JP4144183B2 - 電気光学装置、その製造方法及び投射型表示装置 - Google Patents

電気光学装置、その製造方法及び投射型表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブマトリクス駆動方式の電気光学装置及びその製造方法、並びにそのような電気光学装置を備えた電子機器の技術分野に属し、特に基板上の画像表示領域に画素スイッチング用の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下適宜、TFTと称す)等のトランジスタと蓄積容量とを備えた形式であって、且つ基板上の周辺領域に駆動回路等の周辺回路を備えた形式の電気光学装置及びその製造方法、並びにそのような電気光学装置を備えた電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
TFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置等の電気光学装置では、画像表示領域に平面配列された多数の画素電極に対して夫々TFTが作り込まれ、各TFTに走査線及びデータ線が接続されるのが一般的である。そして動作時には、TFTのゲート電極に走査線を介して走査信号が供給されると、TFTはオン状態とされ、半導体層のソース領域にデータ線を介して供給される画像信号が当該TFTのソース−ドレイン間を介して画素電極に供給される。このような画像信号の供給は、各TFTを介して画素電極毎に極めて短時間しか行われないので、TFTを介して供給される画像信号の電圧を、このオン状態とされた時間よりも遥かに長時間に亘って保持するために、各画素電極には(液晶容量等と並列に)蓄積容量が付加されるのが一般的である。即ち、画像表示領域における積層構造中には、各画素に対してTFT及び蓄積容量が作り込まれるのが一般的である。
【0003】
他方、この種の電気光学装置では、データ線を駆動するデータ線駆動回路、走査線を駆動する走査線駆動回路、画像信号線上の画像信号をサンプリングするサンプリング回路等の周辺回路が基板に対して外付けされた所謂外付け型のものの他、このような周辺回路が基板上の周辺領域における積層構造中に作り込まれた所謂周辺回路内蔵型或いは駆動回路内蔵型のものも一般化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種の電気光学装置においては、表示画像の高品位化という一般的な要請が強く、このためには、画素ピッチを微細化しつつ、各画素において、表示光が透過しない各画素における非開口領域に対して、表示光が透過する開口領域を広げ画素開口率化を高めることが重要となる。加えて、同一サイズの基板上に画像表示領域を如何に広げるかも重要となる。更に、装置構成や製造プロセスの単純化といった一般的要請も強い。
【0005】
しかしながら、画像表示領域内において画素毎にTFTや蓄積容量を作り込むと、これらが占める面積が増加してしまい、各画素における非開口領域の増加を招き、画素開口率を高めるのが困難になるという問題点がある。
【0006】
更に、周辺回路の複雑高度化は、一般に周辺回路を構成する電子素子数の増加に繋がり、結果として、限られた基板上における周辺領域が広がると共に画像表示領域が狭くなってしまうという問題点がある。
【0007】
加えて、同一基板上で、画像表示領域ではTFTや蓄積容量を作り込み、周辺領域では周辺回路を作り込むのでは、基板上における導電膜数、半導体膜数、絶縁膜数等の増加と共に積層構造の複雑化を招き、同時に製造プロセスの複雑化を招いてしまうという問題点がある。
【0008】
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、画素開口率を高めつつ、装置構成や製造プロセスの単純化を図ることができ、高品位の画像表示が可能な電気光学装置及びその製造方法、並びにそのような電気光学装置を備えた電子機器を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上の画像表示領域に、マトリクス状に配置された配線と、前記配線の交差部に対応して配置される薄膜トランジスタ及び画素電極と、前記画素電極に接続されていると共に前記トランジスタに対して積層形成された蓄積容量とを備えており、
前記基板上の周辺領域に、前記トランジスタを構成する半導体膜及び絶縁膜のうち少なくとも一つと同一膜を元に形成された部分を含む第1電子素子と、該第1電子素子に対して積層形成されており且つ前記蓄積容量を構成する導電膜及び絶縁膜のうち少なくとも一つと同一膜を元に形成された部分を含む第2電子素子とを含んでなり、前記配線及び前記トランジスタを介して前記画素電極を動作させるための周辺回路を備える。
【0010】
本発明の電気光学装置によれば、周辺領域に備えられた周辺回路による駆動制御下で、画素電極をこれに接続されたトランジスタによりスイッチング制御することにより、アクティブマトリクス駆動方式による駆動を行なえる。この際、蓄積容量により、画素電極における良好な電位保持特性が得られる。ここで特に、画像表示領域では、蓄積容量は、トランジスタに対して積層形成されており、周辺領域では、第2電子素子は、第1電子素子に対して積層形成されている。従って、立体的な配置により、画像表示領域では蓄積容量とトランジスタとを作り込むための面積が小さくて済むので、十分な蓄積容量を確保しつつ画素開口率を高めることができる。他方、周辺領域では、第1及び第2電子素子を作り込むための面積が少なくて済むので、限られた基板上領域に占める周辺領域を狭めることができると同時に、画素ピッチの微細化に対応させて周辺回路における電子素子の回路ピッチを微細化することも可能となる。しかも、第1電子素子は、画像表示領域におけるトランジスタを構成する半導体膜及び絶縁膜のうち少なくとも一つと同一膜を元に形成された部分を含み、第2電子素子は、画像表示領域における蓄積容量を構成する導電膜及び絶縁膜のうち少なくとも一つと同一膜を元に形成された部分を含むので、全体として必要となる半導体膜数、絶縁膜数及び導電膜数を抑えることができる。そして、画像表示領域と周辺領域とで、トランジスタと第1電子素子とを少なくとも部分的に同時形成すること及び蓄積容量と第2電子素子とを少なくとも部分的に同時形成することも可能となる。これらにより、基板上における積層構造及び製造プロセスの単純化を図れる。
【0011】
以上の結果、本発明の電気光学装置によれば、画素開口率を高めつつ装置構成や製造プロセスの単純化を図ることができ、高品位の画像表示が可能となる。
【0012】
尚、本発明におけるトランジスタは、ガラス基板、シリコン基板上に形成した薄膜トランジスタでもよい。ガラス基板の場合には、基板を透明にできるので、透過型又は反射型の電気光学装置を構築できる。他方、シリコン基板の場合には、基板が不透明であるので、反射型の電気光学装置となる。
【0013】
或いは、本発明におけるトランジスタは、半導体基板上に作り込んでもよい。即ち、単結晶シリコン基板或いはN型又はP型の単結晶シリコン基板にP層又はN層の島や埋め込み層を設けることにより、該単結晶シリコン基板の表面付近にトランジスタを作り込んでもよい。この場合には、基板は不透明であり、反射型の電気光学装置を構築できる。
【0014】
更に、本発明におけるトランジスタは、所謂SOI(Silicon On Insulator)技術やSOS(Silicon On Sapphire)技術等を用いて、基板上に作ってもよい。より具体的には、サファイア基板等の絶縁性基板上にシリコン単結晶膜を成長させることにより、或いはサファイア基板等の絶縁性基板上に単結晶シリコン基板を貼り合わせアニール処理を行なった後に分離して単結晶シリコン膜を絶縁性基板上に残すことにより、当該単結晶シリコン膜からトランジスタを構築してもよい。
【0015】
更にまた、本発明におけるトランジスタは、シリコン基板に酸素イオン注入や熱処理を行ってシリコン基板上に酸化膜を介して単結晶シリコンを形成する、所謂Silicon Implanted Oxide基板上に形成してもよい。
【0016】
本発明の電気光学装置の一態様では、前記配線は、相交差する走査線及びデータ線を含み、前記周辺回路は、前記走査線を駆動する走査線駆動回路及び前記データ線を駆動するデータ線駆動回路を含む。
【0017】
この態様によれば、周辺領域に備えられた走査線駆動回路及びデータ線駆動回路により走査線及びデータ線を夫々駆動しつつ、アクティブマトリクス駆動方式による駆動を行なえる。ここで、走査線駆動回路やデータ線駆動回路を構成する、例えばシフトレジスタ、DAC(Digital to Analog Convertor)、レベルシフタ、インバータ等の第1及び第2電子素子は、立体的に配置されているので、特に画素ピッチの微細化に対応させて第1及び第2電子素子の回路ピッチを微細化することも可能となる。
【0018】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記配線は、相交差する走査線及びデータ線を含み、前記周辺回路は、画像信号線上の画像信号をサンプリングして前記データ線に供給するサンプリング回路を含む。
【0019】
この態様によれば、周辺領域に備えられたサンプリング回路により画像信号をサンプリングしつつ、アクティブマトリクス駆動方式による駆動を行なえる。ここで、サンプリング回路を構成する、例えばTFT等の第1及び第2電子素子は、立体的に配置されているので、特に画素ピッチの微細化に対応させてサンプリング回路の回路ピッチを微細化することも可能となる。
【0020】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1電子素子及び前記第2電子素子の少なくとも一方は、トランジスタからなる。
【0021】
この態様によれば、トランジスタからなる第1電子素子や第2電子素子は、画像表示領域におけるトランジスタや蓄積容量と同一又は類似の積層構造を有するので、基板上の積層構造及び製造プロセスの単純化を図れる。
【0022】
尚、第1電子素子及び第2電子素子の少なくとも一方を構成するトランジスタは、画素部におけるトランジスタの場合と同様に、ポリシリコン型の薄膜トランジスタでもよいし、SOI型の薄膜トランジスタでもよいし、シリコン基板上の薄膜トランジスタからなってもよい。更に、トップゲート型でもよいし、ボトムゲート型でもよく、nチャネル形でもよいし、pチャネル形でもよい。特に、下側に位置するトランジスタの場合には、シリコン基板上に作りこんだトランジスタでもよい。
【0023】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1電子素子及び前記第2電子素子は、CMOS型のトランジスタとして構成される。
【0024】
この態様によれば、CMOS型のトランジスタとして構成される第1電子素子及び第2電子素子によって、小さい面積で周辺回路を構成でき、また、周辺回路におけるリーク電流の削減や消費電流の削減を図ることができる。
【0025】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1電子素子及び前記第2電子素子の少なくとも一方は、容量からなる。
【0026】
この態様によれば、容量からなる第1電子素子や第2電子素子は、画像表示領域におけるトランジスタや蓄積容量と同一又は類似の積層構造を有するので、基板上の積層構造及び製造プロセスの単純化を図れる。また、スイッチドキャパシタ型のDAC等、高密度の集積、大きな面積を要する場合に有利である。
【0027】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1電子素子及び前記第2電子素子の少なくとも一方は、抵抗からなる。
【0028】
この態様によれば、抵抗からなる第1電子素子や第2電子素子は、画像表示領域におけるトランジスタや蓄積容量の一部と同一層を元に形成されるので、基板上の積層構造及び製造プロセスの単純化を図れる。例えば、半導体層又は導体層の配線抵抗を使用する。特に、真性ポリシリコン成膜後、イオン注入で抵抗値を制御すると、所望の抵抗値を持つ抵抗を構築できる。このような抵抗は、例えば一般に大きな面積が必要とされる抵抗分割型のDACを作りこむ際に、立体構造により当該面積の増加を抑える観点から大変有利である。
【0029】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1電子素子と前記第2電子素子とは、高融点金属のプラグを介して相互に電気的に接続される。
【0030】
この態様によれば、第1電子素子と第2電子素子とは、高融点金属のプラグを介して相互に電気的に接続されるので、相互に積層形成されたこれら電子素子が高信頼性で電気的に接続された構成が周辺回路内に得られる。
【0031】
或いは本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1電子素子と前記第2電子素子とは、前記第1電子素子及び前記第2電子素子のうち上側に積層された方の更に上側に積層された他の導電膜を介して、相互に電気的に接続される。
【0032】
この態様によれば、第1電子素子と第2電子素子とは、これらの上側に積層された他の導電膜を介して相互に電気的に接続されるので、相互に積層形成されたこれら電子素子が高信頼性で且つ比較的簡単に電気的に接続された構成が周辺回路内に得られる。
【0033】
この態様では、前記他の導電膜と前記第1電子素子及び前記第2電子素子のうち下側に位置する方とは、中継層を介して相互に電気的に接続されてもよい。
【0034】
このように構成すれば、下側に位置する電子素子と、上側に積層された他の導電膜との層間距離が長くても、例えば長く且つ大径の一つのコンタクトホールによって両者間を接続する技術的な困難性や不利益を回避しつつ、中継層を介して比較的短く且つ小径の二つのコンタクトホールによって両者間を接続可能となる。
【0035】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1電子素子及び前記第2電子素子に対して、更に1つ以上の電子素子が積層形成されている。
【0036】
この態様によれば、相互に積層形成された第1電子素子及び第2電子素子に対して、更に1つ以上の電子素子が積層形成されているので、3つの電子素子が立体的に配置された構造が得られる。このため、基板上において電子素子が占める面積を低減しつつ多くの電子素子を用いて、より複雑或いは大規模の周辺回路を作り込める。
【0037】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1電子素子及び前記第2電子素子間の積層位置に、固定電位に落とされた導電膜が更に積層されている。
【0038】
この態様によれば、相互に積層形成された第1電子素子及び第2電子素子間には、固定電位に落とされた導電膜が介在しており、電磁シールドとして機能する。このため、両者間で一方の電位変動が他方の電位に悪影響を及ぼすことを効果的に防止できる。尚、このような固定電位に落とされる導電膜を、周辺回路や画像表示領域における固定電位配線等として他の用途に利用することも可能である。
【0039】
この態様では、前記固定電位に落とされた導電膜は、内蔵遮光膜としても機能するように構成してもよい。
【0040】
このように構成すれば、導電膜を電磁シールド或いは固定電位配線としてのみならず、内蔵遮光膜としても機能させるので、内蔵遮光膜を必要とするような積層構造を採用する場合に、全体として積層構造及び製造プロセスの単純化を図ることができる。例えば、TFTのチャネル領域に入射して光電効果により当該TFTのトランジスタ特性を変化させてしまうような光を遮光する目的で、このような内蔵遮光膜が作り込まれる。
【0041】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記画像表示領域において、前記蓄積容量に代えて又は加えて、前記トランジスタに積層形成された他のトランジスタを更に備える。
【0042】
この態様によれば、画像表示領域には、画素スイッチング用のトランジスタに対して、他のトランジスタが積層形成されるので、各画素において立体的に配置された二つのトランジスタや蓄積容量により、画素開口率を低下させることなく、各画素における高機能化を図ることが可能となる。
【0043】
この態様では、前記画像表示領域において、前記トランジスタ及び前記他のトランジスタは、CMOS型のトランジスタとして構成されてもよい。
【0044】
このように構成すれば、CMOS型のトランジスタによって、各画素におけるリーク電流の削減や消費電流の削減を図ることができる。
【0045】
本発明の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を製造する電気光学装置の製造方法であって、前記画像表示領域において前記トランジスタを形成する工程と並行して前記周辺領域において前記第1電子素子を形成する工程を行ない、前記画像表示領域において前記蓄積容量を形成する工程と並行して前記周辺領域において前記第2電子素子を形成する工程を行なう。
【0046】
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、画像表示領域と周辺領域とで、トランジスタと第1電子素子とを少なくとも部分的に同時形成し、蓄積容量と第2電子素子とを少なくとも部分的に同時形成するので、製造プロセスの単純化を図れる。
【0047】
本発明の電気光学装置の製造方法の一態様では、前記同一膜はポリシリコン膜からなり、前記画像表示領域及び前記周辺領域のいずれか一方にマスクしつつ前記ポリシリコン膜に対して不純物注入することにより、マスクした方の領域における前記ポリシリコン膜を半導体膜として維持しつつマスクしない方の領域における前記ポリシリコン膜を導電膜とする工程を含む。
【0048】
この態様によれば、マスクの有無により同一ポリシリコン膜に対して選択的に不純物注入することにより、画像表示領域及び周辺領域の一方では、このポリシリコン膜を半導体膜として利用し、他方では、導電膜として利用できる。即ち、同一膜を元にして、最終的には電気的性質の異なる膜として利用するので、全体として基板上における積層構造中の層数を減らすことができ、積層構造の複雑化を避ける観点から大変有利である。尚、このような不純物注入は、イオンインプラ、イオンドープ等の公知技術を用いて行われる。
【0049】
本発明の電気光学装置の製造方法の一態様では、前記画像表示領域及び前記周辺領域で、前記同一膜を元に構成するトランジスタの極性を統一する。
【0050】
この態様によれば、画像表示領域及び周辺領域で、同一膜を元にして同一極性のトランジスタを製造するので、比較的容易に同一工程により両領域に、Pチャネル型又はNチャネル型のトランジスタを作り込める。
【0051】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)のうちいずれか一つからなるライトバルブと、該ライトバルブに投射光を照射する光源と、前記ライトバルブから出射される投射光を投射する光学系とを備える。
【0052】
本発明の電子機器によれば、光源から投射光がライトバルブに照射され、ライトバルブから出射される投射光は、光学系により、スクリーン等に投射される。この際、当該ライトバルブは、上述した本発明の電気光学装置からなるので、最終的には明るく高品位の画像を表示可能となる。
【0053】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態は、本発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。
【0055】
(電気光学装置の全体構成)
先ず、本発明の実施形態における電気光学装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここでは、電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
【0056】
図1は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であり、図2は、図1のH−H’断面図である。
【0057】
図1及び図2において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。シール材52は、両基板を貼り合わせるために、例えば熱硬化樹脂、熱及び光硬化樹脂、光硬化樹脂、紫外線硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、加熱、加熱及び光照射、光照射、紫外線照射等により硬化させられたものである。
【0058】
このようなシール材52中には、両基板間の間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が混合されている。即ち、本実施形態の電気光学装置は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。但し、当該電気光学装置が液晶ディスプレイや液晶テレビのように大型で等倍表示を行う液晶装置であれば、このようなギャップ材は、液晶層50中に含まれてもよい。
【0059】
対向基板20の4隅には、上下導通材106が設けられており、TFTアレイ基板10に設けられた上下導通端子と対向基板20に設けられた対向電極21との間で電気的な導通をとる。
【0060】
図1及び図2において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aを規定する遮光性の額縁53が対向基板20側に設けられている。額縁53はTFTアレイ基板10側に設けても良いことは言うまでもない。画像表示領域の周辺に広がる周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側部分には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。
【0061】
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、最上層部分に配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
【0062】
本実施形態では、額縁53下にあるTFTアレイ基板10上の領域に、サンプリング回路118が設けられている。サンプリング回路118は、画像信号線上の画像信号をデータ線駆動回路101から供給されるサンプリング回路駆動信号に応じてサンプリングしてデータ線に供給するように構成されている。
【0063】
(電気光学装置の回路構成及び動作)
次に以上の如く構成された電気光学装置における回路構成及び動作について図3を参照して説明する。図3は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路と周辺回路とを示すブロック図である。
【0064】
図3において、本実施形態における電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素には夫々、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。
【0065】
画像表示領域10a外である周辺領域には、データ線6aの一端(図3中で下端)が、サンプリング回路118の例えばTFTからなる各スイッチング素子のドレインに接続されている。他方、画像信号線115は、引き出し配線116を介してサンプリング回路118のTFTのソースに接続されている。データ線駆動回路101に接続されたサンプリング回路駆動信号線114は、サンプリング回路118のTFTのゲートに接続されている。そして、画像信号線115上の画像信号S1、S2、…、Snは、データ線駆動回路101からサンプリング回路駆動信号線114を介してサンプリング回路駆動信号が供給されるのに応じて、サンプリング回路118によりサンプリングされて各データ線6aに供給されるように構成されている。
【0066】
このようにデータ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。
【0067】
また、画素スイッチング用のTFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、走査線駆動回路104により、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板に形成された対向電極21との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電位レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。蓄積容量70は、後述する画素スイッチング用のTFT30の高濃度ドレイン領域1eと定電位の容量線300の間に誘電体膜である絶縁膜301を介して形成される。
【0068】
尚、TFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104、サンプリング回路118等に加えて、複数のデータ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【0069】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態における電気光学装置の画素部及び周辺回路部における構成について、図4から図6を参照して説明する。図4は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図であり、図5は、図4のA−A’断面図である。また、図6は、走査線駆動回路、データ線駆動回路、サンプリング回路等の周辺回路を構成するCMOS型TFTの断面図である。尚、図5及び図6においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0070】
図4において、電気光学装置のTFTアレイ基板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9a(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けられており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3aが設けられている。
【0071】
また、半導体層1aのうち図中右下がりの斜線領域で示したチャネル領域1a’に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電極として機能する。このように、走査線3aとデータ線6aとの交差する個所には夫々、チャネル領域1a’に走査線3aがゲート電極として対向配置された画素スイッチング用TFT30が設けられている。
【0072】
本実施形態では、容量線300が、図中太線で示したように走査線3aの形成領域に重ねて形成されている。より具体的には容量線300は、走査線3aに沿って延びる本線部と、図4中、データ線6aと交差する各個所からデータ線6aに沿って上方に夫々突出した突出部と、コンタクトホール84に対応する個所が僅かに括れた括れ部とを備えている。容量線300は、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Pb(鉛)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリサイド、これらを積層したもの等からなる。
【0073】
図4及び図5に示すように、データ線6aは、中継層303を中継することにより、コンタクトホール81及び高融点金属等でプラグされたコンタクトホール82を介して例えばポリシリコン膜からなる半導体層1aのうち高濃度ソース領域1dに電気的に接続されている。他方、画素電極9aは、中継層303と同一膜からなる容量電極302を中継層として利用して中継することにより、高融点金属等でプラグされたコンタクトホール83及びコンタクトホール84を介して半導体層1aのうち高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続されている。
【0074】
半導体層1aは、例えば、TFTアレイ基板10としてのガラス基板やシリコン基板上に形成されたポリシリコン膜或いはアモルファスシリコン膜からなってもよい。TFTアレイ基板10としてサファイア基板等の絶縁性基板上に成長させたシリコン単結晶膜からなってもよい。或いは、TFTアレイ基板10としてサファイア基板等の絶縁性基板上に単結晶シリコン基板を貼り合わせアニール処理を行なった後に分離することにより、絶縁性基板上に残した単結晶シリコン膜からなってもよい。
【0075】
このように容量電極302を中継層として用いることにより、画素電極9aとTFT30を構成する半導体層1aとの間の層間距離が例えば1000nm程度に長くても、両者間を一つのコンタクトホールで接続する技術的困難性を回避しつつ比較的小径の二つの直列なコンタクトホール83及び84で両者間を良好に接続でき、画素開口率を高めること可能となる。特にこのような中継層を用いれば、コンタクトホール開孔時におけるエッチングの突き抜け防止にも役立つ。同様に、中継層303を用いることにより、データ線6aとTFT30を構成する半導体層1aとの間の層間距離が長くても、両者間を一つのコンタクトホールで接続する技術的困難性を回避しつつ比較的小径の二つの直列なコンタクトホール81及び82で両者間を良好に接続できる。このような容量電極302及び中継層303は、導電性のポリシリコン膜から構成する。容量電極302及び中継層303の膜厚は、例えば50〜500nm程度とされる。
【0076】
図4及び図5に示すように、容量電極302と容量線300とが誘電体膜301を介して対向配置されることにより、平面的に見て走査線3aに重なる領域及びデータ線6aに重なる領域に、蓄積容量70(図3参照)の一例たる蓄積容量70-1が構築されている。
【0077】
即ち、容量線300は、走査線3aを覆うように延びると共に、データ線6aの領域下で、容量電極302を覆うように突き出す突出部を有し櫛歯状に形成している。容量電極302は、走査線3aとデータ線6aの交差部から、一方がデータ線6aの領域下にある容量線300の突出部に沿って延び、他方が走査線3aの領域上にある容量線300に沿って隣接するデータ線6a近傍まで延びるL字状の島状容量電極を形成している。そして、誘電体膜301を介して容量線300にL字状の容量電極302が重なる領域で蓄積容量70-1が形成される。
【0078】
蓄積容量70-1の一方の容量電極である容量電極302は、コンタクトホール84で画素電極9aと接続されており且つコンタクトホール83で高濃度ドレイン領域1eと接続されており、画素電極電位とされる。
【0079】
蓄積容量70-1の他方の容量電極を含む容量線300は、画素電極9aが配置された画像表示領域からその周囲に延設され、定電位源と電気的に接続されて、固定電位とされる。定電位源としては、TFT30を駆動するための走査信号を走査線3aに供給するための走査線駆動回路や画像信号をデータ線6aに供給するサンプリング回路を制御するデータ線駆動回路に供給される正電源や負電源の定電位源でも良いし、対向基板に供給される定電位でも構わない。
【0080】
蓄積容量70-1の誘電体膜301は、例えば膜厚5〜200nm程度の比較的薄いHTO膜(高温酸化膜)、LTO膜(低温酸化膜)等の酸化シリコン膜、あるいは窒化シリコン膜等から構成される。誘電体膜301は、容量電極302の表面を酸化することによって得た熱酸化膜でもよい。蓄積容量70-1を増大させる観点からは、膜厚の信頼性が十分に得られる限りにおいて、誘電体膜301は薄い程良い。
【0081】
図5に示すように、電気光学装置は、透明なTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなる。TFTアレイ基板10には、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電極9aは例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性膜からなる。また配向膜16は例えば、ポリイミド膜などの有機膜からなる。
【0082】
他方、対向基板20には、その全面に渡って対向電極21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21は例えば、ITO膜などの透明導電性膜からなる。また配向膜22は、ポリイミド膜などの有機膜からなる。
【0083】
TFTアレイ基板10には、各画素電極9aに隣接する位置に、各画素電極9aをスイッチング制御する画素スイッチング用TFT30が設けられている。
【0084】
対向基板20には、更に図5に示すように、第2遮光膜23を設けるようにしてもよい。このような構成を採ることで、対向基板20側から入射光が画素スイッチング用TFT30の半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに侵入するのを抑制できる。更に、第2遮光膜23は、入射光が照射される面を高反射な膜で形成することにより、電気光学装置の温度上昇を防ぐ働きをする。
【0085】
尚、本実施形態では、Al膜等からなる遮光性のデータ線6aで、各画素の遮光領域のうちデータ線6aに沿った部分を遮光してもよいし、容量線300を遮光性の膜で形成することにより、コンタクトホール81,82の形成領域を除いたデータ線6a下方において遮光することができる。
【0086】
このように構成され、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間には、シール材により囲まれた空間に電気光学物質の一例である液晶が封入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向状態をとる。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなる。
【0087】
更に、画素スイッチング用TFT30の下には、下地絶縁膜12が設けられている。下地絶縁膜12は、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。なお、TFTアレイ基板10がシリコン基板であって、かつ半導体層1aがSOIの場合、下地絶縁膜12は埋め込み酸化膜となる。
【0088】
図5において、画素スイッチング用TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えている。高濃度ドレイン領域1eには、複数の画素電極9aのうちの対応する一つが、コンタクトホール83及び84を介して容量電極302により中継接続されている。また、走査線3aの上には、高濃度ソース領域1dと中継層303とを通じるコンタクトホール82及び高濃度ドレイン領域1eと容量電極302とを通じるコンタクトホール83が各々形成された第1層間絶縁膜311が形成されている。
【0089】
容量線300上には、中継層303とデータ線6aとを通じるコンタクトホール81及び容量電極302と画素電極9aとを通じるコンタクトホール84が各々形成された第2層間絶縁膜312が形成されている。
【0090】
第2層間絶縁膜312上には、データ線6aが形成されており、これらの上には更に、容量電極302へのコンタクトホール84が形成された第3層間絶縁膜7が形成されている。前述の画素電極9aは、このように構成された第3層間絶縁膜7の上面に設けられている。
【0091】
次に、図6に示すように、周辺回路部におけるCMOS型TFTは、LDD構造を夫々有するTFT131とTFT141とが積層形成されて構成されている。このようなTFT131やTFT141は、走査線駆動回路、データ線駆動回路、サンプリング回路等の周辺回路における、例えばシフトレジスタ、DAC、インバータ、レベルシフタ等の一部を構成するものである。
【0092】
より具体的には、TFT131は、画素部における半導体層1aと同一膜からなる半導体層132と、画素部における絶縁膜2と同一膜からなるゲート絶縁膜133と、画素部における走査線3aと同一膜からなると共に例えば入力配線に接続されたゲート電極134とから構成されている。
【0093】
他方、TFT141は、画素部における容量電極302と同一膜を元にしてなる半導体層142と、画素部における絶縁膜301と同一膜からなるゲート絶縁膜143と、画素部における容量線300と同一膜からなると共に例えば入力配線に接続されたゲート電極144とから構成されている。
【0094】
そして、TFT141は、半導体層142から延設されると共に例えば出力配線である配線147に接続されており、TFT131は、第1層間絶縁膜311に開孔され金属プラグされたコンタクトホール135を介して同じく配線147に接続されている。
【0095】
TFT141は、第2層間絶縁膜312に開孔されたコンタクトホール145を介して、画素部におけるデータ線6aと同一膜からなると共に例えば高電位配線である配線146に接続されている。TFT131は、第1層間絶縁膜311に開孔され金属プラグされたコンタクトホール136及び第2層間絶縁膜312に開孔されたコンタクトホール137を介して、画素部におけるデータ線6aと同一膜からなると共に例えば低電位配線である配線138に接続されている。
【0096】
このように第1実施形態では、周辺回路を構成する第1電子素子の一例たるTFT131が、画素部におけるTFT30と同一膜を元に構成されており、周辺回路を構成する第2電子素子の一例たるTFT141が、画素部における蓄積容量70−1と同一膜を元に構成されている。従って、装置全体として必要となる半導体層数、絶縁膜数及び導電層数を抑えることができる。しかも、画像表示領域と周辺領域とで、TFTや蓄積容量を同時形成できるので、基板上における積層構造及び製造プロセスの単純化を図れる。
【0097】
加えて、画素部では、TFT30と蓄積容量70−1とは積層形成されているので、立体的な配置により、これらの電子素子を作り込むための面積が小さくて済むので、十分な蓄積容量を確保しつつ画素開口率を高めることができる。他方、周辺領域では、TFT131とTFT141とは、積層形成されているので、これらの電子素子を作り込むための面積が少なくて済むので、限られた基板上領域に占める周辺領域を狭めることができる。そして、画素ピッチの微細化に対応させて周辺回路における電子素子の回路ピッチを微細化できる。
【0098】
尚、第1電子素子及び第2電子素子の少なくとも一方を構成する薄膜トランジスタは、ポリシリコン型の薄膜トランジスタでもよいし、SOI型の薄膜トランジスタでもよいし、シリコン基板上の薄膜トランジスタからなってもよい。更に、トップゲート型でもよいし、ボトムゲート型でもよく、nチャネル型でもよいし、pチャネル型でもよい。
【0099】
更に、周辺回路を構成するTFT131及びTFT141の一方又は両方に代えて、少なくとも部分的に画素部におけるTFT30及び蓄積容量70−1と同一膜を元に、容量、薄膜ダイオード、抵抗等の他の電子素子を形成することも可能である。
【0100】
尚、本実施形態では、省略しているが、TFT30をTFTアレイ基板10側(図5中、下側)から覆う部分を含む下層遮光膜を走査線3aに沿ってストライプ状に或いは走査線3a及びデータ線6aに沿ってマトリクス状に形成してもよい。このような下層遮光膜は、TFTアレイ基板の裏面や投射光学系からの戻り光を遮光し、この光に基づく光励起によりTFT30のオフ時のリーク電流が原因でTFT30の特性が変化するのを有効に防止する。このような下層遮光層は、例えば、Ti、Cr、W、Ta、Mo、Pb等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等やポリシリコン膜からなる。特に、複板式のカラー表示用のプロジェクタ等で複数の電気光学装置をプリズム等を介して組み合わせて一つの光学系を構成する場合には、他の電気光学装置からプリズム等を突き抜けて来る投射光部分からなる戻り光は強力であるので、このようにTFT30の下側に下層遮光膜を設けることは大変有効である。このような下層遮光膜についても、容量線300と同様に、画像表示領域からその周囲に延設して定電位源に接続するとよい。更に、このような下層遮光膜を周辺回路部におけるTFT131の下側に形成してもよい。
【0101】
以上説明した実施形態では、多数の導電層を積層することにより、データ線6aや走査線3aに沿った領域に段差が生じるが、TFTアレイ基板10、下地絶縁膜12、第1層間絶縁膜311、第2層間絶縁膜312に溝を掘って、データ線6a等の配線やTFT30等を埋め込むことにより平坦化処理を行ってもよいし、第3層間絶縁膜7や第2層間絶縁膜312の上面の段差をCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理等で研磨することにより、或いは有機SOGを用いて平らに形成することにより、当該平坦化処理を行ってもよい。
【0102】
更に以上説明した実施形態では、画素スイッチング用TFT30は、好ましくは図5に示したようにLDD構造を持つが、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物の打ち込みを行わないオフセット構造を持ってよいし、走査線3aの一部からなるゲート電極をマスクとして高濃度で不純物を打ち込み、自己整合的に高濃度ソース及びドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTであってもよい。また本実施形態では、画素スイッチング用TFT30のゲート電極を高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1e間に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、これらの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。このようにデュアルゲート或いはトリプルゲート以上でTFTを構成すれば、チャネルとソース及びドレイン領域との接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減することができる。そして、このようなTFT30と同一膜を元に形成され周辺回路を構成するTFT131についても同様に各種のTFTとして構築可能であり、更にTFT141についても各種のTFTとして構築可能である。
【0103】
(第1実施形態の製造方法)
次に、上述の如き構成を有する第1実施形態の電気光学装置における特にTFTアレイ基板10側の製造方法について、画素部におけるTFT30及び蓄積容量70−1並びに周辺回路部におけるTFT131及びTFT141を並行して形成する工程を中心に、図7を参照して説明する。ここに図7は、第1実施形態の製造プロセスのうち、これらの電子素子を形成する工程におけるTFTアレイ基板10側の各層を、画素部に係る図5及び周辺回路部に係る図6に対応する断面にて示す工程図である。
【0104】
先ず図7の工程(1)において、画素部では、石英基板、ハードガラス、シリコン基板等のTFTアレイ基板10を用意し、この上にスパッタリング、蒸着、フォトリソグラフィ、エッチング等により、所定パターンを夫々有する半導体層1a、走査線3a、容量電極302及び中継層303を順次形成すると共に、これらの間に下地絶縁膜12、絶縁膜2、第1層間絶縁膜311及び絶縁膜301を順次形成する。これらと同時に、周辺回路部では、半導体層1aと同一膜から半導体層132を形成し、走査線3aと同一膜からゲート電極134を形成し、容量電極302と同一膜を元に半導体層142を形成すると共に、これらの間に下地絶縁膜12、絶縁膜133、第1層間絶縁膜311及び絶縁膜143を順次形成する。
【0105】
より具体的には、半導体層1a及び半導体層132については例えば、約450〜550℃、好ましくは約500℃の比較的低温環境中で、流量約400〜600cc/minのモノシランガス、ジシランガス等を用いた減圧CVD(例えば、圧力約20〜40PaのCVD)により、アモルファスシリコン膜を形成し、窒素雰囲気中で、約600〜700℃にて約1〜10時間、好ましくは、4〜6時間の熱処理を施すことにより、ポリシリコン膜を約50〜200nmの粒径、好ましくは約100nmの粒径となるまで固相成長させた後、パターニングする。
【0106】
TFT30の絶縁膜2及びTFT131の絶縁膜133については例えば、半導体層を約700〜1300℃の温度、好ましくは約1000℃の温度により熱酸化して下層ゲート絶縁膜を形成し、続けて減圧CVD法等により、HTO膜や酸化シリコン膜を形成する。これにより、多層の高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜からなる絶縁膜2、絶縁膜133を形成する。この結果、半導体層1aの厚さは、約30〜150nmの厚さ、好ましくは約35〜50nmの厚さとなり、絶縁膜2の厚さは、約20〜150nmの厚さ、好ましくは約30〜100nmの厚さとなる。
【0107】
走査線3a及びゲート電極134については例えば、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を堆積し、更にリン(P)を熱拡散すること等により、このポリシリコン膜を導電化した後、パターニングする。その膜厚は、約100〜500nmの厚さ、好ましくは約350nm程度である。
【0108】
半導体層1aに対しては、LDD構造を構築すべく走査線3a及びゲート電極134を形成後に、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、並びに高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eに対し選択的に、TFT30の仕様に応じて所定量だけPイオン等をドープする。また、半導体層132についても同様にドープを行なってLDD構造を構築する。
【0109】
この際特に、半導体層1aと半導体層131とを同一極性の薄膜トランジスタ、即ち両方ともpチャネル型又はnチャネル型の薄膜トランジスタとして製造するのが製造プロセスを単純化する上で好ましい。
【0110】
また下地絶縁膜12及び第1層間絶縁膜311については、例えば、常圧、減圧CVD法、プラズマCVD法等によりTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガス、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、TMOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレート)ガス等を用いて、NSG(ノンドープト・シリケート・ガラス)、PSG(リン・シリケート・ガラス)、BSG(ボロン・シリケート・ガラス)、BPSG(ボロン・リン・シリケート・ガラス)などを積層した或いは単層のシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等から形成する。それらの膜厚は夫々、例えば約500〜2000nm程度とする。
【0111】
尚、第1層間絶縁膜311を形成後、これに対する反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより、コンタクトホール82及び83並びにコンタクトホール135及び136を開孔し、高融点金属のプラグを形成する。
【0112】
容量電極302及び中継層303並びに半導体層142については、例えば、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を堆積した後、パターニングして形成する。これらの膜厚は、約50〜500nmの厚さ、好ましくは約150nm程度である。
【0113】
絶縁膜301、絶縁膜143については例えば、減圧CVD法、プラズマCVD法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜を膜厚50nm程度の比較的薄い厚さに堆積する。或いは、上述の絶縁膜2と同様に形成してもよい。
【0114】
次に、図7の工程(2)では、周辺回路部における半導体層142をマスク900によりマスクしつつ、画素部における容量電極302及び中継層303を矢印で示した方向のイオンインプラ或いはイオンドープにより導電化する。
【0115】
次に、図7の工程(3)では、画素部における容量線300と周辺回路部におけるゲート電極144とを同時に形成する。これらは、例えば、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPb等をスパッタリングして100〜500nm程度の膜厚の金属膜を形成した後、或いは、CVD、イオンドープ等により導電性のポリシリコン膜を形成した後、或いは、これらポリシリコン膜と金属膜の積層した膜を形成した後、パターニングして形成する。
【0116】
次に、図7の工程(4)では、周辺回路部における半導体層142に対し、先ずゲート電極144をマスクとして自己整合的に低濃度のイオンインプラ或いはイオンドープを行なって、半導体層142に低濃度ソース領域及び低濃度ドレイン領域を形成する。その後、マスク901でこれらの低濃度領域及びゲート電極144をマスクしつつ、矢印で示した方向のイオンインプラ或いはイオンドープにより、半導体層142に高濃度ソース領域及び高濃度ドレイン領域を形成する。これらにより、周辺回路部にLDD構造のTFT141を構築する。係るTFT141の製造工程と並行して、画素部では、マスク901で蓄積容量70−1等をマスクして、矢印で示した方向のイオンインプラ或いはイオンドープによって蓄積容量70−1を構成する各膜における抵抗値が変化しないようにする。但し、画素部においては、マスク901でマスクすることなく、矢印で示した方向のイオンインプラ或いはイオンドープを行なうことによって、蓄積容量70−1を構成する各膜における所定の抵抗値を得るように製造することも可能である。
【0117】
その後、常圧又は減圧CVD法等により酸化シリコン膜等からなる第2層間絶縁膜312を形成し、スパッタリング、フォトリソグラフィ、エッチング等により、所定パターンのデータ線6aを形成し、更に常圧又は減圧CVD法等により酸化シリコン膜等からなる第3層間絶縁膜7を形成する(図5及び図6参照)。そして、第3層間絶縁膜7上に、スパッタリング、フォトリソグラフィ、エッチング等により、ITO膜等の透明導電性膜からなる画素電極9aを形成する。尚、当該液晶装置を反射型の液晶装置に用いる場合には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電極9aを形成してもよい。続いて、画素電極9a上にポリイミド系の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等により、配向膜16を形成する。
【0118】
以上の結果、第1実施形態の電気光学装置のTFTアレイ基板10側が製造される。
【0119】
本実施形態によれば特に、図7の工程(2)から工程(4)において、同一のポリシリコン膜に対して、選択的にイオンインプラ或いはイオンドープを行なうので、画素部では低抵抗の容量電極302を形成すると同時に周辺回路部では半導体層143を形成できる。
【0120】
以上のように本実施形態の製造方法は、製造プロセスの単純化を図る上で大変有利であり、同一膜を元にして、最終的には電気的性質の異なる膜として利用するので、全体として基板上における積層構造中の層数を減らすこともできる。
【0121】
(第2実施形態)
次に、図8から図10を参照して本発明の電気光学装置の第2実施形態について説明する。ここに、図8は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面図であり、図9は、図8における各層の接続関係及び積層状態を示す図式的な断面図である。図10は、周辺回路の一部を構成するCMOS型TFTにおける各層の接続関係及び積層状態を示す図式的な断面図である。尚、図9及び図10においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため並びにコンタクトホールによる接続関係及び積層状態を理解し易くするため、各層や各部材毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめてある。また、図9及び図10において、第1実施形態に係る図5及び図6と同様の構成要素には、同様の参照符号を付し、その説明は省略する。
【0122】
図8及び図9に示すように、第2実施形態では、第1実施形態と比べると、TFT30の上側に蓄積容量70−1が構築されるのに代えて、TFT30の下側に、容量電極502、誘電体膜として機能する絶縁膜501及び容量電極11aからなる蓄積容量70−2が構築されている点が概ね異なる。より詳細には、第2実施形態では、データ線6aは、層間絶縁膜511上に形成されており、これに開孔されたコンタクトホール551を介してTFT30の高濃度ソース領域1dに接続されている。蓄積容量70−2は、第1層間絶縁膜12に開孔されたコンタクトホール555を介して中継層510に接続されており、TFT30の高濃度ドレイン領域1eは、絶縁膜2に開孔されたコンタクトホール554を介して中継層510に接続されている。画素電極9aは、層間絶縁膜7及び層間絶縁膜511に開孔されたコンタクトホール553を介して中継層510に接続されている。
【0123】
そして、容量電極11aは、例えば画像表示領域外まで延設されて、周辺回路における定電位線等に接続されており、固定電位とされる。即ち容量電極11aは、蓄積容量70−2における固定電位側容量電極である。他方、容量電極502は、コンタクトホール555を介して画素電極9aと接続されており、画素電位とされる。即ち容量電極502は、蓄積容量70−2における画素電位側容量電極である。
【0124】
尚、容量電極11aは、遮光膜から構成してもよい。このようにすることで、TFTアレイ基板10側からの戻り光がTFT30のチャネル領域に入射するのを効果的に防止できる。
【0125】
他方、図10に示すように、周辺回路には、TFT151及びTFT161からなるCMOS型のTFTが構築されている。より具体的には、TFT151は、画素部における容量電極502と同一膜を元に形成された半導体層152と、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜501と、画素部における容量電極11aと同一膜からなるゲート電極154とから構成されている。TFT161は、画素部における半導体層1aと同一膜を元に形成された半導体層162と、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜2と、画素部における走査線3aと同一膜からなるゲート電極164とから構成されている。TFT161は、そのドレイン側で、コンタクトホール165を介して、画素部におけるデータ線6aと同一膜から形成された、例えば出力配線である配線167に接続されている。TFT151は、そのドレイン側で、金属等でプラグされたコンタクトホール155及びコンタクトホール166を介して配線167に接続されている。TFT161は、そのソース側で、コンタクトホール168を介して、画素部におけるデータ線6aと同一膜から形成された、例えば高電位配線である配線169に接続されている。TFT151は、そのソース側で、金属等でプラグされたコンタクトホール156及びコンタクトホール157を介して、画素部におけるデータ線6aと同一膜から形成された、例えば低電位配線である配線158に接続されている。
【0126】
従って、第2実施形態によれば、周辺回路を構成する第1電子素子の一例たるTFT161が、画素部におけるTFT30と同一膜を元に構成されており、周辺回路を構成する第2電子素子の一例たるTFT151が、画素部における蓄積容量70−2と同一膜を元に構成されている。従って、装置全体として必要となる半導体層数、絶縁膜数及び導電層数を抑えることができる。しかも、画像表示領域と周辺領域とで、TFTや蓄積容量を同時形成できるので、基板上における積層構造及び製造プロセスの単純化を図れる。
【0127】
加えて、画素部では、TFT30と蓄積容量70−2とは積層形成されているため、立体的な配置により、これらの電子素子を作り込むための面積が小さくて済み、十分な蓄積容量を確保しつつ画素開口率を高めることができる。他方、周辺領域では、TFT151とTFT161とは、積層形成されているため、これらの電子素子を作り込むための面積が少なくて済み、限られた基板上領域に占める周辺領域を狭めることができる。そして、画素ピッチの微細化に対応させて周辺回路における電子素子の回路ピッチを微細化できる。
【0128】
更に本実施形態では特に、TFT151とTFT161とは、上側のTFT161の更に上側に積層された配線167を中継して相接続されているので、その製造プロセスにおいて、第1実施形態の場合と比べて上側のTFTの半導体層の下側にコンタクトホールを開孔し且つプラグする工程が省ける。従って、両TFTが高信頼性で且つ比較的簡単に電気的に接続された構成が周辺回路内に得られる。
【0129】
(第3実施形態)
次に、図11及び図12を参照して本発明の電気光学装置の第3実施形態について説明する。ここに、図11は、各層の接続関係及び積層状態を示す図式的な断面図である。図12は、周辺回路の一部を構成するCMOS型TFTにおける各層の接続関係及び積層状態を示す図式的な断面図である。尚、図11及び図12においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため並びにコンタクトホールによる接続関係及び積層状態を理解し易くするため、各層や各部材毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめてある。また、図11及び図12において、第1実施形態に係る図5及び図6と同様の構成要素には、同様の参照符号を付し、その説明は省略する。
【0130】
図11に示すように、第3実施形態では、第1実施形態と比べると、層間絶縁膜311が二つの層間絶縁膜311a及び311bに分断されており、画素部では、この間に定電位に落とされた導電膜650が配置されており、周辺回路部では、この間に定電位に落とされた導電膜660が配置されている点が異なる。
【0131】
従って、特に第3実施形態によれば、画素部においては容量電極302の電位変動がTFT30に悪影響を及ぼすことを導電膜650により電磁シールドすることにより効果的に防止できる。周辺回路部においてはTFT174とTFT184との電位変動が相互に悪影響を及ぼすことを導電膜660により電磁シールドすることにより効果的に防止できる。
【0132】
加えて、導電膜650及び660を、高融点金属等の導電性をもつ遮光膜から構成してもよい。これにより、電磁シールドと内蔵遮光膜としての両機能を有するように構成できる。
【0133】
上述した第1から第3実施形態では、画素部及び周辺回路部で夫々、二つの電子素子が積層されているが、画素部及び周辺回路部で、3つ以上の電子素子が積層されてもよい。更に、画素部にTFTと蓄積容量とが積層されている例を説明したが、画素部において、二つのTFTが積層されてもよく、例えば、CMOS型のTFTを各画素に設けてもよい。
【0134】
以上図1から図12を参照して説明した各実施形態では、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わりに、例えばTAB(Tape Automated bonding)基板上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例えば、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
【0135】
以上説明した各実施形態における電気光学装置は、プロジェクタに適用されるため、3枚の電気光学装置がRGB用のライトバルブとして各々用いられ、各ライトバルブには各々RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになる。従って、各実施形態では、対向基板20に、カラーフィルタは設けられていない。しかしながら、第2遮光膜23の形成されていない画素電極9aに対向する所定領域にRGBのカラーフィルタをその保護膜と共に、対向基板20上に形成してもよい。このようにすれば、プロジェクタ以外の直視型や反射型のカラー電気光学装置について、各実施形態における電気光学装置を適用できる。また、対向基板20上に1画素1個対応するようにマイクロレンズを形成してもよい。あるいは、TFTアレイ基板10上のRGBに対向する画素電極9a下にカラーレジスト等でカラーフィルタ層を形成することも可能である。このようにすれば、入射光の集光効率を向上することで、明るい電気光学装置が実現できる。更にまた、対向基板20上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積することで、光の干渉を利用して、RGB色を作り出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付き対向基板によれば、より明るいカラー電気光学装置が実現できる。
【0136】
(電子機器の実施形態)
次に、以上詳細に説明した液晶装置をライトバルブとして用いた電子機器の一例たる投射型カラー表示装置の実施形態について図13及び図14を参照して説明する。
【0137】
先ず、本実施形態の投射型カラー表示装置の回路構成について図13のブロック図を参照して説明する。尚、図13は、投射型カラー表示装置における3枚のライトバルブのうちの1枚に係る回路構成を示したものである。これら3枚のライトバルブは、基本的にどれも同じ構成を持つので、ここでは1枚の回路構成に係る部分について説明を加えるものである。但し厳密には、3枚のライトバルブでは、入力信号が夫々異なり(即ち、R用、G用、B用の信号で夫々駆動され)、更にG用のライトバルブに係る回路構成では、R用及びB用の場合と比べて、画像を反転して表示するように画像信号の順番を各フィールド又はフレーム内で逆転させるか又は水平或いは垂直走査方向を逆転させる点も異なる。
【0138】
図13において、投射型カラー表示装置は、表示情報出力源1000、表示情報処理回路1002、駆動回路1004、液晶装置100、クロック発生回路1008並びに電源回路1010を備えて構成されている。表示情報出力源1000は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、光ディスク装置などのメモリ、画像信号を同調して出力する同調回路等を含み、クロック発生回路1008からのクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号などの表示情報を表示情報処理回路1002に出力する。表示情報処理回路1002は、増幅・極性反転回路、相展開回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種処理回路を含んで構成されており、クロック信号に基づいて入力された表示情報からデジタル信号を順次生成し、クロック信号CLKと共に駆動回路1004に出力する。駆動回路1004は、液晶装置100を駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に所定電源を供給する。尚、液晶装置100を構成するTFTアレイ基板の上に、駆動回路1004を搭載してもよく、これに加えて表示情報処理回路1002を搭載してもよい。
【0139】
次に図14を参照して、本実施形態の投射型カラー表示装置の全体構成、特に光学的な構成について説明する。ここに図14は、投射型カラー表示装置の図式的断面図である。
【0140】
図14において、本実施形態における投射型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100は、上述した駆動回路1004がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装置100を含む液晶モジュールを3個用意し、夫々RGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によって、RGBの3原色に対応する光成分R、G、Bに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bに夫々導かれる。この際特にB光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bにより夫々変調された3原色に対応する光成分は、ダイクロイックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
【0141】
本発明は、上述した各実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう電気光学装置及びその製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の電気光学装置におけるTFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。
【図2】図1のH−H’断面図である。
【図3】本発明の実施形態の電気光学装置における画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路である。
【図4】第1実施形態の電気光学装置におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図5】図4のA−A’断面図である。
【図6】第1実施形態の周辺回路部におけるCMOS型TFTの図式的断面図である。
【図7】第1実施形態の製造プロセスを示す工程図である。
【図8】本発明の第2実施形態の電気光学装置におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面図である。
【図9】図8における各層の接続関係及び積層状態を示す図式的な断面図である。
【図10】第2実施形態の周辺回路部におけるCMOS型TFTの図式的断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態の電気光学装置における各層の接続関係及び積層状態を示す図式的な断面図である。
【図12】第3実施形態の周辺回路部におけるCMOS型TFTの図式的断面図である。
【図13】本発明の電子機器の実施形態である投射型カラー表示装置におけるライトバルブに係る回路構成を示したブロック図である。
【図14】本発明の電子機器の実施形態である投射型カラー表示装置の一例たるカラー液晶プロジェクタを示す図式的断面図である。
【符号の説明】
1a…半導体層
1a’…チャネル領域
1b…低濃度ソース領域
1c…低濃度ドレイン領域
1d…高濃度ソース領域
1e…高濃度ドレイン領域
2…絶縁薄膜
3a…走査線
6a…データ線
9a…画素電極
10…TFTアレイ基板
12…下地絶縁膜
16…配向膜
20…対向基板
21…対向電極
22…配向膜
23…第2遮光膜
30…TFT
50…液晶層
70…蓄積容量
70-1〜70-2…蓄積容量
81、82、83、84…コンタクトホール
300…容量線
301…絶縁膜
302…容量電極
131、141、151、161、171、181…TFT

Claims (5)

  1. 基板上の画像表示領域に、マトリクス状に配置された配線と、前記配線の交差部に対応して配置されるトランジスタ及び画素電極と、前記画素電極に対応して設けられると共に前記トランジスタに対して積層形成された蓄積容量とを備えており、
    前記基板上の周辺領域に、前記トランジスタを構成する半導体膜及び絶縁膜のうち少なくとも一つと同一膜を元に形成された部分を含む第1電子素子と、該第1電子素子に対して積層形成されており且つ前記蓄積容量を構成する導電膜及び絶縁膜のうち少なくとも一つと同一膜を元に形成された部分を含む第2電子素子とを含んでなり、前記配線及び前記トランジスタを介して前記画素電極を制御するための周辺回路を備え、
    前記第1電子素子及び前記第2電子素子間の積層位置に、固定電位にされた導電膜が更に積層されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記画像表示領域において、前記蓄積容量に代えて又は加えて、前記トランジスタに積層形成された他のトランジスタを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 請求項1に記載の電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、
    前記画像表示領域において前記トランジスタを形成する工程と並行して前記周辺領域において前記第1電子素子を形成する工程を行ない、
    前記画像表示領域において前記蓄積容量を形成する工程と並行して前記周辺領域において前記第2電子素子を形成する工程を行なうことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  4. 前記同一膜はポリシリコン膜からなり、前記画像表示領域及び前記周辺領域のいずれか一方にマスクしつつ前記ポリシリコン膜に対して不純物注入することにより、マスクした方の領域における前記ポリシリコン膜を半導体膜として維持しつつマスクしない方の領域における前記ポリシリコン膜を導電膜とする工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 請求項1または2に記載の電気光学装置からなるライトバルブと、
    該ライトバルブに投射光を照射する光源と、
    前記ライトバルブから出射される投射光を投射する光学系と
    を備えたことを特徴とする投射型表示装置。
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