JP4120464B2 - 車両の前部車体構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の前部車体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の前部車体構造に関する従来技術としては、下記特許文献1が知られている。同文献1に開示されている構造は、図10に示しているように、フードパネルと、フェンダパネルと、樹脂材から成る取付フランジと、エプロンメンバアッパとエプロンメンバロアとで構成されたエプロンメンバとを有し、フェンダパネルは、その縦壁部が取付フランジの縦壁部とリベットにより固定され、取付フランジの下部は、その下壁部がエプロンメンバアッパの突出部とボルト、ナットで締結されたものである。
【0003】
そして、上記のような構造によれば、フードパネルとフェンダパネルとの境界に略上方から略下方に向けて荷重が加わった際に、取付フランジは樹脂製であるため、荷重が集中する取付フランジ段部の横壁部が比較的容易に破断し、この破断の過程でエネルギーを吸収できる、とされている。
【0004】
しかし、図10から分かるように、同文献1の構造には樹脂を充填した肉厚部が設けられており、フェンダやフードパネルに上方から下方に向かって荷重が加わった際に、下方に向かって変形しようとしても肉厚部によって変形が阻害され、その結果、横壁部が破断するに至る初期荷重が高くなってしまう、という問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−180350号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上より本発明は、フェンダやボンネットの上方から下方に向かって荷重が加わった際の、荷重エネルギー吸収性を向上することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に関わる第一の構成は、車両前方部に設けられるエンジンルームの側壁を構成するホイールエプロン部材と、ホイールエプロン部材を覆うように車両前方側面を構成するフェンダパネルとが合成樹脂材から成る連結部材で連結される、車両の前部車体構造であって、連結部材の下部はホイールエプロン部材に取付けられている一方、連結部材の上部はフェンダパネル上端部から下方に垂下するフランジ部に取付けられているとともに、フランジ部への取付け位置は、ホイールエプロン部材への取付け位置よりも車幅方向外方にオフセットされた位置に設けられ、オフセットの幅は、フランジ部への取付け位置に隣接して略水平に車幅方向内方に延びるとともに、前記エンジンルームの上方を覆うボンネットに上方から荷重が加わった場合に変形するように、前記フェンダパネルと、前記ボンネットの車幅方向側端部との間の下方部で前後方向に延びる第1オフセット部の幅と、ホイールエプロン部材への取付け位置から車幅方向外方、且つ上方へ向かって傾斜した第2オフセット部の平面視車幅方向の幅とによって設定されているものである。
【0008】
第一の構成によれば、本発明における車両の前部構造はホイールエプロン部材と、フェンダパネルと、これらを連結する合成樹脂材製の連結部材とを有してなり、連結部材の下部はホイールエプロン部材に取付けられている一方、上部はホイールエプロン部材との取付け位置よりも車幅方向外方にオフセットされた位置にてフェンダパネルを保持しているものとされる。したがって、フェンダパネルの上方から下方に向かって所定量以上の荷重が加わった際に、連結部材は、ホイールエプロン部材との取付け部を略支点として、車幅方向へのオフセット幅の部分が略下方へ向かって容易に変形でき、荷重エネルギーの吸収性が向上する。
【0009】
そしてまた、第一の構成では、上記オフセットの幅は、フランジ部への取付け位置に隣接して略水平に車幅方向内方に延びるとともに、前記エンジンルームの上方を覆うボンネットに上方から荷重が加わった場合に変形するように、前記フェンダパネルと、前記ボンネットの車幅方向側端部との間の下方部で前後方向に延びる第1オフセット部の幅と、ホイールエプロン部材への取付け位置から車幅方向外方、且つ上方へ向かって傾斜した第2オフセット部の平面視車幅方向の幅とによって設定されている。つまり、第1オフセット部は第2オフセット部よりも車幅方向外方で、且つ上方に位置することになり、フェンダパネルやボンネットの上方から下方に向かって所定量以上の荷重が加わった際に、まず略水平な第1オフセット部が変形してイニシャル荷重を吸収し、その変形だけでは吸収し切れなかった荷重は第1オフセット部より下方で車幅方向内方側に位置する第2オフセット部が変形して荷重を吸収するという構成とすることができる。また、更に、ボンネット上方から下方に向かって所定量以上の荷重が加わった際には、第1オフセット部が変形して荷重エネルギー、とりわけイニシャル荷重が吸収できる。
【0010】
本発明に関わる第二の構成は、フランジ部は、連結部材の上部に設けられている保持部によって保持され、保持部の車幅方向内方側には、フェンダパネルと、エンジンルームの上方を覆うボンネットの車幅方向側端部との間の下方部で前後方向に延び、断面凹状のレインレール部が形成されていると共に、レインレール部の車幅方向の幅が第1オフセット部の幅として設定されているものである。
【0011】
第二の構成によれば、保持部の車幅方向内方側に設けられているレインレール部は、フェンダパネルとボンネットの隙間からエンジンルーム内が見えないように見栄えが向上できるとともに、雨、水のエンジンルームへの侵入を防止できるという基本機能に加え、断面凹状とされているためにその車幅方向の幅が上記第1オフセット部として機能することとなり、したがって、フェンダパネル上方から下方に向かって所定量以上の荷重が加わった際に、第1オフセット部の車幅方向外方側が内方側よりも下方に向かって変形し、荷重エネルギー、とりわけイニシャル荷重の吸収性が向上する。
【0012】
本発明に関わる第三の構成は、レインレール部を構成する車幅方向外方側の縦壁の上端部で前記フェンダパネルのフランジ部が支持されているものである。
【0013】
第三の構成によれば、フェンダパネル上端部から下方に垂下するフランジ部を支持するのは、連結部材上部に設けられたレインレール部を構成する車幅方向外方側の縦壁の上端部である。したがって、上記フランジ部支持位置は、エプロンパネル部材と連結部材との取付け位置を基準にした場合、連結部材の車幅方向において最も外方にオフセットされた位置となり、フェンダパネル上方から下方に向かって所定量以上の荷重が加わった際に、上記第1オフセット部のみならず、第2オフセット部も含めて連結部材全体が変形し易く、荷重エネルギーの吸収性が向上する。
【0014】
本発明に関わる第四の構成は、レインレール部内の外方側角部に、車幅方向外方側の縦壁に沿って前後方向に延びる溝部が形成されているものである。
【0015】
第四の構成によれば、レインレール部内の外方側角部に、車幅方向外方側の縦壁に沿って前後方向に延びる溝部が形成されているので、フェンダパネル上方から下方に向かって所定量以上の荷重が加わった際に、溝部が屈曲変形の起点となり易く、車幅方向外方側の縦壁は下方へ向かって容易に変位・変形でき、荷重エネルギーの吸収性が向上し、とりわけ、イニシャル荷重のエネルギー吸収性が向上する。
【0016】
本発明に関わる第五の構成は、レインレール部の下面側で且つ車幅方向内方側の角部に前後方向に延びる溝部が形成されているものである。
【0017】
第五の構成によれば、レインレール部の下面側でかつ車幅方向内方側の角部に前後方向に延びる溝部が形成されているので、フェンダパネル上方から下方に向かって所定量以上の荷重が加わった際に、この下面側溝部を起点として、これより車幅方向外方側のレインレール部が容易に下方へ向かって変位・変形でき、荷重エネルギーの吸収性が向上し、とりわけ、イニシャル荷重のエネルギー吸収性が向上する。
【0018】
本発明に関わる第六の構成は、レインレール部の車幅方向内方側の縦壁部は前記ボンネットの下側に位置しているものである。
【0019】
第六の構成によれば、レインレール部の車幅方向内方側の縦壁部は前記ボンネットの下側に位置しているので、第二の構成で述べた基本機能の効果が得られ、更に、ボンネット上方から下方に向かって所定量以上の荷重が加わった際に、ボンネットはレインレール部の車幅方向内方側の縦壁部に当接しながら下方に変位していくことになるが、一方でレインレール部は、その車幅方向外方側の縦壁の上端部で上記フランジ部を支持しているので、車幅方向内方側が下方に変位しやすく、結果、レインレール部の幅方向の幅、即ち、第1オフセット部が変形して荷重エネルギー、とりわけイニシャル荷重が吸収できる。また、第1オフセット部のみで吸収できない荷重は、第1オフセット部よりも車幅方向内方に位置する第2オフセット部が変形して荷重エネルギーを吸収する構成とされる。即ち、本第六の構成によれば、ボンネットに、或いはフェンダとボンネットに同時に上方から下方に向かう荷重が加わった際に、その荷重エネルギーの吸収性を向上できる。
【0020】
本発明に関わる第七の構成は、レインレール部の車幅方向外方側の縦壁には、フェンダパネルの上端部から垂下してホイールエプロン部材に連結される取付けフランジに固定するためのクリップ部が設けられているものである。
【0021】
第七の構成によれば、フェンダパネルには、その上端部から垂下する取付けフランジが設けられ、また、連結部材におけるレインレール部の車幅方向外方側の縦壁には、クリップ部が設けられて取付けフランジに固定されるので、フェンダパネル、連結部材、及びホイールエプロン部材が一体化される。したがって、フェンダパネルに車幅方向外方から荷重が加わった際に、フェンダパネル上部のエンジンルーム側への倒れ込みが少なく、車幅方向の剛性が確保できる効果を有する。そしてこの構造は、フェンダパネルやボンネットの上方から下方に向かって加わる荷重に対して抗することが少ないので、そのエネルギー吸収性を損なうことが無い。
【0022】
【発明の効果】
以上より本発明は、フェンダやボンネットの上方から下方に向かって荷重が加わった際の、荷重エネルギー吸収性を向上することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図9に基づいて説明する。なお、これらの図において、図7は、図1〜図6、及び図9で示す第一の実施の形態を一部変形させた第二の実施の形態を示すものであり、本発明に基づく基本的な構成、作用・効果は第一の実施の形態と同じである。
【0024】
図1は、本発明に係る車両の前部に設けられるエンジンルーム側方部の構造を示す斜視図である。図1によれば、エンジンルームERの側方部は、車体の最も側方部において車両前後方向に配設されているフェンダパネル1と、フェンダパネル1よりも車幅方向内方側において車両前後方向に配設されているホイールエプロン部材7(以下、エプロン部材7)と、フェンダパネル1とエプロン部材7とを連結する合成樹脂材、例えばポリプロピレン樹脂からなる連結部材3とを有している。なお、フェンダパネル1とエプロン部材7は、共に鋼板材である。
【0025】
詳細には、フェンダパネル1には短冊状の複数の取付けフランジ5a、5b、5cが車両前後方向に渡って垂下して設けられており、これら取付けフランジ5a、5b、5cの上方部に設けられた取付け孔1h(図2参照)に、連結部材3に設けられたクリップ部3k(図2参照)を嵌合させてフェンダパネル1と連結部材3とが連結されている。
【0026】
一方、連結部材3の下方部にも取付け孔3h(図2参照)が設けられ、エプロン部材7の下方部に設けられた取付け孔7h(図2参照)を利用して、締結部材T1(図2参照)により連結部材3とエプロン部材7とが連結されている。
【0027】
さらにまた、エプロン部材7の上部は略水平に車幅方向外方に向かって屈曲された上部フランジ部7b(図2参照)を有し、取付けフランジ5a、5b、5cの下端部において略水平にエンジンルーム側に向かって屈曲された取付け面部5d(図2参照)と締結部材T2により連結されている。
【0028】
なお、図1において、エプロン部材7には切欠き凹部7aが設けられ、この切欠き凹部7aはサスタワー部9を収容するためのものである。
【0029】
また、取付けフランジは、図1に示したような複数の短冊状の板部材を実施の形態として説明するが、本発明はこれに限定される必要は無く、フェンダパネル1上方から下方に向かって荷重が加わった際に、アウタ面部1aよりも変形が容易であれば良い。例えば、図8にはエンジンルームから車幅方向外方に向かって取付けフランジを見た場合の別の実施形態を示しており、図8(A)のような複数の孔25(丸、角、楕円他、孔の形状は問わない)を有するパンチングメタル21をフェンダパネル上端部20bから垂下するフランジ部20c下部の突出部20dに溶接等で固定したもの、或いは、図8(B)のようにフェンダパネルアウタ面部30aよりも板厚の薄い薄鋼板31をフランジ部30c下部の突出部30dに連結したものであっても良い。なお、図8(A)の突出部20dとパンチングメタル25、図8(B)の突出部30dと薄鋼板31の夫々には連結部材に設けられたクリップ部を通して連結部材とフェンダパネルとを取付けるための取付け孔23、33が貫通状態で形成されている。
【0030】
以上の、複数の短冊状の取付けフランジ5a、5b、5cと、連結部材3と、エプロン部材7との連結構造については、以下の図2に基づいて更に詳細な説明を加える。
【0031】
図2において、図2(A)は図1におけるA−A断面矢視図、図2(B)は図2(A)における連結部材3の上部に設けられる保持部の構造を示す拡大図である。図2(A)に示しているように、フェンダパネル1は、アウタ面部1aと、アウタ面部1aがエンジンルームER側に湾曲しつつ上方に向かった端部であるフェンダパネル上端部1bと、フェンダパネル上端部1bから垂下するフランジ部1cと、フランジ部1cからエンジンルームER側内方に向かって下降傾斜する傾斜部1d(図2(B)参照)とを有している。
【0032】
エンジンルームERの上方には、ボンネットパネルアウタ10aとボンネットパネルインナ10bとからなるボンネット10が配設されてエンジンルームERを覆っている。
【0033】
ボンネット10の車幅方向側方部の下方には連結部材3が設けられている。そして、連結部材3の下部3Aには取付け孔3hが設けられており、連結部材3は、その取付け孔3hと図1で説明したエプロン部材7の垂直面部7aに設けられた取付け孔7hとが位置合わせされた後、締結部材T1を介してエプロン部材7の上部と連結されている。
【0034】
また、エプロン部材7は、その垂直面部7aから車幅方向外方に向かって屈曲された上部フランジ部7bを有している。
【0035】
一方、フェンダパネル1のフランジ部1cからは、傾斜部1dを経てさらに垂下する取付けフランジ5aが設けられている。そして、取付けフランジ5aの上方部はクリップ部3k(図2(B)参照)によって連結部材3と連結され、さらに取付けフランジ5aの下端部はエンジンルーム内方側に向かう取付け面部5dが設けられ、エプロン部材7の上部フランジ部7bと、取付けフランジ5aとは締結部材T2によって連結されている。
【0036】
以上から、連結部材3は、その上方部において取付けフランジ5aの上方部と連結されていると共に、その下方部においてエプロン部材7と連結され、さらにエプロン部材7の上部は、取付けフランジ5aの下部と連結されていることになる。即ち、フェンダパネル1と、連結部材3と、エプロン部材7とは一体的に連結された構造を有するものとされ、フェンダパネル1に対して横方向から荷重が加わってもフェンダパネル上端部1bがエンジンルームER側に倒れ込みにくいように剛性が確保されている。
【0037】
なお、図2は、取付けフランジ5aを含む部分の断面を示したものであるが、図1で説明した取付けフランジ5b、5cも同様な構造である。
【0038】
続いて、図2(A)、及び図2(B)に基づいて連結部材3の構造について説明する。なお、図2(A)、及び図2(B)は図1のA−A断面矢視図であるため、同B−B断面矢視図である図3でも説明を加え、これらにより連結部材3の構造を理解できるようにする。
【0039】
図2(A)に示しているように、連結部材3は、その下部3Aから車幅方向外方に傾斜して上方に延びる傾斜面部3eと、傾斜面部3eから略垂直に上方に延びる垂直面部3Bと、垂直面部3Bの上部においてレインレール部3Cとを有している。なお、傾斜面部3eは、後で詳細に説明する第2オフセット部として荷重エネルギーの吸収の作用をする。
【0040】
また、図1のA−A断面部における連結部材3の上部は、図2(B)に示しているように、垂直面部3Bから連続的に上方に向かって延びる車幅方向内方側縦壁部3fと、車幅方向内方側縦壁部3fの下部から車幅方向外方に向かって略水平に延びるレインレール底面部3gと、レインレール底面部3gの外方端部から上方に延びる車幅方向外方側縦壁部3iと、車幅方向外方側縦壁部3iの上端部において車幅方向外方に延びてフランジ部1cと傾斜部1dとに当接している支持部3jと、更には、車幅方向外方側縦壁部3iの下方部において車幅方向外方に突出するクリップ部3kとを有した構造とされている。なお、レインレール底面部3gは、後で詳細に説明する第1オフセット部として荷重エネルギーの吸収の作用をする。
【0041】
クリップ部3kの形状は、図2〜図7においては簡略的に示しているが、図9において詳細形状をしめしている。図9によれば、クリップ部3kは、中心部材3kaと、中心部材3kaの先端部から車幅方向外方側縦壁部3iに向かって延びる複数の傘状部材3kb、3kbを有してなり、傘状部材3kb、3kbを窄めながら取付けフランジ5aの上部に設けられた取付け孔1h(図2(B)参照)に挿嵌され、挿嵌後は傘状部材3kb、3kbの車幅方向外方側縦壁部3iの端部が拡がり、その結果、連結部材3の上部と、フェンダパネル1の構成部材である取付けフランジ5aの上部とが連結されるようになっている。
【0042】
そして、図2(B)において、連結部材3は、車幅方向内方側縦壁部3fと、レインレール底面部3gと、車幅方向外方側縦壁部3iとによって溝部Mの三面を囲う断面凹字状のレインレール部3Cが形成されたものとなっている。
【0043】
レインレール部3Cにおけるレインレール底面部3gには、2つの溝部M1、M2が車両前後方向に延びるように形成されている。
【0044】
まず、溝部M1は、レインレール部3C内の外方側角部、即ち、車幅方向外方側縦壁部3iに沿うようにレインレール底面部3gの上面外方側端部に形成されているもので、一方の溝部M2は、レインレール底面部3gの下面内方側端部において、垂直面部3Bの車両外方側面に沿って形成されているものである。
【0045】
次に、図1におけるB−B断面矢視図である図3を用いて、連結部材3の保持部3Dの構造について説明を加える。
【0046】
図1におけるB−B断面では、取付けフランジ5a、5b、あるいは5cが形成されていないこと、及び車幅方向外方側縦壁部3iの高さ方向途中部分から上方に延びて支持部3jに対面する外方保持面部設けられていることが図1におけるA−A断面と異なる。したがって、図2で説明した部分の重複は避け、上記の異なる点についてのみ説明する。
【0047】
図3において、保持部3Dの車幅方向外方側縦壁部3iの高さ方向途中部分からは、上方に延びて支持部3jに対面する外方保持面部3nが設けられ、それに伴って、フェンダパネル1のフランジ部1c下部と、そこからエンジンルーム側下方に向かって傾斜する傾斜部1dとを保持するフランジ保持部3pが支持部3jと車幅方向外方側縦壁部3iとによって形成されている。
【0048】
以上を下に、フェンダやボンネットの上方から下方へ荷重が加わった際の荷重エネルギーの吸収性について具体的に述べる前に、本実施の形態で示された本発明に係る構造の特徴を説明しておく。
【0049】
図2、図3の説明から分かるように、連結部材3の下部はエプロン部材の垂直面部7aに連結され、一方、連結部材3の上部はフェンダパネル1を構成するフランジ部1、及び傾斜部1dを保持すると共に、傾斜部1dから垂下する取付けフランジ5aの上部とはクリップ部3kによって固定されている。
【0050】
ここで、連結部材3の上部固定部(フランジ保持部3pによる保持部、及びクリップ部3kによる固定部)と下部固定部(締結部材T1による連結部)との車幅方向の距離(オフセットの幅)は、連結部材3における傾斜面部3eの平面視車幅方向の幅(第2オフセット部の幅)と、レインレール部3Cのレインレール底面部3gの平面視車幅方向の幅(第1オフセット部の幅)とによって設定されている。即ち、連結部材3の下部固定部を基準にすると、連結部材3の上部固定部は車両外方側にオフセットされた位置に設定されていることになり、これが本発明に係る構造の一つの特徴である。
【0051】
また、レインレール部3Cにおけるレインレール底面部3gには、2つの溝部M1、M2が車両前後方向に延びるように形成されていることも本発明に係る構造の一つの特徴である。
【0052】
具体的には、溝部M1は、レインレール部3C内の外方側角部、即ち、車幅方向外方側縦壁部3iに沿うようにレインレール底面部3gの上面外方側端部に形成されているもので、一方の溝部M2は、レインレール底面部3gの下面内方側端部において、垂直面部3Bの車両外方側面に沿って形成されているものである。
【0053】
さらに、フェンダパネル1とエプロン部材7も連結されており、フェンダパネル1の短冊状の取付けフランジ5a下部においてエンジンルームER側に向かって延びる取付け面部5dと、エプロン部材7の垂直面部7aから車幅方向外方に向かって屈曲された上部フランジ部7bとが連結され、これにより、エプロン部材7の下部固定部(締結部材T1による連結部)を基準にすると、取付けフランジ5aの上部は、車両外方側にオフセットされた位置に設定されていることになり、これも本発明に係る構造の一つの特徴である。
【0054】
以上の特徴に基づき、本発明によってフェンダやボンネットの上方から下方へ荷重が加わった際の荷重エネルギーの吸収性について、以下に3つの場合に分けて説明する。
【0055】
その第1は、フェンダパネルの上方から荷重が加わった場合であり、この時の、フェンダパネル、及び連結部材の変形によるエネルギー吸収性について、図4を用いて説明する。
【0056】
その第2は、フェンダパネルとボンネットを跨ぐように上方から荷重が加わった場合であり、この時の、フェンダパネル、ボンネット、及び連結部材の変形によるエネルギー吸収性について、図5を用いて説明する。
【0057】
そしてその第3は、ボンネットに上方から荷重が加わった場合であり、この時の、ボンネット、フェンダパネル、及び連結部材の変形によるエネルギー吸収性について、図6を用いて説明する。
【0058】
なお、図4(A)、図5(A)、及び図6(A)は、いずれも図3(A)、即ち、図1におけるB−B断面斜視図を下にしており、図4(B)、図5(B)、及び図6(B)は、いずれも保持部3Dの拡大図である。
【0059】
また、以下の図4、図5、及び図6で説明するフェンダパネル、ボンネット、及び連結部材の変形の形態は、荷重エネルギー量、荷重の加わる方向の垂直方向に対する角度、荷重の加わる車幅方向における位置、更には、荷重として加わる物の面積等によって様々である。従って、本実施の形態では、上方から下方に向かって連結部材等が変形する荷重が加わった場合の一変形形態を説明するものとする。
【0060】
まず、図4(A)に基づいて、フェンダパネルの上方から荷重が加わった場合のフェンダパネル、及び連結部材の変形によるエネルギー吸収性について説明する。なお、図中、二点鎖線は変形前、実線は変形後の状態を示す。
【0061】
フェンダパネル1の上方からフェンダパネル1、及び連結部材3を変形させる荷重Fが加わった場合、フェンダパネル1は下方に向かって変形する。即ち、アウタ面部1aはエンジンルームER側に倒れるように大きく湾曲し、フェンダパネル上端部1bもそれに伴って下方に変位する。
【0062】
取付けフランジ5aは、フェンダパネル上端部1bから垂下しているフランジ部1cと一体的に繋がっているので、やはり下方に変位しながら湾曲変形する。
【0063】
図1の説明でも述べたが、フェンダパネル1(取付けフランジ5a、5b、5cを含む)とエプロン部材7は、共に鋼板材であるが、取付けフランジ5a他の形状は短冊状であるため、上方からの荷重に対して変形し易くされており、この変形のし易さは、エプロン部材7の下部固定部(締結部材T1による連結部)を基準にすると、取付けフランジ5aの上部が、車両外方側にオフセットされた位置に設定されているので、より顕著なものとされている。従って、フェンダパネル1におけるアウタ面部1aの変形に伴う取付けフランジ5a他の変形の過程で、荷重エネルギーの吸収性を高めることができる構造とされている。
【0064】
また、本発明は、合成樹脂材よりなる連結部材3の上部は、下部に対して車両外方側にオフセットされていることを構造の特徴の一つとしていると先に説明したが、フェンダパネル1に上方から荷重が加わってフェンダパネル上端部1bが下方に変位すると、連結部材3の保持部3Dはフェンダパネル上端部1bから垂下しているフランジ部1cを保持しているので、連結部材3の保持部3Dもフェンダパネル上端部1bと略同じように変位する。そして更に、垂直面部3Bと傾斜面部3e(第2オフセット部)も図3(A)に示しているように変形する。
【0065】
このようにフェンダパネル上端部1bの下方への変位に伴って連結部材3が変形するのは、上記第2オフセット部の幅の効果、即ちエプロン部材7と締結部材T2によって取付けられている位置から車幅方向外方、且つ上方に傾斜している傾斜面部3eが下方に変位・変形し易いものとされている構造によるものであり、これにより、変形の過程で荷重エネルギーを吸収することができるものとなっている。
【0066】
さらにまた、図4(B)に示しているように、レインレール部3Cが潰れるように保持部3Dが大きく変形可能である。
【0067】
これは、本発明に係る構造の特徴の一つとして説明した、溝部M1、M2の形成とレインレール底面部3gの車幅方向長さ、つまり、第1オフセットの幅が寄与している。即ち、フランジ部1cがエンジンルームER側に向かって倒れるように変位してくると、フランジ部1cを保持している保持部3Dの車幅方向外方側縦壁部3i、及び外方保持面部3nもエンジンルームER側に向かって倒れるように変位しつつ合成樹脂材であるため変形する。この変形を容易にしているのは溝部M1であり、溝部M1は、切欠き部としての効果を有しているので、レインレール底面部3gに対してその面角度を狭めるように変形するのが容易である。
【0068】
一方、垂直面部3Bは、車両外方側に向かって倒れるように変形、変位してくるので、溝部M2は、レインレール底面部3gと垂直面部3Bとの面角度を広げる様に変形する。
【0069】
このように、溝部M1、M2は夫々、レインレール底面部3gと保持部3Dの車幅方向外方側縦壁部3i、レインレール底面部3gと垂直面部3Bとの面角度を容易に変える機能を有しているとともに、レインレール底面部3gが変形可能なように車幅方向に所定の幅(第1オフセットの幅)を有しているので、これらにより、上方から荷重が加わってきた初期の段階から変形して荷重エネルギーを吸収しつつ、取付けフランジ5aや垂直面部3Bへの荷重を分配伝達する。即ち、溝部M1、M2によって荷重エネルギーの吸収性が向上し、とりわけ、イニシャル荷重のエネルギー吸収性を向上できる。
【0070】
以上、図4に基づいて、フェンダパネルの上方から荷重が加わった場合のフェンダパネル、及び連結部材の変形によるエネルギー吸収性について説明したが、先に述べた構造の特徴の夫々が本発明の効果に結びついていることが分かる。
【0071】
次に、図5に基づいて、フェンダパネルとボンネットを跨ぐように上方から荷重が加わった場合のフェンダパネル、ボンネット、及び連結部材の変形によるエネルギー吸収性について説明する。なお、図中、二点鎖線は変形前、実線は変形後の状態を示す。
【0072】
フェンダパネル1とボンネット10を跨ぐように上方からフェンダパネル1、及び連結部材3を変形させる荷重Fが加わった場合、フェンダパネル1とボンネット10の車幅方向側端部10eは下方に向かって変形、変位する。即ち、フェンダパネル1においては、アウタ面部1aはエンジンルームER側に倒れるように大きく湾曲し、フェンダパネル上端部1bもそれに伴って下方に変位する。
【0073】
取付けフランジ5aは、フェンダパネル上端部1bから垂下しているフランジ部1cと一体的に繋がっているので、やはり下方に変位しながら湾曲変形する。
【0074】
この時、先に説明した、フェンダパネルの上方から荷重が加わった場合と同様に、取付けフランジ5a他は短冊状であること、及び、エプロン部材7の下部固定部(締結部材T1による連結部)を基準にすると、取付けフランジ5aの上部が、車両外方側にオフセットされた位置に設定されていることから上方からの荷重に対しての変形のし易さは、より顕著なものとされている。従って、フェンダパネル1におけるアウタ面部1aの変形に伴う取付けフランジ5a他の変形の過程で、荷重エネルギーの吸収性を高めることができる構造とされている。
【0075】
一方、連結部材3の変形は、フェンダパネルの上方から荷重が加わった場合とは多少異なる。それは、ボンネット10の車幅方向側端部10eとフェンダパネル上端部1bとが略同じ高さでもって下方に変位し、それに伴って車幅方向側端部10eが保持部3Dの車幅方向内方側縦壁部3f頂部に当接し、連結部材3を下方に向かって押し潰すように変形させる点である。
【0076】
詳細には、垂直面部3B下方から傾斜面部3e(第2オフセット部)に亘る部分が略く字状に屈曲する。このような変形は、荷重の加わるフェンダパネル上端部1bとボンネット10の車幅方向側端部10eの位置が連結部材の下部固定部(エプロン部材7との固定部)の位置に対して車両外方にオフセットされていることによる。とりわけ、傾斜面部3eによって、予め垂直面部3Bと傾斜面部3eとに所定の面角度を持たせてあること、及びモーメントが作用するように第2オフセット部の幅を持たせてあることが略く字状の変形を容易にしており、これにより、変形の過程で荷重エネルギーを吸収することができるものとなっている。
【0077】
また、連結部材3の保持部3Dの変形については、図5(B)に示しており、図4(B)で説明したと略同等であるが、車幅方向側端部10eが保持部3Dの車幅方向内方側縦壁部3f頂部に当接しながら下方に向かって変位するので、車幅方向内方側縦壁部3fは、フェンダパネルの上方から荷重が加わった場合(図4(B))と比べて車両外方に向かう倒れが小さい。
【0078】
しかしながら、溝部M1は、切欠き部としての効果を有しているので、レインレール底面部3gに対してその面角度を狭めるように変形し、さらに溝部M2は、レインレール底面部3gと垂直面部3Bとの面角度を広げる様に変形する傾向は同じある。また、レインレール底面部3gも車幅方向の幅(第1オフセットの幅)を有しているので変形する。したがって、溝部M1、M2、及びレインレール底面部3gは、上方から荷重が加わってきた初期の段階から変形して荷重エネルギーを吸収しつつ、取付けフランジ5aや垂直面部3Bへの荷重を分配伝達するので、とりわけ、イニシャル荷重のエネルギー吸収性を向上できる。
【0079】
以上、図5に基づいて、フェンダパネルとボンネットを跨ぐように上方から荷重が加わった場合のフェンダパネル、ボンネット、及び連結部材の変形によるエネルギー吸収性について説明したが、先に述べた構造の特徴夫々が本発明の効果に結びついていることが分かる。
【0080】
さらにまた、図6に基づいて、ボンネットに上方から荷重が加わった場合のボンネット、フェンダパネル、及び連結部材の変形によるエネルギー吸収性について説明する。なお、図中、二点鎖線は変形前、実線は変形後の状態を示す。
【0081】
ボンネット10に上方から荷重が加わった場合、ボンネット10は下方に向かって変位し、その車幅方向側端部10eが保持部3Dの車幅方向内方側縦壁部3f頂部に当接し、連結部材3を下方に向かって押し下げるが、連結部材3の保持部3Dにおける車幅方向外方側縦壁部3iと外方保持面部3nがフェンダパネル1のフェンダパネル上端部1bから垂下しているフランジ部1cを保持しているので、保持部3Dにおける車幅方向外方側縦壁部3iと外方保持面部3nの変位は、図4、図5で説明した場合よりも少なくなる(アウタ面部1aや取付けフランジ5aを含むフェンダパネル1の変形が少ない)。このため、車幅方向内方側縦壁部3fから垂直面部3B、傾斜面部3e(第2オフセット部)に至る面部が変形、変位し易い。
【0082】
この時、取付けフランジ5aは図に示しているように変形する。取付けフランジ5a他は短冊状であること、及び、エプロン部材7の下部固定部(締結部材T1による連結部)を基準にすると、取付けフランジ5aの上部が、車両外方側にオフセットされた位置に設定されていることから変形がし易くなっている。従って、保持部3Dにおける車幅方向外方側縦壁部3iの下方に向かう変形に伴う取付けフランジ5a他の変形の過程で、荷重エネルギーの吸収性を高めることができる構造とされている。
【0083】
一方、連結部材3における垂直面部3Bと傾斜面部3eとの面角度は図に示しているように略直角に屈曲する。このような変形は、第1オフセット部の幅と第2オフセット部の幅とによって、フランジ部1cを保持している車幅方向外方側縦壁部3iと外方保持面部3nの位置と連結部材の下部固定部(エプロン部材7との固定部)の位置との車両外方へのオフセットの幅が設定されていることによる。とりわけ、傾斜面部3e(第2オフセット部)によって、予め垂直面部3Bと傾斜面部3eとに所定の面角度を持たせてあること、及びモーメントが作用するように第2オフセット部の幅を持たせてあることが略直角の変形を容易にしており、これにより、変形の過程で荷重エネルギーを吸収することができるものとなっている。このように、傾斜面部3eの角度やオフセットの幅の設定で、各種自動車に対応して荷重エネルギーの吸収性を調整できるのも本発明の効果の一端である。
【0084】
また、図6(B)に示しているように、連結部材3における垂直面部3Bと保持部3Dの車幅方向内方側縦壁部3fは、エンジンルームER側に向かって倒れ込みつつ、下方に向かって変形をする。この時、車幅方向外方側縦壁部3iと外方保持面部3nは、フランジ部1cを保持して変位が少ないので、レインレール底面部3gと保持部3Dの車幅方向外方側縦壁部3iの面角度は溝部1の作用によって広がり、レインレール底面部3gと垂直面部3Bとの面角度も僅かに広がる傾向となると共に、レインレール底面部3gも車幅方向に所定の幅(第1オフセットの幅)を有しているので変形している。
【0085】
このように、溝部M1、M2は夫々、レインレール底面部3gと保持部3Dの車幅方向外方側縦壁部3i、レインレール底面部3gと垂直面部3Bとの面角度を容易に変える機能を有していると共に、レインレール底面部3gも車幅方向に所定の幅(第1オフセットの幅)を有しているので、これらにより、ボンネット10の上方から荷重が加わって保持部3Dの車幅方向内方側縦壁部3fが下方に変位しようとする際に、初期の段階から変形して荷重エネルギーを吸収しつつ、取付けフランジ5aや垂直面部3Bへの荷重を分配伝達する。即ち、溝部M1、M2、及びレインレール底面部3gの車幅方向の幅によって荷重エネルギーの吸収性が向上し、とりわけ、イニシャル荷重のエネルギー吸収性を向上できる。
【0086】
以上、図6に基づいて、ボンネット上方から荷重が加わった場合のフェンダパネル、ボンネット、及び連結部材の変形によるエネルギー吸収性について説明したが、先に述べた構造の特徴の夫々が本発明の効果に結びついていることが分かる。
【0087】
続いて、第二の実施の形態について簡単に説明をする。図7は、図1におけるB−B断面位置における第二の実施形態の要部を示している。図7によれば、第二の実施形態は、保持部3Dにおいてフランジ部1cを保持している外方保持面部3nの頂部3tの断面が所定の曲率を有していると共に、その曲率面はフェンダパネル上端部1b近傍のアウタ面部1a内面に当接しているものである。
【0088】
第二の実施の形態の場合、外方保持面部3nの頂部断面が所定の曲率を有しているので、外方保持面部3nと車幅方向外方側縦壁部3iとでフランジ部1cを挟持するように差し込んでいく作業が容易になるばかりでなく、外方保持面部3nの頂部の肉厚が部分的に厚くなり、且つ、外方保持面部3nの長さも長くなるので、フランジ部1cの保持性が高まる。このため、上方から荷重によってフェンダパネル1や連結部材3の保持部3Dが大きく変形しても脱落したりすることが無く、第一の実施の形態で説明してきた荷重エネルギーの吸収性向上の効果を安定して発揮させることができる。
【0089】
なお、第二の実施の形態の場合においても、図4、図5、並びに図6で説明したと同様、荷重の加わる位置によるフェンダ、及び連結部材の変形の形態や、荷重エネルギーの吸収性については変わるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の前部構造を示す斜視図
【図2】図1におけるA−A断面矢視図
【図3】図1におけるB−B断面矢視図
【図4】フェンダパネル上方から荷重が加わった場合の、本発明構成部材の変形を示す図
【図5】フェンダパネルとボンネットに跨って上方から荷重が加わった場合の、本発明構成部材の変形を示す図
【図6】ボンネット上方から荷重が加わった場合の、本発明構成部材の変形を示す図
【図7】図3を基にした第二の実施の形態を示す図
【図8】取付けフランジの別の実施形態を示す図
【図9】クリップ部の詳細図
【図10】従来技術を示す図
【符号の説明】
1・・・フェンダパネル 1b・・・フェンダパネル上端部
1c・・・フランジ部 3・・・連結部材
3C・・・レインレール部 3D・・・保持部
3e・・・傾斜面部(第2オフセット部) 3f・・・車幅方向内方側縦壁部
3g・・・レインレール底面部(第1オフセット部)
3i・・・車幅方向外方側縦壁部 3k・・・クリップ部
M1、M2・・・溝部 5a、5b、5c・・・取付けフランジ
7・・・ホイールエプロン部材 10・・・ボンネット
ER・・・エンジンルーム
Claims (7)
- 車両前方部に設けられるエンジンルーム(ER)の側壁を構成するホイールエプロン部材(7)と、該ホイールエプロン部材(7)を覆うように車両前方側面を構成するフェンダパネル(1)とが合成樹脂材から成る連結部材(3)で連結される、車両の前部車体構造であって、
前記連結部材(3)の下部は前記ホイールエプロン部材(7)に取付けられている一方、前記連結部材(3)の上部はフェンダパネル(1)上端部から下方に垂下するフランジ部(1c)に取付けられているとともに、該フランジ部(1c)への取付け位置は、前記ホイールエプロン部材(7)への取付け位置よりも車幅方向外方にオフセットされた位置に設けられ、該オフセットの幅は、前記フランジ部(1c)への取付け位置に隣接して略水平に車幅方向内方に延びるとともに、前記エンジンルーム(ER)の上方を覆うボンネット(10)に上方から荷重が加わった場合に変形するように、前記フェンダパネル(1)と、前記ボンネット(10)の車幅方向側端部(10e)との間の下方部で前後方向に延びる第1オフセット部(3g)の幅と、前記ホイールエプロン部材(7)への取付け位置から車幅方向外方、且つ上方へ向かって傾斜した第2オフセット部(3e)の平面視車幅方向の幅とによって設定されていることを特徴とする、車両の前部車体構造。 - 車両前方部に設けられるエンジンルーム(ER)の側壁を構成するホイールエプロン部材(7)と、該ホイールエプロン部材(7)を覆うように車両前方側面を構成するフェンダパネル(1)とが合成樹脂材から成る連結部材(3)で連結される、車両の前部車体構造であって、
前記連結部材(3)の下部は前記ホイールエプロン部材(7)に取付けられている一方、前記連結部材(3)の上部はフェンダパネル(1)上端部から下方に垂下するフランジ部(1c)に取付けられているとともに、該フランジ部(1c)への取付け位置は、前記ホイールエプロン部材(7)への取付け位置よりも車幅方向外方にオフセットされた位置に設けられ、該オフセットの幅は、前記フランジ部(1c)への取付け位置に隣接して略水平に車幅方向内方に延びる第1オフセット部(3g)の幅と、前記ホイールエプロン部材(7)への取付け位置から車幅方向外方、且つ上方へ向かって傾斜した第2オフセット部(3e)の平面視車幅方向の幅とによって設定されており、
前記フランジ部(1c)は、前記連結部材(3)の上部に設けられている保持部によって保持され、該保持部の車幅方向内方側には、前記フェンダパネル(1)と、前記エンジンルーム(ER)の上方を覆うボンネット(10)の車幅方向側端部との間の下方部で前後方向に延び、断面凹状のレインレール部(3C)が形成されていると共に、該レインレール部(3C)の車幅方向の幅が前記第1オフセット部(3g)の幅として設定されていることを特徴とする車両の前部車体構造。 - 前記レインレール部(3C)を構成する車幅方向外方側の縦壁(3i)の上端部で前記フェンダパネル(1)のフランジ部(1c)が支持されていることを特徴とする、請求項2記載の車両の前部車体構造。
- 前記レインレール部(3C)内の外方側角部に、前記車幅方向外方側の縦壁(3i)に沿って前後方向に延びる溝部(M1)が形成されていることを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載の車両の前部車体構造。
- 前記レインレール部(3C)の下面側で且つ車幅方向内方側の角部に前後方向に延びる溝部(M2)が形成されていることを特徴とする、請求項2又は請求項4に記載の車両の前部車体構造。
- 前記レインレール部(3C)の車幅方向内方側の縦壁部(3f)は前記ボンネット(10)の下側に位置していることを特徴とする、請求項2及至請求項5のいずれか一つに記載の車両の前部車体構造。
- 前記レインレール部(3C)の車幅方向外方側の縦壁(3i)には、前記フェンダパネル(1)の上端部から垂下して前記ホイールエプロン部材(7)に連結される取付けフランジ(5a,5b,5c)に固定するためのクリップ部(3k)が設けられていることを特徴とする、請求項2及至請求項6のいずれか一つに記載の車両の前部車体構造。
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