JP4166653B2 - 回転角検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転軸の回転角を検出する回転角検出装置に関する。
先行技術として、本出願人が先に出願した回転角検出装置(特許文献1参照)がある。
この回転角検出装置は、回転軸に連結され、且つN極とS極とが周方向略180度間隔に連結されたリング状の磁石と、この磁石の外周側に設けられると共に、周方向の略90度毎に放射状のギャップが形成された磁気ヨークと、この磁気ヨークの周方向に連続した2つのギャップ内にそれぞれ1つずつ配置され、ギャップ内に発生する磁束密度を検出して電気信号に変換する磁気センサと、この磁気センサで変換した電気信号に基づいて回転軸の回転角を演算すると共に、磁気センサの電気信号の短絡を判定する回転角検出部とから構成されている。
特願2003−6349号
上述の特許文献1に記載された回転角検出装置では、2つの磁気センサで変換された電気信号の周期波形が略90度位相のずれた略三角波形となることから、回転軸の回転角360度の間において、2つの磁気センサで変換された電気信号がそれぞれ一致する一致部が2点存在する。
また、2つの磁気センサが短絡故障した場合には、2つの磁気センサで変換された電気信号がそれぞれ一致するため、回転角演算部が2つの磁気センサで変換された電気信号が一致したときに、2つの磁気センサの短絡故障を判定できる。
ところが、2つの磁気センサに短絡故障が発生していなくても、上述の如く、2つの磁気センサで変換された電気信号が一致する一致部が2点存在するため、回転角演算部が2つの磁気センサに短絡故障が発生していないのにも関わらずに、2つの磁気センサが短絡故障していると誤判定してしまうという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、少なくとも2つの磁気センサ間の短絡故障を誤判定することなく、確実に短絡故障を判定することができる回転角検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1では、回転軸と、磁気極性の異なる第1の磁極と第2の磁極とが周方向に交互に設けられる硬磁性体と、硬磁性体により形成される磁界内に設けられて磁気回路を形成し、この磁気回路が回転軸の回転によって硬磁性体との相対位置が変化すると、磁束密度が変化するように構成された軟磁性体と、軟磁性体の磁気回路に発生する磁束密度をそれぞれ電気信号に変換する複数の磁束密度変換器と、磁束密度変換器で変換した電気信号に基づいて、回転軸の回転角を演算するための回転角演算部とを備え、複数の電気信号は、回転軸の回転角に対してそれぞれ同電位とならないように変換された電気信号であって、少なくとも2つの電気信号が同電位となったときに、磁束密度変換器間が短絡故障であると判定することを特徴としている。
この構成により、磁束密度変換器は、磁束密度を回転軸の回転角に対してそれぞれ同電位とならないように電気信号に変換することから、少なくとも2つの磁束密度変換器間に短絡故障が発生したときにのみに、磁束密度変換器が変換した複数の電気信号が同電位となる。このことから、少なくとも2つの磁束密度変換器で変換した電気信号が同電位となったときに、磁束密度変換器間が短絡故障であると判定することで、少なくとも2つの磁束密度変換器間の短絡故障を誤判定することなく、確実に短絡故障を判定することができる。
また、請求項2では、複数の電気信号が回転軸の回転角に対してそれぞれ同電位とならないとは、回転軸の回転角360度の範囲において、それぞれ同電位とならないことであることを特徴としている。
この構成により、複数の磁束密度変換器間で短絡故障が発生していない場合に、複数の電気信号が回転軸の回転角360度の範囲において、それぞれ同電位とならないため、回転軸が回転することが可能な全角度領域において、少なくとも2つの磁束密度変換器間が短絡故障したときのみに、磁束密度変換器が変換した複数の電気信号を同電位にすることができる。
また、請求項3では、電気信号は、回転角演算部に出力される磁束密度変換器で変換した後の電気信号であって、磁束密度変換器は、磁束密度を変換前の電気信号に変換し、その変換した電気信号をオフセットして変換後の電気信号に変換することを特徴としている。
この構成により、磁束密度変換器が変換前の電気信号をオフセットさせることで、複数の変換後の電気信号を回転軸の回転角に対してそれぞれ同電位とならないようにできる。
また、請求項4では、磁束密度変換器で変換した複数の電気信号は、回転軸の回転角に対してそれぞれ所定角度位相がずれた略三角波であって、複数の磁束密度変換器には、変換前の電気信号をオフセットさせるためのオフセット値がそれぞれ予め設定されており、回転角演算部は、予め設定されたオフセット値をそれぞれ記憶し、記憶しているオフセット値に基づいて、複数の変換後の電気信号を変換前の電気信号に変換し、変換前の電気信号をそれぞれつなぎ合わせて回転軸の回転角を演算することを特徴としている。
この構成により、回転角演算部は、予め設定されているオフセット値を記憶し、記憶しているオフセット値に基づいて、変換後の電気信号をオフセットさせていないときの変換前の電気信号に再度変換して、その複数の変換前の電気信号をそれぞれつなぎ合わせて回転軸の回転角を演算することから、磁束密度変換器で変換した電気信号をオフセットさせたとしても、回転角演算部が回転軸の回転角を正常に演算することができる。
また、請求項5では、磁束密度変換器は、回転角演算部に接続される出力信号線を有し、短絡故障とは、少なくとも2つの磁束密度変換器の出力信号線が短絡することであることを特徴としている。
この構成により、磁束密度変換器の回転角演算部に接続される出力信号線の短絡故障を確実に判定できるため、回転角演算部が回転軸の回転角を誤って演算し続けることを防止できる。
図1の(a)は、回転角センサの側面図、(b)は、(a)のI−I矢視断面
図及びこの回転角センサを具備した回転角検出装置である。図2は、磁石を示した斜視図である。図3の(a)は、磁石から発生する磁束量φの方向を示した図、(b)は、(a)の周方向の角度θにおける磁石から発生する磁束量φの周期波形を示したグラフである。図4の(a)は、磁石が周方向に回転した状態を示した図、(b)は、磁気センサが変換した電気信号の周期波形を示したグラフである。図5は、回転角演算部での演算手順を示したフローチャートである。図6は、回転角演算部で演算された電気信号を示したグラフである。
本実施形態での回転角検出装置1は、図1(a)及び(b)に示すように、回転軸2の外周側に設けられる回転角センサと回転角演算部6とから構成され、回転角センサで検出した信号に基づいて、回転角演算部6が演算することで、回転軸2の回転角を検出している。
回転角センサは、硬磁性体を成す磁石3、軟磁性体を成すヨーク4及び磁束密度検出器を成す磁気センサ5から構成されている。
磁石3は、リング状であって、回転軸2の外周に連結され、且つ磁気極性の異なる第1の磁極を成すN極3aと第2の磁極を成すS極3bとから成っている。このN極3aとS極3bとは、周方向の略180度間隔に連結されている。また、図2に示すように、磁石3の軸方向の厚さhは、周方向にN極3aとS極3bとの境界部3cからN極3a及びS極3bの周方向中央部に向かって漸減している。
ヨーク4は、磁石3の外周に近接して配置される環状体であって、第1から第4のヨーク4a〜4dから構成されている。この第1から第4のヨーク4a〜4dは、それぞれ周方向の略90度間隔にギャップ41を介して設けられている。また、図1(a)に示すように、ヨーク4の軸方向の厚さは、磁石3の軸方向の厚さよりも厚く形成され、且つヨーク4の軸方向の厚さ方向の中心位置は、磁石3の軸方向の厚さ方向の中心位置と全周に渡って軸方向に一致して設けられている。
磁気センサ5は、第1及び第2の磁気センサ5a、5bとから構成されている。第1の磁気センサ5aは、第1及び第4のヨーク4a、4dとの周方向の間のギャップ41内に、第2の磁気センサ5bは、第1及び第2のヨーク4a、4bとの周方向の間のギャップ41内に挿入されており、それぞれ挿入されたギャップ41に生じる磁束量を磁束密度として検出する。但し、この第1及び第2の磁気センサ5a、5bは、ヨーク4と非接触に設けられている。また、磁気センサ5としては、例えばホール素子、ホールIC及び磁気抵抗素子等を使用することができ、検出した磁束密度を電気信号(例えば電圧信号)に変換して回転角演算部6に出力する。さらに、磁気センサ5は、変換した電気信号を自由にオフセットさせることが可能なパラメータを持っている。また、第1及び第2の磁気センサ5a、5bは、変換した電気信号を回転角演算部6に出力するための出力信号線50a、50bを有している。
回転角演算部6には、第1及び第2の磁気センサ5a、5bの出力信号線50a、50bが接続されており、第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換された電気信号が出力信号線50a、50b(図12参照)を通じて入力される。そして、回転角演算部6は、入力された電気信号に基づいて、回転軸2の回転角(絶対角)を演算する。具体的には、第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換された2つの電気信号をそれぞれつなぎ合わせることで、90deg以上の連続した回転軸2の回転角を演算する。
次に、本実施形態の基本作動について説明する。
先ず、磁石3から発生する磁束の磁束密度について説明する。上述のように磁石3の軸方向の厚さhは、周方向にN極3aとS極3bとの境界部3cからN極3a及びS極3bの周方向中央部に向かって漸減していることから、N極3a及びS極3bの周方向中央部分の厚さがN極3a及びS極3bの境界部3cの厚さよりも薄くなる。そのため、N極3a及びS極3bの周方向中央付近の外周面の面線が小さくなり、N極3a及びS極3bの周方向中央付近のいずれの部分から径方向に発生する磁束の磁束密度が厚さhが全周に渡って等しい磁石3のN極3a及びS極3bの周方向中央付近のいずれの部分から発生する磁束の磁束密度よりも低減する。このことから、N極3a及びS極3bの周方向中央付近のいずれの部分から径方向に発生する磁束量は、厚さhが全周に渡って等しい磁石3のN極3a及びS極3bの周方向中央付近のいずれの部分から発生する磁束量よりも低減する。つまり、N極3a及びS極3bの磁束量が大きい部分から発生する磁束量を低減させることができる。このことから、本実施形態の磁石3から発生する磁束量の周期波形は、図3(b)に示す波形となり、範囲X(N極3aの周方向中央付近)と範囲Y(S極3bの周方向中央付近)との磁束量をそれぞれほぼ一定に設定することができる。
なお、図3(b)のように、N極3a及びS極3bの周方向中央付近のいずれの部分から発生する磁束量をほぼ一定になるように、磁石3の厚さhをN極3a及びS極3bの境界部3cからN極及びS極の周方向中央部に向かって漸減させる。
次に、図4に示すように、回転軸2が周方向に回転した場合の磁気センサ5が検出する磁束密度の変化について説明する。
図4(a)に示す(I)の状態(0deg)の場合、第1のヨーク4aと第4
のヨーク4dとの間のギャップ41には、磁束が流れず磁束密度としては0となる。また、第1のヨーク4aと第2のヨーク4bとの間のギャップ41には、負の極性の磁束密度の最大値が生じる。このことから、第1及び第2の磁気センサ5a、5bは、図4(b)の点線(I)に示す電圧信号に変換する。
そして、図4(a)に示す(I)の状態から回転軸2が周方向に90度右回転
し、(II)の状態(90deg)になった場合、第1のヨーク4aと第4のヨー
ク4dとの間のギャップ41には、正の極性の磁束密度の最大値が生じる。また、第1のヨーク4aと第2のヨーク4bとの間のギャップ41には、磁束が流れず磁束密度としては0となる。このことから、第1及び第2の磁気センサ5a、5bは、図4(b)の点線(II)に示す電圧信号に変換する。
さらに、図4(a)に示す(II)の状態から回転軸2が周方向に90度右回転
し、(III)の状態(180deg)になった場合、第1のヨーク4aと第4のヨ
ーク4dとの間のギャップ41には、磁束が流れず磁束密度としては0となる。また、第1のヨーク4aと第2のヨーク4bとの間のギャップ41には、正の極性の磁束密度の最大値が生じる。このことから、第1及び第2の磁気センサ5a、5bは、図4(b)の点線(III)に示す電圧信号に変換する。
また、磁石3のN極3a及びS極3bの周方向中央付近のいずれの部分から発生する磁束量がほぼ一定であることから、回転軸2が周方向に回転している際の第1及び第4のギャップ41と第1及び第2のギャップ41とに生じる磁束の磁束密度は、一定の割合で変化する。このことから、第1及び第2の磁気センサ5a、5bは、図4(b)の太線のように、一定の割合で変化する電圧信号に変換する。
なお、以上説明した第1及び第2の磁気センサ5で変換した電気信号Va、Vbは、パラメータを何も設定していないため、オフセットされていない。そのため、図4(b)に示すように、回転軸2の回転角360度の範囲において、磁気センサ5aで変換した電気信号Vaと磁気センサ5bで変換した電気信号Vbとが一致する一致電圧(VH,VL)が2点存在している。
次に、図5に示すフローチャートに基づいて回転角演算部6の処理手順について説明する。なお、第1の磁気センサ5aの出力電圧をVa、第2の磁気センサ5bの出力電圧をVb及び回転角演算部6の出力電圧をVoutとする。
S1では、Vaが3.0[V]よりも大きいかを判定する。Vaが3.0[V]よりも大きい場合には、S6に進み、以下の式(1)の演算を行い、S1に戻る。また、Vaが3.0[V]よりも小さい場合には、S2に進む。
Vout=1+Vb・・・・・・・・・・(1)
S2では、Vaが2.0[V]よりも小さいかを判定する。Vaが2.0[V]よりも小さい場合には、S7に進み、以下の式(2)の演算を行い、S1に戻る。また、Vaが2.0[V]よりも大きい場合には、S3に進む。
Vout=4−Vb・・・・・・・・・・(2)
S3では、Vbが2.4[V]よりも小さいかを判定する。Vbが2.4[V]よりも小さい場合には、S8に進み、以下の式(3)の演算を行い、S1に戻る。また、Vbが2.4[V]よりも大きい場合には、S4に進む。
Vout=Va・・・・・・・・・・・・(3)
S4では、Vbが2.6[V]よりも大きいか、Vaが2.5[V]よりも小さいかを判定する。Vbが2.6[V]よりも大きく、Vaが2.5[V]よりも小さい場合には、S9に進み、以下の式(4)の演算を行い、S1に戻る。また、それ以外の場合には、S5に進む。
Vout=3−Va・・・・・・・・・・(4)
S5では、Vbが2.6[V]よりも大きいか、Vaが2.5[V]以上であるかを判定する。Vbが2.6[V]よりも大きく、Vaが2.5[V]以上の場合には、S10に進み、以下の式(5)の演算を行い、S1に戻る。また、それ以外の場合には、S11に進み、以下の式(6)の演算を行い、S1に戻る。
Vout=7−Va・・・・・・・・・・(5)
Vout=0・・・・・・・・・・・・・(6)
以上の処理を回転角演算部6が演算することで、Voutは、図6に示すように、回転軸2の回転角360度(−180deg〜180deg)の範囲で一定の割合で変化させることができるため、回転軸2の360度の絶対角を検出することができる。
ここで、本発明の特徴部分である回転角演算部6での第1の磁気センサ5aの出力信号線50aと第2の磁気センサ5bの出力信号線50bとの間の短絡故障検出方法について説明する。
上述した基本作動については、第1及び第2の磁気センサ5で変換した電気信号Va,Vbは、パラメータを何も設定していないため、オフセットされていないが、ここでの第1の磁気センサ5aは、変換した電気信号Vaが−1[V]オフセットされるように予めパラメータ(オフセット値)が設定されている。さらに、第2の磁気センサ5bは、変換した電気信号Vbが1[V]オフセットされるように予めパラメータ(オフセット値)が設定されている。このことから、第1及び第2の磁気センサ5a、5bでオフセットした後の電気信号Va,Vbは、図7に示す周期波形となり、回転軸2の回転角360度の範囲において、一致電圧が存在しない。
なお、オフセットする前の第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換した電気信号Va、Vbが特許請求の範囲の変換前の電気信号であって、オフセットした後の第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換した電気信号Va,Vb(回転角演算部6に出力する電気信号Va,Vb)が特許請求の範囲の変換後の電気信号である。
そして、回転角演算部6は、図8に示すフローチャートに基づいて、磁気センサ5の短絡故障判定を行う。
ステップS100では、第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換した電気信号Va,Vbを読み込み、ステップS101に進む。なお、ここで、読み込む電気信号Va,Vbは、上述したように、電気信号Vaが−1[V]、電気信号Vbが1[V]それぞれオフセットされている。
ステップS101では、第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換した電気信号Va,Vbが一致しているか否かを判定し、電気信号Va,Vbが一致していないときには、ステップS102に進み、電気信号Va,Vbが一致しているときには、ステップS104に進む。
ステップS102では、ステップS101で電気信号Va,Vbが一致していないと判定していることから、第1及び第2の磁気センサ5a、5bの出力信号線50a、50b間に短絡故障が発生していないため、オフセットさせた電気信号Va、Vbをオフセットさせる前の電気信号Va,Vbに再度戻すために、以下の式(7)及び式(8)をそれぞれ演算し、ステップS103に進む。
Va=Va+1(オフセット値)・・・・・(7)
Vb=Vb−1(オフセット値)・・・・・(8)
ステップS103では、上述した図5のフローチャートに基づいて、回転軸2の回転角を演算し、ステップS100に戻る。
ステップS104では、ステップS101で電気信号Va,Vbが一致していると判定していることから、第1及び第2の磁気センサ5a、5bの出力信号線50a、50b間に短絡故障が発生しているため、以下の異常処理を行い、ステップS100に戻る。
異常処理では、回転角演算部6からの信号を受けているシステムに回転角演算部6が回転軸2の回転角を演算することが不可能であると知らせる。
[実施例1の効果]
以上説明したように、第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換した電気信号Va,Vbをオフセットさせていない場合には、電気信号Va,Vbがそれぞれ一致する一致電圧(VH,VL)が2点存在する。また、第1及び第2の磁気センサ5a、5bの出力信号線50a、50b間が短絡故障した場合には、回転角演算部6に入力される電気信号Va,Vbが一致する。このことから、回転角演算部6が出力信号線50a、50b間に短絡故障が発生していないにも関わらずに、一致電圧(VH,VL)のときに、出力信号線50a、50b間が短絡故障であると誤判定してしまう。しかし、本構成では、一致電圧が存在しないように、第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換した電気信号Va,Vbがそれぞれオフセットされるように、予めパラメータ(オフセット値)を設定しておき、オフセットさせた電気信号Va,Vbが一致したときに、第1及び第2の磁気センサ5a、5bの出力信号線50a、50b間に短絡故障が発生していると判定していることから、回転角演算部6が第1及び第2の磁気センサ5a、5bの出力信号線50a、50b間の短絡故障を誤判定することなく、確実に短絡故障を検出することができる。
また、第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換した電気信号Va,Vbをそれぞれオフセットさせているため、電気信号Va、Vbが一致する一致電圧が存在することがない。
さらに、第1及び第2の磁気センサ5a、5bの出力信号線50a、50b間に短絡故障が発生していない場合、回転角演算部6がオフセットさせた電気信号Va、Vbをオフセットさせる前の電気信号Va,Vbに再度戻すことで、回転軸2の回転角を基本アルゴリズムによって演算することができる。
なお、第1及び第2の磁気センサ5a、5bが変換した電気信号Va,Vbをオフセットさせるために、第1及び第2の磁気センサ5a、5bに予め設定されているパラメータ(オフセット値)は、電気信号Va,Vbをオフセットさせることで、一致電圧が存在しないパラメータに設定していればよい。
図9は、(a)は、磁石が周方向に回転した状態を示した図、(b)は、磁気センサが変換した電気信号の周期波形を示したグラフである。図10は、図9(b)に示す電気信号をオフセットさせた周期波形を示したグラフである。図11は、回転角演算部での磁気センサの短絡故障判定の処理手順を示したフローチャートである。
実施例1では、磁気センサ5が2つ設けられる場合について説明したが、本実施例では、磁気センサ5が3つ設けられる場合について説明する。
図9(a)に示すように、第3のヨーク4cの周方向中央部にも、放射状のギャップ41が形成されている。磁気センサ5は、新たに第3の磁気センサ5cが追加されている。第3の磁気センサ5cは、ヨーク4cの周方向中央部に形成されたギャップ41内にそれぞれ挿入されている。この第3の磁気センサ5cは、第1及び第2の磁気センサ5a、5bのそれぞれの異常を検出するために設けられている。
また、第1から第3の磁気センサ5a〜5cで変換した電気信号Va,Vb、Vcをそれぞれオフセットさせていない場合、第3の磁気センサ5cで変換した電気信号Vcの周期波形は、図9(b)に示すように、第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換した電気信号Va,Vbの周期波形から略45度位相がずれる。なお、第3の磁気センサ5cで変換された電気信号Vcの直線部は、第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換された電気信号Va,Vbの直線部よりも検出する磁束密度に若干の乱れを生じ、略一定の割合で変化する。
ここで、図9(b)に示す第1から第3の磁気センサ5a〜5cで変換した電気信号の周期波形は、第1及び第2の磁気センサ5a、5bで変換した電気信号Va,Vbをオフセットさせていないが、実施例1と同様に、第1の磁気センサ5aは、変換した電気信号Vaが−1[V]オフセットされるように予めパラメータ(オフセット値)が設定されている。さらに、第2の磁気センサ5bは、変換した電気信号Vbが1[V]オフセットされるように予めパラメータ(オフセット値)が設定されている。なお、第3の磁気センサ5cのパラメータは、変換した電気信号Vcがオフセットされないように、何も設定されていない。このことから、第1から第3の磁気センサ5a〜5cで変換した電気信号Va,Vb、Vcは、図10に示すように、回転軸2の回転角360度の範囲において、一致電圧が存在しない。
そして、回転角演算部6は、図11に示すフローチャートに基づいて、第1から第3の磁気センサ5a〜5cの出力信号線の短絡故障判定を行う。
ステップS200では、第1から第3の磁気センサ5a〜5cで変換した電気信号Va,Vb、Vcを読み込み、ステップS101に進む。なお、ここで、読み込む電気信号Va,Vb、Vcは、Vaが−1[V]、Vbが1[V]それぞれオフセットされ、Vcはオフセットされていない。
ステップS201では、第1から第3の磁気センサ5a〜5cで変換した電気信号Va,Vb、Vcが以下の式(9)〜(11)のいずれかの1つの条件を満たしているか否かを判定し、いずれの条件を満たしていないときには、ステップS202に進み、いずれか1つの条件を満たしているときには、ステップS204に進む。
Va=Vb・・・・・(9)
Vb=Vc・・・・・(10)
Vc=Va・・・・・(11)
ステップS202では、ステップS201で上記の式(9)〜(11)のいずれの条件を満たしていないと判定していることから、第1から第3の磁気センサ5a〜5cの少なくとも2つの出力信号線間に短絡故障が発生していないため、オフセットさせた電気信号Va、Vbをオフセットさせていない電気信号Va,Vbに再度戻すために、実施例1と同様に、上記の式(7)及び式(8)をそれぞれ演算し、ステップS203に進む。
ステップS203では、実施例1で説明した図5のフローチャートに基づいて、回転軸2の回転角を演算し、ステップS200に戻る。
ステップS204では、ステップS201で上記の式(9)〜(11)のいずれか1つを満たしていると判定していることから、第1から第3の磁気センサ5a〜5cの少なくとも2つの出力信号線間に短絡故障が発生しているため、以下の異常処理を行い、ステップS200に戻る。
異常処理では、第1から第3の磁気センサ5a〜5cの少なくとも2つの出力信号線間に短絡故障が発生していることから、回転角演算部6が回転軸2の回転角を演算することが不可能であるため、実施例1と同様に、回転角演算部6からの信号を受けているシステムに回転角演算部6が回転軸2の回転角を演算することが不可能であると知らせる。
以上説明したように、磁気センサ5を3つ設けた場合であっても、実施例1と同様に、回転角演算部6が第1から第3の磁気センサ5a〜5cの少なくとも2つの出力信号線間の短絡故障を誤判定することなく、確実に短絡故障を検出することができる。
なお、第3の磁気センサ5cの出力信号線は、図示していないが、第1及び第2の磁気センサ5a、5bの出力信号線50a、50bと同様に、回転角演算部6に接続されている。
なお、第1から第3の磁気センサ5a〜5cが変換した電気信号Va,Vb、Vcをオフセットさせるために、第1から第3の磁気センサ5a〜5cにそれぞれ予め設定されているパラメータ(オフセット値)は、電気信号Va,Vb、Vcをオフセットさせることで、一致電圧が存在しないパラメータに設定していればよい。
(a)は、回転角センサの側面図、(b)は、(a)のI−I矢視断面図及びこの回転角センサを具備した回転角検出装置である。(実施例1) 磁石を示した斜視図である。(実施例1) (a)は、磁石から発生する磁束量φの方向を示した図、(b)は、(a)の周方向の角度θにおける磁石から発生する磁束量φの周期波形を示したグラフである。(実施例1) (a)は、磁石が周方向に回転した状態を示した図、(b)は、磁気センサが変換した電気信号の周期波形を示したグラフである。(実施例1) 回転角演算部での演算手順を示したフローチャートである。(実施例1) 回転角演算部で演算された電気信号を示したグラフである。(実施例1) 図4(b)に示す電気信号をオフセットさせた周期波形を示したグラフである。(実施例1) 回転角演算部での磁気センサの短絡故障判定の処理手順を示したフローチャートである。(実施例1) (a)は、磁石が周方向に回転した状態を示した図、(b)は、磁気センサが変換した電気信号の周期波形を示したグラフである。(実施例2) 図9(b)に示す電気信号をオフセットさせた周期波形を示したグラフである。(実施例2) 回転角演算部での磁気センサの短絡故障判定の処理手順を示したフローチャートである。(実施例2) 磁気センサ5と回転角演算部6との接続関係を示した図である。
符号の説明
1…回転角検出装置、
2…回転軸、
3…磁石、
4…ヨーク、
5…磁気センサ、
6…回転角演算部

Claims (5)

  1. 回転軸と、
    磁気極性の異なる第1の磁極と第2の磁極とが周方向に交互に設けられる硬磁性体と、
    前記硬磁性体により形成される磁界内に設けられて磁気回路を形成し、この磁気回路が前記回転軸の回転によって前記硬磁性体との相対位置が変化すると、磁束密度が変化するように構成された軟磁性体と、
    前記軟磁性体の磁気回路に発生する磁束密度をそれぞれ電気信号に変換する複数の磁束密度変換器と、
    前記磁束密度変換器で変換した前記電気信号に基づいて、前記回転軸の回転角を演算するための回転角演算部とを備え、
    複数の前記電気信号は、前記回転軸の回転角に対してそれぞれ同電位とならないように変換された電気信号であって、
    少なくとも2つの前記電気信号が同電位となったときに、前記磁束密度変換器間が短絡故障であると判定することを特徴とする回転角検出装置。
  2. 複数の前記電気信号が前記回転軸の回転角に対してそれぞれ同電位とならないとは、前記回転軸の回転角360度の範囲において、それぞれ同電位とならないことであることを特徴とする請求項1記載の回転角検出装置。
  3. 前記電気信号は、前記回転角演算部に出力される前記磁束密度変換器で変換した後の電気信号であって、
    前記磁束密度変換器は、前記磁束密度を変換前の前記電気信号に変換し、その変換した前記電気信号をオフセットして前記変換後の電気信号に変換することを特徴とする請求項1又は2記載の回転角検出装置。
  4. 前記磁束密度変換器で変換した複数の前記電気信号は、前記回転軸の回転角に対してそれぞれ所定角度位相がずれた略三角波であって、
    複数の前記磁束密度変換器には、前記変換前の電気信号をオフセットさせるためのオフセット値がそれぞれ予め設定されており、
    前記回転角演算部は、予め設定された前記オフセット値をそれぞれ記憶し、
    記憶している前記オフセット値に基づいて、複数の前記変換後の電気信号を前記変換前の電気信号に変換し、
    前記変換前の電気信号をそれぞれつなぎ合わせて前記回転軸の回転角を演算することを特徴とする請求項3記載の回転角検出装置。
  5. 前記磁束密度変換器は、前記回転角演算部に接続される出力信号線を有し、
    前記短絡故障とは、少なくとも2つの前記磁束密度変換器の前記出力信号線が短絡することであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の回転角検出装置。
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