JP4114184B2 - 多重露光描画装置および多重露光描画方法 - Google Patents

多重露光描画装置および多重露光描画方法 Download PDF

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数の変調素子を有する露光ユニットを用いて描画面上に所定のパターンを描画する描画装置に関するものであり、特に複数の部分パターンを繋ぎ合わせてパターン全体を得る描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
描画装置は、一般的には適当な被描画体の表面に微細なパターンや文字等の記号を光学的に描画するために使用される。代表的な使用例としては、フォトリゾグラフィ(photolithography)の手法によりプリント回路基板を製造する際の回路パターンの描画が挙げられ、この場合には被描画体はフォトマスク用感光フィルム或いは基板上のフォトレジスト層である。
【0003】
近年、回路パターンの設計プロセスから描画プロセスに至るまでの一連のプロセスは統合されてシステム化され、この統合システムには、描画装置の他に、回路パターンを設計するためのCAD(Computer Aided Design)ステーション、このCADステーションで得られた回路パターンのベクタデータを編集するCAM(Computer Aided Manufacturing)ステーション等が設けられる。CADステーションで作成されたベクタデータ或いはCAMステーションで編集されたベクタデータは描画装置に転送され、そこでラスタデータに変換された後にビットマップメモリに格納される
【0004】
描画装置の露光ユニットとして、例えばDMD(Digital Micromirror Device)やLCD(Liquid Crystal Display)アレイ等から構成されるものが知られている。周知のように、DMDの反射面には、マイクロミラーがマトリクス状に配置され、個々のマイクロミラーの反射方向が独立して制御されるようになっており、このためDMDの反射面の全体に導入された光束は個々のマイクロミラーによる反射光束として分割されるようになっており、このため各マイクロミラーは変調素子として機能する。また、LCDアレイにおいては、一対の透明基板間に液晶が封入され、その双方の透明基板には互いに整合させられた多数対の微細な透明電極がマトリクス状に配置され、個々の一対の透明電極に電圧を印加するか否かにより光束の透過および非透過が制御されるようになっており、このため各一対の透明電極が変調素子として機能する。
【0005】
描画装置には被描画体の感光特性に応じた適当な光源装置、例えば超高圧水銀灯、キセノンランプ、フラッシュランプ、LED(Light Emitting Diode)、レーザ等が設けられ、また露光ユニットには結像光学系が組み込まれる。光源装置から射出した光束は照明光学系を通して露光ユニットに導入させられ、露光ユニットの個々の変調素子はそこに入射した光束を回路パターンのラスタデータに従って変調し、これにより回路パターンが被描画体上に露光されて光学的に描画される。
【0006】
DMDあるいはLCDアレイを含む露光ユニットは、一般にその露光可能な面積が数cm四方と限られているが、被描画体に描画されるべき回路パターンの描画面積は露光ユニットの露光面積よりも遥かに大きい。そこで、従来の描画装置では、露光ユニットを所定方向に複数個並べ、露光ユニットの配列方向に対して略垂直な方向に沿って被描画体あるいは露光ユニットを相対移動させつつ、個々の露光ユニットにより描画される部分的な回路パターンを繋ぎ合わせることにより、被描画体上に回路パターンの全体を描画している。特に、露光と間欠移動とを交互に繰り返しながら描画を行うステップ・アンド・リピート(Step & Repeat)方式は周知である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上で述べたような従来の描画装置においては、被描画体に描かれる回路パターンの連続性または一体性が互いに隣接する部分パターンの境界部で損なわれるという問題を伴う。これは、露光ユニットの個体差、具体的には結像光学系の光学特性が僅かに違なることや、また露光ユニットの取付位置の微小ずれに起因する。結像光学系の光学特性の違いを解消するためには、歪みのないレンズを使用する必要があり、このようなレンズは高価であるだけでなく、またその取付けには時間と労力が要求される。また取付位置のずれを解消するためには、個々の露光ユニットの位置を専用の器具を用いて高精度に微調整する必要があり、極めて煩雑で時間を要する作業が要求される。
【0008】
従って、本発明の目的は、個々の露光ユニットによって描画された部分パターンを繋ぎ合わせる描画装置において、連続性および一体性の良好なパターンの全体を得ることができる多重露光描画装置および多重露光描画方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る多重露光描画装置は、第1方向に沿って並ぶ複数の部分パターンを多重露光によって描画面上に描画することにより、部分パターンを繋ぎ合わせたパターンの全体を得る多重露光描画装置であって、マトリクス状に配置される多数の変調素子を有し、部分パターンのラスタデータに基づいて変調素子を駆動する露光ユニットと、露光ユニットを第1方向に沿って部分パターンの数と同数分だけ配列する配列手段と、描画面を第1方向と異なる第2方向に沿って露光ユニットに対して相対移動させる移動手段と、隣り合う2つの部分パターンを描画する露光ユニットについて、部分パターンが重なる境界領域に対応する変調素子の駆動すべき数を第2方向に沿って一定の割合で漸減させるまたは漸増させる変調素子選択手段とを備えることを特徴とする。境界領域に対応する変調素子の数を徐々に遷移させることによって、一体的かつ連続性の良好なパターン全体を描画できる。
【0010】
上記多重露光描画装置において、境界領域の面積は1つの露光ユニットが露光する露光領域の面積の5ないし10%を占めることが好ましい。
【0011】
上記多重露光描画装置は、さらに、パターン全体のラスタデータを保持するメモリ手段と、描画面に対する露光ユニットの相対位置を示す第1座標データと露光ユニットにおける個々の変調素子の相対位置を示す第2座標データとを加算して描画面に対する個々の変調素子の相対位置座標データを算出し、個々の変調素子について相対位置座標データに基づいてラスタデータの画素サイズに応じたアドレスデータを生成するアドレス算出手段と、メモリ手段からアドレスデータに対応するラスタデータを読み出して、個々の変調素子に露光作動または露光作動停止を指示するための露光データを生成する露光データ生成手段とを備えてもよく、このとき変調素子選択手段は具体的には、露光作動すべき変調素子についてアドレス算出手段から得られるアドレスデータを露光データ生成手段に与えるとともに、露光作動停止すべき変調素子についてダミーデータを露光データ生成手段に与えることが好ましい。
【0012】
多重露光描画装置において、具体的には、個々の露光ユニットの1回の露光によって露光される全面露光領域が第1方向長さD1の長方形を呈し、第1方向に関して隣り合う2つの全面露光領域が長さD2(D2<D1)だけ重複する。また、隣り合う2つの全面露光領域が重複する第1方向長さD2が、全面露光領域の第1方向長さD1の5ないし10%であることが好ましい。さらに好ましくは、隣り合う2つの全面露光領域の一方において、他方の全面露光領域側に位置し第1方向長さがD2であって第2方向長さが全面露光領域の第2方向長さに等しい三角形の領域が第1露光停止領域に定められ、隣り合う2つの全面露光領域の他方において、一方の全面露光領域側に位置し第1方向長さがD2であって第2方向長さが全面露光領域の第2方向長さに等しい三角形の領域が第2露光停止領域に定められ、第1および第2露光停止領域に対応する変調素子の露光作動が停止させられる。
【0013】
また、本発明に係る多重露光描画方法は、第1方向に沿って並ぶ複数の部分パターンを多重露光によって描画面上に描画することにより、部分パターンを繋ぎ合わせたパターンの全体を得る多重露光描画方法であって、マトリクス状に配置される多数の変調素子を有し、部分パターンのラスタデータに基づいて変調素子を駆動する露光ユニットを、第1方向に沿って部分パターンの数と同数分だけ配列するとともに、描画面を第1方向と異なる第2方向に沿って露光ユニットに対して相対移動させ、隣り合う2つの部分パターンを描画する露光ユニットについて、部分パターンが重なる境界領域に対応する変調素子の駆動すべき数を第2方向に沿って一定の割合で漸減させるまたは漸増させることを特徴とする。
ことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して、本発明による多重露光描画装置の一実施形態について説明する。
【0015】
図1には、本発明による多重露光描画装置の実施形態が斜視図として概略的に示される。この多重露光描画装置はプリント回路基板を製造するための基板上に形成されたフォトレジスト層に回路パターンを直接描画するように構成されている。
【0016】
多重露光描画装置10は、床面上に据え付けられる基台12を備え、その基台12の上には一対のガイドレール14が平行に敷設され、さらにそれらガイドレール14の上に描画テーブル16が搭載される。多重露光描画装置10は図示されない適当な駆動機構、例えばステッピングモータ等により駆動させられるボール螺子等を備え、この駆動機構により描画テーブル16が一対のガイドレール14に沿ってそれらの長手方向に相対移動させられる。
【0017】
描画テーブル16の上には、被描画体30としてフォトレジスト層を持つ基板が設置され、このとき被描画体30は適当なクランプ手段(図示せず)によって描画テーブル16上に適宜固定される。
【0018】
基台12上には一対のガイドレール14を跨ぐようにゲート状構造体18が固設され、このゲート状構造体18の上面には複数の露光ユニットが描画テーブル16の移動する第2方向(以下、X方向と記載する)に対して直角な第1方向(以下、Y方向と記載する)に2列に配列される。第1列目に配された8個の露光ユニットを図の左側から順に符号2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015で示し、その後方に配された第2列目の7個の露光ユニットを図の左側から符号2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014で示している。
【0019】
第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015と、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014とは所謂千鳥状に配置される。即ち、隣り合う2つの露光ユニット間の距離は、全て1つの露光ユニットの幅に略等しく設定され、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014の配列ピッチは第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015の配列ピッチに対して半ピッチだけずらされている。
【0020】
本実施形態では、15個の露光ユニット2001〜2015はそれぞれDMDユニットとして構成されており、各露光ユニットの反射面は例えば1024×1280のマトリクス状に配列された1310720個のマイクロミラーから形成される。各露光ユニット2001〜2015は、X方向に沿って1024個、Y方向に沿って1280個のマイクロミラーが配列されるように設置される。
【0021】
ゲート状構造体18の上面の適当な箇所、例えば第1露光ユニット2001の図中左方には光源装置22が設けられる。この光源装置22には図示しない複数のLED(Light Emitting Diode)が含まれ、これらLEDから発した光は集光されて平行光束として光源装置22の射出口から射出される。光源装置22にはLEDの他、レーザ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプおよびフラッシュランプ等を用いてもよい。
【0022】
光源装置22の射出口には15本の光ファイバケーブル束が接続され、個々の光ファイバケーブル24は15個の露光ユニット2001〜2015のそれぞれに対して延設され、これにより光源装置22から各露光ユニット2001〜2015へ照明光が導入される。
【0023】
露光ユニット2001〜2015は、光源装置22からの照明光を描くべき回路パターンに応じて変調し、図の下方に向かって、即ちゲート状構造体18の内側を進む描画テーブル16上の被描画体30に向かって出射する。これにより、被描画体30の上面に形成されたフォトレジスト層において照明光が照射された部分だけが感光する。
【0024】
図2には、第1露光ユニット2001の主要構成が概念的に図示されている。他の14個の露光ユニット2002〜2015は第1露光ユニット2001と同じ構成および機能を有しており、ここでは説明を省略する。
【0025】
第1露光ユニット2001には、照明光学系26および結像光学系28が組み込まれ、両者の間の光路上にはDMD素子27が設けられる。このDMD素子27は、例えばウェハ上にアルミスパッタリングで作りこまれた、反射率の高い正方形マイクロミラーを静電界作用により動作させるデバイスである。
【0026】
DMD素子27のシリコンメモリチップの上には、サイズがC×Cのマイクロミラーが1024×1280のマトリクス状に敷き詰められ、これらマイクロミラーはそれぞれ独立して作動する。Cは例えば20μmである。ここでマイクロミラーを符号M(m,n)(1≦m≦1024;1≦n≦1280)で示す。パラメータmは第1露光ユニット2001のX軸方向に沿うライン番号を、パラメータnは第1露光ユニット2001のY軸方向に沿う行番号をそれぞれ示す。
【0027】
照明光学系26は凸レンズ26Aおよびコリメートレンズ26Bを含み、凸レンズ26Aは光源装置22から延設された光ファイバケーブル24と光学的に結合される。このような照明光学系26により、光ファイバケーブル24から射出した光束はDMD素子27の反射面全体を照明するような平行光束LBに成形される。結像光学系28には2つの凸レンズ28Aおよび28Cと、2つの凸レンズ28Aおよび28C間に配されるリフレクタ28Bとが含まれ、この結像光学系28の倍率は例えば等倍(倍率1)に設定される。
【0028】
第1露光ユニット2001に含まれる1310720個のマイクロミラーM(m,n)(1≦m≦1024;1≦n≦1280)は、それぞれ独立して対角線を中心に回転傾斜することができ、安定した2つの姿勢、具体的にはそれぞれに入射した光束を結像光学系28に向けて反射させる第1の反射位置(以下、露光位置と記載する)と、この光束を結像光学系28から逸らすように反射させる第2の反射位置(以下、非露光位置と記載する)とに位置決めされる。通常は、全てのマイクロミラーM(m,n)は非露光位置に位置決めされているが、個々の対応する単位露光領域を露光すべき時にはそれぞれが非露光位置から露光位置に回動変位させられる。個々のマイクロミラーM(m,n)の非露光位置と露光位置との間の回動変位は、回路パターンのラスタデータに基づいて生成される露光データにより制御される。
【0029】
任意のマイクロミラーM(m,n)が露光位置に位置決めされると、そこに入射したスポット光は一点鎖線LB1で示されるように結像光学系28に向かって反射され、結像光学系28によって描画テーブル16上に設置された被描画体30の描画面32上に導かれる。マイクロミラーM(m,n)のサイズがC×Cであるとすると、結像光学系28の倍率は等倍であるから、マイクロミラーM(m,n)の反射面は描画面32上の面積C×Cの露光領域として結像される。1つのマイクロミラーM(m,n)によって得られる面積C×Cの露光領域は以下の記載では単位露光領域U(m,n)として言及される。
【0030】
一方、マイクロミラーM(m,n)が非露光位置に位置決めされると、スポット光は一点鎖線LB2で示されるように光吸収版29に向かって反射されて光吸収板29によって吸収される、即ちスポット光LB2は描画面32には到達せず、描画面32上の対応する領域(面積C×C)は露光されない。
【0031】
第1露光ユニット2001に含まれる1310720個の全てのマイクロミラーM(1,1)〜M(1024,1280)が露光位置に置かれたときは、全マイクロミラーM(1,1)〜M(1024,1280)から反射された全スポット光が結像光学系28に入射させられ、描画面32上の面積(C×1024)×(C×1280)の領域が露光されることになる。第1露光ユニット2001の全マイクロミラーによって露光され得る領域は、以下、全面露光領域Ua01として言及される。単位露光領域U(m,n)の一辺長さCが20μmであれば、全面露光領域Ua01の面積は25.6mm(=1024×20μm)×20.48mm(=1280×20μm)となり、そこに含まれる総画素数は勿論1024×1280個となる。
【0032】
図2に明らかなように、単位露光領域U(1,1)、U(1,2)、U(1,3)、U(1,4)、U(1,5)、…、U(1,1280)は第1露光ユニット2001のY軸に沿う第1ラインの1280個のマイクロミラーM(1,1)〜M(1,1280)から得られるものであり、単位露光領域U(2,1)、U(2,2)、U(2,3)、U(2,4)、U(2,5)、…、U(2,1280)は第1露光ユニット2001のY軸に沿う第2ラインの1280個のマイクロミラーM(2,1)〜M(2,1280)から得られるものであり、単位露光領域U(3,1)、U(3,2)、U(3,3)、U(3,4)、U(3,5)、…、U(3,1280)は第1露光ユニット2001のY軸に沿う第3ラインのマイクロミラーM(3,1)〜M(3,1280)から得られるものである。
【0033】
マイクロミラーM(1,1)に対応する単位露光領域U(1,1)は全面露光領域Ua01の図中左下隅に位置し、マイクロミラーM(1024,1)に対応する単位露光領域U(1024,1)は全面露光領域Ua01の図中左上隅に位置する。また、マイクロミラーM(1,1280)に対応する単位露光領域U(1,1280)は全面露光領域Ua01の図中右下隅に位置し、マイクロミラーM(1024,1280)に対応する単位露光領域U(1024,1280)は全面露光領域Ua01の図中右上隅に位置する。
【0034】
図3(a)〜(c)を参照して、多重露光描画装置に10における描画面32の描画について説明する。図3(a)〜(c)は描画面32および全面露光領域との相対位置関係を示す平面図であり、描画動作時の経時変化を段階的に示す図である。
【0035】
描画方式としては、描画テーブル16の主走査方向(X方向)に沿って間欠的に移動する動作と、描画テーブル16の停止時に露光により回路パターンを部分的に描画する動作とを交互に繰り返すことにより、各描画領域を継ぎ足して全体の回路パターンを得るステップ・アンド・リピート(Step & Repeat)方式を採用してもよいし、描画テーブル16を一定速度で移動させつつ同時に描画動作を行う方式であってもよい。本実施形態では説明を容易にするためにステップ・アンド・リピート方式を採用する。即ち、多重露光描画装置10では、描画テーブル16を所定の移動間隔で間欠的に移動させつつ、多重露光により回路パターンを描画する描画方式が採用される。
【0036】
描画面32を含む平面上にはX−Y直交座標系が定義され、X軸は露光ユニット2001〜2015の配列方向に対して直角とされる。また、描画面32はX軸の負の方向に沿って相対移動する。
【0037】
破線で囲まれた長方形の領域は、15個の露光ユニット2001〜2015のそれぞれによってX−Y平面上で得られる全面露光領域Ua01〜Ua15である。第1列の全面露光領域Ua01、Ua03、Ua05、Ua07、Ua09、Ua11、Ua13およびUa15はその図中下辺がY軸に一致するように配置させられ、第2列の全面露光領域Ua02、Ua04、Ua06、Ua08、Ua10、Ua12およびUa14はその図中下辺がY軸から負側に距離Sだけ離れた直線に一致するように配される。
【0038】
X軸が露光ユニット2001〜2015の配列方向に対して直角を成すため、各露光ユニット2001〜2015内のそれぞれ1310720(1024×1280)個のマイクロミラーもX軸およびY軸に沿ってマトリクス状に配列される。
【0039】
図3では、X−Y直交座標系の座標原点は第1列目の第1露光ユニット2001によって得られる全面露光領域Ua01の図中左下角に一致しているように図示されているが、正確には、座標原点は第1露光ユニット2001のY軸に沿う第1ラインの先頭のマイクロミラーM(1,1)によって得られる単位露光領域U(1,1)の中心に位置する。上述したように、本実施形態では単位露光領域U(1,1)のサイズは20μm×20μmであるので、Y軸は第1露光ユニット20による全面露光領域Ua01の境界から10μmだけ内側に進入したものとなっている。換言すれば、第1列目の8つの露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015のそれぞれの第1ラインに含まれる1280個のマイクロミラーM(1,n)(1≦n≦1280)の全ての中心がY軸上に位置する。
【0040】
描画面32は描画テーブル16により白抜き矢印で示すようにX軸に沿ってその負の方向に向かって移動させられるので、全面露光領域Ua01〜Ua15は描画面32に対してX軸の正の方向に相対移動することになる。
【0041】
描画面32に設定された描画開始位置SLがY軸、即ち第1列目の8個の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015に対応する第1列目の全面露光領域Ua01、Ua03、Ua05、Ua07、Ua09、Ua11、Ua13およびUa15の境界に一致すると、まず第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015により描画面32の露光が開始される。
【0042】
図3(a)に示すように、第1列目の全面露光領域Ua01、Ua03、Ua05、Ua07、Ua09、Ua11、Ua13およびUa15のY軸に達していない部分に対応するマイクロミラーについては非露光位置に位置決めされたまま作動せず、また第2列目の全面露光領域Ua02、Ua04、Ua06、Ua08、Ua10、Ua12およびUa14もY軸に達していないため、露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014による露光も停止させられている。図3では、第1列目の8個の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015によって露光された領域(部分パターン)を右上がりのハッチングで示している。
【0043】
さらに描画面32が移動し、全面露光領域Ua02、Ua04、Ua06、Ua08、Ua10、Ua12およびUa14の境界がY軸に一致すると、第2列目の7個の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014による露光が開始される。図3(b)に示すように、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014による露光は、第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015による露光よりも常に距離Sだけ遅れて進行する。図3では、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014によって露光された領域を右下がりのハッチングで示している。
【0044】
さらに描画面32が相対移動して、図3(c)に示すように第1列目の全面露光領域Ua01、Ua03、Ua05、Ua07、Ua09、Ua11、Ua13およびUa15の境界が描画終了位置ELに達すると、第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015による露光が停止させられる。厳密にいえば、描画終了位置ELに達した単位露光領域U(m,n)に対応するマイクロミラーM(m,n)から順に非露光位置に静止させられる。図3(c)の状態からさらに描画面32が距離Sだけ進むと、第2列目の全面露光領域Ua02、Ua04、Ua06、Ua08、Ua10、Ua12およびUa14の境界が描画終了位置ELに達し、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014による露光が停止させられる。
【0045】
以上のように、描画面32がX軸に平行して相対移動することにより、15個の露光ユニット2001〜2015は、X軸に平行な帯状領域をそれぞれ露光することによって部分的に回路パターンを描画することとなり、この帯状領域の幅はそれぞれ全面露光領域Ua01〜Ua15の幅に実質的に一致する。隣り合う2つの帯状領域の境界部分は微少量だけ重ね合わされている。なお、同一ライン上に描かれるべき回路パターンを一致させるために、第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015に所定ラインの回路パターンに応じた露光データが与えられると、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014には描画面32が距離Sを移動する時間だけ遅れたタイミングで同一ラインの露光データが与えられる。
【0046】
図4を参照して、図3の描画の詳細について説明する。図4には、第1露光ユニット2001によって露光される描画面32上の全面露光領域Ua01の一部が示される。
【0047】
基本的には、描画面32の相対移動距離が第1露光ユニット2001の全面露光領域Ua01のX方向長さ(C×1024)よりも小さく設定され、これにより描画面32の同一領域が第1露光ユニット2001によって多数回に渡って露光される即ち多重露光される。例えば、露光1回当たりの描画面32の相対移動距離が単位露光領域U(m,n)の一辺長さCの整数倍である距離A(例えばA=4C)に設定される場合、第1露光ユニット2001はX軸に沿ってその正側にA(=4C)ずつ移動し、単位露光領域U(m,n)の中心は常に同一点上に一致する。このため、第1列目の先頭のマイクロミラーM(1,1)によって露光された描画面32の面積C×Cの領域は、さらに第(4k+1)番目の先頭のマイクロミラーM(4k+1,1)によって露光され(ただし、1≦k≦255)、合計256回(=1024C/A)だけ多重露光されることになる。
【0048】
図4には、描画面32の移動距離が単位露光領域U(m,n)の一辺長さCの整数倍ではない、例えば距離A(A=4C)と距離a(0<a<C)との和に設定されている例が示される。
【0049】
描画面32が描画テーブル16によりX軸に沿ってその負側に移動させられる、即ち第1露光ユニット2001が描画面32に対してX軸の正側に向かって相対移動し、単位露光領域Ua01が描画面32上の描画開始位置SLに到達すると、そこで一旦停止させられて第1露光ユニット2001の第1ラインに含まれる1280個のマイクロミラーM(1,1)〜M(1,1280)が描画すべき回路パターンの露光データに従って動作させられて第1回目の露光が行われる。このときの描画面32の相対位置を第1回目露光位置と定義する。
【0050】
第1回目の露光が終了すると、第1露光ユニット2001は再びX軸に沿ってその正側に相対移動し、その単位露光領域Ua01の移動量が(A+a)となったとき、第1露光ユニット2001は第2回目露光位置に到達したと判断されて停止され、第1露光ユニット2001の第1〜第5ラインのマイクロミラーM(1,1)〜M(5,1280)が回路パターンの露光データに従って動作させられて第2回目の露光が行われる。
【0051】
第2回目の露光が終了すると、第1露光ユニット2001は更にX軸に沿ってその正側に移動量(A+a)だけ移動させられて第3回目露光位置で停止され、第1露光ユニット2001の第1〜第9ラインのマイクロミラーM(1,1)〜M(9,1280)が回路パターンの露光データに従って動作させられて第3回目の露光が行われる。
【0052】
このように第1露光ユニット2001がX軸に沿ってその正側に移動量(A+a)だけ移動させられる度毎に停止されて露光作動が繰り返され、描画面32の同一領域が第1露光ユニット2001によって多数回に渡って多重露光されることになる。
【0053】
描画面32の移動距離が(A+a=4C+a)であるため、重なり合う単位露光領域U(m,n)の中心は距離aだけ徐々にずれ、同一領域が256回多重露光されるとは限らない。そこで、所定領域を256回露光させるために、各単位露光領域U(m,n)の中心を256個だけこの所定領域内に均等に配列させ、実質的に256回多重露光させている。
【0054】
図3および図4では描画面32の移動方向はX軸に平行であったが、図5に示すように描画面32をX軸に対して微少角だけ傾斜させて移動させてもよい。例えば、描画テーブル16上に被描画体30即ち描画面32をX軸に対して傾斜させて固定し、描画テーブル16をX軸に沿ってその負側に所定距離移動させると、その移動毎に単位露光領域U(m,n)は描画面32に対してX軸に沿って正側にシフトするだけでなく、Y軸に沿ってその負側にも所定距離だけ相対的にシフトすることになる。
【0055】
図5は、被描画体30をX軸に対して角度αだけ傾斜させつつ順次移動させたときの単位露光領域U(m,n)の変位を経時的に示す図である。図5を参照すると、第1回目露光位置での全面露光領域Ua01の一部が破線で示され、第2回目露光位置での全面露光領域Ua01の一部が一点鎖線で示され、第3回目露光位置での全面露光領域Ua01の一部が実線で示される。各単位露光領域U(m,n)のY軸の負側に沿うシフト量はbで示される。
【0056】
第1回目露光位置において第1露光ユニット2001の第1ラインのマイクロミラーM(1,1)〜M(1,1280)によって得られる単位露光領域U(1,1)、U(1,2)、…U(1,1280)に注目すると、これら単位露光領域U(1,1)、U(1,2)、…U(1,1280)に対して、第2回目露光位置における第1露光ユニット2001の第5ラインのマイクロミラーM(5,1)〜M(5,1280)によって得られる単位露光領域U(5,1)、U(5,2)、…U(5,1280)がX軸及びY軸に沿ってそれぞれ(+a)および(−b)だけずれて互いに重なり合い、さらに第3回目露光位置においては第1露光ユニット2001の第9ラインのマイクロミラーM(9,1)〜M(9,1280)によって得られる単位露光領域U(9,1)、U(9,2)、…U(9,1280)は、X軸方向及びY軸方向にそれぞれ(+2a)および(−2b)だけずれて互いに重なり合うことになる。なお、図5では、3つの互いに重なり合う単位露光領域U(1,1)、U(5,1)及びU(9,1)がそれぞれ破線、一点鎖線及び実線の引出し線で例示的に示されている。
【0057】
ここで各単位露光領域U(m,n)の相対位置をその中心である露光点CN(m,n)で代表して示すと、第2回目露光位置における露光点CN(5,1)は、第1回目露光位置における露光点CN(1,1)から(+a,−b)だけ離れており、第3回目露光位置における露光点CN(9,1)は、第1回目露光位置における露光点CN(1,1)から(+2a,−2b)だけ離れて存在することになる。各ラインにおける互いに隣接した露光点間の距離は単位露光領域U(m,n)のサイズC(=20μm)に一致する。
【0058】
上述したように、移動距離が、単位露光領域U(m,n)の一辺長さCの整数倍と距離a(0<a<C)との和とされるとき、距離a及びbを適当に選ぶことにより、個々の単位露光領域U(m,n)と同じ大きさの領域(面積C×C)内に露光点CNを均一に分布させることができる。
【0059】
例えば、図6に示すように、単位露光領域U(m,n)と同じ大きさの領域(面積C×C=20μm×20μm)内に240個の露光点を分布させるためには、X軸に沿って16個、Y軸に沿って15個ずつ露光点を配列させればよいことになり、距離a及びbは以下の計算式によって定められる。
a=C/16 =20μm/16 =1.25μm
b=C/256=20μm/240=0.0833μm
【0060】
なお、言うまでもないが、距離bを0.0833μmに設定するということは、描画テーブル16がX軸の負側に距離(A+a=81.25μm)だけ移動したとき、個々の単位露光領域U(m,n)がY軸の負側に0.0833μmだけシフトするように描画テーブル16の傾斜角度α(約0.0588度)を設定するということに他ならない。
【0061】
図6において、参照符号CN(1,1)で示される露光点が、例えば第1回目露光位置における第1露光ユニット2001の第1ラインに含まれる先頭のマイクロミラーM(1,1)によって得られる単位露光領域U(1,1)のものであるとすると、先の記載から明らかなように、露光点CN(5,1)は第2回目露光位置における第1露光ユニット2001の第5ラインの先頭のマイクロミラーM(5,1)によって得られる単位露光領域U(5,1)の中心であり、露光点CN(9,1)は第3回目露光位置における第1露光ユニット2001の第9ラインの先頭のマイクロミラーM(9,1)によって得られる単位露光領域U(9,1)の中心となる。
【0062】
さらに、露光点CN(1,1)から距離(+16a,−16b)だけ離れた露光点CN(61,1)は、第16回目露光位置における第61ラインの先頭のマイクロミラーM(61,1)によって得られる単位露光領域U(61,1)の中心であり、露光点CN(1,1)から距離(0,−a)だけ離れた露光点CN(65,1)は第17回目露光位置における第65ラインの先頭のマイクロミラーM(65,1)によって得られる単位露光領域U(65,1)の中心である。同様に、露光点CN(1,1)から距離(0,−14a)だけ離れた露光点CN(897,1)は第225回目露光位置における第897ラインの先頭のマイクロミラーM(897,1)によって得られる単位露光領域U(897,1)の中心であり、露光点CN(1,1)から距離(15a,−15a)だけ離れた露光点CN(957,1)は第240回目露光位置における第957ラインの先頭のマイクロミラーM(957,1)によって得られる単位露光領域U(957,1)の中心である。
【0063】
かくして、15個の露光ユニット2001〜2015に対して描画テーブル16が上述した条件下でX軸の負側に間欠的に移動させられると、それら露光ユニット2001〜2015の個々のマイクロミラーM(m,n)よって得られる単位露光領域U(m,n)の中心、即ち露光点CN(m,n)がX軸及びY軸のそれぞれに沿ってピッチa及びbで描画面32の全体にわたって配列され、単位露光領域U(m,n)と同じ大きさの領域C×C(20μm×20μm)内には240個の露光点が均一に分布させられる。
【0064】
なお、露光ユニット2001〜2015の個々の露光点を描画面32の全体にわたって更に高密度に分布させることももちろん可能であり、例えば、20μm×20μmの面積内に、上記例の2倍である480個の露光点を均一に配列させる場合には、距離Aは単位露光領域のサイズCの2倍(40μm)に設定され、距離aおよびbはそれぞれ1.25/2μm、0.0833/2μmに設定される。
【0065】
また、図6に示す例では16個の露光点はY軸に沿って平行に配列されているが、距離a及びbの値を僅かに変化させることによって、露光点をY軸に沿って斜めに配列させることも可能である。
【0066】
このように本実施形態の多重露光描画装置10においては、回路パターンのラスタデータに基づいて描画が行われるとき、該回路パターンデータの画素サイズがどのようなサイズであっても、その回路パターンを描画することが可能である。換言すれば、多重露光描画装置10側には、描画されるべき回路パターンに対する画素の概念は存在しないといえる。
【0067】
例えば、ラスタデータの画素サイズが20μm×20μmに設定されている場合には、任意の1ビットデータに“1”が与えられると、露光作動時にその1ビットデータに対応する一画素領域(20μm×20μm)に含まれる個々の露光点CN(m,n)に対応したマイクロミラーM(m,n)が該1ビットデータによって動作されて非露光位置から露光位置に回動させられ、これによりかかる一画素領域(20μm×20μm)が総計240回にわたって多重露光を受けることになる。
【0068】
また、別の例として、ラスタデータの画素サイズが10μm×10μmに設定されている場合には、任意の1ビットデータに“1”が与えられると、露光作動時にその1ビットデータに対応する一画素領域(10μm×10μm)に含まれる個々の露光点CN(m,n)に対応したマイクロミラーM(m,n)が該1ビットデータによって動作されて非露光位置から露光位置に回動させられ、これによりかかる一画素領域(10μm×10μm)が総計60回にわたって多重露光を受けることになる。
【0069】
なお、露光時間、即ち個々のマイクロミラーM(m,n)が露光位置に留められる時間については、描画面32における一画素領域内での露光回数、被描画体30(本実施形態では、フォトレジスト層)の感度、光源装置22の光強度等に基づいて決められ、これにより各一画素露光領域について所望の露光量が得られるように設定される。
【0070】
図7は多重露光描画装置10のブロック図である。同図に示すように、多重露光描画装置10にはマイクロコンピュータから構成されるシステムコントロール回路34が設けられる。即ち、システムコントロール回路34は中央演算処理ユニット(CPU)、種々のルーチンを実行するためのプログラムや定数等を格納する読出し専用メモリ(ROM)、演算データ等を一時的に格納する書込み/読出し自在なメモリ(RAM)、および入出力インターフェース(I/O)から成り、多重露光描画装置10の作動全般を制御する。
【0071】
描画テーブル16は、駆動モータ36によってX軸方向に沿って駆動させられる。この駆動モータ36は例えばステッピングモータとして構成され、その駆動制御は駆動回路38から出力される駆動パルスに従って行われる。描画テーブル16と駆動モータ36との間には先に述べたようにボール螺子等を含む駆動機構が介在させられるが、そのような駆動機構については図7では破線矢印で象徴的に示されている。
【0072】
駆動回路38は描画テーブル制御回路40の制御下で動作させられ、この描画テーブル制御回路40は描画テーブル16に設けられた描画テーブル位置検出センサ42に接続される。描画テーブル位置検出センサ42は描画テーブル16の移動経路に沿って設置されたリニアスケール44からの光信号を検出して描画テーブル16のX軸方向に沿うその位置を検出するものである。なお、図7では、リニアスケール44からの光信号の検出が破線矢印で象徴的に示されている。
【0073】
描画テーブル16の移動中、描画テーブル位置検出センサ42はリニアスケール44から一連の光信号を順次検出して一連の検出信号(パルス)として描画テーブル制御回路40に対して出力する。描画テーブル制御回路40では、そこに入力された一連の検出信号が適宜処理され、その検出信号に基づいて一連の制御クロックパルスが作成される。描画テーブル制御回路40からは一連の制御クロックパルスが駆動回路38に対して出力され、駆動回路38ではその一連の制御クロックパルスに従って駆動モータ36に対する駆動パルスが作成される。要するに、リニアスケール44の精度に応じた正確さで描画テーブル16をX軸方向に沿って移動させることができる。なお、このような描画テーブル16の移動制御自体は周知のものである。
【0074】
図7に示すように、描画テーブル制御回路40はシステムコントロール回路34に接続され、これにより描画テーブル制御回路40はシステムコントロール回路34の制御下で行われる。一方、描画テーブル位置検出センサ42から出力される一連の検出信号は描画テーブル制御回路40を介してシステムコントロール回路34にも入力され、これによりシステムコントロール回路34では描画テーブル16のX軸に沿う移動位置を常に監視することができる。
【0075】
システムコントロール回路34はLAN(Local Area Network)を介してCADステーション或いはCAMステーションに接続され、CADステーション或いはCAMステーションからはそこで作成処理された回路パターンのベクタデータがシステムコントロール回路34に転送される。システムコントロール回路34にはデータ格納手段としてハードディスク装置46が接続され、CADステーション或いはCAMステーションから回路パターンのベクタデータがシステムコントロール回路34に転送されると、システムコントロール回路34は回路パターンのベクタデータを一旦ハードディスク装置46に書込んで格納する。また、システムコントロール回路34には外部入力装置としてキーボード48が接続され、このキーボード48を介して種々の指令信号や種々のデータ等がシステムコントロール回路34に入力される。
【0076】
ラスタ変換回路50はシステムコントロール回路34の制御下で動作させられる。描画処理に先立って、ハードディスク装置46から描画すべき回路パターンのベクタデータが読み出されてラスタ変換回路50に出力され、ここでラスタデータに変換される。このラスタデータはビットマップメモリ52に書込まれる。要するに、ビットマップメモリ52には回路パターンを’0’、’1’で表したビットデータが格納される。ラスタ変換回路50でのデータ変換処理およびビットマップメモリ52へのデータ書込み処理についてはキーボード48を介して入力される指令信号により開始される。
【0077】
ビットマップメモリ52には、15個の露光データ生成回路5401〜5415(図7では4つの露光データ生成回路5401、5402、5403および5415のみを示す)が接続される。15個の露光データ回路5401〜5415はそれぞれ15個の露光ユニット2001〜2015に対応しており、ビットマップメモリ52から必要なラスタデータを読み出し、各露光ユニットに与えるべき露光データを生成してDMD駆動回路56に出力する。
【0078】
露光データは露光ユニット2001〜2015に含まれる個々のマイクロミラーを露光位置または非露光位置に位置決めさせるためのビットデータであり、露光データが’1’のときマイクロミラーが露光位置に定められ、露光データが’0’のときマイクロミラーが非露光位置に定められる。露光データは露光ユニット2001〜2015による露光作動が繰り返される度毎に書き換えられる。
【0079】
DMD駆動回路56は、与えられた露光データに基づいて露光ユニット2001〜2015をそれぞれ独立して作動し、これにより各露光ユニット2001〜2015の個々のマイクロミラーは選択的に露光作動を行うことになる。
【0080】
なお、図7では、個々のマイクロミラーの露光作動が破線矢印で象徴的に図示されている。また、図7では図の複雑化を避けるために露光ユニットは1つしか示されていないが、実際には15個(2001〜2015)存在し、DMD駆動回路56によってそれぞれ駆動されることは言うまでもない。
【0081】
図8には、ビットマップメモリ52上に展開された回路パターンのラスタデータの一部分が模式的に示されている。同図に示すライン番号Lは描画面32上に描画されるべき回路パターンのY軸に沿う描画ライン番号に対応し、各ラインには1280×15個のビットデータが含まれる。同図に示すように、個々のビットデータは“B”で示され、この“B”には描画されるべき回路パターンに従って“1”か“0”のうちのいずれかの値が与えられる。
【0082】
本発明によれば、回路パターンデータ(ラスタデータ)の画素サイズ、即ち個々のビットデータ“B”のサイズについてはその回路パターンの設計段階で種々の大きさを与えることが可能である。例えば、ビットデータ“B”のサイズが10μm×10μmであれば、描画面32上に描かれるべき描画ラインの幅も10μmとなり、ビットデータ“B”のサイズが20μm×20μmであれば、描画ラインの幅も20μmとなり、ビットデータ“B”のサイズが30μm×30μmであれば、描画ラインの幅も30μmとなる。
【0083】
図8に示すように、各ラインに含まれる1280×15個のビットデータは第1番目ないし第15番目のグループに分けられる。図3および図4に示すように描画面32がX軸に平行な方向に移動する場合、第1露光ユニット2001によって描かれるべき回路パターンに必要なデータは左端から1280ビット分のラスタデータである。一方、図5に示すように描画面32がX軸に対して傾斜して相対移動する場合には、露光領域Ua01がY軸に沿ってシフトするため露光データの生成には1280ビット以上のラスタデータが必要である。
【0084】
そこで本実施形態においては、第1露光データ生成回路5401は、ビットマップメモリ52から、先頭(図中左端)から(1280+β)ビット分のラスタデータを読み出しており、読み出された第1番目のグループのラスタデータからY軸方向に並ぶ1280個のマイクロミラーに与えるべき1280ビット分のラスタデータを選択して露光データとして出力する。
【0085】
第2露光データ生成回路5402は、ビットマップメモリ52から、左端から1281番目から2560番目までの1280ビット分のラスタデータを含み、その前後βビット分だけ多い(1280+2β)ビット分のラスタデータを第2番目のグループとして読み出し、第2露光ユニット2002に与えるべき露光データを生成する。第3〜第14露光データ生成回路5403〜5414についても、第2露光データ生成回路5402と同様に(1280+2β)ビット分のラスタデータを読み出して露光データを生成する。第15露光データ生成回路5415は、最後(図中右端)の(1280+β)ビット分のラスタデータを読み出して露光データを生成する。
【0086】
なお、ビット数βはシステムコントロール回路34において予め設定された定数であり、Y軸に沿う第1露光ユニットの相対移動量に相当するビット数より大きい正の数、例えば数十程度が好ましい。また、各グループのラスタデータの数を全て等しくする必要は無く、個々のグループについて任意に変更しても良い。
【0087】
各グループの個々のビットデータ“B”に対しては、図9に模式的に示すようなアドレスデータ[Lx,Ry]が与えられる。アドレスデータ成分Lxはライン番号L(図8)を示し、アドレスデータ成分Ryは各グループの最上ビットからの数えて何ビット目に当たるかを表す。例えば、アドレスデータ[000001,0001]は各グループのライン番号1の最上位ビットのビットデータ“B”を表し、アドレスデータ[000003,0001]は各グループのライン番号3の最上位ビットのビットデータ“B”を表し、またアドレスデータ[000001,1278]は各グループのライン番号1の最上位ビットから数えて1278番目のビットデータ“B”を表し、アドレスデータ[000003,1278]は各グループのライン番号3の最上位ビットから数えて1278番目のビットデータ“B”を表し、更にアドレスデータ[000001,1280]は各グループのライン番号1の最下位ビットのビットデータ“B”を表し、アドレスデータ[000003,1280]は各グループのライン番号3の最下位ビットのビットデータ“B”を表す。
【0088】
ここで、第1露光ユニット2001の個々のマイクロミラーM(m,n)と各露光位置でのビットデータ“B”との関係について説明する。他の露光ユニット2002〜2015については、第1露光ユニット2001と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0089】
露光ユニット2001が露光開始位置即ち第1回目露光位置からX軸方向に距離(A+a)ずつ順次移動させられて第i回目露光位置まで到達したとすると、そのときの露光ユニット2001の相対位置、具体的には第1ラインの先頭のマイクロミラーM(1,1)に対応する露光点CN(1,1)のXY座標Xs(i)およびYs(i)は、露光位置データ(第1座標データ)と定義され、以下の(1)式および(2)式のように表される。
【0090】
Xs(i)=(A+a)(i−1) ・・・(1)
Ys(i)=−b(i−1) ・・・(2)
ここで、“i”は露光回数である。
【0091】
露光位置データXs(i)およびYs(i)は、露光作動毎、即ち露光ユニット2001の相対移動が行われる毎に、システムコントロール回路34によって逐次算出される。露光開始位置における露光位置データXs(0)およびYs(0)は共に0の値をとる。
【0092】
続いて、第1露光ユニット2001における任意のマイクロミラーM(m,n)(1≦m≦1024,1≦n≦1280)の相対位置を特定するために、第1ラインの先頭のマイクロミラーM(1,1)に対応する露光点CN(1,1)を原点としX軸およびY軸に平行な2軸を有する2次元座標系を設定し、この2次元座標系における露光点CN(m,n)の相対座標Xp(m,n)およびYp(m,n)を露光点座標データ(第2座標データ)と定義する。即ち、第mラインのn番目のマイクロミラーM(m,n)は、第1ラインの1番目のマイクロミラーM(1,1)に対してX方向に距離Xp(m,n)だけ離れかつY方向に距離Yp(m,n)だけ離れた位置で、常に露光作動を行う。露光点座標データXp(m,n)およびYp(m,n)は、次の(3)式および(4)式のように表される。
【0093】
Xp(m,n)=(m−1)C ・・・(3)
Yp(m,n)=(n−1)C−b(m−1)・・・(4)
ここで、Cは単位露光領域U(m,n)のサイズであり、bは露光点CN(m,n)がX軸方向に(A+a)だけ相対移動した際のY方向の移動量である。
【0094】
露光点座標データXp(m,n)およびYp(m,n)は1280個のそれぞれのマイクロミラーに対応する固有値であり、距離bが定まった時点でシステムコントロール回路34によって算出されてRAM内に格納されており、描画面32全体の描画が行われる毎に見直され、必要に応じて更新される。
【0095】
第1露光ユニット2001が露光開始位置から第i回目露光位置まで到達したとき、マイクロミラーM(m,n)の相対位置座標データ即ち露光点CN(m,n)のXY座標P[x(m,n),y(m,n)]は、以下の(5)式および(6)式で示すように、露光位置データと露光点座標データとの和で表すことができる。
【0096】
x(m,n)=Xs(i)+Xp(m,n) ・・・(5)
y(m,n)=Ys(i)+Yp(m,n) ・・・(6)
【0097】
第i回目露光位置において、任意のマイクロミラーM(m,n)に対応する露光点CN(m,n)が或る一画素領域内に含まれるとき、その一画素領域に対応するビットデータ“B”のアドレス[Lx,Ry]は上述の2つの(5)式および(6)式の演算結果を用いて以下の式で表せる。
【0098】
x=INT[x(m,n)/PS]+1 ・・・(7)
y=INT[y(m,n)/PS]+1 ・・・(8)
ここで、一般的に、除算e/fが行われるとき、演算子INT[e/f]は除算e/fの商を表し、0≦e<fのとき、INT[e/f]=0として定義される。また、“PS”はビットデータ“B”のサイズを表す。
【0099】
かくして、第i回目露光位置では、XY座標P[x(m,n),y(m,n)]に対応したマイクロミラーM(m,n)を動作させるための露光データとして、上述の(7)式および(8)式の演算結果によって決まるアドレス[Lx,Ry]のビットデータ“B”がビットマップメモリ52から読み出される。
【0100】
上述のXY座標P[x(m,n),y(m,n)]のX成分が負の値、即ちx(m,n)<0であった場合には、露光点CN(m,n)が未だ描画面32上の描画領域に進入していないとみなされ、マイクロミラーM(m,n)はダミーデータ“0”に従って動作させられる。また、XY座標P[x(m,n),y(m,n)]のY成分が負の値、即ちy(m,n)<0であった場合には、露光点CN(m,n)が描画領域のY軸に沿う負側の境界線を越えるとみなされ、この場合にもマイクロミラーM(m,n)はダミーデータ“0”に従って動作させられる。
【0101】
以上のように、本実施形態の多重露光描画装置10においては、露光ユニット2001〜2015を第1方向であるY方向に配列させ、個々の露光ユニット2001〜2015によりY方向に分割された描画領域を多重露光により部分的な回路パターンを描画させており、第2方向であるX方向に関して1回分の露光領域(全面露光領域U01、・・、U15)のサイズより相対的に短い距離を移動させつつ露光作動を行っている。具体的には、所定距離の移動の度に、15個の露光ユニット2001〜2015に含まれる1280×1024個のマイクロミラーM(m,n)の相対位置座標、即ち露光点CN(m,n)のXY座標P[x(m,n),y(m,n)]を算出し、このXY座標Pに対応するビットデータに基づいてマイクロミラーM(m,n)を露光位置または非露光位置に位置決めすることにより露光を行っている被描画体上に回路パターンの全体を描画している。
【0102】
ここで、注目すべき本実施形態の特徴として、個々の露光ユニット2001〜2015により露光される帯状領域即ち部分パターン(図3参照)が一部重ね合わされてY方向に繋ぎ合わされることにより回路パターンの全体が得られる点が挙げられる。隣接する2つの帯状領域の境界部では、露光ユニットの個体差、具体的には結像光学系の光学特性が僅かに違なることや、また露光ユニットの取付位置の微小ずれに起因して、Y方向において回路パターンの連続性または一体性が損なわれる。そこで、本実施形態では隣り合う2つの帯状領域を一部重ねあわせ、かつX方向およびY方向の双方において両露光ユニットの作動させるべきマイクロミラーの数を遷移させることにより、連続性かつ一体性が損なわれることのない描画回路パターンを得ている。
【0103】
図10を参照して、帯状領域(部分パターン)の重ね合わせについて詳述する。図10は第1、第2および第3露光ユニット2001、2002および2003に対応する全面露光領域Ua01、Ua02およびUa03と、各露光ユニット2001、2002および2003によって多重露光される帯状領域Ra01、Ra02およびRa03との関係を示す模式図である。説明を簡単にするために、ここでは描画面32をX軸に平行に移動させた場合(図3)について説明する。
【0104】
第1露光ユニット2001は、描画面32における全面露光領域Ua01と同一幅である帯状領域を多重露光により描画する。この帯状領域を第1帯状領域Ra01(右上がりのハッチングで示される)と定義し、そのY方向長さを露光幅D1と定義する。この第1帯状領域Ra01に描かれる回路パターンは、そのY方向長さが回路パターン全体のY方向長さの約1/15に相当する。同様に、第2露光ユニット2002によって多重露光される露光幅D1の領域を第2帯状領域Ra02(右下がりのハッチングで示される)、第3露光ユニット2003によって多重露光される露光幅D1の領域を第3帯状領域Ra03と定義する。
【0105】
隣り合う2つの帯状領域、例えば第1帯状領域Ra01と第2帯状領域Ra02とは互いに一部が重なっており、その重複する領域を第1境界領域Rb01と定義し、そのY方向長さを境界幅D2と定義する。この境界幅D2は露光幅D1の5〜10%である。第1境界領域Rb01は第1露光ユニット2001および第2露光ユニット2002の双方によって多重露光される。
【0106】
第1露光ユニット2001の1回の露光作動によって露光可能な領域は太実線で囲まれる長方形の全面露光領域Ua01であるが、破線のハッチングで示される第2露光ユニット2002側(図中上方側)縁辺の三角形領域Ud01は露光されない。即ち、第1露光ユニット2001において三角形領域Ud01に対応するマイクロミラーは非露光位置に留められて、ラスタデータに応じて作動することはない。一方、第2露光ユニット2001において、全面露光領域Ua02の第1露光ユニット2001側(図中下方側)縁辺の三角形領域Uc02に対応するマイクロミラーも非露光位置で停止させられて実質的に作動しない。
【0107】
従って、第1境界領域Rb01の露光に使用される第1露光ユニット2001のマイクロミラーの数はX軸に沿って負の方向(図の左方)に向かって一定の割合で徐々に減少する一方、第1境界領域Rb01の露光に使用される第2露光ユニット2002のマイクロミラーの数はX軸に沿って負方向に向かって一定の割合で徐々に増加する。Y方向に関しても同様に、第1境界領域Rb01の露光に使用される第1露光ユニット2001のマイクロミラーの数は、Y軸に沿って正方向(図の上方)に向かって1024個全部から一定の割合で徐々に減って最終的には0個に至る一方、第1境界領域Rb01の露光に使用される第2露光ユニット2002のマイクロミラーの数はY軸に沿って正方向に0個から一定の割合で徐々に増加して、最終的には1024個に至る。
【0108】
このように、2つの露光ユニット2001、2002において作動するマイクロミラーの数がY軸の正方向に沿って一方(第1露光ユニット2001)が徐々に減ると共に他方(第2露光ユニット2002)が増加するので、Y軸の正方向に進むに連れて第1露光ユニット2001の影響が徐々に小さくなると共に第2露光ユニット2002の影響が徐々に大きくなる。従って、2つの露光ユニット2001、2002の光学特性の違いや取付位置の微小ずれに起因する明確な筋の発生が防止され、かつY方向において第1帯状領域Ra01から第2帯状領域Ra02へ到る回路パターンが連続的かつ一体的に繋ぎ合わされる。
【0109】
第2露光ユニット2002により多重露光される第2帯状領域Ra02と、第3露光ユニット2003により多重露光される第3帯状領域Ra03とについても同様に、両者が重なる第2境界領域Rb02がぼかされることにより、第2および第3露光ユニット2002、2003の光学特性の違いや取付位置の微小ずれに起因する明確な筋の発生が防止され、回路パターンが連続的かつ一体的に繋ぎ合わされる。
【0110】
なお、Y方向に関して最も端部に位置する第1露光ユニット2001の全面露光領域U01において、図中下辺側を繋ぎ合わせる必要がないため上記三角形領域は設けられない。反対側の端部に設けられる第15露光ユニット2015の全面露光領域U15についても同様に、描画領域の縁辺となるべき側には三角形領域は設けられない。残りの露光ユニット2004〜2014については、第2および第3露光ユニット2002、2003と同様の繋ぎ合わせを行う。
【0111】
図11を参照して、第2露光ユニット2002において平行四辺形領域Ub02に対応するマイクロミラーのみを作動させる手順について説明する。図11(a)に示されるように、第2露光ユニット2002の各マイクロミラーに対応する露光点は長方形の全面露光領域U02内に分布しており、任意の露光点CN(m,n)(1≦m≦1024,1≦n≦1280)の相対位置は、露光点CN(1,1)を原点とする2次元座標、即ち露光点座標データ[Xp(m,n),Yp(m,n)]で表される。
【0112】
ここで、露光点座標データのY成分Yp(m,n)に(9)式に示される所定値ydをそれぞれ加算し、露光点CN(m,n)の座標変換を行う。この座標変換により露光点の分布形状は長方形から図11(b)に示すように平行四辺形に変形する。D2は境界幅である。
yd(m,n)=(m/1024)×D2 ・・・(9)
【0113】
そして、Y成分の値{Yp(m,n)+yd(m,n)}が境界幅D2以上であってかつ露光幅D1以下の露光点を露光実行グループに定め、Y成分の値が境界幅D2より小さいまたは露光幅D1より大きい露光点を露光停止グループに定めることにより、2つのグループに分ける。図11(c)では露光実行グループの露光点を含む領域がハッチングで示される。図11(c)には任意の露光点CN(m,n)が露光実行グループに含まれている場合を示しており、このとき第2露光ユニット2002において露光点CN(m,n)に対応するマイクロミラー(M(m,n))が露光作動をすべきマイクロミラーに決定される。一方、露光停止グループの露光点に対応するマイクロミラーにはダミーデータ“0”が与えられ、このためこれらマイクロミラーは露光作動を行わない。
【0114】
従って、図11(d)に示すように、露光実行グループの露光点に対応するマイクロミラーの分布形状(ハッチングで示す)、即ち描画面32上において実際に露光される領域の形状は、右肩上がりに傾斜した辺を有する平行四辺形となる。図11(d)においてハッチング領域は、図10の平行四辺形領域Ub02に相当する。このように、本実施形態においては露光点座標データ[Xp(m,n),Yp(m,n)]のみを用いて作動させるべきマイクロミラーを決定している。なお、第2露光ユニット2002においてはグループ分けするためのY座標の上限値をD1、下限値をD2としているが、第1露光ユニット2001のようにY方向の最も負側を露光する場合には上限値がD1かつ下限値が0とされ、第15露光ユニット2001のようにY方向の最も正側を露光する場合には上限値が(D1+D2)かつ下限値がD2とされる。
【0115】
図12は、図7に示す第1露光データ生成回路5401の構成をさらに詳細に示すブロック図である。なお、図12において残り14個の露光データ生成回路5402〜5415は、第1露光データ生成回路5401と同じ構成を有しており、ここでは説明を省略する。
【0116】
第1露光データ生成回路5401は、第1露光領域Ra01に回路パターンを描画するために、第1露光領域Ra01を含みかつ第1露光領域Ra01よりも大きい領域(以下、第1分割領域と記載する)に対応する回路パターンのラスタデータ、即ち図8に示す第1番目のグループのラスタデータをビットマップメモリ52から読み出して、第1露光ユニット2001に与えるべき露光データを生成する。
【0117】
詳述すると、第1露光データ生成回路5401は分割領域チェック回路72および分割領域用メモリ74を備え、分割領域チェック回路72には、システムコントロール回路34により第1分割領域に相当するラスタデータのアドレスデータ(以下、分割領域データと記載する)が与えられ、ビットマップメモリ52から順に読み出されたラスタデータから第1分割領域に相当するラスタデータのみを抽出して、分割領域用メモリ74に格納する。
【0118】
第1露光データ生成回路5401には露光点座標データメモリ76が設けられ、この露光点座標データメモリ76には1024×1280のマトリクス状に配列されたマイクロミラーM(m,n)に対応する露光点座標データ[Xp(m,n),Yp(m,n)](1≦m≦1024,1≦n≦1280)が格納される。この露光点座標データ[Xp(m,n),Yp(m,n)]は描画面32全体の描画が行われる毎に見直され、必要に応じてシステムコントロール回路34から与えられ、更新される。
【0119】
第1露光データ生成回路5401のカウンタ82には、システムコントロール回路34から基本制御クロックパルスCLK1および露光クロックパルスE_CLKが入力され、その出力は露光点座標データメモリ76および露光データメモリ92に入力される。
【0120】
基本制御クロックパルスCLK1は、1310720個の各マイクロミラーを順次作動させるタイミングを制御するパルスであり、露光クロックパルスE_CLKは露光開始タイミングを制御するパルスである。露光クロックパルスE_CLKの周期はクロックパルスCLK1の周期の1310720倍以上とされる。
【0121】
カウンタ82は基本制御クロックパルスCLK1のパルス数をカウントし、そのカウント値を出力する。このカウント値は露光クロックパルスE_CLKの入力毎に初期値0にリセットされる。従って、カウンタ82からの出力は露光点座標データメモリ76または露光データメモリ92から各マイクロミラーに与えるべきビットデータの読み出す順番を示すアドレスデータに相当する。
【0122】
また第1露光データ生成回路5401には露光位置データメモリ86が設けられ、この露光位置データメモリ86には露光作動毎に変化する第1露光ユニット2001の露光位置データ[Xs(i),Ys(i)](iは露光回数)が格納される。露光位置データ[Xs(i),Ys(i)]は描画作動毎即ちパラメータiが更新される毎にシステムコントロール回路34から与えられ、更新される。
【0123】
第1露光データ生成回路5401のカウンタ84には、システムコントロール回路34から露光クロックパルスE_CLKが入力されており、パルス数がカウントされる。カウント値(i)は露光位置データメモリ86から露光位置データ[Xs(i),Ys(i)]を読み出すアドレスデータとして露光位置データメモリ86に出力される。
【0124】
露光点座標データメモリ76は、基本制御クロックパルスCLK1に同期して作動し、アドレスデータであるパラメータmおよびnの値が更新される毎に傾斜処理回路78および加算器88に順次露光点座標データ[Xp(m,n),Yp(m,n)]を出力する。露光位置データメモリ86は、露光クロックパルスE_CLKに同期してアドレスデータであるパラメータiが変更される毎に加算器88に露光位置データ[Xs(i),Ys(i)]を出力する。
【0125】
傾斜処理回路78には、傾斜データ、即ち個々の露光点座標データのY成分Yp(m,n)に加算すべきyd(m,n)((9)式参照)がシステムコントロール回路34により与えられており、この傾斜データyd(m,n)は露光点座標データメモリ76から順次読み出された露光点座標データのY成分Yp(m,n)に順次加算される。
【0126】
露光幅チェック回路80は、個々の露光点座標データ[Xp(m,n),Yp(m,n)]のY成分と傾斜データとの和{Yp(m,n)+yd(m,n)}に基づいて露光点CN(m,n)を上述した露光実行グループまたは露光停止グループに分けるための回路であり、各グループを決定するための上限値(D1)および下限値(0)は露光幅データとしてシステムコントロール回路34により与えられる。Y成分{Yp(m,n)+yd(m,n)}が下限値と上限値の範囲内にある場合には対応する露光点CN(m,n)を露光実行グループに定めるべくデータ“1”が出力され、Y成分が下限値と上限値の範囲外にある場合には対応する露光点CN(m,n)を露光停止グループに定めるべくデータ“0”を出力する。
【0127】
加算器88には、個々の露光点座標データ[Xp(m,n),Yp(m,n)]と現在の露光位置データ[Xs(i),Ys(i)]とが入力されており、露光幅チェック回路80の出力が“1”であった場合には両者の和である相対位置座標データ[x(m,n),y(m,n)]をピクセル処理回路90に出力し、露光幅チェック回路80の出力が“0”であった場合には“0”を出力する。露光位置データ[Xp(m,n),Yp(m,n)]および露光点座標データ[Xs(i),Ys(i)]はμm単位で表された値であるため、ピクセル処理回路90ではμm単位で表された相対位置座標データ[x(m,n),y(m,n)]を描画すべきラスタデータの画素サイズPSに基づいたデータに変換する。このデータが分割領域用メモリ74からラスタデータを読み出す際の読出しアドレスデータ[Lx,Ry]となる。加算器88から出力された値が“0”の場合には対応するアドレスがない、即ち露光点CN(m,n)が露光停止グループに該当するとみなされ、露光データメモリ92にはダミーデータ“0”が与えられる。
【0128】
分割領域用メモリ74から読み出されたラスタデータは、露光データメモリ92に一旦格納され、カウンタ82からの出力、即ち各マイクロミラーに与えるべきビットデータの読み出す順番を示すアドレスデータに基づいて露光データとして読み出され、DMD駆動回路56に出力される。なお、回路パターンの座標変換を行う際には、システムコントロール回路34において露光点座標データ[Xs(i),Ys(i)]または露光位置座標データ[Xp(m,n),Yp(m,n)]に座標変換が施され、これにより読み出すべきラスタデータの位置を変更すればよい。
【0129】
このように、第1露光ユニット2001においては、露光幅D1よりも所定長さだけ長い分割領域に相当する(1280+β)ビット分のラスタデータが読み出され、この分割領域に含まれる帯状領域Ra01を多重露光するための露光データが生成される。本実施形態では、帯状領域よりも広い分割領域に相当するラスタデータを読み出して露光データを生成するので、上記のように帯状領域がY方向にシフトする場合や、回路パターンを座標変換(回転、拡大、縮小、移動等)して描画する場合においても十分に対応することができる。なお、第2〜第15露光データ生成回路5402〜5415においても同様に露光データが生成されることは言うまでもない。
【0130】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の多重露光描画装置は、個々の露光ユニットによって描画された部分パターンを一部重ね合わせて繋ぎ合わせ、部分パターンが重なる境界領域に対応する変調素子の駆動すべき数を描画面の相対移動方向に沿って徐々に遷移させるため、連続性および一体性の良好なパターンの全体を得ることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多重露光描画装置の概略斜視図である。
【図2】本発明による多重露光描画装置で用いる露光ユニットの機能を説明するための概略概念図である。
【図3】図1に示す多重露光描画装置の描画テーブル上の被描画体の描画面および各露光ユニットによる露光領域を説明するための平面図である。
【図4】本発明による多重露光描画装置により実行される多重露光描画方法の原理を説明するための模式図であって、X−Y座標系のX軸に沿う複数の露光位置に露光ユニットを順次移動させた状態を経時的に示す図である。
【図5】図4と同様な模式図であって、X−Y座標系のX軸に沿う複数の露光位置に露光ユニットを順次移動させた際に該露光ユニットがY軸に沿って所定距離だけ変位する状態を経時的に示す図である。
【図6】本発明の多重露光方法に従って露光ユニットを複数の露光位置に順次移動させた際に該露光ユニットの所定のマイクロミラーによって得られる単位露光領域の中心が所定領域内にどのように分布するかを示す説明図である。
【図7】本発明による多重露光描画装置のブロック図である。
【図8】本発明による多重露光描画装置で描画すべき回路パターンのラスタデータの一部をビットマップメモリ上に展開した状態で示す模式図である。
【図9】図8に示すビットデータの一部とその読出しアドレスデータとの関係を示す模式図である。
【図10】個々の露光ユニットによって描画される帯状領域の重ね合わせを説明するための図である。
【図11】帯状領域が重なった境界領域を描画するマイクロミラーの数を制御するための手順を示す模式図である。
【図12】図7に示す第1露光データ生成回路の内部を詳細に示すブロック図である。
【符号の説明】
10 多重露光描画装置
2001、…2015 露光ユニット
27 DMD素子
M(m,n)、M(1,1)、…M(1024,1280) マイクロミラー(変調素子)
30 被描画体
32 描画面
34 システムコントロール回路
5401、…5415 露光データ生成回路

Claims (7)

  1. 第1方向に沿って並ぶ複数の部分パターンを多重露光によって描画面上に描画することにより、前記部分パターンを繋ぎ合わせたパターンの全体を得る多重露光描画装置であって、
    マトリクス状に配置される多数の変調素子を有し、前記部分パターンのラスタデータに基づいて前記変調素子を駆動する露光ユニットと、
    前記露光ユニットを第1方向に沿って前記部分パターンの数と同数分だけ配列する配列手段と、
    前記描画面を前記第1方向と異なる第2方向に沿って前記露光ユニットに対して相対移動させる移動手段と、
    隣り合う2つの前記部分パターンを描画する各露光ユニットについて、前記部分パターンが重なる境界領域に対応する変調素子の駆動すべき数を前記第2方向に沿って一定の割合で漸減させるまたは漸増させる変調素子選択手段と
    を備えることを特徴とする多重露光描画装置。
  2. 前記境界領域の面積が、1つの前記露光ユニットが描画可能な面積の5ないし10%を占めることを特徴とする請求項1に記載の多重露光描画装置。
  3. 前記パターン全体のラスタデータを保持するメモリ手段と、
    前記描画面に対する前記露光ユニットの相対位置を示す第1座標データと前記露光ユニットにおける個々の前記変調素子の相対位置を示す第2座標とを加算して前記描画面に対する個々の前記変調素子の相対位置座標データを算出し、個々の前記変調素子について前記相対位置座標データに基づいて前記ラスタデータの画素サイズに応じたアドレスデータを生成するアドレス算出手段と、
    前記メモリ手段から前記アドレスデータに対応するラスタデータを読み出して、個々の変調素子に露光作動または露光作動停止を指示するための露光データを生成する露光データ生成手段とをさらに備え、
    前記変調素子選択手段が、露光作動すべき変調素子について前記アドレス算出手段から得られる前記アドレスデータを前記露光データ生成手段に与えるとともに、露光作動停止すべき変調素子についてダミーデータを前記露光データ生成手段に与えることを特徴とする請求項1に記載の多重露光描画装置。
  4. 個々の前記露光ユニットの1回の露光によって露光される全面露光領域が第1方向長さD1の長方形を呈し、第1方向に関して隣り合う2つの全面露光領域が長さD2(D2<D1)だけ重複することを特徴とする請求項1に記載の多重露光描画装置。
  5. 隣り合う2つの全面露光領域が重複する第1方向長さD2が、前記全面露光領域の第1方向長さD1の5ないし10%であることを特徴とする請求項4に記載の多重露光描画装置。
  6. 隣り合う2つの全面露光領域の一方において、他方の全面露光領域側に位置し第1方向長さがD2であって第2方向長さが前記全面露光領域の第2方向長さに等しい三角形の領域が第1露光停止領域に定められ、隣り合う2つの全面露光領域の他方において、一方の全面露光領域側に位置し第1方向長さがD2であって第2方向長さが前記全面露光領域の第2方向長さに等しい三角形の領域が第2露光停止領域に定められ、前記第1および第2露光停止領域に対応する変調素子の露光作動が停止させられることを特徴とする請求項4に記載の多重露光描画装置。
  7. 第1方向に沿って並ぶ複数の部分パターンを多重露光によって描画面上に描画することにより、前記部分パターンを繋ぎ合わせたパターンの全体を得る多重露光描画方法であって、
    マトリクス状に配置される多数の変調素子を有し、前記部分パターンのラスタデータに基づいて前記変調素子を駆動する露光ユニットを、第1方向に沿って前記部分パターンの数と同数分だけ配列するとともに、前記描画面を前記第1方向と異なる第2方向に沿って前記露光ユニットに対して相対移動させ、隣り合う2つの前記部分パターンを描画する露光ユニットについて、前記部分パターンが重なる境界領域に対応する変調素子の駆動すべき数を前記第2方向に沿って一定の割合で漸減させるまたは漸増させることを特徴とする多重露光描画方法。
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