JP4134430B2 - ラミネート装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長尺状のシートをロール状に巻回した一対のシートロールからシートを引き出すとともに、その引き出された各シート間に用紙、カード等の原稿媒体をラミネートすることにより積層体を形成するラミネート装置に関し、特に、シートロールから引き出されたシートに発生する弛みを除去するについて必要最低限の範囲で弛み除去を行うことにより、シートが無駄に消費されることを防止し、もってシートと原稿媒体間にしわ等を発生させることなく原稿媒体を美麗にラミネートすることが可能なラミネート装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のラミネート装置としては、大別して、一対の各シートロールからシートを引き出しつつ各シート間にカード等の原稿媒体を挟んで積層体とし、かかる積層体をホットローラ間でホットプレスしてラミネートする、所謂、ホットラミネートタイプと、シートロールの一方又は双方から引き出されるシートに粘着剤層を塗布形成しておき、かかる各シート間にカード等の原稿媒体を挟んで粘着剤層により積層体とする、所謂、コールドラミネートタイプが存在する。
【0003】
これらの両タイプのラミネート装置の内、コールドタイプのラミネート装置は、ホットローラ等の加熱手段が不要であり、また、取扱が容易であること等の理由に基づき広く普及しつつある。
【0004】
かかるコールドタイプのラミネート装置としては、例えば、図10及び図11に示す装置が存在する。図10、図11において、ラミネート装置100は、基本的に、書類やカード等の原稿媒体101を供給する媒体トレイ102を有する媒体供給部A、原稿媒体101をラミネートするシート103、104を一対の各シートロール105、106から供給するシート供給部B、媒体供給部Aから供給される原稿媒体101をシート供給部Bから供給される各シート103、104によって挟み込んでラミネートしながら引き出す一対の挟持ローラ107、108を有するラミネート処理部C、ラミネート処理部Cから送り出される積層体109(原稿媒体101が各シート103、104によってラミネートされたもの)をその送り出し方向と直交する方向(幅方向)に切断する横カッタ刃110を有する切断部Dから構成されている。
【0005】
ここに、シート供給部Bは、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムと称する)等の合成樹脂フィルムシートによって形成された長尺状の非粘着シート103をロール状に巻回した非粘着シートロール105、及び、PETフィルムの片面側に粘着層が形成された長尺状の粘着シート104をその粘着面が内側になるようにロール状に巻回した粘着シートロール106を、それぞれ回転可能に支持してなるシートカセット111によって構成されており、非粘着シートロール105から繰り出された非粘着シート103に、粘着シートロール106から繰り出された粘着シート104の粘着面が対向する状態で、非粘着シート103及び粘着シート104の双方がラミネート処理部Cに供給されるものである。
【0006】
また、媒体トレイ102の先端部には、原稿媒体101を各挟持ローラ107、108のよる挟持位置に案内するための案内路を形成するガイド板112が設けられており、かかる媒体トレイ102は、ガイド板112によって形成される案内路部分が装置本体113に装着されたシートカセット111の非粘着シートロール105と粘着シートロール106との間に入り込むような状態で装置本体113に装着される。
【0007】
更に、横カッタ刃110は、図10及び図11に示すように、各挟持ローラ107、108による積層体109の送出側において、装置本体113の幅方向に掛け渡されたバー114にスライド自在に支持されており、積層体109を任意の切断位置まで送り出し、その位置で横カッタ刃110を幅方向にスライドさせることにより積層体109をその送り出し方向の任意の位置で幅方向に切断することが可能である。
【0008】
前記のように構成されたラミネート装置100を使用するには、先ず、媒体トレイ102に載置したカード等の原稿媒体101を前方に押し込むと、図11に示すように、ガイド板112によって原稿媒体101の先端が非粘着シートロール105及び粘着シートロール106のそれぞれから繰り出された非粘着シート103及び粘着シート104の間を通って各挟持ローラ107、108による挟持位置に導かれる。
【0009】
この状態で、装置本体113の側壁に配置されたハンドル115を所定方向に回転させると、原稿媒体101は非粘着シート103及び粘着シート104と共に各挟持ローラ107、108間に引き込まれ、原稿媒体101は非粘着シート103、粘着シート104によりラミネートされた積層体109となって前方に送り出される。この後、積層体109を横カッタ刃110によって幅方向に切断すると、原稿媒体101の両面を各シート103、104によりラミネートされた積層体109が得られるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した従来のラミネート装置100において使用されるシートカセット111に内蔵されている非粘着シートロール105及び粘着シートロール106からそれぞれ非粘着シート103、粘着シート104を引き出して使用可能な状態にする際に各非粘着シート103、粘着シート104に弛みが発生してしまう虞がある。また、装置本体113に配置されたハンドル115の回転は、挟持ローラ107、108の回転と直接連動するものであるから、ハンドル115の回転操作によっては各非粘着シート103、粘着シート104に弛みが発生してしまう虞がある。このとき、ハンドル115と各挟持ローラ107、108との間に逆転防止機構を設けたとしても、非粘着シートロール105、粘着シートロール106から繰り出された非粘着シート103、粘着シート104は一端緊張状態にはなるが、かかる緊張状態を維持することは困難であり、結局、各非粘着シート103、粘着シート104に弛みが発生してしまうこととなる。
【0011】
前記のように非粘着シート103、粘着シート104に弛みが発生してしまうと、原稿媒体101をラミネートする際にジャミングしたり、しわが発生し、この結果、原稿媒体101を美麗にラミネートすることができなくなってしまう問題がある。
【0012】
ここに、原稿媒体101を各非粘着シート103、粘着シート104によりラミネートして積層体109を作成する毎に、非粘着シート103、粘着シート104に発生する弛みを除去する目的で各非粘着シート103、粘着シート104を所定量ずつ送り出した後に原稿媒体101のラミネートを行うことも考えられるが、かかる場合には非粘着シート103、粘着シート104を無駄に消費してしまうこととなり、積層体109の作成コストが高くなってしまう。
【0013】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、シートロールから引き出されたシートに発生する弛みを除去するについて必要最低限の範囲で弛み除去を行うことにより、シートが無駄に消費されることを防止し、もってシートと原稿媒体間にしわ等を発生させることなく原稿媒体を美麗にラミネートすることが可能なラミネート装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に係るラミネート装置は、長尺状のシートをロール状に巻回した一対のシートロールからシートを引き出すとともに、各シート間に原稿媒体をラミネートすることにより積層体を形成するラミネート装置において、前記ラミネート装置を制御する制御部と、前記制御部に電源を供給する電源供給部と、前記シートロールを収納するシートロール収納部と、前記シートロール収納部に対するシートロールの装着を検出するシートロール検出部と、前記電源供給部を介して制御部に電源の供給が開始された際に設定される第1フラグと、前記シートロール検出部を介してシートロールの装着が検出された際に設定される第2フラグと、前記第1フラグ又は第2フラグが設定されている場合にのみ、シートロールの弛み取り動作を行う弛み取り手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
請求項1に係るラミネート装置では、電源供給部を介して制御部に電源の供給が開始された際に第1フラグが設定された場合、又は、シートロール検出部を介してシートロールの装着が検出された際に第2フラグが設定された場合にのみ、弛み取り手段によりシートロールの弛み取り動作が行われる。このように、請求項1のラミネート装置では、第1フラグ又は第2フラグが設定されている場合にのみ、弛み取り手段を介してシートロールの弛み取り動作を行うように構成されているので、必要最低限の範囲で弛み除去が行われることとなり、これよりシートが無駄に消費されることを防止しつつシートと原稿媒体間にしわ等を発生させることなく原稿媒体を美麗にラミネートすることが可能となる。
【0016】
また、請求項2に係るラミネート装置は、請求項1のラミネート装置において、前記シートロールの端面に取り付けられ、所定のスリットパターンを形成したエンコーダ部材と、前記シートロールの回転時にエンコーダ部材のスリットパターンを検出して所定の検出信号を出力するエンコーダ検出部とを備え、前記弛み取り手段は、エンコーダ検出部を介して検出信号が検出された際に、シートロールの弛み取りを終了することを特徴とする。かかる請求項2のラミネート装置では、シートの弛みを除去すべく弛み取り手段による弛み取り動作を行う場合に、エンコーダ部材のスリットパターンの検出に基づく検出信号が、エンコーダ検出部を介して検出された際に、シートロールの弛み取り動作を終了するように構成されているので、シートロールの弛み除去時常に一定量のシートを引き出す場合に比してシートの無駄な消費量を確実に低減することが可能となる。
【0017】
更に、請求項3に係るラミネート装置は、長尺状のシートをロール状に巻回した一対のシートロールからシートを引き出すとともに、各シート間に原稿媒体をラミネートすることにより積層体を形成するラミネート装置において、前記ラミネート装置のパワーオン・オフを行う電源スイッチと、前記ラミネート装置を制御する制御部と、プラグを有し、そのプラグが商用電源コンセントに接続された際に前記制御部に電源を供給する電源供給部と、前記シートロールを収納するシートロール収納部と、前記シートロール収納部に対するシートロールの装着を検出するシートロール検出部と、前記電源供給部を介して制御部に電源の供給が開始された際に設定される第1フラグと、前記電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態で、前記シートロール検出部を介してシートロールの装着が検出された際に設定される第2フラグと、前記電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態において前記電源スイッチによりラミネート装置のパワーオンが行われた時点で、前記第1フラグ又は第2フラグが設定されている場合にのみ、シートロールの弛み取り動作を行う弛み取り手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項3に係るラミネート装置では、電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態において、電源スイッチによりラミネート装置のパワーオンが行われた時点で、第1フラグ又は第2フラグが設定されている場合にのみ、弛み取り手段を介してシートロールの弛み取り動作が行われる。このように、請求項3のラミネート装置では、電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態において、電源スイッチによりラミネート装置のパワーオンが行われた時点で、第1フラグ又は第2フラグが設定されている場合にのみ、弛み取り手段を介してシートロールの弛み取り動作を行うように構成されているので、必要最低限の範囲で弛み除去が行われることとなり、これよりシートが無駄に消費されることを防止しつつシートと原稿媒体間にしわ等を発生させることなく原稿媒体を美麗にラミネートすることが可能となる。
【0019】
請求項4に係るラミネート装置は、請求項1〜3のラミネート装置において、前記弛み取り手段によるシートロールの弛み取り動作が行われた後に前記第1フラグ又は第2フラグの設定を解除する設定解除手段を備え、前記電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態において前記電源スイッチによりラミネート装置のパワーオフに続いてパワーオンが行われた場合、弛み取り手段は、設定解除手段を介して第1フラグ又は第2フラグの設定が解除されたことに基づきシートロールの弛み取り動作を行わないことを特徴とする。請求項4のラミネート装置では、電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態において前記電源スイッチによりラミネート装置のパワーオフに続いてパワーオンが行われた場合には、弛み取り手段は、設定解除手段を介して第1フラグ又は第2フラグの設定が解除されたことに基づきシートロールの弛み取り動作を行わないように構成されているので、電源スイッチのオン毎に自動的にシートの弛み除去を行う弊害を回避してシートが無駄に消費されることを防止することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るラミネート装置について、本発明を具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るラミネート装置の概略構成について図1乃至図4に基づき説明する。図1はラミネート装置の斜視図、図2は操作パネルの部分平面図、図3はカバーを開放した状態を示すラミネート装置の斜視図、図4はラミネート装置におけるシートカセット収納部を拡大して示す平面図である。
【0021】
図1において、ラミネート装置1は本体筺体3を有し、かかる本体筺体3の後部(図1中、左側部)には、ラミネートされる用紙5(図5参照)を支持する給紙トレイ7が傾斜した状態で配設されている。この給紙トレイ7の隣接位置には用紙案内部8が連続して設けられており、用紙案内部8の両側には、一対の用紙ガイド9A、9Bが形成されている。
【0022】
ここに、用紙ガイド9Aは用紙案内部8と一体に固定的に形成されており、また、用紙ガイド9Bは、用紙案内部8に形成された案内溝9Cに沿って移動可能に設けられている。これより、用紙ガイド9Aは用紙5の一側縁(図1中、右側縁)をガイドし、また、用紙ガイド9Bは、用紙5の他側縁(図1中、左側縁)に当接するまで案内溝9Cに沿って移動させることにより、用紙5の幅に対応して他側縁をガイドするものである。尚、用紙トレイ7から用紙案内部8、各用紙ガイド9A、9Bを介して案内される用紙5は、後述するシート供給部II(図5参照)に供給される。
【0023】
本体筺体3には、図4に示すように、シートカセット31(図3等参照)を収納するシーカセット収納部32が形成されており、また、本体筺体3には、シートカセット収納部32の開閉を行う蓋カバー13が回動自在に取り付けられている。蓋カバー13の裏面には、図3に示すように、突起14が設けられており、かかる突起14は、本体筺体3の前部(図1、図3中、下側)に形成されたスイッチ孔16の下方に配置された開閉スイッチ18(図6参照)に対応している。これより、蓋カバー13が閉じられた状態で突起14はスイッチ孔16内に入り込んで開閉スイッチ18をオンし、また、図3に示すように蓋カバー13が開放された状態では突起14はスイッチ孔16から外れ開閉スイッチ18はオフされるものである。また、蓋カバー13には、シートカセット収納部32内にシートカセット31が収納されているかどうかを視認するための透視窓37が形成されている。
【0024】
蓋カバー13に隣接して本体筺体3の側部(図1、図3中、右側部)には、パネル操作部11が配置されている。パネル操作部11には、図2に示すように、電源スイッチ17、手動切断ボタン19、手動搬送ボタン21、スタート/ストップボタン23、及び、切断モード選択スイッチ25が配置されている。
【0025】
ここに、電源スイッチ17は、後述する電源供給部85に付設されるプラグを商用電源コンセントに接続してラミネート装置1に対して電源が供給されている状態で、ラミネート装置1のパワーオン・オフを行うスイッチである。尚、ラミネート装置1に対しては、商用電源をACアダプタ(図示せず)を介してDCに変換して電源の供給が行われている。
【0026】
手動搬送ボタン21及び手動切断ボタン19は、用紙5の形状如何によらず使用者の目的に応じた積層体57の形成を行うために設けられたスイッチボタンであり、その他、シートカセット31に内蔵された第一シートロール65から供給される第一シート27と第二シートロール67から供給される第二シート29とにより用紙5をラミネートして積層体57を形成している間に、一対の貼付ローラ53、55にてジャミング等のトラブルが発生した場合に、トラブルの原因となった積層体57部分を排出すべくラミネート装置1の外部に排出し、切断する際にも使用される。
【0027】
スタート/ストップボタン23は、用紙5の形状に対応する積層体57を自動的に形成する場合に使用されるボタンである。
【0028】
切断モード選択スイッチ25は、後述するように、用紙5の幅方向(X軸)カッタ45、用紙5の長さ方向(Y軸)カッタ対40(第一Y軸カッタ41と第二Y軸カッタ42とからなる)を選択的に駆動して、ラミネートされた用紙5の周囲に余白を形成しつつ積層体57の切断を行う余白形成モード、ラミネートされた用紙5の周囲に余白を形成することなく用紙5のサイズで積層体57を切断する余白なしモード等を選択するためのスイッチである。
【0029】
本体筺体3の前部には、用紙5を第一シート27と第二シート29との間にラミネートしてなる積層体57をラミネート装置1の外部に排出する排出部63が設けられており、また、本体筺体3の角部(図1、図3中、右角部)には、角取り部15が設けられている。かかる角取り部15は、積層体57の四角(角形状を有する)をR形状にトリミングするために設けられている。
【0030】
次に、ラミネート装置1の内部構造について図3乃至図5に基づき説明する。図5はラミネート装置の側断面図である。図5において、ラミネート装置1は、用紙5の搬送方向に沿って上流側から用紙供給エリアI、シート供給エリアII、積層体成形エリアIII 、積層体切断エリアIV、及び、積層体排出エリアVを備えている。
【0031】
ここに、用紙供給エリアIは、用紙トレイ7上に載置された用紙5を各用紙ガイド9A、9Bにてガイドしつつ用紙案内部8からシート供給エリアIIに供給する作用を行う。
【0032】
また、シート供給エリアIIには、その最も上流側にて給紙ローラ49(下側ローラ)と給紙従動ローラ51からなる給紙ローラ対50が配設されている。ここに、給紙ローラ49には、駆動モータ75(図6参照)がギア機構等を介して連結されており、給紙ローラ49が駆動モータ75、ギア機構等を介して回転されることに基づき、給紙従動ローラ51と協働して用紙5を下流側に搬送するものである。
【0033】
かかる給紙ローラ対50の下流側には、シートカセット31(詳細な構成については後述する)を収納するシートカセット収納部32が設けられている。ここで、シートカセット収納部32の構成について図4に基づき説明する。シートカセット収納部32は、シートカセット31を収納すべく凹状に形成されており、その底壁には、マイクロスイッチ等からなるカセット識別センサ47が配置されている。かかるカセット識別センサ47は、シートカセット収納部32内に収納されたシートカセット31の種類(サイズ)を識別するセンサであり、例えば、A4サイズのシートカセット31が収納された場合には、シートカセット31の底壁により押圧されてオン状態となり、一方、A6サイズのシートカセット31が収納された場合には、そのサイズが小さいのでオフ状態のままである。このようにカセット識別センサ47のオン・オフに基づき、シートカセット収納部32内に収納されたシートカセット31のサイズを検出することができる。
【0034】
また、シートカセット収納部32の後壁(図4中、上側の壁)の上方には、用紙5の長さ(図4中、Y軸方向の長さ)を検出するY軸用紙センサ69が配置されている。かかるY軸用紙センサ69は、用紙供給エリアIから供給された用紙5の先端により作動されてオン状態となるとともに、用紙5が搬送されている間はオン状態を維持し、また、用紙5の後端が通過するとオフ状態に切り換わる。そして、用紙5の長さは、Y軸用紙センサ69がオン状態になった時点からオフ状態に切り換わるまでの間における駆動モータ75の回転量を算出し、かかる駆動モータ75の回転量と用紙5の長さとの対応をとることにより演算することができる。
【0035】
ここで、シートカセット収納部32内に収納されるシートカセット31について図5に基づき説明する。シートカセット31内には、2つの第一シートロール65及び第二シートロール67が上下二段で回転可能に収納支持されている。第一シートロール65は、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムと称する)からなる第一シート27の一面に粘着剤層を形成し、その粘着剤層が内側となるように巻回してなる。同様に、第二シートロール67は、PETフィルムからなる第二シート29の一面に粘着剤層を形成し、その粘着剤層が内側となるように巻回してなるものである。そして、各第一シート27及び第二シート29は、図5に示すように、積層体形成エリアIII に配置された貼付ローラ対54によりシートカセット31の外部に引き出されるとともに、この間に給紙ローラ対50を介してシートカセット31内に給紙された用紙5の両面をラミネートするものである。
【0036】
前記第一シートロール65の端面には、図5に示すように、所定のスリットパターンが形成されたエンコーダ板66が取り付けられている。また、エンコーダ板66に近接してシートカセット収納部32の側壁には、フォトセンサ68が取り付けられている。ここに、フォトセンサ68は、第一シートロール65が回転された時に、同時に回転するエンコーダ板66に形成されたスリットパターンを検出するとともに、その検出信号を出力する作用を行う。かかる検出信号は、後述する各第一シート27、第二シート29の弛み除去処理を行う際に使用されたり、また、第一シートロール65や第二シートロール67の種類、第一シート27や第二シート29の終端部検出等に使用される。尚、エンコーダ板66とフォトセンサ68の構成については、特願平10−210490号の明細書、図面に記載したものと同一の構成を有している。
【0037】
更に、図3に示すように、シート供給部IIにおいて、用紙5の搬送方向に沿ってその下流側の上方には、左右一対のロック部材33が設けられ、また、左右方向の略中央位置には各ロック部材33と連動するカセット押圧部材34が配設されている。また、各ロック部材33にはそれぞれロック解除レバー35(図3中には一方のロック解除レバー35のみを示す)が連結されている。ここに、カセット押圧部材34は、シートカセット収納部32内に収納されたシートカセット31を押圧ロックする作用を行う。尚、シートカセット31の交換時等の場合には、アーム部材43(後述する)を図3中左端位置まで移動した後、ロック解除レバー35を操作してロック部材33とのロック状態を解除することにより、カセット押圧部材34によるシートカセット31の押圧状態をフリーにし、この後、シートカセット31をシートカセット収納部32から上方に取り出すことが可能となる。
【0038】
尚、カセット押圧部材34による押圧状態をフリーにした状態では、後述する貼付ローラ対54の貼付ローラ53と貼付従動ローラ55との間に間隙が形成されるように構成されており、この状態でシートカセット31をシートカセット収納部32に収納すると、シートカセット31から露出している第一シート27と第二シート29(粘着剤層を介して相互に貼付されている)の先端部分が、各貼付ローラ53と貼付従動ローラ55との間に挿入される。この後、カセット押圧部材34によりシートカセット31を押圧しつつ各ロック部材33によりロックすることにより、シートカセット31をシートカセット収納部32内に適正に収納することができる。
【0039】
続いて、積層体形成エリアIII の構成について説明する。積層体形成エリアIII には、上下一対の貼付ローラ対54が配設されている。貼付ローラ対54は、貼付ローラ53(下側ローラ)と貼付従動ローラ55から構成されており、また、貼付ローラ53には、ギア列等を介して駆動モータ75が連結されている。貼付モータ53は、駆動モータ75により回転される際に貼付従動ローラ55と協働してシートカセット31から第一シート27、第二シート29を引き出すとともに、シートカセット31を通過してきた用紙5を各第一シート27、第二シート29間に挟み込んでラミネートするものである。かかるラミネート処理の後、第一シート27の粘着剤層と第二シート29の粘着剤層の間に用紙5を介在させてなる積層体57が得られるものである。
【0040】
前記貼付ローラ対54の下流側には、前記のようにシートカセット収納部32内にシートカセット31を収納した状態で貼付ローラ対54間に保持される第一シート27と第二シート29の先端部の有無を検出することに基づき、シートカセット収納部32内におけるシートカセット31の有無を検出するカセットセンサ56が配置されている。かかるカセットセンサ56からの検出信号は、後述するように、ラミネート装置の制御時における割り込み処理時にシートカセット31の装着が行われたかどうかの判断処理(図7参照)にて使用される。
【0041】
次に、積層体切断エリアIVの構成について説明する。積層体切断エリアIVは、基本的に、前記のように形成された積層体57をその幅方向(X軸方向)に切断するX軸カッタ45、及び、積層体57の両側をその長さ方向(Y軸方向)に切断するY軸カッタ対40を備えている。先ず、X軸カッタ45について説明すると、X軸カッタ45は、ラミネート装置1の幅方向に渡って取り付けられたフレームにガイドされて移動可能なキャリッジ内にロータリ刃を設置するとともに、フレームに対応して固定刃を配置し、キャリッジをモータとスパイラル機構(図示せず)によりフレームに沿って移動させることにより、ロータリ刃と固定刃とを介して積層体57を幅方向に切断するものである。尚、かかるX軸カッタ45の構成については、特願平10−67755号、特願平10−67756号、特願平10−67757号等の明細書、図面に記載された構成と同一の構成を有しており、従って、X軸カッタ45の詳細な構成については各出願の明細書、図面を参照することとして、ここではその詳細な説明を省略する。
【0042】
また、Y軸カッタ対40は、第一Y軸カッタ41と第二Y軸カッタ42とから構成される。第一Y軸カッタ41は、ラミネート装置1の幅方向(X軸方向)に移動可能に支持され、シートカセット収納部32のシートカセット31を跨ぐように上方へ湾曲したアーム部材43の一端(貼付ローラ対54の下流側端部)に固着されており、また、第二Y軸カッタ42は、図4に示すように、ラミネート装置1のX軸方向で第一Y軸カッタ41の延長線上に配置されている。
【0043】
更に、第一Y軸カッタ41が固着されたアーム部材43は、モータによる駆動に基づきX軸方向に移動自在に構成されており、かかるアーム部材43の他端(給紙ローラ対50の上流側端部)には、用紙5の幅(X軸方向の幅)を検出するX軸用紙センサ39が取り付けられている。アーム部材43は、通常図4における左端位置(ホームポジション)に配置されており、X軸用紙センサ39により用紙5の幅を検出するには、前記Y軸用紙センサ69を介して用紙5の先端が検出された時点で、アーム部材43は、モータを介してホームポジションからX軸用紙センサ39が用紙5の左側縁を検出するまでX軸方向に移動される。このとき、用紙5の右側縁は、用紙ガイド9Aに当接しており、また、用紙ガイド9Aとホームポジションとの間の間隔は予め所定間隔に設定されている。従って、用紙5の幅は、X軸用紙センサ39が用紙5の左側縁を検出するまでにアーム部材43を移動させるのに必要なモータの回転量からホームポジションと用紙5の左側縁との間隔を算出し、前記所定間隔からホームポジションと用紙5の左側縁との間隔を減算することにより得ることができる。
【0044】
尚、前記したパネル操作部11における切断モード選択スイッチ25を操作することにより余白形成モードが選択された場合、X軸用紙センサ39が用紙5の左側縁を検出するまでアーム部材43を移動させた状態で、第一Y軸カッタ41と第二Y軸カッタ42は、切断モード選択スイッチ25の操作に連動する作動機構を介して、積層体57にラミネートされた用紙5の両側に余白が形成されるように離れた位置にセットされ、また、切断モード選択スイッチ25を介して余白なしモードが設定された場合には、第一Y軸カッタ41と第二Y軸カッタ42は、作動機構を介して近接する位置にセットされる。
【0045】
また、第一Y軸カッタ41、第二Y軸カッタ42は、モータ、カム機構等を介してZ軸方向に移動可能に構成されおり、第一Y軸カッタ41、第二Y軸カッタ42を下方に移動させた状態で、貼付ローラ対54を介して積層体57をX軸方向に引き出すことにより積層体57の両側が切断される。かかるY軸カッタ対40の作動機構については、前記X軸カッタ45の場合と同様、特願平10−67755号、特願平10−67756号、特願平10−67757号等の明細書、図面に記載された構成と同一の構成を有しており、従って、Y軸カッタ対40の詳細な構成については各出願の明細書、図面を参照することとして、ここではその詳細な説明を省略する。
【0046】
次に、積層体排出エリアVについて説明する。積層体排出エリアVには、排出ローラ59と排出従動ローラ61とからなる排出ローラ対63が配設されており、排出ローラ59は、駆動モータ75により回転されて排出従動ローラ61との協働により、前記のように切断された積層体57を排出口63からラミネート装置1の外部に排出するものである。
【0047】
続いて、本実施形態に係るラミネート装置1の制御系について図6に基づき説明する。図6はラミネート装置1の制御系を示すブロック図である。図6において、ラミネート装置1の制御系は、CPU83を核として構成されており、かかるCPU83には、バスライン81を介して、パネル操作部11、ROM71、RAM72、駆動モータ75、開閉スイッチと18、カセットセンサ56、X軸用紙センサ39、Y軸用紙センサ69、カセット識別センサ47、フォトセンサ68、及び、商用電源のコンセントに接続されるプラグを有するとともに、ACアダプタを介して商用電源をDCに変換してラミネート装置1に供給する電源供給部85が、それぞれ接続されている。
【0048】
ここに、パネル操作部11における電源スイッチ17は、電源供給部85に付設されるプラグを商用電源コンセントに接続してラミネート装置1に対して電源が供給されている状態で、ラミネート装置1のパワーオン・オフを行うスイッチである。手動切断ボタン19がオンされた場合、CPU83は、X軸カッタ45を作動させて積層体57の切断を行い、また、手動搬送ボタン21がオンされた場合には、貼付ローラ対54、排出ローラ対60を駆動して積層体57の搬送を行う。スタート/ストップボタン23がオンされた場合、CPU83は、貼付ローラ対54を作動させてラミネート動作のスタート又はストップを行う。
【0049】
ROM71は、開閉スイッチ18のオン・オフに基づき蓋カバー13の開閉状態を監視する監視プログラム(後述する)、第一シート27、第二シート29の弛み除去処理プログラム(後述する)、ラミネート装置1の制御上必要な各種のプログラムが記憶されている。CPU83は、かかるROM71に記憶されたプログラムに基づいて各種の処理を実行する。
【0050】
RAM72は、ROM71により演算された各種のデータを一時的に記憶するメモリである。かかるRAM72には、蓋カバー13の開閉監視処理を行う割り込み処理時にセット(オン)されるカセット交換フラグ72A、及び、電源供給部85によりラミネート装置1に対して電源供給が開始されるコールドスタート時にセットされるコールドフラグ72Bが設けられている。
【0051】
駆動モータ75は、給紙ローラ対50、貼付ローラ対54、排出ローラ対60の回転駆動を行うモータであり、CPU83は、必要に応じて各給紙ローラ対50、貼付ローラ対54、排出ローラ対60の回転駆動を制御する。
【0052】
フォトセンサ68は、第一シートロール65の端面に取り付けられたエンコーダ板66に形成されているスリットパターンを検出するとともに、その検出結果に基づき所定の矩形パルスをCPU83に出力し、CPU83は、第一及び第二シート27、29の弛み除去処理時において、矩形パルスに基づきシートの弛み除去量を監視する。
【0053】
カセット識別センサ47は、シートカセット収納部32に収納されるシートカセット31のサイズによってオン・オフし、CPU83は、かかるオン・オフ信号に基づきシートカセット31のサイズを検出する。
【0054】
カセットセンサ56は、シートカセット収納部32内にシートカセット31を収納した状態で貼付ローラ対54間に保持される第一シート27と第二シート29の先端部の有無を検出し、CPU83は、カセットセンサ56からの検出信号に基づき、シートカセット収納部32に対してシートカセット31の装着が行われたかどうかを監視する。
【0055】
X軸用紙センサ39は、アーム部材43がホームポジションから移動する際に用紙5の側縁(図4では左側縁)を検出し、CPU83は、アーム部材43の移動に要したモータの回転量からホームポジションと用紙5の側縁との間の間隔を算出するとともに、用紙5の他側縁とホームポジションとの間隔から前記算出した間隔を減算することにより用紙5の幅を演算する。Y軸用紙センサ69は、用紙5の先端と後端とを検出し、CPU83は、Y軸センサ69からのオン・オフ信号に基づき用紙5の長さを検出する。
【0056】
続いて、前記のように構成されたラミネート装置1において実行される制御処理について図7乃至図9に基づき説明する。ここに、図7はラミネート装置1の制御処理プログラムのフローチャート、図8は割り込み処理プログラムのフローチャート、図9は弛み取り処理プログラムのフローチャートである。
【0057】
図7に示すフローチャートにおいて、先ず、ラミネート装置1に対する商用電源の供給が開始された場合(S1:YES)には、S2に移行する。かかる判断は、電源供給部85のプラグが商用電源コンセントに接続されたかどうかによって行われる。プラグが商用電源コンセントに接続されていない場合(S1:NO)には、接続されるまで待機する。ラミネート装置1に対する商用電源の供給が開始された場合(S1:YES)には、S2においてコールドフラグ72Bがオンにセットされる。S3では、RAM72の初期化が行われ、続くS4では、割り込み処理が開始される。
【0058】
ここで、S4において行われる割り込み処理について図8に基づき説明する。ここに、割り込み処理は、商用電源により電源供給が行われている状態で、カセット収納部32に対するシートカセット31の装着が行われたかどうかを判断する処理である。図8において、先ず、S11では、蓋カバー13が開放されたかどうか判断される。この判断は、蓋カバー13が開放されることに起因して突起14がスイッチ孔16から外れて開閉スイッチ18がオフになったかどうかに基づき行われる。開閉スイッチ18がオン状態を保持したままで蓋カバー13が開放されていなければ(S11:NO)、シートカセット31の装着は行われなかったものとして割り込み処理を終了する。
【0059】
一方、開閉スイッチ18がオフ状態となり蓋カバー13が開放されたものと判断された場合(S11:YES)には、S12においてカセットセンサ56がオフ状態からオン状態に変化したかどうか判断される。カセットセンサ56がオフ状態からオン状態に変化した場合(S12:YES)には、カセット収納部32に対してシートカセット31の装着が行われたこととなり、S13においてカセット交換フラグ72Aをオンにセットして割り込み処理を終了する。これに対して、S12にてカセットセンサ56がオフ状態からオン状態に変化しない場合には(S12:NO)には、蓋カバー13が開放されたもののシートカセット31の装着は行われなかったこととなり、カセット交換フラグ72Aをオンにセットすることなく割り込み処理を終了する。
【0060】
以上の割り込み処理により、カセット収納部32に対してシートカセット31の装着が行われた場合には、カセット交換フラグ72Aがオンにセットされることとなる。
【0061】
図7に戻って説明を続けると、S4における割り込み処理が終了した後、S5では、電源スイッチ17(パワースイッチ)がオンされたかどうか判断される。電源スイッチ17がオンされない場合(S5:NO)には、オンされるまで待機する。一方、電源スイッチ17がオンされた場合(S5:YES)には、続くS6において蓋カバー13が閉じられたかどうか判断される。かかる判断は、蓋カバー13の突起14によりスイッチ孔16を介して開閉スイッチ18がオンされたかどうかに基づき行われる。蓋カバー13が閉じられない場合(S6:NO)には、閉じられるまで待機する。
【0062】
蓋カバー13が閉じられた場合(S6:YES)には、S7において弛み取り処理が行われる。ここで、S7において行われる弛み取り処理について図9に基づき説明する。図9において、先ず、S14にてコールドフラグ72Bがオンにセットされているかどうか、即ち、電源供給部85を介してラミネート装置1に対して電源の供給が行われて初めてのパワーオン(S5:YES)であるかどうか判断する。コールドフラグ72Bがオンにセットされていない場合(S14:NO)には、S15にてカセット交換フラグ72Aがオンにセットされているかどうか、即ち、カセット収納部32に対してシートカセット31の装着が行われたかどうか判断される。
【0063】
コールドフラグ72B及びカセット交換フラグ72Aのいずれもオンにセットされていない場合(S14:NO、S15:NO)には、弛み取り処理を終了する。この場合には、第一シート27、第二シート29の弛み取りは行われない。
【0064】
これに対して、コールドフラグ72B又はカセット交換フラグ72Aの少なくとも一方がオンにセットされている場合(S14:YES又はS15:YES)には、弛み取り動作が行われる。かかる弛み取り動作は、S16乃至S19で行われる。
【0065】
先ず、S16において、貼付ローラ対54の駆動が開始される。これによりシートカセット31から第一シート27及び第二シート29の引出が開始される。そして、かかる各シート27、29の引出が開始された後、CPU83は、S17において、第一シートロール65の回転に従って回転するエンコーダ板66のスリットパターンの検出に基づいてフォトセンサ68から矩形パルスが出力されるかどうかを監視する。フォトセンサ68を介して所定数の矩形パルス(例えば、1個の矩形パルス)の検出(エンコーダ検出)が行われた場合(S17:YES)には、第一シート27、第二シート29に発生していた弛みが除去されたものとしてS19に移行する。一方、フォトセンサ68により矩形パルスが検出されない場合(S17:NO)には、S18にて第一シート27、第二シート29が所定量(本実施形態のラミネート装置1では、15mmに設定されている)搬送されたかどうか判断される。第一シート27、第二シート29が所定量搬送されていない場合(S18:NO)には、再度S17に戻ってフォトセンサ68による矩形パルスの検出を行う。尚、第一シート27、第二シート29の搬送量は、15mmに限定されるものではなく、自在に設定することが可能であることは勿論である。
【0066】
フォトセンサ68により矩形パルスが検出された場合(S17:YES)、又は、第一シート27、第二シート29が所定量搬送された場合(S18:YES)には、第一シート27、第二シート29の弛みが除去されたこととなり、S19において貼付ローラ対54の駆動が停止される。この後、S20において、コールドフラグ72B、カセット交換フラグ72Aがオフにリセットされ、弛み取り処理が終了する。
【0067】
前記のようにS7において第一シート27、第二シート29の弛み取り処理が行われた後、S8にてパネル操作部11からの指示に基づき貼付ローラ対54の駆動が行われ、第一シート27と第二シート29間で用紙5をラミネートする積層体57の形成処理が行われる。S9では、電源スイッチ17がオフされたかどうか判断され、オフされた場合(S9:YES)には、S10に移行する一方、オフされない場合(S9:NO)にはS6に戻る。S10においては、電源供給部85を介して商用電源からの電源供給が停止されたかどうか判断される。かかる判断は、電源供給部85のプラグが商用電源コンセントから外されたかどうかに基づき行われる。電源供給が停止された場合(S10:YES)にはラミネート制御処理が終了する一方、電源供給が維持されている場合(S10:NO)には、S5に戻る。
【0068】
以上詳細に説明した通り本実施形態に係るラミネート装置1では、電源供給部85を介して商用電源から電源供給が開始された状態(S1:YES)で、コールドフラグ72Bをオンにセットする(S2)とともに、蓋カバー13が開放されてカセットセンサ56がオフ状態からオン状態に変化した場合(S11:YES、S12:YES)にカセット交換フラグ72Aをオンにセットし(S13)、電源スイッチ17がパワーオンされた時点で(S:YES)、コールドフラグ72B又はカセット交換フラグ72Aがオンにセットされている場合(S14:YES、S15:YES)にのみ、第一シート27、第二シート29の弛み取り処理を行うように(S7、S16乃至S19)構成したので、電源スイッチ17がオンされる毎に常時弛み除去を行う場合等に比して、必要最低限の範囲で弛み除去が行われることとなる。これより第一シート27、第二シート29が無駄に消費されることを防止しつつ各第一シート27、第二シート29と用紙5との間にしわ等を発生させることなく用紙5を美麗にラミネートした積層体57を作成することができる。
【0069】
また、本実施形態に係るラミネート装置1では、第一シートロール65の端面に所定のスリットパターンを形成してなるエンコーダ板66が取り付けられるとともに、第一シートロール65の回転時にエンコーダ板66のスリットパターンをフォトセンサ68を介して検出するように構成し、弛み取り動作時には、貼付ローラ対54を介してシートカセット31から第一シート27及び第二シート29の引出が開始された(S16)後、第一シートロール65の回転に基づきフォトセンサ68から矩形パルスが出力されるかどうか監視している間に、フォトセンサ68から所定数の矩形パルス(例えば、1個の矩形パルス)が出力されたことを検出した(S17:YES)時点で各第一及び第二シート27、29に発生していた弛みが除去されたものとして弛み取り処理を終了する(S19)ように構成しているので、弛み除去を行うにつき電源スイッチ17のオン毎に常時一定量ずつ第一シート27、第二シート29を引き出す場合に比して、各第一シート27、第二シート29の消費量を格段に抑制することができる。これにより、積層体57の作成コストを大幅に低減することができる。
【0070】
更に、本実施形態に係るラミネート装置1では、電源供給部85を介して商用電源から電源供給が行われている状態で電源スイッチ17がパワーオンされて第一シート27、第二シート29の弛み取り処理が行われた後(S1乃至S7、S14乃至S18)には、コールドフラグ72B及びカセット交換フラグ72Aはオフにリセットされる(S20)ように構成しているので、電源供給状態で電源スイッチ17のパワーオフ(S9、S10:NO)に続けて再度電源スイッチ17のパワーオンが行われた(S5:YES)場合、コールドフラグ72B及びカセット交換フラグ72Aは共にオフにリセットされていること(S14:NO、S15:NO)に基づき、第一シート27、第二シート29の弛み取り動作は行われることはなく、これより電源スイッチ17のオン毎に自動的にシートの弛み除去を行う弊害を回避してシートが無駄に消費されることを防止することができる。
【0071】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、前記実施形態においてシートカセット31に内蔵される第一シートロール65、第二シートロール67の第一シート27、第二シート29は、共に粘着剤層を形成したシートを使用しているが、必ずしも双方のシートに粘着剤層を形成する必要はなく、少なくとも一方のシートに粘着剤層が形成されていればよい。
【0072】
また、エンコーダ板66は第一シートロール65の端面に取り付けるようにしているが、第二シートロール67の端面に取り付けるように構成してもよい。この場合、フォトセンサ68は、第二シートロール67側に配置される。
【0073】
【発明の効果】
以上説明した通り請求項1に係るラミネート装置では、電源供給部を介して制御部に電源の供給が開始された際に第1フラグが設定された場合、又は、シートロール検出部を介してシートロールの装着が検出された際に第2フラグが設定された場合にのみ、弛み取り手段によりシートロールの弛み取り動作が行われる。このように、請求項1のラミネート装置では、第1フラグ又は第2フラグが設定されている場合にのみ、弛み取り手段を介してシートロールの弛み取り動作を行うように構成されているので、必要最低限の範囲で弛み除去が行われることとなり、これよりシートが無駄に消費されることを防止しつつシートと原稿媒体間にしわ等を発生させることなく原稿媒体を美麗にラミネートすることが可能となる。
【0074】
また、請求項2に係るラミネート装置では、シートの弛みを除去すべく弛み取り手段による弛み取り動作を行う場合に、エンコーダ部材のスリットパターンの検出に基づく検出信号が、エンコーダ検出部を介して検出された際に、シートロールの弛み取り動作を終了するように構成されているので、シートロールの弛み除去時常に一定量のシートを引き出す場合に比してシートの無駄な消費量を確実に低減することが可能となる。
【0075】
更に、請求項3に係るラミネート装置では、電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態において、電源スイッチによりラミネート装置のパワーオンが行われた時点で、第1フラグ又は第2フラグが設定されている場合にのみ、弛み取り手段を介してシートロールの弛み取り動作が行われる。このように、請求項3のラミネート装置では、電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態において、電源スイッチによりラミネート装置のパワーオンが行われた時点で、第1フラグ又は第2フラグが設定されている場合にのみ、弛み取り手段を介してシートロールの弛み取り動作を行うように構成されているので、必要最低限の範囲で弛み除去が行われることとなり、これよりシートが無駄に消費されることを防止しつつシートと原稿媒体間にしわ等を発生させることなく原稿媒体を美麗にラミネートすることが可能となる。
【0076】
請求項4に係るラミネート装置では、電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態において前記電源スイッチによりラミネート装置のパワーオフに続いてパワーオンが行われた場合には、弛み取り手段は、設定解除手段を介して第1フラグ又は第2フラグの設定が解除されたことに基づきシートロールの弛み取り動作を行わないように構成されているので、電源スイッチのオン毎に自動的にシートの弛み除去を行う弊害を回避してシートが無駄に消費されることを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ラミネート装置の斜視図である。
【図2】 操作パネルの部分平面図である。
【図3】 カバーを開放した状態を示すラミネート装置の斜視図である。
【図4】 ラミネート装置におけるシートカセット収納部を拡大して示す平面図である。
【図5】 ラミネート装置の側断面図である。
【図6】 ラミネート装置の制御系を示すブロック図である。
【図7】 ラミネート装置のラミネート制御処理プログラムのフローチャートである。
【図8】 割り込み処理プログラムのフローチャートである。
【図9】 弛み取り処理プログラムのフローチャートである。
【図10】 従来のラミネート装置の斜視図を示し、図10(A)はラミネート装置の正面斜視図、図10(B)はラミネート装置の背面斜視図である。
【図11】 従来のラミネート装置の側断面図である。
【符号の説明】
1 ラミネート装置
3 本体筺体
5 用紙
7 給紙トレイ
11 パネル操作部
13 蓋カバー
14 突起
16 スイッチ孔
17 電源スイッチ
18 開閉スイッチ
27 第一シート
29 第二シート
31 シートカセット
32 シートカセット収納部
47 カセット識別センサ
49 給紙ローラ
53 貼付ローラ
56 積層体センサ
57 積層体
59 廃止ローラ
65 第一シートロール
67 第二シートロール
68 フォトセンサ
71 ROM
72 RAM
72A カセット交換フラグ
72B コールドスタートフラグ
75 駆動モータ
83 CPU
85 電源供給部

Claims (4)

  1. 長尺状のシートをロール状に巻回した一対のシートロールからシートを引き出すとともに、各シート間に原稿媒体をラミネートすることにより積層体を形成するラミネート装置において、
    前記ラミネート装置を制御する制御部と、
    前記制御部に電源を供給する電源供給部と、
    前記シートロールを収納するシートロール収納部と、
    前記シートロール収納部に対するシートロールの装着を検出するシートロール検出部と、
    前記電源供給部を介して制御部に電源の供給が開始された際に設定される第1フラグと、
    前記シートロール検出部を介してシートロールの装着が検出された際に設定される第2フラグと、
    前記第1フラグ又は第2フラグが設定されている場合にのみ、シートロールの弛み取り動作を行う弛み取り手段とを備えることを特徴とするラミネート装置。
  2. 前記シートロールの端面に取り付けられ、所定のスリットパターンを形成したエンコーダ部材と、
    前記シートロールの回転時にエンコーダ部材のスリットパターンを検出して所定の検出信号を出力するエンコーダ検出部とを備え、
    前記弛み取り手段は、エンコーダ検出部を介して検出信号が検出された際に、シートロールの弛み取りを終了することを特徴とする請求項1記載のラミネート装置。
  3. 長尺状のシートをロール状に巻回した一対のシートロールからシートを引き出すとともに、各シート間に原稿媒体をラミネートすることにより積層体を形成するラミネート装置において、
    前記ラミネート装置のパワーオン・オフを行う電源スイッチと、
    前記ラミネート装置を制御する制御部と、
    プラグを有し、そのプラグが商用電源コンセントに接続された際に前記制御部に電源を供給する電源供給部と、
    前記シートロールを収納するシートロール収納部と、
    前記シートロール収納部に対するシートロールの装着を検出するシートロール検出部と、
    前記電源供給部を介して制御部に電源の供給が開始された際に設定される第1フラグと、
    前記電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態で、前記シートロール検出部を介してシートロールの装着が検出された際に設定される第2フラグと、
    前記電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態において前記電源スイッチによりラミネート装置のパワーオンが行われた時点で、前記第1フラグ又は第2フラグが設定されている場合にのみ、シートロールの弛み取り動作を行う弛み取り手段とを備えることを特徴とするラミネート装置。
  4. 前記弛み取り手段によるシートロールの弛み取り動作が行われた後に前記第1フラグ又は第2フラグの設定を解除する設定解除手段を備え、
    前記電源供給部を介して制御部に電源の供給が行われている状態において前記電源スイッチによりラミネート装置のパワーオフに続いてパワーオンが行われた場合、弛み取り手段は、設定解除手段を介して第1フラグ又は第2フラグの設定が解除されたことに基づきシートロールの弛み取り動作を行わないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のラミネート装置。
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