JP4135695B2 - インクジェット記録用蛍光水性インク及び該蛍光水性インクを含むインクカートリッジ - Google Patents

インクジェット記録用蛍光水性インク及び該蛍光水性インクを含むインクカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、高い蛍光強度を有するインクジェット記録用蛍光水性インクに関する。さらに、前記インクジェット記録用蛍光水性インクを含むインクカートリッジに関する。
インクジェット記録方法は、静電吸引方法、圧電素子等を用いてインクに機械的振動又は変位を与える方法や、インクを加熱することにより気泡を発生させこのときに発生する圧力を利用する方法等のインク吐出方法によりインク小滴を形成し、インク小滴の一部又は全部を紙等の記録媒体に付着させて記録を行う。インクジェット記録方法は、現像・定着等のプロセスがなく、カラー化が容易であることから、飛躍的に普及している。近年では、インクジェットプリンタによる印刷の高精細化及び高速化が急速に進み、さらには、普通紙に印字可能なカラーインクジェットプリンタ等が主流となってきている。
このような状況下、インクジェット記録用インクに蛍光性を付与し、文字、数字、記号、バーコード等の情報を記録媒体に記録し、適当な波長の紫外光を照射することで蛍光インクを発光させることにより、可視情報に加え、蛍光情報を付与するといった研究が進められており、例えば、特許文献1には料金別納郵便物の証印の押印のための耐水性水性蛍光インクが開示されている。蛍光インクには、可視領域に吸収をもたない透明なインクだけではなく、可視領域に吸収をもつ有色のインクもある。可視領域に吸収をもつ有色蛍光インクは、目視でも情報の認識が可能であり、情報の内容によっては読み取り手段を選択することができるため、インクの汎用性が広がると期待される。
特開平9−291246号公報
しかしながら、一般に蛍光インクは、インク中の蛍光染料濃度が一定量を超えると、励起された蛍光染料の相互作用により、吸収されたエネルギーが光を放射しない状態に遷移して非輻射過程を経るために、蛍光強度がかえって減少してしまう濃度消光現象が起こることが知られている。したがって、蛍光染料濃度をいくら調整しても、一定以上の蛍光強度を有する蛍光インクが得られないという問題があった。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、高い蛍光強度を有するインクジェット記録用蛍光水性インクを提供することを目的とするものである。
本発明に従えば、蛍光染料と;ポリオールとを含有し;前記ポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離が、前記蛍光染料の蛍光を呈する骨格長とほぼ等しいかそれより長いこと(ただし、蛍光染料がC.I.アシッドレッド52であり、かつ、ポリオールが1,5−ペンタンジオールである場合を除く)を特徴とするインクジェット記録用蛍光水性インクが提供される。本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクは、蛍光染料と特定のポリオールを組合わせて用いているため、後述する作用に従って蛍光強度を増大させることができる。
本発明では、本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクを含むことを特徴とするインクカートリッジもまた提供される。インクカートリッジは、インクを収容する任意の形状の容器を備える。インクカートリッジは、インクジェットヘッドに搭載されても良く、インクジェット記録装置の本体ケース内に取り付けられてもよい。後者の場合、インクはインクカートリッジからフレキシブルチューブ等を介してインクジェットヘッドに供給される。
本発明によれば、高い蛍光強度を有するインクジェット記録用蛍光水性インク及びそれを含むインクカートリッジを提供できる。
本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクは、蛍光染料とポリオールとを含有する。上記蛍光染料としては、一定の波長の励起光を吸収して蛍光を発するものであれば特に限定されない。上記蛍光染料としては、例えば、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14及び17;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、11:1及び14;C.I.アシッドレッド51、52、87、92及び94;C.I.ダイレクトイエロー11、24、26、87、100、132及び147;C.I.ダイレクトオレンジ26、29、29:1及び46;C.I.ダイレクトレッド1、13、17、239、240、242及び254;C.I.ソルベントイエロー44、82、94及び116;C.I.ソルベントレッド43、44、45、48、49、60及び72;C.I.ソルベントブルー5;C.I.ソルベントグリーン7等をあげることができる。これらの蛍光染料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記蛍光染料の含有量としては、インクジェット記録用蛍光水性インク全量に対して0.1〜3.0重量%であることが好ましい。0.1重量%未満であると、充分な蛍光強度が得られないことがあり、3.0重量%を超えると、濃度消光現象が起こり蛍光強度がかえって低下することがある。より好ましくは0.3〜1.5重量%である。
上記ポリオールとしては、1分子中に2以上の水酸基を有するものであれば特に限定されないが、炭素数が8を超えると水性インクへの溶解性が劣り、充分な蛍光強度向上効果を発揮できるだけの量をインクジェット記録用蛍光水性インクに含有させることが困難となることから、炭素数が8以下のものが好適である。このようなポリオールとしては、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2,4−ブタントリオール及び1,2,6−ヘキサントリオール等をあげることができる。これらのポリオール類は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ポリオールとしては、ポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離が上記蛍光染料の蛍光を呈する骨格長とほぼ等しいかそれより長いポリオールを用いる。ここで、「ほぼ等しい」とは、ポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離が蛍光染料の蛍光を呈する骨格長に対して80%〜120%の範囲内であることを意味する。80%未満であると、後述する作用に従ってポリオールが蛍光染料と環状構造を形成することができなくなると考えられる。一方、ポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離が上記蛍光染料の蛍光を呈する骨格長の200%を超えてもポリオールが蛍光染料と環状構造を形成することができなくなると考えられる。より好ましくは、ポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離が上記蛍光染料の蛍光を呈する骨格長の90〜150%である。
本発明において、ポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離とは、分子中における1つの水酸基の酸素原子の中心と他の水酸基の酸素原子の中心間との距離を意味し、例えば、富士通(株)製のChem3D等のソフトウエアを用いて計算することができる。本明細書で記載したポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は、富士通(株)製のChem3Dを用いてポリオールの分子構造を描き、その後、ミニマイズエナジー(エネルギーの最小化)を行ったときの距離で表す。なお、1分子中に3以上の水酸基を有する場合には、少なくとも2つの水酸基が上述の要件を満たせばよい。例えば、1,3−プロパンジオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は4.8オングストローム;1,4−ブタンジオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は6.2オングストローム;1,5−ペンタンジオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は7.5オングストローム;1,6−ヘキサンジオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は8.7オングストローム;1,7−ヘプタンジオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は9.9オングストローム;1,8−オクタンジオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は11.2オングストローム;1,2,4−ブタントリオールの1位と4位の二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は5.0オングストローム、2位と4位の二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は2.9オングストローム;1,2,6−ヘキサントリオールの1位と6位の二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は8.7オングストローム、2位と6位の二つの水酸基の酸素−酸素間の距離は6.6オングストロームとなる。
蛍光染料の蛍光を呈する骨格には、例えば、キサンテン、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン等が含まれる。本明細書において、蛍光染料の蛍光を呈する骨格長とは、蛍光染料の分子において蛍光を呈する基本となる分子骨格、即ち、修飾等がされている場合には、該修飾部分を除いた部分の分子の長さを意味する。例えば、C.I.アシッドレッド52は、下記式(1)で表される分子構造を有するが、このうち蛍光を呈する基本となる分子骨格は下記式(2)で表される部分(キサンテン)であることから、C.I.アシッドレッド52の蛍光を呈する骨格長はキサンテン骨格の3位の炭素と6位の炭素間の距離であり、7.5オングストロームとなる。また、C.I.ソルベントレッド49及びC.I.ソルベントイエロー94等の蛍光を呈する基本となる分子骨格も下記式(2)で表されるキサンテンである。従って、本発明に基づき、キサンテン骨格を有する蛍光染料と組合わせて用いることができるポリオールは上記例示した1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及び1,2,6−ヘキサントリオールなどが好適である。
Figure 0004135695
本発明者らは、蛍光染料と特定のポリオールとを併用することにより、蛍光インクの蛍光強度が極めて高くなることを見出した。この理由は、蛍光染料の蛍光を呈する分子骨格の末端原子、すなわち、キサンテン骨格の場合は、3位の炭素原子と6位の炭素原子とにポリオールの水酸基がそれぞれ作用し、蛍光染料とポリオールとで一種の環状構造を構成し、この環状構造により蛍光染料が励起されやすくなるためと考えられる。
上記のような蛍光染料に対するポリオールの使用量は、蛍光強度を充分高めるために、蛍光染料に対するポリオールのモル比で6以上が好ましい。蛍光強度増大の効果を得るためには、例えば、C.I.アシッドレッド52の場合、モル比は84以上が一層好ましく、用いる蛍光染料によっては100以上、特に200以上、例えば、C.I.ソルベントレッド49の場合には212以上が一層好ましい。
なお、インクジェット記録用水性インク全量に対する上記ポリオールの含有量は、5〜40重量%であることが好ましい。5重量%未満であると、充分な蛍光強度が得られず、記録後に蛍光強度が低下することがあり、40重量%を超えると、インク粘度が高くなりすぎるため好ましくない。
本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクは、水を含有し得る。上記水は、一般の水ではなく、イオン交換水、蒸留水等のカチオン性イオンやアニオン性イオンの含有量の少ないものが好適に用いられる。上記水の含有量としては、所望するインクの特性、用いる蛍光染料、ポリオールの種類又は組成等にもよるが、インクジェット記録用蛍光水性インク全量に対して50〜75重量%であることが好ましい。50重量%未満であると、必然的に水以外の成分の割合が増加するため、紙へ印字した場合にインクがにじんだり、粘度が高くなったりするため、ノズルにインクを導入しにくくなることがある。75重量%を超えると、揮発成分が蒸発した後のインク粘度が高くなりすぎて不吐出が発生することがある。
本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクは、さらに、色調調整剤として従来公知の染料又は顔料を含有してもよい。ただし、染料や顔料の種類、添加量によっては、蛍光染料の蛍光を阻害して蛍光強度を著しく低下させる場合があることから、蛍光強度に影響のない種類及び量を選択する必要がある。
本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクの基本構成は以上の通りであるが、吐出安定性、ヘッドやインクカートリッジ材料との適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、さらに、従来公知の各種湿潤剤、浸透剤、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、金属防錆剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防腐防カビ剤等を含有していてもよい。本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクを熱エネルギーの作用によって噴射させるインクジェット方式に適用する場合には、比熱、熱膨張係数、熱伝導率等の熱的な物性値が調整されてもよい。
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例2、4〜7及び参考例1、2
蛍光染料として、C.I.アシッドレッド52、C.I.ソルベントレッド49又はC.I.ソルベントイエロー94を用いて、表1に示したポリオールを含む組成のインク材料を攪拌した後、0.2μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。インク成分のうち,グリセリンは湿潤剤として、トリエチレングリコールモノブチルエーテル及びジプロピレングリコールプロピルエーテルはそれぞれ浸透剤として用いた。表1中、各成分の濃度は重量%で示されている。また、Lは蛍光染料の蛍光を呈する骨格長を示し、O/Oはポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離を示す。なお、1,2,6−へキサントリオールの場合は、1位と6位の二つの水酸基の酸素−酸素間の距離が示されている。いずれの実施例でも、ポリオールの水酸基の二つの酸素−酸素間の距離が蛍光染料の蛍光を呈する骨格長とほぼ同じかそれより長かった。
<比較例1〜4>
蛍光染料として、C.I.アシッドレッド52又はC.I.ソルベントレッド49を用いて、表2に示したポリオールを含む組成のインク材料を攪拌した後、0.2μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。インク成分のうち、グリセリン及びポリエチレングリコール#200はそれぞれ湿潤剤として、トリエチレングリコールモノブチルエーテル及びジプロピレングリコールプロピルエーテルはそれぞれ浸透剤として用いた。表2中、各成分の濃度は重量%で示されている。Lは蛍光染料の蛍光を呈する骨格長を示し、O/Oはポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離を示す。いずれの比較例でも、ポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離が蛍光染料の蛍光を呈する骨格長の80%よりも短かった。
<評価>
実施例2、4〜7、参考例1、2及び比較例1〜4で調整したインクをインクジェットプリンタ(ブラザー工業(株)製、MFC−5100J)を用いて、普通紙上に記録した。被覆率100%部分を記録サンプルとして、記録1時間後に記録サンプルの蛍光強度を蛍光分光光度計(日立社製、F−4500)を用いてピーク強度を測定した。得られたピーク強度から、蛍光強度を下記の基準により判定した。なお、蛍光強度測定時の励起光源の波長は254nmであり、蛍光測定波長は実施例2、4〜6、参考例1、2及び比較例1〜2では600nmであり、実施例7及び比較例3〜4では530nmであった。
◎:蛍光強度の測定値が400以上
○:蛍光強度の測定値が270以上400未満
△:蛍光強度の測定値が200以上270未満
×:蛍光強度の測定値が200未満
なお、測定した蛍光強度の測定値及びその評価を表1及び表2に示す。
Figure 0004135695
Figure 0004135695
参考例3〜6
参考例1で調製したインクにおいて、インク組成、特にC.I.アシッドレッド52に対する1,5−ペンタンジオールの使用量を表3に示すような種々の値に変更して、インクを調製した。調製した各インクの蛍光強度を実施例1と同様にして測定し、評価した。その結果を表3に示す。
Figure 0004135695
実施例2及び参考例1、2、3〜6は、蛍光染料としてC.I.アシッドレッド52を使用している点で共通しており、C.I.アシッドレッド52に対するポリオール(キサンテン骨格とほぼ同じかそれより長い酸素−酸素間距離を有する)のモル比と、蛍光強度の測定値との関係を図1にプロットした。モル比6〜84まではC.I.アシッドレッド52に対するポリオールのモル比が増すに従って蛍光強度が高くなるのがわかる。グラフの形状及び比較例1及び2のインクの蛍光強度の測定値(それぞれ190及び230)を考慮すると、モル比が少なくとも6で蛍光強度増大の効果が現れていることが理解され、有意な最低モル比は6未満であると考えられる。したがって、モル比が6以上であれば蛍光強度は確実に増大すると言える。また、実施例4〜6及び比較例4は、蛍光染料としてC.I.ソルベントレッド49を使用している点で共通しており、C.I.ソルベントレッド49に対するポリオールのモル比と、蛍光強度の測定値との関係を図1にプロットした。C.I.ソルベントレッド49に対するポリオールのモル比が増すに従って蛍光強度が高くなるのがわかる。モル比が少なくとも112で蛍光強度増大の効果が確実に現れていることがわかる。以上より、C.I.アシッドレッド52ではモル比が84以上のときに、C.I.ソルベントレッド49ではモル比が212以上のときに最良の評価が得られる。
実施例及び比較例で用いた蛍光染料に対するポリオールのモル比と蛍光強度の関係を示すグラフである。

Claims (13)

  1. 蛍光染料と;
    ポリオールとを含有し;
    前記ポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離が、前記蛍光染料の蛍光を呈する骨格長とほぼ等しいかそれより長いこと(ただし、蛍光染料がC.I.アシッドレッド52であり、かつ、ポリオールが1,5−ペンタンジオールである場合を除く)を特徴とするインクジェット記録用蛍光水性インク。
  2. 前記ポリオールの二つの水酸基の酸素−酸素間の距離が、前記蛍光染料の蛍光を呈する骨格長の2倍以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  3. 前記ポリオールの炭素数が、8以下であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  4. 前記ポリオールの含有量が、5〜40重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  5. 前記蛍光染料が、キサンテン骨格を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  6. 前記蛍光染料が、C.I.アシッドレッド52、C.I.ソルベントレッド49及びC.I.ソルベントイエロー94からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  7. 前記蛍光染料の含有量が、インクジェット記録用蛍光水性インク全量に対して、0.1〜3.0重量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  8. 前記ポリオールが、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2,4−ブタントリオール及び1,2,6−ヘキサントリオールからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  9. 前記ポリオールが、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及び1,2,6−ヘキサントリオールからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  10. 前記蛍光染料に対する前記ポリオールのモル比が、6以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  11. 前記蛍光染料に対する前記ポリオールのモル比が、212以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  12. さらに、水及びグリセリンを含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インクを含むことを特徴とするインクカートリッジ。
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