JP4132338B2 - 工作機械のテーブル送り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械のテーブル送り装置に関し、特にリニアモータを駆動して移動体であるテーブルを固定台に対して自在に移動させる工作機械のテーブル送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のリニアモータを用いた工作機械のテーブル送り装置は、図4に示すようになっている。
図において、11は工作機械に用いられ山形状断面を有する固定台、11aは固定台11の凹部、2は固定台11の左右両端に設けられたガイドレール、13は固定台11のガイドレール2上に沿ってリニア方向(紙面垂直方向)に移動するように設けられたテーブルであって、突出部13aと逃げ部13bを有するT字状断面を二つ並べたものである。4はテーブル13の下面に設けられ、固定台11のガイドレール2と対でリニアガイドを構成するスライダ、15はリニアモータ、16はテーブルの突出部13aに設けたリニアモータの界磁用永久磁石(1次側部材)であって、図示しない磁性体ヨークを介して固定させている。17は界磁用永久磁石16の表面に対向して設けられると共に、固定台の凹部11aの内側側面に配設されたリニアモータの電機子(2次側部材)である。18はテーブルの中央にある逃げ部13bにスケール取付部13cを介して設けたリニアスケール、19は固定台11の中央の端部に設けられた読取ヘッドで、リニアスケール18と対でテーブルの位置を検出する位置検出手段を構成する。このような工作機械のテーブル送り装置は、テーブル13の重量が大きいことと、工作機械でのワーク加工時の切削力も大きいことから、この移動の際の推力(移動加速力)を上げるために、界磁用永久磁石16と電機子17を一組とする偶数個のリニアモータ15が、左右のガイドレール2の中心を通る中心軸20を2分割する対称軸21との中点Cに対して均等に振分けるように配置されている。これによりテーブル13がリニアモータ15から均等な推力を得てガイドレール2上をリニア方向に自在に移動するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来技術では、次のような問題があった。
(1)位置検出手段18、19を、テーブル中央の逃げ部13bと固定台中央の端部との間に、左右のガイドレール2の中心を通る中心軸20上に位置するように設けているために、テーブル13と固定台11の間のスペースが大きくなり、しかも固定台11に対してテーブル13の重心位置が高くなる。そのため機械剛性が低下し、リニアモータの制御性が悪くなるという問題があった。このような問題はワーク加工時の送り精度、さらには加工精度に悪影響を及ぼすという懸念があった。
また、リニアモータ15とテーブル13の逃げ部13bとの間に存在する無駄なスペースにより、テーブルの突出部13aの全面積に占める電機子の取り付け面積が小さくなり、すなわち、リニアモータの界磁用永久磁石16と電機子17の対向面積(重なり面積)が小さいため、必要な推力仕様が得られないという問題があった。
(2)リニアモータの界磁用永久磁石16が、テーブルの突出部13a側面に磁性体ヨーク(図示せず)を介して取り付けてあると、界磁用永久磁石を正確に位置決め固定することができず、さらには磁性体ヨークから界磁用永久磁石が剥離する問題があった。
(3)リニアモータのモータユニットは、固定台の凹部11a並びにテーブルの突出部13aに取り付けてあるために、モータユニットを並列に複数個配置させた場合に大型化してしまい、送り装置を小型にすることができないという問題があった。
そこで、本発明の第1の目的は、リニアガイド間に設けたリニアモータ配置スペースを有効に利用することで、テーブル重心を高くすることなしに、機械剛性が高く且つ制御性の良い安定した工作機械のテーブル送り装置を提供することである。
また、本発明の第2の目的は、リニアモータの界磁用永久磁石を磁性体ヨークに正確に位置決めすることができるとともに、特にリニアガイド間にリニアモータを並列に複数個配置させた場合に大型化することなく、小型の工作機械のテーブル送り装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、請求項1記載の本発明は、工作機械の固定台に平行に対向配置されたテーブルの左右を移動自在に案内支持するガイドレールとスライダからなるリニアガイドと、前記テーブルを前記固定台に対して前記ガイドレール上の長手方向に沿って往復動させるリニアモータを備え、前記リニアモータは、2個のモータユニットから構成され、
そのうちの1個のモータユニットは、前記固定台に形成した溝部に係合し、且つ、固定台面に垂直に配設した平板の磁性体ヨークと、いずれも界磁用の永久磁石を前記磁性体ヨークの長手方向に沿ってN極、S極の極性が交互に且つ等ピッチに配列するように固定した界磁磁石ユニット2個と、磁束を通す電機子として推力発生部である電機子コアを前記電機子の両側側面にそれぞれ一列に配置した電機子ユニット1個を備えてあり、他の一個のモータユニットは、前記磁性体ヨークに対して前記一個のモータユニットと対称にして、前記磁性体ヨークの背面に位置するように、且つ同一の構成を備えてあり、前記界磁磁石ユニット2個は、前記電機子ユニット1個を左右一定の空隙となるように挟み込んで構成すると共に、前記電機子ユニット1個は、前記固定台の面に平行で且つ各々のリニアモータに設けた電機子ユニットの重心Gを通る中心軸Hが前記テーブルの左右に位置したリニアガイドの摺動面を結ぶ直線上に一致するように配置してなる工作機械のテーブル送り装置において、前記磁性体ヨークは、前記固定台に締結部材により固定されると共に、そのうちの各々のモータユニット間に配置される磁性体ヨークは、逆T字形の形状を有し、且つ、背中合わせに配置される界磁磁石ユニット同士を固定してあり、前記逆T字形状の磁性体ヨークの両側側面には、前記各々の界磁磁石ユニットの永久磁石を磁性体ヨークの長手方向に沿って相対的にX字状に対向するように、該磁石を斜めに配置するための三角形状のノック部を形成してあり、前記逆T字形状の磁性体ヨークの両側面に、薄板状の非磁性カバーを配設したものである
請求項2記載の本発明は、工作機械の固定台に平行に対向配置されたテーブルの左右を移動自在に案内支持するガイドレールとスライダからなるリニアガイドと、前記テーブルを前記固定台に対して前記ガイドレール上の長手方向に沿って往復動させるリニアモータを備え、前記リニアモータは、2個のモータユニットから構成され、そのうちの1個のモータユニットは、前記固定台に形成した溝部に係合し、且つ、固定台面に垂直に配設した平板の磁性体ヨークと、いずれも界磁用の永久磁石を前記磁性体ヨークの長手方向に沿ってN極、S極の極性が交互に且つ等ピッチに配列するように固定した界磁磁石ユニット2個と、磁束を通す電機子として推力発生部である電機子コアを前記電機子の両側側面にそれぞれ一列に配置した電機子ユニット1個を備えてあり、他の一個のモータユニットは、前記磁性体ヨークに対して前記一個のモータユニットと対称にして、前記磁性体ヨークの背面に位置するように、且つ同一の構成を備えてあり、前記界磁磁石ユニット2個は、前記電機子ユニット1個を左右一定の空隙となるように挟み込んで構成すると共に、前記電機子ユニット1個は、前記固定台の面に平行で且つ各々のリニアモータに設けた電機子ユニットの重心Gを通る中心軸Hが前記テーブルの左右に位置したリニアガイドの摺動面を結ぶ直線上に一致するように配置してなる工作機械のテーブル送り装置において、前記磁性体ヨークは、前記固定台に締結部材により固定されると共に、そのうちの各々のモータユニット間に配置される磁性体ヨークは、逆T字形の形状を有し、且つ、前記逆T字形状の磁性体ヨークの厚みを、他方の磁性体ヨークに取り付けた永久磁石の厚みの2倍以下に設定すると共に、前記逆T字形状の磁性体ヨークの両側面に貫通する抜き穴を設け、各々のモータユニット間の背中合わせに配置される界磁磁石ユニット同士をその両側面がN極、S極となるように着磁して一体化し、前記抜き穴に前記界磁磁石ユニットを挿設して成るものである。
上記手段により、電機子ユニットを、固定台の面に平行で且つ各々の電機子ユニットの重心を通る中心軸が前記リニアガイドの左右の摺動面を結ぶ直線上に略一致するように配置すると、リニアガイド間に有効にリニアモータを配置できるため、テーブル駆動性能としては、省スペースで大推力を発生させることができる。特に、磁性体ヨークの磁束貫通型構造は、リニアモータを複数列配置した場合の寸法幅を狭くできる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施例における第1の技術手段を示す工作機械のテーブル送り装置であって、(a)はテーブル送り装置の断面図、(b)は(a)の矢視AーA線に沿うリニアモータの平面図である。
図において、従来と同じ構成要素については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる点のみ説明する。
本発明が従来と異なる構成は、以下のとおりである。
図において、1は工作機械のコ字状断面を有する固定台、3は平板状のテーブルで、テーブル3の左右を固定台1に対してガイドレール2とスライダ4からなるリニアガイドで案内支持している。5はリニアモータで、2個のモータユニットから構成されている。このリニアモータ5のうち1個のモータユニットは、固定台1に形成した溝部1a、1bに係合し、且つ、固定台1面に対して垂直に配設した平板の磁性体ヨーク8、81と、いずれも界磁用永久磁石を磁性体ヨーク8、81の長手方向に沿ってN極、S極の極性が交互に且つ等ピッチに配列するように固定した界磁磁石ユニット6a、6b(ここでは説明を簡略にしてスキュー配置は考えない)の2個と、磁束を通す電機子70の両側側面に推力発生部である電機子コア7a、7bをそれぞれ一列に配置すると共に、テーブル3に電機子取付板71を介して固定した電機子ユニット7の1個を備えている。この界磁磁石ユニット6a、6bの2個は、電機子ユニット7の1個を左右一定の空隙となるように挟み込んで構成している。ここで、電機子ユニット7の重心をG、重心Gを通り固定台1の面に平行な中心軸をH、重心Gを通り固定台1の面に垂直な中心軸をVとした場合、各々のリニアモータ5に設けた電機子ユニット7の重心Gを通る中心軸Hがリニアガイド2、4の左右の摺動面を結ぶ直線上に略一致するように、電機子ユニット7を配置している。また、磁性体ヨーク8、81は、固定台1に締結部材であるボルト9により固定されると共に、そのうちの各々のモータユニット間に配置される磁性体ヨーク81は、逆T字形の形状を有し、且つ、背中合わせに配置される界磁磁石ユニット同士6a、6bを固定している。なお、テーブルの位置を検出する位置検出手段(リニアスケールと読取ヘッド)は、図示しないが、リニアガイド2、4と磁性体ヨーク8の間に設けるようにしている。
次に、動作を説明する。
テーブル送り装置において、界磁磁石ユニット6a、6bの内側に左右一定の空隙と介して配置され、且つ、テーブル3の下面に設けた電機子ユニット7に電流を印加すると、テーブルの低重心構造により、テーブル送りの加減速時の加速度を下げることなく、テーブル3が高推力で磁性体ヨーク8の長手方向に沿ってリニアガイド2、4上を移動する。
本発明の第1の実施例における第1の技術手段は、このような構成にしているので、テーブル送り装置において、固定台の面に平行で且つ各々のリニアモータに設けた電機子ユニットの重心を通る中心軸がリニアガイドの左右の摺動面を結ぶ直線上に略一致するように、電機子ユニットを配置すると、リニアガイド間のリニアモータとテーブルとの間に存在する無駄なスぺースがなくなる。また、無駄なスペースの除去と同時に、固定台に対してテーブルの重心位置が低くなることから、機械剛性の向上、さらにはリニアモータの制御性を上げることが実現できる。結果的には、工作機械におけるワーク加工時の送り精度、さらには加工精度を良好にすることができるようになる。そして、リニアモータの電機子と界磁磁石の対向面積(重なり面積)が大きくとれるため、より推力を大きくすることができる。
【0006】
次に本発明の本発明の第1の実施例における第2の技術手段を説明する。
図2は、本発明の第1の実施例における第2の技術手段を示すテーブル送り装置の一部を拡大した説明図であって、(a)は各々のモータユニット間に配置される界磁磁石ユニットのの断面図、(b)は(a)の矢視B方向から見た界磁磁石ユニットを取り付けた磁性体ヨークの斜視図、(c)は(b)の側面図である。
すなわち、本実施例では、逆T字形状の磁性体ヨーク81の両側側面に配置される各々の界磁磁石ユニット6a、6bの永久磁石を、磁性体ヨーク81の長手方向に沿って斜め(スキュー)に配置し、相対的にX字状に対向するように並べたものである。また、逆T字形状の磁性体ヨーク81の両側面並びに界磁用永久磁石ユニット6a、6bの両側面に、薄板状の非磁性カバー81aを配設するようにしたものである。
本発明の第1の実施例における第2の技術手段は、このような構成にしているので、界磁磁石ユニットの永久磁石を逆T字形状の磁性体ヨークに対して斜めに配置すると、磁石を配置するために形成された三角形状のノック部により、永久磁石の正確な位置決め固定の実現が可能となる。そしてまた、逆T字形状の磁性体ヨーク、界磁用永久磁石ユニットの両側面に、薄板状の非磁性カバーを配設すると、磁性体ヨークからの永久磁石の剥離防止、さらには防塵・防滴の実現が可能となる。
【0007】
次に本発明の第2の実施例を説明する。
図3は、本発明の第2の実施例を示すテーブル送り装置であって、図1(a)の矢視AA線に沿う方向と同じ方向から見たリニアモータの平面図である。すなわち、第1、第2の実施例との基本的な違いは、逆T字形状の磁性体ヨーク81における左右のリニアガイド2、4間に挟まれた方向の厚みが、他方のリニアガイド側に設けられ、且つ、磁性体ヨーク8に取り付けた界磁磁石ユニット6a、6bにおける永久磁石の厚みの2倍以下に設定されている点である。また、逆T字形状の磁性体ヨーク81に、その両側面に貫通する抜き穴81bを設けており、各々のリニアモータのモータユニット間において背中合わせに配置される界磁磁石ユニット同士(第1の実施例における第1、第2の技術手段の6aと6b)を、磁石の両側面の一方がN極、他方がS極となるように着磁して界磁磁石ユニット6cとして一体化している。そしてこの界磁磁石ユニット6cを抜き穴81bに挿設している。
本発明の第2の実施例は、このような構成にしているので、リニアモータのモータユニット間にまたがる界磁磁石ユニットを一体化したものを、逆T字形状の磁性体ヨークに貫通させる配置、いわゆる磁束貫通型構造にすると、小形のモータユニットの実現が可能となる。
なお、T字形状の磁性体ヨーク並びに界磁用永久磁石ユニットの両側面に、薄板状の非磁性カバーを配設したものを、第1の実施例における第2の技術手段のリニアモータのモータユニットで示したが、この実施例に限らず、全ての実施例に示すリニアモータのモータユニットに適用しても構わない。
また、本実施例ではリニアモータを横型の固定台を有するテーブル送り装置に配置した例で示したが、リニアモータを縦型のテーブル送り装置に適用しても構わず、限定されるものではない。
また、磁性体ヨークは固定台1に対してボルトにより締結し固定しているが、締結部材であれば限定されることはなく、その他接着による方法でも構わない。
【0008】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の第1の実施例によれば、リニアモータを複数個配置したテーブル送り装置において、固定台の面に平行で且つ各々のリニアモータに設けた電機子ユニットの重心を通る中心軸がリニアガイドの左右の摺動面を結ぶ直線上に略一致するように、電機子ユニットを配置したので、リニアガイド間のリニアモータとテーブルとの間に存在するスペースを有効に利用できる。しかも固定台に対してテーブルの重心位置が低くできることから、機械剛性の向上、さらにはリニアモータの制御性の向上を実現することができる。その結果、工作機械におけるワーク加工時の送り精度、さらには加工精度を良好にすることができる。そして、リニアモータの電機子と界磁磁石の対向面積(重なり面積)が大きくとれるため、より必要な高推力仕様のテーブル送り装置を実現できる効果がある。
また、第1の実施例によれば、界磁磁石ユニットの永久磁石を逆T字形状の磁性体ヨークに対して斜めに配置するようにしたので、磁石を配置するために形成された三角形状のノック部により、永久磁石の正確な位置決め固定を実現することができる効果がある。そしてまた、逆T字形状の磁性体ヨーク、界磁用永久磁石ユニットの両側面に、薄板状の非磁性カバーを配設するようにしたので磁性体ヨークからの永久磁石の剥離防止、さらには防塵・防滴を実現できる効果がある。
さらに、第2の実施例によれば、リニアモータのモータユニット間にまたがる界磁磁石ユニットを一体化し、一体化した界磁磁石ユニットを逆T字形状の磁性体ヨークに貫通させて配置したので、モータユニットの小型化を実現することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における第1の技術手段を示す工作機械のテーブル送り装置であって、(a)はテーブル送り装置の断面図、(b)は(a)の矢視AーA線に沿うリニアモータの平面図である。
【図2】本発明の第1の実施例における第2の技術手を示すテーブル送り装置の一部を拡大した説明図であって、(a)は各々のモータユニット間に配置される界磁磁石ユニットの断面図、(b)は(a)の矢視B方向から見た界磁磁石ユニットを取り付けた磁性体ヨークの斜視図、(c)は(b)の側面図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示すテーブル送り装置のリニアモータであって、図1(a)の矢視AA線に沿う方向と同方向から見たリニアモータの平面図である。
【図4】従来の工作機械のテーブル送り装置の断面図である。
【符号の説明】
1:固定台 1a、1b:溝部 2:ガイドレール(リニアガイド)
3:テーブル 3a:溝部 4:スライダ(リニアガイド)
5:リニアモータ 6a、6b、6c:界磁磁石ユニット
7:電機子ユニット 7a、7b:電機子コア
70:電機子 71:電機子取付板 8、81:磁性体ヨーク
81a:非磁性カバー 81b:抜き穴 9 ボルト(締結部材)
Claims (2)
- 工作機械の固定台に平行に対向配置されたテーブルの左右を移動自在に案内支持するガイドレールとスライダからなるリニアガイドと、前記テーブルを前記固定台に対して前記ガイドレール上の長手方向に沿って往復動させるリニアモータを備え、
前記リニアモータは、2個のモータユニットから構成され、
そのうちの1個のモータユニットは、前記固定台に形成した溝部に係合し、且つ、固定台面に垂直に配設した平板の磁性体ヨークと、いずれも界磁用の永久磁石を前記磁性体ヨークの長手方向に沿ってN極、S極の極性が交互に且つ等ピッチに配列するように固定した界磁磁石ユニット2個と、磁束を通す電機子として推力発生部である電機子コアを前記電機子の両側側面にそれぞれ一列に配置した電機子ユニット1個を備えてあり、
他の一個のモータユニットは、前記磁性体ヨークに対して前記一個のモータユニットと対称にして、前記磁性体ヨークの背面に位置するように、且つ同一の構成を備えてあり、
前記界磁磁石ユニット2個は、前記電機子ユニット1個を左右一定の空隙となるように挟み込んで構成すると共に、前記電機子ユニット1個は、前記固定台の面に平行で且つ各々のリニアモータに設けた電機子ユニットの重心Gを通る中心軸Hが前記テーブルの左右に位置したリニアガイドの摺動面を結ぶ直線上に一致するように配置してなる工作機械のテーブル送り装置において、
前記磁性体ヨークは、前記固定台に締結部材により固定されると共に、そのうちの各々のモータユニット間に配置される磁性体ヨークは、逆T字形の形状を有し、且つ、背中合わせに配置される界磁磁石ユニット同士を固定してあり、
前記逆T字形状の磁性体ヨークの両側側面には、前記各々の界磁磁石ユニットの永久磁石を磁性体ヨークの長手方向に沿って相対的にX字状に対向するように、該磁石を斜めに配置するための三角形状のノック部を形成してあり、
前記逆T字形状の磁性体ヨークの両側面に、薄板状の非磁性カバーを配設したことを特徴とする工作機械のテーブル送り装置。 - 工作機械の固定台に平行に対向配置されたテーブルの左右を移動自在に案内支持するガイドレールとスライダからなるリニアガイドと、前記テーブルを前記固定台に対して前記ガイドレール上の長手方向に沿って往復動させるリニアモータを備え、
前記リニアモータは、2個のモータユニットから構成され、
そのうちの1個のモータユニットは、前記固定台に形成した溝部に係合し、且つ、固定台面に垂直に配設した平板の磁性体ヨークと、いずれも界磁用の永久磁石を前記磁性体ヨークの長手方向に沿ってN極、S極の極性が交互に且つ等ピッチに配列するように固定した界磁磁石ユニット2個と、磁束を通す電機子として推力発生部である電機子コアを前記電機子の両側側面にそれぞれ一列に配置した電機子ユニット1個を備えてあり、
他の一個のモータユニットは、前記磁性体ヨークに対して前記一個のモータユニットと対称にして、前記磁性体ヨークの背面に位置するように、且つ同一の構成を備えてあり、
前記界磁磁石ユニット2個は、前記電機子ユニット1個を左右一定の空隙となるように挟み込んで構成すると共に、前記電機子ユニット1個は、前記固定台の面に平行で且つ各々のリニアモータに設けた電機子ユニットの重心Gを通る中心軸Hが前記テーブルの左右に位置したリニアガイドの摺動面を結ぶ直線上に一致するように配置してなる工作機械のテーブル送り装置において、
前記磁性体ヨークは、前記固定台に締結部材により固定されると共に、そのうちの各々のモータユニット間に配置される磁性体ヨークは、逆T字形の形状を有し、
且つ、前記逆T字形状の磁性体ヨークの厚みを、他方の磁性体ヨークに取り付けた永久磁石の厚みの2倍以下に設定すると共に、
前記逆T字形状の磁性体ヨークの両側面に貫通する抜き穴を設け、各々のモータユニット間の背中合わせに配置される界磁磁石ユニット同士をその両側面がN極、S極となるように着磁して一体化し、前記抜き穴に前記界磁磁石ユニットを挿設してあることを特徴とする工作機械のテーブル送り装置。』
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