JP4172770B2 - 発光素子収納用パッケージおよび発光装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子を収容するための発光素子収納用パッケージおよび発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の発光ダイオード(LED)等の発光素子13を収容するための発光素子収納用パッケージ(以下、単にパッケージともいう)を図2に示す。図2において、パッケージは、上面の中央部に発光素子13を搭載するための搭載部11aを有し、搭載部11aおよびその周辺からパッケージの内外を電気的に導通接続するリード端子やメタライズ配線等からなる配線導体(図示せず)が形成された絶縁体から成る基体11と、基体11の上面に接着固定され、中央部に発光素子13を収納するための貫通孔12aが形成された、金属、樹脂またはセラミックス等からなる枠体12とから主に構成される。
【0003】
基体11は酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス)や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミックス、またはエポキシ樹脂等の樹脂から成る。基体11がセラミックスから成る場合、その上面にメタライズ配線がタングステン(W),モリブデン(Mo)−マンガン(Mn)等から成る金属ペーストを高温で焼成して形成される。また、基体11が樹脂から成る場合、銅(Cu)や鉄(Fe)−ニッケル(Ni)合金等から成るリード端子が基体11の内部にモールド成型され設置固定される。
【0004】
また、枠体12は、アルミニウム(Al)やFe−Ni−コバルト(Co)合金等の金属、アルミナ質焼結体等のセラミックスまたはエポキシ樹脂等の樹脂から成り、切削加工や金型成型または押し出し成型等の成型技術により形成される。さらに、枠体12の中央部には上方に向かうに伴って外側に広がる貫通孔12aが形成されており、貫通孔12aの内周面の光の反射率を向上させる場合、この内周面にAl等の金属が蒸着法やメッキ法により被着される。そして、枠体12は、半田、銀ロウ等のロウ材または樹脂接着剤により、搭載部11aを貫通孔12aの内周面で取り囲むように基体11の上面に接合される。
【0005】
そして、発光素子13が搭載部11aに導電性ペーストや樹脂等の接着剤14で接合されるとともに、この発光素子13の電極と搭載部11aの周辺に配置した配線導体とをボンディングワイヤ(図示せず)を介して電気的に接続し、しかる後、枠体12の内側にエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の透明部材15を発光素子13を覆うように充填し熱硬化させる。または、発光素子13の周囲または表面に蛍光体や蛍光体を混入した透明樹脂から成る透明部材15を塗布した後に、枠体12の内側に透明部材15を充填し熱硬化させることで、発光素子13からの光を蛍光体により波長変換し所望の波長スペクトルを有する光を取り出せる発光装置と成すことができる。そして、枠体12の上面に透光性の蓋体16を半田や樹脂接着剤等で接合して発光装置となる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−232017号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のパッケージにおいては、基体11がアルミナセラミックスや窒化アルミニウム質焼結体等のセラミックスから成る場合、発光素子13から出射される光やパッケージの内部で乱反射した光が、基体11に吸収されたり基体11を透過する。その結果、発光素子13から蓋体16を透過して発光装置の外部に出射される光の強度や輝度が著しく劣化するという問題点があった。
【0008】
また、基体11の上方に発光素子13の光を効率よく反射させ、発光装置の放射光強度や輝度を向上させるため、搭載部11aの配線導体(図示せず)と電気的な導通に支障がない範囲で枠体12の内周面に金属層(図示せず)を形成し、発光素子13の光を効率よく発光装置の外部に反射させる試みがなされてきた。しかし、算術平均粗さが0.5μm程度であるセラミックスから成る基体11に、従来のメッキ法や蒸着法で金属層を形成した場合、発光素子13の光を効率よく反射させ、遠方まで照射させる程度の平滑性が金属層の表面に得られない。その結果、金属層の表面の輝度は向上するが、反射光が散乱し強度分布が分散することにより放射光強度は向上しないという問題点があった。
【0009】
また、基体11が表面の平滑なガラスから成る場合、その上面または下面に金属層を形成して反射率を向上させることにより、発光装置の放射光強度や輝度を向上させることができる。しかし、ガラスは熱伝導率が1W/m・Kと低いため、発光素子13の熱を十分に放熱させることができず、発光素子13の作動時の温度は上昇する。その結果、発光素子13の作動時の温度に依存する光の取り出し効率である内部量子効率が著しく劣化するという問題点があった。
【0010】
また、セラミックスや樹脂から成る基体11に、サファイア製の基板に窒化ガリウム(GaN)結晶等を成長させて発光層を形成した発光素子13を実装する場合、発光素子13の作動時の熱によりパッケージ全体の温度が上昇し、発光素子13と基体11との熱膨張係数差に起因する内部応力が接着剤14に集中する。その結果、発光素子13や接着剤14にクラックや剥がれが生じ、発光装置を長期にわたり正常かつ安定して作動させることができないという問題点があった。
【0011】
また、接着剤14が、樹脂に金属粉末を混入した導電ペーストから成る場合、パッケージの隙間から浸透した水分による金属粉末の腐食により接着剤14の熱伝導率が著しく低下し、発光素子13の温度が急激に上昇するとともに金属層の腐食により反射率が低下する。その結果、発光素子13の内部量子効率が著しく劣化して発光装置の放射光強度や輝度が著しく劣化するという問題点があった。
【0012】
したがって、本発明は上記従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、放射光強度および輝度が向上するとともに放熱性に優れ、また発光素子や接着剤にクラックや剥がれが生じないパッケージおよび発光装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の発光素子収納用パッケージは、上面の中央部に発光素子が搭載される搭載部を有するとともに下面の全面に金属層が被着されたサファイアから成る基体と、該基体の側面に前記搭載部を取り囲むようにして内周面が全周にわたって接合された金属から成る枠体とを具備していることを特徴とする。
【0014】
本発明の発光素子収納用パッケージは、上面の中央部に発光素子が搭載される搭載部を有するとともに下面の全面に金属層が被着されたサファイアから成る基体と、基体の側面に搭載部を取り囲むようにして内周面が全周にわたって接合された金属から成る枠体とを具備していることから、発光素子の光を金属層で効率よくパッケージの上方に反射させ、発光装置より出射される光を増加させることができ、発光装置の放射光強度および輝度を向上させることができる。
【0015】
また、基体がアルミナセラミックス(熱伝導率約20W/m・K)よりも熱伝導率が2倍ほど大きいサファイアから成ることから、発光素子より生じる熱を基体全体に拡散させるとともに発光装置が実装される外部電気回路基板に効率よく熱を放散することができる。その結果、発光素子の温度上昇を抑制できるとともに発光装置を長期にわたり正常かつ安定して作動させることができる。
【0016】
さらに、発光素子がサファイア製の基板に発光層を形成したものから成る場合、発光素子と基体との熱膨張係数差がほとんどなくなることから、発光装置の作動時の発光素子と基体との熱膨張係数差に起因する内部応力が大幅に緩和される。その結果、発光素子と基体との接着部や発光素子自体に生じるクラックや剥がれが有効に抑制され、発光装置を長期にわたり正常かつ安定して作動させることができる。
【0017】
本発明の半導体素子収納用パッケージは、好ましくは、前記基体の下面の算術平均粗さが0.1μm以下であることを特徴とする。
【0018】
本発明の半導体素子収納用パッケージは、好ましくは基体の下面の算術平均粗さが0.1μm以下であることから、基体と金属層との界面が反射率がきわめて高い正反射面(光の入射角と同じ角度で反射するような平滑な反射面)となり得る。その結果、金属層で反射する光を効率よくパッケージの上方に反射することができ、発光装置の放射光強度および輝度が著しく向上する。
【0019】
本発明の発光装置は、本発明の発光素子収納用パッケージと、前記搭載部に屈折率が前記基体と同じである透明樹脂から成る接着剤を介して搭載された発光素子と、該発光素子を覆う透明部材とを具備していることを特徴とする。
【0020】
本発明の発光装置は、上記の構成により、基体と接着剤との屈折率差により生じる光の反射損失を有効に抑制でき、発光素子の光は接着剤を通じて低損失に基体を透過するとともに、金属層で高効率に反射されて基体の上方に取り出される。また、発光素子がサファイア製の基板に発光層を形成したものから成る場合、光の損失はさらに小さくなる。
【0021】
また本発明の発光装置において、好ましくは、前記透明部材の屈折率が前記基体と同じであることを特徴とする。
【0022】
本発明の発光装置は、好ましくは透明部材の屈折率が基体と同じであることから、金属層により反射した光における、基体と透明部材との屈折率差により生じる反射損失を有効に抑制でき、透明部材を介して効率よく発光素子収納用パッケージ外部に光を取り出すことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の発光素子収納用パッケージについて以下に詳細に説明する。図1は本発明のパッケージの実施の形態の一例を示す断面図であり、1は基体、2は枠体、6は蓋体であり、主としてこれらで発光素子3を収容するためのパッケージが構成されている。
【0024】
本発明のパッケージは、上面の中央部に発光素子3を搭載する搭載部1aを有するとともに下面の全面に金属層7が被着されたサファイアから成る基体1と、基体1の側面に搭載部1aを取り囲むようにして内周面が全周にわたって接合された金属から成る枠体2とを具備するものである。
【0025】
本発明における基体1は、六方晶系のアルミナ(Al2O3)単結晶体であるサファイアから成り、発光素子3を支持する支持部材として機能し、その上面に発光素子3の搭載部1aを有している。その結果、発光素子3より生じる熱を基体1全体に拡散させるとともに発光装置が実装される外部電気回路基板に効率よく熱を放散することができることから、発光素子3の温度上昇を有効に抑制できるとともに、発光装置を長期にわたり正常かつ安定に作動させることができる。
【0026】
また、基体1に用いるサファイアは、その中心軸がC軸でこれに直交する面がC面であり、C軸からC面内に120°間隔に放射状にのびるA軸とこれに直交する面がA面であり、C軸と一定の角度(約32.383°)を成す面がR面でこれに直交する軸がR軸である。また、六方晶の側面がM面でこれに直交する軸がM軸である。なお、これらの軸および面については、X線回折法により分析、特定が可能である。
【0027】
また、基体1はEFG法(Edge−defined Film−fed Growth法)により製造する。EFG法とは、高純度のアルミナを不活性雰囲気中で溶融し、このアルミナ融液と接するように内部にスリットを備えたリボン状のサファイア単結晶育成用のモリブデンダイを位置させ、アルミナ融液を毛細管作用によりモリブデンダイ上端部まで誘導し、そこで種結晶(シード)と接触させ、次に、シードを上方に引き上げることでサファイアの育成を行うことができる。そして、得られたサファイアを、ダイアモンドホイール等により所定の形状に切削加工法で加工する。
【0028】
本発明において、基体1はその下面の算術平均粗さが0.1μm以下であることがよく、この粗さは基体1の下面を研磨することによって得られる。基体1の下面の研磨は、ダイアモンド砥粒を用いてラッピング加工を行ない、球状シリカのコロイド粒子(コロイダルシリカ)を分散させた液を研磨液として供給しながら精密研磨する。算術平均粗さが0.1μmを超える場合、基体1の下面の全面に形成された金属層7において発光素子3の光が正反射されずに拡散し、パッケージ上方への放射光強度が著しく低下する。その結果、発光装置より出射される光の照射面における照度、光度が低下する。
【0029】
金属層7は、基板1下面から外部への光の透過を有効に抑制するとともに、基板1の上側に光を高効率に反射させるために、紫外線領域から可視光領域にわたり安定して反射率が高い、Al,Ag,Au,Pt,Cu,Cr等の金属を、蒸着法で形成したり、これらの金属から成る金属板を透明な樹脂接着剤で接着することにより形成される。また、金属層7として、W,Mo,Mn等の金属粉末から成るメタライズ層を形成し、そのメタライズ層の露出表面にNiや金(Au)等の耐食性に優れる金属を1〜20μm程度の厚みでめっき法で被着させて成るものとしてもよく、このNiめっき層やAuめっき層はメタライズ層が酸化腐食するのを有効に防止できる。
【0030】
また、基体1には、外部に露出した表面のメタライズ配線(図示せず)にCu,Fe−Ni合金等の金属から成るリード端子(図示せず)が接合される。そして、搭載部1aにはLED,LD等の発光素子3が透明樹脂から成る接着剤4で接着され、搭載部1aの周囲のメタライズ配線に発光素子3の電極がボンディングワイヤ(図示せず)を介して電気的に接続される。なお、メタライズ配線の露出する表面にNiやAu等の耐食性に優れる金属を1〜20μm程度の厚みで被着させておくのがよく、メタライズ配線が酸化腐食するのを有効に防止できるとともに、メタライズ配線と発光素子3とのボンディングワイヤを介しての接続を強固にすることができる。したがって、メタライズ配線の露出表面には、厚さ1〜10μm程度のNiメッキ層と厚さ0.1〜3μm程度のAuメッキ層とが電解メッキ法や無電解メッキ法により順次被着されていることがより好ましい。
【0031】
接着剤4は、サファイアから成る基体1の屈折率と同じであるものがよく、さらには紫外線領域から可視光領域で透過率の高い透明樹脂から成るがよい。具体的には、接着剤4はシリコーン樹脂やエポキシ樹脂等から成る。基体1と接着剤4との屈折率差により生じる光の反射損失を有効に抑制でき、発光素子3の光は接着剤4を通じて低損失に基体1を透過するとともに、金属層7で高効率に反射されて基体1の上方に取り出される。また、発光素子3がサファイア製の基板に発光層を形成したものから成る場合、光の損失はさらに小さくなり、好ましい。
【0032】
また、枠体2は、基体1の側面に搭載部1aを取り囲むようにして、内周面の下端部が全周にわたって、半田、樹脂接着剤、Agペースト、250℃以上の融点を有するガラスフリット等の接合材で接合される。その結果、発光装置は長期にわたり気密性を保持できるとともに、水分等の浸透による発光素子3の特性劣化や破損、蓋体6への水滴の付着による光損失や光散乱等を有効に抑制できる。さらに、枠体2の中心部に内周面が上側に向かうに伴って外側に広がる貫通孔を形成することが好ましい。その結果、発光素子3の光を枠体2の内周面によって所望の放射角度、強度分布で反射させ、パッケージの外部に効率よく放射させることができる。
【0033】
また、枠体2は、紫外線領域から可視光領域の光に対して反射率が高い、Al,Ag,Au,Pt,Cu,Cr等の金属から成る。そして、枠体2の内側に透明部材5を充填し熱硬化させて発光素子3を覆う透明な被覆層を形成し、枠体2の上面に透光性の蓋体6を半田や樹脂接着剤等で接合する。
【0034】
この透明部材5は、基体1の屈折率と同じであるのがよく、さらには紫外線領域から可視光領域の光に対して透過率の高いものから成るのがよい。例えば、透明部材5は、アクリル樹脂やポリカーボネート等の透明樹脂等から成る。これにより、基体1と透明部材5との屈折率差により光の反射損失が発生するのを有効に抑制するとともに、パッケージ外部へ高効率で所望の放射光強度,角度分布で光を出射する発光装置を製造できる。
【0035】
また、蓋体6はガラス、サファイア、石英、またはエポキシ樹脂,シリコーン樹脂,アクリル樹脂等の樹脂(プラスチック)などの透光性材料から成り、枠体2内側に設置された、発光素子3、メタライズ配線、ボンディングワイヤ、発光素子3を覆う透明部材5を保護するとともに、パッケージ内部を気密に封止する。また、蓋体6をレンズ状にして光学レンズの機能を付加することによって、発光素子3の光を集光または分散させて所望の放射角度、強度分布で発光素子3の光をパッケージ外部に取り出すことができる。
【0036】
かくして、本発明のパッケージは、基体1の搭載部1aに透明樹脂から成る接着剤4により発光素子3を接着するとともに、発光素子3をボンディングワイヤおよびメタライズ配線を介してパッケージの外部の外部電気回路に電気的に導通させ、しかる後、枠体2の内側に透明部材5を充填して発光素子3を覆う透明な被覆層を形成し、枠体2の上面に透光性の蓋体6を半田や樹脂接着剤等で接合することによって、発光装置となる。また、発光素子3の周囲または表面に蛍光体もしくは蛍光体を混入した透明樹脂を塗布した後、発光素子3を覆う透明部材5を充填し、枠体2の上面に透光性の蓋体6を半田や樹脂接着剤等で接合することにより、発光素子3の光を蛍光体により波長変換し所望の波長スペクトルを有する光を取り出すことができる発光装置となる。
【0037】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行うことは何等支障ない。また、ボンディングワイヤによる光損失を抑制するために、搭載部1aにメタライズ配線を形成し、そのメタライズ配線に半田を介して発光素子3を電気的に接続するフリップチップ実装をした発光装置でもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明の発光素子収納用パッケージは、上面の中央部に発光素子が搭載される搭載部を有するとともに下面の全面に金属層が被着されたサファイアから成る基体と、基体の側面に搭載部を取り囲むようにして内周面が全周にわたって接合された金属から成る枠体とを具備していることから、発光素子の光を金属層で効率よくパッケージの上方に反射させ、発光装置より出射される光を増加させることができ、発光装置の放射光強度および輝度を向上させることができる。
【0039】
また、基体がアルミナセラミックス(熱伝導率約20W/m・K)よりも熱伝導率が2倍ほど大きいサファイアから成ることから、発光素子で生じる熱を基体全体に拡散させるとともに発光装置が実装される外部電気回路基板に効率よく熱を放散することができる。その結果、発光素子の温度上昇を抑制できるとともに発光装置を長期にわたり正常かつ安定して作動させることができる。
【0040】
さらに、発光素子がサファイア製の基板に発光層を形成したものから成る場合、発光素子と基体との熱膨張係数差がほとんどなくなることから、発光装置の作動時の発光素子と基体との熱膨張係数差に起因する内部応力が大幅に緩和される。その結果、発光素子と基体との接着部や発光素子自体に生じるクラックや剥がれが有効に抑制され、発光装置を長期にわたり正常かつ安定して作動させることができる。
【0041】
本発明の半導体素子収納用パッケージは、好ましくは基体の下面の算術平均粗さが0.1μm以下であることから、基体と金属層との界面が反射率がきわめて高い正反射面となる得る。その結果、金属層で反射する光を効率よくパッケージの上方に反射することができ、発光装置の放射光強度および輝度が著しく向上する。
【0042】
本発明の発光装置は、本発明の発光素子収納用パッケージと、搭載部に屈折率が基体と同じである透明樹脂から成る接着剤を介して搭載された発光素子と、発光素子を覆う透明部材とを具備していることにより、基体と接着剤との屈折率差により生じる光の反射損失を有効に抑制でき、発光素子の光は接着剤を通じて低損失に基体を透過するとともに、金属層で高効率に反射されて基体の上方に取り出される。また、発光素子がサファイア製の基板に発光層を形成したものから成る場合、光の損失はさらに小さくなる。
【0043】
本発明の発光装置は、好ましくは透明部材の屈折率が基体と同じであることから、金属層により反射した光における、基体と透明部材との屈折率差により生じる反射損失を有効に抑制でき、透明部材を介して効率よく発光素子収納用パッケージ外部に光を取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】従来の発光素子収納用パッケージの断面図である。
【符号の説明】
1:基体
1a:搭載部
2:枠体
3:発光素子
4:接着剤
5:透明部材
6:蓋体
7:金属層
Claims (4)
- 上面の中央部に発光素子が搭載される搭載部を有するとともに下面の全面に金属層が被着されたサファイアから成る基体と、該基体の側面に前記搭載部を取り囲むようにして内周面が全周にわたって接合された金属から成る枠体とを具備していることを特徴とする発光素子収納用パッケージ。
- 前記基体は、下面の算術平均粗さが0.1μm以下であることを特徴とする請求項1記載の発光素子収納用パッケージ。
- 請求項1または請求項2記載の発光素子収納用パッケージと、前記搭載部に屈折率が前記基体と同じである透明樹脂から成る接着剤を介して搭載された発光素子と、該発光素子を覆う透明部材とを具備していることを特徴とする発光装置。
- 前記透明部材の屈折率が前記基体と同じであることを特徴とする請求項3記載の発光装置。
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