JP4128018B2

JP4128018B2 - 配送伝票

Info

Publication number: JP4128018B2
Application number: JP2002084796A
Authority: JP
Inventors: 勝鈴木; 大輔長澤
Original assignee: Sato Corp; Sato Holdings Corp
Current assignee: Sato Corp; Sato Holdings Corp
Priority date: 2002-03-26
Filing date: 2002-03-26
Publication date: 2008-07-30
Anticipated expiration: 2022-03-26
Also published as: JP2003276364A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に非接触ＩＣ（ＲａｄｉｏＦｒｅｑｕｅｎｃｙＩｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ；以下、ＲＦＩＤと称する）を備える配送伝票および配送伝票の使用方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、宅配便などで使用される配送伝票は依頼主や届先住所などを記入する配達票と受取人より受取り印をもらい宅配業者が持ち帰る受領票と受取人の控えとなる控え票などを含む複数枚の伝票紙からなり、各伝票紙にカーボン紙を備え、同時複写されるように構成されている。また、各伝票紙には管理番号などを示すバーコードが印字されており、これにより入出庫管理や荷物仕分け作業などが行われている。
しかしながら、このような配送伝票は伝票紙となる用紙が複数枚必要となるため非常にコスト高となっている。また、仕分け作業や配送過程で各伝票紙に印字されたバーコードの表面が汚れてしまいスキャナによるバーコード読取り時に読取り不良をおこすことが少なからず発生していた。そこでアンテナが接続されたＩＣチップを内蔵するＲＦＩＤ本体を搭載したＲＦＩＤ付き配送伝票が提案されており、上記管理番号などの情報をＲＦＩＤ本体から得られるようなものが知られている（例えば特開２０００−１１２３５４号参照）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
前記ＲＦＩＤ付き配送伝票のＲＦＩＤ本体は、バーコードに比べ大量の情報を書込み記憶可能であり、かつＲＦＩＤ本体を覆う伝票の表面のバーコードが汚れてもＲＦＩＤ本体から情報が得られると共に、ＲＦＩＤリーダライタによって、記憶されている情報を消去できるという長所を有する反面、ＲＦＩＤ本体は高価であり、使い捨てとするとコストアップとなるためＲＦＩＤ伝票を回収してＲＦＩＤ本体を取り出し、記憶情報を消去してリサイクルし、新たなＲＦＩＤ伝票として使用することが望まれている。
【０００４】
しかしながら、従来のＲＦＩＤ伝票はＲＦＩＤ本体が伝票紙から脱落しないように伝票紙裏面にＲＦＩＤ本体を粘着剤により直接貼り付けたり、２枚の伝票紙でＲＦＩＤ本体を挟み込み伝票紙の四辺を接着して密封しているため、リサイクル時におけるＲＦＩＤ本体の取り出し作業が困難であり大変面倒であった。また、伝票紙を破って密封されたＲＦＩＤ本体を取り出す場合に粘着剤に貼り付いているＲＦＩＤ本体に圧力が掛かってしまい、ＲＦＩＤ本体が破損する恐れがあった。本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、伝票紙からのＲＦＩＤ本体の脱落を防止し、かつリサイクル時におけるＲＦＩＤ本体の取り出し作業を軽減し、ＲＦＩＤ本体のリサイクル使用を容易とした配送伝票を提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る配送伝票は、切離し可能に形成された受領票を有する伝票紙と、前記伝票紙の受領票を除く裏面領域に塗布された粘着剤と、前記粘着剤によって配送物に貼付された状態において前記受領票と配送物の間に形成され、非接触ＩＣ本体を挿入可能な挿入口を備える袋部と、を有し、前記受領票は前記袋部内の非接触ＩＣ本体を受領票の裏面と挟みこむように袋部側に折込み可能な蓋部とを有することを特徴とする。また、前記受領票は伝票紙に形成したミシン目によりコの字状に囲まれ、前記蓋部は前記ミシン目の延長線上の一部を逆コの字状に切り込んで形成されていることを特徴とする。また、
前記袋部を形成する受領票には非接触ＩＣ本体を保持するスリットを設けたことを特徴とする。また、前記スリットは受領票の袋部の挿入口と反対側の端部近傍に設けたことを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の第一の実施の形態について説明する。
【０００７】
図１に、本発明の第一の実施形態に係る配送伝票の図を示す。同図に示すように配送伝票１は、主に配達票３および受領票４を有する伝票紙２と台紙５とからなる。
【０００８】
配達票３は、届け先住所や氏名、依頼主および品名などを印字する記入欄６を有し、この記入欄６に感熱発色層（図示せず）を形成することによってプリンタでの印字を可能としている。
【０００９】
受領票４は、配達票３と同様の記入欄６を有し、プリンタでの印字を可能とし、さらに荷物受取サインもしくは捺印を受領するための捺印欄７を設けている。この受領票４は、図1における記入欄６および捺印欄７の上端部、下端部および右側端部の三辺をコの字状に囲むミシン目８が形成され、ミシン目８の延長線上の一部を逆コの字状に切り込んで形成される蓋部９を有する。
【００１０】
台紙５には表面をシリコンなどによる剥離コーティングが施されており、伝票紙２は裏面に形成した粘着剤１０により台紙５に対し仮着可能とされている。
【００１１】
図２は、配送伝票１の台紙５から伝票紙２を剥離した状態の裏面図であり、同図により伝票紙２裏面に塗布された粘着剤１０塗布領域および非塗布領域を説明する。粘着剤１０は、受領票４を除く裏面領域に塗布され、受領票４裏面即ち、前記ミシン目８と蓋部９により形成された裏面部分には粘着剤１０を塗布していないため、非粘着状態となっている。
【００１２】
図３は、図１における配送伝票１のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿う断面図であり、同図により配送伝票１の積層構造について説明する。配達票３と受領票４からなる伝票紙２は、最上層に位置し、受領票４を除く伝票紙２裏面領域に粘着剤１０を有し、この粘着剤１０を介して台紙５に仮着されている。受領票４は、粘着剤１０を有しておらず、すなわち受領票４の四方を囲むように粘着剤１０を塗布しているので受領票４と台紙５とに中空部分ができ、袋部１１として形成される。言うまでもないが袋部１１は、配送伝票１の台紙５から伝票紙２を剥離し、後述する配達物１５に貼り付けたときに、受領票４と配達物１５との間にも形成される。この袋部１１には、後述するＲＦＩＤ本体１２を挿入可能としている。
【００１３】
ＲＦＩＤ本体１２は、図４に示すようにアンテナ１３およびＩＣチップ１４からなりアンテナ１３を介してＲＦＩＤリーダライタ（図示せず）から電力の供給を受け、ＩＣチップ１４に任意の情報を書込みおよび消去や情報の読み出しなどを可能としている。
【００１４】
上記のように構成された配送伝票１の使用例として図５ないし図８に基づいて説明する。
配達物１５を管理する配送センターには、伝票紙２に印字するプリンタと、ＲＦＩＤ本体の読取りおよび書込み、消去をするＲＦＩＤリーダライタとが接続されたコンピュータからなる設備が配置されている。この設備は、各地の配送センターに配置され各地のコンピュータが接続されたホストコンピュータに各地の情報を集約して一括管理している。
配送センターにおいて、配送伝票１の配達票３および受領票４の記入欄６に印字する届先住所や氏名、依頼主および品名や管理番号などの所定の情報を顧客管理情報としてホストコンピュータおよびコンピュータに記憶し、このコンピュータに接続されたプリンタによって所定の情報を印字し、これと同時にこれら所定情報および管理番号などを関連づけたバーコードを伝票紙２に印字する。また、ＲＦＩＤ本体１２には、コンピュータに接続されたＲＦＩＤリーダライタによってバーコードに印字したものと同様の情報を書き込む。
【００１５】
配送伝票１の台紙５を剥離し、伝票紙２の粘着剤１０を露呈させ、この粘着剤１０により図５に示すように配達物１５に貼り付ける。伝票紙２の受領票４の裏面には、配達物１５への貼付手段としての粘着剤１０を有していないため、受領票４の上端部、下端部および右側端に位置する伝票紙２のミシン目８および蓋部９によって形成された部分が粘着剤非塗布領域となり、受領票４と配達物１５に袋部１１が形成される。
【００１６】
次に、図６に示すように蓋部９を持ち上げて袋部１１の挿入口１６を形成する。挿入口１６よりＲＦＩＤ本体１２を挿入し、図７に示すように蓋部９を袋部１１側へ折り込んでＲＦＩＤ本体１２を受領票４裏面と蓋部９によって挟み込む。このように蓋部９を袋部１１内に折り込んで挿入口１６を閉じることによってＲＦＩＤ本体１２を配送伝票１から脱落しないように確実に保持できる。
【００１７】
このＲＦＩＤ本体１２を保持した配送伝票１が貼着された配達物１５は、コンベアにより搬送され、コンベアに取り付けられているＲＦＩＤ読取り機によってＲＦＩＤ本体１２に記憶されている配達物１５の届先に関する情報を読取り、これに基づいて配達物１５は配達区域毎に仕分けされる。
【００１８】
配達物１５は、配達員によって配達トラックに積み込まれ、配達ルートに従って各地に配達され、受取人に手渡される。このとき配達員は、図８に示すように配達物１５に貼り付けられた伝票紙２の配達票３と受領票４の間の蓋部９を摘み、蓋部９と受領票４とでＲＦＩＤ本体１２を挟み込んだまま捲りあげてミシン目８に沿って受領票４を切離す。また、蓋部９は、袋部１１内へ折り込んでいるため受領票４を切離す際の指の引っかかりとなり、伝票紙２からの受領票４の切離しを容易としている。このとき蓋部９を摘み片としてＲＦＩＤ本体１２を挟み込んだままの状態で切離すため、受領票４の切離し時においてもＲＦＩＤ本体１２を脱落する恐れが無く、更に、受領票４とＲＦＩＤ本体１２を同時に回収できる。
【００１９】
受領票４の捺印欄７に受取人よりサインもしくは捺印を受取人よりもらい、受領票４を回収する。回収した受領票４とＲＦＩＤ本体１２は、配送員が配送センターに持ち帰り、コンピュータに接続されたＲＦＩＤリーダライタによりＲＦＩＤ本体１２のＩＣチップ１４に記憶されている管理番号を読み出し、ホストコンピュータにデータを送信する。あらかじめ配送前にホストコンピュータに記憶した顧客管理情報としての管理番号と配送後のＲＦＩＤ本体１２より読み出された管理番号を比較照合し、データ一致したものを配送完了としてホストコンピュータに記憶し、顧客管理を行う。
その後、ＲＦＩＤ本体１２は、ＲＦＩＤリーダライタによってＲＦＩＤ本体１２に記憶された所定の情報を消去する。所定の情報を消去されたＲＦＩＤ本体１２は再度ＲＦＩＤリーダライタにより新しい情報を書込み、新規の配送伝票に挿入され、繰り返しリサイクルされる。
【００２０】
次に、図９および図１０を参照しながら本発明の第二の実施の形態について説明する。なお、第一の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略し、第一の実施の形態と異なる構成についてのみ説明する。
【００２１】
図９に示すように、配送伝票２０は、受領票４の袋部１１の挿入口１６と反対側の端部近傍にスリット２１としての２つの切孔２１a、２１bを有している。この配送伝票２０を配達物１５に貼り付け、蓋部９を捲り上げて挿入口１６からＲＦＩＤ本体１２を挿入し、ＲＦＩＤ本体１２の２箇所の角部分をスリット２１に挿入して伝票紙２の表面側に突出させる。すなわち、ＲＦＩＤ本体１２の角部分をスリット２１に引っ掛けることにより、袋部１１内でのＲＦＩＤ本体１２のバタツキを防止している。更に蓋部９を袋部１１側にＲＦＩＤ本体１２を挟み込むように折り曲げることによって、より一層ＲＦＩＤ本体１２の脱落を防止し、袋部１１内でのバタツキを防止できる。
【００２２】
また、図１０に示すように受領票４をミシン目８から切り取る際には、スリット２１によりＲＦＩＤ本体１２の一側辺を保持し、他側面を蓋部９により挟み込んで保持するので、蓋部９と前記スリット２１との双方で保持されることによる相乗効果によって、より一層ＲＦＩＤ本体１２が脱落を防止できる。
【００２３】
【発明の効果】
以上のように、伝票紙に対して切離し可能に形成された受領票が蓋部を有するので蓋部の開閉により非接触ＩＣ本体を伝票紙から脱落しないように保持できるとともに、非接触ＩＣ本体のリサイクル時の取り付けを容易とすることができる。
また、粘着剤非塗布領域である袋部に非接触ＩＣ本体を挿入して使用することにより、非接触ＩＣ本体表面がきれいな状態のまま即座にリサイクルできるので、リサイクル効率を上げることができる。また、受領票の蓋部を袋部側に非接触ＩＣ本体を挟み込むように折り込んだので袋部の挿入口を閉じ、配送伝票から非接触ＩＣ本体の脱落を防止し、更に蓋部で非接触ＩＣ本体を挟み込んだまま、受領票と共に切離すことができるので一度に受領票とＲＦＩＤ本体を回収できる。また、蓋部が受領票を切離す際の指の引っ掛かりとなり、受領票を容易に切離すことができる。また、袋部を形成する受領票に形成したスリットに非接触ＩＣ本体の一部を挿入して引っ掛けることにより、より一層非接触ＩＣ本体の脱落を防止し、また袋部内でのバタツキを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第一の実施の形態に係る配送伝票の平面図
【図２】同、配送伝票から台紙を剥がした後の伝票紙裏面の粘着剤塗布領域および非塗布領域を示す底面図
【図３】図１におけるIII-III線に沿う断面図
【図４】ＲＦＩＤ本体を示す平面図
【図５】同、伝票紙を配達物に貼付した使用例を示す図３相当の側断面図
【図６】同、伝票紙におけるＲＦＩＤ本体の使用例を示す側断面図
【図７】同、伝票紙におけるＲＦＩＤ本体の使用例を示す側断面図
【図８】配送伝票の受領票を剥がした状態を示す説明図
【図９】本発明の第二の実施の形態に係る配送伝票を示す平面図
【図１０】同、配送伝票の受領票を剥がした状態を示す説明図
【符号の説明】
１、配送伝票
２、伝票紙
３、配達票
４、受領票（切離し票）
５、台紙
６、記入欄
７、捺印欄
８、ミシン目
９、蓋部
１０、粘着剤
１１、袋部
１２、ＲＦＩＤ本体（非接触ＩＣ本体）
１３、アンテナ
１４、ＩＣチップ
１５、配達物
１６、挿入口
２０、配送伝票
２１、スリット
２１a、２１b、切孔

Claims

切離し可能に形成された受領票を有する伝票紙と、前記伝票紙の受領票を除く裏面領域に塗布された粘着剤と、前記粘着剤によって配送物に貼付された状態において前記受領票と配送物の間に形成され、非接触ＩＣ本体を挿入可能な挿入口を備える袋部と、を有し、前記受領票は前記袋部内の非接触ＩＣ本体を受領票の裏面と挟みこむように袋部側に折込み可能な蓋部とを有することを特徴とする配送伝票。
前記受領票は伝票紙に形成したミシン目によりコの字状に囲まれ、前記蓋部は前記ミシン目の延長線上の一部を逆コの字状に切り込んで形成されていることを特徴とする請求項１記載の配送伝票。
前記袋部を形成する受領票には非接触ＩＣ本体を保持するスリットを設けたことを特徴とする請求項１または２に記載の配送伝票。
前記スリットは受領票の袋部の挿入口と反対側の端部近傍に設けたことを特徴とする請求項３に記載の配送伝票。