JP3129076B2 - 浮揚溶解装置とその出湯方法 - Google Patents

浮揚溶解装置とその出湯方法

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JP3129076B2
JP3129076B2 JP06031681A JP3168194A JP3129076B2 JP 3129076 B2 JP3129076 B2 JP 3129076B2 JP 06031681 A JP06031681 A JP 06031681A JP 3168194 A JP3168194 A JP 3168194A JP 3129076 B2 JP3129076 B2 JP 3129076B2
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満 藤田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、導電性の被溶解材を
交番磁界中に置いて電磁誘導作用によって誘導加熱する
とともに、所定の分布の磁界を生成して被溶解材に電磁
力による浮揚力を与えて浮揚状態で溶解することによっ
て高純度の材料を得ることのできる浮揚溶解装置、特に
上部から連続又は間欠的に被溶解材の固体の小片を投入
し、下部に設けられた流出口から連続的または間欠的に
溶湯を取り出す浮揚溶解装置とその出湯方法に関する。
【0002】
【従来の技術】浮揚溶解装置は、所定の分布になるよう
に生成された交番磁界中に溶解される材料を置き、電磁
誘導によって被溶解材に流れる渦電流を利用して誘導加
熱と電磁力による浮揚力との双方を同時に与えて、材料
が浮いてるつぼなど他の物に接触しない状態で溶解させ
て所定の材質と寸法の製品を得る装置である。溶解時に
他の物と接触しないために異物の混入が極めて少ないこ
と、融点の高い材料でも溶解が可能であること、熱伝導
損失が小さいこと、などの特長があることから、高融点
でしかも高純度が要求される材料、例えば、チタニウ
ム、シリコンなどの溶解処理に用いられる。
【0003】浮揚溶解装置によって溶解された製品の取
り出し方法は種々あるが、るつぼの底に流出口を設けて
この流出口から連続的又は間欠的に溶湯を取り出す方法
がある(特開平5-15950 号公報)。この公報によれば、
誘導コイルの電流をほぼ一定に制御しながらるつぼ内で
材料を溶解するとともに、固体材料の小片をるつぼの上
部から連続的または間欠的に供給し、供給量に応じた溶
湯を流出口から連続的又は間欠的に流出させて取り出
し、金型に注ぐなどの次工程に注入する。
【0004】この方法は前述のように電流を一定に制御
するので、溶湯に生ずる浮上力などの電磁力も一定であ
る。したがって、溶解材料を流出口から押し出す力は溶
湯に働く重力の増加に依存する。すなわち、上部から固
体材料の小片が投入されることによって溶湯の重量が増
大し、そのために流出口から溶湯が押し出されることに
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、固体材料の
比重は同じ材料の溶解材よりも大きい。したがって、小
片が上部から投入された後溶湯の中を沈んで流出口に達
することがある。小片の大きさが流出口の大きさよりも
小さいと溶解しない材料が流出口から取り出されしまう
という問題が生ずる。また、小片の大きさが流出口より
も大きいと一次的にでも流出口を塞いで安定した出湯が
できなくなるという問題が生ずる。
【0006】この発明の目的はこのような問題を解決
し、出湯の時期とその量を自在に制御することのできる
浮揚溶解装置とその出湯方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明によれば、良導電金属製のセグメントが周
方向に絶縁板を介して積層されてなる有底筒状のるつ
ぼ、るつぼの外径側に設けられた上コイルと下コイルと
の2つのコイルからなる誘導コイル、誘導コイルに電流
を供給する2つの交流電源、るつぼの上部から導電性の
被溶解材の小片を連続的にるつぼ内に投入する投入装置
とが備えられ、るつぼの底に溶湯取り出し用の流出口が
設けられてなる浮揚溶解装置において、流出口から溶湯
を取り出す出湯の際に、下コイルの電流を小さくするも
のとする。また、下コイルに電流を供給する交流電源
が、電力を一定に保つ制御方式が採用され、下コイルと
これに並列又は直列接続された力率改善コンデンサとが
共振するよう周波数制御される請求項1記載の浮揚溶解
装置において、電流を小さくするのに力率改善コンデン
サの容量を小さくするものとする。また、前述の浮揚溶
解装置の出湯方法における下コイルの電流を小さくする
代わりに、上コイルの電流を大きくするものとする。ま
た、上コイルに電流を供給する交流電源が、電力を一定
に保つ制御方式が採用され、上コイルとこれに並列又は
直列接続された力率改善コンデンサとが共振するよう周
波数制御される前述の浮揚溶解装置において、電流を大
きくするのに力率改善コンデンサの容量を大きくするも
のとする。また、前述の浮揚溶解装置の出湯方法におけ
る下コイルの電流を小さくする代わりに、上コイルを上
に移動させるものとする。また、良導電金属製のセグメ
ントが周方向に絶縁板を介して積層されてなる有底筒状
のるつぼ、るつぼの外径側に設けられた1つの誘導コイ
ル、誘導コイルに電流を供給する交流電源、るつぼの上
部から導電性の被溶解材の小片を連続的にるつぼ内に投
入する連続投入装置とが備えられ、るつぼの底に溶湯取
り出し用の流出口が設けられてなる浮揚溶解装置におい
て、るつぼの形状がその上部を絞って上部絞り部を形成
してなり、出湯時に誘導コイルの電流を大きくするもの
とする。また、良導電金属製のセグメントが周方向に絶
縁板を介して積層されてなる有底筒状のるつぼ、るつぼ
の外径側に設けられた誘導コイル、誘導コイルに電流を
供給する交流電源、るつぼの上部から導電性の被溶解材
の小片を連続的にるつぼ内に投入する連続投入装置とが
備えられ、るつぼの底に溶湯取り出し用の流出口が設け
られてなる浮揚溶解装置において、誘導コイルの上部に
出湯専用コイルを設けてなるものとする。また、前述の
浮揚溶解装置の出湯専用コイルの代わりに、るつぼの上
部から不活性ガスを吹きつけるガス供給装置を設け、出
湯の際に不活性ガスを吹きつけることにより下向きの力
を溶湯に与えるものとする。また、流出口を塞ぎ、その
開閉が自在の栓を設け、出湯のときに栓を開けるものと
する。また、栓が、水冷された金属製の栓からなるも
の、又は高抵抗かつ耐高温性の導電材料からなるものと
する。また、流出口からの出湯を周回する位置に交流電
源によって励磁される出湯制御コイルを設け、出湯を出
湯制御コイルの励磁によって制御するものとする。ま
た、流出口から出る出湯部を通す出湯管と、この出湯管
の外径側に出湯制御コイルとが設けられてなるものとす
る。また、出湯管がるつぼと一体に形成されてなるもの
とする。また、出湯管の下面にるつぼとこの出湯管を冷
却する冷却水の出入口が設けられてなるものとする。ま
た、出湯管がるつぼと絶縁されてなるものとする。
【0008】
【作用】この発明の構成において、るつぼの底に設けら
れた溶湯取り出し用の流出口から溶湯を取り出す際に、
下コイルの電流を小さくすると、溶湯の浮揚力は下コイ
ルの電流の二乗におおよそ比例するので浮揚力が小さく
なり溶湯の位置が下がって出湯が可能になる。
【0009】また、下コイルに電流を供給する交流電源
が、電力を一定に保つ制御方式が採用され、下コイルと
これに並列又は直列接続された力率改善コンデンサとが
共振するよう周波数制御される場合に、電流を小さくす
るのに力率改善コンデンサの容量を小さくすることで行
うことができる。すなわち、力率改善コンデンサの容量
を小さくすると共振周波数が高くなり実際の交流電源の
周波数が共振周波数に合うように高くなる。溶湯やるつ
ぼに発生する電力損は周波数の平方根に略比例するので
電力を一定に保つよう制御される結果電流が小さくな
る。
【0010】また、前述の浮揚溶解装置の出湯方法にお
ける下コイルの電流を小さくする代わりに、上コイルの
電流を大きくすると、溶湯の横絞り力が大きくなって長
細くなって溶湯の下面の液圧が上昇するとともに上コイ
ルと溶湯との位置関係から溶湯に働く下方向の電磁力が
大きくなることから、溶湯の下面が低下して出湯が可能
になる。
【0011】また、上コイルに電流を供給する交流電源
が、電力を一定に保つ制御方式が採用され、上コイルと
これに並列又は直列接続された力率改善コンデンサとが
共振するよう周波数制御される場合に、前述の下コイル
の場合とは逆にコンデンサの容量を大きくすることによ
って上コイルの電流が大きくなる。また、前述の浮揚溶
解装置の出湯方法における下コイルの電流を小さくする
代わりに、上コイルを上に移動させることによって、溶
湯を下に押し付ける電磁力が大きくなって溶湯の位置を
下げて出湯が可能になる。
【0012】また、誘導コイルが1つのコイルからなっ
ている場合に、るつぼをその上部を絞った形状に成形し
て上部絞り部を形成することによって、出湯時に誘導コ
イルの電流を大きくすると横絞り力が大きくなって溶湯
が長細くなるが、その上面が上部絞り部に接近して反発
力によって下方向に押し付けられる。その結果、溶湯の
下面の位置が下がって出湯が可能になる。また、誘導コ
イルの上部に出湯専用コイルを設け、出湯時にはこの出
湯専用コイルに電流を流すことによって溶湯と出湯専用
コイルとの間に生ずる電磁力によって溶湯は下方向に力
を受けてその位置が下がり出湯が可能になる。
【0013】また、出湯専用コイルの代わりに、るつぼ
の上部から不活性ガスを吹きつけるガス供給装置を設
け、出湯の際に不活性ガスを吹きつけることにより下向
きの力を溶湯に与えて出湯が可能にすることもできる。
また、流出口を塞ぎ、その開閉が自在の栓を設けて、非
出湯のときにはこの栓で流出口を塞いでおき出湯のとき
に栓を開けることによって、栓に近づくか接触した溶湯
の下面が栓が流出口から離れて下方に移動するのに吸引
されて流出口から出湯し易くなる。また、栓を、水冷さ
れた金属製のものにすると、栓に流れる渦電流と溶湯下
面の渦電流とが同じ方向なので互いに引き合うことか
ら、栓を下に移動することによる溶湯の吸引がより確実
になる。また、栓を高抵抗かつ耐高温性の導電材料から
なるものとすることによって、この栓が渦電流によって
過熱するのでこれに近づいた溶湯の下面の温度が更に上
がって流動性が増し出湯し易くなる。
【0014】また、栓を設けず、代わりに流出口からの
出湯部を周回する位置に交流電源によって励磁される出
湯制御コイルを設け、出湯制御コイルを励磁して電流を
流すことよって出湯状態において出湯に横絞り力を与え
て切ってこれを切って出湯を停止したり、出湯状態にな
いときに浮湯の下面に浮揚力を与えて浮湯を安定化させ
るなどの制御が行える。流出口から出る出湯を通す出湯
管と、この出湯管の外径側に出湯制御コイルとを設ける
ことによって、出湯制御コイルを出湯から熱的に遮断し
またそのイダクタンスを低減することができる。また、
出湯管をるつぼと一体に形成することによって構造が簡
単になる。この構成で出湯管の下面にるつぼとこの出湯
管を冷却する冷却水の出入口が設けることによって誘導
コイルや出湯制御コイルの配置を邪魔しない構成にな
る。また、出湯管をるつぼと絶縁されて別のものであっ
てもよい。
【0015】
【実施例】以下この発明を実施例に基づいて説明する。
図1はこの発明の第1の実施例を示す浮揚溶解装置の模
式的な斜視図であり、るつぼ1は手前半分を省略して中
にある溶湯5が見えるようにしてある。この図におい
て、るつぼ1は有底円筒状をしていて周方向に等配にス
リットが設けられ絶縁板が挿入された構成になってい
て、スリットで分割された個々の部分はセグメントと呼
ばれている。
【0016】るつぼ1の底面には溶湯を外部に取り出す
ための流出口13が設けられている。るつぼ1の外側には
上コイル21、下コイル22の2つのコイルからなる誘導コ
イル20が設けられていて、これらのコイル21,22 はそれ
ぞれ交流電源31,32 によって電流が供給される。るつぼ
1は内部に冷却管が設けられていて外部から冷却水が流
されて強力に冷却される。
【0017】溶湯5は図示のようにるつぼ1の中で溶け
てしかも浮いた状態にある。溶湯5が浮くために必要な
浮揚力は主に下コイル22の電流によるものである。上コ
イル21は電磁誘導によって溶湯5に電力を供給するとと
もに横に広がらないよう半径が小さくなるような電磁力
を与えるものであり、このような力は横絞り力と呼ばれ
る。
【0018】交流電源31,32 は数kHz又は数十kHzの高
周波電源であり、整流器によって商用電力を整流して直
流を得、これからインバータによって高周波電力を得る
ものである。誘導コイル20に高周波電流が流れると電磁
誘導によってるつぼ1及び溶湯5に渦電流が発生し、互
いの電流の間に働く電磁力によって前述のような浮揚力
や横絞り力が発生する。
【0019】溶湯5はるつぼ1の上部から図示しない投
入装置によって固体の小片が投入されて大きくなり、後
述するように、下部の流出口13から出湯部51が出湯され
て小さくなる。小片の投入と出湯とを適切に制御するこ
とによって連続的又は間欠的に溶湯を得ることができ
る。図2は図1の浮揚溶解装置において、流出口13から
溶湯を出湯している状態を示す模式的な斜視図であり、
出湯状態にある以外は図1と構成が同じなので構成の詳
しい説明は省く。図1の非出湯状態から図2の出湯状態
にするには、溶湯5の下面を下げればよく、そのために
は浮揚力を小さくすればよい。そして、浮揚力は浮揚力
を生成するのが主な目的である下コイル22の電流を減ら
せばよい。
【0020】ところで、交流電源31,32 は溶湯5が安定
して所定の温度と浮揚状態が維持されるよう高精度に制
御される。その制御方法は、投入電力を一定に制御する
ことによって温度と浮揚力を一定に保つ方法が一般的で
ある。したがって、電流を変えることはこの電力一定制
御の方式を破る必要がある。このような観点に立って浮
揚力を小さくするために下コイル22の電流を小さくする
のには次のような方法がある。 採用されている電力一定制御などの制御方式を出湯時
には解除して電流制御に切り換える。 電力一定でかつ交流電源32に含まれる力率改善用のコ
ンデンサのキャパシタンスと下コイル22のインダクタン
スとが共振状態になるように周波数が制御されている場
合、コンデンサの容量を減らして結果的に電流を小さく
する。更に詳しく説明すると次のとおりである。。
【0021】下コイル22のインダクタンスは溶湯5の大
きさによって変化する。したがって、運転の始めから電
力を有効に投入するためには溶湯5の大きさの変化に応
じて常に力率が1に近くなるように周波数が制御され
る。出湯するときにコンデンサの容量を小さくすると周
知のように共振周波数は高くなる。一方、るつぼ1や溶
湯5はいわゆる表皮効果の著しい状態になっていてこれ
に流れる電流は殆どその表面近傍にだけ流れる。このよ
うとき、電力は周波数の平方根に比例するとしてよい。
したがって、周波数が高くなると電流を小さくして電力
を一定に保持される。
【0022】この方法によれば交流電源32に含まれる力
率改善用のコンデンサの容量を変えるだけで出湯時に必
要な浮揚力の低減を行うことができる。コンデンサは一
般に幾つかの単位コンデンサが開閉器を介して並列接続
されていて、適宜使用されるコンデンサの数を制御でき
るようになっている。したがって、このような構成を利
用することによって前述のような出湯に必要な処理を行
うことができる。
【0023】溶湯の浮揚力を小さくするのに上コイル21
の電流を大きくすることでもよい。すなわち、溶湯5の
上面に流れる渦電流と上コイル21の電流との間の電磁力
は下向きに働いている。したがって、上コイル21の電流
を大きくすると下向きの電磁力が大きくなって浮揚力を
小さくする。また、前述のように上コイル21は溶湯5に
横絞り力を発生させているので、電流を大きくすること
によってこの横絞り力も大きくなって上下に細長く変形
し溶湯5の下面にかかる液圧が上昇して出湯し易くな
る。
【0024】上コイル21の電流の交流電源31も下コイル
22の交流電源32と同様の構成、制御方式が採用されるの
が実際なので、上コイル21の電流を大きくする方法とし
て、制御方法を電流制御に切り換える、周波数制御
されているときにコンデンサを大きくして周波数を低く
する、の2つの方法のいずれか一方を採用することがで
きる。
【0025】図3はこの発明の第2の実施例を示す浮揚
溶解装置の出湯時の模式的な斜視図であり、図2と同じ
構成要素には共通の符号を付けて詳しい説明を省く。こ
の図において、図2と異なる点は図3が上コイル21の位
置を上方向に移動させた点である。電流や周波数は変え
ない。実際には下コイル22を上に移動させることによっ
てインダクタンスが変わりので、採用されている制御方
式に応じた変化がある。例えば、前述のような電力一定
制御、周波数制御方式の場合、インダクタンスが大きく
なるために周波数は低くなり、これに応じて電流が増加
する。しかし、この実施例では上コイル21の位置を移動
させるのが主眼であり、その結果として電気量が変化す
るのは従属的なものである。上コイル21が上に移動する
と、これが生成する磁束も上に移動し溶湯5の上面の磁
束密度が大きくなり下向きの力が増大して浮揚力が小さ
くなる。このとき、前述のように同時に電流が大きくな
れば浮揚力への影響は相加的に働く。したがって、必要
とする浮揚力の減少量を確保するための上コイル21の移
動量が少なくてよいことになる。
【0026】上コイル21の移動はるつぼ1と下コイル22
とに対する相対位置の移動であればよい。したがって、
上コイル21を移動する代わりにるつぼ1と下コイル22を
一緒に下方に移動させることでもよい。どれを移動させ
るにしてもそれを移動させるための駆動装置とその制御
装置が必要であるが、これらは従来の技術の流用によっ
て容易に実現することができる。
【0027】図4はこの発明の第3の実施例を示す浮揚
溶解装置の模式的な斜視図であり、前図と同様に図2と
同じ構成要素には共通の符号を付けて詳しい説明を省
く。この図における浮揚溶解装置は1つの誘導コイル2
とこれに電流を供給する交流電源3からなるものであ
る。前述の誘導コイル20のように上コイル21と下コイル
22との2つのコイルで誘導コイルが形成され、それぞれ
に主な役目を分担する構成が採用されるが、図4のよう
に1つの誘導コイル2で浮揚力、横絞り力及び電力供給
の役目を行う方式も採用される。図4ではこのような従
来の浮揚溶解装置の構成に出湯専用コイル23とその交流
電源33を設けた点が従来のものと異なる点である。
【0028】出湯専用コイル23は誘導コイル2の上部に
設けられて出湯のときには交流電源33よって誘導コイル
2と同じ方向の起磁力が発生するように電流が流され
る。これは図3において上コイル21の電流を大きくする
こと又は上に移動したのと類似の現象となって溶湯5の
浮揚力を小さくするように働く。電磁力を働かせるのが
目的であるから交流電源33の周波数は交流電源3の周波
数よりも低い値が採られるのが実際である。
【0029】図5はこの発明の第4の実施例を示す浮揚
溶解装置の模式的な斜視図でり、図4と同じ構成要素に
は共通の符号を付けて詳しい説明を省く。この図におい
て、図4の浮揚溶解装置に設けた出湯専用コイル23の代
わりに不活性ガス供給装置を設けて、るつぼ1の上から
不活性ガス60を吹き出させて溶湯5に下向きの力を与え
るものである。るつぼ1の上部にガス案内ふた6を被せ
て密閉し図示しないガス貯蔵装置に配管で接続してあ
る。出湯時に配管の電磁バルブを開いて不活性ガス60を
吹き出させ溶湯5の上部に当てる。これによって溶湯5
に下向きの力が働いて出湯が可能になる。
【0030】不活性ガス60としてはアルゴンやヘリウム
などのいわゆる不活性ガスが適当であるが、これらは高
価なので溶湯5の材料によっては窒素ガスで良い場合も
ある。図6はこの発明の第5の実施例を示す浮揚溶解装
置の模式的な斜視図である。この図において、るつぼ1
Aはその上部が下部と同様に絞られた形をしており、る
つぼ1Aの概略断面形状はコの字をしている。ただ、上
部からは前述のように固体の小片を投入する必要がある
のでそのための符号を付さない投入口が設けられてい
る。
【0031】図は出湯状態を示していて出湯部51が流出
口13から取り出されている。それは誘導コイル2の電流
を増加させて出湯状態にしたものである。誘導コイル2
の電流を増加させると通常のるつぼでは浮揚力が増大し
て出湯状態にはならず、横絞り力が増大して溶湯5は縦
に長細くなる。るつぼ1Aには上部絞り部12を設けてある
ので、溶湯5が長細くなってその上面が上部絞り部12に
接近すると図に電流の方向を示しあるように互いに反対
方向の電流が流れているので反発力が働き下向きの力が
生ずる。横絞り力によって長細くなることによって溶湯
5の下面の液圧が上昇するとともに上部絞り部12がある
ことによって溶湯5が上に移動するのには限界があるた
めに、結局溶湯5の下面は下に下りて出湯状態になるこ
とができる。
【0032】るつぼ1に上部絞り部12を設けることによ
って出湯状態にすることができるので、前述のような上
部絞り部12を設けたり不活性ガス60を吹きつける装置を
取付ける必要がない。また、単に誘導コイル2の電流を
小さくして浮揚力を小さくすることによって出湯状態に
する方法は投入電力が小さくなるために溶湯5の温度が
下がってしまうという問題がある。上部絞り部12を設け
るこの方式ではこのような問題が生ずることはない。2
つのコイルからなっている誘導コイル20が設けられた浮
揚溶解装置の場合には、出湯時に電流を減らすのは下コ
イル22であり溶湯5に電力を供給しているのは主に上コ
イル21なので、実際に溶湯5の温度が下がるという問題
が生ずることはない。
【0033】図7はこの発明の第6の実施例を示す浮揚
溶解装置の非出湯状態での模式的な斜視図、図8は同じ
く浮揚溶解装置の出湯状態の模式的な斜視図である。こ
れらの図において、るつぼ1の形状は図6を除く他の図
と基本的に同じであり誘導コイル2とその交流電源3は
図6と同じである。これらの図の他の図との違いは栓7
を設けた点である。栓7は非出湯状態にあるときには図
7のように流出口13に挿入されてこの流出口13を塞いで
いる。出湯時には前述のような種々の方法で溶湯5の下
面が下がって流出口13に近づくか接触したときに栓7を
下方に移動させて流出口13から離す。このときに栓7は
溶湯5を流出口13に吸い出す、又は引っ張り出す働きを
する。
【0034】栓7は水冷された金属製かグラファイトの
ように高抵抗でかつ高温に耐える導体材料のいずれかが
採用される。栓7が水冷された金属製の場合、溶湯5が
下がってその下面が栓7に近づき接触すると接触面が固
化し栓7に付着する。その状態で栓7を下方に移動させ
ると固化部とともに溶湯5の下面が流出口13の中に引き
込まれる。栓7には溶湯5と同じ方向に渦電流が流れる
ので互いの電流が引き合って溶湯5を流出口13に引き込
む作用はたとえ溶湯5の下面が栓7に付着しなくても生
ずる。
【0035】栓7がグラファイトのような高抵抗、耐高
温物質の場合、栓7に流れる渦電流によって栓7の温度
が上昇する。したがって、この栓7に近づいた溶湯5の
下面は更に温度上昇して流動性が増大し流出口13から出
湯し易くなる。栓7はこのように溶湯5が流出口13から
出湯し易いよう補助の働きをするが、一方、非出湯時に
は流出口13を塞いでいるので上部から投入された固体の
小片が固体のまま溶湯5の中を沈み底に到達して更に落
ちようとしたときに栓7があるために流出口13から出て
しまわないという作用もある。
【0036】図9はこの発明の第7の実施例を示す浮揚
溶解装置の出湯状態における模式的な斜視図、図10は同
じ浮揚溶解装置の出湯が完了した時点における模式的な
斜視図である。これらの図の図7、図8との違いは栓7
がないこと、流出口13に続く出湯管82とこの出湯管82の
外径側に交流電源83によって励磁され電流が供給される
出湯制御コイル81を設けてあることである。
【0037】図9に示すような出湯状態からこれを停止
して非出湯状態にするためには溶湯5を上に上げるので
あるが、このとき出湯部51が簡単に切れるとは限らな
い。出湯を停止するときに出湯制御コイル81に電流を流
すと出湯部51には横絞り力が働く。この横絞り力によっ
て出湯部51が細くなって切れやすくなり、更に、出湯制
御コイル81の中心位置から上にある出湯部51の部分は上
方向の力が働き、下にある部分は下方向の力が働くの
で、結局図10に示すように切れてしまい出湯が停止す
る。交流電源83の周波数は必ずしも交流電源3と同じで
ある必要はなく、出湯部51を切るのに適した周波数を選
定すればよい。なお、出湯制御コイル81に電流を流すこ
とによって溶湯5の特に下部の浮揚力を大きくすること
ができるので、出湯部51がないときに出湯制御コイル81
に電流を流して溶湯5を安定に浮揚させるのにも使用す
ることができる。また、誘導コイル2と同じ周波数にし
て反対方向に電流を流すことによって溶湯5の特に下面
の浮揚力を低減して出湯を促すように作用させることも
可能である。
【0038】出湯管82を設ける理由は次の理由によるも
のである。出湯制御コイル83を出湯部51から熱的に遮
断する。出湯制御コイル83のインダクタンスを小さく
する。 したがって、熱的遮断は管状の断熱材を設けイ
ンダクタンスの増大には別に対処することにして出湯管
82を設けるのを省略することもできる。図の出湯管82は
前述の実施例のるつぼ1と一体ものとして形成されてい
てまとめてるつぼ1Bを形成している。したがって、出湯
管82の厚み寸法もるつぼ1と同じになっている。このよ
うな構成を採用するのは、るつぼ1の内部に設けられて
いる冷却管に冷却水が出入りする出入口を出湯管82の下
面に設けるためであり、このような構成を採用すると誘
導コイル1は勿論出湯制御コイル82の配置の邪魔になら
ない合理的な構成にすることができる。るつぼ1の冷却
水の出入り口を別に設けるときには出湯管82の厚み寸法
はもっと薄くてもよく、出湯管82本来の機能を満足する
程度のものでよい。
【0039】図11はこの発明の第8の実施例を示す浮揚
溶解装置の出湯状態における模式的な斜視図、図12は同
じ浮揚溶解装置の出湯が完了した時点における模式的な
斜視図であり、これらの図の図9、図10との違い出湯管
82C がるつぼ1Cとは別に構成されていることである。前
述のように出湯管82に冷却水の出入り口を設ける構成を
採用しない場合にはるつぼ1Cと出湯管82C とを一体化す
る必然性はないので、このようにるつぼ1Cと出湯管82C
とを絶縁して別物とした構成を採用することもできる。
このときには、前述のように出湯管82C の厚み寸法は機
能上必要な寸法であればよい。ただ、出湯管82C はるつ
ぼ1Cとは別の冷却構造によって冷却される必要がある。
このような出湯管82C をるつぼ1Cとは別の構成は既設の
浮揚溶解装置が出湯管82C が設けられていない構成のと
きに出湯管82C を付加して機能を向上させるときに使用
することができる。
【0040】出湯制御コイル81と出湯管82又は出湯管82
C を設ける構成は図7、図8の栓7を設ける構成を除い
て前述の全ての発明に適用することができる。
【0041】
【発明の効果】この発明は前述のように、誘導コイルが
上コイルと下コイルの2つのコイルで構成されている浮
揚溶解装置の場合に、るつぼの底に設けられた溶湯取り
出し用の流出口から溶湯を取り出す際に、下コイルの電
流を小さくすると、溶湯の浮揚力はおおよそ電流の二乗
に比例するので浮揚力が小さくなり溶湯の位置が下がっ
て出湯が可能になる。したがって、下コイルの電流を制
御することによって出湯させたいときに出湯させること
ができことから、固体の小片を上部から投入するときに
は非出湯の状態を維持することによって小片が溶解しな
いで固体のまま溶湯の下部にまで達して出湯時に流出口
を塞いだり固体のまま出てしまったりすることがないと
いう効果が得られる。
【0042】また、下コイルに電流を供給する交流電源
が、電力を一定に保つ制御方式が採用され、下コイルと
これに並列又は直列接続された力率改善コンデンサとが
共振するよう周波数制御される場合には、力率改善コン
デンサの容量を小さくすると共振周波数が高くなりこれ
に応じて交流電源の周波数も高くなる。溶湯などに発生
する損失は周波数の平方根に比例するので、電力を一定
に保つためには電流を下げる制御が働くことになり、結
果的に溶湯の浮揚力が小さくなって前述と同じ効果が得
られる。
【0043】また、前述の浮揚溶解装置の出湯方法にお
ける下コイルの電流を小さくする代わりに、上コイルの
電流を大きくすると、溶湯の横絞り力が大きくなって長
細くなって溶湯の下面の液圧が上昇するとともに上コイ
ルと溶湯との位置関係から溶湯に働く下方向の電磁力が
大きくなることから、溶湯の下面が低下して出湯が可能
になり、前述と同様の効果がえられる。
【0044】また、上コイルに電流を供給する交流電源
が、電力を一定に保つ制御方式が採用され、上コイルと
これに並列又は直列接続された力率改善コンデンサとが
共振するよう周波数制御される場合には、前述の下コイ
ルの場合とは逆にコンデンサの容量を大きくすることに
よって上コイルの電流が大きくなるので同じ効果が得ら
れる。
【0045】また、前述の浮揚溶解装置の出湯方法にお
ける下コイルの電流を小さくする代わりに、上コイルを
上に移動させることによって、溶湯を下に押し付ける電
磁力が大きくなって溶湯の位置を下げて出湯が可能にな
り同様の効果が得られる。また、誘導コイルが1つのコ
イルからなっている浮揚溶解装置の場合に、るつぼをそ
の上部を絞って上部絞り部を形成することによって、出
湯時に誘導コイルの電流を大きくすると横絞り力が大き
くなって溶湯が長細くなり、その上面が上部絞り部に接
近して反発力によって下方向に押し付けられて、結果的
に溶湯の下面の位置が下がって出湯が可能になり同様の
効果が得られる。
【0046】また、誘導コイルの上部に出湯専用コイル
を設け、出湯時にはこの出湯専用コイルに電流を流すこ
とによって溶湯と出湯専用コイルとの間に生ずる電磁力
によって溶湯は下方向に力を受けてその位置が下がり出
湯が可能になり同様の効果が得られる。また、出湯専用
コイルの代わりに、るつぼの上部から不活性ガスを吹き
つけるガス供給装置を設け、出湯の際に不活性ガスを吹
きつけることにより下向きの力を溶湯に与えて出湯を可
能にすることもできる。
【0047】また、流出口を塞ぎ、その開閉が自在の栓
を設けて、非出湯のときにはこの栓で流出口を塞いでお
き出湯のときに栓を開けることによって、栓に近づくか
接触した溶湯の下面が、栓が流出口から離れて下方に移
動するのに吸引又は引っ張られて流出口から出湯し易く
なる。また、栓を、水冷された金属製のものにすると、
栓に接触した部分が固化し付着したり栓に流れる渦電流
と溶湯下面の渦電流とが同じ方向なので互いに引き合う
ことから、栓を下に移動することによる溶湯の吸引がよ
り確実になる。また、栓を高抵抗かつ耐高温性の導電材
料からなるものとすることによって、この栓が渦電流に
よって過熱するのでこれに近づいた溶湯の下面の温度が
更に上がって流動性が増し出湯し易くなるという効果が
得られる。
【0048】また、栓を設けず、代わりに流出口からの
出湯部を周回する位置に交流電源によって励磁される出
湯制御コイルを設け、出湯制御コイルを励磁して電流を
流すことよって出湯状態において出湯に横絞り力を与え
て切ってこれを切って出湯を停止したり、出湯状態にな
いときに浮湯の下面に浮揚力を与えて浮湯を安定化させ
るなどの制御が行えることから浮揚溶解装置の出湯作業
や浮湯の安定化に資するという効果が得られる。また、
流出口から出る出湯を通す出湯管を出湯制御コイルの内
径側に設けることによって、こ出湯管によって出湯制御
コイルを出湯から熱的に遮断しまたそのイダクタンスを
低減することができる。また、出湯管をるつぼと一体に
形成することによって構造が簡単になり、この構成で出
湯管の下面にるつぼとこの出湯管を冷却する冷却水の出
入口が設けることによって誘導コイルや出湯制御コイル
の配置を邪魔しない構成になるという効果が得られる。
また、出湯管をるつぼと絶縁された別のものであっても
よく、この構成を採用して既設の浮揚溶解装置に出湯管
と出湯制御コイルを付加して機能を改善することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す浮揚溶解装置の
模式的な斜視図
【図2】図1の浮揚溶解装置の出湯状態を示す模式的な
斜視図
【図3】この発明の第2の実施例を示す浮揚溶解装置の
出湯時の模式的な斜視図
【図4】この発明の第3の実施例を示す浮揚溶解装置の
模式的な斜視図
【図5】この発明の第4の実施例を示す浮揚溶解装置の
模式的な斜視図
【図6】この発明の第5の実施例を示す浮揚溶解装置の
模式的な斜視図
【図7】この発明の第6の実施例を示す浮揚溶解装置の
非出湯状態での模式的な斜視図
【図8】図7と同じ浮揚溶解装置の出湯状態の模式的な
斜視図
【図9】この発明の第7の実施例を示す浮揚溶解装置の
出湯状態における模式的な斜視図
【図10】図9と同じ浮揚溶解装置の出湯が完了した時点
における模式的な斜視図
【図11】この発明の第8の実施例を示す浮揚溶解装置の
出湯状態における模式的な斜視図
【図12】図11と同じ浮揚溶解装置の出湯が完了した時点
における模式的な斜視図
【符号の説明】
1, 1A, 1B, 1C るつぼ 12 上部絞り部 13
流出口 2, 20 誘導コイル 21 上コイル 22 下
コイル 23 出湯専用コイル 3, 31, 32, 33 交流電源 5 溶湯 51 出湯部 6 ガス
案内ふた 60 不活性ガス 7 栓 81 出湯
制御コイル 82, 82C 出湯管 83 交流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F27D 11/06 F27D 11/06 A (56)参考文献 特開 平5−15950(JP,A) 特開 平5−3075(JP,A) 特開 昭61−93383(JP,A) 実開 平2−52094(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 6/32 F27B 14/00 F27D 11/06

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】良導電金属製のセグメントが周方向に絶縁
    板を介して積層されてなる有底筒状のるつぼ、るつぼの
    外径側に設けられた上コイルと下コイルとの2つのコイ
    ルからなる誘導コイル、誘導コイルに電流を供給する2
    つの交流電源、るつぼの上部から導電性の被溶解材の小
    片を連続的にるつぼ内に投入する投入装置とが備えら
    れ、るつぼの底に溶湯取り出し用の流出口が設けられて
    なる浮揚溶解装置において、流出口から溶湯を取り出す
    出湯の際に、下コイルの電流を小さくすることを特徴と
    する浮揚溶解装置の出湯方法。
  2. 【請求項2】下コイルに電流を供給する交流電源が、電
    力を一定に保つ制御方式が採用され、下コイルとこれに
    並列又は直列接続された力率改善コンデンサとが共振す
    るよう周波数制御される請求項1記載の浮揚溶解装置に
    おいて、電流を小さくするのに力率改善コンデンサの容
    量を小さくすることを特徴とする浮揚溶解装置の出湯方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の浮揚溶解装置の出湯方法に
    おける下コイルの電流を小さくする代わりに、上コイル
    の電流を大きくすることを特徴とする浮揚溶解装置の出
    湯方法。
  4. 【請求項4】上コイルに電流を供給する交流電源が、電
    力を一定に保つ制御方式が採用され、上コイルとこれに
    並列又は直列接続された力率改善コンデンサとが共振す
    るよう周波数制御される請求項3記載の浮揚溶解装置に
    おいて、電流を大きくするのに力率改善コンデンサの容
    量を大きくすることを特徴とする浮揚溶解装置の出湯方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の浮揚溶解装置の出湯方法に
    おける下コイルの電流を小さくする代わりに、上コイル
    を上に移動させることを特徴とする浮揚溶解装置の出湯
    方法。
  6. 【請求項6】良導電金属製のセグメントが周方向に絶縁
    板を介して積層されてなる有底筒状のるつぼ、るつぼの
    外径側に設けられた1つの誘導コイル、誘導コイルに電
    流を供給する交流電源、るつぼの上部から導電性の被溶
    解材の小片を連続的にるつぼ内に投入する連続投入装置
    とが備えられ、るつぼの底に溶湯取り出し用の流出口が
    設けられてなる浮揚溶解装置において、るつぼの形状が
    その上部を絞って上部絞り部を形成してなり、出湯時に
    電流を大きくし得る誘導コイルを設けることを特徴とす
    る浮揚溶解装置。
  7. 【請求項7】良導電金属製のセグメントが周方向に絶縁
    板を介して積層されてなる有底筒状のるつぼ、るつぼの
    外径側に設けられた誘導コイル、誘導コイルに電流を供
    給する交流電源、るつぼの上部から導電性の被溶解材の
    小片を連続的にるつぼ内に投入する連続投入装置とが備
    えられ、るつぼの底に溶湯取り出し用の流出口が設けら
    れてなる浮揚溶解装置において、誘導コイルの上部に出
    湯専用コイルを設けてなることを特徴とする浮揚溶解装
    置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の出湯専用コイルの代わり
    に、るつぼの上部から、出湯の際に不活性ガスを吹きつ
    けることにより下向きの力を溶湯に与える不活性ガスを
    吹きつけ得るガス供給装置を設けることを特徴とする浮
    揚溶解装置。
  9. 【請求項9】流出口を塞ぎ、その開閉が自在の栓を設け
    ることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請
    求項4,請求項5,請求項6,請求項7,請求項8記載
    のいずれかの浮揚溶解装置。
  10. 【請求項10】出湯のとき栓を開けることを特徴とする
    請求項9記載の浮揚溶解装置の出湯方法。
  11. 【請求項11】栓が、水冷された金属製の栓からなるこ
    とを特徴とする請求項9記載の浮揚溶解装置。
  12. 【請求項12】栓が、高抵抗かつ耐高温性の導電材料か
    らなることを特徴とする請求項9記載の浮揚溶解装置。
  13. 【請求項13】流出口からの出湯部を周回する位置に交
    流電源によって励磁される出湯制御コイルを設けること
    を特徴とする請求項1,請求項2,請求項3請求項4,
    請求項5,請求項6,請求項8記載のいずれかの浮揚溶
    解装置。
  14. 【請求項14】出湯を出湯制御コイルの励磁によって制
    御することを特徴とする請求項13記載の浮揚溶解装置
    の出湯方法。
  15. 【請求項15】流出口から出る出湯を通す出湯管と、こ
    の出湯管の外径側に出湯制御コイルとが設けられてなる
    ことを特徴とする請求項13記載の浮揚溶解装置。
  16. 【請求項16】出湯管がるつぼと一体に形成されてなる
    ことを特徴とする請求項15記載の浮揚溶解装置。
  17. 【請求項17】出湯管の下面にるつぼとこの出湯管を冷
    却する冷却水の出入口が設けられてなることを特徴とす
    る請求項15記載の浮揚溶解装置。
  18. 【請求項18】出湯管がるつぼと絶縁されてなることを
    特徴とする請求項13記載の浮揚溶解装置。
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