JP4153456B2 - 鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法 - Google Patents

鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4153456B2
JP4153456B2 JP2004097246A JP2004097246A JP4153456B2 JP 4153456 B2 JP4153456 B2 JP 4153456B2 JP 2004097246 A JP2004097246 A JP 2004097246A JP 2004097246 A JP2004097246 A JP 2004097246A JP 4153456 B2 JP4153456 B2 JP 4153456B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
concrete
ground
underground structure
side wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004097246A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005282115A (ja
Inventor
豊 佐藤
崇 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
East Japan Railway Co
Original Assignee
East Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by East Japan Railway Co filed Critical East Japan Railway Co
Priority to JP2004097246A priority Critical patent/JP4153456B2/ja
Publication of JP2005282115A publication Critical patent/JP2005282115A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4153456B2 publication Critical patent/JP4153456B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Description

本発明は、鋼製エレメントを用いて地下に構造物を構築する方法の改良に関するものである。
従来、出願人は、鉄道線路等の下方を横断し非開削方式で地下構造物を構築する方法として、図5に示すような工法を提案している(特許文献1参照)。図5において、左右方向は線路方向(鉄道線路Tの長手方向、又は鉄道列車Cの進行方向)であり、紙面の手前と奥を結ぶ方向は線路直角方向(線路方向に直角な水平方向)となっている。図5に示すように、この工法で構築される地下構造物201は、鋼製エレメント10と20と30が略「ロ」字状の箱形断面に組み合わされた鋼製函体の内部にコンクリートが中詰めされた構造体(以下、「鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物」という。)となっている。
この鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物201を構築するためには、まず、鋼材からなり略「ロ」字状や略「コ」字状等の断面を有する管状又は樋状の鋼製エレメント10、20、30を適宜の個数、互いに継手で接合しつつ地盤G内に挿入し、全体として略「ロ」字状の断面形をなす鋼製函体を地中に構築する。次に、個々の鋼製エレメント10、20、30の内部空間にコンクリートを中詰めし、全体として略「ロ」字状の断面形をなす鋼コンクリート函体を形成する。その後、鉄道列車Cと鉄道線路T等の荷重を鋼コンクリート函体に受け替え、鋼コンクリート函体で囲まれる内部の地盤E2の土砂を掘削・除去し、内装を施工して、鋼コンクリート構造で略「ロ」字状の箱形断面を有する鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物201を地中に構築する。
以下に、上記した鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物201の施工方法を、さらに詳細に説明する。
図6は、従来の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物201の施工の手順を説明する図である。また、図7は、従来の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物201における基準エレメント10と一般部エレメント20と隅角部エレメント30の構成と作用を説明する断面図である。
まず、図6(A)に示すように、鉄道線路Tの下方の構造物構築箇所301を挟むようにして、鉄道線路Tの一方の側に、発進立坑302を設ける。発進立坑302は、地盤Gに土留工を施工し、その内側を掘削して土砂を除去することにより形成された凹部状の空間である。土留工としては、鋼矢板、H形鋼と土留め板と切梁と腹起こし等などが用いられる。また、鉄道線路Tを挟んで発進立坑302とは反対の側に、到達立坑303を設ける。到達立坑303は、地盤Gに土留工を施工し、その内側を掘削して土砂を除去することにより形成された凹部状の空間である。土留工としては、同様に、鋼矢板、H形鋼と土留め板と切梁等などが用いられる。この工程を、以下、「第1工程」という。
次に、図6(B)に示すように、基準エレメント10を、発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。基準エレメント10は、図7に示すように、鋼材からなり略「ロ」字状の断面を有する管状の鋼製エレメントである。この基準エレメント10は、2個の平板状の鋼矢板11及び11と、2個の鋼板12及び12がそれぞれ略四角形状に組み合わされ、W1に示すような溶接部により接合されている。鋼矢板11は、鋼材からなり、平板状の部分の両端にそれぞれ継手13が設置されている。継手13は、略「C」字状の断面形状を有し、相互に嵌合するための凹部(溝)が内部に形成されている。基準エレメント10は、基準エレメント10の背後の発進立坑302の側から押すことによる推進、又は基準エレメント10の前方の到達立坑303の側から引き込むことによるけん引のいずれか又は両方により、構造物構築箇所301の地盤G内に略水平に挿入される。基準エレメント10の先端には、羽根状の掘削ビットを回転させて土砂掘削を行う掘削機構(図示せず)が設けられており、推進又はけん引時には、この掘削機構により、基準エレメント10の先端に当接する土砂が掘削・除去される。この工程を、以下、「第2工程」という。
次に、図示はしていないが、一般部エレメント20を、既に挿入されている基準エレメント10に沿わせ、継手13及び13で両者を接合させつつ発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。一般部エレメント20は、図7に示すように、鋼材からなり略「コ」字状の断面を有する樋状の鋼製エレメントである。この一般部エレメント20は、2個の鋼矢板11及び11と、1個の鋼板12がそれぞれ略「コ」字状に組み合わされ、W2に示すような溶接部により接合されている。鋼矢板11は、基準エレメント10に用いられたものと同様の構成を有している。一般部エレメント20の継手13は、基準エレメント10の継手13と同様な構成を有し、互いに嵌合可能となっている。一般部エレメント20は、一般部エレメント20の背後の発進立坑302の側から押すことによる推進、又は一般部エレメント20の前方の到達立坑303の側から引き込むことによるけん引のいずれか又は両方により、構造物構築箇所301の地盤G内に略水平に挿入される。一般部エレメント20は、基準エレメント10の左右両側にそれぞれ施工される。この後、同様にして、既に挿入されている一般部エレメント20に沿わせ、新たな一般部エレメント20を継手13及び13で両者を接合させつつ発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。一般部エレメント20を順次地盤G中へ挿入することにより、基準エレメント10と複数の一般部エレメント20からなり水平板状の上床版エレメント列を地中に形成することができる。一般部エレメント20の先端には、羽根状の掘削ビットを回転させて土砂掘削を行う掘削機構(図示せず)が設けられており、推進又はけん引時には、この掘削機構により、一般部エレメント20の先端に当接する土砂が掘削・除去される。この工程を、以下、「第3工程」という。
次に、上床版エレメント列の左右の両端位置となる一般部エレメント20に、それぞれ継手13と23、及び継手13と24で左又は右の隣接箇所に接合させつつ、推進又はけん引により隅角部エレメント30を地盤G中に略水平に挿入する。隅角部エレメント30は、図7に示すように、鋼材からなり略「ロ」字状の断面を有する管状の鋼製エレメントであり、水平方向と鉛直方向にそれぞれ継手23及び24を有している。この隅角部エレメント30は、1個の継手付き鋼板21、21、21と、1個の鋼板22と、継手24がそれぞれ略「ロ」字状に組み合わされ、W3、W4、W5、W6に示すような溶接部により接合されている。継手付き鋼板21は、平板状の鋼矢板11から、継手を切断除去して作製されている。継手24は、平板状の鋼矢板11から、鋼板22を切断除去して作製されている。なお、隅角部エレメント30の作製方法は、最終的に図7のような断面構成となればよく、切断加工箇所や溶接箇所等が上記の説明の作製方法と異なっていてもよい。隅角部エレメント30の先端には、羽根状の掘削ビットを回転させて土砂掘削を行う掘削機構(図示せず)が設けられており、推進又はけん引時には、この掘削機構により、隅角部エレメント30の先端に当接する土砂が掘削・除去される。次に、一般部エレメント20を、挿入された隅角部エレメント30の下方の箇所に沿わせ、継手23と継手13、及び継手23と継手13で両者を接合させつつ発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。この後、同様にして、既に挿入した一般部エレメント20の下方の隣接箇所に、新たな一般部エレメント20を継手13及び13で両者を接合させつつ発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。一般部エレメント20を順次地盤G中へ挿入することにより鉛直壁状の側壁エレメント列を地中に形成することができる。側壁エレメント列は、左側壁と右側壁の2箇所に形成される。この工程を、以下、「第4工程」という。
次に、左右の側壁エレメント列の下端位置となる一般部エレメント20に、それぞれ継手13と23、及び継手13と24で下方の隣接箇所に接合させつつ、推進又はけん引により隅角部エレメント30を地盤G中に略水平に挿入する。次に、一般部エレメント20を、既に挿入された隅角部エレメント30の左又は右の内方の隣接箇所に沿わせ、継手23と継手13、及び継手23と継手13で両者を接合させつつ発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。この後、同様にして、既に挿入した一般部エレメント20の左又は右の内方の隣接箇所に、新たな一般部エレメント20を継手13及び13で両者を接合させつつ発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。一般部エレメント20を順次地盤G中へ挿入することにより水平板状の下床版エレメント列を地中に形成することができ、下床版エレメント列の中央で閉合させることにより、全体として略「ロ」字状の断面形をなす鋼製函体を地中に構築することができる。図6(C)は、この状態を示したものである。この工程を、以下、「第5工程」という。
次に、上床版エレメント列と、左右の側壁エレメント列と、下床版エレメント列の各エレメントの内部空間に中詰めコンクリートを充填する。また、エレメントどうしの間の継手13、23、24の内部の空間にグラウト材(例えばセメントミルク等)を充填する。これにより、全体として略「ロ」字状の断面形をなす鋼コンクリート函体を地中に構築することができる。この工程を、以下、「第6工程」という。
次に、鉄道列車Cと鉄道線路T等の荷重を、略「ロ」字状の断面形をなす鋼コンクリート函体の上部に支持させる。この工程を、以下、「第7工程」という。
次に、鋼コンクリート函体に囲まれる内部の地盤である函体内部地盤E2(図5参照)の土砂を掘削かつ除去する。この工程を、以下、「第8工程」という。第8工程の後は、函体内面に内装を施すことにより、線路下横断道路構造物等として使用することができる。
上記のような鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法によれば、鉄道線路や道路等の下方を横断する地下構造物を短期間で、かつ安全に構築することができる、という大きな利点がある。
しかし、上記した鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法においては、以下に述べるような改善すべき点があった。
すなわち、鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物のうち、断面が略「ロ」字状等の箱形断面となる場合には、箱形の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の底面の下の地盤に、鉄道列車の荷重や鉄道線路の自重などを支持させることになる。このため、鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の最下部に、複数の鋼製エレメントを継手で嵌合させつつ地中に挿入し板状に組み合わせた下床版を形成する必要がある。しかしながら、鋼製エレメントを地中に挿入する工事(以下、「鋼製エレメント挿入工」という。)は、鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法の工事費用に占める割合が大きいため、可能な限り鋼製エレメント挿入工を少なくしたい、という要望が強かった。
特許第3188872号公報
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、箱形断面の場合に、下床版を鋼製エレメント挿入工以外の方法によって施工する鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
地盤の上部に設置された施設である上部施設の下方を横断する地下構造物を非開削方式で構築する方法であって、
地下の第1地下位置から下方に設置される側壁基礎体を地表からの施工により構築し、
次いで、鋼材からなり略「ロ」字状の断面を有する管状の鋼製エレメントである基準エレメントと、鋼材からなり略「コ」字状等の断面を有する樋状の鋼製エレメントである一般部エレメントと、鋼材からなり略「ロ」字状の断面を有する管状の鋼製エレメントであり水平方向と鉛直方向にそれぞれ継手を有する隅角部エレメントを、継手を用いて接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に順次挿入することにより複数の鋼製エレメントからなり全体として略「逆U」字状の断面形をなす鋼製函体を地中に構築し、
次いで、個々の鋼製エレメントの内部空間にコンクリートを中詰めし全体として略「逆U」字状の断面形をなす鋼コンクリート函体を形成し、
前記鋼コンクリート函体を前記側壁基礎体で仮支持させるとともに、前記上部施設の荷重を前記鋼コンクリート函体に受け替え、
次いで、前記鋼コンクリート函体で囲まれる内部の土砂を掘削しつつ、又は当該土砂掘削の後に、前記鋼コンクリート函体の底辺部に下床版鉄筋コンクリートを形成すること
を特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
鉄道線路又は道路の構造物を含み地盤の上部に設置された施設である上部施設の下方を横断する地下構造物を非開削方式で構築する方法であって、
地下の第1地下位置から下方に向かって延びる側壁基礎体を地表からの施工により構築する側壁基礎体構築工程と、
鋼材からなり略「ロ」字状の断面を有する管状の鋼製エレメントである基準エレメントを推進又はけん引により地中に略水平に挿入する基準エレメント挿入工程と、
次いで、鋼材からなり略「コ」字状の断面を有する樋状の鋼製エレメントである一般部エレメントを略「C」字状の断面を有する継手で前記基準エレメントの左又は右の隣接箇所に接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に挿入し、同様にして既に地中に挿入された一般部エレメントに継手で新たな一般部エレメントを左又は右の隣接箇所に接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に順次挿入することにより水平板状の上床版エレメント列を地中に形成する上床版エレメント列形成工程と、
次いで、鋼材からなり略「ロ」字状の断面を有する管状の鋼製エレメントであり水平方向と鉛直方向にそれぞれ継手を有する隅角部エレメントを前記上床版エレメント列の左右の両端位置の一般部エレメントに継手で左又は右の隣接箇所に接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に挿入する隅角部エレメント挿入工程と、
次いで、鋼材からなり略「コ」字状の断面を有する樋状の鋼製エレメントである一般部エレメントを継手で前記隅角部エレメントの下方の隣接箇所に接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に挿入し、同様にして既に地中に挿入された一般部エレメントに継手で新たな一般部エレメントを下方の隣接箇所に接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に順次挿入することにより鉛直壁状の左と右の側壁エレメント列を前記第1地下位置の上方となる位置に到達するまでそれぞれ地中に形成する側壁エレメント列形成工程と、
次いで、前記上床版エレメント列及び左右の側壁エレメント列の各エレメントの内部空間に中詰めコンクリートを充填し、前記上床版エレメント列及び左右の側壁エレメント列からなる略「逆U」字状の鋼コンクリート函体を形成するエレメント中詰めコンクリート充填工程と、
次いで、前記鋼コンクリート函体の最下端となる一般部エレメントである側壁最下端エレメントの底面を前記側壁基礎体に仮支持させ、かつ前記上部施設の荷重を前記鋼コンクリート函体の上部に仮支持させる上部施設仮受け工程と、
次いで、前記鋼コンクリート函体に囲まれる内部の地盤である函体内部地盤の土砂を掘削かつ除去しつつ、又は当該土砂掘削・除去の後に、周辺土圧を支持しながら前記鋼コンクリート函体の底辺部に下床版鉄筋コンクリートを形成する下床版形成工程を
有すること
を特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
前記側壁基礎体は、場所打ち鉄筋コンクリート杭、既成打ち込み杭、既成圧入杭、地盤にセメント系又はセッコウ系の固化材を注入又は混入させて地中に形成した地盤改良体、連続地中壁を含み、前記左と右の側壁エレメント列の下方にそれぞれ構築されること
を特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
前記エレメント中詰めコンクリート充填工程においては、前記継手の内部の空間にグラウト材が充填されること
を特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
前記下床版形成工程において、前記周辺土圧の支持は、前記左の側壁エレメント列の下部の内側壁面と前記右の側壁エレメント列の下部の内側壁面の間に突っ張るように設置されて前記左の側壁エレメント列の内側壁面と前記右の側壁エレメント列の内側壁面の両方を押圧する切梁により行われること
を特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
請求項5記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
前記下床版形成工程において、前記切梁は、前記函体内部地盤の掘削・除去が完了した後に取り外され、次いで、前記下床版鉄筋コンクリートが施工されること
を特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
請求項5記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
前記下床版形成工程において、前記切梁は、前記函体内部地盤の掘削・除去を行いつつ、逐次取り外され、当該切梁が取り外された箇所に前記下床版鉄筋コンクリートが逐次施工されること
を特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
請求項5記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
前記下床版形成工程において、前記切梁は、前記下床版鉄筋コンクリートと同じ鉛直方向高さ位置の箇所に設置され、前記函体内部地盤の掘削・除去の際には取り外されず、前記下床版鉄筋コンクリートの中に埋設されること
を特徴とする。
また、本発明の請求項9に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
前記下床版形成工程において、前記函体内部地盤の土砂のうち前記鋼コンクリート函体の底辺部の上方の土砂を掘削せずに残しておき、当該残置土砂により前記周辺土圧を支持させること
を特徴とする。
また、本発明の請求項10に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
前記上部施設仮受け工程においては、前記側壁基礎体の頂部と前記側壁最下端エレメントの底面との間に仮受け部材を設置し、前記下床版形成工程完了後に前記仮受け部材をてっ去し、前記鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物が沈下した場合の沈下余裕代を確保すること
を特徴とする。
また、本発明の請求項11に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
前記下床版形成工程完了後に、前記側壁基礎体の頂部をてっ去し、前記鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物が沈下した場合の沈下余裕代を確保すること
を特徴とする。
また、本発明の請求項12に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法は、
請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
前記上部施設仮受け工程においては、前記側壁基礎体の頂部と前記側壁最下端エレメントの底面とを結合し、前記下床版形成工程完了後も前記上部施設の荷重及び前記鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の荷重の一部を支持させること
を特徴とする。
本発明に係る鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法によれば、地盤の上部に設置された上部施設の下方を横断する地下構造物を非開削方式で構築するため、地下の第1地下位置から下方に設置される側壁基礎体を地表からの施工により構築し、次いで、略「ロ」字状断面の管状鋼製エレメントである基準エレメントと、略「コ」字状断面の樋状鋼製エレメントである一般部エレメントと、略「ロ」字状断面の管状鋼製エレメントであり水平方向と鉛直方向に継手を有する隅角部エレメントを、継手を用いて接合させつつ地中に略水平に順次挿入することにより略「逆U」字状の断面形の鋼製函体を地中に構築し、次いで、個々の鋼製エレメントの内部空間にコンクリートを中詰めして鋼コンクリート函体を形成し、鋼コンクリート函体を側壁基礎体で仮支持させるとともに上部施設の荷重を鋼コンクリート函体に受け替え、次いで、鋼コンクリート函体内部の土砂を掘削しつつ、又は当該土砂掘削の後に、鋼コンクリート函体の底辺部に下床版鉄筋コンクリートを形成するようにしたので、下床版のための鋼製エレメント挿入工を行わずに下床版鉄筋コンクリートが施工でき、工事費用を大幅に低減できる、という顕著な効果を有している。
以下に説明する実施例は、上部施設である鉄道線路の下方を横断する地下構造物を非開削方式で構築するため、地下の第1地下位置から下方に設置される側壁基礎体である場所打ちRC杭を地表から削孔して構築し、次いで、略「ロ」字状断面の管状鋼製エレメントである基準エレメントと、略「コ」字状断面の樋状鋼製エレメントである一般部エレメントと、略「ロ」字状断面の管状鋼製エレメントであり水平方向と鉛直方向に継手を有する隅角部エレメントを、継手を用いて接合させつつ地中に略水平に順次挿入することにより略「逆U」字状の断面形の鋼製函体を地中に構築し、次いで、個々の鋼製エレメントの内部空間にコンクリートを中詰めして鋼コンクリート函体を形成し、鋼コンクリート函体を側壁基礎体で仮支持させるとともに上部施設の荷重を鋼コンクリート函体に受け替え、次いで、鋼コンクリート函体内部の土砂を掘削しつつ、又は当該土砂掘削の後に、鋼コンクリート函体の底辺部に下床版鉄筋コンクリートを形成するようにしたものであり、下床版のための鋼製エレメント挿入工を行わずに下床版鉄筋コンクリートが施工でき、本発明を実現するための構成として最良の形態である。
以下、本発明の第1実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施例である鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工の手順を説明する図である。また、図2は、図1に示す場所打ちRC杭の構成を説明する図である。また、図3は、本発明の第1実施例である鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法における鋼コンクリート函体の構成を説明する図である。また、図4は、本発明の第1実施例である鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法における鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の構成を説明する図である。
図1(A)に示すように、本実施例の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法では、まず、鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物101(後述する。図4(A)を参照。)が構築される箇所の下床版の4隅となる位置に場所打ち鉄筋コンクリート杭(以下、「場所打ちRC杭」という。)のための杭孔40を計4本、地盤Gに削孔する(図1(A)参照)。また、図2は、この場所打ちRC杭41の構成を鉄道線路Tの側方から見た断面図である。以下、この工程を「側壁基礎体構築工程」という。場所打ちRC杭41の上端の位置は、地下の第1地下位置P1となっている。この第1地下位置P1は、後述する側壁エレメント列の下端の鋼製エレメントの底面位置よりもわずかに鉛直方向に低い下方の位置となっている。杭孔40の削孔は、杭孔側壁の崩落を防止するため、ベントナイト等の粒子を混合させた水を杭孔40内に満たすなどして行う。あるいは、杭孔側壁の崩落防止用の鋼製ケーシング等を併用してもよい。上記の場所打ちRC杭41は、特許請求の範囲における側壁基礎体に相当している。
次に、図1(B)に示すように、鉄道線路Tの下方の構造物構築箇所301を挟むようにして、鉄道線路Tの一方の側に、発進立坑302を設ける。発進立坑302は、地盤Gに土留工304を施工し、その内側を掘削して土砂を除去することにより形成された凹部状の空間である。土留工304としては、鋼矢板、H形鋼と土留め板と切梁と腹起こし等などが用いられる。また、鉄道線路Tを挟んで発進立坑302とは反対の側に、到達立坑303を設ける。到達立坑303は、地盤Gに土留工304を施工し、その内側を掘削して土砂を除去することにより形成された凹部状の空間である。この土留工304としては、同様に、鋼矢板、H形鋼と土留め板と切梁等などが用いられる。この工程を、以下、「立坑形成工程」という。
次に、図1(C)に示すように、基準エレメント10を、発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。基準エレメント10は、図7に示す構成を有しており、上記において説明を行っているので、その説明は省略する。基準エレメント10は、基準エレメント10の背後の発進立坑302の側から押すことによる推進、又は基準エレメント10の前方の到達立坑303の側から引き込むことによるけん引のいずれか又は両方により、構造物構築箇所301の地盤G内に略水平に挿入される。基準エレメント10の先端には、羽根状の掘削ビットを回転させて土砂掘削を行う掘削機構(図示せず)が設けられており、推進又はけん引時には、この掘削機構により、基準エレメント10の先端に当接する土砂が掘削・除去される。この工程を、以下、「基準エレメント挿入工程」という。
次に、図示はしていないが、一般部エレメント20を、既に挿入されている基準エレメント10に沿わせ、継手13及び13で両者を接合させつつ発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。一般部エレメント20は、図7に示す構成を有しており、上記において説明を行っているので、その説明は省略する。一般部エレメント20は、一般部エレメント20の背後の発進立坑302の側から押すことによる推進、又は一般部エレメント20の前方の到達立坑303の側から引き込むことによるけん引のいずれか又は両方により、構造物構築箇所301の地盤G内に略水平に挿入される。一般部エレメント20は、基準エレメント10の左右両側にそれぞれ施工される。この後、同様にして、既に挿入されている一般部エレメント20に沿わせ、新たな一般部エレメント20を継手13及び13で両者を接合させつつ発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。一般部エレメント20を順次地盤G中へ挿入することにより、基準エレメント10と複数の一般部エレメント20からなり水平板状の上床版エレメント列を地中に形成することができる。一般部エレメント20の先端には、羽根状の掘削ビットを回転させて土砂掘削を行う掘削機構(図示せず)が設けられており、推進又はけん引時には、この掘削機構により、一般部エレメント20の先端に当接する土砂が掘削・除去される。この工程を、以下、「上床版エレメント列形成工程」という。
次に、上床版エレメント列の左右の両端位置となる一般部エレメント20に、それぞれ継手13と23、及び継手13と24で左又は右の隣接箇所に接合させつつ、推進又はけん引により隅角部エレメント30を地盤G中に略水平に挿入する。隅角部エレメント30は、図7に示す構成を有しており、上記において説明を行っているので、その説明は省略する。隅角部エレメント30の先端には、羽根状の掘削ビットを回転させて土砂掘削を行う掘削機構(図示せず)が設けられており、推進又はけん引時には、この掘削機構により、隅角部エレメント30の先端に当接する土砂が掘削・除去される。次に、一般部エレメント20を、挿入された隅角部エレメント30の下方の箇所に沿わせ、継手23と継手13、及び継手23と継手13で両者を接合させつつ発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。この後、同様にして、既に挿入した一般部エレメント20の下方の隣接箇所に、新たな一般部エレメント20を継手13及び13で両者を接合させつつ発進立坑302から到達立坑303へ向けて地盤G内に略水平に挿入する。一般部エレメント20を順次地盤G中へ挿入することにより鉛直壁状の側壁エレメント列を地中に形成することができる。側壁エレメント列は、左側壁と右側壁の2箇所に形成される。また、左又は右の側壁エレメント列の下端となる一般部エレメント20L(以下、「側壁最下端エレメント」という。)の底面位置は、第1地下位置P1の上方の位置となるようにする。図1(D)は、この状態を示したものである。この工程を、以下、「側壁エレメント列形成工程」という。この結果、複数の鋼製エレメント10、20、30からなり全体として略「逆U」字状の断面形をなす鋼製函体120が地盤G内に形成される。
次に、上床版エレメント列と、左右の側壁エレメント列の各鋼製エレメントの略「ロ」字状の内部空間に中詰めコンクリート44を充填することにより、図3に示すように、上床版エレメント列と、左右の側壁エレメント列からなる略「逆U」字状の鋼コンクリート函体130が地中に形成される。この工程を、以下、「エレメント中詰めコンクリート充填工程」という。このエレメント中詰めコンクリート充填工程においては、各鋼製エレメントどうしの間の継手13、23、24の内部の空間にグラウト材(例えばセメントミルク等)を充填し、継手部を強化し、鋼コンクリート函体130全体の強度を高めるようにしてもよい。
次に、鋼コンクリート函体130を場所打ちRC杭41で仮支持させる。この場合、図4(B)に示すように、場所打ちRC杭41の頂部41aに鋼板45を敷き、その上にH形鋼46を設置するなどして、鋼コンクリート函体130の側壁エレメント列の最下端となる側壁最下端エレメント20Lの底面を仮支持させる。その後、鋼コンクリート函体130に囲まれる内部の地盤である函体内部地盤E1(図4参照)の土砂を掘削することにより、鉄道列車Cと鉄道線路T等の荷重を、それまで支持していた地盤Gから、鋼コンクリート函体130に支持させるようにする。この工程を、以下、「上部施設仮受け工程」という。上記において、鋼板45とH形鋼46は、特許請求の範囲における仮受け部材を構成している。
次に、鋼コンクリート函体130に囲まれる内部の地盤である函体内部地盤E1(図4参照)の土砂をさらに掘削して除去した後、周辺土圧を支持しながら、鋼コンクリート函体130の底辺部に鉄筋(図示せず)を配置し、コンクリートを打設して、下床版鉄筋コンクリート51を形成する。この工程を、以下、「下床版形成工程」という。ここに、函体内部地盤E1の掘削時の周辺土圧の支持手段としては、例えば、左の側壁エレメント列の下部の内側壁面と、右の側壁エレメント列の下部の内側壁面の間に突っ張るように設置されて左の側壁エレメント列の下部の内側壁面と右の側壁エレメント列の下部の内側壁面の両方を押圧する切梁(図示せず)が使用可能である。この切梁としては、H形鋼等が利用可能である。上記した下床版形成工程工程の後は、函体内面に内装等を施すことにより、線路下横断道路構造物等として使用することができる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上部施設としては、上記した鉄道線路のほか、新交通システム、道路等が含まれる。
また、本発明における側壁基礎体としては、上記した場所打ち鉄筋コンクリート杭のほか、鋼管杭やRC既成杭やPHC杭やSC杭のような既成打ち込み杭も使用可能である。また、鋼管杭やRC既成杭やPHC杭やSC杭等を油圧等によって地盤に圧入する既成圧入杭も使用可能である。また、地盤にセメント系の固化材、又はセッコウ系の固化材を注入、又は混入させて、地中に棒状又は杭状の強固な部分を形成したもの(以下、「地盤改良体」という。)も適用可能である。また、側壁基礎体として連続地中壁を用いてもよい。また、側壁基礎体の個数は、各側壁当たり、あるいは全体として何個であってもよい。場所打ちRC杭の場合も、上記実施例の4隅の4本には限定されず、各側壁ごとに3本として計6本にしてもよいし、各側壁ごとに4本として計8本にしてもよい。あるいは、鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の延長が長い場合などには、8本以上施工してもよい。
また、上記した下床版形成工程においては、切梁は、函体内部地盤(例えばE1)の掘削・除去が完了した後に取り外し、次いで、下床版鉄筋コンクリートを施工するようにしてもよい。
あるいは、下床版形成工程において、切梁は、函体内部地盤(例えばE1)の掘削・除去を行いつつ、逐次取り外していき、当該切梁が取り外された箇所に下床版鉄筋コンクリートを逐次施工するようにしてもよい。
あるいは、また、下床版形成工程において、切梁は、下床版鉄筋コンクリートと同じ鉛直方向高さ位置の箇所に設置し、函体内部地盤(例えばE1)の掘削・除去の際には取り外さず、下床版鉄筋コンクリートの中に埋設するようにしてもよい。
また、下床版形成工程においては、函体内部地盤(例えばE1)の土砂のうち、鋼コンクリート函体(例えば130)の底辺部の上方となる位置の土砂は掘削せずに残しておき、当該残置土砂により周辺土圧を支持させるようにしてもよい。
また、上記した上部施設仮受け工程においては、側壁基礎体(例えば場所打ちRC杭41)の頂部(例えば41a)と、側壁最下端エレメント(例えば20L)の底面との間に設置した仮受け部材(例えば、鋼板45とH形鋼46)を、下床版鉄筋コンクリート(例えば51)の完成後(下床版形成工程完了後)にてっ去し、鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物(例えば101)が沈下した場合の沈下余裕代として、図4(B)に示すδを確保するようにしてもよい。あるいは、下床版形成工程完了後に、側壁基礎体(例えば場所打ちRC杭41)の頂部をδだけ除去(てっ去)することにより、鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物(例えば101)が沈下した場合の沈下余裕代として、図4(B)に示すδを確保するようにしてもよい。
さらには、上部施設仮受け工程においては、側壁基礎体(例えば場所打ちRC杭41)の頂部と側壁最下端エレメント例えば20L)の底面とをボルトやコンクリート等によって結合し、下床版形成工程完了後も上部施設の荷重及び鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物(例えば101)の荷重の一部を支持させるようにしてもよい。この場合には、側壁基礎体(例えば場所打ちRC杭41)は、施工時のみの仮設構造物ではなく、本設の構造物となる。
本発明は、鉄道線路下の道路トンネル等として鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物を施工する建設業等で実施可能であり、これらの産業で利用可能である。
本発明の第1実施例である鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工の手順を説明する図である。 図1に示す場所打ちRC杭の構成を説明する図である。 本発明の第1実施例である鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法における鋼コンクリート函体の構成を説明する図である。 本発明の第1実施例である鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法における鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の構成を説明する図である。 従来の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の構成を説明する断面図である。 従来の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工の手順を説明する図である。 従来の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物における基準エレメントと一般部エレメントと隅角部エレメントの構成と作用を説明する断面図である。
符号の説明
10 基準エレメント
11 鋼矢板
12 鋼板
13 継手
20 一般部エレメント
20L 側壁最下端エレメント
21 継手付き鋼板
22 鋼板
23、24 継手
30 隅角部エレメント
40 杭孔
41 場所打ちRC杭(側壁基礎体)
41a 頂部
44 中詰めコンクリート
45 鋼板
46 H形鋼
51 下床版鉄筋コンクリート
101 鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物
120 鋼製函体
130 鋼コンクリート函体
201 鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物
220 鋼製函体
301 構造物構築箇所
302 発進立坑
303 到達立坑
304 土留工
C 鉄道列車
E1、E2 函体内部地盤
G 地盤
P1 第1地下位置
R レール
T 鉄道線路(上部施設)
W1〜W6 溶接部
δ 沈下余裕代

Claims (12)

  1. 地盤の上部に設置された施設である上部施設の下方を横断する地下構造物を非開削方式で構築する方法であって、
    地下の第1地下位置から下方に設置される側壁基礎体を地表からの施工により構築し、
    次いで、鋼材からなり略「ロ」字状の断面を有する管状の鋼製エレメントである基準エレメントと、鋼材からなり略「コ」字状等の断面を有する樋状の鋼製エレメントである一般部エレメントと、鋼材からなり略「ロ」字状の断面を有する管状の鋼製エレメントであり水平方向と鉛直方向にそれぞれ継手を有する隅角部エレメントを、継手を用いて接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に順次挿入することにより複数の鋼製エレメントからなり全体として略「逆U」字状の断面形をなす鋼製函体を地中に構築し、
    次いで、個々の鋼製エレメントの内部空間にコンクリートを中詰めし全体として略「逆U」字状の断面形をなす鋼コンクリート函体を形成し、
    前記鋼コンクリート函体を前記側壁基礎体で仮支持させるとともに、前記上部施設の荷重を前記鋼コンクリート函体に受け替え、
    次いで、前記鋼コンクリート函体で囲まれる内部の土砂を掘削しつつ、又は当該土砂掘削の後に、前記鋼コンクリート函体の底辺部に下床版鉄筋コンクリートを形成すること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  2. 鉄道線路又は道路の構造物を含み地盤の上部に設置された施設である上部施設の下方を横断する地下構造物を非開削方式で構築する方法であって、
    地下の第1地下位置から下方に向かって延びる側壁基礎体を地表からの施工により構築する側壁基礎体構築工程と、
    鋼材からなり略「ロ」字状の断面を有する管状の鋼製エレメントである基準エレメントを推進又はけん引により地中に略水平に挿入する基準エレメント挿入工程と、
    次いで、鋼材からなり略「コ」字状の断面を有する樋状の鋼製エレメントである一般部エレメントを略「C」字状の断面を有する継手で前記基準エレメントの左又は右の隣接箇所に接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に挿入し、同様にして既に地中に挿入された一般部エレメントに継手で新たな一般部エレメントを左又は右の隣接箇所に接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に順次挿入することにより水平板状の上床版エレメント列を地中に形成する上床版エレメント列形成工程と、
    次いで、鋼材からなり略「ロ」字状の断面を有する管状の鋼製エレメントであり水平方向と鉛直方向にそれぞれ継手を有する隅角部エレメントを前記上床版エレメント列の左右の両端位置の一般部エレメントに継手で左又は右の隣接箇所に接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に挿入する隅角部エレメント挿入工程と、
    次いで、鋼材からなり略「コ」字状の断面を有する樋状の鋼製エレメントである一般部エレメントを継手で前記隅角部エレメントの下方の隣接箇所に接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に挿入し、同様にして既に地中に挿入された一般部エレメントに継手で新たな一般部エレメントを下方の隣接箇所に接合させつつ推進又はけん引により地中に略水平に順次挿入することにより鉛直壁状の左と右の側壁エレメント列を前記第1地下位置の上方となる位置に到達するまでそれぞれ地中に形成する側壁エレメント列形成工程と、
    次いで、前記上床版エレメント列及び左右の側壁エレメント列の各エレメントの内部空間に中詰めコンクリートを充填し、前記上床版エレメント列及び左右の側壁エレメント列からなる略「逆U」字状の鋼コンクリート函体を形成するエレメント中詰めコンクリート充填工程と、
    次いで、前記鋼コンクリート函体の最下端となる一般部エレメントである側壁最下端エレメントの底面を前記側壁基礎体に仮支持させ、かつ前記上部施設の荷重を前記鋼コンクリート函体の上部に仮支持させる上部施設仮受け工程と、
    次いで、前記鋼コンクリート函体に囲まれる内部の地盤である函体内部地盤の土砂を掘削かつ除去しつつ、又は当該土砂掘削・除去の後に、周辺土圧を支持しながら前記鋼コンクリート函体の底辺部に下床版鉄筋コンクリートを形成する下床版形成工程を
    有すること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  3. 請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
    前記側壁基礎体は、場所打ち鉄筋コンクリート杭、既成打ち込み杭、既成圧入杭、地盤にセメント系又はセッコウ系の固化材を注入又は混入させて地中に形成した地盤改良体、連続地中壁を含み、前記左と右の側壁エレメント列の下方にそれぞれ構築されること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  4. 請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
    前記エレメント中詰めコンクリート充填工程においては、前記継手の内部の空間にグラウト材が充填されること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  5. 請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
    前記下床版形成工程において、前記周辺土圧の支持は、前記左の側壁エレメント列の下部の内側壁面と前記右の側壁エレメント列の下部の内側壁面の間に突っ張るように設置されて前記左の側壁エレメント列の内側壁面と前記右の側壁エレメント列の内側壁面の両方を押圧する切梁により行われること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  6. 請求項5記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
    前記下床版形成工程において、前記切梁は、前記函体内部地盤の掘削・除去が完了した後に取り外され、次いで、前記下床版鉄筋コンクリートが施工されること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  7. 請求項5記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
    前記下床版形成工程において、前記切梁は、前記函体内部地盤の掘削・除去を行いつつ、逐次取り外され、当該切梁が取り外された箇所に前記下床版鉄筋コンクリートが逐次施工されること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  8. 請求項5記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
    前記下床版形成工程において、前記切梁は、前記下床版鉄筋コンクリートと同じ鉛直方向高さ位置の箇所に設置され、前記函体内部地盤の掘削・除去の際には取り外されず、前記下床版鉄筋コンクリートの中に埋設されること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  9. 請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
    前記下床版形成工程において、前記函体内部地盤の土砂のうち前記鋼コンクリート函体の底辺部の上方の土砂を掘削せずに残しておき、当該残置土砂により前記周辺土圧を支持させること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  10. 請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
    前記上部施設仮受け工程においては、前記側壁基礎体の頂部と前記側壁最下端エレメントの底面との間に仮受け部材を設置し、前記下床版形成工程完了後に前記仮受け部材をてっ去し、前記鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物が沈下した場合の沈下余裕代を確保すること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  11. 請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
    前記下床版形成工程完了後に、前記側壁基礎体の頂部をてっ去し、前記鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物が沈下した場合の沈下余裕代を確保すること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
  12. 請求項2記載の鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法において、
    前記上部施設仮受け工程においては、前記側壁基礎体の頂部と前記側壁最下端エレメントの底面とを結合し、前記下床版形成工程完了後も前記上部施設の荷重及び前記鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の荷重の一部を支持させること
    を特徴とする鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法。
JP2004097246A 2004-03-29 2004-03-29 鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法 Expired - Fee Related JP4153456B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004097246A JP4153456B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004097246A JP4153456B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005282115A JP2005282115A (ja) 2005-10-13
JP4153456B2 true JP4153456B2 (ja) 2008-09-24

Family

ID=35180810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004097246A Expired - Fee Related JP4153456B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4153456B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103628503A (zh) * 2013-11-27 2014-03-12 中铁第四勘察设计院集团有限公司 利用地下二层车站围护施做地下三层换乘节点施工方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5223090B2 (ja) * 2008-02-06 2013-06-26 独立行政法人国立高等専門学校機構 トンネル構築方法
CN103321659B (zh) * 2013-07-22 2015-04-22 中铁隧道集团有限公司 大直径管幕支护下暗挖施工超浅埋大断面地铁车站结构及施工方法
CN105840216B (zh) * 2016-03-24 2018-06-29 上海市机械施工集团有限公司 一种地下空间开发的暗挖构筑方法
JP6990668B2 (ja) * 2019-02-26 2022-01-12 公益財団法人鉄道総合技術研究所 地盤探査装置
CN112127921B (zh) * 2020-09-28 2022-05-17 中电建十一局工程有限公司 一种埋藏式沉砂池施工方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59185295A (ja) * 1983-04-04 1984-10-20 奥山 健一 トンネルの掘削法
JPS59195996A (ja) * 1983-04-20 1984-11-07 日本国有鉄道 トンネル構築方法
JP3929611B2 (ja) * 1998-08-06 2007-06-13 財団法人鉄道総合技術研究所 トンネルの構造及びトンネルの構築工法
JP3188872B2 (ja) * 1998-10-12 2001-07-16 東日本旅客鉄道株式会社 一般部鋼製エレメント、及び地下構造物構築方法
JP2004124615A (ja) * 2002-10-07 2004-04-22 Ohbayashi Corp 大深度地下空洞の構築工法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103628503A (zh) * 2013-11-27 2014-03-12 中铁第四勘察设计院集团有限公司 利用地下二层车站围护施做地下三层换乘节点施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005282115A (ja) 2005-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100531385B1 (ko) 매립형 철골띠장과 슬래브 강막작용을 이용하여 지하외벽의 연속시공이 가능하도록 한 지하 구조물 시공방법
KR101288601B1 (ko) 기성 콘크리트 말뚝과 바닥 슬래브를 이용한 지하차도 및 그의 시공방법
JP4881555B2 (ja) 地下構造物の構築方法
KR101278687B1 (ko) 박스형 추진 강관 구조, 및 이를 이용한 지중구조물의 시공방법
KR20090114863A (ko) 병렬 연결형 추진 강관 및 그를 이용한 지중 구조체의시공방법
KR100712593B1 (ko) 강관루프 구조체의 시공방법
JP2004156292A (ja) 立体ラーメン式高架構造
KR101293550B1 (ko) 지중 구조물 시공방법
JP4153456B2 (ja) 鋼製エレメント・コンクリート型地下構造物の施工方法
KR20070052109A (ko) 슬림형 합성 바닥 구조를 이용한 슬라브와 외벽의 동시 타설 및 지하 역타설 동시구축방법
KR20060097891A (ko) 강관루프 구조체 및 이 강관루프 구조체의 시공방법
KR20110132909A (ko) 기성 콘크리트 말뚝을 이용한 지하차도 및 그의 시공방법
KR100784201B1 (ko) 암석구간에서의 강관루프 구조체를 이용한 터널시공 방법
JP2003193495A (ja) 地下構造物の構築方法
JP4865300B2 (ja) 半地下道路の造成方法
KR20100118482A (ko) 매립형 철골띠장과 슬래브 강막작용을 이용하여 지하외벽의 한 측면이 연속시공이 가능하도록 한 지하 구조물 시공방법
JP3930954B2 (ja) 構造物の構築方法
CN211898573U (zh) 一种地下结构分期施工的节点保护体系
JP2003003420A (ja) プレハブ橋の支持部材
JP4243520B2 (ja) 基礎梁構築用中空エレメント及びこの中空エレメントによる基礎構造物の構築方法
JPH0663227B2 (ja) 建築物の地下外壁構築工法
JP4096106B2 (ja) 地下道の構造及びその施工方法
KR101288602B1 (ko) 결속밴드로 머리가 연결된 기성 콘크리트 말뚝을 이용한 지하차도 및 그의 시공방법
JP5062418B2 (ja) プレキャストコンクリート桁による平版状物架構構造
CN114395984B (zh) 一种桥隧协同建造结构的有梁施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20061102

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080701

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees