JP4141079B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明に係るトロイダル型無段変速機は、例えば自動車用の変速機の変速ユニットとして、或は各種産業機械用の変速機として、それぞれ利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用変速機の変速ユニットとして、図3〜4に略示する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究され、一部で実施されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実開昭62−71465号公報に開示されている様に、入力軸1と同心に入力側ディスク(第一のディスク)2を支持し、この入力軸1と同心に配置された出力軸3の端部に出力側ディスク(第二のディスク)4を固定している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシングの内側には、上記入力軸1並びに出力軸3に対して捻れの位置にある枢軸5、5を中心として揺動するトラニオン6、6が設けられている。
【0003】
即ち、これら各トラニオン6、6は、両端部外側面に上記枢軸5、5を、互いに同心に、図3〜4の表裏方向に設けている。又、各トラニオン6、6の中心部には変位軸7、7の基端部を支持し、上記枢軸5、5を中心として各トラニオン6、6を揺動させる事により、各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在としている。各トラニオン6、6に支持された変位軸7、7の周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支持している。そして、各パワーローラ8、8を、上記入力側、出力側両ディスク2、4の間に挟持している。
【0004】
これら入力側、出力側両ディスク2、4の互いに対向する内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸5を中心とする円弧、若しくはこの様な円弧に近い曲線を回転させて得られる凹面をなしている。そして、球状凸面に形成された各パワーローラ8、8の周面8a、8aを、上記内側面2a、4aに当接させている。
【0005】
上記入力軸1と入力側ディスク2との間には、ローディングカム式の押圧装置9を設け、この押圧装置9によって、上記入力側ディスク2を出力側ディスク4に向け、弾性的に押圧自在としている。この押圧装置9は、入力軸1と共に回転するカム板10と、保持器11により保持された複数個(例えば4個)のローラ12、12とから構成されている。上記カム板10の片側面(図3〜4の左側面)には、円周方向に亙る凹凸面であるカム面13を形成し、上記入力側ディスク2の外側面(図3〜4の右側面)にも、同様のカム面14を形成している。そして、上記複数個のローラ12、12を、上記入力軸1の中心に対して放射方向の軸を中心とする回転自在に支持している。
【0006】
上述の様に構成するトロイダル型無段変速機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回転すると、カム面13によって複数個のローラ12、12が、入力側ディスク2外側面のカム面14に押圧される。この結果、上記入力側ディスク2が、上記複数のパワーローラ8、8に押圧されると同時に、上記1対のカム面13、14と複数個のローラ12、12との押し付け合いに基づいて、上記入力側ディスク2が回転する。そして、この入力側ディスク2の回転が、上記複数のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4に固定の出力軸3が回転する。
【0007】
入力軸1と出力軸3との回転速度比(変速比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう場合には、枢軸5、5を中心として各トラニオン6、6を揺動させ、各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図3に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当接する様に、各変位軸7、7を傾斜させる。
【0008】
反対に、増速を行なう場合には、上記枢軸5、5を中心として上記各トラニオン6、6を揺動させ、各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図4に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、各変位軸7、7を傾斜させる。各変位軸7、7の傾斜角度を図3図4との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比を得られる。
【0009】
更に、図5〜6は、実願昭63−69293号(実開平1−173552号)のマイクロフィルムに記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速機を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク4とは円管状の入力軸15の周囲に、それぞれニードル軸受16、16を介して回転自在に支持している。又、カム板10は上記入力軸15の端部(図5の左端部)外周面にスプライン係合し、鍔部17によって上記入力側ディスク2から離れる方向への移動を阻止されている。そして、このカム板10とローラ12、12とにより、上記入力軸15の回転に基づいて上記入力側ディスク2を、出力側ディスク4に向け押圧しつつ回転させる、ローディングカム式の押圧装置9を構成している。上記出力側ディスク4には出力歯車18を、キー19、19により結合し、これら出力側ディスク4と出力歯車18とが同期して回転する様にしている。
【0010】
1対のトラニオン6、6の両端部は1対の支持板20、20に、揺動並びに軸方向(図5の表裏方向、図6の左右方向)の変位自在に支持している。そして、上記各トラニオン6、6の中間部に形成した円孔23、23部分に、変位軸7、7を支持している。これら各変位軸7、7は、互いに平行で且つ偏心した支持軸部21、21と枢支軸部22、22とを、それぞれ有する。このうちの各支持軸部21、21を上記各円孔23、23の内側に、ラジアルニードル軸受24、24を介して、回転自在に支持している。又、上記各枢支軸部22、22の周囲にパワーローラ8、8を、別のラジアルニードル軸受25、25を介して回転自在に支持している。
【0011】
尚、上記1対の変位軸7、7は、上記入力軸15に対して180度反対側位置に設けている。又、これら各変位軸7、7の各枢支軸部22、22が各支持軸部21、21に対し偏心している方向は、上記入力側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関し同方向(図6で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、上記入力軸15の配設方向に対しほぼ直交する方向としている。従って上記各パワーローラ8、8は、上記入力軸15の配設方向に若干の変位自在に支持される。この結果、構成各部品の弾性変形等に起因して、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の軸方向(図5の左右方向、図6の表裏方向)に変位する場合でも、構成各部品に無理な力を加える事なく、この変位を吸収できる。
【0012】
又、上記各パワーローラ8、8の外側面と上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パワーローラ8、8の外側面の側から順に、このパワーローラ8、8に加わるスラスト荷重を支承する為のスラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受26、26と、別のスラスト軸受であるスラストニードル軸受27、27とを設けている。このうちのスラスト玉軸受26、26は、上記各パワーローラ8、8に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ8、8の回転を許容するものである。又、上記スラストニードル軸受27、27は、上記各パワーローラ8、8から上記各スラスト玉軸受26、26を構成する外輪28、28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、前記枢支軸部22、22及びこれら各外輪28、28が前記各支持軸部21、21を中心に揺動する事を許容する。
【0013】
更に、上記各トラニオン6、6の一端部(図6の左端部)にはそれぞれ駆動ロッド29、29を結合し、これら各駆動ロッド29、29の中間部外周面に駆動ピストン30、30を固設している。そして、これら各駆動ピストン30、30を、それぞれ駆動シリンダ46、46内に油密に嵌装している。
【0014】
上述の様に構成するトロイダル型無段変速機の場合には、入力軸15の回転は押圧装置9を介して入力側ディスク2に伝えられる。そして、この入力側ディスク2の回転が、1対のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝えられ、更にこの出力側ディスク4の回転が、出力歯車18より取り出される。
【0015】
入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比を変える場合には、上記1対の駆動ピストン30、30を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン30、30の変位に伴って上記1対のトラニオン6、6が、それぞれ逆方向に変位し、例えば図6の下側のパワーローラ8が同図の右側に、同図の上側のパワーローラ8が同図の左側に、それぞれ変位する。この結果、これら各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記入力側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニオン6、6が、支持板20、20に枢支された枢軸5、5を中心として、互いに逆方向に揺動する。この結果、前述の図3〜4に示した様に、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記各内側面2a、4aとの当接位置が変化し、上記入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比が変化する。
【0016】
上述の様に構成し作用するトロイダル型無段変速機の場合、パワーローラ8、8を支持する為のラジアルニードル軸受25及びスラスト玉軸受26に潤滑油を送り込む必要がある。何となれば、トロイダル型無段変速機の運転時に上記パワーローラ8、8は、大きな荷重を受けつつ高速回転する。従って、上記ラジアルニードル軸受25及びスラスト玉軸受26の耐久性を確保する為には、これら両軸受25、26に十分量の潤滑油(トラクションオイル)を送り込む必要がある。
【0017】
この様な潤滑油を送り込む為の構造として従来から、例えば実開昭62−156658号公報、特開平8−291850号公報に記載されている様な潤滑油供給装置が知られている。この従来から知られた潤滑油供給装置は、図7に示す様に、トラニオン6の内部に送り込み側給油通路31を形成すると共に、スラスト玉軸受26を構成する外輪28に給油孔32、32を形成して、このスラスト玉軸受26に潤滑油を送り込み自在としている。又、ラジアルニードル軸受25には、変位軸7の先半部を構成する枢支軸部22の内側に設けた、請求項に記載した給油通路である受入側給油通路33を通じて潤滑油を送り込む様にしている。この受入側給油通路33の上流端は、上記枢支軸部22の基端面34の一部で支持軸部21から外れた部分に開口している。
【0018】
トロイダル型無段変速機の運転時には、この変速機中に組み込まれた図示しないポンプの作用により、上記送り込み側給油通路31に潤滑油が送り込まれる。そして、この潤滑油は、送り込み側給油通路31の下流端開口から、上記スラスト玉軸受26を構成する外輪28の外側面とトラニオン6の内側面との間の隙間空間内に流出する。更にこの潤滑油は、上記給油孔32、32を通じて上記スラスト玉軸受26に、上記受入側給油通路33を通じて上記ラジアルニードル軸受25に、それぞれ送られ、これら両軸受26、25を潤滑する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述の様に構成し作用する従来のトロイダル型無段変速機の場合、受入側潤滑油通路33の加工が面倒でコストが嵩む他、この受入側潤滑油通路33をその内部に設けた枢支軸部22の耐久性を確保する事が難しくなる。即ち、上記受入側通路33は、この枢支軸部22の軸方向(図7の上下方向)に設けられた、基端面34側にのみ開口した主通路35と、この主通路35と上記枢支軸部22の外周面とを連通させる複数の分岐通路36、36とから構成している為、加工作業が面倒である。特に、上記主通路35は、上記枢支軸部22のうちで大きな負荷を受けにくい、中心部から外れた部分に形成する。又、上記各分岐通路36、36も、大きな負荷を受けにくい部分(非負荷圏)に形成する必要がある。この為、上記各分岐通路36、36を、上記枢支軸部22の断面の直径方向に形成できない場合が多い。そして、この様な場合には、上記各分岐通路36、36を形成する為のドリル刃を、上記枢支軸部22の外周面の接線方向に対し直角方向に突き当てる事ができず、上記各分岐通路36、36の形成作業が面倒になる。
【0020】
又、加工に伴って発生するバリの除去が面倒で、コストが嵩む。即ち、ボール盤等の切削加工機を使用する加工に伴って発生したバリを放置すると、使用時に分離したバリが入力側、出力側各ディスク2、4の内側面2a、4aと各パワーローラ8、8の周面8a、8aとの摩擦係合部に入り込んで、これら各面2a、4a、8aを損傷する可能性がある。この為、上記加工に伴って発生したバリを除去する必要があるが、上記主通路35と上記各分岐通路36、36との分岐部に生じたバリの除去が面倒で、コスト上昇の原因となる。しかも、これら各分岐部の様に、2本の孔が交差する部分ではバリが発生し易いので、この様な問題が顕著になる。
【0021】
又、トロイダル型無段変速機の運転時に上記枢支軸部22には、この枢支軸部22に支持した上記パワーローラ8の周面8aと上記入力側、出力側各ディスク2、4の内側面2a、4aとの摩擦に伴って、これら各ディスク2、4の回転方向の大きな力が加わる。そして、この力に基づいて上記枢支軸部22には、大きな曲げ応力が加わる。そして、この枢支軸部22に、この枢支軸部22の中心軸に対し直角方向の孔である、上記分岐通路36、36が存在すると、この分岐通路36、36部分に応力が集中する。この為、大きなトルクを伝達するトロイダル型無段変速機の場合には、上記枢支軸部22の径を大きくしないと、上記分岐通路36、36部分に亀裂等の損傷が発生する可能性が生じる為、小型・軽量化を図りにくくなる。
本発明のトロイダル型無段変速機は、この様な事情に鑑みて発明したものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明のトロイダル型無段変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速機と同様に、第一、第二のディスクと、複数のトラニオンと、複数本の変位軸と、複数個のパワーローラと、複数個のスラスト転がり軸受と、複数個の別のスラスト軸受と、給油通路とを備える。
このうちの第一、第二のディスクは、互いの内側面同士を対向させた状態で、互いに同心に、且つ回転自在に支持されている。
又、上記各トラニオンは、それぞれがこれら第一、第二のディスクの中心軸に対し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動する。
又、上記各変位軸は、互いに偏心した支持軸部及び枢支軸部から成り、このうちの支持軸部を上記トラニオンに回転自在に支持し、枢支軸部を上記トラニオンの内側面から突出させている。
又、上記各パワーローラは、上記枢支軸部の周囲にラジアルニードル軸受を介して回転自在に支持された状態で、上記第一、第二の両ディスクの間に挟持されている。
又、上記各スラスト転がり軸受は、上記各パワーローラの外端面に添設されてこれら各パワーローラに加わるスラスト荷重を支承する。
又、上記各別のスラスト軸受は、上記各スラスト転がり軸受を構成するスラスト軌道輪の外側面と上記各トラニオンの内側面との間に設けられ、上記各パワーローラから上記各スラスト軌道輪に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、上記各トラニオンに対するこれら各スラスト軌道輪の変位を許容する。
更に、上記給油通路は、上記各変位軸の枢支軸部の内部に設けられ、その上流端部を上記枢支軸部の基端面に開口させている。
特に、本発明のトロイダル型無段変速機に於いては、上記各パワーローラの中心部に、その内部に上記枢支軸部及び上記ラジアルニードル軸受を挿入自在な有底の円孔を、上記各パワーローラの外端面側にのみ開口する状態で形成している。
又、上記枢支軸部の内部に、この枢支軸部の基端面からこの枢支軸部の先端側に向けて形成された1本の直線状の給油孔の下流端を、上記枢支軸部の先端面に開口させて、上記給油通路を構成している。
そして、上記給油通路を通じて上記円孔内に送り込んだ潤滑油の全量を、上記ラジアルニードル軸受及び上記スラスト転がり軸受を通過させてから、このスラスト転がり軸受の周囲空間に排出自在としている。
【0023】
【作用】
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速機と同様の作用に基づき、第一のディスクと第二のディスクとの間で回転力の伝達を行ない、更にトラニオンの傾斜角度を変える事により、これら両ディスクの回転速度比を変える。
【0024】
特に、本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、枢支軸部の内部に設ける給油通路を、この枢支軸部の基端面から先端側に向けて形成された1本の直線状の給油孔により構成している為、上記給油通路の加工が容易でコストの低廉化を図れ、しかも、この給油通路をその内部に設けた上記枢支軸部の耐久性を確保する事が容易になる。更には、バリの発生を少なくでき、発生したバリの除去も容易である。
しかも、本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、上記給油通路を送られる潤滑油は、その全量が、ラジアルニードル軸受及びスラスト転がり軸受を通じて流れる為、これら各軸受を潤滑する潤滑油の流量を確保して、これら各軸受の潤滑性を良好にできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、変位軸7を構成する枢支軸部22の内部に設けた給油通路である受入側給油通路37の構造、並びにこの受入側給油通路37を通じて送られる潤滑油を、パワーローラ8Aを支持するラジアルニードル軸受25に効率良く送り込む部分の構造にある。その他の部分の構造及び作用に就いては、前述した従来構造と同様である為、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0026】
上記パワーローラ8Aを枢支する為の変位軸7の先半部を構成する枢支軸部22の内側には、特許請求の範囲に記載した給油通路に対応する受入側給油通路37を設けている。この受入側給油通路37は、上記枢支軸部22の軸方向(図1の上下方向)に形成しており、その上流端(図1の上端)を上記枢支軸部22の基端面34に、その下流端(図1の下端)をこの枢支軸部22の先端面38に、それぞれ開口させている。
【0027】
又、上記パワーローラ8Aの中心部には有底の円孔39を、このパワーローラ8Aの外端面(トラニオン6の内側面に対向する面で、図1の上面)側にのみ開口する状態で形成している。この様な円孔39は、その内部に上記パワーローラ8Aを支持する為の枢支軸部22及びラジアルニードル軸受25を挿入自在である。尚、上記円孔39の底面40の中央部には凹部41を形成し、この底面40と上記枢支軸部22の先端面38とが密接せず、これら両面40、38同士の間に給油隙間42が形成される様にしている。
【0028】
上述の様な受入側給油通路37を有する上記変位軸7、及び上述の様な円孔39を有するパワーローラ8Aを組み込んだ、本例のトロイダル型無段変速機の運転時に、トラニオン6内に設けられた送り込み側給油通路31を通じて送り込まれる潤滑油は、上記受入側給油通路37の上流端からこの受入側給油通路37に流入する。そして、この受入側給油通路37内を流れた潤滑油は、この受入側給油通路37の下流端開口から上記給油隙間42に入り込む。
【0029】
この様にして給油隙間42内に入り込んだ潤滑油は、この給油隙間42をその奥端部(底部)に設けた上記円孔39の開口部に向け、上記ラジアルニードル軸受25内の隙間を通過しつつ流れる。更に、上記円孔39から流出した潤滑油は、スラスト玉軸受26の隙間を通じて、上記パワーローラ8Aの径方向外方に流れる。この様に本例の場合には、上記受入側給油通路37の下流端開口から流れ出した潤滑油は、その全量が、上記ラジアルニードル軸受25及び上記スラスト玉軸受26を通じて流れる。従って、これら各軸受25、26を潤滑する潤滑油の流量を確保して、これら各軸受25、26の潤滑性を良好にできる。
【0030】
又、本例の場合には、上記受入側給油通路37を、前記枢支軸部22の基端面34から先端面38に向け、この枢支軸部22の軸方向(基端面34及び先端面38に対し直角方向)に形成している。この為、上記受入側給油通路37の加工が容易で、コストの低廉化を図れる。即ち、上記受入側給油通路37を形成する作業は、上記基端面34(又は先端面38)にドリル刃を直角に突き当てる事で、容易に行なえる。しかも、加工に伴ってバリが発生する個所は、先端面38(又は基端面34)の1個所のみであり、しかもこのバリは外部に露出した場所に存在する為、除去作業は容易である。従って、上記受入側給油通路37の形成作業自体も、この形成作業に伴って生じるバリの除去も容易で、コスト低減を図れる。
【0031】
しかも、上記受入側給油通路37は、上記枢支軸部22の軸方向に形成している為、トロイダル型無段変速機の運転時にこの枢支軸部22に曲げ応力が作用した場合でも、上記受入側給油通路37部分に発生する応力集中の程度は小さい。言い換えれば、前述した従来構造の様な、径方向の孔が存在しないので、曲げ応力によっても、大きな応力集中が発生する事はない。この為、上記枢支軸部22の径を特に大きくしなくても、この枢支軸部22を含む変位軸7の耐久性を確保する事が容易になる。しかも、発生する応力が低下するので、この変位軸7を肉抜き等によって、より軽量化する事も可能になり、小型・軽量で、しかも十分な耐久性を有するトロイダル型無段変速機の実現を図れる。
【0032】
次に、図2は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、変位軸7を構成する枢支軸部22の基端面34の一部で、この枢支軸部22に形成した受入側給油通路37の上流端開口部に、大径部43を形成している。この様な大径部43は、トラニオン6に設けた送り込み側給油通路31(図1参照)の下流端開口部と対向して、この送り込み側給油通路31から吐出される潤滑油を上記受入側給油通路37に、効率良く取り込める様にする。その他の構成及び作用は、上述した第1例と同様である。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、以上に述べた通り構成され作用する為、軽量でしかも十分な耐久性を有するトロイダル型無段変速機を、低コストで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の第1例を示す要部断面図。
【図2】 同第2例を示す、図1のA部に相当する断面図。
【図3】 従来から知られているトロイダル型無段変速機の基本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図4】 同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図5】 従来の具体的構造の1例を示す断面図。
【図6】 図5のB−B断面図。
【図7】 給油通路を設けた従来構造を示す要部断面図。
【符号の説明】
1 入力軸
2 入力側ディスク(第一のディスク)
2a 内側面
3 出力軸
4 出力側ディスク(第二のディスク)
4a 内側面
5 枢軸
6 トラニオン
7 変位軸
8、8A パワーローラ
8a 周面
9 押圧装置
10 カム板
11 保持器
12 ローラ
13、14 カム面
15 入力軸
16 ニードル軸受
17 鍔部
18 出力歯車
19 キー
20 支持板
21 支持軸部
22 枢支軸部
23 円孔
24、25 ラジアルニードル軸受
26 スラスト玉軸受
27 スラストニードル軸受
28 外輪
29 駆動ロッド
30 駆動ピストン
31 送り込み側給油通路
32 給油孔
33 受入側給油通路
34 基端面
35 主通路
36 分岐通路
37 受入側給油通路
38 先端面
39 円孔
40 底面
41 凹部
42 給油隙間
43 大径部
46 駆動シリンダ

Claims (1)

  1. 互いの内側面同士を対向させた状態で、互いに同心に、且つ回転自在に支持された第一、第二のディスクと、それぞれがこれら第一、第二のディスクの中心軸に対し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動する複数のトラニオンと、それぞれが互いに偏心した支持軸部及び枢支軸部から成り、このうちの支持軸部を上記トラニオンに回転自在に支持し、枢支軸部を上記トラニオンの内側面から突出させた複数本の変位軸と、それぞれが上記枢支軸部の周囲にラジアルニードル軸受を介して回転自在に支持された状態で、上記第一、第二の両ディスクの間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラの外端面に添設されてこれら各パワーローラに加わるスラスト荷重を支承しつつこれら各パワーローラの回転を許容する複数個のスラスト転がり軸受と、これら各スラスト転がり軸受を構成するスラスト軌道輪の外側面と上記各トラニオンの内側面との間に設けられ、上記各パワーローラから上記各スラスト軌道輪に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、上記各トラニオンに対するこれら各スラスト軌道輪の変位を許容する複数個の別のスラスト軸受と、上記各変位軸の枢支軸部の内部に設けられ、その上流端部を上記枢支軸部の基端面に開口させた給油通路とを備えたトロイダル型無段変速機に於いて、上記各パワーローラの中心部に、その内部に上記枢支軸部及び上記ラジアルニードル軸受を挿入自在な有底の円孔を、上記各パワーローラの外端面側にのみ開口する状態で形成すると共に、上記枢支軸部の内部に、この枢支軸部の基端面からこの枢支軸部の先端側に向けて形成された1本の直線状の給油孔の下流端を、上記枢支軸部の先端面に開口させて、上記給油通路を構成すると共に、この給油通路を通じて上記円孔内に送り込んだ潤滑油の全量を、上記ラジアルニードル軸受及び上記スラスト転がり軸受を通過させてから、このスラスト転がり軸受の周囲空間に排出自在とした事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
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