JP4115387B2 - 光モジュールの検査方法と検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、光モジュールの検査方法と検査装置に関する。
【0002】
【背景技術】
光モジュール、例えば、光ファイバの端部に半導体レーザが取り付けられた半導体レーザ(LD)モジュールは、製造後、温度サイクル,バーインテスト等、各種の検査項目に基づくスクリーニング(合否判定)を通して所期の規格から外れたものを除去し、最終製品として出荷される。
例えば、従来、光モジュールにおける半導体レーザ(以下、「LD」と称する)の動作電流(I)を変化させたときの光出力(L)に関する特性(以下、単に「I−L特性」と称する)や、動作電圧(V)、モニタ電流(Im)等の諸特性を評価するときは以下のようにしていた。
【0003】
即ち、光モジュールを検査装置に1個ずつ固定して上記諸特性を検査した後、光モジュールを検査装置から取り外す。次に、恒温槽でこれらの光モジュールに温度サイクルをかけた後、恒温槽から取り出して前記検査装置に再度1個ずつ固定し、上記諸特性を検査する。
そして、個々の光モジュールに関する温度サイクル前後の諸特性の測定値に基づき、それらの変化率を評価する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は、光モジュールを検査する度に検査装置に着脱していたため、多数の光モジュールの検査作業は煩雑であった。
また、上記した光モジュールの検査方法においては、個々の光モジュールは、温度サイクル前後における各測定項目の測定データをそれぞれ対応させる必要があり、光モジュールの数が多くなる程、管理が煩雑になる問題があった。
【0005】
このように、多数の光モジュールを検査する場合、検査、従って、スクリーニングに要するタクトタイムが長くかかるうえ、多量のデータ処理とこれらに基づくスクリーニングの作業が面倒であった。
以上のことから、短時間に効率よく複数の光モジュールを一括して検査することができる検査方法と検査装置の提供が望まれていた。
【0006】
また、一括して複数の光モジュールを検査する場合、検査の効率化を阻害する要因として、複数のモジュールから延出している複数の光ファイバの余長が錯綜して、検査の妨げとなるという問題があった。
本発明は上述した課題を解決するもので、光モジュールの着脱作業による待ち時間ロスとデータ管理の煩雑さを省いて、待機時間を省略して短時間に効率よく複数の光モジュールを検査することができる光モジュールの検査方法と検査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上述した目的を達成するため本発明の光モジュールの検査方法は、それぞれが光ファイバを有する複数の光モジュールの光学特性及び電気特性の少なくとも一つを検査するための方法であって、前記複数の光モジュールを、単一の検査ボード上の取付位置に応じてチャンネル番号が付された複数の取付台に着脱自在に取り付ける第1のステップと、前記検査ボードを第1の検査装置にセットする第2のステップと、前記第1の検査装置において前記複数の光モジュールを斯く前記検査ボードに取り付けた状態で前記各光モジュールの前記光学特性及び電気特性の少なくとも一つを測定し、得られた測定データを前記チャンネル番号毎に割り当てられた記憶領域に記憶する第3のステップとを有することを特徴とする。
【0008】
上記の本発明においては、複数の光モジュールが、単一の検査ボード上の取付位置に応じてチャンネル番号が付された複数の取付台の各々に取りつけられ、この状態で、光学特性及び/又は電気特性の測定がされ、得られた測定データはチャンネル番号毎に割り当てられた記憶領域に記憶される。このため、検査ボードの各チャンネルに各光モジュールを対応させ、その測定データを統一的に管理することが可能となる。
【0009】
また、前記検査ボードを前記第1の検査装置から取り外す第4のステップと、前記光モジュールを前記検査ボードから取り外すことなく前記検査ボードを第2の検査装置にセットする第5のステップと、前記第2の検査装置において前記検査ボードに取り付けた前記各光モジュールの前記光学特性及び電気特性の少なくとも一つを測定し、得られた測定データを前記チャンネル番号毎に割り当てられた記憶領域に記憶する第6のステップとを有していてもよい。
【0010】
ここにおいて、第1の検査装置と第2の検査装置とは、同一の装置である場合と互いに別個の装置である場合の双方を含むものとする。
上記の発明においては、複数の光モジュールが、単一の検査ボード上の取付位置に応じてチャンネル番号が付された複数の取付台の各々に取りつけられ、この状態で、途中に光モジュールを着脱するステップを介することなく、複数の測定ステップ(第3のステップ、第6のステップ)にわたって、光学特性及び/又は電気特性の測定がされ、得られた測定データがチャンネル番号毎に割り当てられた記憶領域に記憶される。このため、一の測定を行うたびに光モジュールを着脱する手間が省けると同時に、検査ボードの各チャンネルに各光モジュールを対応させ、その測定データを統一的に管理することが可能となる。
【0011】
好ましくは、前記第3のステップにおいて得られた測定データに基づいて所定の演算処理を行い、その演算結果を前記チャンネル番号毎に割り当てられた記憶領域に記憶する第7のステップをさらに有することを特徴とする。
また好ましくは、前記第6のステップにおいて得られた測定データに基づいて所定の演算処理を行い、その演算結果を前記チャンネル番号毎に割り当てられた記憶領域に記憶する第8のステップをさらに有することを特徴とする。
【0012】
ここにおいて演算処理とは、予め設定された数式を用いた計算処理のほか、予め設定された基準値との大小比較に基づく合否判断などの論理演算も含みうるものとする。
上記の本発明においては、統一的に管理されるデータ構造を活用して、高機能な検査を行うことが可能となる。
また好ましくは、前記第4のステップと前記第5のステップとの間に、前記複数の光モジュールを前記検査ボードに取り付けた状態で前記検査ボードに負荷を与える第9のステップをさらに有することを特徴とする。
【0013】
好ましくは、前記第3のステップにおいて得られた測定データと前記第6のステップにおいて得られた測定データの間で所定の演算処理を行い、その演算結果を前記チャンネル番号毎に割り当てられた記憶領域に記憶する第10ステップを有することを特徴とする
また、上記負荷は、温度サイクルであってもよい。
上記の発明においては、光モジュールが検査ボードに固定されたまま、負荷(温度サイクル、通電等)が加えられるので、この負荷による光モジュールのスクリーニングを効率的に行うことが可能である。
【0014】
好ましくは、前記複数の光ファイバの各端部には、光出射端面を有する光コネクタがそれぞれ取り付けられ、該複数の光コネクタは、前記光出射端面を露出させて一方向に配列するように前記検査ボードに取り付けられ、前記第3のステップは、前記複数の光コネクタの配列方向に、測定項目に応じた測定ヘッドを有するステージを前記光コネクタの各光出射端面に順次移動させて前記光学特性を測定するものであってもよい。
【0015】
また好ましくは、前記複数の光ファイバの各端部には、光出射端面を有する光コネクタがそれぞれ取り付けられ、該複数の光コネクタは、前記光出射端面を露出させて一方向に配列するように前記検査ボードに取り付けられ、前記第6のステップは、前記複数の光コネクタの配列方向に、測定項目に応じた測定ヘッドを有するステージを前記光コネクタの各光出射端面に順次移動させて前記光学特性を測定するものであってもよい。
【0016】
上記の本発明においては、光モジュールの複数のコネクタが検査ボードに一方向に配列され、前記複数の光コネクタの配列方向に、測定項目に応じた測定ヘッドを有するステージが順次移動して光学特性が測定されるため、測定を非常に効率的に行うことができる。
また、前記第3のステップは、M種類からなる複数の検査項目に応じた測定ヘッドが前記複数の光コネクタの配列方向と同一方向に配列されてなるステージを順次移動させて、互いに異なるM個のチャンネル番号を有する複数の光モジュールについて、前記M種類からなる複数の測定項目についての測定を並行して同時に行ってもよい。
【0017】
また、前記第6のステップは、M種類からなる複数の検査項目に応じた測定ヘッドが前記複数の光コネクタの配列方向と同一方向に配列されてなるステージを順次移動させて、互いに異なるM個のチャンネル番号を有する複数の光モジュールについて、前記M種類からなる複数の測定項目についての測定を並行して同時に行ってもよい。
上記の本発明では、検査ボードに固定された複数の光モジュールについて、異種の測定が並行して同時に実行され、その複数の測定項目に関する測定データがチャンネル番号毎に割り当てられた記憶領域に記憶されるので、1つの光モジュールについてすべての種類の測定が終了するまで他の光モジュールの測定を待機しているという無駄な時間が省略される。また、測定データを統一的に管理することができるので、多数の光モジュールについて行われる検査の処理能力が格段に向上する。
【0018】
次に、本発明の検査ボードは、それぞれが光ファイバを有する複数の光モジュールの光学特性及び電気特性の少なくとも1つを検査するための検査ボードであって、本体と、該本体の主面上に配置され、前記複数の光モジュールを着脱自在に取り付ける取付部と、前記本体の主面上に配置され、前記複数の光ファイバの余長部分の錯綜を防止するための余長処理部と、前記本体上に配置され前記複数の光モジュールの端部に取り付けられた光コネクタを出射端面を露出させて一方向に配列させる配列部とを有することを特徴とする。
【0019】
上記の本発明では、光ファイバの余長部分が処理され、かつ各光ファイバの端部に取りつけられた光コネクタが配列された状態で複数の光モジュールが取りつけられるので、複数の光モジュールの光ファイバの取り回しを容易かつ安全に行うことが可能となり、検査を効率的に行うことができる。
好ましくは、前記余長処理部は、前記本体に立設され、前記各光ファイバの余長部分をそれぞれ独立に巻回させるための複数の係止部材を有することを特徴とする。
【0020】
上記の本発明では、光ファイバの余長部分を巻回する係止部材を有しているので、光ファイバの余長部分を安定して係止し、これらが錯綜することを防止して取り回しを容易とすることができる。
また好ましくは、前記余長処理部は、前記複数の係止部材の各々の上部が貫通して突出する開口が形成された仕切板を有する。
【0021】
上記の本発明では、複数の係止部材の各々の上部が貫通して突出する開口を有する仕切板によって、光ファイバの余長部分が覆われるため、検査ボードに光モジュールを固定した状態で検査ボードを持ち運ぶ際に、検査ボードが如何なる方向を向いても、光ファイバの余長部分は常に前記仕切り板の下面側において係止部材による係止状態が維持される。このため、光ファイバの余長部分の錯綜が確実に防止され、また、光ファイバの余長部分が余長処理部から飛び出して他の物体に接触して破断したり、傷ついたりする事故が防止される。
【0022】
さらに好ましくは、前記仕切板は、前記本体の主面に略平行に配置される平坦部と、該平坦部の前記取付部側の端部に連続して略半円形に湾曲形成されたガイド部とを有し、前記開口は、前記平坦部に形成されている。
上記の本発明では、仕切板が検査ボードの本体の主面に略平行に配置される平坦部と、その平坦部の取付部側の端部に連続して略半円形に湾曲形成されたガイド部とを有するため、光ファイバの余長部分は常に平坦部の下面側において係止部材によって係止されるとともに、余長処理部から取付部側に導出される光ファイバの余長が、仕切板の鋭利な端部に接触して破断したり、傷ついたりする事故を防止できる。したがって、仕切板の下面側から、湾曲部の外側を通って、仕切板の上面側に配置された配列部に、光ファイバを安全に導くことができる。
【0023】
さらに好ましくは、前記余長処理部は、前記複数の係止部材及び前記仕切板を覆う蓋を有する。
上記の本発明によれば、仕切板及び係止部材が蓋で覆われるため、仕切板の上面側に露出した光ファイバの余長部分が保護され、他の物体に接触して破断したり、傷ついたりする事故が防止される。
【0024】
また、本発明の検査ボードでは、前記取付部は、前記複数の光モジュールを個々に着脱自在に取り付ける複数の取付台を有し、該複数の取付台は、前記配列部に並行する複数行に分散して配置され、各行の取付台の位置を隣接する行間でずらして配置されることを特徴とする。
好ましくは、前記配列部側から見て、より遠い行に取付けられる取付台には、それより手前の行に取付けられる取付台よりも同じ高さか又はより高い位置で光モジュールが固定される。
【0025】
上記の本発明によれば、光ファイバの取り回しが容易となり、また、取付部における光モジュールの実装密度を高めることができる。
また、本発明の検査ボードでは、前記取付部は、前記光モジュール個々が配置される第1の開口を有する複数の取付台を有し、前記本体は、前記複数の取付台の各々に対応して、その主面の表から裏に穿通された複数の第2の開口部を有しており、前記複数の取付台の個々の第1の開口と前記本体の個々の第2の開口とが連通するように、前記複数の取付台が前記取付部に配置されているものであってもよい。
【0026】
上記の本発明によれば、取付台の第1の開口と、これに連通する本体の第2の開口を通して、光モジュールの底面に、検査ボード下部から、ヒートシンク、外部ペルチェモジュール等からなる冷却器を当接させることができるので、光モジュールのケース温度を所望の条件に設定した状態で種々の特性を測定することが可能となる。
好ましくは、前記取付台は、前記第1の開口の近傍に形成され、前記光モジュールの有する複数のリードピンを嵌合させることにより前記光モジュールの個々を位置決めする位置決め部を有し、前記位置決め部の一部と前記本体に、前記取付台と前記本体とにかけて穿通された連通孔が形成されている。
【0027】
上記の本発明では、取付台に設けられた位置決め部によって、光モジュールの取付位置を決めることができるとともに、位置決め部の一部に取付台と本体を貫通して設けられた連通孔を通して、外部から、光モジュールと検査装置との電気的接続を取るコンタクトプローブを挿入することができる。
次に、本発明の光モジュールの検査装置は、それぞれが光ファイバを有する複数の光モジュールを着脱自在に取付け、各光モジュールから延びる前記光ファイバの端面を露出させて一方向に配列させる検査ボードと、
前記複数の光モジュールの各光ファイバ端面から出射される光信号の光学特性及び各光モジュールの電気特性の少なくとも一つを測定する測定部と、
前記光モジュールを駆動させ光ファイバ端面から光信号を出射させる駆動部と、
前記光モジュールの温度調整を行うための温度制御部と、
前記測定部、駆動部および温度制御部を制御する制御部と、
を有する光モジュールの検査装置であって、
前記制御部は、前記検査ボード上の取付位置に応じて前記複数の光モジュールの各々に付されたチャンネル番号ごとに記憶領域を割り当て、前記測定部から測定データを入力し、又はこれを用いて演算し、又は前記測定データ若しくは前記演算結果を記憶することを特徴とする。
【0028】
ここにおいて、演算とは、予め設定された数式を用いた計算のほか、予め設定された基準値との大小比較に基づく合否判断などの論理演算を含みうるものとする。
上記の本発明では、検査ボード上の取付位置に応じて前記複数の光モジュールの各々に付されたチャンネル番号ごとに記憶領域が割り当てられ、測定データ若しくは演算結果が記憶されるので、複数の光モジュールの特性の統一的かつ高機能な管理が可能となる。
【0029】
好ましくは、前記測定部は、測定項目に応じた測定ヘッドが保持され前記制御部からの信号に従って前記測定ヘッドを前記光ファイバの各端面に順次移動させるステージを備え、前記制御部は、前記ステージに保持された前記測定ヘッドの位置に対応する光モジュールを駆動するように制御する。
上記の本発明では、制御部によって、測定項目に応じた測定ヘッドが順次測定対象である光モジュールの光ファイバの端面に移動されるともに、その光モジュールが駆動されるように制御される。このため、検査ボード上に固定された複数の光モジュールについて、効率的な測定ができる。
【0030】
また、前記ステージには、複数の測定項目に応じた複数の測定ヘッドが、前記検査ボードにおける前記光ファイバの配列方向と同一方向に配列されて保持され、前記制御部は、前記ステージに保持された前記複数の測定ヘッドの各位置に対応する複数の光モジュールを駆動するように制御するものであってもよい。
上記の本発明では、検査ボードに固定された複数の光モジュールについて、異種の測定が並行して同時に実行され、その複数の測定項目に関する測定データがチャンネル番号毎に割り当てられた記憶領域に記憶されるので、1つの光モジュールについてすべての種類の測定が終了するまで他の光モジュールの測定を待機しているという無駄な時間が省略され、また、各チャンネル番号に対応した光モジュール毎に複数の測定項目に関する測定データを統一的に管理することができるので、多数の光モジュールについて行われる検査の処理能力が格段に向上する。
【0031】
好ましくは、本発明の光モジュールの検査装置は、上記構成に加え、複数の光モジュールを前記検査ボードに取付けたまま、前記複数の光モジュールに温度サイクルを印加する温度サイクル槽を備え、前記制御部は、前記温度サイクル前後の光モジュールの前記光学特性及び電気特性の少なくとも一つについて、所定の演算処理を行ってもよい。
ここにおいて演算処理とは、予め設定された数式を用いた計算処理のほか、予め設定された基準値との大小比較に基づく合否判断などの論理演算も含みうるものとする。
【0032】
上記の本発明では、光モジュールの温度サイクルによるスクリーニングを効率的に行うことができる。
また好ましくは、前記制御部は、前記検査ボードに付与された識別番号毎に記憶領域を確保し、その記憶領域内でさらに前記チャンネル番号毎に記憶領域を割り当てて、前記測定データ若しくは前記演算結果を記憶するものであってもよい。
【0033】
上記の本発明では、複数の検査ボードの各々について記憶領域が確保されるので、多数の検査ボードに固定された多くの光モジュールについての測定データを統一的かつ効率的に管理することができる。
次に、本発明の光ファイバの余長処理方法は、光ファイバを有する複数の光モジュールをボードに取付けるための光ファイバの余長処理方法であって、前記ボードに配列された複数の係止部材に、前記光ファイバの各余長部分をそれぞれ独立に巻回するステップと、前記複数の係止部材上に蓋を被せ、前記光ファイバの各余長部分を独立に保持するステップとからなることを特徴とする。
【0034】
上記の本方法によれば、前記複数の光ファイバの余長部分を錯綜することなく、かつ安全に取り回しでき、検査効率を上げることができる。
【0035】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、まず、本発明の光モジュールの検査方法について詳細に説明する。
本発明の光モジュールの検査方法の実施時に使用される検査ボード20,30について説明する。
第1検査ボード20は、複数の光モジュールを着脱自在に取り付けて、以下に説明する第1の検査を実行する際に使用される。
【0036】
第1図及び第2図に示すように、第1検査ボード20は本体21、取付部22、余長処理部23、配列板25及び電気接続部21dを備えている。
本体21は、金属から成形された四角形のフレーム21a上に配線基板21bと絶縁板21cが取り付けられたものである。本体21には、複数の光モジュールMopと電気接続部21dとの間を電気的に接続するプリント配線が配線基板21bの上下両面に形成され、余長処理部23側に電気接続部21dが突出させて設けられている。
【0037】
また、第3図に示すように、複数の取付台22aの両側には開口21eが形成され、開口21eから複数の配線ケーブル28が延出している。更に、本体21には、第1図に示すように、取付部22側に把手21fが設けられている。
配線ケーブル28には、一端にコネクタ28aが取り付けられ、他端が配線基板21bの下面に形成されたプリント配線(不図示)と接続されている。各コネクタ28aは、取付台22a上に取り付けられた光モジュールMopが有する複数のリードピンPldと接続され、電気接続部21dを介して光モジュールMopと後述する検査装置との間の電気的接続が確保される。
【0038】
第1検査ボード20では、この電気的接続を介して各取付台22aに取り付けられた光モジュールMop内のLD、ペルチェモジュール、サーミスタ等の温度制御、駆動電流制御や、これら各素子の動作状態(駆動電圧、駆動電流等)に関する信号の授受が行われる。
取付部22には、光モジュールMopを取付部材22cによって着脱自在に取り付ける複数の取付台22aが配置され、各取付台22aには、それぞれの台を識別するチャンネル番号が付されている。各取付台22aは、光モジュールMopのヒートシンクを兼ねている。
【0039】
本実施形態の第1検査ボード20は、光モジュールMopの実装密度を高めるため、第1図に示すように、1行当たり5つの取付台22aが、3行、各行の取付台22aの位置を隣接する行間で半ピッチずつずらして千鳥配置されている。
また、余長処理部23側から見て最後行の把手21fが設けられた側の取付台22aは、第2図に示すように、1行目、2行目の取付台22aよりも高い位置で光モジュールMopを固定するよう構成されている。これにより、第1検査ボード20は、光ファイバFopの取りまわしが容易になるとともに、光モジュールMopの実装密度が高められている。
【0040】
取付部材22cは、第2図及び第3図に示すように、取付台22aにヒンジを介して取り付けられるL字形状の板材である。取付部材22cは、ねじ22eによって光モジュールMopを取付台22aに着脱自在に押圧する構成で、取付部材22cと取付台22aとの間には前記押圧力を調整するばね22fが配置されている。
余長処理部23は、光モジュールMopから光ファイバFopが延出する方向において取付部22に隣接して設けられた部分で、第4図に示すように、複数のピン(係止部材)23aが複数行の取付台22aの配列方向に平行させて本体21に立設され、側部両側には支持板23bが設けられている。
【0041】
ピン23aは、光モジュールMopから延出する光ファイバFopの余長を巻回してなる巻回部R(第2図参照)を係止することにより、複数の光ファイバFopの錯綜を避けて取り廻しを容易にするために用いられる。そして、両側の支持板23bの上には、第2図に示すように、仕切板24が取り付けられる。
仕切板24は、複数の光ファイバFopの巻回部Rの上部を覆う平坦部24dと、この平坦部24dの取付部22側の端部に連続して半円形に湾曲形成されたガイド部24aとを有する。この仕切板24を用いることにより、光モジュールMopから延出した光ファイバFopは、巻回部Rから一旦光モジュールMop側に戻るように取り出された後、仕切板24の下面側からガイド部24aの外側を通って仕切板24の上面側に導かれ、再度光ファイバFop延出方向に引き出される。
【0042】
このため、光ファイバFopが仕切板24の鋭利な端部に接触して傷ついたり、破断することが防止される。
また、第2図に示すように、仕切板24の側部両側には支持板24bが設けられ、平坦部24dには複数のピン23aの上側が突出する開口24cが形成されている。
このように、各光ファイバFopの余長部分を巻回した巻回部Rがピン(係止部材)23aによって係止され、各ピン23aの上部が開口24を貫通して仕切板24の平坦部24dの上面側に突出した状態で覆われることにより、第1検査ボード20を把手21fで把持して運搬する際に第1検査ボード20がいかなる方向に向いても、光ファイバFopの余長部分が常に本体21と仕切板24との間で各ピン23aによって確実に係止された状態が保たれるので、複数の光ファイバFopが錯綜することが防止され、また、光ファイバの余長部分が余長処理部からはみ出して他の物体に接触して破断したり、傷付いたりすることが防止できる。
【0043】
配列板25は、第2図に示すように、仕切板24に隣接して、本体21上に配置固定されている。配列板25は、第5図に示すように、第1検査ボード20の幅方向(各行の取付台22aの配列方向)に配置される長手状の板からなる部材で、長手方向に沿って所定の間隔で複数のアダプタ25aが取り付けられている。複数のアダプタ25aは、複数の取付台22aに対応してそれぞれを識別する番号(チャンネル番号)が付され、光ファイバFopの端部に取り付けられた光モジュールMopの光コネクタCop(第2図及び第9図参照)が着脱自在に取り付けられる。これにより、光コネクタCopは、出射端面が配列板25の裏面側(第1検査ボードの外表面側)に露出すると共に所定の間隔で一列に配列される。
【0044】
また、配列板25は、第5図に示すように、長手方向一端側に円形孔25bが、他端側に長手方向に沿って円形孔25bよりも僅かに長く形成された長孔25cが、それぞれ形成されている。このため、第1検査ボード20は、後述する検査装置のボード台2aにセットしたときに、ボード台2aの後部側に設けられた位置決めピン(不図示)がこれらの孔25b,25cに係合し、検査装置に対して適正な位置に位置決めされる。
【0045】
そして、仕切板24には、2つの支持板24bを利用して、第2図に示すように、仕切板24の上面側に露出した光ファイバFopの余長部を余長処理部23内に保持する蓋26が被せられる。このため、ガイド部24aの外側を通って仕切板24の上面側に導出された光ファイバFopが保護されるため、第1検査ボード20を運搬等する間に光ファイバFopが外部の物体に接触して破断したり、傷付いたりする事故を防止することができる。また、第1図に示すように、蓋26には、後述する温度サイクル時に余長処理部23内外で熱の均一化を早めるために、適宜の数の孔26aが上下面に貫通して設けられている。尚、仕切板24にも同様の孔が設けられている。
【0046】
一方、第2検査ボード30は、複数の光モジュールを着脱自在に取り付けて後に説明する第2の検査をする際に使用される。
第2検査ボード30は、第1検査ボード20の仕切板24や蓋26を有さず、第1検査ボード20よりも単純な構成であるが、第1検査ボード20と略同様の特徴をいくつか有して構成されている。従って、第2検査ボード30は、第1検査ボード20と同じ構成部材及び構成部分には同じ名称を使用すると共に対応する符号を使用することで重複した説明を省略し、主として相違点について以下に説明する。
【0047】
第2検査ボード30は、第6図及び第7図に示すように、本体31、取付部32、余長処理部33、配列板35及び把手31fを備えている。
第2検査ボード30は、第1検査ボード20と同様に余長処理部33を有し、光ファイバを巻回できる構成となっているが、仕切板24や蓋26を有しないため、この構成では、光ファイバの巻回部Rがピン33aから外れることが懸念される。このため、第2検査ボード30には、作業者が検査ボードを水平状態で取り扱うことができるよう、図示のように取付部32の両側に把手31fが設けられている。
【0048】
本体31は、金属から成形された四角形のフレーム31a上に、第6図に示すように、検査ボード30位置決め用の孔31c,31dが対角線上に形成され、後述する検査装置IIのボード台2aにセットしたとき、ボード台2aの上下部側に設けられた位置決めピンがこれらの孔31c,31dに係合し、検査装置IIに対して適正な位置に位置決めされる。また、本体31は、取付部32と余長処理部33との間にガイド板34が配置されている。ガイド板34は、上部に光ファイバFopをそれぞれ挿入してガイドするスリット34aが複数設けられている。
【0049】
また、第8A図及び第8B図に示すように、取付部32では、フレーム31aの各光モジュールMopが配置される位置に複数の開口31bが形成され、また、中央に開口32bが形成された各取付台32aが、開口31bと開口32bとが連通するようにフレーム31aに固定されている。開口32bの両側には、光モジュールMopが有する複数のリードピンPldを位置決めする溝状の位置決め部32cが前記複数のリードピンと同数形成されている。本第2の検査ボード30の取付部32には、光モジュールMopのリードピンPldと電気的接続をとるコネクタは設けられていないが、位置決め部32cの一部には、フレーム31aと取付台32aとの間で連通する孔31d、32dが形成され、この連通孔内に光モジュールMopのリードピンPldとの電気的接続をとるためのコンタクトプローブ17が挿入されるようになっている。
【0050】
余長処理部33は、取付部32に隣接して設けられ、第6図に示すように、複数のピン(係止部材)33aが本体31に立設されている。
ピン33aは、光モジュールMopから延出する光ファイバFopの余長を巻回してなる巻回部R(第6図参照)を係止することにより、複数の光ファイバFopの錯綜を避けて取り廻しを容易にするために用いられる。
【0051】
配列板35は、検査ボード30の幅方向に配置される長手状の板からなる部材で、第7図に示すように、長手方向に沿って所定の間隔で複数のアダプタ35aが取り付けられている。複数のアダプタ35aは、複数の取付台32aに対応してそれぞれを識別する番号(チャンネル番号)が付され、光ファイバFopの端部に取り付けられた光モジュールMopの光コネクタCop(第15図参照)が着脱自在に取り付けられる。これにより、光コネクタCopは、出射端面が配列板35の裏面側(第2検査ボードの外表面側)に露出すると共に所定の間隔で一列に配列される。
【0052】
また、配列板35は、第7図に示すように、両側の上部と下部に位置決め用の凹部35b,35cがそれぞれ形成されている。このため、検査ボード30は、後述する検査装置IIのボード台2aにセットしたとき、ボード台2aの上下部側に設けられた位置決めピンがこれらの孔35b,35cに係合し、検査装置IIに対して適正な位置に位置決めされる。
【0053】
本発明の光モジュールの検査方法では、このような構造を有する各検査ボード20,30に複数個の光モジュールMopを着脱自在に取り付けたまま1つの装置から他の装置へと持ち運び、光学的、電気的特性の検査を行う。このため、一の測定を行う度に光モジュールMopの着脱を行う必要がないので、検査効率が向上する。また、検査ボードに取り付けられた複数の光モジュールMopの光ファイバFopが錯綜することが防止され、取り回しが非常に容易になる。
【0054】
また、それぞれの検査ボード20,30に識別番号を割り当て、検査ボード20,30上の複数の光モジュール固定位置に位置番号(チャンネル番号)を割り当てることにより、光モジュール個々を番号管理することができるようになる。
このため、検査ボード20,30を用いると、複数の検査項目の情報を電子データとしてデータ管理を行う際、上記各番号を用いた統一的なデータ管理を行うことができるようになる。これにより、光モジュールMopの検査効率が向上する。
【0055】
一方、検査ボード20,30は、検査装置間で持ち運ぶのに便利なように、把手21f,31fが設けられているので、さらに検査効率の向上が図られる。
ここで、検査対象となる光モジュールは、たとえば第3図及び第8A図に示すように、複数のリードピンを有するいわゆるバタフライタイプのLDモジュールで、その内部には、光を出力するLD、該LD近傍の温度を検出する内蔵サーミスタ、LDの温度を制御するペルチェモジュールを有している。
【0056】
(光モジュールの検査方法の第1実施形態)
まず、第1検査ボード20を用いた光モジュール(LDモジュール)の検査方法について説明する。
第9図は、この検査方法に用いられる検査装置のシステム図である。検査装置は、光モジュールMopに温度サイクルをかける前後で、光モジュールMopにおけるLDの動作電流(I)を変化させたときの光出力(L)に関する特性(以下、単に「I−L特性」と称する)を測定するものである。
【0057】
第9図に示すように、検査装置は、I−L測定用の光強度測定器2c、ステージコントローラ2d、ステッピングモータ42、ステージ41を含んでなる測定部2、制御部3、駆動部(LDドライバ)6、温度制御部(温度コントローラ)7、チャンネルセレクタ4、を備えている。
測定部2は、第1検査ボード20をセットする部分で、第9図に示すように、ボード台2aを有している。ボード台2a上には、第1検査ボード20がセットされ、電気接続部21dを介して制御部3と接続される。
【0058】
光強度測定器2cには、図示しない吸収型光フィルタを介してフォトダイオードからなる受光部(測定ヘッド)2bが接続されている。受光部2bは、ステージ41上に第1検査ボード20の配列板25に対して対向配置される。受光部2bは、ステージコントローラ2dから出力される指令に基づいて第9図中の矢印方向に移動されることで配列板25に沿って所定の間隔で順次移動され、アダプタ25aに着脱自在に取り付けられた光コネクタCopと適宜対向される。そして、光強度測定器2cは、受光部2bの各位置において、受光部2bから受ける電気信号に従って、LDの動作電流(I)を変化させたときの光モジュールMopの光出力(L)を測定する。
【0059】
また、受光部2bの各位置において、光出力(L)を測定すると同時に、動作電流(I)を変化させたときの動作電圧(V)やモニタ電流(Im)等の特性も測定する。LDへの動作電流(I)の供給および光モジュールMopからの動作電圧(V)、モニタ電流(Im)等のデータの制御部3への取り込みは、第1検査ボード20の電気接続部21dを介して行われる。
【0060】
制御部3は、第13図に示すように、中央制御装置(CPU)3aと記憶部3bとを有し、検査装置を構成する上記各構成部と電気的に接続されてこれらの作動を制御すると共に、各光モジュールのI−L特性等の諸特性データを記憶し、これについて所定の演算処理を行って予め設定された基準値に基づいて光モジュールのスクリーニングを行う。中央制御装置3aは、第9図に示すように、チャンネルセレクタ4を制御することにより、温度コントローラ7、LDドライバ6が制御する光モジュールMopを選択する。制御部3としては、第9図に示すように、検査の諸情報を表示するディスプレイ(CRT)3cと、作業者がデータを入力する入力器、例えばキーボード3dとを有するパーソナルコンピュータが用いられる。
【0061】
LDドライバ6は、第1検査ボード20に着脱自在に取り付けられる複数の光モジュールに、制御部3からの指令に基づいて、チャンネルセレクタ4により選択された光モジュールに動作電流を供給する。
温度コントローラー7は、チャンネルセレクタ4によって選択された光モジュールに内蔵されたサーミスタからの温度情報を検出し、該光モジュールに内蔵されたペルチェモジュールを制御することによりLDの温度を制御する。
【0062】
光モジュールの第1実施形態の検査方法は、製造された複数の光モジュールMopを取り付けた第1検査ボード20を検査装置のボード台2aにセットして以下のように実行される。
まず、第1検査ボード20上において各取付台22aに光モジュールMopを取付部材22cによって取り付け、光モジュールMopの複数のリードピンPldに対応するコネクタ28aを接続する。このとき、ねじ22eとばね22fとによって、光モジュールを押圧して固定する。
【0063】
次に、光ファイバFopの余長を巻回した巻回部Rをピン23aに係止すると共に、支持板23bの上に仕切板24を取り付け、ピン23aの上部を、仕切板24の平坦部24dに設けられた開口24cから仕切板の上面側に突出させる。
そして、ピン23aに巻回部Rが係止された15本の光ファイバFopを、一旦取付部22側に戻すように取り出し、仕切板24の下面側からガイド部24aの外側を通って仕切板24の上面側に導き、配列板25へと案内する。
【0064】
次いで、各光ファイバFopの端部に取り付けられた光コネクタCopを、配列板25の対応するアダプタ25aに順次接続する。
このように、第1検査ボード20は、光モジュールMopを極めて簡単に着脱でき、着脱作業に要する時間を短くすることができる。
また、複数の光モジュールMopの光ファイバFopの余長を巻回した巻回部Rが、それぞれピン23aに係止され、開口24cからこのピン23aが突出した状態で仕切板24によって覆われている。したがって、複数の光ファイバFopは、第1検査ボード20のハンドリングや複数の光モジュールMopの検査に際し、複数の光ファイバFopが錯綜したり、余長処理部23から過度に飛び出したり、光ファイバFopが周辺の治具等と引っ掛かって破断したりする事故が防止される。
【0065】
次に、複数の光モジュールMopを取り付けた第1検査ボード20を、検査装置のボード台2aにセットする。このとき、第1検査ボード20は、配列板25に形成した孔25b,25cによって、検査装置に対して適正な位置に位置決めされる。また、本体21の電気接続部21dが、検査装置の対応する電気接続部(不図示)に接続される。
そして、測定部2の安全カバー(不図示)を降ろして、第1検査ボード20を閉空間内に格納し、複数の光モジュールMopについて、例えば、駆動電流(I)と光出力(L)に関する第1の検査を開始する。
【0066】
先ず、第1検査ボード20に複数の光モジュールMopを取り付けた状態で、各光モジュールMopについて駆動電流(I)と光出力(L)とを測定する(検査1)。
この測定は、制御部3からの指令によって光強度測定器2cの受光部(測定ヘッド)2bを配列板25に沿って移動させ、配列板25の裏面側に露出した複数の光コネクタCopの各々にアダプタを介して所定の間隔で順次対向させながら行われる。このとき、複数の光コネクタCopは配列板25の裏面側に露出しているので、光強度測定器2cの受光部2bは配列板25の裏面に沿って移動するだけでよいので、検査のスピードアップが図られる。
【0067】
次に、第1検査ボード20をボード台2aから外し、仕切板24の上面側に露出している光ファイバFopを保護するため、2つの支持板24bを利用して仕切板24に蓋26を被せる。
次いで、光モジュールMopを取り付けたままの第1検査ボード20をそっくり恒温槽に収容して温度サイクル(−40℃〜85℃)を印加する。所定数の温度サイクルを施した後、蓋26を取り外して、第1検査ボード20を再度、検査装置のボード台2aに移動してセットし、上記と同様に各光モジュールMopについて駆動電流(I)と光出力(L)とを再測定する(検査2)。
【0068】
ここで、検査1及び検査2においては、制御部3の記憶部3bには、測定対象となる各第1検査ボード20の識別番号毎に記憶領域(A)が確保される。記憶領域(A)内には、その第1検査ボード20に取り付けられた個々の光モジュールMop毎(それぞれチャンネル番号が付与されている)に対応する記憶領域(B)が割り当てられる。そして、記憶領域(B)に、検査1及び検査2における駆動電流(I),光出力(L),モニタ電流(Im)、駆動電圧(V)等の測定条件や測定結果、並びにこれらを用いて行われた演算(判定等の論理演算を含む)の結果が書き込まれる。
【0069】
そして、第1検査ボード20の識別番号及び第1検査ボード20におけるチャンネル番号から、特定の光モジュールMopに関する温度サイクル前後の測定データを読み出し、所定の演算処理を行い、予め設定されている基準値と比較することにより、その光モジュールMopのスクリーニングを行う。
例えば、光出力の変化率ΔPに基づいて光モジュールの合否判定を行う場合には、次式で規定される演算処理を行う。
【0070】
ΔP=[(P1−P2)/P1]×100(%)
ここで、P1,P2は、それぞれ駆動電流を所定値としたときにおける、温度サイクル前,後の光出力である。
制御部3は、上式によって演算した変化率ΔPが、予め設定された基準値、例えば−3%〜+3%の範囲にあるときに合格と判定する。
【0071】
そして、このようにして温度サイクルに基づくスクリーニングが終了したら、光モジュールMopを第1検査ボード20に固定したまま通電スクリーニングが実行される。
これは、光モジュールMopに所定値の動作電流を流して動作させながら所定の測定を行い、前記と同様に、動作前後における諸特性(たとえば光出力、動作電圧、モニタ電流)の変化率を予め設定した基準値と比較して製品の合否判定を行う工程である。
【0072】
以上のように、第1検査ボード20を用いた第1の検査では、複数の光モジュールが第1検査ボード20に取り付けられ、第1検査ボード20ごと検査されるので、複数回の検査の各々毎に光モジュールMopを検査装置に対して着脱する必要がない。このため、予め光モジュールMopを第1検査ボード20に固定して下段取りしておくことで、検査装置における検査効率を向上することができる。
【0073】
なお、光モジュールMopの合否判定には、上記光出力の変化率ΔPの他に、内蔵フォトダイオードの電流値(モニタ電流)(Im)、LDの動作電圧(V)、LDの発振閾値電流、LDの飽和電流等の他の特性値を使用することもできる。
また、ここでは、合否判定の具体的方法として、光出力の変化率ΔPを予め設定された基準値と比較する単純な論理演算を示したが、測定データを用いてその他の複雑な演算(数値計算、論理演算の双方を含む)を行って判定することも可能である。
【0074】
第10図及び第11図は記憶部3bに書き込まれる格納データのデータ構造を示す表である。
第10図は温度サイクル実施前の、第11図は温度サイクル実施後の、検査についての格納データのデータ構造をそれぞれ示す。
格納データは、製品データ領域,測定条件データ領域及び測定結果データ領域からなる。
【0075】
製品データ領域には、光モジュールの検査前に、個々のモジュールを識別するためのモジュール番号、個々の検査ボードを識別するための検査ボード番号、検査ボード上の所定位置を示すチャンネル番号、作業者識別番号等のデータが格納される。この領域は温度サイクル実施前と実施後で共通内容である。
測定条件データ領域には、各測定における検査種別(温度サイクル実施前検査(検査1)と実施後検査(検査2)等の区別)、ケース温度、LD温度(光モジュールに内蔵されるサーミスタ抵抗値に基づく制御目標温度)、掃引される駆動電流の最大値などのデータが格納される。ここまでの内容は温度サイクル実施前と実施後で共通であるが、第11図に示すように、温度サイクル実施後の検査用の測定条件データ領域には、光モジュールMopの製品合否判定に使用するΔPの基準値が格納される。
【0076】
測定結果データ領域には、検査時に検査装置から出力されるI−L曲線等のプロット・データ(電流値と光強度値等の相関データ)、該プロット・データから加工される二次データ(諸特性の駆動電流に対する微係数など)が格納される。ここまでの内容は温度サイクル実施前と実施後で共通であるが、第11図に示すように、温度サイクル実施後の測定結果データ領域には、光モジュールMopの製品合否判定結果が格納される。
【0077】
なお第12図に示すように、第10図と第11図を組み合わせたデータ構造を取って、データ統合を行うことももちろん可能である。
第13図は本実施形態で使用される制御部3の内部構成の概念図であり、第14図は検査時における処理のシーケンス図である。該シーケンス図で示される処理は温度サイクル実施前後で共通である。
【0078】
第13図に示すように、CPU3aは、測定制御部3a1、演算部3a2、合否判断部3a3とから形成される。
検査は、次のように処理される。第14図に示すように、まず最初の待機状態において、作業者の入力により前記製品データ、測定条件データが入力されると、測定制御部3a1がこれらを第10図の格納データ中の製品データ領域と測定条件データ領域にそれぞれ書き込む。
【0079】
なお、温度サイクル実施後においては、検査ボード番号と、温度サイクル実施後であることを示す検査種別が入力されると、同じ検査ボード番号に対応する温度サイクル実施前の格納データが読み出され、共通のデータが自動生成されるようにすることで作業者の煩雑なデータ入力が少なくなる。
次に、作業者が光モジュールMopを検査装置に第1検査ボード20ごとセットし、検査開始指示を入力する。すると、測定制御部3a1は、チャンネル1から順に測定条件データ領域からデータを適宜読み出し、該測定条件データに基づく測定条件で検査装置に光モジュールの検査を行わせる。
【0080】
さらに、測定制御部3a1は、検査装置が出力するI−L曲線のプロット・データなどの測定データを格納データの測定結果データ領域に書き込むとともに、該プロット・データを演算部3a2に引き渡す。
演算部3a2は、前記プロット・データを元に所定の演算処理によって、所定の駆動電流における光出力P1や光出力P2、各特性の駆動電流に対する微係数などの二次データを生成し、測定結果データ領域に書き込む。
【0081】
また、演算部3a2は、検査種別が温度サイクル実施後を示すデータである場合には、温度サイクル実施前後のデータを適宜読み出し、光モジュールの合否判定の対象となる光出力の変化率ΔP等を算出し、格納データの測定結果データ領域に書き込み、ΔP等の値を合否判定部3a3に引き渡す。
合否判定部3a3は、測定条件データ領域からΔPの合否判定基準値を読み出し、所定の合否判定基準に従って前記光モジュールの合否判定(論理演算)を行い、その結果を格納データの測定結果データ領域に書き込む。
【0082】
例えば上記の例では、第1検査ボード20に測定対象となる光モジュールMopを取りつけた状態でまずI−L測定を行い、第1検査ボード20ごと光モジュールMopに温度サイクルをかけた後、再度I−L測定を行い、両測定結果から光出力の変化率ΔPを算出し合否判定を行う。
このように一つの合否判定を行うのに検査装置から恒温槽、恒温槽からまた検査装置へと第1検査ボード20を移動させる場合でも、上記データ構造と処理方法をとることにより、いちいち個々の光モジュールMopの番号やデータを何度も入力する必要はなく、検査対象の第1検査ボード20の番号を入力するだけで光モジュールMopが特定される。また、得られたデータも温度サイクル実施前後のものを第1検査ボード20の番号で対応させて保管することができる。
【0083】
また、各検査ボードに付与された識別番号毎に記憶領域が確保され、この記憶領域内でさらに各チャンネル毎に記憶領域が割り当てられるので、多数の検査ボードに固定された非常に多くの光モジュールの測定データ等について、統一的な管理をすることができ、また、検査の効率化を図ることができる。
以上のように光モジュールMopの検査を第1検査ボード20ごと行うことにより、検査ボードの識別番号、第1検査ボード20上のチャンネル番号によって個々の光モジュールMopを特定できるデータ構造をとることが可能となり、光モジュールMopの検査時のデータ入力を簡略化し、また、データの処理を効率化することができる。
【0084】
また、検査装置における検査終了後、他の検査装置で別の検査を行う場合も、第1検査ボード20の番号を入力して上記データ領域に必要なデータを追加することで、複数の検査装置にわたって光モジュール特性の統一的なデータ管理が可能となる。
【0085】
(光モジュールの検査方法の第2実施形態)
次に、第2検査ボード30を用いた光モジュール(LDモジュール)の検査方法について説明する。
第15図は、この検査方法に用いられる検査装置IIのシステム図である。この検査装置IIは光モジュールの光特性のほか、発振波長スペクトル、消光比などの光学特性や、指定された駆動温度条件のもとでの光モジュールに内蔵されたペルチェモジュールの駆動電流、電圧などの電気特性を測定するものである。なお、以下の説明においては、検査装置と同一の構成要素には同一の符号を使用することで重複した説明を省略する。
【0086】
第15図に示すように、検査装置IIは、検査装置の場合と同様に構成される測定部2、制御部3、駆動部(LDドライバ)6を有し、更に温度制御部(温度コントローラ7a,7b)、冷却装置8(第16A図参照)、第1アッテネータ10、第2アッテネータ11、カロリーメータ12、スペクトルアナライザ13及び消光比測定器14、光強度測定器2c’を備えている。
【0087】
光強度測定器2c’は、検査装置の光強度測定器2cの場合と異なり、受光部である光コネクタCop'から光アッテネータ10を介して受光し、内部のフォトダイオードで光電変換する構成である。
測定部2は、第2検査ボード30をセットする部分で、第15図及び第16A図に示すように、ボード台2a、天板2gを有している。
【0088】
第8B図及び第16A図に示すように、光モジュールMopは、第2検査ボード30のフレーム31a上に配置された取付台32aに配置され、その下面は、フレーム31aの開口31bと、これに連通している取付台32aの開口32bを通して、下方に露出している。
ボード台2aには、フレーム31aの開口部31bに対応する位置にヒートシンク15が、ヒートシンク15の下方にはさらに外部ペルチェモジュール16及び冷却装置8が固定されている。また、ボード台2aには、第8B図及び第16B図に示すように、光モジュールMopの複数のリードピンPldと対応する位置に、複数のコンタクトプローブ17が立設されている。コンタクトプローブ17は、第8B図及び第16B図に示すように、ばねで上方に付勢されてリードピンPldとの接触圧を確保している。
【0089】
天板2gは、下面に設けたカバー2hが光モジュールMopをヒートシンク15に所定の押圧力で押え付けると共に、カバー2hが複数のリードピンPldのそれぞれを対応するコンタクトプローブ17に押し付ける。
一方の温度コントローラー7aは、光モジュールMopに内蔵されたサーミスタからの温度情報を検出し、光モジュールMopに内蔵されたペルチェモジュールに流れる電流を制御することによりLDの温度を制御する。他方の温度コントローラ7bは、光モジュール下部の温度(ケース温度)を検出し、外部ペルチェモジュール16を駆動することにより、ケース温度を一定に制御する。
【0090】
冷却装置8は、外部ペルチェモジュール16における熱の逆流を防止するため、検査中は常時外部ペルチェ16の下面を例えば水冷等で冷却するもので、その作用により、光モジュールMopの特性検査を熱的に安定して行うことが可能となる。
第1アッテネータ10は、光コネクタCop'と光強度測定器2c’の間に接続されており、光モジュールMopのそれぞれから出力され、光強度測定器2c’に入力される光の強度を減衰させる。
【0091】
第2アッテネータ11は、光コネクタCop'とスペクトルアナライザ13の間に接続されており、光モジュールMopのそれぞれから出力され、スペクトルアナライザ13へ入力される光の強度を減衰させる。
カロリーメータ12は、光モジュールMopのそれぞれから出力される光の熱エネルギー(mW)を計測する(以下、単に「熱量測定」と称する)。
【0092】
スペクトルアナライザ13は、第2アッテネータ11を介して検査ボード30の光モジュールMopと接続され、光モジュールMopのそれぞれから出力される光の波長に対するパワー(mW)の分布を測定する(以下、単に「波長測定」と称する)。
消光比測定器14は、光モジュールMopのそれぞれから出力される光の消光比を測定する(以下、単に「消光比測定」と称する)。
【0093】
また、検査装置IIでは、温度コントローラ7bによってケース温度を所定値に保った状態で、温度コントローラ7aによって光モジュールMop内のサーミスタの抵抗値をモニタし、これが設定値になるように光モジュールMopに内蔵されたペルチェモジュールを駆動させ、それに要する電流、電圧、消費電力などの電気的特性の測定も行う(以下、単に「電気特性測定」と称する)。
【0094】
ここで、光強度測定器2c’、スペクトルアナライザ13は配列板35のアダプタ35aに着脱自在に取り付けられる光コネクタCop’を備えており、測定時に適宜、光モジュールMopの光コネクタCopがアダプタ35aに取り付けられ、光コネクタ同士が接続されることにより、光モジュールMopからの光出力を受光する。
また、カロリーメータ12と消光比測定装置14は、このような光コネクタ接続ではなく、配列板35のアダプタ35aに着脱自在に取り付けられた光モジュールMop側の光コネクタCopからの出力をダイレクトに受光部12a,14aで受光して測定する構成となっている。但し、これらの装置についても、光コネクタ接続による測定はもちろん可能である。
【0095】
光強度測定器2c’、スペクトルアナライザ13、カロリーメータ12、消光比測定装置14のそれぞれの測定ヘッド(光コネクタCop’を含む)および電気特性測定時に使用される漏れ光防止カバー40は、ステージ41上に、測定の順番通りに所定の間隔で一列に整列配置されている。これら測定ヘッドや漏れ光防止カバー40は、検査ボード30の配列板35に対向配置され、ステージコントローラ2dから出力される指令に基づいて作動するステッピングモータ42によって、ステージ41が図15中の矢印方向に移動されることで配列板35に沿って所定の間隔で順次移動される。
【0096】
このように構成される検査装置IIを用いた第2の検査方法を以下に説明する。
なお、全ての測定は、光モジュールMopに内蔵された内蔵サーミスタの温度のみ、もしくは内蔵サーミスタとケース温度の両方をモニタしながら行われる。
先ず、複数の位置決め部32cと開口32bを利用し、図8(a)に示すように、取付台32aの中央に光モジュールMopを位置決め固定する。そして、光ファイバFopの余長を巻回した巻回部Rをピン33aに係止する。
【0097】
次に、各光ファイバFopの端部に取り付けられた光コネクタCopを、配列板35の対応するアダプタ35aに全て接続する。
アダプタ35aにおける光コネクタCopの固定位置は、光モジュールMopの配置位置によって決まっており、便宜上、端から順にチャンネル1、チャンネル2・・・と番号が付されている。
【0098】
このようにして複数の光モジュールMopが取付台32aに位置決めされた第2検査ボード30を予め複数用意してから、光モジュールMopの検査を開始する。
まず、第2検査ボード30を検査装置IIにセットし、フレーム31aの下方からボード台2aを上昇させてヒートシンク15を対応する光モジュールMopの下部に当接させると共に、複数のコンタクトプローブ17のそれぞれを光モジュールMopの対応するリードピンPldと接触させる。また、フレーム31aの上方から天板2gを下降し、天板2g下面に設けたカバー2hにより、光モジュールMopを所定の押圧力でヒートシンク15に押え付けるとともに、複数のリードピンPldを対応するコンタクトプローブ17に押し付ける(第16図参照)。
【0099】
この状態で、先ず、カロリーメータ12がチャンネル1の光コネクタに対向され、第17A図に示すように、チャンネル1について熱量測定が行われる。
そして、この熱量測定が終了したら、前記ステッピングモータが駆動され、カロリーメータ12の受光部がチャンネル2に接続されるとともに、光強度測定器2c’が光コネクタを介してチャンネル1に接続される。この状態で、第17B図に示すように、チャンネル1についてI−L測定が、チャンネル2では熱量測定がそれぞれ並行して行われる。
【0100】
これらの測定が終了したら、前記ステッピングモータが再度駆動され、チャンネル1にスペクトルアナライザ13が接続されるとともにチャンネル2には光強度測定器2c’が接続され、チャンネル3にはカロリーメータ12が接続される。この状態で、第17C図に示すように、チャンネル1について波長測定が、チャンネル2ではI−L測定が、チャンネル3では熱量測定が、それぞれ並行して行われる。
【0101】
これらの測定が終了したら、同様にして、チャンネル1には漏れ光防止カバーが接続された状態となり、チャンネル2にスペクトルアナライザ13が、チャンネル3にはI−L測定用フォトダイオードが、チャンネル4にはカロリーメータ12がそれぞれ接続される。この状態で、第17D図に示すように、チャンネル1では電気特性測定が、チャンネル2では波長測定が、チャンネル3ではI−L測定が、チャンネル4では熱量測定が、それぞれ並行して行われる。
【0102】
これらの測定が終了したら、同様に、第18A図に示すように、チャンネル1で消光比測定が、チャンネル2で電気特性測定が、チャンネル3で波長測定が、チャンネル4でI−L測定が、チャンネル5で熱量測定が、それぞれ並行して行われる。
そして5項目全ての測定が終了したチャンネル1は、次の段階では測定から外れ、第18B図に示すように、チャンネル2で消光比測定が、チャンネル3で電気特性測定が、チャンネル4で波長測定が、チャンネル5でI−L測定が、チャンネル6で熱量測定が、それぞれ並行して行われる。
【0103】
第2検査ボード30では、このような測定が繰り返されながら全てのチャンネル(光モジュール)について上記5項目全ての測定が並行して同時に実行される。
以上のように、第2検査ボード30を用いた光モジュールの検査方法では、複数の光モジュールについての異種の測定が並行して同時に実行されるので、1つの光モジュールについてのすべての種類の測定が終了するまで他の光モジュールの測定を待機しているという無駄な時間が省略され、多数の光モジュールについて行われる検査の処理能力を向上させることができる。
【0104】
また、第2検査ボード30を用いた第2の検査も、第1の検査の場合と同様に、検査ボード30ごと複数の光モジュールを検査する。このため、光モジュールの検査ボード固定作業を下段取りしておくことが可能となり、検査装置IIにおける検査効率を向上させることができる。
第19図は、検査装置IIの記憶部3bにおける各第2検査ボード30ごとの格納データのデータ構造を示す図である。
【0105】
第19図に示すように、格納データは、製品データ領域、各測定条件データ領域、測定結果データ領域からなる。
製品データ領域には、光モジュールの検査前に、個々のモジュールを識別するためのモジュール番号、個々の検査ボードを識別するための検査ボード上の所定位置を示すチャンネル番号、作業者識別番号等のデータが格納される。
【0106】
測定条件データ領域には、光モジュール検査前に、各測定におけるケース温度、LD温度、製品の合否判定基準値などのデータが格納される。
測定結果データ領域には、検査時に検査装置IIから出力されるI−L曲線のプロット・データ(電流値と光強度値の相関データ)、スペクトル曲線のプロット・データ(波長と光強度値の相関データ)、内蔵ペルチェモジュールの特性を示す電気特性データ、消光比のデータなどの生データ、及び生データから算出された二次データ、光モジュールの製品合否判定結果などが検査時に適宜格納される。
【0107】
このように、光モジュールの各検査項目の検査の際、チャンネル番号1から順に、各測定結果がデータとして記憶部に出力され、該当するデータ領域に書き込まれる。
なお、I−L曲線のプロット・データと共に、I−V曲線のプロット・データ(LDの駆動電流値と電圧値の相関データ)やL−Im曲線のプロット・データ(前方出力光の光強度値と後方出力光を前記モニタフォトダイオードによって光電変換して得られる電流値の相関データ)を取得し、所定のデータ領域に書き込んで光モジュールの評価に用いてもよい。
【0108】
こうして、光モジュールMopの検査を第2検査ボード30ごと行うことにより、第2検査ボード30上のチャンネル番号によって個々の光モジュールMopを特定できるデータ構造をとることが可能となる。また、光モジュールMopの検査時のデータ入力を簡略化できるとともにデータ管理を複数の検査項目にわたって統一的に行うことができる。
以上、本発明の検査装置と検査方法について実施形態を説明したが、本発明の光モジュールの検査方法、検査ボードは上記各実施形態に限定されるものではない。
【0109】
例えば検査ボード20,30を用いた上記光モジュールの検査方法においては、各光モジュールから出力された光を空間放射し、吸収型光フィルタやレンズなどを介して、I−L測定用フォトダイオードやスペクトルアナライザーなどで直接受光し、測定してもよい。
また検査項目や検査基準についても、本発明の範囲の中で任意に設定できる。
【0110】
なお、上記各検査は、制御部3による制御の下に自動的に行われたが、マニュアル操作による検査ももちろん可能である。
【0111】
【産業上の利用可能性】
本発明によれば、待機時間を省略して短時間に効率よく複数の光モジュールを検査することができる光モジュールの検査方法と検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は、本発明の検査ボードに係る第1の実施形態となる第1検査ボードを示す斜視図である。
【図2】 第2図は、第1図の検査ボードの側断面図である。
【図3】 第3図は、第1図の検査ボード上における光モジュールの固定状態を示す斜視図である。
【図4】 第4図は、第1図の検査ボードを側面側から見た斜視図である。
【図5】 第5図は、第1図の第1検査ボードに設けられる配列板及びアダプタを示す斜視図である。
【図6】 第6図は、本発明の検査ボードに係る第2の実施形態となる第2検査ボードを示す平面図である。
【図7】 第7図は、第6図の第2検査ボードに設けられる配列板及びアダプタを示す斜視図である。
【図8A】 第8A図は、第6図の第2検査ボードの光モジュール載置状態を示し、載置状態を上方からみた図である。
【図8B】 第8B図は、第6図の第2検査ボードの光モジュール載置状態を示し、載置状態の横方向断面図である。
【図9】 第9図は、本発明の検査方法の第1の実施形態における検査装置を示すシステム構成図である。
【図10】 第10図は、本発明の検査方法の第1の実施形態における格納データのデータ構造の一例(温度サイクル実施前)を示す図である。
【図11】 第11図は、本発明の検査方法の第1の実施形態における格納データのデータ構造の他の例(温度サイクル実施後)を示す図である。
【図12】 第12図は、本発明の検査方法の第1の実施形態における格納データのデータ構造のさらに他の例を示す図である。
【図13】 第13図は、第9図に示された制御部の内部構造を示す概念図である。
【図14】 第14図は、本発明の検査方法の第1実施形態における制御部の動作を示すシーケンス図である。
【図15】 第15図は、本発明の検査方法の第2の実施形態における検査装置IIを示すシステム構成図である。
【図16A】 第16A図は、第15図に示す測定部を示す断面図であり、ヒートシンク、外部ペルチェモジュール、冷却装置の位置での断面を示
【図16B】 第16B図は、第15図に示す測定部を示す断面図であり、光モジュールのリード、コンタクトプローブの位置での断面を示す
【図17A】 第17A図は、第2の実施形態における検査の流れを示すフローチャートの一部である。
【図17B】 第17B図は、第2の実施形態における検査の流れを示すフローチャートの一部である。
【図17C】 第17C図は、第2の実施形態における検査の流れを示すフローチャートの一部である。
【図17D】 第17D図は、第2の実施形態における検査の流れを示すフローチャート の一部である。
【図18A】 第18A図は、第2の実施形態における検査の流れを示すフローチャートの一部である。
【図18B】 第18B図は、第2の実施形態における検査の流れを示すフローチャートの一部である。
【図19】 第19図は、第2の実施形態における格納データのデータ構造の一例を示す図である。
【符号の説明】
測定部
2b 受光部(測定ヘッド)
制御部
温度制御部
20,30 検査ボード
21 本体
22 取付部
22a 取付台
23 余長処理部
23a ピン(係止部材)
24 仕切板
24a ガイド部
24c 開口
24d 平坦部
25 配列板
31d,32d 孔(連通孔)
32c 位置決め部
A,B 記憶領域
op 光コネクタ
op 光ファイバ
I, II 検査装置
Mop 光モジュール
ld リードピン

Claims (6)

  1. それぞれが光ファイバを有する複数の光モジュールの光学特性及び電気特性の少なくとも1つを検査するための検査ボードであって、
    本体と、
    該本体の主面上に配置され、前記複数の光モジュールを着脱自在に取り付ける取付部と、
    前記本体の主面上に配置され、前記複数の光ファイバの余長部分の錯綜を防止するための余長処理部と、
    前記本体上に配置され、前記複数の光モジュールの端部に取り付けられた光コネクタを出射端面を露出させて一方向に配列させる配列部とを有し
    前記余長処理部は、前記本体に立設され、前記各光ファイバの余長部分をそれぞれ独立に巻回させるための複数の係止部材と、前記複数の係止部材の各々の上部が貫通して突出する開口が形成された仕切板を有する、
    ことを特徴とする査ボード。
  2. 前記仕切板は、前記本体の主面に略平行に配置される平坦部と、
    該平坦部の前記取付部側の端部に連続して略半円形に湾曲形成されたガイド部とを有し、
    前記開口は、前記平坦部に形成されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の検査ボード。
  3. 前記余長処理部は、前記複数の係止部材及び前記仕切板を覆う蓋を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の検査ボード。
  4. それぞれが光ファイバを有する複数の光モジュールの光学特性及び電気特性の少なくとも1つを検査するための検査ボードであって、
    本体と、
    該本体の主面上に配置され、前記複数の光モジュールを着脱自在に取り付ける取付部と、
    前記本体の主面上に配置され、前記複数の光ファイバの余長部分の錯綜を防止するための余長処理部と、
    前記本体上に配置され、前記複数の光モジュールの端部に取り付けられた光コネクタを出射端面を露出させて一方向に配列させる配列部とを有し
    前記取付部は、前記光モジュール個々が配置される第1の開口を有する複数の取付台を有し、
    前記本体は、前記複数の取付台の各々に対応して、その主面の表から裏に穿通された複数の第2の開口部を有しており、
    前記複数の取付台の個々の第1の開口と前記本体の個々の第2の開口とが連通するように、前記複数の取付台が前記取付部に配置されている
    ことを特徴とする査ボード。
  5. 前記余長処理部は、前記本体に立設され、前記各光ファイバの余長部分をそれぞれ独立に巻回させるための複数の係止部材を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の検査ボード。
  6. 前記取付台は、前記第1の開口の近傍に形成され、前記光モジュールの有する複数のリードピンを嵌合させることにより前記光モジュールの個々を位置決めする位置決め部を有し、
    前記位置決め部の一部と前記本体とに、前記取付台と前記本体とにかけて穿通された連通孔が形成されている
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の検査ボード。
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