JP4157907B2 - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置及び該装置に用いる現像装置に係り、詳しくは、トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤を用い、複雑なトナー補給装置を用いることなく、現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度を一定範囲に制御することができる自己トナー濃度制御機構を有する現像装置及び該装置を備えた画像形成装置に関するものである。
従来、この種の現像装置として、内部に磁界発生手段が配置された現像剤担持体に担持されて搬送される現像剤の量を現像剤規制部材で規制し、該現像剤規制部材で掻き取られた現像剤を現像剤収容部内に収容し、この現像剤収容部に現像剤搬送方向上流側から隣接し該現像剤担持体表面に対向するトナー補給用開口から、トナー収容部内に収容されたトナーを現像剤担持体上の現像剤に補給する現像装置が知られている(例えば、特開平9―22178号公報参照)。この現像装置では、上記トナー補給用開口において現像剤担持体上に担持搬送されている搬送現像剤に接しているトナーが、該搬送現像剤と現像剤収容部に収容されている収容現像剤との界面から引き込まれるように現像剤に取り込まれる。そして、現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度が上昇すると、現像剤の嵩が増えることにより、現像剤収容部内に収容されている収容現像剤が上記トナー補給用開口を覆うように延びてきて、該トナー補給用開口におけるトナー収容部から現像剤担持体上の現像剤へのトナー取り込みを抑制する。これにより、現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度を一定範囲内に制御することができる。
また、上記現像剤収容部と上記トナー収容部のトナー補給用開口との間に、現像剤担持体表面に対して所定の間隙を有する第2現像剤規制部材を設けた現像装置が知られている(例えば、特開平9―197833号公報参照)。この現像装置では、現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度が上昇すると、該現像剤の層厚が増加し、該増加した現像剤の通過が該第2現像剤規制部材で規制される。この規制された現像剤が、該第2現像剤規制部材に対して現像剤搬送方向上流側から隣接する上記トナー補給用開口を覆い、トナー収容部から現像剤担持体上に担持搬送されている現像剤へのトナー取り込みを抑制する。これにより、現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度を一定範囲内に制御することができる。
このように現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度を一定範囲内に制御(以下「自己トナー濃度制御」という。)を行う現像装置によれば、トナー濃度センサが必要なくなると共に、パドル・スクリューなどの撹拌部材を省略することができるため、トナー補給装置を簡素化できる。更に、従来の二成分現像方式に比較して磁性キャリアが少なくて済み、装置のトルクを大幅に減少できる。これらのことから、装置の小型化、低コスト化を図ることができるというメリットがある。さらに、トナー収容部のトナーを、現像領域に通過してきた現像剤担持体上の現像剤に直接補給できるため、現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度が低下した部分に対して速やかにトナーを補給することができる。したがって、黒ベタ追従性が良いというメリットもある。
ところが、上記自己トナー濃度制御を行う現像装置においては、経時的に地汚れ及び現像濃度の低下が発生したり、現像剤担持体上の現像剤搬送方向と直交する幅方向(以下「担持体幅方向」という。)に現像濃度ムラが発生したりする場合があった。これらの画像品質の低下の原因について、本発明者らが鋭意研究を行った結果、次のような原因が考えられることがわかった。
上記経時的な地汚れ及び現像濃度低下の原因としては、現像剤担持体上の現像剤と現像剤収容部内に滞留した現像剤との入れ替えが十分に行われないことによる現像剤の早期劣化が考えられる。現像剤担持体上に担持されて搬送されている現像剤が現像剤担持体上からほとんど剥離すること無く連れ廻っているため、現像剤収容部内に滞留する現像剤との入れ替えがほとんど行われない場合がある。この現像剤の入れ替えが行われないと、現像剤担持体上に担持されている現像剤中の磁性キャリヤに対するストレスが相対的に高くなり、現像剤収容部内に滞留する現像剤中の磁性キャリヤよりも早期に劣化してしまうおそれがある。現像剤担持体上の磁性キャリアが早期劣化すると、現像装置内の現像剤全体としてはそれほど劣化していなくても、実際に作像に携わっている現像剤担持体上の磁性キャリヤの帯電能力が低下するおそれがある。この磁性キャリヤの帯電能力の低下により、地汚れ又は現像濃度の低下等を引き起こし、画像品質の低下を免れず、早期の現像剤交換を余儀なくされてしまう。
また、上記現像剤担持体上の現像剤と現像剤収容部内に滞留した現像剤との入れ替えが十分に行われない場合には、トナー帯電不良を引き起こすおそれもある。現像剤の入れ替えが行われないと、ほとんど現像剤担持体上だけで消費量に見合うトナーが供給されて混合され、所定の帯電量を得なければならないことになる。ところが、現像剤担持体の表面移動速度が速い(現像ローラの場合、回転が数百rpm)と、帯電が間に合わず、帯電不良を引き起こすおそれがある。特にトナー消費の多い部分があると他の部分と比較して現像濃度の低下が顕著に現れてしまう等の画像品質の低下を招いてしまうことになる。
また、上記担持体幅方向における現像濃度ムラの原因としては、該担持体幅方向におけるトナーの帯電ムラが考えられる。
現像剤のトナー消費部分に新しいトナーが補給されるとき、トナー補給の遅れや補給量のばらつきが生じる場合がある。このようなトナー補給の遅れや補給量のばらつきによってトナー補給が不足した部分はトナー濃度が低下し、トナー帯電量が上昇する。特に、黒ベタなどのトナー消費量が多い画像が形成されると、多量のトナーが消費された現像剤へのトナー補給が追いつかず、トナー濃度が低下したまま次の現像が行われてしまうおそれがある。また、多量のトナーが消費された現像剤へはトナーの取り込みが急激に行われるため、トナーの取り込みに勢いがついて余分なトナーまで取り込まれ、その部分のトナー濃度が必要以上に上昇したまま次の現像が行われる場合もある。
また、非画像部ではトナーの消費が行われないため、本来トナーが取り込まれないはずだが、僅かながらトナーが取り込まれてしまってトナー濃度が上昇し、トナー帯電量が低下してしまうおそれがある。
このように上記担持体幅方向において現像剤担持体上の現像剤にトナー濃度やトナー帯電量の不均一状況が発生すると、トナー濃度が低くトナー帯電量の高い部分は、相対的に白い画像(白帯)となり、トナー濃度が高くトナー帯電量の低い非画像部分は濃い画像となり、上記担持体幅方向での現像濃度ムラが発生する。
また、上記担持体幅方向における現像濃度ムラは、トナー収容部のトナー補給用開口の寸法や位置が上記上記担持体幅方向でばらついたり、現像剤担持体が内蔵する磁界発生手段としてのマグネットローラの磁力が上記担持体幅方向でばらついたりすることによっても発生するおそれがある。
さらに、本発明者らが更に鋭意研究を行ったところ、上記担持体幅方向での現像濃度ムラの原因は、上記第2現像剤規制部材の現像剤担持体に対向する部分の表面粗さや、トナー収容部内に設けているアジテータのトナーを送り出す圧力不足にもあることも分かった。前者は、第2現像剤規制部材の現像剤担持体に対向する部分の表面粗さが現像剤中へのトナーの取り込み量に影響し、該表面粗さが上記担持体幅方向で不均一の場合にトナー取り込み量が均一にならないことにより、上記担持体幅方向での現像濃度ムラが生じると考えられる。後者は、上記トナー収容部内のアジテータのトナー送り出し圧力が上記担持体幅方向でばらついている場合である。黒ベタなどのトナー消費量が多い部分へトナーを送り出すために必要な圧力に達していない部分が存在すると、その部分の現像剤へのトナー取り込み不足が生じることにより、上記担持体幅方向での現像濃度ムラが生じると考えられる。
なお、本出願人は、上記第2現像剤規制部材を備えた構成で上記現像濃度ムラを防止できるものとして、上記現像剤収容部に、現像剤担持体上の現像剤をはがすための現像剤剥離部材と現像剤を撹拌するための現像剤撹拌部材とを設けた現像装置を提案している(特開平10−232540号参照)。この現像装置は、現像剤収容部内で現像剤担持体上に担持搬送されている現像剤をすべて現像剤剥離部材(マイラ)で一旦はがし、該現像剤剥離部材ではがした現像剤を現像剤撹拌部材で撹拌するものである。しかしながら、本発明者らが行った最近の実験研究の結果、現像剤収容部内で現像剤担持体上現像剤のすべてを一旦剥離するような構成では、上記自己トナー濃度制御が不安定になりやすく、最悪の場合はトナー濃度制御が機能しなくなってしまうおそれがあることがわかった。この原因としては次のようなことが考えられる。現像剤収容部内で現像剤担持体上の現像剤をすべて剥離してしまうと、現像剤のトナー濃度が上昇したとしても、上記現像剤剥離部材ではがされた現像剤が次々と現像剤収容部のスペースをすべて満たすまで収容されていく。そのため、トナー濃度上昇時に、該現像剤剥離部材よりも現像剤搬送方向上流側における現像剤担持体上の現像剤の移動を抑制する力が作用しにくくなり、第2現像剤規制部材の現像剤搬送方向上流側で予定したような現像剤の滞留部が発生しないと考えられる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、安定した自己トナー濃度制御を維持しつつ、経時的な地汚れ及び現像濃度の低下を防止するとともに現像剤担持体上の現像剤搬送方向と直交する担持体幅方向における現像濃度ムラのない良好な現像を行うことができる現像装置および該装置を備えた画像形成装置を提供することである
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、内部に磁界発生手段を有し、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持して搬送するように表面移動する現像剤担持体と、該現像剤担持体に担持され現像領域に向けて搬送される該現像剤の量を規制する第1現像剤規制部材と、該第1現像剤規制部材で該現像領域に向けての搬送を規制された現像剤を収容する現像剤収容部と、該現像剤収容部の現像剤搬送方向上流側で該現像剤担持体表面に臨むトナー補給用開口を有するトナー収容部と、該現像剤担持体の表面が該トナー収容部のトナー補給用開口に対向している対向部から該現像剤収容部に向かって該現像剤担持体の表面に連れ回るように担持搬送されている該現像剤担持体上の搬送現像剤の量を規制する第2現像剤規制部材とを備え、該第2現像剤規制部材と該現像剤担持体の表面との間隙が、該現像剤担持体上の該搬送現像剤のトナー濃度上昇に伴って該第2現像剤規制部材による該搬送現像剤の規制量が増加するように設定されている現像装置において、該第2現像剤規制部材と該第1現像剤規制部材との間の該現像剤収容部内で該現像剤担持体の表面に非接触で対向し、該現像剤担持体の表面に連れ回るように担持搬送されている該搬送現像剤の上層部を剥離する剥離部材を備え、該現像剤担持体で担持搬送されて該剥離部材に到達した該搬送現像剤が、該現像剤担持体と該剥離部材との間を通過するように搬送される非剥離現像剤と、該剥離部材によって剥離され該剥離部材の該現像剤担持体側とは反対側の表面に沿って移動しながら該現像剤収容部内の収容現像剤と混合される剥離現像剤とに分かれ、該非剥離現像剤と該剥離現像剤とが、該現像剤収容部内における該剥離部材の現像剤搬送方向下流側で合流することを特徴とするものである。
請求項1の現像装置においては、現像剤担持体で担持搬送されて剥離部材に到達した搬送現像剤が、現像剤担持体と剥離部材との間を通過するように搬送される現像剤と、剥離部材によって剥離され剥離部材の現像剤担持体側とは反対側の表面に沿って移動する現像剤とに分かれる。これらの現像剤のうち、現像剤収容部内の剥離部材で剥離された現像剤(以下「剥離現像剤」という。)は、該現像剤収容部内に収容されている現像剤(以下「収容現像剤」という。)と混合される。この現像剤の混合により、該現像剤に取り込まれたトナーが撹拌されて分散するとともに該現像剤中のトナーと磁性キャリアとの摩擦帯電によるトナーの帯電が促進され、該搬送現像剤中のトナーの分布及び帯電量が均一になる。この現像剤収容部内で剥離現像剤と収容現像剤とが混合された現像剤の一部は、上記剥離部材の現像剤搬送方向下流側で、現像剤担持体上の剥離部材で剥離されずに現像剤担持体と剥離部材との間を通過するように搬送された現像剤(以下「非剥離現像剤」という。)と合流し現像剤担持体上に担持される。この現像剤担持体上の現像剤は、第1現像剤規制部材で規制されて所定の層厚にされた後、現像に用いられる。
また、現像剤担持体上に担持搬送されている搬送現像剤の上層部だけを剥離することにより、該現像剤担持体上での現像剤の担持搬送に対する該剥離の影響を小さくし、上記自己トナー濃度制御が損なわれず安定するようにしている。
更に、請求項の現像装置においては、第2現像剤規制部材を用いることで現像剤担持体上の磁力ムラ等の影響を受けることなく安定したトナー濃度制御がなされた現像剤担持体上の搬送現像剤の上層部が、上記剥離部材で剥離され、上記現像剤収容部の収容現像剤と混合されることにより、搬送現像剤のトナーの撹拌分散及びトナー帯電が促進されるので、搬送現像剤の均一化をさらに図ることができる。
請求項の発明は、請求項の現像装置において、上記剥離部材と上記現像剤担持体の表面との間隙をGhとし、上記第2現像剤規制部材と該現像剤担持体の表面との間隙をGd2としたとき、0<Gh<Gd2の関係を満たすことを特徴とするものである。
請求項の現像装置においては、上記間隔Gh及びGd2が上記所定の関係を満足することにより、トナー収容部からトナーを取り込んで第2現像剤規制部材による規制位置を通過した現像剤担持体上の搬送現像剤の上層部が、上記剥離部材に確実に接触し、剥離される。
請求項の発明は、請求項の現像装置において、上記磁界発生手段は、上記剥離部材に対向する位置と上記第2現像剤規制部材に対向する位置との間に磁極を有していないことを特徴とするものである。
請求項の現像装置においては、上記磁界発生手段が、上記剥離部材に対向する位置と上記第2現像剤規制部材に対向する位置との間に磁極を有していないので、現像剤収容部内に収容されている現像剤が、現像剤のトナー濃度の高低にかかわらず、該第2現像剤規制部材と現像剤担持体表面との間隙の方に向かって引き寄せられるような現像剤の流れが発生しない。したがって、現像剤のトナー濃度が上昇していないにもかかわらず上記現像剤の流れによって該現像剤の一部が該間隙からトナー補給口側にはみ出るという現象が発生することがなくなり、該現像剤担持体上の搬送現像剤のトナー濃度が低下した場合の該現像剤へのトナー取り込みが適正に行われる。
請求項の発明は、請求項の現像装置において、上記第2現像剤規制部材に対向する位置から上記剥離部材に対向する位置に至るまで上記現像剤担持体表面上の磁束密度が、該現像剤担持体表面に上記現像剤を磁力で担持できる磁束密度であることを特徴とするものである。
請求項の現像装置においては、上記第2現像剤規制部材に対向する位置から上記剥離部材に対向する位置に至る剥離前の区間でも、現像剤担持体表面に現像剤が連続して担持されるので、上記現像剤担持体上の現像剤搬送に伴う現像剤の移動を利用した上記自己トナー濃度制御が安定する。
請求項の発明は、請求項1、2、3、又はの現像装置において、上記剥離部材がローラ状の回転部材であり、該現像剤担持体との対向部で該現像剤担持体表面とは反対方向に表面移動するように、該剥離部材を回転駆動する回転駆動手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項の現像装置においては、現像剤収容部内で上記所定方向に回転駆動されている剥離部材によって現像剤担持体上の現像剤の上層部がせき止められて剥離される。この剥離された現像剤は、該剥離部材の表面移動に従って連れ回され、該現像剤担持体表面から離れるように移動し、現像剤収容部内の収容現像剤と混合される。ここで、該剥離部材としてローラ状の回転部材を用いているので、該剥離部材が回転したとしても該剥離部材と現像剤担持体表面との間隙が一定になり、現像剤担持体から現像剤の上層部を現像剤搬送方向においてムラなく剥離することができる。
請求項の発明は、請求項の現像装置において、上記剥離部材が、磁性体を用いて構成されていることを特徴とするものである。
請求項の現像装置においては、上記磁界発生手段で発生した磁界が、磁性体を用いて構成した剥離部材に及ぶことにより、該磁界で該剥離部材が磁化されるため、該剥離部材の表面に磁力で現像剤を引き付けて担持できるようになる。この剥離部材で現像剤担持体上の現像剤の上層部を磁力で担持することにより該現像剤の剥離をより確実に行うことができる。
請求項の発明は、請求項の現像装置において、上記剥離部材が、上記現像剤担持体上の現像剤搬送方向と交差する方向の両端部で支持されたものであり、該剥離部材の該交差方向における中央部の径が両端部の径よりも小さいことを特徴とするものである。
請求項の現像装置においては、上記磁界発生手段で発生した磁界による磁気力で上記剥離部材の中央部が現像剤担持体側に撓んだとしても、該剥離部材の中央部と両端部との間で該剥離部材の表面と該現像剤担持体の表面との間隙のムラを抑制することができる。
なお、上記剥離部材の径は、該剥離部材の撓み量の応じて上記中央部から上記両端部にかけて連続的に変化するように設定するのが好ましい。
請求項の発明は、請求項1、2、3、又はの現像装置において、上記剥離部材が、上記現像剤担持体上の現像剤搬送方向と交差する方向に沿って延在し且つ磁性体を含む部材であり、該現像剤担持体との対向部で該現像剤担持体表面とは反対方向に表面移動するように、該剥離部材を回転駆動する回転駆動手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項の現像装置においては、上記現像剤収容部内で磁性体を含む剥離部材が上記所定方向に回転するので、該剥離部材で現像剤担持体上の現像剤の上層部をせき止め磁力で引き付けて担持し、該現像剤の剥離をより確実に行うことができる。
請求項の発明は、請求項1、2、3、又はの現像装置において、上記剥離部材が、上記現像剤担持体上の現像剤搬送方向に交差する方向に沿って延在し且つ表面に磁極が着磁された部材であり、該現像剤担持体との対向部で該現像剤担持体表面とは反対方向に表面移動するように、該剥離部材を回転駆動する回転駆動手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項の現像装置においては、上記現像剤収容部内で表面に磁極が着磁された剥離部材が上記所定方向に回転すると、該剥離部材表面の磁極と、現像剤担持体内の磁界発生手段における磁極との距離が変化するので、該剥離部材の回転に伴って現像剤担持体から剥離された現像剤を引き付ける力が変化し、上記現像剤の混合が活発になる。
請求項1の発明は、請求項の現像装置において、上記剥離部材がローラ状の回転部材であり、該剥離部材の表面に、上記磁極が複数着磁されていることを特徴とするものである。
請求項1の現像装置においては、上記剥離部材としてローラ状の回転部材を用いているので、該剥離部材が回転したとしても該剥離部材表面と現像剤担持体表面との間隔が一定になるので、該現像剤担持体から現像剤をムラなく剥離することができる。また、該剥離部材の表面に複数の磁極を有しているので、該剥離部材の表面に、現像剤を強く引き付ける部分が複数存在することになる。したがって、該剥離部材が回転することにより該剥離部材の周囲に存在する現像剤に対する磁力が変化し、該現像剤の混合が更に活発になる。
請求項1の発明は、請求項1の現像装置において、上記複数の磁極が、S極及びN極を交互に着磁したものであることを特徴とするものである。
請求項1の現像装置においては、上記剥離部材表面にS極及びN極が交互に着磁されているので、該剥離部材の表面に現像剤を引き付ける力が強くなり、現像剤担持体上の現像剤の剥離を確実に行うことができるとともに、該現像剤の混合が更に活発になる。
請求項1の発明は、請求項1の現像装置において、上記複数の磁極がそれぞれ、該剥離部材の回転軸の延在方向に沿って直線状に着磁されていることを特徴とするものである。
請求項1の現像装置においては、上記剥離部材表面に、該剥離部材の回転軸方向に沿って延在するように現像剤が凸状に担持される。この剥離部材の回転軸方向に延在するように担持された凸状の現像剤が該剥離部材の回転に伴って周方向に移動し、現像剤収容部内の現像剤に対して移動力を与えるので、現像剤の混合が更に活発になる。
請求項1の発明は、請求項1の現像装置において、上記剥離部材の回転軸の延在方向にS極及びN極が交互に並んだ磁極群をさらに該剥離部材表面の周方向に複数配列させるように、上記複数の磁極を着磁したことを特徴とするものである。
請求項1の現像装置においては、上記剥離部材の表面に全体にわたって、現像剤が凹凸状に担持されるので、上記現像剤の混合が更に活発になる。
請求項1の発明は、請求項5、6、7、8、9、10、11、12又は1の現像装置において、上記回転駆動手段が、上記剥離部材の回転速度を変化させて回転駆動可能なものであることを特徴とするものである。
請求項1の現像装置においては、現像剤に取り込むトナーの量に応じて該剥離部材と現像剤担持体との間でおきる現像剤同士の摩擦帯電を行うことが可能となるとともに、現像剤の不要な混合を回避できるようになる。
請求項1の発明は、請求項1の現像装置において、現像対象の画像における画像比率に基づいて、上記回転駆動手段を制御する制御手段を設けたことを特徴とするものである。
請求項1の現像装置においては、上記画像比率によりトナー消費を求め、そのトナー消費にあわせて上記剥離部材の線速を変化させることができる。したがって、トナ消費に応じた適正なトナー帯電を行うことができるとともに、現像剤の不要な混合を回避することによって現像剤の劣化を防ぐことができる。
請求項1の発明は、請求項1の現像装置において、装置内の温度を測定するための温度測定手段と、該温度測定手段の温度測定結果に基づいて上記回転駆動手段を制御する制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
請求項1の現像装置においては、現像剤の温度が高いときはトナーの凝集度の増加を考慮して剥離部材の線速を大きくするように変化させることにより、適正なトナー帯電をより安定化して行うことができる。一方、現像剤の温度が低いときは、剥離部材の線速を小さくして現像剤の不要な混合を回避し、現像剤の劣化を防ぐことができる。
請求項1の発明は、請求項1の現像装置において、装置内の湿度を測定するための湿度測定手段と、該湿度測定手段の湿度測定結果に基づいて上記回転駆動手段を制御する制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
請求項1の現像装置においては、現像剤の湿度が高いときはトナーの凝集度の増加を考慮して剥離部材の線速を大きくするように変化させることにより、適正なトナー帯電をより安定化して行うことができる。一方、現像剤の湿度が低いときは、剥離部材の線速を小さくして現像剤の不要な混合を回避し、現像剤の劣化を防ぐことができる。
請求項18の発明は、請求項5、6、7、8、9、10、11、12又は1の現像装置において、上記剥離部材の表面が粗し加工されていることを特徴とするものである。
請求項18の現像装置においては、表面を粗し加工した剥離部材を用いることにより、該剥離部材による現像剤の掻き取り機能及び保持機能を高めることができ、該剥離部材によって現像剤担持体上の現像剤の上層部を確実に剥離して搬送することができる。
請求項19の発明は、請求項又はの現像装置において、上記剥離部材が磁性体を用いて構成され且つ上記現像剤担持体表面における法線方向磁束密度分布のピーク位置に対向していることを特徴とするものである。
請求項19の現像装置においては、剥離部材が現像剤担持体表面上における法線方向磁束密度分布のピーク位置に対向するように設けられていることから、該剥離部材が磁化されやすくなって該剥離部材による搬送力が最も大きく発揮され、現像剤収容部内における現像剤の混合が効果的に行われる。
請求項2の発明は、請求項19の現像装置において、上記剥離部材の周面上で上記現像剤担持体と対向する側とは反対側の面における法線方向磁束密度が5mT以上であることを特徴とするものである。
請求項2の現像装置においては、剥離部材の上記現像剤担持体と対向する側とは反対側における剥離部材の表面にも、磁力で現像剤を確実に担持して搬送することができるため、上記現像剤の混合をさらに効果的に行うことができる。
請求項2の発明は、請求項1、2、3、又はの現像装置において、上記剥離部材が、グリッド状の平板であることを特徴とするものである。
請求項2の現像装置においては、現像剤収容部内のグリッド状の平板からなる剥離部材に到達した現像剤担持体上の現像剤の一部は、該剥離部材のグリッド孔を通過するように移動し、該現像剤担持体から剥離される。このグリッド状の平板は、現像剤担持体の表面に近接したスペースに設置可能であるため、現像剤収容部内の現像剤担持体表面から離れた位置に現像剤が自由に移動可能なスペースを確保できる。したがって、現像剤収容部内における現像剤の移動を妨げられることがない。
請求項22の発明は、潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像しトナー像を形成する現像装置と、該潜像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写装置とを備えた画像形成装置において、該現像装置として、請求項1乃至21のいずれかの現像装置を備えたことを特徴とするものである。
請求項22の画像形成装置では、上記現像装置を用いて潜像担持体上の潜像を現像することにより、経時的な地汚れ及び濃度低下や画像幅方向における濃度ムラのない画像を形成することができる。
請求項1乃至2の発明によれば、安定した自己トナー濃度制御機能を維持しつつ、経時的な地汚れ及び現像濃度の低下を防止するとともに現像剤担持体上の現像剤搬送方向と直交する担持体幅方向における現像濃度ムラのない良好な現像を行うことができる。更に、現像剤担持体上の磁力ムラ等の影響を受けることなく上記トナー濃度のより安定した制御が可能となる。しかも、現像剤担持体上の現像剤のトナーの撹拌分散及びトナー帯電が促進されるので、該現像剤の均一化をさらに図ることができるという効果がある。
特に、請求項の発明によれば、第2現像剤規制部材による規制位置を通過した現像剤担持体上の搬送現像剤の上層部が、剥離部材に対して確実に接触して剥離されるという効果がある。
特に、請求項の発明によれば、第2現像剤規制部材と現像剤担持体表面との間隙の方に向かって引き寄せられるような現像剤の異常な流れによって該現像剤の一部が該間隙からトナー補給口側にはみ出るような現象が発生することがなくなる。したがって、現像剤担持体上の搬送現像剤のトナー濃度が低下した場合の現像剤へのトナー取り込みが適正に行われるという効果がある。
特に、請求項の発明によれば、上記現像剤担持体上の現像剤搬送に伴う現像剤の移動を利用した上記自己トナー濃度制御機能が損なわれずさらに安定するとともに、剥離部材で剥離される現像剤の量が大きく変化せず現像剤収容部での現像剤の混合を安定して行うことができるという効果がある。
特に、請求項の発明によれば、現像剤担持体から現像剤の上層部を安定して剥離することができるという効果がある。
特に、請求項及びの発明によれば、剥離部材による現像剤の剥離をより確実に行うことができるという効果がある。
特に、請求項の発明によれば、剥離部材の中央部と両端部との間で該剥離部材の表面と現像剤担持体の表面との間隙のムラを抑制することができ、現像剤担持体から現像剤の上層部をより安定して剥離することができるという効果がある。
特に、請求項、1及び1の発明によれば、上記現像剤の混合を活発に行うことができるという効果がある。
特に、請求項1及び1の発明によれば、現像剤担持体から現像剤の上層部をより安定して剥離することができるとともに、上記現像剤の混合を活発に行うことができるという効果がある。
特に、請求項1乃至1の発明によれば、現像剤担持体上の現像剤のトナー帯電の適正化を図るとともに、さらに現像剤の早期劣化を防ぐことが可能となるという効果がある。
特に、請求項18の発明によれば、剥離部材による現像剤の掻き取り機能及び保持機能が高まるので、該剥離部材によって現像剤担持体上の現像剤の上層部を確実に剥離して搬送することができるという効果がある。
特に、請求項19の発明によれば、磁性体からなる剥離部材が磁化されやすくなって該剥離部材による搬送力が最も大きく発揮され、現像剤収容部内における現像剤の混合を効果的に行うことができるという効果がある。
特に、請求項2の発明によれば、剥離部材に磁力で現像剤を確実に担持して搬送することができるため、上記現像剤の混合をさらに効果的に行うことができるという効果がある。
特に、請求項2の発明によれば、簡単な構成で、現像剤担持体上の現像剤の上層部をすくって剥離し、現像剤担持体上の現像剤と現像剤収容部内の現像剤との混合を確実に行うことができる。 更に、現像剤収容部内の現像剤担持体表面から離れた位置に現像剤が自由に移動可能なスペースを確保できるので、現像剤収容部内における現像剤の移動を妨げられることがないという効果がある。
請求項22の発明によれば、経時的な地汚れ及び濃度低下や画像幅方向における画像濃度ムラのない画像を形成することができるという効果がある。
〔実施形態1〕
本発明を電子写真式の画像形成装置であるレーザプリンタ(以下、「プリンタ」という。)の現像装置に適用した第1の実施形態について説明する。
まず、図2を用いて本実施形態に係るプリンタの概略について説明する。潜像担持体としての感光体ドラム1は、図中矢印A方向に回転駆動されながら、感光体ドラム1に接触してその表面を帯電する帯電ローラ50により一様に帯電された後、光書き込みユニット51により画像情報に基づき走査露光されて表面に静電潜像が形成される。本実施形態では、上記帯電ローラ50及び光書き込みユニット51により潜像形成手段が構成されているが、他の種類の帯電装置や露光装置を用いて構成してもよい。感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、後述する現像装置2により現像され、感光体ドラム1上にトナー像が形成される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、転写装置としての転写ローラ53を備えた転写ユニットにより給紙カセット54から給紙ローラ55、レジストローラ対56を経て搬送された転写材としての用紙52上に転写される。転写終了後の用紙52は、定着ユニット57によりトナー像が定着され機外に排出される。なお、転写されなかった感光体ドラム1上の残留トナーは、クリーニングユニット58により感光体ドラム1から除去される。また、感光体ドラム1上の残留電荷は除電ランプ59で除去される。
次に、本実施形態に係る現像装置の全体構成について説明する。
図3は現像装置2の全体の概略構成図であり、図1は同現像装置2の主要部の拡大図である。この現像装置2は感光体ドラム1の側方に配設され、トナー3a及び磁性キャリア(以下「キャリア」という。)とを含む二成分現像剤(以下「現像剤」という。)3を表面に担持する現像剤担持体としての非磁性材質からなる現像スリーブ4を備えている。この現像スリーブ4は、ケーシング2aの感光体ドラム1側に形成された開口部から一部露出するように取り付けられ、図示しない駆動装置により、感光体ドラム1と対向する現像領域において現像剤を下方(図中矢印B方向)に移動させる向きに回転駆動可能になっている。また、現像スリーブ4の内部には、磁界発生手段としての固定磁石群からなるマグネットローラ5が固定配置されている。
また、本現像装置は、現像スリーブ4上に担持され現像領域に向けて搬送されている現像剤の量を規制する現像剤規制部材としてのドクタ6、該ドクタ6に現像剤搬送方向上流側で現像スリーブ4の表面及びドクタ6との間に現像剤3を収容する現像剤収容部Sを形成するように設けられた現像剤収容ケース7、トナー収容部としてのトナーホッパ8なども備えている。トナーホッパ8は現像スリーブ4上の現像剤搬送方向における現像剤収容部Sの上流側に隣接して現像スリーブ表面と対向するトナー補給用開口(以下「トナー補給口」という。)8aを有している。また、トナーホッパ8の内部には、図中矢印Cで示す時計方向に回転しながらトナー3aをトナー補給口8aに向けて撹拌しながら送り出すトナー撹拌部材としてのトナーアジテータ9が配設されている。
上記現像剤収容ケース7の現像スリーブ4に近接する先端部(ひさし部)は、トナーホッパ8からトナーが補給され現像剤収容部S内に向かって進行しようとする現像剤の量を規制する第2現像剤規制部材としてのプレドクタ7aとして用いられている。また、上記現像剤収容ケース7等で形成される現像剤収容部Sには、感光体ドラム1との対向する現像領域に供給されずにドクタ6で進行が阻止された現像剤が収容される。
上記マグネットローラ5の表面部には、該ローラの中心軸方向に沿った方向に延在する磁極が複数形成されている。具体的には、現像領域に対向する位置に主極(N1極)が形成され、上記現像剤収容部Sに磁界の磁力が及ぶように、プレドクタ7aに対向する位置から上記現像領域に至る間に磁極(S2極)が配置されている。また、上記マグネットローラ5の表面には、一般的な現像装置と同様に、現像スリーブ4上に現像剤を担持し続けながら搬送するための搬送磁極(S極、N極)が適宜配置されている。
なお、本実施形態では、基材に対して磁石片を嵌合固着した固定磁石体、いわゆるブロック型マグネットローラを用いたが、これに限定されるものではない。例えば、所定の形に成形されたプラスチック磁石材料を磁気配向と同時に着磁させて作製するいわゆるフェライト系一体型プラスチックマグネットローラを用いてもよいことはもちろんである。
また、本現像装置は、上記現像剤収容部S内で現像スリーブ4の表面に非接触で対向し該現像スリーブ4に担持搬送されている現像剤の一部(搬送現像剤の表層部)を剥離する剥離部材として、磁性体で形成されたローラ状の回転部材である剥離ローラ11を備えている。この剥離ローラ11は、円筒状であっても円柱状であってもよく、その内部構造は特定の構造に限定されるものではない。
上記剥離ローラ11の材料(磁性体)としては、例えばSUM材(硫黄及び硫黄複合快削鋼鋼材)、磁性を有するSUS材、鉄、ニッケル等を用いることができる。また、鉄芯にニッケルメッキを施したもの、ステンレス素材に磁性材料をコーティングしたもの等を用いることもできる。
また、剥離ローラ11の表面は、現像スリーブから剥離した現像剤を良好に担持して搬送できるように、サンドブラスト処理等により粗し加工するのが好ましい。例えば、表面粗さ(10点平均粗さRz)が30μm程度になるように粗し加工する。この表面粗さは、トナーの種類や剥離ローラの材料などの条件に応じてトナーを搬送できる程度に設定する。
また、上記剥離ローラ11は、図示しない駆動装置により、現像スリーブ4と同じ回転方向(図中矢印E方向)に回転駆動されている。この回転駆動により、現像スリーブ4と剥離ローラ11との対向部において、剥離ローラ11の表面が現像スリーブ表面とは反対方向に表面移動するので、剥離ローラ11で現像スリーブ4上の現像剤の上層部をせき止めて確実に剥離することができる。そして、この剥離された現像剤は、剥離ローラ11の表面移動に従って連れ回され、現像スリーブ表面から離れるように移動し、現像剤収容部S内の収容現像剤と混合される。
また、上記現像剤収容部Sに対向する位置にある、マグネットローラ5の磁極(S2)は、剥離ローラ11に対向する位置と上記プレドクタ7aに対向する位置の間に配置しないようにする。本実施形態では、図4に示すように、マグネットローラ5の中心と剥離ローラ11の中心とを結ぶ線に対する、マグネットローラ5の中心と上記磁極(S2)とを結ぶ線の傾き角θが2〜10°程度になるように、該磁極(S2)の形成位置を設定した。
このように剥離ローラ11に対向する位置と上記プレドクタ7aに対向する位置の間に磁極を配置しないようにすることにより、現像剤収容部S内に収容されている現像剤が、現像剤のトナー濃度の高低にかかわらずプレドクタ7aと現像スリーブ表面との間隙の方に向かって引き寄せられるような現像剤の異常な流れが発生しないようになる。
また、図4に示すように、剥離ローラ11と現像スリーブ表面との間隙Ghと、上記プレドクタ7aと現像スリーブ表面との間隙Gd2は、0<Gh<Gd2の関係を満たすように設定するのが好ましい。このように両間隙Gh及びGd2を設定することにより、トナーホッパ8からトナーを取り込んでプレドクタ7aによる規制位置を通過した現像スリーブ4上の搬送現像剤の上層部が、剥離ローラ11に確実に接触し、剥離される。
なお、上記磁性体からなる剥離ローラ11を用いた場合、現像スリーブ4内のマグネットローラ5の磁気作用により、該剥離ローラ11の表面に磁極が発生し、効率的に現像スリーブ4上の現像剤3を剥離することができる。しかしながら、剥離ローラ11に作用する磁気力により該剥離ローラ11の軸方向における中央部が現像スリーブ4側に近づくように撓んでしまい、現像スリーブ4との間隔が狙いの間隔よりも狭くなってしまう場合がある。
そこで、上記撓みが発生するような場合には、図5に示すように剥離ローラ11の中央部の径D2を両端部の径D1よりも小さくするのが好ましい。この剥離ローラ11を用いることにより、剥離ローラ11と現像スリーブ4との間の間隔を軸方向の全体にわたって略均一することができる。従って、該中央部から両端部にかけて均一な剥離動作を行うことができる。
上記撓みが発生しない場合、上記剥離部材としては、軸方向全域にわたって直径が一定である断面形状が円形の真直棒状の剥離ローラを用いてもよい。
次に、図1及び図3に基づいて、上記構成の現像装置の現像動作について説明する。
現像スリーブ4上の現像剤3は該スリーブ4の矢印B方向の回転に伴って搬送され、ドクタ6により規制されて薄層化される。薄層化された現像剤3は、矢印A方向に回転している感光体ドラム1と対向する現像領域に搬送される。この現像領域で、感光体ドラム1上に形成されている静電潜像にトナーが供給され、該静電潜像の可視像化が行われる。現像領域を通過した現像スリーブ4上の現像剤は該スリーブ4の回転に伴って更に搬送され、トナー補給口8aと対向する位置に到達する。このトナー補給口8aには、トナーホッパ8内のトナー3aがアジテータ9で送り出され現像スリーブ4上の現像剤と接するように滞留している。トナー補給口8aで新しいトナー3aを取り込んだ後、現像剤収容部Sに戻る。そして、新しいトナー3aを含んだ現像剤3はドクタ6による規制部で内圧が増加する。この内圧の増加した現像剤中でキャリアとの摩擦帯電によってトナー帯電が行われる。一方、上記現像領域に供給されずにドクタ6で進行が阻止された現像剤3の一部は、現像剤収容部S内で循環するように移動する。
次に、図6(a)及び(b)を用いて、本現像装置における現像動作時の自己トナー濃度制御について説明する。なお、図6中の2点鎖線は、互いに異なる挙動を示す現像剤同士の界面を示している。
まず、現像装置に初期剤として所定のトナー濃度及び重量を有する現像剤をセットして、現像スリーブ4及び剥離ローラ11を回転駆動すると、現像剤3は搬送現像剤3b、収容現像剤3c及び剥離現像剤3dの3つの部分に分かれる。搬送現像剤3bは現像スリーブ4の表面に磁力で担持され該表面に連れ回るように搬送される現像剤である。収容現像剤3cは現像剤収容部S内に収容され上記搬送現像剤3bの移動に伴って現像剤収容部S内で循環移動する現像剤である。また、剥離現像剤3dは現像スリーブ4上の搬送現像剤3bから一部剥離され剥離ローラ11の回転に伴って該剥離ローラ11の表面に沿って移動する現像剤である。
そして、現像剤収容部S内では、図6(a)に示すように4つの現像剤流F1、F2、F3、F4が発生する。第1の現像剤流F1は、現像スリーブ4と剥離ローラ11との間を通過するように流れる搬送現像剤3bの流れである。第2の現像剤流F2は、現像スリーブ4から剥離されて剥離ローラ11に沿って移動し、その一部が剥離ローラ11とプレドクタ7aの間の空間で循環する循環流である。第3の現像剤流F3は、剥離ローラ11の表面に沿って該ローラの上方を環流する剥離現像剤3dの流れである。第4の現像剤流F4は、ドクタ6で現像剤が該ドクタの背面を上昇し該ドクタ6と剥離ローラ11の間の空間で発生する収容現像剤3cの循環流である。
次に、上記現像剤収容部S内に上記現像剤流F1〜F4が発生した状態で、トナーホッパー8にトナー3aがセットされると、トナー補給口8aより現像スリーブ4に担持された搬送現像剤3bにトナー3aが供給される。トナーが供給された現像スリーブ4上の現像剤は、該トナーと共に現像剤収容部Sへ搬送される。そして、搬送途中で、搬送現像剤3bに供給されたトナーは現像スリーブ4の軸中心方向へ若干入り込む。トナーが供給された搬送現像剤3bは、プレドクタ7aによる規制位置を通過した後、剥離ローラ11でその上層部が剥離されて剥離現像剤3dとなる。剥離現像剤3dは収容現像剤3cとの間で混合されながら搬送され、一部はプレドクタ7a近傍に発生する上記循環流F2に合流する。一方、剥離ローラ11に担持され続けて搬送される剥離現像剤3dは、更に収容現像剤3cとの間で混合されながら移動し、現像剤搬送方向下流側で再び現像スリーブ4上に担持され搬送現像剤3bとなる。上記剥離現像剤3dと収容現像剤3cとの混合により、両現像剤同士の入れ替え、現像剤内でのトナーの分散撹拌による均一化、トナーとキャリアとの摩擦帯電によるトナー帯電等が行われる。
次に、上記トナーの補給により現像剤3中のトナー濃度が次第に上昇していくと、現像剤3の嵩が増大していくことにより、トナー補給口8aに対向する位置からドクタ6による規制位置に至る区間で現像スリーブ4上の搬送現像剤3bの層厚が厚くなっていく。それとともに、現像スリーブ4上の搬送現像剤3b内のキャリアの比率が低下することにより、該搬送現像剤3bに対する磁力が弱くなっていくため、該搬送現像剤3bの移動速度が低下していき、上記区間での現像スリーブ4上の搬送現像剤3bの層厚がますます厚くなっていく。この層厚が厚くなった搬送現像剤3bは、剥離ローラ11から受ける搬送を阻止する向きの力(ブレーキ力)を強く受けるようになり、剥離ローラ11による剥離位置のところに搬送されてくる搬送現像剤3bの移動速度はますます低下していく。
そして、トナー補給口8aに対向する位置で層厚が厚くなった搬送現像剤3bの上層部は、上記プレドクタ7aで掻き取られ、図6(a)に示すようにプレドクタ7aの現像剤搬送方向上流側に滞留していく。以下、この滞留した現像剤を「滞留現像剤」3eという。この滞留現像剤3eは、それに接する搬送現像剤3bの移動に伴って循環運動を行っている。トナー補給口8aに送り込まれたトナー3aは、搬送現像剤3bの露出している部分に引き付けられるとともに、該搬送現像剤3bと該滞留現像剤3eとの合流点Pから引き込まれるようにして、現像剤中に取り込まれる。
さらに現像剤3のトナー濃度が上昇していくと、図6(b)に示すようにトナー補給口8aにおける滞留現像剤3eの量が増え、該滞留現像剤3eでトナーに接している搬送現像剤3bの露出面が塞がれ、両現像剤の合流点Pもトナー補給口8aの現像剤搬送方向上流端まで移動する。それとともに、上記トナー補給口8aの滞留現像剤3e自体の循環移動速度も低下する。この時点で、現像剤へのトナーの取り込みがほぼ終了し、トナー濃度がそれ以上上昇しなくなる。
上記トナーが取り込まれプレドクタ7aと現像スリーブ4との間のギャップを通過した搬送現像剤3bの一部(上層部)は、剥離ローラ11で剥離される。剥離現像剤3dは、収容現像剤3cと混合撹拌されながら該剥離ローラ11の表面に沿って搬送され、その一部は再び現像スリーブ4上に担持される。現像スリーブ4とドクタ6との間のギャップを通過した搬送現像剤3bは、感光体ドラム1と対向する現像領域に搬送される。そして、現像領域では、感光体ドラム1上に形成されている静電潜像にトナーが供給され、該静電潜像の現像に用いられる。
上記感光体ドラム1の静電潜像の現像により現像スリーブ4上のトナーが消費されると、この部分のトナー濃度が減少し、現像スリーブ4によって現像剤に作用する搬送力が増加するとともに、この部分の現像剤の嵩も減少する。そして、上記プレドクタ7aの先端部によって規制される搬送現像剤3bの層厚が低下し、トナー補給口8a付近に溜まっていた滞留現像剤3の量が減少し、該滞留現像剤3の循環移動速度も上昇してくる。そして、トナー補給口8aにおいて、現像スリーブ4により搬送される搬送現像剤3bとトナーホッパ8内からのトナー3aとが接触することとなり、再度トナーが取り込まれて上述のように現像剤3のトナー濃度が増加する。
以上のように、現像スリーブ4上のトナー濃度の変化に応じて、該現像スリーブ4上の搬送現像剤の上記プレドクタ7aによる規制状態が変化し、上記トナーが消費された部分の現像剤のトナー濃度が所定の濃度範囲になるように自己制御される。そしてこれにより、現像スリーブ4上の搬送現像剤3のトナー濃度が常にほぼ一定濃度の範囲となるように保たれる。このため、トナー濃度センサやトナー補給部材などの複雑なトナー濃度制御機構が不要となる。
以上、本実施形態によれば、現像スリーブ4上の搬送現像剤3bの一部を剥離して現像剤収容部S内の収容現像剤3cと混合することにより、該搬送現像剤3bと該収容現像剤3cとの入れ替えが促進されるので、現像剤3中のキャリアの帯電能力低下による現像剤3の早期劣化を防止することができる。また、上記搬送現像剤3bと収容現像剤3cとの混合により、該現像剤のトナーが分散撹拌され現像剤搬送方向と直交する画像幅方向に関してトナー濃度が均一化されるので、現像濃度ムラのない良好な現像を行うことができる。
また、本実施形態によれば、断面形状が円形である剥離ローラ11を用いているので、該剥離ローラ11を回転させたとしても該剥離ローラ11の周面と現像スリーブ4の周面とのギャップが変動しないので、剥離ローラ回転時の剥離ムラがない。したがって、現像剤搬送方向における現像スリーブ4上の搬送現像剤3bにトナー濃度やトナー帯電量のムラを抑制することができ、該現像剤搬送方向における現像濃度ムラを防止することができる。
なお、断面形状が円形以外の例えばクランク形状の剥離部材について実験を行ったところ、剥離ムラが発生し、画像にはクランクの回転ピッチで濃淡差(ムラ)が発生した。
また、本実施形態によれば、磁性体からなる剥離ローラ11を用いているので、現像スリーブ4中のマグネットローラ5により剥離ローラ11が磁化されることにより、現像スリーブ4上に担持されて連れ廻っている搬送現像剤3bの一部を磁力で吸着することができる。したがって、現像スリーブ4上から現像剤を剥離することと、剥離した現像剤3dを剥離ローラの表面に沿って強制的に移動させる流れ(図6中の符号F3で示した流れ)を作ることがより顕著に行なわれる。よって、現像剤収容部S内の現像剤との混合撹拌を更に効率よく行なうことができる。
なお、本実施形態において、プリント対象の画像(原稿)の画像比率や装置内の温湿度の測定結果に基づいて、上記剥離ローラ11の回転を制御するように構成してもよい。
図7は、本実施形態に係るプリンタの制御手段としての制御部の一例を示すブロック図である。パソコン等の外部装置から送られてきた画像データは、画像データ処理部110で処理される。この画像データ処理において、潜像形成部で用いられる潜像形成用のデータ等が生成されるとともに、プリント対象の画像の画像比率データが算出される。この画像データ処理部110から送られてきたデータに基づいて装置内の各部を制御するエンジン制御部100は、エンジン制御用CPU101、ROM102、RAM103、I/Oインターフェース104などにより構成されている。このエンジン制御部100には、感光体ドラム駆動部105、潜像形成部の駆動部106、現像装置2の駆動部107、温湿度センサ108等が接続されている。エンジン制御用CPU101は、ROM102から読み出した制御用のプログラムに従い、画像データ処理部110からの入力信号に応じ、また各種駆動部の作動時期を含む各種認識・判断を行いながら、各部へ動作指令を出力し、所定の動作を行わせるものである。また、温湿度センサで検知した温湿度データに基づいて、上記各部を制御できるようになっている。
上記制御部により、例えば、上記プリント対象の画像の画像比率データに基づいて現像装置2の剥離ローラ11の回転を制御する。この場合は、画像比率に応じて変化するトナー消費に合わせて剥離ローラ11の線速を変化させ、適正なトナー帯電を行うことができるとともに、現像剤の不要な混合を回避することによって現像剤の劣化を防ぐことができる。
また、環境等によるトナー自体の凝集度の違いによりトナー3aの取り込み量も変化し搬送速度や嵩の変化も生じることがわかった。トナー3aは温度と湿度により凝集度が変化し、図8及び9に示すように高温条件下では凝集度が高くなり、また、高湿条件下でも凝集度が高くなることがわかっている。凝集度が高くなることは、トナー3aが固まっていることを示している。
そこで、画像形成装置本体内部に設けた温湿度センサ108により、例えば感光体ドラム1近傍の雰囲気温度を測定し、温度が高くなった場合に、剥離ローラ11の回転数を高くして剥離ローラ11の線速を上げることで、現像剤3の混合・撹拌を十分に行い、現像剤3同士の入れ替え及び摩擦帯電を十分に促進させることができる。また、上記温湿度センサ108により、画像形成装置内部に湿度を測定し、湿度が高くなった場合に、上記温度が高くなった場合と同様の駆動制御を行うことで、現像剤3の混合・撹拌を十分に行い、現像剤3同士の入れ替え及び摩擦帯電を十分に促進させることができる。
また、本実施形態では、図4に示すように現像剤収容部Sに対向する位置にある磁極(S2)をドクタ6側に若干ずらして配置しているが、この磁極(S2)が発生する法線方向磁束密度分布のピーク位置が剥離ローラ11の方向におおむね一致するように構成してもよい。この場合には、剥離ローラ11が最も磁化されやすくなり、剥離ローラ11による剥離・搬送力が最も大きく発揮される。その結果、現像剤収容部S内において、現像スリーブ4と剥離ローラ11との間で現像剤同士の摩擦帯電が効果的に行われる。
また、現像剤収容部S内で剥離ローラ11周りの現像剤循環動作を効果的に進めるためには、剥離ローラ11の周面上で現像スリーブ15と対向する側とは反対側の面における法線方向磁束密度を5mT以上にするのが好ましい。
また、現像剤収容部S内で剥離ローラ11周りの現像剤循環動作を効果的に行わせるためには、現像剤が循環できるよう常にある程度の空間を確保しなくてはならない。このためには、現像剤収容部Sに空間があるうちにトナー3aの取込を停止させる必要がある。この点に関し、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、現像スリーブ4上で剥離ローラ11に対向する位置にある現像剤が受ける磁気力をF1とし、現像スリーブ4上でプレドクタ7aに対向する位置にある現像剤3が受ける磁気力をF2とすると、これらの関係を次の(1)式に示す条件にすれば良いことがわかった。
Figure 0004157907
現像スリーブ4上において上記F2が相対的に大きくなってくると、剥離ローラ11によるブレーキ力の影響がトナー補給口8a付近まで及ばなくなる。その結果、現像剤のトナー濃度が上昇しても現像剤の搬送速度が低下しなくなり、現像剤3の層厚増加が起きにくくなるため、現像剤収容部Sが現像剤で満杯になるまでトナー3aの取り込みを停止できなくなる。そこで、上記(1)式に示すように、剥離ローラ11に対向する位置にある現像剤が受ける磁気力の大きさF1に対して、プレドクタ7aに対向する位置にある現像剤が受ける磁気力F2を相対的に弱く設定して、剥離ローラ11によるブレーキ力の影響がトナー補給口8a付近まで及ぶようにしたものである。
なお、磁力波形の制御は、各極に配置した磁石片の位置、極性、形状、磁力により適宜行えばよい。
また、本実施形態では剥離部材としてローラ状の回転体である剥離ローラ11を用いているが、剥離部材の形状はこれに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、現像剤収容部S内の長手方向(現像スリーブの回転軸に沿った方向)ほぼ全域に、現像スリーブ4上の現像剤を剥離面ですくって剥離する剥離部材10を設けている。この場合、現像スリーブ表面の接線に対する剥離部材10の剥離面10aのすくい角θは、現像剤を滞留させることなく現像剤を効率的に剥離することができるように90度以上にするのが好ましい。この剥離部材10の剥離面により、図中反時計方向に回転している現像スリーブ4上に担持されて連れ廻っている搬送現像剤3bの上層部が剥離され、矢印Dの軌跡で示すような現像剤の流れが発生する。この剥離現像剤の流れにより、現像スリーブ4から剥離した現像剤と現像剤収容部S内の現像剤との混合・撹拌を促進することができる。この混合・撹拌が行われた現像剤の一部は、剥離部材10とドクタ6との間において現像スリーブ4上に磁気力で担持される。
(実施例1)
次に、本実施形態に係る現像装置のより具体的な実施例について説明する。
図3に示す現像装置を使い、まず図11に示すように現像スリーブ4の表面移動方向(図中G方向)と直交する長手方向(画像幅方向)でトナー消費の異なる様な黒白交互に構成されたテストチャート60を、プリント対象の画像として用い、20枚の画像形成を行った。その後、全面均一なハーフトーンで構成されたテストチャートを用いて再び画像形成を行った。実験条件は、表1のような範囲内で設定した。例えば、直径が7mmの剥離ローラ11を用い、現像スリーブ4と感光体ドラム1とのギャップGpを0.35mm、現像スリーブ4とドクタとのギャップGd1を0.4mm、現像スリーブ4とプレドクタ7aとのギャップを0.65mm、剥離ローラ11と現像スリーブ4のギャップGhを0.35mmに設定する。
Figure 0004157907
以上の条件下で行った上記画像形成の実験の結果、剥離ローラ11により剥離されて現像剤の混合撹拌が行われ、現像剤が均一化され、濃度ムラのない良好な画像を得ることができた。また、本実施例の現像装置では、上記剥離ローラ11と現像スリーブ4の間隔Gh及び現像スリーブ4とプレドクタ7aの間隔Gd2が次の(2)式の関係を満足しており、剥離ローラ11による良好な撹拌能力が得られた。
Figure 0004157907
なお、上記剥離ローラ11の材質が磁性体(例えばSUM材)である場合、剥離ローラ11に対向する現像スリーブ4上の法線方向の磁束密度が56mTの条件下で剥離ローラ11の中央部が現像スリーブ4側に0.1mm程度近づくように撓むことがわかった。そこで、本実施例では、剥離ローラ11の形状を、上記図5に示すように両端部の径D1(=7mm)より中央部の径D2(=6.8mm)を小さくするように設定した。このような形状の剥離ローラ11を用いることにより、剥離ローラ11と現像スリーブ4との間の間隔を軸方向にわたって略0.35mmに維持することができ、該中央部から両端部にかけて上記現像剤の剥離及びその後の混合撹拌を均一に行うことができた。
(比較例1)
一方、本実施例の比較例として、剥離部材12を用いない従来の現像装置で上記画像形成を行ったところハーフトーンの画像に濃度ムラが発生してしまった。このように、剥離部材12を用いないと現像スリーブ4の長手方向でトナー消費の異なる様な黒白交互に構成されたチャートを用いた場合に、長手方向のトナー濃度が不均一となり、画像が劣化する場合があった。
〔実施形態2〕
図12は、本発明の第2の実施形態に係るプリンタの概略構成を示す正面図であり、図13は同プリンタの現像装置の概略構成を示す断面図である。なお、図12及び図13において、上記第1の実施形態に係るプリンタ(図2及び図3)と同様な部分には同一の符号を付して示しあり、それらの機能も同様であるので、それらの説明は省略する。また、図12及び図13中の現像スリーブ4の周囲に示した一点鎖線は、該現像スリーブ4表面における磁束密度の法線方向成分の分布を示している。
本実施形態では、上記第1の実施形態が磁性体からなる剥離ローラ11を用いているのに対し、磁極が前もって着磁され自ら磁力を備えたマグネットローラからなる剥離ローラ13を剥離部材として用いている。また、本実施形態の現像装置では、トナー補給口8a付近のケーシング2の底部には、対向面2cを有する突出部2bが形成されている。この対向面2cは、トナーホッパ8側から現像スリーブ4側に向けて下向きに傾斜するよう所定の長さをもって形成されている。そのほかトナーホッパ8の構造などについて違いがあるが、本発明との関連性が少ないため、それらの説明は省略する。
図14は、上記マグネットローラからなる剥離ローラ13の一例を示すために、上記図11を一部簡略化した現像装置の断面図である。
この現像装置では、表面に1組の磁極(S極及びN極)を回転軸に沿って延在するように着磁した剥離ローラ13を用い、現像スリーブ4内の磁極5aと対向する位置で上記第1の実施形態と同様に回転させている。この剥離ローラ13を用いた場合は、現像スリーブ4上に担持されて連れ廻っている現像剤3を磁力で強く吸着することができる。したがって、現像スリーブ4からの現像剤の剥離と強制的な流れがより顕著に行なわれ、現像剤収容部S内の現像剤との混合・撹拌を更に効率よく行なうことができる。
図15は、変形例に係るマグネットローラからなる剥離ローラ14を備えた現像装置の断面図である。この現像装置で用いた剥離ローラ14は、外周表面に複数の磁極を交互に着磁した構成となっている。図15の変形例に係る剥離ローラ14はS極(14a)及びN極(14b)を四対着磁させた構成となっている。剥離ローラ14は、現像スリーブ4内部に配設されたマグネットローラ(磁石)5のS極5aと対向するような位置に回転可能に配設されている。そして、剥離ローラ14が回転し周面に配置されたS極がマグネットローラ5のS極5aに近づくと、剥離ローラ14と現像スリーブ4との間の現像剤3は排斥される力を受ける。続いて剥離ローラ14のN極が近づくと、剥離ローラ14と現像スリーブ5との間の現像剤4は引力を受ける。このように現像スリーブ4と剥離ローラ14との間の狭い空間で斥力と引力とが交互に繰り返されることで現像剤3内の混合・撹拌がより活発になり、トナー濃度が均一化される。加えて剥離ローラ14に交互に着磁された磁極の磁力によって、現像スリーブ4近傍以外の部分では剥離ローラ14に現像剤3の一部が引き付けられ、より撹拌力を高める効果がある。これにより、トナー分布のより効果的な均一化ができ、濃度ムラなどの異常画像を防止することができる。
なお、図16の斜視図に示すように、剥離ローラ14の軸方向長さと略同一の長さをもった複数の磁極を、軸方向にS極及びN極を交互に着磁した構成してもよい。この場合は、剥離ローラ14の表面に現像剤3が付着すると表面に現像剤の凹凸が形成され、表面に凹凸のある部材を用いた場合と同様の撹拌効果を得ることができる。
図17(a)は、他の変形例に係る剥離ローラ15の斜視図である。この剥離ローラ15は、ある一定の長さをもった磁極を軸方向にS極(15a)及びN極(15b)を交互に着磁した構成となっている。この剥離ローラ15に現像剤が付着すると、上記図16に示した剥離ローラ14による撹拌効果に加えて、軸方向に交互に配置された磁極間においても撹拌機構が働き、より効果的に混合・撹拌を行うことができる。
また、図17(b)に示す剥離ローラ16のように、軸方向の磁極同士を互いに少しずつ離して着磁してもよく、図17(c)に示す剥離ローラ17のように、磁極を軸方向に少しずつずらして配置し、周方向で同極が一部ずつ重なり合うようにしても同様の効果が得られる。
(実施例2)
次に、本実施形態に係る現像装置2のより具体的な実施例について説明する。
図15に示す現像装置2を使って、前述の図11に示すような帯状の黒部と白部とが交互に繰り返されるテストチャート60を、プリント対象の画像として用い、20枚の画像形成を行い、局所的にトナー消費をさせた。その後、全面ハーフトーン画像(反射濃度測定器でID0.2〜0.5程度)を形成して、濃度ムラレベルのランク評価を行った。現像条件は、下記の表2のように設定した。
図18(a)〜(e)は上記濃度ムラレベルのランクを示す図であり、それぞれ用紙52上に形成された、残留黒部52aの程度が異なる全面ハーフトーン画像を示している。図18(a)をランク2、図18(b)をランク3、図18(c)をランク3.5、図18(d)をランク4、図18(e)をランク5とする。ランクが高いほど濃度ムラが少ないことを示している。図18(b)のランク3が従来例に係る装置の場合に対応している。
Figure 0004157907
以上の条件下で上記画像形成の実験を数回行った結果、濃度ムラが改善されていることが確認された。表3はその評価結果を示すものである。
Figure 0004157907
図16に示す剥離ローラ14の構成では、ランク3〜3.5、図17(a)〜(c)に示す3つの剥離ローラ15、16、17の構成ではランク3.5〜4であり、濃度ムラに対して効果があることが確認された。
なお、本実施形態の現像装置について、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、剥離ローラの周りで現像剤3の循環動作を効果的に起こし、現像剤3同士の摩擦帯電を十分に促進させるために、現像スリーブ4の線速と剥離ローラ14の線速との比率が重要であることがわかった。そこで、剥離ローラ14の駆動手段として、剥離ローラ14の線速を可変にして回転駆動できるような独立した可変駆動手段(図示せず)を、現像装置の駆動部内に設け、該可変駆動手段を上記図7で示したエンジン制御部100で制御するように構成してもよい。この可変駆動手段としては、駆動源に例えばステッピングモータを備えた構成とすることができる。なお、駆動源としてはステッピングモータに限られるものではなく、ACモータやサーボモータなどを用いることもできる。
上記現像スリーブ4の線速と剥離ローラ14の線速との比率の影響を確認するために、表4に示すような現像条件の下で、上記線速の比率を変えて画像形成を行った。
Figure 0004157907
以上の条件下で行った画像形成の結果、現像スリーブ4の線速をS[mm/s]、剥離ローラ14の線速をT[mm/s]とすると、その比率ε=(T/S)が次の(3)式の関係を満足するように設定すると、現像剤収容部S内において、現像スリーブ4と剥離ローラ14との間で現像剤3同士の摩擦帯電が効果的に行われることがわかった。
Figure 0004157907
これは、セットされるキャリアの量が一定であることから、少なくとも現像スリーブ4の線速と剥離ローラ14の線速との比率が上記範囲内であれば、トナーの取り込み量が適量となり、現像スリーブ4上のトナーの搬送速度や嵩が摩擦帯電が効果的に行われるように変化するためである。
また、本実施形態の現像装置において、環境等によるトナー自体の凝集度の違いによりトナー3aの取り込み量も変化し搬送速度や嵩の変化も生じることがわかった。トナー3aは温度と湿度により凝集度が変化し、上記図8及び9に示すように高温条件下では凝集度が高くなり、また、高湿条件下でも凝集度が高くなることがわかっている。凝集度が高くなることは、トナー3aが固まりやすいことを示している。
そこで、画像形成装置本体内部に、例えば感光体ドラム1近傍の雰囲気温度を測定するための温度センサ(図示せず)を設け、温度が高くなった場合に、上記可変駆動手段によって剥離ローラ14の回転数を高くして剥離ローラ14の線速を上げることで、現像剤3の混合・撹拌を十分に行い、現像剤3同士の摩擦帯電を十分に促進させることができる。
また、同様に画像形成装置内部に湿度センサ(図示せず)を設けて、湿度が高くなった場合に、上記温度センサを用いた場合と同様の駆動制御を行うことで、現像剤3の混合・撹拌を十分に行い、現像剤3同士の摩擦帯電を十分に促進させることができる。
また、本実施形態のプリンタのようにデジタル系の画像形成装置においては、書込に伴う画像信号から画像比率を求めることによりトナー3aの消費を求め、そのトナー消費に合わせて剥離ローラ14の線速を変えることが可能である。具体的には、画像比率の高い画像を形成してトナー濃度が下がった場合には、トナー供給が多くなることより、摩擦帯電をより積極的に行う必要があるので、剥離ローラ14の線速を上げる制御を行う。これに対して、画像比率が低い画像を形成してトナー3aの消費が少なくトナー濃度が一定に保たれていた場合には、現像剤3の劣化防止の為にも摩擦帯電を積極的に行う必要は無いので、剥離ローラ14の線速をそのままの状態で維持するか、もしくは、線速を下げる制御を行う。
また、上記剥離ローラ14の線速を上げて上記比率εが1.5以上になると現像剤3の劣化を早めるだけでなく、現像剤収納部Sへの現像剤3の取り込みが規制され、トナー濃度が狙いのトナー濃度より低下することが分かった。これに対して、剥離ローラ14の線速を遅くして比率εが0.5以下になると混合・撹拌効果がなく、画像上に補給ムラが確認された。
なお、以上の制御は、上記変形例をして挙げた剥離ローラ15、16、17を用いる場合にも適用することができ、同様な効果が得られるものである。
〔実施形態3〕
図19は、本発明の第3の実施形態に係る現像装置の概略構成を示す断面図である。図19において、上記第1の実施形態における図1及び図3と同様な部分には同一の符号を付してあり、それらの機能も同様であるので、それらの説明は省略する。また、本実施形態の現像装置を用いる画像形成装置も、上記図7で示す制御部で制御することができる。
本実施形態の現像装置においては、プレドクタ7aのスリーブ回転方向下流の現像剤収容部S内にグリッド状の平板からなる剥離部材12を配置している。この剥離部材12は、長手方向に均一な部材であり、対現像スリーブ4との間隙Gh、対プレドクタ7aとの間隔L2は、一定間隔に保たれている(図22参照)。
図19の現像装置において、プレドクタ7aの上流に形成されたトナーホッパ8から補給されたトナーは、プレドクタ7aを通過して剥離部材12に到達する。そして、現像スリーブ4の搬送力でドクタ6側に移動しようとする現像剤は、剥離部材12によっていったん現像スリーブ4から剥離される。剥離部材12で剥離された現像剤は、現像剤収容部S内の現像剤との入れ替え及び混合が行われ、再び現像スリーブ4上に磁気力で担持される。この現像剤の入れ替え及び混合により、現像剤は攪拌されて均一化され、トナー帯電も促進される。
以上、本実施形態によれば、現像スリーブ4上の現像剤と現像剤収容部S内の現像剤との入れ替え及び混合を促進することにより、現像剤中のキャリアの帯電能力低下による現像剤の早期劣化を防止することができる。しかも、現像スリーブ4の長手方向でトナー補給ムラが発生した場合でも、均一化された現像剤を現像領域に搬送することができるので、画像濃度ムラのない現像が可能となる。
また、上記グリッド状の平板からなる剥離部材12は、現像スリーブ4の表面に対して間隔Ghになるように近接配置しているので、現像剤収容部S内の現像スリーブ表面から離れた位置に現像剤が自由に移動可能なスペースが確保される。したがって、現像剤収容部S内においてドクタ6で進行が阻止された現像剤がほとんど妨げられることなくトナー補給口8a側に移動するようになる。よって、トナー補給口8a側に移動した現像剤とトナーホッパ8のトナーとの接触状態を変化させて、該現像剤中へのトナーの取り込み状態を変化させることによる、該現像剤のトナー濃度制御機能を確実に維持することができる。
(実施例3)
次に、本実施形態に係る現像装置のより具体的な実施例について説明する。
図19に示す現像装置を使い、まず現像スリーブ4の長手方向でトナー消費の異なる様な黒白交互に構成されたテストチャートをプリント対象の画像として用いて20枚の画像形成を行った。その後、全面均一なハーフトーンで構成されたテストチャートにて再び画像形成を行った。現像条件は、上記剥離ローラを用いた表1と同様に設定した。
また、剥離部材としては、図20及び図21に示すようなグリッド形状の非磁性体からなる平板12a、12bを用いた。この剥離部材12(12a、12b)を用いることにより、現像スリーブ4上の現像剤がグリッド孔を通過して該現像スリーブ4から剥離される。また、剥離部材12(12a、12b)と現像スリーブ4の間隔Ghは0.3mm、剥離部材12(12a、12b)とプレドクタ7aの間隔L2は10mmに設定した(図22参照)。
以上の条件下で行った上記画像形成の実験の結果、剥離部材12により剥離されて現像剤の入れ替え及び混合が行われ、現像剤が均一化され、濃度ムラのない良好な画像を得ることができた。
また、本実施例の現像装置における実験では、上記剥離部材12と現像スリーブ4の間隔Gh及び現像スリーブ4とプレドクタ7aの間隔Gd2が上記(2)式の関係を満足するように構成すると、良好な混合・撹拌能力が得られた。
また、グリッド形状の平板からなる剥離部材12を用い、現像スリーブ4上の搬送現像剤3bの一部(上層のみ)を剥離しているので、トナー補給口8aにおける搬送現像剤3bとトナーホッパ8のトナーとの接触状態を変化させて、該現像剤中へのトナーの取り込み状態を変化させる自己トナー濃度制御機構を安定に維持することもできた。
〔実施形態4〕
図23は、本発明の第4の実施形態に係る現像装置の概略構成を示す断面図である。図23において、上記第1の実施形態における図1及び図3と同様な部分には同一の符号を付してあり、それらの機能も同様であるので、それらの説明は省略する。また、本実施形態の現像装置を用いる画像形成装置も、上記図7で示す制御部で制御することができる。
本実施形態の現像装置は、現像スリーブ4による現像剤搬送方向におけるプレドクタ10の下流でかつドクタ6の上流である現像剤収容部S内に現像剤撹拌部材としての撹拌用櫛部材20を設けている。この撹拌用櫛部材20は、長手方向に均一な幅と厚みをもつ形状であり、プレドクタ10からの距離L2、撹拌用櫛部材20先端と現像スリーブ4表面との間隔Gkは、それぞれ一定に保つよう現像剤収容部S内に固設されている。
本実施形態の現像装置においては、現像剤収容部S内におけるトナーホッパ8に隣接する位置で現像スリーブ4に非接触で対向している撹拌用櫛部材20により、該現像剤収容部S内に進入してきた現像スリーブ4上の搬送現像剤の一部(上層部)を撹拌する。この現像剤の撹拌により、現像スリーブ4上の搬送現像剤と現像剤収容部S内の収容現像剤との間の混合・撹拌が行われる。さらに、上記現像剤の撹拌により、トナーホッパ8からトナーホッパ8の現像剤の上層部に取り込まれたトナーを現像剤とともに撹拌混合して現像剤中のトナー濃度を均一にする。これによって、トナー濃度が均一に撹拌混合された現像剤が現像スリーブ4に担持され現像領域に向けて搬送され、感光体ドラム1上の静電潜像の現像に使用される。
本実施形態によれば、上記撹拌用櫛部材20で撹拌するのが現像スリーブ4上の現像剤の一部(上層部)であるので、現像スリーブ4上の現像剤の搬送状態を乱すことなく、安定した自己トナー濃度制御機能を維持することができる。また、上記撹拌用櫛部材20による現像剤の混合・撹拌により、現像剤の劣化による経時的な地汚れ及び現像濃度の低下を防止するとともに、現像スリーブ4上の軸方向における現像濃度ムラのない良好な現像を行うことができる。
(実施例4)
次に、本実施形態に係る現像装置のより具体的な実施例について説明する。
図23に示す現像装置を使い、実験条件は、表5のような範囲内で設定した。
Figure 0004157907
図24は、本実施例における撹拌用櫛部材20の配設位置を示した説明図である。この図において、撹拌用櫛部材20と現像スリーブ4との間隔Gkは0.3mm、撹拌用櫛部材20のプレドクタ10からの距離L2は1mmに設定した。
図25は、本実施例で用いた撹拌用櫛部材20の斜視図である。この撹拌用櫛部材20は、連続した櫛歯部20aを現像スリーブ4と対向する側に有している。櫛歯部20aの歯先間隔Pkは2mmに設定した。
上記設定の現像装置を用い、まず上記図11に示すように現像スリーブ4の表面移動方向(図中G方向)と直交する長手方向(画像幅方向)でトナー消費の異なる様な黒白交互に構成されたテストチャート60を、プリント対象の画像として用い、20枚の画像形成を行った。その後、全面均一なハーフトーンで構成されたテストチャートを用いて再び画像形成を行った。その結果、撹拌用櫛部材20により現像剤3が画像幅方向で均一化され、濃度ムラのない良好なハーフトーン画像を得ることができた。
(比較例2)
本比較例の現像装置の構成は、上記実施例4と同様にし、撹拌用櫛部材20を設けずに上記と同様の手順で画像形成を行った。この結果、ハーフトーン画像に画像幅方向での濃度ムラが発生してしまった。
以上の実施例4と比較例2の結果から、現像スリーブ4の長手方向でトナー消費量の異なる黒白画像が交互に構成されたチャートを現像する場合、撹拌用櫛部材20を用ずに現像を行うと画像幅方向でのトナー濃度が不均一となり良好な画像が得られない場合があるのに対して、撹拌用櫛部材20を設けることによって、画像幅方向でのトナー濃度ムラを防止することができることがわかった。
上記トナー濃度ムラが防止できるメカニズムは、以下の通りであると考えられる。即ち、現像剤搬送方向におけるプレドクタ7aの上流より補給されたトナー3aは、現像スリーブ4上の搬送現像剤とともに、現像スリーブとプレドクタ7aとの隙間を通過して撹拌用櫛部材20に到達する。このトナー3aを含んだ現像剤は、現像スリーブ4上を搬送されるときに撹拌用櫛部材20との間で生じる抵抗力により撹拌されるとともに、撹拌用櫛部材20の櫛歯部20aと櫛歯部20aとの間(以下「櫛歯間」という。)を通過するとき、現像剤が櫛歯部20aにぶつかり、櫛歯部20aを挟んで両側に分かれ、それぞれの領域で新たな現像剤と混ざり合う横撹拌が行われる。これによって、トナー濃度が現像スリーブ4軸方向で均一化されるとともに、トナー3aの帯電が促進される。その結果、現像スリーブ4の長手方向でトナー補給ムラが発生した場合でもその方向でのトナー濃度が均一化され、良好な画像を得る事ができるのである。
また、撹拌用櫛部材20は、現像スリーブ4に対して間隔Gkをもって設けられ、該現像スリーブ4上の搬送現像剤の一部(上層部)を撹拌しているので、現像剤収容部S内での現像スリーブ4上の搬送現像剤の移動を妨げない。したがって、この種の現像装置特有である自己トナー濃度制御のメカニズムを損う恐れもない。特に、本実施例4においては、現像剤撹拌部材を櫛歯形状にすることによりドクタ6で進行を阻止された現像剤収容部S内の現像剤の移動をほとんど妨げることがないので自己トナー濃度制御のメカニズムを確実に維持しながら補給された現像剤上に取り込まれたトナー3aの撹拌を行うことができる。
なお、本発明者らの実験により、本実施例4においては、撹拌用櫛部材20には非磁性体を使用し、間隔Gkを次の(4)式を満足するように設定すると良好な撹拌能力が得られることがわかった。
Figure 0004157907
このように間隔Gkを設定することによって、プレドクタ7aによる規制位置から補給されたトナー3aの少なくとも一部が、現像剤搬送方向下流側で確実に撹拌用櫛部材20の櫛歯部20aと櫛歯部20aの間を通過するので、補給トナー3aを確実に横撹拌できる。
さらに、種々の実験結果より、歯先間隔Pkは0<Pk≦5mmに設定することにより良好な現像剤の撹拌能力が得られることがわかった。本実施例4においても歯先間隔Pkを5mm以下に設定している。これによって、画像幅方向でのトナー濃度ムラも良好に防止することができた。
〔実施形態5〕
図26は、本発明の第5の実施形態に係る現像装置の概略構成を示す断面図である。この現像装置は、上記実施形態4で示した図23に表した現像装置とほぼ同様の構成から成っている。図23の現像装置との主な相違点は以下の通りである。
本実施形態の現像装置では、上記現像剤撹拌部材に代えて、現像剤収容部S内におけるトナーホッパ8に隣接する位置で現像スリーブ4の表面に対向し、該現像スリーブ4に担持搬送されている現像剤のうちトナーホッパ8からトナーを取り込んだ部分に接触する可撓性板状部材としてのシート部材21を設けている。
また、図23の現像装置は、トナー補給口8aの底面が僅かに受け皿状に湾曲しているのに対して、本実施形態の現像装置のトナー補給口8aの底面はトナーホッパ8から現像スリーブ4側に向かって直線的に下降傾斜した形状になっている。また、トナーホッパ8を水平面で切断した断面において、トナーホッパ8内としての領域が図23の現像装置に比して狭くなっている。更に、図23の現像装置においては、現像剤収容ケース7が、現像剤収容部Sを囲む上壁面、側壁面及び下壁面(プレドクタ7a)の境界部が曲面になるように構成されている。これに対して、図26の現像装置においては、現像剤収容ケース7が、現像剤収容部Sを囲む側壁面と下壁面(プレドクタ7a)との境界部が曲面ではなく急激に屈曲するように構成されている。
上記以外の装置構成及び動作については、図23とほぼ同様なので、説明を省略する。
次に、本実施形態に係る現像装置のより具体的な実施例5〜9について説明する。
(実施例5)
図27は、本実施例に係る現像装置の主要部の説明図である。この図は、図26の現像装置における現像剤収容部Sと現像剤収容部Sへのトナー取り込み部を部分拡大したものである。この現像装置では、プレドクタ7aの現像剤収容部S側の側面に、可撓性板状部材としてのシート部材21を設けている。このシート部材21はポリウレタンシールから構成している。但し、シート部材21に用いる材質としては、ポリウレタンシールに限定されるものではなく、可撓性を有するシート状又は板状の部材であればよく、以下の実施形態についても同様である。
このシート部材21は、プレドクタ7aの現像剤収容部S側の内側面に貼り付けられ、現像スリーブ4側の端部が自由端21aとなって現像スリーブ4表面に担持され搬送される搬送現像剤に引っ張られるようにして現像剤搬送方向下流側に撓んだ形状となる。この位置が第3規制位置となり、プレドクタ7aによる第2規制位置で現像剤収容部S内に取り込まれたトナー3aの圧力によってシート部材21がその可撓性によって撓んだり復元する。このシート部材21により、現像剤中に過剰に取り込まれたトナー3aが現像スリーブ4による現像剤搬送方向の下流側領域へ搬送されることを防止する。これとともに、第3規制位置で現像剤中のトナー濃度を現像スリーブ4による現像剤搬送方向に直交する画像幅方向、即ち画像幅方向で均一にならす。そして、このようにして過剰なトナー3aが除かれるとともに画像幅方向で均一となったトナー3aが現像スリーブ4上の搬送現像剤に取り込まれ、ドクタ6による規制位置でさらに均一にならされて現像に使用される。
このようなシート部材12を設けて現像を行った結果、形成された画像には、幅方向での濃度ムラはなく、良好な画像が得られた。
(実施例6)
図28は、実施例6に係る現像装置の主要部の説明図である。この図も、図26の現像装置における現像剤収容部Sと現像剤収容部Sへのトナー取り込み部を部分拡大したものである。この実施例6のシート部材22の上記実施例5と異なる点は、シート部材22の自由端22aが現像スリーブ4表面に接触するための最短の長さよりも長くなっていることである。これによって、自由端22aの先端が、現像スリーブ4表面に接触し、現像スリーブ4表面の移動に伴ってその移動方向下流側に連れ動いて撓んだ形状となる。この位置が第3規制位置となり、現像スリーブ4に担持搬送されるトナー3aがシート部材22に接触しながらシート部材22と相対移動する。これにより、余分なトナー3aを第3規制位置でせき止めるとともに、現像剤中のトナー濃度を現像スリーブ4による現像剤搬送方向に直交する画像幅方向で均一にならす。
以上のようにして過剰なトナー3aが除かれるとともに画像幅方向で均一となったトナー3aが現像スリーブ4上の搬送現像剤上に取り込まれ、ドクタ6による規制位置を通過して現像に使用される。
このようなシート部材22を設けて現像を行った結果、形成された画像には、幅方向での濃度ムラはなく、良好な画像が得られた。
(実施例7)
図29は、実施例7に係る現像装置の主要部の説明図である。この図も、図26の現像装置における現像剤収容部Sと現像剤収容部Sへのトナー3b取り込み部を部分拡大したものである。この実施例7のシート部材23は、上記実施例6と同様、シート部材23の自由端23aが現像スリーブ4表面に接触するための最短の長さよりも長くなっている。更に、本実施例7のシート部材23は、その厚みを調整することによって、自由端23aが現像スリーブ4表面の搬送現像剤により生じる圧力で湾曲した形状となるようにしている。これによって、シート部材23の自由端23aは、現像スリーブ4上の搬送現像剤に、画像幅方向で均一に、現像剤搬送方向で長く面接触する。この面接触した部分が第3規制位置となる。
上記構成によって、過剰なトナー3aが除かれるとともに画像幅方向で均一となったトナー3aが現像スリーブ4上の搬送現像剤上に取り込まれ、ドクタ6による規制位置を通過して現像に使用される。
このようなシート部材23を設けて現像を行った結果、形成された画像には、幅方向での濃度ムラはなく、良好な画像が得られた。
(実施例8)
図30は、本実施例8に係る現像装置の主要部の説明図である。この図も、図26の現像装置における現像剤収容部Sと現像剤収容部Sへのトナー取り込み部を部分拡大したものである。そして、本現像装置で用いたシート部材24は、シート部材24の自由端24aの長さ(自由長)を現像スリーブ4表面に接触するための最短の長さよりも長くし、その自由端24aの長さを調整することによって、自由端24aが現像スリーブ4表面の搬送現像剤により生じる圧力で湾曲した形状となるようにしている。これによって、シート部材24の自由端24aは、現像スリーブ4上の搬送現像剤に、搬送方向幅方向で均一に、現像剤搬送方向で長く面接触する。この面接触した部分が第3規制位置となる。
上記構成によって、過剰なトナー3aが除かれるとともに画像幅方向で均一となったトナー3aが現像スリーブ4上の搬送現像剤上に取り込まれ、ドクタ6による規制位置を通過して現像に使用される。
このようなシート部材24を設けて現像を行った結果、形成された画像には、幅方向での濃度ムラはなく、良好な画像が得られた。
なお、図30の現像装置においては、シート部材24における自由端24aを形成している領域とは逆側の端部をプレドクタ7aの現像剤収容部S側の側面への固設のために必要となる長さよりも長くしている。具体的には、プレドクタ7aの現像スリーブ4表面に対する鉛直方向にある内側面部分と、その部分から屈折して更に現像剤収容部Sの側面となる部分とに渡る長さを有している。このシート部材24を、プレドクタ7aの内側面に、プレドクタ7a内側面の屈折した位置を浮かすようにし湾曲させて貼り付けている。これによって、現像剤収容部S内での現像剤3の循環をよりスムーズにすることも可能となる。従って、現像剤収容部S内面の形状が上記屈折部で不連続的になっていても、シート部材24で内面の形状を所望の形状に修正することができるという効果もある。
(実施例9)
図31は、実施例9に係る現像装置の主要部の説明図である。この図も、図6の現像装置における現像剤収容部Sと現像剤収容部Sへのトナー取り込み部を部分拡大したものである。本現像装置で用いたシート部材25は、シート部材25の自由端25aの長さを現像スリーブ4表面に接触するための最短の長さよりも十分長くし、現像スリーブ4表面との対向部を上方ループ状に巻き上げ、ループの曲面の外周面部25bが現像スリーブ4表面の搬送現像剤に接触するようにしている。これによって、外周面部25bの張りによって強度を増したシート部材25が、現像スリーブ4上の搬送現像剤に接触し第3規制位置を形成する。
上記構成によって、過剰なトナー3aが除かれるとともに画像幅方向で均一となったトナー3aが現像スリーブ4上の搬送現像剤上に取り込まれ、ドクタ6による規制位置でさらに均一にならされ、現像に使用される。
このようなシート部材25を設けて現像を行った結果、形成された画像には、幅方向での濃度ムラはなく、良好な画像が得られた。
以上の実施例5乃至9の現像装置によれば、シート部材21〜25が、現像剤へのトナー3aの取り込み規制と、画像幅方向でのトナー濃度の均一化の役割をするので、画像濃度ムラを防止することができる。
更に、上記実施形態4における撹拌用櫛部材(現像剤撹拌部材)20及び上記実施形態5におけるシート部材(可撓性板状部材)21〜25は、現像剤収容部S内に固設するだけで現像スリーブ4の長手方向でトナー濃度を均一化できるので、現像剤収容部S内の現像剤を強制的に撹拌するために所定の部材をモーターなどで駆動する必要がなく、低コストで上記画像幅方向の現像濃度ムラを防止する効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態では、現像スリーブ表面に所定の間隙で対向するように配設した第2現像剤規制部材としてのプレドクタを備えた現像装置の場合について説明したが、本発明は、上記プレドクタを備えていない場合についても適用することができ、同様な効果が得られるものである。
本発明の第1の実施形態に係るプリンタに用いる現像装置の要部の拡大断面図。 同プリンタの概略構成を示す正面図。 同現像装置全体の概略構成を示す断面図。 同現像装置における現像スリーブ、剥離ローラ、プレドクタ等の位置関係を示す説明図。 同現像装置で用いた剥離ローラの側面図。 (a)及び(b)は、同現像装置における自己トナー制御機構の説明図。 本実施形態のプリンタにおける制御部の主要部のブロック図。 温度とトナーの凝集度との関係を示す特性図。 湿度とトナーの凝集度との関係を示す特性図。 変形例に係る現像装置の要部の断面図。 実施例の現像装置による実験に用いたテストチャート画像の説明図。 本発明の第2の実施形態に係るプリンタの概略構成を示す正面図。 同現像装置全体の概略構成を示す断面図。 同現像装置の概略構成を示す断面図。 変形例に係る現像装置の概略構成を示す断面図。 同現像装置に用いた剥離ローラの斜視図。 (a)は変形例に係る剥離ローラの斜視図。 (b)及び(c)は他の変形例に係る剥離ローラの周面における磁極配置の説明図。 (a)〜(e)は濃度ムラレベルのランクを示す説明図。 本発明の第3の実施形態に係る現像装置の概略構成を示す断面図。 同実施形態の実施例に係る現像装置に用いた剥離部材の斜視図。 同現像装置に用いた他の剥離部材の斜視図。 同現像装置における各部の間隔の説明図。 本発明の第4の実施形態に係る現像装置の概略構成を示す断面図。 同現像装置における撹拌用櫛部材の配設位置を示した説明図。 同撹拌用櫛部材の斜視図。 本発明の第5の実施形態に係る現像装置の概略構成を示す断面図。 実施例5に係る現像装置の主要部の説明図。 実施例6に係る現像装置の主要部の説明図。 実施例7に係る現像装置の主要部の説明図。 実施例8に係る現像装置の主要部の説明図。 実施例9に係る現像装置の主要部の説明図。
符号の説明
1 感光体ドラム
2 現像装置
2a ケーシング
3 現像剤
3a トナー
3b 搬送現像剤
3c 収容現像剤
3d 剥離現像剤
3e 滞留現像剤
4 現像スリーブ
5 マグネットローラ
6 ドクタ
7 現像剤収容ケース
7a プレドクタ
8 トナーホッパ
8a トナー補給口
9 トナーアジテータ
10 くさび状の剥離部材
11 剥離ローラ(磁性体)
12 剥離部材(グリッド状の平板)
13,14 剥離ローラ(マグネットローラ)
20 撹拌用櫛部材
21〜25 シート部材
50 帯電ローラ
51 光書き込みユニット
52 用紙
53 転写ローラ
100 エンジン制御部
101 エンジン制御用CPU
110 画像データ処理部
S 現像剤収容部

Claims (22)

  1. 内部に磁界発生手段を有し、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持して搬送するように表面移動する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体に担持され現像領域に向けて搬送される該現像剤の量を規制する第1現像剤規制部材と、
    該第1現像剤規制部材で該現像領域に向けての搬送を規制された現像剤を収容する現像剤収容部と、
    該現像剤収容部の現像剤搬送方向上流側で該現像剤担持体表面に臨むトナー補給用開口を有するトナー収容部と、
    該現像剤担持体の表面が該トナー収容部のトナー補給用開口に対向している対向部から該現像剤収容部に向かって該現像剤担持体の表面に連れ回るように担持搬送されている該現像剤担持体上の搬送現像剤の量を規制する第2現像剤規制部材とを備え、
    該第2現像剤規制部材と該現像剤担持体の表面との間隙が、該現像剤担持体上の該搬送現像剤のトナー濃度上昇に伴って該第2現像剤規制部材による該搬送現像剤の規制量が増加するように設定されている現像装置において、
    該第2現像剤規制部材と該第1現像剤規制部材との間の該現像剤収容部内で該現像剤担持体の表面に非接触で対向し、該現像剤担持体の表面に連れ回るように担持搬送されている該搬送現像剤の上層部を剥離する剥離部材を備え、
    現像剤担持体で担持搬送されて該剥離部材に到達した該搬送現像剤が、該現像剤担持体と該剥離部材との間を通過するように搬送される非剥離現像剤と、該剥離部材によって剥離され該剥離部材の該現像剤担持体側とは反対側の表面に沿って移動しながら該現像剤収容部内の収容現像剤と混合される剥離現像剤とに分かれ、該非剥離現像剤と該剥離現像剤とが、該現像剤収容部内における該剥離部材の現像剤搬送方向下流側で合流することを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記剥離部材と上記現像剤担持体の表面との間隙をGhとし、上記第2現像剤規制部材と該現像剤担持体の表面との間隙をGd2としたとき、
    0<Gh<Gd2
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1の現像装置において、
    上記磁界発生手段は、上記剥離部材に対向する位置と上記第2現像剤規制部材に対向する位置との間に磁極を有していないことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項3の現像装置において、
    上記第2現像剤規制部材に対向する位置から上記剥離部材に対向する位置に至るまで上記現像剤担持体表面上の磁束密度が、該現像剤担持体表面に上記現像剤を磁力で担持できる磁束密度であることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1、2、3、又は4の現像装置において、
    上記剥離部材がローラ状の回転部材であり、
    該現像剤担持体との対向部で該現像剤担持体表面とは反対方向に表面移動するように、該剥離部材を回転駆動する回転駆動手段を備えていることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項5の現像装置において、
    上記剥離部材が、磁性体を用いて構成されていることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項6の現像装置において、
    上記剥離部材が、上記現像剤担持体上の現像剤搬送方向と交差する方向の両端部で支持されたものであり、
    該剥離部材の該交差方向における中央部の径が両端部の径よりも小さいことを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1、2、3、又は4の現像装置において、
    上記剥離部材が、上記現像剤担持体上の現像剤搬送方向と交差する方向に沿って延在し且つ磁性体を含む部材であり、
    該現像剤担持体との対向部で該現像剤担持体表面とは反対方向に表面移動するように、該剥離部材を回転駆動する回転駆動手段を備えていることを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1、2、3、又は4の現像装置において、
    上記剥離部材が、上記現像剤担持体上の現像剤搬送方向に交差する方向に沿って延在し且つ表面に磁極が着磁された部材であり、
    該現像剤担持体との対向部で該現像剤担持体表面とは反対方向に表面移動するように、該剥離部材を回転駆動する回転駆動手段を備えていることを特徴とする現像装置。
  10. 請求項9の現像装置において、
    上記剥離部材がローラ状の回転部材であり、
    該剥離部材の表面に、上記磁極が複数着磁されていることを特徴とする現像装置。
  11. 請求項10の現像装置において、
    上記複数の磁極が、S極及びN極を交互に着磁したものであることを特徴とする現像装置。
  12. 請求項11の現像装置において、
    上記複数の磁極がそれぞれ、該剥離部材の回転軸の延在方向に沿って直線状に着磁されていることを特徴とする現像装置。
  13. 請求項10の現像装置において、
    上記剥離部材の回転軸の延在方向にS極及びN極が交互に並んだ磁極群をさらに該剥離部材表面の周方向に複数配列させるように、上記複数の磁極を着磁したことを特徴とする現像装置。
  14. 請求項5、6、7、8、9、10、11、12又は13の現像装置において、
    上記回転駆動手段が、上記剥離部材の回転速度を変化させて回転駆動可能なものであることを特徴とする現像装置。
  15. 請求項14の現像装置において、
    現像対象の画像における画像比率に基づいて、上記回転駆動手段を制御する制御手段を設けたことを特徴とする現像装置。
  16. 請求項14の現像装置において、
    装置内の温度を測定するための温度測定手段と、
    該温度測定手段の温度測定結果に基づいて上記回転駆動手段を制御する制御手段とを設けたことを特徴とする現像装置。
  17. 請求項14の現像装置において、
    装置内の湿度を測定するための湿度測定手段と、
    該湿度測定手段の湿度測定結果に基づいて上記回転駆動手段を制御する制御手段とを設けたことを特徴とする現像装置。
  18. 請求項5、6、7、8、9、10、11、12又は13の現像装置において、
    上記剥離部材の表面が粗し加工されていることを特徴とする現像装置。
  19. 請求項6又は7の現像装置において、
    上記剥離部材が磁性体を用いて構成され且つ上記現像剤担持体表面における法線方向磁束密度分布のピーク位置に対向していることを特徴とする現像装置。
  20. 請求項19の現像装置において、
    上記剥離部材の周面上で上記現像剤担持体と対向する側とは反対側の面における法線方向磁束密度が5mT以上であることを特徴とする現像装置。
  21. 請求項1、2、3、又は4の現像装置において、
    上記剥離部材が、グリッド状の平板であることを特徴とする現像装置。
  22. 潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像しトナー像を形成する現像装置と、該潜像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写装置とを備えた画像形成装置において、
    該現像装置として、請求項1乃至21のいずれかの現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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