JP4141751B2 - ポンプユニット及び容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、家庭で使用される洗髪剤等のポンプ式容器に用いられるポンプユニット及び容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば家庭で使用される洗髪剤や洗剤等を収容するための容器として、ポンプ式の容器が使用されている。このポンプ式の容器は、容器本体とこの容器本体に着脱可能に挿入されるポンプユニットとから構成されている。ポンプユニットは、通常ピストン部を押圧すると、ピストン部が復帰して液を容器本体から吸い上げ、次にピストン部を押すとピストン部の吐出口から液を出すようになっている。
【0003】
この種のポンプユニットとしては、例えば、特開平10−101115号公報、特開平10−211947号公報に示されているように、ピストン部を押圧すると縮小するベローズ(蛇腹管)が手を離すと再び伸張する復帰動作を利用して液をベローズ内に吸い上げ、更にピストン部を押圧することでベローズを縮小させてベローズ内の液を吐出口から出すものがある。そして、このようなピストンの押圧動作、復帰動作に応じてベローズ内に液を導き、あるいはベローズ内から液を吐出させるために、ベローズの上流側と下流側とには吸い込み弁と吐出弁とが設けられている。
【0004】
ところで、このような従来のポンプユニットにおいては、液の吐出前後において容器本体内の内圧をほぼ一定にし、容器本体に膨らみや凹みが生じるようなことがないよう、通常は容器本体内とその外部とを連通させる空気孔がポンプユニットに設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような空気孔が形成されていると、正常な状態、すなわち容器本体が正しく置かれている場合には支障はないものの、輸送時などにおいて転倒した状態に置かれた場合や、使用時などにおいて誤って転倒させてしまった場合、この空気孔から容器本体内の液が洩れ出てしまうことがある。
【0006】
また、蛇腹管からなるベローズとしては、算盤の玉形状のものを数珠状に連続させた形態のものが一般に使用されるが、生産性やコストの点で、螺旋形状の形態のものの使用が望まれている。すなわち、算盤の玉形状のものでは、金型から取り出す際に製造物を引き抜くことで脱型するのが難しく、したがって射出成型による製造が困難である。一方、螺旋形状のものであれば、これを回転させつつ引き抜くことで脱型が可能であり、したがって射出成型が可能となって生産性が高まり、その分コストの低減化が可能になるからである。
【0007】
ところが、このようにベローズを螺旋形状の形態にすると、これが伸縮する際にねじり力が発生し、この発生したねじり力によってこれに接続したピストン部が回転してしまうことがある。しかし、このようにピストン部が回転してしまうと、ピストン部を押圧操作した際に手にねじり力が伝わってしまうことなどから、操作性が損なわれてしまうといった不満があった。
【0008】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、空気孔からの液洩れを防止するとともに、螺旋形状のベローズにも対応することのできるポンプユニット及び容器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のポンプユニットでは、容器本体内に挿入される吸い込みパイプと、この吸い込みパイプの上部に連通接続した延び方向に復帰可能なベローズと、ベローズの上部に接続してベローズを伸縮させ、前記吸い込みパイプを介して容器本体内の液を容器本体外に吸い出すピストン部と、該ピストン部におけるシャフトケース及び前記ベローズを収容するケースと、を備えてなり、前記ケースにこれの内外を連通させる空気孔が形成され、前記シャフトケースが前記ケースに対してその周方向に回転することなく、その軸方向に移動可能となるように該ケースに内挿されてなり、前記シャフトケースの前記空気孔と対応する位置に、前記ピストン部によるベローズを伸縮させるための操作によって前記空気孔を開閉する開閉弁が設けられていることを前記課題の解決手段とした。
【0010】
このポンプユニットによれば、ピストン部におけるシャフトケースの、ケースに形成された空気孔と対応する位置に、ピストン部によるベローズを伸縮させるための操作によって該空気孔を開閉する開閉弁を設けたので、使用時においてはピストン部の操作によって空気孔が開かれることにより容器本体内の圧力をほぼ大気圧に保つことができ、また、非使用時には開閉弁によって空気孔を閉じることにより、空気孔からの液の洩れ出しを防止することが可能になる。
【0011】
また、シャフトケースが前記ケースに対してその周方向に回転しないようになっていることにより、たとえベローズを螺旋形状のものにしても、このベローズのねじり力によってシャフトケースが回転しないことから、シャフトケースに設けられた開閉弁は空気孔に対応する位置を維持するようになる。また、シャフトケースが前記ケースに対してその周方向に回転しないようになっていることにより、螺旋形状のベローズによるねじり力がピストン部に伝わり、その操作性が損なわれてしまうといったことも防止される。
【0012】
また、このポンプユニットにおいては、前記ピストン部が、前記シャフトケース内にピストンシャフトが移動可能に挿通されて構成され、前記ピストンシャフトに、前記シャフトケースの第1係合部に着脱可能に係合するとともに、係合した際、該ピストンシャフトとシャフトケースとの間を液密にする第2係合部が設けられているのが好ましい。
【0013】
このようにすれば、ピストンシャフトの第2係合部をシャフトケースの第1係合部に係合させることにより、ピストンシャフトとシャフトケースとが一体化してピストンシャフト側の操作によるシャフトケースの操作が可能になる。また、このピストンシャフトの第2係合部をシャフトケースの第1係合部に係合させることにより、ピストンシャフトとシャフトケースとの間を液密にすることができることから、使用時において容器を誤って転倒させてしまっても、ピストンシャフトとシャフトケースとの間から容器本体内の液が洩れ出てしまうことが防止される。
【0014】
本発明の容器では、前記ポンプユニットを備えたことを前記課題の解決手段とした。
この容器によれば、前記ポンプユニットを備えたことにより、使用時においてはピストン部の操作によって空気孔が開かれることにより容器本体内の圧力をほぼ大気圧に保つことができ、また、非使用時には開閉弁によって空気孔を閉じることにより、空気孔からの液の洩れ出しを防止することができる。
また、ベローズを螺旋形状のものにしても、このベローズのねじり力によってシャフトケースが回転しないことから、シャフトケースに設けられた開閉弁が空気孔に対応する位置を維持するようになり、さらに、螺旋形状のベローズによるねじり力がピストン部に伝わり、その操作性が損なわれてしまうといったことも防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明のポンプユニットを備えた容器の一実施形態を示すものであり、図1中符号10はポンプユニット、11は容器である。容器11は、液状の洗髪剤などが収容される容器本体12に、ポンプユニット10が取り付けられて構成されたものである。
【0016】
容器本体12は、合成樹脂で成形された有底筒状のもので、上部の口部12aの外周に雄ねじ部13を形成したものである。口部12aには、雄ねじ部13に螺合する雌ねじ部14を備えた合成樹脂製のスクリューキャップ15が着脱自在に被着されており、このスクリューキャップ15が被着されることにより、ポンプユニット10が容器本体12に取り付けられるようになっている。すなわち、このスクリューキャップ15には、その中央部に孔(図示せず)が形成されており、この孔内に合成樹脂からなるパイプ状のケース16が挿通されたことにより、ポンプユニット10がスクリューキャップ15を介して容器本体12に取り付けられている。
【0017】
なお、ケース16にはその外周部にフランジ16aが形成されており、これがスクリューキャップ15の内面(下面)に当接させられている。また、このフランジ16aの下面側にはパッキン17が配設されており、このパッキン17を介してスクリューキャップ15の内面(下面)側と口部12aの上縁部とが、気密に圧接している。
【0018】
また、このケース16には、容器本体12の口部12a内となる位置に、該ケース16の内外、すなわちケース16内と、これの外側でかつ容器本体12の内部とを連通させる空気孔16cが形成されている。この空気孔16cは、後述するように容器本体12内を、ケース16内に形成される部材間の間隙を通じて外部に連通させ、これにより容器本体12内の液容量の変化に対し、いわゆる「へこみ」が生ずるのを防止するものである。
【0019】
また、ケース16には、スクリューキャップ15より上側に突出した部分にチャプレット18が取り付けられている。このチャプレット18は、ケース16の外周部に嵌合する外筒部18aと、ケース16の内部に挿通させられた内筒部18bと、この内筒部18bの直上部に形成された頂部18cとを有してなるものである。そして、このチャプレット18がケース16の上端部に取り付けられ、これによりその外筒部18aと前記のケース16のフランジ16aとでスクリューキャップ15を挟持することにより、ケース16はスクリューキャップ15に固定されたものとなっている。
【0020】
ポンプユニット10は、前記ケース16と、このケース16内に挿通された状態で配置される合成樹脂製のベローズユニット19と、このベローズユニット19に接続されるシャフトケース20、ピストンシャフト21、及びピストンヘッド22とを備えてなるものである。なお、シャフトケース20とピストンシャフト21とピストンヘッド22とは、本発明におけるピストン部を構成するものとなっている。
ベローズユニット19は、容器本体12内に挿入されて容器本体12内の液を容器本体12外に吸い出すためのものである。このベローズユニット19には、容器本体12内に挿入される吸い込みパイプ23が設けられている。この吸い込みパイプ23は、その下端の吸い込み端23aが斜めにカットされて形成されたものである。
【0021】
吸い込みパイプ23の上端側には、ケース16の底部外側に形成された連結管16bが外挿されており、この連結管16bの、ケース16内での開口側には弁棒24が配設されている。この弁棒24は、ケース16の底部側(連結管16b側)から上側に延びて形成された棒状のものであり、内部には連結管16bに連通する通液孔24aが形成され、上端部には外側に膨出してなる弁部24bが形成されている。また、この弁棒24には、その底部側に、ケース16の内面に保持固定されるとともに、ベローズ25の下端部を保持固定する有蓋筒状の固定部24cが形成されている。
【0022】
ベローズ25は、ケース16内にてその長さ方向(上下方向)に伸縮し、これによりその延び方向に復帰可能に形成された螺旋形状のもので、その内部に弁棒24を挿通させ、これにより該弁棒24の通液孔24aおよび前記連結管16bを介して、前記吸い込みパイプ23に連通したものである。このベローズ25は、押圧されることによって容易に圧縮し、内部の容積を減少するとともに、押圧力が解除されると、元の状態すなわち延び方向に容易に復帰し、内部の容積を増加するよう構成された低密度ポリエチレン製のもので、所定のバネ定数を備えたものである。
【0023】
また、ベローズ25の上流側となるケース16の連結管16b内には、容器本体12からベローズ25内への液の流入のみを許容する吸い込み弁26が設けられている。吸い込み弁26は、連結管16bに一体成形された弁室27を備えて形成されたものである。
弁室27内には、ケース16の上部開口側から挿入された弁体28が配設されている。この弁体28は、下流側(ベローズ25側)に向かって開いたおわん型形状の合成樹脂製のもので、その外周面が弁室27の内周面に密接することにより、液の逆流を防止するものである。なお、この弁体28については、弁室27を閉塞できるものであれば、球状や半球状等のものでもよく、その形状は特に限定されない。
また、弁体28にはその上流側にロッド部28aが形成されており、このロッド部28aによって弁体28はその姿勢が安定するようになっている。さらに、この弁体28にはその周縁にV字状の切欠部(図示せず)が形成されており、この切欠部によって開弁時に液が速やかに抜け出、弁棒24の通液孔24aを介してベローズ25側に流れるようになっている。
【0024】
ベローズ25にはその上端側に筒状の圧入部25aが形成され、この圧入部25aにはその内部に仕切り25bが形成され、この仕切り25bにはその中心部に孔(図示せず)が形成されている。この孔は、前記弁棒24の弁部24bに対して係脱可能に係合するよう形成されたもので、弁部24bと係合することにより、その開口を液密に閉塞するものとなっている。このような構成のもとに弁部24bと仕切り25bとは、弁として機能するようになっている。また、前記圧入部25aには、前記シャフトケース20の下端側が液密に外挿せしめられている。
【0025】
シャフトケース20は、合成樹脂からなる円筒状のもので、その下端部が圧入部25aに外挿したことによってベローズ25に連通し、またその上端部がチャプレット18の内筒18b内に挿通してこれに保持固定されたものである。このシャフトケース20には、その内面に雌ねじ部20aが形成されている。また、このシャフトケース20の上端には、内側に向かってわずかに延出してなる第1係合部20bが、シャフトケース20の周方向に沿って形成されている。
【0026】
また、このシャフトケース20には、その外周部に該シャフトケース20の長さ方向に沿って突条29が形成されている。この突条29は、図2に示すように、チャプレット18の内筒18bに形成された溝30に嵌合したもので、後述するようにピストンヘッド22を回した際、シャフトケース20が連れ回りしないようにするための回り止めとして機能するものである。ここで、突条29は、溝30の長さ方向に対しては移動可能となっており、したがって後述するピストンヘッド22の押圧動作に伴うシャフトケース20の昇降に関しては、これら突条29と溝30との嵌合に何等妨げられないようになっている。なお、図2においては、シャフトケース20に突条29を四つ形成し、これに対応してチャプレット18の内筒18bにも溝30を四つ形成したが、これらの数については特に限定されることなく、一つでも二つ以上でもよい。
【0027】
また、このシャフトケース20には、図1に示したようにその外周部の下端部に大径部31が形成されている。この大径部31は、前記チャプレット18の内筒部18bの厚みに相当する分、シャフトケース20の他の箇所より大径に形成されたもので、これによってケース16の内面にほぼ当接するようになっている。そして、このような構成のもとにシャフトケース20は、ケース16内でガタつくことが防止されている。
【0028】
また、このシャフトケース20の外周面には、前記空気孔16cと対応する位置に凹部32(図3参照)が形成されており、この凹部32内には開閉弁33が取り付けられている。この開閉弁33は、ポリエチレンや他のエラストマーによって形成されたもので、図3(a)、(b)に示すように凹部32内に取り付けられた嵌合部33aと、ケース16側に位置して空気孔16cを開閉する弁本体33bとが、それぞれの高さ方向における中心部において一体に連結されてなるものである。弁本体33bは、ケース16の内周面に対して十分液密性を確保するように密着し、かつ摺動可能となるように形成されもので、これら液密性の確保と摺動とが良好となるよう、その上下がリップ部(図示せず)となるように形成されたものである。
【0029】
ここで、この開閉弁33は、図1に示したようにシャフトケース20がケース16内において最上昇位置にあるとき、空気孔16cを閉塞し、シャフトケース20がピストンヘッド22の操作によってケース16内を下降したとき、空気孔16cを開放するようになっている。
【0030】
ピストンシャフト21は、シャフトケース20に連通し、かつこれに移動可能に内挿された円筒状のもので、図4に示すようにその下端部に雄ねじ部21aを形成した合成樹脂製のものである。この雄ねじ部21aは、シャフトケース20に形成された雌ねじ部20aに螺合するよう形成されたものである。このような構成のもとにピストンシャフト21は、ピストンシャフト21自体が回動させられることにより、前述したようにシャフトケース20に対し移動可能となっている。
【0031】
また、このピストンシャフト21には、前記雄ねじ部21aの少し上に第2係合部21bが形成されている。この第2係合部21bは、ピストンシャフト21の外周面において外側に突出し、かつその周方向に沿って形成された突条からなるもので、前記シャフトケース20の第1係合部20bに着脱可能に係合するよう構成されたものである。すなわち、この第2係合部21bは、図3(c)に示すようにピストンヘッド21が最上昇位置に引き上げられて使用状態とされたとき、第1係合部20bを乗り上げてこれの上側に位置することにより、該第1係合部20bに係合するようになっている。また、このとき、ピストンヘッド21はその雄ねじ部21aが第1係合部20bの下側に位置することにより、結果として第2係合部21bと雄ネジ部21aとで第1係合部20bを挟持するようになる。このような構成のもとに、シャフトケース20の上部開口とピストンシャフト21との間は、ピストンヘッド21がシャフトケース20に対し引き上げられて使用状態とされた際、液密性が確保されるようになっている。
【0032】
また、このピストンシャフト21には、図1に示すようにその上端部に小径の連結管21cが形成されており、この連結管21cにはピストンヘッド22が連結されている。
また、連結管21c内には、ピストンシャフト21側からピストンヘッド22側への液の流出のみを許容する吐出弁34が設けられている。吐出弁34は、連結管21cに一体成形された弁室35を備え、かつ弁体36を有して形成されたもので、前述した吸い込み弁26と同様に構成されたものである。
【0033】
ピストンヘッド22は、前記ピストンシャフト21の上端部にこれと一体に連結したもので、ヘッド本体22aとピストンシャフト21に連通する吐出管22bとからなるものである。ヘッド本体22aは、前記のチャプレット18の外筒部18aに嵌合してここに着脱自在に被着されるものである。吐出管22bは、連結管21c内の弁室35を介してピストンシャフト21に連通したもので、その先端開口を吐出口とし、ここから容器本体12内の液を吐出するものである。
【0034】
次に、このような構成からなるポンプユニット10を備えた容器11の使用方法を説明する。
移送(輸送時)や保管時などの非使用時においては、図5に示すように予めピストンヘッド22を回動してピストンシャフト21をシャフトケース20に対し押し下げた状態としておく。すると、このような状態のもとでは、ピストンヘッド22はチャプレット18の外筒部18aに嵌合してこれに被着されるようになっており、したがってこの状態で梱包などが容易になされるようになっている。また、この状態では、ピストンヘッド22が押圧されることがないため、内部の液が強制的に送り出されることがない。
【0035】
また、ピストンシャフト21はシャフトケース20を押し下げることなく、これに収容された状態となっていることから、ベローズ25は圧縮されることなく伸長した状態となっており、したがってベローズ25は、長時間圧縮され続けることによるへたり等の不具合が生じないようになっている。
また、弁棒24の弁部24bがベローズ25の圧入部25aの仕切り25bの孔(図示せず)に係合し、その開口を液密に閉塞していることから、容器11を誤って転倒させてしまった場合などでも、容器本体12内の液がベローズ25を通って吐出管22bから洩れ出てしまうことがない。
また、シャフトケース20は押し下げられることなく、ケース16内において最上昇位置にあることから、開閉弁33は空気孔16cを閉塞し、したがって容器11を誤って転倒させてしまった場合などでも、容器本体12内の液が空気孔16cを通ってチャプレット18とシャフトケース20との間を抜け、外に洩れ出てしまうことがない。
さらに、ピストンシャフト21が外部に露出しないため、汚れから保護することができる。
【0036】
次に、利用者が図5に示した状態にある容器11を使用状態にするには、ピストンヘッド22を回動してピストンシャフト21の雄ねじ部21aをシャフトケース20の雌ねじ部20aに沿って上昇させる。このようにして回動を続けると、ピストンシャフト21がシャフトケース20に対して上昇し、ついにはその第2係合部21bがシャフトケース20の第1係合部に当接する。そして、さらに回動を続けることにより、ピストンシャフト21の第2係合部21bはシャフトケース20の第1係合部を乗り越えてその上部側に係合する。このようにすることにより、ピストンシャフト21とシャフトケース20とが一体化し、容器11は図1に示したような使用状態となる。このとき、前述したようにピストンヘッド21の第2係合部21bと雄ねじ部21aとでシャフトケース20の第1係合部20bを挟持することにより、これらピストンヘッド21とシャフトケースとが一体化され、さらにその間の液密性が確保される。
【0037】
そして、この状態のもとで図6に示すようにピストンヘッド22を押圧すると、ピストンシャフト21及びシャフトケース20が一体化していることによってシャフトケース20が下降し、ベローズ25が圧縮される。
また、このようにピストンヘッド22を押圧すると、シャフトケース20が下降することによってこれに設けられた開閉弁33も下降し、空気孔16cを塞ぐ位置からずれることによって該空気孔16cを開放する。
【0038】
このようにしてシャフトケース20が押し下げられ、ベローズ25が圧縮されると、ベローズ25の圧入部25aの仕切り25bが弁棒24の弁部24bより下降することにより、弁部24bと仕切り25bの孔(図示せず)との係合が外れ、仕切り25bの孔が開放される。
また、ベローズ25が圧縮されることによってベローズ25内の空気は圧縮されるものの、吸い込み弁26が閉じるので、ベローズ25内の空気はシャフトケース20内に流入し、ピストンシャフト21の孔内、吐出弁34、吐出管22bを通って外に吐出される。
続いて、ピストンヘッド22への押圧を解除すると、ベローズ25が延び方向に復帰して図1に示した状態に戻ることにより、ベローズ25内が負圧になる。また、このとき、ベローズ25が延び方向に復帰するのに伴ってシャフトケース20も上昇し、これにより開閉弁33は再度空気孔16cを閉塞する。
【0039】
このようにしてベローズ25内が負圧になると、吸い込み弁26の弁体28が上昇して吸い込み弁26が開き、これにより容器本体12から吸い込みパイプ23を経てベローズ25内に液が吸い込まれ、ベローズ25内が液で満たされる。続いて、図5に示したようにこの押圧動作を再度繰り返すと、吸い込み弁26が閉じることによってベローズ25内の液の容器本体12側への逆流が阻止され、これによりベローズ25内の液はシャフトケース20内に流入し、さらにピストンシャフト21の孔内、吐出弁34、吐出管22bを通って外に吐出される。
【0040】
このような操作において、容器本体12内は空気孔16c、さらにはチャプレット18とシャフトケース20との間を通じて容器11外に連通するようになっているので、容器本体12内から液が吐出されると、その分の容積に対応する空気が外部から流入し、容器本体12は「へこみ」が生ずることなくほぼ原型を維持するようになっている。
【0041】
続いて、ピストンヘッド22への押圧を解除すると、前述したようにベローズ25が復帰してベローズ25内が負圧になり、容器本体12からベローズ25内に液が吸い込まれ、ベローズ25内は液で満たされるようになる。また、ベローズ25の復帰に伴い、シャフトケース20も上昇して開閉弁33が再度空気孔16cを閉塞する。
【0042】
このようなポンプユニット10及びこれを用いた容器11にあっては、シャフトケース20の、ケース16に形成された空気孔16cと対応する位置に開閉弁33を設けたので、使用時においてはピストン部の操作によって空気孔16cが開かれることにより容器本体12内の圧力をほぼ大気圧に保つことができ、また、非使用時には開閉弁33によって空気孔16cを閉じることにより、空気孔16cからの液の洩れ出しを防止することができる。
【0043】
また、シャフトケース20がケース16に対してその周方向に回転しないようにしているので、ベローズ25が螺旋形状であるにもかかわらず、ベローズ25のねじり力によってシャフトケース20が回転しないことから、シャフトケース20に設けられた開閉弁33は空気孔16cに対応する位置を維持するものとなる。また、螺旋形状のベローズ25によるねじり力がピストンヘッド22に伝わり、その操作性が損なわれてしまうといったことも防止することができる。
【0044】
また、ピストンシャフト21の第2係合部21bをシャフトケース20の第1係合部20aに係合させることにより、ピストンシャフト21とシャフトケース20とが一体化し、ピストンシャフト21側の操作によってシャフトケース20の操作を行うことができるようになる。また、このピストンシャフト21の第2係合部21bをシャフトケース20の第1係合部20bに係合させることにより、ピストンシャフト21とシャフトケース20との間を液密にすることができることから、使用時において容器11を誤って転倒させてしまっても、ピストンシャフト21とシャフトケース20との間から容器本体12内の液が洩れ出てしまうことを防止することができる。
【0045】
また、ピストンシャフト21の第2係合部21bを、シャフトケース20の第1係合部20aに着脱可能に係合するようにしたことから、非使用時においてこれらの係合を外した状態でピストンシャフト21を押し下げることにより、ピストンシャフト21はシャフトケース20を押し下げることなく、これに収容された状態となる。したがって、この非使用時にはベローズ25は圧縮されることなく伸長した状態となり、これによりベローズ25は、長時間圧縮され続けることによるへたり等の不具合が生じないようになる。
【0046】
なお、本発明は前記例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更が可能である。例えば、ベローズについても、図1に示したようにその凸が螺旋状に連続する形態でなく、算盤の玉形状のものが数珠状に連続する形態としてもよい。また、吸い込み弁についても、ボール状のものなど従来公知の種々の形状のものが使用可能である。
また、空気孔16cおよびこれに対応する開閉弁33についても、図1に示したようにそれぞれ一つずつ形成するのでなく、それぞれ複数形成するようにしてもよい。
さらに、開閉弁33については、シャフトケース20とは別体にしてシャフトケース20の凹部32に取り付けるようにしたが、シャフトケース20と一体に形成するようにしてもよい。
また、弁棒24やその通液孔24aの形状についても、それぞれの機能が備えられていれば任意の形態に変更することが可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のポンプユニットは、ピストン部におけるシャフトケースの、ケースに形成された空気孔と対応する位置に、ピストン部によるベローズを伸縮させるための操作によって該空気孔を開閉する開閉弁を設けたので、使用時においてはピストン部の操作によって空気孔が開かれることにより容器本体内の圧力をほぼ大気圧に保つことができ、また、非使用時には開閉弁によって空気孔を閉じることにより、空気孔からの液の洩れ出しを防止することができる。
また、シャフトケースがケースに対してその周方向に回転しないようになっていることにより、たとえベローズを螺旋形状のものにしても、この螺旋形状のベローズによるねじり力がピストン部に伝わり、その操作性が損なわれてしまうといったことが防止される。
【0048】
本発明の容器は、前記ポンプユニットを備えたものであるから、使用時においてはピストン部の操作によって空気孔が開かれることにより容器本体内の圧力をほぼ大気圧に保つことができ、また、非使用時には開閉弁によって空気孔を閉じることにより、空気孔からの液の洩れ出しを防止することができる。
また、ベローズを螺旋形状のものにしても、この螺旋形状のベローズによるねじり力がピストン部に伝わり、その操作性が損なわれてしまうといったことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のポンプユニットを備えた容器の一実施形態の概略構成を示す側断面図である。
【図2】 シャフトケースのチャプレットとの間の回り止めの機構を説明するための、断面視した要部平面図である。
【図3】 (a)は図1に示した容器の要部拡大図、(b)は空気孔を閉塞する開閉弁を説明するための図であって、(a)中のAの要部拡大図、(c)は第1係合部への第2係合部の係合を説明するための図であって、(a)中のCの要部拡大図である。
【図4】 ピストンシャフト及びピストンヘッドの、要部を断面視した部品図である。
【図5】 図1に示した容器の輸送時などの非使用時において液漏れを防止したときの状態を示す側断面図である。
【図6】 図1に示した容器の使用状態を説明するための側断面図である。
【符号の説明】
10…ポンプユニット、11…容器、12…容器本体、
16…ケース、16c…空気孔、20…シャフトケース、
20b…第1係合部、21…ピストンシャフト、21b…第2係合部、
22…ピストンヘッド、23…吸い込みパイプ、25…ベローズ、
33…開閉弁

Claims (2)

  1. 容器本体に挿入され容器本体内の液を容器本体外に吸い出すポンプユニットにおいて、
    容器本体内に挿入される吸い込みパイプと、この吸い込みパイプの上部に連通接続した延び方向に復帰可能なベローズと、ベローズの上部に接続してベローズを伸縮させ、前記吸い込みパイプを介して容器本体内の液を容器本体外に吸い出すピストン部と、該ピストン部におけるシャフトケース及び前記ベローズを収容するケースと、を備えてなり、
    前記ケースにこれの内外を連通させる空気孔が形成され、
    前記シャフトケースが前記ケースに対してその周方向に回転することなく、その軸方向に移動可能となるように該ケースに内挿されてなり、
    前記シャフトケースの前記空気孔と対応する位置に、前記ピストン部によるベローズを伸縮させるための操作によって前記空気孔を開閉する開閉弁が設けられており、
    前記ピストン部は、前記シャフトケース内にピストンシャフトが移動可能に挿通されて構成され、
    前記ピストンシャフトに、前記シャフトケースの第1係合部に着脱可能に係合するとともに、係合した際、該ピストンシャフトとシャフトケースとの間を液密にする第2係合部が設けられていることを特徴とするポンプユニット。
  2. 請求項1記載のポンプユニットを備えたことを特徴とする容器。
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