JP4137730B2 - 静電潜像現像用キャリア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真法、静電記録法に用いられる二成分現像剤に用いられる静電潜像現像用キャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式を用いるプリント装置は急速にカラー化が進み、また、そのプリント速度の高速化が進んでいる。
従来から、二成分現像法は高速なプリントに適し、非磁性トナーの取り扱いが容易なため、フルカラー画像の形成装置にも広く利用されてきた。しかし、フルカラープリント装置は装置内に複数の現像装置を備える必要があり、モノクロ機に比べ、装置が大型化し、重量が大きくなるなどの欠点があった。特に二成分現像装置は、一成分現像装置に比べ、トナーとは別に現像剤の収納容積と、その攪拌機構を具備する必要があり、現像ユニットの小型化のためには、現像剤量の少量化が必須であった。
【0003】
現像剤中のキャリアは現像装置内でトナーとの摩擦、スリーブやブレードなどの摺擦部材、規制部材やスクリュー、パドルなどの攪拌搬送部材により機械的な摩擦や衝撃を繰り返し受けている。現像剤を少量化することは、プリント枚数あたりのトナーとキャリアの摩擦機会の増加、キャリアが現像部を通過する頻度の増加を意味し、結果として現像ユニット内のキャリアの疲労が急速に進行する。プリント速度の高速化も相まって、キャリアの耐久性、特にキャリア表層の皮膜の高い耐磨耗性とトナーや他部材によるキャリア表面の汚染(スペント)を防ぎながら、長期間に亘って、速やかな帯電性を維持することが以前にも増して重要になってきている。
【0004】
最近のデジタル複写機やプリンタでは負極性に帯電した感光体を用いて、ネガポジ現像を行なう場合が多く、負極性に帯電したトナーを用いる場合が多い。トナーを負に帯電するために、キャリア皮膜中に窒素を含有する有機化合物を含有させる例が多く知られている。
例えば、シリコーン樹脂にアミノシランカップリング剤を混合して用いる例や、ある種の酸アミドを内添する例、メラミン、グアナミンなどのアミノ化合物やその誘導体を内添する方法などである。
【0005】
こうした窒素含有有機材料をコート材料として用いる例として、従来から、ポリアミドを用いる例が開示されている(例えば、特許文献1)。
しかし、ナイロンに代表されるポリアミド樹脂は、一般にトナーに負帯電性を付与するには、好ましい材料であるが、その多くが溶媒溶解性に乏しいため、溶液を塗布するなど簡易な方法で層形成することが困難であったり、ポリアミド自体の耐磨耗性が充分でないなどの問題点もあった。
【0006】
そこで、ポリアミドを溶媒可溶化して用いる例として、アミド結合の水素原子をアルコキシアルキル化して用いる例が開示され(例えば、特許文献2〜6)、そうしたポリアミドを主鎖に有するグラフトポリマーを用いる例が開示されている(例えば、特許文献7、8参照。)が、主成分にこうしたポリアミドを用いた皮膜は皮膜の耐磨耗性において充分とはいえなかった。
中でもアミノシラン化合物は、キャリアに強い正帯電を与えること、温湿度変化に対して安定した帯電量が得られることから好ましく用いられているが、一方でその反応性の高さ、自己縮合性により、皮膜の生成条件によっては、表面への偏析や、皮膜内での局在化が生じやすく、キャリアの使用開始から比較的短期間の間に帯電能力の変動が生じたり、塗布工程での温湿度雰囲気による帯電能力のばらつきを生じやすいといった不具合があった。
また、N−メトキシメチル化ポリアミドを含有し、表面抵抗が13Ω・cm以下のものを用いることが示されており、ポリアミドを一部メトキシメチル化することによって、皮膜抵抗を低抵抗化することが示されている(例えば、特許文献9参照。)が、残留メトキシ基によるキャリアの低抵抗化はメトキシ基の高い水親和性によりもたらされるものであり、帯電量の環境変動性、現像剤帯電量の保存低下が大きいなどの不具合があった。
【0007】
【特許文献1】
特開昭49−115549号公報(第1頁左下欄第3行目〜第6行目の特許請求の範囲、第2頁右上欄第19行目〜左下欄第16行目)
【特許文献2】
特開平1−118150号公報(第1頁左下欄第4行目〜末行目の特許請求の範囲第1項)
【特許文献3】
特開平1−118151号公報(第1頁左下欄第4行目〜右上欄第1行目の特許請求の範囲第1項)
【特許文献4】
特開平4−188160号公報(第1頁左下欄第4行目〜第7行目の特許請求の範囲、第3頁右上欄第6行目〜第12行目、第3頁右下欄第4行目〜第14行目)
【特許文献5】
特開2001−201894号公報(第2頁第1欄第1行目〜第45行目の特許請求の範囲)
【特許文献6】
特許第3044390号公報(第1頁第1欄第1行目〜第9行目の請求項1、第3頁第5欄第8行目〜第13行目、第3頁第6欄第2行目〜第8行目、第3頁第6欄第19行目〜第34行目)
【特許文献7】
特許第2835971号公報(第1頁第1欄第1行目〜第2頁第11行目の特許請求の範囲、第3頁第5欄第41行目〜第4頁第7欄第22行目)
【特許文献8】
特許第2835972号公報(第1頁第1欄第1行目〜第2欄第10行目の特許請求の範囲、第3頁第6欄第13行目〜第43行目)
【特許文献9】
特許第02932192号公報(第1頁第1欄第1行目〜第2欄第9行目の特許請求の範囲、第2頁第4欄第42行目〜第3頁第6欄第7行目、第3頁第5欄第46行目〜第6欄第35行目)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の課題を解決することにある。即ち、長期に亘り安定した帯電付与能力を有し、かつ、皮膜の耐摩耗性や、耐久性に優れ、使用雰囲気によらず、安定な帯電性を有するキャリアを提供することにある。また、現像剤の使用開始時から安定した帯電発生能力を維持し、耐久性に優れたキャリアを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の(1)「磁性を有する微粉体表面に皮膜を有する形態を有し、該皮膜が(i)N−アルコキシアルキル化ポリアミドと、(ii)該N−アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂と反応可能な樹脂の混合物から得られる架橋生成物を含有し、(ii)の反応可能な樹脂が、少なくともシラノール基および/または加水分解可能な基を有し、ゲル化温度が60℃以上、170℃以下である常温液体のシリコーン樹脂を含有すること特徴とする静電潜像現像用キャリア)、(2)「前記シリコーン樹脂が、分子量1000〜100000のメチルシリコーン化合物であることを特徴とする前記第(1)項に記載の静電潜像現像用キャリア」、(3)「前記皮膜がアミノシラン化合物および/またはその縮合物を含有することを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の静電潜像現像用キャリア」、(4)「前記皮膜が下記構造の化合物Aを含有することを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の静電潜像現像用キャリア;
【化4】
(RO)SiRNH(ROR) ……化合物A
:C1〜3のアルキル基
:C1〜8の直鎖アルキレン鎖
:C1〜2の直鎖アルキレン鎖
:C1〜4のアルキル基」、(5)「前記皮膜が下記構造の化合物Bを含有することを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の静電潜像現像用キャリア;
【化5】
(RO)SiRNHRNH(ROR) ……化合物B
:C1〜3のアルキル基
、R:C1〜8の直鎖アルキレン鎖
:C1〜2の直鎖アルキレン鎖
:C1〜4のアルキル基」、(6)「前記化合物Bが下記構造を有する化合物であること特徴とする前記第(5)項に記載の静電潜像現像用キャリア;
【化6】
(HCO)SiCNHCNH(CHOCH)」、(7)「前記ポリアミドがメトキシ化率20%〜70%のN−メトキシメチル化ポリアミドであることを特徴とする前記第(1)項に記載の静電潜像現像用キャリア」、(8)「前記皮膜中に沸点が100℃以上の固体有機酸を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項の何れかに記載の静電潜像現像用キャリア」、(9)「印加電界50V/mmにおける電気抵抗率のLogRが14以上であり、250V/mmにおける電気抵抗率のLogRが16以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項の何れかに記載の静電潜像現像用キャリア」、(10)「前記皮膜中に体積固有抵抗が10−2Ω・cm〜10Ω・cmの低抵抗物質を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項の何れかに記載の静電潜像現像用キャリア」、(11)「前記皮膜中に、Si、Ti、Alのいずれかの酸化物微粒子を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア」、(12)「前記皮膜中の酸化物微粒子の含有量が皮膜樹脂量の5重量%〜70重量%の範囲であることを特徴とする前記第(11)項に記載の静電潜像現像用キャリア」、(13)「前記酸化物微粒子が、アルミナ微粒子であることを特徴とする前記第(11)項に記載の静電潜像現像用キャリア」、(14)「前記アルミナ微粒子が0.01μm〜0.7μmの平均粒子径を有することを特徴とする前記第(13)項に記載の静電潜像現像用キャリア」により達成される。
【0010】
すなわち、本発明の静電潜像現像用キャリアにより、キャリア皮膜にポリアミドの優れた正帯電性と、皮膜の強度を付与することができる。また、ポリアミドと併用するシリコーン樹脂の硬化温度を適切に選ぶことにより、塗布時の皮膜の分離、皮膜硬化時のポリアミドの熱分解を防止し、より均一で、経時に安定な帯電量のキャリアを得ることができる。また、メチルシリコーン樹脂をメトキシメチル化ポリアミドと混合して使用した場合、樹脂相互の相溶性に乏しいため、皮膜強度が低下する場合があるが、アミノシラン化合物を用いることで、樹脂相互の相溶性、皮膜強度が向上が計られる。さらに、アミノシランの末端の第一アミンをメトキシメチル化した構造を有する化合物を用いることにより、帯電発生能は高いが、反応性に富むが、第一アミン量を適正に制御し、かつ構造内に第二アミンを取り込み、キャリア表面がトナーや、使用雰囲気に由来する化学物質による変質することを抑制しながら、帯電安定性を向上できる。
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明のキャリアは表面に樹脂層を有し、該樹脂層は、少なくとも2種の樹脂の混合物から得られる重縮合物を含有する。
樹脂層を構成する樹脂としては、(1)主鎖のアミド結合の水素原子をアルコキシアルキル化した、溶媒可溶化ポリアミドであり、もう1種の樹脂としては、(2)ゲル化温度が60℃以上、170℃以下のシリコーン樹脂を含有する。
該シリコーン樹脂はシラノール、もしくは、各種アルコキシ、オキシムなどの、加水分解性を有する基を有し、生成する水酸基により自分子内、もしくはポリアミドのアルコキシド、アミド結合の活性水素との間に架橋構造を形成することが可能である。少なくとも上記ポリアミドとシリコーンを含む樹脂を混合した樹脂層を磁性を有する粉体表面に形成し、加熱することにより、樹脂相互の重縮合体の硬化皮膜を形成する。このとき、用いるアルコキシアルキル化ポリアミドは低級アルコール溶液として塗布乾燥するため、塗布溶媒として使用されるアルコールの沸点以下でシリコーン樹脂がゲル化した場合、皮膜形成時にシリコーンとポリアミドが分離し膜の不均一化が生じやすい。すなわちシリコーン樹脂のゲル化温度は該ポリアミドの良溶媒であるメタノールの沸点近傍より高いことが好ましく、60℃以上が好ましい。また、ゲル化温度が250℃を超える場合、ゲル化時にポリアミドの熱分解が避けられず、好ましくない。代表的なポリアミドの軟化温度が約170℃近傍であり、170℃以下でシリコーンのゲル化反応が進めることがより好ましい。ここでいうゲル化温度とは、シリコーン樹脂固形分1gを所定温度に設定したホットプレート上に設置したスライドガラス上に滴下、加温し、滴下から60秒後、スライドガラスを45°に傾け、樹脂が流下しなくなる温度をいう。
【0012】
本発明に用いられるポリアミドとしては、主鎖のアミド結合の水素原子をアルコキシアルキル化した、溶媒可溶化ポリアミドが挙げられ、これを用い、該ポリアミドの低級アルコール溶液と、シラノール縮合性シリコーン樹脂など該ポリアミドと反応性を有する樹脂を1種もしくは複数種および必要に応じて架橋を促進する触媒を混合溶解してコート液を調製し、磁性を有するキャリア芯材に塗布、乾燥し、加熱硬化することによって皮膜を形成する。ここでいうポリアミドとは、一般的な、ジカルボン酸とジアミンから得られるものや、各種のラクタムの開環縮重合によりなるポリアミドなどである。
これらポリアミド主鎖、NH結合の活性な水素原子を一部アルコキシアルキル化し、アルコール可溶性、熱硬化性を付与したポリアミドが用いられる。たとえばポリアミドをN−メトキシメチル化する方法としては、蟻酸のようなポリアミドを溶解し、酸性雰囲気中、メタノールなどの低級アルコールの存在下で、ホルマリンと反応させることにより行なう。
【0013】
こうして得られたメトキシメチル化ポリアミドは、その反応比に応じてメタノールなど低級アルコールに対する溶解性が向上するため、キャリア表面に溶液を塗付することで皮膜形成することが容易になる。また、該ポリアミドは未架橋の状態ではゴム弾性を示し、適当な酸触媒の存在下で加熱することにより、自己のメトキシ基と主鎖のアミド結合の活性水素との間で縮合することにより、架橋し硬度が増す。これをシラノール縮合性シリコーンと混合して、キャリア皮膜として塗布し、同じく酸触媒の存在下で加熱することにより、シリコーンとポリアミド間の相互の架橋構造を有する皮膜が形成される。
【0014】
皮膜を構成するポリアミドの可溶化のためのアルキルアルコキシ化処理は、アミド結合の活性水素の置換率にして20〜70mol%程度がよい。これより少ない場合には、アルコール可溶性が乏しく、皮膜形成時に析出したり、皮膜形成後に偏析するなどの不具合がある。70%を超えると、皮膜密度が低下し、磨耗性が悪化する。金属酸化物粒子の添加した場合においても同様である。
【0015】
皮膜の充分な硬化を行なうために、酸性下で加温することが好ましいが、用いる酸触媒としては有機物の固体酸をコート剤溶液に含有させることが好ましい。触媒の沸点が100℃未満では、皮膜乾燥時に触媒の蒸発を伴い、架橋形成のための追加熱によって皮膜の硬化を充分に行なうことができない。
酸触媒の例としては、乳酸、ラウリン酸、クロトン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、シュウ酸、コハク酸、グリコール酸、マロン酸、マレイン酸、イタコン酸、酒石酸、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ベンジルスルホン酸、トルエンスルホン酸などの代表的な有機酸、塩酸、硫酸、硝酸、次亜燐酸等の無機酸などを単独、もしくは、混合して用いることができるが、先の架橋反応を適切に進めるためには、少なくとも1種類の酸触媒が100℃以上の沸点を持つものを選択すればよい。中でも二塩基酸以上の多価カルボン酸化合物は好ましく用いられる。
【0016】
本発明では更に、この皮膜中に金属酸化物粒子を混合せしめることにより、その皮膜強度を一層強靭なものとする。皮膜中への金属酸化物粒子の導入は、例えば、次のように行なう。
可溶化ポリアミドをメタノール中に、必要に応じて加熱しながら溶解する。
溶解した溶液に、金属酸化物粒子を混合し、ホモジナイザーのような分散装置を用いて均一に分散する。
該分散溶液を別途用意したシラノール縮合性シリコーンの非水溶媒溶液と混合、同様にホモジナイザーで攪拌し、適宜帯電調整剤、抵抗調整剤を混合し、キャリア芯材に塗布する。
【0017】
ここで本発明に用いられるポリアミドの例を示すと、例えばジアミンとしては1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタジアミン、1,2−プロパンジアミンなどの直鎖アルキルジアミン、分岐型アルキルジアミン、m−フェニレンジアミン、P−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N−フェニル−p−フェニルジアミン、4,4−ジアミノジフェニルアミンなどの芳香族ジアミン、カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン酸、マロン酸などの多価脂肪酸、芳香族ジカルボン酸、各種のアミノ酸などの縮重合体、これら複数種のモノマーからなる共重合体、また、各種のカプロラクタムの開環縮重合やアミノウンデカン酸などのアミノ酸の自己縮重合体、それら相互の共重合体などである。
【0018】
ポリアミドと併用されるシリコーン樹脂としては従来公知の樹脂組成物を用いることができる。下記式で表わされる繰り返し単位を含むシリコーン樹脂は好ましく用いることができる。
【0019】
【化7】
Figure 0004137730
【0020】
前記式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、またはアリール基(フェニル基、トリル基など)を示し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、またはアリーレン基(フェニレン基など)を示す。
【0021】
このような樹脂の例としては、例えばストレートシリコーン樹脂として、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)などが例示できる。中でもメチルシリコーン樹脂は、低スペント性、帯電量の環境変動が小さいことなどの理由から好ましく用いられる。
シリコーン樹脂の分子量としては、1000〜100000、好ましくは1000〜20000程度である。用いる樹脂の分子量が100000より大きい場合、塗布時に塗布液粘度が上昇しすぎ、塗膜の均一性が充分得られなかったり、硬化後に皮膜の密度が充分に上がらない場合がある。1000より小さいと硬化後の皮膜が脆くなるなどの不具合が生じやすい。
【0022】
他に、変性シリコーン樹脂も好ましく用いられ、例えばエポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなどが例示される。上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
本発明において、(i)N−アルコキシアルキル化ポリアミドと、(ii)該N−アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂と反応可能な樹脂としてのこれらシリコーン樹脂との使用割合は10:90部〜90:10部であることが好ましく、より好ましくは20:80部〜50:50である。
【0023】
更に、本発明では、キャリア芯材粒子表面を被覆する樹脂として、以下に示すものを単独、または上記シリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂などがある。
本発明において、こらシリコーン樹脂に併用できるその余の樹脂は、該シリコーン樹脂100重量部に対して150重量部以下であることが好ましく、100重量部以下であることがより好ましい。
【0024】
本キャリアには、帯電制御、芯材との密着性、また、ポリアミドとシリコーン樹脂との相溶性を向上する目的で、従来公知のアミノシランカップリング剤を用いることが好ましい。
【0025】
本発明で用いられるアミノシランカップリング剤の例としては以下のようなものが挙げられる。
N(CHSi(OCH……(MW:179.3)、
N(CHSi(OC……(MW:221.4)、
NCHCHCHSi(CH(OC)……(MW:161.3)、
NCHCHCHSi(CH)(OC……(MW:191.3)、
NCHCHNHCHSi(OCH……(MW:194.3)、
NCHCHNHCHCHCHSi(CH)(OCH……(MW:206.4)、
NCHCHNHCHCHCHSi(OCH……(MW:224.4)、
(CHNCHCHCHSi(CH)(OCH5)……(MW:219.4)、
(CNCSi(OCH……(MW:291.6)
【0026】
また、アミノシラン化合物はその末端アミンをメトキシメチル化して用いることもできる。例えば、下記に示す構造の化合物は帯電付与性、経時帯電安定性の面から好ましく用いられる。
【0027】
【化8】
(RO)SiRNH(ROR) ……化合物A
:C1〜3のアルキル基
:C1〜8の直鎖アルキレン鎖
:C1〜2の直鎖アルキレン鎖
:C1〜4のアルキル基
【0028】
【化9】
(RO)SiRNHRNH(ROR) ……化合物B
:C1〜3のアルキル基
、R:C1〜8の直鎖アルキレン鎖
:C1〜2の直鎖アルキレン鎖
:C1〜4のアルキル基
【0029】
上記化合物は、いずれも従来公知のアミノシラン化合物の末端アミンをアルコキシアルキル化して得られる。
【0030】
アミノシラン化合物のアルコキシアルキル化は、例えば次のような方法を用いることができる。以下、メトキシメチル化の方法を例示する。
アミノシラン化合物をメタノール中に溶解し、この溶液に必要に応じて液性を塩基性に保ちながらホルムアルデヒド水溶液を滴下する。反応熱による温度過上昇が生じないよう、必要に応じて冷却しながら、30℃〜60℃で約1時間還流し、メトキシメチル化アミノシランの溶液が得られる。
一例としては、下記構造の化合物が好ましく用いられる。
【0031】
【化10】
(HCO)SiCNHCNH(CHOCH
こうした化合物の例としては、他にも例えば次のようなものが挙げられる。
【0032】
【化11】
CHOCHHN(CHSi(OCH
CHOCHHN(CHSi(OC
CHOCHHNCHCHCHSi(CH(OC)、
CHOCHHNCHCHCHSi(CH)(OC
CHOCHHNCHCHNHCHSi(OCH
CHOCHHNCHCHNHCHCHCHSi(CH)(OCH
CHOCHHNCHCHNHCHCHCHSi(OCH
OCHHN(CHSi(OCH
OCHHN(CHSi(OC
OCHHNCHCHCHSi(CH(OC)、
OCHHNCHCHCHSi(CH)(OC
OCHHNCHCHNHCHSi(OCH
OCHHNCHCHNHCHCHCHSi(CH)(OCH
OCHHNCHCHNHCHCHCHSi(OCH
OCHHN(CHSi(OCH
OCHHN(CHSi(OC
OCHHNCHCHCHSi(CH(OC)、
OCHHNCHCHCHSi(CH)(OC
OCHHNCHCHNHCHSi(OCH
OCHHNCHCHNHCHCHCHSi(CH)(OCH
OCHHNCHCHNHCHCHCHSi(OCH
OCHHN(CHSi(OCH
OCHHN(CHSi(OC
OCHHNCHCHCHSi(CH(OC)、
OCHHNCHCHCHSi(CH)(OC
OCHHNCHCHNHCHSi(OCH
OCHHNCHCHNHCHCHCHSi(CH)(OCH
OCHHNCHCHNHCHCHCHSi(OCH
【0033】
本発明に用いるアルコキシアルキル化ポリアミドは、非架橋状態ではその電気抵抗が低いため、画像形成時に地肌汚れや現像剤の帯電量の放置低下、温湿度による帯電量の変動などの不具合があるため、シリコーン樹脂との架橋構造を形成するための加熱工程により、残留するメトキシ成分を充分に分解する必要がある。こうして得られるキャリアの電気抵抗率は50V/mmにおけるLogRが14以上17以下であり、250V/mmにおける電気抵抗率のLogRが8以上16以下が好ましい範囲である。50V/mmにおける電気抵抗率のLogRが14より小さいと放置時の帯電量低下が大きく、また、温湿度による帯電量の変動が大きい。また、250V/mmにおける電気抵抗率のLogRが16より大きいと、連続印刷時にキャリアのチャージアップによる画像濃度の低下が生じ好ましくない。
【0034】
キャリアの電気抵抗を適正にするために、キャリア皮膜中に導電性物質を含有させることが可能である。ここでいう導電性物質とは、公知の導電性材料を用いることができる。導電性物質の例としては例えば、導電性ZnO、Al等の金属粉、各種の方法で作られたSnO及び種々の元素をドープしたSnO、ホウ化物、例えばTlB、ZnB、MoB、炭化ケイ素及び導電性高分子(ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)、ポリピロール)などがあるが、最も好ましくは導電性のカーボンブラックである。
【0035】
また、先に記述したように、皮膜の補強の目的で皮膜中に他の硬質な微粒成分を含有させることができる。これらは、0.01〜20μmの粒径、好ましくは0.01〜10μmの粒径を有するモース硬度2以上の微粒成分であり得る。なかでも金属酸化物、無機酸化物粒子は均一な粒子径で、かつ皮膜の成分であるポリアミドと高い親和性が得られ、著しい皮膜の補強効果を示すため、好ましく用いられる。
こうした微粒子としては、従来公知の材料を単独、もしくは、混合して用いることが可能であり、代表的にはシリカ、酸化チタン、アルミナなどがある。なかでも、トナーを負極性に帯電させるため、アルミナ粒子は好ましく用いられる。
皮膜中に含有させる硬質微粒子の含有量として5%〜70%が好ましい。含有量は用いる微粒子の粒子径、比表面積によって、適切に選ばれるが、5%未満では皮膜の耐磨耗効果が発現しにくく、70%を超えると、微粒子の脱離が生じやすくなる。
【0036】
皮膜中の微粒子含有量は、皮膜材料によっても適宜選択されるが、好ましくは1〜70wt%の範囲である。1wt%以下では、皮膜強度の向上効果が充分ではなく、70wt%を超えると、皮膜から微粒子の脱離が生じやすくなり、耐久性に不具合を生ずる場合がある。
用いる微粒子の平均粒径は、皮膜の厚さによるが、0.01〜0.7μmの範囲が好ましい。皮膜の厚さに対して用いる粒子径を適宜選択される。ここでいう皮膜厚さとは、キャリアの被覆層成分のうち、該微粒子成分を含まない樹脂成分の体積をキャリア芯材の表面積で除した値である。キャリア芯材の表面積はキャリア芯材の重量平均粒子径を求め、相当する球体の表面積とした求めた計算値とし、この皮膜厚さに対して含有する微粒子の平均粒径が0.01〜1倍の粒径の範囲が好ましい。0.01倍より小さいと、粒子充填による皮膜強度向上の効果が認められない。1倍より大きいと皮膜から粒子の離脱が生じやすくなる。
【0037】
本発明で使用することができる皮膜を設けるキャリア芯材としては、従来公知のものが使用できる。例えば、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
フェライトとは一般に下記式で表わされる焼結体である。
【化12】
(MO)x(NO)y(Fe)z
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Caなどであり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
なかでもMn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
【0038】
キャリア芯材としては上記の磁性粒子が一般的であるが、より小粒径の磁性粉をフェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などの公知の樹脂中に分散した形態を持つ、いわゆる樹脂分散キャリアも好適に用いられる。
【0039】
本発明のキャリアとともに使用されるトナーとしては、バインダー樹脂としての熱可塑性樹脂を主成分とし、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含むものである。また、一般公知の粉砕法、重合法等の各種のトナー製法により作製されたトナーを用いることができる。
【0040】
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−o−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソブチレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが単独あるいは混合して使用できる。
【0041】
ポリエステル樹脂としては、アルコールと酸との重縮合反応によって得られ、例えばアルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチルグリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単量体、その他の2価のアルコール単量体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−サルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上の高級アルコール単量体を挙げることができる。また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸からの二量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボン酸−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体、これらの酸の無水物等の3価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
【0042】
さらにエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業社製)、エポトートYD−011、YD−014、YD−904、YD−017(以上、東都化成社製)、エポコート1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販のものがある。
【0043】
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など、従来公知の染顔料を単独あるいは混合して使用し得る。
【0044】
また、トナーは、通常使用されるトナーと同様に摩擦帯電性を制御する目的で含有せしめる薬剤を含有していても何ら不都合はない。そうした、いわゆる極性制御剤としては、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe、Zn等の金属錯体等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。カラートナーに使用される極性制御剤は無色であることが必要であり、極性を有するポリマー型の極性制御性物質は好ましく用いられる。
【0045】
本発明に使用されるトナーには流動性改質剤を添加することができる。流動性改質剤の例としては、有機樹脂微粒子、金属石鹸など、ポリテトラフロロエチレン系フッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤、或いは酸価セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤、一般に流動性改質の目的に用いられる公知の金属酸化物、代表的には酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの酸化金属微粒子、およびその表面を疎水化した粒子などである。これらのいずれの微粉末もその表面を疎水化することは流動性の面で優れた効果をもたらす。表面を疎水化処理するためには、例えば、シランカップリング剤やシリル化剤として一般に知られる珪素化合物を粒子表面と接触、反応させることができる。
【0046】
疎水化剤としては例えばクロロシラン類としては代表的にトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジエチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、プロピルジクロロシラン、ジプロピルジクロロシラン、トリプロピルクロロシランなどアルキルクロロシラン、フェニルクロロシランなど。そのフッソ置換体としてフルオロアルキルクロロシラン、パーフルオロアルキルクロロシランの類。シリルアミン類としては、代表的にヘキサメチルジシラザン、ジエチルアミノトリメチルシラン、ジエチルアミノトリメチルシランなど。シリルアミド類としては、代表的にN,O−ビストリメチルシリルアセトアミド、N−トリメチルシリルアセトアミド、ビストリメチルシリルトリフルオロアセトアミドなど。また、アルコキシシラン類として、メチルトリアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、トリメチルアルコキシシラン、エチルジアルコキシシラン、ジエチルアルコキシシラン、トリエチルアルコキシシラン、プロピルトリアルコキシシラン、ジプロピルジアルコキシシラン、トリプロピルアルコキシシランなど、アルキルクロロシランや、フェニル基を有するフェニルアルコキシシランなど。また、そのフッソ置換体としてフルオロアルキルアルコキシシランの類、パーフルオロアルキルアルコキシシランの類、シリコーンオイルとして、ジメチルシリコーンオイル、およびその誘導体、フッ素置換体、ジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンなどシロキサンの類など、一般公知の疎水化剤として用いられる化合物が使用できる。
【0047】
本発明に使用されるトナーは必要に応じて磁性粉末を含有せしめ、磁性トナーとすることも可能である。
用いられる磁性粉体としては、マグネタイト、マグヘマタイトなどの磁性酸化鉄粒子粉末、鉄以外の金属(Mn、Ni、Zn、Mg、Cu等)を一種または二種以上含有するスピネルフェライト粒子粉末、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末、表面に酸化層を有する鉄およびその合金の微粒子粉末等を用いることができる。また、ヘマタイト、ゲータイト、ウスタイトなどの非磁性酸化鉄粒子粉末を用いることもでき、場合によっては前記磁性酸化鉄粒子と混合して用いることもできる。
好ましくはマグネタイト、マグヘマタイト等の磁性酸化鉄粒子粉末または、ヘマタイト、ゲータイトなどの非磁性酸化鉄粒子粉末である。その粒子形状は、粒状、球状、針状のいずれであっても良い。前記粒子の粒子径は、0.05〜5μmであることが好ましく、トナー中に数%〜70重量%含有させて、磁性トナーを得ることができる。
【0048】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はここに例示される実施例に限定されるものではない。
<化合物1の製造例>
メタノール10部に下記アミノシランカップリング剤10部を溶解した。この液を氷浴中で冷却し、液温が30℃以下を保ちながら、ホルムアルデヒド(37%)液4部を滴下した。混合時の発熱が終了後、25℃で1時間攪拌し化合物1の溶液を得た。
【化13】
NHSi(OCH
【0049】
<化合物2の製造例>
メタノール10部に下記アミノシランカップリング剤10部を溶解した。この液を氷浴中で冷却し、液温が30℃以下を保ちながら、ホルムアルデヒド(37%)液4部を滴下した。混合時の発熱が終了後、25℃で1時間攪拌し化合物2の溶液を得た。
【化14】
NHNHCSi(OCH
【0050】
<製造例1>
還流器を備えた攪拌可能なガラス容器にメトキシメチル化ポリアミド(ナガセケムテック株式会社製 EF30T)20部、クエン酸1部、メタノール80部を入れ、ウォーターバスで60℃に加熱、攪拌して、メトキシメチル化ポリアミドメタノール溶液を作成した。
この溶液にメチルシリコーン樹脂トルエン溶液(分子量15000、固形分20wt%、硬化温度120℃)100部、トルエン100部、イソプロパノール100部、カーボンブラック(BP2000)1部を加え、ホモジナイザーで分散した。得られた分散液に、触媒としてジブチルスズジアセテート、トルエン溶液(40wt%溶液)1部、γアミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン0.8部を加え、アジピン酸1部を加え、攪拌し、コート液を得た。
この液体を流動床乾燥装置にて重量平均径38μm、1000ガウスにおける磁気モーメント78emu/gのフェライト芯材に塗布して樹脂皮膜を設けた。得られた粉体は、210℃にて2時間加熱乾燥し、皮膜厚さ0.59μmのキャリアAを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは13.8Ωcm(50V/mm)、12.9Ωcm(250V/mm)であった。
【0051】
<製造例2>
製造例1においてγアミノエチルアミノプロピルトリメトキシシランに代えて、化合物1の製造例で作成した化合物1溶液を2部用いる以外は、すべて同様にしてキャリアBを得た。
皮膜の厚さは0.61μm、電気抵抗率のLogRは14.1Ωcm(50V/mm)、13.8Ωcm(250V/mm)であった。
【0052】
<製造例3>
製造例2において化合物1に代えて、化合物2溶液を用いる以外は、すべて同様にしてキャリアCを得た。
皮膜の厚さは0.61μm、電気抵抗率のLogRは14.1Ωcm(50V/mm)、13.8Ωcm(250V/mm)であった。
【0053】
<製造例4>
還流器を備えた攪拌可能なガラス容器にメトキシメチル化ポリアミド(ナガセケムテック株式会社製 EF30T)20部、クエン酸1部、メタノール80部を入れ、ウォーターバスで60℃に加熱、攪拌して、メトキシメチル化ポリアミドメタノール溶液を作成した。
この溶液に平均粒子径0.3μmのアルミナ粒子8部を加え、ホモジナイザーで攪拌した。
この溶液を攪拌しながら、メチルシリコーン樹脂トルエン溶液(分子量15000、固形分20wt%)100部、トルエン100部、イソプロパノール100部、カーボンブラック(BP2000)1部を徐々に加え、更にホモジナイザーで分散した。得られた分散液に、触媒としてジブチルスズジアセテート、トルエン溶液(固形分濃度40wt%)1部、先の化合物2の溶液2部、アジピン酸1部を加え、攪拌し、コート液を得た。
この液体を流動床乾燥装置にてフェライト芯材に塗布して樹脂皮膜を設けた。
得られた粉体は、210℃にて2時間加熱乾燥し、皮膜厚さ0.59μmのキャリアDを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは13.8Ωcm(50V/mm)、12.9Ωcm(250V/mm)であった。
【0054】
<製造例5>
製造例4においてアジピン酸1部をパラトルエンスルホン酸のトルエン溶液(固形分濃度40wt%)1.25部、安息香酸0.5部とする以外は全て同様にしてキャリアEを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは14.0Ωcm(50V/mm)、13.0Ωcm(250V/mm)であった。
【0055】
<製造例6>
製造例4において、用いるアルミナ粒子を、平均粒子径0.01μmのアルミナ粒子8部とする以外は全て同様にしてキャリアFを得た。
【0056】
<製造例7>
製造例1においてメチルシリコーン樹脂に代えてメチルシリコーン樹脂トルエン溶液(分子量800、固形分20wt%、硬化温度45℃)を用いる以外は製造例1と全て同様にして、キャリアGを得た。
【0057】
<製造例8>
製造例1においてメチルシリコーン樹脂に代えてメチルフェニルシリコーン樹脂トルエン溶液(分子量2000、固形分20wt%、硬化温度220℃)を用いる以外は製造例1と全て同様にして、キャリアHを得た。このキャリアは焼成後ブロック状に硬化し、これを粉砕してキャリア粒子を得た。
【0058】
実施例1
製造例1で作成したキャリアA93部とIPSIO Color8000用マゼンタトナー7部を混合し、現像剤とし、これをIPSIO Color8000に装填して、画像面積率12%、文字画像パターンを用いて1千枚の連続プリントを行なった。
現像剤の一部を取り出し、続けて10万枚の連続プリント試験を行なった。
【0059】
使用開始前、1千枚プリント後、連続プリント終了時のそれぞれ現像剤の帯電量を測定した。
また、10万枚プリント終了時の画像の地肌汚れ、現像剤の帯電量を同様に評価した。
現像剤の帯電量は、現像装置のスリーブ上から少量の現像剤を採取し、ブローオフ法に基づいて行なった。
キャリアの膜厚は、キャリアを破砕し、走査型電子顕微鏡で断面像を観察して求めた。
地肌汚れの評価は目視評価で4段階の評価とした。
【0060】
実施例2〜6及び比較例1、2
実施例1においてキャリアAに換えてキャリアB〜Hをそれぞれ用いて、同様に現像剤とし画像評価を行なった。結果を同様に表に示す。
【0061】
【表1】
Figure 0004137730
【0062】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明より明らかなように、本発明は、長期にわたり安定した帯電性を有し、皮膜耐磨耗性に優れた安定性の高いキャリアを提供することができるという優れた効果を奏する。

Claims (14)

  1. 磁性を有する微粉体表面に皮膜を有する形態を有し、該皮膜が(i)N−アルコキシアルキル化ポリアミドと、(ii)該N−アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂と反応可能な樹脂の混合物から得られる架橋生成物を含有し、(ii)の反応可能な樹脂が、少なくともシラノール基および/または加水分解可能な基を有し、ゲル化温度が60℃以上、170℃以下である常温液体のシリコーン樹脂を含有すること特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  2. 前記シリコーン樹脂が、分子量1000〜100000のメチルシリコーン化合物であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用キャリア。
  3. 前記皮膜がアミノシラン化合物および/またはその縮合物を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の静電潜像現像用キャリア。
  4. 前記皮膜が下記構造の化合物Aを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の静電潜像現像用キャリア。
    Figure 0004137730
    :C1〜3のアルキル基
    :C1〜8の直鎖アルキレン鎖
    :C1〜2の直鎖アルキレン鎖
    :C1〜4のアルキル基
  5. 前記皮膜が下記構造の化合物Bを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の静電潜像現像用キャリア。
    Figure 0004137730
    :C1〜3のアルキル基
    、R:C1〜8の直鎖アルキレン鎖
    :C1〜2の直鎖アルキレン鎖
    :C1〜4のアルキル基
  6. 前記化合物Bが下記構造を有する化合物であること特徴とする請求項5に記載の静電潜像現像用キャリア。
    Figure 0004137730
  7. 前記ポリアミドがメトキシ化率20%〜70%のN−メトキシメチル化ポリアミドであることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用キャリア。
  8. 前記皮膜中に沸点が100℃以上の固体有機酸を含有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  9. 印加電界50V/mmにおける電気抵抗率のLogRが14以上であり、250V/mmにおける電気抵抗率のLogRが16以下であることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  10. 前記皮膜中に体積固有抵抗が10−2Ω・cm〜10Ω・cmの低抵抗物質を含有することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  11. 前記皮膜中に、Si、Ti、Alのいずれかの酸化物微粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  12. 前記皮膜中の酸化物微粒子の含有量が皮膜樹脂量の5重量%〜70重量%の範囲であることを特徴とする請求項11に記載の静電潜像現像用キャリア。
  13. 前記酸化物微粒子が、アルミナ微粒子であることを特徴とする請求項11に記載の静電潜像現像用キャリア。
  14. 前記アルミナ微粒子が0.01μm〜0.7μmの平均粒子径を有することを特徴とする請求項13に記載の静電潜像現像用キャリア。
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