JP4180243B2 - 酸化発色試薬 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は酸化発色試薬に関するものである。より詳しく言うと、本発明は、酵素イムノアッセイ法によるペルオキシダーゼ活性の測定試薬などに有用な酸化発色試薬に関するものである。
背景技術
バイオメディカル領域においける生体成分などの高感度微量分析には、主として酵素イムノアッセイ法(EIA法)が用いられている。この方法は非放射性イムノアッセイ法の中では最も感度に優れる方法の一つであり、一般的には、標識酵素を用いて抗原抗体反応を定量的に追跡し、抗原あるいは抗体を定量する工程を含んでいる。標識酵素としてはペルオキシダーゼ(POD)が汎用されており(全体の約50%)、ペルオキシダーゼ活性を吸光光度法で測定するための発色試薬が数多く市販されている。このような発色試薬としては酸化発色試薬が最も多く用いられており、例えば、o−トリジン、o−フェニレンジアミン(OPD)、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMBZ)などが用いられている。
また、臨床化学分析においても、目的成分を認識して過酸化水素を発生する各種の酵素を用いる方法が利用されている。この方法では、発生させた過酸化水素をペルオキシダーゼの触媒作用にって酸化発色試薬と反応させ、吸光度を測定することによって目的成分を定量するのが一般的である。3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMBZ)は臨床化学分析においても用いられている。
しかしながら、これらの酸化発色試薬はいずれも水溶性に乏しく、反応液の濃度調節が困難であったり、予め溶液を調製して保存すると沈殿が生じる場合があった。溶解性を改善するために界面活性剤を用いる方法もあるが、ピペット操作の際に発泡することがあり、界面活性剤が酵素反応に影響を及ぼす可能性があるので一般的な方法ではない。また、これらの試薬は光や溶存酸素によってペルオキシダーゼ活性のない状態においても発色してしまい、バックグラウンドの上昇を招いて測定精度を低下させてしまうという問題も有している。さらに、生成する色素の安定性が乏しく、経時的に退色や沈殿を生じる場合があり、反応終了後の時間管理が煩雑になるという問題もあった。
臨床化学分析においては、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMBZ)を用いる場合には、各種オキシダーゼと基質とを反応させることにより発生した過酸化水素をペルオキシダーゼの存在下で反応させ、生成する青色色素(650nm付近)の吸光度測定を行うのが一般的であるが、この色素のモル吸光係数はそれほど大きくないので十分な感度が得られないという問題がある。従って、これらの問題を解決した酸化発色試薬の開発が求められていた。ベンジジン誘導体として、アミノ基上にスルホアルキル基を有する3,3’,5,5’−テトラアルキルベンジジン誘導体が提案されているが(特開昭61−52300号公報)、この化合物も上記の問題点を解決しているとはいえない。
発明の開示
本発明の課題は、酵素イムノアッセイ法及び臨床化学分析などの分析方法に用いられる酸化発色試薬を提供することにある。より具体的には、水溶性が改善されており、保存中における光分解や酸化分解に対して高い抵抗性を有する酸化発色試薬を提供することが本発明の課題である。
また、本発明の別の課題は、反応後の色素の安定性に優れる酸化発色試薬を提供することにある。
本発明のさらに別の課題は、通常測定に用いられる波長において大きなモル吸光係数を有する色素を与える酸化発色試薬を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意努力した結果、下記の一般式で表わされる3,3’−ジアルキルベンジジン化合物が上記の特徴を備えており、酸化発色試薬として極めて有用であることを見出した。本発明は上記の知見を基にして完成されたものである。
すなわち本発明は、下記の一般式:
Figure 0004180243
(式中、R及びRはそれぞれ独立にC1−6アルキル基を示し;R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はC1−6アルキル基を示し;R及びRはそれぞれ独立に水素原子、1個若しくは2個以上の水酸基を有することもあるモノスルホン酸置換C1−6アルキル基、1個若しくは2個以上の水酸基を有することもあるカルボキシ置換C1−6アルキル基、又は1個若しくは2個以上の水酸基を有するC1−6アルキル基を示すが、R及びRが同時に水素原子であることはない)で表わされる化合物又はその塩を提供するものである。
この発明の好ましい態様によれば、R及びRがそれぞれ独立にC1−6アルキル基であり;R及びRがそれぞれ独立に水素原子又はC1−6アルキル基であり;R及びRがそれぞれ独立に1個若しくは2個以上の水酸基を有することもあるモノスルホン酸置換C1−6アルキル基である上記化合物又はその塩が提供される。さらに好ましい態様によれば、R及びRがそれぞれ独立にC1−4アルキル基であり、R及びRがそれぞれ独立に水素原子又はC1−4アルキル基であり、R及びRがそれぞれ独立に1個の水酸基を有することもあるモノスルホン酸置換C2−4アルキル基である上記化合物又はその塩が提供される。
本発明の別の観点からは、上記化合物またはその塩を含む酸化発色試薬が提供され、その好ましい態様によれば、過酸化水素測定用試薬又はペルオキシダーゼ測定用試薬として用いる上記酸化発色試薬が提供される。この試薬は粉末状または溶液状などの各種の形態で提供される。
発明を実施するための最良の形態
上記の一般式中、R及びRはそれぞれ独立にC1−6アルキル基、好ましくはそれぞれ独立にC1−4アルキル基を示す。アルキル基としては直鎖又は分枝鎖のいずれを用いてもよい。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などを用いることができるが、R及びRがともにメチル基であることが好ましい。R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はC1−6アルキル基、好ましくはそれぞれ独立に水素原子又はC1−4アルキル基を示す。アルキル基としては直鎖又は分枝鎖のいずれを用いてもよく、例えば上記に例示したものを用いることができる。R及びRがともに水素原子であるか、又は、R及びRがともにメチル基又はエチル基である場合が好ましい。
及びRはそれぞれ独立に水素原子、1個若しくは2個以上の水酸基を有することもあるモノスルホン酸置換C1−6アルキル基、1個若しくは2個以上の水酸基を有することもあるカルボキシ置換C1−6アルキル基、又は1個若しくは2個以上の水酸基を有するC1−6アルキル基を示すが、R及びRが同時に水素原子であることはない。R及びRが示す置換基において、C1−6アルキル部分は直鎖又は分枝鎖のいずれでもよく、例えば、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、又はn−ヘキシル基、好ましくはエチル基又はn−プロピル基を用いることができる。
モノスルホン酸置換C1−6アルキル基におけるスルホン酸基の置換位置は特に限定されないが、C1−6アルキル基の末端に置換していることが好ましい。該モノスルホン酸置換C1−6アルキル基は1個又は2個以上の水酸基を有していてもよい。このような水酸基の置換位置および個数は特に限定されないが、一例として、C1−6アルキル基上においてスルホン酸基が置換する炭素原子に隣接する炭素原子上に1個の水酸基が置換している場合を挙げることができる。水酸基を有しないモノスルホン酸置換C1−6アルキル基も本発明に好適に用いることができる。
1個又は2個以上の水酸基を有することもあるカルボキシ置換C1−6アルキル基に存在するカルボキシル基の個数は特に限定されないが、好ましくは1個又は2個、より好ましくは1個である。カルボキシル基の置換位置は特に限定されないが、少なくとも1個のカルボキシル基がC1−6アルキル基の末端に置換していることが好ましい。カルボキシ置換C1−6アルキル基は1個又は2個以上の水酸基を有していてもよい。このような水酸基の置換位置および個数は特に限定されないが、一例として、C1−6アルキル基上においてカルボキシル基が置換する炭素原子に隣接する炭素原子上に1個の水酸基が置換している場合を挙げることができる。カルボキシ置換C1−6アルキル基として、例えば、3−カルボキシ−1−プロピル基などを挙げることができる。
1個又は2個以上の水酸基を有するC1−6アルキル基に存在する水酸基の個数は、好ましくは1個又は2個である。水酸基の置換位置は特に限定されないが、2個の水酸基を有する場合にはC1−6アルキル基の隣接する炭素原子上にそれぞれ1個の水酸基が存在していることが好ましく、1個の水酸基を有する場合にはC1−6アルキル基の末端に置換していることが好ましい。1個又は2個以上の水酸基を有するC1−6アルキル基として、例えば、2,3−ジヒドロキシ−1−プロピル基、3−ヒドロキシ−1−プロピル基などを挙げることができる。
本発明の化合物は塩の形態で存在する場合もあるが、いかなる形態の塩も本発明の範囲に包含される。塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などの金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩などの有機アミン塩などの塩基付加塩、塩酸塩、硫酸塩などの鉱酸塩、p−トルエンスルホン酸などの有機酸塩を挙げることができる。これらのうち、ナトリウム塩を好適に用いることができる。また、本発明の化合物は置換基の種類により1個又は2個以上の不斉炭素を有する場合があるが、これらの1個又は2個以上の不斉炭素原子に基づく任意の光学活性体や、2個以上の不斉炭素に基づく任意のジアステレオ異性体などの任意の異性体、またはラセミ体などの異性体混合物はいずれも本発明の範囲に包含される。さらに、任意の水和物、任意の溶媒和物も本発明の範囲に包含される。
本発明の化合物の特に好ましい例を以下に示すが、本発明の化合物はこれらの化合物に限定されることはない。
Figure 0004180243
本発明の化合物の製造方法は特に限定されず、任意の製造方法を採用することができる。本明細書の実施例には、本発明の代表的な化合物について製造方法の具体例を示したが、本発明の化合物の製造方法はこれらの製造方法に限定されることはない。これらの具体例の記載を参考にして、必要に応じて出発原料や反応条件などを適宜修飾ないし変更することにより、本発明の上記一般式に包含される任意の化合物を製造できることが当業者には理解されよう。
本発明の化合物は、例えば、酸化発色試薬として用いることができ、例えば、過酸化水素濃度やペルオキシダーゼ活性の測定に用いることができる。酸化発色試薬としての使用方法の具体例を本明細書の実施例に示したが、本発明の化合物の用途はこれらの特定の用途に限定されることはなく、また、使用方法も実施例の細部に限定されることはない。本発明の化合物を上記の測定試薬として用いる場合には2種以上の化合物を適宜組み合わせて用いてもよい。
また、必要に応じて、例えば、緩衝剤、溶解補助剤、酸化防止剤などの安定化剤、防腐剤などの成分の1種又は2種以上と組み合わせて、粉末や凍結乾燥品などの形態の固形組成物、または溶液状の組成物を製造して用いてもよい。粉末状又は溶液状などのいかなる形態の試薬も本発明の範囲に包含されることろ理解すべきである。本発明の化合物は保存安定性に優れるという特徴を有しているが、溶液状態で長期保存する場合には、一般的には遮光容器内に保存することが望ましい。もっとも、試薬の組成や形態、及び保存形態はこれらに限定されることはなく、当業者が適宜選択可能であることは言うまでもない。
実施例
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。なお、実施例中の化合物A〜Cは、上記に好ましい化合物として例示した化合物A〜Cに対応している。
例1:化合物Cの製造
オルトトリジン3g(14.1mmol)、炭酸カリウム3g(28.3mmol)、3−クロロヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム5.6g(28.5mmol)の混合物にイソプロパノール30mlを加え、70℃で16時間攪拌した。その後、反応液を濃縮乾固し、残さにクロロホルムを加えて未反応物を除去した。水相を濃縮してゲル濾過に付し、目的物のフラクションを分離して濃縮乾固し、白色粉末4.8g(9.01mmol)を得た(収率63.9%)。
薄層クロマトグラフィー(メルク社製シリカゲルプレート、展開溶媒:アンモニア飽和ブタノール、検出UV吸収):Rf=0.35
元素分析 理論値(for C2026Na)C:45.11%,H:4.92%,N:5.26%;実測値 C:45.22%,H:4.89%,N:5.17%.
IR(cm−1)3500(OH),3410(NH),1622(C=C),1255(CN),1210(SO),1050(SO).
例2:化合物D及び化合物Fの製造
オルトトリジン3g(14.1mmol)、1,4−ブタンスルトン3.9g(28,6mmol)の混合物にイソプロパノール30mlを加え、60℃で20時間攪拌した。その後、反応液を濃縮乾固し、残さにクロロホルムを加えて未反応物を除去した。水相を1N水酸化ナトリウムで中和した後に濃縮してゲル濾過に付した。目的物のフラクションを分離して濃縮乾固し、白色粉末5.3g(10.0mmol)を得た(収率71.1%)。
薄層クロマトグラフィー(メルク社製シリカゲルプレート、展開溶媒:アンモニア飽和ブタノール、検出UV吸収):Rf=0.30
元素分析 理論値(for C2230Na)C:49.99%,H:5.72%,N:5.30%;実測値 C:49.33%,H:5.77%,N:5.20%.
IR(cm−1)3400(NH),1615(C=C),1240(CN),1200(SO),1040(SO).
同様にして、R及びRがメチル基であり、R及びRが水素原子であり、R及びRが3−ヒドロキシ−1−プロピル基である化合物Fを製造した。
オルトトリジン 3g(14.1mmol)をイソプロパノール150ml、純水50mlの混合溶媒に溶解し、100℃に加温して溶解後、3−クロロプロパノール3g(31.7mmol)を加えた。100℃を保ちながら、この混合物に1N−NaOH溶液を30ml滴下し、滴下終了後、100℃を保ちながら、2時間撹拌を続けた。その後、反応混合物を室温まで放冷し、濃縮乾固して白色粉末を得た。その粉末をメタノールに溶解して、シリカゲルカラムにより分離精製して、目的物3.1g(9.45mmol)を白色粉末として得た。(収率67%)
薄層クロマトグラフィー(メルク製シリカゲルプレート、展開溶媒:クロロホルム/メタノール=7:3)Rf=0.45
元素分析 理論値(for C2028)C:73.14%,H:8.59%,N:8.53%;実測値 C:73.35%,H:8.42%,N:8.60%
IR(cm−1)3520(OH),3400(NH),1628(C=C),1255(CN)
例3:本発明の化合物を用いた過酸化水素濃度測定
バッファー溶液3ml(50mM−リン酸緩衝液、pH7.0)にペルオキシダーゼ(3.3U/ml)と化合物A〜C又は3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMBZ)(各100μM)を加えて37℃で5分間プレインキュベートした。その後、過酸化水素を1,2,5,10,20μMになるように加え、37℃で1分間反応させた。各々の化合物の極大吸収波長(化合物A:660nm;化合物B:672nm;化合物C:674nm;TMBZ:650nm)での吸光度を測定した。結果を第1図に示す。本発明の化合物から生成する色素が通常測定に用いられる波長においてTMBZよりも大きなモル吸光係数を有していることが明らかである。
例4:本発明の化合物を用いた過酸化水素濃度測定(硫酸存在下)
バッファー溶液3ml(50mM−リン酸緩衝液、pH7.0)にペルオキシダーゼ(3.3U/ml)と化合物C又は3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMBZ)(各100μM)を加えて37℃で5分間プレインキュベートした。その後、過酸化水素を1,2,5,10μMになるように加え、37℃で1分間反応させた。ストッパーとして硫酸を各々2%になるように加え、各々の化合物の極大吸収波長(化合物C:674nm;TMBZ:650nm)での吸光度を測定した。結果を第2図に示す。本発明の化合物から生成する色素は酸の存在下においても安定であり、大きなモル吸光係数を有していることが明らかである。
例5:本発明の化合物から形成される色素の安定性
バッファー溶液3ml(50mM−リン酸緩衝液、pH7.0)にペルオキシダーゼ(3.3U/ml)と化合物C又は3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMBZ)(各100μM)を加えて37℃で5分間プレインキュベートした。過酸化水素を10μMになるように加えて37℃で1分間反応させ、硫酸を各々2%になるように加え、再び37℃でインキュベートして一定時間毎に各々の化合物の極大吸収波長(化合物C:674nm;TMBZ:650nm)での吸光度を測定した。結果を第3図に示す。本発明の化合物から生成する色素はTMBZから生成する色素に比べて安定性に優れていることが明らかである。
例6:本発明の化合物を用いたペルオキシダーゼ活性の測定
96穴マイクロプレートにバッファー溶液700μl(50mM−リン酸緩衝液、pH4.0)を加え、化合物A〜Cの保存溶液100μl(各10mM)と過酸化水素溶液100μl(3mM)を加えた。ペルオキシダーゼ溶液100μl(1.67×10−2IU/ml,7.80×10−3IU/ml,3.90×10−3IU/ml,1.67×10−3IU/ml,6.60×10−4IU/ml,3.30×10−4IU/ml)を加えて室温で30分間放置した後、濃硫酸を2μl加えてマイクロプレートリーダーにより490nmの吸光度を測定した。結果を第4図に示す。
産業上の利用可能性
本発明の化合物は過酸化水素の測定及びペルオキシダーゼの測定用試薬として用いることができる。本発明の化合物は高い水溶性を有しており、光分解や酸化分解に対して高い抵抗性を示すという特徴がある。また、測定試薬として用いた場合には、反応後に安定で大きなモル吸光係数を有する色素を生成できるという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の化合物を用いて過酸化水素濃度測定を行った結果を示す図である。
第2図は、本発明の化合物を用いて過酸化水素濃度測定を行った結果(ストッパーとして硫酸の存在下)を示す図である。
第3図は、本発明の化合物から形成される色素の安定性を示した図である。
第4図は、本発明の化合物を用いてペルオキシダーゼ活性を測定した結果を示す図である。

Claims (4)

  1. 下記の式で表される化合物又はその塩。
    Figure 0004180243
  2. ナトリウム塩である請求項1に記載の塩。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物又はその塩を含む酸化発色試薬。
  4. ペルオキシダーゼ測定用試薬として用いる請求項3に記載の酸化発色試薬。
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