JP4147692B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は略水平方向に配置した冷却用熱交換器の空気流れ下流側に送風機を配置する車両用空調装置に関するもので、ワンボックスタイプのRV車(リクレイショナルビークル)等における車室内後席側の領域を空調する後席側空調ユニットに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平9−123748号公報においては、冷却用熱交換器(蒸発器)を略水平方向に配置して、空調ユニット部の配置スペースを縮小するようにした車両用空調装置が提案されている。
【0003】
上記従来技術では、冷却用熱交換器の空気流れ上流側に送風機を配置しているので、送風機は冷却用熱交換器に対して押し込み型であり、かつ、冷却用熱交換器を内蔵する空調ユニット部の側方に送風機をオフセット配置し、送風機の送風空気が冷却用熱交換器のコア部を下側から上方へ通過する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、送風機からの送風空気の流れ方向が冷却用熱交換器の下側部位にて上方側へ直角状に大きく転換されるので、送風機からの空気流れの動圧が冷却用熱交換器に不均一に作用して、冷却用熱交換器の通過空気の風速に大きなバラツキが発生する。すなわち、空気流れ転換部の外側の風速が内側の風速に比して大きくなってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、上記点に鑑み、空調ユニット部の配置スペースの縮小効果を確保しつつ、冷却用熱交換器の通過空気の風速分布の均一化を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、冷却用熱交換器(23)を略水平方向に配置するとともに、冷却用熱交換器(23)を空調空気が下方側から上方へ通過するようになっており、
冷却用熱交換器(23)に送風する送風機(25)が、遠心式送風ファン(26)と、この遠心式送風ファン(26)を内蔵するスクロールケーシング(28)とを有する構成になっており、
空調空気を加熱する加熱用熱交換器(36)を冷却用熱交換器(23)の一端部から上方側へ略直角状に配置し、
遠心式送風ファン(26)の回転軸(29)が略水平方向に向くとともに、遠心式送風ファン(26)の軸方向全域が冷却用熱交換器(23)の上方側に重合する配置状態にて、送風機(25)を冷却用熱交換器(23)の上方側に配置し、
加熱用熱交換器(36)は、送風機(25)に対してスクロールケーシング(28)の吹出側通路(34)からの空気流れが流入するように配置されていることを特徴としている。
【0007】
これによると、冷却用熱交換器(23)を略水平方向に配置することにより、空調ユニット部の上下方向寸法を縮小でき、配置スペースの縮小効果を確保できる。しかも、送風機(25)が冷却用熱交換器(23)に対して吸い込みファンとして作用するので、押し込みファンの場合のように方向転換部の空気流れの不均一な動圧がそのまま冷却用熱交換器(23)に作用することがなくなる。そのため、冷却用熱交換器の通過空気の風速分布を均一化することができ、冷却用熱交換器の性能向上を図ることができる。
【0008】
また、送風機(25)の空気流れの上流側に冷却用熱交換器(23)を配置しているので、送風機(25)の作動騒音が吸入側通路を通って室内へ伝播しようとする際に、冷却用熱交換器(23)が作動騒音の伝播を低減する抵抗体として作用することにより、騒音伝播を低減できる。
【0009】
また、請求項に記載の発明では、冷却用熱交換器(23)の上方側に送風機(25)を配置しているから、冷却用熱交換器(23)を下方から上方へと空気が流れ、冷却用熱交換器(23)で発生した凝縮水は重力により下方へ落下する。そのため、凝縮水が送風機(25)側へ流入することがないとともに、凝縮水が冷却用熱交換器(23)の空気出口側(上方側)へ飛散することも少ない。
また、請求項1に記載の発明では、加熱用熱交換器(36)を、冷却用熱交換器(23)の一端部から上方側へ略直角状に配置するとともに、遠心式送風ファン(26)の回転軸(29)が略水平方向に向くとともに、遠心式送風ファン(26)の軸方向全域が冷却用熱交換器(23)の上方側に重合する配置状態にて、送風機(25)を冷却用熱交換器(23)の上方側に配置しているから、冷却用熱交換器(23)の上方側で、かつ、加熱用熱交換器(36)の前面側に形成されるスペースを活用して、送風機(25)を配置できる。従って、空調ユニット部の車両上下方向寸法を増大せずに、冷却用熱交換器(23)、加熱用熱交換器(36)、および送風機(25)の三者をコンパクトに配置できる。
【0010】
請求項に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、スクロールケーシング(28)の巻き始め部であるノーズ部(33)からの巻き角が180°以内となる側に、冷却用熱交換器(23)の空気出口部を位置させることを特徴としている。
【0011】
遠心式送風機(25)では、スクロールケーシング(28)のノーズ部(33)からの巻き角が180°以内となる側において、空気が吸入されやすいという特性を持っているので、請求項2に記載の発明によれば、冷却用熱交換器(23)の空気出口部からの空気を遠心式送風ファン(26)にスムースに吸入させることができ、送風性能を向上できる。
【0012】
請求項に記載の発明では、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、スクロールケーシング(28)の吹出側通路(34)からの空気流れに対して略直交方向に加熱用熱交換器(36)を配置したことを特徴としている。
【0013】
これにより、吹出側通路(34)からの空気流れをほとんど曲げなしで略直線的に加熱用熱交換器(36)の熱交換部に流入させることができる。
【0014】
このため、送風機(25)が加熱用熱交換器(36)に対する押し込みファンであっても、加熱用熱交換器(36)の熱交換部への流入空気の動圧を均一化して、加熱用熱交換器(36)の通過空気の風速分布を均一化でき、加熱用熱交換器(36)の熱交換性能を向上できる。
【0017】
請求項に記載の発明では、請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置を車室内後席側の領域を空調するように構成することを特徴としている。
【0018】
車室内後席側の領域を空調する後席側空調装置では、吹出ダクト(41、44)の長さが前席側空調装置に比して大幅に長いので、送風機(25)の作動騒音を吹出ダクト(41、44)部分にて十分減衰でき、室内への送風騒音低減のために有利である。
【0019】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、ワンボックス型のRV車に本発明を適用した第1実施形態の全体の配置レイアウトを示す。前席側空調ユニット10は、車室内の最前部の計器盤11の内側部に配設されて、車室内前席側の領域を空調するものである。
【0021】
前席側空調ユニット10は、内気と外気を切替導入する内外気切替箱と遠心式の送風ファンとを有する送風ユニットと、空調空気から吸熱して冷媒を蒸発させる冷凍サイクルの蒸発器(冷却用熱交換器)、および車両エンジンからの温水により空調空気を加熱するヒータコア(加熱用熱交換器)を有する空調ユニットとから構成されている。
【0022】
次に、後席側空調ユニット12は車室内の後席(2番目、3番目の座席)側に配設されて、後席側の領域を空調するものであって、より具体的に、本例における後席側空調ユニット12の設置場所を説明すると、図1に示すように、車両の後輪13を収容する後輪収容部(タイヤハウス)14の後方側の位置に後席側空調ユニット12は配設されている。
【0023】
図2は後席側空調ユニット12の配置部の詳細を示す断面図で、図1では車両後席側の左側部に後席側空調ユニット12を配置した場合を示しているが、図2では車両後席側の右側部に後席側空調ユニット12を配置した場合を示している。後席側空調ユニット12は、図2に示すように、車両側面部の外板15と内板16との間の側面空間に収容されている。
【0024】
次に、本実施形態による後席側空調ユニット12の具体的構成について、図3〜5に基づいて詳しく説明する。なお、図3、4は後席側空調ユニット12の車両前後方向の断面図であり、図5は車両左右方向の断面図である。
【0025】
後席側空調ユニット12は、樹脂材料(例えばポリプロピレン)で成形された空調ケース17を有しており、この空調ケース17は複数の分割ケースを一体に締結して構成されるものであって、その内部に空調空気の通路を形成している。
【0026】
後席側空調ユニット12(空調ケース17)の全体形状は、図2に示すように、外板15と内板16との間の側面空間に収容するために車両左右(幅)方向の寸法が小さく、車両上下方向の寸法が大きい縦長の薄型形状にしてある。
【0027】
空調ケース17の下方部において、室内側(内板16側)の部位に空気吸入口18が設けてある。この空気吸入口18は図2、3に示すように矩形状であり、内板16の開口部(図示せず)を通して車室内後部に連通している。空気吸入口18には空気浄化用のフィルタ19が配置されいる。
【0028】
このフィルタ19は空気中の塵埃を除去する除塵用あるいは空気中の悪臭成分を除去する脱臭用として設けられるもので、除塵用濾紙フィルタ、脱臭用活性炭フィルタ等により構成される。また、フィルタ19の形状も空気吸入口18に沿った矩形状になっている。
【0029】
空調ケース17において、空気吸入口18の直ぐ上方部にはフィルタバイパス空気吸入口20が車両前後方向に延びるように形成されている。このフィルタバイパス空気吸入口20も内板16の開口部(図示せず)を通して車室内後部に連通している。
【0030】
そして、このフィルタバイパス空気吸入口20の形状に沿った板状のフィルタバイパスドア21が空調ケース17の内側部に回転軸22により回動可能に配置され、このドア21によりフィルタバイパス空気吸入口20が開閉される。図5に示すように、空気吸入口18およびフィルタバイパス空気吸入口20は蒸発器(冷却用熱交換器)23の下側空間24に開口している。
【0031】
蒸発器23は前席側空調ユニット10の冷凍サイクルから分岐され図示しない温度式膨張弁(減圧手段)で減圧された冷媒を蒸発させて空気を冷却するものであって、この蒸発器23は略長方形の薄型形状であり、略水平方向に配置されている。但し、本例では、蒸発器23に発生する凝縮水の排出を良好にするために、蒸発器23は図4に示すように車両前後方向において水平より若干の角度θ(例えば、20°程度)だけ傾斜して配置されている。
【0032】
これにより、蒸発器23での凝縮水が蒸発器23の傾斜に沿って、車両前方側の傾斜下端部に集め、この傾斜下端部より凝縮水を空調ケース17の下方へ落下させ、空調ケース17の最下方部に配置した排水口17a(図4)から外部へ良好に排出できる。
【0033】
なお、蒸発器23は、偏平チューブとコルゲート状の伝熱フィンとを交互に並列的に多数積層してなる熱交換部を有する周知の構成でよい。蒸発器23の偏平チューブは車両前後方向(図4の左右方向)に延びるように配置されている。
【0034】
そして、蒸発器23の上方側において、室内側(内板16側)の部位に送風機25が配置されている。この送風機25は遠心式多翼ファン(シロッコファン)からなる送風ファン26、ファン駆動用モータ27、およびスクロールケーシング28から構成されている。モータ27は、図示しないステーを介してスクロールケーシング28に保持固定されている。
【0035】
ここで、送風ファン26の回転軸29は車両左右方向に向くように配置され、スクロールケーシング28の吸入口30は空調ケース17の車両左右方向において略中間部に開口している。この吸入口30の側方部(本例では右側部)には蒸発器23の上方側(空気出口側)と吸入口30とを連通させる連通空間31が空調ケース17内に形成されている。
【0036】
図4において、線32はスクロールケーシング28の巻き始め部であるノーズ部33の中心から巻き角が180°以内の範囲を示しており、この巻き角≦180°となる部位が下方側に位置し、スクロールケーシング28の吹出側通路34が上方側に位置するようにスクロールケーシング28の配置方向が設定されている。
【0037】
そのため、蒸発器23の空気出口部が上記巻き角≦180°となる側に位置しており、蒸発器23の空気出口部からの空気は連通空間31を経て吸入口30のうち、主にノーズ部33から巻き角が180°以内の範囲にスムースに吸入される。
【0038】
図4に示すように、スクロールケーシング28の吹出側通路34は、車両前方側から車両後方側に向かって延びており、そして、吹出側通路34の出口空間部35は車両上下方向において下方側に拡大されるとともに、車両左右方向においても空調ケース17の車両左右方向寸法の全長まで拡大されている。
【0039】
そして、この吹出側通路34の出口空間部35にヒータコア(加熱用熱交換器)36が配設されている。このヒータコア36は、図示しない車両エンジンからの温水により空気を加熱するものであって、蒸発器23より車両後方側の部位において略上下方向に配置されている。ヒータコア36は、温水が流れる偏平形状のチューブとコルゲート状の伝熱フィンとを交互に並列的に積層してなる熱交換部を有する周知の構成でよい。ヒータコア36の偏平状チューブは車両上下方向に延びるように配置されている。
【0040】
上記したヒータコア36の配置によりスクロールケーシング28の吹出側通路34からの空気流れに対してヒータコア36が略直交方向に配置され、かつ、蒸発器23の車両後方側端部から上方側へ略直角状にヒータコア36が配置されることになる。
【0041】
このため、蒸発器23の上方側で、かつ、ヒータコア36の車両前方側に形成されるスペースを活用して、空調ケース17の車両上下方向寸法を増大せずに、送風機25を配置できる。
【0042】
そして、ヒータコア36へ温水を循環する温水配管37の途中には、吹出空気温度の調整手段としての温水流量調整弁38が配置されている。この流量調整弁38は、温水通路の開度を可変してヒータコア36への温水流量を調整することにより、ヒータコア36での空気加熱量を調整するものである。この温水流量調整弁38は空調ケース17の上方側で、車両前方側の部位に配置されている。
【0043】
空調ケース17の上面部のうち、車両後方側の部位に、後席側乗員の頭部に向けて空気を吹き出すためのフェイス用吹出開口部39が形成されている。また、ヒータコア36の下端部より車両後方側の部位に、後席側乗員の足元に向けて空気を吹き出すためのフット用吹出開口部40が形成されている。
【0044】
フェイス用吹出開口部39には、図1〜3に示すフェイスダクト41の一端(下端部)が連結されており、このフェイスダクト41の他端側は天井部まで立ち上がっている。そして、天井部には車両左右(幅)方向に延びる天井吹出ダクト部42を形成し、この天井吹出ダクト部42に、後席側乗員の頭部に向けて車両後方側へ空気を吹き出す複数のフェイス吹出口43が形成されている。
【0045】
また、フット用吹出開口部40には、フットダクト44の一端(上端部)が連結されており、このフットダクト44は図5に示すように空調ケース17の室外側の側面部(本例では車両右側の側面部)に沿って下方へ垂下した後に、空調ケース17の底面部に沿って室内側へ屈曲する。更に、フットダクト44は図1に示すように空調ケース17の底面部から車両前方側へ延びている。
【0046】
フットダクト44の先端部に車両床面上で車両左右(幅)方向に延びる足元吹出ダクト部45を形成し、この足元吹出ダクト部45に後席側の乗員足元に向けて空気を吹き出す複数のフット吹出口46が形成されている。なお、フット吹出口46は、空気を車両前後の両方向へ吹き出す。
【0047】
そして、空調ケース17内において、ヒータコア36の上方側にはヒータコア36をバイパスする冷風バイパス路47が設けられている。この冷風バイパス路47はフェイス吹出用開口部39に直結するように形成されている。この冷風バイパス路47は冷風バイパスドア48により開閉される。このドア48は回転軸49を中心にして、図4中実線で示す全開位置から一点鎖線で示す全閉位置の間を回動する板ドアからなる。
【0048】
空調ケース17内において、ヒータコア36の車両後方側部位に吹出モード切替ドア(吹出モード切替手段)50が配設されている。この吹出モード切替ドア50はくの字状に屈曲した形状を持ち、回転軸51を中心にして回動する板ドアからなる。
【0049】
吹出モード切替ドア50の図4の実線位置はフェイス用吹出開口部39を全開し、かつ、フット用吹出開口部40を全閉するフェイスモード位置であり、また、吹出モード切替ドア50の図4の一点鎖線位置はフェイス用吹出開口部39を全閉し、かつ、フット用吹出開口部40を全開するフットモード位置である。更に、吹出モード切替ドア50を図4の実線位置と一点鎖線位置の中間位置に操作すると、フェイス用吹出開口部39とフット用吹出開口部40の両方を同時に開口するバイレベルモードを設定できる。
【0050】
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。後席側空調ユニット12において、送風機25のモータ27に通電して送風ファン26を作動させると、車室内空気(内気)が空気吸入口18から空気浄化用のフィルタ19を通して蒸発器23の下側空間24に吸入される。ここで、空調制御の定常時はフィルタバイパス空気吸入口20が板状のフィルタバイパスドア21により全閉されているので、吸入空気の全量がフィルタ19を通過して清浄化される。
【0051】
冷房開始直後のクールダウン時とか暖房開始直後のウォームアップ時のような空調制御の過渡時には板状のフィルタバイパスドア21によりフィルタバイパス空気吸入口20を開口すると、空気吸入口18とフィルタバイパス空気吸入口20の両方から内気を吸入できるので、風量増加により空調性能を向上させることができる。
【0052】
下側空間24に吸入された空気は蒸発器23を通過して冷却され、冷風となり、この冷風は送風機25のスクロールケーシング28を通過してヒータコア36に向かって流れ、次に、冷風はヒータコア36を通過して加熱され、乗員の欲する所定温度となる。ここで、ヒータコア36に流入する温水の流量を流量調整弁38により調整することにより、車室内への吹出空気温度を連続的に調整することができる。
【0053】
そして、吹出モード切替ドア50を図4の実線位置に操作すると、フェイス用吹出開口部39が開口され、フット用吹出開口部40が閉塞されるので、フェイスモードが設定される。すると、フェイス用吹出開口部39からフェイスダクト41を通ってフェイス吹出口43のみから空調風を後席乗員の頭部側へ向けて吹き出す。なお、フェイスモードにおいて、最大冷房時(クールダウン時等)に冷風バイパスドア48を図4の実線位置に操作して冷風バイパス路47を開放することにより、通風路の圧損を小さくできるので、冷風の風量を増大し、冷房能力を向上できる。
【0054】
次に、吹出モード切替ドア50を図4の実線位置から反時計方向に回動して図4の1点鎖線位置に移動させると、フット用吹出開口部40が開口され、フェイス用吹出開口部39が閉塞される。また、このとき、冷風バイパスドア48により冷風バイパス路47が閉塞される。これにより、フットモードが設定され、フット用吹出開口部40からフットダクト44を通ってフット吹出口46のみから空調風を後席乗員の足元側へ向けて吹き出す。
【0055】
次に、吹出モード切替ドア50を図4の実線位置と一点鎖線位置の中間位置に操作すると、フェイス用吹出開口部39とフット用吹出開口部40の両方が同時に略半開状態に開口されてバイレベルモードが設定される。すると、フェイス用吹出開口部39およびフット用吹出開口部40から、両ダクト41、44を経由して、両吹出口43、46から同時に空調風を吹き出すことができる。
【0056】
バイレベルモードにおいて、冷風バイパス路47は冷風バイパスドア48により閉塞してもよいし、あるいは冷風バイパス路47を冷風バイパスドア48により開口してもよい。後者の場合は、フット吹出空気温度よりフェイス吹出空気温度を低くして、頭寒足熱型の吹出温度分布を作ることができる。
【0057】
ところで、上記した第1実施形態によると、送風機25の空気流れの上流側に蒸発器23およびフィルタ23を配置しているので、送風機25の作動騒音が吸入側通路を通って室内へ伝播しようとする際に、蒸発器23およびフィルタ23が作動騒音伝播を低減する抵抗体として作用する。
【0058】
また、送風機25の吹出側通路においても、ヒータコア36が室内への作動騒音伝播を低減する抵抗体として作用するとともに、後席側空調ユニット12ではフェイスダクト41およびフットダクト44の長さが前席側空調ユニット10に比して大幅に長いので、送風機25の吹出側通路から送風作動騒音が室内へ伝播することも良好に低減できる。
【0059】
また、蒸発器23の空気流れ下流側に送風機25を配置して、送風機25を蒸発器23に対する吸い込みファンとして構成しているから、蒸発器23には吸い込み空気流が流れることになる。そして、蒸発器23の吸い込み側空間である下側空間24では大気圧に比較的近い圧力で均一化されている。つまり、下側空間24が圧力均一化のためのサージタンク的な役割を果たす。
【0060】
このため、押し込みファンの場合のごとく方向転換部の吹出空気流の動圧の不均一さが蒸発器23にそのまま作用することがない。そのため、第1実施形態によると、押し込みファンの場合に比して、蒸発器23の通過空気の風速分布を均一化でき、蒸発器23の熱交換性能を向上できる。
【0061】
一方、ヒータコア36の熱交換部は送風機25のスクロールケーシング28の吹出側通路34からの空気流れ方向(車両前後方向)に対して略直交方向(車両上下方向)に配置しているから、吹出側通路34からの空気流れをほとんど曲げなしで略直線的にヒータコア36の熱交換部に流入させることができる。
【0062】
このため、送風機25がヒータコア36に対する押し込みファンであっても、ヒータコア36の熱交換部への流入空気の動圧を均一化して、ヒータコア36の通過空気の風速分布を均一化でき、ヒータコア36の熱交換性能を向上できる。
【0063】
(第2実施形態)
上記の第1実施形態では、図5に示すように送風機25として、送風ファン26の軸方向片側の吸入口30のみから空気を吸入する片吸い込みファンを構成しているが、第2実施形態では、図6に示すように送風ファン26の軸方向の両側に吸入口30、30aを設け、この両吸入口30、30aにそれぞれ対応して,連通空間31、31aを空調ケース17内に設けている。
【0064】
第2実施形態によると、蒸発器23出口部の空気を、送風機25の軸方向の両方向から吸込むので、蒸発器23の通過空気の風速分布をより一層均一化できる。
【0065】
(第3実施形態)
上記の第1実施形態では、図5に示すように送風機25の回転軸29の軸方向と平行に蒸発器23を配置しているが、第3実施形態では、図7に示すように蒸発器23を傾斜配置している。
【0066】
すなわち、両吸入口18、21からの吸入空気は蒸発器23を通過して連通空間31に向かって右斜め上方へ流れるので、この空気流れに対して蒸発器23が直交方向に位置するように、蒸発器23を右斜め下方へ傾斜配置している。これにより、蒸発器23の通過空気の風速分布をより一層均一化できる。
【0067】
(第4実施形態)
上記の第1〜第3実施形態は、いずれも後席側空調ユニット12に関するものであるが、第4実施形態は前席側空調ユニット10に本発明を適用したものである。
【0068】
図8、9は第4実施形態であり、第1〜第3実施形態と同一もしくは均等部分には同一符号を付して説明を省略する。前席側空調ユニット10であるため、吹出開口部として、フェイス用吹出開口部39Aおよびフット用吹出開口部40Aの他に、デフロスタ用吹出開口部50Aを備え、これらの吹出開口部39A、40A、50Aを吹出モード切替ドア39B、40B、50Bにより開閉するようになっている。
【0069】
一方、蒸発器23の下側空間24は図9に示すように連絡ダクト52を介して内外気切替箱53に接続され、内外気切替ドア54により切替導入される内外気が蒸発器23の下側空間24に吸い込まれるようになっている。
【0070】
第4実施形態の他の点は第1〜第3実施形態と同じでよく、第1〜第3実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
【0071】
(他の実施形態)
上記の第1〜第4実施形態では、いずれも前席側空調ユニット10および後席側空調ユニット12における吹出空気温度の調整手段として、ヒータコア36への温水流量を調整する温水流量調整弁38を使用しているが、この温水流量調整弁38の代わりに、ヒータコア36を通過する温風とヒータコア36をバイパスする冷風との風量割合を調整するエアミックスドアを使用して、吹出空気温度を調整するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の車両搭載状態を示す車両全体の概略透視図である。
【図2】図1の後席側空調ユニットの概要を示す車両左右方向の断面図である。
【図3】図1の後席側空調ユニットの概要を示す車両前後方向の断面図である。
【図4】図3の拡大断面図である。
【図5】図4において送風機と蒸発器の配置関係を示す車両左右方向の断面図である。
【図6】第2実施形態による送風機と蒸発器の配置関係を示す車両左右方向の断面図である。
【図7】第3実施形態による送風機と蒸発器の配置関係を示す車両左右方向の断面図である。
【図8】第4実施形態を示す前席側空調ユニットの概要を示す車両前後方向の断面図である。
【図9】図8のA−A断面図である。
【符号の説明】
10…前席側空調ユニット、12…後席側空調ユニット、23…蒸発器、
25…送風機、26…送風ファン、28…スクロールケーシング、
36…ヒータコア、38…温水流量調整弁、39…フェイス用吹出開口部、
40…フット用吹出開口部。

Claims (4)

  1. 空調空気を冷却する冷却用熱交換器(23)を略水平方向に配置するとともに、前記冷却用熱交換器(23)を前記空調空気が下方側から上方へ通過するようになっており、
    前記冷却用熱交換器(23)に送風する送風機(25)が、遠心式送風ファン(26)と、この遠心式送風ファン(26)を内蔵するスクロールケーシング(28)とを有する構成になっており、
    空調空気を加熱する加熱用熱交換器(36)を前記冷却用熱交換器(23)の一端部から上方側へ略直角状に配置し、
    前記遠心式送風ファン(26)の回転軸(29)が略水平方向に向くとともに、前記遠心式送風ファン(26)の軸方向全域が前記冷却用熱交換器(23)の上方側に重合する配置状態にて、前記送風機(25)を前記冷却用熱交換器(23)の上方側に配置し、
    前記加熱用熱交換器(36)は、前記送風機(25)に対して前記スクロールケーシング(28)の吹出側通路(34)からの空気流れが流入するように配置されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記スクロールケーシング(28)の巻き始め部であるノーズ部(33)からの巻き角が180°以内となる側に、前記冷却用熱交換器(23)の空気出口部が位置していることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  3. 前記加熱用熱交換器(36)を、前記スクロールケーシング(28)の吹出側通路(34)からの空気流れに対して略直交方向に配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 車室内後席側の領域を空調するように構成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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