JP4123587B2 - 画像情報処理装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばテレビジョン受像機に用いて好適な画像情報処理装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力画像信号よりも解像度の高い画像信号を得る等の目的で、入力画像信号とは走査線構造が異なる出力画像信号を形成する画像情報変換処理が行われる。画像情報変換処理として、入力画像信号の信号レベルの3次元(時空間)分布に応じてクラス分割を行い、それによって得られるクラス値を参照して画素の予測生成を行う、クラス分類適応処理が提案されている。
【0003】
かかる処理において、より高い解像度を得るためには、クラス分割を行うために用いる画素の数を増やして、空間パターンをより細かく分類するようにすれば良い。しかしながら、そのようにすると、クラス数が増加するため、大きな記憶容量を有するメモリが必要となったり、演算処理が複雑化する等の問題があった。より少ないクラス数を用いて出力画像の画質を損なわずに画像情報変換処理を行うようにすれば、上述したような問題を回避することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、この発明の目的は、より少ないクラス数を用いて画像情報変換処理を行うことができる画像情報処理装置および方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、入力画像信号から走査線構造の異なる出力画像信号を形成するようにした画像情報変換装置において、
所定の注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を、入力画像信号から選択する第1の画像データ選択手段と、
第1の画像データ選択手段によって選択される画像データから、レベル分布のパターンを検出し、検出したパターンに基づいて注目点が属する空間クラスを示す第1の空間クラス値を決定する空間クラス検出手段と、
第1の画像データ選択手段によって選択される画像データの振幅対称性および/または空間対称性を判定し、振幅対称性および/または空間対称性を同一とする複数の第1の空間クラス値を、振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転することにより統合して、統合する第1のクラス値のうち最小のクラス値を用いた第2のクラス値に変換するクラス値変換手段と、
入力画像信号から、注目点を含み、注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第2の画像データ選択手段と、
第2のクラス値が示すクラスに対応して、予め決定された予測係数データを記憶する記憶手段と、
第2の画像データ選択手段によって選択される画像データの位置を、クラス値変換手段によってなされた第1の空間クラス値の反転処理と同じ振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転させ、反転させた画像データと、第2のクラス値に対応して記憶手段から選択される予測係数データとの線型一次結合によって、注目点に画素を予測生成するための演算処理を行う演算処理手段とを有し、
予測係数は、
出力画像信号と同一の信号形式を有する所定の画像信号中の真の画素値と、第2の画像データ選択手段によって選択された画像データとの線型一次結合の計算値との差を最小とするように定められることを特徴とする画像情報処理装置である。
【0006】
請求項2の発明は、入力画像信号から走査線構造の異なる出力画像信号を形成するようにした画像情報変換装置において、
所定の注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を、入力画像信号から選択する第1の画像データ選択手段と、
第1の画像データ選択手段によって選択される画像データから、レベル分布のパターンを検出し、検出したパターンに基づいて注目点が属する空間クラスを示す空間クラス値を決定する空間クラス検出手段と、
入力画像信号から、入力画像信号内の複数のフレーム内において、注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第2の画像データ選択手段と、
第2の画像データ選択手段によって選択される画像データから、フレーム間差分に基づいて動きを表す動きクラス値を決定する動きクラス検出手段と、
空間クラス値と動きクラス値とを合成して第1のクラス値を生成するクラス合成手段と、
第1の画像データ選択手段によって選択される画像データの振幅対称性および/または空間対称性を判定し、振幅対称性および/または空間対称性を同一とする複数の第1の空間クラス値を、振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転することにより統合して、統合する第1のクラス値のうち最小のクラス値を用いた第2のクラス値に変換するクラス値変換手段と、
入力画像信号から、注目点を含み、注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第3の画像データ選択手段と、
第2のクラス値が示すクラスに対応して、予め決定された予測係数データを記憶する記憶手段と、
第3の画像データ選択手段によって選択される画像データの位置を、クラス値変換手段によってなされた第1の空間クラス値の反転処理と同じ振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転させ、反転させた画像データと、第2のクラス値に対応して記憶手段から選択される予測係数データとの線型一次結合によって、注目点に画素を予測生成するための演算処理を行う演算処理手段とを有し、
予測係数は、
出力画像信号と同一の信号形式を有する所定の画像信号中の真の画素値と、第3の画像データ選択手段によって選択された画像データとの線型一次結合の計算値との差を最小とするように定められることを特徴とする画像情報処理装置である。
【0007】
請求項5の発明は、入力画像信号から走査線構造の異なる出力画像信号を形成するようにした画像情報変換方法において、
所定の注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を、入力画像信号から選択する第1の画像データ選択ステップと、
第1の画像データ選択ステップによって選択される画像データから、レベル分布のパターンを検出し、検出したパターンに基づいて注目点が属する空間クラスを示す第1の空間クラス値を決定する空間クラス検出ステップと、
第1の画像データ選択手段によって選択される画像データの振幅対称性および/または空間対称性を判定し、振幅対称性および/または空間対称性を同一とする複数の第1の空間クラス値を、振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転することにより統合して、統合する第1のクラス値のうち最小のクラス値を用いた第2の空間クラス値に変換するクラス値変換ステップと、
入力画像信号から、注目点を含み、注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第2の画像データ選択ステップと、
第2のクラス値が示すクラスに対応して、予め決定された予測係数データを記憶する記憶ステップと、
第2の画像データ選択ステップによって選択される画像データの位置を、クラス値変換ステップにおいてなされた第1の空間クラス値の反転処理と同じ振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転させ、反転させた画像データと、第2のクラス値に対応して記憶手段から選択される予測係数データとの線型一次結合によって、注目点に画素を予測生成するための演算処理を行う演算処理ステップとを有し、
予測係数は、
出力画像信号と同一の信号形式を有する所定の画像信号中の真の画素値と、第2の画像データ選択ステップによって選択された画像データとの線型一次結合の計算値との差を最小とするように定められることを特徴とする画像情報処理方法である。
【0008】
請求項6の発明は、入力画像信号から走査線構造の異なる出力画像信号を形成するようにした画像情報変換方法において、
所定の注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を、入力画像信号から選択する第1の画像データ選択ステップと、
第1の画像データ選択ステップによって選択される画像データから、レベル分布のパターンを検出し、検出したパターンに基づいて注目点が属する空間クラスを示す空間クラス値を決定する空間クラス検出ステップと、
入力画像信号から、入力画像信号内の複数のフレーム内において、注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第2の画像データ選択ステップと、
第2の画像データ選択ステップによって選択される画像データから、フレーム間差分に基づいて動きを表す動きクラス値を決定する動きクラス検出ステップと、
空間クラス値と動きクラス値とを合成して第1のクラス値を生成するクラス合成ステップと、
第1の画像データ選択ステップによって選択される画像データの振幅対称性および/または空間対称性を判定し、振幅対称性および/または空間対称性を同一とする複数の第1の空間クラス値を、振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転することにより統合して、統合する第1のクラス値のうち最小のクラス値を用いた第2のクラス値に変換するクラス値変換ステップと、
入力画像信号から、注目点を含み、注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第3の画像データ選択ステップと、
第2のクラス値が示すクラスに対応して、予め決定された予測係数データを記憶する記憶ステップと、
第3の画像データ選択手段によって選択される画像データの位置を、クラス値変換ステップにおいてなされた第1の空間クラス値の反転処理と同じ振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転させ、反転させた画像データと、第2のクラス値に対応して記憶手段から選択される予測係数データとの線型一次結合によって、注目点に画素を予測生成するための演算処理を行う演算処理ステップとを有し、
予測係数は、
出力画像信号と同一の信号形式を有する所定の画像信号中の真の画素値と、第3の画像データ選択ステップによって選択された画像データとの線型一次結合の計算値との差を最小とするように定められることを特徴とする画像情報処理方法である。
【0011】
以上のような発明によれば、画像データが有する振幅対称性および/または空間対称性に基づいて、クラス分類適応処理による画像情報変換処理のきめ細かさを損なうこと無く、処理系内で扱われるクラスの数を削減することができる。
【0012】
このため、より少ないクラス数で効率的な変換をすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態についての説明に先立ち、その前提となる画像情報変換処理について説明する。かかる処理は、標準解像度のディジタル画像信号(以下、SD信号と表記する)を高解像度の画像信号(HD信号と称されることがある)に変換して出力するものである。この際のSD信号としては、例えばライン数が525本でインターレス方式の画像信号(以下、525i信号と表記する)等が用いられる。また、高解像度の画像信号としては、例えばライン数が525本でプログレッシブ方式の出力映像信号(以下、525p信号と表記する)等が用いられる。さらに、出力画像信号における水平方向の画素数が入力画像信号における水平方向の画素数の2倍とされる。
【0014】
かかる画像情報変換処理においては、本願出願人の提案に係るクラス分類適応処理によって解像度を高めようとしている。クラス分類適応処理は、従来の補間処理によって高解像度信号を形成するものとは異なる。すなわち、クラス分類適応処理は、入力SD信号の信号レベルの3次元(時空間)分布に応じてクラス分割を行い、クラス毎に予め学習によって獲得された予測計数値を所定の記憶部に格納し、予測式に基づいた演算によって最適な推定値を出力する処理である。クラス分類適応処理によって、入力SD信号の解像度以上の解像度を得ることが可能となる。
【0015】
このような処理によって得られる画像信号についてより詳細に説明する。図1は、1フィールドの画像の一部を拡大することによって、入力SD信号としての525i信号を、出力画像信号としての525p信号に変換する画像情報変換処理における画素の配置の一例を示すものである。ここで、大きなドットが525i信号の画素を示し、また、小さなドットが525p信号の画素を示す。
【0016】
525i信号のラインと同一位置のラインデータy1(黒塗りの小さいドットとして示した)および525i信号の上下のラインの中間位置のラインデータy2(白抜きの小さいドットとして示した)とが形成されることによって525p信号が予測生成される。なお、図1は、あるフレームの奇数フィールドの画素配置を示している。他のフィールド(偶数フィールド)では、525i信号および525p信号の各ラインが空間的に0.5ラインずれることになる。
【0017】
ラインデータy1,y2は、525i信号中の画素に基づくクラス分類および線型一次結合演算によって予測生成される。525i信号中の画素配置と、y1,y2の位置関係の一例を図2に示す。図2では、水平方向(左→右)に時間が進行する場合に、各フィールド内の画素を垂直方向に並べて示されている。
【0018】
図示されているフィールドを、左から順にF−1/o、F−1/e、F/o、F/eと表記する。なお、F−1/oは、「F−1番目のフレームの奇数(odd)番目の走査線からなるフィールド」である旨を示す表記である。同様に、F−1/eは、「F−1番目のフレームの偶数(even)番目の走査線からなるフィールド」を意味し、F/oは、「F番目のフレームの奇数番目の走査線からなるフィールド」を意味し、また、F/eは、「F番目のフレームの偶数番目の走査線からなるフィールド」を意味する。図2から、y1が525i信号のラインと同一位置にあり、また、y2が525i信号のラインの中間位置にあることがわかる。
【0019】
上述したような画像情報変換処理を行うための一般的な構成の一例を図3に示す。以下の説明は、入力SD信号としての525i信号を出力画像信号としての525p信号に変換する処理系を例として行う。但し、他の画像信号形式を有する入力SD信号/出力画像信号間の画像情報変換処理も、同様な構成によって行うことができる。入力SD信号(525i信号)がタップ選択回路1、6、7に供給される。
【0020】
タップ選択回路1は、ラインデータy1,y2を予測推定するための演算処理(後述する式(1)に従う演算処理)に必要とされる複数の画素が含まれる領域を切り出し、切り出した領域からラインデータy1,y2を予測推定するために必要なSD画素(以下、予測タップと表記する)を選択する。選択される予測タップが推定予測演算回路4に供給される。ここで、予測タップとしては、後述する空間クラスタップと同様なものを使用することができる。但し、予測精度を向上させるために、クラスに対応する予測タップ位置情報によって選択される。
【0021】
また、推定予測演算回路4には、後述する係数メモリ11からラインデータy1,y2を予測推定するために必要な予測係数を供給される。推定予測演算回路4、5は、タップ選択回路1から供給される予測タップ、および係数メモリ11から供給される予測係数に基づいて、以下の式(1)に従って画素値yを順次予測生成する。
【0022】
y=w1 ×x1 +w2 ×x2 +‥‥+wn ×xn (1)
ここで、x1 ,‥‥,xn が各予測タップであり、w1 ,‥‥,wn が各予測係数である。すなわち、式(1)は、n個の予測タップを用いて画素値yを予測生成するための式である。画素値yの列として、ラインデータy1およびy2が予測生成される。
【0023】
推定予測演算回路4は、ラインデータy1、y2を線順序変換回路5に供給する。線順序変換回路5は、供給されるラインデータにライン倍速処理を施し、高解像度信号を生成する。この高解像度信号が最終的な出力画像信号とされる。図示しないが、出力画像信号がCRTディスプレイに供給される。CRTディスプレイは、出力画像信号(525p信号)を表示することが可能なように、その同期系が構成されている。また、入力SD信号としては、放送信号、またはVTR等の再生装置の再生信号が供給される。すなわち、この一実施形態をテレビジョン受像機等に内蔵することができる。
【0024】
一方、タップ選択回路6は、入力SD信号から空間クラスを検出するために必要なSD画素(以下、空間クラスタップと表記する)を選択する。タップ選択回路6の出力が空間クラス検出回路8に供給される。また、タップ選択回路7は、入力SD信号から動きクラスを検出するために必要なSD画素(以下、動きクラスタップと表記する)を選択する。タップ選択回路7の出力が動きクラス検出回路9に供給される。
【0025】
空間クラス検出回路8は、供給される空間クラスタップに基づいて空間クラス値を検出し、検出した空間クラス値をクラス合成回路10に供給する。また、動きクラス検出回路9は、供給される動きクラスタップに基づいて動きクラス値を検出し、検出した空間クラス値をクラス合成回路10に供給する。
【0026】
クラス合成回路10は、空間クラス値と動きクラス値とを合成し、合成されたクラス値を係数メモリ11に供給する。係数メモリ11は、後述する学習によって予め決められた予測係数を記憶している。そして、クラス合成回路10から供給される、合成されたクラス値によって指定される予測係数データを、推定予測演算回路4に対して出力する。このような出力を行うためには、合成されたクラス情報によって指定されるアドレスに沿って、係数メモリ11に予測係数データを記憶しておく等の方法を用いれば良い。
【0027】
ここで、空間クラス検出についてより詳細に説明する。一般に、空間クラス検出回路は、空間クラスタップのレベル分布のパターンに基づいて画像データのレベル分布の空間的パターンを検出し、検出した空間的パターンに基づいて空間クラス値を生成する。この場合、クラス数が膨大になることを防ぐために、各画素について8ビットの入力画素データをより少ないビット数のデータに圧縮するような処理を行う。このような情報圧縮処理の一例として、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding) を用いることができる。また、情報圧縮処理として、DPCM(予測符号化)、VQ(ベクトル量子化)等を用いることもできる。
【0028】
ADRCは、本来、VTR(Video Tape Recoder)向け高能率符号化用に開発された適応的再量子化法であるが、信号レベルの局所的なパターンを短い語長で効率的に表現できるので、この一形態では、ADRCを空間クラス分類のコード発生に使用している。ADRCは、空間クラスタップのダイナミックレンジをDR,ビット割当をn,空間クラスタップの画素のデータレベルをL,再量子化コードをQとして、以下の式(2)により、最大値MAXと最小値MINとの間を指定されたビット長で均等に分割して再量子化を行う。
【0029】
DR=MAX−MIN+1
Q={(L−MIN+0.5)×2/DR} (2)
但し、{ }は切り捨て処理を意味する。
【0030】
次に、動きクラス検出についてより詳細に説明する。動きクラス検出回路21は、供給される動きクラスタップに基づいて、以下の式(3)に従ってフレーム間差分絶対値の平均値paramを計算する。そして、計算したparamの値に基づいて、動きクラス値を検出する。
【0031】
【数1】
Figure 0004123587
【0032】
式(3)においてnは動きクラスタップ数であり、例えばn=6と設定することができる。そして、paramの値と、予め設定されたしきい値とを比較することによって動きの指標である動きクラス値が決定される。例えば、param≦2の場合には動きクラス値0、2<param≦4の場合には動きクラス値1、4<param≦8の場合には動きクラス値2、param>8の場合には動きクラス値3というように動きクラス値が生成される。動きクラス値0が動きが最小(静止)であり、動きクラス値1、2、3となるに従って動きが大きいものと判断される。なお、動きベクトルを検出し、検出した動きベクトルに基づいて動きクラスを検出しても良い。
【0033】
次に、予測係数を生成するための処理について説明する。図4に、予測係数の算出に係る処理系の構成の一例を示す。出力画像信号と同じ信号形式を有する既知の信号(例えば525p信号)が間引きフィルタ20、および正規方程式加算回路27に供給される。間引きフィルタ51は、水平方向および垂直方向で画素数がそれぞれ1/2とされ、全体として供給される信号の1/4の画素数を有するSD信号(例えば525i信号)を生成する。
【0034】
かかる処理として、例えば、入力する画像信号について垂直方向の周波数が1/2になるように垂直間引きフィルタによって画素を間引き、さらに、水平方向の周波数が1/2になるように水平間引きフィルタによって画素を間引く等の処理が行われる。間引きフィルタ51が生成するSD信号がタップ選択回路21、22、23に供給される。間引きフィルタ20の特性を変えることによって学習の特性を変え、それによって、変換して得られる画像の画質を制御することができる。
【0035】
タップ選択回路21は、予測タップを選択し、選択した予測タップを正規方程式加算回路27に供給する。また、タップ選択回路22は、予測タップを選択し、選択した予測タップを空間クラス検出回路24に供給する。一方、タップ選択回路23は、予測タップを選択し、選択した予測タップを動きクラス検出回路25に供給する。
【0036】
空間クラス検出回路24は、供給される空間クラスタップに基づいて空間クラス値を検出し、検出した空間クラス値をクラス合成回路26に供給する。また、動きクラス検出回路24は、供給される動きクラスタップに基づいて動きクラス値を検出し、検出した動きクラス値をクラス合成回路26に供給する。クラス合成回路26は、供給される空間クラス値および動きクラス値を合成し、合成したクラス値を正規方程式加算回路27に供給する。
【0037】
正規方程式加算回路27は、予測係数を解とする正規方程式を解くための計算処理に使用されるデータを算出する。すなわち、正規方程式加算回路27は、入力SD信号、タップ選択回路21の出力、およびクラス合成回路26の出力に基づいて加算処理を行うことにより、ラインデータy1,y2の予測生成に使用される予測係数を解とする正規方程式を解くために必要なデータを算出する。
【0038】
正規方程式加算回路27が算出したデータが予測係数決定回路28に供給される。予測係数決定回路28は、供給されるデータに基づいて正規方程式を解くための計算処理を行い、ラインデータy1,y2の予測生成に使用される予測係数を算出する。算出される予測係数が係数メモリ29に供給され、記憶される。
【0039】
ここで、正規方程式について説明する。上述したように、n個の予測タップを使用して、ラインデータy1,y2を構成する各画素は、上述の式(1)によって順次予測生成される。式(1)において、学習前は予測係数w1 ,‥‥,wn が未定係数である。学習は、クラス毎に複数の入力画像信号データに対して行う。かかる入力画像信号データの総数をmと表記する場合、式(1)に従って、以下の式(4)が設定される。
【0040】
k =w1 ×xk1+w2 ×xk2+‥‥+wn ×xkn (4)
(k=1,2,‥‥,m)
m>nの場合、予測係数w1 ,‥‥,wn は一意に決まらないので、誤差ベクトルeの要素ek を以下の式(5)で定義して、式(6)によって定義される誤差ベクトルeを最小とするように予測係数を定めるようにする。すなわち、いわゆる最小2乗法によって予測係数を一意に定める。
【0041】
k =yk −{w1 ×xk1+w2 ×xk2+‥‥+wn ×xkn} (5)
(k=1,2,‥‥m)
【0042】
【数2】
Figure 0004123587
【0043】
式(6)のe2 を最小とする予測係数を求めるための実際的な計算方法としては、e2 を予測係数wi (i=1,2‥‥)で偏微分し(式(7))、iの各値について偏微分値が0となるように各予測係数wi を定めれば良い。
【0044】
【数3】
Figure 0004123587
【0045】
式(7)から各予測係数wi を定める具体的な手順について説明する。式(8)、(9)のようにXji,Yi を定義すると、式(7)は、式(10)の行列式の形に書くことができる。
【0046】
【数4】
Figure 0004123587
【0047】
【数5】
Figure 0004123587
【0048】
【数6】
Figure 0004123587
【0049】
式(10)が一般に正規方程式と呼ばれるものである。正規方程式加算回路27は、クラス合成回路26から供給されたクラス情報、予測タップ選択回路21から供給される予測タップ、および入力画像信号に基づいて、正規方程式データ、すなわち、式(8)、(9)に従うXji,Yi の値を算出する。そして、算出した正規方程式データを予測係数決定部28に供給する。予測係数決定部28は、正規方程式データに基づいて、掃き出し法等の一般的な行列解法に従って正規方程式を解くための計算処理を行って予測係数wi を算出する。
【0050】
上述したような一般的な画像情報変換処理において、より精度の高い予測生成を行うためには、空間クラス分類を行うために使用されるタップの数を増やし、より細かな空間パターンの分類を行えば良い。しかしながら、そのようにすると、クラス数が大幅に増大してしまうという問題が生じる。そこで、この発明は、空間対称性を利用することにより、クラスを統合してクラス数を削減するようにしたものである。
【0051】
この発明の一実施形態の全体的な構成について説明する。図5に、一実施形態における画像情報処理系の構成の一例を示す。以下の説明は、入力SD信号としての525i信号を、出力画像信号としての525p信号に変換する画像情報変換処理を行う場合を前提としたものであるが、他の画像信号形式の入力SD信号/出力画像信号間の変換を行う場合にも、この発明を適用することができる。図4において、図1等を参照して上述した一般的な画像情報処理系中の構成要素と同様な構成要素には、同一の符号を付した。
【0052】
ここでは、タップ選択回路1の後段にタップ位置組み替え回路101が設けられている。また、空間クラス検出回路102の後段に対称性判定・クラス値変換回路102が設けられている。対称性判定・クラス値変換回路102は、空間クラス検出回路8から供給される空間クラス値に基づいて、後述するような空間対称性および/または振幅対称性を判定し、判定結果をタップ位置組み替え回路101に供給すると共に、判定結果に対応するクラス値変換処理を行う。
【0053】
クラス値変換処理された空間クラス値がクラス合成回路10に供給される。これにより、クラス合成回路10の出力は、空間対称性および/または振幅対称性を利用したクラス統合の結果を反映するものとなる。後述するように、かかるクラス値変換処理は、空間対称性および/または振幅対称性を利用したクラス統合に対応する処理であり、従って、かかるクラス値変換処理によってクラス数が削減される。
【0054】
タップ位置組み替え回路101は、対称性判定・クラス値変換回路102から供給される空間対称性および/または振幅対称性についての判定結果に基づいて、クラスタップ位置を組み替える。そして、組み替えたクラスタップ位置に対応する予測タップを推定予測演算回路4に供給する。タップ位置組み替え回路101の構成の一例を図6に示す。
【0055】
後述するように、対称性判定・クラス値変換回路102から、間対称性として水平対称性(H対称性)および垂直対称性(V対称性)、並びに時間対称性(T対称性)の各対称要素についての反転の有無を示すH反転情報信号、V反転情報信号、T反転情報信号が対称性判定・クラス値変換回路102から供給される。これらの信号に従って、それぞれ、Hタップ位置反転回路151、Vタップ位置反転回路152,Tタップ位置反転回路153がタップ位置反転処理を行う。
【0056】
次に、一実施形態において予測係数を生成するための処理について説明する。図7に、かかる処理系の構成の一例を示す。ここで、図4等を参照して上述した、予測係数を生成するための一般的な処理系中の構成要素と同様な構成要素には同一の符号を付した。空間クラス検出回路24の後段に対称性判定・クラス値変換回路103が設けられる。
【0057】
対称性判定・クラス値変換回路103は、空間クラス検出回路24から供給される空間クラス情報に基づいて空間対称性および/または振幅対称性を判定し、判定結果をタップ位置組み替え回路104に供給すると共に、判定結果に対応するクラス値変換処理を行う。そして、クラス値変換処理によって生成したクラス値を、クラス合成回路26に供給する。これにより、クラス合成回路26の出力は、空間対称性および/または振幅対称性を利用したクラス統合の結果を反映するものとなる。
【0058】
タップ位置組み替え回路104は、例えば図6を参照して上述したタップ位置組み替え回路101と同様の構成を有し、対称性判定・クラス値変換回路103から供給される空間対称性に関する情報に基づいてクラスタップ位置を組み替える。そして、組み替えたクラスタップ位置に対応する予測タップを正規方程式加算回路27に供給する。
【0059】
これにより、正規方程式加算回路27、予測係数決定回路28の出力は、空間対称性および/または振幅対称性を利用したクラス統合の結果を反映するものとなる。従って、係数メモリ29には、空間対称性および/または振幅対称性を利用したクラス統合の結果を反映する予測係数データが記憶されることになる。図5を参照して上述した画像情報変換処理系の動作に先立って、係数メモリ29の記憶内容が係数メモリ11にロードされる。
【0060】
なお、タップ選択回路21が出力する予測タップの個数は、画像情報変換処理系において使用される予測タップの個数より大きいものとされる。従って、図7中の予測係数決定部28では、クラス毎により多くの係数が求まる。このようにして求まった予測係数の中で、絶対値が大きいものから順に使用する数の予測係数が選択される。
【0061】
なお、図5に示したような画像信号変換処理系、図7に示したような予測係数の決定に係る処理系は、各々別個に設けても良いし、スイッチ等を適宜設けることによって構成要素を共通に使用するように構成しても良い。但し、これらの処理系を別個に設ける場合には、学習の有効性を担保するため、同一の機能を有する構成要素は、同一の動作特性を有するものを使用する必要がある。例えばタップ選択回路1、21は、同一の動作特性を有する必要がある。構成要素を共通に使用する場合には、スイッチング等に起因して装置全体の処理が複雑化するが、装置全体に関わる回路規模、コスト等の削減に寄与することができる。
【0062】
次に、y1の空間クラス分類に使用されるタップ配置の一例を図8Aに示す。また、y1内の画素の予測生成に使用されるタップ配置の一例を図8Bに示す。さらに、y2の空間クラス分類に使用されるタップ配置の一例を図9Aに示し、y2内の画素の予測生成に使用されるタップ配置の一例を図9Bに示す。以下の説明は、図2等を参照して上述した画像情報変換処理系中の空間クラス検出回路8において、図8、図9に示すようなタップ配置によって規定されるクラス分割点を使用して1ビットADRCを行うことによってクラス分類を行う場合を前提として行う。
【0063】
図8、図9における座標軸のとり方は以下のようなものである。すなわち、フレーム内の水平方向を、図中の水平方向の座標軸(以下、h軸と表記する)に対応させる。また、フレーム内の垂直方向を、図中の垂直方向の座標軸(以下、v軸と表記する)に対応させる。さらに、時間方向、すなわちフレームの時間的順序を示す方向を、図中の手前から奥に向かう座標軸(以下、t軸と表記する)に対応させる。これ以降の説明において参照する、空間対称性の説明に係る各図においても、同様な座標軸を用いる。図8A、図8Bにおいて、クラス分類用タップa,b,e,h,iは、いずれもv−t面上に位置している。また、図9A、図9Bにおいて、クラス分類用タップb,c,d,i,j,kは、いずれもh−t面上に位置している。
【0064】
対称性判定・クラス値変換回路102においてなされる、空間対称性を利用したクラス統合について説明する。以下の説明は、y1の空間クラス分類に使用される空間クラスタップ配置の一例(図8A参照)を前提として行うが、他の空間クラスタップ配置を用いる場合にも適用できる。H対称性、すなわちv−t面に関する対称性を例として、空間対称性を利用した空間クラスの統合について説明する。空間クラス検出回路4の出力が図10Aに示す空間パターンに分類される場合の予測係数を図10Bに示す。
【0065】
ここで、図10Aにおける各タップa〜iにおいては、白丸が例えば'1' 、黒丸が例えば'0' に対応する。また、a〜iに対応する、図10B中の予測係数は、それぞれka 〜ki である。一方、図11Aに、図10AをH反転した空間パターンの一例を示す。ここで、H反転は、H対称性における対称要素であるv−t面に関して反転する(鏡像の関係とする)空間反転操作である。v−t面上に無いタップd,fの符号が図10Aと図11Aでは反転している。図11Aに示す空間パターンに対応する予測係数ka ’〜ki ’を図11Bに示す。
【0066】
図4等を参照して上述したように、出力画像信号と同じ信号形式を有する既知の複数個の画像信号に基づいて、線形予測推定式を解く演算処理を行うことによって予測係数が算出される。このような算出方法のため、ある任意の空間パターンとかかる任意の空間パターンをH反転して得られる空間パターンに分類されるクラスに対応して使用されるべき予測係数は、かかる任意の空間パターンに分類されるクラスに対応して使用されるべき予測係数と、v−t面に関して鏡像の関係となる。
【0067】
上述の例においては、図11Aに示した空間パターンに分類されるクラスに対応して使用されるべき予測係数は、図10Aに示した空間パターンに分類されるクラスに対応して使用されるべき予測係数に対して、v−t面に関して鏡像の関係となる。従って、図11Bに示す予測係数k’a 〜k’i は、図10Bに示した予測係数ka 〜ki をH反転することによって得ることができる。すなわち、図10Aおよび図11Aの空間パターンに分類されるクラスについては、共通の係数値を状況に応じてH反転することにより、予測係数を得ることができる。より一般的には、以下のことがわかる。すなわち、空間パターン分割に使用されるタップの位置関係が互いにH対称の関係を成す空間パターンに分類されるクラスは、統合することができる。
【0068】
上述したような、H対称性を利用したクラス統合と同様にして、V対称性すなわちh−t面に関する対称性,およびT対称性すなわちv−h面に関する対称性を利用してクラス統合を行うことも可能である。このことについて図12を参照して説明する。図12Aが空間パターンの一例を示す。また、図12B,図12C,図12Dに、かかる一例に対して、それぞれ、H反転、V反転、T反転が施されてなる空間パターンの例を示す。
【0069】
図12Aに示す空間パターンに分類されるクラスと、図12Bに示す空間パターンに分類されるクラスは、互いにH対称の関係にあるので、上述したようにクラス統合することができる。同様に、図12Aに示す空間パターンに分類されるクラスと、図12Cに示す空間パターンに分類されるクラスとは、互いにV対称の関係にあるのでクラス統合することができ、さらに、図12Aに示す空間パターンに分類されるクラスと、図12Dに示す空間パターンに分類されるクラスとは、互いにV対称の関係にあるのでクラス統合することができる。
【0070】
また、v−t面、h−t面、h−v面に関する対称性を組合わせてなる対称性を有する空間パターンに分類されるクラスについても、クラス統合が可能である。図12Aに示した空間パターンの一例に対して、HV対称性(H対称性とV対称性との組合わせ)を有する空間パターンの例を図13Aに示す。また、TH対称(T対称性とH対称性との組合わせ)を図13Bに示す。さらに、VT対称(V対称性とT対称性との組合わせ)を有する空間パターンの例を図13Cに示す。一方、HVT対称(H対称性、V対称性、T対称性の組合わせ)を有する空間パターンの例を図13Dに示す。
【0071】
例えば、図13Aに示した空間パターンに分類されるクラスに対応して使用されるべき予測係数は、図12Aに示した空間パターンに分類されるクラスに対応して使用されるべき予測係数に対して、HV対称性における対称要素、すなわちv−t面およびh−t面に関して鏡像の関係となる。従って、図13Aに示す予測係数は、図12Aに示した空間パターンに分類されるクラスに対応して使用されるべき予測係数をv−t面およびh−t面に関して反転することによって得ることができる。同様に、例えば、図13Dに示す予測係数は、図12Aに示した空間パターンに分類されるクラスに対応して使用されるべき予測係数をHVT対称における対称要素、すなわちv−t面,h−t面およびh−v面に関して反転することによって得ることができる。
【0072】
次に、振幅対称性、すなわち振幅方向の対称性を利用したクラス統合について説明する。まず、図14Aに示す空間パターンに対応する予測係数を図14Bに示す。一方、図14Aに示した空間パターンに対して、振幅反転した、すなわち各入力画素の符号が反対である空間パターンを図15Aに示す。図15Aに示した空間パターンは、図14Aに示した空間パターンを有する入力画像信号を反転させることによって、より具体的には入力画像信号の最大値から当該入力画像信号を引くことによって生成することができる。
【0073】
上述したように、予測係数は、入力画像信号における各々の空間パターン毎に、入力画像信号と予測生成される画素の間の不変的な関係に対応するものとして求められる。このため、任意の空間パターンを振幅方向に反転させることによって得られる空間パターンから予測生成される画素値は、かかる任意の空間パターンから予測生成される画素値を反転した値となる。従って、図14Aに示した空間パターンを有する入力画像信号を反転させ、図14Bに示した予測係数を用いて式(1)による予測生成演算を行うことにより、図15Aに示した空間パターンを有する入力画像信号に対応する画素値の予測生成を行うことができる。
【0074】
また、式(1)は1次線形結合式であり、また、学習時に入力される、出力画像信号と同一の信号形式を有する画像信号と推定画素データの振幅とは対等であることから、予測係数の総和は1となる。このため、以下の式(11)に示すように入力画像信号の反転および推定画素の反転は相殺されることになり、結果として、図15Aに示した空間パターンに対応する予測係数として、図14Aに示した空間パターンに対応する予測係数をそのまま用いることができる。すなわち、図15B中のk’’a 〜k’’i は、図14B中のka 〜ki と一致することになる。
【0075】
【数7】
Figure 0004123587
【0076】
以上の説明からわかるように、互いに振幅反転の関係にある空間パターンに分類されるクラスは、統合することができる。
【0077】
また、図12等を参照して上述した、H対称性、V対称性,T対称性の内の1つ、または2つ以上を組合わせてなる対称性と、振幅対称性とを組合わせてなる対称性を有する空間パターンに分類されるクラスについても、クラス統合が可能である。まず、H対称性、V対称性,T対称性の内の1つと、振幅対称とを組合わせてなる対称性を有する空間パターンの例についてを図16を参照して説明する。図16Aには、図14Aに示した空間パターンの一例に振幅反転が施されてなる空間パターンの例を示す。
【0078】
また、図16Bには、図14Aに示した空間パターンの一例に対して、振幅反転とH反転とが施されてなる空間パターンの例を示す。さらに、図14Aに示した空間パターンの一例に対して振幅反転とV反転とが施されてなる空間パターンの例、および図14Aに示した空間パターンの一例に対して振幅反転とT反転とが施されてなる空間パターンの例を、それぞれ、図16Cおよび図16Dに示す。
【0079】
さらに、H対称性、V対称性,T対称性の内の2つ以上と、振幅対称とを組合わせてなる対称性を有する空間パターンの例について図17を参照して説明する。図17Aには、図14Aに示した空間パターンの一例に対して、振幅反転とHV反転とが施されてなる空間パターンの例を示す。また、図17Bには、図14Aに示した空間パターンの一例に対して、振幅反転とTH反転とが施されてなる空間パターンの例を示す。さらに、図17Cには、図14Aに示した空間パターンの一例に対して振幅反転とVT反転とが施されてなる空間パターンの例を示す。よりさらに、図17Dに、図14Aに示した空間パターンの一例に対して、振幅反転とVT反転とが施されてなる空間パターンの例を示す。
【0080】
上述したような各対称性に係る空間クラス値変換処理について、図18、図19を参照して説明する。図18Aには、入力画像信号の空間パターンの一例を示す。また、図18Aに示す空間パターンの一例に、H反転,V反転,T反転が施されてなる空間パターンを、それぞれ、図18B,図18C,図18Dに示す。ここで、黒塗りを付したタップの値が例えば'1' 、白のタップの値が例えば'0' を示す。
【0081】
これらの各タップの値の総体として検出される空間クラス値は、例えば各タップP,Q,R,S,Tの値をこの順に並べた5ビットの値として定義することができる。かかる定義によれば、図18Aに示した一例についての空間クラス値=00111となり、10進表現では7となる。また、図18Bに示した一例についての空間クラス値=01101となり、10進表現では13となる。同様に、図18C、図18Dに示した空間パターンについての空間クラス値は、それぞれ、10110(10進表現では22)、11100(10進表現では28)となる。勿論、空間クラス値の定義は、上述したものに限定されない。
【0082】
同様に、入力画像信号の空間パターンの他の例を図19Aに示す。さらに、かかる空間パターンの他の例に、H反転,V反転,T反転が施されてなる空間パターンを、それぞれ、図19B,図19C,図19Dに示す。ここでも図18の場合と同様に空間クラス値が検出されるものとすると、空間クラス値は、図18A,図19B,図19C,図19Dに示した空間パターンについて、それぞれ11100(10進表現では28)、10110(10進表現では22)、01101(10進表現では13)、00111(10進表現では7)となる。
【0083】
次に、空間クラス検出回路8(図5参照)から供給される空間クラス値から、上述したような空間対称性および/または振幅対称性を検出する、対称性判定・クラス値変換回路102について、図20を参照して詳細に説明する。空間クラス値は、最小値判定回路216、振幅反転回路208,およびH反転回路201、V反転回路202、T反転回路203、HV反転回路204、VT反転回路205、TH反転回路206、HTV反転回路207に供給される。
【0084】
最小値判定回路216、振幅反転回路208については後述する。H反転回路201、V反転回路202、T反転回路203、HV反転回路204、VT反転回路205、TH反転回路206、HTV反転回路207は、供給されるクラス値に対して、それぞれ、H反転処理、V反転処理、T反転処理、HV反転処理、VT反転処理、TH反転処理、HTV反転処理を行う。これら7種類の空間反転処理の結果として得られるクラス値は、それぞれ、最小値判定回路216と、振幅反転処理を行う構成とに供給される。
【0085】
振幅反転処理を行う構成として、H反転回路201、V反転回路202、T反転回路203、HV反転回路204、VT反転回路205、TH反転回路206、HTV反転回路207の後段にそれぞれ振幅反転回路209、210、211、212、213、214、215が設けられている。また、上述した振幅反転回路208は、空間クラス検出回路8から供給されるクラス値に対して振幅反転処理を行う。振幅反転回路208、209、210、211、212、213、214、215の出力が最小値判定回路に供給される。
【0086】
以上のような構成により、7種類の空間反転処理の結果として得られるクラス値および空間クラス検出回路8から供給されるクラス値の計8種類のクラス値と、それら8種類のクラス値に振幅反転処理が施されてなる8種類のクラス値、従って全部で16種類のクラス値が最小値判定回路216に供給される。最小値判定回路216は、供給される16種類のクラス値の内で最小のものを判定し、判定結果である最小のクラス値を、代表クラス値として再アドレッシング処理回路217に供給する。なお、代表クラス値は、必ずしも最小のクラス値には限定されず、例えば最大のクラス値としても良い。但し、最小のクラス値を用いる場合には、代表クラス値を表現するための情報量を最小にすることができるという利点がある。
【0087】
また、最小値判定回路216は、空間クラス検出回路8から供給されるクラス値から最小のクラス値を得るために施される反転処理を示す情報を生成する。このような情報としては、最小のクラス値を得るための処理において、H反転処理、V反転処理、T反転処理の各々が施されたか否かを示す、例えば各1ビットのH反転情報信号、V反転情報信号、T反転情報信号を生成するようにすれば良い。これらの信号がタップ位置組み替え回路101(図5参照)に供給される。
【0088】
上述したようにして生成される代表クラス値は、空間クラス検出回路8から順次供給される各クラス値に対して離散的な値をとる。このため、再アドレッシング処理回路217は、空間クラス検出回路8から順次供給される各クラス値の内で欠落する値をスキップして連続したクラス値に変換する処理を行う。再アドレッシング処理回路217の出力が対称性判定・クラス値変換回路102による変換処理の結果として生成される最終的な空間クラス値として、クラス合成回路10(図5参照)に供給される。従って、クラス合成回路10の出力は、対称性判定・クラス値変換回路102による、空間対称性を利用したクラス値変換処理の結果に基づくものとなる。
【0089】
以上のようなクラス値変換により、空間クラス値に関しては、1個の代表クラス値によって特定される係数メモリ11内の予測係数データが16種類の空間パターンに対応することになる。従って、16種類の空間パターンが1個のクラスに統合されることになる。
【0090】
また、タップ位置組み替え回路101は、供給されるH反転情報信号、V反転情報信号、T反転情報信号に基づいて、推定予測演算回路4においてなされる推定予測演算に使用されるタップデータの位置を組み替える。これにより、1個のクラスに類別される16種類の空間パターンに対応して、タップデータの位置が的確に組み替えられる。従って、対称性判定・クラス値変換回路102による変換処理の結果に基づいて(すなわち、各代表クラス値に基づいて)生成されるクラス合成回路10の出力に従って係数メモリ11から出力される予測係数データと、タップデータとの推定予測演算における整合性が担保される。従って、ラインデータy1,y2の予測生成を的確に行うことができる。
【0091】
次に、線順序変換回路6が行うライン倍速処理について説明する。上述したようにして推定予測演算回路4、5が生成する525p信号の水平周期は、画像情報変換処理がなされる前の525i信号の水平周期と同一である。線順序変換回路6は、水平周期を2倍とするライン倍速処理を行う。図21は、ライン倍速処理をアナログ波形を用いて示すものである。推定予測演算回路4、5によって、ラインデータy1およびy2が同時に予測生成される。
【0092】
ラインデータy1には、順にa1,a2,a3‥‥のラインが含まれ、ラインデータy2には、順にb1,b2,b3‥‥のラインが含まれる。線順序変換回路500内には、ラインダブラ(図示せず)とスイッチング回路(図示せず)とが設けられている。ラインダブラは、各ラインのデータを時間軸方向に1/2に圧縮し、圧縮されたデータをスイッチング回路に供給する。スイッチング回路は、供給されるデータを交互に選択して出力する。このようにして、線順次出力(a0,b0,a1,b1,‥‥)が形成される。
なお、この一実施形態では、現存ライン上の出力画素値(ラインデータL1)と、作成ライン上の出力画素値(ラインデータL2)とを並列構成でもって作成するようにしている。これに対し、メモリを追加し、回路の動作速度が速ければ時分割処理でラインデータy1およびy2を順に生成すると共に、ライン倍速処理を行うように構成しても良い。
【0093】
上述したこの発明の一実施形態は、対称性判定とクラス値変換とを一括して行うようにしたものである。これに対し、対称性判定およびクラス値変換を、対称要素毎に行うようにした、この発明の他の実施形態も可能である。図22に、他の実施形態における画像情報変換処理系の一例を示す。ここで、図5中の構成要素と同様な構成要素には、同一の符号を付した。
【0094】
空間クラス検出回路8が生成する空間クラス値は、対称性判定回路105と、クラス値変換回路106とに供給される。対称性判定回路105は、例えば上述した一実施形態中の対称性判定・クラス値変換回路102と同様な構成を有し、H反転情報信号、V反転情報信号,T反転情報信号および振幅反転情報信号を出力する。ここで、振幅反転の有無は、タップ位置組み替えを行うためには不必要な情報なので、上述した一実施形態中の対称性判定・クラス値変換回路102(図5参照)においては振幅反転情報信号は出力されない。しかし、クラス値変換処理を対称性判定と別個に行う他の実施形態においては、対称性判定回路105が振幅反転情報信号をも出力するようになされる。
【0095】
対称性判定回路105の出力の内、H反転情報信号、V反転情報信号,T反転情報信号および振幅反転情報信号がクラス値変換処理回路106に供給される。また、H反転情報信号、V反転情報信号,T反転情報信号がタップ位置組み替え回路101に供給される。タップ位置組み替え回路101は、供給される各反転情報信号を参照してタップ位置組み替え処理を行う。
【0096】
クラス値変換処理回路106の構成の一例を図23に示す。空間クラス検出回路8から供給されるクラス値がH対称クラス値変換回路110に供給される。H対称クラス値変換回路110の後段には、V対称クラス値変換回路111、T対称クラス値変換回路112、振幅対称クラス値変換回路113が順に設けられる。H対称クラス値変換回路110、V対称クラス値変換回路111、T対称クラス値変換回路112、振幅対称クラス値変換回路113には、それぞれ、H反転情報信号、V反転情報信号,T反転情報信号および振幅反転情報信号が供給される。
【0097】
H対称クラス値変換回路110、V対称クラス値変換回路111、T対称クラス値変換回路112、振幅対称クラス値変換回路113は、各々に供給される反転情報信号を参照して、クラス値変換処理を行う。これらのクラス値変換処理の総体により、16種類の空間パターン中で例えば最小のクラス値が代表クラス値として生成される。
【0098】
振幅対称クラス値変換回路113の後段には、再アドレッシング処理回路114が設けられる。再アドレッシング処理回路114は、上述した一実施形態中の再アドレッシング処理回路217(図20参照)と同様に、空間クラス検出回路8から順次供給される各クラス値の内で欠落する値をスキップして連続したクラス値に変換する処理を行う。再アドレッシング処理回路114の出力が対称性判定・クラス値変換回路105による変換処理の結果としての最終的な空間クラス値として出力される。
【0099】
また、この発明の一実施形態および他の実施形態は、525i信号を525p信号に変換するものであるが、525本のライン数は、一例であって、他のライン数であってもこの発明を適用することができる。例えば、入力SD信号における水平方向の画素数に対して、2倍以外の画素数を含むラインからなる出力画像信号を予測生成するようにしても良い。より具体的には、出力画像信号として1050i信号、すなわち走査線数が1050本でインターレス方式の画像信号を予測生成する画像情報変換処理を行う場合に、この発明を適用することができる。
【0100】
【発明の効果】
上述したように、この発明は、入力画像信号から走査線構造の異なる出力画像信号を形成する画像情報変換処理を行うに際して、画像データが有する振幅対称性および/または空間対称性に基づいてなされるクラス統合に対応するクラス値変換処理を施して、クラス数を削減するようにしたものである。
【0101】
このため、クラス分類適応処理による画像情報変換処理のきめ細かさを損なうこと無く、処理系内で扱われるクラスの数を削減することができるので、より少ないクラス数で効率的な処理を行うことができる。
【0102】
従って、装置内のメモリ資産の記憶容量が小さい場合にも的確な処理を行うことが可能となるので、メモリ資産の記憶容量を削減することができる。このため、装置全体に関する、小型化、低コスト化等に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態によってなされる画像情報変換処理における画素の配置の一例を示す略線図である。
【図2】この発明の一実施形態における、空間クラスタップ配置の一例を示す略線図である。
【図3】一般的な画像情報変換処理系の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】一般的な予測係数算出処理系の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】この発明の一実施形態における画像情報変換処理系の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】この発明の一実施形態における画像情報変換処理系の構成の一例中の一部の構成を示すブロック図である。
【図7】この発明の一実施形態における予測係数算出処理系の構成の一例を示すブロック図である。
【図8】ラインデータy1についての空間クラスタップの配置の一例および予測タップの配置の一例を示す略線図である。
【図9】ラインデータy2についての空間クラスタップの配置の一例および予測タップの配置の一例を示す略線図である。
【図10】空間パターンの一例と、それに対応する予測係数の一例とについて説明するための略線図である。
【図11】図11に示した空間パターンがH反転された場合の、空間パターンと予測係数とについて説明するための略線図である。
【図12】H対称性、V対称性、T対称性について説明するための略線図である。
【図13】H対称性、V対称性、T対称性の内の2つまたは3つを組合わせてなる対称性について説明するための略線図である。
【図14】空間パターンの一例と、それに対応する予測係数の一例とについて説明するための略線図である。
【図15】図14に示した空間パターンが振幅反転された場合の、空間パターンと予測係数とについて説明するための略線図である。
【図16】H対称性、V対称性,T対称性の内の1つと、振幅対称とを組合わせてなる対称性を有する空間パターンについて説明するための略線図である。
【図17】H対称性、V対称性,T対称性の内の2つ以上と、振幅対称とを組合わせてなる対称性を有する空間パターンについて説明するための略線図である。
【図18】対称性判定の一例について説明するための略線図である。
【図19】対称性判定の他の例について説明するための略線図である。
【図20】この発明の一実施形態における画像情報変換処理系の構成の一例中の他の一部の構成を示すブロック図である。
【図21】ライン倍速処理について説明するための略線図である。
【図22】この発明の他の実施形態における画像情報変換処理系の構成の一例を示すブロック図である。
【図23】この発明の他の実施形態における画像情報変換処理系の構成の一例中の一部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101・・・タップ位置組み替え回路、102・・・対称性判定・クラス値変換回路、217・・・再アドレッシング処理回路

Claims (6)

  1. 入力画像信号から走査線構造の異なる出力画像信号を形成するようにした画像情報変換装置において、
    所定の注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を、入力画像信号から選択する第1の画像データ選択手段と、
    上記第1の画像データ選択手段によって選択される画像データから、レベル分布のパターンを検出し、検出した上記パターンに基づいて上記注目点が属する空間クラスを示す第1の空間クラス値を決定する空間クラス検出手段と、
    上記第1の画像データ選択手段によって選択される画像データの振幅対称性および/または空間対称性を判定し、該振幅対称性および/または空間対称性を同一とする複数の上記第1の空間クラス値を、該振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転することにより統合して、統合する上記第1のクラス値のうち最小のクラス値を用いた第2のクラス値に変換するクラス値変換手段と、
    上記入力画像信号から、上記注目点を含み、上記注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第2の画像データ選択手段と、
    上記第2のクラス値が示すクラスに対応して、予め決定された予測係数データを記憶する記憶手段と、
    記第2の画像データ選択手段によって選択される画像データの位置を、上記クラス値変換手段によってなされた上記第1の空間クラス値の反転処理と同じ振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転させ、反転させた該画像データと、上記第2のクラス値に対応して上記記憶手段から選択される予測係数データとの線型一次結合によって、上記注目点に画素を予測生成するための演算処理を行う演算処理手段とを有し、
    上記予測係数は、
    上記出力画像信号と同一の信号形式を有する所定の画像信号中の真の画素値と、上記第2の画像データ選択手段によって選択された画像データとの線型一次結合の計算値との差を最小とするように定められることを特徴とする画像情報処理装置。
  2. 入力画像信号から走査線構造の異なる出力画像信号を形成するようにした画像情報変換装置において、
    所定の注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を、入力画像信号から選択する第1の画像データ選択手段と、
    上記第1の画像データ選択手段によって選択される画像データから、レベル分布のパターンを検出し、検出した上記パターンに基づいて上記注目点が属する空間クラスを示す空間クラス値を決定する空間クラス検出手段と、
    上記入力画像信号から、上記入力画像信号内の複数のフレーム内において、上記注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第2の画像データ選択手段と、
    上記第2の画像データ選択手段によって選択される画像データから、フレーム間差分に基づいて動きを表す動きクラス値を決定する動きクラス検出手段と、
    上記空間クラス値と上記動きクラス値とを合成して第1のクラス値を生成するクラス合成手段と、
    上記第1の画像データ選択手段によって選択される画像データの振幅対称性および/または空間対称性を判定し、該振幅対称性および/または空間対称性を同一とする複数の上記第1の空間クラス値を、該振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転することにより統合して、統合する上記第1のクラス値のうち最小のクラス値を用いた第2のクラス値に変換するクラス値変換手段と、
    上記入力画像信号から、上記注目点を含み、上記注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第3の画像データ選択手段と、
    上記第2のクラス値が示すクラスに対応して、予め決定された予測係数データを記憶する記憶手段と、
    記第3の画像データ選択手段によって選択される画像データの位置を、上記クラス値変換手段によってなされた上記第1の空間クラス値の反転処理と同じ振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転させ、反転させた該画像データと、上記第2のクラス値に対応して上記記憶手段から選択される予測係数データとの線型一次結合によって、上記注目点に画素を予測生成するための演算処理を行う演算処理手段とを有し、
    上記予測係数は、
    上記出力画像信号と同一の信号形式を有する所定の画像信号中の真の画素値と、上記第3の画像データ選択手段によって選択された画像データとの線型一次結合の計算値との差を最小とするように定められることを特徴とする画像情報処理装置。
  3. 請求項2において、
    上記入力画像信号は、
    走査線数が525本のインターレス画像信号であり、
    出力画像信号は、
    走査線数が525本のプログレッシブ画像信号であることを特徴とする画像情報処理装置。
  4. 請求項2において、
    上記入力画像信号は、
    走査線数が525本のインターレス画像信号であり、
    出力画像信号は、
    走査線数が1050本のプログレッシブ画像信号であることを特徴とする画像情報処理装置。
  5. 入力画像信号から走査線構造の異なる出力画像信号を形成するようにした画像情報変換方法において、
    所定の注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を、入力画像信号から選択する第1の画像データ選択ステップと、
    上記第1の画像データ選択ステップによって選択される画像データから、レベル分布のパターンを検出し、検出した上記パターンに基づいて上記注目点が属する空間クラスを示す第1の空間クラス値を決定する空間クラス検出ステップと、
    上記第1の画像データ選択手段によって選択される画像データの振幅対称性および/または空間対称性を判定し、該振幅対称性および/または空間対称性を同一とする複数の上記第1の空間クラス値を、該振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転することにより統合して、統合する上記第1のクラス値のうち最小のクラス値を用いた第2の空間クラス値に変換するクラス値変換ステップと、
    上記入力画像信号から、上記注目点を含み、上記注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第2の画像データ選択ステップと、
    上記第2のクラス値が示すクラスに対応して、予め決定された予測係数データを記憶する記憶ステップと、
    記第2の画像データ選択ステップによって選択される画像データの位置を、上記クラス値変換ステップにおいてなされた上記第1の空間クラス値の反転処理と同じ振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転させ、反転させた該画像データと、上記第2のクラス値に対応して上記記憶手段から選択される予測係数データとの線型一次結合によって、上記注目点に画素を予測生成するための演算処理を行う演算処理ステップとを有し、
    上記予測係数は、
    上記出力画像信号と同一の信号形式を有する所定の画像信号中の真の画素値と、上記第2の画像データ選択ステップによって選択された画像データとの線型一次結合の計算値との差を最小とするように定められることを特徴とする画像情報処理方法。
  6. 入力画像信号から走査線構造の異なる出力画像信号を形成するようにした画像情報変換方法において、
    所定の注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を、入力画像信号から選択する第1の画像データ選択ステップと、
    上記第1の画像データ選択ステップによって選択される画像データから、レベル分布のパターンを検出し、検出した上記パターンに基づいて上記注目点が属する空間クラスを示す空間クラス値を決定する空間クラス検出ステップと、
    上記入力画像信号から、上記入力画像信号内の複数のフレーム内において、上記注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第2の画像データ選択ステップと、
    上記第2の画像データ選択ステップによって選択される画像データから、フレーム間差分に基づいて動きを表す動きクラス値を決定する動きクラス検出ステップと、
    上記空間クラス値と上記動きクラス値とを合成して第1のクラス値を生成するクラス合成ステップと、
    上記第1の画像データ選択ステップによって選択される画像データの振幅対称性および/または空間対称性を判定し、該振幅対称性および/または空間対称性を同一とする複数の上記第1の空間クラス値を、該振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転することにより統合して、統合する上記第1のクラス値のうち最小のクラス値を用いた第2のクラス値に変換するクラス値変換ステップと、
    上記入力画像信号から、上記注目点を含み、上記注目点に時間的または空間的に近傍に位置する画素を選択する第3の画像データ選択ステップと、
    上記第2のクラス値が示すクラスに対応して、予め決定された予測係数データを記憶する記憶ステップと、
    記第3の画像データ選択手段によって選択される画像データの位置を、上記クラス値変換ステップにおいてなされた上記第1の空間クラス値の反転処理と同じ振幅対称性および/または空間対称性を有する位置に反転させ、反転させた該画像データと、上記第2のクラス値に対応して上記記憶手段から選択される予測係数データとの線型一次結合によって、上記注目点に画素を予測生成するための演算処理を行う演算処理ステップとを有し、
    上記予測係数は、
    上記出力画像信号と同一の信号形式を有する所定の画像信号中の真の画素値と、上記第3の画像データ選択ステップによって選択された画像データとの線型一次結合の計算値との差を最小とするように定められることを特徴とする画像情報処理方法。
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