JP4184474B2 - 光伝送システムならびにそれに用いられる光送信装置および光受信装置 - Google Patents

光伝送システムならびにそれに用いられる光送信装置および光受信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝送システムに関し、より特定的には、角度変調信号を光伝送するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図30は、角度変調信号を伝送する、従来の光伝送システムの構成の一例を示したブロック図である。図30において、この光伝送システムは、角度変調部1と、光変調部2と、光導波部3と、光電気変換部4と、角度復調部5と、フィルタFとを備えている。このような光伝送システムは、例えば、文献(K.Kikushima, et al., "Optical super wide−band FM modulation scheme and its application to multi−channel AM video transmission systems", IOOC’95, PD2−7, 1995.)に述べられている。
【0003】
次に、上記のように構成された従来の光伝送システムの動作を説明する。角度変調部1に入力される電気信号としては、例えば音声または映像信号のようなアナログ信号や、コンピュータデータ等のディジタル信号が想定される。角度変調部1は、入力された電気信号を所定の周波数、所定の角度変調方式の角度変調信号に変換した後、出力する。この角度変調方式としては、アナログ信号に対しては、FM(周波数変調)あるいはPM(位相変調)があり、ディジタル信号に対しては、FSK(周波数シフトキーイング)あるいはPSK(位相シフトキーイング)があるが、以下では、これらを総称して角度変調と呼ぶこととする。光変調部2は、入力された角度変調信号を光変調信号に変換した後、出力する。光電気変換部4は、自乗検波特性を有する受光素子(pinフォトダイオードまたはアバランシェフォトダイオード等)を備え、光導波部3によって伝送されてきた光変調信号を電気信号に再変換し、角度変調信号を出力する。角度復調部5は、この角度変調信号の周波数変化(または、位相変化)を電気信号の振幅変化(または、強度変化)に変換することにより、元の電気信号に相関する信号を再生する。フィルタFは、角度復調部5からの出力信号の内、元の電気信号に相当する信号成分(すなわち、当該電気信号と同一周波数帯域の信号成分)のみを透過させる。
【0004】
図30における角度復調部5の一構成例を図31に示す。図31において、光電気変換部4から入力された角度変調信号は、分岐部51で2分岐される。分岐された一方の信号には、遅延部52で所定の遅延量Tp が与えられる。混合部53は、一般的にはミキサ等で構成され、分岐部51から分岐出力される他方の信号と、遅延部52から出力される信号とを入力し、これらの積信号を生成して、出力する。
【0005】
上述したような従来の角度変調信号の光伝送システムは、振幅変調(AM)信号の光伝送システムと比較して、一般に、以下に述べるような利点を有する。すなわち、角度変調信号の周波数偏移量(または、位相偏移量)をより大きく設定することによって、光伝送時においてより大きな角度変調利得を得ることができ、その結果、復調信号のSNR(信号対雑音電力比)が増大し、品質の良い信号伝送を行うことができる。また、角度変調信号の周波数偏移量(または、位相偏移量)を増大させることによって、光変調信号の周波数スペクトルが拡散され、当該ピークレベルが抑圧されるため、光伝送路上における多重反射による信号品質劣化が低減されるという利点も有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、伝送すべき電気信号を角度変調した後、光変調信号に変換して光伝送し、受信側で自乗検波して角度変調信号に再変換し、さらに角度復調して元の電気信号を得る従来の光伝送システムは、品質の良好でない光伝送路においても、周波数偏移量を増大させることによって、より品質の良好な光伝送を行うことができる。
【0007】
しかしながら、角度変調信号の周波数偏移量(または、位相偏移量)を増大させると、当該角度変調信号が高周波化・広帯域化されることとなり、上記のような従来の光伝送システムでは、角度変調部1や角度復調5を構成するために、高周波・広帯域用の電気部品が必要となる。このような高周波・広帯域用電気部品は、相互の接続や整合が難しく、部品間の多重反射が容易に発生するため、角度変調部1や角度復調部5の特性の劣化を招き、変復調信号の品質を大きく劣化させる。
【0008】
また、光伝送システムの受信端末として設置される角度復調5に高価な広帯域・高周波用電気部品(例えば、図31における分岐部51や混合部53)を使用した場合、FTTH(Fiber To The Home)システムやCATV網などの光加入者(光多分配)系を構成する際に、1加入者当たりのシステムコストが非常に高価となり、システムの経済性を著しく低化させる。
【0009】
以上のように、従来の光伝送システムでは、より広帯域、高周波の角度変調信号を光伝送するに際して、特に復調部の構成部品として、広帯域・高周波用の電気部品を使用する必要があるため、群遅延特性や変復調特性の劣化を生じやすく、また、受信端末のコスト上昇によりシステム全体の経済性が著しく低下するという特有の問題がある。
【0010】
それ故に、本発明の目的は、新規な光信号処理を採用することによって良好な角度復調特性を実現し、かつ広帯域・高周波用の電気部品を使用せずに、より安価に受信端末を構成し、経済性に優れた光伝送システムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、角度変調信号を光伝送するシステムであって、
角度変調信号を光変調信号に変換する光変調部と、
光変調信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
自乗検波特性を有し、干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する光電気変換部とを備え、
干渉部および光電気変換部によって光信号の遅延検波系を構成し、当該遅延検波系によって光信号から電気信号への変換処理と角度復調処理とを同時に行うことを特徴とする。
【0012】
角度変調信号に対する復調装置として広帯域・高周波部品を用いた電気回路を採用すると、部品間の接続性または整合性の悪さから、群遅延特性あるいは復調特性の非線形性の劣化が生じやすく、復調信号の品質が著しく低下する。また、広帯域・高周波部品は一般に高価であるため、復調装置のコストが上昇し、システムの経済性が著しく劣化する。
そこで、上記第1の発明では、角度変調信号を光変調信号に変換し、この光変調信号を、受光素子の自乗検波特性を利用してホモダイン検波することによって、広帯域・高周波用の電気部品を使用することなく、光信号処理のみで復調および光伝送が行えるようにしている。また、本発明を光分配系に適用する場合、干渉部までの構成を送信設備側に、光電気変換部のみを受信端末側に設置することにより、高価な構成部品が送信設備のみに含まれることになるので、経済性に優れた光加入者システムを構築できる。
【0013】
の発明は、第の発明に従属する発明であって、
光変調部は、光変調信号として光強度変調信号を生成することを特徴とする。
【0014】
の発明は、第の発明に従属する発明であって、
光変調部は、
一定光強度、一定波長の光を出力する光源と、
光源からの光を2分岐する光分岐部と、
光分岐部からの2つの出力光のそれぞれに対して設けられ、角度変調信号を元信号として、各出力光に対して光位相変調を施す第1および第2の光位相変調部と、
第1および第2の光位相変調部から出力される2つの光位相変調信号を合波する光結合部とを含んでいる。
【0015】
上記のように、第の発明では、光強度変調信号を生成するために、いわゆる外部変調方式を採用している。なお、このような外部変調方式に代えて、直接変調方式を採用することも可能である。
【0016】
の発明は、第の発明に従属する発明であって、
干渉部は、
入力された光信号を第1および第2の光信号に分岐する光分岐部と、
光分岐部から出力される第2の光信号について、所定の遅延量を与える光遅延部と
分岐部から出力される第1の光信号と、光遅延部から出力される第2の光信号とを合成する光合波部とを含んでいる。
【0017】
上記のように、第の発明によれば、入力された光信号を、光分岐部によって2つの光信号に分岐させ、その一方に対して遅延部で所定量の伝搬遅延を与えた後、光合波部により再度両光信号を合成することにより、光信号の遅延検波に必要となる干渉系を構成するようにしている。
【0018】
の発明は、第の発明に従属する発明であって、
光変調部は、
一定光強度、一定波長の光を出力する光源と、
光源からの光を2分岐する光分岐部と、
光分岐部からの2つの出力光のそれぞれに対して設けられ、角度変調信号を元信号として、各出力光に対して光位相変調を施す第1および第2の光位相変調部と、
第1および第2の光位相変調部から出力される2つの光位相変調信号を一旦合波し、かつ互いの光強度変調成分が逆相の第1および第2の光信号に分波する光方向性結合部とを含み、
干渉部は、
光方向性結合部から出力される第2の光信号について、所定の遅延量を与える光遅延部と、
光方向性結合部から出力される第1の光信号と、光遅延部から出力される第2の光信号とを合成する光合波部とを含んでいる。
【0019】
上記のように、第の発明では、光変調部として、外部変調方式を採用すると共に、光方向性結合部を設けることにより、互いの光強度変調成分が逆相の関係にある第1および第2の光信号を干渉部に入力するようにしている。これによって、干渉部で入力光信号を分岐させる必要がなくなる。
【0020】
の発明は、第の発明に従属する発明であって、
干渉部は、
光変調部から出力される光信号を導く光導波部と、
光導波部上に所定の間隔で縦続に配置され、それぞれ入力された光信号の一部を透過し、残りを反射する第1および第2の光透過反射部とを含み、
第1および第2の光透過反射部の間を光信号が往復する伝搬時間を所定の伝搬遅延差とすることを特徴とする。
【0021】
上記のように、第の発明によれば、光導波部上に2つの光透過反射部を設け、両光透過反射部を共に透過して伝搬する直接光と、両光透過反射部を一往復した後伝搬する間接光とを発生させることにより、光信号を物理的に2つに分岐することなく、光信号の遅延検波に必要な干渉系を構成するようにしている。これによって、より単純な構成で、干渉系を構成することができる。
【0022】
の発明は、第の発明に従属する発明であって、
光変調部は、光変調信号として光振幅変調信号を生成することを特徴とする。
【0023】
の発明は、第の発明に従属する発明であって、
光変調部は、
一定光強度、一定波長の光を出力する光源と、
光源からの光を2分岐する光分岐部と、
光分岐部からの2つの出力光のそれぞれに対して設けられ、角度変調信号を元信号として、各出力光に対して光位相変調を施す第1および第2の光位相変調部と、
第1および第2の光位相変調部から出力される2つの光位相変調信号を合波する光結合部とを含んでいる。
【0024】
の発明は、第の発明に従属する発明であって、
干渉部は、
入力された光信号を第1および第2の光信号に分岐する光分岐部と、
光分岐部から出力される第2の光信号について、所定の遅延量を与える光遅延部と
分岐部から出力される第1の光信号と、光遅延部から出力される第2の光信号とを合成する光合波部とを含んでいる。
【0025】
上記のように、第の発明によれば、入力された光信号を、光分岐部によって2つの光信号に分岐させ、その一方に対して遅延部で所定量の伝搬遅延を与えた後、光合波部により再度両光信号を合成することにより、光信号の遅延検波に必要となる干渉系を構成するようにしている。
【0026】
第1の発明は、第の発明に従属する発明であって、
光変調部は、
一定光強度、一定波長の光を出力する光源と、
光源からの光を2分岐する光分岐部と、
光分岐部からの2つの出力光のそれぞれに対して設けられ、角度変調信号を元信号として、各出力光に対して光位相変調を施す第1および第2の光位相変調部と、
第1および第2の光位相変調部から出力される2つの光位相変調信号を一旦合波し、かつ互いの光振幅変調成分が逆相の第1および第2の光信号に分波する光方向性結合部とを含み、
干渉部は、
光方向性結合部から出力される第2の光信号について、所定の遅延量を与える光遅延部と、
光方向性結合部から出力される第1の光信号と、光遅延部から出力される第2の光信号とを合成する光合波部とを含んでいる。
【0027】
上記のように、第1の発明では、光変調部として、外部変調方式を採用すると共に、光方向性結合部を設けることにより、互いの光強度変調成分が逆相の関係にある第1および第2の光信号を干渉部に入力するようにしている。これによって、干渉部で入力光信号を分岐させる必要がなくなる。
【0028】
第1の発明は、第の発明に従属する発明であって、
干渉部は、
光変調部から出力される光信号を導く光導波部と、
光導波部上に所定の間隔で縦続に配置され、それぞれ入力された光信号の一部を透過し、残りを反射する第1および第2の光透過反射部とを含み、
第1および第2の光透過反射部の間を光信号が往復する伝搬時間を所定の伝搬遅延差とすることを特徴とする。
【0029】
上記のように、第1の発明によれば、光導波部上に2つの光透過反射部を設け、両光透過反射部を共に透過して伝搬する直接光と、両光透過反射部を一往復した後伝搬する間接光とを発生させることにより、光信号を物理的に2つに分岐することなく、光信号の遅延検波に必要な干渉系を構成するようにしている。これによって、より単純な構成で、干渉系を構成することができる。
【0030】
第1の発明は、第または1の発明に従属する発明であって、
第1の光位相変調部による光移相量と、第2の光位相変調部による光移相量との差が、角度変調信号に対して同相になるように、第1および第2の光位相変調部において所定の光位相変調が施されることを特徴とする。
【0031】
第1の発明は、第または1の発明に従属する発明であって、
第1の光位相変調部による光移相量と、第2の光位相変調部による光移相量との差が、角度変調信号に対して逆相になるように、第1および第2の光位相変調部において所定の光位相変調が施されることを特徴とする。
【0032】
上記第1および第1の発明では、第1および第2の光位相変調部から出力される角度変調信号の間の位相関係を最適に調整することによって、光結合部または光方向性結合部から出力される光信号中の光振幅変調成分を大きくし、光信号処理による高効率な復調および光伝送を実現している。
【0033】
第1の発明は、第2〜第5のいずれかの発明に従属する発明であって、
角度変調信号の中心角周波数と、干渉部における所定の伝搬遅延差との積の値が、π/2に等しくなるように設定されていることを特徴とする。
【0034】
上記のように、第1の発明では、角度変調信号の中心周波数と、干渉部における所定の伝搬遅延差とを最適な値に設定することによって、復調効率を上昇させるようにしている。
【0035】
第1の発明は、第の発明に従属する発明であって、
干渉部における所定の伝搬遅延差は、ディジタル信号の1シンボル長に等しくなるように設定されていることを特徴とする。
【0036】
上記のように、第1の発明は、角度変調信号がディジタル信号を周波数変調または位相変調したFSK変調信号またはPSK変調信号である場合、当該ディジタル信号のシンボル長と、干渉部における所定の伝搬遅延差とを最適な値に設定することによって、復調効率を向上させるようにしている。
【0037】
16の発明は、第または第1の発明に従属する発明であって、
光導波部に沿って第1および第2の光透過反射部を透過する光信号と、第1の光透過反射部を透過し、第2の光透過反射部で反射され、第1の光透過反射部で反射され、第2の光透過反射部を透過する光信号との偏光状態が互いに一致するように設定されていることを特徴とする。
【0038】
上記のように、第16の発明では、直接光と間接光の偏光状態を一致させることにより、光電気変換部におけるホモダイン検波効率、すなわち復調効率を高めるようにしている。
【0039】
17の発明は、第または第の発明に従属する発明であって、
干渉部における光分岐部と、光遅延部と、光合波部とが、各々偏光保持可能な光導波路で構成されていることを特徴とする。
【0040】
上記のように、第17の発明によれば、干渉部における光分岐部と、光遅延部と、光合波部とを、各々偏光保持可能な光導波路で構成することにより、光電気変換部におけるホモダイン検波効率、すなわち復調効率を高めるようにしている。
【0041】
18の発明は、第または第1の発明に従属する発明であって、
光変調部における光方向性結合部と、干渉部における光遅延部および光合波部とが、各々偏光保持可能な光導波路で構成されていることを特徴とする。
【0042】
上記のように、第18の発明によれば、光変調部における光方向性結合部と、干渉部における光遅延部および光合波部とを、各々偏光保持可能な光導波路で構成することにより、光電気変換部におけるホモダイン検波効率、すなわち復調効率を高めるようにしている。
【0043】
19の発明は、第または第1の発明に従属する発明であって、
干渉部における光導波部と、第1および第2の光透過反射部とが、各々偏光保持可能な光導波路で構成されていることを特徴とする。
【0044】
上記のように、第19の発明によれば、干渉部における光導波部と、第1および第2の光透過反射部とを、各々偏光保持可能な光導波路で構成することにより、光電気変換部におけるホモダイン検波効率、すなわち復調効率を高めるようにしている。
【0045】
20の発明は、角度変調信号を光送信する装置であって、
角度変調信号を光変調信号に変換する光変調部と、
光変調信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部とを備え、
干渉部から出力される合成光信号を送信することを特徴とする。
【0046】
21の発明は、第20の発明に従属する発明であって、
光変調部は、光変調信号として光強度変調信号を生成することを特徴とする。
【0047】
22の発明は、第20の発明に従属する発明であって、
光変調部は、光変調信号として光振幅変調信号を生成することを特徴とする。
【0048】
23の発明は、光変調信号を受信して復調する装置であって、
受信した光変調信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
自乗検波特性を有し、干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する光電気変換部とを備え、
干渉部および光電気変換部によって光信号の遅延検波系を構成し、当該遅延検波系によって光信号から電気信号への変換処理と角度復調処理とを同時に行うことを特徴とする。
【0049】
24の発明は、第23の発明に従属する発明であって、
光信号は、2n (nは、自然数)相PSK変調信号を元信号として生成された光変調信号であり、
干渉部は、
入力した光信号を2n-1 個の受信光に分波する受信光分波部と、
n-1 個の受信光のそれぞれに対応して設けられ、当該受信光をさらに第1および第2の光信号に分岐し、第2の光信号について、所定の遅延量を与えた後、第1および第2の光信号を合成する第1〜第2n-1 の光干渉回路とを含み、
光電気変換部は、第1〜第2n-1 の光干渉回路のそれぞれに対応して設けられることを特徴とする。
【0050】
25の発明は、第24の発明に従属する発明であって、
光信号は、4相PSK変調信号を元信号として生成された光変調信号であり、
干渉部は、
入力した光信号を第1および第2の受信光に分波する受信光分波部と、
第1の受信光を第1および第2の光信号に分岐し、第2の光信号について、所定の第1の遅延量を与えた後、第1および第2の光信号を合成する第1の光干渉回路と、
第2の受信光を第1および第2の光信号に分岐し、第2の光信号について、所定の第2の遅延量を与えた後、第1および第2の光信号を合成する第2の光干渉回路とを含み、
第1の光干渉回路における所定の第1の遅延量と、第2の光干渉回路における所定の第2の遅延量とが、共にディジタル信号の1/2シンボル長の絶対量を有し、かつ互いに逆相になるように設定されていることを特徴とする。
【0051】
26の発明は、角度変調信号を光伝送するシステムであって、
角度変調信号を光変調信号に変換する光変調部と、
光変調部から出力される光変調信号を少なくとも第1および第2の光変調信号に分岐する光分岐部と、
光分岐部から出力される第1の光変調信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
自乗検波特性を有し、干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する第1の光電気変換部と、
自乗検波特性を有し、光分岐部から出力される第2の光変調信号を電気信号に変換する第2の光電気変換部とを備えている。
【0052】
上記のように、第26の発明によれば、角度変調信号を光信号に変換した後、これを複数に分岐し、一部の光信号については、第1の発明と同様に干渉部と第1の光電気変換部とを用いてホモダイン検波を行って角度変調前の元の電気信号を再生し、残りの光信号については、第2の光電気変換部で直接検波を行うことにより、角度変調信号を再生するようにしている。これにより、光ファイバを基幹とした有線ネットワークを構成すると共に、例えば第2の光電気変換部から出力される角度変調信号を無線波として空中に送出すれば、移動端末等に対するワイヤレスネットワークにも拡張して展開することができる。特に、ワイヤレスネットワークに有効とされるマイクロ波やミリ波等の高周波信号に対しては、有線系においては、これを光信号処理によって低コストな構成で受信および復調し、その一方で、移動端末等に対して無線波を送信することによって、柔軟でかつ経済性に優れたシステムを構築することができる。
【0053】
27の発明は、第26の発明に従属する発明であって、
所定の波長の光を出力する局発光源と、
光分岐部と第2の光電気変換部との間に介挿され、光分岐部から出力される第2の光変調信号と局発光源からの光とを合波する光合波部とをさらに備え、
第2の光電気変換部は、光合波部から出力される合波光信号をヘテロダイン検波して電気信号に変換することを特徴とする。
【0054】
28の発明は、第26の発明に従属する発明であって、
所定の波長の光を出力する局発光源と、
光変調部と光分岐部との間に介挿され、光変調部から出力される光変調信号と局発光源からの光とを合波する光合波部とをさらに備え、
第2の光電気変換部は、光分岐部から出力される第2の光変調信号をヘテロダイン検波して電気信号に変換することを特徴とする。
【0055】
上記のように、第27または第28の発明によれば、局発光源の周波数を変えることにより、第2の光電気変換部から出力される角度変調信号の周波数を自由にアップコンバートまたはダウンコンバートすることができる。
【0056】
29の発明は、角度変調信号を光伝送するシステムであって、
角度変調信号を光変調信号に変換する光変調部と、
所定の波長の光を出力する局発光源と、
光変調部から出力される光変調信号と局発光源からの光とを合波する光合波部と、
光合波部から出力される合波光信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
自乗検波特性を有し、干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する光電気変換部と、
光電気変換部から出力される電気信号を周波数成分毎に分離して出力する分波部とを備えている。
【0057】
30の発明は、角度変調信号を光伝送するシステムであって、
角度変調信号を光変調信号に変換する光変調部と、
光変調部から出力される光信号を少なくとも第1および第2の光変調信号に分岐する光分岐部と、
光分岐部から出力される第1の光変調信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
自乗検波特性を有し、干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する第1の光電気変換部と、
所定の周波数の無変調信号を出力する局部発振部と、
自乗検波特性を有し、局部発振部からの無変調信号によってバイアスが変調され、光分岐部から出力される第2の光変調信号を電気信号に変換する第2の光電気変換部とを備えている。
【0058】
31の発明は、角度変調信号を光伝送するシステムであって、
角度変調信号を光変調信号に変換する光変調部と、
光変調部から出力される光信号を少なくとも第1および第2の光変調信号に分岐する光分岐部と、
光分岐部から出力される第1の光信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
自乗検波特性を有し、当該干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する第1の光電気変換部と、
自乗検波特性を有し、光分岐部から出力される第2の光変調信号を電気信号に変換する第2の光電気変換部と、
所定の周波数の無変調信号を出力する局部発振部と、
第2の光電気変換部から出力される電気信号と局部発振部から出力される無変調信号とを混合(ミキシング)して出力する混合部とを備えている。
【0059】
上記のように、第29〜第31の発明によれば、光信号処理のみによって角度変調前の元の電気信号および角度変調信号を再生することができる。また、局発光源または局部発振部の周波数を変えることにより、再生する角度変調信号の周波数を自由にアップコンバートまたはダウンコンバートすることができる。
【0060】
32の発明は、少なくとも第1および第2の電気信号を一括的に光伝送するシステムであって、
第1の電気信号を角度変調信号に変換する角度変調部と、
角度変調信号と第2の電気信号とを合波する合波部と、
合波部から出力される合波信号を光変調信号に変換する光変調部と、
光変調部から出力される光信号を少なくとも第1および第2の光変調信号に分岐する光分岐部と、
光分岐部から出力される第1の光変調信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
自乗検波特性を有し、干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する第1の光電気変換部と、
自乗検波特性を有し、光分岐部から出力される第2の光変調信号を電気信号に変換する第2の光電気変換部とを備えている。
【0061】
上記のように、第32の発明によれば、例えばディジタル信号とアナログ信号のように異なる種類の電気信号を一括的に光伝送して個別に再生することができる。
【0062】
33の発明は、第32の発明に従属する発明であって、
第1の電気信号の占有周波数帯域と、第2の電気信号の占有周波数帯域と、角度変調信号の占有周波数帯域とが、互いに一致しないことを特徴とする。
【0063】
34の発明は、第32の発明に従属する発明であって、
第1の電気信号の占有周波数帯域を制限するための第1の信号処理部と、
第2の電気信号の占有周波数帯域を制限するための第2の信号処理部とをさらに備えている。
【0064】
35の発明は、第34の発明に従属する発明であって、
第1の光電気変換部から出力される電気信号について、第1の電気信号の占有周波数帯域に対応する周波数成分のみを透過させると共に、第1の信号処理部における帯域制限によって失われた波形情報を再生するための第3の信号処理部と、
第2の光電気変換部から出力される電気信号について、第2の電気信号の占有周波数帯域に対応する周波数成分のみを透過させると共に、第2の信号処理部における帯域制限によって失われた波形情報を再生するための第4の信号処理部とをさらに備えている。
【0065】
上記のように、第35の発明によれば、送信側で行った帯域制限によって生じた波形歪みを受信側で補正することができる。
【0066】
36の発明は、複数の電気信号を光伝送するシステムであって、
複数の電気信号をそれぞれ角度変調信号に変換する複数個の角度変調部と、
複数個の角度変調部から出力される角度変調信号を合波する合波部と、
合波部から出力される合波信号を光変調信号に変換する光変調部と、
光変調部から出力される光変調信号を複数個の光変調信号に分岐する光分岐部と、
光分岐部から出力される複数個の光変調信号のそれぞれに対応して設けられ、それぞれが所定の光信号処理を行うことによって、複数の電気信号を個別的に再生する複数個の光信号処理部とを備え、
各光信号処理部は、
光分岐部から出力される光変調信号を、復調すべき角度変調信号の周波数に応じて決定された伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
自乗検波特性を有し、干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する光電気変換部とを含んでいる。
【0067】
上記のように、第36の発明によれば、例えばディジタル信号とアナログ信号のように異なる種類の電気信号を一括的に光伝送して個別に再生することができる。
【0068】
7の発明は、複数チャネルの電気信号が周波数多重されかつ角度変調された多チャネル角度変調信号を光伝送するシステムであって、
多チャネル角度変調信号を光変調信号に変換する光変調部と、
光変調部から出力される光変調信号を複数個の光変調信号に分岐する光分岐部と、
光分岐部から出力される複数個の光変調信号のそれぞれに対応して設けられ、それぞれが所定の光信号処理を行うことによって、異なるチャネルの電気信号を再生する複数個の光信号処理部とを備え、
各光信号処理部は、
光分岐部から出力される光変調信号を、再生すべきチャネルの電気信号の周波数に応じて決定された伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
自乗検波特性を有し、干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する光電気変換部とを含んでいる。
【0069】
上記のように、第7の発明によれば、周波数多重された多チャネルの角度変調信号を一括的に光伝送することができる。
【0070】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。なお、図1には、各部における信号の周波数スペクトルの模式図をも併せて示している。図1において、本実施形態の光伝送システムは、角度変調部1と、光変調部2と、第1の光導波部3と、干渉部6と、第2の光導波部7と、光電気変換部4と、フィルタFとを備えている。なお、第1および第2の光導波部3および7は、システムが要求する送信側および受信側の構成に応じて、両方が必要になる場合や、いずれか一方が必要になる場合がある。
【0071】
図1の構成において注目すべきは、図30に示すような角度復調部5が設けられていない点である。すなわち、本実施形態は、新規で特有な光信号処理を行うことにより、電気的な復調処理を行うことなく、復調信号が得られることを特徴としている。
【0072】
次に、図1に示す実施形態の動作を説明する。角度変調部1は、伝送すべき電気信号として、音声信号、映像信号等のアナログ信号もしくはコンピュータデータ等のディジタル信号を入力し、これを元信号とした角度変調信号を出力する。光変調部2は、角度変調部1から出力される角度変調信号を入力し、例えば直接変調方式によって光強度変調信号を出力し、もしくは外部変調方式によって光強度変調信号または光振幅変調信号を出力する。この光信号は、第1の光導波部3を介して伝送される。干渉部6は、入力した光信号を所定の伝搬遅延差を有する2つの光信号に分離後、再合成する。再合成された光信号は、第2の光導波部7を介して伝送される。光電気変換部4は、自乗検波特性を有する受光素子(pinフォトダイオードまたはアバランシェフォトダイオード等)を備え、入力した合成光信号を電気信号に再変換すると共に、角度復調動作によって元の電気信号に相関する電気信号(アナログ信号またはディジタル信号)を再生し、出力する。フィルタFは、光電気変換部4からの出力信号の内、元の電気信号に相当する信号成分(すなわち、当該電気信号と同一周波数帯域の信号成分)のみを透過させる。以下には、本実施形態のより具体的な構成例について説明する。
【0073】
(1)第1の実施形態における第1の具体的構成例
図2は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第1の具体的構成例を示すブロック図である。図2において、本構成例の光伝送システムでは、角度変調部1の一例としてFM変調部100を備えている。また、光変調部2は、光源201と、第1の光分岐部202と、第1の光位相変調部203と、第2の光位相変調部204と、光結合部205とを備えている。また、干渉部6は、第2の光分岐部601と、光遅延部60と、光合波部603とを備えている。
【0074】
次に、図2に示す具体例の動作を説明する。FM変調部100には、FM変調すべき元信号として、例えば多チャンネルの周波数多重信号などの高周波・広帯域電気信号が入力される。FM変調部100は、入力された電気信号を所定周波数のFM変調信号に変換する。本構成例の光変調部2は、いわゆる外部変調方式の構成を有しており、光源201は、無変調光を出力する。第1の光分岐部202は、光源201からの無変調光を2つに分岐させる。第1および第2の光位相変調部203および204は、第1の光分岐部202によって2分岐された光の各々に対して設けられ、FM変調部100から出力されたFM変調信号を印加することによって、所定の光位相変調を行う。第1および第2の光位相変調部203および204から出力された各光位相変調信号は、光結合部205で合波されて光振幅変調信号に変換される。この光振幅変調信号は、第1の光導波部3を介して干渉部6に入力される。干渉部6では、第2の光分岐部601が、入力された光信号を、第1および第2の光信号に分岐させる。光遅延部602は、第2の光分岐部601から出力される第2の光信号に、所定の遅延量Tp を与える。光合波部603は、第2の光分岐部601から出力された第1の光信号と、光遅延部602から出力された第2の光信号とを合成し、第2の光導波部7に出力する。光電気変換部4は、第2の光導波部7によって伝送されてきた第1および第2の光信号の積を作成する(通常、このような動作は、ホモダイン検波と呼ばれる)。
【0075】
上記第1の具体例の動作を、さらに数式を用いて以下に説明する。第2の光分岐部601から出力される第1および第2の光振幅変調信号の内、第1の光信号の電界成分Ea(t)を次式(1)で、光遅延部602を通過した第2の光信号の電界成分Eb(t)を次式(2)で、それぞれ表すものとする。
【0076】
【数1】
Figure 0004184474
【0077】
上式(1)および(2)において、mは光変調度、ft はFM変調信号の(瞬時)周波数を、f0 は光周波数を、Tp は光遅延部602による遅延量を表す。これらを合波した後、光電気変換部4で自乗検波を行うと、自乗検波後の光電流I0 (t)は、次式(3)で表される。
【0078】
【数2】
Figure 0004184474
【0079】
上式(3)において、光周波数f0 に依存する周期関数の項は、光電気変換部4の応答周波数限界によって出力されないことを考慮すると、光電気変換部4から取り出される信号成分Is (t)は、第3項のみを展開することによって、次式(4)のように表される。
【0080】
【数3】
Figure 0004184474
【0081】
上式(4)において、m、f0 、Tp は一定値であるので、式(4)の第2展開式(4b)の第4項の大きさは、FM変調信号の瞬時周波数ft に依存して変化する。すなわち、FM変調信号の周波数変化に応じて、その大きさが変化する光電流を取り出すことができる。
【0082】
なお、上記第1の具体例では、光変調部2が光振幅変調信号を出力するように構成されているが、当該光変調部2は、光強度変調信号を出力するように構成されても良い。この場合の動作を、数式を用いて以下に説明する。前述の説明と同様に、第2の光分岐部601から出力される第1および第2の光強度変調信号の内、第1の光信号の電界成分Ea(t)を次式(5)で、光遅延部602を通過した第2の光信号の電界成分Eb(t)を次式(6)で、それぞれ表すものとする。
【0083】
【数4】
Figure 0004184474
【0084】
これらの合波信号を、光電気変換部4で自乗検波すると、その光電流I0 (t)は、次式(7)で表される。
【0085】
【数5】
Figure 0004184474
【0086】
上式(7)において、光周波数f0 に依存する周期関数の項は、光電気変換部4の応答周波数限界によって出力されないことを考慮すると、光電気変換部4から取り出される信号成分Is (t)は、次式(8)で表される。
【0087】
【数6】
Figure 0004184474
【0088】
上式(8)の第2展開式(8b)において、第4項の大きさは、FM変調信号の瞬時周波数ft に依存して変化し、前述の式(4)の第2展開式(4b)と同様に、FM変調信号の周波数変化に応じて、その大きさが変化する光電流を取り出せることが分かる。
【0089】
図3において、(a)および(b)は、第1および第2の光信号における電界の振幅変動成分(または、強度変動成分)を模式的に示したもので、(c)は、光電気変換部4から出力される対応する光電流の波形を示している。図3(c)に示すように、光電気変換部4からは、負の微分パルスを含むパルス状信号が出力される。各微分パルスのパルス幅は、上記光遅延部602による所定の遅延量Tp に対応して一定であり、その発生間隔は、FM変調部100から出力されたFM変調信号の周波数変化に対応する。フィルタFは、このパルス状信号を入力して、FM変調部100に入力される電気信号に相当する帯域の信号成分(低周波成分)のみを透過させる。これによって、当該電気信号を復調することができる。
【0090】
図4は、図2の光伝送システムの第1の運用例を示す図である。図4において、本運用例では、FM変調部100、光変調部2、光導波部3および干渉部6によって光送信装置PTを構成し、光電気変換部4によって光受信装置PRを構成している。さらに、第2の光導波部7として光ファイバなどの光伝送媒体を使用することにより、光送信装置PTと光受信装置PRとの間の物理的距離を拡大するようにしている。
【0091】
図4の運用例において、第2の光導波部7(光ファイバ)中を伝送される第1および第2の光信号は、共に同一光源201を元に作成され、その光波長は完全に同一である。そのため、第2の光導波部7として、偏光保持機能を有する特別な光ファイバを用いることなく、通常の単一モード光ファイバ(Single Mode Fiber)を使用しても、光合波部603から出力される2つの光信号間の相対的な偏光状態は、第2の光導波部7内を伝送中も常に一定に保持される。従って、2つの光信号を、それぞれの偏光状態が同一になるように調整した後に、光合波部603へ入力するようにすれば、第2の光導波部7による伝送後も、2つの光信号の偏光状態は、同一に保たれる。その結果、光電気変換部4でのホモダイン効率が最大となり、高いFM復調効率を安定に実現することができる。
【0092】
以上のように、図4の運用例において、光受信装置PRの構成部品として必要となるのは、比較的安価な光電気変換部4のみであり、高価な部品は全て光送信装置PT側に収容される。従って、本構成により、光受信装置(受信端末)PRを安価に提供でき、特に光分配系を構成した場合においては、システムコストを削減し、経済性に優れたシステムを構築することができる。
【0093】
図5は、図2の光伝送システムの第2の運用例を示す図である。図5において、本運用例では、FM変調部100および光変調部2によって光送信装置PTを構成し、干渉部6および光電気変換部4によって光受信装置PRを構成している。さらに、第1の光導波部3として光ファイバなどの光伝送媒体を使用することにより、光送信装置PTと光受信装置PRとの間の物理的距離を拡大するようにしている。図5の運用例の場合、図4の運用例ほど顕著ではないが、光受信装置PRを(電気的な復調回路が不要となる分)比較的安価な部品で構成できるので、特に光分配系を構成した場合においては、システムコストが下がり、経済性に優れたシステムを構築することができる。
【0094】
(2)第1の実施形態における第2の具体的構成例
図6は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第2の具体的構成例を示すブロック図である。図6において、本具体例の光伝送システムは、前述の第1の具体例の第1の運用例(図4参照)における光結合部205、第1の光導波部3および第2の光分岐部601に代えて、光方向性結合部206を備えており、その他の構成は図4と同様である。従って、ここでは、第1の具体例の第1の運用例との相違点を中心に、以下にその動作を説明する。
【0095】
第2の具体例では、光方向性結合部206は、第1および第2の光位相変調部203および204から出力された各光位相変調信号を一旦合波して光振幅変調信号に変換すると共に、これを互いに逆相の光変調成分を有した第1および第2の光信号に分岐して出力する。この場合、図7(c)に示すように、光電気変換部4から出力される光電流の波形は、前述の第1の運用例のそれ(図3(c)参照)に対して逆相のパルス状信号になるものの、当該パルス状信号に含まれる正の微分パルスの発生頻度は、FM変調信号の周波数変化に一意に対応する。従って、このパルス状信号をフィルタFに入力し、FM復調部1 へ入力される電気信号に相当する帯域の信号成分(低周波成分)のみを取り出すことにより、当該電気信号の復調信号を得ることができる。なお、この動作の定式化は、信号波形の位相が異なる以外、前述の第1の運用例と同様であるため省略する。
【0096】
なお、第2の具体例では、FM変調部100、光変調部2および干渉部6によって光送信装置PTを構成し、光電気変換部4によって光受信装置PRを構成している。そして、第2の光導波部7として光ファイバなどの光伝送媒体を使用することにより、光送信装置PTと光受信装置PRとの間の物理的距離を拡大するようにしている。
【0097】
以上のように、第2の具体例の光伝送システムにおいては、図4の運用例の場合と同様に、光受信装置PRの構成部品として必要となるのは、比較的安価な光電気変換部4のみであり、高価な部品は全て光送信装置PT側に収容される。従って、光受信装置(受信端末)PRを安価に提供でき、特に光分配系を構成した場合においては、システムコストが下がり、経済性に優れたシステムを構築することができる。
【0098】
(3)第1の実施形態における第3の具体的構成例
図8は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第3の具体的構成例を示すブロック図である。図8において、本具体例の光伝送システムは、前述の第1の具体例(図2参照)における第1および第2の光導波部3および7、第2の光分岐部601、光遅延部602、光合波部603に代えて、第1および第2の光透過反射部606および607、光導波部60を備えており、その他の構成は図2と同様である。従って、ここでは、第1の具体例との相違点を中心に、以下にその動作を説明する。
【0099】
第3の具体例では、光結合部205から出力された光信号は、光導波部605によって光電気変換部4まで導かれる。第1および第2の光透過反射部606および607は、光導波部605の途中に所定の間隔で縦続して設けられる。ここで、図8中に示したように、光結合部205から出力された光信号の一部は、第1の光透過反射部606を透過し、第2の光透過反射部607をも透過して、光電気変換部4に到達する(以下、このような光信号を直接光と呼ぶ)。また、光結合部205から出力された光信号の別の一部は、第1の光透過反射部606を透過し、第2の光透過反射部607で反射され、さらに第1の光透過反射部606で反射された後、第2の光透過反射部607を透過して、光電気変換部4に到達する(以下、このような光信号を間接光と呼ぶ)。光電気変換部4は、自乗検波特性によって、直接光と間接光との間でホモダイン検波を行い、両光信号間の積を作成する。なお、所定の間隔で設置された第1の光透過反射部606と第2の光透過反射部607との間を間接光が往復する伝搬時間(以下、往復伝搬時間と呼ぶ)が、前述の第1および第2の具体例における光遅延部602の遅延量Tp に相当する。
【0100】
図9は、図8の光伝送システムの第1の運用例を示すブロック図である。図9において、本運用例では、FM変調部100、光変調部2および干渉部6によって光送信装置PTを構成し、光電気変換部4によって光受信装置PRを構成している。そして、光導波部605として光ファイバなどの光伝送媒体を使用することにより、光送信装置PTと光受信装置PRとの間の物理的距離を拡大するようにしている。すなわち、本運用例では、光導波部605は、図1の第2の光導波部7の機能も果たしている。
【0101】
図9の運用例において、光導波部605(光ファイバ)中を伝送される直接光および間接光は、共に同一光源201を元に作成され、その光波長は完全に同一である。そのため、光導波部605として偏光保持機能を有する特別な光ファイバを用いることなく、通常の単一モード光ファイバを使用しても、第2の光透過反射部607を出力した直接光と間接光の間の相対的な偏光状態は、さらに光導波部605内を伝送中も常に一定に保持される。従って、第1および第2の光透過反射部606および607において互いの偏光状態が同一になるように調整すれば、光導波部605による伝送後も、2つの光信号の偏光状態は同一に保たれる。その結果、光電気変換部4でのホモダイン効率が最大となり、高いFM復調効率を安定に実現することができる。
【0102】
以上のように、図9の運用例においては、図4の運用例の場合と同様に、光受信装置PRの構成部品として必要となるのは、比較的安価な光電気変換部4のみであり、高価な部品は全て光送信装置PT側に収容される。従って、光受信装置(受信端末)PRを安価に提供でき、特に光分配系を構成した場合においては、システムコストが下がり、経済性に優れたシステムを構築することができる。
【0103】
図10は、図8の光伝送システムの第2の運用例を示すブロック図である。図10において、本運用例では、FM変調部100および光変調部2によって光送信装置PTを構成し、干渉部6および光電気変換部4によって光受信装置PRを構成している。そして、光導波部605として光ファイバなどの光伝送媒体を使用することにより、光送信装置PTと光受信装置PRとの間の物理的距離を拡大するようにしている。すなわち、本運用例では、光導波部605は、図1の第1の光導波部3の機能も果たしている。
【0104】
以上のように、図10の運用例においては、図9の運用例ほど顕著ではないが、光受信装置PRを比較的安価な部品で構成できるので、特に光分配系を構成した場合においては、システムコストが下がり、経済性に優れたシステムを構築することができる。
【0105】
以上説明した第1〜第3の具体例(図2,図6および図8)について、その変形例および動作条件などに関するさらに詳細な説明を以下に行う。
【0106】
A.変調形式について
上記第1〜第3の具体例は、アナログ信号をFM変調して光伝送する構成となっているが、本実施形態は、アナログ信号をPM変調して光伝送するシステムにも適用でき、この場合も上記各具体例と全く同様の効果を奏する。なお、この場合の構成は、FM変調部100が周知のPM変調部に代わるだけであり、光伝送システムのその他の構成は、上記第1〜第3の具体例と全く同様であって良い。
【0107】
さらに、本実施形態は、アナログ信号に代えて、ディジタル信号を周波数変調または位相変調して光伝送することも勿論可能であり、この場合も上記各具体例と全く同様の効果を奏する。なお、この場合の構成は、FM変調部100が周知のFSK変調部またはPSK変調部に代わるだけであり、光伝送システムのその他の構成は、上記第1〜第3の具体例と全く同様であって良い。
【0108】
B.光振幅変調の定義
上記第1〜第3の具体例において、第1および第2の光位相変調部203および204における各光位相変調動作の位相、すなわち第1および第2の光位相変調部203および204に入力される各FM変調信号の位相は、好ましくは、光結合部205または光方向性結合部206において合成された光信号中の光振幅変調成分を大きくするような位相に設定される。このことを、以下に説明する。
【0109】
今、第1の光位相変調部203から出力される光信号の電界成分E1 (t)を次式(9)で、第2の光位相変調部204から出力される光信号の電界成分E2 (t)を次式(10)で表すものとする。
【0110】
【数7】
Figure 0004184474
【0111】
上式(9)および(10)において、f0 は光周波数、d1 およびd2 は、それぞれ第1および第2の光位相変調部203および204による移相量である。これら電界成分E1 (t)およびE2 (t)の合波電界を検波すると、その光電流I0 (t)は次式(11)で表される。
【0112】
【数8】
Figure 0004184474
【0113】
ここで、次式(12)で表されるように、d1 およびd2 間の相対位相を表すパラメータとして、db およびd(t)を導入する。
【0114】
【数9】
Figure 0004184474
【0115】
上記db およびd(t)は、第1の光分岐部202と、第1および第2の光位相変調部203および204と、光結合部205(または、光方向性結合部206)とで構成されるマッハツェンダー型光変調器に対する、バイアスレベル(電圧)および変調信号にそれぞれ相当する。
【0116】
バイアスレベルdb が次式(13)を満足する場合、すなわち第1の光位相変調部203と第2の光位相変調部204との位相差が、FM変調信号と同相の関係にあるならば、前述の式(11)は次式(14)のように表される。次式(14)から明らかなように、光電気変換部4から出力される光電流I0 (t)は、変調信号d(t)の2乗に比例する成分を有しており、光振幅変調成分が生成されていることが分かる。
【0117】
【数10】
Figure 0004184474
【0118】
また、バイアスレベルdb が次式(15)を満足する場合、すなわち第1の光位相変調部203と第2の光位相変調部204との位相差が、FM変調信号と逆相の関係にあるならば、前述の式(11)は次式(16)のように表される。次式(16)から明らかなように、光電気変換部4から出力される光電流I0 (t)は、変調信号d(t)の2乗に比例しており、光振幅変調成分が生成されていることが分かる。
【0119】
【数11】
Figure 0004184474
【0120】
以上のように、第1および第2の光位相変調部203および204に入力される各FM変調信号の位相を最適な状態に調整することにより、光結合部205または光方向性結合部206から出力される光信号中の光振幅変調成分を大きくすることができ、その結果、効率の良いFM復調を行うことができる。
【0121】
以上のように、上記第2および第3の具体例において、光変調部2は、FM変調信号を光振幅変調信号に変換して出力する構成となっている。しかしながら、光変調部2は、このような光振幅変調に代えて、第1の具体例で述べたと同様に、光強度変調を用いる方式を採用しても良く、その動作、効果は、上記各具体例とほぼ同様である。
【0122】
また、以上の具体例では、光変調部2として、主にマッハツェンダー干渉系構成の「外部光変調方式」を採用した構成を中心に説明してきたが、上記第1および第3の具体例において光変調部2が「光強度変調」を用いる場合には、光変調方式としてより一般的な「直接光変調方式」、すなわち半導体レーザ素子への注入電流をFM変調信号で直接変調する構成を採用することも可能である。この場合、より容易かつ安価に光伝送システムを構成することができる。
【0123】
C.遅延量について
上記第1〜第3の具体例において、光遅延部602における所定の遅延量Tp 、または所定の間隔で設置された第1および第2の光透過反射部606および607間の往復伝搬時間Tp は、好ましくは、FM変調信号の中心角周波数ωc (=2π・fc )に対して、次式(17)の関係を満たすように設定されている。
【0124】
【数12】
Figure 0004184474
【0125】
上記の関係を満足することにより、前述の第1の具体例で示した式(4)の第2展開式(4b)または式(8)の第2展開式(8b)からも明らかなように、周波数fc を中心としたFM変調信号の瞬時周波数ft (=fc +△f(t))に対する光電気変換部4の出力光電流レベルI0 (t)の線形性および復調効率が向上する。すなわち、FM復調特性が向上し、より品質の良い復調信号を得ることができる。
【0126】
また、上記第1〜第3の具体例では、アナログ信号をFM変調して光伝送するように構成されているが、このようなアナログ信号に代えてディジタル信号を変調して光伝送する場合、光遅延部602における所定の遅延量Tp 、または所定の間隔で設置された第1および第2の光透過反射部606および607間の往復伝搬時間Tp は、好ましくは、FSK変調信号の中心周波数fc に対して、上式(17)の関係、または、当該ディジタル信号の1シンボル長(シンボル時間)Lに対して、次式(18)の関係を満たすように設定されている。
【0127】
【数13】
Figure 0004184474
【0128】
上記の関係を満足した場合、前述の第1の具体例で示した式(4)の第1展開式(4a)または式(8)の第1展開式(8a)からも明らかなように、FSK(またはPSK)変調信号の遅延検波系が構成され、効率の良い復調を行うことができる。
【0129】
また、ディジタル信号を位相変調して4相PSK変調信号(QPSK変調信号)を光伝送する場合、干渉部6および光電気変換部4の構成は、好ましくは、図11に示すような2段並列構造とされる。図11において、光分波部608は、光変調部2から出力される光信号を第1および第2の受信光に分波する。第1の光干渉回路6aおよび第1の光電気変換部4aは、第1の受信光について、第2の光干渉回路6bおよび第2の光電気変換部4bは、第2の受信光について、それぞれホモダイン検波を行う。フィルタFaは、第1の光電気変換部4aの出力信号から、フィルタFbは、第2の光電気変換部4bの出力信号から、元のディジタル信号成分を取り出す。そして、第1の光干渉回路6aにおける所定の遅延量T1 と、第2の光干渉回路6bにおける所定の遅延量T2 は、好ましくは、当該ディジタル信号の1シンボル長(シンボル時間)Lに対して、それぞれ次式(19)および(20)の関係を満たすように設定されている。
【0130】
【数14】
Figure 0004184474
【0131】
上記の関係を満足することにより、QPSK変調信号のI信号成分およびQ信号成分それぞれに対する遅延検波系が構成され、QPSK変調信号を良好に復調することが可能となる。
【0132】
なお、上記ではQPSK変調信号を光伝送する場合について述べたが、より一般的に言うと、角度変調部1に入力される電気信号がディジタル信号であり、FM変調信号に代えて2n (nは、自然数)相PSK変調信号を出力する場合、図11に示す部分としては、入力した光信号を2n-1 個の受信光に分波する受信光分波部と、2n-1 個の受信光のそれぞれに対応して設けられ、当該受信光をさらに第1および第2の光信号に分岐し、第2の光信号について、所定の遅延量を与えた後、第1および第2の光信号を合成する第1〜第2n-1 の干渉部と、第1〜第2n-1 の干渉部のそれぞれに対応して設けられる光電気変換部とで構成されることになる。
【0133】
D.偏光状態について
上記第1〜第3の具体例において、例えば図2における第2の光分岐部601と光合波部603との間の2つの光伝搬経路、図6における光方向性結合部206と光合波部603との間の2つの光伝搬経路、あるいは図8における光導波部605について第1および第2の光透過反射部606および607の間に存在する光伝搬部分は、好ましくは、偏波保持ファイバや光導波路などの偏光保持可能な光伝送媒体で構成される。これによって、第2の光分岐部601または光方向性結合部206から出力される2つの光信号(第1の光信号と第2の光信号)の偏光状態を同一に保持したまま、光合波部603において合波することができる。あるいは、図8における光導波部605において、直接光と間接光の偏光状態を同一に保持することができる。これにより、光電気変換部4におけるホモダイン効率が常に最大となり、高いFM復調効率を安定に実現することができる。
【0134】
また、上記第1〜第3の具体例において、第1の光分岐部202と、第1および第2の光位相変調部203および204と、光結合部205(または光方向性結合部206)とは、好ましくは、同一結晶基板上に作製される。このような構成は、通常のマッハツェンダー型光強度変調器と同様の構成である。このような構成を採用することによって、より容易に光送信装置を作製することができる。
【0135】
さらに、装置の小型化を図るために、第1の具体例においては、第2の光分岐部601と、光遅延部602と、光合波部603とを、また第2の具体例においては、光遅延部602と、光合波部603とを、また第3の具体例においては、光導波部605の一部と、第1および第2の光透過反射部606および607とを、上記結晶基板上に作製するようにしても良い。
【0136】
また、上記第1または第2の具体例において、第2の光分岐部601または光方向性結合部206と、光合波部603との間の光伝搬経路を光導波路とすることで、光合波部603に入力する2つの光信号の偏波状態を同一かつ安定に保ち、高いFM変調効率を安定に実現することができる。
【0137】
また、上記第3の具体例において、光導波部605と、第1および第2の光透過反射部606および607とで構成される光伝搬経路を光導波路とすることで、直接光および間接光の偏波状態を同一かつ安定に保ち、高いFM変調効率を安定に実現することができる。
【0138】
(4)第1の実施形態における第4の具体的構成例
図12は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第4の具体的構成例を示すブロック図である。図12において、本具体例の光伝送システムでは、光方向性結合部206と光合波部603との間の2つの光伝搬経路の一方に、偏光調整部609が挿入されている。本具体例におけるその他の構成は、前述の第2の具体例の光伝送システム(図6参照)と同様である。以下、第2の具体例との相違点を中心に、第4の具体例の動作を説明する。
【0139】
本具体例では、光方向性結合部206から出力される2つの光信号の内、一方の光信号の偏光状態を偏光調整部609で調整することにより、光合波部603において、第1および第2の光信号の偏光状態が一致するようにしている。これにより、光電気変換部4におけるホモダイン効率が最大となり、高いFM復調効率を実現することができる。
【0140】
なお、図12は、一例として、光遅延部602が設けられた光伝搬経路とは反対側の光伝搬路に偏光調整部609を挿入した場合を示しているが、偏光調整部609を、光遅延部602が設けられた光伝搬路に挿入するようにしても良いし、さらには2つの光伝搬経路の両方に挿入するようにしても良い。
【0141】
さらに、前述の第1の具体例(図2参照)においても、第2の光分岐部601と光合波部603との間の2つの光伝搬経路の両方または一方に偏光調整部609を挿入するようにしても良い。この場合も、上記第4の具体例と同様の効果を得ることができる。
【0142】
(5)第1の実施形態における第5の具体的構成例
図13は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第5の具体的構成例を示すブロック図である。図13において、本具体例の光伝送システムでは、FM変調部100と第1および第2の光位相変調部203および204との間に、振幅調整部8が付加挿入されている。本具体例のその他の構成は、前述の第2の具体例の光伝送システム(図6参照)の構成と同様である。以下には、第2の具体例との相違点を中心に、第5の具体例の動作を説明する。
【0143】
本具体例では、振幅調整部8は、FM変調部100から出力されたFM変調信号を入力し、当該FM変調信号に対して周波数を変化させることなく振幅が一定となるような波形整形を行った後、第1および第2の光位相変調部203および204に出力する。前述の第2の具体例においては、図14(c)に示すように、FM変調信号の振幅が小さくなると、光電気変換部4から出力されるパルス状信号の振幅が減少する。そのため、FM復調効率が低下する。また、FM変調信号の振幅が時間的に変動すると、FM復調効率も時間的に変動することになるため、復調波形に歪が生じる。従って、本具体例のように、振幅調整部8を設けて、FM変調信号の振幅を一定に保つことにより、FM復調効率の低下または変化と波形歪を抑制することができる。
【0144】
なお、前述の第1または第3の具体例(図2または図8参照)においても、FM変調部100と第1および第2の光位相変調部203および204との間に、振幅調整部8を付加挿入するようにしても良い。この場合も、上記第5の具体例と同様の効果を得ることができる。
【0145】
(6)第1の実施形態における第6の具体的構成例
図15は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第6の具体的構成例を示すブロック図である。図15において、本具体例の光伝送システムでは、FM変調部100と第1および第2の光位相変調部203および204との間に、帯域制限部9が付加挿入されている。本具体例のその他の構成は、前述の第2の具体例の光伝送システム(図6参照)の構成と同様である。以下には、第2の具体例との相違点を中心に、第6の具体例の動作を説明する。
【0146】
本具体例では、帯域制限部9は、FM変調部100から出力されたFM変調信号を入力し、その占有帯域を一部制限した後、第1および第2の光位相変調部203および204に出力する。前述の第2の具体例においては、FM復調特性の非線形性などの影響によって、FM変調信号の成分が、光電気変換部4を透過し、光電気変換部4から出力される光電流の波形に残留する。このとき、図16に示すように、FM変調信号の変調指数または周波数偏移量が大きいと、光電気変換部4の出力において残留したFM変調信号成分のスペクトル拡がりが、復調信号の周波数帯域内に及び、妨害となる可能性がある。そこで、本具体例のように、帯域制限部9を設け、第1および第2の光位相変調部203および204への入力前に、予めFM変調信号のスペクトルの下側波帯の一部を削除しておくことにより、光電気変換部4の出力において残留するFM変調信号成分のスペクトルが、復調信号の周波数帯域内に重畳されるのを防ぎ、結果として復調信号の品質を向上させることができる。
【0147】
なお、前述の第1または第3の具体例(図2または図8参照)においても、FM変調部100と第1および第2の光位相変調部203および204との間に、帯域制限部901を付加挿入するようにしても良い。この場合も、上記第6の具体例と同様の効果を得ることができる。
【0148】
(第2の実施形態)
図17は、本発明の第2の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。なお、図17では、各部における信号の周波数スペクトルの模式図をも併せて示している。図17において、本実施形態の光伝送システムは、角度変調部1と、光変調部2と、光導波部3と、光分岐部10と、干渉部6と、第1の光電気変換部4と、第2の光電気変換部4’と、フィルタFと、フィルタF’とを備えており、前述の第1の実施形態(図1参照)に対して、光分岐部10,第2の光電気変換部4’およびフィルタF’が付加された点が異なっている。そのため、第1の実施形態と同様の働きをするものに関しては、同一の番号を付してその詳細な説明を省略し、以下には、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0149】
光分岐部10は、光変調部2から出力され、光導波部3によって導かれてきた光信号(光強度変調信号または光振幅変調信号)を2分岐する。分岐出力された2つの光信号の内、その一方の光信号は、干渉部6および第1の光電気変換部4によって角度復調され、さらにフィルタFによってフィルタリング処理が施されることにより、上記角度変調部1に入力された電気信号に相当する電気信号に再変換される。分岐出力された他方の光信号は、第2の光電気変換部4’で自乗検波される。これによって、当該他方の光信号における光強度変調成分または光振幅変調成分が電気信号に再変換される。その後、第2の光電気変換部4’の出力信号に対してフィルタF’でフィルタリング処理を施すことにより、上記角度変調部1から出力される角度変調信号と同様の角度変調信号が取り出される。
【0150】
以上のように、図17の光伝送システムでは、角度変調信号を光信号に変換した後、これを複数に分岐し、一部の光信号については、第1の実施形態と同様に干渉部6と第1の光電気変換部4とを用いて角度変調前の元の電気信号を再生し、残りの光信号については、第2の光電気変換部4’で自乗検波することにより、角度変調信号を再生する。これにより、光ファイバを基幹とした有線ネットワークを構成すると共に、例えば第2の光電気変換部4’から出力される角度変調信号を無線波として空中に送出すれば、移動端末等に対するワイヤレスネットワークにも拡張して展開することができる。特に、ワイヤレスネットワークに有効とされるマイクロ波やミリ波等の高周波信号に対しては、有線系においては、これを光信号処理によって低コストな構成で受信および復調し、その一方で、移動端末等に対して無線波を送信することによって、柔軟でかつ経済性に優れたシステムを構築することができる。
【0151】
(第3の実施形態)
図18は、本発明の第3の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図18において、本実施形態の光伝送システムは、角度変調部1と、光変調部2と、光導波部3と、光分岐部10と、干渉部6と、第1の光電気変換部4と、局発光源11と、光合波部12と、第2の光電気変換部4’と、フィルタFと、フィルタF’とを備えており、前述の第2の実施形態(図17参照)に対して、局発光源11および光合波部12が付加された点が異なっている。そのため、第2の実施形態と同様の働きをするものに関しては、同一の番号を付してその詳細な説明を省略し、以下には、第2の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0152】
光分岐部10によって分岐出力された2つの光信号の内、その一方の光信号は、干渉部6および第1の光電気変換部4によって角度復調され、さらにフィルタFによってフィルタリング処理が施されることにより、角度変調部1に入力された電気信号に相当する電気信号に再変換される。分岐出力された他方の光信号は、光合波部12によって、局発光源11から出力される光と合波された後、第2の光電気変換部4’に入力される。第2の光電気変換部4’は、合波された2つの光の間でヘテロダイン検波を行う。これにより、第2の光電気変換部4’からは、両光波長の差に相当する周波数のビート信号が出力される。フィルタF’は、第2の光電気変換部4’の出力信号から当該ビート信号成分のみを取り出して出力する。
【0153】
(第4の実施形態)
図19は、本発明の第4の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図19において、本実施形態の光伝送システムは、角度変調部1と、光変調部2と、局発光源13と、光合波部14と、光導波部3と、光分岐部10と、干渉部6と、第1の光電気変換部4と、第2の光電気変換部4’と、フィルタFと、フィルタF’とを備えており、前述の第2の実施形態(図17参照)に対して、局発光源13および光合波部14が付加された点が異なっている。そのため、第2の実施形態と同様の働きをするものに関しては、同一の番号を付してその詳細な説明を省略し、以下には、第2の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0154】
光変調部2から出力された光信号は、光合波部14によって、局発光源13から出力される光と合波された後、光導波部3によって光分岐部10へと伝送される。光分岐部10から分岐出力される2つの光信号の内、その一方の光信号は、干渉部6および第1の光電気変換部4によって角度復調され、さらにフィルタFによってフィルタリング処理が施されることにより、角度変調部1に入力された電気信号に相当する電気信号に再変換される。分岐出力された他方の光信号は、第2の光電気変換部4’によってヘテロダイン検波される。これにより、第2の光電気変換部4’からは、光変調部2からの光信号と局発光源13からの光との波長差に相当する周波数のビート信号が出力される。フィルタF’は、第2の光電気変換部4’の出力信号から当該ビート信号成分のみを取り出して出力する。
【0155】
(第5の実施形態)
図20は、本発明の第5の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図20において、本実施形態の光伝送システムは、角度変調部1と、光変調部2と、局発光源13と、光合波部14と、光導波部3と、干渉部6と、光電気変換部4と、分波部15とを備えており、前述の第1の実施形態(図1参照)に対して、局発光源13と、光合波部14と、分波部15とが付加された点が異なっている。そのため、第1の実施形態と同様の働きをするものに関しては、同一の番号を付してその詳細な説明を省略し、以下には、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0156】
光変調部2から出力された光信号は、光合波部14によって、局発光源13から出力される光と合波された後、光導波部3によって干渉部6へと伝送される。この光信号は、干渉部6および光電気変換部4によって角度復調およびヘテロダイン検波される。このとき、光電気変換部4の出力信号には、角度変調部1に入力される電気信号に相当する角度復調信号成分と、光変調部2から出力される光信号と局発光源13から出力される光との波長差に相当する周波数のビート信号成分とが含まれている。分波部15は、光電気変換部4の出力信号を2分岐させ、さらにそれぞれの分岐された信号に対して所定のフィルタリング処理を施すことにより、この2つの信号(角度復調信号成分とビート信号成分)を分離して出力する。
【0157】
以上のように、図18、図19および図20の光伝送システムでは、図17の光伝送システムと同様に、異なるネットワーク(例えば、光ファイバによる有線ネットワークと無線ネットワーク)を同時に提供することができる。さらに、角度変調部1から出力される角度変調信号の周波数がいかなるものであろうとも、光変調部2からの光信号波長と、局発光源11または13からの光波長とを適切に設定することによって、第2の光電気変換部4’から出力されるビート信号である角度変調信号の周波数を自在に変換し、第2の光電気変換部4’以降に接続される各ネットワークに適した周波数の角度変調信号を生成して送出することができる。これによって、より柔軟なシステムを構築することができる。
【0158】
(第6の実施形態)
図21は、本発明の第6の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図21において、本実施形態の光伝送システムは、角度変調部1と、光変調部2と、光導波部3と、光分岐部10と、干渉部6と、第1の光電気変換部4と、第2の光電気変換部4’と、局部発振部16と、フィルタFと、フィルタF’とを備えており、前述の第2の実施形態(図17参照)に対して、局部発振部16が付加された点が異なっている。そのため、第2の実施形態と同様の働きをするものに関しては、同一の番号を付してその詳細な説明を省略し、以下には、第2の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0159】
光分岐部10は、光変調部2から出力され、光導波部3によって導かれてきた光信号を2分岐する。分岐出力された2つの光信号の内、その一方の光信号は、干渉部6および第1の光電気変換部4によって角度復調され、さらにフィルタFによってフィルタリング処理が施されることにより、上記角度変調部1に入力された電気信号に相当する電気信号に再変換される。分岐出力された他方の光信号は、第2の光電気変換部4’に入力される。第2の光電気変換部4’のバイアス電圧は、局部発振部16から出力される局発信号(無変調信号)によって変調されている。従って、第2の光電気変換部4’は、入力される光信号を自乗検波することによって、角度変調部102から出力される角度変調信号と上記局発信号とのビート信号を生成して出力する。フィルタF’は、第2の光電気変換部4’の出力信号から当該ビート信号成分のみを取り出して出力する。
【0160】
(第7の実施形態)
図22は、本発明の第7の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図22において、本実施形態の光伝送システムは、角度変調部1と、光変調部2と、光導波部3と、光分岐部10と、干渉部6と、第1の光電気変換部4と、第2の光電気変換部4’と、局部発振部16と、混合部17とを備えており、前述の第2の実施形態(図17参照)に対して、局部発振部16および混合部17が付加された点が異なっている。そのため、第2の実施形態と同様の働きをするものに関しては、同一の番号を付してその詳細な説明を省略し、以下には、第2の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0161】
光分岐部10は、光変調部2から出力され、光導波部3によって導かれてきた光信号を2分岐する。分岐出力された2つの光信号の内、その一方の光信号は、干渉部6および第1の光電気変換部4によって角度復調され、さらにフィルタFによってフィルタリング処理が施されることにより、上記角度変調部1に入力された電気信号に相当する電気信号に再変換される。分岐出力された他方の光信号は、第2の光電気変換部4’で自乗検波され、その光強度変調成分または光振幅変調成分が電気信号に再変換される。これにより、第2の光電気変換部4’からは、上記角度変調部1から出力される角度変調信号と同様の角度変調信号が出力される。混合部17は、この角度変調信号と、局部発振部16から出力される局発信号(無変調信号)とを混合(ミキシング)することによって、上記角度変調信号と上記局発信号とのビート信号を生成して出力する。フィルタF’は、第2の光電気変換部4’の出力信号から当該ビート信号成分のみを取り出して出力する。
【0162】
以上のように、図21および図22の光伝送システムでは、図17の光伝送システムと同様に、異なるネットワークを同時に提供すことができる。さらに、角度変調部1から出力される角度変調信号の周波数がいかなるものであろうとも、局部発振部16から出力される局発信号の周波数を適切に設定することによって、上記角度変調信号と局発信号とのビート信号である角度変調信号の周波数を自在に変換し、第2の光電気変換部4’以降に接続される各ネットワークに適した周波数の角度変調信号を生成して、送出することができる。これによって、より柔軟なシステムを構築することができる。
【0163】
(第8の実施形態)
図23は、本発明の第8の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。なお、図23では、各部における信号の周波数スペクトルの模式図をも併せて示している。図23において、本実施形態の光伝送システムは、角度変調部1と、合波部18と、光変調部2と、光導波部3と、光分岐部10と、干渉部6と、第1の光電気変換部4と、第2の光電気変換部4’と、フィルタFと、フィルタF’とを備えており、前述の第1の実施形態(図1参照)に対して、合波部18と、光分岐部10と、第2の光電気変換部4’と、フィルタF’とが付加された点が異なっている。そのため、第1の実施形態と同様の働きをするものに関しては、同一の番号を付してその詳細な説明を省略し、以下には、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0164】
合波部18は、第1の電気信号を元信号として角度変調部1から出力される角度変調信号と、第2の電気信号とを合波して出力する。光変調部2は、この合波信号を光変調信号に変換して出力する。光分岐部10は、光導波部3によって導かれてきた光信号を2分岐し、その一方の光信号は、干渉部6および第1の光電気変換部4によって角度復調され、さらにフィルタFによってフィルタリング処理が施されることにより、上記角度変調部1に入力される第1の電気信号に相当する電気信号に再変換される。第2の光電気変換部4’は、分岐出力された他方の光信号を入力し、これを自乗検波して、その光強度変調成分または光振幅変調成分を電気信号として再変換することによって、合波部18に入力される第2の電気信号に相当する電気信号を出力する。フィルタF’は、第2の光電気変換部4’の出力信号から当該第2の電気信号成分のみを取り出して出力する。
【0165】
上記第8の実施形態において、第1の電気信号、角度変調信号および第2の電気信号の各占有周波数帯域は、図23中にも示すように、互いに重複しないことが望ましい。これによって、受信側でのフィルタ分離が可能となる。そこで、以下に説明する第9の実施形態では、上記各信号の占有周波数帯域の重複を無くすための工夫がなされている。
【0166】
(第9の実施形態)
図24は、本発明の第9の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。この第9の実施形態は、上述した第8の実施形態の応用例であり、第8の実施形態の構成に、第1、第2、第3および第4の信号処理部19、20、21および22を付加している。なお、第3および第4の信号処理部21および22は、フィルタの機能も有しているので、本実施形態では、フィルタFおよびF’は設けられていない。
【0167】
第1の信号処理部19および第2の信号処理部20は、第1の電気信号および第2の電気信号が占める周波数帯域が互いに重複しないように、それぞれ第1の電気信号および第2の電気信号を帯域制限して出力する。例えば、両電気信号の占有周波数帯域が重複している場合、いずれか一方または両方の帯域を制限することになる。このような帯域制限を行うことによって、受信側での再生波形に歪みを生じることになるが、このような波形歪みは、第3および第4の信号処理部21および22で修復される。さらに、角度変調部1における搬送波周波数は、第1の電気信号および第2の電気信号の双方に対して、角度変調信号の占有周波数帯域が重複しないような周波数に設定される。
【0168】
第3の信号処理部21は、第1の光電気変換部4からの出力信号の内、上記第1の電気信号の占有周波数帯域に相当する周波数成分のみを透過させる。また、第3の信号処理部21は、必要に応じて、第1の信号処理部19による信号処理の際に失われた波形情報を再生する。第4の信号処理部22は、第2の光電気変換部4’からの出力信号の内、上記第2の電気信号の占有周波数帯域に相当する周波数成分のみを透過させる。また、第4の信号処理部22は、必要に応じて、第2の信号処理部20による信号処理の際に失われた波形情報を再生する。第1の信号処理部19または第2の信号処理部20によって失われる波形情報の例としては、直流成分等の低周波成分があり、このような場合、当該信号波形は、例えば元の信号に対する微分波形となる。従って、第3の信号処理部21または第4の信号処理部22において、微分再生(積分)処理を行うことによって、元の信号波形を再生することが可能である。
【0169】
以上のように、図23または図24の光伝送システムでは、第1の電気信号を角度変調信号に変換して光伝送し、干渉部6と第1の光電気変換部4とを用いて第1の電気信号を復調すると同時に、別の第2の電気信号を光伝送し、第2の光電気変換部4’によって取り出すようにしている。これにより、例えばアナログ信号とディジタル信号といった異なる種類の信号を1本の光ファイバで同時に伝送できる。また、伝送信号がマイクロ波やミリ波等の高周波信号を含む場合においても、光信号処理によって低コストな構成で受信および復調が可能となる、柔軟でかつ経済性に優れたシステムを構築することができる。なお、上記第8および第9の実施形態では、2つの電気信号を同時伝送する場合について述べたが、3つ以上の電気信号を同時伝送することも勿論可能である。
【0170】
(第10の実施形態)
図25は、本発明の第10の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図25において、本実施形態の光伝送システムは、第1の角度変調部1と、第2の角度変調部1’と、合波部18と、光変調部2と、光導波部3と、光分岐部10と、第1の干渉部6と、第2の干渉部6’と、第1の光電気変換部4と、第2の光電気変換部4’と、フィルタFと、フィルタF’とを備えており、前述の第1の実施形態(図1参照)に対して、第2の角度変調部1’と、合波部18と、光分岐部10と、第2の干渉部6’と、第2の光電気変換部4’と、フィルタF’とが付加された点が異なっている。そのため、第1の実施形態と同様の働きをするものに関しては、同一の番号を付してその詳細な説明を省略し、以下には、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0171】
合波部18は、第1の電気信号を元信号として角度変調を行う第1の角度変調部1から出力された第1の角度変調信号と、第2の電気信号を元信号として角度変調を行う第2の角度変調部1’から出力された第2の角度変調信号とを合波し、出力する。光変調部2は、この合波信号を光変調信号に変換して出力する。光分岐部10は、光導波部3によって導かれてきた光信号を2分岐し、その一方の光信号は、第1の干渉部6および第1の光電気変換部4によって角度復調され、さらにフィルタFによってフィルタリング処理が施されることにより、上記第1の角度変調部1に入力される第1の電気信号に相当する電気信号に再変換される。分岐出力された他方の光信号は、第2の干渉部6’および第2の光電気変換部4’によって角度復調され、さらにフィルタF’によってフィルタリング処理が施されることにより、第2の角度変調部1’に入力される第2の電気信号に相当する電気信号に再変換される。
【0172】
本実施例において、第1および第2の電気信号、第1の角度変調信号および第2の角度変調信号の各占有周波数帯域は、互いに重複しないことが望ましい。これによって、受信側でのフィルタ分離が可能となる。そこで、以下に説明する第11の実施形態では、上記各信号の占有周波数帯域の重複を無くすための工夫がなされている。
【0173】
(第11の実施形態)
図26は、本発明の第11の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。この第11の実施形態は、上述した第10の実施形態の応用例であり、第10の実施形態の構成に、第1、第2、第3および第4の信号処理部23、24、25および26を付加している。なお、第3および第4の信号処理部25および26は、フィルタの機能も有しているので、本実施形態では、フィルタFおよびF’は設けられていない。
【0174】
第1の信号処理部23および第2の信号処理部24は、第1の電気信号および第2の電気信号が占める周波数帯域が互いに重複しないように、それぞれ第1の電気信号および第2の電気信号を帯域制限して出力する。例えば、両電気信号の占有周波数帯域が重複している場合、いずれか一方または両方の帯域を制限することになる。このような帯域制限を行うことによって、受信側での再生波形に歪みを生じることになるが、このような波形歪みは、第3および第4の信号処理部25および26で修復される。さらに、第1の角度変調部1および第2の角度変調部1’における搬送波周波数は、上記第1の電気信号、上記第2の電気信号、上記第1の角度変調信号および上記第2の角度変調信号の占有周波数帯域が、互いに重複しないような周波数に設定される。
【0175】
第3の信号処理部25は、第1の光電気変換部4からの出力信号の内、上記第1の電気信号の占有周波数帯域に相当する周波数成分のみを透過させる。また、第3の信号処理部25は、必要に応じて、第1の信号処理部23による信号処理の際に失われた波形情報を再生する。第4の信号処理部26は、第2の光電気変換部4’からの出力信号の内、上記第2の電気信号の占有周波数帯域に相当する周波数成分のみを透過させる。また、第4の信号処理部26は、必要に応じて、第2の信号処理部2による信号処理の際に失われた波形情報を再生する。第1の信号処理部23または第2の信号処理部24によって失われる波形情報の例としては、直流成分等の低周波成分があり、このような場合、当該信号波形は、例えば元の信号に対する微分波形となる。従って、第3の信号処理部25または第4の信号処理部26において、微分再生(積分)処理を行うことによって、元の信号波形を再生することが可能である。
【0176】
以上のように、図25または図26の光伝送システムでは、第1および第2の電気信号をそれぞれ角度変調信号に変換した後合波して光伝送し、干渉部および光電気変換部を用いて角度復調して第1および第2の電気信号を再生するようにしている。これにより、例えばアナログ信号とディジタル信号といった異なる種類の信号を1本の光ファイバで同時に伝送できる。また、伝送信号がマイクロ波やミリ波等の高周波信号を含む場合においても、光信号処理によって低コストな構成で受信および復調を可能となる、柔軟でかつ経済性に優れたシステムを構築することができる。なお、上記第10および第11の実施形態では、2つの電気信号を同時伝送する場合について述べたが、3つ以上の電気信号を同時伝送することも勿論可能である。
【0177】
(第12の実施形態)
図27は、本発明の第12の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。本実施形態の光伝送システムは、図1に示す第1の実施形態において、多チャネル周波数多重信号を伝送するために拡張した構成となっている。図27において、角度変調部1には、nチャネルの電信号を周波数多重して得られるnチャネル周波数多重信号が入力される。光分岐部10は、入力される光信号をn個の光信号に分岐させる。干渉部6,光電気変換部4およびフィルタFで構成される光信号処理部が、光分岐部10から出力されるn個の光信号それぞれに対応して、並列的に複数組設けられる。各光信号処理部は、それぞれが異なるチャネルの電気信号を復調する。そのため、ある光信号処理部における干渉部6での光信号の遅延量は、その光信号処理部で復調したいチャネルの電気信号の周波数に最も適した値に設定される。また、各フィルタFの通過帯域は、復調したいチャネルの電気信号のみを通過させるように設計される。本実施形態のその他の構成は、図1に示す第1の実施形態と同様であり、相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。なお、本実施形態に示すような拡張は、前述した他の実施形態に対して行うことも勿論可能である。
【0178】
(第13の実施形態)
図28は、本発明の第13の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。本実施形態は、図18に示す第3の実施形態において、異なる周波数を有する複数のビート信号を取り出すために拡張した構成となっている。図28において、局発光源11,光合波部12,第2の光電気変換部4’およびフィルタF’で構成される光ヘテロダイン部が並列的に複数組設けられる。各局発光源11が出力する光の波長は、その光ヘテロダイン部で取り出したいビート信号の周波数に応じて、それぞれが異なる波長に選ばれている。また、各フィルタF’の通過帯域は、取り出したい周波数のビート信号のみを通過させるように設計される。本実施形態のその他の構成は、図18に示す第3の実施形態と同様であり、相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
【0179】
(第14の実施形態)
図29は、本発明の第14の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。本実施形態は、図19に示す第4の実施形態において、異なる周波数を有する複数のビート信号を取り出すために拡張した構成となっている。図29において、光合波部14は、光変調部2から出力される光信号と、複数の局発光源13から出力される光とを合波する。各局発光源13の出力光の波長は、互いに異なる波長に選ばれている。第2の光電気変換部4’およびフィルタF’で構成される光検波部が並列的に複数組設けられる。各フィルタF’の通過帯域は、取り出したい周波数のビート信号のみを通過させるように設計される。本実施形態のその他の構成は、図19に示す第4の実施形態と同様であり、相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
【0180】
なお、第13および第14の実施形態で行った拡張と同趣旨の拡張(すなわち、異なる周波数を有する複数のビート信号を取り出すために行う拡張)は、図示しないが、前述した第3〜第7の実施形態においても容易に実行することが可能である。
【0181】
なお、上述した第2〜第14の実施形態(図17〜図29)において、各部のより具体的な構成例またはその運用例は、前述した第1の実施形態について示した具体的構成例またはその運用例(図2〜図16参照)をそのまま適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第1の具体的構成例を示すブロック図である。
【図3】図2の光伝送システムにおけるFM復調動作を説明するための図である。
【図4】図2の光伝送システムの第1の運用例を示すブロック図である。
【図5】図2の光伝送システムの第2の運用例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第2の具体的構成例を示すブロック図である。
【図7】図6の光伝送システムにおけるFM復調動作を説明するための図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第3の具体的構成例を示すブロック図である。
【図9】図8の光伝送システムの第1の運用例を示すブロック図である。
【図10】図8の光伝送システムの第2の運用例を示すブロック図である。
【図11】QPSK変調信号を光伝送するシステムで用いられる光受信装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第4の具体的構成例を示すブロック図である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第5の具体的構成例を示すブロック図である。
【図14】図13の光伝送システムにおけるFM復調動作を説明するための図である。
【図15】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの第6の具体的構成例を示すブロック図である。
【図16】図15の光伝送システムにおけるFM復調動作を説明するための図である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の第3の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図19】本発明の第4の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図20】本発明の第5の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図21】本発明の第6の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の第7の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図23】本発明の第8の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図24】本発明の第9の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の第10の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図26】本発明の第11の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図27】本発明の第12の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図28】本発明の第13の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図29】本発明の第14の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図30】従来の光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図31】図30における角度復調部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,1’…角度変調部
100…FM変調部
2…光変調部
201…光源
202…第1の光分岐部
203…第1の光位相変調部
204…第2の光位相変調部
205…光結合部
206…光方向性結合部
3,7…光導波部
4,4a,4b,4’…光電気変換部
6,6’…干渉部
601…第2の光分岐部
602…光遅延部
603…光合波部
605…光導波部
606…第1の光透過反射部
607…第2の光透過反射部
608…受信光分波部
609…偏光調整部
6a…第1の光干渉回路
6b…第2の光干渉回路
F,Fa,Fb,F’…フィルタ
PT…光送信装置
PR…光受信装置
8…振幅調整部
9…帯域制限部
10…光分岐部
11,13…局発光源
12,14…光合波部
15…分波部
16…局部発振部
17…混合部
18…合波部
19,23…第1の信号処理部
20,24…第2の信号処理部
21,25…第3の信号処理部
22,26…第4の信号処理部

Claims (22)

  1. 角度変調信号を光送信する装置であって、
    前記角度変調信号を光強度変調、又は光振幅変調した光変調信号に変換する光変調部と、
    前記光変調信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部とを備え、
    前記干渉部から出力される合成光信号を送信することを特徴とする、光送信装置。
  2. 前記光変調部は、
    一定光強度、一定波長の光を出力する光源と、
    前記光源からの光を2分岐する光分岐部と、
    前記光分岐部からの2つの出力光のそれぞれに対して設けられ、前記角度変調信号を元信号として、各出力光に対して光位相変調を施す第1および第2の光位相変調部と、
    前記第1および第2の光位相変調部から出力される2つの光位相変調信号を合波する光結合部とを含む、請求項に記載の光送信装置。
  3. 前記干渉部は、
    入力された光信号を第1および第2の光信号に分岐する光分岐部と、
    前記光分岐部から出力される第2の光信号について、所定の遅延量を与える光遅延部と、
    前記光分岐部から出力される第1の光信号と、前記光遅延部から出力される第2の光信号とを合成する光合波部とを含む、請求項に記載の光送信装置。
  4. 前記光変調部は、
    一定光強度、一定波長の光を出力する光源と、
    前記光源からの光を2分岐する光分岐部と、
    前記光分岐部からの2つの出力光のそれぞれに対して設けられ、前記角度変調信号を元信号として、各出力光に対して光位相変調を施す第1および第2の光位相変調部と、
    前記第1および第2の光位相変調部から出力される2つの光位相変調信号を一旦合波し、かつ互いの光強度変調成分が逆相の第1および第2の光信号に分波する光方向性結合部とを含み、
    前記干渉部は、
    前記光方向性結合部から出力される第2の光信号について、所定の遅延量を与える光遅延部と、
    前記光方向性結合部から出力される第1の光信号と、前記光遅延部から出力される第2の光信号とを合成する光合波部とを含む、請求項に記載の光送信装置。
  5. 前記干渉部は、
    前記光変調部から出力される光信号を導く光導波部と、
    前記光導波部上に所定の間隔で縦続に配置され、入力された光信号の一部を透過して出射し、残りを反射して出射する第1および第2の光透過反射部とを含み、
    前記光変調部から出力される光信号は、前記光導波部によって導かれ、前記第1及び第2の光透過反射部をそれぞれ透過して前記干渉部から出力される直接光信号と、
    前記第1および第2の光透過反射部によって、前記第1および第2の光透過反射部の間を往復して前記干渉部から出力される間接光信号とに分離され、
    前記間接光信号と前記直接光信号との伝搬時間差を前記所定の伝搬遅延差とする、請求項に記載の光送信装置。
  6. 前記角度変調信号の中心角周波数と、前記干渉部における所定の伝搬遅延差との積の値が、π/2に等しくなるように設定されていることを特徴とする、請求項1に記載の光送信装置。
  7. 前記光導波部に沿って前記第1および第2の光透過反射部を透過する光信号と、前記第1の光透過反射部を透過し、前記第2の光透過反射部で反射され、前記第1の光透過反射部で反射され、前記第2の光透過反射部を透過する光信号との偏光状態が互いに一致するように設定されていることを特徴とする、請求項に記載の光送信装置。
  8. 前記干渉部における前記光分岐部と、前記光遅延部と、前記光合波部とが、各々偏光保持可能な光導波路で構成されていることを特徴とする、請求項に記載の光送信装置。
  9. 前記光変調部における前記光方向性結合部と、前記干渉部における前記光遅延部および前記光合波部とが、各々偏光保持可能な光導波路で構成されていることを特徴とする、請求項に記載の光送信装置。
  10. 前記干渉部における前記光導波部と、前記第1および第2の光透過反射部とが、各々偏光保持可能な光導波路で構成されていることを特徴とする、請求項に記載の光送信装置。
  11. 相PSK電気変調信号された角度変調信号を元信号として光強度変調、又は光振幅変調された光変調信号を受信して復調する装置であって、
    受信した前記光変調信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
    自乗検波特性を有し、前記干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する光電気変換部とを備え、
    前記干渉部は、
    受信した光変調信号を第1および第2の受信光に分波する受信光分波部と、
    前記第1の受信光を第1および第2の光信号に分岐し、第2の光信号について、所定の第1の遅延量を与えた後、第1および第2の光信号を合成する第1の光干渉回路と、
    前記第2の受信光を第1および第2の光信号に分岐し、第2の光信号について、所定の第2の遅延量を与えた後、第1および第2の光信号を合成する第2の光干渉回路とを含み、
    前記第1の光干渉回路における所定の第1の遅延量と、前記第2の光干渉回路における所定の第2の遅延量とが、共に前記4相PSK電気変調信号の1/2シンボル長の絶対量を有し、かつ互いに逆相になるように設定され
    前記光電気変換部は、前記第1および第2の光干渉回路のそれぞれに対応して設けられ、
    前記干渉部および前記光電気変換部によって前記変調信号の遅延検波系を構成し、当該遅延検波系によって前記変調信号から電気信号への変換処理と角度復調処理とを同時に行うことを特徴とする、光受信装置。
  12. 角度変調信号を光伝送するシステムであって、
    前記角度変調信号を光強度変調、又は光振幅変調した光変調信号に変換する光変調部と、
    前記光変調信号を所定の伝搬遅延差を有する複数の光信号に分離した後合成する干渉部と、
    自乗検波特性を有し、前記干渉部から出力される合成光信号を電気信号に変換する光電気変換部とを備え、
    前記干渉部、及び前記光電気変換部によって前記変調信号の遅延検波系を構成し、当該遅延検波系によって光信号から電気信号への変換処理と角度復調処理とを同時に行うことを特徴とする、光伝送システム。
  13. 前記光変調部は、
    一定光強度、一定波長の光を出力する光源と、
    前記光源からの光を2分岐する光分岐部と、
    前記光分岐部からの2つの出力光のそれぞれに対して設けられ、前記角度変調信号を元信号として、各出力光に対して光位相変調を施す第1および第2の光位相変調部と、
    前記第1および第2の光位相変調部から出力される2つの光位相変調信号を合波する光結合部とを含む、請求項12に記載の光伝送システム。
  14. 前記干渉部は、
    入力された光信号を第1および第2の光信号に分岐する光分岐部と、
    前記光分岐部から出力される第2の光信号について、所定の遅延量を与える光遅延部と、
    前記光分岐部から出力される第1の光信号と、前記光遅延部から出力される第2の光信号とを合成する光合波部とを含む、請求項12に記載の光伝送システム。
  15. 前記光変調部は、
    一定光強度、一定波長の光を出力する光源と、
    前記光源からの光を2分岐する光分岐部と、
    前記光分岐部からの2つの出力光のそれぞれに対して設けられ、前記角度変調信号を元信号として、各出力光に対して光位相変調を施す第1および第2の光位相変調部と、
    前記第1および第2の光位相変調部から出力される2つの光位相変調信号を一旦合波し、かつ互いの光強度変調成分が逆相の第1および第2の光信号に分波する光方向性結合部とを含み、
    前記干渉部は、
    前記光方向性結合部から出力される第2の光信号について、所定の遅延量を与える光遅延部と、
    前記光方向性結合部から出力される第1の光信号と、前記光遅延部から出力される第2の光信号とを合成する光合波部とを含む、請求項12に記載の光伝送システム。
  16. 前記干渉部は、
    前記光変調部から出力される光信号を導く光導波部と、
    前記光導波部上に所定の間隔で縦続に配置され、入力された光信号の一部を透過し、残りを反射する第1および第2の光透過反射部とを含み、
    前記第1および第2の光透過反射部の間を光信号が往復する伝搬時間を前記所定の伝搬遅延差とする、請求項12に記載の光伝送システム。
  17. 前記角度変調信号の中心角周波数と、前記干渉部における所定の伝搬遅延差との積の値が、π/2に等しくなるように設定されていることを特徴とする、請求項12に記載の光伝送システム。
  18. 前記光導波部に沿って前記第1および第2の光透過反射部を透過する光信号と、前記第1の光透過反射部を透過し、前記第2の光透過反射部で反射され、前記第1の光透過反射部で反射され、前記第2の光透過反射部を透過する光信号との偏光状態が互いに一致するように設定されていることを特徴とする、請求項16に記載の光伝送システム。
  19. 前記干渉部における前記光分岐部と、前記光遅延部と、前記光合波部とが、各々偏光保持可能な光導波路で構成されていることを特徴とする、請求項14に記載の光伝送システム。
  20. 前記光変調部における前記光方向性結合部と、前記干渉部における前記光遅延部および前記光合波部とが、各々偏光保持可能な光導波路で構成されていることを特徴とする、請求項15に記載の光伝送システム。
  21. 前記干渉部における前記光導波部と、前記第1および第2の光透過反射部とが、各々偏光保持可能な光導波路で構成されていることを特徴とする、請求項16に記載の光伝送システム。
  22. 前記角度変調信号は、ディジタル信号を周波数変調したFSK変調信号、若しくはディジタル信号を位相変調したPSK変調信号である場合、前記干渉部における所定の伝搬遅延差は、前記ディジタル信号の1シンボル長に等しくなるように設定されていることを特徴とする、請求項12に記載の光伝送システム。
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