JP4179294B2 - 電波受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、受信信号を検波し、検波信号を出力する電波受信装置に関する。
現在、各国(例えば、ドイツ、イギリス、スイス、日本等)において、時刻情報即ちタイムコード入りの長波標準電波が送出されている。我が国(日本)では、2つの送信所(福島県及び佐賀県)より、タイムコードを振幅変調した40kHz及び60kHzの長波標準電波が送出されている。前記タイムコードは、正確な分の桁が更新される毎即ち1分毎に、1周期60秒のフレームで送出されている。
近年では、このようなタイムコード入り標準電波を受信して、これにより現在時刻を修正する、いわゆる電波時計が実用化されている。電波時計は、内蔵しているアンテナを介して標準電波を受信し、振幅・検波等を行うことでタイムコードを解読して現在時刻を修正する。
ところで、電波時計が実際に受信する受信信号は、送信所から送出される標準電波に、送信所から電波時計までの伝送過程において種々の信号(ノイズ)が混入・重畳された信号となる。このため、ノイズを除去するためにフィルタを使用することが一般的であったが、フィルタは所定の通過帯域を有しているため、本来通過させたい周波数の近傍にあるノイズ成分も通過させてしまう。また、フィルタの通過帯域を狭めれば狭めるほど遅延時間が発生してしまうため、その後の信号処理等に影響していた。
そこで、ノイズを低減するとともに、遅延時間を可及的に削減する技術として特許文献1に開示された技術が知られている。この技術によれば、中間周波信号の位相を90度遅らせた信号と、搬送波と同一周波数且つ同一位相のキャリア信号とを乗算し、この乗算信号を更に90度遅らせることで得られる信号に、中間周波信号とキャリア信号とを乗算した信号を加算することによって、いわばノイズ成分をキャンセルした再生信号を得ることが可能となる。
特開2004−140510号公報
しかしながら、特許文献1による技術であっても、ノイズ成分を確実にキャンセルできない場合が起こり得る。図10(a)は、受信信号におけるI信号(In Phase)の位相を移相手段によって変化させた信号特性と、受信信号におけQ信号(Quadrature)の位相を他の移相手段によって変化させた信号特性とを模式的に表した図である。図10(a)によれば、周波数frq1〜frq2の範囲ではI信号とQ信号に約90゜の位相差を持たせることができる。また、図10(b)は、搬送波の信号に対するノイズのスペクトルを模式的に表した図である。同図において、実線が受信信号における搬送波を表し、点線がノイズを表している。図10(b)によれば、ノイズは、搬送波の周波数の前後で周波数軸に対してスペクトルの符号が反転する。
図10(a)に示すように、受信信号には、周波数が高くなるにつれて位相が遅れる特性が有る。ここで、特許文献1の技術によれば、搬送波の周波数を基準とし、当該周波数に対する位相遅れを考慮に入れた回路設計がなされる。しかし、受信信号から抽出されるノイズの周波数は、搬送波の周波数とは限らない。図10(b)に示すように、ノイズのスペクトルは、搬送波の周波数より高い場合と搬送波の周波数より低い場合とで符号が反転している。即ち、受信信号に含まれるノイズ成分をキャンセルするために、抽出したノイズを加算する場合には、キャンセルできる場合もあるが、逆にノイズを更に重畳させてしまう場合も生じ得る。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、受信信号に混入・重畳されたノイズをより確実にキャンセルすることである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の電波受信装置は、
アンテナで受信した受信信号から該受信信号の搬送波と同一の周波数及び同一の位相であるキャリア信号を生成するキャリア信号生成手段と、
前記生成されたキャリア信号の位相を90度シフトし、前記受信信号と乗算してキャリア移相乗算信号として出力するキャリア移相乗算手段と、
このキャリア移相乗算手段によって出力されたキャリア移相乗算信号の高周波成分を遮断する第1のローパスフィルタと、
この第1のローパスフィルタを介したキャリア移相乗算信号の位相を(90+A)度シフトさせて第2の移相信号として出力する第2移相手段と、
前記受信信号と前記キャリア信号とを乗算して乗算信号として出力する乗算手段と、
この乗算手段によって出力された乗算信号の高周波成分を遮断する第2のローパスフィルタと、
この第2のローパスフィルタを介した乗算信号の移相をA度シフトさせて第1の移相信号として出力する第1移相手段と、
この第1移相手段によって出力された第1の移相信号と前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号とを加算して加算信号として出力する加算手段と、
前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号及び前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号の何れか一方から他方を減算して減算信号として出力する減算手段と、
前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号を微分して第1の微分信号として出力する第1の微分手段と、
前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号を微分して第2の微分信号として出力する第2の微分手段と、
前記第1の微分手段によって出力された第1の微分信号の位相と前記第2の微分信号によって出力された第2の微分信号の位相とが同相か逆相かを判別することで、前記加算手段によって出力された加算信号と前記減算手段によって出力された減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別し、この判別したノイズのキャンセルされた信号を検波信号として出力する判別出力手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明の電波受信装置は、
アンテナで受信した受信信号から該受信信号の搬送波と同一の周波数及び同一の位相であるキャリア信号を生成するキャリア信号生成手段と、
前記生成されたキャリア信号の位相を90度シフトし、前記受信信号と乗算してキャリア移相乗算信号として出力するキャリア移相乗算手段と、
このキャリア移相乗算手段によって出力されたキャリア移相乗算信号の高周波成分を遮断する第1のローパスフィルタと、
この第1のローパスフィルタを介したキャリア移相乗算信号の位相を(90+A)度シフトさせて第2の移相信号として出力する第2移相手段と、
前記受信信号と前記キャリア信号とを乗算して乗算信号として出力する乗算手段と、
この乗算手段によって出力された乗算信号の高周波成分を遮断する第2のローパスフィルタと、
この第2のローパスフィルタを介した乗算信号の移相をA度シフトさせて第1の移相信号として出力する第1移相手段と、
この第1移相手段によって出力された第1の移相信号と前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号とを加算して加算信号として出力する加算手段と、
前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号及び前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号の何れか一方から他方を減算して減算信号として出力する減算手段と、
前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号を微分して第1の微分信号として出力する第1の微分手段と、
前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号を微分して第2の微分信号として出力する第2の微分手段と、
前記第1の微分手段によって出力された第1の微分信号と前記第2の微分信号によって出力された第2の微分信号とを乗算して微分乗算信号として出力する乗算手段と、
この乗算手段によって出力された微分乗算信号を所定電圧と比較とすることで、前記第1の微分信号の位相と前記第2の微分信号の位相とが同相か逆相かを判別することで、前記加算手段によって出力された加算信号と前記減算手段によって出力された減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別し、この判別したノイズのキャンセルされた信号を検波信号として出力する判別出力手段と、
を備えることを特徴としている。
請求項3に記載の発明の電波受信装置は、
アンテナで受信した受信信号から該受信信号の搬送波と同一の周波数及び同一の位相であるキャリア信号を生成するキャリア信号生成手段と、
前記生成されたキャリア信号の位相を90度シフトし、前記受信信号と乗算してキャリア移相乗算信号として出力するキャリア移相乗算手段と、
このキャリア移相乗算手段によって出力されたキャリア移相乗算信号の高周波成分を遮断する第1のローパスフィルタと、
この第1のローパスフィルタを介したキャリア移相乗算信号の位相を(90+A)度シフトさせて第2の移相信号として出力する第2移相手段と、
前記受信信号と前記キャリア信号とを乗算して乗算信号として出力する乗算手段と、
この乗算手段によって出力された乗算信号の高周波成分を遮断する第2のローパスフィルタと、
この第2のローパスフィルタを介した乗算信号の移相をA度シフトさせて第1の移相信号として出力する第1移相手段と、
この第1移相手段によって出力された第1の移相信号と前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号とを加算して加算信号として出力する加算手段と、
前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号及び前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号の何れか一方から他方を減算して減算信号として出力する減算手段と、
前記加算手段によって出力された加算信号から当該加算信号全体の信号レベルを判定し、加算信号全体レベル信号として出力する加算信号全体レベル判定手段と、
前記減算手段によって出力された減算信号から当該減算信号全体の信号レベルを判定し、減算信号全体レベル信号として出力する減算信号全体レベル判定手段と、
前記加算信号全体レベル判定手段によって出力された加算信号全体レベル信号と前記減算信号全体レベル判定手段によって出力された減算信号全体レベル信号との大小関係を判別することで、前記加算手段によって出力された加算信号と前記減算手段によって出力された減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別し、この判別したノイズのキャンセルされた信号を検波信号として出力する判別出力手段と、
を備えることを特徴としている。
請求項4に記載の発明の電波受信装置は、
アンテナで受信した受信信号から該受信信号の搬送波と同一の周波数及び同一の位相であるキャリア信号を生成するキャリア信号生成手段と、
前記生成されたキャリア信号の位相を90度シフトし、前記受信信号と乗算してキャリア移相乗算信号として出力するキャリア移相乗算手段と、
このキャリア移相乗算手段によって出力されたキャリア移相乗算信号の高周波成分を遮断する第1のローパスフィルタと、
この第1のローパスフィルタを介したキャリア移相乗算信号の位相を(90+A)度シフトさせて第2の移相信号として出力する第2移相手段と、
前記受信信号と前記キャリア信号とを乗算して乗算信号として出力する乗算手段と、
この乗算手段によって出力された乗算信号の高周波成分を遮断する第2のローパスフィルタと、
この第2のローパスフィルタを介した乗算信号の移相をA度シフトさせて第1の移相信号として出力する第1移相手段と、
この第1移相手段によって出力された第1の移相信号と前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号とを加算して加算信号として出力する加算手段と、
前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号及び前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号の何れか一方から他方を減算して減算信号として出力する減算手段と、
前記加算手段によって出力された加算信号及び前記減算手段によって出力された減算信号の何れか一方の信号と、理想とする検波信号の最高電圧以上に予め定められた高レベル閾値とを比較する高レベル閾値比較手段と、
前記一方の信号と、前記理想とする検波信号の最低電圧以下に予め定められた低レベル閾値とを比較する低レベル閾値比較手段と、
該高レベル閾値比較手段及び低レベル閾値比較手段の比較結果に基づいて、前記加算手段によって出力された加算信号と前記減算手段によって出力された減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別し、この判別したノイズのキャンセルされた信号を検波信号として出力する判別出力手段と、
を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、電波受信装置において、キャリア信号の位相を90度シフトし、キャリア信号と乗算して高周波成分を遮断したキャリア位相乗算信号を(A+90)度シフトした第2の移相信号、及び、受信信号とキャリア信号とを乗算して高周波成分を遮断した乗算信号をA度シフトした第1の移相信号が生成される。そして、第1の移相信号と第2の移相信号とを加算した加算信号、及び、第1の移相信号及び第2の移相信号の何れか一方から他方を減算した減算信号が生成され、第1移相信号を微分した第1の微分信号の位相と、第2の移相信号を微分した第2の微分信号の位相とが同相か逆相かを判別することで、加算信号と減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別され、判別された信号が検波信号として出力される。従って、ノイズの周波数が受信信号の搬送波の周波数を超える場合或いは下回る場合何れの場合であっても、受信信号に混入・重畳されているノイズを確実にキャンセルした検波信号を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、電波受信装置において、キャリア信号の位相を90度シフトし、キャリア信号と乗算して高周波成分を遮断したキャリア位相乗算信号を(A+90)度シフトした第2の移相信号、及び、受信信号とキャリア信号とを乗算して高周波成分を遮断した乗算信号をA度シフトした第1の移相信号が生成される。そして、第1の移相信号と第2の移相信号とを加算した加算信号、及び、第1の移相信号及び第2の移相信号の何れか一方から他方を減算した減算信号が生成され、第1移相信号を微分した第1の微分信号と、第2の移相信号を微分した第2の微分信号とを乗算した微分乗算信号を所定電圧と比較することで、加算信号と減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別され、判別された信号が検波信号として出力される。従って、ノイズの周波数が受信信号の搬送波の周波数を超える場合或いは下回る場合何れの場合であっても、受信信号に混入・重畳されているノイズを確実にキャンセルした検波信号を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、電波受信装置において、キャリア信号の位相を90度シフトし、キャリア信号と乗算して高周波成分を遮断したキャリア位相乗算信号を(A+90)度シフトした第2の移相信号、及び、受信信号とキャリア信号とを乗算して高周波成分を遮断した乗算信号をA度シフトした第1の移相信号が生成される。そして、第1の移相信号と第2の移相信号とを加算した加算信号、及び、第1の移相信号及び第2の移相信号の何れか一方から他方を減算した減算信号が生成され、加算信号全体の信号レベルの信号である加算信号全体レベル信号と、減算信号全体の信号レベルの信号である減算信号全体レベル信号との大小関係を判別することで、加算信号と減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別され、判別された信号が検波信号として出力される。即ち、加算信号及び減算信号の内、ノイズが混入・重畳された方の信号全体のレベルは、例えば、ピーク値や実効値において他方の信号全体のレベルより高い。このため、加算信号及び減算信号それぞれの信号全体のレベルの大小関係から、何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別できる。従って、ノイズの周波数が受信信号の搬送波の周波数を超える場合或いは下回る場合何れの場合であっても、受信信号に混入・重畳されているノイズを確実にキャンセルした検波信号を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、電波受信装置において、キャリア信号の位相を90度シフトし、キャリア信号と乗算して高周波成分を遮断したキャリア位相乗算信号を(A+90)度シフトした第2の移相信号、及び、受信信号とキャリア信号とを乗算して高周波成分を遮断した乗算信号をA度シフトした第1の移相信号が生成される。そして、第1の移相信号と第2の移相信号とを加算した加算信号、及び、第1の移相信号及び第2の移相信号の何れか一方から他方を減算した減算信号が生成され、加算信号及び減算信号の何れか一方の信号と、理想とする検波信号の最高電圧以上に予め定められた高レベル閾値、又は、理想とする検波信号の最低電圧以下に予め定められた低レベル閾値とが比較され、この比較結果に基づいて、加算信号と減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別され、判別された信号が検波信号として出力される。即ち、加算信号及び減算信号の内、ノイズが混入・重畳された方の信号のレベルは、そのノイズ分により、理想とする検波信号の最高レベルを超える、或いは、最低レベルを下回り、ノイズがキャンセルされた他方の信号のレベルは、理想とする検波信号の最高レベルを超えることもないし、最低レベルを下回ることもない。このため、加算信号及び減算信号の何れか一方の信号と、高レベル閾値又は低レベル閾値と比較することで、加算信号及び減算信号の何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別できる。従って、ノイズの周波数が受信信号の搬送波の周波数を超える場合或いは下回る場合何れの場合であっても、受信信号に混入・重畳されているノイズを確実にキャンセルした検波信号を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明に好適な実施形態を説明するが、本発明の適用がこれに限定されるものではない。
[第1実施形態]
先ず、第1実施形態を説明する。
<電波時計>
図1は、第1実施形態における電波時計1の内部構成を示すブロック図である。同図によれば、電波時計1は、CPU(Central Processing Unit)100と、入力部200と、表示部300と、ROM(Read Only Memory)400と、RAM(Random Access Memory)500と、受信制御部600と、タイムコード生成部700と、計時回路部800と、発振回路部820とを備えている。発振回路部820を除く各部はバスBによって接続され、発振回路部820は計時回路部800に接続されている。
CPU100は、所定のタイミング或いは入力部200から入力された操作信号に応じてROM400に格納されているプログラムを読み出してRAM500に展開し、該プログラムに基づいて電波時計1を構成する各部への指示やデータ転送等を行う。具体的には、例えば所定時間毎に受信制御部600を制御して標準電波の受信処理を実行し、タイムコード生成部700から入力された標準タイムコードに基づいて計時回路部800で計時される現在時刻データを修正する。
入力部200は、電波時計1の各種機能を実行させるためのスイッチ等で構成され、これらのスイッチが操作された場合には対応する操作信号をCPU100に出力する。表示部300は、小型液晶ディスプレイ等で構成され、CPU100から入力される表示信号に基づいて現在時刻等を表示する。
ROM400は、電波時計1にかかるシステムプログラムやアプリケーションプログラム、本実施形態を実現するためのプログラムやデータ等を記憶する。RAM500は、CPU100の作業領域として用いられ、ROM400から読み出されたプログラムやデータ等を一時的に格納する。
受信制御部600は、電波受信装置620を備える。電波受信装置620は、受信アンテナで受信した長波標準電波の不要な周波数成分をカットして該当する周波数信号を取り出し、電気信号に変換してタイムコード生成部700に出力する。
タイムコード生成部700は、電波受信装置620から入力された電気信号をデジタル信号に変換し、標準時刻コードや積算コード、曜日コード等の時計機能に必要なデータを含む標準タイムコードを生成してCPU100に出力する。
計時回路部800は、発振回路部820から入力される信号を計数して現在時刻を計時し、現在時刻データをCPU100に出力する。発振回路部820は、常時一定周波数のクロック信号を出力する。
<電波受信装置>
図2は、本実施形態におけるスーパーヘテロダイン方式の電波受信装置620の回路構成を示すブロック図である。同図によれば、電波受信装置620は、受信アンテナANT1と、RF増幅回路11と、フィルタ回路12,15,17と、周波数変換回路13と、局部発振回路14と、IF増幅回路16と、AGC回路18と、検波回路20Aとを備えている。
受信アンテナANT1は、例えばバーアンテナによって構成され、時刻コードを含む所定周波数の長波標準電波を受信し、受信した長波標準電波を電気信号に変換して出力する。
RF増幅回路11は、受信アンテナANT1から入力された信号を、AGC回路18から入力された制御信号に応じて増幅(或いは減衰)して出力する。
フィルタ回路12は、バンドパスフィルタ等で構成され、RF増幅回路11から入力された信号に対して所定の中域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断して出力する。
周波数変換回路13は、フィルタ回路12から入力された信号と、局部発振回路14から入力された局部発振周波数の信号(局部発振信号)とを合成し、中間周波数の信号(中間周波信号)に変換して出力する。局部発振回路14は、局部発振信号を生成し、周波数変換回路13に出力する。
フィルタ回路15は、周波数変換回路13から入力された中間周波信号に対して所定の中域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断して出力する。
IF増幅回路16は、フィルタ回路15から入力された信号を、AGC回路18から入力された制御信号に応じて増幅(或いは減衰)して出力する。
フィルタ回路17は、IF増幅回路16から入力された信号に対して所定の中域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断して、信号Sとして出力する。
AGC回路18は、フィルタ回路17から入力された信号Sの強弱に応じて、RF増幅回路11及びIF増幅回路16の増幅度を調整する制御信号を出力する。
検波回路20Aは、キャリア抽出回路30と、信号再生回路40Aとを備え、フィルタ回路17から入力された信号Sを検波し、検波信号を信号Pとして出力する。検波回路20Aから出力された信号Pはタイムコード生成部700に入力され、現在時刻の修正等に利用される。
<検波回路>
図3は、検波回路20Aの回路構成を示すブロック図である。同図によれば、検波回路20Aは、キャリア抽出回路30と、信号再生回路40Aとを備えている。キャリア抽出回路30は、キャリア再生回路31と、位相シフト器32と、乗算回路33と、LPF34,35とを備えている。
キャリア再生回路31は、PLL回路等によって構成され、LPF35から入力された信号cを基に、受信信号のキャリア(搬送波)と同一周波数且つ同一位相のキャリア信号を生成して出力する。
位相シフト器32は、キャリア再生回路31から入力された信号の位相を90度遅らせて(シフトして)出力する。
乗算回路33は、フィルタ回路17から入力された信号Sと、位相シフト器32から入力された信号とを乗算し、信号aとして出力する。
LPF34は、乗算回路33から入力された信号aに対して所定の低域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断して、信号bとして出力する。
LPF35は、LPF34から入力された信号bに対して所定の低域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断して、信号cとして出力する。
信号再生回路40Aは、乗算回路41と、LPF42と、位相シフト回路43と、加算器44と、減算器45と、判別出力回路50Aとを備えている。
乗算回路41は、フィルタ回路17から入力された信号Sと、キャリア再生回路31から入力された信号とを乗算し、信号dとして出力する。LPF42は、乗算回路41から入力された信号dに対して所定範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断して、信号eとして出力する。
位相シフト回路43は、位相シフト器43aと、位相シフト器43bとを備えている。この位相シフト回路43は、公知の広帯域移相回路によって実現され。具体例としては、例えばBedrosianにより提案された、1つの入力信号に対して、A度(α[rad])位相の異なる信号と、(A+90)度((α+π/2)[rad])位相の異なる信号とを出力する回路等が挙げられる。
位相シフト器43aは、LPF42から入力された信号eの位相をα[rad]遅らせ、信号fとして出力する。位相シフト器43bは、LPF34から入力された信号bの位相を(π/2+α)[rad]遅らせ、信号gとして出力する。従って、信号gは、信号fに対して位相がπ[rad](即ち、180度)遅れた信号となる。
ここで、位相シフト器43a,43bそれぞれがシフトする位相「α」は、例えば、図10(a)に示すI信号とQ信号の位相変化(A゜)のように、位相シフト器43a,43bそれぞれが有する位相特性から生じたものである。図10(a)によれば、周波数frq1におけるI信号の位相phs4とQ信号の位相phs2の位相差は90゜で、周波数frp2におけるI信号の位相phs3とQ信号の位相phs1の位相差は90゜となる。そして、周波数frq1〜frq2の範囲においてI信号とQ信号の位相差は、90゜であることがわかる。即ち、受信信号におけるI信号の位相を移相手段によって変化させた信号特性と、受信信号におけるQ信号の位相を他の移相手段によって変化させた信号は、ある範囲の周波数において90゜の位相差を持つようになる。また、図10(a)に示すように、受信希望信号(受信信号)は、周波数が高くなるに従って位相が遅れる特性を有している。「α」は、これらの位相特性から90゜の位相差を保つために生じる受信希望信号の搬送波の検波出力信号に対する遅れ位相に相当する。また、位相シフト回路43は、広帯域位相回路で成る。従って、当該周波数を含む一定周波数範囲の信号を確実に90度シフトさせることができる。このため、搬送波の周波数であるとは限らないノイズを含む信号を概ノイズごと90度シフトさせることができる。
加算器44は、位相シフト器43aから入力された信号fと、位相シフト器43bから入力された信号gとを加算し、信号h1として出力する。減算器45は、位相シフト器43aから入力された信号fから、位相シフト器43bから入力された信号gを減算し、信号h2として出力する。
判別出力回路50Aは、微分回路51,53と、LPF52,54,59と、乗算器55と、コンパレータ56と、スイッチ58Aとを備え、加算器44から入力された信号h1と、減算器45から入力された信号h2との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別して、判別した信号を出力する。
微分回路51は、位相シフト器43aから入力された信号fを時間微分し、信号iとして出力する。LPF52は、微分回路51から入力された信号iに対して所定の低域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断し、信号jとして出力する。
微分回路53は、位相シフト器43bから入力された信号gを時間微分し、信号kとして出力する。LPF54は、微分回路53から入力された信号kに対して所定の低域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断し、信号lとして出力する。
乗算器55は、LPF52から入力された信号jと、LPF54から入力された信号lとを乗算し、信号mとして出力する。
コンパレータ56は、乗算器55から入力された信号mのレベルと所定レベルV1とを比較し、比較結果に応じた信号nを出力する。具体的には、信号mのレベルが所定レベルV1より大きいならばHighレベルの信号を信号nとして出力し、そうでないならばLowレベルの信号を信号nとして出力する。
スイッチ58Aは、コンパレータ56から入力される信号nに従って端子58a又は端子58bに接続し、信号h1又は信号h2を信号hとして出力する。具体的には、信号nがHighレベルの信号である場合には、端子58bに接続し、信号h2を信号hとして出力する。また、信号nがLowレベルの信号である場合には、端子58aに接続し、信号h1を信号hとして出力する。
LPF59は、スイッチ58Aから入力される信号hに対して所定の低域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断し、信号Pとして出力する。この信号Pが、検波回路20Aからの出力信号となる。
続いて、検波回路20Aを構成する各部の動作を、各信号の論理式を用いて説明する。
フィルタ回路17から入力された信号Sには、受信希望信号(本来、受信したい周波数を持つ信号。ここでは、長波標準電波である。)とノイズとが含まれる。受信希望信号の搬送波の周波数をωとし、その信号波を「Asinω」とする。ここで、振幅Aは、時間関数であるが、長波標準電波である受信希望信号に対して極めて長い周期で変化するものであるとともに、10%又は100%の変調度である。このため、振幅Aをほぼ定数とみなすことができる。従って、信号Sは、次式(1)に示すように、受信希望信号の振幅成分Aとノイズの振幅成分Bとの合成によって表すことができる。
Figure 0004179294
上式(1)において、Δωは受信希望信号の搬送波との周波数の差であり、φは受信希望信号との位相差である。
先ず、キャリア抽出回路30におけるキャリア信号の生成について説明する。キャリア抽出回路30において、キャリア再生回路31から出力される信号を「sin(ωt+δ)」とする。ここで、δは受信希望信号との位相差(位相ずれ)である。すると、位相シフト器32から出力される信号は、この信号の位相ωを「π/2(90度)」進ませた信号であるので、「cos(ωt+δ)」となる。
乗算回路33は、この位相シフト器32から出力される信号「cos(ωt+δ)」と信号Sとを乗算し、信号aとして出力する。従って、信号aは次式(2)で与えられる。
Figure 0004179294
この信号aは、LPF34を通過することで高周波成分が遮断され、次式(3)で表される信号bとして出力される。
Figure 0004179294
この信号bは、一般的にゆっくりとした変化をしているので、LPF35を通過することで、信号Sとキャリア再生回路31から出力された信号との位相差に応じた制御電圧が信号cとして出力される。そして、信号bがキャリア再生回路31にフィードバック(帰還)され位相補正が行われることで、キャリア再生回路31から出力される信号における「δ」の位相ずれが補正され、「sinωt」に収束する。即ち、キャリア再生回路31から出力される信号は、受信信号と同一周波数且つ同一位相の信号(キャリア信号)となる。そして、位相シフト器32から出力される信号は、「cosωt」となる。
次に、検波回路20Aにおける検波信号の生成について説明する。
キャリア抽出回路30において、乗算回路33は、信号Sと位相シフト器32から入力される「cosωt」の信号とを乗算し、信号aとして出力する。従って、信号aは次式(4)で表される。
Figure 0004179294
この信号aは、LPF34を通過することで高周波成分が遮断され、次式(5)で表される信号bとして出力される。
Figure 0004179294
また、信号再生回路40Aにおいて、乗算回路41は、信号Sとキャリア再生回路31から入力される「sinωt」の信号とを乗算し、信号dとして出力する。従って、信号dは次式(6)で表される。
Figure 0004179294
この信号dは、LPF42を通過することで高周波成分が遮断され、次式(7)で表される信号eとして出力される。
Figure 0004179294
そして、位相シフト器43aは、信号eの位相を(−α)[rad]進ませ、信号fとして出力する。従って、信号fは次式(8)で表される。
Figure 0004179294
また、位相シフト器43bは、信号bの位相を(−π/2−α)[rad]進ませ、信号gとして出力する。従って、信号gは次式(9)で表される。
Figure 0004179294
即ち、この信号gは、信号fに対して逆相となっている。
そして、加算器44は、信号fと信号gとを加算し、信号h1として出力する。従って、信号h1は次式(10)で表される。
Figure 0004179294
また、減算器45は、信号fから信号gを減算し、信号h2として出力する。従って、信号h2は次式(11)で表される。
Figure 0004179294
また、微分回路51は、信号fを時間tで微分し、信号iとして出力する。従って、信号iは次式(12)で表される。
Figure 0004179294
この信号iは、LPF52を通過することで高周波成分が遮断され、信号jとなる。
また、微分回路53は、信号gを時間tで微分し、信号kとして出力する。従って、信号kは次式(13)で表される。
Figure 0004179294
この信号kは、LPF54を通過することで高周波成分が遮断され、信号lとなる。
そして、乗算器55は、信号jと信号lとを乗算し、信号mとして出力する。従って、信号mは次式(14)で表される。
Figure 0004179294
ところで、ノイズが単一周波数であるとすると、このノイズの周波数は、受信希望信号の搬送波の周波数に対して高い(大きい)場合と低い(小さい)場合とが考えられる。具体的には、Δω>0、とすると、例えばノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い場合には、上述した式(1)〜(14)が成立する。しかし、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より小さい場合には、「Δω」を「−Δω」とする必要がある。
即ち、信号eは、式(7)において、「Δω」を「−Δω」とした次式(15)で表される。
Figure 0004179294
そして、信号fは、次式(16)で表される。
Figure 0004179294
信号bは、式(5)において、「Δω」を「−Δω」とした次式(17)で表される。
Figure 0004179294
そして、信号gは、次式(18)で表される。
Figure 0004179294
更に、信号fと信号gとを加算して得られる信号h1は、次式(19)で表される。
Figure 0004179294
信号fから信号gを減算して得られる信号h2は、次式(20)で表される。
Figure 0004179294
また、信号fを時間tで微分して得られる信号iは、次式(21)で表される。
Figure 0004179294
信号gを時間tで微分して得られる信号kは、次式(22)で表される。
Figure 0004179294
そして、信号mは、次式(23)で表される。
Figure 0004179294
このように、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い場合には、式(10)、(11)に示したように、信号h1は、受信希望信号を再生した信号、即ちノイズのキャンセルされた信号となり、信号h2は、受信希望信号にノイズが混入・重畳された信号となる。一方、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より低い場合には、式(19)、(20)に示したように、信号h1は、受信希望信号にノイズが混入・重畳された信号となり、信号h2は、受信希望信号を再生した信号、即ちノイズのキャンセルされた信号となる。
判別出力回路50Aは、信号h1,h2の何れがノイズのキャンセルされた信号であるかを判別し、該ノイズのキャンセルされた信号を選択して信号Pとして出力している。
具体的には、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い場合には、式(12)、(13)に示したように、信号jと信号lとは逆相となり、式(14)に示したように、この信号jと信号lとを乗算した信号mのレベルは必ず「負」となる。従って、コンパレータ56から出力される信号nはLowレベルの信号となり、スイッチ58Aは端子58aに接続され、受信希望信号のみを再生した(ノイズのキャンセルされた)信号h1が、信号hとして出力される。
一方、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より低い場合には、式(21)、(22)に示したように、信号jと信号lとは同相となり、式(23)に示したように、この信号jと信号lとを乗算した信号mのレベルは必ず「正」となる。従って、コンパレータ56の負端子に印加される電圧レベルV1を、回路で発生するバイアス電圧レベルよりも小さく設定しておくことで、信号nはHIghレベルの信号となる。そして、スイッチ58Aは端子58bに接続され、受信希望信号のみを再生した(ノイズのキャンセルされた)信号h2が、信号hとして出力される。
このように、判別出力回路50Aは、信号mの正負(極性)を判断することで、信号jと信号lとが互いに同相であるか逆相であるかを判断し、信号h1,h2の何れか、ノイズのキャンセルされた信号であるかを判別し、出力している。
<作用・効果>
以上、第1実施形態によれば、検波回路20Aの信号再生回路40Aにおいて、受信信号である信号Sとキャリア信号とを乗算した信号eをA度(α[rad])遅らせた信号fと、信号Sとキャリア信号を90度進ませた信号とを乗算した信号bを、(90+A)度((π/2+α)[rad])遅らせた信号gとが生成される。次いで、信号fと信号gとを加算した信号h1と、信号fから信号gを減算した信号h2とが生成される。そして、判別出力回路50Aにより、信号h1を微分した信号iと、信号h2を微分した信号lとを乗算した信号mのレベルを所定電圧V1と比較することで、信号h1,h2の何れがノイズのキャンセルされた信号であるかが判別されて出力される。
即ち、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い場合には、式(12)、(13)に示したように、信号jと信号lとは逆相となり、式(14)に示したように、この信号jと信号lとを乗算した信号mのレベルは「負」となる。一方、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より低い場合には、式(21)、(22)に示したように、信号jと信号lとは同相となり、式(23)に示したように、この信号jと信号lとを乗算した信号mのレベルは「正」となる。
このため、信号mの振幅の正負を判断することで、信号jと信号lとが互いに同相であるか逆相であるかを判断し、信号h1,h2の何れがノイズのキャンセルされた信号であるかを判別できる。従って、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い/低い何れの場合であっても、ノイズを確実にキャンセルした検波信号(信号P)を得ることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態は、上述した第1実施形態において、検波回路20A(図3参照)を、図4に示す検波回路20Bに置き換えた実施形態である。このため、第2実施形態では、上述した第1実施形態と同一の構成要素については同符合を付し、詳細な説明を省略する。
<検波回路>
図4は、第2実施形態における検波回路20Bの回路構成を示すブロック図である、同図によれば、検波回路20Bは、キャリア抽出回路30と、信号再生回路40Bとを備えている。
信号再生回路40Bは、乗算回路41と、LPF42と、位相シフト回路43と、加算器44と、減算器45と、判別出力回路50Bとを備えている。判別出力回路50Bは、検波器60,62と、LPF59,61,63と、コンパレータ64と、スイッチ58Bとを備えている。
検波器60は、加算器44から入力される信号h1を自乗等することによって検波し、信号q1として出力する。LPF61は、検波器60から入力される信号q1に対して所定の低域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断し、信号q2として出力する。即ち、信号q2は、信号h1全体の信号レベルに相当する。
検波器62は、減算器45から入力される信号gを自乗等することによって検波し、信号r1として出力する。
LPF63は、検波器62から入力される信号r1に対して所定の低域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断し、信号r2として出力する。即ち、信号r2は、信号h2全体の信号レベルに相当する。
コンパレータ64は、LPF61から入力される信号q2と、LPF63から入力される信号r2とのレベルを比較し、比較結果に応じた信号uを出力する。具体的には、信号r2のレベルが信号q2のレベルより高い場合には、Highレベルの信号を信号uとして出力し、そうでない場合にはLowレベルの信号を信号uとして出力する。
スイッチ58Bは、信号uに従って端子58a又は端子58bに接続し、信号h1又は信号h2を信号hとして出力する。具体的には、信号uがHighレベルである場合には、端子58aに接続し、信号h1を信号hとして出力する。また、信号uがLowレベルである場合には、端子58bに接続し、信号h2を信号hとして出力する。
ここで、上述した第1実施形態と同様に、ノイズが単一周波数であるとすると、このノイズの周波数は、受信希望信号の搬送波の周波数に対して高い(大きい)場合と低い(小さい)場合とが考えられる。
つまり、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い場合には、信号h1は式(10)で表され、信号h2は式(11)で表される。即ち、信号h1は、受信希望信号を再生した信号、即ちノイズのキャンセルされた信号となり、信号h2は、受信希望信号にノイズが混入・重畳された信号となる。一方、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より低い場合には、信号h1は式(19)で表され、信号h2は式(20)で表される。即ち、信号h1は、受信希望信号にノイズが混入・重畳された信号となり、信号h2は、受信希望信号を再生した信号、即ちノイズのキャンセルされた信号となる。
判別出力回路50Bは、信号h1,h2の何れが、ノイズのキャンセルされた信号であるかを判別し、該ノイズのキャンセルされた信号を選択して信号Pとして出力している。
判別出力回路50Bによる信号判別の原理を、図5に示す波形図を参照して説明する。同図は、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数よりも低い場合を示している。この場合、同図(a)の上部に示すように、信号h1は、方形波である再生信号にノイズが混入・重畳された波形となる。そして、同図(a)の下部に示すように、この信号h1の検波信号である信号q1は、実線で示す波形となり、更に、LPF61を通過させた信号q2は、点線で示す波形となる。
また、同図(b)の上部に示すように、信号h2は、受信希望信号を再生した方形波となる。そして、同図(b)の下部に示すように、この信号h2の検波信号である信号r1、及び、これをLPF63に通過させた信号r2は、ともに実線で示すように、レベルがほぼ一定の波形となる。尚、詳細には、受信希望信号の振幅変化の時点で僅かにレベル変動している。
そして、信号h1,h2それぞれの信号全体のレベルに相当する信号q2と信号r2とを比較すると、信号r2の方が、混入・重畳されているノイズ分だけ大きい。このため、コンパレータ64で信号q2と信号r2とのレベルを比較することで、信号h1,h2の何れにノイズが混入・重畳されているかを判別できる。
また、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数よりも高い場合には、図示しないが、上述した場合と逆となる。即ち、同図(a)の上部の信号h1が信号h2に該当し、同図(a)の上部の信号h2が信号h1に該当する。
つまり、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い場合には、信号h2全体の信号レベルに相当する信号r2は、信号h1全体の信号レベルに相当する信号q2より、そのレベルが高い(大きい)。従って、コンパレータ64から出力される信号uはHighレベルの信号となる。そして、スイッチ58Bは端子1に接続され、受信希望信号のみを再生した、ノイズのキャンセルされた信号h1が、信号hとして出力される。
一方、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より低い場合には、信号h2全体の信号レベルに相当する信号r2は、信号h1全体の信号レベルに相当する信号q2より、そのレベルが低い(小さい)。従って、コンパレータ64から出力される信号uはLowレベルの信号となる。そして、スイッチ58Bは端子58bに接続され、受信希望信号のみを再生した、ノイズがキャンセルされた信号h2が、信号hとして出力される。
このように、判別出力回路50Bは、信号q2と信号r2との大小を判断することで、信号h1,h2の何れが、ノイズがキャンセルされた信号であるかを判別している。
<作用・効果>
以上、第2実施形態によれば、検波回路20Bの信号再生回路40Bにおいて、受信信号である信号Sとキャリア信号とを乗算した信号eをA度(α[rad])遅らせた信号fと、信号Sとキャリア信号を90度進ませた信号とを乗算した信号bを、(90+A)度((π/2+α)[rad])遅らせた信号gとが生成される。次いで、信号fと信号gとを加算した信号h1と、信号fから信号gを減算した信号h2とが生成される。そして、判別出力回路50Bにより、信号h1を検波した、信号h1全体の信号レベルに相当する信号q2と、信号h2を検波した、信号h2全体の信号レベルに相当する信号r2とがコンパレータ56で比較され、その比較結果を基に、信号h1,h2の何れがノイズのキャンセルされた信号であるかが判別・出力される。
即ち、信号h1,h2の内、ノイズが混入・重畳された方の信号のレベルは、そのノイズ分だけ大きい。このため、信号q2と信号r2とのレベルを比較することで、信号h1,h2の何れがノイズのキャンセルされた信号かを判別できる。従って、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い/低い何れの場合であっても、ノイズを確実にキャンセルした検波信号(信号P)を得ることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態を説明する。第3実施形態は、上述した第1実施形態において、検波回路20A(図3参照)を、図6に示す検波回路20Cに置き換えた実施形態である。このため、第3実施形態では、上述した第1実施形態と同一の構成要素については同符合を付し、詳細な説明を省略する。
図6は、第3実施形態における検波回路20Cの回路構成を示すブロック図である。同図によれば、検波回路20Cは、キャリア抽出回路30と、信号再生回路40Cとを備えている。
信号再生回路40Cは、乗算回路41と、LPF42と、位相シフト回路43と、加算器44と、減算器45と、判別出力回路50Cとを備えている。判別出力回路50Cは、コンパレータ66,68,71と、LPF59,67,69と、加算器70と、スイッチ58Cとを備えている。
コンパレータ66は、加算器44から入力された信号h1と所定レベルV4とを比較し、比較結果に応じた信号w1を出力する。具体的には、信号h1のレベルがレベルV4より高い場合には、Highレベルの信号を信号w1として出力し、そうでない場合には、Lowレベルの信号を信号w1として出力する。ここで、レベルV4は、信号h1のレベルが所定の高レベル閾値を超えたことを検出するためのものであり、受信希望信号の最高レベルである100%の変調度での信号レベルより高く設定されている。
LPF67は、コンパレータ66から入力される信号w1に対して所定の低域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断し、信号w2として出力する。
コンパレータ68は、加算器44から入力される信号h1と所定レベルV5とを比較し、比較結果に応じた信号x1を出力する。具体的には、信号h1のレベルがレベルV5より低い場合には、Highレベルの信号を信号x1として出力し、そうでない場合には、Lowレベルの信号を信号x1として出力する。ここで、レベルV5は、信号h1のレベルが所定の低レベル閾値を下回ったことを検出するためのものであり、受信希望信号の最低レベルである10%の変調度での信号レベルより小さく設定されている。
LPF69は、コンパレータ68から入力される信号x1に対して所定の低域範囲の周波数を通過させ、範囲外の周波数成分を遮断して、信号x2として出力する。
加算器70は、LPF67から入力される信号w2と、LPF69から入力される信号x2とを加算し、信号yとして出力する。
コンパレータ71は、加算器70から入力される信号yと、所定のレベルV6とを比較し、比較結果に応じた信号zを出力する。ここで、レベルV6は、信号yがHighレベルであることを検出するためのものであり、信号yのHighレベルより小さく、且つ、信号yのLowレベルより高く設定されている。つまり、コンパレータ71は、信号yのレベルがV6より高い、即ちHighレベルの場合には、Highレベルの信号を信号zとして出力し、そうでない、即ちLowレベルの場合には、Lowレベルの信号を信号zとして出力する。
スイッチ58Cは、コンパレータ71から入力される信号zに従って端子58a又は端子58bに接続し、信号h1又は信号h2を信号hとして出力する。具体的には、信号zがHighレベルである場合には、端子58bに接続し、信号h2を信号hとして出力する。また、信号zがLowレベルである場合には、端子58aに接続し、信号h1を信号hとして出力する。
ここで、上述した第1実施形態と同様に、ノイズが単一周波数であるとすると、このノイズの周波数は、受信希望信号の搬送波の周波数に対して高い場合と低い場合とが考えられる。
つまり、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い場合には、信号h1は式(10)で表され、信号h2は式(11)で表される。即ち、信号h1は受信希望信号を再生した信号、即ちノイズがキャンセルされた信号となり、信号h2は、受信希望信号にノイズが混入・重畳された信号となる。一方、ノイズの周波数が受信希望信号より低い場合には、信号h1は式(19)で表され、信号h2は式(20)で表される。即ち、信号h1は、受信希望信号が再生された信号、即ちノイズがキャンセルされた信号となり、信号h2は、受信希望信号にノイズが混入・重畳された信号となる。
判別出力回路50Cは、信号h1,h2の何れが、ノイズがキャンセルされた信号であるかを判別し、該判ノイズがキャンセルされた信号を選択して信号Pとして出力している。
判別出力回路50Cによる信号判別の原理を、図7に示す波形図を参照して説明する。同図は、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より低い場合を示している。この場合、同図に示すように、信号h1は、方形波である再生信号にノイズが混入・重畳された信号となる。そして、この信号h1のレベルと、所定の閾値であるレベルV4,V5それぞれと比較すると、信号h1の波形の内、100%の変調度に相当する部分ではレベルV4を超え、10%の変調度に相当する部分ではレベルV5を下回る。
また、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数よりも高い場合には、図示しないが、上述した場合と逆となる。即ち、信号h1は、再生信号である方形波となるため、信号h1のレベルは、レベルV4を超えず、且つ、レベルV5を下回らない。
このため、コンパレータ66,68により、信号h1のレベルと、レベルV4,V5それぞれとのレベルを比較することで、信号h1,h2の何れにノイズが混入・重畳されているかを判別できる。
つまり、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い場合には、信号h1は、ノイズがキャンセルされた信号となるので、コンパレータ66,68それぞれから出力される信号w1,x1は、ともにLowレベルの信号となり、信号w2,x2も、ともにLowレベルの信号となる。従って、信号yはLowレベルの信号となり、信号zはLowレベルの信号となる。そして、スイッチ58Cは端子1に接続され、受信希望信号のみを再生した(ノイズがキャンセルされた)信号h1が、信号hとして出力される。
一方、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より低い場合には、信号h1は、ノイズが混入・重畳された信号となるので、コンパレータ66,68それぞれから出力される信号w2,x2は、交互に、断続的にHighレベルとLowレベルとを繰り返す信号となる。そして、信号h1のレベルがレベルV4を超える頻度、及び、レベルV5を下回る頻度がある程度大きくなると、信号w2,x2それぞれのレベルが上昇し、信号yのレベルがレベルV6を超えると、コンパレータ71から出力される信号zがHighレベルとなる。すると、スイッチ58Cが端子58bに接続され、受信希望信号のみを再生した(ノイズがキャンセルされた)信号h2が、信号hとして出力される。
<作用・効果>
以上、第3実施形態によれば、検波回路20Cの信号再生回路40Cにおいて、受信信号である信号Sとキャリア信号とを乗算した信号eをA度(α[rad])遅らせた信号fと、信号Sとキャリア信号を90度進ませた信号とを乗算した信号bを、(90+A)度((π/2+α)[rad])遅らせた信号gとが生成される。次いで、信号fと信号gとを加算した信号h1と、信号fから信号gを減算した信号h2とが生成される。そして、判別出力回路50Cにより、信号h1のレベルと、高レベル閾値であるレベルV4、及び、低レベル閾値であるレベルV5それぞれとが比較され、その比較結果を基に、信号h1,h2の何れがノイズのキャンセルされた信号であるかが判別・出力される。従って、ノイズの周波数が受信希望信号の搬送波の周波数より高い/低い何れの場合であっても、ノイズを確実にキャンセルした検波信号(信号P)を得ることができる。
[変形例]
尚、本発明の適用は上述した3つの実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
(A)電波受信装置620をストレート方式とする
上述した各実施形態では、スーパーヘテロダイン方式の電波受信装置620を用いることとしたが、ストレート方式を用いることとしても良い。
図8は、ストレート方式の電波受信装置630の回路構成を示すブロック図である。同図において、上述したスーパーヘテロダイン方式の電波受信装置620(図2参照)と同一の構成要素については同符合を付している。図8によれば、ストレート方式の電波受信装置630は、受信アンテナANT1と、RF増幅回路11と、フィルタ回路12と、検波回路20Aとを備えている。この場合、検波回路20Aには、フィルタ回路12から出力された信号S1が入力される。
(B)中継器に適用
また、上述した実施形態では、本発明を電波時計に適用した場合について説明したが、中継器に適用しても良い。中継器とは、例えば内部に電波が届き難い鉄骨住宅等の室内等に設置され、長波標準電波を受信して正確な時刻情報を得、この時刻情報を送信する装置である。そして、室内に在る電波時計は、この中継器から送信される時刻情報を受信して時刻修正を行う。
図9は、本発明を適用した中継器2の内部構成を示すブロック図である。尚、同図において、上述した電波時計1(図2参照)と同一の構成要素については同符合を付している。図9によれば、中継器2は、CPU100と、入力部200と、表示部300と、ROM400と、RAM500と、受信制御部600と、タイムコード生成部700と、計時回路部800と、発振回路部820と、送信部900とを備えている。
送信部900は、送信アンテナを備え、計時回路部800によって計時された現在時刻データに基づいて中継タイムコードを生成し、該中継タイムコードに搬送波を付加して中継電波とし、送信アンテナを介して送信する。このときの搬送波は、長波標準電波と同一であっても良いし、中継電波として専用の電波であっても良い。長波標準電波等同一である場合には、室内等に設置される電波時計は通常の電波時計であって良い。また、中継電波として専用の電波である場合には、電波時計には当該中継電波を受信する手段が必要となる。
電波時計の内部構成図。 電波受信装置の回路構成図。 第1実施形態における検波回路の回路構成図。 第2実施形態における検波回路の回路構成図。 第2実施形態における検波回路の各信号の波形図。 第3実施形態における検波回路の回路構成図。 第3実施形態における検波回路の各信号の波形図。 ストレート方式の電波受信装置の回路構成図。 中継器の内部構成図。 受信信号とノイズの位相特性(a)、スペクトル(b)の模式図。
符号の説明
1 電波時計
100 CPU
200 入力部
300 表示部
400 ROM
500 RAM
600 受信制御部
620 電波受信装置
ANT1 受信アンテナ
11 RF増幅回路
12,15,17 フィルタ回路
13 周波数変換回路
14 局部発振回路
16 IF増幅回路
18 AGC回路
20A,20B,20C 検波回路
30 キャリア抽出回路
31 キャリア再生回路
32 位相シフト器
33 乗算回路
34,35 LPF
40A,40B,40C 信号再生回路
41 乗算回路
42 LPF
43 位相シフト回路
43a,43b 位相シフト器
44 加算器
45 減算器
50A,50B,50C 判別出力回路
51,53 微分回路
52,54,59,61,63,67,69 LPF
55 乗算器
56,64,66,68,71 コンパレータ
58A,58B,58C スイッチ
58a,58b 端子
60,62 検波器
70 加算器
700 タイムコード生成部
800 計時回路部
820 発振回路部
2 中継器
900 送信部

Claims (4)

  1. アンテナで受信した受信信号から該受信信号の搬送波と同一の周波数及び同一の位相であるキャリア信号を生成するキャリア信号生成手段と、
    前記生成されたキャリア信号の位相を90度シフトし、前記受信信号と乗算してキャリア移相乗算信号として出力するキャリア移相乗算手段と、
    このキャリア移相乗算手段によって出力されたキャリア移相乗算信号の高周波成分を遮断する第1のローパスフィルタと、
    この第1のローパスフィルタを介したキャリア移相乗算信号の位相を(90+A)度シフトさせて第2の移相信号として出力する第2移相手段と、
    前記受信信号と前記キャリア信号とを乗算して乗算信号として出力する乗算手段と、
    この乗算手段によって出力された乗算信号の高周波成分を遮断する第2のローパスフィルタと、
    この第2のローパスフィルタを介した乗算信号の移相をA度シフトさせて第1の移相信号として出力する第1移相手段と、
    この第1移相手段によって出力された第1の移相信号と前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号とを加算して加算信号として出力する加算手段と、
    前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号及び前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号の何れか一方から他方を減算して減算信号として出力する減算手段と、
    前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号を微分して第1の微分信号として出力する第1の微分手段と、
    前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号を微分して第2の微分信号として出力する第2の微分手段と、
    前記第1の微分手段によって出力された第1の微分信号の位相と前記第2の微分信号によって出力された第2の微分信号の位相とが同相か逆相かを判別することで、前記加算手段によって出力された加算信号と前記減算手段によって出力された減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別し、この判別したノイズのキャンセルされた信号を検波信号として出力する判別出力手段と、
    を備えることを特徴とする電波受信装置。
  2. アンテナで受信した受信信号から該受信信号の搬送波と同一の周波数及び同一の位相であるキャリア信号を生成するキャリア信号生成手段と、
    前記生成されたキャリア信号の位相を90度シフトし、前記受信信号と乗算してキャリア移相乗算信号として出力するキャリア移相乗算手段と、
    このキャリア移相乗算手段によって出力されたキャリア移相乗算信号の高周波成分を遮断する第1のローパスフィルタと、
    この第1のローパスフィルタを介したキャリア移相乗算信号の位相を(90+A)度シフトさせて第2の移相信号として出力する第2移相手段と、
    前記受信信号と前記キャリア信号とを乗算して乗算信号として出力する乗算手段と、
    この乗算手段によって出力された乗算信号の高周波成分を遮断する第2のローパスフィルタと、
    この第2のローパスフィルタを介した乗算信号の移相をA度シフトさせて第1の移相信号として出力する第1移相手段と、
    この第1移相手段によって出力された第1の移相信号と前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号とを加算して加算信号として出力する加算手段と、
    前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号及び前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号の何れか一方から他方を減算して減算信号として出力する減算手段と、
    前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号を微分して第1の微分信号として出力する第1の微分手段と、
    前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号を微分して第2の微分信号として出力する第2の微分手段と、
    前記第1の微分手段によって出力された第1の微分信号と前記第2の微分信号によって出力された第2の微分信号とを乗算して微分乗算信号として出力する乗算手段と、
    この乗算手段によって出力された微分乗算信号を所定電圧と比較とすることで、前記第1の微分信号の位相と前記第2の微分信号の位相とが同相か逆相かを判別することで、前記加算手段によって出力された加算信号と前記減算手段によって出力された減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別し、この判別したノイズのキャンセルされた信号を検波信号として出力する判別出力手段と、
    を備えることを特徴とする電波受信装置。
  3. アンテナで受信した受信信号から該受信信号の搬送波と同一の周波数及び同一の位相であるキャリア信号を生成するキャリア信号生成手段と、
    前記生成されたキャリア信号の位相を90度シフトし、前記受信信号と乗算してキャリア移相乗算信号として出力するキャリア移相乗算手段と、
    このキャリア移相乗算手段によって出力されたキャリア移相乗算信号の高周波成分を遮断する第1のローパスフィルタと、
    この第1のローパスフィルタを介したキャリア移相乗算信号の位相を(90+A)度シフトさせて第2の移相信号として出力する第2移相手段と、
    前記受信信号と前記キャリア信号とを乗算して乗算信号として出力する乗算手段と、
    この乗算手段によって出力された乗算信号の高周波成分を遮断する第2のローパスフィルタと、
    この第2のローパスフィルタを介した乗算信号の移相をA度シフトさせて第1の移相信号として出力する第1移相手段と、
    この第1移相手段によって出力された第1の移相信号と前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号とを加算して加算信号として出力する加算手段と、
    前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号及び前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号の何れか一方から他方を減算して減算信号として出力する減算手段と、
    前記加算手段によって出力された加算信号から当該加算信号全体の信号レベルを判定し、加算信号全体レベル信号として出力する加算信号全体レベル判定手段と、
    前記減算手段によって出力された減算信号から当該減算信号全体の信号レベルを判定し、減算信号全体レベル信号として出力する減算信号全体レベル判定手段と、
    前記加算信号全体レベル判定手段によって出力された加算信号全体レベル信号と前記減算信号全体レベル判定手段によって出力された減算信号全体レベル信号との大小関係を判別することで、前記加算手段によって出力された加算信号と前記減算手段によって出力された減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別し、この判別したノイズのキャンセルされた信号を検波信号として出力する判別出力手段と、
    を備えることを特徴とする電波受信装置。
  4. アンテナで受信した受信信号から該受信信号の搬送波と同一の周波数及び同一の位相であるキャリア信号を生成するキャリア信号生成手段と、
    前記生成されたキャリア信号の位相を90度シフトし、前記受信信号と乗算してキャリア移相乗算信号として出力するキャリア移相乗算手段と、
    このキャリア移相乗算手段によって出力されたキャリア移相乗算信号の高周波成分を遮断する第1のローパスフィルタと、
    この第1のローパスフィルタを介したキャリア移相乗算信号の位相を(90+A)度シフトさせて第2の移相信号として出力する第2移相手段と、
    前記受信信号と前記キャリア信号とを乗算して乗算信号として出力する乗算手段と、
    この乗算手段によって出力された乗算信号の高周波成分を遮断する第2のローパスフィルタと、
    この第2のローパスフィルタを介した乗算信号の移相をA度シフトさせて第1の移相信号として出力する第1移相手段と、
    この第1移相手段によって出力された第1の移相信号と前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号とを加算して加算信号として出力する加算手段と、
    前記第1移相手段によって出力された第1の移相信号及び前記第2移相手段によって出力された第2の移相信号の何れか一方から他方を減算して減算信号として出力する減算手段と、
    前記加算手段によって出力された加算信号及び前記減算手段によって出力された減算信号の何れか一方の信号と、理想とする検波信号の最高電圧以上に予め定められた高レベル閾値とを比較する高レベル閾値比較手段と、
    前記一方の信号と、前記理想とする検波信号の最低電圧以下に予め定められた低レベル閾値とを比較する低レベル閾値比較手段と、
    該高レベル閾値比較手段及び低レベル閾値比較手段の比較結果に基づいて、前記加算手段によって出力された加算信号と前記減算手段によって出力された減算信号との何れの信号がノイズのキャンセルされた信号かを判別し、この判別したノイズのキャンセルされた信号を検波信号として出力する判別出力手段と、
    を備えることを特徴とする電波受信装置。
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