JP4172271B2 - 衝撃エネルギー吸収装置 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、乗用車、トラック、軽四輪車などの自動車や、飛行機や旅客機などの航空機、漁船やフェリーボートなどの船舶、電車、モノレール、ケーブルカーなどの車両など、輸送機器全般あるいはそれら輸送機器が衝突侵入する可能性のある家屋や建造物に使用することのできる衝撃エネルギー吸収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記輸送機器等に加わる衝撃力に対し、軽量で、高いエネルギー吸収をする部材として、柱状体のFRP(繊維強化プラスチック)製エネルギー吸収部材が、特許文献1、2などに開示されている。これら柱状体は、中空であり、圧縮力が柱状体の軸方向に作用して柱状体が逐次圧縮破壊することで高いエネルギー吸収性能が発揮される。
【0003】
しかしながら、これら柱状体に対して衝撃力が軸方向とは異なる方向、例えば軸方向とは直交する方向に作用した場合には、エネルギー吸収性能は大幅に低下する可能性があった。例えば自動車などでは、その側面に衝撃力が加わった場合には自動車自体がスピン回転して他の物体に衝突したりして、衝撃力が直接車体全体の動きに影響を及ぼし、運転者の生命が危険にさらされる問題があった。このように、衝撃力が常に上記柱状体の軸方向に作用することは希であり、さまざまな角度からの衝撃力に対し、高エネルギー吸収する機構が必要とされている。
【0004】
一方、衝撃力が加わった方向(以下、入力方向という。)とは異なる方向に衝撃力を伝達変換して十分な衝撃エネルギー吸収特性を発揮せんとする発明が特許文献3に開示されている。しかしながら、該公知例の技術では、衝撃力の方向を変換する部材とエネルギー吸収部材との間に衝撃方向変換装置が多数存在する等、構造が複雑であり、実際には衝撃力を受けたときに衝撃に耐えうる衝撃方向変換装置は複雑で機能し難く、また仮に構築できても部材を頑強にするなどして、結局は重量増加につながるなど、構成するのに労力とコストを要するという問題があった。
【特許文献1】
特開平10−235763号公報
【特許文献2】
特開平11−351305号公報
【特許文献3】
特開平11−334648号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した問題点に鑑みて、衝撃の入力方向によらずに衝撃エネルギー吸収能力を確実に発揮せしめ、輸送機器の損傷低減による、輸送機器の修理コストの削減、さらには乗員の人命保護を達成する、新規な機構および装置を提供することを目的とする。
【発明を解決するための手段】
【0006】
本発明の衝撃エネルギー吸収装置の第1の態様は、高強度材料からなる長尺部材(1)が、その長手方向が衝撃力入力方向とは異なる方向に配置されているとともに、該長尺部材(1)の両端部が、所定間隔(L)を隔てて立設された柱状体(2)の上面を覆うような上面具(3)を介して結合されてなる衝撃エネルギー吸収装置であって、前記長尺部材(1)が衝撃力を受けた際の変形により、上面具(3)が移動するとともに前記柱状体(2)が圧縮または撓み変形をすることにより衝撃エネルギーを吸収する機構を備えたことを特徴とする衝撃エネルギー吸収装置である。
【0007】
本発明の衝撃エネルギー吸収装置の第2の態様は、高強度材料からなる長尺部材(1)を実質的に囲むように、少なくとも一つの中空または中実の柱状体(2)が配置され、該柱状体(2)の上面と下面を挟み、かつ、該柱状体(2)の上面と下面をそれぞれ覆うように上面具(3)と下面具(4)が配置されている衝撃エネルギー吸収装置であって、前記長尺部材(1)が衝撃力を受けた際の変形により、上面具(3)と下面具(4)が、互いに近接する方向に移動して前記柱状体(2)が圧縮変形することにより衝撃エネルギーを吸収する機構を備えたことを特徴とする衝撃エネルギー吸収装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明のエネルギー吸収装置によれば、従来の柱状タイプのエネルギー吸収部材の弱点とされていた、斜め方向からの衝撃など、広角度(θ)の方向からの衝撃に対しても、軸方向に破壊した場合以上の衝撃エネルギー吸収特性を発揮させることができると同時に、使用部材が損傷を受けた場合にも容易に部品交換により復元が可能となる。
【0009】
従って、自動車をはじめとする輸送機器の搭乗者に、より安全でより低コストな状況でのエネルギー吸収が可能となり、輸送機器などの安全性向上、環境性向上などに寄与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の衝撃エネルギー吸収装置の最良の形態を、その一実施態様を示した図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の衝撃エネルギー吸収装置を、自動車の衝撃エネルギー吸収装置として用いた一部破断面を有する斜視図である。
【0012】
図において、長尺部材(1)は、金属やFRPなどの高強度材料からなるベルト状のものであり、車体(6)の前方において矢印方向に作用する前方からの衝撃力(5)に対し、その長手方向が、衝撃力が作用する方向に対してある角度をもつような方向(図1の場合、自動車の車幅方向)に配置されている。
【0013】
柱状体(2)は、金属やFRPなどの圧縮力により変形・破壊する材料からなるもので、図1の場合は車体(6)の構成部材であるフロントサイドメンバ(14)に適当な手段で立設状態に固定されている。また、この柱状体(2)の形状は特に限定されるものではなく、例えば円柱、角柱状のものを用いることができ、その断面は中実、中空状のいずれであってもよい。上面具(3)は柱状体(2)の上面を覆うように設けられており、かつ、上面具(3)は長尺部材(1)と結合されている。なお、柱状体(2)の上面は上面具(3)によって完全に覆われている必要はなく、本発明の効果を損なわないならば、ほぼ覆われるように構成されていてもよい。この図1の場合は長尺部材(1)の端部を上面具(3)の一部に貫通する態様で結合されている。ここで「ほぼ覆う」とは、本発明が使用されるいかなる状況下(例えば輸送機器に搭載した際の振動によって、柱状体や上面具、下面具の相対位置が変化している状態など)においても、上面具および下面具が柱状体の上面または下面の好ましくは約95%以上を覆っていることを示す。また、「上面」「下面」とは柱状体の長手方向の両端を示す。上下の概念は柱状体をどこから見るかに帰着するため、上面と下面とを入れ替えて解釈しても差し支えない。
【0014】
図2は、図1で説明した長尺部材(1)付近の部材を上から見た部分平面図であり、図3は、図1および図2において、矢印(5)方向からの衝撃力が加わった場合の各部材の変形状態を示した図である。
【0015】
図において、今、車体が図2の矢印(16)の方向に進行し、例えば電柱のような固定されている物体(15)に正面衝突し、衝撃力が長尺部材(1)に作用すると、ベルト状の長尺部材(1)は図3のように変形しながら、左右一対の上面具(3)の全体を柱状体(2)の軸圧縮方向(図3の矢印17)へ移動させる。上面具(3)は、図3に示すように柱状体(2)を軸圧縮破壊させ、同時に衝撃エネルギーを吸収する。
【0016】
従来技術においても、円筒を車体のフロントサイドメンバとして設けた衝撃エネルギー吸収装置の例は特開平10−235763号公報などにおいて知られていたが、壁面への正面衝突のように円筒の軸方向にかつ円筒に直接衝撃力がかかるような衝突の場合のみ有効であり、電柱のような細い円筒状のものが車体中央に衝突するような場合には衝撃力が円筒に伝わらず、衝撃エネルギー吸収という役割を果たすことができなかった。また、衝撃力を伝達して衝撃エネルギー吸収を図る思想は、特開平11−334648号公報でも開示されているが、該公知例では長尺部材(1)(公知例では衝撃力変更部材と表記)と上面具(3)(公知例では円盤など)との間にもう一つ部材(公知例では骨格)が介在されている。本発明では長尺部材(1)と上面具(3)を直接結合させることにより、装置全体を簡略、かつ軽量化するとともに、衝撃力を効率よく変換して柱状体(2)を軸圧縮破壊させている(公知例ではエネルギー吸収手段を作動させると表記している。)。
【0017】
図4は、図1〜3とは異なる実施態様の、本発明の衝撃エネルギー吸収装置の一実施例であり、これも自動車車体の例えばドアなどの側面に衝突時の衝撃エネルギー吸収装置として用いたものである。
【0018】
上述したのと同様の構成を有する長尺部材(1)は、車体(6)の側面に作用する黒矢印で示す衝撃力(5)に対し、その長手方向がある角度を持つような方向(図4の場合、自動車の前後方向)に配置されている。
【0019】
柱状体(2)は、材質が例えば金属やFRPなどの圧縮変形・破壊する材料からなる円筒形のもので、長尺部材(1)を内部に囲うように配置されている。すなわち、この実施態様のものは、長尺部材(1)は柱状体(2)を貫通しており、柱状体(2)は長尺材(1)の一部を完全に囲んだ状態となっている。
【0020】
柱状体(2)の上面と下面付近には、その上面と下面をそれぞれ覆うように、上面具(3)と下面具(4)が配置されている。ここで「上面」、「下面」とは柱状体(2)の両端部のうちどちらか一方を指すものである。すなわち、図4では上面具(3)は柱状体の外径よりもその外形が大きい円盤状のもので、その中心付近に設けられた孔部を長尺部材(1)が貫通しており、下面具(4)は、自動車ドアの内部に溶接固定された、柱状体(2)よりもその外形が大きな円盤状の金具であり、上面具(3)と同様、円孔部を長尺部材(1)が貫通されている。
【0021】
今、側面衝突により、衝撃力が長尺部材(1)の長手方向に対し車体の法線Q方向に作用すると、長尺部材(1)は図5に示すように室内方向に変位し、同時に長手方向には縮もうとする。この際に、上面具(3)と下面具(4)とは互いに近接する方向に移動する。すなわち、上面具(3)及び/または下面具(4)が互いに近接する方向に移動をし、柱状体(2)は上面具(3)と下面具(4)の間において、自身の軸方向に圧縮変形し、さらに衝撃力が増すと、柱状体(2)は圧縮破壊して衝撃エネルギーを吸収する。柱状体(2)が圧縮破壊した後は、長尺部材(1)がさらに室内方向に変形して、長尺部材(1)自体の変形・破壊によるエネルギー吸収がなされる。すなわち、本発明においては、柱状体(2)自体による破壊と、長尺部材(1)自身による撓みさらには引張破壊による2段階の衝撃エネルギー吸収がなされ、非常に大きなエネルギーを吸収することができる。なお、上述の「上面具(3)及び/または下面具(4)が、近接する方向に移動する」とは、上面具(3)と下面具(4)とが双方とも移動してあるいは一方だけが移動して、相対的にそれら上面具(3)と下面具(4)とが近接するようになることをいう。また、図4では、衝撃力が車体進行方向に対してその法線Q方向に作用しているが、法線方向でなくとも、例えばθの範囲内でずれても衝撃時のエネルギー吸収効果が発揮できる。
【0022】
また、上面具(3)および下面具(4)の変形、破壊によってもさらなるエネルギー吸収が可能である。このようにして、異なる方向からの衝撃力に対しても、わずかの変位で、極めて高いエネルギー吸収が確実に行える。
【0023】
以上に説明した本発明の装置において、以下に各部材の好ましい態様を部材毎にさらに詳しく説明すると、長尺部材(1)としては、衝撃力を後述する上面具(3)、下面具(4)、柱状体(2)に伝達する役割を果たし、かつ、柱状体を圧縮変形、破壊させるに充分な強度を有していることが好ましいことから、その材質は金属やFRP等の高強度材料からなることが必要である。この高強度材料は、強度が相対的に高ければよいのであって、特に限定されるものではないが、具体的には、高張力鋼(いわゆるハイテン)や炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRPという)、ガラス繊維強化プラスチックなどの無機繊維からなるFRP、アラミド繊維、ナイロン繊維等の有機補強繊維からなるFRPで構成される。また、その形状としては、ロープ状材、ワイヤー状材、紐状材、ベルト状材、板状材、管状材などの易変形材であることが好ましく、ロープ状、管状、ベルト状の部材が特に好ましい。易変形性を有することで、方向の異なる衝撃力を効率的に柱状体(2)に伝達することができて、輸送機器特有の多方向からの衝撃に対しても、確実にエネルギー吸収効率を向上させることが出来る。
【0024】
特に、金属製のロープの場合は、変形性能に加え、擦過にも強く、衝突時に長尺部材がパネルや内装材等との間に挟まれた状態になっても切れずに変形して衝撃力を柱状体に伝達することができるので好ましい。
【0025】
さらに、長尺部材がロープ、ケーブル、ワイアーあるいは紐状であると、衝撃力を張力に変換して柱状体に伝達することができるので、より、エネルギー吸収効率が向上するので好ましい。ロープの中でも、ストランドロープは柔軟性があり、ハンドリングに優れていて好ましい。また、スパイラルロープ、ロックドコイル、セミパラレルワイアーケーブル(SPWC)なども端部がソケット付け可能であるので好ましい。また、高価ではあるが、ステンレスロープも、装飾性、耐食性にすぐれていて好ましい。
【0026】
そして、ガラス繊維や炭素繊維を、継ぎ目なくループ状に成形したベルト状のFRPも変形性能や形態保持性があり好ましい。特に、炭素繊維を使用したベルトは、柱状体(2)が破壊したあとさらにベルト自身が引張破壊する事によって、より多くの衝撃エネルギーを吸収できるので特に好ましい。
【0027】
長尺部材の長さとしては、衝撃力が長尺部材にまず先に作用する様に、十分長いことが好ましく、長さの目安としては、厚さの5倍以上、より好ましくは10倍以上である。なお、長さの上限は、輸送機器のサイズに依存し、輸送機器の外周がその上限といえる。具体的には10cm以上100m以下であることが好ましい。
【0028】
また、長尺部材自体の変形破壊によるエネルギー吸収を持たせる意味では、破断強度が1GPa以上の高張力鋼等の金属または繊維強化プラスチック(FRP)等の高強度材からなる円管や円管の端部などの一部を扁平状に潰して他部材と接合/固定しやすくした変形円管が、塑性変形性に優れており好ましい。金属材料からなる長尺部材の場合、異なる方向の衝撃力に対し、曲げによる塑性変形により衝撃力を柱状体に伝達することが可能である。
【0029】
長尺部材は、衝撃力を柱状体や上面、下面具に伝達するものであるが、エネルギー吸収を柱状体の圧縮変形だけでなく、圧縮破壊によっても達成するためには、その引張破壊荷重は柱状体の圧縮破壊荷重(材料の強度ではなく柱状体を軸方向に圧縮したときの荷重)よりも大きいことが好ましい。
【0030】
ただし、長尺部材が擦過などで先に破壊する可能性等を考慮すると、長尺部材の引張破壊荷重は、柱状体の圧縮破壊荷重の1.1倍以上、30倍以下であることが好ましい。該範囲以上であると、長尺部材の強さが余って、重厚な設計の装置となる方向だからである。
【0031】
同じ理由で、上面具(3)と下面具(4)の破壊荷重も、柱状体より大きいことが好ましく、好ましい範囲としては、柱状体(2)の圧縮破壊荷重の1.1倍以上50倍以下が好ましいといえる。さらに、上面具(3)と下面具(4)の破壊荷重が長尺部材の破壊荷重よりも大きいと、衝撃エネルギー吸収装置全体としては、まず、柱状体(2)が破壊により衝撃エネルギーを吸収し、その後、長尺部材(1)が破壊することでさらに多くの衝撃エネルギーを吸収できるので、より好ましい。上面具(3)と下面具(4)の圧縮破壊荷重は、長尺部材(1)の引張破断荷重の1. 1倍以上20倍以下であることが好ましい。
【0032】
柱状体(2)としては、その材質は上述したように金属やFRPからなる円筒または中実軸が好ましく、その形状は装置全体の形態によっては長尺部材(1)を囲むように配置されていてもよい。より具体的な形状としては、ALやスチール製の薄肉金属(特開昭48−51079号公報)やFRPからなるハニカムや、特開平6−346935号公報に記載されている、円筒、FRPやプラスチックからなる角材、I型、C型、十字型のチャネル材などであり、軸方向に圧縮されることにより、変形、破壊してエネルギー吸収する。金属製の場合は、薄肉として圧縮座屈により塑性変形させてエネルギー吸収をより大きく、FRPの場合は、柱状体にテーパー状のトリガーを入れるなどして逐次破壊させてより大きなエネルギー吸収をさせることができる。ここで、トリガーとは、柱状体の軸方向にそって肉厚が変化している形状のことを指す(前記、特開平10−235763号参照)。
【0033】
柱状体としては、容易に脱着可能であり、衝撃により破壊した後は、同一部品との交換により、元の衝撃吸収特性を有するように復元が可能である。また、輸送機器のグレード(自動車なら車種)に応じて、柱状体の数やサイズのみを変更するだけで、エネルギー吸収性能をコントロールすることができるので、いわゆるモジュール化が可能になるという特徴を有する。
【0034】
本発明において、「FRP製」とは、補強繊維とマトリクス樹脂とからなるものを指称する。補強繊維は特に限定されないがガラス繊維や炭素繊維、ケブラー繊維などの有機繊維が強度と剛性のバランスがとれていて好ましい。また、繊維含有量(Vf)が30%以上80%以下であると、衝撃エネルギー吸収量と重量とのバランスがとれてより好ましい。
【0035】
一方、マトリクス樹脂は特に限定されないが、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化樹脂が成形性に優れていて好ましく、ナイロンやポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル樹脂等の熱可塑樹脂もエネルギー吸収性に優れていて優れていて好ましい。
【0036】
また、柱状体の内部には、ゴム、フォーム材等の高分子系材料、紙、木材等を一部または全部に充填して用いれば柱状体の圧縮変形時のエネルギー吸収量をより微妙にコントロールすることも可能である。
【0037】
なお、「長尺部材(1)を実質的に囲むように」とは、必ず長尺部材が柱状体を貫通していなければならないという意味ではなく、図6に示すように、スリットの入った柱状体で囲まれる場合、また、図7にあるように、L字やT字断面の形材が長尺部材の周囲に、単数または複数配置されているような場合も含むことを意味する。図6や図7のような実施例の柱状体は、その断面形状が開口部のある開断面形状であるので、円筒などの閉断面形状のものに比べて、脱着/交換が容易なので、前記した修理などが頻繁に必要となる輸送機器に好ましい形態である。また、図8に示すように柱状体は、同一あるいは、異なる柱状体を複数個セットしても差し支えない。異なる柱状体、あるいは、柱状体の数を配置することで、エネルギー吸収量を調整したり、衝撃荷重をコントロールすることができる。図8は、2体の円筒を直列に配置した実施例である。もちろん、径の異なる円筒を連結したり、同心円状に配するなどしても差し支えない。
【0038】
図5に示すように、上面具(3)は、長尺部材(1)からの力を受けて移動し、柱状体(2)を圧縮変形させるものである。上面具(3)もまた、金属やFRPからなるが、上面具が柱状体より先に破壊しないように、上面具の破壊荷重は柱状体より大きいことが望ましい。また、上面具(3)の厚みは、場所をセーブしてエネルギー吸収量を増やす目的から、柱状体の高さより小さいことが望ましい。上面具(3)の大きさは、柱状体を圧縮変形させることから、柱状体の断面をほぼ完全に覆っていることが必要である。断面を覆うことで柱状体全体に力を伝達することができ、柱状体を確実に圧縮変形、破壊させてエネルギー吸収量をより増大させることができる。さらに、柱状体の断面と上面具とは、面で接触していることが好ましいが、上面具や柱状体に凹凸、突起、溝、ノッチなどを設けて両者の位置関係を固定したり、滑りを抑制したり、力の伝達箇所を適位置にすることも差し支えない。さらに、上面具(3)は柱状体と一体化させておいても差し支えない。
【0039】
上面具(3)は、長尺部材と一体化されていても差し支えない。一体化の方法としては、図9に示すように長尺部材(1)の端部(10)を、ネジエンンドクランプ、アイエドクランプ、ジョーエンドクランプ、シンコークランプ、支圧型ソケット、オープン形ソケット、DINAアンカー等と称される端末加工して、ネジ接合したり、溶接や融着する方法が挙げられる。もちろん、柱状体と一体化された上面具を、さらに長尺部材と一体化させても差し支えない。
【0040】
長尺部材から上面具への力の伝達機構としては、長尺部材と上面具を溶接や融着などにより固着接合したり、接着剤で固定することが有効であるが、長尺材の端部を潰したり、図10に示すように、長尺部材の端部又は一部に突起部(11)を設けて、突起物が上面具と接触して力が伝達されるようにしても差し支えない。また、長尺部材と上面具をネジ接合にしてもよい。この場合、長尺部材がクリープや熱変形により長さが変化した場合等でも両者の間の距離の調整が容易にできるというメリットがある。
【0041】
好ましい長尺部材からの力の上面具への伝達機構は、スペース上の理由や求められる信頼性の観点から選定されるが、輸送機器の中でも自動車に使用する場合は、部品交換の頻度が多くなることから、組み立ての容易なネジ接合とすることが最も好ましい。また、上面具を交換容易とするために図11に示すようにスリット(12)等を設けても差し支えない。
【0042】
次に、下面具(4)は、上面具(3)との間で柱状体(2)を圧縮変形させることから、上面具と同様、柱状体の断面をほぼ完全に覆っていることが必要である。断面を覆うことで、柱状体全体に力を伝達することができ、柱状体のエネルギー吸収量がより増大する。さらに、柱状体の断面と下面具とは、面で接触していることが好ましいが、下面具や柱状体に凹凸、突起、溝、ノッチなどを設けて両者の位置関係を固定したり、滑りを抑制したり、力の伝達箇所を適位置にすることも差し支えない。さらに、下面具(4)は柱状体と一体化させておいても差し支えない。かかる一体化の方法としては、溶接、接着、融着、ネジ接合などがある。
【0043】
長尺部材から下面具への力の伝達機構としては、図4、5に示すように、車体などに固定された下面具(4)に、上面具(3)が下面具側に移動して行われる方法がある。すなわち、上面具(3)が柱状体と接触し、位置固定された下面具(4)に接触する。この場合、下面具は、車体と溶接や融着、ネジ接合などで固定されている。下面具と長尺部材とは固定されておらず、長尺部材は下面具(4)の孔部を通っている。このことから、上面具(3)と柱状体(2)が下面具(4)にガイドされて移動してくる。長尺部材は、下面具の孔を貫通している必要はなく、例えば図11に示すように下面具のスリット部分(12)を通過していても差し支えない。
【0044】
また、長尺部材からの力の下面具への伝達機構としては、図10の上面具の場合と同様に、車体などに固定されておらず、長尺部に設けた突起(11)などにより長尺部からの力を受けて、上面具側に移動し、柱状体を挟んで圧縮変形させる機構も可能である。
【0045】
次に、長尺部材と柱状体、上面具、下面具の位置関係であるが、図4では、長尺部材端部から、上面具(3)、柱状体(2)、下面具(4)となっているが、参考として示した図12の場合には、長尺部材(1)はループ状で端部はなく、柱状体(2)は上面具と下面具の間に挟まれた位置にありさえすればよい。また、これら構成部材は全て同一平面内にある必要はなく、図13の実施例が示すように、3次元的に配置されていても差し支えない。この実施態様の場合、長尺部材を蛇行させることで、スペースの有効利用が可能となり、自動車ドアなどに適する実施態様である。
【0046】
なお、上述したエネルギー吸収装置を構成する部材は、全部または一部を、樹脂やゴムで皮膜保護したり、振動低減等の目的で部材間にシム等を用いてあっても差し支えないし、他の部品や輸送機器の他部材と接合するための穿孔加工等の機械加工や、メッキや塗装等の処理を施してあっても差し支えない。
【0047】
本発明の衝撃エネルギー吸収装置は、輸送機器に好適に搭載することができる。
【0048】
また、本エネルギー吸収装置を複数組み合わせて、より大きなエネルギー吸収システムを構築したり、マルチパーパスな装置として発展させることも可能である。
【実施例】
【0049】
以下、本発明の衝撃エネルギー吸収装置の実施例を説明する。
【0050】
(実施例1)
図1に示す本発明の装置の長尺部材(1)として、炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸させ、フィラメントワインディング法を用いて継ぎ目なく成形したベルト状の長尺部材(長さ960mm、幅50mm、厚さ0.3mm、単位質量0.31kg/m、破断強度57kN、引張弾性率140GPa)を用いた。
【0051】
次にこのベルト状長尺部材の両端部を直径20mmのスチール製円柱に通し、円柱の端部を、コの字状のスチール板上面具(3)(50×50mm、厚さ10mm)の空隙側端部に溶接し、長尺部材と上面具を結合させた。
【0052】
次に、上面具を、自動車車体を模した車両(6)のフロントサイドメンバ(14)の上面に、実質的に覆うように嵌合させた。ここで、フロントサイドメンバはフィラメントワインドで成形したCFRP性の円筒形柱状体(2)(肉厚2mm、外径40mm、高さ80mmで、軸圧縮破壊荷重36kNの炭素繊維補強/エポキシ樹脂製テーパー付き)で構成されており、車体の左右2カ所に対称に設けられていた。
【0053】
この衝撃エネルギー吸収装置を設けた車両(6)を、図2に示すように、電柱を模した直径10cmの鋼鉄製円筒(15)にむかって、時速64kmで、鋼鉄製円筒が車両の中心に衝突するように車両を衝突させた。その結果、図3に示すように、ベルト状長尺部材(1)が鋼鉄製円筒(15)に衝突し変形していく過程で、上面具(3)がCFRP製円筒形柱状体(2)を逐次圧縮させていき、CFRP円筒が衝撃エネルギーを吸収して、車両本体まで鋼鉄製円筒が到達することは無かった。このとき、車両に設けた衝撃エネルギー吸収装置が吸収した衝撃エネルギーはトータルで160kJであった。
【0054】
(実施例2)
図4に示す本発明の装置の長尺部材(1)として、ステンレス製のストランドロープ(長さ960mm、ロープ径9mm、素線径1.03mm、標準断面積39.4mm、単位質量0.33kg/m、破断強度57kN、引張弾性率140GPa)の両端をネジエンドクランプ処理(長さ50mm、径20mm)した。
【0055】
次に、本長尺部材を、自動車車体を模した鋼フレームに溶接固着した一対の鋼製(厚さ10mm、70mm径)円盤状の下面具(4)(両者の距離は650mm)の貫通孔(孔径40mm)に、両端部を通して、両ネジエンド部が下面具の両外側にて、ほぼ同じ長さ分が出る状態にした。
【0056】
次いで、下面具とネジエンド部の間にフィラメントワインドにて成形したFRP製の円筒(肉厚2mm、外径40mm、高さ80mmで、軸方向圧縮破壊荷重36kNの炭素繊維補強/ナイロン樹脂製テーパー付き円筒)からなる柱状体(2)を、その円筒内部を長尺部材(1)が通過するように挿入し、長尺部材(1)が柱状体(2)で囲まれる状態にした。
【0057】
次いで、厚さ10mm、70mm径の円盤状の中心に貫通ネジ山(径20mm)を有する鋼製の上面具(3)を上記ネジエンド部のネジ山とでネジ接合した。この際、上面具を下面具側に移動する方向に回転させて、柱状体(2)を下面具との間で移動できないように締め付けた。本状態では、長尺部材には張力が作用し、弛みのない状態となった。
【0058】
上記衝撃エネルギー吸収機構を有する装置の長尺部材中央部に、長尺部材の長手(軸)方向と60度の角度をなす方向から振り子方式でエネルギー量2200Jのハンマー衝撃(ハンマー速度36km/h)を与えた。
【0059】
その結果、柱状体(2)のみが逐次圧縮破壊をしただけで、ハンマーは停止した。
【0060】
(比較例1)
実施例2に用いた柱状体(円筒)の一つを自動車車体を模したフレームに固定し、実施例2と同様に、円筒の軸方向に対し60度の方向から2200Jのハンマー衝撃を与えたところ、柱状体はフレームとの固定部付近で剪断破壊により2分し、ハンマーは停止せずに振り抜けた。ハンマーの振り残り角度から計算したエネルギー吸収量はわずか100Jであった。
【0061】
(実施例3)
実施例1において、ハンマー衝撃の振り子と、長尺部材の長手(軸)方向との角度が90度とした他は、実施例1と全く同一のエネルギー吸収装置を用いて、実施例1と同様の試験を行った。
【0062】
その結果は、実施例1とほぼ同じであり、柱状体2のみ逐次圧縮破壊し、ハンマーはエネルギーを全て吸収されて停止した。
【0063】
(実施例4)
実施例1において、長尺部材1を、鋼製パイプ(長さ1000mm、径30mm、厚さ1mm、破断荷重強度91kN)の両端にネジを切ったものとし、柱状体はアルミ(6063合金)製の正六角形断面柱(肉厚1.1mm、高さ120mm、軸方向圧縮破座屈壊荷重20kN)とした以外は、実施例1と全く同様にして、1つの長尺部材と、2対の柱状体と、2対の上面具と、2対の下面具を有するエネルギー吸収装置を作成した。
【0064】
上記衝撃エネルギー吸収機構を有する装置の長尺部材中央から1/3左寄り部に、実施例1に用いたのと同じ衝撃試験機により、長尺部材の長手(軸)方向と45度の角度をなす方向から振り子方式で2200Jのハンマー衝撃(ハンマー速度36km/h)を与えた。
【0065】
その結果、鋼製の長尺部材1が曲げ変形すると同時に、アルミ製の柱状体が上面具と下面具の間で圧縮座屈破壊し、さらに、鋼性長尺部材は曲げ変形から引張り変形によるネッキング変形して、ハンマーが停止した。
【産業上の利用可能性】
【0066】
すなわち、本発明に係るエネルギー吸収装置は、広い角度からの衝撃力を極めて効率よくエネルギー吸収する機構を備えたものであり、安全性と、軽量性と、省スペースが求められる乗用車、トラック、軽四などの自動車や、飛行機や旅客機などの航空機、漁船やフェリーボートなどの船舶、電車、モノレール、ケーブルカーなどの車両等の輸送機器に最も適して用いることができる。さらに、これら輸送機器が衝突・侵入する可能性のある家屋や建造物に使用する衝撃エネルギー吸収装置としても使用が可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の衝撃エネルギー吸収装置の一実施態様に係わる斜視図で、自動車用に用いた態様例である。
【図2】図1の衝撃エネルギー吸収装置の衝突部付近の部分平面図である。
【図3】図1の衝撃エネルギー吸収装置に電柱15が衝突した際の模式図である。
【図4】図1の装置とは異なる実施態様の、本発明の衝撃エネルギー吸収装置の要部斜視図である。
【図5】図1の装置に衝撃が加わった際の、本発明の衝撃エネルギー吸収装置の模式図である。
【図6】本発明の衝撃エネルギー吸収装置における長尺部材と柱状体との横断面図である。
【図7】図6の柱状体とは異なる実施態様の、本発明の衝撃エネルギー吸収装置における長尺部材と柱状体との横断面図である。
【図8】柱状体を2個装着した場合の、本発明の衝撃エネルギー吸収装置の要部斜視図である。
【図9】本発明の衝撃エネルギー吸収装置における長尺部材に端部処理を施した場合の模式図である。
【図10】本発明の衝撃エネルギー吸収装置における長尺部材と上面具または下面具の力の伝達法を示した斜視図である。
【図11】本発明の衝撃エネルギー吸収装置の上面具または下面具の一実施態様を示した斜視図である。
【図12】撃エネルギー吸収装置における柱状体、上面具および下面具の配置例を示した斜視図(参考図)である。
【図13】図12とは異なった態様の、本発明の衝撃エネルギー吸収装置における柱状体、上面具および下面具の配置例を示した斜視図(参考図)である。
【符号の説明】
【0068】
1:長尺部材
2:柱状体
3:上面具
4:下面具
5:衝撃力
6:車体
7:長尺部材の長手方向
8:スリットを有する柱状体
9:中実の柱状体
10:長尺部材端部
11:突起
12:スリット
13:フレーム
14:フロントサイドメンバ
15:電柱(固定されている物体)
16:車体移動方向
17:柱状体2の軸圧縮方向
P:衝突点

Claims (18)

  1. 高強度材料からなる長尺部材(1)が、その長手方向が衝撃力入力方向とは異なる方向に配置されているとともに、該長尺部材(1)の両端部が、所定間隔(L)を隔てて立設された柱状体(2)の上面を覆うような上面具(3)を介して結合されてなる衝撃エネルギー吸収装置であって、前記長尺部材(1)が衝撃力を受けた際の変形により、上面具(3)が移動をするとともに前記柱状体(2)が圧縮または撓み変形をすることにより衝撃エネルギーを吸収する機構を備えたことを特徴とする衝撃エネルギー吸収装置。
  2. 該長尺部材(1)の引張破断荷重が、該柱状体(2)の圧縮破壊荷重の1. 1倍以上30倍以下であり、かつ該上面具(3)の圧縮破壊荷重が、該柱状体(2)の圧縮破壊荷重の1. 1倍以上50倍以下である請求項1に記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  3. 高強度材料からなる長尺部材(1)を実質的に囲むように、該長尺部材(1)の両端部にそれぞれ少なくとも一つの中空または中実の柱状体(2)が配置され、該柱状体(2)の上面と下面を挟み、かつ、該柱状体(2)の上面と下面をそれぞれ覆うように上面具(3)と下面具(4)が配置されている衝撃エネルギー吸収装置であって、前記長尺部材(1)が衝撃力を受けた際の変形により、上面具(3)と下面具(4)が、互いに近接する方向に移動して前記柱状体(2)が圧縮変形することにより衝撃エネルギーを吸収する機構を備えたことを特徴とする衝撃エネルギー吸収装置。
  4. 該長尺部材(1)の引張破断荷重が、該柱状体(2)の圧縮破壊荷重の1.1倍以上30倍以下であり、かつ該上面具(3)の圧縮破壊荷重が、該柱状体(2)の圧縮破壊荷重の1.1倍以上50倍以下である請求項3に記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  5. 該下面具(4)の圧縮破壊荷重が、該柱状体(2)の圧縮破壊荷重の1.1倍以上50倍以下である請求項3に記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  6. 該上面具(3)と該下面具(4)の圧縮破壊荷重が、該長尺部材(1)の引張破断荷重の1.1倍以上20倍以下である請求項3〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  7. 該長尺部材(1)が、ロープ状、管状またはベルト状の部材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  8. 該長尺部材(1)が破断強度1GPa以上の金属または繊維強化プラスチック製である請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  9. 該長尺部材(1)の長さが10cm以上100m以下である請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  10. 該柱状体(2)が、金属または繊維強化プラスチック製の円筒または中実軸である請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  11. 該柱状体(2)にスリットが設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  12. 該柱状体(2)の一部に、軸方向に沿って肉厚が変化している形状が存在する請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  13. 該柱状体(2)が繊維強化プラスチック製であり、かつ、該繊維強化プラスチックの繊維含有量(Vf)が30%以上80%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  14. 請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収装置を搭載してなることを特徴とする輸送機器。
  15. 該上面具(3)が、該長尺部材(1)と一体化されている請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  16. 該柱状体(2)と、該上面具(3)が、一体化されている請求項1〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  17. 該下面具(4)が、該柱状体(2)と一体化されてなる請求項3〜5のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収装置。
  18. 長尺部材(1)が単一の部材からなり、かつ、該長尺部材(1)の両端部 にそれぞれ1個の柱状体(2)を有する請求項3〜5に記載の衝撃エネルギー吸収装置。
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