JP4137045B2 - 4サイクルエンジン用加減速検知装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は4サイクルエンジン用加減速検知装置及び方法に関し、特に、スロットルバルブ開度センサを用いずにエンジンの加速・減速を検知する装置及び方法に関する。
従来のエンジン制御装置には、通常、スロットルバルブ開度センサ、吸気圧センサ、クランク角度センサ等が接続されている。スロットルバルブ開度センサはスロットルバルブの開度を検出し、吸気圧センサは吸気通路の内圧を検出する。このエンジン制御装置においては、エンジン回転数はクランク角度センサの出力値を数値処理することにより得られる。また、エンジンの加速・減速は、エンジン回転数とスロットルバルブ開度に基づいて判断している。基本燃料噴射量はエンジン回転数に基づいて決定され、加速時の補正燃料量はスロットルバルブ開度に基づいて決定している(特許文献1)。
特開平8−135491号公報 このようなエンジン制御装置では、エンジンの加速・減速を検知するためにスロットルバルブ開度センサが必須である。
本発明の1つの目的は、スロットルバルブ開度センサを用いずにエンジンの加速・減速を検知する装置及び方法を提供することである。
本発明によれば、所定クランク角度の吸気圧と、これのクランク角度720度前の吸気圧とを比較する比較手段と、
これら2つの吸気圧の差が加速判断閾値より大きく、且つ、前記所定クランク角度の吸気圧が前記クランク角度720度前の吸気圧より高い場合に、エンジンが加速状態にあると判断する判断手段と、を備えた4サイクルエンジン用加速検知装置が提供される。
この装置では、加速を検知・判断するのに、スロットルバルブ開度センサを用いていない。吸気圧の値だけで加速を判断している。
好ましくは、前記判断手段は、前記クランク角度720度前の吸気圧と、これのさらにクランク角度720度前の吸気圧との差が所定値以下の場合に、前記加速状態判断を行う。
また、本発明によれば、所定クランク角度の吸気圧と、これのクランク角度720度前の吸気圧とを比較する比較手段と、
これら2つの吸気圧の差が減速判断閾値より大きく、且つ、前記所定クランク角度の吸気圧が前記クランク角度720度前の吸気圧より低い場合に、エンジンが減速状態にあると判断する減速判断手段と、を備える4サイクルエンジン用減速検知装置が提供される。
さらに本発明によれば、4サイクルエンジンの吸気圧を測定する圧力センサと、
前記圧力センサの測定値をクランク角度720度間隔で供給する記憶部と、
前記記憶部からの測定値が所定頻度で所定範囲内にあるとき、エンジンが安定状態にあると判断する安定状態判断手段と、
前記安定状態判断手段が前記エンジンが安定状態にあると判断した場合に、所定クランク角度での吸気圧測定値とこれのクランク角度720度前の吸気圧測定値とを比較する比較手段と、
これら2つの吸気圧測定値の差が加速判断閾値より大きく、且つ、前記所定クランク角度での吸気圧測定値が前記クランク角度720度前の吸気圧測定値より高い場合に、エンジンが加速状態にあると判断する加減速判断手段と、を備えた装置が提供される。
好ましくは、前記加減速判断手段は、前記2つの吸気圧測定値の差が減速判断閾値より大きく、且つ、前記所定クランク角度ので吸気圧測定値が前記クランク角度720度前の吸気圧測定値より低い場合に、エンジンが減速状態にあると判断する。
また、本発明によれば、所定クランク角度の吸気圧と、これのクランク角度720度前の吸気圧とを比較し、
これら2つの吸気圧の差が所定値より大きく、且つ、前記所定クランク角度の吸気圧が前記クランク角度720度前の吸気圧より高い場合に、エンジンが加速状態にあると判断する、4サイクルエンジン用加速検知方法が提供される。
さらに、本発明によれば、所定クランク角度の吸気圧と、これのクランク角度720度前の吸気圧とを比較し、
これら2つの吸気圧の差が所定値より大きく、且つ、前記所定クランク角度の吸気圧が前記クランク角度720度前の吸気圧より低い場合に、エンジンが減速状態にあると判断する、4サイクルエンジン用減速検知方法が提供される。
スロットルバルブ開度センサを省略したので、安価な構成で加速・減速を判断することができる。
発明を実施するための形態
本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1は、エンジン(内燃機関)1、吸気通路2、排気通路5、エンジン制御ユニット(以下、ECUと称する)30等を示す概略図である。図2はECU30と、これに接続されたセンサ等を示す図である。本実施例では、エンジン1は4サイクル単気筒エンジンである。
図1に示されるように、エンジン1の吸気通路2には吸気量を制御するスロットルバルブ3が設けられている。スロットルバルブ3には、スロットルバルブ3の開度を検出するスロットルバルブ開度センサが設けられていない。吸気通路2のスロットルバルブ3の上流には吸気温センサ6とエアークリーナ7が設けられている。また、吸気通路2のスロットルバルブ3の下流には、吸気の圧力(吸気管内圧)を検出する吸気圧センサ12と燃料を噴射するインジェクタ4が設けられている。インジェクタ4からの燃料はエアクリーナ7により濾過された吸気と混合されて混合気となり、この混合気がエンジン1のシリンダに導入される。シリンダ上方には点火プラグ8が設けられている。点火プラグ8には点火コイル17が接続されている。シリンダに入った混合気は点火プラグ8により着火されて燃焼しクランク軸9を回転駆動する。エンジン1で燃焼された混合気は排気ガスとして、エンジン1から排気通路5に排出される。排気通路5には酸素センサ10と触媒16が設けられている。酸素センサ10は排気中の酸素濃度を検出する。触媒16は排気の浄化を促進するためのものである。クランク軸9の近傍には、クランク軸9の角度(角度位置)を検出するクランク角センサ15が設けられている。符号21は吸気バルブであり、符号23は排気バルブであり、18はピストンである。エンジンシリンダ壁にはエンジン冷却水温センサ19が付設されている。
吸気温センサ6、吸気圧センサ12、インジェクタ4、点火コイル17、酸素センサ10、冷却水温センサ19及びクランク角センサ15はECU30に接続されている。
図2に示されるように、ECU30は波形整形回路22、回転数カウンタ37、A/D変換器32、駆動回路24、CPU34、ROM35及びRAM36を有している。
吸気圧センサ12からの出力信号(吸気管内圧を表す信号)はECU30に供給される。より詳しくは、図2に示されるように、吸気圧センサ12の出力信号はまずECU30内のA/D変換器32に供給される。A/D変換器32は供給された信号をデジタル信号に変換し、このデジタル信号をCPU34に供給する。
冷却水温センサ19からの出力信号と吸気温センサ6からの出力もECU30のA/D変換器32に供給された後、CPU34に供給される。
クランク角センサ15の出力信号(例えば、クランク角20度毎に発せられるパルス信号)は、ECU30内の波形整形回路22に供給されて波形整形される。その後、この信号は回転数カウンタ37へ供給される。回転数カウンタ37はエンジン1の回転数に応じたデジタル値をCPU34へ出力する。よって、CPU34はエンジンの回転数、クランク角度、吸気の温度、吸気管内圧及び冷却水の温度を検出することができる。
CPU34にはROM35、RAM36及び駆動回路24が接続されている。駆動回路24はインジェクタ(燃料噴射装置)4及び点火コイル17を駆動するための回路である。CPU34から燃料噴射制御指令が駆動回路24を介してインジェクタ4に供給されると、インジェクタ4の燃料噴射弁が開閉制御される。また、CPU34から点火制御指令が駆動回路24を介して点火コイル17に供給されると、点火プラグ8が点火制御される。ROM35はエンジン制御等に必要なプログラム等を格納している。RAM36は各センサ(例えば、吸気圧センサ12)の出力値や処理中のデータ等を保存する。
酸素センサ10により検出する排気中の酸素濃度の値に応じて、ECU30はインジェクタ4からの燃料噴射量を適宜制御する。また、冷却水温センサ19により検出するエンジン冷却水の温度に応じて、ECU30はインジェクタ4からの燃料噴射量を適宜調節する。
図3、図4及び図5はそれぞれ吸気圧センサ12により検出された吸気通路2の内圧(吸気管内圧)の変化を示す図である。吸気管内圧の曲線Pの下にはクランク角度(つまり、クランク角センサの出力値)が「クランク角信号」として示されている。本実施例では、クランク角センサはクランク角20度毎にパルスを発生するように設定されている。よって、エンジン4行程(吸気、圧縮、膨張、排気)の間に36個のパルスが生成される。図3、図4及び図5の「クランク角信号」の横軸に目盛りのように記載された短い縦線はこれらパルスを示す。これにより、クランク軸の角度位置が例えば上死点から20度間隔で検出することができるようになっている。「クランク角信号」の下の「エンジン4行程ステージ」とは、エンジン4行程(吸気、圧縮、膨張、排気:クランク角度720度)を20度ずつの区分(ステージ)に分けたものである。最初のステージ(クランク角度:0から20度)はゼロステージで、最後のステージ(クランク角度:700から720度)が35ステージである。また、吸気管内圧曲線Pの上にはエンジン行程(吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程)が示されている。さらに、その上には、スロットルバルブの開度が「スロットル開度」で示されている。
本実施例では各エンジン4行程の5ステージでの吸気管内圧に注目して加速・減速・定常の判断を行う。図3、図4及び図5にはそれぞれ、3つのエンジン4行程が示されており、最初のエンジン4行程の5ステージでの吸気管内圧が値A、次のエンジン4行程の5ステージでの吸気管内圧が値A'、最後のエンジン4行程の5ステージでの吸気管内圧が値A''で表されている。
まず、エンジンが定常状態にあるときの吸気通路2の圧力について図3に基づいて説明をする。定常状態とは、加速も減速もしていない状態を言う。つまり、スロットル開度の変化が殆ど無い状態を言う。
図3に示されるように、定常状態の運転がなされているときは、吸気行程に入り吸気バルブが開くと、吸気管内圧は急激に降下する。圧縮行程に入ると、吸気バルブが閉じられるので吸気管内圧は上昇し始める。膨張行程及び排気行程中も吸気バルブは閉じられたままであるので、吸気管内圧は膨張行程及び排気行程中も上昇し続ける。そして、次の吸気行程に入ると吸気バルブが開かれるので、吸気管内圧が急激に降下する。エンジンが定常状態で運転されていると、このような吸気管内圧曲線が繰り返し検出される。定常状態の運転では、値Aは値A'にほぼ等しく、値A'は値A''にほぼ等しい。
尚、定常状態の場合、任意のクランク角度で検出した吸気管内圧の値と、これのクランク角720度後に検出した吸気管内圧の値は、どのステージでの値かに拘らずほぼ等しい。
次に図4を参照する。図4は図3の続きの図であり、定常状態で運転されているエンジンを加速操作した場合の吸気管内圧Pの変化の一例を示している。この例では、定常状態で運転していたエンジンを、ある吸気行程に入ったときに加速し、その後、加速状態を維持している。加速操作とはスロットルバルブの開度を大きくする操作を言う。図4の中央のエンジン4行程の最初(吸気行程)で加速されている。最初のエンジン4行程では定常状態と同じ吸気管内圧曲線を示しており(図3と同じ)、次のエンジン4行程とその次のエンジン4行程では加速状態の吸気管内圧曲線を示している。スロットルバルブを開くと、吸気行程においても吸気管内圧はほとんど降下しない(A')。これは図1から明らかなように、加速操作がなされてスロットルバルブ3が開かれると、吸気圧センサ12と大気とがほとんど障害物無しに連通された状態になるからである。よって、加速中は、吸気圧センサ12の出力値はほぼ大気圧に近い値を示す。この「高吸気圧」状態は、スロットルバルブが開状態に保持されている限り、吸気行程後の圧縮行程、膨張行程及び排気行程においても維持される。そして次のエンジン4行程においても、スロットルバルブは開状態のままなので、吸気管内圧はほぼ大気圧のまま維持される。図4の中央のエンジン4行程と右のエンジン4行程の吸気管内圧Pの曲線はほぼ同じである。図4の中央のエンジン4行程と右のエンジン4行程では加速(高速)状態が維持されているので、加速(高速)定常状態にあると言える。
次に図5を参照する。図5は図4の続きの図であり、加速定常状態で運転されているエンジンを減速操作した場合の吸気管内圧Pの変化の一例を示している。この例では、加速状態を維持していたエンジンを、中央のエンジン4行程の圧縮行程から膨張行程にかけて減速操作し、その後、減速状態を維持している。減速操作とはスロットルバルブの開度を小さくする操作を言う。図5の最初のエンジン4行程と中央のエンジン4行程の圧縮行程までは加速定常状態の吸気管内圧が示されている(図4と同じ)。図5のように、中央のエンジン4行程の圧縮行程でスロットルバルブを閉方向に操作すると、次のエンジン4行程の吸気行程において吸気管内圧は急激に降下する(A'')。これは図1から明らかなように、減速操作がなされてスロットルバルブ3が閉方向に操作されると、吸気圧センサ12の上流のスロットルバルブ3の存在により、吸気圧センサ12と大気との間には大きな障害物が位置することになり、吸気圧センサ12は吸気行程によって生じている負圧を計測するからである。
次に、本実施例の加速・減速・定常状態の検知について説明する。
本実施例では吸気行程中の吸気管内圧の値を利用して、加速・減速・定常の判断を行う。上記したように、本実施例では、吸気行程のほぼ中央の吸気管内圧の値(上死点からクランク角100度の位置における吸気管内圧の値:つまり、5ステージの吸気管内圧の値)を使用する。図3−図5の吸気管内圧曲線P上の白丸(符号A、A'、A'')が、加速・減速・定常判断で使用する値である。吸気管内圧値A、A'、A''はRAM36に保存されている。値A'は値Aのクランク角720度後に検出された値であり、値A''は値A'のクランク角720度後に検出された値である。
まず、図4を参照して、エンジンが加速状態にあることをどのようにして判断するかを説明する。図4では、第1のエンジン4行程でエンジンは定常状態で駆動され、第2のエンジン4行程の吸気行程で加速操作がなされ、第3のエンジン4行程終了まで加速状態が維持されている。
図4に示すように定常状態の吸気管内圧の値はAであり、加速操作がなされると吸気管内圧の値は上昇してA'になり、加速維持状態の吸気管内圧の値はA''になっている。本実施例では、加速判断時(「現時点」と称する)での吸気管内圧の値とこれのクランク角720度前の吸気管内圧の値との差が所定値(加速判断閾値)DPMACCより大きく且つ前者の値が後者の値より大きい場合には、加速操作がなされたと判断する。加速判断閾値DPMACCは予めRAMに記憶しておく。
図4から明らかなように、値Aと値A'との差(|値A'−値A|)は加速判断閾値DPMACCより大きく、且つ、値A'は値Aより大きい(値A'−値Aが正の値になる)。よって、加速操作がなされたという判断が第2のエンジン4行程の5ステージでなされる。つまり、この例では、第2のエンジン4行程の2ステージ付近で開始された加速操作が、5ステージで検出される。
次に、第2のエンジン4行程と第3のエンジン4行程の吸気管内圧の値(図4の値A'と値A'')を比較する。値A''と値A'はほぼ等しいので、値A''−値A'の差(|値A''−値A'|)が加速判断閾値DPMACC以下になる。この場合、エンジンは定常状態(加速定常状態)にあると判断する。この場合の定常(クルーズ)とは、直前の状態から見て「定常(加減速がない)」という意味である。図4の場合は、エンジンが加速状態に維持されている「定常」状態である。実際の運転では、アクセルベダルやアクセルハンドルを固定しているつもりでも、スロットルバルブの開度は多少変動することがある。よって、値A''−値A'の絶対値が所定範囲内であれば、定常運転と判断している。
次に、図5を参照して、エンジンが減速状態になったことをどのようにして判断するかを説明する。第1のエンジン4行程中ではエンジンは定常状態で駆動されており、第2のエンジン4行程の圧縮行程から膨張行程にかけて減速操作がなされ、その後第3のエンジン4行程の終了まで減速状態が維持されている。減速判断の場合には予め定められた減速判断閾値DPMDECを使用する。|値A''−値A'|が減速判断閾値DMPDECより大きく且つ値A''−値A'が負の値であるときに、エンジンが減速操作されたと判断する。
図5では、第1のエンジン4行程の吸気管内圧の値Aと、第2のエンジン4行程の吸気管内圧の値A'はほぼ等しい。よって、|値A'−値A|が減速判断閾値DMPDEC以下である。この場合、エンジンは定常状態で駆動されていると判断する。第2のエンジン4行程の途中で減速操作がなされると、第3のエンジン4行程での吸気管内圧の値はA''に降下する。|値A''−値A'|が減速判断閾値DMPDECより大きく且つ値A''−値A'が負の値であるので、第3のエンジン4行程ではエンジンが減速状態にあると判断する。つまり、図5の例では、第2のエンジン4行程の中程でなされた減速操作を、第3のエンジン4行程の吸気行程で検出している。
エンジンの加速・減速・定常状態が判定できたならば、判定結果に基づいて例えば燃料噴射量や燃料噴射時期を調節する。即ち、どのステージ(または行程)で加速・減速をしたのかを判定し、判定結果を燃料制御ルーチンに使用することができる。
値Aと値A'の比較、及び、値A'と値A''の比較はCPU34が行う。加速、減速、定常の判断もCPU34が行う。
尚、加速・減速・定常の判断の仕方は上記したものに限定されない。例えば、図6のフローチャートに示すような判断の仕方を採用しても良い。以下、図6のフローチャートを説明する。図中、PMは吸気管内圧の値を意味し、△PMは2つの吸気管内圧値の差を意味する。
まず、ステップS1で現在の吸気管内圧値(PM)をRAM36からCPU34へ読み込む。ステップS2では、現時点から見てクランク角720度前の吸気管内圧値もRAM36に記憶されているかを判断している。現時点から見てクランク角720度前の吸気管内圧値がRAM36に記憶されていなければ、ステップS2からステップS1に戻る。ステップS2の判断がYESであれば、RAM36には2つの吸気管内圧値が記憶されていることになる。以下の説明では、現時点の吸気管内圧の値と、これのクランク角720度前の吸気管内圧の値がRAM36に記憶されているとして説明を進める。また、現時点の吸気管内圧の値(図中、「今回PM」)をPM0と称し、これのクランク角720度前の吸気管内圧の値(図中、「クランク2回転前のPM」)をPM1と称する。
ステップS3では、CPU34が、吸気管内圧値PM1をRAM36から読み出す。ステップS4では、CPU34が、吸気管内圧値PM0が吸気管内圧値PM1より大きいかを判断する。値PM0が値PM1より大きい場合、ステップS4からステップ5に進み、値PM0と値PM1との差(△PM)が加速判断閾値DPMACCより大きいかを判断する。圧力差△PMが加速判断閾値より大きければ、ステップS6に進み、加速と判断する。そうでなければ、ステップ7に進み、定常状態と判断する。
ステップS4で、吸気管内圧値PM0が吸気管内圧値PM1より大きくないと判断された場合、ステップS4からステップ8に進み、吸気管内圧値PM0が吸気管内圧値PM1より小さいかを判断する。値PM0がPM1より小さくない場合、値PM0と値PM1は等しいので、ステップS11に進み、定常と判断される。ステップS8で吸気管内圧値PM0が吸気管内圧値PM1より小さいと判断された場合、ステップS9に進み、これら2つの吸気管内圧値の差(△PM)の絶対値が減速判断閾値DPMDECより大きいかを判断する。圧力差△PMの絶対値が減速判断閾値より大きければ、ステップS10に進み、減速と判断する。そうでなければ、ステップ11に進み、定常状態と判断する。
尚、上記実施例では、吸気行程の吸気管内圧の値の差を利用して加速・減速・定常状態を判断したが、加速等の判断が可能な限り、圧縮行程(あるいは膨張行程あるいは排気行程)の所定のクランク角度のときの吸気管内圧と、これのクランク角720度前(あるいは後)の吸気管内圧とを比較し、加速・減速・定常状態を判断してもよい。この場合、上記加速判断に用いる閾値DPMACCや減速判断に用いる閾値DPMDECを適宜、圧縮行程(あるいは膨張行程あるいは排気行程)に合った値に変更してもよい。
また、どの時点の吸気管内圧を使用するかについては、吸気、圧縮、膨張、排気という行程で考えるのではなく、前記エンジンのステージで考えてもよい。即ち、エンジンの4行程(クランク角度720度)を20度ずつの区分(ステージ)に分けてあるので、適切な1つのステージを選択し、選択したステージでの吸気管内圧同士をクランク角720度間隔で比較して、エンジンが加速、減速、定常状態にあることを判断してもよい。どのステージを選択するかに応じて、上記閾値DPMACC及びDPMDECを適宜変更してもよい。
さらに、上記実施例ではクランク角信号の発生頻度はクランク角20度毎としたが、それ以外の発生頻度としてもよい。例えば、クランク角15度毎(あるいはクランク角30度毎)にクランク角信号を発生するようにしてもよい。この場合、上記エンジンステージの区分の仕方も、クランク角15度毎(あるいはクランク角30度毎)にすることが好ましい。
加えて、上記閾値DPMACC及びDPMDECはエンジン回転数に応じて変えるようにしてもよい。例えば、エンジン回転数が高い場合と低い場合とに分けて考え、エンジン回転数が高い場合の上記閾値DPMACC及びDPMDECが、エンジン回転数が低い場合の上記閾値とは異なる値となるようにしてもよい。
また、上記加速・減速判断をする前に、エンジンが安定状態にあることを確認するようにしてもよい。この安定状態の判断について以下、図4に基づいて説明をする。
運転条件やエンジン負荷によっては、加速操作していない(意図していない)にも拘らず吸気行程の吸気管内圧の値A'が図4の様に高い値を示すことがある。この場合に加速と判断して噴射燃料を増量するのは好ましくない。このような誤制御(好ましくない燃料増量)を回避するために、加速判断を行う前に、エンジンが安定状態にあることを確認することが好ましい。具体的には、加速判断をする前の吸気行程の吸気管内圧の値Aと、これのクランク角720度前の吸気管内圧の値との差が所定範囲内であるかどうかを判断する。所定範囲内であれば、エンジンは安定状態にあると判断し、加速判断をしても良いとする。所定範囲内でなければ、エンジンは安定状態にはないので、加速判断の実施を禁止する。
尚、エンジンの安定状態の判断をする場合、値Aのクランク角720度前の吸気管内圧だけでなく、更にこれのクランク角720度前の吸気管内圧や、それ以前の吸気管内圧の値も考慮してもよい。即ち、クランク角720度毎の吸気管内圧の値の変化が所定範囲内に「落ち着いている」という状態が所定期間中に所定頻度以上発生した場合に「安定」と判断するようにしても良い。
上述したように、本発明では、スロットルバルブ3の開度を検出するスロットルバルブ開度センサが設けられていない。つまり、エンジンの加速・減速を検知する場合に、スロットルバルブ3の開度情報を使用しない。本発明では、吸気通路2に設けられた吸気圧センサ12の出力値を利用して、エンジンが加速状態・減速状態にあるか否かを判断している。
次に、本発明の第2実施例を図7に基づいて説明する。尚、第1実施例と第2実施例の相違点は加速・減速・定常の判断手法のみである。第2実施例で使用する装置の構成は第1実施例と同じであるので、その説明は省略する。また、図7(及びそれ以降の図)では現在の吸気圧曲線と、クランク角720度前の吸気圧曲線との相違が理解しやすいように、2つの吸気圧曲線を重ねて表示している。
図7に示されるように、第2実施例では、1つのエンジン4サイクルの4ステージと34ステージにおける吸気圧と、これの次のエンジン4サイクルの4ステージと34ステージにおける吸気圧により加速・定常の判断をしている。第1のエンジン4サイクルの4ステージでの検出値はAで、34ステージでの検出値はBである。第2のエンジン4サイクルの4ステージでの検出値はA'で、34ステージでの検出値はB'である。加速操作は第1のエンジン4サイクルの排気行程(32ステージ付近)から第2のエンジン4サイクルの吸気行程(7ステージ付近)に亘って行われ、その後、加速状態が維持される。
図7の例では、値A'が値Aより大きく、且つ、値A'−値Aが加速判断閾値DPMACC以上であるので、エンジンが加速操作されたことが、第2のエンジン4サイクルの4ステージで検出することができる。より詳しくは、第1のエンジン4行程の33ステージ付近で開始された加速操作が、第2のエンジン4行程の4ステージで検出されている。
図7の加速操作は、3ステージでの吸気圧の値同士を比較しても検出することができない。吸気圧の差が加速判断閾値より小さいからである。つまり、第2のエンジン4サイクルの4ステージにおいて初めてエンジンが加速操作されたことが判定できる。
次に、第2のエンジン4サイクルの34ステージでの値B'と、これのクランク角720度前の値Bを比較する。図示されているように、値B'は値Bにほぼ等しく、値B'−値Bの絶対値が加速判断閾値DPMACC未満である。よって、第2のエンジン4サイクルの34ステージでエンジンは加速定常状態(加速が維持されている状態)にあると判断することができる。33ステージでの吸気圧の値同士を比較しても加速定常状態になっていることは判断できない。吸気圧の差が加速判断閾値以上であるからである。
つまり、吸気圧をクランク角20度間隔で検出して、且つ、クランク角720度前の吸気圧と常時(全てのステージ0−35で)比較しても、図7のように第1のエンジン4行程の終わり(排気行程)付近で加速操作がなされた場合には、最も早く加速検知ができるのは第2のエンジン4行程の4ステージであり、最も早く加速定常状態検知ができるのは第2のエンジン4行程の34ステージである。
第1実施例と第2実施例を比較した場合、第1実施例では各エンジン4行程の5ステージでの吸気圧のみを使用して加速・定常の判断をしたが、第2実施例では全ステージでの吸気圧を使用して加速・定常の判断をしているとも言える。つまり、第2実施例では、可能な限り早い時期に加速・定常の判断をするために、全ステージで720度毎の吸気圧同士を比較していると言える。図7の場合、ステージ3の吸気圧同士を比較すると「定常」という判断になり、ステージ4の吸気圧同士を比較すると「加速」という判断になり、ステージ5の吸気圧同士を比較しても「加速」という判断がでる。最も早い時期での「加速」判断がステージ4でなされるので、値Aとしてステージ4での検出値を使用している。
図8は図7の例の変形例を示している。
図8に示されるように、第1のエンジン4サイクルの14ステージで吸気圧を検出している。14ステージでの検出値はAである。第2のエンジン4サイクルでは、14ステージと15ステージで吸気圧を検出している。14ステージでの検出値はA'で、15ステージでの検出値はCである。第3のエンジン4サイクルでは、15ステージで吸気圧を検出している。検出値はC'である。加速操作は第2のエンジン4サイクルの圧縮行程で行われ、その後、加速状態が維持される。図7と図8を比べると、加速操作のタイミングが異なるため、第2のエンジン4サイクルにおける吸気圧曲線Pがかなり異なる。
図8の例では、第2のエンジン4サイクルの14ステージで値A'と値Aを比較する。値A'が値Aより大きく、且つ、値A'−値Aが加速判断閾値DPMACC以上であるので、加速状態であることが、第2のエンジン4サイクルの14ステージで判断することができる。第2のエンジン4行程の9ステージ付近で加速操作が開始されているが、この加速操作を14ステージで検出している。
13ステージの吸気圧同士を比較しても加速と判断することはできない。吸気圧の差が加速判断閾値より小さいからである。つまり、ステージ14で初めて加速判断が可能になる。図7の場合と同じように、現在とこれのクランク角720度前の吸気圧を全ステージ(0−35ステージ)で比較し、最も早く検出できるステージ(ステージ14)で加速を検出しているのである。
次に、第3のエンジン4サイクルの15ステージで値C'と値Cを比較する。図示されているように、値C'は値Cにほぼ等しく、値C'−値Cの絶対値が加速判断閾値DPMACC未満である。よって、エンジンが加速定常状態(加速が維持されている状態)にあるという判断を、第3のエンジン4サイクルの15ステージで行う。加速定常状態の判断は、加速判断がなされた時期(第2のエンジン4サイクルの14ステージ)以降の吸気圧を使用して行う。図8の場合に「加速定常状態」と判断できる最も早い時期は第3のエンジン4サイクルの15ステージである。即ち、値C'を検出する時期である。つまり、図8では、加速判断がなされた後で最も早い時期に「定常状態」を検出する例が示されている。図7の場合は、加速判断をする前の値Bを使用して定常状態を検出しているが、図8の場合には、加速判断をした後の値Cを使用している。
次に、図9に基づいて減速の判断を説明する。
図9は図7の続きの図である。図9は、加速定常状態で運転されているエンジンを減速操作した場合の様子を示している。
図9では、第2と第3のエンジン4サイクルの2ステージにおける吸気圧A'とA''により減速の判断をしている。第1のエンジン4サイクルの2ステージでの検出値はAである。減速操作は第2のエンジン4サイクルの膨張行程で行われ、その後、減速状態が維持される。
図9の例では、値A''が値A'より小さく、且つ、値A'−値A''が減速判断閾値DPMDEC以上であるので、「エンジンが減速状態にある」と、第3のエンジン4サイクルの2ステージで判断することができる。1ステージでの吸気圧の値同士を比較しても減速状態であると判断することはできない。吸気圧の差が減速判断閾値より小さいからである。つまり、第3のエンジン4サイクルの2ステージにおいて初めてエンジンが減速操作されたことが判定できる。
吸気圧をクランク角20度間隔で検出して、且つ、クランク角720度前の吸気圧と常時(全てのステージ0−35で)比較しても、図9のように第2のエンジン4行程の膨張行程で減速操作がなされた場合に最も早く減速検知ができるのは第3のエンジン4行程の2ステージである。
第1実施例(図5)の減速判断では、5ステージでの吸気圧のみを使用して減速を判断したが、第2実施例(図9)では全ステージでの吸気圧を使用して減速判断をしている。つまり、第2実施例では、可能な限り早い時期に減速判断をするために、全ステージで720度毎の吸気圧同士を比較している。図9の場合、ステージ1の吸気圧同士を比較すると「定常」という判断になり、ステージ2の吸気圧同士を比較すると「減速」という判断になり、ステージ3の吸気圧同士を比較しても「減速」という判断がでる。最も早い時期での「減速」判断がステージ2でなされるので、値A'、A''としてステージ2での検出値を使用している。
第2のエンジン4行程の18ステージ付近で減速操作が開始されているが、この減速操作を第3のエンジン4行程の2ステージで検出することができる。
尚、図9において第1のエンジン4サイクルの2ステージでの吸気圧Aと第2のエンジン4サイクルの2ステージでの吸気圧A'を比較すると、両者はほぼ等しく且つその差は減速判断閾値DPMDEC未満であるので、定常状態であると判断される。
図10は図9の例の変形例を示している。図9と比較すると、減速操作のタイミングが異なっている。
図10に示されるように、減速判断のために、第1のエンジン4サイクルの7ステージでの吸気圧Aと第2のエンジン4サイクルの7ステージでの吸気圧A'を使用している。また、定常判断のために、第2のエンジン4サイクルの9ステージでの吸気圧Cと第3のエンジン4サイクルの9ステージで吸気圧C'を使用している。減速操作は第2のエンジン4サイクルの吸気行程から圧縮行程にかけて行われ、その後、減速状態が維持される。図9と図10を比較すると、減速操作のタイミングが異なるため、第2及び第3のエンジン4サイクルの吸気圧曲線Pがかなり異なっている。
図10の例では、値A'が値Aより小さく、且つ、値A−値A'が減速判断閾値DPMDEC以上であるので、「エンジンが減速状態にある」という判断を第2のエンジン4サイクルの7ステージですることができる。第2のエンジン4サイクルの6ステージの吸気圧と、これのクランク角720度前の吸気圧を比較しても減速と判断することはできない。吸気圧の差が減速判断閾値より小さいからである。つまり、第2のエンジン4サイクルのステージ7で初めて減速判断が可能になる。
図10では第2のエンジン4行程の4ステージ付近で減速操作が開始されているが、この減速操作を7ステージで検出することができる。
次に、第3のエンジン4サイクルの9ステージで値C'と値Cを比較する。図示されているように、値C'は値Cにほぼ等しく、値C'−値Cの絶対値が減速判断閾値DPMDEC未満であるので、第3のエンジン4サイクルの9ステージでエンジンは減速定常状態(減速が維持されている状態)にあると判断する。減速定常状態の判断は、減速判断がなされた後に行われている。
次に本発明の第3実施例について図11、図12及び図13を参照して説明する。
第1実施例と第2実施例では単気筒4サイクルエンジンの加速・減速・定常の判断を説明したが、本発明は多気筒4サイクルエンジンにも適用できるので、第3実施例では3気筒4サイクルエンジンを例にとり、その加速・減速・定常の判断を説明する。尚、装置は図1及び図2に示したものを使用できるので、その説明は省略する。
まず、エンジン定常状態の判断について図11に基づいて説明する。
図11は図3と同じような図であるが、3つシリンダのエンジン行程が並列に記載されている点で異なる。即ち、図11では第1シリンダ(#1cly)と第2シリンダ(#2cly)と第3シリンダ(#3cyl)の吸気、圧縮、膨張、排気行程が吸気圧曲線Pの上に示されている。また、3つのシリンダがクランク角240度のずれで駆動されているので、吸気圧曲線Pは各エンジン4行程(0ステージから35ステージ)の間に3つのピークを有するようになる。
図11から分かるように、最初のエンジン4行程の4ステージでの吸気圧の値Aと次のエンジン4行程の4ステージでの吸気圧の値A'を比較すると、値Aは値A'にほぼ等しく且つその差の絶対値は加速判断閾値DPMACCより小さい。よって、第2のエンジン4行程の4ステージにおいて定常の判断ができる。尚、値A'と、これのクランク角720度後の吸気圧A''とを比較しても、値A''は値A'にほぼ等しく且つその差の絶対値は加速判断閾値DPMACCより小さいので定常と判断することができる。
尚、定常状態の場合、任意のクランク角度で検出した吸気管圧の値と、これのクランク角720度後に検出した吸気管圧の値は、どのステージでの値かに拘らずほぼ等しい。例えば、図11では、15ステージ同士での検出値BとB'(あるいは検出値B'とB'')を比較しても定常と判断できるし、25ステージ同士での検出値CとC'(あるいは検出値C'とC'')を比較しても定常と判断することができる。
次に図12を参照する。図12は加速操作がなされた場合の吸気管内圧Pの変化を示している。図12では、定常状態で運転していたエンジンを、第1シリンダが第1のエンジン4行程の排気行程に入ってから次の吸気行程にかけて加速し、その後、加速状態を維持した場合を示している。スロットルバルブの開度が大きくなると、吸気管内圧は降下しないので(図11の吸気圧曲線とは異なり、各0−35ステージ間において3つのピークと3つのボトムが現れない)、第2のエンジン4行程と第3のエンジン4行程では吸気圧曲線Pは高い値を保ったままである。より詳しくは、吸気圧曲線Pは第2のエンジン4行程に入って、0ステージでピーク値に達した後、(降下せずに)徐々に上昇していく。
図12に示すように最初のエンジン4行程の2ステージでの吸気管内圧の値はAであり、次のエンジン4行程の2ステージでの吸気管内圧の値はA'である。値A'は値Aより大きく且つ値A'−値Aは加速判断閾値DPMACC以上であるので、第2のエンジン4行程の2ステージにおいて加速を判断できる。第1のエンジン4行程の33ステージ付近で加速操作が開始されているが、この加速操作を第2のエンジン4行程の2ステージで検出することができる。
この加速状態が維持されているか(加速定常状態になっているか)は、例えば、第2のエンジン4行程の26ステージでの吸気管内圧Bと、これのクランク角720度後の吸気管内圧B'とを比較することにより判断することができる。図示されているように、値B''は値B'にほぼ等しく且つその差の絶対値は加速判断閾値DPMACCより小さいので定常と判断することができる。
次に図13を参照する。図13は図12の続きの図であり、加速定常状態から減速操作がなされた場合の吸気管内圧Pの変化を示している。図13では、定常状態で運転していたエンジンを、第1シリンダが第2のエンジン4行程の膨張行程−排気行程にあるときに減速し、その後、減速状態を維持している。スロットルバルブの開度が小さくなると、3つのシリンダの吸気行程の負圧が吸気圧センサに検出されるので、吸気圧曲線にはクランク角720度の間に3つのピークが現れるようになる。
図13に示すように最初のエンジン4行程の6ステージでの吸気管内圧の値はAであり、次のエンジン4行程の6ステージでの吸気管内圧の値はA'である。値A'は値Aにほぼ等しく且つ値A'と値Aの差の絶対値は加速判断閾値DPMACC未満であるので、第2のエンジン4行程の6ステージにおいては加速状態が維持されていると判断される。減速されたかどうかは、例えば、第1のエンジン4行程の28ステージでの吸気管内圧Bと、これのクランク角720度後の吸気管内圧B'とを比較することにより判断することができる。図示されているように、値B'は値Bより小さく且つ値B−値B'は減速判断閾値DPMDEC以上であるので減速と判断することができる。第2のエンジン4行程の22ステージ付近で減速操作が開始されているが、この減速操作を28ステージで検出することができる。
尚、エンジン行程の判別はカム角センサを利用して行ってもよい。また、クランクセンサに基準歯等(例えば歯抜け部分を形成するか、あるいは基準歯を追加する)を設けて、基準歯等を利用してエンジン行程を判別するようにしてもよい。
本発明の実施例にかかるエンジンとこれに付随する吸排気通路及びECU等の概略図である。 図1のECUとこれに接続されたセンサ等を示すブロック図である。 エンジンが定常状態にあるときに、図1の吸気通路に設けられたセンサにより計測される吸気管内圧を示す図である。 エンジンが加速操作されたときの吸気管内圧を示す図である。 エンジンが減速操作されたときの吸気管内圧を示す図である。 加速・減速判断をするときに用いるフローチャートである。 本発明の第2実施例における加速判断を説明するための吸気管内圧を示す図である。 図7の変形例を示す吸気管内圧の図である。 本発明の第2実施例における減速判断を説明するための吸気管内圧を示す図である。 図9の変形例を示す吸気管内圧の図である。 本発明の第3実施例における定常運転判断を説明するための吸気管内圧を示す図である。 本発明の第3実施例における加速判断を説明するための吸気管内圧を示す図である。 本発明の第3実施例における減速判断を説明するための吸気管内圧を示す図である。
符号の説明
1 エンジン
12 吸気圧センサ
15 クランク角センサ
30 ECU
34 CPU

Claims (4)

  1. 所定クランク角度の吸気圧力と、これのクランク角度720度前の吸気圧力とを比較する比較手段と、
    これら2つの吸気圧力の差が加速判断閾値より大きく、且つ、前記所定クランク角度の吸気圧力が前記クランク角度720度前の吸気圧力より高い場合に、エンジンが加速状態にあると判断する第1判断手段と、を備え、
    前記第1判断手段は、前記クランク角度720度前の吸気圧力と、これのさらにクランク角度720度前の吸気圧力との差が所定値以下の場合に、前記加速状態判断を行うことを特徴とする4サイクルエンジン用加減速検知装置。
  2. 前記所定クランク角度の吸気圧力と、これのクランク角度720度前の吸気圧力との差が減速判断閾値より大きく、且つ、前記所定クランク角度の吸気圧力が前記クランク角度720度前の吸気圧力より低い場合に、エンジンが減速状態にあると判断する第2判断手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の4サイクルエンジン用加減速検知装置。
  3. 所定クランク角度の吸気圧力と、これのクランク角度720度前の吸気圧力とを比較し、
    これら2つの吸気圧力の差が第1所定値より大きく、且つ、前記所定クランク角度の吸気圧力が前記クランク角度720度前の吸気圧力より高い場合に、エンジンが加速状態にあると判断する4サイクルエンジン用加減速検知方法であって、
    前記エンジンの加速状態判断は、前記クランク角度720度前の吸気圧力と、これのさらにクランク角度720度前の吸気圧力との差が第2所定値以下の場合に行われることを特徴とする4サイクルエンジン用加減速検知方法。
  4. 前記所定クランク角度の吸気圧力と、これのクランク角度720度前の吸気圧力との差が第3所定値より大きく、且つ、前記所定クランク角度の吸気圧力が前記クランク角度720度前の吸気圧力より低い場合に、エンジンが減速状態にあると判断する請求項3記載の4サイクルエンジン用加減速検知方法。
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