JP4168870B2 - プレニルアルコールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞を培養し、得られた培養物からプレニルアルコールを回収するプレニルアルコールの製造方法に関する。
プレニルアルコールは、ピルビン酸よりアセチル−CoAとメバロン酸を経るメバロン酸経路と、ピルビン酸よりグリセルアルデヒド三リン酸を経る非メバロン酸経路とによって合成される。ファルネソールやゲラニルゲラニオール等のプレニルアルコールは、香料として用いられる精油中の芳香物質として知られるが、薬理作用物質として有用な種々のテルペノイドの他、トコフェノール、カロチノイドをはじめとするビタミン類の合成出発物質としてもまた重要な物質である。
従来、プレニルアルコールの生産性を向上させる試みとしては、上述した代謝経路の酵素を強化したり、変異導入して酵素の特異性を改変するといった手法が取られてきた。例えば、特許文献1及び2には、スクアレン合成酵素活性を低下させ、プレニルアルコールを製造する方法が記載されている。この方法は、生物の細胞膜に多く含まれるステロール類がスクアレンから合成されるため、このスクアレン合成活性を阻害剤、遺伝子破壊等を利用して低下させることによりプレニルアルコールの生産が増加することに基づくものである。しかし、細胞内に蓄積した過剰のプレニル二リン酸類はプレニルアルコール合成以外にプレニルタンパク、ドリコール合成等の原料として使われるため必ずしも効率的にプレニルアルコールを製造できるものではなかった。
また、特許文献3には、カウレン合成酵素阻害剤を含む培地でジベレリン生産菌を培養しプレニルアルコールを製造方法が記載されている。特許文献4には、HMG−CoA還元酵素遺伝子、FPP合成酵素遺伝子若しくはIPPΔ−イソメラーゼ遺伝子を酵母に導入し、プレニルアルコールを製造する方法が記載されている。さらに特許文献5には、培養液に油状物質を添加して微生物のプレニルアルコール生産を促進する方法が記載されている。
これらの方法は、生産効率に優れたプレニルアルコールの製造方法として大いに期待できるが、工業規模でプレニルアルコールを製造するためにはさらなる改善が望まれる。
すなわち、プレニルアルコールの生産性を向上させるため、より簡易に且つ、十分な生産効率を達成できるプレニルアルコールの製造方法が望まれている。
特表2002−519049号公報 特表2002−519397号公報 特開2002−199884号公報 特開2002−199883号公報 特開2002−291494号公報
そこで、本発明は、上述した実状に鑑み、生産効率に優れたプレニルアルコールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、炭素源のプレニルアルコールへの変換効率が上昇しない原因が、プレニルアルコールの原料となるピルビン酸が、アセチル−CoAに変換されると同時にすみやかにTCAサイクルによりCO2に分解されるためであると推定した。そこで、このTCAサイクルにおけるクエン酸合成酵素活性を低下させる条件下で細胞を培養したところ、プレニルアルコールの生産を上昇させることができるという知見を得、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、クエン酸合成酵素活性を低下させる条件下で細胞を培養し、培養物中からプレニルアルコールを回収するプレニルアルコールの製造方法である。
上記プレニルアルコールの製造方法では、複数のクエン酸合成酵素遺伝子のうち、少なくとも1のクエン酸合成酵素遺伝子を除く他のクエン酸合成酵素遺伝子を破壊した細胞を用いることができる。
また上記プレニルアルコールの製造方法では、クエン酸合成酵素遺伝子の発現を低下させることで、クエン酸合成酵素活性を低下させることができる。
さらに上記プレニルアルコールの製造方法では、クエン酸合成酵素遺伝子の翻訳効率を低下させることで、クエン酸合成酵素活性を低下させることができる。
またさらに上記プレニルアルコールの製造方法では、TCAサイクルにおけるクエン酸合成酵素による生成物産生を阻害することで、クエン酸合成酵素活性を低下させることができる。ここで、クエン酸合成酵素による生成物産生の阻害は、クエン酸、2−オキソグルタル酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、オキサロ酢酸、及びピルビン酸からなる群より選択される少なくとも1のTCAサイクルにおける反応に関与する有機酸を添加した培地において菌体又は細胞を培養することにより行うことができる。
また上記プレニルアルコールの製造方法では、クエン酸合成酵素阻害剤を培地に添加することで、クエン酸合成酵素活性を低下させることができる。
一方、上記プレニルアルコールの製造方法では、スクアレン合成酵素阻害剤を培地に添加することで、スクアレン合成酵素活性を低下させてもよい。
本発明に係るプレニルアルコールの製造方法では、菌体又は細胞におけるプレニルアルコールの生産性を向上させることができ、各種の分野で有用なプレニルアルコールを優れた生産性で製造できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るプレニルアルコールの製造方法は、クエン酸合成酵素活性を低下させる条件下で菌体又は細胞を培養することで、当該菌体又は細胞のプレニルアルコール生産能を亢進させ、プレニルアルコールを回収するものである。本発明において、プレニルアルコールとは、ファルネソール、ゲラニルゲラニオール、ネロリドール、リナロール、ゲラニオール及びゲラニルリナロール等を意味する。本発明によれば、これらプレニルアルコールのうち少なくとも1種の生産性を向上することができる。
プレニルアルコールを合成する代謝経路では、図1の右側の経路に示すように、グルコースやエタノール等の炭素源から合成されたアセチル−CoAからメバロン酸を経てイソペンテニル二リン酸(IPP)が合成される。イソペンテニル二リン酸(IPP)は、ペンテニルピロリン酸イソメラーゼによりジメチルアリル二リン酸(DMAPP)に異性化される。また、図1に示すように、1分子のジメチルアリル二リン酸と2分子のイソペンテニル二リン酸とが縮合反応してゲラニル二リン酸(GPP)が合成され、更に1分子のイソペンテニル二リン酸が反応してファルネシル二リン酸(FPP)が合成され、さらにこれに1分子のイソペンテニル二リン酸が反応してゲラニルゲラニル二リン酸(GGPP)が順次合成される。プレニルアルコールであるファルネソール(FOH)とネロリドール(NOH)はファルネシル二リン酸(FPP)から合成され、また、ゲラニルゲラニオール(GGOH)はゲラニルゲラニル二リン酸(GGPP)から合成される。一方、ファルネシル二リン酸(FPP)は、図1の下側に示すように、スクアレン合成酵素によりスクアレンに変換される。スクアレンは、ステロイドの前駆体物質であり、酵母やカビ類においては最終的にエルゴステロールに変換される。
さらに、図1の左側の代謝経路に示すように、培地中の炭素源から合成されたピルビン酸は、ピルビン酸脱水素コンプレックスによりアセチル−CoAになる。TCAサイクルでは、クエン酸合成酵素の作用によりアセチル−CoAとオキサロ酢酸とが縮合されて、クエン酸が合成される。その後、クエン酸は、種々の酵素反応によって、cis−アコニット酸、イソクエン酸、2−オキソグルタル酸、スクシニル−CoA、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、オキサロ酢酸に変換され、エネルギー(ATP)が生成される。
なお、図1並びに以下の説明において、各化合物を以下のように略記する場合もある。
ゲラニルゲラニオール(geranylgeraniol;GGOH)
ゲラニルゲラニル二リン酸(geranylgeranyl diphosphate;GGPP)
ファルネシル二リン酸(farnesyl diphosphate;FPP)
イソペンテニル二リン酸(isopentenyl diphosphate;IPP)
ジメチルアリル二リン酸(dimethylallyl diphosphate;DMAPP)
ファルネソール(farnesol;FOH)
ネロリドール(nerolidol;NOH)
本方法においては、クエン酸合成酵素活性を低下させる条件下で菌体又は細胞を培養する。ここでクエン酸合成酵素活性を低下させる方法としては、
(1)クエン酸合成酵素欠損株を用いる
(2)クエン酸合成酵素遺伝子の転写を抑制する
(3)クエン酸合成酵素遺伝子の翻訳を抑制する
(4)TCAサイクルにおけるクエン酸合成酵素による生成物産生を阻害する
(5)クエン酸合成酵素阻害剤を培地に添加する
方法が挙げられる。
(1)クエン酸合成酵素欠損株を用いる方法
本発明において、クエン酸合成酵素欠損株とは、生物によっては複数のクエン酸合成酵素遺伝子を有するが、これらのうち少なくとも1のクエン酸合成酵素遺伝子を除く他のクエン酸合成酵素遺伝子を破壊した菌株を意味する。例えば、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)は、本来的に、CIT1、CIT2及びCIT3と呼ばれる3つのクエン酸合成酵素遺伝子を有している。従って、例えば、クエン酸合成酵素欠損株としては、これらCIT1、CIT2及びCIT3のうち1つのみを破壊したサッカロミセス・セレビシエ、並びにCIT1、CIT2及びCIT3のうち任意の組合せの遺伝子を破壊したサッカロミセス・セレビシエを挙げることができる。なお、CIT1を欠損したサッカロミセス・セレビシエはATCC4005376として、CIT2を欠損したサッカロミセス・セレビシエはATCC4003485として、CIT3を欠損したサッカロミセス・セレビシエはATCC4002828としてAmerican Type Culture Collectionに寄託されている。
クエン酸合成酵素欠損株としては、既存の菌株を用いても良いし、野生型の菌株に対して新たに変異(例えば部位特異的変異)を導入して作出したものを用いてもよい。クエン酸合成酵素遺伝子に変異を導入する手法は当技術分野で周知であり、特に限定されるものではない。
クエン酸合成酵素欠損株は、後述するように、通常の培地を用いて培養することができる。
(2)クエン酸合成酵素遺伝子の転写を抑制する方法
クエン酸合成酵素遺伝子の転写を抑制する方法としては、対象となる菌株又は細胞におけるクエン酸合成酵素遺伝子の転写プロモーター領域を転写抑制型プロモーターで置換してなる変異型菌株又は細胞を調製し、当該変異型細胞を転写抑制条件で培養する方法が挙げられる。具体的には、転写抑制型プロモーターとして、GAL1遺伝子の転写プロモーターを使用することができ、この場合、グルコース含有培地で培養することで転写抑制条件とすることができる。
また、クエン酸合成酵素遺伝子の転写を抑制する方法としては、菌体又は細胞におけるクエン酸合成酵素遺伝子の転写に関わる領域に転写抑制活性のある塩基配列を挿入してなる変異型菌株又は細胞を調製し、当該菌体又は細胞を培養しても良い。
さらに、本発明においては、クエン酸合成酵素遺伝子の転写の抑制には、クエン酸合成酵素遺伝子の転写位置又は転写時期を改変することも含む。例えば、遺伝子の転写位置を改変するには、通常25塩基対離れている転写開始点からTATAボックスまでの距離を変更する。この変更は、TATAボックスの配列TATAAATの塩基の欠失又はT若しくはAの挿入などにより行うことができる。また例えば、遺伝子の転写時期を改変するには、時期特異的に発現するプロモーターを使用することができる。例えば培養後期に転写活性を高めるためには、酢酸の分解に関与しているACS1遺伝子のプロモーター、エタノール分解に関与しているALD2及びALD4遺伝子のプロモーターに置換することが考えられる。一方、培養初期に強く発現するプロモーターとしては、TH12遺伝子のプロモーター、ADE1遺伝子のプロモーターを挙げることができる。これにより、菌体若しくは細胞におけるプレニルアルコール産生部位のみにおいて、及び/又は、菌体若しくは細胞をある程度増殖させた培養中後期において、クエン酸合成酵素遺伝子の転写を抑制することが可能となる。このようにクエン酸合成酵素の発現位置又は時期を改変することは、TCAサイクルの反応が特に重要な菌体又は細胞において有用である。
(3)クエン酸合成酵素遺伝子の翻訳を抑制する方法
また、クエン酸合成酵素遺伝子の翻訳を抑制する方法としては、いわゆるアンチセンスRNAを用いる方法が挙げられる。すなわち、クエン酸合成酵素遺伝子のmRNAに対するアンチセンスRNAを転写する遺伝子を、菌体又は細胞のゲノムに組み込み、当該アンチセンスRNAを過剰発現させることで、クエン酸合成酵素遺伝子のmRNAの翻訳が抑制される。アンチセンスRNAに関する技術は、細菌である大腸菌だけでなく高等生物、例えば哺乳動物(マウス)、昆虫(線虫(Drosophila melanogaster))や被子植物(トマト)を宿主とした場合でも知られている(Mizuno et al.(1984)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81,1966−1970;Aiba et al.(1987)J.Bacteriol,169,3007−3012;Green et al.(1986)Annu.Rev.Biochem.,55,569−597;Harland et al.(1985)J.Cell.Biol.,101,1094−1099;Coleman et al.(1984)Cell,37,429−36;Han et al.(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,88,4313−4317;Hackett et al.(2000)Plant Physiol.,124,1079−86)。
また、クエン酸合成酵素遺伝子の翻訳を抑制するために、RNA干渉(RNA interference)を利用することも可能である。具体的には、標的とするクエン酸合成酵素遺伝子の塩基配列に相同的な二本鎖RNAを菌体又は細胞内に導入すると、内在性のクエン酸合成酵素遺伝子のmRNAが分解されて、結果としてその菌体又は細胞でのクエン酸合成酵素遺伝子発現が特異的に抑制されることとなる。この手法は、最初に線虫で報告され、その後ショウジョウバエ(C.elegans)、植物、哺乳動物細胞などにおいても確認されている(Hannon,GJ.,Nature(2002)418,244−251(review);特表2002−516062号公報;特表平8−506734号公報)。
(4)TCAサイクルにおけるクエン酸合成酵素による生成物産生の阻害方法
また、TCAサイクルにおけるクエン酸合成酵素による生成物産生を阻害する方法としては、TCAサイクルにおける反応に関与する有機酸(以下、「TCAサイクル有機酸」ともいう)を培地中に添加し、菌体又は細胞を培養する方法が挙げられる。TCAサイクル有機酸としては、例えば、クエン酸、2−オキソグルタル酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、オキサロ酢酸、ピルビン酸などが挙げられ、特にクエン酸が好ましい。
本発明においては、これらのTCAサイクル有機酸のうち少なくとも1種を培地中に添加する。添加濃度は、例えばクエン酸、2−オキソグルタル酸、又はコハク酸の場合には、1mM以上であれば特に限定されないが、好ましくは20mM〜60mM程度である。また、例えばフマル酸、リンゴ酸、オキサロ酢酸、又はピルビン酸の場合には、1mM以上であれば特に限定されないが、好ましくは50〜100mM程度である。
上記TCAサイクル有機酸は、菌体又は細胞の培養開始時に添加してもよいし、培養経過を観察しながら培養中に添加してもよい。培養開始時に添加した場合には、有機酸により酵母の生育が阻害されるため、添加濃度を10mM以下にすることが望ましい。
菌体又は細胞の培地中にTCAサイクル有機酸が添加された結果、TCAサイクルにおける反応に該有機酸が利用されることとなり、クエン酸合成酵素による生成物産生が阻害され、クエン酸合成酵素活性が低下する。
(5)クエン酸合成酵素阻害剤を培地に添加する方法
クエン酸合成酵素阻害剤としては、例えば、カルボキシメチル−CoA(Eur.J.Biochem.,120,155−160,1981)、フルオロアセチル−CoA(J.Biol.Chem.,217,213−224,1955)、パルミトイル−CoA(Biochim.Biophys.Acta.106,445−455,1965)、S−ヘプタデシル−CoA(Liebigs Ann.Chem.,828−841,1981)を挙げることができる。
これらクエン酸合成酵素阻害剤は、菌体又は細胞を培養する培地に単独で添加しても良いし、複数を組み合わせて添加しても良い。クエン酸合成酵素阻害剤の添加量は、特に限定されないが、1mM程度で十分であると考えられる。
また、本方法では、クエン酸合成酵素阻害剤を、菌体又は細胞を培養する培地に予め添加していても良いし、菌体又は細胞の培養途中に培地に添加してもよい。特に細胞の種類によっては、クエン酸合成酵素阻害剤によって生育阻害が生ずる場合もあり、この場合には、細胞が十分に生育(増殖)した後、クエン酸合成酵素阻害剤を培地に添加することが好ましい。
上記(1)〜(5)の方法において、使用可能な菌体又は細胞は、プレニルアルコールを生合成する代謝経路と、TCAサイクル代謝系とを併せ持つ菌体又は細胞であれば特に限定されない。例えば、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、デドリオマイセス・バンリイアエ(Debaryomyces vanrijiae)、ウィリオプシス・サツルナス(Williopsis saturnus)、キャンディダ・ガラブラータ(Candida glabrata)などが挙げられる。
上記菌体又は細胞を培養するための培地は、特に限定されるものではなく、上述した菌体又は細胞の種類に応じて適宜選択することができる。例えば細胞としてサッカロミセス・セレビシエを使用する場合には、グルコース及び大豆油を添加したYM培地を使用することができる。
また、培地中には、エタノールを添加することが好ましい。エタノールを添加した培地によれば、プレニルアルコールの生産効率が向上することとなる。
さらに、培地にテルペノイド、油脂、界面活性剤等を添加したり、培地中の窒素源や炭素源濃度を高くすることで、プレニルアルコールの生産効率をさらに高めることもできる。これらの添加剤としては以下のものを例示できる。
テルペノイド:スクアレン、トコフェロール、IPP、DMAPP
油脂:大豆油、魚油、アーモンド油、オリーブ油
界面活性剤:タージトール、トリトンX−305、スパン85、アデカノールLG−109(旭電化製)、アデカノールLG−294(旭電化製)、アデカノールLG−295S(旭電化製)、アデカノールLG−297(旭電化製)、アデカノールB−3009A(旭電化製)、アデカプロニックL−61(旭電化製)
テルペノイド濃度は0.01%(w/v)以上、好ましくは1〜3%(w/v)であり、油脂濃度は0.01%(w/v)以上、好ましくは1〜3%(w/v)であり、界面活性剤濃度は0.005〜1%(w/v)、好ましくは0.05〜0.5%(w/v)である。
また、培地は、エタノール及び/又は脂質を含有するものであってもよい。エタノールは、好ましくは0.1〜10%、より好ましくは0.5〜5%、最も好ましくは1〜3%の濃度で含有する。脂質としては、例えばパルミチン酸を挙げることができ、培地中に、例えば0.1〜5%の濃度で含有する。
またさらに本方法においては、菌体又は細胞を、スクアレン合成酵素活性を低下させた条件下で培養してもよい。スクアレン合成酵素活性を低下させると、ファルネシル二リン酸を基質としたスクアレンの合成が阻害され、結果としてプレニルアルコールの生産が促進される。スクアレン合成酵素活性を低下させる条件としては、上述したクエン酸合成酵素活性を低下させる場合と同様な方法を使用することができる。すなわち、スクアレン合成酵素活性を低下させる条件下としては、スクアレン合成酵素遺伝子の転写を抑制する方法、スクアレン合成酵素遺伝子の翻訳を抑制する方法、またさらにはスクアレン合成酵素阻害剤を培地に添加する方法が挙げられる。
また、スクアレン合成酵素遺伝子の転写を抑制する方法及びスクアレン合成酵素遺伝子の翻訳を抑制する方法については、WO02/053747号パンフレットに開示されている方法を、菌体又は細胞に適用することができる。
スクアレン合成酵素阻害剤としては、例えば、SQAD(特表平8−508245号公報)、BSM−187745(Toxi.Appl.Pharm.145,91−98(1987))、ER−27856(J.lipid.Res.44,128−135(2002))等の合成品の他、カビ類が生産するzaragozic acid(Nat.Prod.Rep.11,279−302(1994))を挙げることができる。スクアレン合成酵素阻害剤としてSQADを使用した場合、SQADの添加量は、菌体又は細胞を培養する培地中に5〜200mg/Lとすることが好ましい。
一方、スクアレン合成酵素活性を低下させることによって、ファルネシル二リン酸を基質としたスクアレンの合成が阻害されることとになる。スクアレン合成酵素活性を低下させた場合、細胞においてエルゴステロール生合成が抑制されるため、エルゴステロールを含む培地を用いるか、培地に必要量のエルゴステロールを添加することが好ましい。エルゴステロールを含む培地を用いるか、エルゴステロールを培地に追添加することによって、エルゴステロール生合成阻害による細胞の生育阻害等を防止することができる。スクアレン合成酵素阻害剤としてSQADを用いた場合、エルゴステロールの添加量は、1〜100mg/Lとすることが好ましい。
菌体又は細胞を培養する条件は、特に限定されるものではなく、使用する菌体又は細胞の種類、及び使用する培地などに応じて適宜設定することができる。例えば、細胞としてサッカロミセス・セレビシエを使用し、培地としてグルコース及び大豆油を添加したYM培地を使用する場合には、約20〜40℃、好ましくは30℃にて、約12時間〜14日、好ましくは4日間培養する。
以上のように、クエン酸合成酵素活性を低下させた条件下で菌体又は細胞を培養することによって、得られる培養物からプレニルアルコールを優れた生産性で採取することができる。「培養物」とは、培養上清のほか、培養細胞若しくは培養菌体自体又は細胞若しくは菌体の破砕物のいずれをも意味するものである。
本方法においては、プレニルアルコールを高収率で生産することができる。なお、プレニルアルコールを大量培養するには、ジャーファーメンター培養装置等を用いることもできる。培養後、プレニルアルコールが菌体内又は細胞内に生産される場合には、ホモジナイザー処理などを施して菌体又は細胞を破砕することによりプレニルアルコールを採取する。また、細胞を破砕せずに有機溶媒等で直接抽出してもよい。あるいは、プレニルアルコールが菌体外又は細胞外に生産される場合には、培養液をそのまま使用するか、遠心分離等により菌体又は細胞を除去する。その後、有機溶媒による抽出等により前記培養物中からプレニルアルコールを採取し、必要に応じてさらに各種クロマトグラフィー等を用いて単離精製することができる。
図1に示した代謝経路から判るように、プレニルアルコールは、アセチル−CoAを原料として合成される(図1右側)。また、TCAサイクルにおいてもアセチル−CoAが利用され、クエン酸合成酵素(CIT1、CIT2、CIT3)は、培地中の炭素源から合成されたアセチル−CoAを基質として作用してクエン酸を合成する(図1左側)。したがって、上述したようにクエン酸合成酵素活性を低下させた場合、TCAサイクルにおけるアセチル−CoAの消費が抑えられ、アセチル−CoAアセチルトランスフェラーゼの作用によりアセチル−CoAからアセトアセチル−CoAとなる反応がより強く進行することとなる。また、例えば、サッカロミセス・セレビシエのようにアルコール発酵を行う酵母では、ピルビン酸デカルボキシラーゼによりピルビン酸がエタノールになり、更に酢酸を経てアセチル−CoAになる反応も強く進行することとなる。その結果、アセチル−CoAからのプレニルアルコールの生合成が強く進行し、プレニルアルコールの生産効率が向上することとなる。
一般に、アミノ酸を始めとする生育上極めて重要な一次代謝産物では、当該産物の合成反応に直接関与する遺伝子を強化又は抑制することによって、当該産物の生産性を向上させる試みが行われ成果を出している。しかしながら、プレニルアルコール等の二次代謝産物においては、その合成経路の強化又は抑制を行っても、原料物質が一次代謝産物等の合成に消費されることが多く、生産性を向上させることが困難である。すなわち、単にアセチル−CoAの生産を亢進しても、プレニルアルコールの生合成が強化される蓋然性は低いといえる。
さらに、アセチル−CoAは、脂肪酸合成代謝経路を始めとして様々な物質代謝経路に関与している。したがって、アセチル−CoAが関与する物質代謝経路のうち、如何なる経路を強化又は抑制すれば、プレニルアルコールの生産性を向上できるのかは全く予測ができない。
本発明においては、アセチル−CoAが関与する様々な代謝経路の中で、特にTCAサイクルにおけるクエン酸合成酵素活性を低下させ、アセチル−CoAの生産を亢進することで、プレニルアルコールの生産性を向上させることができる。
以下、実施例を用いて本発明に係るプレニルアルコールの製造方法をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕クエン酸合成酵素遺伝子欠損株のプレニルアルコール産生
本実施例においては、クエン酸合成酵素遺伝子欠損株を用いて、それらのプレニルアルコール産生能について試験した。クエン酸合成酵素遺伝子欠損株としては、サッカロミセス・セレビシエにおいてクエン酸合成酵素遺伝子(CIT1、CIT2、CIT3)が破壊されたCIT1欠損株(ATCC4005376)、CIT2欠損株(ATCC4003485)及びCIT3欠損株(ATCC4002828)を使用した。また、対照として、サッカロミセス・セレビシエの野生株ATCC201388を使用した。
上記CIT1欠損株、CIT2欠損株及びCIT3欠損株、並びに野生株を、4mg/Lエルゴステロール、6%グルコース、1%大豆油、0.1%アデカノールLG109(旭電化社製)、20mg/Lスクアレン合成阻害剤SQAD(特表平8−508245号公報参照)を含む2mlのYM培地(Difco社製)において30℃にて4日間培養した。また、クエン酸合成酵素欠損の効果を調べるために、10〜60mMのクエン酸ナトリウムを添加した。培養終了後、培養液2mlを採取し、これにメタノール1.2ml及びペンタン2mlを添加した。その後、培養液を十分に攪拌し、ペンタン相を成分分析に供した。成分分析は、以下の条件で行った。分析装置は、ヒューレットパッカード社製HP6890/5973 GC/MSシステムを用いた。
インレット温度:250℃
ディテクター温度:260℃
MSゾーン温度
MS Quad:150℃
MS Source:230℃
スキャンパラメーター
Low Mass:35
High Mass:200
Threshold:40
インジェクションパラメーター
モード:自動インジェクション
サンプル量:2μl
洗浄回数:メタノールで3回、ヘキサンで2回
スプリット比:1:20
カラム:ヒューレットパッカード社製HP−5MS(0.25mm×30M、フィルム厚0.25μm)
キャリアーガス:1ヘリウム1.0ml/min
ソルベントディレイ:2min
オ一ブン昇温条件:l15℃、1.5分保持→70/分で250℃まで昇温、2分保持→70/分で300℃まで昇温、7分保持
ポストタイム:0
内部標準:1−ウンデカノール/エタノール溶液(1μl/ml)を各バイアルに10μ1添加
注入口ライナー:スプリット/スプリットレス ライナー
解析:TICを取り込んだ後、69マスをセレクションし1ウンデカノール(RT=3.39min)、ネロリドール(RT=3.86min)、ファルネソール(RT=4.23min)、ゲラニルゲラニオ一ル(RT=5.78min)のピーク面積を積分した。内部標準のウンデカノールに対するピーク面積比より定量。
また、培養終了後、菌数を測定した。培養液100μlを生理食塩水で1〜20倍に希釈し、血球計(林理化学)で細胞数を計測した。0.06mm四方(最少グリット9つ分)の菌数を4平均し、以下の式から培養液1L当りの菌数を算出した。
菌数(109/培地1l)=0.444×(0.06mm四方の菌体数)×希釈倍率
各菌株について、培養物の成分分析の結果及び菌数測定の結果を表1に示す。
Figure 0004168870
表1から判るように、サッカロミセス・セレビシエにおいて、CIT1、CIT2又はCIT3のいずれかを欠損させることにより、ファルネソール(FOH)、ゲラニルゲラニオール(GGOH)の各プレニルアルコール、及びスクアレン(SQ)の生産が上昇していた。
一方、20mM以上のクエン酸を添加した場合には、野生株とクエン酸合成酵素欠損株とのプレニルアルコール生産量の差は小さくなった。このことは、クエン酸を添加することにより、クエン酸合成酵素の生成物阻害が生じ、クエン酸合成酵素を欠損させた場合と同様の効果が得られたものと考えられる。
以上のように、クエン酸合成酵素の欠損株を培養するか、又は生成物のクエン酸を添加した培地で野生株を培養することによりプレニルアルコールの生産効率を向上させることができる。
〔実施例2〕TCAサイクルにおけるクエン酸合成酵素の生成物産生の阻害
本実施例においては、TCAサイクルにおける反応に関与する有機酸(TCAサイクル有機酸)を培養開始時又は培養中に培地に添加してサッカロミセス・セレビシエを培養した場合のプレニルアルコールの生産量について試験した。
(1)培養開始時にTCAサイクル有機酸を添加した場合
最初に、培地を、20mg/Lエルゴステロールを含む2mlのYM培地(Difco社製)に、水酸化ナトリウムでpH6.5に調整した0.01%の有機酸(ピルビン酸、クエン酸、2−オキソグルタル酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸又はオキサロ酢酸)を添加して調製した。この培地において、サッカロミセス・セレビシエATCC64031株(スクアレン合成酵素遺伝子erg9が欠失した変異酵母)を28℃にて4日間試験管培養した。培養後、培養液2mlにメタノール1.2ml及びペンタン2mlを添加して十分に撹拌し、ペンタン相を実施例1と同様にGC/MSで分析した。
各実験区について、培養物の成分分析の結果を表2に示す。表2中、「SUP」とは培地上清を表し、「PPT」とは菌体破砕物を表し、また「NOH」「FOH」及び「GGOH」はそれぞれ「ネロリドール」「ファルネソール」及び「ゲラニルゲラニオール」であり、プレニルアルコールである。「SQ」は「スクアレン」である。さらにOD600nmは、細胞濃度(濁度)を調べるために測定した。
Figure 0004168870
表2に示されるように、0.01%の有機酸の添加によって、ファルネソール(FOH)生産が、上清(SUP)については1.3〜2.1倍、また菌体破砕物(PPT)については1.6〜2.3倍増加することがわかった。
(2)培養中にTCAサイクル有機酸を添加した場合
次に、20mg/Lエルゴステロール、終濃度6%グルコース、終濃度1%大豆油を含むYM培地を用いてサッカロミセス・セレビシエATCC64031株を培養し、その培養2日目に0.01〜3%の各有機酸を添加して4日間培養を行った。上記と同様に、各実験区について培養物の成分分析を行った。その結果を表3に示す。
Figure 0004168870
表3から、培養途中にTCAサイクル有機酸を添加した場合であってもファルネソール(FOH)の生産効率が向上したことがわかる。0.01%リンゴ酸添加が最大のFOH生産促進効果を示し、FOH生産が2.5倍上昇した。またこの際、微量ではあるが生成されるネロリドール(NOH)、ゲラニルゲラニオール(GGOH)及びスクアレン(SQ)も同様に増加していた(約1.7〜2.5倍)。
本実施例から、TCAサイクルにおける反応に関与する有機酸を添加することによって、プレニルアルコールの生産効率が向上するものと考えられる。これは、TCAサイクルが、クエン酸合成酵素による生成物産生によらなくても反応を促進することが可能となり、その結果としてクエン酸合成酵素による生成物産生が阻害されたことに起因する。
以上、詳細に説明したように、本発明に係るプレニルアルコールの製造方法では、細胞におけるプレニルアルコールの生産性を向上させることができ、各種の分野で有用なプレニルアルコールを優れた生産性で製造できる。
細胞におけるプレニルアルコール生合成経路を模式的に示す図である。

Claims (8)

  1. クエン酸合成酵素活性を低下させる条件下で酵母を培養し、
    培養物中からプレニルアルコールを回収する
    プレニルアルコールの製造方法。
  2. 上記酵母は、複数のクエン酸合成酵素遺伝子のうち、少なくとも1のクエン酸合成酵素遺伝子を除く他のクエン酸合成酵素遺伝子を破壊した株であることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  3. クエン酸合成酵素遺伝子の発現を低下させることで、クエン酸合成酵素活性を低下させることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  4. クエン酸合成酵素遺伝子の翻訳効率を低下させることで、クエン酸合成酵素活性を低下させることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  5. TCAサイクルにおけるクエン酸合成酵素による生成物産生を阻害することで、クエン酸合成酵素活性を低下させることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  6. クエン酸合成酵素による生成物産生の阻害を、クエン酸、2−オキソグルタル酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、オキサロ酢酸、及びピルビン酸からなる群より選択される少なくとも1のTCAサイクルにおける反応に関与する有機酸を添加した培地において上記酵母を培養することにより行う請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  7. クエン酸合成酵素阻害剤を培地に添加することで、クエン酸合成酵素活性を低下させることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  8. スクアレン合成酵素阻害剤を培地に添加することで、スクアレン合成酵素活性を低下させることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
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