JP4147604B2 - 誘導加熱溶解炉およびその底部出湯機構 - Google Patents

誘導加熱溶解炉およびその底部出湯機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導加熱により金属を溶解する誘導加熱溶解炉およびその底部出湯機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
反応性の高い金属を溶融して高純度の金属を得たり、所望の成分の合金を得る場合には、誘導加熱と撹拌作用により溶湯の全体を均等な温度にして品質のばらつきを無くすことができると共に、不純物の混入を低レベルに抑制して品質の低下を防止することができる誘導加熱溶解炉が注目されている。
【0003】
従来の誘導加熱溶解炉は、例えば特開平4−327342号公報に開示されているように、出湯部を有した底部から口径を拡大させるように傾斜された後、同一口径で上端まで立ち上げられた側面壁を有している。側面壁は、縦割り状の複数の導電性セグメントを円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成されており、この側面壁の外周側には、側面壁の内周側に収容された金属を誘導加熱するように誘導コイルが配置されている。また、出湯部には、上下に出湯路を連通された鋳型が設けられている。そして、このように構成された誘導加熱溶解炉は、金属を誘導加熱により溶解して溶湯とし、この溶湯を鋳型の出湯路に流入させることによって、溶湯を凝固させながら取り出すようになっている。
【0004】
また、特開平8−145571号公報には、出湯部を有した平面状の底部から同一口径で上端まで立ち上げられた側面壁と、出湯部を閉口した底蓋とを有した誘導加熱溶解炉が開示されている。そして、この誘導加熱溶解炉は、金属が誘導加熱で溶解されて溶湯となったときに、底蓋を溶解して出湯部を開口させることによって、溶湯を外部に取り出すようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のように、出湯部に鋳型を設けた構成では、鋳型の出湯路における凝固層と側面壁の凝固層とが接続した状態になるため、鋳型から金属を取り出そうとすると、極めて大きな引抜力を要することになって取り出し作業が困難となる。また、出湯部を底蓋で閉口した構成では、底蓋を一旦溶解して開口すると、全溶湯の取り出しを完了するまで出湯部を閉口することができないため、金属の溶解と取り出しとを容易に切り替えることができない。即ち、従来の構成は、金属の溶解および取り出しの作業を容易に行うことができないと共に、これらの溶解および取り出しの切り替え操作を簡単に行うことができないという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上述の問題を解決することができる誘導加熱溶解炉およびその底部出湯機構を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、誘導加熱溶解炉であって、底部に形成された出湯部と、縦割り状の複数の導電性セグメントを円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成された側面壁とを有し、セグメント(または側面壁)を冷却しながら溶解対象物を収容する収容手段と、前記出湯部および前記側面壁の外周側に配置され、前記収容手段に収容された溶解対象物を誘導加熱するコイル手段と、前記コイル手段に電力を供給する電源手段と、前記出湯部の開口と閉口とを前記溶解対象物の溶解と凝固とで切り替えるように、前記電源手段を制御する電源制御手段とを有し、さらに、前記電源制御手段は、溶解対象物を溶解させる第1周波数の高周波電力を出力する溶解用電源部と、加熱よりも専ら磁気圧が溶解対象物の溶湯を上方に持ち上げる第2周波数の低周波電力を出力する凝固用電源部とを有し、出湯部の開口時に前記溶解用電源部から高周波電力を出力させる一方、出湯部の閉口時に前記凝固用電源部から低周波電力を出力させることを特徴としている。
【0008】
上記の構成によれば、収容手段に収容した溶解対象物が誘導加熱されると、この加熱により溶解対象物が溶解して溶湯になると共に、収容手段の側面壁や底部の壁面、出湯部の壁面に接触する部分においては、溶湯が冷却されて溶解対象物が凝固した状態となる。従って、電源制御手段が電源手段による誘導加熱を制御することによって、溶解対象物の溶解時においては凝固した溶解対象物で出湯部を閉口し、溶解対象物の溶湯の取り出し時においては凝固した溶解対象物を溶解させることで出湯部を開口させることができる。これにより、溶解対象物の溶解および取り出しの作業を容易に行うことができると共に、これらの溶解および取り出しの切り替え操作を極めて簡単に行うことができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の誘導加熱溶解炉であって、前記出湯部は、前記収容手段の底部に接合され、上部から下方に向かって口径を減少させるように形成された導入口部と、該導入口部と一体的にその下方に形成された中空筒状の流出口部とを有したことを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、出湯部の壁面に沿って溶解対象物が凝固した後、内周方向に凝固が進行する。従って、出湯部の閉口動作は、導入口部の最も小さな口径の下部から始まって上部方向に順に進行する。これにより、出湯部の全体が溶解対象物の凝固により大きな力で急激に閉口することがないため、出湯部の開口率を容易に増減させることが可能になり、結果として出湯量を微調整しながら溶湯を取り出すことができる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1記載の誘導加熱溶解炉であって、前記コイル手段は、前記側面壁の外周側に配置された第1コイル手段と、前記出湯部の外周側に配置された第2コイル手段とを一体的に有し、前記電源制御手段は、前記溶解対象物の溶解時においては前記出湯部を凝固した溶解対象物で閉口する一方、前記溶解対象物の溶湯の取り出し時においては前記溶解対象物を溶解させて前記出湯部を開口させるように、前記電源手段を制御することを特徴としている。上記の構成によれば、第1コイル手段と第2コイル手段とを一つのコイルで連続的に形成してコイル手段とすることができる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1記載の誘導加熱溶解炉であって、前記コイル手段は、前記側面壁の外周側に配置された第1コイル手段と、前記出湯部の外周側に配置された第2コイル手段とに分離されており、前記電源手段は、前記第1コイル手段に電力を供給する第1電源手段と、前記第2コイル手段に電力を供給する第2電源手段とを有し、前記電源制御手段は、前記第1電源手段と前記第2電源手段とを独立に制御することを特徴としている。上記の構成によれば、溶解対象物の溶解と、溶湯の取り出しをそれぞれ独立して行うことができるため、生産性を向上させることができる。
【0013】
請求項5の発明は、請求項4記載の誘導加熱溶解炉であって、前記第2電源手段は、 記溶解用電源部と、前記凝固用電源部とを有していることを特徴としている。
上記の構成によれば、溶解用電源部と凝固用電源部との切り替えによって、出湯部の開口と閉口を容易に切り替えることができると共に、高周波および低周波の電力の供給時間を調整することによって、出湯量の調整も容易にできる。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1記載の誘導加熱溶解炉であって、前記電源手段の電力供給を増大させつつ、前記出湯部から前記溶解対象物を外部に強制的に引き抜く引抜手段を備えたことを特徴としている。上記の構成によれば、溶解対象物の凝固が進行した場合でも、溶解対象物を出湯部から強制的に引き抜くことができるため、所望の凝固状態の溶解対象物を得ることができる。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の誘導加熱溶解炉であって、減圧下において前記溶解対象物を溶解することを特徴としている。上記の構成によれば、多量のガスが発生する減圧下において好適に使用することができる。
【0016】
請求項8の発明は、誘導加熱溶解炉の底部出湯機構であって、溶解対象物の溶解された溶湯を収容する収容手段の底部に明けられた中空逆円錐状の開口部と、前記開口部の内周に接してその内方に形成された導入口部と、この導入口部と一体にその下方に形成された中空筒状の流出口部とからなり、それぞれが連続した複数のスリットにより複数のセグメントに分割され、冷却水の給排水配管に接続された漏斗状の出湯部と、前記出湯部の前記導入口部と流出口部の、それぞれの外周に配置された誘導加熱コイルと、これら誘導加熱コイルに任意に選択的に接続され、溶解対象物を溶解させる第1周波数の高周波電力を出力する溶解用電源部と、加熱よりも専ら磁気圧が溶解対象物の溶湯を上方に持ち上げる第2周波数の低周波電力を出力する凝固用電源部とを含んでなることを特徴としている。上記の構成によれば、比較的に簡単な構成により溶解と出湯の時間と量を制御することができる。
【0017】
請求項9の発明は、請求項8記載の誘導加熱溶解炉の底部出湯機構であって、前記出湯部は、上部が広く下方に向かって狭くなる導入口部と、該導入口部に連続して下方に延びる中空管状の流出口部とからなることを特徴としている。上記の構成によれば、出湯部の開口率を容易に増減させることができるため、出湯量を微調整しながら溶湯を取り出すことができる。
【0018】
請求項10の発明は、請求項9記載の誘導加熱溶解炉の底部出湯機構であって、前記出湯部の前記導入口部と流出口部のそれぞれに配置された誘導加熱コイルに、出湯する際は前記第1周波数の高周波電力が供給され、出湯を停止する際は前記第2周波数の低周波電力が供給されることを特徴としている。上記の構成によれば底部出湯機構を一層簡単な構成にすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態を図1ないし図7に基づいて以下に説明する。本実施の形態に係る誘導加熱溶解炉は、図2に示すように、チタン等の溶解対象物13を収容する銅製の炉本体1を有している。尚、炉本体1は、純銅や銅合金からなる銅製の他、電気抵抗率の低い金や銀または場合によってはステンレス等を用いることができる。また、溶解対象物13としては、チタンの他、ジルコニウム、ハフニウム、クロム、ニオブ、タンタル、モリブデン、ウラン、希土類金属、トリウム、およびこれらの合金から選ばれる金属からなる反応性金属を挙げることができる。
【0020】
上記の炉本体1は、高真空から大気圧までの任意の圧力に減圧可能な図示しない真空チャンバ内に設けられている。また、炉本体1は、底部に配置された出湯部2と、底部から上縁部にかけて半径を増大させるように傾斜された逆円錐形状の側面壁3とを有している。出湯部2は、図1に示すように、炉本体1の底部を開口し、この開口を上下方向に連通させる連通穴2aを有している。また、出湯部2および側面壁3は、縦割り状の複数(8個)の導電性セグメント4を円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成されている。尚、絶縁は、絶縁部材を導電性セグメント4・4間に介装したり、導電性セグメント4・4間を離隔することにより行われている。
【0021】
上記の導電性セグメント4は、冷却水が流動する冷却水路4aを内部に有している。冷却水路4aは、導電性セグメント4の上端部(側面壁3の上端部)から下端部(出湯部2の下端部)にかけて形成されている。上端部の冷却水路4aは、図示しない冷却水供給装置に接続されており、下端部の冷却水路4aは、連絡口4bを介して隣接する導電性セグメント4の冷却水路4aに連通されている。そして、冷却水路4aは、隣接する2つの導電性セグメント4・4を一組として冷却系を構成している。これにより、冷却系は、一方の導電性セグメント4の上端部から冷却水を導入して下端部に流動させることにより一方の導電性セグメント4を冷却した後、下端部の連絡口4bを介して隣接する導電性セグメント4の冷却水路4aに流入させ、この冷却水路4aの下端部から上端部に流動させることにより他方の導電性セグメント4を冷却するようになっている。
【0022】
上記のように構成された炉本体1の外周側には、第1誘導加熱コイル5と第2誘導加熱コイル6とに分離された誘導加熱コイル16が設けられている。第1誘導加熱コイル5は、側面壁3の底部から上端部にかけて巻回されている。一方、第2誘導加熱コイル6は、出湯部2の下端から上端にかけて巻回されている。そして、第1誘導加熱コイル5および第2誘導加熱コイル6は、電源装置17の溶解用電源7および出湯用電源8にそれぞれ接続されており、これらの電源7・8から交流電力が供給されたときに、側面壁3および出湯部2の壁面に沿って交番磁場9を生成するようになっている。
【0023】
上記の溶解用電源7は、溶解対象物13を溶解させる程度の第1周波数の交流電力を出力するように設定されていると共に、周波数を任意に変更可能になっている。一方、出湯用電源8は、溶解対象物13を溶解させる程度の第1周波数の交流電力を出力する溶解用電源部10と、溶解対象物13を凝固させる程度の第2周波数の交流電力を出力する凝固用電源部11とを有している。そして、両電源部10・11は、上述の溶解用電源7と同様に周波数を任意に変更可能になっている。
【0024】
上記の電源部10・11および溶解用電源7は、電源制御装置12に接続されている。溶解用電源7および溶解用電源部10の第1周波数は、2kHz程度の高周波数に設定するようになっている。尚、凝固用電源部11の第2周波数は、通常、商用電源の周波数(100〜200Hz程度の低周波数)に設定されている。また、電源制御装置12は、動作信号を各電源7・8に出力することによって、各電源7・8における交流電力の出力と停止とを切り替え可能になっていると共に、出湯用電源8における溶解用電源部10と凝固用電源部11との作動を切り替え可能になっている。
【0025】
上記の構成において、誘導加熱溶解炉の動作について説明する。先ず、炉本体1の上方から溶解対象物13が投入されることによって、炉本体1への溶解対象物13の収容が行われる。この際、炉本体1の側面壁3は、底部から上縁部にかけて半径を増大させるように傾斜された逆円錐形状に形成されているため、上縁部が最も大きな開口径となっている。従って、溶解対象物13の投入位置に多少の誤差があった場合や、体積が大きく異なる溶解対象物13を混在させながら投入した場合であっても、溶解対象物13の全量を確実に炉本体1に投入することができる。
【0026】
この後、冷却水路4aに冷却水を流すことにより炉本体1を冷却し、溶解の準備を完了する。そして、オペレータが溶解開始の指令を電源制御装置12に入力したとき、電源制御装置12は、溶解用電源7を動作状態にすることによって、第1周波数(高周波数)の交流電力を第1誘導加熱コイル5に出力させる。第1誘導加熱コイル5に交流電力が供給されると、第1誘導加熱コイル5から側面壁3の壁面に沿って交番磁場9が生成され、この交番磁場9により溶解対象物13が誘導加熱されることにより塊状片の表面から溶解される。そして、溶解した溶解対象物13が側面壁3の壁面に接触すると、側面壁3の冷却作用により溶解対象物13が再び凝固することによって、スカル14が側面壁3に沿って容器状に形成される。これにより、溶解初期においては、図3に示すように、大きな層厚のスカル14上に塊状の溶解対象物13と溶解した溶解対象物13とが混在しながら載置された状態となる。
【0027】
この後、図4に示すように、誘導加熱を継続して全溶解対象物13を溶解すると、スカル14で囲まれた容器部に溶解対象物13の溶湯が収容された状態となる。尚、通電されていない第2誘導加熱コイル6は、交番磁場9を生成していないため、出湯部2の周辺には、第1誘導加熱コイル5による小さな交番磁場9が存在しているだけである。従って、出湯部2は、側面壁3による冷却で形成された大きな層厚のスカル14により閉口された状態になっている。
【0028】
この後、図5に示すように、誘導加熱による加熱電力が側面壁3の壁面に接触している側から内側に向かって減衰するように加えられる。そして、図1に示すように、溶解対象物13の抜熱と交番磁場9の誘導加熱による入熱とが平衡したスカル14の層厚になったときに、スカル14を浸透した交番磁場9の一部で溶解対象物13を誘導加熱することにより溶融状態を保持する。尚、溶解対象物13の抜熱の要因には、溶解対象物13の湯面13aからの放射、湯面13aにおけるガスの対流、および側面壁3による冷却があるが、スカル14の層厚は、側面壁3の冷却と交番磁場9の誘導加熱とで主に決定される。
【0029】
上述のようにして溶解対象物13が溶解されて溶湯になると、湯面13aから溶解対象物13が蒸発すると共に、溶湯内で生成されたガス成分が湯面13aから放散する。この際、側面壁3は、底部から上縁部にかけて半径を増大させるように傾斜されているため、溶解対象物13の蒸発や湯面13aで気化したガス成分の上昇(矢符方向)を遮ることがない。従って、蒸発する溶解対象物13が湯面13aから上方の側面壁3に接触することが殆どないため、側面壁3に対する溶解対象物13の付着量が低減されたものになる。また、溶湯より上昇するガスが側面壁3に接触することも殆どないため、ガスの排気抵抗が低減されることによって、溶湯中のガスが十分に除去される。
【0030】
次に、溶解対象物13の溶湯を取り出す場合には、溶解用電源部10を動作状態にすることによって、第1周波数(高周波数)の交流電力を第2誘導加熱コイル6に出力させる。第2誘導加熱コイル6に交流電力が供給されると、第2誘導加熱コイル6により高周波の交番磁場9が出湯部2の周辺に生成される。これにより、出湯部2の上方に存在するスカル14が誘導加熱により溶解することによって、出湯部2が開口した状態となり、溶解対象物13の溶湯が自重により出湯部2を介して外部に出湯される。
【0031】
また、溶湯の取り出しを途中で中断したり、取り出し量を調整する場合には、第2誘導加熱コイル6への電力供給を溶解用電源部10から凝固用電源部11に切り替える。凝固用電源部11に切り替えると、出湯部2の周辺に第2周波数(低周波数)の交番磁場9が生成され、溶湯の表面からかなり深い部分まで渦電流が生じる。そして、この部分における電力密度が低くなり、加熱よりも専ら磁気圧が溶湯を上方に持ち上げるように作用する。これにより、出湯部2に加わる溶湯の自重による圧力が低減されることによって、出湯量が減少する。
【0032】
このようにして出湯量が減少すると、溶湯から供給される熱量が減少し、出湯部2に接触している部分から凝固が始まり、出湯量をさらに減少させることによって、出湯部2の開口径が順次減少していくことになる。そして、溶解対象物13の凝固を完全に進行させれば、出湯部2が閉口するため、出湯を停止させることができる。一方、出湯部2が所定の開口径となったときに、第2誘導加熱コイル6への電力供給を凝固用電源部11から溶解用電源部10に切り替えれば、出湯部2の開口径の減少を停止させた後、開口径を増大させる方向に反転させることができる。従って、凝固用電源部11と溶解用電源部10との切り替えを制御することによって、出湯部2の開口径を一定に維持して所定の出湯量で溶解対象物13を取り出すことができる。
【0033】
以上のように、本実施形態の誘導加熱溶解炉は、底部から上縁部にかけて半径を増大させるように傾斜され、縦割り状の複数の導電性セグメント4を円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成された側面壁3を有した炉本体1(収容手段)と、側面壁3の外周側に配置され、炉本体1に収容された溶解対象物13を誘導加熱する第1誘導加熱コイル5(第1コイル手段)と、第1誘導加熱コイル5に交流電力を供給する溶解用電源7(第1電源手段)とを備えた第1の構成を有している。
【0034】
尚、誘導加熱溶解炉が第1の構成を有していれば、炉本体1は、本実施形態のように底部に出湯部2を有し、この出湯部2から溶解対象物13を取り出す構造であっても良いし、出湯部2を備えずに炉本体1を傾けて溶解対象物13を取り出す構造であっても良い。また、側面壁3の壁面は、底部から上縁部にかけて半径を増大させるように傾斜されていれば、直線状であっても湾曲状であっても良い。
【0035】
上記の第1の構成において、溶解用電源7から第1誘導加熱コイル5に交流電力を供給すると、第1誘導加熱コイル5が交番磁場9を発生させることによって、炉本体1に収容された溶解対象物13を誘導加熱して溶解させる。そして、溶解対象物13が溶解して溶湯になると、湯面13aから溶解対象物13が蒸発すると共に、溶湯内で生成されたガス成分が湯面13aから放散する。この際、炉本体1の側面壁3は、底部から上縁部にかけて半径を増大させるように傾斜されているため、溶解対象物13の蒸発や湯面13aで気化したガス成分の上昇を遮ることがない。従って、蒸発する溶解対象物13が湯面13aから上方の側面壁3に接触することが殆どないため、側面壁3に溶解対象物13が大量に付着することによる不具合を低減することができる。即ち、不純物を多量に含む付着物が溶湯中に落下することによる溶解対象物13の純度の低下や組成比のバラツキを低減することができると共に、付着物を除去する際の負担を低減することができる。また、湯面13aで気化して上昇するガスが側面壁3に接触することも殆どないため、ガスの排気抵抗を低減することが可能になり、結果として溶湯中のガス成分を十分に除去することができる。
【0036】
また、本実施形態の誘導加熱溶解炉は、上述の第1の構成に加えて、側面壁3の底部に形成された出湯部2と、出湯部2の外周側に配置され、溶解対象物13を誘導加熱する第2誘導加熱コイル6(第2コイル手段)と、第2誘導加熱コイル6に交流電力を供給する出湯用電源8(第2電源手段)と、出湯部2の開口と閉口とを溶解対象物13の溶解と凝固とで切り替えるように出湯用電源8を制御する電源制御装置12(電源制御手段)とを備えた第2の構成を有している。
【0037】
尚、誘導加熱溶解炉が第2の構成を有していれば、図6に示すように、炉本体1の側面壁3は、底部から半径を増大させるように傾斜された後、鉛直方向に立ち上げられた構造であっても良い。
【0038】
上記の第2の構成によれば、炉本体1に収容した溶解対象物13が誘導加熱されると、この加熱により溶解対象物13が溶解して溶湯になると共に、炉本体1の側面壁3や底部の壁面、出湯部2の壁面に接触する部分においては、溶湯が冷却されて溶解対象物13が凝固した状態となる。従って、電源制御装置12が出湯用電源8による誘導加熱を制御することによって、溶解対象物13の溶解時においては凝固した溶解対象物13(スカル14)で出湯部2を閉口し、溶解対象物13の溶湯の取り出し時においてはスカル14を溶解させることで出湯部2を開口させることができる。これにより、溶解対象物13の溶解および取り出しの作業を容易に行うことができると共に、これらの溶解および取り出しの切り替え操作を極めて簡単に行うことができる。
【0039】
また、本実施形態の誘導加熱溶解炉は、誘導加熱コイル16が第1誘導加熱コイル5(第1コイル手段)と第2誘導加熱コイル6(第2コイル手段)とに分離されており、電源装置17が第1誘導加熱コイル5に交流電力を供給する溶解用電源7(第1電源手段)と第2誘導加熱コイル6に交流電力を供給する出湯用電源8(第2電源手段)とを有し、電源制御装置12が溶解用電源7と出湯用電源8とを独立に制御する構成を有している。これにより、第1誘導加熱コイル5の誘導加熱炉による溶解対象物13の溶解と、第2誘導加熱コイル6の誘導加熱による溶湯の取り出しとをそれぞれ独立して行うことができるため、生産性を向上させることができる。
【0040】
さらに、本実施形態の誘導加熱溶解炉は、出湯用電源8が溶解対象物13を溶解させる程度の第1周波数の交流電力を出力する溶解用電源部10と、溶解対象物13を凝固させる程度の第2周波数の交流電力を出力する凝固用電源部11とを有し、電源制御装置12が出湯部2の開口時に溶解用電源部10から交流電力を出力させる一方、出湯部2の閉口時に凝固用電源部11から交流電力を出力させる構成を有している。これにより、溶解用電源部10と凝固用電源部11との切り替えによって、出湯部2の開口と閉口を容易に切り替えることができると共に、第1周波数および第2周波数の交流電力の供給時間を調整することによって、出湯量の調整も容易にできる。
【0041】
尚、本実施形態においては、誘導加熱コイル16を第1誘導加熱コイル5と第2誘導加熱コイル6とを分離し、各コイル5・6を独立して作動させるようになっているが、これに限定されることはない。即ち、誘導加熱溶解炉は、図7に示すように、第1誘導加熱コイル5と第2誘導加熱コイル6とを一体的に有した誘導加熱コイル16と、このコイル16に任意の周波数で交流電力を供給可能な溶解・出湯用電源18(電源手段)と、溶解対象物13の溶解時においては出湯部2を凝固した溶解対象物13で閉口する一方、溶解対象物13の溶湯の取り出し時においては溶解対象物13を溶解させて出湯部2を開口させるように、溶解・出湯用電源18を制御する電源制御装置12とを備えた構成にされていても良い。
【0042】
次に、本発明の第2の実施形態を図8ないし図11に基づいて説明する。尚、第1の実施形態と同一の部材には同一の符号を付記してその説明を省略する。
【0043】
第2の実施形態の誘導加熱溶解炉は、図9に示すように、底部に出湯部2を有し、底部から上縁部にかけて半径を増大させるように傾斜され、縦割り状の複数の導電性セグメント4を円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成された側面壁3を有した炉本体1(収容手段)を有している。炉本体1の外周側には、図8に示すように、炉本体1に収容された溶解対象物13を誘導加熱する誘導加熱コイル16が設けられている。
【0044】
上記の誘導加熱コイル16は、側面壁3の外周側に配置された第1誘導加熱コイル5と、出湯部2の外周側に配置された第2誘導加熱コイル6とに分離されており、これらのコイル5・6は、溶解用電源7および出湯用電源8にそれぞれ接続されている。そして、両コイル5・6で構成された電源装置17は、電源制御装置12に接続されている。
【0045】
上記の出湯部2は、上下に同一径で貫通された連通穴2cを有していると共に、導電性の短絡部2bを下部に有している。短絡部2bは、各導電性セグメント4を電気的に接続しており、連通穴2cへの交番磁場9の浸透を抑制することによって、溶解対象物13の凝固を促進させるようになっている。また、出湯部2の連通穴2cには、冷却水等により冷却された棒状のスターティングブロック19が移動自在に挿入されている。スターティングブロック19の上端面には、上部から下部にかけて開口径を増大させた係合部19aが形成されており、係合部19aは、凝固した溶解対象物13に係合することによって、溶解対象物13に引き抜き力を確実に付与するようになっている。スターティングブロック19は、引抜装置20に連結されており、引抜装置20は、スターティングブロック19を任意の速度およびタイミングで昇降可能になっている。その他の構成は、第1の実施形態と同一であるのでその説明を省略する。
【0046】
上記の構成において、誘導加熱溶解炉の動作を説明する。溶解対象物13を炉本体1に投入すると共に、冷却水路4aに冷却水を流すことにより炉本体1を冷却し、溶解の準備を完了する。そして、溶解用電源7および出湯用電源8を動作状態にすることによって、交流電力を第1誘導加熱コイル5および第2誘導加熱コイル6に出力させる。これらのコイル5・6に交流電力が供給されると、側面壁3の壁面および出湯部2の連通穴2cに沿って交番磁場9が生成され、この交番磁場9により溶解対象物13が誘導加熱されることにより塊状片の表面から溶解される。そして、溶解した溶解対象物13が側面壁3、出湯部2およびスターティングブロック19に接触すると、側面壁3等の冷却作用により溶解対象物13が再び凝固することによって、スカル14が形成される。これにより、溶解初期においては、図10に示すように、大きな層厚のスカル14上に塊状の溶解対象物13と溶解した溶解対象物13とが混在しながら載置された状態となる。
【0047】
この後、図8に示すように、誘導加熱を継続して全溶解対象物13を溶解すると、湯面13aから溶解対象物13が蒸発すると共に、溶湯内に発生した不純物を含むガス成分が溶湯中を上昇して湯面13aから放散する。この際、側面壁3は、底部から上縁部にかけて半径を増大させるように傾斜されているため、溶解対象物13の蒸発や湯面13aで気化したガス成分の上昇を遮ることがない。従って、蒸発する溶解対象物13が湯面13aから上方の側面壁3に接触することが殆どないため、側面壁3に対する溶解対象物13の付着量が低減されたものになる。また、湯面13aで気化したガス成分が側面壁3に接触することも殆どないため、ガスの排気抵抗が低減されることによって、溶湯中のガスが十分に除去される。
【0048】
次に、溶解対象物13の溶湯を取り出す場合には、出湯用電源8をスカル14が溶解するぐらい第2誘導加熱コイル6への電力供給を増大する。この後、引抜装置20を作動させ、スターティングブロック19を下降させる。スターティングブロック19が下降すると、スターティングブロック19の係合部19aに凝固した溶解対象物13が係合しているため、スターティングブロック19の引き抜き力が溶解対象物13に確実に付与される。これにより、溶解対象物13がスターティングブロック19と共に下降する。そして、出湯部2の短絡部2bにおいて、溶解対象物13の凝固が一層促進された後、図11に示すように、所望の凝固状態となった溶解対象物13が出湯部2から引き出されることになる。
【0049】
以上のように、第2の実施形態の誘導加熱溶解炉は、出湯部2から溶解対象物13を外部に強制的に引き抜くスターティングブロック19および引抜装置20(引抜手段)を備えた構成を有している。これにより、溶解対象物13を出湯部2から強制的に引き抜くことができるため、所望の凝固状態の溶解対象物13を得ることができる。
【0050】
尚、第2の実施形態においては、誘導加熱コイル16を第1誘導加熱コイル5と第2誘導加熱コイル6とで構成し、電源装置17を溶解用電源7と出湯用電源8とで構成しているが、単一のコイルおよび電源からなる誘導加熱コイル16および電源装置17とで構成されていても良い。
【0051】
次に、本発明の第3の実施形態を図12ないし図13に基づいて説明する。本実施形態の誘導加熱溶解炉は、図12(A)に示すように、外周側に誘導加熱コイル38が巻回された円筒形状の側面壁33と、側面壁33の底部を形成する平板状の底壁34とからなる炉本体31を有しており、縦割り状の複数の導電性セグメントを円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成されている。
【0052】
上記の底壁34の下面には、底部出湯機構30が設けられている。底部出湯機構30は、炉本体31の底壁34に明けられた中空逆円錐状の開口部25と、この開口部25に設けられた出湯部21とを有している。
【0053】
上記の開口部25には、図12(B)にも示すように、出湯部21の上端部が接合されている。出湯部21は、上部が広く、内方に向かって所定の幅まで狭くなる漏斗状の導入口部21aと、この導入口部21aに連続して下方に延びる中空管状の流出口部21bとからなり、断面が『く』の字状で全体として漏斗状になるように形成されている。
【0054】
上記の出湯部21は、図12(C)にも示すように、軸線方向に延びる複数のスリット22により複数の導電性セグメント21sに分割されている。各セグメント21sの内部には、冷却水の通路となる中空部21cが形成されている。そして、中空部21cの端部には、図13に示すように、冷却水の流入管21eと流出管21fとが接続されている。
【0055】
上記の出湯部21における流出口部21bと導入口部21aのそれぞれの外周側には、外壁面に沿って誘導加熱コイル26a・26bが配置されている。これらの誘導加熱コイル26a・26bは、交流電力を出力する出湯用電源28に接続されている。出湯用電源28は、溶解対象物13を凝固させる程度の第2周波数の交流電力を出力する凝固用電源部23と、溶解対象物13を溶解させる程度の第1周波数の交流電力を出力する溶解用電源部24とを有している。尚、溶解用電源部24の第1周波数は、凝固用電源部23の第2周波数よりも高周波数に設定されている。そして、出湯用電源28は、電源制御装置29に接続されており、電源制御装置29は、出湯用電源28における凝固用電源部23と溶解用電源部24との作動を切り替え可能になっている。
【0056】
上記の構成において、溶解および出湯する場合には、図12(A)に示すように、側面壁33の外周側に配置された溶解用の誘導加熱コイル38に通電して溶解対象物13を溶解する。溶解が進行して炉本体31内部で溶解された溶湯が、所定の溶融状態に達した時点で出湯を開始する。
【0057】
即ち、図13に示すように、溶解用電源部24から第1周波数の高周波電力を誘導加熱コイル26a・26bに供給する。下側の誘導加熱コイル26aに第1周波数の高周波電力が供給されると、高周波電力により高周波の交番磁場が生じ、高周波の交番磁場9は、流出口部21bの内面の薄い凝固層(浸透深さ)にのみ渦電流を流す。これにより、この薄い凝固層での電力密度が高いため、出湯部21の流出口部21bの内表面に凝固している溶解対象物13が表面から溶解し、凝固層が下方に落下することにより出湯が可能な状態となる。
【0058】
一方、上側の誘導加熱コイル26bは、導入口部21aの導電性セングメント21sと接触している凝固層の薄い層に対して渦電流を生じさせる。そして、図12(A)に示すように、疑似断熱作用により導入口部21aのスカル35を凝固界面部から溶湯に接触させて溶解させる。つまり、導電性セグメント21sに接触している部分が誘導加熱され、疑似断熱層を形成して導電性セグメント21sの吸熱が抑制されることによって、凝固界面35”から溶解が進行する。また、この部分での溶湯の流れVも導入口部21aのスカル35の低減を促し、最終的には導入口部21a、流出口部21bともにスカル35が薄くなることによって、溶湯の圧力により出湯することになる。
【0059】
次に、出湯を停止する場合には、図13に示すように、流出口部21bの誘導加熱コイル26aと、導入口部21aの誘導加熱コイル26bに、溶解用電源部24から例えば商用周波数の低周波電力を供給する。この低周波電力で生じた低周波磁場は、溶湯の表面からかなり厚い層まで渦電流を生じさせる。これにより、電力密度が低くなることによって、誘導加熱よりも専ら磁気圧を溶湯に生じさせる。この現象により流出口部21bでは溶湯の流れが細くなり、流量が抑制される。そして、導入口部21aにおいては溶湯を上方へ持ち上げる効果が生じ、下方向の圧力の低減により出湯量が抑制される。
【0060】
この後、出湯部21を通過する溶湯量が減ると、溶湯より供給される熱量が減り、導入口部21aの導電性セグメント21sに接触している部分から凝固が始まる。そして、出湯量がさらに減少し、最終的に出湯が停止される。また、ただ単に溶解用電源24からの高周波電力を停止しても、導入口部21a付近のスカル層が増大することにより流出口部21bへの開口部25がスカル35により詰まってしまい流出量が落ちる。そして、益々スカル35が増大し、開口部25が閉鎖され、上記と同様に出湯が停止される。
【0061】
尚、第3の実施形態においては、側面壁33が垂直方向に立設されているが、これに限定されることはなく、底壁34から上縁部にかけて半径を増大させるように傾斜されていても良い。そして、この場合には、第1および第2の実施形態のように、溶解対象物13の側面壁33への付着量を低減することができると共に、溶湯内のガスを十分に除去することができる。
【0062】
【発明の効果】
請求項1の発明は、誘導加熱溶解炉であって、底部に形成された出湯部と、縦割り状の複数の導電性セグメントを円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成された側面壁とを有し、セグメント(または側面壁)を冷却しながら溶解対象物を収容する収容手段と、前記出湯部および前記側面壁の外周側に配置され、前記収容手段に収容された溶解対象物を誘導加熱するコイル手段と、前記コイル手段に電力を供給する電源手段と、前記出湯部の開口と閉口とを前記溶解対象物の溶解と凝固とで切り替えるように、前記電源手段を制御する電源制御手段とを有し、さらに、前記電源制御手段は、溶解対象物を溶解させる第1周波数の高周波電力を出力する溶解用電源部と、加熱よりも専ら磁気圧が溶解対象物の溶湯を上方に持ち上げる第2周波数の低周波電力を出力する凝固用電源部とを有し、出湯部の開口時に前記溶解用電源部から高周波電力を出力させる一方、出湯部の閉口時に前記凝固用電源部から低周波電力を出力させることを特徴とする構成である。
【0063】
上記の構成によれば、収容手段に収容した溶解対象物が誘導加熱されると、この加熱により溶解対象物が溶解して溶湯になると共に、収容手段の側面壁や底部の壁面、出湯部の壁面に接触する部分においては、溶湯が冷却されて溶解対象物が凝固した状態となる。従って、電源制御手段が電源手段による誘導加熱を制御することによって、溶解対象物の溶解時においては凝固した溶解対象物で出湯部を閉口し、溶解対象物の溶湯の取り出し時においては凝固した溶解対象物を溶解させることで出湯部を開口させることができる。これにより、溶解対象物の溶解および取り出しの作業を容易に行うことができると共に、これらの溶解および取り出しの切り替え操作を極めて簡単に行うことができるという効果を奏する。
【0064】
請求項2の発明は、請求項1記載の誘導加熱溶解炉であって、前記出湯部は、前記収容手段の底部に接合され、上部から下方に向かって口径を減少させるように形成された導入口部と、該導入口部と一体的にその下方に形成された中空筒状の流出口部とを有した構成である。
【0065】
上記の構成によれば、出湯部の壁面に沿って溶解対象物が凝固した後、内周方向に凝固が進行する。従って、出湯部の閉口動作は、導入口部の最も小さな口径の下部から始まって上部方向に順に進行する。これにより、出湯部の全体が溶解対象物の凝固により大きな力で急激に閉口することがないため、出湯部の開口率を容易に増減させることが可能になり、結果として出湯量を微調整しながら溶湯を取り出すことができるという効果を奏する。
【0066】
請求項3の発明は、請求項1記載の誘導加熱溶解炉であって、前記コイル手段は、前記側面壁の外周側に配置された第1コイル手段と、前記出湯部の外周側に配置された第2コイル手段とを一体的に有し、前記電源制御手段は、前記溶解対象物の溶解時においては前記出湯部を凝固した溶解対象物で閉口する一方、前記溶解対象物の溶湯の取り出し時においては前記溶解対象物を溶解させて前記出湯部を開口させるように、前記電源手段を制御する構成である。上記の構成によれば、第1コイル手段と第2コイル手段とを一つのコイルで連続的に形成してコイル手段とすることができるという効果を奏する。
【0067】
請求項4の発明は、請求項1記載の誘導加熱溶解炉であって、前記コイル手段は、前記側面壁の外周側に配置された第1コイル手段と、前記出湯部の外周側に配置された第2コイル手段とに分離されており、前記電源手段は、前記第1コイル手段に電力を供給する第1電源手段と、前記第2コイル手段に電力を供給する第2電源手段とを有し、前記電源制御手段は、前記第1電源手段と前記第2電源手段とを独立に制御する構成である。上記の構成によれば、溶解対象物の溶解と、溶湯の取り出しをそれぞれ独立して行うことができるため、生産性を向上させることができるという効果を奏する。
【0068】
請求項5の発明は、請求項4記載の誘導加熱溶解炉であって、前記第2電源手段は、前記溶解用電源部と、前記凝固用電源部とを有している構成である。上記の構成によれば、溶解用電源部と凝固用電源部との切り替えによって、出湯部の開口と閉口を容易に切り替えることができると共に、高周波および低周波の電力の供給時間を調整することによって、出湯量の調整も容易にできるという効果を奏する。
【0069】
請求項6の発明は、請求項1記載の誘導加熱溶解炉であって、前記電源手段の電力供給を増大させつつ、前記出湯部から前記溶解対象物を外部に強制的に引き抜く引抜手段を備えた構成である。上記の構成によれば、溶解対象物を流出口の下部で凝固させつつ強制的に引き抜くことができるため、所望の凝固状態の溶解対象物を得ることができるという効果を奏する。
【0070】
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の誘導加熱溶解炉であって、減圧下において前記溶解対象物を溶解する構成である。上記の構成によれば、多量のガスが発生する減圧下において好適に使用することができるという効果を奏する。
【0071】
請求項8の発明は、誘導加熱溶解炉の底部出湯機構であって、溶解対象物の溶解された溶湯を収容する収容手段の底部に明けられた中空逆円錐状の開口部と、前記開口部の内周に接してその内方に形成された導入口部と、この導入口部と一体にその下方に形成された中空筒状の流出口部とからなり、それぞれが連続した複数のスリットにより複数のセグメントに分割され、冷却水の給排水配管に接続された漏斗状の出湯部と、前記出湯部の前記導入口部と流出口部の、それぞれの外周に配置された誘導加熱コイルとこれら誘導加熱コイルに任意に選択的に接続され、溶解対象物を溶解させる第1周波数の高周波電力を出力する溶解用電源部と、加熱よりも専ら磁気圧が溶解対象物の溶湯を上方に持ち上げる第2周波数の低周波電力を出力する凝固用電源部とを含んでなる構成である。上記の構成によれば、比較的に簡単な構成により溶解と出湯の時間と量を制御することができるという効果を奏する。
【0072】
請求項9の発明は、請求項8記載の誘導加熱溶解炉の底部出湯機構であって、前記出湯部は、上部が広く下方に向かって狭くなる導入口部と、該導入口部に連続して下方に延びる中空管状の流出口部とからなる構成である。上記の構成によれば、出湯部の開口率を容易に増減させることができるため、出湯量を微調整しながら溶湯を取り出すことができるという効果を奏する。
【0073】
請求項10の発明は、請求項9記載の誘導加熱溶解炉の底部出湯機構であって、前記出湯部の前記導入口部と流出口部のそれぞれに配置された誘導加熱コイルに、出湯する際は前記第1周波数の高周波電力が供給され、出湯を停止する際は前記第2周波数の低周波電力が供給される構成である。上記の構成によれば底部出湯機構を一層簡単な構成にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における誘導加熱溶解炉の概略構成を示す説明図である。
【図2】誘導加熱溶解炉の斜視図である。
【図3】溶解対象物の溶解される過程を示す説明図である。
【図4】溶解対象物が溶解された状態を示す説明図である。
【図5】表面距離と加熱電力との関係におけるスカルの層厚を示す説明図である。
【図6】誘導加熱溶解炉の概略構成図である。
【図7】誘導加熱溶解炉の斜視図である。
【図8】第2の実施形態における誘導加熱溶解炉の概略構成図である。
【図9】誘導加熱溶解炉の斜視図である。
【図10】溶解対象物の溶解される過程を示す説明図である。
【図11】溶解対象物が溶解された状態を示す説明図である。
【図12】第3の実施形態における誘導加熱溶解炉の概略構成図であり、(A)は誘導加熱溶解炉の断面側面図、(B)は出湯部の拡大断面側面図、(C)は出湯部の斜視図である。
【図13】底部出湯機構の概略構成図である。
【符号の説明】
1 炉本体
2 出湯部
3 側面壁
4 導電性セグメント
5 第1誘導加熱コイル
6 第2誘導加熱コイル
7 溶解用電源
8 出湯用電源
9 交番磁場
10 溶解用電源部
11 凝固用電源部
12 電源制御装置
13 溶解対象物
14 スカル
16 誘導加熱コイル
17 電源装置
18 溶解・出湯用電源
19 スターティングブロック
20 引抜装置
21 出湯部
22 スリット
23 凝固用電源部
24 溶解用電源部
25 開口部
30 底部出湯機構
31 炉本体
33 側面壁
34 底壁

Claims (10)

  1. 底部に形成された出湯部と、縦割り状の複数の導電性セグメントを円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成された側面壁とを有し、溶解対象物を冷却しながら収容する収容手段と、前記出湯部および前記側面壁の外周側に配置され、前記収容手段に収容された溶解対象物を誘導加熱するコイル手段と、前記コイル手段に電力を供給する電源手段と、前記出湯部の開口と閉口とを前記溶解対象物の溶解と凝固とで切り替えるように、前記電源手段を制御する電源制御手段とを有し、さらに、前記電源制御手段は、溶解対象物を溶解させる第1周波数の高周波電力を出力する溶解用電源部と、加熱よりも専ら磁気圧が溶解対象物の溶湯を上方に持ち上げる第2周波数の低周波電力を出力する凝固用電源部とを有し、出湯部の開口時に前記溶解用電源部から高周波電力を出力させる一方、出湯部の閉口時に前記凝固用電源部から低周波電力を出力させることを特徴とする誘導加熱溶解炉。
  2. 前記出湯部は、前記収容手段の底部に接合され、上部から下方に向かって口径を減少させるように形成された導入口部と、該導入口部と一体的にその下方に形成された中空筒状の流出口部とを有したことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱溶解炉。
  3. 前記コイル手段は、前記側面壁の外周側に配置された第1コイル手段と、前記出湯部の外周側に配置された第2コイル手段とを一体的に有し、前記電源制御手段は、前記溶解対象物の溶解時においては前記出湯部を凝固した溶解対象物で閉口する一方、前記溶解対象物の溶湯の取り出し時においては前記溶解対象物を溶解させて前記出湯部を開口させるように、前記電源手段を制御することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱溶解炉。
  4. 前記コイル手段は、前記側面壁の外周側に配置された第1コイル手段と、前記出湯部の外周側に配置された第2コイル手段とに分離されており、前記電源手段は、前記第1コイル手段に電力を供給する第1電源手段と、前記第2コイル手段に電力を供給する第2電源手段とを有し、前記電源制御手段は、前記第1電源手段と前記第2電源手段とを独立に制御することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱溶解炉。
  5. 前記第2電源手段は、前記溶解用電源部と、前記凝固用電源部とを有していることを特徴とする請求項4記載の誘導加熱溶解炉。
  6. 前記電源手段の電力供給を増大させつつ、前記出湯部から前記溶解対象物を外部に強制的に引き抜く引抜手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱溶解炉。
  7. 減圧下において前記溶解対象物を溶解することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の誘導加熱溶解炉。
  8. 溶解対象物の溶解された溶湯を収容する収容手段の底部に明けられた中空逆円錐状の開口部と、前記開口部の内周に接してその内方に形成された導入口部と、この導入口部と一体にその下方に形成された中空筒状の流出口部とからなり、それぞれが連続した複数のスリットにより複数のセグメントに分割され、冷却水の給排水配管に接続された漏斗状の出湯部と、前記出湯部の前記導入口部と流出口部の、それぞれの外周に配置された誘導加熱コイルと、これら誘導加熱コイルに任意に選択的に接続され、溶解対象物を溶解させる第1周波数の高周波電力を出力する溶解用電源部と、加熱よりも専ら磁気圧が溶解対象物の溶湯を上方に持ち上げる第2周波数の低周波電力を出力する凝固用電源部とを含んでなることを特徴とする誘導加熱溶解炉の底部出湯機構。
  9. 前記出湯部は、上部が広く下方に向かって狭くなる導入口部と、該導入口部に連続して下方に延びる中空管状の流出口部とからなることを特徴とする請求項8記載の誘導加熱溶解炉の底部出湯機構。
  10. 前記出湯部の前記導入口部と流出口部のそれぞれに配置された誘導加熱コイルに、出湯する際は前記第1周波数の高周波電力が供給され、出湯を停止する際は前記第2周波数の低周波電力が供給されることを特徴とする請求項9記載の誘導加熱溶解炉の底部出湯機構。
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