JP4169303B2 - 単結晶引上げ設備及びその操作方法 - Google Patents

単結晶引上げ設備及びその操作方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単結晶引上げ設備及びその操作方法に関し、より詳細には、単結晶引上げ装置を複数台配設した単結晶引上げ設備であって、主、副2種の真空ポンプを備え、各単結晶引き上げ装置内を減圧真空化するに際し、減圧の態様に応じて該2種の真空ポンプを切り替えて使用できるように構成された単結晶引上げ設備及びその操作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工業においては、半導体デバイス製造のため、リコン単結晶ウエハ等の単結晶ウエハを大量に使用している。これらのウエハ、例えばシリコン単結晶ウエハは、そのほとんどが単結晶引上げ装置を用いた所謂チョクラルスキー法による単結晶インゴットから作製される。
また、最近では、これら単結晶インゴットを大量生産する必要性から、単結晶引上げ装置を多数台まとめて設置した単結晶引上げ設備での生産が一般化している。
【0003】
従来、単結晶引上げ装置は、例えば図2の模式図に示したように、内部にシリコン融液等の単結晶構成物質の融液を貯留する石英坩堝21、該石英坩堝21を支承するカーボン製受器22、及び加熱用発熱体23等を内部に収容した主チャンバーC1 と、その上部に仕切弁AV1 を介して配置され、単結晶引上げ治具24等が収容された上部チャンバーC2 とから構成されている。
【0004】
また前記主チャンバーC1 と上部チャンバーC2 には、それぞれのチャンバー内を減圧真空化するための排気用配管の接続ポートP2 、P1 とArガス等の不活性ガスを導入するためのガス供給配管の接続ポートQ2 、Q1 とが配設されている。
そして、一般に、単結晶の引上げ操作は真空中で実施され、単結晶引き上げ治具24に結晶核となる種結晶を取付ける場合や、引上げられた単結晶の搬出や原料シリコンチップ等を搬入する場合等には、前記不活性ガスを導入してチャンバー内を常圧に戻してから実施される。
従来の単結晶引上げ装置では、図3に示すように、装置内を常圧から真空に減圧する場合、主チャンバーC1 の排気用配管接続ポートP2 からの配管の端末に接続配設された主真空ポンプVP1 を駆動させて系内を減圧真空化する。
【0005】
一方、単結晶引上げ操作中は、ガス供給配管接続ポートQ1 から不活性ガスを少量ずつ供給しながら主真空ポンプVP1 を駆動させて排気し真空状態を維持する。
前記単結晶引き上げ治具24に結晶核となる種結晶を取付ける場合等、主チャンバーC1 を真空状態に保ったまま上部チャンバーC2 を常圧に戻して操作する場合には、前記仕切弁AV1 を閉じ、ポートQ1 から不活性ガスを供給して該上部チャンバーC2 を常圧に戻し、一方主チャンバーC1 はポートQ2 から少量の不活性ガスを供給しながら主真空ポンプVP1 により排気を続行し、主チャンバーC1 内の真空状態を維持する。
そして、上記の常圧に戻した上部チャンバーC2 を再び真空状態に戻す場合には、今度は副真空ポンプVP2 を駆動させて排気し、上記主チャンバーC1 とほぼ同等の真空度に達した時点で前記仕切弁AV1 を開き、同時に弁LV2 を閉じてから副真空ポンプVP2 を停止する。
【0006】
従来の単結晶引上げ設備では、上記のような単結晶引上げ装置と真空ポンプ及び配管等の真空系統諸設備とが一対で複数組併設された態様のものが一般的であった。
このように各単結晶引上げ装置毎に真空系統諸設備を設けた態様の単結晶引上げ設備が一般的であった理由は、設置された単結晶引上げ装置を全て稼動して同時に引き上げ操作を実施する場合、あるいは、装置を逐次的に稼動して操業させる場合、あるいはまた、装置の一部のみ稼動させる場合等、色々な実施の態様があったためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近では、半導体製造コストの低減が強く求められるようになってきており、当然、単結晶引き上げに要するコストの低減も重要な課題となっている。また、最近の単結晶引上げ設備の大規模化傾向に伴い、単結晶引上げ装置を数十台以上設置した設備が一般的になってきている。そのため、多数の主副真空ポンプを設置する必要が生じ、その設置場所を広く必要とすると共に、設備費が嵩むという課題があった。
【0008】
本発明は、単結晶引上げ装置を複数台配設した単結晶引上げ設備において、単結晶引上げ装置の上部チャンバーを排気真空化する副真空ポンプを共用することによって、従来の単結晶引上げ設備に比較して設備コスト及び運転コストが低く、かつスペース効率性に優れた単結晶引上げ設備、及び該設備の操作方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本発明にかかる単結晶引上げ設備は、坩堝を収容する主チャンバーの上部に仕切弁を介して上部チャンバーが設けられた単結晶引上げ装置を複数台配設した単結晶引上げ設備において、各単結晶引上げ装置の主チャンバー、上部チャンバーを減圧するための主、副真空ポンプを具備し、主真空ポンプは、各単結晶引上げ装置毎にその主チャンバーからの配管に接続されて配設されると共に、副真空ポンプは、各装置の上部チャンバーからの各配管を接続集合してなる共用配管に接続設置され、かつ前記上部チャンバー・共用配管間の接続配管と前記主チャンバー・主真空ポンプ間の接続配管との間に連絡配管が配設され、各単結晶引上げ装置において前記副真空ポンプが共用可能に構成されると共に前記各チャンバーの減圧操作に応じて主真空ポンプと副真空ポンプとが切替え可能に構成されていることを特徴としている。
【0010】
ここで、前記各単結晶引上げ装置の上部チャンバー・共用配管間の接続配管と主チャンバー・主真空ポンプ間の接続配管の連絡配管接続部の前後に弁が設けられると共に、前記連絡配管の途中及び前記共用配管の副真空ポンプ接続部の前に弁が設けられていることが望ましい。
また、前記副真空ポンプの排気容量が、前記各単結晶引上げ装置に設けられた主真空ポンプの排気容量より大きく、かつ、その到達真空度が10-3乃至10-4mmHgであり、前記主真空ポンプの到達真空度が10-1至10-2mmHgであることが望ましく、また前記主真空ポンプがメカニカルブースターポンプと水封ポンプの直列組合せであり、前記副真空ポンプがメカニカルブースターポンプとドライポンプの直列組合せであることが望ましい。
【0011】
また、上記目的を達成するためになされた本発明にかかる単結晶引上げ設備の減圧操作方法は、主チャンバーの上部に仕切弁を介して上部チャンバーが設けられた単結晶引上げ装置が複数台配設され、各単結晶引上げ装置を減圧するための主、副真空ポンプを備え、主真空ポンプは、各単結晶引上げ装置毎にその主チャンバーからの排気配管に接続して配設され、副真空ポンプは、各装置の上部チャンバーからの各配管を接続集合してなる共用配管に接続設置され、かつ、上部チャンバー・共用配管間の接続配管と主チャンバー・主真空ポンプ間の接続配管との間に、連絡配管が配設された単結晶引上げ設備の減圧操作方法において、常圧からの排気減圧に際して、主真空ポンプを停止又はアイドリング状態として、副真空ポンプを駆動させて排気し、前記単結晶引上げ装置内が所定の真空度に達した時に、前記副真空ポンプを停止し、主真空ポンプを駆動させて排気し、単結晶引き上げ装置内を所望の真空度に維持することを特徴としている。
【0012】
また、上記目的を達成するためになされた本発明にかかる単結晶引上げ設備の減圧操作方法は、常圧からの排気減圧に際しては、主真空ポンプにより単結晶引上げ装置及び配管内を共用配管と概ね同程度に減圧した後、単結晶引上げ装置及び配管を共用配管と連結し、その後に主真空ポンプは停止又はアイドリング状態として、副真空ポンプを駆動させて排気し、前記単結晶引上げ装置内が所定の真空度に達した時に、前記副真空ポンプを停止し、主真空ポンプを駆動させて排気し、単結晶引き上げ装置内を所望の真空度に維持することを特徴としている。
ここで、前記副真空ポンプ停止時に、共用配管内を減圧状態のままに維持することが望ましい。
【0013】
本発明の単結晶引き上げ設備は、各単結晶引上げ装置を減圧するための主、副2種の真空ポンプを備え、主真空ポンプが、各単結晶引上げ装置毎に、排気配管系に接続して配設されていること、また副真空ポンプが共用配管に接続設置されて共用されること、更に主真空ポンプの排気配管系と副真空ポンプの排気配管系との間に開閉弁を備えた連絡配管が配設されていることに特徴がある。
上記のように副真空ポンプが共用可能な本発明の単結晶引き上げ設備は、従来の単結晶引上げ設備に必要とされた各単結晶引き上げ装置毎の副真空ポンプの設置を省略でき、これに要する設備購入費、設置費等の費用を節約することができる。
更に、本発明の単結晶引上げ設備の特定の排気ライン構成により、該設備の立ち上げ等に際し、比較的大きな排気容量を必要とする各単結晶引上げ装置の常圧からある程度の真空度に達するまでの排気を該共用の副真空ポンプを用いて行うことができるため、各単結晶引上げ装置毎に設置される主真空ポンプの容量を、例えば、単結晶引上げ操作中に必要とされる排気容量程度にまで小型化することができる。
【0014】
また、上記構成により本発明の単結晶引き上げ設備は、従来の設備に比べて著しくその所要スペースを低減することができる。
特に、各単結晶引上げ装置に設置される主真空ポンプとして、メカニカルブースターポンプと水封ポンプを直列に組合せて用い、共用の副真空ポンプとしてメカニカルブースターポンプとドライポンプを直列に組合せて用いた態様のものは、排気操作中における単結晶引上げ装置の主チャンバー内や上部チャンバー内への真空ポンプ油等の油滴の逆拡散を回避することができ、また、停電あるいは瞬間電圧低下等のトラブルが発生した場合でも油の逆流が回避できるため装置内を油汚染することがなく好都合である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図1に基づき説明する。なお、図1は、本発明の単結晶引上げ設備の一実施形態を示した概略図であって、その配管系統を示す図である。
図1に示した単結晶引上げ設備の例では、単結晶引上げ装置1は少なくとも4台(1a、1b、1c、1d)併設され、これら単結晶引き上げ装置1は、それぞれ、従来と同様に内部にシリコン融液等の融液を貯留する石英坩堝、該石英坩堝を支承するカーボン製受器及び加熱用発熱体等(いずれも図示せず)を収容した主チャンバーC1 と、その上部に仕切弁AV1 を介して配置され、単結晶引き上げ治具等(図示せず)が収容された上部チャンバーC2 とから構成されている。
【0016】
前記主チャンバーC1 と上部チャンバーC2 には、それぞれのチャンバー内を減圧真空化するための排気用配管の接続ポートP2 、P1 とArガス等の不活性ガスを導入するためのガス供給配管の接続ポートQ2 、Q1 とが配設されている。前記両チャンバーC1 、C2 のガス供給配管接続ポートQ2 、Q1 には、それぞれ開閉弁を介して不活性ガス貯槽等のガス供給源に通ずる不活性ガス供給配管が接続される(図示せず)。
また、主チャンバーC1 の排気用配管接続ポートP2 には、弁LV1 、連絡配管L3 との接続部(分岐部)LB1 及び弁V1 が、この順序に配設された真空排気用配管L1 が接続され、その下流側端末には主真空ポンプVP1 が接続されている。
また、上部チャンバーC2 の排気用配管接続ポートP1 には、弁LV2 、連絡配管L3 との接続部(分岐部)LB2 及び弁V3 が、この順序に配設された真空排気用配管L2 が接続され、該配管L2 の他方の端末は共用配管10に接続されてい。更に、前記共用配管10には、弁V4 を介して副真空ポンプVP2 が接続されている。
【0017】
前記主真空ポンプVP1 に通ずる真空排気用配管L1 と共用配管10に通ずる真空排気用配管L2 のそれぞれの分岐部(接続部)LB1 ,LB2 には、連絡配管L3 が接続配設され、該連絡配管L3 には途中に弁V2 が設けられている。
【0018】
次に、図1に示した本発明にかかる単結晶引上げ設備を稼動させて、初期状態から所望の単結晶引上げ装置(例えば、単結晶引上げ装置1a)を排気真空化する動作について説明する。
まず、弁V1 、LV2 を閉じて、主真空ポンプVP1 を停止又はアイドリング状態にし、主チャンバーC1 のポートP2 に接続する真空排気用配管L1 の弁LV1 と連絡配管L3 の途中に設けられた弁V2 を開く。そして、副真空ポンプVP2 を起動させると共に共用配管10に接続する真空排気用配管L2 に設けられた弁V3 、該共用配管10の副真空ポンプVP2 の前に設けられた弁V4 をそれぞれ開き、副真空ポンプVP2 により単結晶引き上げ装置1aの系内を排気減圧化する。このとき、仕切弁AV1 は開き、上部チャンバーC2 と主チャンバーC1 とは連通状態にある。
【0019】
このとき、後述するように、共用配管10は減圧状態(50Torr)になされているため、真空ポンプVP2 の起動時における装置内の急激な減圧衝撃を回避するため、また、該ポンプVP2 が異物を吸入するトラブルを回避するため、該主ポンプVP1 を動作して、共用配管10と同程度の真空度にしてから弁V3 の開放を行うのが好ましい。
前記弁V3 、V4 を開く前に、先ず弁V1 を開き、主真空ポンプVP1 を用いて初期排気し、急激な減圧衝撃がない程度に減圧してから前記弁V3 を開く。そして、副真空ポンプVP2 を起動し、続いてV4 を開くようにすることによって、共用配管10の減圧状態による急激な減圧衝撃等を回避することができる。
【0020】
また、前記弁V3 の弁開度制御を行うことによって、前記した共用配管10の減圧状態による急激な減圧衝撃等を回避することもできる。即ち、弁V3 の開度制御を行う場合には、該弁V3 にガス流量制御用弁等を使用して、弁V3 を通過するガス流量を徐々に増やさせる開度制御を行い、副真空ポンプVP2 による急激な減圧衝撃等を回避する。
【0021】
そして、副真空ポンプVP2 によって、該単結晶引上げ装置1a内の真空度、即ち主チャンバーC1 及び上部チャンバーC2 内の真空度を、副真空ポンプVP2 の到達真空度の10-3乃至10-4mmHg程度にし、ここで一旦、チャンバ内に漏れがないかを確認する。すなわちチャンバ内の漏れチェックは排気容量が大きく且つ到達真空度が高い副真空ポンプVP2 によって行われる。またこの副真空ポンプVP2 は排気容量が大きいためチャンバ内の圧力を、前記共通配管10の50Torrから10-3乃至10-4mmHgまで短時間に達することができる。
その後、前記連絡配管L3 の途中の弁V2 を閉じ、副真空ポンプVP2 を停止して、主真空ポンプVP1 を起動させる。ガス供給配管接続ポートQ2 から極少量の不活性ガスを導入し、チャンバ圧力を10-1乃至10-2mmHg程度にした後、主真空ポンプの前の弁V1 を開き、装置内が所定の真空度、例えば10-1乃至10-2mmHgに維持するように排気する。
この副真空ポンプVP2 から主真空ポンプVP1 への切替え後においては、前記上部チャンバーC2 のガス供給配管接続ポートQ1 から極少量の不活性ガスを導入しながら主真空ポンプVP1 を駆動させて所望の真空度に到達させる。この不活性ガスの導入は、装置内に残存する微量の反応性ガスを除去し、系内を完全に不活性化する観点からなされる。
【0022】
一方、前記副真空ポンプVP2 から主真空ポンプVP1 への切替えた後、副真空ポンプVP2 を停止する際に、弁V3 と弁V4 を閉じる。そして、共用配管10の真空度(例えば50Torr程度)を保持する。
このように、共用配管10の真空度(例えば50Torr程度)を保持することは、引き続き別の単結晶引上げ装置1を立ち上げる場合に、あるいは後述する単結晶引上げ工程において引上げ治具に種結晶を取付ける場合に、あるいは単結晶搬出の場合に、主チャンバーC1 を真空状態に保ったまま上部チャンバーC2 を常圧に戻して操作し、操作後再び該上部チャンバーC2 を真空化するのに適している。
即ち、予め共用配管10が所定の真空度に保持されているため、副真空ポンプVP2 再起動時の当初排気範囲が弁V4 の下流側(弁V4 から副真空ポンプVP2 の間)だけと狭くなり、単結晶引上げ装置1の早期立ち上げ及び単結晶引上げ運転のサイクル期間短縮化を図ることができる。
【0023】
単結晶引上げ装置1内が、目的とする真空度に到達し、単結晶の引上げ運転を実施する際は、前記ガス供給配管接続ポートQ1 から系内への不活性ガス導入を続行しながら主真空ポンプVP1 による排気を続け系内を所定の真空度に維持する。
単結晶引上げ運転において、引上げ治具に種結晶を取付ける場合や単結晶搬出の場合等、主チャンバーC1 を真空状態に保ったまま上部チャンバーC2 を常圧に戻す場合には、先ず仕切弁AV1 を閉じて両チャンバーC1 、C2 を隔離して後、前記ガス供給配管接続ポートQ1 から不活性ガスを導入して常圧に戻す。
この時、該隔離された主チャンバーC1 内には、ガス供給配管接続ポートQ2 から不活性ガスを極少量導入しながら主真空ポンプVP1 による排気を続け、該主チャンバーC1 内の真空を維持する。
【0024】
操作が終了して後、再び該上部チャンバーC2 を真空状態に戻す場合には、副真空ポンプVP2 を起動させて、弁LV2 、V3 、V4 を開く。そして、該チャンバーC2 内を前記主チャンバーC1 内の真空度とほぼ等しい真空度に到達したとき仕切弁AV1 を開いて弁LV2 、V3 、V4 を閉じ、前記した手順で副真空ポンプVP2 を停止する。
2番目以降の単結晶引上げ装置の立ち上げに際しては、単結晶引上げ装置1aについて例示した上述の操作手順を用いて順次立ち上げることができる。このとき、前述したように副真空ポンプから主真空ポンプへの切替え時に、共用配管10を真空に保持し、主真空ポンプで初期排気してから副真空ポンプを起動する前記した別手順の操作を採用しても良い。これにより、装置の早期立ち上げ、及び引上げサイクル短縮化を図ることができる。
【0025】
本発明の単結晶引上げ設備に設置される単結晶引上げ装置は、例えば、図2に示したような主チャンバーと上部チャンバー及び仕切弁を備えた、所謂チョクラルスキー法に用いられる単結晶引上げ装置あれば特に限定されるものではなく、従来型の装置を含め任意の装置を用いることができる。
また、本発明の単結晶引上げ設備で用いる主、副真空ポンプに関しては、それらの排気容量は、設置される単結晶引上げ装置の台数、各単結晶引上げ装置の大きさ、各装置の配置レイアウト等、単結晶引上げ設備の規模、態様を勘案して、適宜設定される。
また、主真空ポンプは、各単結晶引上げ装置毎に配設される関係から、その容積に基づいて定められ、通常8インチサイズの単結晶インゴット引上げ装置の場合、5乃至10Nm3 /min程度、12インチサイズの単結晶インゴット引上げ装置の場合、10乃至20Nm3 /min程度のものが用いられる。
【0026】
副真空ポンプは、共用されること及び常圧からの排気にも使用されることから少なくとも主真空ポンプより大きな排気容量のものが用いられる。
副真空ポンプの排気容量は、上記した諸要件に依存してかなり大きく変わるが、例えば、12インチサイズの単結晶インゴット引上げ装置を4台設置した標準レイアウトの単結晶引上げ設備の場合、排気容量15乃至35Nm3 /min程度のものが用いられる。
また、真空ポンプの到達真空度に関しては、副真空ポンプは、10-3乃至10-4mmHgのものを用いることが好ましく、主真空ポンプは副真空ポンプより消費電力を小さくするため到達真空度が低い、通常10-1乃至10-2mmHgのものを用いることが好ましい。
【0027】
更に、排気操作中における単結晶引上げ装置の主チャンバー内や上部チャンバー内への真空ポンプ油等の油滴の逆拡散や停電あるいは瞬間電圧低下等の場合における真空ポンプ油の逆流等の装置内汚染を回避するめ、主、副両真空ポンプにはオイルレスタイプの真空ポンプを使用することが好ましい。特に、主真空ポンプには、メカニカルブースターポンプと水封ポンプを直列に組合せて用い、共用副真空ポンプとしてメカニカルブースターポンプとドライポンプを直列に組合せて用いるのが好ましい。
本発明の単結晶引上げ設備において、例えば不活性ガス供給配管系、不活性ガス貯槽、その他の付帯設備、一般機器、制御システム等は、この種の単結晶引上げ設備で通常使用されている公知のものを用いることができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の単結晶引上げ設備は、上記した特定の構成により、単結晶引上げ装置を多数配設した場合においても、各単結晶引上げ装置を排気真空化する副真空ポンプを共用することができ、しかも、稼動させる単結晶引上げ装置を自在に選択できると共に該稼動装置のみを選択的に排気真空化できる。
また、従来の単結晶引上げ設備に比較して設備コスト及び運転コストが低く、かつ、スペース効率性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単結晶引上げ設備の一実施形態を示した概略図である。
【図2】単結晶引上げ装置の構造を説明するための概略図である。
【図3】従来の単結晶引上げ設備における単結晶引上げ装置の減圧配管系統図である。
【符号の説明】
1 単結晶引上げ装置
1a、1b、1c、1d 単結晶引上げ装置
10 共用配管
21 石英坩堝
22 カーボン製受器
23 加熱用発熱体
24 単結晶引上げ治具
1 主チャンバー
2 上部チャンバー
1 真空排気用配管(主チャンバー・主真空ポンプ間)
2 真空排気用配管(上部チャンバー・共用配管間)
3 連絡配管
LB1 分岐部(接続部)
LB2 分岐部(接続部)
AV1 仕切弁
LV1 、LV2 、V1 、V2 、V3 、V4
1 、P2 接続ポート(排気用配管)
1 、Q2 接続ポート(ガス供給配管)
VP1 主真空ポンプ
VP2 副真空ポンプ

Claims (7)

  1. 坩堝を収容する主チャンバーの上部に仕切弁を介して上部チャンバーが設けられた単結晶引上げ装置を複数台配設した単結晶引上げ設備において、
    各単結晶引上げ装置の主チャンバー、上部チャンバーを減圧するための主、副真空ポンプを具備し、主真空ポンプは、各単結晶引上げ装置毎にその主チャンバーからの配管に接続されて配設されると共に、副真空ポンプは、各装置の上部チャンバーからの各配管を接続集合してなる共用配管に接続設置され、かつ前記上部チャンバー・共用配管間の接続配管と前記主チャンバー・主真空ポンプ間の接続配管との間に連絡配管が配設され、各単結晶引上げ装置において前記副真空ポンプが共用可能に構成されると共に前記各チャンバーの減圧操作に応じて主真空ポンプと副真空ポンプとが切替え可能に構成されていることを特徴とする単結晶引上げ設備。
  2. 前記各単結晶引上げ装置の上部チャンバー・共用配管間の接続配管と主チャンバー・主真空ポンプ間の接続配管の連絡配管接続部の前後に弁が設けられると共に、前記連絡配管の途中及び前記共用配管の副真空ポンプ接続部の前に弁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載された単結晶引上げ設備。
  3. 前記副真空ポンプの排気容量が、前記各単結晶引上げ装置に設けられた主真空ポンプの排気容量より大きく、かつ、その到達真空度が10-3乃至10-4mmHgであり、前記主真空ポンプの到達真空度が10-1乃至10-2mmHgであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された単結晶引上げ設備。
  4. 前記主真空ポンプがメカニカルブースターポンプと水封ポンプの直列組合せであり、前記副真空ポンプがメカニカルブースターポンプとドライポンプの直列組合せであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された単結晶引上げ設備。
  5. 主チャンバーの上部に仕切弁を介して上部チャンバーが設けられた単結晶引上げ装置が複数台配設され、各単結晶引上げ装置を減圧するための主、副真空ポンプを備え、主真空ポンプは、各単結晶引上げ装置毎にその主チャンバーからの排気配管に接続して配設され、副真空ポンプは、各装置の上部チャンバーからの各配管を接続集合してなる共用配管に接続設置され、かつ、上部チャンバー・共用配管間の接続配管と主チャンバー・主真空ポンプ間の接続配管との間に、連絡配管が配設された単結晶引上げ設備の操作方法において、
    常圧からの排気減圧に際して、主真空ポンプを停止又はアイドリング状態として、副真空ポンプを駆動させて排気し、
    前記単結晶引上げ装置内が所定の真空度に達した時に、前記副真空ポンプを停止し、主真空ポンプを駆動させて排気し、単結晶引き上げ装置内を所望の真空度に維持することを特徴とする単結晶引上げ設備の操作方法。
  6. 主チャンバーの上部に仕切弁を介して上部チャンバーが設けられた単結晶引上げ装置が複数台配設され、各単結晶引上げ装置を減圧するための主、副真空ポンプを備え、主真空ポンプは、各単結晶引上げ装置毎にその主チャンバーからの排気配管に接続して配設され、副真空ポンプは、各装置の上部チャンバーからの各配管を接続集合してなる共用配管に接続設置され、かつ、上部チャンバー・共用配管間の接続配管と主チャンバー・主真空ポンプ間の接続配管との間に、連絡配管が配設された単結晶引上げ設備の操作方法において、
    常圧からの排気減圧に際しては、主真空ポンプにより単結晶引上げ装置及び配管内を共用配管と概ね同程度に減圧した後、単結晶引上げ装置及び配管を共用配管と連結し、その後に主真空ポンプは停止又はアイドリング状態として、副真空ポンプを駆動させて排気し、
    前記単結晶引上げ装置内が所定の真空度に達した時に、前記副真空ポンプを停止し、主真空ポンプを駆動させて排気し、単結晶引き上げ装置内を所望の真空度に維持することを特徴とする単結晶引上げ設備の操作方法。
  7. 前記副真空ポンプ停止時に、共用配管内を減圧状態のままに維持することを特徴とする請求項5または請求項6に記載された単結晶引上げ設備の操作方法。
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