JP4125413B2 - ウレタンプレポリマー組成物および1液型ウレタンシーラント - Google Patents

ウレタンプレポリマー組成物および1液型ウレタンシーラント Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、潜在性硬化剤を含有するウレタンプレポリマーや、潜在性硬化剤を含有するウレタンプレポリマーを含有するシーラントの貯蔵安定性を向上させるウレタンプレポリマー組成物と、このウレタンプレポリマー組成物を含有する1液型ウレタンシーラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種のウレタン樹脂組成物が、建築用シーラント、目地材、接着剤、塗料、防水材、床材等として広く使用されている。
このようなウレタン樹脂組成物として、最近では、現地施工における樹脂組成物の混合調整が不要で取扱いが容易であるなどの理由から、湿気硬化性の1液型ウレタン樹脂組成物の利用が拡大している。
湿気硬化性の1液型ウレタン樹脂組成物(以下、1液型ウレタン組成物と記す)の架橋硬化反応は施工場所の表面から始まり、内部へと進行する。このため、完全に硬化するまでには3日から1週間という長時間を要した。そこで、従来は、スタナスオクトエイト、ジブチルチンジラウレートなどの錫あるいは鉛の有機金属化合物、またはトリエチルアミンあるいはトリエチレンジアミン、N−メチルモルフォリンなどの3級アミンを、単独あるいは組み合わせて使用し、硬化するまでの時間の短縮が図られてきた。
しかし、このような硬化触媒が添加された1液型ウレタン組成物は、硬化時間は短縮されるものの、貯蔵安定性が低下するという問題を持っていた。
【0003】
このような問題点を解決し、硬化性、貯蔵安定性が共に良好な1液型ウレタン組成物を実現するために、貯蔵安定性の低下が少ない硬化触媒を配合した1液型ウレタン組成物や、貯蔵安定性を改善するための添加剤を配合した1液型ウレタン組成物が、各種提案されている。
例えば、ウレタンプレポリマーにオキサゾリジン化合物を適当量配合したシーラント用1液型ウレタン組成物が提案されている。この1液型ウレタン組成物では、シーラントの硬化反応速度は向上するが、貯蔵安定性が低下してしまう。このように、硬化性、貯蔵安定性が両立し、共に良好な1液型ウレタン組成物はいまだ見出されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、硬化性に優れ、さらに貯蔵安定性にも優れるウレタンプレポリマー組成物およびそれを含有する1液型ウレタンシーラントを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、
1)末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、
)下記式(2)で表されるオキサゾリジン化合物を前記ウレタンプレポリマーのNCO当量に対し0.05〜0.5当量と、
3)ジアルキルマロネート、アセト酢酸エステル、脂肪族ニトロ化合物、および、シクロペンタジエンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物を前記ウレタンプレポリマー100重量部に対し0.01〜10重量部含有するウレタンプレポリマー組成物を提供する。
【化2】
Figure 0004125413
(式中、R 2は、炭素数2〜6のアルキレン基を表し、R3は炭素数2〜6のアルキレン基を表し、R4およびR5は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1以上のアルキル基、炭素数5〜7の脂環式アルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す。
【0007】
また、本発明は、前記ウレタンプレポリマー組成物よりなる1液型ウレタンシーラントを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のウレタンプレポリマー組成物は、1)末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、2)上記式(1)で表されるオキサゾリジン化合物を前記ウレタンプレポリマーのNCO当量に対し0.1〜2当量、または上記式(2)で表されるオキサゾリジン化合物を前記ウレタンプレポリマーのNCO当量に対し0.05〜0.5当量と、3)ジアルキルマロネート、アセト酢酸エステル、脂肪族ニトロ化合物、および、シクロペンタジエンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物を前記ウレタンプレポリマー100重量部に対し0.01〜10重量部含有するウレタンプレポリマー組成物である。
【0009】
本発明に用いられる、末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとは、水の存在によりイソシアネート基部分がウレタン結合を形成しながら、架橋、硬化して高分子となる化合物で、ポリヒドロキシル化合物とポリイソシアネート化合物との反応生成物である。本発明に用いる上記ウレタンプレポリマーは、ポリヒドロキシル化合物の一種であるポリオールとポリイソシアナートから生成されるウレタンプレポリマーであればいかなるものでもよく、特に限定されない。
【0010】
ポリオールとは、炭化水素の複数個の水素を水酸基で置換したアルコール類の総称であり、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの1種または2種以上を、2個以上の活性水素を有する化合物に付加重合させた生成物である。
ここで、2個以上の活性水素を有する化合物としては、例えば、多価アルコール類、アミン類、アルカノールアミン類、多価フェノール類等が挙げられる。
多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が、また、アミン類としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が、アルカノールアミン類としては、エタノールアミン、プロパノールアミン等が、そして多価フェノール類としては、レゾルシン、ビスフェノール類等を挙げることができる。
【0011】
具体的には、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコール等のポリエーテル系ポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィン系ポリオール、その他アジペート系ポリオール、ラクトン系ポリオール、ヒマシ油等のポリエステル系ポリオール等が好ましく、必要に応じてこれらのポリオールを併用することも可能である。
これらの化合物は単独で使用しても、あるいは2種以上を併用してもよいが、重量平均分子量は100〜10000程度のものが好ましく、500〜7000程度のものがさらに好ましい。
【0012】
ポリイソシアネート化合物としては、通常のポリウレタン樹脂の製造に用いられる種々のものが使用可能である。具体的には、2,4−トリレンジイソシアナートまたは2,6−トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアナートおよびこれらの変性品、1,5−ナフタレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアナート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
これらのポリイソシアナート化合物は、単独でも2種以上を併用してもよい。
【0013】
末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー製造の際のポリヒドロキシル化合物とポリイソシアネート化合物の量比は、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基1個あたり、ポリヒドロキシル化合物中のヒドロキシル基が1個以下となる量比とするが、好ましくは0.50〜0.95個である。
また、ウレタンプレポリマーの製造条件は、通常のウレタンプレポリマーの製造条件でよい。すなわち、前述のヒドロキシル化合物とポリイソシアネート化合物を反応温度50〜100℃程度で、常圧下で反応させればよい。
【0014】
本発明で用いるオキサゾリジン化合物は、下記式(2)で表される化合物を用いる。
【0015】
【化3】
Figure 0004125413
【0016】
式(2)中、R 2 は、炭素数2〜6のアルキレン基である。
3 は炭素数2〜6のアルキレン基であるが、より好ましくは、炭素数2のアルキレン基である。
4 およびR 5 は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1以上のアルキル基、炭素数5〜7の脂環式アルキル基、または炭素数6〜10のアリール基である。
本発明に用いるオキサゾリジン化合物として、式(2)で表される化合物を単独で用いてもよいし、両方を併用してもよい。
【0017】
オキサゾリジン化合物は、水により加水分解し第2アミンを生成し、第2アミンは、イソシアネート基と反応してウレア結合を形成する架橋反応を起こす。このため、オキサゾリジン化合物は、ウレタンシーラントの潜在性硬化剤として機能する。
【0018】
オキサゾリジン化合物の製造方法としては、例えば、式(2)で表されるオキサゾリジン化合物は、アルカノールアミンとケトンまたはアルデヒドとの脱水縮合反応による方法等の通常の方法により製造することができる
(2)で表されるオキサゾリジン化合物を用いる場合の配合量は、前記ウレタンプレポリマーのNCO当量に対し0.05〜0.5当量であるのが好ましい。0.05当量未満では硬化速度が遅く、0.5当量超では化学量論的に不適である。より好ましくは、0.2〜0.4当量である。
【0019】
本発明のウレタンプレポリマー組成物は、オキサゾリジン化合物を加えたウレタンプレポリマーに、さらに、ジアルキルマロネート、アセト酢酸エステル、脂肪族ニトロ化合物、および、シクロペンタジエンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含有することを特徴とする。これらの化学構造式を以下に示す。
【化2】
Figure 0004125413
【0020】
式(3)中、R6 は、炭素数1〜20のアルキル基であり、炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。式(3)で表される化合物の具体例としては、ジエチルマロネート等が例示される。
式(4)中、R7 は炭素数1〜20のアルキル基であり、炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。式(4)で表される化合物の具体例としては、アセト酢酸メチル等が例示される。
式(5)中、R8 は炭素数1〜20のアルキル基であり、炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。式(5)で表される化合物の具体例としては、ニトロエタン等が例示される。
【0021】
ジアルキルマロネート、アセト酢酸エステル、脂肪族ニトロ化合物、および、シクロペンタジエンは、潜在性硬化剤としてウレタンプレポリマーに配合されるオキサゾリジン化合物の安定剤として働く。
すなわち、ジアルキルマロネート、アセト酢酸エステル、脂肪族ニトロ化合物、および、シクロペンタジエンは、前記オキサゾリジン化合物とともにウレタンプレポリマーに配合されると、分子内に有する弱い酸性水素が、オキサゾリジン化合物の3級アミンと相互作用し、この相互作用によりオキサゾリジン化合物とウレタンプレポリマーのイソシアネート基との反応を抑制すると考えられる。
このようなオキサゾリジン化合物の作用を安定化する上記特定化合物の作用により、上記特定化合物を配合した、オキサゾリジン化合物を加えたウレタンプレポリマーの貯蔵安定性を向上させることができる。
【0022】
ジアルキルマロネート、アセト酢酸エステル、脂肪族ニトロ化合物、および、シクロペンタジエンのそれぞれ単独、もしくはこれらを組み合わせた合計の配合量は、前記ウレタンプレポリマー100重量部に対し、0.01〜10重量部であり、0.1〜2.0重量部が好ましい。この範囲内であれば、得られるウレタンプレポリマー組成物の貯蔵安定性が優れたものとなるからである。
【0023】
本発明のウレタンプレポリマー組成物は、上記必須の化合物を、減圧下または不活性雰囲気下で十分混練し均一に分散させて製造することができる。
このようにして得られる本発明のウレタンプレポリマー組成物は、上記構成を採ることにより、一液型のウレタンプレポリマー組成物として貯蔵することが可能で、容器から出した際の硬化速度に優れるとともに、容器中に貯蔵中、安定に保存でき貯蔵安定性に優れる。また、これを用いてシーラントとすれば、1液型ウレタンシーラントの貯蔵安定性が高い。
【0024】
本発明の1液型ウレタンシーラント(以下、本発明のシーラントと記す)は、上記ウレタンプレポリマー組成物を主成分として含有するシーラントである。本発明のシーラントは、上記ウレタンプレポリマー組成物を含有するので、硬化性に優れ、貯蔵安定性に優れる。
本発明のシーラントは、本発明の目的を損なわない範囲で、シリルエステル化合物、充填剤、可塑剤、酸化防止剤、顔料、シランカップリング剤、分散剤、溶剤等を含有することができる。
【0025】
ここで、シリルエステル化合物とは、カルボン酸とシラノールから製造される、分子末端に−Si−(OCOR)n を有するシリルエステル化合物をさす。式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を、nは1〜3の整数を表す。このようなシリルエステル化合物として例えば下記式(7)、(8)で表される化合物を示すことができる。下記式中、pは約30である。
【化3】
Figure 0004125413
上記シリルエステル化合物の中で、Rが炭素数10〜20の炭化水素基であるシリルエステル化合物を、本発明のシーラントの製造過程において、好ましくは、化合物配合の初期の段階、例えば、ウレタンプレポリマー合成後、他の化合物を配合する前等に添加すると、脱水剤として機能する。すなわち、本発明のシーラントの製造過程で、種々の化合物を配合していく配合の初期の段階において、配合系内にごく微量存在する水分により、配合された上記長い炭素鎖をもつシリルエステル化合物のエステル結合は加水分解され、これにより、系内の水分が除去される。このことにより、シーラントの貯蔵安定性が向上する。このとき生じるカルボン酸は、炭素数10〜20の、炭素鎖の長いカルボン酸である。炭素鎖の長いカルボン酸は酸性度が低く、長期の貯蔵中にオキサゾリジン化合物やイソシアネート基との反応を引き起こすことがないため、貯蔵安定性に悪影響を与えない。
また、炭素鎖の長いカルボン酸は、シーラント中に配合される充填剤、例えば、炭酸カルシウムフィラー等の表面に結合し、揺変性付与剤として機能し、シーラントに良好なチクソ性を与える。
このような炭素数10〜20の長い炭素鎖を有するシリルエステル化合物の配合量は、前記ウレタンプレポリマー組成物100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。上記範囲であると、貯蔵安定性の観点から好ましいからである。
【0026】
また、上記シリルエステル化合物の中で、Rが炭素数1〜9の炭化水素基であるシリルエステル化合物を、本発明のシーラントの製造過程において、好ましくは、上記長い炭素鎖をもつシリルエステル化合物により配合系内の水分が十分に除去された後に添加すると、加水分解することなくエステルの状態で配合系内に存在して、シーラント使用時に空気中の水分により加水分解する。このとき生じるカルボン酸は、炭素数1〜9の、炭素鎖の短いカルボン酸である。炭素鎖の短いカルボン酸は酸性度が高く、オキサゾリジン化合物やイソシアネート基を活性化し加水分解・硬化反応を促進する。従って、このような炭素鎖の短いシリルエステル化合物は、シーラントの貯蔵安定性になんら悪影響を与えることなく、速硬化性を与える潜在性速硬化触媒として機能する。
上記炭素数1〜9の炭素鎖の短いシリルエステル化合物式の配合量は、前記ウレタンプレポリマー組成物100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜5重量部がより好ましい。上記範囲であると、速硬化性の観点から好ましいからである。
【0027】
充填剤としては、表面処理炭酸カルシウム、カーボンブラック、クレー、タルク、酸化チタン、生石灰、カオリン、ゼオライト、ケイソウ土、塩化ビニルペーストレジン、ガラスバルーン、塩化ビニリデン樹脂バルーン等が挙げられる。これらの充填剤は、単独で、または混合して使用することができる。
充填剤の配合量は、前記ウレタンプレポリマー組成物100重量部に対して、50〜200重量部が好ましく、100〜180重量部がより好ましい。上記範囲であると、速硬化性の観点から好ましいからである。
【0028】
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジラウリルフタレート(DLP)、ジブチルベンジルフタレート(BBP)、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、トリオクチルフォスフェート、トリス(クロロエチル)フォスフェート、トリス(ジクロロプロピル)フォスフェート、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、エポキシステアリン酸アルキル、エポキシ化大豆油等が挙げられる。これらの可塑剤は、単独で、あるいは混合して使用することができる。
【0029】
酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシシアニソール(BHA)、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、亜リン酸トリフェニル等を挙げることができる。
顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、弁柄、リトボン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料;アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等の有機顔料等が挙げられる。
溶剤としては、キシレン、トルエン等の芳香族系炭化水素溶媒を挙げることができる。
【0030】
本発明のシーラントの製造方法としては、上記化合物を、好ましくは、上記シリルエステル化合物の配合のタイミングに従って、減圧下または不活性雰囲気下に十分混練し、均一に分散させて組成物とする方法を示すことができる。
このようにして得られる本発明のシーラントは、硬化性に優れるばかりでなく、貯蔵安定性にも優れ、硬化性と貯蔵安定性を両立することができる。このため、本発明のシーラントは、建築用に用いる1液型シーラントとして好適である。
【0031】
【実施例】
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
【0032】
(ウレタンプレポリマーとオキサゾリジン化合物の混合物の調整)
水酸基を3個有する平均分子量6000のポリオキシプロピレントリオール(旭硝子(株)製)500重量部と、平均分子量3000のポリオキシプロピレンジオール740重量部と、フタル酸ジオクチル536重量部を反応容器に入れて、110℃、10mmHgの条件で、24時間脱水処理した。ついで、100重量部の2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートの混合物(混合比、2,4−TDI:2,6−TDI=80:20)を添加して、窒素雰囲気下80℃で6時間撹拌し、NCO基含量が1.06重量%になったことを確認した。反応液に下記式で表されるオキサゾリジン化合物を37重量部添加し、窒素雰囲気下60℃にて2時間撹拌してウレタンプレポリマーとオキサゾリジン化合物の混合物(表中、PPG・TDI・PHOウレタンプレポリマーと記す)を得た。
【化4】
Figure 0004125413
【0033】
ウレタンプレポリマー組成物の調整と評価
得られたウレタンプレポリマーとオキサゾリジン化合物の混合物(PPG・TDI・PHOウレタンプレポリマー)と、ジエチルマロネート、アセト酢酸エチル、ニトロエタン、あるいは、シクロペンタジエンを下記表1に記載の配合比で混合し、ウレタンプレポリマー組成物を得た。
【0034】
1液型ウレタンシーラントの調整と評価
得られたウレタンプレポリマー組成物と、表面処理炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製)と、前記式(7)で表されるシリルエステル化合物A、前記式(8)で表されるシリルエステル化合物Bを下記表1に記載の配合比で混合し、シーラントを得た。
【0035】
(実施例1〜11、比較例1〜2)
上述のようにして得られたウレタンプレポリマー組成物について、粘度変化率を測定して貯蔵安定性を評価した。貯蔵安定性の合格範囲は、1.00〜1.50とした。
また、上述のようにして得られたシーラントについて、貯蔵安定性を評価するとともに、硬化時間の変化率を測定して硬化性を評価した。シーラントの貯蔵安定性の合格範囲は、0.75〜1.25、硬化性の合格範囲は、0.65〜1.00とした。
【0036】
【表1】
Figure 0004125413
【0037】
(1)ウレタンプレポリマー組成物の粘度変化率(貯蔵安定性の評価)
東京計器社製のE型粘度計3°コーンを使用し、20℃、1rpm/10rpmの条件で、初期粘度および貯蔵後粘度を測定した。貯蔵後粘度は、組成物を80℃の雰囲気下に24時間放置した後に測定した。貯蔵後粘度の初期粘度に対する比を粘度変化率として求めた。
(2)1液型ウレタンシーラントの粘度変化率(貯蔵安定性の評価)
東京計器社製のBS型粘度計No.7ローターを使用し、20℃、1rpm/10rpmの条件で、初期粘度および貯蔵後粘度を測定した。貯蔵後粘度は、組成物を70℃の雰囲気下に24時間放置した後に測定した。貯蔵後粘度の初期粘度に対する比を粘度変化率として求めた。
(3)硬化時間変化率(硬化性の評価)
20℃、相対湿度60%の条件下で、初期硬化時間および貯蔵後硬化時間を測定した。なお、シーラントをポリエチレンフィルムに付着させ、付着が起こらなくなるまでの時間を測定し、付着しなくなった時間を硬化時間とした。貯蔵後硬化時間は、シーラントを70℃の雰囲気下に24時間放置した後に測定した。貯蔵後硬化時間の初期硬化時間に対する比を硬化時間変化率として求めた。
【0038】
【発明の効果】
本発明のウレタンプレポリマー組成物は、硬化時間が短く、特に貯蔵安定性に優れる。そのため、このようなウレタンプレポリマー組成物を含有する本発明の1液型ウレタンシーラントは、硬化性に優れ、さらに貯蔵安定性に優れる。従って、本発明の1液型ウレタンシーラントは、打設後の硬化が速く、速やかに塗料等を塗布することができ、長期貯蔵後であっても、良好な作業性を有する建築用シーラントとして有用である。

Claims (2)

  1. 1)末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、
    )下記式(2)で表されるオキサゾリジン化合物を前記ウレタンプレポリマーのNCO当量に対し0.05〜0.5当量と、
    3)ジアルキルマロネート、アセト酢酸エステル、脂肪族ニトロ化合物、および、シクロペンタジエンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物を前記ウレタンプレポリマー100重量部に対し0.01〜10重量部含有するウレタンプレポリマー組成物。
    Figure 0004125413
    (式中、R 2は、炭素数2〜6のアルキレン基を表し、R3は炭素数2〜6のアルキレン基を表し、R4およびR5は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1以上のアルキル基、炭素数5〜7の脂環式アルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す。
  2. 請求項1に記載のウレタンプレポリマー組成物よりなる1液型ウレタンシーラント。
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