噴出されるエアに抵抗を与える抵抗部材であって、抵抗部材は、抵抗の異なる複数の部材からなり、開口の位置に応じて、これら抵抗の異なる部材が配置されるので、
開口からのエアの噴射により、物品受渡口の周囲にエアトンネルを形成することが可能となる。また、開口からのエアの噴出速度を調整することができ、開口全体から均一の流速でエアを噴射することも、局部的にエアの流速を速めることも可能となる。
また、開口からのエアの噴出速度を調整することで、エア供給手段との接続部等のエア流速の速い部分に近い開口からのみエアが噴出され、他の部分からはエアが噴出されないなどの不具合を防止できる。
また、抵抗部材を選択使用することにより、各開口からのエアの噴出速度を容易に調整することができる。例えば、エアダクトに備える全ての開口からのエア流速(噴出速度)を、一定とすることも可能である。
【0081】
請求項2記載の如く、物品の受渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫の物品受渡口の周囲に配置されるエアダクトであって、
エアを噴出するための開口と、開口からのエアの噴出速度を調整するエア噴出調整手段とを備え、
前記エア噴出調整手段は、エアダクトを形成するダクト部分のうち、物品受渡口の物品受渡し方向の左右に位置するダクト部分の断面積を、物品受渡口の前記左右で異ならせることにより、エアダクトからのエア噴出速度が物品受渡口の前記左右で異なるようにしたので、
エアダクトに単一のエア供給手段を備える構成であっても、搬送車の走行時に外部空気の影響の大きな、進行方向前側から噴出されるエアの流速を、物品受渡口間から噴出されるエアの流速よりも高めることができる。
【0082】
請求項3記載の如く、走行経路に沿って配置されるステーションとの間で物品の受け渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫を備えた物品搬送車であって、
請求項1又は請求項2のいずれかに記載のエアダクトと、エアダクト内へエアを供給するエア供給手段とを備えたので、
エアダクトとエア供給手段とによりステーションに向けてエアトンネルを形成することができ、搬送車のステーションへの到着に伴い、ステーションに付着した塵挨をエアトンネルにより吹き飛ばすことができる。また、開口に抵抗部材を設けて開口からのエア流速を調整可能としたことで、エア供給手段との接続部等のエア流速の速い部位に近い部分の開口からのみエアが噴出され、他の部位からはエアが噴出されないなどの不具合を防止できる。
このように、エア供給手段をエアダクトに一箇所の接続部で取り付け、各開口に適切な粗さのメッシュ部材をそれぞれ取付けることで、各開口からエアが均一の流速で噴射されることとなる。このため、気流に乱れのないエアトンネルを形成することができる。
また、エアダクト各部の開口から均一にエアを噴出するために、エアダクトにエアの供給口を多数形成してそれぞれにエア供給手段を設けるなどの必要がなく、このような構成の場合に比して、エア供給の接続構成が容易なものとなる。
【0083】
請求項4記載の如く、請求項3記載の物品搬送車において、前記エアダクトを物品受渡口の周囲に下方を除いて配置し、エアダクトのステーション側対向面の形状に沿って前記開口を形成したので、
物品受渡口の下方を除いて周囲を囲うエアトンネルを形成することができ、開放された下方より、塵挨やエアを排出することができる。
【0084】
請求項5記載の如く、物品搬送車の走行経路に沿って配置され、物品の受渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫を備えたステーションであって、
請求項1又は請求項2のいずれかに記載のエアダクトと、エアダクト内へエアを供給するエア供給手段とを備えたので、
エアダクトとエア供給手段とにより、ステーション側から搬送車側に向けてエアトンネルを形成することができ、搬送車のステーションへの到着に伴い、ステーションに付着した塵挨をエアトンネルにより吹き飛ばすことができる。また、開口に抵抗部材を設けて開口からのエア流速を調整可能としたことで、エア供給手段との接続部等のエア流速の速い部位に近い部分の開口からのみエアが噴出され、他の部位からはエアが噴出されないなどの不具合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の無人搬送システム1の構成を示す概略図である。
【図2】ステーション3に対向する搬送車2を示す平面断面図である。
【図3】搬送車2を示す斜視図である。
【図4】搬送車2およびステーション3の正面一部断面図である。
【図5】エアダクト12の構成を示す側面図である。
【図6】メッシュ部材51の固定部を示すエアダクト12の二面図であり、特に(a)図は側面図であり(b)図は平面断面図である。
【図7】走行時の搬送車2を示す平面断面図である。
【図8】第二実施例に関わる搬送車102を示す斜視図である。
【図9】第三実施例の無人搬送システム301を示す概略図である。
【図10】第三実施例に関わる搬送車302を示す斜視図である。
【図11】第四実施例の無人搬送システム401を示す概略図である。
【符号の説明】
2 物品搬送車
3 ステーション
4 走行経路
5 物品
9a 物品収納庫
9b 物品受渡口
12 エアダクト
13 開口
16 FFU(エア供給手段)
18 FFU18(エア供給手段)
51 メッシュ部材(抵抗部材)
102 搬送車
112 エアダクト
112B 外側ダクト部分
112C 内側ダクト部分

Claims (5)

  1. 物品の受渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫の物品受渡口の周囲に配置されるエアダクトであって、
    エアを噴出するための開口と、開口からのエアの噴出速度を調整するエア噴出調整手段とを備え、
    前記エア噴出調整手段は、開口を覆うように設けられ、開口から噴出されるエアに抵抗を与える抵抗部材であって、抵抗部材は、抵抗の異なる複数の部材からなり、開口の位置に応じて、これら抵抗の異なる部材が配置される、ことを特徴とするエアダクト。
  2. 物品の受渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫の物品受渡口の周囲に配置されるエアダクトであって、
    エアを噴出するための開口と、開口からのエアの噴出速度を調整するエア噴出調整手段とを備え、
    前記エア噴出調整手段は、エアダクトを形成するダクト部分のうち、物品受渡口の物品受渡し方向の左右に位置するダクト部分の断面積を、物品受渡口の前記左右で異ならせることにより、エアダクトからのエア噴出速度が物品受渡口の前記左右で異なるようにした、ことを特徴とするエアダクト。
  3. 走行経路に沿って配置されるステーションとの間で物品の受け渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫を備えた物品搬送車であって、
    請求項1又は請求項2のいずれかに記載のエアダクトと、エアダクト内へエアを供給するエア供給手段とを備えた、ことを特徴とする物品搬送車。
  4. 前記エアダクトを物品受渡口の周囲に下方を除いて配置し、エアダクトのステーション側対向面の形状に沿って前記開口を形成した、ことを特徴とする請求項3に記載の物品搬送車。
  5. 物品搬送車の走行経路に沿って配置され、物品の受渡しを行う物品受渡口が形成された物品収納庫を備えたステーションであって、
    請求項1又は請求項2のいずれかに記載のエアダクトと、エアダクト内へエアを供給するエア供給手段とを備えた、ことを特徴とするステーション。
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