JP4156303B2 - ロック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、閉止位置に移動させて収納具本体に係留させた開閉部材をその閉止位置にロックするロック装置に係り、特にその構造の簡素化を図ったロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、従来の引き出し式収納家具には、閉止位置に移動させて収納具本体に係留させた引き出しをその閉止位置にロックするロック装置が付帯して設けられるものが少なくない。
【0003】
このロック装置は、キー操作によって進退移動する進退部材の動作を、リンク機構などの伝達要素を介して作動体の回転動作等に変換し、この作動体を、収納具本体側に設けた係合部に当該引き出しの閉止位置において選択的に係合させることによって、引き出しの開成動作を必要に応じて禁止するロック状態を実現するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなものであると、リンク機構などの伝達要素を適宜に構成することでシリンダ錠等の配置場所と作動体の配置場所との間に空間上のギャップがあっても操作量の伝達が可能となる反面、このような伝達要素が存在すると部品点数が増え、スペース的な広がりも不可避になるため、これに伴い引き出しの組み込みスペースに制約が多くなり、作動不良の要因もより多くなる。
【0005】
特に、この種のロック装置は、複数段の段組をなす引き出しのうち最上段の引き出しに適用される場合が多く、かかる最上段の引き出しは他の段の引き出しに比べて底が浅く上下丈の小さい形態のものが少なくない。このため、このようなこのような引き出しに組み込むロック装置としては、従来のものには不適合なものが少なくない。
【0006】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、収納具に極力コンパクトに組み込むことを可能にするロック装置を新たに提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0008】
すなわち、本発明のロック装置は、閉止位置に移動させて収納具本体に係留させた開閉部材をその閉止位置にロックするに際して、開閉部材側に設けられキー操作に伴って開閉方向と直交する面内を作動する進退部材を備えた施錠機構と、この施錠機構の隣接位置に開閉方向に向けて突出して設けられ前記進退部材に直接駆動されて第1軸回りに開放位置と係合位置との間で回転可能な作動体と、収納具本体側における前記作動体の対応位置にあって開閉部材が閉止位置に移動した際に開放位置にある当該作動体と待機位置において係合可能でありかつ係合後は当該作動体によって前記第1軸と平行な第2軸回りに回転駆動可能な被作動体とを具備し、この被作動体が回転駆動されて待機位置からロック位置に移動したときに、開閉部材を直接又は間接に収納具本体にロックするようにしていることを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、施錠機構の直近に作動体を配置し、また、開閉部材が閉止位置に移動したときに作動体の奥方直近に被作動体を配置することができる。このため、少なくとも開閉部材から収納具本体にロック操作力が伝わるまでの部分を局所に集約して構成することができ、狭いスペースにもこのロック装置を有効に組み込むことができるようになる。
【0010】
閉止位置に移動させた開閉部材が、当該開閉部材と収納具本体との間に構成されるラッチ機構によって収納具本体に係留される場合には、ロック装置は、被作動体が回転駆動された際に直接又は間接にラッチ機構の一部と係わってラッチ状態の解除を禁止するように構成しておくことが望ましい。
【0011】
具体的に、ラッチ機構が、開閉部材側に設けた係留爪と、収納具本体側に設けた係留部とを具備する場合には、係留爪が係留部から解離する動作を選択的に許容又は禁止する位置に規制部材を配置し、被作動体と規制部材との間を伝達部材で接続して、この伝達部材を介して、被作動体が待機位置からロック位置に移動する動作を規制部材が許容位置から禁止位置に移動する動作に変換するように構成されるものが好適である。
【0012】
好ましい位置関係としては、ラッチ機構の係留爪が、施錠機構、作動体及び被作動体と共にほぼ同一平面内に配置されているものが挙げられる。
【0013】
開閉部材を収納具本体に向かって移動させる際に、作動体が、開放位置にあるときには開閉部材が閉止位置に達することにより待機位置にある被作動体に係合するのに対して、係合位置にあるときには開閉部材が閉止位置に達する手前で待機位置にある被作動体と干渉して閉止位置への到達を阻止されるものである場合には、開閉部材が閉止位置にない間は作動体が開放位置から係合位置へ移動することを禁止するセーフティ機構を設けておくことが望ましい。
【0014】
このセーフティ機構は、開閉部材が閉止位置に至る手前で収納具本体の一部に優先的に接触して禁止状態を解除するように構成されるものが好適である。
【0015】
簡単な取付構造を実現するためには、作動体及びセーフティ機構をケース内に組み込んでユニット化しておくことが好ましい。
【0016】
本発明の好適な適用例としては、収納具本体が、前方に開口を有する筐体状のものであり、開閉部材がその開口に対して出し入れ可能な引き出しであるもの、特にその引き出しが最上段の引き出しであるものが挙げられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0018】
この実施形態が適用される収納具Sは、図1及び図2に示すように、前方に開口を有する筐体状の収納具本体1と、その開口に対して出し入れ可能な開閉部材たる引き出し2とを具備している。そして、引き出し2を、当該引き出し2と収納具本体1との間に構成されるラッチ機構4(図2〜図7参照)によって収納具本体1に係留可能とするとともに、引き出し2を閉止位置にロックするロック装置5を、前記ラッチ機構4の係留状態を拘束するという形で取り入れている。
【0019】
収納具本体1は、上壁11、底壁12、側壁13及び背壁14により構成され、側壁13の内面に引き出しを案内する図示しないガイド機構を備えたものである。
【0020】
引き出し2は、上下3段の段組をなし、その収納具本体1の開口に前述したガイド機構を介して出し入れ可能に収容されている。引き出し2は、図1、図2及び図7に示すように、引き出し本体21と、この引き出し本体21の前端側に位置する鏡板22とを備え、この鏡板22の上縁に沿って幅方向に延びるように引手3を配したものである。このうち、中段及び下段の引き出し2に付帯する引手3は鏡板22の幅方向全域に亘っているのに対して、最上段の引き出し2に付帯する引手3は鏡板22の右側縁に至る手前に一方の終端を有している。これらの引手3は、例えば合成樹脂素材を押し出し成形してなるもので、前面側に開口する凹部31を有し、この凹部31には、一部に指先を掛けて操作できるような、標準的な成人の指先が十分に入るスペースが確保してある。
【0021】
しかして、本実施形態は、引手3の左右端部近傍に引き出し2を収納具本体1に係留する一対のラッチ機構4を分割して設け、各々のラッチ機構4を引手3によって同期作動可能に連結している。
【0022】
具体的に説明すると、ラッチ機構4は、図3〜図5に示すように、略鉛直な軸回りに回転可能な第1回転アーム41と、略水平な軸回りに回転可能な第2回転アーム42と、第1回転アーム41の先端部に支持されて収納具本体1に設けた係留部(図7参照)に係留可能な係留爪43と、引手3の長手方向に平行な水平軸mを中心に回転可能に取り付けられて引手3の回転動作を第2回転アーム42に伝達する押付部材44とを具備する。
【0023】
第1回転アーム41は、線材をL字状に折り曲げ、引き出し2の左右両前端部に第1回転アーム取付具41xを介して取り付けられているもので、回転軸上に位置する本体41aと、この本体41aの上端部より屈曲する水平部41bとを有している。係留爪43は、その本体41aの下端部に一体回転し得るように取り付けてあり、この係留爪43の先端を鏡板22から後方に向けて突出させている。
【0024】
第2回転アーム42は、線材をクランク状に折り曲げることによって、前記引手3の長手方向に略平行に延びる本体42aと、前記本体42aの一端から下方に略鉛直に延びる第1回転アーム係合部42bと、前記本体42aの他端から上方に略鉛直に延びる押付部材係合部42cとを形成したもので、鏡板22の板面に設けられた基板45に取り付けた平面視コ字形の第2回転アーム取付具42xにより前記本体42aの軸心を中心に回転可能に支持されている。
【0025】
係留爪43は、後方突出端側に肉厚方向の孔43aを有する板状のもので、図7に示すように、孔43aの貫通方向が収納具本体1の側壁13の内面を向くように設定してある。一方、係留部10は、収納具本体1の側壁13の内面に取り付けられたもので、奥方に向かって漸次引き出し2側に迫り出す斜面を有している。そして、前記第1回転アーム41に図示しないねじりコイルバネなどの付勢手段から付勢力を作用させ、前記係留爪43を前記係留部10に向かう方向に弾性付勢している。
【0026】
押付部材44は、図3から図5に示すように、前記鏡板22の板面に略対向して配置され内面に前記第2回転アーム42の押付部材係合部42cを接触させた本体44aと、この本体44aの左右両端部より鏡板21に向かって略垂直に起立させた起立板44bとを具備するもので、これらの起立壁44bは、前述した基板45から起立させた平面視コ字形をなす軸受部46の起立板46aに重合配置された状態で、両起立板44b、46aに嵌め込んだ軸受46bを介して水平軸心m回りに回転可能に支持されている。そして、前記起立板44bには、その上端からそれぞれ相寄る方向に屈曲させてなる引手固定部44cが上方に突出させて設けてあり、この引手固定部44cに引手3を、前記軸心m回りに回転可能に取り付けている。
【0027】
ここで、以上のように構成される本実施形態のラッチ機構4に関する作動を図7を参照して説明する。なお、同図において符号55で示すものは規制部材であるが、この規制部材55についての説明は後述することとし、ここでは存在しないものとして考える。
【0028】
まず、前記引き出し2が前記収納空間に収納されている状態において、引き出し2の引手3に設けた凹部31を利用して引手3を手前に引くように操作すると、押付部材44が軸心m回りにその本体44aを鏡板22の板面に近づける方向に回転する。すると、その回転動作に連動して、第2回転アーム42の押付部材接続部42cが後方に押し出され、第2回転アーム42が本体42aを軸に図4に矢印で示す方向に回転して、第1回転アーム接続部42bが前方へ移動する。そして、第1回転アーム41は本体41aを中心に回転する。その結果、図7に矢印で示すように、第1回転アーム41の本体41aに固定して取り付けられている係留爪43が同本体41aとともに回転して収納具本体1の側壁13から離間する方向に移動し、左右の各係留爪43の係留部10に対する係留状態を同時に解除する。そして、引き続き引き出し2を手前側に引くことにより収納空間から引き出し2を引き出し、引き出し2への物品の出し入れを行うことができる。
【0029】
また、収納空間に前記引き出し2を収納する場合には、上記と逆の操作を行えばよい。すなわち引き出し2を奥に押し込むだけで、係留爪43は係留部10の斜面を乗り越える際に経過的に内側へ倒れ、乗り越えた位置で図示しないねじりコイルバネの作用により元の姿勢に復帰して係留部10に係留される。この状態においては、係留爪43が係留部10の孔10aに係留されるため、地震発生時や家具移動時などに引き出し2が不慮に移動する事態が確実に防止される。
【0030】
一方、この実施形態のロック装置5は、図2〜図9に示すように、引き出し2側に設けられキー操作に伴って開閉方向と直交する面内を作動する板状の進退部材51aを備えた施錠機構51と、この施錠機構51の隣接位置に開閉方向に突出して設けられ前記進退部材51aに直接駆動されて第1軸である連動回転軸50回りに回転可能な作動体52と、収納具本体1側における前記作動体52の対応位置にあって引き出し2が閉止位置に移動した際に開放位置P(図6参照)にある当該作動体52と係合可能でありかつ係合後は当該作動体52によって回転駆動可能な被作動体53とを具備し、作動体52が開放位置Pから係合位置Qに移行し、被作動体53がこれに駆動されて待機位置Rからロック位置Sに回転移動したときに、引き出し2を伝達部材54及び規制部材55を介して間接的に収納具本体1にロックするようにしている。
【0031】
具体的に説明すると、施錠機構51は、図3、図4及び図8に示すように、ハウジング51h内にシリンダ51b及び進退部材51aを組み込んで構成されるもので、最上段の引き出し2に付帯する引手3の右側終端に隣接させてその右方位置に配置されており、シリンダ51bの軸心を引き出し2の開閉方向に向け、ハウジング51aから下方へ突出させた進退部材51aをキーKの回転操作によって昇降させるようにしている。
【0032】
作動体52は、図4〜図6に示すように、引き出し2の幅方向へ離間させてその左右両端近傍に設けられたもので、基端52aを後述する連動回転軸50に取り付け、この基端52aから第1、第2の爪52b、52cを後方に向けて突出させている。この作動体52は取付姿勢において平面視板状をなす。第1の爪52bは真っ直ぐに延び、第2の爪52cは漸次第1の爪52bから離れた後に第1の爪52bに近づくように「く」字形に屈曲して延び、全体として概略コ字形をなしている。この作動体52は、通常は図示しないバネに付勢されて第1の爪52bが略水平をなす開放位置Pにある。このうち、正面視右側の作動体52は、その第1の爪52bの上面が図8に示すように前記施錠機構51の進退部材51aによって押し下げ可能な位置にあり、この押し下げ動作によって連動回転軸50回りに係合位置Qまで回転駆動され得るようにしている。作動体52同士は、連動回転軸50を介し連結されており、右側の作動体52に付与される回転力がこの連動回転軸50を介して左側の作動体52に伝達されるようにしている。回転力の伝達に確実を期すために、連動回転軸50は角柱状をなし、両端部が作動体52の対向面に設けた角孔に挿入されている。特に、本実施形態の連動回転軸50は、前記ラッチ機構4の軸心m上に配置してあり、前記軸受46bは、この連動回転軸50を中心に挿通させるための孔を軸心位置に形成した円環状のものにしてある。
【0033】
一方、被作動体53は、図6に示すように、収納具本体1の側壁13の内面に前記連動回転軸50と平行な第2軸たる水平軸53a回りに回転可能に取り付けられたもので、前記作動体52の第1の爪52b及び第2の爪52cの間に入り込む入力端部53bと、前記水平軸53aを挟んで前記入力端部53bと反対側に位置する出力端部53cとを備えた板状をなす。この被作動体53は、入力端部53bが略水平をなす待機位置Rと、それが前傾するロック位置Sとの間で回転可能であり、待機位置Rにあるときに前記開放位置Pにある作動体52と係合し、係合後は当該作動体52が係合位置Qまで回転することによって水平軸53a回りにロック位置Sまで回転駆動されるものである。
【0034】
規制部材55は、板材をクランク状に折り曲げて、中間部よりも基端側を収納具本体1の側壁13の内面に水平軸55aを介して取り付けたもので、収納空間の内方端を入力端部55bとし、外方端部を規制端部55cとしている。そして、係留状態において係留爪43が係留部10から解離する動作を選択的に許容又は禁止すべく、側壁13の内面から若干浮き上がった位置に配置される前記規制端55cが係留部10を蓋封する禁止位置Uと、そこから退避して前記解離を許容する許容位置Tとの間で回転可能とされている。
【0035】
伝達部材54は、収納具本体1の側壁13の内面に上下方向に延びる溝13aを設けてこの溝13aに収容した板状のもので、上下方向にスライド可能とされている。そして、この伝達部材54の上端側に水平軸及び長孔からなるスライド係合部54aを介して被作動体53の出力端部53cを接続し、下端側に水平軸及び長孔からなるスライド係合部54bを介して規制部材55の入力端部55bを接続し、この伝達部材54を介して、被作動体53が待機位置Rからロック位置Sに移動する動作を規制部材55が許容位置Tから禁止位置Uに移動する動作に変換するようにしている。
【0036】
なお、上記ロック装置5の下では、引き出し2を収納具本体1に向かって移動させる際、作動体52は、開放位置Pにあるときには引き出し2が閉止位置に達することにより待機位置Rにある被作動体53に係合することができるのに対して、係合位置Qにあるときには引き出し2が閉止位置に達する手前で待機位置Rにある被作動体53と主として第1の爪52bと入力端部53bとが干渉し、閉止位置への到達を阻止される。そこで、この実施形態は、引き出し2が閉止位置にない間は作動体52が開放位置Pから係合位置Qへ移動することを禁止すべく、セーフティ機構6を設けている。
【0037】
このセーフティ機構6は、図4、図5、図8及び図9に示すように、前記作動体52の隣接位置にあって開閉方向に突没可能な可動子61と、この可動子61を後方に向けて付勢するコイルバネ62と、この可動子61が図9(a)に示す突出位置Vにあるときに当該可動子61の上面に突き当たって作動体52の開放位置Pから係合位置Qに向かう回転を禁止するピン63とを具備し、このピン63は、可動子61が同図(b)に示す没入位置Wに移動したときに当該可動子61の一部に設けた逃げ61aに入り込んで作動体52の回転を許容し得るものである。そして、この可動子61は、引き出し2が閉止位置に至る手前で収納具本体1の一部(例えば側壁13の前面など)に優先的に接触して没入し、禁止状態を解除するようになっている。
【0038】
なお、ロック装置5を構成する作動体52及びセーフティ機構6は、ケース7内に組み込んでユニット化してあり、このケース7と、施錠機構51のハウジング51hとが重合配置され、ケース7の一部に設けた切欠7aを介して施錠機構51の進退部材51aを下方に突出させてある。
【0039】
以上のように、本実施形態は、引き出し2を閉止位置にロックするに際して、引き出し2側に設けられキー操作に伴って開閉方向と直交する面内を作動する進退部材51aを備えた施錠機構51と、この施錠機構51の隣接位置に開閉方向に向けて突出して設けられ前記進退部材51aに直接駆動されて連動回転軸50回りに開放位置Pと係合位置Qとの間で回転可能な作動体52と、収納具本体1側における前記作動体52の対応位置にあって引き出し2が閉止位置に移動した際に開放位置Pにある当該作動体52と待機位置Rにおいて係合可能でありかつ係合後は当該作動体52によって前記連動回転軸50と平行な水平軸53a回りに回転駆動可能な被作動体53とを具備し、この被作動体53が回転駆動されて待機位置Rからロック位置Sに移動したときに、引き出し2を収納具本体1にロックするようにしたものである。
【0040】
このように、施錠機構51の直近に作動体52を配置し、また、引き出し2が閉止位置に移動したときに作動体52の奥方直近に被作動体53を配置することができるので、少なくとも引き出し2から収納具本体1にロック操作力を伝える部分を局所に集中させて構成することができ、狭いスペースにもこのロック装置5を有効に組み込むことが可能となる。
【0041】
特に、この実施形態の収納具は、閉止位置に移動させた引き出し2が当該引き出し2と収納具本体1との間に構成されるラッチ機構4によって収納具本体1に係留される構造のものであるが、この構造を利用して、ロック装置5を、被作動体53が回転駆動された際に間接にラッチ機構4の一部と係わってラッチ状態の解除を禁止するように構成している。このため、ラッチ機構4とロック装置5の要素部品の一部を兼用することができ、全く別途新たにロック装置を構成する場合に比べて、ロック装置5の部品点数を有効に削減して、全体としてのスペースファクタも有効に向上させることができる。
【0042】
具体的には、ラッチ機構4は、引き出し2側に設けた係留爪43と、収納具本体1側に設けた係留部10とを具備するものであって、係留爪43が係留部10から解離する動作を選択的に許容又は禁止する位置に規制部材55を配置し、被作動体53と規制部材55との間を伝達部材54で接続して、この伝達部材54を介して、被作動体53が待機位置Rからロック位置Sに移動する動作を規制部材55が許容位置Tから禁止位置Uに移動する動作に変換するようにしている。このため、係留爪43が作動体52から離れていても伝達部材54を介して操作力を有効に伝達することができ、しかも、伝達部材54を用い、図示しない他の係留爪43もろとも作動させて3段分の引き出し2の全てに同時にロックを掛けることもできるので、簡易な構造を通じて必要なロック機能を的確に実現することが可能となる。
【0043】
さらに、図に明らかなように、ラッチ機構4の係留爪43は、施錠機構51、作動体52及び被作動体53と共にほぼ同一平面(鉛直面)内に配置されており、これらの要素部品が狭小な空間に包摂されるため、図示のように引き出し2の右端側にコンパクトに組み込んで構成することが可能となっており、組み込みスペースの限られた部分にも本発明を有効に導入することができる。
【0044】
また、この実施形態は、引き出し2が閉止位置にない間は作動体52が開放位置Pから係合位置Qへ移動することを禁止するセーフティ機構6を設けているため、収納具本体1が開放された状態で誤ってキー操作を行っても、セーフティ機構6によって作動体52が係合位置Qに移動することが禁止され、作動体52が被作動体53に衝突して不慮の破損を招くことを確実に防止することが可能となる。
【0045】
特に、このセーフティ機構6は、引き出し2が閉止位置に至る手前で収納具本体1の一部に優先的に接触して禁止状態を解除するものであるため、構造簡素である上に、禁止領域をなるべく広くとって上記効果の実効を図り、同時に閉止位置では確実に禁止状態を解除してロック可能な状態に確実に移行することができる。
【0046】
加えて、この実施形態は、作動体52及びセーフティ機構6をケース7内に組み込んでユニット化しているため、ユニットを取り付けるだけで作動体52とセーフティ機構6を適切な位置関係下に配置することができ、組立作業の簡素化が図れることとなる。
【0047】
以上のような構成であるから、この実施形態は、収納具本体1が、前方に開口を有する筐体状のものであり、開閉部材がその開口に対して出し入れ可能な引き出し2であっても、引き出し2(具体的にはその鏡板22)と収納具本体1との僅かな隙間に本発明のロック装置5をコンパクトに組み込むことを可能ならしめるものである。
【0048】
そして、ロック装置5は、複数段の段組をなす引き出しのうち最上段の引き出し2に適用されており、この引き出し2がたとえ図示のものより上下丈が小さいものであっても、本発明を有効に適用することができるようになる。
【0049】
なお、本発明は、開閉部材が引き出し以外である収納具、例えば開閉扉や引き戸を開閉部材とする収納具にも適用可能である。また、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0050】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を通じ、施錠機構の直近に作動体を配置し、また、開閉部材が閉止位置に移動した際の作動体の奥方直近に被作動体を配置して、少なくとも開閉部材から収納具本体にロック操作力が伝わるまでの部分を局所に集約して構成することができるので、適用対象が内容積の小さい最上段の引き出しと収納具本体との間の狭小なスペースなどであっても、本ロック装置をコンパクトな状態で有効に組み込むことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るロック装置を適用した収納具の斜視図。
【図2】同収納具を、引き出しを構成する鏡板の前板を取り除いた状態で示す部分斜視図。
【図3】同部分正面図。
【図4】同右側断面図。
【図5】同部分平断面図。
【図6】同ロック装置の模式的な構成図。
【図7】同収納具のラッチ機構に関する作用説明図。
【図8】同ロック装置の一部を示す分解斜視図。
【図9】同ロック装置に付帯するセーフティ機構を示す斜視図。
【符号の説明】
1…収納具本体
2…開閉部材(引き出し)
3…引手
4…ラッチ機構
5…ロック装置
6…セーフティ機構
7…ケース
10…係留部
43…係留爪
50…第1軸(連動回転軸)
51…施錠機構
52…作動体
53…被作動体
53a…第2軸(水平軸)
54…伝達部材
55…規制部材
P…開放位置
Q…係合位置
R…待機位置
S…ロック位置
T…許容位置
U…禁止位置

Claims (9)

  1. 閉止位置に移動させて収納具本体に係留させた開閉部材をその閉止位置にロックするためのものであって、
    開閉部材側に設けられキー操作に伴って開閉方向と直交する面内を作動する進退部材を備えた施錠機構と、この施錠機構の隣接位置に開閉方向に向けて突出して設けられ前記進退部材に直接駆動されて第1軸回りに開放位置と係合位置との間で回転可能な作動体と、収納具本体側における前記作動体の対応位置にあって開閉部材が閉止位置に移動した際に開放位置にある当該作動体と待機位置において係合可能でありかつ係合後は当該作動体によって前記第1軸と平行な第2軸回りに回転駆動可能な被作動体とを具備し、この被作動体が回転駆動されて待機位置からロック位置に移動したときに、開閉部材を収納具本体にロックするようにしていることを特徴とするロック装置。
  2. 閉止位置に移動させた開閉部材は、当該開閉部材と収納具本体との間に構成されるラッチ機構によって収納具本体に係留されるものであり、
    ロック装置は、被作動体が回転駆動された際に直接又は間接にラッチ機構の一部と係わってラッチ状態の解除を禁止するものである請求項1記載のロック装置。
  3. ラッチ機構は、開閉部材側に設けた係留爪と、収納具本体側に設けた係留部とを具備するものであり、
    係留爪が係留部から解離する動作を選択的に許容又は禁止する位置に規制部材を配置し、被作動体と規制部材との間を伝達部材で接続して、この伝達部材を介して、被作動体が待機位置からロック位置に移動する動作を規制部材が許容位置から禁止位置に移動する動作に変換するようにしている請求項2記載のロック装置。
  4. ラッチ機構の係留爪は、施錠機構、作動体及び被作動体と共にほぼ同一平面内に配置されている請求項2又は3記載のロック装置。
  5. 開閉部材を収納具本体に向かって移動させる際に、作動体は、開放位置にあるときには開閉部材が閉止位置に達することにより待機位置にある被作動体に係合するのに対して、係合位置にあるときには開閉部材が閉止位置に達する手前で待機位置にある被作動体と干渉して閉止位置への到達を阻止されるものであり、開閉部材が閉止位置にない間は作動体が開放位置から係合位置へ移動することを禁止するセーフティ機構を設けている請求項1〜4記載のロック装置。
  6. セーフティ機構は、開閉部材が閉止位置に至る手前で収納具本体の一部に優先的に接触して禁止状態を解除するものである請求項5記載のロック装置。
  7. 作動体及びセーフティ機構をケース内に組み込んでユニット化している請求項1〜6記載のロック装置。
  8. 収納具本体が、前方に開口を有する筐体状のものであり、開閉部材がその開口に対して出し入れ可能な引き出しである請求項1〜7記載のロック装置。
  9. 複数段の段組をなす引き出しのうち最上段の引き出しに適用される請求項8記載のロック装置。
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