JP4124111B2 - インサート成形方法 - Google Patents
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つまり、キャビティにインサート部品としての多孔質体をインサートし、この多孔質体に連なるように溶融樹脂を射出するインサート成形を行うことにより、前記複合多孔質体であるインサート成形品を製造したいという要望がある(例えば特許文献1参照)。
また、インサート部品としての多孔質体はその構造上表面粗さが粗いため、型締めする際に前記金型面が多孔質体の表面に一様に当接せず、したがって、前記金型面により多孔質体の表面を圧縮して固定する過程において、多孔質体の位置ずれが発生し易く、高精度な複合多孔質体を製造することが困難であるという問題があった。
請求項1に係る発明は、型締め状態で金型面間に形成されるキャビティにインサート部品としての多孔質体をインサートし、この多孔質体に連なるように溶融樹脂を射出するインサート成形を行うことにより、多孔質体と樹脂部とが一体に形成されてなる複合多孔質体を製造するためのインサート成形用金型装置を用いたインサート成形方法であって、前記インサート成形用金型装置は、前記金型面に配置された前記多孔質体の縁部に接し、当該金型面に沿った方向に前記多孔質体を位置決めする位置決め手段を備え、該位置決め手段により、前記多孔質体を前記金型面に沿った方向に位置決めした後に、前記位置決め手段を前記多孔質体の縁部に接触させた状態で型締めし、前記金型面によりこの多孔質体を型開閉方向に圧縮して固定するとともに、キャビティを形成した後に、前記位置決め手段を前記多孔質体の縁部に接触させた状態で、前記多孔質体に連なるように溶融樹脂を前記キャビティに射出し、その後、前記溶融樹脂が前記キャビティ内の全域に行き渡る前または同時に、前記位置決め手段による前記多孔質体の縁部の接触を解除することを特徴とする。
また、前記金型面が多孔質体を型開閉方向に圧縮して固定する型締めの過程において、前記位置決め手段を多孔質体の縁部に接触させておくことが可能になるので、この過程における多孔質体の前記金型面に沿った方向の位置ずれ発生を抑制することができる。
さらに、キャビティに溶融樹脂を射出する際に、位置決め手段を多孔質体の縁部に接触させておくので、キャビティ内における溶融樹脂の射出圧により多孔質体が位置ずれすることも抑制することができる。
以上により、高精度な複合多孔質体を低工数かつ低コストで製造することが可能になる。
この複合多孔質体10は、例えば金属からなる三次元網目構造を有する薄板状をなす多孔質体11と、この多孔質体11のそれぞれの外周縁部から多孔質体11の面方向に延びる樹脂部12とが一体に形成されたものであり、全体として矩形薄板状をなしている。
一方、樹脂部12は、多孔質体11と略同じ厚さを有する枠形薄板状をなし、図6(b)に示すように、多孔質体11の外周縁部に対して段差なく連ねられている。
以上のような、多孔質体11と樹脂部12とが一体になった矩形薄板状をなす複合多孔質体10は、その樹脂部12が固定あるいは狭持されるなどして各種装置に取り付けられることにより、例えば、フィルタ・ガス拡散部材・放熱部材・吸水部材などに用いられる。また、多孔質体11は、これを用いて製造する複合多孔質体10に要求される特性に応じて適宜選択されるものであり、金属不織布であってもよく、また金属製に限らず、結晶性の黒鉛や、結晶性でない無定形炭素を含むものとしての炭素質であってもよい。
図5に、ドクターブレード法によってスラリーを薄く成形するためのグリーンシート製造装置を示す。
スラリーSは、例えばSUS316L等の金属粉末、有機バインダ(メチルセルロース)、溶媒(水)を混合したものであり、必要に応じて、加熱処理により気化する発泡剤(ヘキサン)や消泡剤(エタノール)等が添加される。
グリーンシート製造装置30において、まず、スラリーSが貯蔵されたホッパ31から、ローラ32によって搬送されるキャリアシート33上にスラリーSが供給されると、キャリアシート33上のスラリーSが、移動するキャリアシート33とドクターブレード34との間で延ばされ、所定の厚さに成形される。
最後に、このグリーンシートGは、キャリアシート33から取り外された後、図示しない真空炉にて脱脂・焼成されることにより、有機バインダが取り除かれ、金属粉末同士が焼結した多孔質体11となる。
まず、1つ目は、駆動部により位置決め部材8aを可動金型面4aに進出移動した後に、多孔質体11を位置決め部材8aの内側に位置する可動金型面4a上に配置する。これにより、多孔質体11の外周縁部が位置決め部材8aの内面の少なくとも一部に接することによって、図1に示すように、多孔質体11が金型面3a,4aの表面に沿った方向に位置決めされる。
次に、2つ目は、多孔質体11を可動金型面4a上に配置した後に、駆動部により位置決め部材8aを可動金型面4aに進出移動する。この際、位置決め部材8aの内面の少なくとも一部が多孔質体11の外周縁部に接することにより、図1に示すように、多孔質体11の前記位置決めがなされる。
まず、多孔質体11を可動金型面4a上に前述したように位置決め状態で配置する(図1参照)。そして、前述したように位置決め部材8aを多孔質体11の外周縁部に接触させた状態で、可動金型4を固定金型3に向かって前進移動させ型締めし、金型面3a,4aにより多孔質体11を型開閉方向に圧縮して固定するとともに、キャビティ2を形成する。この際、本実施形態では、図2に示すように、固定金型面3aと位置決め部材8aの先端面との間に隙間2aが形成される。
また、金型面3a,4aが多孔質体11を型開閉方向に圧縮して固定する型締めの過程において、位置決め部材8aにより多孔質体11の外周縁部に接触させておくので、この過程における多孔質体11の金型面3a,4aに沿った方向の位置ずれ発生を抑制することができる。
さらに、キャビティ2などに溶融樹脂7を射出する際に、位置決め部材8aを多孔質体11の外周縁部に接触させておくので、キャビティ2などにおける溶融樹脂7の射出圧により多孔質体11が位置ずれすることも抑制することができる。
以上により、高精度な複合多孔質体10を低工数かつ低コストで製造することが可能になる。
逆に、多孔質体11の気孔径や気孔率が大きすぎても、多孔質体11自体の強度が不足して、樹脂成形圧及び樹脂硬化時の圧縮に耐えられなくなって変形の生じるおそれや、溶融樹脂7が多孔質体11の気孔内の奥深くまで浸透しすぎてしまって、所望の形状を維持することができなくなるおそれがある。
それゆえ、多孔質体11については、気孔径が10μm〜2mm程度、気孔率が40〜98%程度に設定されていることが好ましい。
また、この樹脂部12は、図6(b)に示すように平坦であってもよいが、ねじ挿通孔用の穴や、装置に対する嵌合用の溝形状、強度向上のためのリブ形状、ボスなどを樹脂成形時に設けておいてもよい。
さらにまた、樹脂部12は、図6(a)に示すように、多孔質体11の外周縁部すべてに連なる必要はなく、必要に応じて部分的に連なっていてもよいし、多孔質体11に予め穴を設けておいて、ここに溶融樹脂7を充填するように射出することにより、多孔質体11の外周縁部だけではなく中程にも樹脂部12が連なるようにしてもよいし、多孔質体12の少なくとも片面側に例えば格子状に連なるようにしてもよい。
すなわち、この構成では、次のような製造方法が実現される。可動金型4が前進移動して型締めする過程において、固定金型3に配設された位置決め部材8aが多孔質体11の外周縁部に接することにより、徐々に多孔質体11が金型面3a,4aに沿った方向に位置決めされ、型締めが完了した際に、この位置決めが完了するとともに、多孔質体11が金型面3a,4aにより型開閉方向に圧縮して固定されることになる。その後、溶融樹脂7がキャビティ2などの全域に行き渡る前または同時に、位置決め部材8aによる多孔質体11の前記接触を解除する。
さらにこの構成では、複合多孔質体10を形成した後に、可動金型4を固定金型3から離間するように後退移動させ、その後、再度位置決め部材8aを固定金型面3a上に進出移動すると、可動金型4が固定金型3から後退移動した際に、複合多孔質体10が固定金型面3a上に取られる不具合、いわゆる「キャビ取られ」の発生が抑制される。
また、位置決め手段8の弾性部材8bは、前記実施形態のように、キャビティ2などにおける溶融樹脂7の射出圧により後退させるために使用する場合に限らず、型締め時に位置決め部材8aの先端面が金型面3aまたは4aと衝突する際の緩衝部材として使用することも可能である。なお、この場合、前記実施形態のように溶融樹脂7の射出圧のみでは位置決め部材8aを後退移動できない場合があるので、この場合、位置決め手段8の前記駆動部により後退させるようにすればよい。
2 キャビティ
3 固定金型
4 可動金型
3a 固定金型面
4a 可動金型面
7 溶融樹脂
8 位置決め手段
8a 位置決め部材
10 複合多孔質体
11 多孔質体
12 樹脂部
Claims (2)
- 型締め状態で金型面間に形成されるキャビティにインサート部品としての多孔質体をインサートし、この多孔質体に連なるように溶融樹脂を射出するインサート成形を行うことにより、多孔質体と樹脂部とが一体に形成されてなる複合多孔質体を製造するためのインサート成形用金型装置を用いたインサート成形方法であって、
前記インサート成形用金型装置は、前記金型面に配置された前記多孔質体の縁部に接し、当該金型面に沿った方向に前記多孔質体を位置決めする位置決め手段を備え、
該位置決め手段により、前記多孔質体を前記金型面に沿った方向に位置決めした後に、
前記位置決め手段を前記多孔質体の縁部に接触させた状態で型締めし、前記金型面によりこの多孔質体を型開閉方向に圧縮して固定するとともに、キャビティを形成した後に、
前記位置決め手段を前記多孔質体の縁部に接触させた状態で、前記多孔質体に連なるように溶融樹脂を前記キャビティに射出し、
その後、前記溶融樹脂が前記キャビティ内の全域に行き渡る前または同時に、前記位置決め手段による前記多孔質体の縁部の接触を解除することを特徴とするインサート成形方法。 - 請求項1に記載のインサート成形方法において、
前記位置決め手段は、前記キャビティ内における溶融樹脂の射出圧により漸次、前記多孔質体の縁部の接触を解除することを特徴とするインサート成形方法。
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