JP2005073550A - プレニルアルコールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生産効率に優れたプレニルアルコールの製造方法の提供。
【解決手段】 プレニル化酵素活性を低下させる条件下で細胞を培養し、培養物中からプレニルアルコールを回収することを特徴とするプレニルアルコールの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、細胞を培養し、得られた培養物からプレニルアルコールを回収するプレニルアルコールの製造方法に関する。また本発明は、細胞を培養し、得られた培養物からスクアレンを回収するスクアレンの製造方法に関する。
プレニルアルコールは、ピルビン酸よりアセチル−CoAとメバロン酸を経るメバロン酸経路と、ピルビン酸よりグリセルアルデヒド三リン酸を経る非メバロン酸経路とによって合成される。ファルネソールやゲラニルゲラニオール等のプレニルアルコールは、香料として用いられる精油中の芳香物質として知られるが、薬理作用物質として有用な種々のテルペノイドの他、トコフェノール、カロチノイドをはじめとするビタミン類の合成出発物質としてもまた重要な物質である。
従来、プレニルアルコールの生産性を向上させる試みとしては、上述した代謝経路の酵素を強化したり、変異導入して酵素の特異性を改変するといった手法が取られてきた。例えば、特許文献1及び2には、スクアレン合成酵素活性を低下させ、プレニルアルコールを製造する方法が記載されている。この方法は、生物の細胞膜に多く含まれるステロール類がスクアレンから合成されるため、このスクアレン合成活性を阻害剤、遺伝子破壊等を利用して低下させることによりプレニルアルコールの生産が増加することに基づくものである。しかし、細胞内に蓄積した過剰のプレニル二リン酸類はプレニルアルコール合成以外にプレニル化タンパク、ドリコール合成等の原料として使われるため必ずしも効率的にプレニルアルコールを製造できるものではなかった。
また、特許文献3には、カウレン合成酵素阻害剤を含む培地でジベレリン生産菌を培養しプレニルアルコールを製造方法が記載されている。特許文献4には、HMG−CoA還元酵素遺伝子、FPP合成酵素遺伝子若しくはIPPΔ−イソメラーゼ遺伝子を酵母に導入し、プレニルアルコールを製造する方法が記載されている。さらに特許文献5には、培養液に油状物質を添加して微生物のプレニルアルコール生産を促進する方法が記載されている。
これらの方法は、生産効率に優れたプレニルアルコールの製造方法として大いに期待できるが、工業規模でプレニルアルコールを製造するためにはさらなる改善が望まれる。
また、スクアレンは、ステロール類の前駆物質であり、動植物・微生物の脂質成分として存在することが知られている。スクアレンは水素添加されてスクアランとなる。スクアランは流動パラフィンと比較して軽い油性感があり皮膚に対する触感が良く、低温での流動性も良いので化粧品の油性原料として広く使用されている。さらにステロール類は、製剤原料や乳化剤(コレステロール)、化粧品添加物(エルゴステロール)、ファンデーション、シャンプー、リンス及び化粧石鹸(シトステロール)等に使用される。
スクアレン類は主として深海鮫の肝油又はオリーブ油等から採取精製したものが用いられている。しかしながらこれら天然物を原料とした場合、漁獲量の変動や天候・気候等の条件により供給量が安定しないこともあるため、安定かつ効率的なスクアレン類の製造方法が望まれている。例えば、シュードモナス属、プロタミノバクター属等のスクアレン生産菌を栄養培地に好気条件下で培養し、菌体内にスクアレンを蓄積させ、このスクアレンを取り出す方法が提案されている(特許文献6)。しかしながら、この方法では、培地1リットル当り換算でのスクアレン生成量は0.05〜2.12mgと少なく、生産効率の点で問題がある。
一方、特許文献7〜9には、プレニル化酵素の阻害剤が開示されている。しかし、これらの文献は、プレニル化酵素阻害剤の医療用途、すなわち疾患の治療用途等を開示するのみである。従って、プレニル化酵素の阻害剤をプレニルアルコール又はスクアレンの製造に使用することについては従来報告されていない。
以上のように、プレニルアルコール又はスクアレンの生産性を向上させるため、より簡易に且つ、十分な生産効率を達成できるプレニルアルコール又はスクアレンの製造方法が望まれている。
特表2002−519049号公報 特表2002−519397号公報 特開2002−199884号公報 特開2002−199883号公報 特開2002−291494号公報 特開昭61−212290号公報 特表2002−519428号公報 特表2001−505180号公報 特表2001−501577号公報
そこで、本発明は、上述した実状に鑑み、生産効率に優れたプレニルアルコール又はスクアレンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、炭素源のプレニルアルコールへの変換効率が上昇しない原因の1つとして、プレニルアルコール及びスクアレンの原料となるプレニル二リン酸が、プレニルアルコール及びスクアレンに変換されると同時にプレニル化酵素によりプレニル化タンパク質に変換されるため、プレニルアルコール及びスクアレンの生成率が低くなるのではないかと考えた。そこで、このプレニル化酵素活性を低下させる条件下で細胞を培養したところ、プレニルアルコール及びスクアレンの生産を上昇させることができるという知見を得、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、プレニル化酵素活性を低下させる条件下で細胞を培養し、培養物中からプレニルアルコールを回収するプレニルアルコールの製造方法である。
また上記プレニルアルコールの製造方法では、プレニル化酵素阻害剤を培地に添加することで、プレニル化酵素活性を低下させることができる。
上記プレニルアルコールの製造方法では、複数のプレニル化酵素遺伝子のうち、少なくとも1のプレニル化酵素遺伝子を破壊した細胞を用いることができる。
また上記プレニルアルコールの製造方法では、プレニル化酵素遺伝子の発現を低下させることで、プレニル化酵素活性を低下させることができる。
さらに上記プレニルアルコールの製造方法では、プレニル化酵素遺伝子の翻訳効率を低下させることで、プレニル化酵素活性を低下させることができる。
上記プレニルアルコールの製造方法において、プレニル化酵素としては、例えばファルネシル化酵素及びゲラニルゲラニル化酵素が挙げられる。
一方、上記プレニルアルコールの製造方法では、スクアレン合成酵素阻害剤を培地に添加することで、スクアレン合成酵素活性を低下させてもよい。
さらに本発明は、プレニル化酵素活性を低下させる条件下で細胞を培養し、培養物中からスクアレンを回収するスクアレンの製造方法である。
本発明に係るプレニルアルコールの製造方法では、菌体又は細胞におけるプレニルアルコールの生産性を向上させることができ、各種の分野で有用なプレニルアルコールを優れた生産性で製造できる。また、本発明に係る方法では、スクアレンの生産性を向上させることができ、スクアレンを優れた生産性で製造できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るプレニルアルコールの製造方法は、プレニル化酵素活性を低下させる条件下で菌体又は細胞を培養することで、当該菌体又は細胞のプレニルアルコール生産能を亢進させ、プレニルアルコールを回収するものである。本発明において、プレニルアルコールとは、ファルネソール、ゲラニルゲラニオール、ネロリドール、リナロール、ゲラニオール及びゲラニルリナロール等を意味する。本発明によれば、これらプレニルアルコールのうち少なくとも1種の生産性を向上することができる。
また本発明に係るスクアレンの製造方法は、プレニル化酵素活性を低下させる条件下で菌体又は細胞を培養することで、当該菌体又は細胞のスクアレン生産能を亢進させ、スクアレンを回収するものである。本発明において、スクアレンとは、スクアレン、並びにスクアレンから生成されるステロール類、エルゴステロール類等を意味する。本発明によれば、これらスクアレンのうち少なくとも1種の生産性を向上することができる。
プレニルアルコール及びスクアレンを合成する代謝経路では、図1の経路に示すように、グルコースやエタノール等の炭素源から合成されたアセチル−CoAからメバロン酸を経てイソペンテニル二リン酸(IPP)が合成される。イソペンテニル二リン酸(IPP)は、ペンテニルピロリン酸イソメラーゼによりジメチルアリル二リン酸(DMAPP)に異性化される。また、図1に示すように、1分子のジメチルアリル二リン酸と2分子のイソペンテニル二リン酸とが、ゲラニル二リン酸合成酵素の作用により縮合反応してゲラニル二リン酸(GPP)が合成され、更に1分子のイソペンテニル二リン酸がファルネシル二リン酸合成酵素の作用により反応してファルネシル二リン酸(FPP)が合成され、さらにこれに1分子のイソペンテニル二リン酸がゲラニルゲラニル二リン酸合成酵素の作用により反応してゲラニルゲラニル二リン酸(GGPP)が順次合成される。プレニルアルコールであるファルネソール(FOH)とネロリドール(NOH)はファルネシル二リン酸(FPP)から合成され、また、ゲラニルゲラニオール(GGOH)はゲラニルゲラニル二リン酸(GGPP)から合成される。一方、ファルネシル二リン酸(FPP)は、図1に示すように、スクアレン合成酵素によりスクアレンに変換される。スクアレンは、ステロイドの前駆体物質であり、酵母やカビ類においては最終的にエルゴステロールに変換される。
さらに、図1に示すように、ファルネシル二リン酸(FPP)は、ファルネシル化酵素の作用によりそのファルネシル基がタンパク質に転移され、ファルネシル化タンパク質が生成される。また同様にゲラニルゲラニル二リン酸(GGPP)からはゲラニルゲラニル化酵素の作用によりゲラニルゲラニル化タンパク質が生成される。rasタンパク質を含む多くのタンパク質がプレニル化され、膜にアンカーされていることが知られている。
なお、図1並びに以下の説明において、各化合物を以下のように略記する場合もある。
ゲラニルゲラニオール(geranylgeraniol;GGOH)
ファルネソール(farnesol;FOH)
ネロリドール(nerolidol;NOH)
ゲラニルゲラニル二リン酸(geranylgeranyl diphosphate;GGPP)
ファルネシル二リン酸(farnesyl diphosphate;FPP)
ゲラニル二リン酸(geranyl diphosphate;GPP)
イソペンテニル二リン酸(isopentenyl diphosphate;IPP)
ジメチルアリル二リン酸(dimethylallyl diphosphate;DMAPP)
スクアレン(squalene;SQ)
本方法においては、プレニル化酵素活性を低下させる条件下で菌体又は細胞を培養する。本発明において「プレニル化酵素」とは、プレニル二リン酸からプレニル基をタンパク質に転移させてプレニル化タンパク質を生成する酵素を指し、限定するものではないが、ファルネシル化酵素及びゲラニルゲラニル化酵素が含まれる。
ここでプレニル化酵素活性を低下させる方法としては、
(1)プレニル化酵素阻害剤を培地に添加する
(2)プレニル化酵素欠損株を用いる
(3)プレニル化酵素遺伝子の転写を抑制する
(4)プレニル化酵素遺伝子の翻訳を抑制する
方法が挙げられる。
(1)プレニル化酵素阻害剤を培地に添加する方法
プレニル化酵素阻害剤は、プレニル化酵素のプレニル基転移作用を阻害することができるものであれば限定されるものではないが、具体的には、ファルネシル化酵素阻害剤、及びゲラニルゲラニル化酵素阻害剤が挙げられる。ファルネシル化酵素阻害剤としては、例えばα−ヒドロキシファルネシルフォスフォン酸(HFP);マヌマイシンA(Manumycin A);ザーネストラR115777((R)−6−アミノ[(4−クロロフェニル)(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]−4−(3−クロロフェニル)−1−メチル−2(1H)−キノリノン);4−(ナフタレン−1−イル)ピリジン(Bioorg.Med.Chem.Lett.2003,5,13(9)1523−1526);2−アミノエタンチオール;3−アリルファルネソール(J.Pharmacol Exp.Ther.2002,303(1)74−81);(+)−4−[2−[4−(8−クロロ−3,10−ジブロモ−6,11−ジヒドロ−5H−ベンゾ[5,6]シクロヘプタ[1,2b]ピリジン−11(R)−イル)−1−ピペリジニル]−2−オキソエチル]−1−ピペリジンカルボキサミド(Sch−66336)(J.Med.Chem.2002,45(18)3854−64);L−778123(Clin.Cancer Res.2001 7(12)3894−3903);chaetomellic acid A(J.Org.Chem.1996,6,61(18)6296−6301);TAN−1813(J.Antibiot 2000,53(8)765−778);FL−41510;3,10−ジブロモ−8−クロロベンゾシクロヘプタピリジン(J.Med.Chem.1999,42(14)2651−2661);clavaric acid(J.Nat.Prod.1998,61(12)1568−1570);ペンタペプチド誘導体Cbz−His−Tyr(OBn)−Trp−DAla−NH2(J.Med.Chem.1997,40(2)192−200);バリノクチンA(J.Antibiot.1996,49(10)1031−1035);chaetomellic acid A(Bioorg.Med.Chem.1996,4(6)881−883);ペプチシンナミンE(J.Antibiot.1993,46(2)229−234)を挙げることができる。
ゲラニルゲラニル化酵素阻害剤としては、N−アセチル−S−ゲラニル−L−システイン(GC)、Ajoene(Br.J.Pharmacol.2003,138(5)811−818)、GGTI−2147、GGTI−286(Am.J.Physiol.Lung Cell Mol.Physiol.2000,281(4)824−831)を挙げることができる。
これらプレニル化酵素阻害剤は、菌体又は細胞を培養する培地に単独で添加しても良いし、複数を組み合わせて添加しても良い。プレニル化酵素阻害剤としてHFPを使用する場合、添加量は、特に限定されないが、約0.0001〜0.1%、例えば0.001〜0.05%が好ましい。またGCを使用する場合、添加量は、特に限定されないが、約0.0001〜0.1%、例えば0.001〜0.05%が好ましい。
また、本方法では、プレニル化酵素阻害剤を、菌体又は細胞を培養する培地に予め添加しても良いし、菌体又は細胞の培養途中に培地に添加してもよい。特に細胞の種類によっては、プレニル化酵素阻害剤によって生育阻害が生ずる場合もあり、この場合には、細胞が十分に生育(増殖)した後、プレニル化酵素阻害剤を培地に添加することが好ましい。
(2)プレニル化酵素欠損株を用いる方法
本発明において、プレニル化酵素欠損株とは、生物によっては複数のプレニル化酵素遺伝子を有するが、これらのうち少なくとも1のプレニル化酵素遺伝子を破壊した菌株を意味する。例えば、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)は、本来的に、ファルネシル化酵素RAM1及び2をコードする遺伝子、またゲラニルゲラニル化酵素BET2、4、及びCDC43をコードする遺伝子、といったプレニル化酵素遺伝子を有している。従って、例えば、プレニル化酵素欠損株としては、これら遺伝子のうち1つのみを破壊したサッカロミセス・セレビシエ、及び上記遺伝子のうち任意の組合せの遺伝子を破壊したサッカロミセス・セレビシエを挙げることができる。なお、上記遺伝子のうち、RAM1をコードする遺伝子以外の遺伝子の破壊は細胞致死となる可能性が高いため、RAM1をコードする遺伝子以外の遺伝子を破壊する場合には、ゲノム上の対立遺伝子のうち一方が破壊されているヘテロ二倍体を作製することが好ましい。
プレニル化酵素欠損株としては、既存の菌株を用いても良いし、野生型の菌株に対して新たに変異(例えば部位特異的変異)を導入して作出したものを用いてもよい。プレニル化酵素遺伝子に変異を導入する手法は当技術分野で周知であり、特に限定されるものではない。
プレニル化酵素欠損株は、後述するように、プレニル化酵素阻害剤を添加しない又は添加した通常の培地を用いて培養することができる。
(3)プレニル化酵素遺伝子の転写を抑制する方法
プレニル化酵素遺伝子の転写を抑制する方法としては、対象となる菌株又は細胞におけるプレニル化酵素遺伝子の転写プロモーター領域を転写抑制型プロモーターで置換してなる変異型菌株又は細胞を調製し、当該変異型細胞を転写抑制条件で培養する方法が挙げられる。具体的には、転写抑制型プロモーターとして、GAL1遺伝子の転写プロモーターを使用することができ、この場合、グルコース含有培地で培養することで転写抑制条件とすることができる。
また、プレニル化酵素遺伝子の転写を抑制する方法としては、菌体又は細胞におけるプレニル化酵素遺伝子の転写に関わる領域に転写抑制活性のある塩基配列を挿入してなる変異型菌株又は細胞を調製し、当該菌体又は細胞を培養しても良い。
さらに、本発明においては、プレニル化酵素遺伝子の転写の抑制には、プレニル化酵素遺伝子の転写時期を改変することも含む。例えば、遺伝子の転写時期を改変するには、時期特異的に発現するプロモーターを使用することができる。例えば、サッカロミセス・セレビシエの場合には、培養後期に転写活性を高めるためにACS1、ALD2などのプロモーターに置換することができる。一方、培養初期の転写活性を高めるためには、TH12、ADE1などのプロモーターに置換することができる。これにより、菌体又は細胞をある程度増殖させた培養中後期において、プレニル化酵素遺伝子の転写を抑制することが可能となる。このようにプレニル化酵素の発現時期を改変することは、プレニル化タンパク質の存在が特に重要な菌体又は細胞において有用である。
(4)プレニル化酵素遺伝子の翻訳を抑制する方法
また、プレニル化酵素遺伝子の翻訳を抑制する方法としては、いわゆるアンチセンスRNAを用いる方法が挙げられる。すなわち、プレニル化酵素遺伝子のmRNAに対するアンチセンスRNAを転写する遺伝子を、菌体又は細胞のゲノムに組み込み、当該アンチセンスRNAを過剰発現させることで、プレニル化酵素遺伝子のmRNAの翻訳が抑制される。アンチセンスRNAに関する技術は、細菌である大腸菌だけでなく高等生物、例えば哺乳動物(マウス)、昆虫(線虫(Drosophila melanogaster))や被子植物(トマト)を宿主とした場合でも知られている(Mizuno et al.(1984)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81,1966−1970;Aiba et al.(1987)J.Bacteriol,169,3007−3012;Green et al.(1986)Annu.Rev.Biochem.,55,569−597;Harland et al.(1985)J.Cell.Biol.,101,1094−1099;Coleman et al.(1984)Cell,37,429−36;Han et al.(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,88,4313−4317;Hackett et al.(2000)Plant Physiol.,124,1079−86)。
また、プレニル化酵素遺伝子の翻訳を抑制するために、RNA干渉(RNA interference)を利用することも可能である。具体的には、標的とするプレニル化酵素遺伝子の塩基配列に相補的な二本鎖RNAを菌体又は細胞内に導入すると、内在性のプレニル化酵素遺伝子のmRNAが分解されて、結果としてその菌体又は細胞でのプレニル化酵素遺伝子発現が特異的に抑制されることとなる。この手法は、最初に線虫で報告され、その後ショウジョウバエ(C.elegans)、植物、哺乳動物細胞などにおいても確認されている(Hannon,GJ.,Nature(2002)418,244−251(review);特表2002−516062号公報;特表平8−506734号公報)。
上記(1)〜(4)の方法において、使用可能な菌体又は細胞は、プレニルアルコール及び/又はスクアレンを生合成する代謝経路を有する、すなわちプレニルアルコール及び/又はスクアレン生産能を有する菌体又は細胞であれば特に限定されない。例えば、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、デバリオマイセス・バンリイアエ(Debaryomyces vanrijiae)、ウィリオプシス・サツルナス(Williopsis saturnus)、キャンディダ・グラブラータ(Candid glabrata)が挙げられる。また、本方法においては微生物の他、動物細胞及び植物細胞を用いることも可能である。さらに、野生型の菌体又は細胞だけではなく、変異型のものを使用することも可能である。一例として、サッカロミセス・セレビシエAH3 AHKU株(特許文献1及び2参照)を用いることができる。AH3 AHKU株は、ゲラニルゲラニル二リン酸合成酵素(BTS1)とファルネシル二リン酸合成酵素(ERG20)との融合タンパク質をコードする遺伝子、及びHMG−CoA還元酵素(HMG1)をコードする遺伝子を、3リン酸脱水素酵素遺伝子のプロモーターの下流に連結して形質転換された二倍体酵母であり、プレニルアルコールの生産能が高められている。従って、AH3 AHKU株は本方法においてプレニルアルコールを製造するために好ましい。
上記菌体又は細胞を培養するための培地は、特に限定されるものではなく、上述した菌体又は細胞の種類に応じて適宜選択することができる。例えば細胞としてサッカロミセス・セレビシエを使用する場合には、グルコース及び大豆油を添加したYPD培地を使用することができる。
また、培地中には、エタノールを添加することが好ましい。エタノールを添加した培地によれば、プレニルアルコール及びスクアレンの生産効率が向上することとなる。
さらに、培地にテルペノイド、油脂、界面活性剤等を添加したり、培地中の窒素源や炭素源濃度を高くすることで、プレニルアルコール及びスクアレンの生産効率をさらに高めることもできる。これらの添加剤としては以下のものを例示できる。
テルペノイド:スクアレン、トコフェロール、IPP、DMAPP
油脂:大豆油、魚油、アーモンド油、オリーブ油
界面活性剤:タージトール、トリトンX−305、スパン85、アデカノールLG−109(旭電化製)、アデカノールLG−294(旭電化製)、アデカノールLG−295S(旭電化製)、アデカノールLG−297(旭電化製)、アデカノールB−3009A(旭電化製)、アデカプロニックL−61(旭電化製)
テルペノイド濃度は0.01%(w/v)以上、好ましくは1〜3%(w/v)であり、油脂濃度は0.01%(w/v)以上、好ましくは1〜3%(w/v)であり、界面活性剤濃度は0.005〜1%(w/v)、好ましくは0.05〜0.5%(w/v)である。
また、培地は、エタノール及び/又は脂質を含有するものであってもよい。エタノールは、好ましくは0.1〜10%、より好ましくは0.5〜5%、最も好ましくは1〜3%の濃度で含有する。脂質としては、例えばパルミチン酸を挙げることができ、培地中に、例えば0.1〜5%の濃度で含有する。
また特に本発明に係るプレニルアルコールの製造方法においては、菌体又は細胞を、スクアレン合成酵素活性を低下させた条件下で培養してもよい。スクアレン合成酵素活性を低下させると、ファルネシル二リン酸を基質としたスクアレンの合成が阻害され、結果としてプレニルアルコールの生産が促進される。スクアレン合成酵素活性を低下させる条件としては、上述したプレニル化酵素活性を低下させる場合と同様な方法を使用することができる。すなわち、スクアレン合成酵素活性を低下させる条件下としては、スクアレン合成酵素遺伝子の転写を抑制する方法、スクアレン合成酵素遺伝子の翻訳を抑制する方法、またさらにはスクアレン合成酵素阻害剤を培地に添加する方法が挙げられる。
また、スクアレン合成酵素遺伝子の転写を抑制する方法及びスクアレン合成酵素遺伝子の翻訳を抑制する方法については、WO02/053747号パンフレットに開示されている方法を、菌体又は細胞に適用することができる。
スクアレン合成酵素阻害剤としては、例えば、SQAD(特表平8−508245号公報)、BSM−187745(Toxi.Appl.Pharm.145,91−98(1987))、ER−27856(J.lipid.Res.44,128−135(2002))等の合成品の他、カビ類が生産するzaragozic acid(Nat.Prod.Rep.11,279−302(1994))を挙げることができる。スクアレン合成酵素阻害剤としてSQADを使用した場合、SQADの添加量は、菌体又は細胞を培養する培地中に5〜200mg/Lとすることが好ましい。
一方、スクアレン合成酵素活性を低下させることによって、ファルネシル二リン酸を基質としたスクアレンの合成が阻害されることとになる。スクアレン合成酵素活性を低下させた場合、細胞においてエルゴステロール生合成が抑制されるため、エルゴステロールを含む培地を用いるか、培地に必要量のエルゴステロールを添加することが好ましい。エルゴステロールを含む培地を用いるか、エルゴステロールを培地に追添加することによって、エルゴステロール生合成阻害による細胞の生育阻害等を防止することができる。スクアレン合成酵素阻害剤としてSQADを用いた場合、エルゴステロールの添加量は、1〜100mg/Lとすることが好ましい。
菌体又は細胞を培養する条件は、特に限定されるものではなく、使用する菌体又は細胞の種類、及び使用する培地などに応じて適宜設定することができる。例えば、細胞としてサッカロミセス・セレビシエ(又はその変異株)を使用し、培地としてグルコース及び大豆油を添加したYPD培地を使用する場合には、約20〜40℃、好ましくは30℃にて、約12時間〜14日、好ましくは4日間培養する。
以上のように、プレニル化酵素活性を低下させた条件下で菌体又は細胞を培養することによって、得られる培養物からプレニルアルコール及びスクアレンを優れた生産性で採取することができる。「培養物」とは、培養上清のほか、培養細胞若しくは培養菌体自体又は細胞若しくは菌体の破砕物のいずれをも意味するものである。
本方法においては、プレニルアルコール及びスクアレンを高収率で生産することができる。なお、プレニルアルコール及びスクアレンを大量培養するには、ジャーファーメンター培養装置等を用いることもできる。培養後、プレニルアルコール又はスクアレンが菌体内又は細胞内に生産される場合には、ホモジナイザー処理などを施して菌体又は細胞を破砕することによりプレニルアルコール又はスクアレンを採取する。また、細胞を破砕せずに有機溶媒等で直接抽出してもよい。あるいは、プレニルアルコール又はスクアレンが菌体外又は細胞外に生産される場合には、培養液をそのまま使用するか、遠心分離等により菌体又は細胞を除去する。その後、有機溶媒による抽出等により前記培養物中からプレニルアルコール又はスクアレンを採取し、必要に応じてさらに各種クロマトグラフィー等を用いて単離精製することができる。
図1に示した代謝経路から判るように、プレニルアルコールは、プレニル二リン酸(FPP,GGPP)から合成される。この代謝経路においては、プレニル化酵素もプレニル二リン酸を基質として利用し、プレニル化タンパク質を合成する。したがって、上述したようにプレニル化酵素活性を低下させた場合、プレニル化酵素によるプレニル二リン酸の消費が抑えられ、アルキルホスファターゼの作用によりプレニル二リン酸からプレニルアルコールが生成される反応がより強く進行することとなる。例えば、ファルネシル二リン酸からファルネソール(FOH)が生成される反応、FOHからネロリドール(NOH)が生成される反応、ゲラニルゲラニル二リン酸からゲラニルゲラニオール(GGOH)が生成される反応が強く進行することとなる。その結果、プレニルアルコールの生産効率が向上することとなる。
またプレニル二リン酸が蓄積すると、プレニル二リン酸を原料とするテルペノイド類の合成を増加させることができる。例えば、ステロール、カロチノイド、ビタミンK類などがこれに該当するが、特にステロールの前駆体であるスクアレンの合成増加を促進できる。
一般に、アミノ酸を始めとする生育上極めて重要な一次代謝産物では、当該産物の合成反応に直接関与する遺伝子を強化又は抑制することによって、当該産物の生産性を向上させる試みが行われ成果を出している。しかしながら、プレニルアルコール及びスクアレン等の二次代謝産物においては、その合成経路の強化又は抑制を行っても、原料物質が一次代謝産物等の合成に消費されることが多く、生産性を向上させることが困難である。例えば、単にアセチル−CoAの生産を亢進しても、プレニルアルコール及びスクアレンの生合成が強化される蓋然性は低いといえる。
本発明においては、プレニル二リン酸が関与する様々な代謝経路の中で、特にプレニル二リン酸をプレニル化タンパク質に変換するプレニル化酵素活性を低下させ、プレニルアルコール及びスクアレンへの変換反応を亢進することで、プレニルアルコール及びスクアレンの生産性を向上させることができる。
以下、実施例を用いて本方法をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
〔参考例〕
ゲラニルゲラニル二リン酸合成酵素(BTS1)とファルネシル二リン酸合成酵素(ERG20)との融合タンパク質をコードする遺伝子、及びHMG−CoA還元酵素(HMG1)をコードする遺伝子を、3リン酸脱水素酵素遺伝子のプロモーターの下流に連結し、酵母(サッカロミセス・セレビシエ)において発現させた。具体的な手順を以下に示す。
(1)遺伝子取得
(1−A)ファルネシルピロリン酸合成酵素遺伝子(FPS)ERG20のクローニング
サッカロミセス・セレビシエDBY746由来のcDNAライブラリー“Quick−Clone cDNA”(Clonetech)を鋳型として用い、以下の条件でPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を実施した:
プライマー1(SCFPS1):5'-ATG GCT TCA GAA AAA GAA ATT AG-3'(配列番号1)
プライマー2(SCFPS 2):5'-CTA TTT GCT TCT CTT GTA AAC TT-3'(配列番号2)
10×ExTaqバッファー(タカラバイオ) 5μl
2.5mM dNTPmix 4μl
5U/μl ExTaq(タカラバイオ) 1μl
10pmol プライマー1
10pmol プライマー2
計50μlにする
上記反応液を用い、94℃にて45秒、55℃にて1分及び72℃にて2分を1サイクルとして30サイクルのPCR反応を行った。なお、後述するPCR反応は特別な記載がない限り上記と同様の条件で行った。増幅したPCR断片をアガロースゲル電気泳動で精製後、pT7Blue−T(Novagen)へT/Aライゲーションによりクローニングした。サッカロミセス・セレビシエゲノムデータベース(http://genome-www.stanford.edu/Saccharomyces/)にあるERG20の塩基配列と比較したところエラーはなかった。作製したプラスミドDNAをpT7ERG20とした。
(1−B)ゲラニルゲラニルピロリン酸合成酵素遺伝子BTS1のクローニング
以下のプライマーを用いて上記ERG20の場合と同様にPCR反応を行った:
プライマー3:5'-ATG GAG GCC AAG ATA GAT GAG CT-3'(配列番号3)
プライマー4:5'-TCA CAA TTC GGA TAA GTG GTC TA-3'(配列番号4)
PCRは、Perfect Match(Stratagene)を使用した。増幅した約1.0kbの断片をpT7Blue−TベクターにT/Aクローニングし、BTS1領域の塩基配列を決定した。その結果、GenBank(http://www.neb.nih.gov/Genbank/index.html)のBTS1配列と完全に一致し、サッカロミセス・セレビシエ由来の遺伝子であることを確認した。次にBTS1遺伝子がクローニングされたpT7Blue−TベクターをBamH1とSalIで消化し、BTS1遺伝子を含むBamH1−SalIフラグメントをpYES2ベクター(Invitrogen社製)のBamHI、XhoIサイトに導入した。作製したプラスミドDNAをpYES−GGPS6と命名した。
(1−C)HMG−CoA還元酵素遺伝子HMG1のクローニング
以下のプライマーを用いて上記ERG20の場合と同様にPCR反応を行った:
プライマー5:5'-ATG CCG CCG CTA TTC AAG GGA CT-3'(配列番号5)
プライマー6:5'-TTA GGA TTT AAT GCA GGT GAC GG-3'(配列番号6)
PCRは、Perfect Match(Stratagene社製)を使用した。増幅した約3.2kbの断片をpT7Blue−TベクターにT/Aクローニングし、HMG1領域の塩基配列を決定した。その結果、GenBank(http://www.neb.nih.gov/Genbank/index.html)に登録されているサッカロミセス・セレビシエ由来のHMG1遺伝子配列と比較したところ12ヶ所で違いが見られた。この内の3ヶ所はアミノ酸配列に影響する変異であった(S68F、L607S、H909R)。作製したプラスミドDNAをpT7HMG1とした。
次にPCRエラーを修正するため、pT7HMG1をSma1、ApaL1、Sal1で切断し、3.2kbp断片をアガロース電気泳動で調製した。この断片をpALTER−1(Promega)ベクターのSma1−Sal1部位に挿入し、pALHMG1を作製した。pALHMG1をアルカリ変性後、下記変異導入オリゴ、Amp repair oligo(Promega)、Tet knockout oligo(Promega)をアニーリングさせた。大腸菌ES1301株(Promega)に導入後、125μg/mlアンピシリンで部位特異的変異が導入されたプラスミドを保持する形質転換体を集積培養し、プラスミドDNAを調製した。
プライマー7:5'-CCA AAT AAA GAC TCC AAC ACT CTA TTT-3'(配列番号7)
プライマー8:5'-GAA TTA GAA GCA TTA TTA AGT AGT GGA-3'(配列番号8)
プライマー9:5'-GGA TTT AAC GCA CAT GCA GCT AAT TTA-3'(配列番号9)
得られたプラスミドのDNA配列を解析したところ修正されていた。このプラスミドをpALHMG106とした。
(2)ベクターの構築
(2−A)pRS405Tcyc、pRS404Tcycの作製(pRSベクターへCYC1t断片の挿入)
CYC1転写ターミネーターCYC1t断片はPCRで調製した。以下の組み合わせのプライマーを用いてPCR行った。
(イ)CYC1t−XK
XhoI-Tcyc1FW:5'TGC ATC TCG AGG GCC GCA TCA TGT AAT TAG 3'(配列番号10)
KpnI-Tcyc1RV:5'CAT TAG GTA CCG GCC GCA AAT TAA AGC CTT CG 3'(配列番号11)
(ロ)CYC1tXA
XhoI-Tcyc1FW:5'TGC ATC TCG AGG GCC GCA TCA TGT AAT TAG 3'(配列番号12)
ApaI-Tcyc1RV:5'CAT TAG GGC CCG GCC GCA AAT TAA AGC CTT CG 3'(配列番号13)
PCR条件:
鋳型 :pYES2(Invitrogen社製)0.1μg
プライマー:50pmol プライマーDNA
反応液 :1×pfuバッファー(MgSO4添加)(Promega)
10nmol dNTP
1.5μ Pfu DNAポリメラーゼ(Promega)
1μl perfect matchポリメラーゼエンハンサー
(Stratagene)を含む50μl溶液
反応 :95℃にて2分→(95℃45秒、60℃30秒、72℃1分)×30サイクル→72℃5分→4℃ストック
上記(イ)及び(ロ)の条件で増幅したDNAをそれぞれ、XhoIとKpnI、又は、XhoIとApaIで切断し、アガロースゲル電気泳動で260bpのDNA断片を精製し、CYC1t−XK及びCYC1tXAとした。pRS405(Stratagene社製)のXhoI−KpnI部位にCYC1t−XKを、pRS404(Stratagene社製)のXhoI−ApaI部位にCYC1tXAを挿入し、それぞれpRS405Tcyc、pRS404Tcycとした。
(2−B)TDH3pの作製(転写プロモーターの調製)
サッカロミセス・セレビシエYPH499(Stratagene社製)ゲノムDNAを酵母ゲノムDNA調製用キット「Genとるくん」(タカラバイオ製)で調製し、同ゲノムを鋳型としたPCRを行い、TDH3p(PGK)プロモーターを含むDNA断片を調製した。
DNAプライマー 100pmol
SacI-Ptdh3FW:5'CAC GGA GCT CCA GTT CGA GTT TAT CAT TAT CAA 3'(配列番号14)
SacII-Ptdh3RV:5'CTC TCC GCG GTT TGT TTG TTT ATG TGT GTT TAT TC 3'(配列番号15)
鋳型:サッカロミセス・セレビシエYPH499(Stratagene社製)ゲノムDNA0.46μg
反応溶液:1×ExTaqバッファー(Takara)
20nmoldNTP
0.5μExTaq DNAポリメラーゼ(Takara)
1μl perfect matchポリメラーゼエンハンサー
を含む100μl溶液
反応:95℃2分→(95℃45秒、60℃1分、72℃2分)×30サイクル→72℃4分→4℃ストック
増幅したDNAをSacIとSacIIで切断し、アガロースゲル電気泳動で680bpのDNA断片を精製しTDH3pとした。
(2−C)2μOriSNの作製(2μDNA複製開始領域の調製)
pYES2(Invitrogen社製)をSspIとNheIで切断後2μDNA複製開始点(2μori)を含む1.5kbp断片をアガロースゲル電気泳動により精製し、Klenow酵素で平滑末端化し、このDNA断片を2μOriSNとした。
(2−D)pRS434GAP、pRS435GAPの作製(YEp型発現ベクターの作製)
pRS404Tcyc、pRS405Tcycを、BAP(細菌アルカリホスファターゼ,Takara)処理したNaeI部位に2μOriSNを挿入し、大腸菌SURE2に形質転換後、プラスミドDNAを調製した。これを、DraIIIとEcoRI、HpaI、又は、PstIとPvuIIにより切断後、アガロースゲル電気泳動し、2μoriの挿入とその向きをチェックした。作製したpRS404 Tcyc、pRS405 Tcycに、pYES2と同じ向きに2μoriが挿入されたプラスミドをそれぞれpRS434Tcyc2μOri、pRS435Tcyc2μOriとした。
pRS434Tcyc2μOri、pRS435Tcyc2μOriのSacI−SacII部位に転写プロモーターを含む断片TDH3pを挿入し、pRS434GAP、pRS435GAPをそれぞれ得た。
(3)融合遺伝子の作製
(3−A)pRS435GGF(FPS−GGPS融合タンパク遺伝子)の作製
GGPS遺伝子BTS1を組み込んだpYES−GGPS6と、FPS遺伝子ERG20を組み込んだpT7−ERG20を鋳型に用い、以下の条件でPCRを行った:
(イ)PCR1
鋳型 :pYES−GGPS6
プライマー1:SacII-BTS1:5'TCC (CCG CGG) ATG GAG GCC AAG ATA GAT 3'(配列番号16)
プライマー2:BTSI-109I:5'GCA [GGG ACC C]CA ATT CGG ATA AGT GGT C 3'(配列番号17)
(ロ)PCR2
鋳型 :pT7-ERG20
プライマー1:109I-ERG20:5'GTA [GGG TCC T]CA GAA AAA GAA ATT AGG AG 3'(配列番号18)
プライマー2:-21:5'TGT AAA ACG ACG GCC AGT 3'(配列番号19)
括弧内はベクター連結用のSacII、XhoI又はXbaI認識部位で、四角括弧内は融合遺伝子作製用のEcoO109I認識部位を示す)
反応液:1×KOD−Plusバッファー(Toyobo)
0.2mM dNTPs
0.25mM MgSO4
15pmolプライマー1
15pmolプライマー2
0.01〜0.1μg鋳型DNA
1uKOD−PlusDNAポリメラーゼ(Toyobo)
(50μl反応カクテル中)KOD−Plusには1.6μg/μlのKOD抗体が含まれている。
反応条件:94℃−2分の後、94℃−15秒,55℃−30秒,68℃−1分を30サイクルし、68℃−2分保温
上記(イ)及び(ロ)で得られた反応産物をそれぞれ#9及び#11とした。#9及び#11を制限酵素EcoO109Iで消化後ライゲーションし、この溶液をPCRの鋳型とし、さらに上記SacII−BTS1と−21をプライマーとし、同様の条件で2ndPCRを行い、DNA断片#9−#11を得た。
2ndPCR産物#9−#11をSacIIとBamHIで切断後、pRS435GAPのSacII−BamHI部位に挿入し、pRS435GGFとした。
(4)HMG1遺伝子発現ベクターの作製
pALHMG106をSmaIとSalIで切断後、アガロース電気泳動で3.2kbのHMG1遺伝子断片を精製した。これをpRS434GAPのSmaI−SalI部位に挿入し、pRS434GAP−HMG1を得た。
(5)遺伝子導入酵母の非栄養要求性二倍体化
(A−1)野生型His3フラグメントの増幅
次に以下の条件(100μl)でPCRを実施した。
プライマー1(His3-L):5'-TTT TAA GAG CTT GGT GAG CGC-3'(配列番号20)
プライマー2(His3-R):5'-TCG AGT TCA AGA GAA AAA AAA-3'(配列番号21)
1×Pyrobestバッファー(タカラバイオ製)
200μM dNTPmix
0.4μM DNAプライマー
2.5U Pyrobest(タカラバイオ製)
テンプレート:pRS403(Stratagene社製)、30ng
上記反応液を用い、94℃1分、(94℃30秒、55℃1分、72℃2分)×30サイクル、72℃10分でPCR反応を行った。
(A−2)野生型Ade2フラグメントの増幅
次に以下の条件(100μl)でPCRを実施した:
プライマー1(Ade 1):5'-ATG GAT TCT AGA ACA GTT GGT-3'(配列番号22)
プライマー2(Ade 2):5'-TTA CTT GTT TTC TAG ATA AGC-3'(配列番号23)
1×Pyrobestバッファー(タカラバイオ製)
200μM dNTPmix
0.4μM DNAプライマー
2.5U Pyrobest(タカラバイオ製)
テンプレート:サッカロミセス・セレビシエA451(ATCC200589)、0.05μg,酵母ゲノムDNA調製用キット「Genとるくん」(タカラバイオ製)で調製
上記反応液を用い、94℃1分、(94℃30秒、55℃1分、72℃2分)×30サイクル、72℃7分でPCR反応を行った。
(A−3)野生型Ura3フラグメントの増幅
次に以下の条件(100μl)でPCRを実施した:
プライマー1(URA3-L):5'-TTC AAT TCA TCA TTT TTT TTT-3'(配列番号24)
プライマー2(URA3-R):5'-GGG TAA TAA CTG ATA TAA TTA-3'(配列番号25)
1×Pyrobestバッファー(タカラバイオ製)
200μM dNTPmix
0.4μM DNAプライマー
2.5U Pyrobest(タカラバイオ製)
テンプレート:サッカロミセス・セレビシエA451(ATCC200589)、0.05μg,酵母ゲノムDNA調製用キット「Genとるくん」(タカラバイオ製)で調製
上記反応液を用い、94℃1分、(94℃30秒、50℃1分、72℃2分)×30サイクル、72℃、7分でPCR反応を行った。
(A−4)野生型Lys1フラグメントの増幅
次に以下の条件(100μl)でPCRを実施した:
プライマー1(Lys 1):5'-ATG ACT AAC GAA AAG GTC TGG-3'(配列番号26)
プライマー2(Lys 2):5'-TAA AGC TGC TGC GGA GCT TCC-3'(配列番号27)
1×Pyrobestバッファー(タカラバイオ製)
200μM dNTPmix
0.4μM DNAプライマー
2.5U Pyrobest(タカラバイオ製)
テンプレート:サッカロミセス・セレビシエA451(ATCC200589)、0.05μg,酵母ゲノムDNA調製用キット「Genとるくん」(タカラバイオ製)で調製
上記反応液を用い、94℃1分、(94℃30秒、58℃1分、72℃4分)×30サイクル、72℃7分でPCR反応を行った。
(B)YH1−AH株の作製
凍結EZ酵母形質転換キット(Zymoresearch社製)でpRS435GGFとpRS434GAP−HMG1をサッカロミセス・セレビシエYPH499(Stratagene社製)に導入し、酵母を形質転換した。pRS435GGFが導入されればロイシン非要求性に、pRS434GAP−HMG1が導入されればトリプトファン非要求性になることから、アデニン、ヒスチジン、リジン及びウラシルを含む酵母最少栄養培地DOB(BIO101社製)プレートで生育する株を取得した。2つのベクターが導入された株をYH1株と命名した。次に、アデニンとヒスチジン要求性をなくすため野生型のHis3、Ade2遺伝子を相同組換えで染色体DNA上に組み込むことにした。前項(A−1)及び(A−2)においてPCR増幅したHis3、Ade2フラグメントを凍結EZ酵母形質転換キット(Zymoresearch社製)を用いて順次導入、形質転換し、酵母最少栄養培地を用い、アデニン、ヒスチジン非要求性になった株を取得した。同株をYH1−AH株と命名した。
(C)YPH500−KU株の作製
前項(B)と同様にしてサッカロミセス・セレビシエYPH500(ATCC204680)株をウラシル、リジン非要求性にした。前項(A−3)及び(A−4)においてPCR増幅したUra3、Lys1フラグメントを凍結EZ酵母形質転換キット(Zymoresearch社製)を用いて順次導入、形質転換し、酵母最少栄養培地を用い、ウラシル、リジン非要求性になった株を取得した。同株をYPH500−KU株と命名した。
(D)YH3−AHKU株作製
YH1−AH株とYPH500−KU株を、イーストエクストラクト5g/L、モルトエクストラクト5g/L、バクトペプトン10g/L、グルコース5g/Lを含む培地(YPD7)で30℃にて、それぞれ一晩振とう培養した。両株の培養液200μlずつを混合し(ほぼ同じOD600nmになるよう液量を調整)、新しいYPD7培地を加え、さらに一晩振とう培養した。培養液を生理食塩水で希釈してDOBプレート(BIO101社製)にまき、コロニーを取得した。二倍体化された株は栄養要求性が相補され、最少培地のDOBプレートで生育するようになる。
二倍体化していることを確認するため得られたコロニーをYPD7培地で液体培養した後、前胞子形成培地に全量をプレーティングし30℃で一晩培養した。
<前胞子形成培地>
0.8%イーストエクストラクト
0.3%ポリペプトン
10%グルコース
2%アガロース
次に、前胞子形成培地で生育した菌体を以下に示す胞子形成培地に塗布した。このとき約1cm四方に厚めに菌を塗った。室温で3日間置いた後、位相差顕微鏡で胞子形成を確認したところ、約20%近くが四胞子を形成しており、二倍体化されていることが確認できた。このようにして得られた二倍体栄養非要求性株をYH3−AHKU株と命名した。
<胞子形成培地>
0.1%イーストエクストラクト
1%酢酸カリウム
0.05%グルコース
2%アガロース
〔実施例1〕プレニルアルコール及びスクアレン産生
本実施例においては、参考例で作製したAH3 AHKU株を用いて、プレニル化酵素阻害剤の存在下におけるそれらのプレニルアルコール及びスクアレン産生能について試験した。
上記AH3 AHKU株を、6%グルコース、1%大豆油を含む2mlのYPD培地(Short Protocols in molecular biology(WILEY)13−1参照)において30℃にて4日間培養した。また、培養開始時と培養2日目に、ゲラニルゲラニル化酵素阻害剤であるN−アセチル−S−ゲラニル−L−システイン(GC)又はファルネシル化酵素阻害剤であるα−ヒドロキシファルネシルフォスフォン酸(HFP)を、0.00225%又は0.0225%で培地に添加した。
培養終了後、培養液2mlを採取し、これにメタノール1.2ml及びペンタン2mlを添加した。その後、培養液を十分に攪拌し、ペンタン相を成分分析に供した。成分分析は、以下の条件で行った。分析装置は、ヒューレットパッカード社製HP6890/5973 GC/MSシステムを用いた。
インレット温度:250℃
ディテクター温度:260℃
MSゾーン温度
MS Quad:150℃
MS Source:230℃
スキャンパラメーター
Low Mass:35
High Mass:200
Threshold:40
インジェクションパラメーター
モード:自動インジェクション
サンプル量:2μl
洗浄回数:メタノールで3回、ヘキサンで2回
スプリット比:1:20
カラム:ヒューレットパッカード社製HP−5MS(0.25mm×30M、フィルム厚0.25μm)
キャリアーガス:1ヘリウム1.0ml/min
ソルベントディレイ:2min
オ一ブン昇温条件:l15℃、1.5分保持→70/分で250℃まで昇温、2分保持→70/分で300℃まで昇温、7分保持
ポストタイム:0
内部標準:1−ウンデカノール/エタノール溶液(1μl/ml)を各バイアルに10μ1添加
注入口ライナー:スプリット/スプリットレス ライナー
解析:TICを取り込んだ後、69マスをセレクションし1ウンデカノール(RT=3.39min)、ネロリドール(RT=3.86min)、ファルネソール(RT=4.23min)、ゲラニルゲラニオ一ル(RT=5.78min)のピーク面積を積分した。内部標準のウンデカノールに対するピーク面積比より定量。
また、培養終了後、菌数を測定した。培養液100μlを生理食塩水で1〜20倍に希釈し、血球計(林理化学)で細胞数を計測した。0.06mm四方(最少グリット9つ分)の菌数を4平均し、以下の式から培養液1L当りの菌数を算出した。
菌数(109/培地1l)=0.444×(0.06mm四方の菌体数)×希釈倍率
各菌株について、培養物の成分分析の結果及び菌数測定の結果を表1に示す。
Figure 2005073550
表1から判るように、HFP又はGCを培養開始時又は培養中に培地に添加して培養することにより、ネロリドール(NOH)、ファルネソール(FOH)及びゲラニルゲラニオール(GGOH)の各プレニルアルコール、及びスクアレン(SQ)の生産が上昇した。具体的には、培養開始時にHFP又はGCを添加した場合、NOHは約1.0〜1.6倍、FOHは約1.0〜2.0倍、GGOHは約0.85〜1.4倍、SQは約1.0〜1.7倍に上昇した。また培養2日目にHFP又はGCを添加した場合、NOHは約1.1〜1.3倍、FOHは約1.1〜1.5倍、GGOHは約1.1〜1.2倍、SQは約1.1〜1.3倍に上昇した。この結果より、GGOHの生産効率を上げることを目的とする場合には、培養開始直後ではなく、培養開始から所定期間経過後にプレニル化酵素阻害剤を添加することが好ましいことがわかる。
以上のように、プレニル化酵素阻害剤を添加した培地で酵母を培養することによりプレニルアルコール及びスクアレンの生産効率を向上させることができる。
以上、詳細に説明したように、本発明に係るプレニルアルコールの製造方法では、細胞におけるプレニルアルコール及びスクアレンの生産性を向上させることができ、各種の分野で有用なプレニルアルコール及びスクアレンを優れた生産性で製造できる。
細胞におけるプレニルアルコール生合成経路を模式的に示す図である。
配列番号1〜27 合成オリゴヌクレオチド

Claims (8)

  1. プレニル化酵素活性を低下させる条件下で菌体又は細胞を培養し、
    培養物中からプレニルアルコールを回収する
    プレニルアルコールの製造方法。
  2. プレニル化酵素阻害剤を培地に添加することで、プレニル化酵素活性を低下させることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  3. 複数のプレニル化酵素遺伝子のうち、少なくとも1のプレニル化酵素遺伝子を破壊した菌体又は細胞を用いることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  4. プレニル化酵素遺伝子の発現を低下させることで、プレニル化酵素活性を低下させることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  5. プレニル化酵素遺伝子の翻訳効率を低下させることで、プレニル化酵素活性を低下させることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  6. プレニル化酵素がファルネシル化酵素又はゲラニルゲラニル化酵素であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプレニルアルコールの製造方法。
  7. スクアレン合成酵素阻害剤を培地に添加することで、スクアレン合成酵素活性を低下させることを特徴とする請求項1記載のプレニルアルコールの製造方法。
  8. プレニル化酵素活性を低下させる条件下で菌体又は細胞を培養し、
    培養物中からスクアレンを回収する
    スクアレンの製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009532377A (ja) * 2006-03-31 2009-09-10 アルコン リサーチ, リミテッド 高眼圧症の制御および緑内障の治療のためのプレニルトランスフェラーゼ阻害剤

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JP2009532377A (ja) * 2006-03-31 2009-09-10 アルコン リサーチ, リミテッド 高眼圧症の制御および緑内障の治療のためのプレニルトランスフェラーゼ阻害剤

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