JP4131043B2 - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のバルブ特性を可変とする可変動弁装置に関し、特にカムプロフィールを軸方向に連続的に変化させた3次元カムを備えたカムシャフトを軸方向に摺動させ、機関バルブを押圧する部分のカムプロフィールを可変とすることでバルブ特性を可変とする装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような可変動弁装置としては、例えば特開平7−26920号公報に記載された装置が知られている。
【0003】
図3は、上記公報に記載の可変動弁装置の側部構造を示す断面図である。
同公報に記載の可変動弁装置は、3次元カム102を備えるカムシャフト101をその軸方向(カム軸方向)に変位させる油圧アクチュエータ110を備えている。油圧アクチュエータ110は、内燃機関本体を構成するシリンダヘッド部に固定されたケース111と、このケース111の内部に形成された円筒形状のシリンダ室112と、同シリンダ室112内にカム軸方向に変位可能に配設されたピストン113とから構成されている。カムシャフト101はピストン113に相対回転可能に支持され且つ、カム軸方向には一体となって移動可能に連結されている。
【0004】
シリンダ室112内の空間は、ピストン113によって2つの空間114,115に区画されている。そしてこれら空間114,115に充填される作動油の圧力差に基づき、ピストン113はカムシャフト101と共にカム軸方向に変位される。こうしてカムシャフト101をカム軸方向に変位させることで、3次元カム102の機関バルブ(図示略)と当接される部位のカムプロフィールを変化させ、同機関バルブのバルブ特性を可変とする構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
こうした装置では、カム軸方向に対する構成部材の寸法公差や組み付け公差が極めて重要となる。3次元カムのカム軸方向の位置にずれが生じると、機関バルブを押圧する部分のカムプロフィールが変わり、機関バルブのバルブ特性も変わってしまうからである。したがって、構成部材に極めて高い精度が要求され、加工コストの増大も避けられないものとなっていた。
【0006】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、3次元カムのカム軸方向に対する位置精度要求を容易に満たして、その安定した可変動弁特性を維持することのできる内燃機関の可変動弁装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、内燃機関の可変動弁装置において、内燃機関本体に対して回転可能且つ軸方向に摺動可能に支持され、軸方向に沿って連続的にカムプロフィールが変化する3次元カムを備えるカムシャフトと、前記カムシャフトに対して相対回転可能に且つ、同カムシャフトと一体となってその軸方向に摺動可能に同カムシャフトの一端に連結される摺動部材と、前記内燃機関本体に固定されて前記摺動部材を前記カムシャフトの軸方向に移動させるアクチュエータと、前記内燃機関本体若しくは同内燃機関本体に一体に固定された特定の部材に対する前記摺動部材の当接に基づいて、前記カムシャフトの同内燃機関本体に対する軸方向の移動を係止する係止機構とを備え、前記係止機構による前記摺動部材の当接位置を前記カムシャフトの前記内燃機関本体に対する軸方向の基準位置として設定したことをその要旨とする。
【0008】
上記構成によれば、カムシャフトの内燃機関本体に対する軸方向の移動は、内燃機関本体若しくは同本体に一体に固定された特定の部材と、カムシャフトと共にその軸方向に移動する摺動部材との当接に基づきカムシャフトの移動を係止する係止機構により係止されるようになる。この係止される当接位置をカムシャフトの内燃機関本体に対する軸方向の基準位置として設定することで、内燃機関本体に対するカムシャフトの位置を容易かつ確実に把握することができる。そのため、可変動弁装置の内燃機関への組みつけ時におけるカムシャフトの軸方向の位置決めを容易かつ確実に向上することができるようになる。
【0009】
また、可変動弁装置の動作時においても、カムシャフトを基準位置に位置させることで、カムシャフトの軸方向位置を的確に把握することができるようになる。その結果、カムシャフトの位置決め制御を容易かつ確実に行うことができるようになる。なお、カムシャフトを基準位置に位置させるには、同カムシャフトを基準位置に向けて係止機構が作動するまで移動させるだけでよいため、軸方向位置の把握は容易に行うことができる。
【0010】
このように、容易かつ的確にカムシャフトの軸方向位置を把握することのできる基準位置を設定することで、カムシャフトの組み付け精度の向上や動作時の位置決め精度を向上することができ、ひいてはバルブ特性制御の制御精度を高めることができるようになる。
【0011】
なおその軸方向に対するカムシャフトの移動を係止する基準位置において当接される内燃機関本体若しくは同本体に固定された特定の部材と摺動部材とは、カムシャフトが回転しても互いに相対回転せず、当接する面同士の摺動が生じないため、摩耗損傷が生じて位置精度が低下することもない。
【0014】
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記係止機構は、前記内燃機関本体若しくは同内燃機関本体に固定された特定の部材に形成された第1の当接面と、前記摺動部材に形成された第2の当接面とを有し、前記第1及び第2の当接面の間には、前記カムシャフトの軸方向の位置を調整するためのシムが介設されてなることをその要旨とする。
【0015】
上記構成によれば、基準位置におけるカムシャフトの内燃機関本体に対する軸方向の位置の公差を第1及び第2の当接面間に介設されたシムの厚さでもって調整できるため、カムシャフトの軸方向の位置を容易かつ高精度に合わせることができるようになる。
【0016】
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記第1の当接面は、前記アクチュエータの前記カムシャフト側の側面に設けられていることをその要旨とする。
【0017】
上記のように基準位置を設定する場合、内燃機関本体に対するカムシャフトの軸方向の位置精度を確保するためには、可変動弁装置の構成部材における内燃機関本体から第1の当接面までの軸方向の寸法精度と、第2の当接面からカムシャフトまでの寸法精度を確保することが必要とされる。上記構成によれば、基準位置をカムシャフトの近傍に設定することができるため、カムシャフトの軸方向の寸法精度が要求される部位を減らすことができるようになる。その結果、高精度の加工が要求される部位を少なくし、加工コストを低減することができるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる内燃機関の可変動弁装置の一実施の形態について説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態の可変動弁装置の構成を示す側部断面図及び同装置の油圧回路構成を示すブロック図を併せて示した図である。
本実施の形態の可変動弁装置は、3次元カム2を備えるカムシャフト1と、同カムシャフト1を回転可能に支持すると共に、これと一体となってカム軸方向に変位可能なロッド5と、同ロッド5及びカムシャフト1をカム軸方向に変位させる油圧アクチュエータ10とを備えて構成される。
【0022】
カムシャフト1は、内燃機関本体を構成するシリンダヘッド部6に回転可能かつその軸方向(カム軸方向)に変位可能に支持されており、同機関の出力軸(図示略)の回転に基づき回転駆動される。このカムシャフト1には、カム軸方向に沿って連続的に変化するカムプロフィールを有する3次元カム2が設けられている。この3次元カム2のカムプロフィールは、同図1に示されるように左側のバルブリフト量並びに開弁作用角が大きく、高速及び高負荷運転に適したカムプロフィールから、バルブリフト量並びに開弁作用角が小さく、低速及び低負荷運転に適したカムプロフィールまで連続的に変化している。3次元カム2のカムプロフィール面は、このようにカム軸方向に沿って傾斜しており、しかも油圧アクチュエータ10側のリフト量が高くなる形状となっている。このため、3次元カム2が押圧する機関バルブ(図示略)のバルブスプリングの付勢力によって、カムシャフト1は常時油圧アクチュエータ10側(図1の左側)に向けて付勢される。
【0023】
なお、周知のように、内燃機関の機関バルブ(図示しない)は、3次元カム2の押圧に基づき開閉駆動される。そしてカムシャフト1がカム軸方向に摺動することで、同3次元カム2の機関バルブと当接される部位のカムプロフィールが変化する。その結果、機関バルブのバルブリフト量や開弁作用角等のバルブ特性が可変とされる。同図1においては、カムシャフト1が右側に移動するほど機関バルブのバルブリフト量や開弁作用角は大きくなる。なお、同図1は、カムシャフト1が図中最も左側に位置しており、バルブリフト量及び開弁作用角が最小となる状態を示している。
【0024】
カムシャフト1の先端は、ボルト3によってベアリング4の内輪に固定されている。一方、ベアリング4の外輪は、ナット7によってロッド5に固定されている。こうしてカムシャフト1とロッド5とは、ベアリング4を介して相対回転可能且つカム軸方向に対して一体となって摺動可能に連結されている。
【0025】
内燃機関本体を構成するシリンダヘッド部6には、ロッド5及びカムシャフト1をカム軸方向に移動させるための油圧アクチュエータ10が配設されている。油圧アクチュエータ10は、内燃機関本体を構成するシリンダヘッド部6に固定されたケース12を備えている。前記ロッド5は、以下に説明するピストン11を介して、カム軸方向に摺動可能にケース12内に支持されている。また、ケース12の内部には、円筒形状のシリンダ16が形成されている。ケース12の前面はカバー13によって被われており、シリンダ16を閉じた空間としている。
【0026】
シリンダ16内には、ピストン11がカム軸方向に摺動可能に収容されている。このピストン11はロッド5の先端に固定されている。こうしてピストン11及びロッド5、カムシャフト1は、一体となってカム軸方向に摺動可能となる。。なお、本実施の形態では、このピストン11とロッド5とによって摺動部材が構成されている。
【0027】
また、シリンダ16の内部は、ピストン11によって2つの空間14,15に区画されている。これら2つの空間14,15は、油圧アクチュエータ10を作動させるための油圧室となる。これら油圧室(空間)14,15内には、油圧アクチュエータ10の作動時に作動油が充填される。この作動油は、内燃機関各部の潤滑用の一部が流用される。油圧室14,15にはそれぞれ、同油圧室14,15内に作動油を供給する、あるいは同油圧室14,15内から作動油を排出するための油通路24,25が接続されている。これら油通路24,25は、他端において油圧制御弁26に接続されている。
【0028】
油圧制御弁26は、電子制御装置30によりデューティ制御される電磁式の4ポート弁であり、上記油通路24,25に加え、更に2本の油通路22,23が接続されている。このうち油通路22には、作動油(潤滑油)が貯留されたオイルパン21内の作動油を吸引し、加圧吐出するオイルポンプ27が途中に設けられており、同制御弁26に作動油を供給するための通路となっている。また、油通路23は、オイルパン21内に作動油を排出するための通路となっている。なお、これら各油通路22〜25は、内燃機関本体を構成するシリンダヘッド部6やシリンダブロック(図示略)内に形成されている。
【0029】
また、ロッド5には、その軸心を通る小径の連通孔28が形成されており、カムシャフト先端側の油圧室14に充填された作動油の一部が同孔28を通じてベアリング4に供給されるようになっている。
【0030】
なお、本実施の形態の可変動弁装置では、油圧アクチュエータ10がシリンダヘッド部6に固定されているため、同油圧アクチュエータ10の動力源である作動油を容易に供給することができ、また作動油供給のための油通路の構成も簡素化可能となっている。
【0031】
油圧制御弁26は、油圧アクチュエータ10の各油圧室14,15と接続された油通路24,25と、作動油を供給する油通路22及び作動油を排出する油通路23とを選択的に連通あるいは連通遮断される。油圧制御弁26が連通状態にあるとき、油圧室14,15の一方に対してオイルポンプ27から作動油が供給されると共に、もう一方からは作動油がオイルパン21に排出される。また、油圧制御弁26が連通遮断状態にあるときには、各油通路22〜25間の連通が遮断され、油圧室14,15内の作動油の圧力が保持される。このように油圧制御弁26は、作動油の供給量及び排出量を制御することで、各油圧室14,15内の作動油の圧力を調整する。
【0032】
油圧アクチュエータ10は、各油圧室14,15内の作動油の圧力制御に基づき動作する。例えば、図1における左側の圧力室14内の作動油の圧力を右側の圧力室15内の圧力に対して高くすると、ピストン11の前後には作動油の圧力差に基づく力が作用し、ピストン11はロッド5及びカムシャフト1と共に、同図1における右方向に移動する。その結果、3次元カム2の機関バルブと当接される部位のカムプロフィールは、バルブリフト量及び開弁作用角のより大きなカムプロフィールとなる。一方、左側の圧力室14内の作動油の圧力を右側の圧力室15内の圧力に対して低くすると、同様にしてピストン11はロッド5及びカムシャフト1と共に、同図1における左方向に移動する。その結果、3次元カム2の機関バルブと当接される部位のカムプロフィールは、バルブリフト量及び開弁作用角のより小さなカムプロフィールとなる。こうして機関バルブのバルブ特性は可変とされる。
【0033】
以下、電子制御装置30が油圧制御弁26を制御することで行われるバルブ特性制御の概要を説明する。
電子制御装置30は、内燃機関の出力軸の回転位相を検出するクランク角センサや同機関に導入される吸気の圧力を検出する圧力センサ等の各種センサ32の出力信号から同機関の運転状態を把握し、それに基づき適切なバルブ特性を得られるカムシャフト1のカム軸方向の位置(目標位置)を算出する。更に、電子制御装置30は、カムシャフト1のカム軸方向の位置を検出するカムシャフト位置センサ31の出力信号に基づきカムシャフト1の実際のカム軸方向の位置を把握する。そしてカムシャフト1のカム軸方向の実際の位置と目標位置との比較に基づき油圧制御弁26をフィードバック制御する。なお、本実施の形態の可変動弁装置では、油圧制御弁26のフィードバック制御に際して、過応答を防止しつつも応答性を高めることのできる最適な作動油の供給量及び排出量が得られるように、フィードバック制御時に油圧制御弁26に対して出力されるデューティ指令信号の変更量を学習することが行われている。
【0034】
さて、本実施の形態の装置ではカムシャフト1をその軸方向に摺動させることでカムプロフィールを変更し、バルブ特性を可変としている。すなわち、カムシャフト1のカム軸方向の位置によってバルブ特性が変化する。そのため、カムシャフト1のカム軸方向の位置に誤差があると、3次元カム2において機関バルブと当接する部位にも誤差が生じ、所望とするバルブ特性が得られなくなってしまう。したがって、組みつけ時においても、また動作時においてもカムシャフト1のカム軸方向の位置精度がその性能を左右する重要な要素となる。
【0035】
図2は、本実施の形態の可変動弁装置の油圧アクチュエータ10付近の拡大断面図である。
先述したように、本実施の形態のような3次元カム2を備える可変動弁装置では、機関バルブ等が設けられた内燃機関本体(シリンダヘッド部6)と3次元カム2が設けられたカムシャフト1とのカム軸方向の位置精度が非常に重要となる。そこで、本実施の形態の可変動弁装置では、以下に説明するように、カムシャフト1のカム軸方向の移動が所定位置で係止される構造とし、この所定位置をカムシャフト1のカム軸方向の基準位置とすることで、位置精度を確保するようにしている。カムシャフト1の係止は、摺動部材としてのロッド5と内燃機関本体に固定された部材としてのケース12とにそれぞれ設けられた当接面の当接に基づきロッド5及びカムシャフト1のそれ以上の移動が拘束されるようにすることで行われる。
【0036】
本実施の形態の可変動弁装置では、油圧アクチュエータ10のケース12におけるカムシャフト1側の面40(第1の当接面)とロッド5の面41(第2の当接面)とが当接することで、カムシャフト1のカム軸方向の移動が係止される構成となっている。そしてこれら第1の当接面40と第2の当接面41とが当接する位置をカムシャフト1のカム軸方向に対する基準位置として設定している。この基準位置は、可変動弁装置の組みつけ時におけるカムシャフト1のカム軸方向の位置決め基準として用いられる他、動作時におけるカムシャフト1等のカム軸方向の移動の原点位置として用いられる。
【0037】
可変動弁装置の組みつけは、以下の手順で行われる。
まず、油圧アクチュエータ10及びカムシャフト1を内燃機関本体に仮組み付けする。仮組み付けされた状態で、油圧アクチュエータ10のケース12に設けられた第1の当接面40とロッド5に設けられた第2の当接面41とが当接する位置にカムシャフト1を位置させ、そこで同カムシャフト1のカム軸方向の位置の公差、すなわち3次元カム2のカム軸方向の組み付け公差を測定する。そしてこの公差分の厚みのシム42を上記第1の当接面40と第2の当接面41との間に介設した後、可変動弁装置を内燃機関本体に正式に組み付ける。
【0038】
このように本実施の形態の可変動弁装置は、カム軸方向の組み付け精度を高く確保しつつも、容易にカムシャフト1を内燃機関本体へと組み付けることができる。
【0039】
また、可変動弁装置の動作時おいても、上記第1の当接面40と第2の当接面41とがシム42を介して当接する位置を基準位置(原点)としてカムシャフト1のカム軸方向の位置決め制御が行われる。特に内燃機関の始動時にあっては、前述した機関バルブのバルブスプリングの付勢力によって、あるいは油圧室15に一方的に作動油を供給することで、カムシャフト1を第1及び第2の当接面40,41が互いに当接する基準位置に位置させる。そのため、特にカムシャフト1のカム軸方向の位置を検出してのフィードバック制御等を行わずとも、バルブリフト量や開弁作用角の最も小さなバルブ特性とすることができる。
【0040】
さらに、第1及び第2の当接面40,41が当接する基準位置においてカムシャフト1の実際の位置と制御系が把握する制御上の位置とを一致させるイニシャライズを行うことができる。こうして基準位置においてイニシャライズを行っておけば、同基準位置からの移動量によってカムシャフト1の位置を正確に把握することができる。また、カムシャフト1が基準位置に位置する低速、低負荷運転状態となるたびに同カムシャフト1の位置のイニシャライズを行うことができるため、常にカムシャフト1の位置を正確に把握し続けることができる。こうしてカムシャフト1の位置を正確に把握しておくことで、同カムシャフト1の位置決め精度、すなわちバルブ特性制御の制御精度を向上することができるようにもなる。
【0041】
なお、本実施の形態の可変動弁装置では、上記基準位置を内燃機関本体に固定されたケース12に設けられた第1の当接面40とロッド5に設けられた第2の当接面41とが当接する位置としているが、こうした位置に基準位置を設定した理由を以下に列記する。
【0042】
(i)前述したように、可変動弁装置の動作中にもカムシャフト1は、繰り返し基準位置に位置される。したがって、第1の当接面40と第2の当接面41とは動作中にも、繰り返し(シム42を介して)当接されることになる。そのため、この基準位置を相対回転する部位(例えばカムシャフト1とシリンダヘッド部6とが当接する部位)に設けるとすれば、当接面同士が互いに相対回転して摩耗が生じ、その結果カムシャフト1の位置決め精度の低下をも招くおそれがある。その点、本実施の形態の可変動弁装置では、相対回転することのない内燃機関本体(シリンダヘッド部6)に固定されたケース12とロッド5との当接位置に基準面を設けているため、上記のような摩耗が生じない構成となっている。
【0043】
(ii)内燃機関本体(シリンダヘッド部6)に対するカムシャフト1のカム軸方向の位置精度を確保するには、内燃機関本体(シリンダヘッド部6)から同機関本体側(ケース12)の第1の当接面40までのカム軸方向の寸法精度と、カムシャフト1からロッド5側の第2の当接面41までのカム軸方向の寸法精度とを確保しなければならない。これらカム軸方向の長さ精度が要求される部位の長さが長い程、あるいは長さ精度が要求される部材の点数が多いほど、製造時の加工精度が要求される部位が増加し、可変動弁機構の構成部材の加工コストが増大する。その点、本実施の形態の可変動弁装置では上記第1及び第2の当接面40,41の当接位置を基準位置として設定したため、カム軸方向の長さ精度が要求される部位を少なくすることができる。すなわち本実施の形態において長さ精度が要求されるのは、ケース12におけるシリンダヘッド部6との取り付け面から第1の当接面40迄の長さ(図2のA)と、ロッド5の当接面41からカムシャフト1先端迄の長さ(図2のB)だけとなり、構成部材の加工コストの低減が図られるようになる。
【0044】
(iii)本実施の形態の可変動弁装置では、3次元カム2のカムプロフィールが傾斜しているため、先述したように機関バルブのバルブスプリングの付勢力によってカムシャフト1は油圧アクチュエータ10側(図1及び図2において左側)に向けて常時付勢されている。そのため、油圧室14,15に対する作動油供給が不足した場合など油圧アクチュエータ10がカムシャフト1の位置を保持できない状況にあるとき、上記バルブスプリングの付勢力に基づきカムシャフト1は油圧アクチュエータ10側、すなわち基準位置方向に移動する。やがてカムシャフト1は、第1の当接面40と第2の当接面41とがシム42を介して当接することで基準位置にて保持されるようになる。その結果、油圧アクチュエータ10が作動しない状況にあっても、内燃機関の運転は少なくとも保証される。特に、作動油の供給が不安定となる機関始動時にあっては、カムシャフト1が基準位置に位置することで、同機関の低速、低回転運転に適したバルブ特性を得ることができるため、油圧アクチュエータ10が作動し得ない状況にあっても、内燃機関の好適な運転を保証することができる。このように第1及び第2の当接面40,41は、カムシャフト1の移動範囲を所定範囲内に規制する規制部材としての役割も果たしている。
【0045】
以上説明したように、本実施の形態の可変動弁装置によれば、以下の効果を得ることができるようになる。
(1)油圧アクチュエータ10のケース12に設けられた第1の当接面40とロッド5に設けられた第2の当接面41との当接によってカムシャフト1のカム軸方向の移動を係止可能とし、これら第1及び第2の当接面40,41とが当接する位置をカムシャフト1のカム軸方向に対する基準位置として設定することで、カムシャフト1のカム軸方向の位置精度を高くすることができるようになり、カムシャフト1の組み付けや可変動弁装置の動作時における同カムシャフト1の位置制御を容易かつ高精度に行うことができるようになる。
【0046】
(2)更に、第1当接面40と第2の当接面41とは、カムシャフト1の回転にともない相対回転し得ない部材にそれぞれ設けられているため、摩耗損傷が生じにくく、位置精度を維持することができる。
【0047】
(3)第1及び第2の当接面40,41の間にシム42を介設することで、カムシャフト1の軸方向の位置調整を容易に行うことができるようになる。
(4)第1の当接面40と第2の当接面41とをロッド5とカムシャフト1との連結部近傍に設定したことで、高い寸法精度が要求される部材を削減し、可変動弁装置の製造コストの低減を図ることができるようになる。
【0048】
(5)作動油の供給不足等によって油圧アクチュエータ10がカムシャフト1を保持し得ない状況にあっても、機関バルブのバルブスプリングの付勢力に基づきカムシャフト1は油圧アクチュエータ10側に移動し、第1及び第2の当接面40,41が当接する基準位置にて係止されるため、内燃機関の運転だけは補償することができる。特に作動油供給が不安定となりがちな始動時において、上記状況が発生した場合には、カムシャフト1が基準位置に位置することで始動時の運転状態に適したバルブ特性が得られるため、好適な運転が保証される。
【0049】
(6)カムシャフト1に対して相対回転可能かつ一体となってカム軸方向に移動可能に連結されたロッド5を設けるとともに、カムシャフト1及びロッド5をカム軸方向に移動させる油圧アクチュエータ10を内燃機関本体を構成するシリンダヘッド部6に固定することで、油圧アクチュエータ10自体もその構成部材もカムシャフト1と共に回転しない構成とすることができる。こうした構成とすることで、油圧アクチュエータ10に相対回転する部材がなくなり、その構成部材の摩耗損傷を低減することができるため、信頼性や耐久性を高めることができるようになる。また、油圧アクチュエータの動力源である作動油の供給やシールが容易となり、その構造の簡素化や軽量化を図ることもできるようになる。
【0050】
なお、本発明の実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・本実施の形態では、内燃機関本体を構成するシリンダヘッド部6に固定された油圧アクチュエータ10のケース12のカムシャフト1側端面に設けられた第1の当接面40と、ロッド5に設けられた第2の当接面41との当接位置をカムシャフト1のカム軸方向の基準位置とする構成としたが、シリンダヘッド部6等の内燃機関本体あるいは内燃機関本体に固定された部材に第1の当接面を、カムシャフト1と共にカム軸方向に移動し、かつ同シャフト1の回転にともない回転しない摺動部材(本実施の形態の可変動弁装置では、ロッド5とピストン11がこの摺動部材にあたる)に第2の当接面を設け、これら第1及び第2の当接面が当接することでカムシャフト1の移動が係止される所定位置をカムシャフト1のカム軸方向の基準位置として設定することでも、上記(1)、(2)、(5)、(6)の効果を得ることはできる。
【0051】
・また、カムシャフト1を摺動させるアクチュエータとしては、本実施の形態のような油圧に基づき動作する油圧アクチュエータ10に限らず、電動式や空気圧式等、他の形式のアクチュエータを採用してもよい。
【0052】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、内燃機関本体若しくは同本体に固定された特定の部材と摺動部材との当接に基づきカムシャフトの軸方向の移動を係止する当接位置を内燃機関本体に対する同カムシャフトの軸方向の基準位置として設定することで、容易かつ的確にカムシャフトの軸方向位置を把握することができる。したがって、カムシャフトの組み付け精度の向上や動作時の位置決め精度を向上することができ、ひいてはバルブ特性制御の制御精度を高めることができるようになる。しかも、これら第1及び第2の当接面はカムシャフトが回転しても相対回転しない部位に設けられており、カムシャフトを動作時に基準位置に位置させたときにも当接する面同士は摺動しないため、摩耗損傷が生じて位置精度が低下することもない。
【0054】
また、請求項に記載の発明によれば、基準位置におけるカムシャフトの内燃機関本体に対する軸方向の位置の公差を第1及び第2の当接面間に介設されたシムの厚さでもって調整できるため、カムシャフトの軸方向の位置を容易かつ高精度に合わせることができるようになる。
【0055】
また、請求項に記載の発明によれば、基準位置をカムシャフトの近傍に設定することができるため、カムシャフトの軸方向の寸法精度が要求される部位を減らすことができるようになるため、高精度の加工が要求される部位を少なくし、加工コストを低減することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる可変動弁装置の一実施例の側部断面構造及びその油圧回路構成を併せ示す図。
【図2】同可変動弁装置の油圧アクチュエータ付近の側面構造を示す断面図。
【図3】従来の可変動弁装置の側面構造を示す断面図。
【符号の説明】
1…カムシャフト、2…3次元カム、3…ボルト、4…ベアリング、5…ロッド、6…シリンダヘッド部、7…ナット、10…油圧アクチュエータ、11…ピストン、12…ケース、13…カバー、14…油圧室、15…油圧室、16…シリンダ、21…オイルパン、22〜25…油通路、26…油圧制御弁、27…オイルポンプ、28…連通孔、30…電子制御装置、31…カムシャフト位置センサ、32…その他のセンサ、40…第1の当接面、41…第2の当接面、42…シム。

Claims (3)

  1. 内燃機関本体に対して回転可能且つ軸方向に摺動可能に支持され、軸方向に沿って連続的にカムプロフィールが変化する3次元カムを備えるカムシャフトと、
    前記カムシャフトに対して相対回転可能に且つ、同カムシャフトと一体となってその軸方向に摺動可能に同カムシャフトの一端に連結される摺動部材と、
    前記内燃機関本体に固定されて前記摺動部材を前記カムシャフトの軸方向に移動させるアクチュエータと、
    前記内燃機関本体若しくは同内燃機関本体に一体に固定された特定の部材に対する前記摺動部材の当接に基づいて、前記カムシャフトの同内燃機関本体に対する軸方向の移動を係止する係止機構とを備え、
    前記係止機構による前記摺動部材の当接位置を前記カムシャフトの前記内燃機関本体に対する軸方向の基準位置として設定した内燃機関の可変動弁装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記係止機構は、前記内燃機関本体若しくは同内燃機関本体に固定された特定の部材に形成された第1の当接面と、前記摺動部材に形成された第2の当接面とを有し、前記第1及び第2の当接面の間には、前記カムシャフトの軸方向の位置を調整するためのシムが介設されてなる
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  3. 前記第1の当接面は、前記アクチュエータの前記カムシャフト側の側面に設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
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