JP4123895B2 - ガスセンサ素子及びその製造方法,再生方法 - Google Patents

ガスセンサ素子及びその製造方法,再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,内燃機関の排気管に設置するガスセンサに内蔵され,空燃比フィードバック制御等に利用するガスセンサ素子及びその製造方法,再生方法に関する。
【0002】
【従来技術】
自動車エンジンの排気ガス中の大気汚染物質を除去する三元触媒を効果的に機能させるためには,自動車エンジンの燃焼室において空燃比が特定範囲内にあることが重要である。従って,空燃比が特定範囲に収まるように自動車エンジンの燃焼制御を行う(空燃比制御)。
空燃比制御に利用するガスセンサは,固体電解質体と該固体電解質体に設けた一対の電極よりなる電気化学セルを備えたガスセンサ素子を内蔵し,上記電気化学セルが酸素センサセルとして機能して,排気ガス中の酸素濃度または未燃ガス濃度を検出し,該酸素濃度または未燃ガス濃度から自動車エンジン燃焼室の空燃比を検出する。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−72477号公報
【0004】
【解決しようとする課題】
しかしながら,ガスセンサ素子は素子活性温度以上にならねば空燃比を検出できない。よって,自動車エンジンの始動直後から空燃比制御を行うことは難しく,多くの場合はガスセンサ素子の温度が素子活性温度以上に上昇した後から空燃比制御を行っている。
【0005】
従って,従来は自動車エンジンの始動直後からガスセンサ素子が素子活性温度に達するまでの間は空燃比制御ができず,三元触媒が効果的に機能せず,汚染物質の濃度が高い排気ガスがそのまま大気に排出されるおそれがある。
近年は排気ガス中の汚染物質濃度をより低くするために,エンジン始動直後の早い時期から空燃比制御を実現できることが望まれており,そのためガスセンサ素子が自動車エンジン始動後の非常に早い時間から酸素濃度を検出できるといった超早期活性が望まれている。
【0006】
また,ガスセンサ素子を自動車エンジンの排気管で使用する場合,上記ガスセンサ素子は排気ガス温度と常温との広い範囲にわたる冷熱サイクルにさらされる。上記冷熱サイクルの熱履歴によってガスセンサ素子の電気抵抗値が上昇し,当初低かった素子活性温度が時間の経過と共に上昇し,製造直後に備えていた超早期活性が次第に失われるおそれがある。
【0007】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,超早期活性のガスセンサ素子及びその製造方法,再生方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】
第1の発明は,部分安定化ジルコニア製の固体電解質体と該固体電解質体に設けた一対の電極よりなる電気化学セルを少なくとも1つ備え,上記一対の電極の一方は被測定ガスにさらされ,他方は基準ガスにさらされるよう構成されたガスセンサ素子を製造するにあたり,
上記被測定ガスにさらされる電極から上記基準ガスにさらされる電極へと酸素イオンが流れるように直流電流の電圧Vのみを印加するエージング処理を行って変色部を形成し
エージング処理における直流電流の電圧Vは,上記電気化学セルの限界電流域における最大電圧をV2とすると,V2≦V≦2V2であることを特徴とするガスセンサ素子の製造方法にある。
【0009】
第1の発明にかかる製造方法では,電気化学セルに一対の電極から直流電流を流すエージング処理を行う。また,複数の電気化学セルを備えたガスセンサ素子については,少なくとも1つの電気化学セルに上記エージング処理を行う。
ところで,電気化学セルに電圧を印加した際の電圧と電流との関係,すなわち電圧−電流特性は,図6に示すように,
(1)電圧の増大と共に電流が増大するA部(0〜Vまで),
(2)電圧は増大するが電流が殆ど変化しないB部(V〜V2まで),
(3)電圧の増大と共に電流が増大するC部(V2以上),
という三種類の領域を有し,ここにB部が限界電流域で,該限界電流域での電流値を限界電流値という。
なお,限界電流域においては電圧−電流特性がフラットであり,前記B部において0.1V以内の電圧変化における電流変化幅が最大で10%以下である状態を『フラット』とみなす。
【0010】
限界電流域では,電極表面で酸素がイオン化して発生する酸素イオン電流と電気化学セルに印加した電圧によって流れる電流とがバランスした状態にあるが,電気化学セルに印加した電圧が上昇し,C部の状態に達すると固体電解質体のジルコニアが還元され,固体電解質体における結晶構造が変化する。この変化により固体電解質体の酸素イオン伝導率が改善され,電気化学セルの活性温度が低下する。
【0011】
また,直流電流を加えることで電極に結合した酸素が除去され,電極活性が高まる。この点からも活性温度が低下する。
第1の発明は直流電流を流しているため,交流電流と比較して固体電解質体や電極を容易に活性化することができる。交流電流は電流の流れる方向がサイクルごとに変動するため上述のような特定の電圧範囲の電流を流すことができない。
【0012】
第2の発明は,請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスセンサ素子の製造方法によって製造されるガスセンサ素子であって,上記固体電解質体において上記一対の電極により挟まれた領域は変色部を有することを特徴とするガスセンサ素子にある(請求項)。
【0013】
第2の発明にかかるガスセンサ素子は,固体電解質体の電極に挟まれた領域に変色部がある(後述する図2,図3参照)。
この変色部は固体電解質体を構成するジルコニアが還元的であることを示し,通常のジルコニアよりも導電性に優れた状態にある。よって,活性温度も低い。
なお,上記変色部は肉眼で確認でき,変色していない通常の部分のジルコニアの色は白,灰色,灰褐色,淡褐色であり,変色部の色は黒,褐色,濃茶色等である。
【0014】
参考発明は,固体電解質体と該固体電解質体に設けた一対の電極よりなる電気化学セルを1つ備えた1セル型のガスセンサ素子であって,
上記電気化学セルは,温度700〜800℃において電極間に印加する電圧を変化させることなく大気中において限界電流値を検出可能であることを特徴とするガスセンサ素子る。
【0015】
参考発明にかかるガスセンサ素子の電気化学セルは温度700〜800℃において電極間に印加する電圧を変化させることなく大気中において限界電流値を検出可能であり,これにより内燃機関の始動後は非常に短い時間で排気ガス中の酸素濃度を検出することができる。
すなわち,内燃機関の種類にもよるが,自動車エンジンの排気管に設置したガスセンサ素子が上記温度に加熱されるまでの時間はだいたい3秒〜8秒程度と非常に短時間であり,超早期活性を実現することができる。
【0016】
の発明は,部分安定化ジルコニア製の固体電解質体と該固体電解質体に設けた一対の電極よりなる電気化学セルを少なくとも1つ有し,上記一対の電極の一方は被測定ガスにさらされ,他方は基準ガスにさらされるよう構成されるとともに,内燃機関における排気管に取り付るガスセンサ素子において,
上記ガスセンサ素子を上記排気管に取り付けた状態で,上記被測定ガスにさらされる電極から上記基準ガスにさらされる電極へと酸素イオンが流れるように直流電流の電圧Vのみを印加して上記ガスセンサ素子における素子活性温度を低温に維持するために上記素子活性温度を回復させ,
かつ上記電圧Vは,上記電気化学セルの限界電流域における最大電圧をV2とするとV2≦V≦2V2であることを特徴とするガスセンサ素子の再生方法にある(請求項)。
【0017】
内燃機関の排気管に取り付けて,該内燃機関からの排気ガス中で特定ガス濃度を測定したり,内燃機関の空燃比等を測定するガスセンサ素子は,後述する実施例11に示すように,熱履歴に繰り返しさらされ,次第に電気抵抗が高くなって,素子活性温度が上昇し,超早期活性が失われていく。従って,このようなガスセンサ素子に前述したエージング処理と同じ条件で直流電流を流してやることで,再び素子活性温度を下げて,超早期活性を維持することができる。
【0018】
また,ガスセンサ素子は,素子の作動に必要な電流,電圧を印加し,またガス濃度検出によって発生した出力を取り出すための電気回路を接続して使用する。通常,排気管においてガスセンサ素子はガスセンサに組み込まれ上記電気回路に接続されている。よって,上記ガスセンサ素子に接続された電気回路を使用して直流電流の通電を行うことができ,別の回路や装置を用いることなく,素子の再生を図って活性温度を回復することができる。
【0019】
以上,本発明によれば,超早期活性のガスセンサ素子及びその製造方法,再生方法を提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
第1〜第の発明は限界電流式のガスセンサ素子,起電力式のガスセンサ素子のいずれに対しても適用できる。
限界電流式のガスセンサ素子とは,後述する実施例1に示すように,ガスセンサ素子に電圧を印加して限界電流の大きさを測定して,被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するよう構成した素子である。この素子は拡散抵抗層を介することで,被測定ガスの流量をある程度制限しながら被測定ガスを素子内部の被測定ガス室に導入するよう構成する。
このため,大気雰囲気のように酸素を充分含んだ雰囲気でガスセンサ素子の一対の電極に電圧を印加した場合,図6に示すような限界電流域を備えた電圧−電流特性が発現する。
【0021】
起電力式のガスセンサ素子とは,後述する実施例4に示すように,電気化学セルの一方の電極を被測定ガスに,他方の電極を基準電極にさらし,被測定ガスと基準ガスとの間での特定ガス濃度差による起電力を電極間に発生させ,該起電力を測定して,被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するよう構成した素子である。
起電力式のガスセンサ素子における電気化学セルの電圧−電流特性において,大気雰囲気では,図12に示すようにオームの法則に従っておおよそ電圧に比例した電流値を得る。
【0022】
しかしながら,通常の起電力式のガスセンサ素子において,被測定ガスにさらされる電極には,上述した限界電流式のガスセンサ素子が備える拡散抵抗層より更にポーラスな多孔質体の層を多孔質保護層として設けてあるため(後述する図11参照),該多孔質保護層において若干の絞り効果を得て,図13に示すように,酸素濃度が非常に薄い雰囲気では,明確な限界電流域(V1とV2との間のフラットな部分)を備えた電圧−電流特性が発現する。
起電力式のガスセンサ素子では,このような酸素濃度がリーンである雰囲気において得た電圧−電流特性からV2を求め,該V2に応じた電圧でエージング処理を行うことができる。
【0023】
第1の発明(請求項1)で,エージング処理は,電気化学セルの電極のいずれか一方を外部電源の正極に,他方を負極に接続して直流電流を流すが,図7に示すごとく,電気化学セルに対し正負いずれの電流を流しても(範囲D及びE),本発明の効果を得ることができる。なお,E部は大気室(各図において120を付した箇所)の拡散抵抗に基づく限界電流である。
【0024】
ただし,より低い活性温度を得るためには,請求項に記載したように,上記ガスセンサ素子における一対の電極の一方は被測定ガスにさらされ,他方は基準ガスにさらされるよう構成され,上記エージング処理は,被測定ガスにさらされる電極から基準ガスにさらされる電極へと酸素イオンが流れるように直流電流の電圧Vのみを印加する必要がある
【0025】
エージング処理において酸素はイオン化され,酸素イオン電流が電気化学セルの被測定ガスにさらされる電極から他方の電極へと流れる。酸素のイオン化が生じる電極では,該電極に結合した酸素が除去され,電極活性がより高まる。
そしてガスセンサ素子による特定ガス濃度検出の際は被測定ガス側の電極において酸素をイオン化するため,電極の活性が高ければ酸素イオン化の効率も高まって活性温度も低くなる。
以上,上述したエージング処理を行うことで,より活性温度が低温となって,超早期活性のガスセンサ素子を得ることができる。
【0026】
また,上記エージング処理がV2未満であれば,固体電解質体や電極が充分活性しないおそれがある。2V2より大であると固体電解質体のジルコニアの結晶構造が大きく変化し,機械的強度が低下し,破壊が発生するおそれがある。さらに好ましくは1.2V2≦V≦1.5V2とする。
【0027】
また,上記エージング処理は,ガスセンサ素子の温度を500〜1000℃に保持して行うことが好ましい。
温度が500℃未満である場合は,各ガスセンサ素子の個体差によるV2のばらつきが広くなるため,全てのガスセンサ素子に対し直流電流をV2≦V≦2V2の範囲で印加することが困難となるおそれがある。
また温度が1000℃を越える場合は,直流電流を印加する際に流れる電流の大きさのばらつきが大きくなって,エージング処理による効果のばらつきも大きくなる。よって,全てのガスセンサ素子において同様の効果を得ることが難しくなり,ガスセンサ素子の性能の個体差が大きくなるおそれがある。
【0028】
また,ガスセンサ素子の温度を上げるのはガスセンサ素子に一体的に設けたセラミックヒータ(図1参照)等に通電してもよいし,別体のヒータから加熱してやってもよい(図16参照)。
また,上記エージング処理における直流電流の印加は30秒〜15分間で行うことが好ましい。15秒未満では時間が短すぎて固体電解質体や電極を充分活性化できないおそれがある。15分を越えるとガスセンサ素子の強度低下が生じるおそれがあり,またエージング処理にかかる消費電力が増大し,製造コストの増加につながるおそれがある。
【0029】
また,第1の発明において,上記エージング処理は,酸素濃度が大気よりも低い低酸素濃度雰囲気において行うことがある(請求項)。
上述したごとく,起電力式のガスセンサ素子は低酸素濃度雰囲気で限界電流域が電圧−電流特性に発現するため,限界電流域が発現する酸素濃度範囲でエージング処理を行う必要がある。
なお,100%窒素雰囲気や真空中のような無酸素雰囲気でエージング処理を行ってもよい。このときの限界電流は0Aである。
【0030】
また,エージング処理したいガスセンサ素子が限界電流式であれば,酸素濃度は大気よりも濃くてもかまわないが,そのような高濃度酸素雰囲気は危険であるし,コストも高くなるため大気雰囲気でエージング処理を行うことが好ましい。
【0031】
第2の発明(請求項)の変色部は電極によって挟まれた領域にある程度の体積分存在すれば,本発明の効果を得ることができる。また,電極で挟まれた以外の部分に変色部があってもよい。
少なくとも電極によって挟まれた領域の80体積%以上が変色部であれば本発明の効果を得ることができる。なお,電極で挟まれた領域とは,電気化学セルにおいて酸素イオンの通り道となる領域のことである。
特に,板状の固体電解質体の同一面上に電極が存在する構成の電気化学セルは,電極と電極との間を接続する領域に変色部が存在することが好ましい。
【0032】
また,参考発明のガスセンサ素子は温度700〜800℃で限界電流値を検出できるが,検出可能となる温度が上記温度範囲より高い場合は超早期活性が実現し難くなるおそれがあり,上記温度範囲より低い場合はガスセンサ素子の応答時間が遅くなり,精密な燃焼制御ができなくなるおそれがある。
【0033】
また,上記電極の少なくとも1つはサーメット電極よりなることが好ましい(請求項2)。
サーメット電極とは,電極材料に有機物よりなるペーストや共材(ともざい)等を添加して得た電極ペーストを印刷等で固体電解質体に塗布,その後焼成して焼き付けて作製した電極である。
【0034】
サーメット電極は固体電解質体と同時に焼成できるため製造が容易で,共材として固体電解質体と同様の材料を使用することで固体電解質体との強固な接合が得られるという有利な点がある。
しかしながら,化学メッキ等で作製した電極と比較して,電極材料の粒径が大きく,厚さも厚い上,焼成の際に酸素が結合して,活性が低下することが多かった。
本発明は活性の低いサーメット電極であってもエージング処理によって活性を高めて超早期活性を実現することができる。そのため,サーメット電極の製造の容易さ,高信頼性という特性を活かして,優れたガスセンサ素子を製造することができる。
【0035】
また,参考発明において,温度700℃で大気中における限界電流値をI700,温度900℃で大気中における限界電流値をI900とすると,両者の間には0.8×I900≦I700≦1.2×I900が成立することが好ましい。
限界電流値がこの条件を満たすことで,素子の温度が変化してもセンサ素子の出力変動が小さくて,精度の高い測定を実現することができる。
I700が0.8×I900未満またはI700が1.2×I900より大である場合は,ガスセンサ素子の温度変化に伴う出力変動が大きくなり,精度の高い測定ができなくなるおそれがある。
【0036】
の発明において,上記直流電流の通電は,上記内燃機関の運転中で,該内燃機関より排気ガスが排気管に排出されている状態で行うことが好ましい(請求項)。
これにより,内燃機関の運転中に平行してガスセンサ素子の再生を行うことができ,効率的である。
また,第の発明において,上記ガスセンサ素子における一対の電極の一方は被測定ガスにさらされ,他方は基準ガスにさらされるよう構成され,
上記エージング処理は,被測定ガスにさらされる電極から基準ガスにさらされる電極へと酸素イオンが流れる方向で直流電流の電圧Vのみを印加する
上述したように,これによってより素子活性温度の低いガスセンサ素子を得ることができる。
【0037】
【実施例】
以下に,図面を用いて本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本例のガスセンサ素子は,自動車エンジンの排気管に設置するガスセンサに内蔵するもので,排気ガス中の酸素濃度または未燃ガス濃度を検出し,該酸素濃度または未燃ガス濃度から自動車エンジンの燃焼室における空燃比を求めて,空燃比制御に利用する。
【0038】
図1〜図3に示すごとく,部分安定化ジルコニア製の固体電解質体11と該固体電解質体11に設けた一対の電極141,151よりなる電気化学セル10を1つ備えた1セル型のガスセンサ素子1を製造する際に,図3に示すように,上記一対の電極141,151を介して上記電気化学セル10に直流電流を通電するエージング処理を行う。
そして,上記エージング処理における直流電流の電圧Vは,上記電気化学セル10の限界電流値における最大電圧をV2とすると(図6参照),V2≦V≦2V2の範囲とする。
【0039】
以下,詳細に説明する。
本例のガスセンサ素子1は,図1〜図3に示すごとく,拡散抵抗層13と固体電解質体11とスペーサ12とセラミックヒータ19を積層構成した限界電流式の素子である。
本例の素子は自動車エンジンの排気管に設置して空燃比制御に利用する。すなわち,排気ガス中の酸素濃度を検出し,該酸素濃度から自動車エンジン燃焼室の空燃比を得るA/Fセンサ素子である。また,電気化学セル10を1つ有する1セル型の素子である。
【0040】
固体電解質体11は一対の電極141,151を有し,スペーサ12側の電極141は基準電極,拡散抵抗層13に覆われた電極151は被測定ガス側電極である。リード部142,152が電極として作用して生じるリーク電流を防止するため,アルミナ等の絶縁材料で形成する絶縁層16を固体電解質体11に積層する。絶縁層16は窓部160を有し,上記電極151はこの窓部160と対面する。この窓部160によって外部から拡散抵抗層13を介して被測定ガスを導入する被測定ガス室が形成される。
【0041】
電極141はリード部142,端子143,スルーホール144,絶縁層16に設けたスルーホール161を経て,端子145と導通する。また,電極151はリード部152を介して端子153と導通する。ガスセンサ素子1に対する入出力はこれら端子145,153を用いて行う。
【0042】
スペーサ12は大気を導入して基準ガスとする大気室120を形成する。
また,上記セラミックヒータ19は基板191に発熱体190とリード部195を設け,該リード部195はスルーホール196を通じて端子197と電気的に導通する。上記端子197から発熱体190に電力を印加することができる。
【0043】
また,図2,図3に示すごとく,電極141,151に挟まれた部分の固体電解質体11は変色部119を有する。
通常の固体電解質体11は灰色や淡褐色であるが,変色部119は黒褐色や濃茶色を呈し,これは肉眼ではっきりと識別できる。
【0044】
本例のガスセンサ素子1の製造方法を説明する。
まず,固体電解質体11用の部分安定化ジルコニアグリーンシートを作製する。
イットリアとジルコニアよりなるイットリア部分安定化ジルコニア粉末に,バインダーとなるPVB(ポリビニルブチラール)等を秤量し,上記原料をボールミル中にて混合した。
【0045】
得たスラリーをドクターブレード法にて所定の厚さに成形し,所定の大きさに切断してグリーンシートを得た。次に,スルーホール用のピンホールを設け,ピンホールにPt等の導電性のペーストを充填した。次に絶縁層16用の印刷部にアルミナペーストをスクリーン印刷し,電極141,151,リード部142,152用のPtペーストをスクリーン印刷し電気化学セル10を作製した。
【0046】
次に,ヒータ基板191とスペーサ12用のグリーンシートを作製する。
アルミナ粉末にバインダーとなるPVB等を秤量して添加,上記原料をボールミル中にて混合した。
得たスラリーをドクターブレード法にてヒータ基板191用,スペーサ12用それぞれの所定の厚さに成形し,所定の大きさに切断してグリーンシートを得た。ヒータ基板191用グリーンシートにスルーホール196用のピンホールを設け,ピンホールにPt等の導電性のペーストを充填した。
次に発熱部190,リード部195,端子部197用のPtペーストを印刷し,セラミックヒータ19を作製した。
【0047】
スペーサ12用グリーンシートには,切削加工,プレス加工等で大気室120となる窓部を形成し,スペーサ12を作製した。
また,ヒータ基板191,スペーサ12用と比較して焼結性の劣るアルミナ粉末を同様にスラリーにして,ドクターブレード法で所定の厚さに成形,切断し,拡散抵抗層13用のグリーンシートを得た。
【0048】
これらのグリーンシートや未焼積層体を図1に示すような順序で積層し,加圧して相互を接着する。その後,温度1400〜1500℃で焼成した。
焼成を終えた後に,図3に示すように,電極141,151にエージング用の電源21を備えたエージング処理回路2を接続した。電圧2Vの直流電流を60秒間印加した。
以上により,電極141,151間に変色部119を有するガスセンサ素子1を得た。
【0049】
次に,本例にかかるエージング処理による変色部119をもったガスセンサ素子1と,エージング処理をせず,変色部を持たない従来例となるガスセンサ素子との温度及び電圧−電流特性の関係について測定した。
変色部を持たないガスセンサ素子は,電極に対し+2Vを30秒,極性を反転して−2Vを30秒それぞれ印加した。
【0050】
そして,変色部119のある/ないガスセンサ素子をそれぞれガスセンサ(図示略)に内蔵し,大気中に曝露する。ついで,セラミックヒータ19に通電し,ガスセンサ素子の温度を一定とする。この時の温度はそれぞれ700℃,800℃,900℃とした。
この状態で変色部のある/ないガスセンサ素子のそれぞれの電気化学セルに通電した。そして,電圧−電流特性を測定し,図4,図5の線図にそれぞれ記載した。
【0051】
図4,図5より知れるごとく,温度が900℃の場合は変色部119の有無にかかわらずフラットな限界電流域が印加電圧が0.1Vを越えたあたりから生じる。
温度が700℃,800℃では,本例にかかる変色部119有りのガスセンサ素子1は900℃の場合と同じような限界電流域が存在するが,変色部のないガスセンサ素子は,図より明らかであるが,900℃の場合と電圧−電流特性の形状が大きく違う。
このため,変色部なしのガスセンサ素子を用いて温度700℃,800℃において酸素濃度の正確な検知は困難であることが分かった。
【0052】
本例にかかるガスセンサ素子1は,製造工程において通電してエージング処理を施すため,電気化学セル10の電極141,151間の固体電解質体11が変色する。この変色した部分の活性は高いため,より低温での酸素濃度検出が可能となる。
従って,本例のガスセンサ素子1を自動車エンジンの排気管に設置するガスセンサに内蔵した場合,エンジンの始動後,比較的短い時間(5秒程度)で排気ガス中の酸素濃度を検出できるようになる。つまりエンジン始動直後から空燃比制御が行えるため,三元触媒は効率よく排気ガス中の大気汚染物質を除去することができる。
【0053】
なお,実施例1では板状の固体電解質体について記載したが,固体電解質体の形状は板状に限定されるものではなく,コップ形状の固体電解質体をもつガスセンサ素子についても同様の効果を得ることができる(後述する実施例4参照)。
さらに,実施例1では1セル型のA/Fセンサ素子について述べたが,本発明はこれに限定されることなく,エージング処理を2セル型のA/Fセンサ素子(後述する実施例6等を参照)に適用することも可能である。
さらにまた,本発明は,A/F,酸素センサ素子以外にも,NOx,HC及びCOセンサ素子にも適用することができる(後述する実施例5等を参照)。
【0054】
(実施例2)
本例では,実施例1で示したガスセンサ素子に条件を変えてエージング処理を行った。
実施例1にかかるガスセンサ素子を何本か準備し,実施例1と同様にエージング処理を行った。各ガスセンサ素子に対する直流電流の電圧Vはそれぞれ0.9V2〜4V2,通電時間は1分とした。また比較のために通電しないガスセンサ素子も1本準備した。そして,各ガスセンサ素子の素子活性温度を大気中にてガスセンサ素子の基準ガス側の電極を正極,被測定ガス側の電極を負極として,0.4Vの電圧を印加する。次に内蔵ヒータに電力を投入する。このとき放射温度計で素子温度を計測しながら,所望の温度で安定するようヒータの電力を調整する。
【0055】
こうして素子温度とセンサセルの電極間に流れる電流値の関係を得る。
このときセンサセルの電極間に流れる電流は温度が上昇すると共に増加する。素子の温度が800℃の時の電流値をIL800とすると,センサセルの電極間に流れる電流が0.8×IL800となる温度を活性温度とした。そして,結果を図8の線図に記載した。
図8より,通電しないガスセンサ素子よりもV2以上の電圧を加えてエージング処理を行うことで急激に素子活性温度が低下することが分かった。
【0056】
また,同様に各ガスセンサ素子にV2以上の直流電流を加えて10分のエージング処理を行った。また比較のために通電しないガスセンサ素子も1本準備した。そして,エージング処理終了後の(比較のための素子はそのままの状態で)ガスセンサ素子の拡散抵抗層を研磨等で除去し,部分安定化ジルコニア表面を露出させ,被測定ガス側電極の中央を針状のピンで押し,部分安定化ジルコニアが破壊に至る荷重を測定した。そして,結果を図9の線図に記載した。なお,エージング処理しなかったガスセンサ素子の平均強度を1.0として,他のものの素子強度を相対強度で記載した。
図9より,エージング処理の電圧が高くなるとガスセンサ素子の強度が低下することが分かった。
従って,印加電圧は使用するガスセンサ素子の使用目的等に応じて適当な大きさとする必要がある。
【0057】
(実施例3)
本例はエージング処理を,図10に示すごとく,基準ガスである大気を導入する大気室120に面する電極141を正極に,被測定ガスが拡散抵抗層13を通じて導入される窓部160に面する電極151を負極として,直流電流を印加して行った。
【0058】
このエージング処理によって,窓部160内に存在する酸素はイオン化し,電極151から電極141へ向かって移動する。すなわち,酸素イオン電流が電極151から電極141へと流れ,酸素のイオン化が発生する電極151では,該電極151に結合した酸素が除去され,電極活性がより高まる。
そして,ガスセンサ素子1による酸素濃度検出の際は電極151において酸素をイオン化するため,電極151の活性が高ければ酸素イオン化の効率も高まってより活性温度も低くなる。
【0059】
ここに,実施例1にかかる方向でエージング処理をしたガスセンサ素子と,本例にかかる方向でエージング処理をしたガスセンサ素子と(電圧は共に1.5V2),まったくエージング処理をしていないガスセンサ素子とを準備して,それぞれの素子活性温度を比較した(測定方法は実施例2を参照)。
その結果,実施例1のガスセンサ素子は650℃,本例では630℃であり,エージング処理をしていないものは750℃となった。
以上,本例に示すようなエージング処理を行うことで,より活性温度が低温となって,更に超早期活性のガスセンサ素子を得ることができる。
【0060】
(実施例4)
本例は起電力式のガスセンサ素子にエージング処理を行う場合について説明する。
本例にかかるガスセンサ素子3は,図11に示すごとく,多孔質保護層31と固体電解質体11とスペーサ12とセラミックヒータ19を積層構成した起電力式の素子である。
固体電解質体11は一対の電極141,151を有し,スペーサ12側の電極141は基準電極,多孔質保護層31に覆われた電極151は被測定ガス側電極である。
【0061】
本例にかかる起電力式のガスセンサ素子3は,被測定ガスと基準ガスとの間の酸素濃度の差により発生する電極141,151間の電位差を測定することで,酸素濃度を測定する。
本例にかかるガスセンサ素子3の多孔質保護層は気孔率が18%と,実施例1の限界電流式の素子で用いた拡散抵抗層(気孔率14%)よりも更にポーラスである。
【0062】
よって,ガスセンサ素子3の電圧−電流特性は,大気雰囲気では,図12に示すようにだいたいオームの法則に従って電圧に比例した電流が流れる。しかしながら,電極保護層において若干の絞り効果を得るため,図13に示すように酸素濃度が非常に薄い雰囲気(0.1%)で,明確な限界電流域を備えた電圧−電流特性が発現する。このような酸素濃度がリーンである雰囲気において得た電圧−電流特性からV2を求め,実施例1や実施例3に示したようなエージング処理を酸素濃度が非常に薄い雰囲気で行う。
その他,本例にかかるガスセンサ素子は実施例1と同様の構成を備え,同様の作用効果を有する。
【0063】
(実施例5)
本例は2セル型のガスセンサ素子について説明する。
本例にかかるガスセンサ素子4は,図14に示すごとく,多孔質保護層43と固体電解質体44,46とスペーサ45,12とセラミックヒータ19を積層構成した2セル型で,被測定ガス中のNOx濃度を測定する素子である。
【0064】
第1電気化学セル41は,固体電解質体44と一対の電極411,412とよりなり,電極411は多孔質保護層43を介して外部の被測定ガスと接しており,電極412はガスセンサ素子4の内部の被測定ガス室450と対面する。
被測定ガス室450はスペーサ45に設けた窓部にて構成され,またスペーサ45はポーラスなアルミナセラミックよりなるため,スペーサ45を介して外部から被測定ガスを導入することができる。
また,第2電気化学セル42は,固体電解質体46と一対の電極421,422とよりなり,電極421は上記被測定ガス室450と接し,電極422は大気が導入される大気室120と対面する。
【0065】
このガスセンサ素子4の作動について説明する。
第1電気化学セル41は通電により被測定ガス室450と外部の被測定ガスとの間で酸素のポンピングを行うことができる。よって,第1電気化学セル41を用いて被測定ガス室450の酸素濃度を調整し,酸素濃度を略0としたり,酸素濃度が時間的に殆ど変動しないようにできる。
【0066】
そして,第2電気化学セル42の電極421はNOx分解活性を備えており,電極421は被測定ガス中のNOxを窒素イオンと酸素イオンとに分解することができる。
従って,第2電気化学セル42に通電することで,NOxが分解して発生した酸素イオンが電極421から固体電解質体46を通って電極422に移動する。また被測定ガス室450内の酸素濃度は第1電気化学セルによって調整されているため,第2電気化学セル42に流れる電流を測定することで被測定ガス室450内のNOx濃度を測定することができる。
【0067】
そして,本例にかかるガスセンサ素子4についても,実施例1と同様に第1電気化学セル41及び第2電気化学セル42において直流電流を電極411,412の間,電極421,422の間に流してエージング処理を行うことで,第1及び第2電気化学セル41,42の活性が向上し,素子活性温度が低下する。従って,超早期活性のガスセンサ素子を得ることができる。
【0068】
なお,直流電流を流す際は,電極411と電極422を正極に接続することで更に素子活性温度を下げることができる。
その他詳細は実施例1と同様である。
【0069】
なお,第1と第2の電気化学セル41,42のいずれか1つに対してのみエージング処理を施すことで,超早期活性の効果を得ることができる。少なくとも一方の電気化学セルの活性が高まるためである。勿論,両方にエージング処理を行うほうがより好ましい。
【0070】
(実施例6)
本例は,実施例5の図14にかかる構成のガスセンサ素子と同じ2セル型のガスセンサ素子で,空燃比センサ素子として用いることができる素子について説明する。なお,実施例5と同じ図面,同じ符合を用いて説明する。
【0071】
すなわち,本例にかかるガスセンサ素子4は,図14に示すごとく,多孔質保護層43と固体電解質体44,46とスペーサ45,12とセラミックヒータ19を積層構成した2セル型で,自動車エンジンの排気管に設置して,排気ガス中の酸素濃度からエンジンの空燃比を測定する素子である。
【0072】
第1電気化学セル41は,固体電解質体44と一対の電極411,412とよりなり,電極411は多孔質保護層43を介して外部の被測定ガスと接しており,電極412はガスセンサ素子4の内部の被測定ガス室450と対面する。
被測定ガス室450はスペーサ45に設けた窓部にて構成され,またスペーサ45はポーラスなアルミナセラミックよりなるため,スペーサ45を介して外部から被測定ガスを導入することができ,拡散抵抗層として機能する。
【0073】
第2電気化学セル42は,固体電解質体46と一対の電極421,422とよりなり,電極421は上記被測定ガス室450と接し,電極422は大気が導入される大気室120と対面する。また,電極421は実施例5とは異なり,NOx分解性を持たせなくてもよい。
【0074】
第1電気化学セル41は通電により被測定ガス室450と外部の被測定ガスとの間で酸素のポンピングを行うことができる。このときポンピングによって酸素イオン電流Ipが流れる。第2電気化学セル42の電極421と422との間で被測定ガス室450内と大気室120の酸素濃度差による濃淡起電力Vsが発生する。ここでVsが一定の値になるようにIpを調整し被測定ガス室450の酸素濃度を一定に保つようにすれば空燃比に対応したIp値が得られる。
【0075】
(実施例7)
本例は電極が複数箇所に分散した2セル型のガスセンサ素子について説明する。
本例にかかるガスセンサ素子5は,図15に示すごとく,固体電解質体53,55,スペーサ52,54,絶縁板51,セラミックヒータ19を積層構成した2セル型で,被測定ガス中のNOx濃度を測定する素子である。
【0076】
第1電気化学セル56は,固体電解質体55と一対の電極561,562,563とよりなり,電極561は外部の被測定ガスと直に接しており,電極562,563はガスセンサ素子5の内部の被測定ガス室540と対面する。
この被測定ガス室540はスペーサ54に設けた窓部にて構成され,固体電解質体55や多孔質層541に設けた貫通穴542を通じて被測定ガスが被測定ガス室540に入るよう構成する。
【0077】
また,第2電気化学セル57は,固体電解質体53と一対の電極563,565,566とよりなり,電極563,565は上記被測定ガス室540と接し,電極566は大気が導入される大気室520と対面する。
なお,大気室520はスペーサ52と絶縁板51とによって囲まれている。
【0078】
このガスセンサ素子5の作動について説明する。
第1電気化学セル56は通電により被測定ガス室540と外部の被測定ガスとの間で酸素のポンピングを行うことができる。よって,第1電気化学セル56を用いて被測定ガス室540の酸素濃度を調整し,酸素濃度を略0としたり,酸素濃度が時間的に変動しないようにできる。
【0079】
そして,第2電気化学セル57の電極563,565はNOx分解活性を備えており,電極563,565は被測定ガス中のNOxを窒素イオンと酸素イオンとに分解することができる。
従って,第2電気化学セル57に通電することで,NOxを分解して得た酸素イオンが電極563,565から固体電解質体53を通って電極566に移動する。被測定ガス室540内の酸素濃度は第1電気化学セル56によって調整されているため,第2電気化学セル57に流れる電流を測定することで被測定ガス室540内のNOx濃度を測定することができる。
【0080】
そして,本例にかかるガスセンサ素子5についても,実施例1や実施例5と同様に第1電気化学セル56及び第2電気化学セル57において直流電流を電極561と562,564との間,電極563,565と566との間に流してエージング処理を行うことで,第1及び第2電気化学セル56,57の活性が向上し,素子活性温度を下げて,超早期活性のガスセンサ素子5を得ることができる。
なお,エージング処理は第1電気化学セル56,第2電気化学セル57のいずれか一方でもよい。
その他詳細は実施例1や実施例5と同様である。
【0081】
(実施例8)
本例は,実施例7の図15にかかる構成のガスセンサ素子と同じ2セル型のガスセンサ素子で,空燃比センサ素子として用いることができる素子について説明する。なお,実施例7と同じ図面,同じ符合を用いて説明する。
本例にかかるガスセンサ素子5は,図15に示すごとく,固体電解質体53,55,スペーサ52,54,絶縁板51,セラミックヒータ19を積層構成した2セル型で,自動車エンジンの排気管に設置して,排気ガス中の酸素濃度からエンジンの空燃比を測定する素子である。
【0082】
第1電気化学セル56は,固体電解質体55と一対の電極561,562,563とよりなり,電極561は外部の被測定ガスと直に接しており,電極562,563はガスセンサ素子5の内部の被測定ガス室540と対面する。
この被測定ガス室540はスペーサ54に設けた窓部にて構成され,固体電解質体55や多孔質層541に設けた貫通穴542を通じて被測定ガスが被測定ガス室540に入るよう構成する。
【0083】
また,第2電気化学セル57は,固体電解質体53と一対の電極563,565,566とよりなり,電極563,565は上記被測定ガス室540と接し,電極566は大気が導入される大気室520と対面する。
なお,大気室520は固体電解質体53,スペーサ52,絶縁板51とによって囲まれている。また,電極563,564は実施例7とは異なり,NOx分解性を持たせなくてもよい。
【0084】
第1電気化学セル56は通電により被測定ガス室540と外部の被測定ガスとの間で酸素のポンピングを行うことができる。このときポンピングによって酸素イオン電流Ipが流れる。第2電気化学セル57の電極563,565と566との間で被測定ガス室540内と大気室520の酸素濃度差による濃淡起電力Vsが発生する。ここでVsが一定の値になるようにIpを調整し被測定ガス室540の酸素濃度を一定に保つようにすれば空燃比に対応したIp値が得られる。
【0085】
そして,本例にかかるガスセンサ素子5についても,実施例1や実施例5と同様に第1電気化学セル56及び第2電気化学セル57において直流電流を電極561と562,564との間,電極563,565と566との間に流してエージング処理を行うことで,第1及び第2電気化学セル56,57の活性が向上し,素子活性温度を下げて,超早期活性のガスセンサ素子5を得ることができる。
なお,エージング処理は第1電気化学セル56,第2電気化学セル57のいずれか一方でもよい。
その他詳細は実施例1や実施例5と同様である。
【0086】
(実施例9)
本例にかかるガスセンサ素子6はセラミックヒータ19を独立に設け,かつ基準ガス室を持たない構成である。
図16に示すごとく,独立したセラミックヒータ19と素子本体60とよりなり,素子本体60は,固体電解質体61,63,スペーサ62とよりなり,被測定ガス中のNOx濃度を測定する素子である。
【0087】
第1電気化学セル64は,固体電解質体61と電極641,642とよりなり,電極641は固体電解質体61内部に埋め込まれ,電極642はガスセンサ素子6の内部の被測定ガス室620と対面する。この被測定ガス室620はスペーサ62に設けた窓部にて構成され,またスペーサ62はポーラスなアルミナセラミックよりなり,スペーサ62を介して外部から被測定ガスを導入することができる。
【0088】
第2電気化学セル65は,固体電解質体63と電極651,652とよりなり,電極652は被測定ガス室620と対面し,電極652は素子本体60とセラミックヒータ19との間に広がる素子外部の被測定ガス雰囲気にさらされる。
【0089】
このガスセンサ素子6の作動について説明する。
第2電気化学セル65は電源656を備えた回路655を用いて通電することにより被測定ガス室620と外部の被測定ガスとの間で酸素のポンピングを行うことができる。よって,第2電気化学セル65を用いて被測定ガス室620の酸素濃度を調整し,酸素濃度を略0としたり,酸素濃度が時間的に変動しないようにできる。
【0090】
そして,第1電気化学セル64の電極642はNOx分解活性を備えており,該電極642は被測定ガス中のNOxを窒素イオンと酸素イオンとに分解することができる。また,第1電気化学セル64は電源646と測定器647を備えた回路645に接続される。
従って,電源646から第1電気化学セル64に通電し,NOxを分解して発生した酸素イオンは電極642から固体電解質体61を通って電極641に移動する。被測定ガス室620内の酸素濃度は第2電気化学セル65によって調整されているため,第1電気化学セル64に流れる電流を測定器647で測定することで被測定ガス室620内のNOx濃度を測定することができる。
【0091】
そして,本例にかかるガスセンサ素子6についても,実施例1や実施例5,実施例7と同様に第1電気化学セル64及び第2電気化学セル65において直流電流を電極641と642,651と652との間に流してエージング処理を行うことで,第1及び第2電気化学セル64,65の活性が向上し,素子活性温度が低下する。従って,超早期活性のガスセンサ素子6を得ることができる。
なお,エージング処理は第1電気化学セル64,第2電気化学セル65のいずれか一方でもよい。
その他詳細は実施例1や実施例5,実施例7と同様である。
【0092】
(実施例10)
本例は,実施例9の図16にかかる構成のガスセンサ素子と同じ2セル型のガスセンサ素子で,空燃比センサ素子として用いることができる素子について説明する。なお,実施例9と同じ図面,同じ符合を用いて説明する。
図16に示すごとく,独立したセラミックヒータ19と素子本体60とよりなり,素子本体60は,固体電解質体61,63,スペーサ62とよりなり,被測定ガス中のNOx濃度を測定する素子である。
【0093】
第1電気化学セル64は,固体電解質体61と電極641,642とよりなり,電極641は固体電解質体61内部に埋め込まれ,電極642はガスセンサ素子6の内部の被測定ガス室620と対面する。この被測定ガス室620はスペーサ62に設けた窓部にて構成され,またスペーサ62はポーラスなアルミナセラミックよりなり,スペーサ62を介して外部から被測定ガスを導入することができる。
【0094】
第2電気化学セル65は,固体電解質体63と電極651,652とよりなり,電極652は被測定ガス室620と対面し,電極652は素子本体60とセラミックヒータ19との間に広がる素子外部の被測定ガス雰囲気にさらされる。
【0095】
このガスセンサ素子6の作動について説明する。
第2電気化学セル65は電源656を備えた回路655を用いて通電することにより被測定ガス室620と外部の被測定ガスとの間で酸素のポンピングを行うことができる。このときポンピングによって酸素イオン電流Ipが流れる。
【0096】
ところで,本例にかかるガスセンサ素子6で,回路645の電源646から第1電気化学セル42の電極642と641とに対し微弱な電圧を印加してやる。これによって,電極642付近の酸素イオンがイオン化して,電極641側に移動し,電極642と電極641との間で電位差Vsが生じ,この電位差Vsを測定器647を用いて測定することができる。
ここでVsが一定の値になるようにIpを調整し被測定ガス室620の酸素濃度を一定に保つようにすれば空燃比に対応したIp値が得られる。
【0097】
(実施例11)
本例はコップ型のガスセンサ素子71とエージング処理とについて説明する。
図17に示すごとく,本例のガスセンサ素子71は,ガスセンサ7のハウジング70に挿通固定して使用するタイプの素子である。
ガスセンサ素子71の先端側は被測定ガス側カバー701によって保護され,基端側は大気側カバー702によって保護される。大気側カバー702の内部において,ガスセンサ素子71はリード端子721,接続端子722,リード線723によって,外部の回路と電気的に導通し,この回路に設けた電流計や電源によって,電圧が印加されたり,電圧の印加により生じた電流を測定することで,被測定ガス側カバー701内において酸素濃度を測定することができる。
【0098】
図18に示すごとく,本例のガスセンサ素子71の固体電解質体710の内部は大気を導入する大気室719と該大気室719に面する電極711と該電極711と電気的に導通したリード部713とを有し,ガスセンサ素子71の外部には電極712と該電極712と電気的に導通したリード部714とを有し,電極712とリード部714を覆う多孔質保護層(または拡散抵抗層)715がある。
【0099】
このガスセンサ素子71の電気化学セル718はガスセンサ7に取り付けたときに被測定ガス側カバー701内に位置する部分であり,電極711,712と固体電解質体710より構成される。
そして,このガスセンサ素子71は,リード部713,714を介して電気化学セル718の電極711,712に電圧を印加することで起電力式の素子として用いることができる。
【0100】
そして,本例にかかるガスセンサ素子71についても,実施例1と同様に,電源716を備えた回路715からリード部713,714を通じて電極711,712に直流電流を与えることでエージング処理を行って,電気化学セル718の活性を高めて,素子活性温度を下げることができる。
従って,超早期活性のガスセンサ素子71を得ることができる。
その他詳細は実施例1と同様である。
【0101】
(実施例12)
自動車エンジンの排気管に取り付けたガスセンサが内蔵するガスセンサ素子に対して,本発明にかかる再生処理を行う場合について説明する。
図19は自動車エンジンの模式図である。燃焼室81から発生した排気ガスを車外に導出するための排気管83及び86との間に触媒コンバータ84を設置する。この触媒コンバータ84に内蔵された三元触媒によって排気ガス中の大気汚染物質であるNOx等が除去される。
【0102】
ところで,三元触媒は燃焼室81の空燃比が理論空燃比であるときもっとも浄化効率が高くなるため,触媒コンバーター84の排気ガス流れ上流側には空燃比センサ82を設けて,排気ガス中の酸素濃度に基づいて燃焼室の空燃比を検出し,該空燃比を利用して燃焼室を制御する。
また,排気ガスの浄化を長時間を行うことで三元触媒が劣化するため,三元触媒の劣化状態を検出するために,触媒コンバータ84の排気ガス流れ下流側にNOxセンサ85を設けて,排気ガス中のNOx濃度を測定し,該NOx濃度に基づいて触媒コンバーター84の再生処理を行う。
【0103】
上記空燃比センサ82には,例えば実施例1に示したようなガスセンサ素子1(勿論,他の実施例に示した素子を用いることもできる)が内蔵されており,上記NOxセンサ85には例えば実施例5の図14のようなガスセンサ素子4が内蔵されている。
このように空燃比センサ82,NOxセンサ85の測定値に基づいて自動車から排出される排気ガスの状態が定まるため,空燃比センサ82やNOxセンサ85の性能は排気ガス浄化に大いに影響する。
【0104】
しかしながら,排気管83,86などは自動車が停車している際は自動車の周囲環境に応じた温度であり,自動車の走行時で熱い排気ガスが排出されている場合は1000℃近い温度となる。
よって,空燃比センサ82,NOxセンサ85に内蔵されるガスセンサ素子は−20℃くらいから1000℃に至る冷熱サイクルにさらされ,長期の使用においてこの冷熱サイクルによる熱履歴から電気化学セルの活性が低下する。
【0105】
電気化学セルの活性低下はガスセンサ素子の素子活性温度を高くしてしまう。よって,本例に示す構成で使用する空燃比センサ82,NOxセンサ85に対し,自動車の走行中に定期的に電圧Vの直流電流を通電して,素子活性温度が回復する再生処理を行う。
【0106】
直流電流の印加は,ガスセンサ素子の出力を取り出したり,素子に電圧を印加するための回路を利用して,空燃比やNOx濃度測定のインターバル時に行うことが望ましいが,再生処理専用の電気回路を別回路で設けることもできる。
また,このときの電圧Vは,エージング処理の場合と同様にV2≦V≦2V2とする。V2は,各ガスセンサ素子における電気化学セルの限界電流域における最大電圧である。
【0107】
なお,実施例1等のガスセンサ素子製造時のエージング処理であるが,本例に記載したように自動車に取り付けて使用するガスセンサ素子の場合は,ガスセンサ素子を製造し,ガスセンサに内蔵し,自動車の排気管の所定の位置に取り付けてからエージング処理にかかる直流電流を印加してもよい。
勿論,ガスセンサ素子製造の際にエージング処理用の電気回路を用いて,ガスセンサに内蔵させる前に処理することもできる。または,ガスセンサに内蔵させた後にエージング処理を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,ガスセンサ素子の斜視展開図。
【図2】実施例1における,ガスセンサ素子の長手方向の断面説明図。
【図3】実施例1における,ガスセンサ素子の幅方向の断面説明図及びエージング処理の説明図。
【図4】実施例1における,変色部のないガスセンサ素子の各温度における電圧−電流特性を示す線図。
【図5】実施例1における,本例のガスセンサ素子の各温度における電圧−電流特性を示す線図。
【図6】ガスセンサ素子の電圧−電流特性と限界電流域を示す線図。
【図7】ガスセンサ素子の限界電流特性とエージング処理のときに流す電流の大きさを示す線図。
【図8】実施例2にかかる,エージング処理の印加電圧と素子活性温度との関係を示す線図。
【図9】実施例2にかかる,エージング処理の印加電圧とガスセンサ素子の強度との関係を示す線図。
【図10】実施例3にかかる,被測定ガスにさらされる電極から基準ガスにさらされる電極へと酸素イオンが流れるようにエージング処理を行う方法を示す説明図。
【図11】実施例4にかかる,起電力式のガスセンサ素子の断面説明図。
【図12】実施例4にかかる,起電力式のガスセンサ素子における大気中での電圧−電流特性を示す線図。
【図13】実施例4にかかる,起電力式のガスセンサ素子における酸素濃度0.1%での電圧−電流特性を示す線図。
【図14】実施例5にかかる,2セル型のガスセンサ素子の断面説明図。
【図15】実施例7にかかる,2セル型のガスセンサ素子の断面説明図。
【図16】実施例9にかかる,2セル型でセラミックヒータが分離したタイプのガスセンサ素子の断面説明図。
【図17】実施例11にかかる,コップ型のガスセンサ素子を内蔵したガスセンサを示す説明図。
【図18】実施例11にかかる,コップ型のガスセンサ素子に対するエージング処理の説明図。
【図19】実施例12にかかる,自動車エンジンの排気管に設置した空燃比センサとNOxセンサの説明図。
【符号の説明】
1...ガスセンサ素子,
10...電気化学セル,
11...固体電解質体,
119...変色部,
141,151...電極,

Claims (6)

  1. 部分安定化ジルコニア製の固体電解質体と該固体電解質体に設けた一対の電極よりなる電気化学セルを少なくとも1つ備え,上記一対の電極の一方は被測定ガスにさらされ,他方は基準ガスにさらされるよう構成されたガスセンサ素子を製造するにあたり,
    上記被測定ガスにさらされる電極から上記基準ガスにさらされる電極へと酸素イオンが流れるように直流電流の電圧Vのみを印加するエージング処理を行って変色部を形成し
    エージング処理における直流電流の電圧Vは,上記電気化学セルの限界電流域における最大電圧をV2とすると,V2≦V≦2V2であることを特徴とするガスセンサ素子の製造方法。
  2. 請求項1において,上記電極の少なくとも1つはサーメット電極よりなることを特徴とするガスセンサ素子の製造方法。
  3. 請求項1又は2において,上記エージング処理は,酸素濃度が大気よりも低い低酸素濃度雰囲気において行うことを特徴とするガスセンサ素子の製造方法
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスセンサ素子の製造方法によって製造されるガスセンサ素子であって,上記固体電解質体において上記一対の電極により挟まれた領域は変色部を有することを特徴とするガスセンサ素子
  5. 部分安定化ジルコニア製の固体電解質体と該固体電解質体に設けた一対の電極よりなる電気化学セルを少なくとも1つ有し,上記一対の電極の一方は被測定ガスにさらされ,他方は基準ガスにさらされるよう構成されるとともに,内燃機関における排気管に取り付るガスセンサ素子において,
    上記ガスセンサ素子を上記排気管に取り付けた状態で,上記被測定ガスにさらされる電極から上記基準ガスにさらされる電極へと酸素イオンが流れるように直流電流の電圧Vのみを印加して上記ガスセンサ素子における素子活性温度を低温に維持するために上記素子活性温度を回復させ,
    かつ上記電圧Vは,上記電気化学セルの限界電流域における最大電圧をV 2 とするとV 2 ≦V≦2V 2 であることを特徴とするガスセンサ素子の再生方法
  6. 請求項5において,上記直流電流の通電は,上記内燃機関の運転中で,該内燃機関より排気ガスが排気管に排出されている状態で行うことを特徴とするガスセンサ素子の再生方法
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