JP4181366B2 - 曲がり材の製材方法および製材装置 - Google Patents

曲がり材の製材方法および製材装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、曲がり材から材の曲がりの少ない側の両面を平面加工した木材を歩留りよく曲がり材に製材する製材方法および製材装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
わが国の山林地形や気候などによって、国内産の木材のなかには多量の曲がり材が含まれることは避けられない。ところが、この曲がり材を真っ直ぐな角材(板材を含む)に加工しようとすると、無駄な廃材の量が多くなり、手がかかり過ぎて不経済になる。そのため、曲がり材は原木取引単価が安く、運送費すら出ないこととなり、伐採された後に有効に活用されないまま、山に置き去りにされていることが多い。
【0003】
その一方で、曲がり材もその曲がりに沿って曲がり挽きすれば歩留りは向上し、曲がり挽きした角材からその曲がりに応じて挽いた板材も、曲がりを修正して直材にすれば、直線挽きしたものに劣らない角材(板材を含む)が得られることが知られている。しかし、曲がり材を曲がり挽きするには、曲がりの大きい側の両面を上下にしてテーブルに乗せ、経験豊かな腕達者な複数人の作業者の手作業により、鋸挽き面が曲がり材の曲がり方向とほぼ平行になるように、曲がり材を傾動させながら鋸盤に送り込んでいく作業が必要であった。
【0004】
ところで、曲がり材を曲がり挽きするには、曲がり材を手で操作しながら鋸盤に送り込む作業が重労働であるうえに非能率であり、鋸挽きされた面が後工程で直材に修正可能な曲面となるようにすることは、正確さを必要とする極めて困難な作業である。そこでこうした問題を解決するために、熟練者を必要とせずに曲がり挽きができて、大幅に人手を減らすことを可能とする、曲がり挽きの自動化が進められている。
【0005】
【特許文献1】
特許第2978473号公報
同公報に記載された自動曲がり挽き方法および装置は、曲がり材を傾動可能に支持して鋸盤に送り込む曲がり挽き装置と、曲がり材の湾曲する希望挽材線が挽き道に内接されていくように曲がり材の傾動を指令する制御器から構成されている。そしてこの曲がり挽き装置は、鋸盤に向けて進退可能な送材車の上の二箇所に、送材車の進退方向に対してほぼ直角方向に移動可能な進退盤を設け、この進退盤に設けた支軸に対して揺動可能な揺動板の先に曲がり材の両端部近くを掴む一対の木掴を設け、二箇所の木掴に連杆の両端を枢着して両木掴の動きを連動させる構造を備えたものである。
【0006】
しかし、この自動曲がり挽き方法および装置には、次に示すような課題が残されていた。
(1)1回の曲がり挽き加工を終了する都度、曲がり挽き装置を後退させなければ、次の曲がり挽き加工が行えないので、生産性が上がらない。
(2)この装置は、曲がり材の一方の側面を掴んでいるので、曲がり材の両面を同時に曲がり挽きすることができない。
また、曲がり材を一方向から製材すると、釣合いのバランスが狂ってくるので、残材が反ってくる問題が生じ、板挽きにも適さない。
(3)木掴は、曲がり材の一方の側面を掴む構造であるので把持力が弱く、重量の大きい曲がり材を把持し難い。
(4)移動可能で揺動可能な構造の木掴には、曲がり材の重量に基づく大きなモ−メントが加わるために、円滑に作動し難く、精度の高い希望挽材線を得ることが困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題を解決することを目的としたものであり、一回の曲がり挽きを終わっても、引き続いて次の曲がり挽きを行うことができ、また曲がり材の両面を同時に曲がり挽きできて、両面共に狂いのない加工面が得られ、しかも精度が高い加工材を、高い生産性で製材することができる曲がり材の製材方法と、その装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の曲がり材の製材方法は、請求項1に示すように、曲がり材の曲がりが少ない対向両側面を平面加工したタイコ材を角材に製材する方法であって、複数個のセンサにより該タイコ材の表面形状を計測して全体形状を認識すると共に、該認識に基づいて角材の歩留り率を最大とするに適した目標製材軌跡を制御器により計算し、前記目標製材軌跡の中間平均位置を通るタイコ材の軸が鋸盤の中央位置を直進通過するように該タイコ材の給送姿勢を制御し、更に帯鋸が該タイコ材の前記目標製材軌跡を辿るように、該タイコ材の給送方向に交差する方向への鋸盤の移動ならびに回動を制御することを特徴とするものである。
【0009】
上記のように構成された曲がり材の製材方法では、タイコ材の未加工表面の形状をセンサにより計測した情報を制御器に送り、この情報を受けた制御器は、曲がり材形状を認識して曲がり挽きすべき挽材線を求め、曲がり材の直進給送に同期して行う鋸盤の移動制御と鋸盤の向きの回動制御を実行するので、曲がり材を直進給送させながら自動的に最適な曲がり挽きすることができる。
【0010】
上記の曲がり材の製材方法においては、請求項2に示すように、前記センサは、レーザビームによりタイコ材の表面位置を検知する計測器を使用し、制御器は、タイコ材表面の走査計測結果からタイコ材の断面形状を認識し、且つ前記の目標製材軌跡を計算することがよい。
【0011】
請求項2の構成により、レーザビームセンサはタイコ材の表面の形状を正確に計測することができるので、タイコ材の湾曲度のみならず、未加工表面の形状を高精度で計測することができ、その計測値を受けた制御器は、曲がり挽きすべき正確な挽材線を認識するとともに、製材可能な曲がり材の最大幅を正確に知ることができる。
【0012】
上記の曲がり材の製材方法を実施することのできる製材装置は、請求項3に示すように、タイコ材の表面位置を計測する複数個のセンサと該タイコ材を該センサに対して移動させる装置とを備えた形状認識装置と、該タイコ材の給送方向と交差する方向に横移動可能であり、且つ鋸の向きを回動可能とした1組の帯鋸を備えた鋸盤と、該タイコ材を前記鋸盤に向けて給送する給送コンベアを備えた直進送り装置と、前記形状認識装置の認識に基づいて角材の歩留り率を最大とするに適した目標製材軌跡を計算し、該目標製材軌跡の中間平均位置を通るタイコ材の軸が前記鋸盤の中央位置を直進通過するように前記直進送り装置上のタイコ材の給送姿勢を制御し、更に帯鋸が該タイコ材の前記目標製材軌跡を辿るように前記鋸盤の横移動ならびに回動を制御する制御器と、を含んで構成する。
【0013】
請求項3に記載された曲がり材の製材装置は、タイコ材を複数個のセンサに対して相対移動させるので、タイコ材の複数箇所の位置および表面形状を迅速にかつ正確に計測し、制御器はこの計測値からタイコ材の目標製材軌跡と切断位置を計算し、帯鋸盤の動作を制御する信号を適時に出力する。そうして、曲がり材を載置した給送コンベアが鋸盤に向けて直進すると、指令を受けた鋸盤が目標製材軌跡に従って横移動ならびに回動して曲がり材を曲がり挽きする。その結果、給送コンベアは、曲がり挽きを終わる都度、次の曲がり材を受け入れることが可能となり、タイコ材の自動的製材を連続して効率よく行うことができる。
【0014】
本発明の曲がり材の製材装置は、請求項4に示すように、前記直進送り装置に、前記給送コンベア上のタイコ材の姿勢を調整する調整ストッパが設けてあるのがよく、この構成により、直進送り装置の給送コンベアに載置されたタイコ材は、鋸盤に向かって給送されるときの姿勢に誤差を生じないよう、正確に姿勢が調整されるので、タイコ材は目標製材軌跡と切断位置に従って正確に挽き加工される
【0015】
本発明の曲がり材の製材装置は、請求項5に示すように、タイコ材を前記給送コンベアの載置面に押圧する押えローラを設けるとよい。この構成を加えることにより、タイコ材は給送コンベア上に確実に固定されるので、給送コンベアの給送や鋸盤の切断加工中に位置ずれや振動を生じることはなく、指令されたとおりに正確に曲がり挽きを実行することができる。
【0016】
本発明の曲がり材の製材装置の鋸盤は、請求項6に示すように、タイコ材の給送方向に対して横移動ならびに回動可能な台盤の上に、相互の間隔が微調整可能である一対の帯鋸盤を設けてなるものとするのがよい。このように構成することで、一対の帯鋸盤の間隔を微調整して、曲がり材を製材して得た角材の幅寸法を正確に設定することができる。そして更に、一対の帯鋸盤の横移動量ならびに回動角度は常に等しくなるため、曲がり挽きされた両面は狂いのない正確な平行を維持することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面の具体例を参照して説明する。
図1〜図11は本発明に係る曲がり材の製材装置を示す図面であり、図12は曲がり材の製材方法の順序を示す図面である。そして、図13はタイコ材のセンサ計測位置を説明する斜視図、図14はセンサによる計測方法を説明する図面、更に図15はタイコ材の切断位置を説明する図面である。
【0018】
本発明の曲がり材の製材装置は、図1に示すように、タイコ材Wを載置して横方向に移動しながらタイコ材Wの形状を計測する形状認識装置Aと、タイコ材Wを曲がり挽きする鋸盤Bと、タイコ材Wを鋸盤Bに向けて送り込む直進送り装置Cと、曲がり挽きされた曲がり材と分離された背板を鋸盤B後方に搬出する搬出装置Dと、形状認識装置Aからの情報を受けて鋸盤Bによる曲がり挽き位置、即ち目標製材軌跡と切断位置を計算して、各装置を自動制御する制御器Eと、自動運転の開始や終了などを指令する操作盤Fによって構成される
【0019】
形状認識装置Aは、タイコ材Wの両端部を載置して直進送り装置Cに向けて横送りする2条のチェンコンベア1が平行に設けてあり、該チェンコンベア1の駆動軸2に設けられているロータリエンコーダ3が、タイコ材Wの搬送量を0.5mm単位で検知するようになっている。また、チェンコンベア1の上方および下方には、複数個(図3では7個の場合を示す)の上部レーザセンサ4および下部レーザセンサ5が相対して配設され(図2,図3参照)、それぞれタイコ材Wの表面位置を検知できるように構成されている。
【0020】
なお本発明では、上部レーザセンサ4および下部レーザセンサ5を固定して、タイコ材Wを移動しながら、タイコ材Wの表面の形状を計測するようにしてあるが、タイコ材Wを固定しておいて、上部レーザセンサ4および下部レーザセンサ5を移動するようにしても、全く同様にタイコ材Wの表面の形状を計測することができる。
【0021】
チェンコンベア1の下方に設けられた支軸6には、第一ストッパ7が枢着されていて、エアシリンダ8の作動により、第一ストッパ7はタイコ材Wの横送り経路に出没可能となっている。そしてタイコ材Wは、表面の形状を計測するための両レーザセンサ4,5を通過する前に、一時停止させることができる(図4参照)。更に、チェンコンベア1の下方に設けられた支軸9にも、第二ストッパ10が枢着されていて、エアシリンダ11の作動により、第二ストッパ10はタイコ材Wの横送り経路に出没可能となっている。そして、両レーザセンサ4,5を通過した後のタイコ材Wを、一時停止して待機させることができるようにしてある。
【0022】
チェンコンベア1の搬出端には、タイコ材Wを直進送り装置Cの給送コンベア13に供給するための、移載コンベア14が設けられている(図1,図4参照)。この移載コンベア14は、二条のチェンコンベアよりなっており、僅かな量だけ昇降可能となっているので、タイコ材Wを給送コンベア13上に搬送した後に下降して、タイコ材Wを給送コンベア13上に載置することができる。
【0023】
給送コンベア13は、タイコ材Wを鋸盤Bに向けて給送するもので、駆動スプロケット15と従動スプロケット16に巻回された多条(図7では5条の場合を示す)の無端チェン17により構成されている。この給送コンベア13は、これに交差する前記の移載コンベア14との干渉を避けるために、長手方向に二分割され、移載コンベア14の二条のチェンコンベアの内側に配設される第一給送コンベア13aと、移載コンベア14と鋸盤Bの間に配設される第二給送コンベア13bと、第一給送コンベア13aの回転を第二給送コンベア13bに伝達する無端チェン13cにより構成されている(図6参照)。
【0024】
移載コンベア14上のタイコ材Wは、給送コンベア13に移載される前に、第一給送コンベア13aの前方及び後方に設けた2組の調整ストッパ18により、位置および姿勢が修正される。この調整ストッパ18は、前記の第一ストッパ7と同様に構成されたもので、移載コンベア14の終端付近の両側方に出没可能に設けてあり、油圧シリンダ12により移載コンベア14と平行方向に移動させて、その設定位置を調整できるようになっている(図5参照)。従って、2組の調整ストッパ18の設定位置を制御器Eからの指令に基づいて調節して、給送コンベア13に移載されるタイコ材Wの位置および姿勢を、後述する鋸盤Bに給送するのに最適な状態とすることができる。
【0025】
給送コンベア13の上方には、複数個(図6では3個)の押えローラ19が配設されている。この押えローラ19は、一端が支軸20に枢着され、他端にローラ21が回転可能に設けられたレバー22と、レバー22を駆動するシリンダ23とを備え、制御器Eの指令を受けると、給送コンベア13上に載置されているタイコ材Wを、下方に押しつけるようになっている(図6参照)。
【0026】
給送コンベア13の無端チェン17には、搬送面に向けて突出する三角形状の突起24が多数形成され(図8参照)、突起24はタイコ材Wが給送コンベア13に載置されたときにタイコ材Wの下面に接触し、押えローラ19がタイコ材Wを押さえつけると、突起24がタイコ材Wの下面に食い込むようになっている。突起24と押えローラ19は、給送コンベア13上のタイコ材Wが動揺やスリップを生じないように確実に固定するものであって、製材中にタイコ材Wの面に突起24の食い込み傷ができるが、突起24は極めて小さいので、弾力性に富む生材であるタイコ材Wの面には、時間とともに傷跡が消えて残らず、製材された曲がり材の品質には問題はない。
【0027】
タイコ材Wを曲がり挽きする鋸盤Bの構造は、図9および図10に示すように、基台25の上面に設けた複数の軸受26にねじ軸27が支承されていて、該ねじ軸27はサーボモータ28により回転駆動される。また、横移動台29の下面に、ねじ軸27に螺合するナット30が固着されているので、サーボモータ28が正転,逆転すると、横移動台29が横移動(タイコ材Wの給送方向に対して直角方向に移動)するようになっている。
【0028】
横移動台29の上面に起立する枢軸31には、回動台32が回動可能に設けられていて、横移動台29上に固着されたサーボモータ33の駆動は一種の自在継ぎ手を介してねじ軸34に伝達される。また、回動台32の端部に設けられた球面軸受35には、ねじ軸34に螺合するナットが支承されているから、サーボモータ33の駆動によって、回動台32は枢軸31を支点として回動することになる。
【0029】
回動台32の上面には、一対の帯鋸盤36,36が横方向(タイコ材Wの給送方向に対して直角方向)に褶動可能に設けられている。そして、横移動台29の上面に設けた複数の軸受37(図10には1個の軸受37のみを示す)に支承されたねじ軸38の端部に、サーボモータ39が連結されている。このねじ軸38は、一側に右ねじが、また他側に左ねじが、それぞれ螺設されており、その右ねじ部分と左ねじ部分に、一対の帯鋸盤36,36の下面に固着された雌ねじが、それぞれ螺合している。従って、サーボモータ39が正転,逆転すると、一対の帯鋸盤36,36の間隔が拡大,縮小することになる。
【0030】
上記の構成を備えた鋸盤Bには、タイコ材Wの先端が、帯鋸盤36に接近したことを検知する搬入側センサ40と、製材された後の角材の後端が、帯鋸盤36を通過し終わったことを検知する搬出側センサ41とが、設けられている(図1参照)。これらの搬入側および搬出側センサ40,41は、それぞれ一対の投受光器で構成されて、搬送面上のタイコ材Wの有無を検知するものである。
【0031】
搬出装置Dは、曲がり挽きされた後の角材を搬出するチェンコンベア42と、チェンコンベア42の両側に設けられる背板搬出用ランニングパレット43とによって構成されている(図1,図11参照)。このチェンコンベア42は、コンベア架台44に設けられた駆動スプロケットと従動スプロケットに巻回された、複数条(図11では2条の場合を示す)の無端チェンからなるものであり、チェンコンベア42の上方には、直進送り装置Cと同様に、押えローラ19が設けられ、チェンコンベア42の搬送面には、無端チェン17の突起24と同様の突起が設けられている。
【0032】
背板搬出用ランニングパレット43は、架台44の両側面に設けられる褶動レール45に、それぞれ往復台46が褶動可能に設けられて、図示しない駆動装置により、往復台46はチェンコンベア42と平行に往復動するようになっている。この往復台46の上部に支点ピン47が設けてあり、傾動板48の一端が支点ピン47に枢着され、傾動板48の中間部には、シリンダのロッド49の端部が枢着されている(図11参照)。そしてシリンダのロッド49が伸長すると、傾動板48がほぼ水平に保持され、シリンダのロッド49が短縮すると、傾動板48は鎖線で示す48′の下傾位置に傾くようになっている。
【0033】
以上のように構成された本発明の曲がり材の製材装置を使用して、タイコ材を製材するに当たっては、曲がり材の製材装置の形状認識装置Aの上に、タイコ材Wを載せた状態からスタートするが、先ず最初に操作盤Fの自動開始ボタンを押すと、図12に示すように、自動運転がスタートする(ステップS1)。即ち、形状認識装置Aのチェンコンベア1が回動し、チェンコンベア1上のタイコ材Wが直進送り装置Cに向けて搬送される。すると、エアシリンダ8の作動により第一ストッパ7が搬送路に突出しているので、タイコ材Wは上部および下部レーザセンサ4、5の手前で停止する。
【0034】
上部レーザセンサ4による形状認識を行う準備が整うと、第一ストッパ7が下方に退避して、タイコ材Wの搬送が開始される。このとき、ロータリエンコーダ3は、タイコ材Wの搬送量を0.5mm単位でカウントを始め、上部レーザセンサ4は、タイコ材Wを検知したときからロータリエンコーダ3に同期して、タイコ材Wの上半部表面を計測し、図14に示すように、タイコ材Wの表面の上半部の計測点P1 ,P2 ,P3 ……を求めて、タイコ材Wの上半部の形状を認識する。
【0035】
下部レーザセンサ5は、上部レーザセンサ4との干渉をさけるために、上部レーザセンサ4の計測位置よりずれた位置にあるが(図2参照)、上部レーザセンサ4と同様の方法で、タイコ材Wの下半部の形状を認識する。そうして、タイコ材Wの断面の輪郭形状を、数値で認識することができる(ステップS2)。
【0036】
図13は、上部および下部レーザセンサ4,5による形状認識箇所を点線で示したもので、タイコ材Wが4m長さの場合には9箇所、3m材の場合で7箇所で計測するのが適当であり、この複数個のレーザセンサによる計測結果から、タイコ材Wの湾曲度を求めることができる。そしてまた、タイコ材Wの断面の輪郭形状を全体にわたって形状認識できるので、図15に示すように、黒皮の残るA1位置やB2位置でなく、正確な切断位置であるA2位置やB1位置を選択することができる。その一方で制御器Eは、タイコ材Wの輪郭および曲がりの形状認識から、タイコ材Wから挽き出す角材の歩留り率を最大とする切断位置と、最も効率よく曲がり挽きできる目標製材軌跡と、該目標製材軌跡の中間平均位置を通るタイコ材Wの軸線位置とを計算して記憶する(ステップS3)が、後述のように、タイコ材Wの給送コンベア13上の移載位置の規制や製材姿勢の制御、及び一対の帯鋸盤36の間隔の制御や横移動、帯鋸の回動角度の制御などは、制御器Eの目標製材軌跡に合わせる制御出力信号に従って行われる
【0037】
こうして形状認識されたタイコ材Wは、第二ストッパ10により一時停止されているが、給送コンベア13が受け入れ可能な状態になると、第二ストッパ10が退避位置に移動して、タイコ材Wは移載コンベア14により給送コンベア13上に移載される。このときタイコ材Wは、調整ストッパ18により移載位置が規制されて、給送コンベア13上で最適な製材姿勢、即ち上記の軸線位置が鋸盤Bの中央を通る姿勢をとる(ステップS4)。こうして給送コンベア13上で位置制御されたタイコ材Wは、押えローラ19により押圧されて、給送コンベア13の突起24により固定された状態で、鋸盤Bへの給送を待つことになる。
【0038】
次いで給送コンベア13が稼働すると、タイコ材Wは給送コンベア13上の姿勢を維持したまま、鋸盤Bに向かって直進給送され、タイコ材Wが搬入側センサ40に到達すると、一対の帯鋸盤36が運転開始する。一対の帯鋸盤36の間隔は、タイコ材Wの切断幅に基づいて調整されており、制御器Eの目標製材軌跡に合わせる制御出力信号に従って、横移動ならびに帯鋸の向きを変える回動が行われ、タイコ材Wは角材に製材されながら(ステップS5)、搬出装置Dのチェンコンベア42により搬出される
【0039】
鋸盤Bにより鋸挽きされて曲がり材から分離した背板は、チェンコンベア42の左右両側方を、同方向に走行する背板搬出用のランニングパレット43上に落下し、角材と背板の製品分離が自動的に行われる(ステップS6)。そして、ランニングパレット43が所定の位置まで移動すると、傾動板48が下方に傾いて背板を放出する。
【0040】
このようにして製材された角材の末端が搬出側センサ41を通過すると、鋸盤B,直進送り装置C,搬出装置Dが停止して、曲がり材の自動製材動作の1サイクルが完了する(ステップS7)。
【0041】
【発明の効果】
本発明は以上述べたように構成されているので、下記に示すような効果を奏する。
(1)従来の曲がり挽き装置では、1回の曲がり挽き加工が終了する都度、曲がり挽き装置を後退させていたが、本発明の曲がり材の製材方法および製材装置では、連続して曲がり挽きできるので、効率的である。
(2)曲がり材の両側面を同時に加工するので、タイコ材に加工歪みが生じることはなく、精度の高い製材を行うことができる。
(3)本発明の曲がり材の製材方法および製材装置は、鋸盤に向けてタイコ材を給送する直進送り装置の、タイコ材の姿勢を維持する機能が優れているので、精度の高い製材を行うことができる。
(4)本発明の曲がり材の製材方法および製材装置は、タイコ材の形状を自動的に計測し、この形状認識に基づいて計算された製材位置および目標製材軌跡に合わせるよう、出力された制御信号に従って操作が進められるので、精度の高い製材を自動的に、連続的に、効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の曲がり材の製材装置全体の平面図である。
【図2】形状認識装置のセンサの側面図である。
【図3】形状認識装置のセンサの正面図である。
【図4】形状認識装置のコンベアの側面図である。
【図5】図4の部分拡大図である。
【図6】直進送り装置の側面図である。
【図7】直進送り装置の平面図である。
【図8】直進送り装置の無端チェンに設けられた突起の正面図である。
【図9】鋸盤の平面図である。
【図10】鋸盤の正面図である。
【図11】搬出装置の要部を示す正面図である。
【図12】本発明の曲がり材の製造方法の順序を説明する図である。
【図13】タイコ材の計測位置を説明する斜視図である。
【図14】タイコ材の形状を計測する方法を説明する図面である。
【図15】タイコ材の切断位置を説明する断面図である。
【符号の説明】
W タイコ材
A 形状認識装置
B 鋸盤
C 直進送り装置
D 搬出装置
E 制御器
F 操作盤
1 チェンコンベア
3 ロータリエンコーダ
4 上部レーザセンサ
5 下部レーザセンサ
7 第一ストッパ
10 第二ストッパ
13 給送コンベア
14 移載コンベア
17 無端チェン
18 調整ストッパ
19 押えローラ
24 突起
25 基台
29 横移動台
32 回転台
36 一対の帯鋸盤
40 搬入側センサ
41 搬出側センサ
42 チェンコンベア
43 背板搬出用ランニングパレット
46 往復台
48 傾動板

Claims (6)

  1. 曲がり材の対向両側面を平面加工したタイコ材を角材に製材する方法であって、複数個のセンサにより該タイコ材の表面形状を計測して全体形状を認識すると共に、該認識に基づいて角材の歩留り率を最大とするに適した目標製材軌跡と該目標製材軌跡の中間平均位置を通るタイコ材の軸位置とを制御器により計算し、該制御器は該計算の結果に基づいて、該軸位置が鋸盤の中央位置を直進通過するように該タイコ材の給送姿勢を制御し、更に帯鋸が該タイコ材の前記目標製材軌跡を辿るように、該タイコ材の給送方向に交差する方向への鋸盤の移動ならびに回動を制御することを特徴とする曲がり材の製材方法。
  2. 前記センサは、レーザービームによりタイコ材の表面位置を検出する計測器であり、前記制御器は、前記センサによる該タイコ材表面の走査計測結果から該タイコ材の断面形状を認識し、且つ前記目標製材軌跡を計算することを特徴とする請求項1記載の曲がり材の製材方法。
  3. タイコ材の表面位置を計測する複数個のセンサと該タイコ材を該センサに対して移動させる装置とを備えた形状認識装置と、該タイコ材の給送方向と交差する方向に横移動可能であり、且つ鋸の向きを回動可能とした1組の帯鋸を備えた鋸盤と、該タイコ材を前記鋸盤に向けて給送する給送コンベアを備えた直進送り装置と、前記形状認識装置の認識に基づいて角材の歩留り率を最大とするに適した目標製材軌跡を計算し、該目標製材軌跡の中間平均位置を通るタイコ材の軸が前記鋸盤の中央位置を直進通過するように前記直進送り装置上のタイコ材の給送姿勢を制御し、更に帯鋸が該タイコ材の前記目標製材軌跡を辿るように前記鋸盤の横移動ならびに回動を制御する制御器と、を含んで構成されたことを特徴とする曲がり材の製材装置。
  4. 前記直進送り装置には、前記給送コンベア上のタイコ材の姿勢を調整する調整ストッパが設けてあることを特徴とする請求項3に記載の曲がり材の製材装置。
  5. 前記直進送り装置には、タイコ材を前記給送コンベアの載置面に押圧する押えローラが設けてあることを特徴とする請求項3または4に記載の曲がり材の製材装置。
  6. 前記鋸盤は、タイコ材の給送方向に対して横移動ならびに回動可能な台盤の上に、相互の間隔が微調整可能である一対の鋸盤を設けてなることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の曲がり材の製材装置。
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