JP4181930B2 - 研磨パッド積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨パッド積層体に関する。本発明の研磨パッド積層体は、例えば、研磨装置定盤に容易に貼付可能である。また、研磨装置貼着時の気泡混入を効果的に防止することができ、仮に気泡混入したとしても、混入気泡を容易に除去することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、自動車、光学機器、電子材料、又は各種工作機器の分野では、様々な部品又は部材の研磨が行われており、被研磨体に要求される精密さや均一性は益々厳しくなってきている。例えば、液晶ディスプレイ用ガラス板やハードディスク用金属板、ハードディスク用ガラス板の従来の研磨方法では、屈曲に対して柔軟なスエード調研磨布を用いて研磨されるが、半導体ウェーハ研磨の場合には、硬質ウレタン発泡体によって研磨される場合がある。例えば、化学機械研磨法[Chemical Mechanical polishing(CMP)]における半導体ウェーハの研磨が挙げられる。CMP技術では、膜厚分布を一定に保ち、膜表面の微小な凹凸を除去するために、下層は半導体ウェーハ自体のそりやうねりによる研磨代の不均一性を解消するためにゴム弾性体とし、表層は半導体デバイス工程で生じた表面の凹凸を除去して平坦化するために硬質クロスとした、二層構成の研磨パッド積層体が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
ところが、研磨パッドが柔軟な場合の研磨装置定盤の貼着では起こりえなかった、研磨パッド/研磨装置定盤間の「空気層の混入」が、硬質ウレタン発泡体を構成層に有する研磨パッド積層体を使用する際に多く発生してきた。空気層が混入したまま研磨を行うと、混入部が盛り上がり、均一な研磨を達成し得ない。研磨パッド積層体は、厚さが1mm程度以上で直径が50cm程度から1m以上の円盤形や1000cm2程度以上の長方形等にもなるため、空気層を全面にわたって混入させないように装置貼着させるために、貼り直し作業を行ったり、多大な労力と時間を費やすなど、問題点があった。
【0004】
この空気層混入の粘着剤層に関する解決策として、被着体に接する側の粘着剤層に連続する凹部を形成させて空気層を除去することがマーキングシート分野で提案されている(例えば、特許文献1参照)が、これを研磨パッド積層体に適応すると、前記凹部形成部を通って研磨スラリーが装置定盤/粘着剤層間の内部へ浸透することで粘着剤層が劣化されて粘着力が低下するため、不完全なものである。
【0005】
【非特許文献1】
渡邊純二他,「表面基準ポリシングにおけるパッド構成」,精密工学会春季学術講演会論文集,1997年,p.183
【特許文献1】
登録実用新案第3004684号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、研磨パッド[特に硬質性材料(例えば、硬質ウレタン発泡体)からなる研磨パッド積層体]の研磨装置への貼着作業を簡便化することができる研磨パッド積層体を提供することにある。より具体的には、研磨装置貼着時の気泡混入を効果的に防止することができ、仮に気泡混入したとしても、混入気泡を容易に除去することができ、うねりを持った半導体ウェーハや回路形成過程で局所の段差が生じたウェーハでも、そのうねりや段差に沿ってウェーハ全面を均一に高低差を緩和するように研磨することができる研磨パッド積層体を提供することが本発明の課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題に鑑み鋭意研究した結果、研磨パッド研磨面の反対側に配置する粘着剤層上に、粘着剤層の一部が全面にわたって露出するように、非粘着性層(好ましくは、適切なTgを示す非粘着性層)を形成することで、特殊技能を有しなくても研磨装置に空気層混入なく容易に貼着することができることを見出し、本発明に至った。更に、厚さばらつきが小さいシート状部材(好ましくは、適切な圧縮硬さを有する軟質ウレタン発泡体シート)を積層体内に配置することで、うねりや段差が生じたウェーハでも均一に研磨することができることを見出し、本発明に至った。
【0008】
前記課題は、本発明による、(1)研磨用部材、(2)1m2内の最大厚みと最小厚みとの差が100μm以下である、1又は複数のシート状部材、及び(3)研磨装置への固定用の粘着剤層を少なくとも含み、且つこの順に積層されている、研磨パッド積層体であって、
前記固定用粘着剤層における前記シート状部材と反対側の表面の全面に亘って、前記シート状部材とは直接接触することなく、しかも、前記固定用粘着剤層の一部が露出するように、埋め込まれた非粘着性層を更に含み、
前記非粘着性層の露出表面と前記固定用粘着剤層の露出表面とが、実質的に同一平面からなる研磨装置への固定用領域を形成しており、
前記固定用領域における非粘着性層の露出表面の形状が、固定用領域の周縁まで到達している形状であることを特徴とする、前記研磨パッド積層体により解決することができる。
【0009】
本発明の研磨パッド積層体の好ましい態様によれば、非粘着性層が、パターニングされた樹脂層である。
また、本発明の研磨パッド積層体の別の好ましい態様によれば、固定用領域における固定用粘着剤層の露出表面と非粘着性層の露出表面との面積比が、90:10〜10:90である。
また、本発明の研磨パッド積層体の更に別の好ましい態様によれば、固定用領域における固定用粘着剤層の露出表面の図柄が、円形状又は多角形の繰り返し単位で構成されている。より好ましい態様によれば、円形状又は多角形の繰り返し単位の面積が900mm2以下である。また、多角形が四角形又は六角形であることが更に好ましい。
【0010】
また、本発明の研磨パッド積層体の好ましい態様によれば、非粘着性層が、ガラス転移温度0〜80℃の樹脂から形成されている。
また、本発明の研磨パッド積層体の別の好ましい態様によれば、研磨用部材が、硬質ウレタン発泡体シートである。
また、本発明の研磨パッド積層体の更に別の好ましい態様によれば、シート状部材として、軟質ウレタン発泡体シート、あるいは、破断強度40MPa〜500MPaの補強シートの少なくとも一方を含む。より好ましい態様によれば、シート状部材として、軟質ウレタン発泡体シートと、破断強度40MPa〜500MPaの補強シートとを含む。また、軟質ウレタン発泡体シートの25%圧縮硬さが、0.1MPa〜1MPaであることが更に好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細について、いくつかの好ましい実施の形態を挙げて説明するが、本発明が以下の実施の形態に限定されないことはいうまでもない。
本発明の研磨パッド積層体の一態様として、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差が100μm以下であるシート状部材(以下、芯材と称することがある)を1枚有する態様を、図1に示す。また、本発明の研磨パッド積層体の別の一態様として、前記芯材を2枚有する態様を、図2に示す。
【0012】
図1に示す態様は、研磨用部材としての硬質ウレタン発泡体シート1と、第1の粘着剤層2bと、芯材としての補強シート4と、研磨装置への固定用の粘着剤層としての第2の粘着剤層2aとがこの順に配置され、更に、前記固定用粘着剤層2a上に、粘着剤層の一部が全面にわたって露出するように非粘着性層3を積層してなる研磨パッド積層体10である。図1に示す態様では、固定用粘着剤層2aの露出表面と非粘着性層3の露出表面とから形成される研磨装置への固定用領域を覆う剥離シート6が、更に積層されている。前記補強シート4に代えて、例えば、軟質ウレタン発泡体シートを芯材として有することもできる。
【0013】
また、図2に示す態様は、研磨用部材としての硬質ウレタン発泡体シート1と、第1の粘着剤層2bと、第1の芯材としての軟質ウレタン発泡体シート5と、第2の粘着剤層2cと、第2の芯材としての補強シート4と、研磨装置への固定用の粘着剤層としての第3の粘着剤層2aがこの順に配置され、更に、前記固定用粘着剤層2a上に、粘着剤層の一部が全面にわたって露出するように非粘着性層3を積層してなる研磨パッド積層体10である。図2に示す態様では、固定用粘着剤層2aの露出表面と非粘着性層3の露出表面とから形成される研磨装置への固定用領域を覆う剥離シート6が、更に積層されている。前記軟質ウレタン発泡体シート5と前記補強シート4との配置を入れ替えることもできる。
【0014】
本発明の研磨パッド積層体に用いる研磨用部材としては、特に限定されるものではなく、硬質性材料又は軟質性材料からなる従来公知の研磨用部材を用いることができる。硬質性材料からなる研磨用部材としては、例えば、硬質ウレタン発泡体シート(例えば、ロデール・ニッタ社製IC1000)等を挙げることができる。軟質性材料からなる研磨用部材としては、例えば、合成皮革スエード又はベロア等を挙げることができる。
【0015】
本発明の研磨パッド積層体に用いる芯材は、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差が100μm以下(すなわち、0μm〜100μm)であるシート状部材である限り、特に限定されるものではなく、例えば、軟質ウレタン発泡体シート又は補強シートを挙げることができる。本発明の研磨パッド積層体では、これらの芯材の1つを単独で、あるいは、2つ以上を組み合わせて使用することができる。
【0016】
前記芯材として軟質ウレタン発泡体シートを用いる場合には、その1m2内の最大厚みと最小厚みとの差は、0μmであることが最も望ましいが、現実的には許容範囲があり、100μmよりも大きいと、被研磨体を一定の均一な厚みに研磨することが難しくなりやすい。つまり、圧力を掛けて研磨する際に厚みの厚い部分と薄い部分で圧力差が生じるからである。このため、研磨精度を必要とする場合は、軟質ウレタン発泡体シートの1m2内の最大厚みと最小厚みとの差は、0〜100μmであることが好ましく、0〜80μmであることがより好ましく、0〜60μmであることが更に好ましい。
【0017】
また、軟質ウレタン発泡体シートの1m2内の平均厚さは、研磨する際に圧力を掛けたときに研磨特性を劣化させる両面粘着シートに対する水平方向の剪断力によって引き起こされるずり変形に抗するため、150μm〜2.4mmであることが好ましい。
発泡体シートの厚さの測定は、例えば、プローブ直径10mm及び印加荷重50g/cm2において、1μm桁表示が可能なデジタル計測器により行うことができる。
【0018】
更に、軟質ウレタン発泡体シートは、25%圧縮硬さが0.1MPa〜1.0MPaであることが好ましく、0.2MPa〜0.5MPaであることがより好ましい。
本明細書における「発泡体シートの25%圧縮硬さ」とは、発泡体シートをJIS K 6400に記載される試験の一般的条件、すなわち、温度23℃及び相対湿度50%の環境に24時間以上静置した後、前記発泡体シートを30mm×30mmに打ち抜き、約10mmの厚さとなるようにシートを重ね合わせ、前記と同じ温湿度環境下にて、前記重ね合わせたシート全面を50mm/分の速度で平行に圧縮し、元の厚みから25%圧縮させた際の応力を意味する。
【0019】
軟質ウレタン発泡体シートの25%圧縮硬さが、0.1MPa未満であると、研磨パッド積層体が柔軟に成りやすいので、被研磨体の「凹凸」は簡単に消去し得るが、「うねり」を消去することが難しくなる傾向にある。一方、軟質ウレタン発泡体シートの25%圧縮硬さが、1.0MPaを越えると、研磨パッド積層体が硬くなる傾向にあるので、「凹凸」及び「うねり」を消去するには長時間を要する傾向にある。
【0020】
軟質ウレタン発泡体シートは、金属イオンが溶出しないか、あるいは、実質的に金属イオンを含有しないことが好ましく、具体的には、金属イオンの総量として、5000ppm以下であることが好ましく、1000ppm以下であることがより好ましく、500ppm以下であることが更に好ましい。
軟質ウレタン発泡体シートが金属イオンを含有し、研磨工程中に金属イオンが溶出すると、例えば、被研磨体の研磨表面を汚染して、金属や半導体の固有の電気特性を変化させたり、配線回路形成を阻害したりすることがあるからである。後述するように、軟質ウレタン発泡体シート以外の、例えば、補強シート、粘着剤層、又は非粘着性層なども、金属イオンが溶出しないか、あるいは、実質的に金属イオンを含有しないことが好ましい。
【0021】
本明細書における「金属イオン」とは、被研磨体の研磨表面を汚染することにより前記悪影響を与える可能性のある金属イオンを意味し、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、チタン、クロム、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、及びタングステンの13種の金属のイオンを挙げることができる。なお、これらの具体的に例示した金属イオンの中にも、例えば、被研磨物内に含有される金属イオン、あるいは、研磨のために用いる酸若しくは塩基を含有する水溶液、スラリー、活性剤、又は潤滑油等に含まれる金属イオン等と同種の金属イオンについては、含有していても差し支えない場合がある。
【0022】
前記金属イオンの総量は、例えば、試料(例えば、粘着剤又は軟質ウレタン発泡体シート)を硝酸及び硫酸による酸分解法によって分解した後、高周波誘導結合プラズマ発光分析装置により検出することができる。研磨パッド積層体に含まれる前記金属イオンの総量は、15000ppm以下であることが好ましく、3000ppm以下であることがより好ましく、1500ppm以下であることが更に好ましい。
【0023】
軟質ウレタン発泡体シートは、公知の製法により製造することができる。例えば、ポリウレタンは、イソシアネート類と水酸基を有する化合物とを反応させて製造する。この際に適当な条件で水を添加すると炭酸ガスが発生する。この炭酸ガスをよく攪拌して細かく材料中に分散させ、材料が硬化するまで材料から散逸しないようにしておくと、ポリウレタンの発泡材料を得ることができる(プラスチック成形加工便覧、第4版、全日本プラスチック成形工業連合会編)。
【0024】
軟質ウレタン発泡体シートについては、一般にポリウレタンの原料中に水酸化アルミニウム等の金属化合物を触媒量添加することによって、これが発泡時に発泡セルの核となり、発泡体セルを微細に且つ安定化することができる。しかし、先述した理由により、本発明の研磨パッド積層体に用いられる軟質ウレタン発泡体シートとしては、発泡体セルの均一性が多少損なわれるとしても、金属化合物が添加されていないものを選ぶことが好ましい。
【0025】
軟質ウレタン発泡体シートは、従来公知の一般的な方法で成形することができる。例えば、特開昭51−67396号公報又は特開昭53−6365号公報には、押し出しダイから工程フィルム上に、反応することによって軟質ウレタンシートを形成し得る未発泡の組成物を展開し、発泡させつつオーブン内を通過させて硬化させる方法が提案されている。
【0026】
工程フィルムに剥離処理を施した場合には、シート形成後に工程フィルムを剥離して軟質ウレタン発泡体シートを単体で得ることができる。
また、工程フィルムに剥離処理を施さない場合には、軟質ウレタンの発泡及び硬化の過程で、軟質ウレタン発泡体シートと工程フィルムとが強固に結合するので、この工程フィルムを後述する補強シート(例えば、図2に示す補強シート4)として利用することができる。この場合、軟質ウレタン発泡体シートと補強シートとの間に、接着剤層又は粘着剤層を特に設けることなく、両シートを積層することができる。例えば、図2に示す態様では、軟質ウレタン発泡体シート5と補強シート4との間に粘着剤層2cを設けているが、工程フィルムに剥離処理を施さない場合には、前記粘着剤層2cを設けなくても両シートを積層することができる。
【0027】
また、剥離処理してなる工程フィルムを使用する場合、1枚の工程フィルムの剥離処理面に、前記組成物を展開して発泡及び硬化させたり、2枚の工程フィルムの剥離処理面間に前記組成物を挟み込んでから発泡及び硬化させたりする方法があるが、後者の方法が好ましい。すなわち、2枚の工程フィルムを用いて軟質ウレタン発泡体シートを形成し、両工程フィルムを剥がすと、シート両面に滑らかなスキン層を有する発泡体シートが形成される。このスキン層は、接着剤層又は粘着剤層(例えば、粘着剤層2b,2c)を積層した場合、層間の密着性向上に効果を奏し、更に厚み精度が制御し易いため、2枚の工程フィルムを用いることが好ましい。
【0028】
軟質ウレタン発泡体シートの成形に使用する工程フィルムとしては、例えば、100℃程度の熱を数分間かけても溶融切断しないような耐熱性と、平滑性とを有するフィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)等を用いることができる。
【0029】
これまで説明してきた軟質ウレタン発泡体シートの破断強度は一般に比較的小さい(例えば、5MPa以下)ので、芯材として、破断強度が40MPa以上(好ましくは40MPa〜500MPa)の補強シートを、例えば、図2に示す態様のように、軟質ウレタン発泡体シート5と固定用粘着剤層2aとの間に設けることによって、粘着シートの強度を大きくすることができる。粘着シート、特に装置貼着側の破断強度を大きくすることができると、例えば、研磨後、研磨パッド積層体ごと研磨装置から剥がし易くなる。
【0030】
本発明の研磨パッド積層体において芯材として用いることのできる前記補強シートは、種々のプラスチックシートであることが好ましく、厚さバラツキ精度の観点からポリエチレンテレフタレートからなることがより好ましい。
補強シートの厚さは、12〜250μmであることが好ましく、25〜100μmであることがより好ましい。
また、補強シートの金属イオン含有率は、軟質ウレタン発泡体シートの場合と同様の理由で、5000ppm以下であることが好ましく、1000ppm以下であることがより好ましく、500ppm以下であることが更に好ましい。
【0031】
また、軟質ウレタン発泡体の他に、ウレタン樹脂含浸シート等も用いることができる。ウレタン樹脂含浸シートとしては、例えば、ロデール・ニッタ社製SUBA400、SUBA600、又はSUBA800等を挙げることができる。
【0032】
本発明の研磨パッド積層体における粘着剤層[研磨装置への固定用粘着剤層(例えば、図1又は図2における粘着剤層2a)、研磨用部材と芯材とを貼り合わせるための粘着剤層(例えば、図1又は図2における粘着剤層2b)、及び芯材同士を貼り合わせるための粘着剤層(例えば、図2における粘着剤層2c)を含む]の形成に用いることのできる粘着剤としては、特に限定されるものではないが、研磨パッド積層体の製造に一般的に用いることのできる種々の粘着剤、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、又はゴム系粘着剤等を挙げることができる。金属イオンが混入し難いという点から、ウレタン系粘着剤又はアクリル系粘着剤が好ましく、粘着性能のバランスを確保し易いという点から、アクリル系粘着剤が更に好ましい。
【0033】
アクリル系粘着剤は、通常のラジカル重合で合成することができる。合成方法には特に制限はなく、公知の重合法、例えば、溶液重合、塊状重合、又は乳化重合などで合成することができる。反応のコントロールが容易であることや直接次の操作に移れることから、溶液重合が好ましい。重合時の溶媒としては、アクリル系粘着剤が溶解するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、セロソルブ、酢酸エチル、又は酢酸ブチルなどを、単独で、あるいは、混合して使用することができる。
【0034】
また、重合反応の際に使用される重合開始剤も、特に限定されるものではなく、公知の重合開始剤、例えば、有機過酸化物(例えば、ベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、又はラウロイルパーオキサイド等)、又はアゾ系開始剤(例えば、アゾビスイソブチロニトリル等)等を用いることができる。アクリル系粘着剤は、硬化剤(例えば、イソシアネート又はエポキシ化合物等)を用いて部分的に架橋して、凝集力を向上させて使用することも可能である。
【0035】
粘着剤を塗工する方法としては、例えば、コンマコーター、ダイコーター、リップコーター、キスコーター、又はグラビアコーター等を使用して行うことができる。例えば、コンマコーターを用いる場合、粘着剤の粘度は0.1〜100Pa・s程度であることが好ましい。
【0036】
本発明の研磨パッド積層体における粘着剤層は、厚み5〜150μm程度の粘着性アクリル系樹脂からなることが好ましい。粘着性アクリル系樹脂は、貼着時及び研磨に使用する時の温度範囲において、ゴム状領域にあることが重要であり、JIS Z0237に規定する粘着テープ・粘着シート試験方法による180度引き剥がしの粘着力が50mN/25mm以上であり、室温における落下までの保持時間が60分以上の粘着特性を発現するものである限り、特に限定されるものではない。粘着性アクリル系樹脂のガラス転移温度(以下、Tgと称することがある)は、−10℃以下であることが好ましく、−90℃〜−20℃の範囲にあることがより好ましい。
【0037】
本発明の研磨パッド積層体における粘着剤層の内、研磨装置に貼着する粘着剤層[すなわち、研磨装置への固定用粘着剤層(例えば、図1又は図2における粘着剤層2a)]については、剥がす際に粘着剤が残り難くなるようにするためには薄膜である方が有利であるので、厚みを5〜50μmとして再剥離性能を向上させることが好ましい。
【0038】
また、本発明の研磨パッド積層体における粘着剤層の内、研磨用部材と芯材とを貼り合わせるための粘着剤層(例えば、図1又は図2における粘着剤層2b)については、例えば、研磨用部材の裏面側がスエード調の場合や、凹凸(不陸部)が多く充分な接着面積を確保し難い場合には、研磨用部材と粘着剤層とが強固に接着し難くなるので、研磨用部材と相性がよい粘着剤層とすると共に、厚みを20〜150μmとすることにより、研磨用部材との粘着力を向上させることが好ましい。
【0039】
本発明の研磨パッド積層体における粘着剤層は、金属イオンが溶出しないか、あるいは、実質的に金属イオンを含有しないことが好ましく、具体的には、含有率が多くとも5000ppm以下であることが好ましく、1000ppm以下であることがより好ましく、500ppm以下であることが更に好ましい。
【0040】
本発明の研磨パッド積層体における非粘着性層は、被着体と接着した場合に実質的に接着性を発現しないか、あるいは、微弱な応力で剥離可能な接着性を有する層で、更に、非粘着性層の露出表面と固定用粘着剤層の露出表面とが、実質的に同一平面からなる研磨装置への固定用領域を形成し、前記固定用領域における非粘着性層の露出表面の形状が、固定用領域の周縁まで到達している形状である限り、特に限定されるものではない。具体的には、部分的に印刷するなどしてパターニングされた樹脂層などを挙げることができる。非粘着性層は、固定用粘着剤層表面と積層可能で、且つ積層後に被着体と接する面において前記粘着剤層の一部が全面にわたって露出することができる形状である。
【0041】
前記非粘着性層がパターニングされた樹脂層である場合には、公知の印刷方法、例えば、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット、又は感熱転写等の印刷方法を用いて、様々なパターン[例えば、幾何学模様(例えば、ストライプ模様、格子模様、亀の甲模様、水玉模様、又は千鳥模様等)、あるいは、情報を有するデザイン(例えば、文字又は記号等)等]で、樹脂を印刷することにより形成することができる。この際、ベタ印刷にならずに、粘着剤層と積層した場合に、粘着剤層の一部が全面にわたって露出するように非粘着性層が連続するように印刷することができる限り、前記パターン及び印刷方法は限定されるものではない。
【0042】
非粘着性層を構成する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、硝化綿、又はポリオレフィン樹脂等を用いることができる。特にアクリル樹脂は、構造及び分子量共に自在に設定して自在にTgを変化させることが可能であるため、非粘着性層を構成する樹脂として適している。また、複数の樹脂を混合して使用することもできる。
【0043】
非粘着性層を構成する樹脂としては、被着体と接着した場合に実質的に接着性を発現しないか、あるいは、微弱な応力で剥離可能な接着性を有する層とするために、常温では硬質な固体であるか、あるいは、粘着性を示さない樹脂が好適である。このような性質を示す樹脂は、一般に、Tgが0℃〜80℃の範囲にあるか、あるいは、軟化点が50℃〜180℃の範囲にある。更には、Tgが10℃〜50℃の範囲にあるか、あるいは、軟化点が55℃〜150℃の範囲にある樹脂が好ましい。Tgが0℃未満になるか、あるいは、軟化点が50℃未満になると、20℃以上の環境下で貼着作業時にタックが発現して非粘着性層としての機能が損なわれることがある。また、Tgが80℃を超えるか、あるいは、軟化点が180℃を越えると、20℃付近での柔軟性が不足して、屈曲させた場合にクラックが入るなどの現象が起きることがある。
【0044】
更に、非粘着性層を構成する樹脂は、50μm厚のPETフィルム上に乾燥膜厚50μmとなるように積層した場合に、JIS Z0237に規定される粘着テープ・粘着シート試験方法による180度引き剥がし粘着力が、貼り付け直後で0N/25mm以上0.1N/25mm未満であることが好ましい。180度引き剥がし粘着力が0.1N/25mm以上であると、非粘着性層としての機能を充分に発現することが困難となる。
【0045】
具体的には、非粘着性層を構成するアクリル樹脂として、例えば、三菱レイヨン株式会社製アクリル樹脂溶液のダイヤナールLR−016(Tg:19℃)、LR−1215(Tg:20℃)、LR−188(Tg:20℃)、LR−331(Tg:20℃)、LR−216(Tg:26℃)、LR−194(Tg:29℃)、LR−574(Tg:31℃)、LR−689(Tg:33℃)、LR−637(Tg:42℃)、LR−472(Tg:46℃)、LR−170(Tg:48℃)、LR−396(Tg:50℃)、LR−167(Tg:52℃)、LR−162(Tg:52℃)、LR−1173(Tg:53℃)、LR−163(Tg:55℃)、LR−1307(Tg:56℃)、LR−214(Tg:57℃)、LR−177(Tg:60℃)、LR−001(Tg:60℃)、LR−158(Tg:65℃)、LR−510(Tg:65℃)、LR−143(Tg:66℃)、LR−485(Tg:67℃)、LR−186(Tg:77℃)、又はLR−469(Tg:77℃)等を挙げることができる。
【0046】
また、三菱レイヨン株式会社製ビーズ状アクリル樹脂のビーズレジンBR−60(Tg:75℃)、BR−64(Tg:55℃)、BR−77(Tg:80℃)、BR−79(Tg:35℃)、BR−90(Tg:65℃)、BR−93(Tg:50℃)、BR−95(Tg:80℃)、BR−101(Tg:50℃)、BR−102(Tg:20℃)、BR−105(Tg:50℃)、BR−106(Tg:50℃)、BR−107(Tg:50℃)、BR−112(Tg:20℃)、BR−113(Tg:75℃)、BR−115(Tg:50℃)、BR−116(Tg:50℃)、BR−117(Tg:35℃)、又はBR−118(Tg:35℃)等を挙げることができる。
【0047】
非粘着性層を構成するポリエステル樹脂としては、例えば、東洋紡績株式会社製バイロン130(Tg:13℃)、バイロン200(Tg:67℃)、バイロン300、バイロン500、バイロン530、バイロンGM400、バイロンGV100、又はバイロンGV700等を挙げることができる。ポリウレタン樹脂としては、例えば、旭化成工業株式会社製モルセン無黄変型TPUシリーズ等、硝化綿としては、例えば、旭化成工業株式会社製硝化綿、ポリオレフィン樹脂としては、例えば、住友化学工業株式会社製スミカセンシリーズ等を挙げることができる。また、グラビア印刷等の印刷適性の面から、東洋インキ製造(株)製のウレタン樹脂を含むグラビアインキ「ラミスターRメジウム」、「ニューLPスーパー」、又は「LPクィーン」シリーズ等を用いることもできる。
【0048】
更に、これらの樹脂を印刷する場合、有機化合物(例えば、ポリイソシアネート等)又はシリコーン系レベリング剤などを添加して塗工適性等の諸特性を改善することが可能である。
【0049】
本発明の研磨パッド積層体における非粘着性層(例えば、図1又は図2に示す態様において、固定用粘着剤層2aと剥離シート6との境界面に配される非粘着性層3)は、前記固定用粘着剤層の一部が全面にわたって露出され、しかも、固定用領域における非粘着性層の露出表面の形状が、固定用領域の周縁まで到達している形状にパターニングされていることが重要である。本発明の研磨パッド積層体では、研磨装置貼着時に研磨装置定盤と固定用領域との間に気泡が混入したとしても、非粘着性層が固定用領域の周縁まで到達しているため、非粘着性層と固定用領域との間を通して、混入気泡を容易に除去することができる。従って、本発明の研磨パッド積層体において、非粘着性層は、固定用粘着剤層の表面と積層が可能であり、しかも、積層後に剥離シートと接する面、すなわち、貼着時に被着体と接する面において、固定用粘着剤層の一部が全面にわたって露出することができる形状であって、非粘着性層の露出表面の形状が、固定用領域の周縁まで到達している形状にパターニングされている限り、そのパターニングの方法及び形状等は特に限定されるものではない。
【0050】
例えば、公知の印刷方法、例えば、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット、又は感熱転写等の種々の印刷方法によって、非粘着性層を構成可能な樹脂(以下、非粘着性樹脂と称する)を剥離シート上に所望のパターンで部分的に印刷することにより、非粘着性層を形成することができる。具体的には、様々なパターン[例えば、幾何学模様(例えば、ストライプ模様、格子模様、亀の甲模様、水玉模様、又は千鳥模様等)、あるいは、情報を有するデザイン(例えば、文字又は記号等)等]で、非粘着性樹脂を印刷することができる。
【0051】
例えば、非粘着性層をストライプ状に印刷する場合(例えば、図3参照)、例えば、図3に示すように、非粘着性層3と固定用粘着剤層2aとをストライプ模様にする場合には、例えば、50μm〜5mmの線幅の非粘着性樹脂を50μm〜50mmの間隔で印刷することが好ましい。
非粘着性層を格子状に印刷する場合(例えば、図4参照)、例えば、図4に示すように、格子に対応する領域を非粘着性層3とし、格子間の隙間領域を固定用粘着剤層2aとする場合には、ストライプ状の場合と同様の線幅及び印刷間隔の複数のストライプを適当な角度で交差させることにより印刷することができる。
非粘着性層を亀の甲状に印刷する場合(例えば、図5参照)には、例えば、図5に示すように、六角形の各領域を固定用粘着剤層2aとし、その間の隙間領域を非粘着性層3とすることができる。
【0052】
これらのストライプ状、格子状、又は亀の甲状のいずれの場合も、非粘着性層の線幅及び間隔は、それぞれ一定であることもできるし、あるいは、それぞれ一定である必要はなく、複数種の異なる線幅の非粘着性層と複数種の異なる間隔とを組み合わせることもできる。複数の線巾と複数の間隔とを同時に用いることもできる。
【0053】
また、非粘着性層を水玉模様に印刷する場合(例えば、図6参照)、例えば、図6に示すように、水玉の各領域を固定用粘着剤層2aとし、その間の隙間領域を非粘着性層3とする場合には、水玉部分(固定用粘着剤層)の直径が50μm〜10mmであり、しかも、その中心間距離が100μm〜50mmとなるように、印刷することが好ましく、最密充填配列されたものがより好ましい。水玉のパターンは、一定の大きさの水玉のみを配置することもできるし、あるいは、複数の大きさの異なる水玉を組み合わせてランダムに配置することもできる。
【0054】
千鳥模様の場合には、1単位となる模様が50μm〜50mmの範囲にあるものが好ましい。
文字又は記号の場合には、例えば、文字又は記号の領域を固定用粘着剤層とし、その間の隙間領域を非粘着性層とすることができる。
【0055】
これらの具体的な非粘着性層及び固定用粘着剤層のパターンからも明らかなように、本明細書において「非粘着性層の露出表面の形状が、固定用領域の周縁まで到達している形状」とは、非粘着性層及び固定用粘着剤層からなる固定用領域のパターンにおいて、非粘着性層の任意の1点を選択した場合、非粘着性層の領域のみを通って(すなわち、固定用粘着剤層の領域を通ることなく)、固定用領域の周縁の少なくとも1箇所に到達することができる形状を意味する。
【0056】
固定用領域における固定用粘着剤層の露出表面と非粘着性層の露出表面との面積比は、90:10〜10:90であることが好ましく、80:20〜20:80であることがより好ましく、70:30〜40:60であることが更に好ましい。非粘着性層が10%未満であると、閉じこめられた気泡を排出しにくくなることがあり、90%を超えると、装置に対する粘着性能を維持しにくくなることがある。
【0057】
固定用領域における固定用粘着剤層の露出表面の図柄は、円形状又は多角形(より好ましくは、四角形又は六角形)の繰り返し単位で構成されていることが好ましい。また、これらの繰り返し単位の面積は900mm2以下であることがより好ましく、400mm2以下であることがより好ましく、100mm2以下であることが更に好ましい。繰り返し単位の面積が900mm2を超えると、固定用粘着剤層の面積も広くなり、気泡を包含し易くなる場合がある。
【0058】
本発明の研磨パッド積層体は、例えば、図1又は図2に示すように、その固定用粘着剤層2aにおける研磨装置への固定用領域(すなわち、露出面側)に、剥離シート6を積層した状態で供することができる。用いることのできる剥離シートには、両面剥離処理した両面剥離シートと、片面剥離処理した片面剥離シートとが含まれる。固定用粘着剤層と接する界面において、容易に剥離シートを剥離可能であることが必要であり、しかも、剥離シート上に粘着剤の残留がないことが要求される。本明細書において、容易に剥離することが可能なレベルとは、一般的に180度引き剥がし粘着力が1N/25mm未満であることを意味する。
【0059】
前記剥離シートとしては、具体的には、各種プラスチックフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート又は配向したポリプロピレン等)又は紙の上に、シリコーン系又は非シリコーン系の剥離剤を塗工した剥離シートを用いることができる。粘着剤層の厚み精度を確保するために、プラスチックフィルムをベースとした剥離シートを用いることが望ましい。
【0064】
芯材として補強シート4を有する研磨パッド積層体(例えば、図1に示す態様)は、例えば、以下に示す各方法(イ)〜(ハ)により製造することができる。
【0065】
方法(イ)
補強シート4の一方の面に固定用粘着剤層2aを形成し、前記補強シート4の他方の面に別の粘着剤層2bを形成する。前記粘着剤層2aの粘着剤面に、先述の種々の方法で種々のパターンの非粘着性層3を両面剥離シート6上に予め形成した側の面とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させることによって積層する。次いで、前記粘着剤層2bと研磨用部材1の裏面側とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させることによって積層体を得る。
【0066】
方法(ロ)
両面剥離シート6上に、先述の種々の方法で種々のパターンの非粘着性層3を形成し、その上に固定用粘着剤層2aを更に形成した後、補強シート4を積層する。次いで、前記固定用粘着剤層2aが接していない方の補強シート4の面に、別の粘着剤層2bを形成し、前記粘着剤層2bの他方の面に、研磨用部材1の裏面側とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させることによって積層体を得る。
【0067】
方法(ハ)
両面剥離シート6上に、先述の種々の方法で種々のパターンの非粘着性層3を形成し、その上に固定用粘着剤層2aを更に形成した後、補強シート4を積層する。研磨用部材1の裏面側に別の粘着剤層2bを形成し、前記固定用粘着剤層2aが接していない方の補強シート4の面とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させることによって積層体を得る。
【0068】
芯材として補強シート4及び軟質ウレタン発泡体シート5を有する研磨パッド積層体(例えば、図2に示す態様)は、例えば、以下に示す各方法(ニ)〜(ヘ)により製造することができる。
【0069】
方法(ニ)
補強シート4の一方の面に固定用粘着剤層2aを形成し、前記補強シート4の他方の面に別の粘着剤層2cを形成する。前記固定用粘着剤層2aの粘着剤面に、先述の種々の方法で種々のパターンの非粘着性層3を両面剥離シート6上に形成した側の面とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させることによって積層する。次いで、前記粘着剤層2cと軟質ウレタン発泡体シート5とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させる。
次いで、前記粘着剤層2cが接していない方の軟質ウレタン発泡体シート5の面に、更に別の粘着剤層2bを形成し、研磨用部材1の裏面側とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させることによって積層体を得る。
【0070】
方法(ホ)
両面剥離シート6上に、先述の種々の方法で種々のパターンの非粘着性層3を形成し、その上に固定用粘着剤層2aを更に形成した後、補強シート4を積層する。次いで、前記固定用粘着剤層2aが接していない方の補強シート4の面に別の粘着剤層2cを形成し、前記粘着剤層2cの他方の面に軟質ウレタン発泡体シート5とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させる。
次いで、前記粘着剤層2cが接していない方の軟質ウレタン発泡体シート5の面に、更に別の粘着剤層2bを形成し、研磨用部材1の裏面側とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させることによって積層体を得る。
【0071】
方法(ヘ)
両面剥離シート6上に、先述の種々の方法で種々のパターンの非粘着性層3を形成し、その上に固定用粘着剤層2aを更に形成した後、補強シート4を積層する。次いで、前記固定用粘着剤層2aが接していない方の補強シート4の面に別の粘着剤層2cを形成し、前記粘着剤層2cの他方の面に軟質ウレタン発泡体シート5とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させる。
研磨用部材1の裏面側に、更に別の粘着剤層2bを形成し、前記粘着剤層2cが接していない方の軟質ウレタン発泡体シート5の面とを対向させ、必要に応じて加圧下に両層を接触させることによって積層体を得る。
【0072】
前記各方法の内、前記各方法(ロ)、(ハ)、(ホ)、及び(ヘ)の場合は、剥離シート6又は被着体と接する面において、固定用粘着剤層2aと非粘着性層3とを実質的な同一平面とすることが容易であり、平滑性に優れるため、好ましい。なお、本発明の研磨パッド積層体は、これらの製造方法に限定されるものではなく、また、非粘着性層と固定用粘着剤層との積層方法も前記方法に限定されるものではない。
【0073】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【塗工例1】
アクリル樹脂溶液(三菱レイヨン株式会社製「LR331」、金属イオン含有率2ppm、Tg:20℃、180度引き剥がし粘着力:0N/25mm)を酢酸エチルで粘度調整して塗液(固形分20重量%)を得た。両面剥離処理してなるポリエチレンテレフタレート剥離シートの剥離面に、図6に示すような水玉径2mmφ、非水玉部面積率(水玉以外の印刷部分の全体に対する割合)30%のパターンで、塗布量0.5g/m2となるように、得られた塗液をグラビア印刷し、非粘着性層を形成した。
【0074】
【塗工例2】
アクリル樹脂溶液(三菱レイヨン株式会社製「LR331」、金属イオン含有率2ppm、Tg:20℃、180度引き剥がし粘着力:0N/25mm)を酢酸エチルで粘度調整して塗液(固形分20重量%)を得た。両面剥離処理してなるポリエチレンテレフタレート剥離シートの剥離面に、図7に示すような水玉径2mmφ、水玉部面積率(水玉印刷部分の全体に対する割合)30%のパターンで、塗布量0.5g/m2となるように、得られた塗液をグラビア印刷し、非粘着性層を形成した。
【0075】
【塗工例3】
アクリル樹脂溶液(三菱レイヨン株式会社製「LR−396」、金属イオン含有率3ppm、Tg:50℃、180度引き剥がし粘着力:0N/25mm)を酢酸エチルで粘度調整して塗液(固形分20重量%)を得た。両面剥離処理してなるポリエチレンテレフタレート剥離シートの剥離面に、図5に示すような六角形対角線距離3mm、ネガ六角形部面積率(ネガ部分の全体に対する割合)30%のパターンで、塗布量0.5g/m2となるように、得られた塗液をグラビア印刷し、非粘着性層を形成した。
【0076】
【塗工例4】
アクリル樹脂溶液(三菱レイヨン株式会社製「LR−485(Tg:67℃)」、金属イオン含有率2ppm、Tg:67℃、180度引き剥がし粘着力:0N/25mm)を酢酸エチルで粘度調整して塗液(固形分20重量%)を得た。両面剥離処理してなるポリエチレンテレフタレート剥離シートの剥離面に、図4に示すような正方形(一辺長さ2mm)、ネガ正方形部面積率(ネガ部分の全体に対する割合)30%のパターンで、塗布量0.5g/m2となるように、得られた塗液をグラビア印刷し、非粘着性層を形成した。
【0077】
【実施例1】
本実施例では、図2に示す構造を有する研磨パッド積層体を製造した。アクリル系粘着剤を含む粘着剤[東洋インキ製造(株)製、金属イオン含有率11ppm]100部とイソシアネート誘導体系硬化剤[東洋インキ製造(株)製]3部とを攪拌混合した粘着剤組成物塗液を、コンマコーターで乾燥膜厚30μmとなるように、塗工例1で調製した剥離シート6の非粘着性層形成側全面に塗布し、粘着剤層2aを形成した。補強シート4となる75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(金属イオン含有率12ppm)を、巻き取り時に前記粘着剤層2a側に0.3MPaの圧力でラミネートして、剥離シート6/非粘着性層3+粘着剤層2a/補強シート4からなる粘着シート(D−1)を得た。
【0078】
次に、粘着シート(D−1)の補強シート4側に、前記と同様の粘着剤組成物塗液Aを同様の方法で同様の乾燥膜厚となるように全面塗布し、粘着剤層2cを形成しつつ、巻き取り時に前記粘着剤層2cに、軟質ポリウレタン発泡体シート5a[1m2内の平均厚さ:1502μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:30μm、25%圧縮硬さ:0.41MPa、金属イオン含有率:12ppm]を0.3MPaの圧力でラミネートして、剥離シート6/非粘着性層3+粘着剤層2a/補強シート4/粘着剤層2c/発泡体シート5aからなる粘着シート(C−1)を得た。
【0079】
次に、ポリエチレンテレフタレート剥離シートを工程フィルムとして、前記と同様の粘着剤組成物塗液を同様の方法で同様の乾燥膜厚となるように全面塗布し、粘着剤層2bを形成しつつ、巻き取り時に前記粘着剤層2bに前記粘着シート(C−1)の発泡体シート5a側を0.3MPaの圧力でラミネートした後、工程フィルムをはがし取り、剥離シート6/非粘着性層3+粘着剤層2a/補強シート4/粘着剤層2c/発泡体シート5a/粘着剤層2bからなる、粘着シート(B−1)[1m2内の平均厚さ:1667μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:32μm、25%圧縮硬さ:0.44MPa]を得た。
【0080】
最後に、前記粘着シート(B−1)の粘着剤層2bと硬質ウレタン発泡体シート1[IC1000;ロデール・ニッタ社製]とを0.3MPaの圧力でラミネートし、研磨パッド積層体(A−1)を得た。
【0081】
【実施例2】
実施例1で用いた軟質ポリウレタン発泡体シート5aの代わりに、別の軟質ポリウレタン発泡体シート5b[1m2内の平均厚さ:1568μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:74μm、25%圧縮硬さ:0.36MPa、金属イオン含有率:14ppm]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、剥離シート6/非粘着性層3+粘着剤層2a/補強シート4/粘着剤層2c/発泡体シート5b/粘着剤層2bからなる、粘着シート(B−2)[1m2内の平均厚さ:1733μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:75μm、25%圧縮硬さ:0.38MPa]を得た。
最後に、前記粘着シート(B−2)の粘着剤層2bと硬質ウレタン発泡体シート1[IC1000;ロデール・ニッタ社製]とを0.3MPaの圧力でラミネートし、研磨パッド積層体(A−2)を得た。
【0082】
【実施例3】
実施例1で用いた、塗工例1で調製した非粘着性層を有する剥離シートの代わりに、塗工例3で調製した非粘着性層を有する剥離シートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、剥離シート6/非粘着性層3+粘着剤層2a/補強シート4/粘着剤層2c/発泡体シート5a/粘着剤層2bからなる、粘着シート(B−3)[1m2内の平均厚さ:1667μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:32μm、25%圧縮硬さ:0.44MPa]を得た。
最後に、前記粘着シート(B−3)の粘着剤層2bと硬質ウレタン発泡体シート1[IC1000;ロデール・ニッタ社製]とを0.3MPaの圧力でラミネートし、研磨パッド積層体(A−3)を得た。
【0083】
【実施例4】
実施例1で用いた、塗工例1で調製した非粘着性層を有する剥離シートの代わりに、塗工例4で調製した非粘着性層を有する剥離シートを用いたこと、そして、実施例1で用いた軟質ポリウレタン発泡体シート5aの代わりに、実施例2で用いたのと同じ軟質ポリウレタン発泡体シート5b[1m2内の平均厚さ:1568μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:74μm、25%圧縮硬さ:0.36MPa、金属イオン含有率:14ppm]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、剥離シート6/非粘着性層3+粘着剤層2a/補強シート4/粘着剤層2c/発泡体シート5b/粘着剤層2bからなる、粘着シート(B−4)[1m2内の平均厚さ:1733μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:75μm、25%圧縮硬さ:0.38MPa]を得た。
最後に、前記粘着シート(B−4)の粘着剤層2bと硬質ウレタン発泡体シート1[IC1000;ロデール・ニッタ社製]とを0.3MPaの圧力でラミネートし、研磨パッド積層体(A−4)を得た。
【0084】
【比較例1】
実施例1で用いた発泡体シート5aの代わりに、軟質ポリウレタン発泡体シート5c[1m2内の平均厚さ:1289μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:210μm、25%圧縮硬さ:0.50MPa、金属イオン含有率:18ppm]を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、剥離シート6/非粘着性層3+粘着剤層2a/補強シート4/粘着剤層(6)/発泡体シート5c/粘着剤層(2)からなる、粘着シート(B−5)[1m2内の平均厚さ:1454μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:211μm、25%圧縮硬さ:0.55MPa]を得た。
最後に、前記粘着シート(B−5)の粘着剤層2bと硬質ウレタン発泡体シート1[IC1000;ロデール・ニッタ社製]とを0.3MPaの圧力でラミネートし、研磨パッド積層体(A−5)を得た。
【0085】
【比較例2】
実施例1で用いた、塗工例1で調製した非粘着性層を有する剥離シートの代わりに、塗工例2で調製した非粘着性層を有する剥離シートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、剥離シート6/非粘着性層3+粘着剤層2a/補強シート4/粘着剤層2c/発泡体シート5a/粘着剤層2bからなる、粘着シート(B−6)[1m2内の平均厚さ:1667μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:32μm、25%圧縮硬さ:0.44MPa]を得た。
最後に、前記粘着シート(B−6)の粘着剤層2bと硬質ウレタン発泡体シート1[IC1000;ロデール・ニッタ社製]とを0.3MPaの圧力でラミネートし、研磨パッド積層体(A−6)を得た。
【0086】
【比較例3】
比較例1で用いた、塗工例1で調製した非粘着性層を有する剥離シートの代わりに、非粘着性層を設けていない剥離シート6を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、剥離シート6/粘着剤層2a/補強シート4/粘着剤層(6)/発泡体シート5c/粘着剤層(2)からなる、粘着シート(B−7)[1m2内の平均厚さ:1455μm、1m2内の最大厚みと最小厚みとの差:210μm、25%圧縮硬さ:0.55MPa]を得た。
最後に、前記粘着シート(B−7)の粘着剤層2bと硬質ウレタン発泡体シート1[IC1000;ロデール・ニッタ社製]とを0.3MPaの圧力でラミネートし、研磨パッド積層体(A−7)を得た。
【0087】
【評価例1】
各実施例及び各比較例で得られた各粘着シート(B)を矩形状(50mm×300mm)に切断し、その粘着剤層2b側に、JIS R6253に規定する1000番の耐水研摩紙を貼りあわせ、粘着剤層2a側を研磨装置(テスター産業社製)の定盤側に貼着した。
他方、前記研磨装置に、下記被研磨試料が前記耐水研摩紙と並行な位置に対向するように被研磨試料を装着し、前記耐水研磨紙と下記被研磨試料とを接触させ、荷重0.02MPaの圧力が掛かるようにし、20mL/分の流量で純水を供給しながら、20m/分の速度で、10分間研磨作業を行った。
ポリカーボネートの円形シート(a)[直径:30.0mm、平均厚さ:0.130mm、一方の面の60度反射光沢度:14.7]を、0.030mm厚さの粘着剤層を介して、直径30.0mmの円柱状圧子に貼付し、被研磨試料とした。
厚さ測定は、プローブ直径10mm、印加荷重50g/cm2において、1μm桁表示が可能なデジタル計測器にて行った。
【0088】
被研磨試料のポリカーボネートシート(a)の厚さを13箇所、研磨の前後でそれぞれ測定し、ばらつき度合いが良好なものを◎、ばらつき度合いが実用的なものを○、ばらつき度合いの大きいものを×、○と×の中間を△のように評価した。結果を表1に示す。
【0089】
【評価例2】
各実施例及び各比較例で得られた円形の各研磨パッド積層体研磨部形状が、断面矩形状の溝加工が研磨パッドの中心から同心円状に多数本予め施されている研磨パッドによって構成される研磨パッド積層体を用いて、研磨時のスラリー流量を100mL/minとし、シリコンウェーハ表面の熱酸化膜を加工圧が48kPa、定盤回転速度が60rpm、非研磨物回転速度が40rpm、研磨時間が120secの条件で均一性評価を行った。
【0090】
均一性の評価は、ウェーハ面内49点の研磨レートのばらつき度合いで評価した。ばらつき度合いが非常に少ないものを◎、ばらつき度合いの少ないものを○、ばらつき度合いの大きいものを×のように3段階に分けた。結果を表1に示す。
【0091】
【評価例3】
各実施例及び各比較例で得られた各研磨パッド積層体を正方形(300mm×300mm)に切断し、そのガラス(400mm×400mm×10mm)への貼り付け試験をハンドローラー(ロール幅200mm、重量600g)を用いて行った。
貼り付け評価は、気泡混入がなければ○、混入があれば×とした。結果を表1に示す。
【0092】
表1に示すように、粘着シートの最大最小厚み差が大きい場合(比較例1及び3参照)、研磨量にばらつきが生じた。また、非粘着性層を有していない場合(比較例3参照)、研磨装置定盤と研磨パッド積層体界面に混入した気泡の除去が困難であった。更に、非粘着性層が固定用領域の周縁まで到達していない場合(比較例2参照)、気泡の除去が困難であった。
【0093】
【表1】
【0094】
【発明の効果】
本発明の研磨パッド積層体によれば、研磨装置定盤に貼り合せる際の空気混入除去が容易である。詳細には、研磨装置貼着時の気泡混入を効果的に防止することができ、仮に気泡混入したとしても、混入気泡を容易に除去することができるため、研磨装置への貼着作業を簡便化することができる。また、本発明の研磨パッド積層体によれば、研磨中に研磨スラリーによる膨潤変形を生じることなく、ウェーハ全面を均一に高低差を緩和するように研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 芯材が1枚である、本発明の研磨パッド積層体の一態様の模式的断面図である。
【図2】 芯材が2枚である、本発明の研磨パッド積層体の別の一態様の模式的断面図である。
【図3】 非粘着性層をストライプ状に印刷する場合の、研磨装置への固定用領域における非粘着性層及び固定用粘着剤層のパターンを模式的に示す説明図である。
【図4】 非粘着性層を格子状に印刷する場合の、研磨装置への固定用領域における非粘着性層及び固定用粘着剤層のパターンを模式的に示す説明図である。
【図5】 非粘着性層を亀の甲状に印刷する場合の、研磨装置への固定用領域における非粘着性層及び固定用粘着剤層のパターンを模式的に示す説明図である。
【図6】 非粘着性層を水玉模様に印刷する場合の、研磨装置への固定用領域における非粘着性層及び固定用粘着剤層のパターンを模式的に示す説明図である。
【図7】 非粘着性層を水玉模様に印刷する場合の、研磨装置への固定用領域における非粘着性層及び固定用粘着剤層のパターンを模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・硬質ウレタン発泡体シート;2a,2b,2c・・・粘着剤層;
3・・・非粘着性層;4・・・補強シート;
5・・・軟質ウレタン発泡体シート;6・・・剥離シート;
10・・・研磨パッド積層体。
Claims (11)
- (1)研磨用部材、(2)1m2内の最大厚みと最小厚みとの差が100μm以下である、1又は複数のシート状部材、及び(3)研磨装置への固定用の粘着剤層を少なくとも含み、且つこの順に積層されている、研磨パッド積層体であって、
前記固定用粘着剤層における前記シート状部材と反対側の表面の全面に亘って、前記シート状部材とは直接接触することなく、しかも、前記固定用粘着剤層の一部が露出するように、埋め込まれた非粘着性層を更に含み、
前記非粘着性層の露出表面と前記固定用粘着剤層の露出表面とが、実質的に同一平面からなる研磨装置への固定用領域を形成しており、
前記固定用領域における非粘着性層の露出表面の形状が、固定用領域の周縁まで到達している形状であることを特徴とする、前記研磨パッド積層体。 - 非粘着性層が、パターニングされた樹脂層である、請求項1に記載の研磨パッド積層体。
- 固定用領域における固定用粘着剤層の露出表面と非粘着性層の露出表面との面積比が、90:10〜10:90である、請求項1又は2に記載の研磨パッド積層体。
- 固定用領域における固定用粘着剤層の露出表面の図柄が、円形状又は多角形の繰り返し単位で構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨パッド積層体。
- 円形状又は多角形の繰り返し単位の面積が900mm2以下である、請求項4に記載の研磨パッド積層体。
- 多角形が、四角形又は六角形である、請求項4又は5に記載の研磨パッド積層体。
- 非粘着性層が、ガラス転移温度0〜80℃の樹脂から形成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の研磨パッド積層体。
- 研磨用部材が、硬質ウレタン発泡体シートである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の研磨パッド積層体。
- シート状部材として、軟質ウレタン発泡体シート、あるいは、破断強度40MPa〜500MPaの補強シートの少なくとも一方を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の研磨パッド積層体。
- シート状部材として、軟質ウレタン発泡体シートと、破断強度40MPa〜500MPaの補強シートとを含む、請求項9に記載の研磨パッド積層体。
- 軟質ウレタン発泡体シートの25%圧縮硬さが、0.1MPa〜1MPaである、請求項9又は10に記載の研磨パッド積層体。
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