JP4168459B2 - 振動アクチュエータの駆動装置及び駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動アクチュエータの速度を、周波数及び電圧によって制御する振動アクチュエータの駆動装置及び駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は、従来の振動アクチュエータの駆動方法を示す線図である。
従来の振動アクチュエータは、図7(A)に示すように、駆動周波数fのみ変更することにより、回転数の制御をしていた。また、図7(B)に示すように、電圧値Vのみ変更することにより、回転数の制御をしていた。この場合には、2相の電圧値を同時に同じ割合で変更していた。さらに、これらを組み合わせて、制御することもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の駆動方法は、速度を増加させようとしたときに、駆動信号の周波数を下げていくことになるが、共振に達した時点で速度は増加しなくなる。
また、速度を増加させるためには、印加電圧の値を上げる必要があるが、この場合に、2相の電圧値を同時に同じ割合で上げていたので、入力が大きく増加してしまうという問題があった。
【0004】
一方、速度を減少させようとしたときに、駆動信号の周波数を上げていくことになるが、異モード縮退型振動アクチュエータの場合に、クラッチ成分の振動も減少していくために、クラッチ機構の動作が不安定となり、回転ムラが大きくなるという問題があった。
また、2相の電圧値を同時に同じ割合で下げても、同様にクラッチ成分の振動が減少していくために、同様な問題が生じていた。
【0005】
従って、前記各場合とも、超低速駆動が困難であった。すなわち、効率よく広いダイナミックレンジを実現することが困難であった。
【0006】
本発明の課題は、超低速駆動から高速駆動まで、効率よく広いダイナミックレンジを実現することを可能とする振動アクチュエータの駆動装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、第1の電気機械変換素子と第2の電気機械変換素子を有し、前記第1の電気機械変換素子と前記第2の電気機械変換素子とに周波電圧が供給されることにより駆動力を発生する振動子及び前記振動子と接触し前記駆動力により前記振動子との間で相対運動を行なう相対運動部材とを備える振動アクチュエータと、前記第1の電気機械変換素子と前記第2の電気機械変換素子に前記周波電圧を供給する駆動回路とを備え、前記駆動回路は、前記第1の電気機械変換素子と前記第2の電気機械変換素子とに供給する前記周波電圧のそれぞれの電圧値を変化させないで周波数を変更する第1の制御と、前記第2の電気機械変換素子に供給する前記周波電圧の電圧値を変化させないで、前記第1の電気機械変換素子に供給する前記周波電圧の電圧値を変更する第2の制御とを、少なくとも2回切り換えることにより、前記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御し、前記振動子は、前記第1の電気機械変換素子により、前記振動子と前記相対運動部材との接触面とほぼ平行な面内で振動を発生させ、前記第2の電気機械変換素子により、前記接触面と交差する方向に振動を発生させることにより前記駆動力を得ることを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置である。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、前記第1の電気機械変換素子は、前記駆動力の方向とほぼ平行な方向に振動する第1の振動を発生させ、前記第2の電気機械変換素子は、前記第1の振動の振動方向と交差する方向に振動する第2の振動を発生させることを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、前記駆動回路は、前記第1の制御、前記第2の制御、前記第1の制御の順に各制御を行なうことにより、前記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御することを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置である。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、前記駆動回路は、前記第1の制御から前記第2の制御への切り換えは、前記周波電圧の周波数が所定の値に達した時点で行い、前記第2の制御から前記第1の制御への切り換えは、前記第1の電気機械変換素子に供給される周波電圧の電圧値が所定の値に達した時点で行うことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置である。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、前記相対運動部材の速度を検出する速度検出器を備え、前記駆動回路は、前記第1の制御から前記第2の制御への切り換えは、前記速度検出器によって検出された前記相対運動部材の速度が第1の値に達した時点で行い、前記第2の制御から前記第1の制御への切り換えは、前記速度検出器によって検出された前記相対運動部材の速度が第2の値に達した時点で行うことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置である。
【0011】
請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、前記振動子は、前記接触面とほぼ平行な面内で振動するねじり振動を発生させ、前記接触面と交差する方向に縦振動を発生させることにより前記駆動力を得ることを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置である。
【0012】
請求項8の発明は、第1の電気機械変換素子と第2の電気機械変換素子とに周波電圧を供給することにより振動子に駆動力を発生させ、前記駆動力により前記振動子との間で相対運動部材に相対運動を行わせる振動アクチュエータの駆動方法において、前記第1の電気機械変換素子と前記第2の電気機械変換素子とに供給する前記周波電圧のそれぞれの電圧値を変化させないで周波数を変更する第1の制御と、前記第2の電気機械変換素子に供給する前記周波電圧の電圧値を変化させないで、前記第1の電気機械変換素子に供給する前記周波電圧の電圧値を変更する第2の制御とを、少なくとも2回切り換えることにより、前記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御し、前記第1の電気機械変換素子により、前記振動子と前記相対運動部材との接触面とほぼ平行な面内で振動を発生させ、前期第2の電気機械変換素子により、前記接触面と交差する方向に振動を発生させることによって前記駆動力を得ることを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法である。
【0013】
請求項10の発明は、請求項8又は請求項9に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、前記第1の電気機械変換素子は、前記駆動力の方向とほぼ平行な方向に振動する第1の振動を発生させ、前記第2の電気機械変換素子は、前記第1の振動の振動方向と交差する方向に振動する第2の振動を発生させることを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法である。
請求項11の発明は、請求項8から請求項10のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、前記第1の制御、前記第2の制御、前記第1の制御の順に行なうことによって前記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御することを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法である。
【0014】
請求項12の発明は、請求項8から請求項11のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、前記第1の制御から前記第2の制御への切り換えは、前記周波電圧の周波数が所定の値に達した時点で行い、前記第2の制御から前記第1の制御への切り換えは、前記第1の電気機械変換素子に供給される周波電圧の電圧値が所定の値に達した時点で行うことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法である。
【0015】
請求項13の発明は、請求項8から請求項11のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、前記相対運動部材の速度を検出し、前記第1の制御から前記第2の制御への切り換えは、検出された前記相対運動部材の速度が第1の値に達した時点で行い、前記第2の制御から前記第1の制御への切り換えは、検出された前記相対運動部材の速度が第2の値に達した時点で行うことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法である。
【0016】
請求項14の発明は、請求項8から請求項13のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、前記接触面とほぼ平行な面内で振動するねじり振動を発生させ、前記接触面と交差する方向に振動する縦振動を発生させることによって前記駆動力を得ることを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。
【0017】
請求項15の発明は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の振動アクチュエータの駆動装置において、前記駆動回路は、前記相対運動の速度を所望の速度に設定できるように設けられた速度可変領域を、速度の高い側から第1の領域、第2の領域、第3の領域に分け、前記第1及び第3の領域では前記第1の制御によって前記相対運動の速度を制御し、前記第2の領域では前記第2の制御によって前記相対運動の速度を制御することを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置である。
【0018】
請求項16の発明は、請求項8から請求項14のいずれか1項に記載の振動アクチュエータの駆動方法において、前記相対運動の速度を所望の速度に設定できる速度可変領域を設けるとともに、該速度可変領域を速度の高い側から第1の領域、第2の領域、第3の領域に分け、前記第1及び第3の領域では前記第1の制御によって前記相対運動の速度を制御し、前記第2の領域では前記第2の制御によって前記相対運動の速度を制御することを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面などを参照しながら、本発明の実施の形態をあげて、さらに詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る振動アクチュエータの駆動装置を示すブロック図、図2は、図1の駆動装置の動作を示すフローチャート、図3は、第1実施形態に係る駆動方法のうち、回転速度を増加させる場合を説明する図である。
第1実施形態の振動アクチュエータ10は、第1圧電素子と第2圧電素子を弾性体に接合して成る振動子11と、その振動子11の方向に加圧されて接触し、その振動子11に対して相対運動を行なう相対運動部材12とを備え、超音波振動域を用いた超音波アクチュエータを用いることができる。
このタイプの振動アクチュエータ10は、本出願人により、特開平8−103089号によって開示してあるので、詳しい説明は省略する。
【0020】
また、駆動回路20は、制御信号を生成する制御部21と、制御部21の制御信号に基づいて、所定電圧,所定周波数の交流電圧を発生する発振部22と、発振部22の出力の位相を90度変化させる移相部23と、移相部23の信号を増幅して、第1駆動信号とする増幅部24と、発振部22の出力をそのまま増幅して、第2駆動信号とする増幅部25と、第1駆動信号の電圧を検出して、制御部21にフィードバックする検出部26などとを備えている。
第1駆動信号は、前記第1圧電素子に印加される。これにより、振動子11にはねじり振動が発生する。また、第2駆動信号は、前記第2圧電素子に印加され、これにより、振動子11に縦振動が発生する。
【0021】
次に、図2、図3を参照しながら、各制御ステップ毎に、本実施形態の動作を説明する。なお、図2は、図3は、振動アクチュエータを起動して、その回転数を増加させていく制御の工程を説明する図である。
ステップ101(S101)において、制御部21は、図3の▲1▼に示すように、発振部22から出力される第1駆動信号及び第2駆動信号の周波数(以下、駆動周波数fという)をf1、第1駆動信号の電圧値(捩じり振動電圧)をVT1、第2駆動信号の電圧値(縦振動電圧)をVL1に設定し、振動アクチュエータを起動させる。起動時に設定される駆動周波数(第1の設定値)f1は、振動アクチュエータの共振周波数よりも高い周波領域となるように決められる。
【0022】
S102では、制御部21は、図3の▲2▼に示すように、駆動周波数fを、起動時の設定値f1から予め設定された第2の設定値f2に向けて減少させていく。このとき、第1駆動信号の電圧値は、起動時に設定された値(第1の設定値)VT1で一定に維持される。また、第2駆動信号の電圧値は、起動時に設定された値VL1で一定に維持される。S102では、駆動周波数fが減少していくにつれ、振動子11に生じる振幅が増大する。そのため、相対運動部材12の速度は上昇していく。
【0023】
S103では、制御部21は、駆動周波数fが第2の設定値f2に達したか否かを判断する。そして、駆動周波数fがf2となったときは、駆動周波数fの変更を止める。
【0024】
S104では、制御部21は、図3の▲3▼に示すように、第1駆動信号の電圧値を、第1の設定値VT1から第2の設定値VT2に向けて増加させていく。このとき、第1駆動信号及び第2駆動信号の駆動周波数fは、第2の設定値f2に維持される。また、第2駆動信号の電圧値も、起動時の設定値VL1に維持される。S104では、第1駆動信号の電圧値が上昇していくにつれ、ねじり振動の振幅が増大する。そのため、相対運動部材12の速度は上昇していく。
【0025】
S105では制御部21は、第1駆動信号の電圧値が第2の設定値VT2に達したか否かを判断する。そして、電圧値がVT2になったときは、第1駆動信号の電圧値の変更を止める。
【0026】
S106では、制御部21は、図3の▲4▼に示すように、駆動周波数fを、第2の設定値f2から予め設定された第3の設定値f3に向けて減少させていく。このとき、第1駆動信号の電圧値は、S105で設定された第2の設定値VT2で一定に維持される。また、第2駆動信号の電圧値は、起動時に設定された値VL1で一定に維持される。S106では、駆動周波数fが減少して前記共振周波数に近づいていくにつれ、振動子11に生じる振幅が増大する。そのため、相対運動部材12の速度は上昇していく。
【0027】
S107では、制御部21は、駆動周波数fが第3の設定値f3に達したか否かを判断する。そして、駆動周波数f3となったときは、駆動周波数fの変更を止める。
【0028】
なお、相対運動部材12の回転速度を減少させる場合には、前述したS101〜S107と逆の行程をたどるようにすればよい。
また、回転速度を増加又は減少させる場合に、目標速度に達したことを検出して、停止させるようにすればよい。
【0029】
表1は、第1実施形態にかかる振動アクチュエータの駆動方法(表1A)と、図7に示した従来の駆動方法(表1B、1C)との駆動結果を比較したものである。なお、ここでは、振動アクチュエータの回転速度を、最高速の状態から最低回転速度まで徐々に低下させていくように制御した駆動結果を比較した。
【0030】
【表1】
【0031】
表1から分かるように、(2)に示す周波数のみによる制御の場合には、最低回転速度9rpmである。また、(3)の捩じり振動電圧のみによる制御の場合には、最低回転速度30rpmである。これらに対して、(1)の第1実施形態によれば、最低回転速度が0.8rpmとなり、ダイナミックレンジが広くなっている。
【0032】
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態に係る振動アクチュエータの駆動装置を示すブロック図、図5は、図4の駆動装置の動作を示すフローチャート、図6は、第2実施形態に係る駆動方法のうち、回転速度を増加させる場合を説明する図である。
なお、前述した第1実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明は適宜省略する。
第2実施形態は、図4に示すように、相対運動部材12の速度を検出する速度検出器27を設けた点が第1実施形態と相違している。
【0033】
ステップ201(S201)において、制御部21は、図6の▲1▼に示すように、発振部22から出力される第1駆動信号及び第2駆動信号の周波数(以下、駆動周波数fという)をf1、第1駆動信号の電圧値(捩じり振動電圧)をVT1、第2駆動信号の電圧値(縦振動電圧)をVL1に設定し、振動アクチュエータを起動させる。起動時に設定される駆動周波数(第1の設定値)f1は、振動アクチュエータの共振周波数よりも高い周波数領域となるように決められる。
【0034】
S202では、制御部21は、図6の▲2▼に示すように、駆動周波数fを、起動時の設定値f1から減少させていく。このとき、第1駆動信号の電圧値は、起動時に設定された値(第1の設定値)VT1で一定に維持される。また、第2駆動信号の電圧値は、起動時に設定された値VL1で一定に維持される。S202では、駆動周波数fが減少していくにつれ、振動子11に生じる振幅が増大する。そのため、相対運動部材12の速度は上昇していく。
【0035】
S203では、制御部21は、速度検出器27によって相対運動部材12の回転速度Nを計測する。
S204では、制御部21は、前記回転速度Nが設定値N1であるか否かを判断する。そして、回転速度Nが設定値N1となったときは、駆動周波数fの変更を止める。
すなわち、S202からS204までは、第1駆動信号の電圧値及び第2駆動信号の電圧値は一定に維持されたまま、回転速度Nが予め設定された第1の設定値N1になるまで、駆動周波数fのみを変更する。
【0036】
S205では、図6の▲3▼に示すように、第1駆動信号の電圧値を、第1の設定値VT1から増加させていく。このとき、第1駆動信号及び第2駆動信号の駆動周波数fは、回転速度Nが設定値N1となったときの駆動周波数(f’とする)に維持される。また、第2駆動信号の電圧値も、起動時の設定値VL1に維持される。S205では、第1駆動信号の電圧値が上昇していくにつれ、ねじり振動の振幅が増大する。そのため、相対運動部材12の速度は上昇していく。
【0037】
S206では、制御部21は、速度検出器27によって相対運動部材12の回転速度Nを計測する。
S207では、制御部21は、前記回転速度Nが第2の設定値N2であるか否かを判断する。そして、回転速度Nが第2の設定値N2となったときは、第1駆動信号の電圧値の変更を止める。
【0038】
S208では、制御部21は、図6の▲4▼に示すように、駆動周波数fを、前記f’から減少させていく。このとき、第1駆動信号の電圧値は、回転速度Nが第2の設定値N2となったときの電圧値(VT”とする)に維持される。また、第2駆動信号の電圧値は、起動時に設定された値VL1で一定に維持される。S208では、駆動周波数fが減少して前記共振周波数に近づいていくにつれ、振動子11に生じる振幅が増大する。そのため、相対運動部材12の速度は上昇していく。
S209では、制御部21は、速度検出器27によって相対運動部材12の回転速度Nを計測する。
S210では、制御部21は、前記回転速度Nが第3の設定値N3であるか否かを判断する。そして、回転速度Nが第3の設定値N3となったときは、駆動周波数fの変更を止める。図6では、このときの駆動周波数をf”で示す。
【0039】
なお、相対運動部材12の回転速度を減少させる場合には、前述したS201〜S210と逆の行程をたどるようにすればよい。
【0040】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、駆動周波数f1、縦振動電圧VL1、捩じり振動電圧VT1で起動し、まず、回転速度が設定値N1 になるまで周波数f1を減少(f’)させ、その後に、第2実施形態と異なって、捩じり振動電圧VT1を設定値VT2まで増加させ、再び、回転速度が設定値N3になるまで周波数f’を減少(f”)させるようにしてもよい。なお、回転速度を減少させる場合には、逆行程を行なうようにすればよい。
【0041】
また、前記各実施形態に加えて、回転数が低い場合には、縦振動電圧VLを増加させ、回転数が高い場合には、縦振動電圧VLを減少させるように制御を併用することも可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、相対運動部材の速度を変更するときに、まず、駆動信号の周波数のみを変更し、その後に、駆動信号の電圧値のみを変更し、再び、駆動信号の周波数のみを変更するようにしたので、2相のうち1相のみの電圧の変更ですみ、超低速駆動が可能となると共に、効率よく広いダイナミックレンジを実現することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態にかかる振動アクチュエータの駆動装置を示したブロック図である。
【図2】図1の駆動装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】第1実施形態に係る駆動方法のうち、回転速度を増加させる場合を説明する図である。
【図4】第2実施形態にかかる振動アクチュエータの駆動装置を示したブロック図である。
【図5】図4の駆動装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】第2実施形態にかかる駆動方法のうち、回転速度を増加させる場合を説明する図である。
【図7】従来の振動アクチュエータの駆動方法を示す線図である。
【符号の説明】
10 振動アクチュエータ
11 振動子
12 相対運動部材
20 駆動回路
21 制御部
22 発振部
23 移相部
24,25 増幅部
26 検出部
27 速度検出器
Claims (16)
- 第1の電気機械変換素子と第2の電気機械変換素子を有し、前記第1の電気機械変換素子と前記第2の電気機械変換素子とに周波電圧が供給されることにより駆動力を発生する振動子及び前記振動子と接触し前記駆動力により前記振動子との間で相対運動を行なう相対運動部材とを備える振動アクチュエータと、
前記第1の電気機械変換素子と前記第2の電気機械変換素子に前記周波電圧を供給する駆動回路とを備え、
前記駆動回路は、前記第1の電気機械変換素子と前記第2の電気機械変換素子とに供給する前記周波電圧のそれぞれの電圧値を変化させないで周波数を変更する第1の制御と、前記第2の電気機械変換素子に供給する前記周波電圧の電圧値を変化させないで、前記第1の電気機械変換素子に供給する前記周波電圧の電圧値を変更する第2の制御とを、少なくとも2回切り換えることにより、前記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御し、
前記振動子は、前記第1の電気機械変換素子により、前記振動子と前記相対運動部材との接触面とほぼ平行な面内で振動を発生させ、前記第2の電気機械変換素子により、前記接触面と交差する方向に振動を発生させることにより前記駆動力を得る
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。 - 請求項1に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、
前記駆動回路は、前記第2の制御の際に、前記第1の電気機械変換素子及び前記第2の電気機械変換素子に供給する周波電圧の周波数を変化させない
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。 - 請求項1又は請求項2に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、
前記第1の電気機械変換素子は、前記駆動力の方向とほぼ平行な方向に振動する第1の振動を発生させ、前記第2の電気機械変換素子は、前記第1の振動の振動方向と交差する方向に振動する第2の振動を発生させる
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、
前記駆動回路は、前記第1の制御、前記第2の制御、前記第1の制御の順に各制御を行なうことにより、前記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御する
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、
前記駆動回路は、前記第1の制御から前記第2の制御への切り換えは、前記周波電圧の周波数が所定の値に達した時点で行い、前記第2の制御から前記第1の制御への切り換えは、前記第1の電気機械変換素子に供給される周波電圧の電圧値が所定の値に達した時点で行う
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、
前記相対運動部材の速度を検出する速度検出器を備え、
前記駆動回路は、前記第1の制御から前記第2の制御への切り換えは、前記速度検出器によって検出された前記相対運動部材の速度が第1の値に達した時点で行い、前記第2の制御から前記第1の制御への切り換えは、前記速度検出器によって検出された前記相対運動部材の速度が第2の値に達した時点で行う
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動装置において、
前記振動子は、前記接触面とほぼ平行な面内で振動するねじり振動を発生させ、前記接触面と交差する方向に縦振動を発生させることにより前記駆動力を得る
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。 - 第1の電気機械変換素子と第2の電気機械変換素子とに周波電圧を供給することにより振動子に駆動力を発生させ、前記駆動力により前記振動子との間で相対運動部材に相対運動を行わせる振動アクチュエータの駆動方法において、
前記第1の電気機械変換素子と前記第2の電気機械変換素子とに供給する前記周波電圧のそれぞれの電圧値を変化させないで周波数を変更する第1の制御と、前記第2の電気機械変換素子に供給する前記周波電圧の電圧値を変化させないで、前記第1の電気機械変換素子に供給する前記周波電圧の電圧値を変更する第2の制御とを、少なくとも2回切り換えることにより、前記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御し、
前記第1の電気機械変換素子により、前記振動子と前記相対運動部材との接触面とほぼ平行な面内で振動を発生させ、前期第2の電気機械変換素子により、前記接触面と交差する方向に振動を発生させることによって前記駆動力を得る
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。 - 請求項8に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、
前記第2の制御の際に、前記第1の電気機械変換素子及び前記第2の電気機械変換素子に供給する周波電圧の周波数を変化させない
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。 - 請求項8又は請求項9に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、
前記第1の電気機械変換素子は、前記駆動力の方向とほぼ平行な方向に振動する第1の振動を発生させ、前記第2の電気機械変換素子は、前記第1の振動の振動方向と交差する方向に振動する第2の振動を発生させる
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。 - 請求項8から請求項10のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、
前記第1の制御、前記第2の制御、前記第1の制御の順に行なうことによって前記振動子と前記相対運動部材間の相対速度を制御する
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。 - 請求項8から請求項11のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、
前記第1の制御から前記第2の制御への切り換えは、前記周波電圧の周波数が所定の値に達した時点で行い、
前記第2の制御から前記第1の制御への切り換えは、前記第1の電気機械変換素子に供給される周波電圧の電圧値が所定の値に達した時点で行う
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。 - 請求項8から請求項11のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、
前記相対運動部材の速度を検出し、
前記第1の制御から前記第2の制御への切り換えは、検出された前記相対運動部材の速度が第1の値に達した時点で行い、
前記第2の制御から前記第1の制御への切り換えは、検出された前記相対運動部材の速度が第2の値に達した時点で行う
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。 - 請求項8から請求項13のいずれか1項に記載された振動アクチュエータの駆動方法において、
前記接触面とほぼ平行な面内で振動するねじり振動を発生させ、前記接触面と交差する方向に振動する縦振動を発生させることによって前記駆動力を得る
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の振動アクチュエータの駆動装置において、
前記駆動回路は、前記相対運動の速度を所望の速度に設定できるように設けられた速度可変領域を、速度の高い側から第1の領域、第2の領域、第3の領域に分け、
前記第1及び第3の領域では前記第1の制御によって前記相対運動の速度を制御し、
前記第2の領域では前記第2の制御によって前記相対運動の速度を制御する
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。 - 請求項8から請求項14のいずれか1項に記載の振動アクチュエータの駆動方法において、
前記相対運動の速度を所望の速度に設定できる速度可変領域を設けるとともに、該速度可変領域を速度の高い側から第1の領域、第2の領域、第3の領域に分け、
前記第1及び第3の領域では前記第1の制御によって前記相対運動の速度を制御し、
前記第2の領域では前記第2の制御によって前記相対運動の速度を制御する
ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。
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