JP4126848B2 - 測光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照度計、赤外線強度計、紫外線強度計、光パワーメータ、輝度計などにおける可視光、赤外線や紫外線などの特性や、物体からの反射光や透過光などの特性を測定する測光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような測光装置として、測定光を波長ごとに分散し、この分散された各波長の光を受光する光電変換素子により分散光を同時測定するポリクロメータが知られている。このポリクロメータは、回折格子とレンズや凹面鏡とを組み合わせたものや、この組み合わせたものと同一機能を果たす凹面回折格子により、測定光を波長ごとに分散するとともに、分散された光の像を光電変換素子上に結像させて、各波長の強度を同時測定するように構成されている。このような、特に時間的に変化する入射光の分光解析に有効なポリクロメータを始めとして、上記のような測光装置は広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の測光装置に用いられる光電変換素子として、10ビット程度のダイナミックレンジ(飽和電荷量に対応する信号レベルとノイズレベルの比)を有するものでは、測光装置として十分とは言えない。これは、10ビットの分解能を備えていても、光電変換素子の飽和レベルに近い受光信号を生ずる測定光に対しては当該分解能が確保されても、それ以下のレベル、例えば飽和レベルの1/4程度の受光信号を生ずる測定光に対しては、高々8ビット相当の分解能しか得られないことになるからである。
【0004】
例えば、測定光の特性の時間変化を測定する場合であって、その測定光の強度変化が比較的大きい場合には、測定光が最大強度になったときでも光電変換素子から出力される受光信号が飽和レベルに達しないように、絞りや露光時間を設定する必要がある。従って、測定光の強度が小さい場合には、10ビットより遥かに低い分解能しか得ることができない。
【0005】
特に、測定光の分光特性を測定する場合には、
▲1▼測光装置を構成する受光光学系や回折格子(反射特性または透過特性測定装置の場合には光源も)がそれぞれ波長依存性を有するため、光電変換素子への入射光量が波長により異なる;
▲2▼光電変換素子の感度に波長依存性がある;
▲3▼測定対象自身が波長依存性を有する。すなわち、被測定物である光源の放射輝度や、被測定物の反射特性または透過特性が波長依存性を有する;
などの理由から、光電変換素子から出力される受光信号のレベルは波長ごとに大きく異なる。
【0006】
しかし、上述したように、絞りや露光時間などは、最大レベルの受光信号を出力する光電変換素子が飽和しないように設定する必要があるため、入射光量や感度が低い波長に対応する光電変換素子では、10ビットより遥かに低い分解能しか得ることができない。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するもので、測定光の強度変化が比較的大きい場合でも、光電変換素子を用いて高分解能で光強度が測定可能な測光装置を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、測定光の強度が波長ごとに比較的大きく異なる場合でも、光電変換素子を用いて高分解能で分光特性が測定可能な測光装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、測定光が入射するスリット形状の開口を有する板状の光線規制手段と、入射する測定光の光強度を上記開口の長さ方向に異なる強度に分布させて射出する輝度分布発生手段と、受光した光強度に応じた受光信号を出力する複数の光電変換素子が少なくとも1列に配列されてなり、各光電変換素子が上記輝度分布発生手段によって発生する異なる強度の測定光をそれぞれ受光するように配置された撮像手段と、上記撮像手段の各光電変換素子のうちで、光電変換素子が飽和しないレベルにある所定レベルの受光信号を出力する少なくとも1つの光電変換素子を抽出し、抽出された光電変換素子から出力される受光信号をA/D変換して所定の演算処理を行うことにより、上記測定光の所定の特性を求める演算処理手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、測定光はスリット形状となるように規制されるとともに、入射する測定光の光強度がスリット状開口の長さ方向に異なる強度で分布するように光強度が変更されて射出され、異なる強度の測定光が、少なくとも1列に配列された複数の光電変換素子にそれぞれ受光される。そして、撮像手段の各光電変換素子のうちで、光電変換素子が飽和しないレベルにある所定レベルの受光信号を出力する少なくとも1つの光電変換素子が抽出され、この抽出された光電変換素子から出力される受光信号をA/D変換して所定の演算処理が行われることにより、測定光の所定の特性が求められる。
【0011】
ここで、測定光の光量が小さい場合には、輝度分布発生手段によって発生する異なる強度の測定光のうちで、大きい強度の光を受光した光電変換素子が抽出され、測定光の光量が大きい場合には、輝度分布発生手段によって発生する異なる強度の測定光のうちで、小さい強度の光を受光した光電変換素子が抽出される。
【0012】
これによって、測定光の光量レベル変化が比較的大きい場合であっても、その光量に応じて抽出する光電変換素子が変更されることで、常に所定レベルの受光信号が用いられることとなり、常に高分解能の測定が行われる。
【0013】
また、請求項2の発明は、請求項1記載の測光装置において、上記撮像手段の上記列方向における各光電変換素子間の感度比に関する補正データであって、校正用光源からの測定光により予め求められた補正データが格納された記憶手段を備え、上記演算処理手段は、上記補正データを用いて上記受光信号の補正演算を行った上で上記演算処理を行うものであることを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、撮像手段の列方向における各光電変換素子間の感度比に関する補正データであって、校正用光源からの測定光により予め求められた補正データを用いて、光電変換素子から出力される受光信号の補正演算を行った上で演算処理が行われる。これによって、光電変換素子から出力される受光信号のうちで所定レベルのものを出力する光電変換素子が、複数の光電変換素子のうちでいずれの光電変換素子であっても、同一の精度で測定を行うことが可能になる。
【0015】
また、請求項3の発明は、測定光が入射するスリット形状の開口を有する板状の光線規制手段と、入射する測定光の光強度を上記開口の長さ方向に異なる強度に分布させて射出する輝度分布発生手段と、上記光線規制手段によりスリット形状とされ、上記輝度分布発生手段により強度分布が異なるようにされた光を上記長さ方向に直交する幅方向に波長ごとに分離する波長分散手段と、受光した光強度に応じた受光信号を出力する複数の光電変換素子が上記長さ方向および幅方向に2次元的に配列されてなる撮像手段と、上記光線規制手段の開口の像を波長ごとに上記撮像手段の受光面に結像する結像光学系と、上記撮像手段の各光電変換素子のうちで、光電変換素子が飽和しないレベルにある所定レベルの受光信号を出力する少なくとも1つの光電変換素子を抽出し、抽出された光電変換素子から出力される受光信号をA/D変換して所定の演算処理を行うことにより、上記測定光の所定の特性を求める演算処理手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、測定光はスリット形状とされるとともに、入射する測定光の光強度がスリット状開口の長さ方向に異なる強度で分布するように光強度が変更されて射出される。この強度分布が異なるようにされた光が長さ方向に直交する幅方向に波長ごとに分離され、受光した光強度に応じた受光信号を出力する複数の光電変換素子が長さ方向および幅方向に2次元的に配列されてなる撮像手段の受光面に、光線規制手段の開口の像が波長ごとに結像される。そして、撮像手段の各光電変換素子のうちで、光電変換素子が飽和しないレベルにある所定レベルの受光信号を出力する少なくとも1つの光電変換素子が抽出され、この抽出された光電変換素子から出力される受光信号をA/D変換して所定の演算処理が行われることにより、測定光の所定の特性が求められる。
【0017】
撮像手段では、長さ方向に配列された各光電変換素子により、輝度分布発生手段によって分布する異なる強度の光がそれぞれ受光され、幅方向に配列された各光電変換素子により、波長分散手段により分離された各波長の光がそれぞれ受光されることとなる。
【0018】
ここで、測定光の光強度が小さい波長の場合には、同一波長で異なる強度の測定光を受光する長さ方向の各光電変換素子のうちで、大きい強度の光を受光した光電変換素子が抽出され、測定光の光強度が大きい波長の場合には、同一波長で異なる強度の測定光を受光する長さ方向の各光電変換素子のうちで、小さい強度の光を受光した光電変換素子が抽出される。
【0019】
これによって、波長により光強度が比較的大きく異なる測定光であっても、波長ごとに適正な光電変換素子が抽出されることで、常に所定レベルの受光信号が用いられることとなり、常に高分解能の測定が行われる。
【0020】
また、請求項4の発明は、請求項3記載の測光装置において、上記撮像手段の上記長さ方向に配列された各光電変換素子間の感度比に関する補正データであって、校正用光源からの測定光により予め求められた補正データが格納された記憶手段を備え、上記演算処理手段は、上記補正データを用いて上記受光信号の補正演算を行った上で上記演算処理を行うものであることを特徴としている。
【0021】
この構成によれば、撮像手段の長さ方向に配列された各光電変換素子間の感度比に関する補正データであって、校正用光源からの測定光により予め求められた補正データを用いて、光電変換素子から出力される受光信号の補正演算を行った上で演算処理が行われる。これによって、例えば所定の光源からの照明光により照明される物体の分光反射特性または分光透過特性を測定する場合のように、物体の反射光または透過光と光源の参照光との比を測定値とする場合には、各波長において抽出される光電変換素子が変化しても、波長ごとに、得られる測定結果の精度が維持されることとなる。
【0022】
また、請求項5の発明は、請求項4記載の測光装置において、上記記憶手段には、さらに、上記撮像手段の上記幅方向に配列された各光電変換素子間の感度比に関する第2補正データであって、分光強度が既知の基準光源からの測定光により予め求められた第2補正データが格納されており、上記演算処理手段は、上記補正データおよび上記第2補正データを用いて上記受光信号の補正演算を行った上で上記演算処理を行うものであることを特徴としている。
【0023】
この構成によれば、撮像手段の幅方向に配列された各光電変換素子間の感度比に関する第2補正データであって、分光強度が既知の基準光源からの測定光により予め求められた第2補正データと上記補正データとを用いて、光電変換素子から出力される受光信号の補正演算を行った上で演算処理が行われる。これによって、例えば光源の分光輝度特性を測定する場合であって、波長ごとに輝度が大きく異なることにより、各波長において抽出される光電変換素子が変化した場合でも、波長ごとに、得られる測定結果の精度が維持されることとなる。
【0024】
また、請求項6の発明は、請求項3〜5のいずれかに記載の測光装置において、結像レンズをさらに備え、上記光線規制手段は、上記輝度分布発生手段と上記波長分散手段との間に配置され、上記結像レンズは、上記輝度分布発生手段と上記光線規制手段との間に配置され、上記輝度分布発生手段による強度分布を有する測定光を上記光線規制手段の開口に縮小して結像するものであることを特徴としている。
【0025】
この構成によれば、輝度分布発生手段により、入射する測定光の光強度がスリット状開口の長さ方向に異なる強度で分布するように光強度が変更されて射出され、結像レンズにより、この強度分布を有する測定光が光線規制手段の開口に縮小して結像される。これによって、輝度分布発生手段のサイズを光線規制手段の開口に比べて大きくすることが可能になり、輝度分布発生手段の製作が容易になる。
【0026】
また、請求項7の発明は、請求項3〜6のいずれかに記載の測光装置において、複数の測定光が各開口にそれぞれ入射する複数の上記光線規制手段と、これらの光線規制手段の各開口に対応してそれぞれ配設された複数の上記輝度分布発生手段とを備え、上記波長分散手段は、上記複数の光線規制手段によりスリット形状とされ、上記複数の輝度分布発生手段により強度分布が異なるようにされた光をそれぞれ上記幅方向に波長ごとに分離するもので、上記結像光学系は、上記複数の光線規制手段の開口の像をそれぞれ波長ごとに上記撮像手段の受光面に結像するものであることを特徴としている。
【0027】
この構成によれば、複数の測定光が複数の光線規制手段の各開口にそれぞれ入射してスリット形状とされ、複数の測定光の光強度が各開口に対応してそれぞれ配設された複数の輝度分布発生手段によりそれぞれスリット状開口の長さ方向に異なる強度で分布するように光強度が変更されて射出される。この強度分布が異なるようにされた光が波長ごとに分離され、撮像手段の受光面に光線規制手段の開口の像が波長ごとに結像される。これによって、複数の測定光、例えば光源によって照明される物体の反射光または透過光からなる測定光と光源の参照光からなる測定光とについて、高分解能で同時測定が行えることとなる。
【0028】
また、請求項8の発明は、請求項3〜5のいずれかに記載の測光装置において、2つの測定光が各開口にそれぞれ入射する2つの上記光線規制手段と、これらの光線規制手段の各開口に対応してそれぞれ配設された2つの上記輝度分布発生手段とを備え、上記各輝度分布発生手段は、それぞれ入射する測定光の光強度を上記開口の長さ方向に単調減少するように分布させて射出するもので、上記波長分散手段は、上記2つの光線規制手段によりスリット形状とされ、上記2つの輝度分布発生手段により強度分布が単調減少するようにされた光をそれぞれ上記幅方向に波長ごとに分離するもので、上記結像光学系は、上記2つの光線規制手段の開口の像をそれぞれ光強度が小さい領域が互いに隣接するように波長ごとに上記撮像手段の受光面に結像するものであることを特徴としている。
【0029】
この構成によれば、2つの測定光が2つの光線規制手段の各開口にそれぞれ入射してスリット形状とされ、2つの測定光の光強度が各開口に対応してそれぞれ配設された2つの輝度分布発生手段によりそれぞれスリット状開口の長さ方向に単調減少するように光強度が変更されて射出される。この強度分布が単調減少するようにされた光がそれぞれ波長ごとに分離され、撮像手段の受光面に2つの光線規制手段の開口の像がそれぞれ波長ごとに結像される。ここで、2つの開口の像がそれぞれ光強度が小さい領域が互いに隣接するように結像するので、撮像手段上で生じる一方の測定光と他方の測定光とのクロストークが低減され、これによって測定精度の低下が防止されることとなる。
【0030】
また、請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の測光装置において、上記輝度分布発生手段は、拡散板からなるものである。この構成によれば、輝度分布が簡易な構成で容易に発生することとなる。
【0031】
また、請求項10の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の測光装置において、上記輝度分布発生手段は、上記測定光の入射面と射出面とがほぼ平行に形成された四角柱形状で、上記測定光の光軸に対して上記入射面の法線が傾斜して配置された光導体からなり、この光導体は、上記入射面側が上記測定光の入射領域を除いて反射部材で覆われ、上記射出面側が光の一部を透過し一部を反射する半透過面とされていることを特徴としている。
【0032】
この構成によれば、光導体に入射した測定光が射出面側の半透過面と入射面側の反射部材との間で多重反射するため、半透過面から射出される光は、反射回数が多くなるに従って光強度が低下する。ここで、光導体は入射面と射出面とがほぼ平行に形成された四角柱形状で、測定光の光軸に対して入射面の法線が傾斜して配置されているので、反射回数に応じて順次異なる位置から光が射出されることから、異なる光強度の分布が得られることとなる。
【0033】
このとき、四角柱形状の光導体から洩れる光量は少ないので、強度分布を発生させる際に光の利用効率を向上することができる。また、半透過面から射出される強度分布を有する光は、入射光の配光が維持されているので、波長分散手段などの光学系と効率良く結合されることとなる。
【0034】
【発明の実施の形態】
まず、図1〜図12を用いて、本発明に係る測光装置の第1実施形態であるポリクロメータの構成について説明する。
【0035】
図1は同ポリクロメータの要部を模式的に示す構成図、図2は同ポリクロメータの被測定物近傍を示す構成図、図3(a)(b)はそれぞれ入射側絞り板および射出側絞り板の正面図、図4は入射側絞り板、輝度分布発生部、射出側絞り板の配置を示す側面断面図である。
【0036】
図1において、このポリクロメータ1は、被測定光3の分光特性を測定するもので、被測定光3の上流側から順に、受光光学系10、入射側絞り板20、輝度分布発生部30、射出側絞り板40、凹面回折格子50が受光光学系10の光軸L1上に配置されて構成されている。また、ポリクロメータ1は、さらに、凹面回折格子50からの光を撮像する撮像部60および撮像部60に電気的に接続された画像処理部70を備えている。
【0037】
図2に示すように、このポリクロメータ1は、光源を被測定物4とするもので、ポリクロメータ1に設けられた測定用開口5の直ぐ内側に配設され、被測定物4である光源から出力される光を平行光にする集束光学系6によって、被測定光3が形成されている。
【0038】
図1に戻り、受光光学系10は、被測定光3を集束して入射側絞り板20に導くものである。入射側絞り板20には、図3(a)に示すように円形状の開口21が穿設され、射出側絞り板40には、図3(b)に示すようにスリット形状の開口41が穿設されている。また、輝度分布発生部30は、図1に示すように入射側絞り板20と射出側絞り板40とに挟まれて配置され、直方体形状で、例えば乳白ガラスからなる拡散板により構成されている。
【0039】
そして、図4に示すように、入射側絞り板20の開口21の中心と、射出側絞り板40の開口41の下端に近い部分とが、受光光学系10の光軸L1に一致するように配置されている。また、輝度分布発生部30は、開口21,41を覆う大きさに設定されている。
【0040】
図1に戻り、凹面回折格子50は、射出側絞り板40の開口41を通過した光を波長ごとに分散する波長分散部としての機能と、撮像部60の受光面に開口41の像を結像する結像光学系としての機能とを併せ持っている。この凹面回折格子50は、図1中、縦方向の溝が例えば600本/mmのピッチで横方向に並んで形成されており、射出側絞り板40の開口41を通過した測定光を波長ごとに分散して反射し、撮像部60上に結像するものである。
【0041】
撮像部60は、複数の光電変換素子(以下「画素」ともいう。)61,61,…が2次元的に配置されてなるエリアセンサ(例えばフォトダイオード、CCDやMOSなど)からなり、この撮像部(エリアセンサ)60の領域62に、開口41の像が横方向に並んで結像する。すなわち、結像域62は、縦方向に開口41の像を受光し、横方向に波長ごとに分散された光を受光する。
【0042】
画像処理部70は、各波長ごとに、結像域62の縦方向に並んだ各画素のうちで、出力する受光信号が所定レベルのものを抽出し、抽出した画素からの受光信号を用いて各波長の光強度(分光特性)を求めるものである。
【0043】
この画像処理部70は、メモリ71を備え、例えばCPUを備えている。メモリ71はRAMやROMなどからなる。このメモリ71には、波長ごとにおける光電変換素子間の感度比(図1中、横方向に並ぶ画素間の感度比)と、同一波長における光電変換素子間の感度比(図1中、縦方向に並ぶ画素間の感度比)とが補正データとして格納されている。この補正データは、後述する校正手順によって予め求められる。
【0044】
そして、画像処理部70は、受光信号をこれらの感度比に基づき補正し、各波長ごとの感度が基準化された分光特性を求める。
【0045】
次に、図1、図5〜図7を用いてポリクロメータの作用について説明する。図5(a)は輝度分布発生部30の作用を示す側面断面図、(b)は輝度分布発生部30による輝度分布を示す図、図6は撮像部(エリアセンサ)60上での照度分布を説明する図、図7(a)(b)は画素から出力される受光信号レベルを説明する図である。
【0046】
図1において、被測定域2からの測定光3は、受光光学系10により集束されて、入射側絞り板20の開口21に入射し、この開口21を通過して輝度分布発生部30に入射する。
【0047】
拡散板からなる輝度分布発生部30に入射した光は、図5(a)に示すように拡散して、射出側絞り板40の開口41から射出される。この開口41から射出される光の輝度分布は、図5(b)に示すように、開口21の対向領域である開口41の下端部分が最も高く、開口41の上方に行くに従って輝度分布発生部30内を通過する光路長が長くなるため次第に減衰し、開口41の上端部分が最も低くなるような分布となる。
【0048】
開口41から射出された光は、凹面回折格子50により、波長ごとに分散されて反射され、図6に示すように、撮像部(エリアセンサ)60の結像域62上に波長ごとの開口41の像41a,41a,…が結像する。このとき、同図に示すように、像41a,41a,…の照度分布は、輝度分布発生部30によって生じる開口41の輝度分布に応じて、下方に向かって減衰する分布になっている。
【0049】
撮像部(エリアセンサ)60の露光時間は、通常、低照度領域の画素からでも所定レベル以上の受光信号が出力されるように設定されるため、高照度領域の画素から出力される受光信号のレベルは飽和してしまう虞がある。
【0050】
例えば測定光3が、図7(a)に示すように短波長(波長λ=λ1)側で低く、長波長(波長λ=λ2>λ1)側で高い輝度を有する場合には、撮像部(エリアセンサ)60の結像域62のうちで、高輝度の長波長域に対応する右上領域63(図中、斜線で示す)の画素群から出力される受光信号は飽和することとなり、低輝度の短波長域に対応する左下領域64(図中、斜線で示す)の画素群から出力される受光信号は所定レベル以下となる。
【0051】
そこで、画像処理部70は、これらの領域に挟まれ、受光信号のレベルが所定値となる領域65(図中、クロスハッチングで示す)の画素を抽出し、この領域65内の画素の受光信号を用いる。これによって、各波長において、高分解能の測定結果が得られることとなる。
【0052】
なお、輝度分布発生部30の開口21,41に対向する領域以外の部分、すなわち入射側絞り板20に密着する部分、射出側絞り板40に密着する部分(図5(b)中、斜線部分)、側面、上面および下面に、例えば金属膜を蒸着することにより反射面を形成するようにしてもよい。これによって、光が洩れるのを確実に防止することができ、測定光の利用効率を向上することができる。
【0053】
次に、図8〜図11を用いて校正手順の一例について説明する。図8は校正データを取得する際の各画素の受光信号レベルを示す図、図9〜図11は校正手順を示すフローチャートである。
【0054】
ここで、測定光の波長成分は、撮像部(エリアセンサ)60の結像域62の横方向に分散するが、結像域62における画素の列数は、画素列62(i)=(620,…,62i,…,62m)の(m+1)個とし、各列62(i)の対応波長W(i)=(W0,…,Wi,…,Wm)は公知の技術で与えられているものとする。
【0055】
校正において使用する基準光源には、A光源などの相対分光放射強度が既知の光源が用いられるので、各画素列62(i)に入射するエネルギー分布P(i)=(P0,…,Pi,…,Pm)を求めることができる。
【0056】
また、結像域62の画素の縦方向の行数は、62(j)=(620,…,62j,…,62n)の(n+1)個の画素が並んでいるものとする。
【0057】
また、本実施形態では、同一列内では行番号の小さい画素ほど照度が高いものとし、撮像部(エリアセンサ)60から出力される受光信号は、画像処理部70におけるA/D変換により10ビット(0〜1023)のディジタルデータに変換されるものとする。
【0058】
なお、図8(a)〜(d)において、各画素の受光信号レベルIは、それぞれ、空白の画素が0≦I<750を示し、斜線で示す画素は750≦I<1000を示し、クロスハッチングで示す画素は1000≦Iを示している。
【0059】
図9において、まず、#10において、ポリクロメータ1の被測定物4(図2)として基準光源をセットし、いずれの画素も飽和しない程度の露光時間T0で測定が行われる。この測定結果において、全画素中で最大値の受光信号を出力する画素の測定値をImaxとする。
【0060】
次いで、#20において、露光時間T1=T0・900/Imaxで基準光源の測定が行われ、下記数1に示すような結像域62の全画素の測定値I0(i,j)がメモリ71に格納される。
【0061】
【数1】
Figure 0004126848
【0062】
次いで、#30において、露光時間を1.2倍として測定が行われ、結像域62の全画素の測定値Ipがメモリ71に格納される。
【0063】
次いで、#40において、全画素の測定値が750以上か否かが判別され、全画素の測定値が750以上になるまで、#30が繰り返される。
【0064】
例えば図8(a)に示すように、#20の測定値I0(i,j)では、右上隅の3画素のみが750以上である。次の#30の測定値I1(i,j)では、図8(b)に示すように、右上隅の1画素が1000以上、すなわちほぼ飽和しており、その周囲の10画素が750以上になっている。さらに、(k−1)回目の#30の測定値Ik-1(i,j)では、図8(c)に示すように、左下隅の6画素のみが750未満になっている。そして、k回目の#30の測定値Ik(i,j)では、図8(d)に示すように、全画素が750以上になっている。
【0065】
以上の#10〜#40により、校正のための測定値I0(i,j)〜Ik(i,j)がメモリ71に格納される。
【0066】
次いで、#50において、ポリクロメータ1に光が入射しないようにした状態で、測定値Ip(i,j)(p=0〜k)を得たときとそれぞれ同一露光時間で測定が行われ、得られたオフセット値Dp(i,j)(p=0〜k)がメモリ71に格納される。
【0067】
次いで、#60において、測定値Ip(i,j)(p=0〜k)の各画素(i,j)の値から、オフセット値Dp(i,j)(p=0〜k)の対応する画素(i,j)の値を減算して得られる新たな測定値Ip(i,j)(p=0〜k)がメモリ71に格納される。以上の#50,#60によりオフセット校正が行われる。
【0068】
次いで、図10の#70において、メモリ71に格納されている測定値I0(i,j)において、750以上かつ1000未満の測定値を有する画素を対象画素とし、この対象画素が複数ある列について、対象画素(i,j)の値を画素(i,0)の値で相対化し、対象画素以外の画素を0とした相対値R(i,j)がメモリ71に格納される。
【0069】
上記数1の例では、相対値R(i,j)は下記数2のようになる。
【0070】
【数2】
Figure 0004126848
【0071】
次いで、#80において、メモリ71に格納されている測定値I1(i,j)において、上記対象画素が複数ある列について、対象画素以外の画素を0とした計算値R1(i,j)がメモリ71に格納される。例えば図8(b)の場合には、計算値R1(i,j)は下記数3のようになる。
【0072】
【数3】
Figure 0004126848
【0073】
次いで、#90において、メモリ71に格納されている全ての測定値Ip(i,j)(p=2〜k)について、#80と同様の操作を行い、得られた計算値Rp(i,j)(p=2〜k)がメモリ71に格納される。
【0074】
次いで、#100において、計算値R1(i,j)について、各列ごとに、列内の対象画素の値を画素(i,0)の値で相対化して新たに相対値R(i,j)が求められる。このとき、計算値R1(i,j)について相対値R(i,j)と重複する対象画素を用いて相対化する。上記数2、数3の場合には、画素(m,1)が重複しているので、これを用いることにより下記数4が得られる。
【0075】
【数4】
Figure 0004126848
【0076】
次いで、#110において、#100と同様の操作を計算値Rk(i,j)まで繰り返すことにより、各列ごとに、全画素を(i,0)で相対化した相対値R(i,j)が得られる。これを補正行列としてメモリ71に格納される。以上の#70〜#110により、各列(同一波長)ごとの画素間における感度比が求められる。
【0077】
次いで、図11の#120において、メモリ71に格納されている測定値I0(i,j)の第0行について、750以上かつ1000未満の値を持つ要素を対象要素とし、各対象要素(i,0)の値を画素(m,0)の値で相対化し、対象要素以外の要素を0とした行データS(i)が求められてメモリ71に格納される。ここでは、長波長ほど測定値が大きいとしている。
【0078】
例えば、S(i)は、
S(i)=(0,…,0,Sm-2,Sm-1,1)
で与えられる。
【0079】
次いで、#130において、格納されている測定値I1(i,j)の第0行について、上記対象要素以外の要素を0とした行データS1(i)が格納される。
【0080】
例えば、S1(i)は、
1(i)=(0,…,0,(I1)m-4,0,(I1)m-3,0,(I1)m-2,0,0,0)
で与えられる。
【0081】
次いで、#140において、格納されている全ての測定値Ip(i,j)(p=2〜k)について、#130が繰り返され、行データSp(i)(p=2〜k)がメモリ71に格納される。
【0082】
次いで、#150において、相対化行データS(i)と行データS1(i)について、重複対象要素の値(上記の例ではSm-2と(I1)m-2,0)を用いて全対象要素の値を画素(m,0)のデータで相対化し、新たな相対化行データS(i)を求めてメモリ71に格納する。上記の例では、新たな相対化行データS(i)は、
S(i)=(0,…,0,Sm-4,Sm-3,Sm-2,Sm-1,1)
で与えられる。
【0083】
次いで、#160において、#150の操作がSk(i)まで繰り返され、行内の全要素が画素(m,0)で相対化された相対化行データS(i)が得られ、メモリ71に格納される。
【0084】
次いで、#170において、相対化行データS(i)の各要素が基準光源のエネルギー分布P(i)の各要素で除算されて、新たな相対化行データS(i)が得られ、メモリ71に格納される。
【0085】
次いで、#180において、相対化行データS(i)の各要素を補正行列R(i,j)の対応する列iの全要素に乗算し、新たな補正行列R(i,j)が求められ、メモリ71に格納される。
【0086】
次に、図12のフローチャートを用いて、ポリクロメータ1による測定動作手順について説明する。
【0087】
まず、#210において、ポリクロメータ1の測定用開口5を被測定物4に向けて測定が行われ、例えば下記数5に示すような測定値M(i,j)がメモリ71に格納される。
【0088】
【数5】
Figure 0004126848
【0089】
次いで、#220において、測定値M(i,j)の各列ごとに、所定レベル(例えば1000未満で最大)の値を持つ画素(i,jmax)が抽出され、次いで、#230において、抽出された画素(i,j)の値M(i,jmax)に、補正行列R(i,j)の対応する要素(i,jmax)の値R(i,jmax)が乗算されて、補正された行データM(i)が求められ、メモリ71に格納される。次いで、#240において、補正された行データM(i)と、各列の対応波長データW(i)とから、補間など既知の手法で分光放射強度M(λ)が算出される。
【0090】
このように、第1実施形態によれば、輝度分布発生部30により測定光3に異なる強度分布を発生させ、この異なる強度分布の光を撮像部60の結像域62の複数の光電変換素子61,61,…によりそれぞれ受光し、画像処理部70により所定レベルの受光信号を出力する光電変換素子61を抽出し、抽出された光電変換素子61から出力される受光信号を用いて分光強度を求めるようにしたので、波長ごとに光強度が大きく異なる場合でも、常に所定レベルの受光信号を用いることから、常に高分解能で測定結果を得ることができる。
【0091】
次に、図13〜図16を用いて、本発明に係る測光装置の第2実施形態について説明する。
【0092】
第2実施形態のポリクロメータは、測定試料を照明する照明部を備え、照明された測定試料からの反射光または透過光に基づき、その反射特性または透過特性を測定するものである。このポリクロメータは、照明部からの照明光を参照光として測定し、上記反射光または透過光からなる試料光の測定値と参照光の測定値との比に基づき反射特性または透過特性を求めるようにしている。
【0093】
図13(a)(b)(c)は第2実施形態のポリクロメータにおける被測定物4を照明する照明部の種々の構成例を示す図である。
【0094】
図13(a)は被測定物4の反射特性を測定する45/0ジオメトリの構成例を示している。被測定物4を45°照明する光源101およびトロイダルミラー102からなる照明部100と、被測定物4からの法線方向の反射光を試料光として一方の輝度分布発生部30(図14参照)に導く試料光用光ファイバ111と、照明部100からの照明光を他方の輝度分布発生部30(図14参照)に導く参照光用光ファイバ112とを備えている。
【0095】
図13(b)は被測定物4の反射特性を測定するd/0ジオメトリの構成例を示している。光源101からの光は、高拡散率、高反射率の材質で塗装された積分球103の内壁103aで多重反射され、拡散光となって被測定物4を照明する。そして、被測定物4からの法線方向の反射光が集光用レンズ104により集光されて、試料光として試料光用光ファイバ111により一方の輝度分布発生部30(図14参照)に導かれる。また、被測定物4の近傍の光が参照光として参照光用光ファイバ112により他方の輝度分布発生部30(図14参照)に導かれる。
【0096】
図13(c)は被測定物4の透過特性を測定する構成例を示している。光源101からの光は、高拡散率、高反射率の材質で塗装された積分球103の内壁103aで多重反射され、拡散光となって被測定物4を照明する。そして、被測定物4の透過光が集光用レンズ104により集光されて、試料光として試料光用光ファイバ111により一方の輝度分布発生部30(図14参照)に導かれる。また、被測定物4の近傍の光が参照光として参照光用光ファイバ112により他方の輝度分布発生部30(図14参照)に導かれる。
【0097】
以上の図13(a)(b)(c)に示すいずれの構成であっても、第2実施形態のポリクロメータとして適用することができる。
【0098】
図14は第2実施形態におけるポリクロメータの輝度分布発生部近傍の構成を示す側面断面図、図15は同ポリクロメータの要部を示す構成図、図16は撮像部における照度分布を説明する図である。なお、各図において第1実施形態と同一物には同一符号を付しており、図15では入射側絞り板および射出側絞り板の図示を省略している。
【0099】
図14に示すように、第2実施形態のポリクロメータ1は、2つの輝度分布発生部30を備え、試料光と参照光の2つの測定光を測定するもので、入射側絞り板20には2つの円形状の開口21,22が設けられ、射出側絞り板40には2つのスリット形状の開口41,42が設けられている。輝度分布発生部30,30は、それぞれ開口21,41および開口22,42を覆う大きさに設定されている。
【0100】
そして、入射側絞り板20の開口21には、試料光を導く試料光用光ファイバ111の射出端が対向配置され、開口21の中心と射出側絞り板40の開口41の上端に近い部分とが、試料光用光ファイバ111の中心に一致するように配置されている。また、入射側絞り板20の開口22には、参照光を導く参照光用光ファイバ112の射出端が対向配置され、開口22の中心と射出側絞り板40の開口42の下端に近い部分とが、試料光用光ファイバ112の中心に一致するように配置されている。
【0101】
このような配置により、射出側絞り板40の開口41および開口42における相対輝度は、図14に示すように、互いに隣接する側が最小レベルで、離れた側が最大レベルになっている。
【0102】
図15に示すように、撮像部(エリアセンサ)60は、試料光を受光する領域62Sと参照光を受光する領域62Rとをカバーし、凹面回折格子50は、波長ごとに分散した開口41,42(図14)の像を領域62S,62Rにそれぞれ結像する。このとき、凹面回折格子50の作用によって、図16に示すように、結像域62S,62R上の照度分布は、互いに隣接する側が最小レベルで、離れた側が最大レベルになっている。
【0103】
そして、画像処理部70は、結像域62S,62Rの全画素データを取り込み、第1実施形態と同様に、結像域62S,62Rのそれぞれについて、波長ごとに所定レベル(例えば1000未満で最大)の値を持つ画素を抽出し、この抽出された画素の受光信号に基づき反射特性または透過特性を求める機能を有する。
【0104】
例えば図16に示す例では、斜線で示す領域66S,66Rの画素が波長ごとに抽出されており、この抽出された画素の受光信号に基づき反射特性または透過特性が求められる。
【0105】
このように、第2実施形態によれば、2つの輝度分布発生部30,30と、2つのスリット形状の開口41,42とを備え、凹面回折格子50により開口41,42の像を撮像部60の結像域62S,62Rに結像するようにしたので、試料光と参照光の2つの測定光を、第1実施形態と同様に測定することができる。
【0106】
また、凹面回折格子50により、結像域62S,62R上で互いに低照度側が隣接するように結像しているので、互いのクロストークによる誤差を低減することができる。
【0107】
なお、第2実施形態では、試料光の測定値と参照光の測定値との比から反射率または透過率を求めているので、結像域62S,62Rにおいて、波長間の感度比の校正を行う必要はなく、試料光と参照光とのそれぞれについて結像域62S,62Rの列内(同一波長)の各画素間における感度比の校正を行うようにすればよい。従って、メモリ71には、列内の各画素間における感度比のみ格納しておけばよい。この場合、列内の各画素間における感度比の校正において使用する基準光源は、相対分光放射強度が既知の光源である必要はなく、所要の光量を有する校正用光源を用いればよい。
【0108】
また、第2実施形態では、公知の分光反射(透過)特性測定装置と同様に、試料の測定を行う前に、基準白色板または基準透明試料を測定することにより白色校正を行う必要がある。従って、列内の各画素間における感度比を白色校正を行う度に求めることができるため、光学系や撮像部の経時変化による測定誤差の増大を抑制することができる。
【0109】
なお、本発明は、上記各実施形態に限られず、以下の変形形態を採用することができる。
【0110】
(1)上記第1、第2実施形態では、測定光を波長ごとに分離して分光特性を測定するポリクロメータに適用した例を用いて説明しているが、これに限られない。測定光を分光しない場合、例えば輝度や照度を計測する場合でも、測定光に強度分布を発生させることにより、撮像部60の各光電変換素子のうちで所定レベルの画素の受光信号を用いることで、測定光の光強度が時間的に比較的大きく変化した場合でも、高分解能の測定を行うことができる。
【0111】
なお、この場合には、撮像部60として、複数の光電変換素子が2次元的に配置されたエリアセンサに代えて、1列に配列されたラインセンサを用いるようにしてもよい。
【0112】
また、メモリ71には、列内の各画素間における感度比のみ格納しておけばよい。この場合、列内の各画素間における感度比の校正において使用する基準光源は、相対分光放射強度が既知の光源である必要はなく、所要の光量を有する校正用光源を用いればよい。
【0113】
(2)上記第1、第2実施形態では、各列ごとに1つの最適画素を選択しているが、例えば、各列ごとに1000未満で最大の値を持つ画素と、それに続く一定数uの画素群M(i,jmax)〜M(i,jmax+u-1)を抽出し、各々に補正行列R(i,j)の対応する要素R(i,jmax)〜R(i,jmax+u-1)を乗算し、それらの積算値を要素とする行データM(i)を求めるようにしてもよい。なお、抽出する画素群の数uは、全ての列で同一数でもよいが、列ごとに異なっていてもよい。
【0114】
(3)上記第1、第2実施形態では、輝度分布発生部30を拡散板で構成しているが、これに限られない。図17(a)は異なる輝度分布発生部の斜視図、(b)は輝度分布発生部に入射した光の光路を説明する側面断面図、(c)は輝度分布発生部の平面断面図である。
【0115】
図17(a)に示す輝度分布発生部30は、ガラスやプラスチックなどの光導体で構成されている。この輝度分布発生部30は、本変形形態では、例えば厚さd1=0.5mm、幅d2=2mm、長さd3=3mmの直方体形状で、屈折率1.49のアクリル樹脂により形成されている。
【0116】
輝度分布発生部30の入射絞り板20側の入射面31は、入射絞り板20の開口21に対向する部分31aを除いて、金属の蒸着などによる反射膜31b(図中、実線斜線で示す)により被覆されている。輝度分布発生部30の射出絞り板40側の射出面32は、50%反射の半透過膜により被覆されている。
【0117】
また、輝度分布発生部30の天面33および底面34は、不要な反射を防止すべく光吸収物質により被膜されている。なお、輝度分布発生部30の側面35,36(図17(c)参照)は、構造上、入射光がほぼ全反射するので、特に被覆は施されていない。
【0118】
この輝度分布発生部30は、図17(b)に示すように、入射面31の法線31nが入射光I0の光軸L1に対してθ≒10°だけ傾斜して配置されている。
【0119】
この構成により、入射光I0は、輝度分布発生部30に入射して屈折し、射出面32で50%が反射されて反射光R1となり、残りの50%は再び屈折して入射光と平行な光線I1となって輝度分布発生部30から射出される。
【0120】
反射光R1は入射面31で反射された後、再び射出面32で50%が反射されて反射光R2となり、残りの50%が入射光と平行な光線I2となって輝度分布発生部30から射出される。以下同様の過程が繰り返されて、光線I3,I4が輝度分布発生部30から射出される。
【0121】
光線I1,I2,I3,I4,…の強度は、射出面32での反射ごとに50%に減衰するとともに、開口21からの光路が長くなるに従って光線が広がることによっても減衰する。なお、光線の幅方向は輝度分布発生部30の幅で規制されるので、光線は主に高さ方向に広がることになるため、光線の広がりによる減衰は、ほぼ光路長に比例することとなる。
【0122】
また、光線I1,I2,I3,I4,…と進むにつれて光線が広がるので、これらの間には互いに交じり合った中間の輝度が形成される。従って、図17(b)に示す輝度分布は、これらが含まれたものによって形成されている。
【0123】
このように、多重反射する光導体により輝度分布発生部30を構成することによっても、輝度分布を好適に形成することができ、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0124】
また、開口21の幅方向に広がった光線は、輝度分布発生部30の側面35,36により全反射されるため、光線が輝度分布発生部30から外部に洩れることがなく、さらに、輝度分布発生部30において拡散光とならずに射出光線の配光が入射光線の配光と同一に維持される。従って、この形態によれば入射光の利用効率を高いものとすることができる。
【0125】
なお、光の利用効率をさらに高めるためには、輝度分布発生部30の幅は、開口41の幅と同一か、僅かに大きい程度が好ましい。
【0126】
(4)図18は上記第1実施形態の異なる構成例を示す平面断面図である。なお、輝度分布発生部30は、上記変形形態(3)で説明した光導体で構成している。
【0127】
この形態は、輝度分布発生部30と射出側絞り板40との間に配設されたリレーレンズ80を備えている。このリレーレンズ80は、輝度分布発生部30の射出面32上における輝度分布を射出側絞り板40のスリット状開口41上に1/2に縮小して結像するものである。
【0128】
撮像部(エリアセンサ)60のサイズは小さくなる傾向にあるが、例えば幅が6mmのエリアセンサに波長350nm〜750nmの光線を10nmピッチで収めようとすると、開口41の幅は約0.15mmとなる。
【0129】
上記第1実施形態の構成では、この開口41のサイズに見合う輝度分布発生部30の幅は0.25mmとなり、非常に小さいのでその製作が困難である。これに対して、この変形形態の構成では、輝度分布の像をリレーレンズ80により縮小しているので、輝度分布発生部30の幅を2倍の0.5mmと拡大できることから、比較的容易に製作することができる。
【0130】
また、受光面積の小さい撮像部(エリアセンサ)60と組み合わせて必要な入射光量を得るためには、凹面回折格子50などの光学系に小さいFナンバーのものが必要となるが、一般に受光光学系10のFナンバーが大きいため、これと結合する上でもリレーレンズ80は有効である。
【0131】
(5)図19は上記第2実施形態の異なる構成例を示す側面断面図である。なお、入射側絞り板20の図示は省略している。この形態は、図18と同様のリレーレンズ80に加えて、レンズ81,82を備えている。
【0132】
リレーレンズ80は、図18と同様に、輝度分布発生部30,30の射出面上の輝度分布を射出側絞り板40の開口41,42上に1/2に縮小して結像するものである。
【0133】
レンズ81は、輝度分布発生部30,30の直ぐ射出側に配置されている。レンズ81の焦点距離は、レンズ81とリレーレンズ80との距離に等しく設定されており、輝度分布発生部30,30から射出された光線は、有効にリレーレンズ80に入射することとなる。
【0134】
レンズ82は、射出側絞り板40の直ぐ入射側に配置されており、リレーレンズ80の像を凹面回折格子50上に結像するもので、このレンズ82により、リレーレンズ80を透過した輝度分布発生部30,30からの光線を無駄なく凹面回折格子50に導くことができる。
【0135】
この形態によれば、レンズ81,82を備えることにより、測定光3のうちで撮像部60に入射する光量の割合を可能な限り増大することができるので、より一層高分解能で測定を行うことができる。
【0136】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、測定光がスリット形状となるように規制するとともに、入射する測定光の光強度がスリット状開口の長さ方向に異なる強度で分布するようにして、異なる強度の測定光を少なくとも1列に配列された複数の光電変換素子によりそれぞれ受光させ、各光電変換素子のうちで、光電変換素子が飽和しないレベルにある所定レベルの受光信号を出力する少なくとも1つの光電変換素子を抽出し、この抽出された光電変換素子から出力される受光信号をA/D変換して所定の演算処理を行って測定光の所定の特性を求めるようにしたので、測定光の光量レベル変化が比較的大きい場合であっても、その光量に応じて抽出する光電変換素子が変更されることで、常に所定レベルの受光信号が用いられることとなり、常に高分解能の測定を行うことができる。
【0137】
また、請求項2の発明によれば、撮像手段の列方向における各光電変換素子間の感度比に関する補正データであって、校正用光源からの測定光により予め求められた補正データを用いて、光電変換素子から出力される受光信号の補正演算を行った上で演算処理を行うようにしたので、光電変換素子から出力される受光信号のうちで所定レベルの受光信号を出力する光電変換素子が、複数の光電変換素子のうちでいずれの光電変換素子であっても、同一の精度で測定を行うことができる。
【0138】
また、請求項3の発明によれば、測定光をスリット形状の開口に入射させ、測定光の光強度がスリット状開口の長さ方向に異なる強度で分布するようにして、この強度分布が異なるようにされた光を幅方向に波長ごとに分離し、複数の光電変換素子が長さ方向および幅方向に2次元的に配列されてなる撮像手段の受光面に、光線規制手段の開口の像を波長ごとに結像し、各光電変換素子のうちで、光電変換素子が飽和しないレベルにある所定レベルの受光信号を出力する少なくとも1つの光電変換素子を抽出し、この抽出された光電変換素子から出力される受光信号をA/D変換して所定の演算処理を行うことにより、測定光の所定の特性を求めるようにしたので、波長により光強度が比較的大きく異なる測定光であっても、波長ごとに適正な光電変換素子が抽出されることで、常に所定レベルの受光信号が用いられることとなり、常に高分解能の測定を行うことができる。
【0139】
また、請求項4の発明によれば、撮像手段の長さ方向に配列された各光電変換素子間の感度比に関する補正データであって、校正用光源からの測定光により予め求められた補正データを用いて、光電変換素子から出力される受光信号の補正演算を行った上で演算処理を行うようにしたので、例えば物体の分光反射特性または分光透過特性を測定する場合のように、物体の反射光または透過光と光源の参照光との比を測定値とする場合には、各波長において抽出される光電変換素子が変化しても、波長ごとに、得られる測定結果の精度を維持することができる。
【0140】
また、請求項5の発明によれば、撮像手段の幅方向に配列された各光電変換素子間の感度比に関する第2補正データであって、分光強度が既知の基準光源からの測定光により予め求められた第2補正データを用いて、受光信号の補正演算を行った上で演算処理を行うようにしたので、例えば光源の分光輝度特性を測定する場合であって、波長ごとに輝度が大きく異なることにより、各波長において抽出される光電変換素子が変化した場合でも、波長ごとに、得られる測定結果の精度を維持することができる。
【0141】
また、請求項6の発明によれば、輝度分布発生手段により、入射する測定光の光強度がスリット状開口の長さ方向に異なる強度で分布するように光強度を変更して射出し、結像レンズにより、この強度分布を有する測定光を光線規制手段の開口に縮小して結像するようにしたので、輝度分布発生手段のサイズを光線規制手段の開口に比べて大きくすることが可能になり、輝度分布発生手段の製作を容易に行うことができる。
【0142】
また、請求項7の発明によれば、複数の測定光を複数の光線規制手段の各開口にそれぞれ入射してスリット形状とし、複数の測定光の光強度を各開口に対応してそれぞれ配設された複数の輝度分布発生手段によりそれぞれスリット状開口の長さ方向に異なる強度で分布するように光強度を変更して射出し、この強度分布が異なるようにされた光を波長ごとに分離して、撮像手段の受光面に光線規制手段の開口の像を波長ごとに結像するようにしたので、複数の測定光について高分解能で同時測定を行うことができる。
【0143】
また、請求項8の発明によれば、2つの測定光を2つの光線規制手段の各開口にそれぞれ入射してスリット形状とし、2つの測定光の光強度を各開口に対応してそれぞれ配設された2つの輝度分布発生手段によりそれぞれスリット状開口の長さ方向に単調減少するように光強度を変更して射出し、この強度分布が単調減少するようにされた光をそれぞれ波長ごとに分離し、撮像手段の受光面に2つの光線規制手段の開口の像をそれぞれ波長ごとに結像させ、その際に、2つの開口の像をそれぞれ光強度が小さい領域が互いに隣接するように結像するようにしたので、撮像手段上で生じる一方の測定光と他方の測定光とのクロストークが低減され、これによって測定精度の低下を防止することができる。
【0144】
また、請求項9の発明によれば、輝度分布発生手段を拡散板で構成するようにしたので、輝度分布を簡易な構成で容易に発生することができる。
【0145】
また、請求項10の発明によれば、光導体に入射した測定光を射出面側の半透過面と入射面側の反射部材との間で多重反射させることから、半透過面から射出される光は、反射回数が多くなるに従って光強度が低下するが、光導体を入射面と射出面とがほぼ平行に形成された四角柱形状で、測定光の光軸に対して入射面の法線が傾斜して配置するようにしたので、反射回数に応じて順次異なる位置から光が射出されることから、異なる光強度の分布を好適に得ることができる。このとき、四角柱形状の光導体から洩れる光量は少ないので、強度分布を発生させる際に光の利用効率を向上することができる。また、半透過面から射出される強度分布を有する光は、入射光の配光が維持されているので、波長分散手段などの光学系と効率良く結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る測光装置の第1実施形態であるポリクロメータの要部を模式的に示す構成図である。
【図2】同ポリクロメータの被測定物近傍を示す構成図である。
【図3】 (a)(b)はそれぞれ入射側絞り板および射出側絞り板の正面図である。
【図4】入射側絞り板、輝度分布発生部、射出側絞り板の配置を示す側面断面図である。
【図5】 (a)は輝度分布発生部の作用を示す側面断面図、(b)は輝度分布発生部による輝度分布を示す図である。
【図6】撮像部上での照度分布を説明する図である。
【図7】 (a)(b)は画素から出力される受光信号レベルを説明する図である。
【図8】校正データを取得する際の各画素の受光信号レベルを示す図である。
【図9】校正手順を示すフローチャートである。
【図10】校正手順を示すフローチャートである。
【図11】校正手順を示すフローチャートである。
【図12】測定動作手順を示すフローチャートである。
【図13】 (a)(b)(c)は第2実施形態のポリクロメータにおける被測定物を照明する照明部の種々の構成例を示す図である。
【図14】第2実施形態におけるポリクロメータの輝度分布発生部近傍の構成を示す側面断面図である。
【図15】同ポリクロメータの要部を示す構成図である。
【図16】撮像部における照度分布を説明する図である。
【図17】 (a)は異なる輝度分布発生部の斜視図、(b)は輝度分布発生部に入射した光の光路を説明する側面断面図、(c)は輝度分布発生部の平面断面図である。
【図18】第1実施形態の異なる構成例を示す平面断面図である。
【図19】第2実施形態の異なる構成例を示す平面断面図である。
【符号の説明】
1 ポリクロメータ
2 被測定域
3 測定光
10 受光光学系
20 入射側絞り板
30 輝度分布発生部
40 射出側絞り板(光線規制手段)
41,42 開口
50 凹面回折格子(波長分散手段、結像光学系)
60 撮像部
61 光電変換素子
70 画像処理部(演算処理手段)
71 メモリ(記憶手段)

Claims (10)

  1. 測定光が入射するスリット形状の開口を有する板状の光線規制手段と、
    入射する測定光の光強度を上記開口の長さ方向に異なる強度に分布させて射出する輝度分布発生手段と、
    受光した光強度に応じた受光信号を出力する複数の光電変換素子が少なくとも1列に配列されてなり、各光電変換素子が上記輝度分布発生手段によって発生する異なる強度の測定光をそれぞれ受光するように配置された撮像手段と、
    上記撮像手段の各光電変換素子のうちで、光電変換素子が飽和しないレベルにある所定レベルの受光信号を出力する少なくとも1つの光電変換素子を抽出し、抽出された光電変換素子から出力される受光信号をA/D変換して所定の演算処理を行うことにより、上記測定光の所定の特性を求める演算処理手段とを備えたことを特徴とする測光装置。
  2. 請求項1記載の測光装置において、上記撮像手段の上記列方向における各光電変換素子間の感度比に関する補正データであって、校正用光源からの測定光により予め求められた補正データが格納された記憶手段を備え、上記演算処理手段は、上記補正データを用いて上記受光信号の補正演算を行った上で上記演算処理を行うものであることを特徴とする測光装置。
  3. 測定光が入射するスリット形状の開口を有する板状の光線規制手段と、
    入射する測定光の光強度を上記開口の長さ方向に異なる強度に分布させて射出する輝度分布発生手段と、
    上記光線規制手段によりスリット形状とされ、上記輝度分布発生手段により強度分布が異なるようにされた光を上記長さ方向に直交する幅方向に波長ごとに分離する波長分散手段と、
    受光した光強度に応じた受光信号を出力する複数の光電変換素子が上記長さ方向および幅方向に2次元的に配列されてなる撮像手段と、
    上記光線規制手段の開口の像を波長ごとに上記撮像手段の受光面に結像する結像光学系と、
    上記撮像手段の各光電変換素子のうちで、光電変換素子が飽和しないレベルにある所定レベルの受光信号を出力する少なくとも1つの光電変換素子を抽出し、抽出された光電変換素子から出力される受光信号をA/D変換して所定の演算処理を行うことにより、上記測定光の所定の特性を求める演算処理手段とを備えたことを特徴とする測光装置。
  4. 請求項3記載の測光装置において、上記撮像手段の上記長さ方向に配列された各光電変換素子間の感度比に関する補正データであって、校正用光源からの測定光により予め求められた補正データが格納された記憶手段を備え、上記演算処理手段は、上記補正データを用いて上記受光信号の補正演算を行った上で上記演算処理を行うものであることを特徴とする測光装置。
  5. 請求項4記載の測光装置において、上記記憶手段には、さらに、上記撮像手段の上記幅方向に配列された各光電変換素子間の感度比に関する第2補正データであって、分光強度が既知の基準光源からの測定光により予め求められた第2補正データが格納されており、上記演算処理手段は、上記補正データおよび上記第2補正データを用いて上記受光信号の補正演算を行った上で上記演算処理を行うものであることを特徴とする測光装置。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の測光装置において、結像レンズをさらに備え、
    上記光線規制手段は、上記輝度分布発生手段と上記波長分散手段との間に配置され、
    上記結像レンズは、上記輝度分布発生手段と上記光線規制手段との間に配置され、上記輝度分布発生手段による強度分布を有する測定光を上記光線規制手段の開口に縮小して結像するものであることを特徴とする測光装置。
  7. 請求項3〜6のいずれかに記載の測光装置において、複数の測定光が各開口にそれぞれ入射する複数の上記光線規制手段と、これらの光線規制手段の各開口に対応してそれぞれ配設された複数の上記輝度分布発生手段とを備え、
    上記波長分散手段は、上記複数の光線規制手段によりスリット形状とされ、上記複数の輝度分布発生手段により強度分布が異なるようにされた光をそれぞれ上記幅方向に波長ごとに分離するもので、
    上記結像光学系は、上記複数の光線規制手段の開口の像をそれぞれ波長ごとに上記撮像手段の受光面に結像するものであることを特徴とする測光装置。
  8. 請求項3〜6のいずれかに記載の測光装置において、2つの測定光が各開口にそれぞれ入射する2つの上記光線規制手段と、これらの光線規制手段の各開口に対応してそれぞれ配設された2つの上記輝度分布発生手段とを備え、
    上記各輝度分布発生手段は、それぞれ入射する測定光の光強度を上記開口の長さ方向に単調減少するように分布させて射出するもので、
    上記波長分散手段は、上記2つの光線規制手段によりスリット形状とされ、上記2つの輝度分布発生手段により強度分布が単調減少するようにされた光をそれぞれ上記幅方向に波長ごとに分離するもので、
    上記結像光学系は、上記2つの光線規制手段の開口の像をそれぞれ光強度が小さい領域が互いに隣接するように波長ごとに上記撮像手段の受光面に結像するものであることを特徴とする測光装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の測光装置において、上記輝度分布発生手段は、拡散板からなることを特徴とする測光装置。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の測光装置において、上記輝度分布発生手段は、上記測定光の入射面と射出面とがほぼ平行に形成され、上記測定光の光軸に対して傾斜して配置された光導体からなり、この光導体は、上記入射面側が上記測定光の入射領域を除いて反射部材で覆われ、上記射出面側が光の一部を透過し一部を反射する半透過面とされていることを特徴とする測光装置。
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