JP4117447B2 - 複合フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏光機能及び導電機能を有する複合フィルムに関し、さらに詳しくは偏光フィルム及び透明導電フィルムとして好適に使用できる複合フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックフィルム上に透明かつ低抵抗な化合物薄膜を形成した透明導電性フィルムは、例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイなどの表示素子の電極、太陽電池などの光電変換素子の窓電極、電磁波シールドの電磁波遮蔽膜、あるいは透明タッチパネルなどの入力装置の電極、などとして広く使用されている。そして、ワープロ、ノート型パソコン、電子手帳等の、液晶ディスプレイ装置の上にタッチパネルを搭載するものが増えつつある。
液晶ディスプレイは、液晶表示素子の上に、位相差フィルム、偏光フィルムの順に重ねられた構成をしている。従来のタッチパネル搭載型の液晶ディスプレイでは、タッチパネルを、通常、偏光フィルムの上に更に重ねて設置される。
【0003】
タッチパネルは、通常、液晶表示素子の最上面に設置されて用いられるため、透明性、機械的性質、表面平滑性、耐溶剤性、耐スクラッチ性、非透湿性、コストなどの総合性能を考慮する必要があり、更に、光の反射を少なくすることにより視認性を向上させることも重要である。
このような要求の中で、ディスプレイの視認性向上のためにタッチパネルの上面に更に反射防止フィルムを付設したり、ドライコート法やウェットコート法により反射防止層を設ける方法が提案されている。また、タッチパネルを液晶表示素子の偏光板の下に設置して耐スクラッチ性等を向上させる方法も提案されている。また、特開2000−214330号公報には、偏光フィルム上に特定の透明導電性薄膜を形成した導電性偏光フィルムを用いることにより、視認性の低下及び、フィルムの枚数増加による重量増加を抑えつつ、耐久性にも優れたタッチパネルが提供できると述べられている。しかし、この方法によってもディスプレイの反射を十分に抑えることはできない。
【0004】
さらに、特開2000−321558号公報には、液晶ディスプレイの上に、第1の1/4波長板、スペーサーを介して対向する2枚の透明導電膜、第2の1/4波長板、偏光板をこの順に配置してなる円偏光タイプの反射防止フィルターを有するタッチパネルが、光の界面反射が抑えられ、視認性に優れると述べられている。しかし、この方法は、2枚の1/4波長板を必要とし、偏光板も、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素、染料などの二色性色素を含浸させて延伸した偏光膜の両面に、更にセルロース系またはアクリル系の保護膜を被覆したものが用いられているため、ディスプレイ装置全体の厚みや重量が嵩み、構造も複雑であった。
このように、上記何れの方法によっても、ディスプレイ画面の視認性、鮮明度、ディスプレイ装置トータルの耐久性、軽量化・薄型化等を全て満足できるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、透明導電膜の機能も備えた液晶ディスプレイ装置において、ディスプレイ画面の視認性及び鮮明度に優れ、導電層や偏光膜などの耐久性にも優れ、部品点数も少ない軽量・薄型のディスプレイ装置が得られる積層体を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、偏光膜と透明導電層との間に延伸透明樹脂の多層を設けた積層体を製造し、該積層体を用いて偏光フィルムとタッチパネルを複合化して液晶表示素子上に設置することにより、前記延伸透明樹脂多層が、単独で、透明導電基板、位相板及び偏光膜保護フィルムの全ての機能を有するために、液晶表示素子の反射防止性、視認性、導電層や偏光膜の耐久性が向上し、部品点数も1/3以下になるので、上記目的が全て達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
かくして本発明によれば、
1.偏光膜と透明導電層との間に、延伸透明樹脂層(A)を含んでなる積層体、
2.偏光膜と透明導電層との間に、延伸透明樹脂層(A)を少なくとも含む多層構造を有してなる積層体、
3.延伸透明樹脂層(A)が脂環式構造含有重合体樹脂で形成されてなる1又は2記載の積層体、
4.延伸透明樹脂層(A)又は該層(A)を少なくとも含む多層構造が位相板である1又は2記載の積層体、
5.延伸透明樹脂層(A)又は該層(A)を少なくとも含む多層構造が1/4波長位相板である4記載の積層体、
6.層(A)を少なくとも含む多層構造が、延伸透明樹脂層(A)、他の延伸透明樹脂層(B)、及び接着層(C)をそれぞれ1層以上含む2記載の積層体、
がそれぞれ提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の積層体は、偏光膜と透明導電層との間に、透明樹脂の延伸層(A)又は該延伸層(A)を少なくとも含む多層構造を有してなることを特徴とするものである。
【0009】
延伸透明樹脂層(A)
延伸透明樹脂層(A)は、透明樹脂製のシート又はフィルムを延伸することによって得られる。
透明樹脂は、フィルム状で延伸し得る透明な樹脂であればよく、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂;ポリスチレン、ポリメチル−1−ペンテン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂;ノルボルネン系重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体などの脂環式構造含有重合体樹脂;ポリエーテルスルフォン(PES);ポリビニルアルコール(PVA);ポリサルフォン(PSF)などが挙げられるが、偏光膜や透明導電層の耐久性を向上させられるので、ポリカーボネート、ポリスチレン、脂環式構造含有重合体樹脂が好ましく、脂環式構造含有重合体樹脂が最も好ましい。
【0010】
脂環式構造含有重合体樹脂は、重合体の繰り返し単位中に脂環式構造を含有するものであり、脂環式構造は主鎖及び側鎖のいずれにあってもよい。脂環式構造としては、シクロアルカン構造、シクロアルケン構造などが挙げられるが、熱安定性等の観点からシクロアルカン構造が好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数は、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個である。脂環式構造を構成する炭素原子数がこの範囲にあると、耐熱性及び柔軟性に優れた保護層が得られる。
脂環式構造を有する繰り返し単位の脂環式構造含有重合体樹脂中の割合は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位の割合が過度に少ないと耐熱性が低下し好ましくない。なお、脂環式構造含有重合体樹脂における脂環式構造を有する繰り返し単位以外の繰り返し単位は使用目的に応じて適宜選択される。
【0011】
脂環式構造含有重合体樹脂の具体例としては、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィンの重合体、(3)環状共役ジエンの重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及び(1)〜(4)の水素化物などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性、機械的強度等の観点から、ノルボルネン系重合体水素化物、ビニル脂環式炭化水素重合体及びその水素化物などが好ましい。
【0012】
ノルボルネン系重合体は、ノルボルネン及びその誘導体、テトラシクロドデセン及びその誘導体、ジシクロペンタジエン及びその誘導体、メタノテトラヒドロフルオレンおよびその誘導体などのノルボルネン系モノマーの主成分とするモノマーの重合体であり、具体的には、▲1▼ノルボルネン系モノマーの開環重合体、▲2▼ノルボルネン系モノマーとこれと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環共重合体、▲3▼ノルボルネン系モノマーの付加重合体、▲4▼ノルボルネン系モノマーとこれと共重合可能なその他のモノマーとの付加共重合体、及び▲1▼〜▲4▼の水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性、機械的強度等の観点から、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素化物が最も好ましい。
ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィンの重合体又は環状共役ジエンの重合体の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量で、通常5,000〜500,000、好ましくは8,000〜200,000、より好ましくは10,000〜100,000の範囲であるときに、フィルム(A)の機械的強度、及び成形加工性とが高度にバランスされて好適である。
【0013】
ビニル脂環式炭化水素重合体は、ビニルシクロアルカン又はビニルシクロアルケン由来の繰り返し単位を有する重合体であり、例えば、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどの、ビニル基を有するシクロアルカンやビニル基を有するシクロアルケン、すなわちビニル脂環式炭化水素化合物の重合体及びその水素化物;スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族炭化水素化合物の重合体の芳香環部分の水素化物;などを用いることができる。ビニル脂環式炭化水素重合体は、ビニル脂環式炭化水素化合物やビニル芳香族炭化水素化合物と、これらの単量体と共重合可能な他の単量体とのランダム共重合体、ブロック共重合体などの共重合体及びその水素化物であってもよい。ブロック共重合体としては、ジブロック、トリブロック、またはそれ以上のマルチブロックや傾斜ブロック共重合体などが挙げられるが、特に制限はない。
ビニル脂環式炭化水素重合体の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法で測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量で、通常10,000〜300,000、好ましくは15,000〜250,000、より好ましくは20,000〜200,000の範囲であるときに、成形体の機械的強度及び成形加工性とが高度にバランスされて好適である。
【0014】
本発明で使用される透明樹脂のガラス転移温度(Tg)は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃〜250℃、特に好ましくは90℃〜200℃の範囲である。この範囲において、耐熱性と成形加工性とが高度にバランスされ好適である。
【0015】
本発明において、透明樹脂をシート又はフィルム状に成形する方法は、例えば、加熱溶融成形法、溶液流延法のいずれも用いることができる。加熱溶融成形法は、さらに詳細に、押出成形法、プレス成形法、インフレーション成形法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法などに分類できるが、これらの方法の中でも、機械的強度、表面精度等に優れたフィルムを得るためには、押出成形法、インフレーション成形法、及びプレス成形法が好ましく、押出成形法が最も好ましい。成形条件は、使用目的や成形方法により適宜選択されるが、加熱溶融成形法による場合は、シリンダー温度が、好ましくは100〜400℃、より好ましくは150〜350℃の範囲で適宜設定される。
上記シート又はフィルムの厚みは、好ましくは10〜300μm、より好ましくは30〜200μmである。
【0016】
上記シート又はフィルムの延伸は、該透明樹脂のガラス転移温度をTgとするとき、好ましくはTg−30℃からTg+60℃の温度範囲、より好ましくはTg−10℃からTg+50℃の温度範囲にて、少なくとも一方向に好ましくは1.01〜2倍の延伸倍率で行う。延伸方向は少なくとも一方向であればよいが、その方向は、シートが押出成形で得られたものである場合には、樹脂の機械的流れ方向(押出方向)であることが好ましく、延伸方法は自由収縮一軸延伸法、幅固定一軸延伸法、二軸延伸法などが好ましい。
【0017】
延伸の具体的な方法は、
(1)例えば、シートを、一定温度に加熱されたロール(加熱ロール)に通して所望の温度に調整する。
(2)次いで、温度を調整されたシートを、回転速度の比較的遅い第一ロールから回転速度のより速い第二ロールの順に通過させることにより延伸する。第一ロールの回転速度と第二ロールの回転速度の速度比を制御することにより延伸倍率を1〜4倍の範囲で調整することができる。尚、加熱ロール、第一ロール、及び第二ロールの間に、赤外線ヒータなどを設置して、シートの温度を一定に保持するのが好ましい。
(3)延伸されたフィルムを、冷却ロールに通して冷却する。
(4)冷却された延伸フィルムを巻き取りロールで巻き取って回収する。巻取りによるフィルム同士のブロッキングを防止する目的で、延伸フィルムと同程度の幅のマスキングフィルムを重ねて一緒に巻き取ってもよいし、延伸フィルムの少なくとも一方の端、好ましくは両方の端に、弱い粘着力の幅細のテープ等を貼り付けながら一緒に巻き取ってもよい。
【0018】
上記方法の工程(1)で、加熱ロールを通過させるシートは、その温度が加熱ロールよりも高い状態、すなわち押出機等によって成形された直後の状態のものであってもよいが、高い延伸倍率にすることができることから、加熱ロールよりも低い温度のもの、好ましくは室温のものが好ましい。該低い温度のシートは、シート成形した後に一旦冷却し、ロールに巻き取り回収することによって得る。また、延伸速度は、好ましくは5〜1000mm/秒、より好ましくは10〜750mm/秒である。延伸速度が上記範囲にあると、延伸制御が容易となり、さらに面精度やレターデーションの面内バラツキが小さくなる。
【0019】
上記方法において得られた延伸透明樹脂層(A)は、偏光膜と透明導電層との間に積層されるが、(1)偏光膜と透明導電層との間に単層で積層されていても、(2)偏光膜と透明導電層との間に他の層とともに多層構造を形成していてもよく、その厚みは、(1)の場合には、好ましくは10〜400μm、より好ましくは40〜300μmであり、(2)の場合には、他の層の種類や厚み、構成等により異なるが、好ましくは5〜300μm、より好ましくは30〜190μmである。また、(2)の場合には、延伸層(A)と他の全ての層とのトータルの厚みは、好ましくは10〜400μm、より好ましくは40〜300μmである。
【0020】
また、延伸透明樹脂層(A)又は層(A)を少なくとも含む多層構造は、本発明の積層体を用いた複合フィルムの光学的性能を向上させるために、位相板としての機能を有しているのが好ましい。具体的には、1/4波長位相板又は1/2波長位相板としての機能を有していることが好ましく、1/4波長位相板として機能を有していることが最も好ましい。延伸透明樹脂層(A)又は層(A)を少なくとも含む多層構造の波長550nmにおけるレターデーションは、1/4波長位相板として用いる場合には、好ましくは110〜150nm、1/2波長位相板として用いる場合には好ましくは250〜300nmとなるようにする。レターデーションは、多層にする場合の各層の貼りあわせ角度、延伸倍率等により調整する。
層(A)を少なくとも含む多層構造は、該延伸透明樹脂層(A)、他の延伸透明樹脂層(B)、及び接着層(C)をそれぞれ1層以上含むことが好ましく、具体的には、上記層(A)と層(B)とが接着層(C)を介して積層された3種3層積層体、層(B)の両面に層(A)がそれぞれ接着層(C)を介して積層された3種5層積層体、又は層(A)の両面に層(B)がそれぞれ接着層(C)を介して積層された3種5層積層体であることが好ましい。
3種3層積層体の場合には、広波長帯域において使用可能な位相板として機能させるめに、各層を、光軸が特定の角度になるように貼り合わせる必要がある。3種5層積層体の場合には、光軸を特定角度になるように貼り合せなくても、共押出法にて積層フィルムを得、次いで1回延伸することにより、広波長帯域において使用可能な位相板となる。したがって、本発明においては、層(A)を少なくとも含む多層構造を、3種5層積層板とするのが好ましい。
層(A)を少なくとも含む多層構造に用いられる他の延伸層(B)としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、及びこれらの変性物からなる延伸層が好ましい。
【0021】
偏光膜
本発明に使用する偏光膜は、偏光子としての機能を有するものであれば特に限定されない。例えば、(1)ビニルアルコール重合体(PVA)・ヨウ素系偏光膜、(2)PVA系フィルムに二色性染料を吸着配向させた、PVA・染料系偏光膜、(3)PVA系フィルムより脱水反応を誘起させたり、ポリ塩化ビニルフィルムの脱塩酸反応により、ポリエンを形成させたポリエン系偏光膜、(4)分子内にカチオン基を含有する変性PVAからなるPVA系フィルムの表面および/または内部に二色性染料を有する偏光膜などが挙げられるが、偏光膜の初期偏光性能の観点からは、(1)PVA・ヨウ素系偏光膜が好ましく、耐熱性の観点からは(2)PVA・染料系偏光膜が好ましい。
偏光膜の製造方法も特に限定されない。例えば、▲1▼PVA系フィルムを延伸後ヨウ素イオンを吸着させる方法、▲2▼PVA系フィルムを二色性染料による染色後延伸する方法、▲3▼PVA系フィルムを延伸後二色性染料で染色する方法、▲4▼二色性染料をPVA系フィルムに印刷後延伸する方法、▲5▼PVA系フィルムを延伸後二色性染料を印刷する方法などの公知の方法が挙げられる。
例えば、▲1▼の方法は、より詳細には、ヨウ素をヨウ化カリウム溶液に溶解してヨウ素イオンを作り、このイオンをPVAフィルムに吸着させて延伸し、次いで1〜4%ホウ酸水溶液に浴温度30〜40℃で浸漬して偏光膜を製造する。▲2▼の方法は、より詳細には、PVAフィルムを▲1▼と同様にホウ酸水溶液に浸漬し、次いで一軸方向に3〜7倍程度延伸し、0.05〜5%の二色性染料水溶液に浴温度30〜40℃で浸漬して染料を吸着させ、80〜100℃で乾燥して熱固定して偏光膜を製造する。
【0022】
透明導電層
本発明に用いる導電層は、透明で且つ導電性を有していればよく、液晶基板やタッチパネルに用いられている従来公知の材料を用いることができる。その材料としては、具体的には、錫をドープしたインジウム酸化物(ITO)、アンチモンまたはフッ素をドープした錫酸化物(ATOまたはFTO)、アルミニウムをドープした亜鉛酸化物(AZO)、カドミウム酸化物、カドミウムと錫の酸化物、酸化チタン、酸化亜鉛、ヨウ化銅などの金属酸化物、または金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)などの金属が挙げられる。これらの中でも、透明導電層を液晶表示素子用のタッチパネルとして用いる場合には、光線透過性、耐久性等の観点より、ITOが最も好ましい。
該導電層は、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、イオンプレーティング法、ゾル・ゲル法、コーティング法などにより延伸層(A)上に形成することができる。導電層の厚みは、好ましくは10〜150nm、さらに好ましくは15〜70nm程度である。また、導電層の表面抵抗率は、好ましくは100〜1000Ω/□程度である。
【0023】
上記偏光膜、透明導電層、延伸透明樹脂層(A)、及び必要に応じて他の層を積層する方法としては、各層を接着剤により接着して積層する方法、各層を熱溶着等により接着して積層する方法、各層を共押出し法により積層し、次いで延伸する方法、蒸着やスパッタリング等により層を形成する方法など、偏光膜に保護フィルムを接着して偏光板を製造する場合、該偏光板と位相板とを接着する場合、及び支持体上に透明導電層を形成する場合、などに従来用いられている公知の方法を適用することができる。
本発明においては、延伸透明樹脂層(A)又は該層(A)を少なくとも含む多層構造と、偏光膜との積層は、接着剤を用いて行うのが好ましく、延伸透明樹脂層(A)又は該層(A)を少なくとも含む多層構造と、透明導電層との積層は、真空蒸着やスパッタリングにより層(A)又は層(A)を少なくとも含む多層構造上に透明導電層を形成する方法によるのが好ましく、延伸透明樹脂層(A)を少なくとも含む多層構造の積層は、接着剤を用いて行う方法又は共押し出しして延伸する方法によるのが好ましい。
【0024】
上記方法により得られた本発明の積層体は、延伸透明樹脂層(A)又は該層(A)を少なくとも含む多層構造が、偏光膜保護フィルム、透明導電膜基板としての機能を兼ね備え、さらに複屈折補償機能を有するために、タッチパネル機能を備えた液晶ディスプレイ装置の構成部材として好適に使用することができ、上記各フィルムを個別に重ね合わせて組み込んだものに比較して、部品点数が減って軽量且つ薄型にでき、ディスプレイの反射防止性、視認性、偏光膜や透明導電膜の耐久性などを大幅に向上させることができる。
【0025】
【実施例】
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。これらの例中の〔部〕及び〔%〕は、特に断わりのない限り重量基準である。ただし本発明は、これらの製造例、実施例のみに限定されるものではない。
【0026】
各種の物性の測定は、下記の方法に従って行った。
(1)分子量
テトラヒドロフラン(THF)を溶媒にしてGPCで測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。
(2)分子量分布
テトラヒドロフラン(THF)を溶媒にしてGPCで測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)を算出した。
(3)ガラス転移温度(Tg)
JIS K7121に基づいてDSCにて測定した。
(4)水素添加率
重合体の主鎖及び芳香環の水素添加率は、1H−NMRを測定し算出した。
【0027】
(5)シート及びフィルムの膜厚
オフライン厚み計測装置(山文電気製:TOF-4R)を用いて測定した。
(6)積層体(フィルム)の光学性能及び耐久性
本発明の積層フィルムを下記の方法により液晶表示素子に設置し、以下の方法により評価した。
▲1▼全光線反射率:液晶表示素子上に設置された積層フィルム側から入射した全光線の反射率を、可視光線透過率−反射率計(スガ試験機製:HA−TR)を用いて測定した。液晶表示素子は黒表示になるように調整した。
▲2▼反射光の色調:上記方法で反射率を測定した反射光の色調を目視にて評価した。同様に液晶表示素子を黒表示になるように調整た。
▲3▼液晶ディスプレイの視認性:積層フィルムを通して見た液晶表示素子の視認性は、フィルムに映る反射像の数を目視により評価した。
▲5▼耐熱試験:積層フィルムを、80℃にて500時間、ギヤオーブン内に静置し、後述する3種5層部分のレターデーション(Re)の変化率及び透明導電層の表面抵抗の変化を測定した。
▲6▼打鍵試験:打鍵試験機を用い、荷重2.5N、打鍵回数15万回、打鍵速度150回/分にて、シリコンゴム製(φ25mm)の打鍵子で積層フィルムの打撃試験を行い、上記同様に3種5層部分のレターデーション(Re)の変化率及び透明導電層の表面抵抗の変化を測定した。
・Reの測定は、王子計測(株)製 KOBRA−21ADHにより測定した。
・導電層の表面抵抗値は、三菱油化(株)製 Loresta AP MCP−T400を用い、導電層部分を表出させて測定した。
【0028】
〔製造例1〕
窒素雰囲気下、脱水したシクロヘキサン500部に、1−ヘキセン0.82部、ジブチルエーテル0.15部、トリイソブチルアルミニウム0.30部を室温で反応器に入れ混合した後、45℃に保ちながら、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン、以下、DCPと略記)80部、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン(以下、MTFと略記)50部、及びテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン(以下、TCDと略記)70部からなるノルボルネン系モノマー混合物と、六塩化タングステン(0.7%トルエン溶液)40部とを、2時間かけて連続的に添加し重合した。重合溶液にブチルグリシジルエーテル1.06部とイソプロピルアルコール0.52部を加えて重合触媒を不活性化し重合反応を停止させた。
【0029】
次いで、得られた開環重合体を含有する反応溶液100部に対して、シクロヘキサン270部を加え、さらに水素化触媒としてニッケル−アルミナ触媒(日揮化学社製)5部を加え、水素により5MPaに加圧して撹拌しながら温度200℃まで加温した後、4時間反応させ、DCP/MTF/TCD開環重合体水素化ポリマーを20%含有する反応溶液を得た。濾過により水素化触媒を除去した後、軟質重合体(クラレ社製;セプトン2002)、及び酸化防止剤(チバスペシャリティ・ケミカルズ社製;イルガノックス1010)を、得られた溶液にそれぞれ添加して溶解させた(いずれも重合体100部あたり0.1部)。次いで、溶液から、溶媒であるシクロヘキサン及びその他の揮発成分を、円筒型濃縮乾燥器(日立製作所製)を用いて除去しつつ水素化ポリマーを溶融状態で押出機からストランド状に押出し、冷却後ペレット化して回収した。重合体中の各ノルボルネン系モノマーの共重合比率を、重合後の溶液中の残留ノルボルネン類組成(ガスクロマトグラフィー法による)から計算したところ、DCP/MTF/TCD=40/25/35でほぼ仕込組成に等しかった。この開環重合体水素添加物の、重量平均分子量(Mw)は35,000、水素添加率は99.9%、Tgは134℃であった。
【0030】
〔実施例1〕
(脂環式構造含有重合体樹脂の製造例)
製造例1で得られた開環重合体水素添加物100部に対し、▲1▼軟質重合体(クラレ社製;セプトン2002)0.1部、▲2▼酸化防止剤(チバスペシャリティ・ケミカルズ社製;イルガノックス1010)0.1部、▲3▼ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製:TINUVIN P)0.1部、▲4▼ヒンダードアミン系耐光安定剤である、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物0.1部、それぞれ添加して2軸混練機(東芝機械社製;TEM−35B、スクリュー径37mm、L/D=32、スクリュー回転数150rpm、樹脂温度240℃、フィールドレート10kg/時間)で混練し、ストランド状に押し出した。これを水冷してペレタイザーで切断し、ペレット化した。
【0031】
(3種5層位相板の製造)
上記により得られた脂環式構造含有重合体樹脂ペレット、及びポリスチレン(ノヴァケミカル製ダイラークD332)のペレットを、それぞれ空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥して水分を除去した。次いで、前記樹脂ペレット及びポリスチレンペレットと、接着層となるエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVA:三菱樹脂製モディックAP A543)のペレットとの合計3種のペレットを用い、Tダイ式多層フィルム溶融押出成形機(Tダイ幅600mm)にて共押出法により3種5層積層フィルムを製造した。
上記Tダイ式多層フィルム溶融押出成形機は、3台の樹脂溶融混練機(直径50mmのスクリューを有するもの2台:開環重合体水素添加物用及びポリスチレン用)、直径40mmのスクリューを有するもの1台:EVA用)、クロスヘッド、フィードブロック、ダイス、及び引取機で構成されている。
共押出しは、クラス10,000以下のクリーンルーム内で、溶融樹脂温度240℃、Tダイ温度240℃の成形条件にて行った。
得られた3種5層積層フィルムは、合計膜厚が185μmであった。層構成は最外層(50μm×2層)が開環重合体水素添加物層、中間層(接着層:5μm×2層)がEVA、内層(75μm1層)がポリスチレン層である。
この得られた積層フィルムを100mm/秒の延伸速度、延伸倍率1.3倍、延伸温度135℃にて自由収縮の一軸延伸を行い、3種5層構造の延伸積層フィルムを得た。該3種5層延伸積層フィルムは位相板として機能するものである。
【0032】
(透明導電層・偏光膜付積層体の製造)
得られた延伸積層フィルムを300mm四方にカットし、一方の表面に、空気中にて、放電量100W/m2・分のコロナ放電処理を行った。次いで、コロナ放電処理した積層フィルムの表面に、ポリビニルアルコール重合体(クラレ社製:PVA203、けん化度86.5〜89.5%、平均重合度300)の10%水溶液を滴下し、次いで、該延伸積層フィルムと同サイズの未染色PVA2軸延伸偏光フィルム(日本合成化学工業製偏光膜:ボブロン#140、膜厚:14μm)を貼り合わせた。
【0033】
次いで、300mm四方、厚みが80μmのトリアセチルセルロース(TAC)からなるフィルム(透湿度270g/cm2・24h)を10%苛性ソーダ水溶液でケン化処理し、次いで、TACフィルム表面に、ポリビニルアルコール重合体(クラレ社製:PVA203、けん化度86.5〜89.5%、平均重合度300)の10%水溶液を滴下し、次いで、該フィルムを、上記の偏光膜付積層フィルムの偏光膜側に重ね合わせ、これにより、TACフィルム、偏光膜及び3種5層延伸積層フィルムがこの順で積層された積層体が得られた。PVA水溶液が乾燥しないうちに、ロールラミネーターを用いて密着させ、40℃中に72時間放置してPVA水溶液を乾燥させた。接着層の厚さは1μmであった。
【0034】
上記の、TACと偏光膜と3種5層延伸積層フィルムとの積層体の、3種5層延伸積層フィルム側の面に、2極マグネトロンスパッター装置(日本真空技術社製の製品番号SPW−020)によりITO膜から成る透明導電層を形成した。スパッタリングは、13.56MHzの高周波電源を用い、積層フィルムの温度を50℃とし、In2O3/SnO2=90/10(重量%)の合金ターゲットを用い、Arガス流入下で、スパッタ圧力1×10−2Torr、RF出力50W、スパッタ速度25nm/分にて行った。透明導電層の厚みは60nmであった。
【0035】
(液晶ディスプレイ装置の製造及び評価)
裏面に反射板を有する液晶表示素子上に、タッチパネル用のITO膜付透明導電基板を、ITO透明導電層が上になるように重ね合わせ、更にその上に、上記方法により透明導電層が形成されたTACと偏光膜と3種5層延伸フィルムとの積層フィルムを、透明導電層側を下にしてスペーサーを介して重ね合わせた(図1参照:図1において、左側が実際の下側である。)。
次いで、上記評価方法により、液晶ディスプレイ装置の光学性能、視認性等を評価した。評価結果を表1に記載する。
【0036】
【表1】
【0037】
〔実施例2〕(3種3層位相板の製造)
実施例1にて用いた開環重合体水素添加物のペレットを空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥して水分を除去した後、50mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混錬機を1台有するTダイ式フィルム溶融押出成形機(Tダイ幅600mm)を使用し、クラス10,000以下のクリーンルーム内で溶融樹脂温度240℃、Tダイ温度240℃の成形条件にて、厚さ100μmのフィルムを成形した。
得られたフィルムを100mm/秒の延伸速度、延伸温度140℃の自由収縮の一軸延伸によって、延伸倍率1.3倍と1.5倍の2種類の延伸フィルムを作製した。
この2種類の延伸フィルムを双方の延伸軸がなす角度を60°にして貼り合せ、550nmの波長における位相差が137.5nmとなる位相差板とした。貼り合わせる接着剤としてはノガワケミカル(株)製UV−108Eを用いた。
【0038】
以降、実施例1と同様の方法により、該位相板の両面に、ITO膜及び偏光膜を積層し、実施例1同様に液晶ディスプレイに重ね合わせて評価した。結果を表1に記載する。
【0039】
〔実施例3〕
実施例2で用いた1.3倍延伸位相板を1枚用い、実施例1と同様の方法により、該位相板の両面に、ITO膜及び偏光膜を積層し、実施例1同様に液晶ディスプレイに重ね合わせて評価した。反射率及び反射像の数が若干増加し、反射光の色が紫がかったが、実用上は問題ないレベルであった。結果を表1に記載する。
【0040】
〔実施例4〕
帝人(株)製ポリカーボネート(パンライトK-1300)のペレットを空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥して水分を除去した後、50mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混錬機を有するTダイ式フィルム溶融押出成形機(Tダイ幅600mm)を使用し、クラス10,000以下のクリーンルーム内で溶融樹脂温度240℃、Tダイ温度240℃の成形条件にて、厚さ100μmのフィルムを成形した。
得られたフィルムを100mm/秒の延伸速度、延伸温度140℃の自由収縮の一軸延伸によって、1.2倍に延伸し位相差板とした。以降、実施例1と同様の方法により、該位相板の両面に、ITO膜及び偏光膜を積層し、実施例1同様に液晶ディスプレイに重ね合わせて評価した。耐熱試験及び打鍵試験によるRe変化率及びITOの表面抵抗値増加率が若干増加したが、実用上は問題ないレベルであった。結果を表1に記載する。
【0041】
〔比較例1〕
フィルムの厚みを200nmになるように調整し、延伸を行わなかった以外は実施例1同様に位相板を製造した。以降、実施例1と同様の方法により、該位相板の両面に、ITO膜及び偏光膜を積層し、実施例1同様に液晶ディスプレイに重ね合わせて評価した。その結果、反射率及び反射像の数が大幅に増加し、液晶ディスプレイの視認性が大幅に低下した。結果を表1に記載する。
【0042】
以上、表1記載の評価結果より、偏光膜と透明導電層との間に透明樹脂の延伸層を有する本発明の積層フィルムは、いずれも、低反射率で高視認性であり、位相板や導電層の耐久性にも優れており、中でも、延伸層を含む部分が単層よりも、3種3層、3種5層である方が上記性能はより向上している(実施例1、2)。また、層構成が同じ場合には、材料が脂環式構造含有重合体樹脂である方が上記性能がより向上する(実施例3と実施例4との比較)。これに対し、延伸層を有しないもの(比較例1)は、反射率及び反射像の数が増大し、ディスプレイの視認性も低下する。
【0043】
〔比較例2〕
裏面に反射板を有する液晶表示素子上に、▲1▼ポリカーボネート(PC)製2枚貼り合せ型1/4波長位相板、▲2▼スペーサーを介して対面する2枚のITO膜付透明導電フィルム、▲3▼PC製2枚貼り合せ型1/4波長位相板、▲4▼ポリビニルアルコールの染色延伸フィルムからなる偏光膜の両面にトリアセチルセルロースの保護フィルムを有する偏光板を、この順に重ね合わせた液晶ディスプレイ装置を製造した(図2参照:図2において、左側が実際の下側である。)。位相板と偏光板とは、2液硬化型ウレタン系粘着剤を用いて接着固定した。この装置を用いて、実施例1同様にディスプレイの反射率、反射光の色を評価した結果、実施例1に対して劣ってはいなかったが、液晶ディスプレイ装置の厚みは、実施例1のものに比較して1.5倍であり、重さも1.3倍であった。
【0044】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、透明導電機能を備えた液晶ディスプレイ装置において、ディスプレイ画面の視認性、鮮明度に優れ、透明導電層や、偏光膜等の耐久性にも優れ、軽量・薄型のディスプレイ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、反射板、液晶表示素子及び透明導電基板からなるディスプレイ装置上に、スペーサーを介して、本発明の一実施形態に係る積層体を設置した図である(図1において、左側が実際の下側である。)。
【図2】 図2は、反射板、液晶表示素子及び透明導電基板からなるディスプレイ装置上に、ポリカーボネート製2枚貼り合せ型1/4波長位相板、スペーサーを介して対面する2枚の透明導電基板、ポリカーボネート製2枚貼り合せ型1/4波長位相板及びトリアセチルセルロース保護フィルム付偏光板を順じ設置した図である(図2において、左側が実際の下側である。)。
【符号の説明】
1… 3種5層位相板
2… 偏光膜
3… 透明導電層
4… 偏光膜保護フィルム(トリアセチルセルロース)
5… スペーサー
6… 透明導電層基板
7… 液晶表示素子
8… 反射板
9… ポリカーボネート製2枚貼り合せ型1/4波長位相板
Claims (6)
- 偏光膜と透明導電層との間に、延伸透明樹脂層(A)及び他の延伸透明樹脂層(B)を少なくとも含む多層構造を有してなり、
前記多層構造が共押出して延伸する方法により得られるものであり、
前記(A)層が、ポリカーボネート、ポリスチレン、又は脂環式構造含有重合体樹脂からなり、
前記(B)層が、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、及びこれらの変性物からなる群から選ばれる樹脂からなる積層体。 - 前記多層構造が、前記層(A)と層(B)とが接着層(C)を介して積層された3種3層積層体、層(B)の両面に層(A)がそれぞれ接着層(C)を介して積層された3種5層積層体、又は層(A)の両面に層(B)がそれぞれ接着層(C)を介して積層された3種5層積層体である請求項1記載の積層体。
- 前記多層構造が、層(B)の両面に層(A)がそれぞれ接着層(C)を介して積層された3種5層積層体、又は層(A)の両面に層(B)がそれぞれ接着層(C)を介して積層された3種5層積層体である請求項1記載の積層体。
- 前記延伸透明樹脂層(A)が脂環式構造含有重合体樹脂で形成されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記多層構造が、位相板である請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記位相板が、1/4波長位相板である請求項5記載の積層体。
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